JP2003312000A - 液体吐出記録装置、および該液体吐出記録装置の記録液補給方法 - Google Patents

液体吐出記録装置、および該液体吐出記録装置の記録液補給方法

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JP2003312000A
JP2003312000A JP2002123800A JP2002123800A JP2003312000A JP 2003312000 A JP2003312000 A JP 2003312000A JP 2002123800 A JP2002123800 A JP 2002123800A JP 2002123800 A JP2002123800 A JP 2002123800A JP 2003312000 A JP2003312000 A JP 2003312000A
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liquid
ink
tank
sub
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JP2002123800A
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Toshihiko Totsugi
俊彦 戸次
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャリッジ外のメインインクタンクから、キ
ャリッジ上のサブインクタンクへのインク補給を簡単な
構成で行うシリアル型で小型携帯型のインクジェット記
録装置を提供する。 【解決手段】 サブインクタンクケース103に多孔質
体104を圧縮して挿入している。サブインクタンク1
01内のインク保持量を検出するためにインク残検ピン
107,108がサブインクタンクケース103底部よ
り差し込まれ、多孔質体104の保持しているインク量
を検出する。多孔質体104の脇にはメインインクタン
ク301からのインクが補給される空間のインク補給部
109が設けられている。インク補給部109にはイン
ク補給口110と、インクを補給しないときにインク補
給口110を塞ぐインク補給口弁111とが設けられて
いる。インク補給部109はサブインクタンクケース1
03上部の大気連通口106を介して大気圧と連通して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液体吐出記録装置に
関し、特にキャリッジ外に設けられたメインインクタン
クからキャリッジ上に設けられたサブインクタンクへの
インクの供給を間欠的に行うインク供給手段を備えたシ
リアルタイプのインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭やオフィスで用いられる記録装置と
してはパーソナルコンピュータに接続して使用するプリ
ンタや、ワードプロセッサのプリンタ部、ファクシミ
リ、複写機などがある。これらの記録装置に用いられる
記録方式は主に電子写真方式とインクジェット記録方式
である。
【0003】インクを微少な液滴として被記録材に適宜
に付着させることで記録物を得るインクジェット記録方
式は、電子写真方式の記録装置に比べて装置が格別に安
価でかつ小型であり、普通紙への事務文書の記録から、
専用紙への写真画像の記録まで幅広い記録物が手軽に得
られることから近年多く用いられている。また小型化に
有利な利点を生かして携帯型のインクジェット記録装置
も提案されている。
【0004】そのようなインクジェット記録方式の記録
装置にも、インクジェット記録ヘッド部とインクタンク
部の構成にいくつかの種類がある。
【0005】ひとつは、インクジェット記録ヘッドとイ
ンクタンクを一体に構成して交換可能なカートリッジ形
態にまとめインクジェットユニットとしたものである。
このインクジェットユニットは、記録装置に移動自在に
備えられたキャリッジに対して着脱自在とされ、インク
タンク内に収納されたインクがなくなると、ユーザーは
新しいインクジェットユニットと交換する。この方式
は、記録ヘッドとインクタンクが一体なのでシステムが
簡単になること、交換する毎に新品の記録ヘッドとなる
ことなどの特徴がある。しかし比較的高価なインクジェ
ット記録ヘッドをインクタンクの頻度に合わせて交換す
るため、どうしてもランニングコストが高めになる。
【0006】また別の構成として、インクジェット記録
ヘッドとインクタンクを別々に構成し、インクジェット
記録ヘッドはキャリッジに固定され、ユーザーはインク
タンクのみを交換するものがある。インクタンクはイン
クジェット記録ヘッドに直結してキャリッジ上に設けら
れる場合と、インクジェット記録ヘッドにインクを供給
するためのフレキシブルなチューブでつないでキャリッ
ジ外に設ける場合とがある。この方式は、交換する消耗
品がインクタンクのみなのでランニングコストが安くな
るという特徴がある。しかし長寿命の記録ヘッドを製造
するために装置本体が高価になることと、記録ヘッドが
装置寿命以前に消耗した場合には修理扱いのヘッド交換
が必要となる。
【0007】また別の構成として、インクジェット記録
ヘッド部とインクタンクを別々に構成した上でそれぞれ
が交換できるように構成されているものなどがある。こ
の場合もインクタンクはヘッドに直結してキャリッジ上
に設けられる場合とチューブを介してキャリッジ外に設
けられる場合とがある。この方式は、ランニングコスト
が前記2つの例の中間程度になり、また記録ヘッドが装
置寿命以前に消耗しても簡単に交換できるが、記録ヘッ
ドとインクタンクを別々に着脱する機構が必要でまた操
作が煩雑になりやすい。
【0008】インクタンクはインクジェット記録ヘッド
に必要なインクを供給するほかに、ヘッドに対して適正
な負圧、つまりインクを引き戻そうとする圧力、を発生
させる働きを備える。インクジェット記録ヘッドの吐出
口にはインクの表面張力と適度な負圧によりメニスカス
が形成されている。そこで吐出口に加わる負圧が小さ過
ぎるとノズルからインクが漏れたり、吐出が適正に行わ
れなくなる。逆に負圧が大きすぎるとインクが吐出され
にくくなり、記録がかすれたり、まったく吐出できなく
なる。
【0009】この適正な負圧を発生させる仕組みもイン
クジェット記録ヘッドとインクタンクの構成に応じてさ
まざまに工夫されている。
【0010】ひとつはインクタンク内に設けられた多孔
質体(主にスポンジ)にインクを吸収させ、この多孔質
体のもつ毛細管力が記録ヘッドに負圧として作用するよ
うに構成するもので、スポンジは、記録ヘッドとインク
タンクの一体型や、別々ではあるけれどキャリッジ上に
まとめられているタイプに用いられる。
【0011】また、記録ヘッドとインクタンクの一体型
でもインクを水密性・気密性のある軟らかい袋に入れ、
その袋を外側に広げようとする板ばねを袋に貼り付けて
負圧を発生させるものもある。
【0012】一方、チューブを介してキャリッジ外にイ
ンクタンクを設ける場合には、記録ヘッドとインクタン
クの置かれる高さの差、つまり水頭差を用いる場合が多
い。
【0013】チューブを介してキャリッジ外のインクタ
ンクからインクを供給する方式で携帯型のプリンタを構
成する工夫として特開2000-103079号公報にはキャリッ
ジ外に設けたメインのインクタンクをばね袋構成とした
ものが提案されている。水頭差による負圧発生では記録
装置の置かれる向きによって圧力が変わってしまうから
である。
【0014】また、キャリッジの往復動作に伴ってチュ
ーブ内のインクの慣性力がヘッドに作用するのを防ぐた
めに、特開平10-086402号公報には、キャリッジ上のサ
ブインクタンクに弁を設けてメインインクタンクからサ
ブインクタンクへのインクの補給を間欠的に行うものが
提案されている。
【0015】また、特開平10-244686号公報には、キャ
リッジ上のサブインクタンクに補給用のメインのインク
タンクを接続してヘッドからメインインクタンクまでの
閉流路系を作り、インク補給後にメインのインクタンク
の上下位置を変えることでサブインクタンク内の負圧を
調整する。その負圧を保持したままで補給用タンクを切
り離すことでヘッドに適切な負圧をかけることができる
構成が提案されている。
【0016】また、記録ヘッドとインクタンクが別々に
交換可能な構成でキャリッジ上に設けられたインクタン
クを交換頻度を少なくするための工夫として特開平09-1
69119号公報には、インクタンクのスポンジ部にインク
