JP2003311339A - プレス成形品、プレス成形品の製造方法および製造装置 - Google Patents

プレス成形品、プレス成形品の製造方法および製造装置

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JP2003311339A
JP2003311339A JP2002126669A JP2002126669A JP2003311339A JP 2003311339 A JP2003311339 A JP 2003311339A JP 2002126669 A JP2002126669 A JP 2002126669A JP 2002126669 A JP2002126669 A JP 2002126669A JP 2003311339 A JP2003311339 A JP 2003311339A
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flange
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Masayasu Kojima
正康 小嶋
Yozo Hirose
洋三 広瀬
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金属薄板等の金属板を素材とするプレス成形に
よるねじれ変形を抑制または解消することができるプレ
ス成形品、プレス成形品の製造方法および製造装置を提
供する。 【解決手段】 素材である金属板の周縁部である第2の
領域を挟持しながらこの周縁部を除く第1の領域に立体
形状部1aを成形する第1のプレス成形を行うことによっ
てプレス成形品1を製造する際に、周縁フランジ部の一
部に、第1のプレス成形により発生するねじれ変形の原
因となるフランジの圧縮残留応力を減少または解消する
ことができる折り曲げ形状部1c、1c、1c' 、1c' を第2
のプレス成形による折り曲げ成形により、第1のプレス
成形と同一工程で、または第1のプレス成形の後に成形
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレス成形品、プ
レス成形品の製造方法および製造装置に関するものであ
り、具体的には、例えば金属薄板等の金属板を素材とす
るプレス成形によるねじれ変形を低減または解消するこ
とができるプレス成形品、プレス成形品の製造方法およ
び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば金属薄板等の金属板を素材とする
プレス成形品では、しばしば、ねじれ変形による形状不
良が問題となる。図7は、プレス成形品に発生するねじ
れ変形による形状不良の一例を示す説明図であり、図7
(a) にはプレス素材である金属薄板を所定の寸法に切断
した素材70(以下「ブランク」という) を示し、図7
(b) には、ブランク70をプレス成形したプレス成形品71
を示し、さらに図7(c) には、成形品71のフランジ71b
の3コーナ71b-1 、71b-2 、71b-3 を平面上に固定した
場合のねじれ変形状況を示す。
【0003】図7(b) に示すように、プレス成形品71
は、ブランク70の中央部に凸状に形成された立体形状部
71a と、その周縁部の平面状のフランジ部71b とを有す
る。プレス成形品71は、図7(b) に矢印イで示す方向に
全体的にねじれ、破線で示すように変形する。
【0004】図7(c) における破線ロは、ねじれ変形が
無い場合のフランジ71b の輪郭を示しており、ねじれ変
形は、浮き上がり量gまたはねじれ角度θ1 、θ2 が大
きいほど、大きいと判定される。
【0005】ここで、経験的に、立体形状部71a の深さ
Hが比較的小さく、かつ、立体形状部71a の平面寸法
w1、w2と比較してフランジ71b の平面寸法W1、W2が大き
いほど、ねじれ変形の発生程度は著しくなることが知ら
れている。また、ブランク70は、板厚tが小さいほど、
また、材料強度が大きいほど、ねじれ変形の発生程度は
著しくなることも知られている。
【0006】図8(a) および図8(b) は、いずれも、プ
レス成形品に発生するねじれ変形による形状不良の他の
例を示す説明図であり、図中の破線は、ねじれ変形が無
い場合のプレス成形品におけるフランジ輪郭を示す。図
8(a) では、プレス成形品81は全体が細長い形状を呈す
ることから、フランジ81b の長さW1 が大きいために浮
き上がり量gおよびねじれ角θ2 が大きくなる。一方、
図8(b) では、プレス成形品82は、凸部82a が異形形状
を呈しており、上述した図7に示すプレス成形品71と同
様にねじれ変形が発生する。
【0007】このように、プレス成形品におけるねじれ
変形は、ブランク70の中央部に凸状に形成された立体形
状部の形状によらずに、発生する。かかるねじれ変形が
発生すると、製品としての形状精度が得られないばかり
か、他部品への組み付け作業の際にも手間がかかり、無
