JP2003314545A - 直動案内滑り軸受装置 - Google Patents

直動案内滑り軸受装置

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JP2003314545A
JP2003314545A JP2002113761A JP2002113761A JP2003314545A JP 2003314545 A JP2003314545 A JP 2003314545A JP 2002113761 A JP2002113761 A JP 2002113761A JP 2002113761 A JP2002113761 A JP 2002113761A JP 2003314545 A JP2003314545 A JP 2003314545A
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guide rail
slider
sliding
bearing device
guide
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JP2002113761A
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Yoshitaka Takahashi
義孝 高橋
Yasushi Toyoda
豊田  泰
Kazunori Hayashida
一徳 林田
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し大荷重がかかる環境下においても、
長期にわたりスムーズな潤滑を維持することのできるメ
ンテナンスフリーの直動案内滑り軸受装置を提供する。 【解決手段】 スライダ1と案内レール2との接触面で
ある凸部3a,3bおよび摺動部材6の表面を、案内レ
ール2に対して面接触するように形成し、更にその表面
にDLC被膜を形成する。この構成により、鉛直方向の
大荷重を受けた場合でも面圧が低く、DLC被膜の潤滑
効果と併せて、作動による摺動面の摩耗が最小限に抑え
られる。また、スライダ1の案内レール側面2aに対す
る押圧を調節する予圧調節手段として、摺動部材6がば
ね7を介して取り付けられていることから、スライダ1
の相対滑り移動を長期にわたってスムーズに維持するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直動案内滑り軸受
装置に関し、更に詳しくは、潤滑剤を必要としない小型
で高負荷容量の直動案内滑り軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】マシニングセンタ等の工作機械や各種成
形機、コンベア等の摺動部位には、多くの直動案内軸受
装置が使用されている。直動案内軸受装置には、案内レ
ールとスライダの間に介装された転動体の転動を利用し
た直動案内転がり軸受装置と、案内レールの摺動溝とス
ライダに備えた摺動部材との相対滑りを利用した直動案
内滑り軸受装置とがある。
【0003】図6と図7は、これら2種類の直動案内軸
受装置の構造を示す斜視図である。図6は、ボールを用
いた直動案内転がり軸受装置であり、図7は、摺動部材
を用いた直動案内滑り軸受装置を示す。
【0004】一方の直動案内転がり軸受装置は、図6に
示すように、対向する側面にそれぞれ案内溝(軌道面)
102a,102aが形成された案内レール102と、
これら案内溝102aに対して複数のボール103介し
て相対移動自在に組み付けられたスライダ101とから
なる。このスライダ101の内部には、レール102の
案内溝102aに対向して、ボール103を保持する軌
道溝101aと、この軌道溝101aに連通して、スラ
イダ101の一方の端部まで移動したボール103を、
他方の端部に戻すリターン孔101bが設けられてい
る。この構造により、これらのボール103は、スライ
ダ101と案内レール102の相対移動によって、案内
溝102aと軌道溝101aとの間に形成された空間
と、リターン孔101bとで形成された略楕円状の軌道
を転動しながら循環する構造となっている。
【0005】また、他方の直動案内滑り軸受装置は、図
7に示すように、対向する側面にそれぞれ摺動溝112
a,112aが形成された案内レール112と、これら
摺動溝112aに対し滑り接触する摺動部材113を介
して相対移動自在に組み付けられたスライダ111と、