補給用のチューブを圧接してインクタンクのスポンジの
負圧で補給用チューブからインクを吸い上げるものが提
案されている。インクタンクのスポンジの負圧を用いる
ので満タンを検知する必要がなく、残っているインク量
を考慮せずに簡単な構成でインク補充ができる。
【0017】また特開平09-240020号公報に開示されて
いるように、被記録材搬送方向と交差する方向に関する
キャリッジ移動の1往復ごとにホームポジションでキャ
リッジ上のインクタンクに補給を行い、インクタンクの
液面を検知してインクが所定量ある場合には補給動作は
行われるが補給は行われないように制御するものが開示
されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】記録ヘッドとインクタ
ンクがキャリッジ上に設けられていて別々に交換できる
構成で、小型で携帯可能なインクジェット記録装置が提
案されている。しかし、装置の小型化のためにキャリッ
ジも必要最小限の大きさとしているため、インクタンク
の交換頻度が据え置き型の記録装置に対してどうしても
多くなっている。小型で携帯可能でありながらもインク
タンク交換頻度のより少ないインクジェット記録装置を
構成しようとしたとき上述したような従来のものにおい
ては以下に記載するような問題点があることが分かっ
た。
【0019】キャリッジ上に小さなサブインクタンク
を、キャリッジ外に大きなメインインクタンクを設けチ
ューブで接続してメインインクタンクからサブインクタ
ンクへインクを補給する構成は、キャリッジを小さく構
成することができるので装置の小型化に有効な技術であ
るが、チューブ内のインクがキャリッジの往復動作によ
って慣性力が発生し、ヘッドに働く負圧を変動させるの
で、これを緩和させるための手段が必要となる。
【0020】また、キャリッジはかなりの距離を往復動
作するので、メインインクタンクとサブインクタンクを
つなぐチューブはしなやかに曲がる性質が必要で軟らか
い樹脂製のものを用いるとどうしてもガス透過性が高く
なる。そのため長期の放置によってチューブ内に気泡が
たまってしまうので、これを除外するための手段が必要
である。そのため一般には所定の間隔でチューブ内のイ
ンクを吸引して気泡ごと除去する方法をとるが、この方
法では、交換頻度低減のため大容量インクタンクをキャ
リッジ外に設けたのに、大量のインクを無駄に捨てるこ
とになる。
【0021】さらに、携帯型の小型の記録装置では運搬
時に記録装置の姿勢があらゆる向きになることが想定さ
れ、その際にメインタンクと記録ヘッドの水頭差が大き
く変化するため、記録ヘッドの吐出口からインクを漏ら
さないようにするための手段が別に必要となる。
【0022】キャリッジ上のインクタンクの多孔質体に
インク補給用のチューブを接続してメインタンクの多孔
質体の毛細管力で補給用チューブからインクを吸い上げ
るものは、インクを吸収させるのに非常に時間がかか
る。記録装置を使用していない夜間などに自動で補充す
る構成にはよくても、キャリッジを超小型にするために
キャリッジ上のインクタンクをぎりぎりまで小さくした
いような構成には適さないことが分かった。
【0023】被記録材搬送方向と交差する方向に関する
キャリッジ移動の1往復ごとにホームポジションでキャ
リッジ上のインクタンクに補給を行い、インクタンクの
液面を検知してインクが所定量ある場合には補給動作は
行われるが補給は行われないように制御するものは、実
際にはインクの補給が行われない場合でも無駄に補給動
作は行われるのでスループットが低下する問題がある。
【0024】また、インクタンクのインク量を検知する
ために液面を必要とすることから記録ヘッドに対する負
圧を発生させる手段が液体のみの収納室とは別に必要に
なり、せっかく小さく構成したキャリッジを大きくする
ことになる。
【0025】ばね袋を用いた負圧発生手段をもつキャリ
ッジ上のサブインクタンクに補給用のメインのインクタ
ンクを接続し、メインのインクタンクの上下位置を変え
ることでサブインクタンク内の負圧を調整し、その負圧
を保持したままで補給用タンクを切り離す構成は、密閉
系を常に維持しなければならないので流路の接続や切り
離しには細心の注意を有し、複雑な構成が必要となる。
【0026】本発明は上述したような従来の技術が有す
る問題点に鑑みてなされたものであって、キャリッジ外
のメインインクタンクから、キャリッジ上のサブインク
タンクへのインク補給を簡単な構成で行うシリアルタイ
プの小型携帯型記録装置に適したインク補給方法と、そ
のインク補給方法を用いたインクジェット記録装置を提
供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】サブタンク内の多孔質体
からなる液体吸収体に記録液(例えばインク)を吸収さ
せてかつ毛細管力による負圧を発生させる方法は、記録
装置の姿勢差による圧力変動が少ない、記録液を収納す
る空間が密閉系でなくても良い、記録液中に発生する気
泡の影響が少ない等、特に小型の記録装置を構成するに
は多くの利点がある。しかし、多孔質体の毛細管力だけ
で記録液を吸収するのは時間がかかるため記録動作の途
中などで記録液を補給する構成には適さない。そこで、
この問題を解決するために、本発明者は次のような構成
とした。
【0028】1.既にある量の記録液を保持している液
体吸収体に記録液を追加する際に、追加した記録液が、
液体吸収体が既に保持している記録液と連続した状態で
液体吸収体に吸収されるように、液体吸収体が既に保持
している記録液に隣接して空間を設け、その空間に記録
液を投入し、液体吸収体のもつ毛細管力で液体吸収体に
吸収させることで記録液を補給するようにした。
【0029】2.液体吸収体の保持する記録液量を検出
する手段を設け、その値によって記録液の補給のタイミ
ングを判定することにした。
【0030】3.インクジェット式の記録ヘッド部から
出る記録液量(記録液消費量)を吐出ドットのカウント
と吸引動作のカウントによって積算し、その値によって
も記録液の補給のタイミングを判定することにした。
【0031】4.次回の記録液補給までに記録液が消費
されてしまってサブタンクの保持している記録液が無く
なってしまわないように、また記録液補給によってサブ
タンクの記録液があふれてしまうことがないように、無
くなる側、あふれる側の両方に余裕を持った記録液保持
量(記録液残量)で少量ずつ記録液の補給を行うことに
した。
【0032】すなわち、上記目的を達成するための本発
明は、タンク内の多孔質体からなる液体吸収体に記録液
を保持させたサブタンクと、該サブタンクから供給され
る記録液を用いて記録を行うインクジェット式の記録ヘ
ッド部と、前記サブタンクに供給する記録液を収納する
メインタンクと、前記メインタンクの記録液を前記サブ
タンクに補給する補給手段とを備えた液体吐出記録装置
において、前記補給手段により記録液が補給される空間
を形成する補給部が、該補給部に補給された記録液が前
記液体吸収体に既に保持された記録液と連続した状態で
前記液体吸収体に吸収されるように前記液体吸収体の液
体を保持した部分に接して設けられていることを特徴と
する。
【0033】この構成では、液体吸収体の既に記録液を
保持している部分に接して記録液を補給するので、補給
前に液体吸収体に保持している記録液と補給されて新た
に液体吸収体に吸収される記録液が一体となる。
【0034】上記の液体吐出記録装置において、前記補
給部に補給された記録液は前記液体吸収体の毛細管力に
より前記液体吸収体に吸収される。このように液体吸収
体自身の毛細管力で補給する構成なので、強制的に液体
吸収体に記録液を吸収させるための加圧手段や吸引手段
が不要であり、また補給経路を密閉する必要もないので
補給系を簡潔に構成できる。
【0035】また、多孔質部材の毛細管力によりサブタ
ンク内への記録液補給が行われるので、サブタンクに補
給するときのみメインタンクからの補給手段の一部を接
続して記録液を補給する、いわゆるピットイン方式にお
いても、またメインタンクからの供給チューブを常にサ
ブタンクに接続して適宜に記録液の補給を行う、いわゆ
るチューブ供給方式のどちらにおいても記録液の漏れや
不足がなく、またインクジェット記録ヘッド部に対する
負圧を適正に保つことのできるインク供給系を構成する
ことができる。
【0036】さらに、上記の液体吐出記録装置におい
て、前記記録液が補給される空間は前記サブタンクに設
けられた大気連通口を介して大気と連通していることが
好ましい。このような構成では、補給された記録液が液