理に組み付けると組立品自体がねじれてしまう場合もあ
る。このため、かかるねじれ変形を生じさせないことが
重要であり、このためにはねじれ変形の発生機構を正確
に把握しておく必要がある。
【0008】図9(a) 〜図9(c) は、金型90を用いて図
7(b) に示す形状のプレス成形品71を製造する際に、プ
レス成形工程においてねじれ変形が発生する機構を示す
説明図である。
【0009】図9(a) および図9(b) に示すように、図
示しないプレス装置のベッドに固定したダイス91にブラ
ンク70がセットされている。このダイス91には、プレス
成形品71の凸状の立体形状部71aの外郭形状と同一の内
郭形状を有するダイス穴91bと、その周辺部にダイス面
91aとが設けられている。
【0010】そして、上方より上述したプレス装置の図
示しない駆動装置に取り付けられたブランクホルダ92を
降下して、ブランクホルダ面92aでブランク70の周縁部
をダイス面91aに所定の力(以下「ブランクホルダ押さ
え力」という)で押し付けた後、図示しない別の駆動装
置に取り付けられたポンチ93をブランクホルダ孔92bを
貫通して降下させる。図9(b) は、ポンチ93とダイス穴
91bとにより、立体形状部71aを成形した状態を示して
いる。この後、ポンチ93を上昇し、さらにブランクホル
ダ92を上昇した瞬間に、図7(b) に示すねじれ変形が発
現する。したがって、プレス成形品71に発生するねじれ
変形は、図9(b) の状態での成形品71が有する残留応力
による弾性回復現象である。
【0011】図9(c) は、図9(b) に示す状態でのプレ
ス成形品71の残留応力を示し、立体形状部71aには矢印
イにより示す引張残留応力が形成され、フランジ71bに
は矢印ロにより示す圧縮残留応力が形成される。
【0012】まず、立体形状部71a に引張残留応力が形
成されるメカニズムについて説明する。図9(b) におい
て、ポンチ93が材料をダイス穴91b に押し込む際に、ダ
イス面91a とブランクホルダ面92a によってフランジ71
b が押圧拘束されているため、ダイス穴内の材料は二軸
引張応力下で塑性伸び変形する。図9(b) の成形終了時
点においては、立体形状部71a に作用する二軸引張応力
は完全にゼロにはならず、二軸引張応力として残留する
ことになる。
【0013】次に、フランジ71b に圧縮残留応力が形成
されるメカニズムを説明する。まず、図9(b) におい
て、ダイス面91a とブランクホルダ面92a によるフラン
ジ71bの拘束力が弱く、フランジ71b がダイス穴91b に
流入する場合には、フランジ71b は周方向の圧縮応力、
これと直交する方向の引張応力によって塑性変形する。
なお、周方向圧縮応力はフランジエッジに近い部位ほど
大きい。これと直交する方向の引張応力はフランジエッ
ジに近づくにつれて小さくなり、フランジエッジではゼ
ロである。図9(b) の成形終了時点のフランジに作用す
る周方向圧縮応力は完全にゼロにはならず、フランジエ
ッジとその近傍に圧縮残留応力が形成される。
【0014】一方、フランジ71b の拘束が強く、ダイス
穴91b に全く流入しない場合の成形過程においては、フ
ランジ71b には周方向の圧縮応力は作用せず、これと直
交する方向の引張応力のみが立体形状部に近い部位に作
用する。したがって、この場合には、フランジの塑性変
形に伴うフランジの圧縮残留応力は存在しない。ところ
が、図9(b) の成形終了時点で成形品に形成される残留
応力は、引張残留応力と圧縮残留応力が釣り合わなけれ
ばならない。したがって、フランジがダイス穴に全く流
入しない場合においても、立体形状部の引張応力に見合
う圧縮残留応力がフランジエッジ近傍に形成される。
【0015】さらに、刊行物1「塑性と加工、17−189
」の783 頁には、プレス成形品71のねじれ変形の要因
は、フランジ71b の圧縮残留応力であり、フランジ71b
のエッジ部の近傍における圧縮残留応力が大きいほどね
じれ変形が大きくなることが記載されている。
【0016】そして、この刊行物1には、図10(a) に示
すように、プレス成形品81の立体形状部81a にコイニン
グ加工を行ってコイニング加工部81cを形成することに
より、ねじれ変形を防止する発明が開示されている。図
10(b) は、図10(a) における矢印ハの部分断面図であ
り、コイニング加工によって矢印ニの方向へ材料を伸ば
して立体形状部81aにおける引張残留応力を低減し、そ
れによってフランジ81bの圧縮残留応力を低下させるも
のである。
【0017】また、特公平7−112574号公報には、立体
形状部の成形の終了時点でフランジに、深さの異なる絞
りによる縮みの変化分に相当する断面ビード形状の縮め
代を設けることにより、反りとねじれを防止する発明が
開示されている。
【0018】図11には、この発明が対象とするプレス成
形品の形状不良とその対策を示す。図11(a) に示すよう
に、この発明が対象とするプレス成形品100 は、両側の