からなる。このような直動案内滑り軸受は、転動体を持
たないことから、構造がシンプルかつ小型で、点接触の
直動案転がり軸受に比べて負荷容量が大きいという特徴
を持つ。その反面、摺動部材が案内レールの摺動溝に面
接触あるいは線接触しているために、これらが相対滑り
運動する際の摺動抵抗が大きく、一般に、作動性が直動
案内転がり軸受より劣ってしまうという欠点もある。
【0006】そのため、直動案内滑り軸受装置の摺動部
位には、定期的にグリースや潤滑油を供給する必要があ
り、工作機械等においては、摺動面にフッ素樹脂系等の
コーティングを施した上で、更にグリース補給を実施し
ている場合もある。また、潤滑剤を使用しない潤滑手段
として、特開平9−273550号および特開平11−
13758号等のように、摺動部位にセラミックス等の
多孔質材料からなる摺動部材を配設する提案や、特開2
001−3934号のように、摺動部位に固体潤滑材を
含有した樹脂膜を形成するか、あるいは樹脂板等を配置
する提案等が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような直動案内滑り軸受装置において、スライダに大荷
重が繰り返しかかった場合、摺動面のスムーズな潤滑を
維持できなくなってしまうという問題があった。
【0008】転動体を用いる直動案内転がり軸受装置の
負荷容量は、転動体の径や個数によって決定され、負荷
容量を大きくするには、転動体の大径化や個数を増やす
等、軸受サイズの増大を伴ってしまう。一方、転動体を
使用しない直動案内滑り軸受装置の場合は、接触面(摺
動面)を広くとることで負荷容量のアップを実現できる
が、接触面積が大きくなるほど、その接触面の潤滑手段
が問題となってくる。直動案内転がり軸受を含め、潤滑
剤を使用した潤滑手段を採用している直動案内軸受の場
合は、潤滑剤を定期的に補給する等のメンテナンスが欠
かせず、特に、潤滑剤が速やかに失われていくような高
温中、真空中、あるいは各種の溶液中等の特殊な環境下
では、使用することができない。
【0009】潤滑剤を使用しない解決手段として、前述
の摺動部位にセラミックス等の多孔質材料からなる摺動
部材を配設する方法があるが、大荷重下での使用は、多
孔質材料による摺動相手(案内レール)への攻撃性が懸
念される。また、摺動部位に固体潤滑材を含有した樹脂
膜を形成する方法では、大荷重が繰り返しかかった場合
の樹脂膜の耐久性に問題があり、同様に摺動面の潤滑を
維持できなくなってしまう恐れがある。
【0010】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、繰り返し大荷重がかかる環境下において
も、長期にわたりスムーズな潤滑を維持することのでき
るメンテナンスフリーの直動案内滑り軸受装置を提供す
ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、対向する側面を有する
案内レールと、この案内レールの上に摺動自在に組み付
けられたスライダと、を備える直動案内滑り軸受装置で
あって、前記案内レールと前記スライダとは、該案内レ
ールの両側面および上面において接触し、かつ、それぞ
れが面接触しているとともに、これら接触面の少なくと
も一方側には、ダイヤモンドライクカーボン被膜が形成
されていることを特徴とする。
【0012】本発明は、直動案内滑り軸受装置におい
て、水平方向の荷重を案内レールの両側面における面接
触で支持し、鉛直方向の大きな荷重を案内レールの上面
における面接触によって支持するとともに、これら摺動
面の少なくとも一方側にダイヤモンドライクカーボン
(Diamond−Like Carbon:以下、D
LCと記述する)被膜を形成し、作動時の潤滑を維持す
ることにより、所期の目的を達成しようとするものであ
る。
【0013】すなわち、請求項1に係る発明によれば、
このDLC被膜が、案内レールとスライダの摺動面の少
なくとも一方の表面に形成されていることにより、グリ
ースや潤滑油等の潤滑剤を用いることなく、レールとス
ライダの相対滑り運動に伴う摩擦を十分に小さく維持す
ることが可能となる。また、潤滑剤を必要とせずメンテ
ナンスフリーであることから、従来の直動案内軸受装置
では適応が難しかった高温中、真空中、各種溶液中など
の特殊環境下、あるいは潤滑剤の使用・補給が困難な部
位等への採用が可能になる。
【0014】それに加えて、本発明の直動案内滑り軸受
装置は、案内レールとスライダとが、案内レールの両側