体吸収体に吸収されるときに前記記録液が補給される空
間の気圧が低下することがない。さらに、補給経路が密
閉系でなく、補給時に一旦大気開放されるためここで気
泡を除去することができる。
【0037】上記の液体吐出記録装置においては、前記
記録液が補給される空間には当該空間に液体を補給する
ための開口部と該開口部を塞ぐ開閉部材とが設けられて
いて、該開閉部材は記録液の補給時のみ前記開口部を開
くことが好ましい。この構成では、記録液を補給しない
ときは記録液を補給する補給部空間の開口部が閉じられ
ているので、記録液補給のための開口部から記録液が漏
れ出すことがない。
【0038】上記の液体吐出記録装置においては、前記
開閉部材は通常は前記開口部が閉状態になるようにばね
部材もしくは開閉部材自身のばね性によって付勢されて
いて、前記補給手段の一部が押すことで開くことが好ま
しい。この構成では、記録液を補給するときに補給部の
開口部の開閉部材を開閉するためだけの駆動手段を必要
としない。
【0039】上記の液体吐出記録装置は前記記録ヘッド
部を被記録媒体の搬送方向と交差する方向に移動させて
記録を行うシリアルプリンタであって、前記サブタンク
は前記記録ヘッド部を搭載して移動するキャリッジ上に
設けられ、前記メインタンクはキャリッジ外に設けられ
ていて、前記キャリッジが被記録媒体上に存在するとき
には前記補給手段は前記サブタンクの補給部に接続され
ていないこと、あるいは、前記サブタンクの補給部に常
に接続されているものが適用できる。前者の構成では、
キャリッジを小型に構成しながらも、サブタンクより大
きいメインタンクを構成できる。後者の構成では、記録
動作中でもサブタンクへの記録液の補給ができる。
【0040】すなわち、前者のいわゆるピットイン式の
構成は記録液補給時に補給手段の接続・切り離しのため
の時間がかかること、補給位置でのみしか補給できない
ことがあるものの、キャリッジ上のサブタンクにメイン
タンクからの供給チューブ等の補給手段が接続されてい
ないので超小型のキャリッジを構成してもチューブの反
力の影響がなく、またチューブのスペースも不要となり
モータ等の駆動源も小型化できるなど超小型の記録装置
を構成するのに適している。一方、補給手段である供給
チューブの常時接続式ではちょうどピットイン式と反対
になる。つまり、チューブの反力がキャリッジに加わる
のでより強力なモータ等の駆動源が必要であること、ま
たチューブをとりまわすスペースが必要なことなどがあ
るものの、記録液の補給に補給手段の接続・切り離しの
時間が必要なくそしてキャリッジがどの位置にある状態
でも常に記録液の補給が可能であるので小型であっても
スループットを要求される記録装置の構成に適してい
る。
【0041】さらに、上記の液体吐出記録装置は前記サ
ブタンクの保持している記録液量を検出する検出手段を
有し、該検出手段から得られる記録液保持量によって、
記録液の補給量を制御することが好ましい。この構成で
は、サブタンクの記録液保持量によって、記録液補給の
際の補給量を制御するようにしたので、サブタンクの記
録液保持量を制御できる。また、サブタンクの保持して
いる記録液量を検出するようにしたので、記録液消費
量、記録液補給量などの誤差をサブタンクの記録液保持
量として検出し制御することができる。つまり、補給手
段である供給チューブ内に気泡があって記録液の補給部
への投入量が少なくても次回の補給時に修正することが
できる。
【0042】上記の液体吐出記録装置において、前記検
出手段による記録液保持量の検出値は記録液の補給後あ
らかじめ決められた一定時間後の値を用いることが好ま
しい。この構成では、補給された記録液が液体吸収体の
毛細管力によってゆっくり吸収されている状態を検出で
きる。
【0043】上記の液体吐出記録装置において、前記記
録液保持量があらかじめ設定された所定の値cより少な
い場合には前記補給手段により前記サブタンクに記録液
の補給を行うことが好ましい。この構成では、記録液保
持量が所定の値より少ない場合に記録液の補給を行うよ
うにしたので、サブタンクの記録液保持量を制御でき
る。
【0044】さらに、上記の液体吐出記録装置は前記記
録ヘッド部から出ていく記録液消費量を記録装置の動作
から推定する手段を有し、前記推定より得られる記録液
消費量から所定の量bを超えたら記録液の補給を行うこ
とが好ましい。この構成では、記録液消費量が所定の量
を超えたら記録液を補給することにしたので、記録液の
補給タイミングを正確に見積もることができる。
【0045】そして、この構成の場合、前記記録ヘッド
部から記録液が出ていく状態が記録液滴の吐出のみの液
体吐出記録装置であると、前記記録ヘッド部から出てい
く記録液量を推定する手段とは前記記録ヘッド部からの
記録液滴の吐出数を数えることである。この構成では、
記録液の消費量の推定に記録ヘッド部からの記録滴の吐
出数を数えることにしたので、1ドット単位の細かさで
記録液の消費量を推定できる。
【0046】前記記録ヘッド部から記録液が出ていく状
態が記録液滴の吐出のみの液体吐出記録装置に代えて、
記録液が出ていく状態が記録液滴の吐出と回復装置によ
る吸引動作である液体吐出記録装置であるときは、前記
記録ヘッド部から出ていく記録液量を推定する手段とは
前記記録ヘッド部からの記録液滴の吐出数を数えること
と、前記記録ヘッド部に対する前記回復装置の吸引動作
の回数を数えることである。この構成では、記録液消費
量の推定に前記記録ヘッド部からの記録液滴の吐出数を
数えることと、前記記録ヘッド部に対する回復装置の吸
引動作の回数を数えることにしたので、記録液の補給タ
イミングを正確に見積もることができる。
【0047】さらに、上記の液体吐出記録装置におい
て、前記記録液保持量があらかじめ設定された所定の値
a(a>c)より多い場合には記録液消費量の推定値に
関わらず記録液の補給を行なわないことが好ましい。こ
の構成では、実際の記録液補給量が記録液消費量の推定
値より多い場合の記録液保持量の制御の修正が行える。
【0048】さらに、上記の液体吐出記録装置におい
て、記録液補給の履歴を管理して、記録液消費量の推定
値と記録液補給量のずれを補正することが好ましい。こ
の構成では、記録液消費量の推定値と実際に補給される
記録液量の差によってサブタンク内の記録液保持量が常
に多目とか、常に少な目とかに偏ることを防ぐ。
【0049】この場合、前記補正は前記所定の値bの値
を変えることや、前記サブタンクへの記録液補給量を変
更することである。前者の構成では、記録液消費量の推
定値によって記録液の補給を行うかどうかの判定値を補
正することにより、記録液補給の間隔を補正できるので
結果的に記録液補給量の補正ができる。後者の構成で
は、記録液保持量の細かな制御ができる。
【0050】そして上記のような液体吐出記録装置で
は、前記補給部に補給された記録液が前記液体吸収体に
吸収され終わる前でも記録を行うことが好ましい。この
構成では、見かけの記録液補給完了までに要する時間を
短縮することができる。
【0051】また本発明は、タンク内の多孔質体からな
る液体吸収体に記録液を保持させたサブタンクと、該サ
ブタンクから供給される記録液を用いて記録を行うイン
クジェット式の記録ヘッド部と、前記サブタンクに供給
する記録液を収納するメインタンクと、前記メインタン
クの記録液を前記サブタンクに補給する補給手段とを備
えた液体吐出記録装置の記録液補給方法であって、前記
液体吸収体の記録液を保持している部分に接する記録液
を溜める空間を設けておき、前記補給手段により既に液
体吸収体に保持されている記録液に触れるように前記記
録液を溜める空間に記録液を補給し、前記液体吸収体の
毛細管力により前記補給された記録液を前記液体吸収体
に吸収、保持させることを特徴とする。
【0052】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0053】(第1の実施形態)図1は本発明の液体吐
出記録装置の第1の実施形態を示す外観斜視図である。
図1に示す形態の液体吐出記録装置は、紙、OHPシー
ト等の被記録材200に対してインク滴を適宜に付着さ
せることで文字や図形等の記録を行うインクジェット記
録装置1000である。
【0054】インクジェット記録装置1000を構成す
る筐体には2本のガイドシャフト3,4が略平行に配設
され、キャリッジ2が2本のガイドシャフト3,4で往
復移動可能に支持されている。キャリッジ2は、不図示
の駆動手段によって被記録材200上空を横断するよう
に往復移動する。キャリッジ2にはインクジェットユニ