フランジ部103 と、その内側に両端部が開口した長手方
向に深さが異なる絞り部102を有し、成形品100 の端部
に仮想線イで示すような反りやねじれが発生する。図11
(b) は、これら形状不良の対策を施したプレス成形品10
0'を示し、残留応力を消滅あるいは低減させるために、
絞り部側壁とフランジ部の境界105(以下、「側壁下部稜
線」という) からフランジエッジ部106 まで、フランジ
長手方向と直交する方向の断面ビード状の縮め代104 を
設ける方法が開示されている。
【0019】ところで、絞り部両端が開放された絞り加
工では、図12(a) に示すような絞り深さが長手方向に均
一なプレス成形品110 でも、弾性回復によって仮想線ロ
で示すような反りが発生することが、「プレス成形難易
ハンドブック」 (日刊工業新聞社刊、昭和62年3月発
行。以下、「刊行物2」という) の158 頁に記載されて
いる。図12(b) は、図12(a) の矢印ハから見た弾性回復
後の形状を示し、反りとともに絞り部壁110bが外側に開
く。図11(a) のように絞り部の深さが部位によって複雑
に変化し、また幅方向に非対称な場合には、反りが大き
く現れ、しかも部位によって変化した非対称な反りとな
る。非対称な反りはねじれとしても観察されることにな
るが、弾性回復現象としては反りである。図12(a) にお
いて、弾性回復後の側壁101bは扇形に曲がっており、底
部110aと絞り部側壁110bの境界部107(以下、「底部側稜
線」という) の長さよりも側壁下部稜線105 およびフラ
ンジ部101cの長さのほうが大きくなっている。したがっ
て、側壁下部稜線105 およびフランジ部101cの直線長さ
を縮めて、底部側稜線105 の長さと同一になるようにし
てやれば反りは矯正されることになる。特公平7−1125
74号公報により開示された発明において、図11(b) に示
すように、縮め代104 を側壁下部稜線105 からフランジ
エッジ106 まで連続的に設けているのはこの目的のため
である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述した刊行物1によ
り開示された発明を実施するには、図9(a) のダイス穴
91bの底部にコイニング加工のための突起を設ける必要
がある。しかしながら、コイニング加工は大きな加圧力
を要するために大容量のプレス機械が必要となる。ま
た、形成するコイニング加工部81cの数が多過ぎたり、
圧痕の深さが大き過ぎると、図10(c) に示すようにプレ
ス成形品81の長手方向に曲がりを生じてしまうため、コ
イニング加工条件を細かく調整する必要がある。さら
に、製品の外観上の理由により立体形状部81aにコイニ
ング加工部81cを設けることができないこともある。
【0021】また、特公平7−112574号公報により開示
された発明によっても、以下に列記する理由(a) 〜(d)
により、開口部を有さない立体形状部とその周囲全体に
フランジとを有するプレス成形品のねじれ変形を防止で
きない。
【0022】(a) この発明は、深さが長手方向に変化
し、かつ両端に開口部を有する絞り部とその両側にフラ
ンジ部とを有するプレス成形品を対象としたものである
ため、開口部を有さない立体形状部とその周囲全体にフ
ランジとを有するプレス成形品には適用できない。
【0023】(b) この発明は、絞り形状に起因する反り
変形を防止するものであり、開口部を有さない立体形状
部とその周囲全体にフランジとを有するプレス成形品の
ねじれ変形とは、弾性回復現象自体が異なる。
【0024】(c) 図11に示す、この発明が対象とするプ
レス成形品は、側壁下部稜線105 からフランジエッジ10
6 まで圧縮残留応力が形成される。これに対し、開口部
を有さない立体形状部とその周囲全体にフランジとを有
するプレス成形品では、側壁部71d には引張残留応力が
形成され、フランジの圧縮残留応力はフランジエッジと
その近傍に集中する。すなわち、弾性回復の基となる残
留応力とその分布形態とが異なる。
【0025】(d) この発明による反り防止は、上記(c)
項の残留応力を解消するため、縮め代を側壁下部稜線か
らフランジエッジまで連続的に設けることによって側壁
下部稜線とフランジの直線長さを減少させる方法である
ため、残留応力の分布形態が異なる、開口部を有さない
立体形状部とその周囲全体にフランジとを有するプレス
成形品には適用できない。
【0026】本発明の目的は、金属板を素材とするプレ
ス成形によるねじれ変形を抑制または解消することがで
きるプレス成形品、プレス成形品の製造方法および製造
装置を提供することである。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ね、以下に列記する新規
な知見を得た。
【0028】(i) 上述したように、ブランクを素材とし
て、立体形状部およびその周囲にフランジを有するプレ
ス成形品に第1のプレス成形を行う際に発生するねじれ
変形は、フランジの一部にねじれ変形の原因となるフラ