面および上面においてそれぞれ面接触していることか
ら、水平方向の荷重と鉛直方向の荷重を分担して支持す
ることができ、同寸法の軸受であれば、従来の直動案内
軸受装置に比べ負荷容量が大きいという特徴を持つ。よ
って、同じ負荷容量であれば、軸受装置を小型化するこ
とができる。特に、スライダに鉛直方向からの大荷重が
加わるような条件下においては、案内レールとスライダ
とが、非常に硬く耐摩耗性に優れかつ相手攻撃性も小さ
いDLC被膜が形成された面により接触していることか
ら、作動による摺動面の摩耗が最小限に抑えられる。従
って、本発明の直動案内滑り軸受装置は、大荷重下にお
いても、摺動面の潤滑を長期にわたって安定して維持す
ることができる。
【0015】また、請求項2に記載の発明は、対向する
側面を有する案内レールと、この案内レールの側面に面
接触する摺動部材を備え該案内レールの上に摺動自在に
組み付けられたスライダと、を備える直動案内滑り軸受
装置であって、前記案内レールの上面と前記スライダの
下面とが面接触しているとともに、これらスライダと案
内レールの接触面の少なくとも一方側および上記摺動部
材と案内レールの接触面の少なくとも一方側には、ダイ
ヤモンドライクカーボン被膜が形成されていることを特
徴とする。
【0016】請求項2に係る発明によれば、スライダが
摺動部材を介してレールに沿って案内される直動案内滑
り軸受装置においても、案内レールとスライダとの接触
面および案内レールと摺動部材との接触面にDLC被膜
が形成され、かつ、これら案内レールとスライダとが、
案内レールの両側面および上面においてそれぞれ面接触
していることにより、請求項1と同様の効果を奏するこ
とができる。従って、この直動案内滑り軸受装置は、大
荷重下においても、摺動部位の潤滑を長期にわたって安
定して維持することができる。
【0017】ここで、請求項1または請求項2に記載の
直動案内滑り軸受装置においては、スライダが、前記案
内レールの側面を押圧する力を調節する予圧調節手段を
備えている構造を好適に採用することができる(請求項
3)。
【0018】すなわち、請求項3に係る発明によれば、
この予圧調節手段によって、スライダ側面の摺動部位が
案内レール側面を押す力を調整することができ、摺動部
材等の押圧を適正に維持することができる。更に、この
予圧調節手段は、作動時の振動や騒音等の発生を抑制
し、直動案内滑り軸受装置の作動をスムーズにする効果
も発揮する。なお、この予圧調節手段としては、要求さ
れる性能や環境等に応じて、ねじ等を利用してスライダ
側面の摺動部位の案内レール方向へのスライド量を調節
する機構や、ばね等の弾性体を利用してスライダ側面の
摺動部位の案内レール側面に対する押圧を自律的に調節
する機構等が採用される。
【0019】一方、請求項4に記載の発明は、前記ダイ
ヤモンドライクカーボン被膜が、金属あるいはシリコン
を含有していることを特徴とする。
【0020】請求項4に係る発明によれば、DLC被膜
と被覆対象との結合がより強固になり、DLC被膜が剥
離し難くなり、被覆対象面の耐久性・耐食性を向上させ
ることができる。DLC被膜が金属を含有している場合
は、DLC被膜の導電性が向上し通電性が要求される条
件下での使用が可能となる。また、DLC被膜がシリコ
ン(ケイ素)を含有している場合は、水中等での使用に
際し、潤滑性をより向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつこの発明
の実施の形態について説明する。図1(a)は、本発明
の第1の実施の形態における直動案内滑り軸受装置の側
面図であり、図1(b)は、レール長手方向から見た正
面図である。また、図2は、図1(a)におけるX−X
線矢視断面図であり、図3は、図2におけるY−Y線矢
視断面図である。
【0022】この第1の実施の形態における直動案内滑
り軸受装置は、図1に示すように、対向する側面2b,
2bを有する案内レール2と、この案内レール2に対し
てレール長手方向の相対移動自在に組み付けられたスラ
イダ1とからなる。案内レール2は、略方形状の横断面
を有し、それぞれの側面2b,2bが対称となるように
形成されている。
【0023】スライダ1の本体ブロック3は、図2に示
すように、正面から見た場合、断面が逆U字形であり、
上部の水平部3sの両端からそれぞれ下方に向かって側
部3t,3uが形成されている。また、水平部3sの下
面には表面にDLC被膜を有する凸部3a,3aが形成