ット100が一体的に構成されている。
【0055】インクジェットユニット100はその被記
録材対向面(図1ではキャリッジ下面)にブラックB
k、シアンC、マゼンタM、イエローYの色のインク滴
を被記録材に適宜付着させるためのノズル102Bk,
102C,102M,102Yを備えている。ノズルに
インクを供給するためのサブインクタンク101Bk,
101C,101M,101Yは各色のノズル102B
k,102C,102M,102Yに対応して設けられ
ている。
【0056】被記録材200から外れたところに、イン
クジェットユニット100の為のメンテナンスステーシ
ョン300が設けられている。メンテナンスステーショ
ン300にはノズル102Bk,102C,102M,
102Yの乾燥を防ぐキャップ330やワイパーブレー
ド(不図示)などインクジェット記録装置としてごく一
般的なものから、本発明の特徴であるサブインクタンク
101Bk,101C,101M,101Yにインクを
補給するインク補給機構310が設けられている。
【0057】インク補給機構310は、ブラックBk,
シアンC,マゼンタM,イエローYの各色の補給用イン
クを収納するメインインクタンク301Bk,301
C,301M,301Yや、各色のメインインクタンク
のインクを各色毎のサブインクタンクへ送り出す不図示
のポンプ装置、各色用のインク補給弁302Bk,30
3C,303M,303Y、前記ポンプ装置から前記イ
ンク補給弁の各々へインクを運ぶインク補給管304B
k,304C,304M,304Y、それに前記インク
補給弁のすべてを支持するインク補給弁支持部305、
インク補給弁支持部305を記録装置底面に対して略平
行に往復移動するように駆動する不図示の駆動手段など
からなる。この駆動手段は直進型のソレノイドタイプの
アクチュエータや、ステッピングモータとラック・アン
ド・ピニオン機構を用いて直線運動もしくは円弧運動す
るものなどの一般的な駆動機構を用いたものである。
【0058】図2は図1に示したインクジェットユニッ
ト100を搭載したキャリッジ2およびインク補給機構
310部分の側面断面図である。
【0059】本実施形態は4色のインクを用いるインク
ジェット記録装置で、メインインクタンク301Bk,
301C,301M,301Yから、これらの各々に対
応するノズル102Bk,102C,102M,102
Yまでは同様の断面形状のものが4組設けられている。
そこで図2はそのうち一つの断面を表し、各部に付する
番号にはインク色を区別する添え字を省略する。
【0060】サブインクタンク101の構成は、サブイ
ンクタンクケース103にインクを保持するインク吸収
体として、ウレタンスポンジまたはポリプロピレン繊維
等による多孔質体104を圧縮して挿入している。多孔
質体を圧縮するのは多孔質体内の空隙を小さくして毛細
管力を高めるためである。さらに多孔質体104からノ
ズル102へインクを導くインク導出管105上部は多
孔質体104を少し押すように設けられていて、この部
分が他の部分よりも毛細管力がより高くなることでイン
ク導出管105近傍にインクが集まるように構成されて
いる。
【0061】サブインクタンクケース103の上部には
大気連通口106が設けられている。これはサブインク
タンク内外の圧力差を吸収するためのもので、外部の気
圧の変化や多孔質体104の保持するインクが減少する
ことによる圧力上昇に対応するものである。ただし、イ
ンクが蒸発するのをできるだけ抑制するために大気連通
口106の口径はできるだけ小さく、またできるだけ長
くする。
【0062】サブインクタンク101内のインク保持量
を検出するためにインク残検ピン107,108がサブ
インクタンクケース103底部より差し込まれている。
この電極は不図示の導通体により記録装置内の電気回路
に接続されていて、この2本の電極間の電圧変化により
多孔質体104の保持しているインク量を検出する。多
孔質体の保持しているインクは破線のハッチングで図示
している。このインク残量検出技術については特開平0
5-064898号公報に開示されている。
【0063】多孔質体104の脇(図面右側面)にはサ
ブインクタンクケース103の接しない隙間が設けられ
ている。ここがメインインクタンク301からのインク
が補給されるインク補給部109である。インク補給部
109にはインク補給口110と、インクを補給しない
ときにインク補給口110を塞ぐインク補給口弁111
とが設けられている。インク補給口弁111はゴムもし
くは熱可塑性のエラストマーなどの軟らかい弾性体でで
きている。インク補給部109に投入されたインクが多
孔質体に吸収される際のインク補給部109の圧力上昇
を防ぐために、インク補給部109はサブインクタンク
連通口(不図示)によって大気連通口106を介して大
気圧と連通している。
【0064】インク補給部109にインクを補給する部
分はインク補給弁支持部305に支持されたインク補給
弁303である。インク補給はインク補給弁303が不
図示の駆動手段によりインク補給口110に向けて(図
2中左方向)に移動し、インク補給口弁111を押し開
くことで行われる。
【0065】次に、図2の図面右側に示されているイン
ク補給機構310について説明する。インク補給機構3
10はメインインクタンク301に収納しているインク
をインク補給部109に適宜に補給するための機構であ
り、インク補給弁303と、インクを収納するメインイ
ンクタンク301と、メインインクタンク301のイン
クをインク補給弁303へ加圧する加圧ポンプ(補給ポ
ンプ)306と、加圧ポンプ306を駆動する直進型プ
ッシュプルソレノイドタイプのアクチュエータ307
と、加圧ポンプ306のインクをインク補給弁303に
供給するインク補給管304と、インク補給弁303を
支持するインク補給弁支持部305と、インク補給弁支
持部305を駆動する不図示の駆動手段とからなる。
【0066】メインインクタンク301は、樹脂のメイ
ンケース312内にインクを密閉して収納した可塑性を
有したインク袋313が納められたものである。
【0067】インク袋313にはゴムもしくは熱可塑性
のエラストマーでできたインク供給蓋311が設けられ
ていて、メインインクタンク301をインク補給機構3
10にセットするとパイプ状のインク針309がインク
供給蓋311に刺さってメインインクタンク301のイ
ンクをインク補給機構310のインク系(インク補給弁
303、インク補給管304等)に接続する。
【0068】加圧ポンプ306の入り口側(メインイン
クタンク301の接続口側)には一方向弁であるポンプ
弁308が、半球状のゴムでできた加圧ポンプ306と
一体的に設けられている。インク補給弁303も一方向
弁になっている。図3にインク補給弁303の外観斜視
図を示す。インク補給弁303はゴムのパイプの先端を
潰したような形状をしていて、先端のスリット部303
aが弁の働きをするものである。インク補給弁303内
部の液体を加圧すればその圧力によって先端のスリット
部303aを押し開いて中の液体が出てくる。一方、イ
ンク補給弁303内部の液体を減圧すると先端のスリッ
ト部303aがより密着するので外部の流体がなかに入
り込むことがない。
【0069】本実施形態においてはインク補給弁303
の位置はインク袋313のインク供給蓋311より高く
なっているのでスリット部303aが無かったとして
も、インク補給弁303先端からインクが漏れることは
ないが、インクジェット記録装置が携帯型の場合には携
帯時の装置の向きが任意になるのでどの方向になっても
メインインクタンク301内のインクの水頭圧を止める
力がポンプ弁308とインク補給弁303には必要であ
る。
【0070】また、インク補給弁303はインク補給を
行っていないときのインク補給管304内のインク蒸発
を防ぐ働きもする。
【0071】本実施形態においてはインク補給管304
は塩化ビニールやポリエチレンなどの軟らかい樹脂でで
きたチューブであるが、インク補給弁支持部305の移
動する量は少ないのでポリアセタールなどの硬い樹脂ま
たは金属製のパイプにシールしたヒンジで移動可能に接
続した構成でもよい。
【0072】以下に、上記のように構成された記録装置
のインク補給動作について説明する。補給動作は図4を
用いて説明する。
【0073】キャリッジ2がメンテナンスステーション
(図1の符号300参照)内の所定の位置にあるとき
に、不図示の駆動手段によりインク補給弁支持部305
をキャリッジ2に向けて移動させると、インク補給弁3
03先端がインク補給口110から入って中のインク補