ンジの圧縮残留応力を減少または解消する第2のプレス
成形、例えば折り曲げ成形を行うことによって、十分に
抑制または解消される。
【0029】(ii)第2のプレス成形は、第1のプレス成
形と同一工程内において、または第1のプレス成形の後
に別工程で行うことにより、第1のプレス成形で生じた
プレス成形品のねじれ変形を矯正することができ、高精
度のプレス成形品が得られる。なお、第2のプレス成形
としての折り曲げ成形を第1のプレス成形と同一工程内
において行うには、折り曲げ成形を付与することができ
る折り曲げ成形ポンチを金型内に内蔵させた装置を用い
て行えばよい。
【0030】(iii) 折り曲げ成形は、例えば、フランジ
の断面形状が波形状となる波形変形をフランジにプレス
成形することにより、行われる。
【0031】本発明は、これらの新規な重要な知見に基
づいてなされたものである。本発明は、金属板を素材と
するプレス成形品であって、金属板の第1の領域にプレ
ス成形された立体形状部と、第1の領域の外側に位置す
る第2の領域にプレス成形された過剰周長抑制部とを備
えることを特徴とするプレス成形品である。
【0032】この本発明にかかるプレス成形品では、過
剰周長抑制部が波形の折り曲げ形状部であることが例示
される。また、本発明は、素材である金属板の第2の領
域を挟持しながら、第2の領域の内側に位置する第1の
領域に立体形状部を成形する第1のプレス成形と、第2
の領域に過剰周長抑制部を成形する第2のプレス成形と
を行うことを特徴とするプレス成形品の製造方法であ
る。
【0033】この本発明にかかるプレス成形品の製造方
法では、第2のプレス成形が、第1のプレス成形と同一
工程で、または第1のプレス成形を行った後に、行われ
ることが例示される。
【0034】これらの本発明にかかるプレス成形品の製
造方法では、過剰周長抑制部が波形の折り曲げ形状部で
あることが例示される。さらに、本発明は、素材である
金属板の周縁部に位置する第2の領域を狭持するための
ダイスおよびブランクホルダと、第2の領域の内側に位
置する第1の領域に立体形状部を成形する第1のプレス
成形を行うためのポンチとを備え、ブランクホルダが、
第2の領域に過剰周長抑制部を成形する第2のプレス成
形を行うための機能を備えることを特徴とするプレス成
形品の製造装置である。
【0035】例えば、この製造装置は、第2の領域にお
ける、第1の領域の外側環状領域を押圧挟持するための
ダイスおよびブランクホルダを備える。換言すれば、本
発明は、金属板を素材とするプレス成形品であって、金
属板の中央部にプレス成形された立体形状部と、この立
体形状部の周囲のフランジ部の一部に、プレス成形によ
り発生するねじれ変形の原因となるフランジ部圧縮残留
応力を減少または解消する過剰周長抑制部とを備えるこ
とを特徴とするプレス成形品である。
【0036】別の観点からは、本発明は、素材である金
属板の周縁部を挟持しながらこの周縁部を除く中央部に
立体形状部を成形する第1のプレス成形を行うことによ
ってプレス成形品を製造する際に、第1のプレス成形に
より発生するねじれ変形の原因となるフランジ部圧縮残
留応力を減少または解消することができる、例えば折り
曲げ形状部のような圧縮残留応力抑制部を第2のプレス
成形により立体形状部の周囲のフランジ部に形成するこ
とを特徴とするプレス成形品の製造方法である。
【0037】この本発明にかかるプレス成形品の製造方
法では、第2のプレス成形が、第1のプレス成形と同一
工程に、または第1のプレス成形の後に別工程で、行わ
れることが例示される。
【0038】さらに別の観点からは、本発明は、素材で
ある金属板の周縁部を狭持するためのダイスおよびブラ
ンクホルダと、この周縁部の内側に位置する中央部に立
体形状部を成形する第1のプレス成形を行うためのポン
チとを備え、ブランクホルダが、第1のプレス成形によ
り発生するねじれ変形の原因となるフランジ部圧縮残留
応力を減少または解消することができる折り曲げ形状部
を立体形状部の周囲のフランジ部に形成する第2のプレ
ス成形を行うための機能を更に備えることを特徴とする
プレス成形品の製造装置である。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるプレス成形
品、プレス成形品の製造方法および製造装置の実施の形
態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0040】[製造方法]図1は、本実施の形態のプレス
成形方法を、図7(c) に示すプレス成形品71に適用した
実施態様の1例を模式的に示す説明図であり、図1(a)
は斜視図、図1(b) は図1(a) のフランジエッジと平行
な1点鎖線イでの部分拡大断面図、さらに、図1(c) は
稜線 bd を通るラインでの部分断面図である。
【0041】同図に示すように、本実施の形態では、素
材である金属板の周縁部の第2の領域であるフランジ1b
を挟持しながら、この周縁部を除く中央部の第1の領域
に、立体形状部1aを成形する第1のプレス成形を行うこ