されており、この凸部3aは案内レール2の上面2aと
それぞれ面接触している。なお、この凸部3aはスライ
ダ長手(紙面手前から奥)方向に連続して形成されてい
るため、凸部3aと案内レール上面2aとの接触は、略
長方形の大きな2面による接触となる。
【0024】ブロック3の一方の側部3tには、案内レ
ール側面2b方向に向かって表面にDLC被膜を有する
凸部3bが形成されている。この凸部3bも、水平部3
sに形成された凸部3aと同様、スライダ長手方向に連
続して形成されているため、凸部3bと案内レール側面
2bとの接触面も、略長方形の接触面となっている。
【0025】また、他方の側部3uには、スライダ長手
方向に連続する溝3cが形成されており、この溝3cの
中に摺動部材6が嵌め入れられている。この摺動部材6
は、例えば金属材料(好ましくはステンレス鋼)からな
る母材を用いて略角柱状に加工されたあと、その表面の
少なくとも案内レール側面2bに接触する面には、DL
C被膜が形成されている。そして、この摺動部材6と案
内レール側面2bとの接触面も、略長方形の接触面であ
る。
【0026】摺動部材6のスライダ1への取り付けは、
あらかじめ、溝3cの奥にばね7を挿入した状態で、そ
のばね7を押し込むようにして嵌め入れることで行われ
る。図3に示すように、摺動部材6のスライダ長手(図
示左右)方向の位置決めは、ブロック3の両端面にねじ
5を用いて固定された端面部材4によってなされてい
る。
【0027】そして、以上の接触面において支持され案
内レール2に組み付けられたスライダ1は、図1(b)
に示すように、接触面(凸部3a,3a)を除く下面を
案内レール2の上面2aからわずかに浮上させた状態
で、レール長手方向の相対滑り移動を自在に行うことが
できる。
【0028】本実施の形態における直動案内滑り軸受装
置の特徴は、スライダ1と案内レール2との接触面であ
る凸部3a,3bおよび摺動部材6の表面にDLC被膜
が形成され、かつ、これらの接触が略長方形の面接触で
ある点、およびスライダ1の案内レール側面2aに対す
る押圧を調節する予圧調節手段として、摺動部材6がば
ね7を介して取り付けられている点である。
【0029】ダイヤモンドライクカーボン(DLC)被
膜とは、主として炭素と水素とで構成される非晶質の硬
質カーボン膜のことであり、アモルファス(非晶質)構
造をとるためダイヤモンドに類似した性質を有する。他
の硬質膜および固体潤滑膜に比較して極めて硬く耐摩耗
性に優れ、摩擦における相手攻撃性も小さいなど優れた
耐凝着性を示す。また、DLC被膜は、極めて平滑な膜
表面を有し、耐久性および各種溶液に対する耐食性も高
い。
【0030】スライダ1の凹部3a,3bと摺動部材6
の表面に被覆されるDLC膜は、例えば物理蒸着(PV
D)法、化学蒸着(CVD)法、プラズマCVD法、イ
オンビーム形成法、あるいはイオン化学蒸着法等により
母材表面に形成される。この被覆の形成に当たって、好
ましくは下地膜として予めクロム膜を形成しておくこと
が望ましい。また、DLC被膜が、例えばタングステン
等の金属を含有する構成やシリコンを含有する構成を好
適に採用することもできる。
【0031】そして、本実施の形態における直動案内滑
り軸受装置は、このDLC被膜が、スライダ1と案内レ
ール2との接触面に形成されていることにより、グリー
スや潤滑油等の潤滑剤を用いることなく、スライダ1と
案内レール2の相対滑り運動に伴う摩擦を小さく維持す
ることができる。また、スライダ1と案内レール2との
鉛直方向の接触が略長方形の2面接触であり、スライダ
1が鉛直方向の大荷重を受けた場合でも、従来の直動案
内軸受装置に比べ、面積あたりの荷重を低く抑えること
ができる。従って、同じ荷重を支持する場合の軸受装置
の大きさは、従来のものに比べ小さくすることができ
る。また、この直動案内滑り軸受装置は、接触面が耐摩
耗性に優れかつ相手攻撃性も小さいDLC被膜で覆われ
ていることと併せて、作動による摺動面の摩耗が最小限
に抑えられる。
【0032】一方、予圧調節手段として摺動部材6がば
ね7を介して取り付けられていることから、本実施の形
態における直動案内滑り軸受装置は、案内レール側面2
aに対する摺動部材6の押圧を適正に維持することがで
きる。更に、このばね7による予圧調節手段は、作動時
の振動や騒音等の発生を抑制し、直動案内滑り軸受装置
の作動をスムーズに維持する効果を発揮する。