給口弁111を押し開く。ここで本発明のサブインクタ
ンクは多孔質体の毛細管力を利用してインクを保持して
いるので、このインク補給口110とインク補給弁30
3の接続には密閉性が要求されず、がたのある結合でよ
い。
【0074】次に、4色分4組のインク補給機構のなか
で必要なアクチュエータ307の加圧プランジャ314
を図4中の矢印A方向に駆動させ加圧ポンプ306の半
球状のゴム袋を押すことで一定量のインクがインク補給
弁303からインク補給部109に投入される。加圧ポ
ンプ306の上流側と下流側に一方向弁が設けられてい
るので加圧プランジャ314を戻すとメインインクタン
ク301から加圧ポンプ306のゴム袋内にインクが補
給される。
【0075】インク補給部109に投入されたインクは
多孔質体104の毛細管力により多孔質体104にゆっ
くりと吸収される。
【0076】ここでサブインクタンク101内の壁10
1aがタンク底の方まで延びているのは補給するインク
を多孔質体104下部から吸わせるためである。図5に
示すようにインク補給口110をサブインクタンク10
1の天井面(上面)に設けてインクを上から補給する
と、補給されたインクは多孔質体104にしみ込むもの
の元々多孔質体104が保持していて、インク導出管1
05の存在する多孔質体104の下部に集中しているイ
ンクとつながらない(図5中の矢印B)ことになる。
【0077】インク補給部109の形状は、図6に示す
ようにインク補給部109の底109aをタンク上方か
らタンク下方に向けて斜めに形成する(図6中の矢印C
で示す形状にする)と、よりスムースに吸収される。ま
た、図7に示すようにサブインクタンクケース103の
底部近傍の側壁から飛び出る構成にしても、多孔質体1
04下部から補給インクを吸収させるという機能上同様
の効果を達成できる。また、図7中矢印Eの部分を透明
に構成すればこの部分を光センサで検出することでイン
ク補給状態(多孔質体のインク吸収状態)を検知するこ
ともできる。さらに、インク補給口弁111の構成は図
6に示されるようなゴム板形状のものでなくて、図7に
示す板部材をねじりコイルばねで付勢するような弁部材
とばね部材を別々の構成としてもよい。
【0078】以上のように本実施形態の各部の構成や動
作について説明した。次にこれらを用いての本実施形態
のインク補給方法について図8のフローチャートを用い
て説明する。
【0079】インクの補給はサブインクタンク101の
インク残量(インク保持量)と計算上のインク消費量の
データの2つのパラメータを用いて行われる。サブイン
クタンク101のインク残量はサブインクタンク101
に挿入した2本の電極の電圧によって検出する。この出
力値から得られるインク残量を「I」とする。インク消
費量は吐出されたインク滴数とノズル回復のための吸引
動作の回数を数えて積算することで得られる。この計算
上のインク消費量を「D」とする。
【0080】インク補給制御シーケンスが開始される
と、まずステップS500でドットカウントによるイン
ク消費量D(図面にはドットカウントDと略す)を初期
化しD=0とする。ドットカウントによるインク消費量
Dの積算作業はこのフローチャートとは別に、記録吐出
動作やノズル吸引動作に応じて行われる。次ぎにステッ
プS510でそのときのインク残量Iがあらかじめ設定
された閾値a以下であるかを判定する。「YES」の場
合には次のステップS520でドットカウントによるイ
ンク消費量Dの値を閾値bと比較する。閾値bは1回分
のインク補給量とする。「NO」の場合にはサブインク
タンク101にインクが十分あるのでステップS510
の前に戻る。
【0081】ステップS520でドットカウントによる
インク消費量Dが閾値b以上の場合にはインクがある程
度消費されたと判断してステップS540に移行しイン
ク補給を行う。インク補給後はサブインクタンク101
の多孔質体104によるインク吸収時間を考慮してステ
ップS550で所定の時間t待ち、ステップS500の
前に戻る。
【0082】ステップS520でインク消費量Dが所定
の値b未満だった場合は次のステップS530に進みイ
ンク残量Iの判定を行う。ここでインク残量Iが所定の
値c未満の場合にはサブインクタンク101のインク残
量が少なすぎると判断してドットカウントによるインク
消費量が少なくてもインク補給のステップS540に進
む。インク残量Iが閾値cより小さくなければサブイン
クタンク101のインク量はまだ十分あると判断してそ
のままステップS510の前に戻る。
【0083】ここでインク残量Iによる判定の閾値a、
cはa>cの関係を満たす。
【0084】1回のインク補給量bは多くてもサブイン
クタンクの最大インク保持量の半分以下である。
【0085】ノズルからの1ドットのインク吐出量、ノ
ズル回復動作による1回のインク吸引量、インク補給機
構による1回のインク補給量それぞれにある程度の誤差
やばらつきがありぴったり一致しない。また本発明にお
いてはインクを補給した後で補給したインクが多孔質体
に吸収されるのを待たずに記録動作を行うために、例え
ば印字デューティによって、多孔質体に含まれるインク
量が変わる。そこでこれらのずれをある程度許容するた
めの緩衝手段として、サブインクタンク101のインク
量を空にも満タンにもしないで中間に維持しようとする
ものである。
【0086】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態として、インク消費量の推定値とインク補給量
のずれをインク残量(インク保持量)の判定値を用いて
補正する方法を図9のフローチャートを用いて説明す
る。
【0087】インク補給シーケンスが開始されると、最
初にステップS600で補正係数値N1の初期化を行
い、N1=1とする。次にステップS602で補正係数
値N2の初期化を行い、N2=1とする。次にステップ
S604でドットカウントによるインク消費量Dの初期
化を行い、D=0とする。図8のシーケンスと同様に、
ドットカウントによるインク消費量の積算作業そのもの
はこのフローチャートとは別に記録吐出動作やノズル吸
引動作に応じて行われる。
【0088】次にステップS606でインク残量Iがあ
らかじめ設定された閾値a以下か判定する。「YES」
の場合は次のステップS610で、ドットカウントから
得られるインク消費量Dの値を所定の閾値と比較する。
「NO」の場合にはステップS608で補正係数N2を
N2=1.25としてステップS606の前に戻る。
【0089】上記のステップS610での閾値はあらか
じめ設定された値bに補正係数N1とN2を掛けたもの
である。インク消費量Dが「b×N1×N2」の値以上
の場合にはインクがある程度消費されたと判断してステ
ップS618に移行しインク補給を行う。「b×N1×
N2」の値が1回分のインク補給量である。インク消費
量Dが「b×N1×N2」の値に達していない場合には
インク消費量はまだインク補給を行うほどではないと判
断してステップS612に進む。
【0090】ステップS612ではサブインクタンクの
インク残量Iがあらかじめ設定された閾値c未満かどう
か判定する。「YES」の場合には次のステップS61
6に進む。「NO」の場合はインク残量はまだ十分あり
インク補給するほどではないと判断してステップS60
6の前に戻る。
【0091】ステップS616で再度インク残量の判定
を行う。サブインクタンクのインク残量Iがあらかじめ
設定された閾値d未満かどうか判定する。この閾値dは
サブインクタンクのインク残量としてはぎりぎりほぼ空
に近い状態の量として設定する。「YES」の場合には
インク補給システムになんらかの異常があったと判断
し、ステップS622でエラー処理を行って終了する。
なんらかの異常とは例えば加圧ポンプの故障で補給動作
自体は行われたが実際にはインクが補給されていない状
態である。「NO」の場合はステップS614に進み補
正係数N2=0.8として次のステップS618でイン
ク補給を行う。「NO」の場合というのは、インク残量
は危機的に少ないわけではないがインク消費量Dが少な
いにも関わらず、補給が必要な量まで減っていることを
意味する。
【0092】ステップS618でのインク補給後、ステ
ップS620では補正係数N2の値をN1に移して次回
のインク補給判定への履歴とする。インク補給後はサブ
インクタンクの多孔質体によるインク吸収時間を考慮し
てステップS624で所定の時間t待ち、補正係数N2
の初期化のステップS602の前に戻る。
【0093】補正係数に設定する値は本実施形態では1.