とによってプレス成形品1を製造している。
【0042】この際に、本実施の形態では、フランジ1b
の一部に、第1のプレス成形により発生するねじれ変形
の原因となるフランジ部の圧縮残留応力を減少または解
消することができる波形の折り曲げ形状部1c、1c、1c'
、1c' を第2のプレス成形によって形成する。この本
実施の形態の説明では、折り曲げ形状部1c、1c、1c' 、
1c' が三角波形である場合を例にとるが、これはあくま
でも本発明の例示であり、折り曲げ形状部1c、1c、1c'
、1c' は三角波形状以外の他の形状であっても構わな
い。
【0043】この折り曲げ形状部1c、1c、1c' 、1c'
は、曲げによって成形されるため、フランジ部の圧縮残
留応力を効果的に減少または解消することができる。す
なわち、本発明者らは、プレス成形品のねじれ変形を解
消する方法について種々検討した結果、プレス成形品に
より生じるねじれ変形は、第2の領域であるフランジ1b
のエッジとその近傍の材料周長が僅かに過大となる過剰
周長が存在することを意味しており、フランジ1bのエッ
ジとその近傍に、過剰周長抑制部として折り曲げ形状部
1c、1c、1c' 、1c' を第2のプレス成形によって波形に
設けることによって、この過剰周長を吸収すれば、フラ
ンジ部の圧縮残留応力が効果的に減少し、ねじれ変形を
解消できることを見出したのである。
【0044】図1(a) に示すように、プレス成形品1の
フランジ1bの各辺であって製品として支障のない部位に
は、波形の折り曲げ形状部1c、1c、1c' 、1c' が第2の
プレス成形により設けられている。図1(b) に示すよう
に、点 p、q およびr は、それぞれ、図1(a) における
稜線ad上、稜線bd上および稜線cd上に位置しており、本
実施の形態の折り曲げ形状部1c、1c、1c' 、1c' は、い
ずれも、三角波形状である。
【0045】なお、折り曲げ形状部1c、1c、1c' 、1c'
の曲げの弾性回復が大きいと、過剰周長の吸収が計画通
りに行われないことになる。したがって、曲げの弾性回
復を抑制するために、曲げの稜線ad、bd、cdの内側の曲
率半径Rは極力小さく設定することが望ましい。
【0046】さらに、図1(c) に示すように、折り曲げ
形状部1c、1c、1c' 、1c' の高さは、フランジエッジか
ら離れるにつれて減少し、図1(a) に示すようにフラン
ジエッジから距離mの点d の位置において、折り曲げ形
状部1c、1c、1c' 、1c' は終了する。
【0047】なお、図1においては、折り曲げ形状部1
c、1c、1c' 、1c' が立体形状部1aと同一高さ方向に設
けられているが、立体形状部1aの形成方向とは逆方向で
あっても構わない。
【0048】本実施の形態のように、波形の折り曲げ形
状部1c、1c、1c' 、1c' を設けることによってフランジ
1bの過剰周長が吸収され、フランジ1bの圧縮残留応力が
解放される。このため、本実施の形態によればねじれ変
形を抑制または解消することができる。
【0049】折り曲げ形状部1c、1c、1c' 、1c' を設け
ることによる、フランジ1bの各辺1ケ所あたりの延べ長
さ増加量△l は、図1(b) に示すpr間の直線距離l とpq
r 間の延べ長さL との差であり、直線距離l と過剰周長
抑制部1c、1c、1c' 、1c' の高さh とにより与えられ
る。
【0050】本実施の形態では、このフランジ1bの各辺
1ケ所あたりの延べ長さ増加量△lは、フランジエッジ
で最大であり、立体形状部1aに近づくにつれて、徐々に
減少させるように、構成してある。プレス成形品1に生
じるねじれ変形に与えるフランジの圧縮残留応力は、フ
ランジエッジ付近で最も大きく、フランジエッジから遠
ざかるにつれて減少することに対応させるためである。
【0051】図2は、プレス成形品1に生じるねじれ変
形に与える、フランジ1bの各辺1ケ所あたりの延べ長さ
増加量△l の大きさの影響を調査した一例を示すグラフ
である。図2にグラフで示す例は、板厚:0.15mm、引張
強さ:630Mpaのステンレス鋼板(SUS304)を使用し、プ
レス成形品1の各部寸法は、図1(a) に示すW1 =W 2
=70mm、w1=w2=50mm、H=1mmであり、図1(b) に示
すフランジエッジでの波形模様の△ /wl を変化させて
図7(c) における浮き上がり量 (g/W1)を測定した結果
を示している。
【0052】図2のグラフにおいて、△l/w1=0の点は
折り曲げ形状部1c、1c、1c' 、1c'が設けられていない
場合であり、折り曲げ形状部1c、1c、1c' 、1c' による
△l/w1を徐々に大きく設定することにより、ねじれ変形
の発生程度を示す浮き上がり量 (g/W1)が徐々に減少
し、△l/w1が約2×10-3となったときにねじれ変形は完
全に消滅することがわかる。
【0053】次に、図3は、折り曲げ形状部の他の形状
例を示す説明図であり、図3(a) はプレス成形品30の斜