【0033】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図4は、第2の実施の形態における直動案内
滑り軸受装置の斜視図であり、図5は、レール長手方向
から見た拡大断面図である。本実施の形態における直動
案内滑り軸受装置は、基本的な構成は第1の実施の形態
と同様であるが、スライダの案内レールに対する組み付
け方法が異なっている。
【0034】この直動案内滑り軸受装置は、図4に示す
ように、対向する側面12b,12bを有する案内レー
ル12と、この案内レール12に対してレール長手方向
の相対移動自在に組み付けられたスライダ11とからな
る。案内レール12は、略U字形の横断面を有し、水平
部12sの両端からそれぞれ上方に向かって側部12
t,12tが形成されている。
【0035】スライダ11の本体ブロック13は、図5
に示すように、レール長手方向から見た場合、断面が略
方形であり、その下面13aにおいて案内レール12の
上面12aと面接触している。このスライダ下面13a
には、第1の実施の形態同様、DLC被膜が形成されて
おり、略長方形の大きな接触面となっている。
【0036】また、ブロック13の両側面13b,13
bには、第1の実施の形態と同様の予圧調節手段が設け
られている。この予圧調節手段は、スライダ長手方向に
連続する溝13c,13cの中にばね17,17を挿入
した状態で、そのばね17を押し込むようにして摺動部
材16を嵌め入れて構成されている。この摺動部材16
は、例えば金属材料(好ましくはステンレス鋼)からな
る母材を用いて略角柱状に加工されたあと、その表面に
DLC被膜が形成されている。そして、この摺動部材1
6と案内レール側面12bとの接触面も、略長方形の接
触面となる。なお、摺動部材16のスライダ長手方向の
固定は、図4に示すように、ブロック13の両端面にね
じ15を用いて固定された端面部材14によってなされ
ている。
【0037】以上の構成により、本実施の形態における
直動案内滑り軸受装置も、第1の実施の形態と同様の効
果を奏することができる。すなわち、スライダ11と案
内レール12との接触面にDLC被膜が形成されている
ことにより、これらの相対滑り運動による摩擦を小さく
維持すること可能である。また、鉛直方向の接触面が略
長方形の大きな面接触であることから、鉛直方向の大荷
重を受けた場合でも面圧が低く、DLC被膜の効果と併
せて、作動による摺動面の摩耗が最小限に抑えられる。
【0038】これに加えて、摺動部材16にばね17に
よる予圧調節手段が設けられていることにより、案内レ
ール側面12aに対する摺動部材16の押圧を適正に維
持することができる。従って、本実施の形態における直
動案内滑り軸受装置は、スライダ11の相対滑り運動を
長期にわたってスムーズに維持することができる。
【0039】なお、以上の実施の形態においては、スラ
イダと案内レールとが、平面どおしで略長方形の面接触
を形成する例を示したが、これら接触面の表面形状およ
び断面形状は特に限定されるものではなく、案内レール
長手方向に不連続な形状でも良い。しかしながら、直動
案内滑り軸受装置の負荷容量をより大きくするために
は、特に、スライダ下面と案内レール上面の接触面積を
可能な限り広くとることが好ましい。
【0040】また、DLC被膜をスライダ側の接触面
(摺動部位)のみに形成した場合を示したが、案内レー
ル側の摺動部位に形成しても、同様の効果が得られるこ
とは勿論である。このDLC被膜は、これら摺動部位の
両側に形成しても良く、更には、これらの摺動部位とし
てDLC被膜を形成した複数の摺動部材を、スライダ下
面と案内レール上面との接触面、あるいはスライダ側面
と案内レール側面との接触面に配置しても、同様の効果
を奏することができる。摺動部位の耐摩耗性向上のため
には、DLC被膜を一方の面にのみ設けるのが好ましい
が、例えば溶液中等の特殊環境下での使用における耐食
性・耐久性を考慮すると、両方の摺動部位にDLC被膜
を形成する構成が好ましい場合もある。
【0041】更にまた、側面に複数の摺動溝が形成され
た案内レールを用いる場合は、スライダの摺動部材をこ
れらの摺動溝に係合する形状とすれば良い。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の直動案内
滑り軸受装置によれば、案内レールとスライダの摺動面
にDLC被膜が形成されていることにより、グリースや
潤滑油等の潤滑剤を用いることなく、レールとスライダ