25と0.8である。これは1.25×0.8=1とそれぞれ同じ回数
現れれば「1」に戻るように設定した。乗じて「1」に
なる組み合わせで有れば他の値でもかまわないが、この
値はサブインクタンクのインク最大インク保持量やイン
ク補給量によって適宜に設定する。
【0094】記録ヘッドのインク吐出量、つまり1ドッ
トのインク滴の容積、ノズル回復動作によるインク吸引
量、加圧ポンプによるインク補給量にはそれぞれ機械毎
に、また同じ機械でも環境条件によりばらつきがある。
第1の実施形態のように、インク消費量Dによる判定閾
値bをインク補給量と等しく設定しても、実際には多め
に補給する場合や少な目に補給する場合がでてきてしま
う。これらのばらつきによる実際のインク消費量とイン
ク補給量の差があるのでドットカウントによるインク消
費量Dの積算だけを用いてインク補給しているとサブイ
ンクタンクのインク量が増減する。そこでサブインクタ
ンクのインク量を検出する手段を設けてインク残量が多
すぎたり少なすぎたりする場合に対応する。インク残量
が多すぎる場合はインク消費量Dに関わらずインク補給
しない。インク残量が少なすぎる場合はインク消費量D
に関わらずインク補給を行う。さらに図9のフローチャ
ートの場合には、インク補給の前にインク残量が上限設
定値aを超えていた場合にはインク消費量の見積もり
(推定値)に対して実際のインク補給量が多すぎると判
断し、補給するかどうかのインク消費量Dによる閾値を
多めに設定する(ステップS608)。またその履歴が
次回以降にも残るように設定している。逆にインク残量
が下限設定値cを下回ることがあると実際のインク補給
量が少なすぎると判断し、次回のインク消費量Dによる
閾値を少な目に、つまり少し早めに補給するように設定
する(ステップS614)。
【0095】このようにインク残量判定の履歴に応じて
インク補給量を補正することで、その記録装置が固有に
持っているインク消費量とインク補給量の差を修正する
ことができる。
【0096】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態として、インク消費量の推定値とインク補給量
のずれをインク補給量を増減させることで補正する方法
を図10のフローチャートを用いて説明する。第2の実
施形態を説明した図9のフローチャートとは同様のステ
ップには同じ符号を付して説明を省略する。本実施形態
のフローチャートにおいては補正係数N2をインク補給
量の補正係数として処理するところが異なる。
【0097】ステップS606でインク残量Iが設定値
aより多い場合にはステップS625に進み、補正係数
N2=1.2とする。ステップS616でインク残量I
が設定値d以上の場合はステップS627で補正係数N
2=0.8とする。インク補給のステップS618にお
いて補正係数N2の値によって補給量を変更してインク
補給を行う。図2及び図4に示したアクチュエータ30
7において加圧プランジャの変位量を制御することで補
給量を変更する。
【0098】上述した第1から第3の実施形態によれ
ば、記録装置において記録動作が行われていない間にイ
ンク補給が行われる。サブインクタンクがその内部に設
けられた多孔質体によりインクを保持し、またインクジ
ェット記録ヘッド部に必要な負圧を発生させる。そこ
で、サブインクタンクには負圧を保持するための気密性
が要求されないのでインク補給手段との接合・離間が簡
潔なものとなる。また、前記多孔質体へのインク補給は
多孔質体自身の毛細管力によって行うので、インク補給
のための吸引手段を必要としない。さらに、多孔質体の
インクが保持されている領域である多孔質体の下部横か
らインクを吸い上げる形態をとるので、多孔質体内に残
っているインクと新たに供給されるインクの間に気泡が
入ることもない。
【0099】さらに、供給されたインクが多孔質体に吸
収されるのを待たずに記録動作を開始できるので、多孔
質体の毛細管力を用いてインクを吸収するための長い時
間がかからない。また、多孔質体に保持できるインク量
の半分程度を維持するように制御するので、供給したイ
ンク量と使用量の差をインク保持量の増減で吸収でき
る。
【0100】また、インクジェットユニット100、サ
ブインクタンク101はキャリッジ2に固定されユーザ
ーが交換しないものとして説明したが、インクジェット
ユニットやサブインクタンクの寿命が記録装置の寿命よ
り短い場合は、インクジェットユニットやサブインクタ
ンクを交換式としてもよい。また、この交換式の構成と
本発明のインク補給方法は同一に存在できる。
【0101】その際に、交換するサブインクタンクはキ
ャリッジ外のメインインクタンクからのインクを受ける
部分であるインク補給部109と一体でも良いが、分割
式としてインク補給部109はキャリッジ2に固定さ
れ、インクを保持した多孔質体を収容する収容部のみが
交換する構成の方がより低コストなものとなる。
【0102】(第4の実施形態)図11は本発明の第4
の実施形態の記録装置を示す断面図である。本実施形態
はキャリッジ外に設けたメインインクタンクとキャリッ
ジ上のサブインクタンクを常にチューブで接合した、い
わゆるチューブ供給系に適用したものである。図11に
おいて第1の実施形態と同じものには同じ番号をつけて
説明を省略する。
【0103】本実施形態においてはインク補給弁支持部
305がサブインクタンク101に常に結合されている
部分のみが第1〜第3の実施形態と異なるものである。
そのため、図11に示すようにインク補給管304は長
く、またキャリッジ2の往復動作に追随するために軟ら
かい材質でなければならない。
【0104】このように構成すると、記録動作中でもイ
ンク補給が行えるという効果がある。またチューブ内に
気泡が混入してもインク補給部109でこの気泡の分離
が行えるし、気泡によってインク補給量が所定量より少
なくなることにも対応できる。またインクを加圧ポンプ
306で加圧してサブインクタンク101へ供給するの
で、サブインクタンク101とメインインクタンク30
1をチューブでつなぎ閉流路空間を構成している一般の
チューブ連続供給系に用いるチューブよりも細いチュー
ブで良い。チューブ連続供給系の場合は記録によるイン
ク消費に応じてチューブ内にインクが流れるためにイン
クの管路抵抗がインクジェットユニットのノズル102
に対する負圧となって働くからである。
【0105】次に、図12のフローチャートを用いて本
実施形態のインク補給方法について説明する。第2の実
施形態を説明した図9のフローチャートと同様のステッ
プには同じ符号を付して説明を省略する。
【0106】本実施形態のインク補給方法においてはイ
ンク残量Iが所定の値に満たない場合の処理が異なる。
つまり、チューブ内に気泡が混入してインク補給量が少
ない場合も考慮してすぐにエラーとせず、インク補給を
繰り返して様子を見る。複数回のインク補給でもインク
残量が所定の値まで回復しない場合にのみエラー処理と
する。
【0107】図12に示すようにシーケンス開始後のス
テップS601で、補正係数N1の他にカウンタ変数N
3を導入し、N3=0の初期化処理を行う。ステップS
616でのインク残量Iが閾値d未満だった場合はまず
ステップS615で記録処理を停止してこれ以上インク
を消費しないようにする。次にステップS619でカウ
ンタ変数N3=N3+1としてカウンタを進める。
【0108】ステップS621でカウンタ変数N3があ
らかじめ設定された閾値e未満か判別する。「YES」
の場合はステップS618のインク補給を行う。そし
て、ステップS620、S624を行った後ステップS
602の前に戻る。その後、インク残量Iが所定の値d
未満の状態でインク補給を行っているのでステップS6
06は「YES」となり、記録処理は停止しているので
ステップS610は「NO」となる。そこでステップS
616でインク残量Iがまだ閾値d未満なら再びステッ
プS615、S619を行う。この処理をカウンタ変数
N3がe回に達するまで行い。それでもインク残量Iが
閾値dを超えなければステップS622でエラー処理を
行ってシーケンスを終了する。
【0109】カウンタ変数N3がe回に達する前にイン
ク残量Iが閾値d以上になればステップS616で「N
O」へ分岐しステップS613で記録処理を再開して、
ステップS617でカウンタ変数N3をN3=0と初期
化する。その後は図9のフローチャートと同様である。
【0110】このようにインク残量が極端に少ない場合
もすぐにエラー処理せずにインク補給を繰返して様子を