視図、図3(b) は図3(a) に示すフランジエッジと平行
な一点鎖線イにおける部分拡大断面図である。
【0054】図3(a) に示すように、このプレス成形品
30のフランジ30 bの各辺には、折り曲げ形状部30c 、30
c 、30c'、30c'が設けられている。また、図3(b) に示
すように、点p 、q 、r およびs は、それぞれ図3(a)
における稜線ae上、稜線be上、稜線ce上および稜線de上
に位置しており、この折り曲げ形状部30c 、30c 、30
c'、30c'は点対称の連続三角波形状である。
【0055】この場合も、折り曲げ形状部の曲げの弾性
回復を抑制するために、稜線ae、稜線be、稜線ceおよび
稜線deそれぞれの内側の曲率半径は極力小さく設定する
ことが望ましい。
【0056】本例では、プレス成形品30のフランジ30 b
の各辺あたりの延べ長さ増加量△lは、図3(b) におけ
るps間の直線距離l とpqrs間の長さ(L)との差であり、
折り曲げ形状部30c 、30c 、30c'、30c'の頂部ピッチl'
と高さh により与えられる。フランジエッジからの距離
mの位置e において高さh を0にすることは、図1を参
照しながら上述したプレス成形品1と同一である。
【0057】なお、図1および図3によりそれぞれ示す
実施の形態では、フランジの各辺毎に一つの折り曲げ形
状部が設けられているが、これとは異なり、フランジの
各辺毎に2または3以上の折り曲げ形状部を間隔を適宜
設けて配置するようにしてもよい。
【0058】本実施の形態では、後述する図4に示す金
型を用いて、折り曲げ形状部を形成する第2のプレス成
形を、立体形状部を形成する第1のプレス成形を終了し
た後に行ったが、本発明はかかる形態に限定されるもの
ではなく、後述する図5に示す金型を用いて第2のプレ
ス成形を第1のプレス成形と同一工程中に行うようにし
てもよい。
【0059】[製造装置]次に、図1のプレス成形品1を
例にとって、折り曲げ形状部1c、1c、1c' 、1c' の成形
方法を、その製造装置とともに詳細に説明する。かかる
成形方法は2つ例示することができる。
【0060】折り曲げ形状部1c、1c、1c' 、1c' の第1
の成形方法は、第1のプレス成形を行ってプレス成形品
にねじれ変形が発生するのを許容し、このねじれ変形が
発生したプレス成形品のフランジに、後工程で折り曲げ
形状部1c、1c、1c' 、1c' を追加成形する第2のプレス
成形を行ってねじれ変形を矯正する方法 (以下、「事後
成形法」という) である。また、折り曲げ形状部1c、1
c、1c' 、1c' の第2の成形方法は、第1のプレス成形
を行った後に、同一金型内において第2のプレス成形を
行ってねじれ変形の発生を抑制する方法 (以下、「連続
成形法」という)である。以下、これらについて説明す
る。
【0061】(i) 事後成形法 図4は、図7に示すプレス成形品71のねじれ矯正に使用
する金型の一例を示す説明図であり、図4(a) は下型40
を示し、図4(b) は上型41を上下反転して示す。
【0062】図4(a) に示すように、下型40は、プレス
成形品71の凸部71a を収納する凹部40a と、フランジ71
b を挟む平面部40b と、図1に示すプレス成形品1の折
り曲げ形状部1c、1c、1c' 、1c' を成形する三角波形凹
部40c 、40c 、40c'、40c'とが刻設されている。一方、
上型41は、フランジ1bを挟む平面部41b と、図1のプレ
ス成形品1の折り曲げ形状部1c、1c、1c' 、1c' を成形
する三角波形凸部41c、41c 、41c'、41c'が設けられて
いる。
【0063】かかる下型40および上型41を有するプレス
成形機の下型40に成形品71を載置し、フランジ部71b を
上型41で押圧して波形凸部41c 、41c 、41c'、41c'と波
形凹部40c 、40c 、40c'、40c'とにより、折り曲げ形状
部1c、1c、1c' 、1c' を成形する。
【0064】なお、上述したように、成形後の折り曲げ
形状部1c、1c、1c' 、1c' の曲げ加工後の弾性回復が大
きいと、所定の延べ長さ増加量△l を確保できなくなる
ので、波形凹部40c 、40c 、40c'、40c'および波形凸部
41c 、41c 、41c'、41c'の稜線角Rは極力小さく仕上
げ、小さな曲率半径での曲げ加工が行われるようにして
おくことが望ましい。これは、後述する同時成形法にお
いても同様である。
【0065】(ii)連続成形法 図5は、連続成形法で使用されるプレス成形金型の一例
を示す説明図であり、図5(a) は、ダイス51、ブランク
ホルダ52およびポンチ53により構成される金型50の断面
を示す説明図であり、図5(b) は、図5(a) の矢印イの
方向から見たブランクホルダ52の平面形状を示す説明図
である。
【0066】ダイス51は、図4の下型40と同一形状であ
り、プレス成形品1の凸部1aの外郭形状と同一の内郭形
状のダイス穴51aを有する。このダイス穴51aの周辺の