の相対滑り運動に伴う摩擦を小さく維持することができ
る。また、潤滑剤を必要とせずメンテナンスフリーであ
ることから、高温中、真空中、各種溶液中などの特殊環
境下等への採用が可能になる。
【0043】また、案内レールとスライダとが、案内レ
ールの両側面および上面においてそれぞれ面接触してい
ることから、従来の直動案内軸受装置に比べ負荷容量が
大きい。特に、スライダに鉛直方向からの大荷重が加わ
るような条件下においても、作動による摺動面の摩耗が
最小限に抑えられ、摺動面の潤滑を長期にわたって安定
して維持することができる。
【0044】これに加えて、本発明の直動案内滑り軸受
装置は、スライダに予圧調節手段が設けられていること
により、案内レール側面に対する押圧を適正に維持する
ことができる。従って、スライダの相対滑り移動がスム
ーズに維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における直動案内滑
り軸受装置を示す図であり、(a)は側面図、(b)は
正面図である。
【図2】図1(a)のX−X線矢視断面図である。
【図3】図2のY−Y線矢視断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態における直動案内滑
り軸受装置の模式的斜視図である。
【図5】第2の実施の形態における案内レールとスライ
ダの拡大断面図である。
【図6】従来の直動案内転がり軸受装置の模式的斜視図
である。
【図7】従来の直動案内滑り軸受装置の模式的斜視図で
ある。
【符号の説明】
1,11 スライダ 2 案内レール 2a 上面 2b 側面 12 案内レール 12a 上面 12b 側面 12s 水平部 12t 側部 3 ブロック 3a,3b 凸部 3c 溝 3s 水平部 3t,3u 側部 13 ブロック 13a 下面 13b 側面 13c 溝 4,14 端面部材 5,15 ねじ 6,16 摺動部材 7,17 ばね 101 スライダ 101a 軌道溝 101b リターン孔 102 案内レール 102a 案内溝(軌道面) 103 ボール 111 スライダ 112 案内レール 112a 摺動溝 113 摺動部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林田 一徳 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 Fターム(参考) 3J011 AA06 BA13 CA05 KA07 LA04 MA02 QA04 3J104 AA44 AA67 AA69 AA74 BA53 BA55 BA67 CA03 CA20 DA06 EA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する側面を有する案内レールと、こ
    の案内レールの上に摺動自在に組みつけられたスライダ
    と、を備える直動案内滑り軸受装置であって、 前記案内レールと前記スライダとは、該案内レールの両
    側面および上面において接触し、かつ、それぞれが面接
    触しているとともに、これら接触面の少なくとも一方側
    には、ダイヤモンドライクカーボン被膜が形成されてい
    ることを特徴とする直動案内滑り軸受装置。
  2. 【請求項2】 対向する側面を有する案内レールと、こ
    の案内レールの側面に面接触する摺動部材を備え該案内
    レールの上に摺動自在に組み付けられたスライダと、を
    備える直動案内滑り軸受装置であって、 前記案内レールの上面と前記スライダの下面とが面接触
    しているとともに、これらスライダと案内レールの接触
    面の少なくとも一方側および上記摺動部材と案内レール
    の接触面の少なくとも一方側には、ダイヤモンドライク
    カーボン被膜が形成されていることを特徴とする直動案
    内滑り軸受装置。
  3. 【請求項3】 前記スライダが、前記案内レールの側面
    を押圧する力を調節する予圧調節手段を備えていること
    を特徴とする請求項1または2に記載の直動案内滑り軸
    受装置。
  4. 【請求項4】 前記ダイヤモンドライクカーボン被膜
    が、金属あるいはシリコンを含有していることを特徴と
    する請求項1、2または3に記載の直動案内滑り軸受装
    置。
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