見ることで、インク補給管304内のインクに気泡が混
じっていて補給されたインクの量が極端に少ない場合
や、またインク補給管304内のインクが空になってい
て、インク補給動作を行ってもインク補給管304がイ
ンクで満たされるまでまったく補給されないという場合
にも対応できる。
【0111】ここまでの説明はサブインクタンク101
がキャリッジ2に固定された構成であったが、サブイン
クタンク101の寿命が記録装置の寿命より短い場合は
サブインクタンク101をユーザーが交換できるように
構成すれば良い。チューブ式で構成している場合はサブ
インクタンク101からメインインクタンク301まで
を一体として交換する構成にすれば、サブインクタンク
部分の交換を忘れることもない。この場合、インク補給
のポンプとしてはチューブを外側から押すチューブポン
プを用いる。
【0112】さらに、インクジェット記録ヘッド部の寿
命が記録装置の寿命より短い場合はインクジェットユニ
ット100をユーザーが交換できるように構成する必要
がある。チューブ式で構成している場合はインクジェッ
トユニット100のノズルからメインインクタンク30
1までを一体として交換するように構成すると、インク
ジェットユニット部分(インクジェット記録ヘッド部)
の交換を忘れることがない。この場合もインク補給のポ
ンプとしてはチューブを外側から押すチューブポンプを
用いる。
【0113】本実施形態によれば、サブインクタンク1
01へのインク補給系は常にサブインクタンクに接続さ
れているので、(1)記録動作中でもインクの補給ができ
る、(2)インク補給手段のサブインクタンクとの結合・
離間のための時間が必要ないためスループットの向上が
図れる、という利点がある。もちろん、サブインクタン
クとインク補給系の結合部が大気に連通しているため
に、インク補給管304内のインクの慣性力がインクジ
ェットユニット100のノズル102に対する圧力変動
を引き起こすことはない。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
キャリッジ上のサブタンク内の多孔質体でインクジェッ
ト式の記録ヘッド部に対して負圧を発生させる構成の液
体吐出記録装置としたので、記録装置の姿勢によらずサ
ブタンク内の記録液を保持できる。そしてサブタンクの
外殻に気密性が要求されないので、記録液が補給される
補給部が簡単に構成できる効果がある。さらに、液体吸
収体底部の液体を保持している部分に接して記録液を吸
収させるように構成したので、液体吸収体が元々保持し
ている記録液と新たに補給された記録液とが一体となっ
て液体吸収体に保持される。
【0115】また、記録液が補給される補給部の空間が
サブタンクの大気連通口に連通していることにより、補
給された記録液がスムースに液体吸収体に吸収される。
そして補給部が大気に開放されているので、補給手段か
らの気泡をここで除去できる。
【0116】また、記録液を補給しないときは記録液が
補給される補給部空間の開口部が開閉部材で閉じられて
いることにより、そこから記録液が漏れ出すことがない
ので、携帯型のインクジェット式記録装置を構成するこ
とができる。
【0117】また、補給部空間の開口部を塞いでいる開
閉部材を補給手段によって押し開けるように構成したの
で、記録液を補給するときに補給部の開口部を開閉する
ためだけの駆動手段を必要とせずキャリッジを小型に構
成することができる。
【0118】また、サブタンクに補給するときのみ、メ
インタンクからの補給手段をサブタンクに接続する構成
にすることにより、キャリッジを小型に構成しながら
も、大容量のメインタンクを採用できるので、タンク交
換頻度を少なくすることができる。
【0119】また、メインタンクからの補給手段をサブ
タンクに常時接続する構成にすることにより、記録動作
中でもサブタンクへの記録液補給ができるので記録装置
のスループットが向上する。また、補給手段の常時接続
構成において、記録液が補給される補給部は大気に連通
していることで、補給手段からの記録液に気泡が混入し
ていたとしても補給された記録液が液体吸収体に吸収さ
れる際にはその気泡は除去されるので、別の気泡除去手
段が不要で簡単な構成となる。
【0120】また、サブタンクの記録液保持量(残量)
を検出し、この記録液保持量(残量)によって、記録液
補給の際の補給量を制御するようにしたので、サブタン
クが空になったりあふれたりすることがない。
【0121】また、前記記録液保持量の検出値は記録液
補給後一定時間後の値を用いることにしたので、液体吸
収体の毛細管力のみで補給液を吸収するという時間のか
かる方法を有効に用いることができる。
【0122】また、前記記録液保持量が所定の値より少
ない場合には記録液を補給することにより、サブタンク
が補給した記録液であふれることがない。
【0123】また、記録液消費量が所定の量を超えたら
記録液を補給することにより、記録液の補給タイミング
を正確に見積もることができるので、サブタンクの記録
液保持量のみで記録液補給を制御する方法よりもよりき
め細かく制御できる。
【0124】また、インクジェット記録ヘッド部からの
液滴の吐出数を数えて記録液消費量を推定することによ
り、1ドット単位の細かさで記録液消費量を推定でき
る。
【0125】また、インクジェット記録ヘッド部からの
液滴の吐出数を数えることと、ノズル回復動作の吸引回
数を数えることで記録液消費量を推定することにより、
1ドット単位の細かさで記録液消費量を推定できる。記
録液の補給タイミングを正確に見積もることができる。
【0126】また、記録液保持量が所定の値aより多い
場合には記録液消費量にかかわらず記録液を補給しない
ことにより、実際の記録液補給量が記録液消費量の推定
値より多いために液体吸収体の記録液保持量がだんだん
増えていってあふれるという問題はない。
【0127】また、実際の記録液補給量と記録液消費量
の推定値のずれを記録液補給の履歴を管理して補正する
ことにより、記録液消費量の推定値と実際に補給される
記録液量の差によってサブタンクの記録液保持量が常に
多目とか、常に少な目とかに偏ることを防ぐ。
【0128】また、前記補正は記録液消費量の推定値に
よって記録液の補給を行うかどうかの判定値を変えて行
うことにより、記録液補給の間隔を補正できるので結果
的に記録液の補給量の補正ができる。
【0129】また、前記補正は前記補給量を変更するこ
ととしたので、より適切な制御ができる。
【0130】また、前記補給された記録液がサブタンク
内の多孔質体に吸収され終わる前でも記録を行うことに
より、記録装置のスループットが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体吐出記録装置の第1の実施形態を
示す概略斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態のインク供給系の構成
を示す概略断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態のインク補給弁を示す
概略斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態のインク供給系の補給
動作を示す概略断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態のインク補給部の効果
を説明する比較説明図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の別のサブインクタン
ク構成を示す概略断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態の別のサブインクタン
ク構成を示す概略断面図である。
【図8】本発明の第1の実施形態のインク補給シーケン
スを説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態のインク補給シーケン
スを説明するフローチャートである。
【図10】本発明の第3の実施形態のインク補給シーケ
ンスを説明するフローチャートである。
【図11】本発明の第4の実施形態のインク供給系の構
成を示す概略断面図である。
【図12】本発明の第4の実施形態のインク補給シーケ
ンスを説明するフローチャートである。
【符号の説明】 100 インクジェットユニット(インクジェット記録