ダイス面51bには、波形凹部51c、51c' が刻設されて
いる。
【0067】ブランクホルダ52は、ポンチ53を貫通させ
るブランクホルダ孔52cと、ブランクホルダ孔52cの周
縁部にはブランクホルダ押さえ面52aおよび、押さえ面
52aと段差δを有するブランクホルダ面52bが設けられ
ている。
【0068】なお、図5(a )において、ブランクホル
ダ押さえ面52aをブランクホルダ面52bから段差δだけ
突出させるのは、図6(b) を参照しながら後述するよう
に、折り曲げ形状部1c、1c、1c' 、1c' を形成した際
に、フランジ1bがブランクホルダ面52bとダイス面51で
狭持拘束されないようにするためである。なお、段差δ
の大きさは、本発明者らの実験によれば、0.1mm 程度で
あればよい。
【0069】ブランクホルダ面52bには、ダイス51の波
形凹部51c、51c' と対向する位置に波形成形ポンチ5
4、54' および波形成形ポンチ54、54' を進退させるシ
リンダ55を内蔵している。波形成形ポンチ54、54' の下
面は、図4(b) に示す上型41の波形凸部41c、41c' と
同一形状である。
【0070】図6(a) および図6(b) は、金型50による
プレス成形工程を示す説明図である。図6(a) に示すよ
うに、ブランク70を図示しないプレス機のベッドに取り
付けたダイス51のダイス面51b にセットし、ついで図示
しないプレス機の駆動装置に取り付けたブランクホルダ
52を降下し、ブランクホルダ押さえ面52aによりブラン
ク70を所定の力 (「ブランクホルダ押さえ力」という)
でダイス穴51a 近傍のダイス面51b に押し付けた後、図
示しない別の駆動装置に取り付けたポンチ53を、ブラン
クホルダ孔52cを貫通して降下させ、ポンチ53とダイス
穴51aとによりブランク70を凸部1aを成形する。
【0071】この成形過程でダイス面51b 上のブランク
70がダイス穴51aに向かって移動するとブランクホルダ
押さえ面52aの外側のフランジ1bにしわが生ずるため、
ブランクホルダ押さえ力はフランジ1bが移動しない大き
さにしておく。なお、この段階では、フランジ1bには図
9(c) に矢印ロで示した圧縮残留応力が形成されてい
る。ついで、ブランクホルダ52に内蔵したシリンダ55を
作動させて波形成形ポンチ54、54' を前進させる。
【0072】図6(b) には、波形成形ポンチ54、54'
と、ダイス52の波形凹部51c、51c'でフランジを挟み
つけることによって折り曲げ形状部1c、1c、1c' 、1c'
が成形された状態を示す。この段階で、フランジ1の圧
縮残留応力は解放される。
【0073】図6(b) に示す状態の後、波形成形ポンチ
54、54' を後退させ、次いでポンチ53、引き続いてブラ
ンクホルダ52を上昇させ、ねじれ変形が無いプレス成形
品1をダイス51から取り出して成形を完了する。
【0074】このように、連続成形法は、素材である金
属板の周縁部を狭持するためのダイスおよびブランクホ
ルダと、この周縁部を除く中央部に立体形状部を成形す
る第1のプレス成形を行うためのポンチとを備え、ブラ
ンクホルダが、フランジ部の一部に、第1のプレス成形
により発生するねじれ変形の原因となるフランジの圧縮
残留応力を減少または解消することができる折り曲げ形
状部を成形する第2のプレス成形を行うための機能を更
に備えたプレス成形品の製造装置を用いて、実施され
る。
【0075】[プレス成形品]上述した本実施の形態の製
造方法および製造装置により、金属板であるブランク70
を素材とするプレス成形品1であって、ブランク70の中
央部にプレス成形された立体形状部1aと、この立体形状
部の周囲のフランジ部の一部に、プレス成形により発生
するねじれ変形の原因となるフランジの圧縮残留応力を
抑制または解消することができる、プレス成形された折
り曲げ形状部1c、1c、1c' 、1c' とを備えるプレス成形
品が製造される。
【0076】
【実施例】さらに、本発明を実施例を参照しながら詳細
に説明する。 (実施例1)図7に示すように、板厚0.2mm 、引張強さ64
0Mpaの冷間圧延ステンレス鋼板(JIS G 4305/SUS304 )
製の300mm 角のブランク70を使用し、フランジ71b の外
形寸法W1 =W2 =300mm 、立体形状部1aの寸法w1=w2
=200mm 、H=5mmのプレス成形品71を図9に示す方法
によりプレス成形した。プレス成形品71のねじれ変形の
大きさは、図7(c) に示す浮き上がり量gで27mmであっ
た。
【0077】次に、図4に示す上型41および下型40を用
いて、図1(a) および図1(b) に示すm=40mm、フラン
ジエッジでのl =100mm 、h =3mmの折り曲げ形状部1
c、1c、1c' 、1c' を、フランジ1bの各辺の中央に1個
ずつそれぞれ成形した。その結果、プレス成形品1の浮
き上がり量gは1mmに激減し、ほぼ完全にねじれ変形が
解消された。
【0078】(実施例2)図8(a) に示すように、板厚0.
5mm 、引張強さ410Mpaの冷間圧延高張力鋼板(JIS 3135
/SPFC390 )製の400mm ×150mm の矩形ブランクを使用
し、図8(a) に示すフランジ81bの外径寸法W1 =400m
m 、W2 =150mm 、立体形状部81aの寸法w1=300mm 、
w2=50mm、H=5mmの成形品81を図9に示す方法により
プレス成形した。プレス成形品81のねじれ変形の大きさ
は、図8(a) に示す浮き上がり量gで18mmであった。
【0079】次に、同一ブランクを図5に示す金型50、
52と同種の金型を用いて、図3(a)および図1(b) に示
すm=30mm、フランジエッジでのl =100mm 、l'=20m
m、h=3mmの連続三角波形模様30cを、左右フランジ1b
の長辺に沿ってピッチ150mmで2個成形した。その結
果、浮き上がり量gは0となり、完全にねじれ変形が解
消された。
【0080】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
り、例えば金属薄板等の金属板を素材とするプレス成形
によるねじれ変形を抑制または解消することができるプ
レス成形品、プレス成形品の製造方法および製造装置を
提供できた。このため、プレス成形品の寸法精度が向上
し、他部品への組み付け作業が容易になる等、大いなる
効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のプレス成形方法を、図7(c) に示
すプレス成形品に適用した実施態様の1例を模式的に示
す説明図であり、図1(a) は斜視図、図1(b) は図1
(a) のフランジエッジと平行な1点鎖線イでの部分拡大
断面図、さらに、図1(c)は稜線 bd を通るラインでの
部分断面図である。
【図2】プレス成形品に生じるねじれ変形に与える、フ
ランジの各辺1ケ所あたりの延べ長さ増加量の大きさの
影響を調査した一例を示すグラフである。
【図3】折り曲げ形状部の他の形状例を示す説明図であ
り、図3(a) はプレス成形品の斜視図、図3(b) は図3
(a) に示すフランジエッジと平行な一点鎖線イにおける
部分拡大断面図である。
【図4】図7に示すプレス成形品のねじれ矯正に使用す
る金型の一例を示す説明図であり、図4(a) は下型を示
し、図4(b) は上型を示す。
【図5】同時成形法で使用されるプレス成形金型の一例
を示す説明図であり、図5(a)は、ダイス、ブランクホ
ルダおよびポンチにより構成される金型の断面を示す説
明図であり、図5(b) は、図5(a) の矢印イの方向から
見たブランクホルダの平面形状を示す説明図である。
【図6】図6(a) および図6(b) は、金型によるプレス
成形工程を示す説明図である。
【図7】プレス成形品に発生するねじれ変形による形状
不良の一例を示す説明図であり、図7(a) にはプレス素
材である金属薄板を所定の寸法に切断した素材を示し、
図7(b) には、ブランクをプレス成形したプレス成形品
を示し、さらに図7(c)には、成形品のフランジの3コ
ーナを同一平面上に固定した場合のねじれ変形の発生状
況を示す。
【図8】図8(a) および図8(b) は、いずれも、プレス
成形品に発生するねじれ変形による形状不良の他の例を
示す説明図である。
【図9】図9(a) 〜図9(c) は、金型を用いて図7(b)
に示す形状のプレス成形品を製造する際に、プレス成形
工程においてねじれ変形が発生する機構を示す説明図で
ある。
【図10】図10(a) は、刊行物1「塑性と加工、17−18
9 」の783 頁に記載された、プレス成形品の立体形状部
にコイニング加工を行ってコイニング加工部を形成する
ことにより、ねじれ変形を防止する発明を示す説明図で
あり、図10(b) は、図10(a) における矢印ハの部分断面
図である。
【図11】図11(a) は、特公平7−112574号公報に記載
されているプレス成形品の形状と反り変形の状況を示す
斜視図であり、図11(b) は、反り変形を防止するための
縮め代を設けたプレス成形品を示す斜視図である。
【図12】図12(a) は、刊行物2「プレス成形難易ハン
ドブック」の158 頁に記載された、開口部を有するプレ
ス成形品の反り変形の状況を示す斜視図であり、図12
(b)は、図12(a) の成形品の断面形状の説明図である。
【符号の説明】
1 プレス成形品 1c、1c、1c' 、1c' 折り曲げ形状部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板を素材とするプレス成形品であっ
    て、該金属板の第1の領域にプレス成形された立体形状
    部と、該第1の領域の外側に位置する第2の領域にプレ
    ス成形された過剰周長抑制部とを備えることを特徴とす
    るプレス成形品。
  2. 【請求項2】 前記過剰周長抑制部は波形の折り曲げ形
    状部である請求項1に記載されたプレス成形品。
  3. 【請求項3】 素材である金属板の第2の領域を挟持し
    ながら、該第2の領域の内側に位置する第1の領域に立
    体形状部を成形する第1のプレス成形と、前記第2の領
    域に過剰周長抑制部を成形する第2のプレス成形とを行
    うことを特徴とするプレス成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第2のプレス成形は、前記第1のプ
    レス成形と同一工程で、または前記第1のプレス成形を
    行った後に、行われる請求項3に記載されたプレス成形
    品の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記過剰周長抑制部は波形の折り曲げ形
    状に成形された折り曲げ形状部である請求項3または請
    求項4に記載されたプレス成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 素材である金属板の周縁部に位置する第
    2の領域を狭持するためのダイスおよびブランクホルダ
    と、該第2の領域の内側に位置する第1の領域に立体形
    状部を成形する第1のプレス成形を行うためのポンチと
    を備え、 前記ブランクホルダは、前記第2の領域に過剰周長抑制
    部を成形する第2のプレス成形を行うための機能を備え
    ることを特徴とするプレス成形品の製造装置。
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