ヘッド部) 101,101Bk,101C,101M,101Y サブインクタンク 101a 壁 102,102Bk,102C,102M,102Y ノズル 103,103Bk,103C,103M,103Y サブインクタンクケース 104 多孔質体 105 インク導出管 106 大気連通口 107,108 インク残検ピン 110 インク補給口 111 インク補給口弁 112 サブタンク連通口 300 メンテナンスステーション 301,301Bk,301C,301M,301Y メインインクタンク 302 ポンプ装置 303,303Bk,303C,303M,303Y インク補給弁 304,304Bk,304C,304M,304Y インク補給管 305 インク補給弁支持部 306 加圧ポンプ 307 アクチュエータ 308 ポンプ弁 309 インク針 310 インク補給機構 311 インク供給蓋 312 メインケース 313 インク袋 314 加圧プランジャ 330 キャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA16 EA23 EA26 EB21 EB51 EB56 EB59 EC11 EC15 EC17 EC26 EC36 EC39 EC64 FA02 FA10 HA37 KA01 KB04 KB09 KB19 KB37 KC11 KC13 KC14 KC15 KC16 KC17

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンク内の多孔質体からなる液体吸収体
    に記録液を保持させたサブタンクと、該サブタンクから
    供給される記録液を用いて記録を行うインクジェット式
    の記録ヘッド部と、前記サブタンクに供給する記録液を
    収納するメインタンクと、前記メインタンクの記録液を
    前記サブタンクに補給する補給手段とを備えた液体吐出
    記録装置において、 前記補給手段により記録液が補給される空間を形成する
    補給部が、該補給部に補給された記録液が前記液体吸収
    体に既に保持された記録液と連続した状態で前記液体吸
    収体に吸収されるように前記液体吸収体の液体を保持し
    た部分に接して設けられていることを特徴とする液体吐
    出記録装置。
  2. 【請求項2】 前記補給部に補給された記録液が前記液
    体吸収体の毛細管力により前記液体吸収体に吸収され
    る、請求項1に記載の液体吐出記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録液が補給される空間は前記サブ
    タンクに設けられた大気連通口を介して大気と連通して
    いる、請求項1又は2に記載の液体吐出記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録液が補給される空間には当該空
    間に液体を補給するための開口部と該開口部を塞ぐ開閉
    部材とが設けられていて、該開閉部材は記録液の補給時
    のみ前記開口部を開く、請求項1から3のいずれか1項
    に記載の液体吐出記録装置。
  5. 【請求項5】 前記開閉部材は通常は前記開口部が閉状
    態になるようにばね部材もしくは開閉部材自身のばね性
    によって付勢されていて、前記補給手段の一部が押すこ
    とで開く、請求項4に記載の液体吐出記録装置。
  6. 【請求項6】 液体吐出記録装置は前記記録ヘッド部を
    被記録媒体の搬送方向と交差する方向に移動させて記録
    を行うシリアルプリンタであって、前記サブタンクは前
    記記録ヘッド部を搭載して移動するキャリッジ上に設け
    られ、前記メインタンクはキャリッジ外に設けられてい
    て、前記キャリッジが被記録媒体上に存在するときには
    前記補給手段は前記サブタンクの補給部に接続されてい
    ない、請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出
    記録装置。
  7. 【請求項7】 液体吐出記録装置は前記記録ヘッド部を
    被記録媒体の搬送方向と交差する方向に移動させて記録
    を行うシリアルプリンタであって、前記サブタンクは前
    記記録ヘッド部を搭載して移動するキャリッジ上に設け
    られ、前記メインタンクはキャリッジ外に設けられてい
    て、前記補給手段は前記サブタンクの補給部に常に接続
    されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の液
    体吐出記録装置。
  8. 【請求項8】 前記サブタンクの保持している記録液量
    を検出する検出手段を有し、該検出手段から得られる記
    録液保持量によって、記録液の補給を制御する、請求項
    1から7のいずれか1項に記載の液体吐出記録装置。
  9. 【請求項9】 前記検出手段による記録液保持量の検出
    値は記録液の補給後あらかじめ決められた一定時間後の
    値を用いる、請求項8に記載の液体吐出記録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録液保持量があらかじめ設定さ
    れた所定の値cより少ない場合には前記補給手段により
    前記サブタンクに記録液の補給を行う、請求項8または
    9に記載の液体吐出記録装置。
  11. 【請求項11】 前記記録ヘッド部から出ていく記録液
    消費量を記録装置の動作から推定する手段を有し、前記
    推定より得られる記録液消費量から所定の量bを超えた
    ら記録液の補給を行う、請求項1から10のいずれか1
    項に記載の液体吐出記録装置。
  12. 【請求項12】 前記記録ヘッド部から記録液が出てい
    く状態が記録液滴の吐出のみの液体吐出記録装置であっ
    て、前記記録ヘッド部から出ていく記録液量を推定する
    手段とは前記記録ヘッド部からの記録液滴の吐出数を数
    えることである、請求項11に記載の液体吐出記録装
    置。
  13. 【請求項13】 前記記録ヘッド部から記録液が出てい
    く状態が記録液滴の吐出と回復装置による吸引動作であ
    る液体吐出記録装置であって、前記記録ヘッド部から出
    ていく記録液量を推定する手段とは前記記録ヘッド部か
    らの記録液滴の吐出数を数えることと、前記記録ヘッド
    部に対する前記回復装置の吸引動作の回数を数えること
    である、請求項11に記載の液体吐出記録装置。
  14. 【請求項14】 前記記録液保持量があらかじめ設定さ
    れた所定の値a(a>c)より多い場合には記録液消費
    量の推定値に関わらず記録液の補給を行なわない、請求
    項11から13のいずれか1項に記載の液体吐出記録装
    置。
  15. 【請求項15】 記録液補給の履歴を管理して、記録液
    消費量の推定値と記録液補給量のずれを補正する、請求
    項14に記載の液体吐出記録装置。
  16. 【請求項16】 前記補正は前記所定の値bの値を変え
    ることである、請求項15に記載の液体吐出記録装置。
  17. 【請求項17】 前記補正は前記サブタンクへの記録液
    補給量を変更することである、請求項15に記載の液体
    吐出記録装置。
  18. 【請求項18】 前記補給部に補給された記録液が前記
    液体吸収体に吸収され終わる前でも記録を行う、請求項
    1から17のいずれか1項に記載の液体吐出記録装置。
  19. 【請求項19】 タンク内の多孔質体からなる液体吸収
    体に記録液を保持させたサブタンクと、該サブタンクか
    ら供給される記録液を用いて記録を行うインクジェット
    式の記録ヘッド部と、前記サブタンクに供給する記録液
    を収納するメインタンクと、前記メインタンクの記録液
    を前記サブタンクに補給する補給手段とを備えた液体吐
    出記録装置の記録液補給方法であって、 前記液体吸収体の記録液を保持している部分に接する記
    録液を溜める空間を設けておき、前記補給手段により既
    に液体吸収体に保持されている記録液に触れるように前
    記記録液を溜める空間に記録液を補給し、前記液体吸収
    体の毛細管力により前記補給された記録液を前記液体吸
    収体に吸収、保持させることを特徴とする液体吐出記録
    装置の記録液補給方法。
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