JP2003308057A - カラー表示装置 - Google Patents

カラー表示装置

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JP2003308057A
JP2003308057A JP2003072746A JP2003072746A JP2003308057A JP 2003308057 A JP2003308057 A JP 2003308057A JP 2003072746 A JP2003072746 A JP 2003072746A JP 2003072746 A JP2003072746 A JP 2003072746A JP 2003308057 A JP2003308057 A JP 2003308057A
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color
gradation
level
display
voltage
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JP2003072746A
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English (en)
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Yukio Okano
幸夫 岡野
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色再現性に優れたカラー表示装置を提供す
る。 【解決手段】本発明のカラー表示装置は、複数の行およ
び列を有するマトリクス状に配列された複数の第1およ
び第2カラー絵素を有する表示パネルと、カラー画像デ
ータを受け取り、該カラー画像データの階調レベルに対
応した表示信号電圧を該表示パネルに出力する信号側駆
動回路と、該複数のカラー絵素のうち、該表示信号電圧
が印加されるカラー絵素を順次選択する走査信号電圧を
該表示パネルに出力する走査信号側駆動回路とを有し、
該信号側駆動回路は、該カラー画像データの第1カラー
画像データの階調レベルに応じて、階調レベルの第1の
関数で表される第1表示信号電圧を出力し、前記カラー
画像データの第2カラー画像データの階調レベルに応じ
て、階調レベルの第2の関数で表される第2表示信号電
圧を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー表示可能な
表示装置、特に液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー表示装置に求められる表示特性の
一つに、色再現性がある。すなわち、表示できる色の範
囲(色再現範囲)が広いカラー表示装置が求められてい
る。従来のカラー表示装置として、例えばCRTや液晶
表示装置が広く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のカラー液晶表示
装置は、CRTと比較して広い表示色範囲を有するもの
の、表示色範囲が階調によって変化するという問題があ
る(例えば、日経マイクロデバイス誌、1996年7月
号、第101〜108頁参照)。
【0004】以下、ノーマリホワイト(NW)モードの
透過型カラー液晶装置を例に表示色の範囲が階調によっ
て変化する現象を説明する。透過型カラー液晶表示装置
は、R(赤),G(緑),B(青)絵素のそれぞれを透
過する光の量を、それぞれの絵素の液晶層に印加する電
圧(表示信号電圧)を制御し、加法混色によって色表示
を行う。NWモードの液晶表示装置は、液晶層に印加す
る電圧の絶対値が0の時に最大の輝度(明または白)を
示し、飽和電圧を印加したときに最小輝度(暗または
黒)を示す。
【0005】図1Aは、典型的なNWモードの透過型カ
ラー液晶装置における、入力階調変化による表示色範囲
を実験的に求めた結果をxy色度図上に示したものであ
る。図1Aに示したそれぞれの三角形で包囲される範囲
は、画像信号が8ビット(256階調)である場合に、
R(赤),G(緑),B(青)のデジタル階調レベル値
を、それぞれ、255,216,168,120,8
8,56,40,24、としたときの、表示色範囲を示
す。図1Aに示したように、表示色範囲を示す三角形
は、階調レベル値が小さく(輝度が低く)なるに従っ
て、その表示色範囲が狭くなるとともに、表示色範囲が
青色方向に移動していることが分かる。
【0006】表示色範囲の移動の程度を定量的に評価す
るために、「白」の表示色に注目する。加法混色におい
て、「白」はR,G,Bを混合することによって得られ
る。R,G,Bの絵素のそれぞれにある一つの階調レベ
ル値を与えた場合に表示される色を「白」とする。すな
わち、各階調レベルに対して「白」が定義され、各階調
レベルにおける表示色範囲を代表する色とする。以下、
本願明細書における「白」は、上記の定義によるものと
し、階調(輝度)と関連付けて用いられ、最高階調に対
応して用いられる白(いわゆるNWモードの白)を「白
レベル」と称する。また、最低階調に対応する黒を「黒
レベル」、中間階調に対応する灰色を「灰色レベル」と
それぞれ称し、表示色と区別する。
【0007】図1A中の点xは、最高階調レベルの白表
示色を表す点である。点xから延びる曲線Wは、各階調
レベルにおける白表示色を示す点を結んだものであり、
階調レベル値が低くなるにつれて、白表示色が青方向に
シフトしていることが分かる。この階調による白表示色
の変化の様子を図1Bを参照しながら、もう少し詳しく
検討する。
【0008】図1Bは、最高階調レベル(R=255,
G=255,B=255)から最低階調レベル(R=
0,G=0,B=0)まで階調レベルを変化させたとき
の白表示色を示す点をxy色度図上に示した図である。
参考として5000Kから11000Kまでの色温度を
示す理論値を合わせて示している。図1Bから分かるよ
うに、最高階調レベル(白レベル)(R=255,G=
255,B=255)での白表示色の色温度が約710
0K、中間階調レベル(灰色レベル)(R=128,G
=128,B=128)での白表示色の色温度が約11
000Kである。また、最低階調レベル(黒レベル)
(R=0,G=0,B=0)においては青色光透過が認
められる。これは、透過型液晶表示装置の液晶パネルを
挟持するクロスニコル状態に配置された偏光板から青色
の光が透過することが原因であると考えられている。
【0009】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、色再現性に
優れたカラー表示装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のカラー表示装置
は、複数の行および列を有するマトリクス状に配列され
た複数の第1および第2カラー絵素を有する表示パネル
と、カラー画像データを受け取り、該カラー画像データ
の階調レベルに対応した表示信号電圧を該表示パネルに
出力する信号側駆動回路と、該複数のカラー絵素のう
ち、該表示信号電圧が印加されるカラー絵素を順次選択
する走査信号電圧を該表示パネルに出力する走査信号側
駆動回路とを有し、該信号側駆動回路は、該カラー画像
データの第1カラー画像データの階調レベルに応じて、
階調レベルの第1の関数で表される第1表示信号電圧を
出力し、前記カラー画像データの第2カラー画像データ
の階調レベルに応じて、階調レベルの第2の関数で表さ
れる第2表示信号電圧を出力し、このことにより、上記
の目的が達成される。
【0011】前記表示パネルは複数の行および列を有す
るマトリクス状に配列された複数の第3カラー絵素をさ
らに有し、前記信号側駆動回路は、前記カラー画像デー
タの第3カラー画像データの階調レベルに応じて、階調
レベルの第3の関数で表される第3表示信号電圧をさら
に出力し、前記第2カラー絵素は青絵素であり、前記第
1および第3カラー絵素はそれぞれ赤絵素および緑絵素
であり、前記第1、第2および第3の関数は、少なくと
も二つの階調における白色表示の色温度がほぼ一定とな
るように、前記表示パネルの前記複数の第1、第2およ
び第3カラー絵素の電圧−輝度特性に基づいてあらかじ
め決定されてもよい。
【0012】前記カラー表示装置はノーマリホワイトモ
ードの液晶表示装置であって、中間階調レベルの前記第
2表示信号電圧の絶対値は、それぞれ対応する中間調レ
ベルの前記第1および第3表示信号電圧の絶対値よりも
大きくてもよい。
【0013】階調レベルの前記第1の関数で表される第
1階調電圧を生成する第1階調電圧生成回路と、階調レ
ベルの前記第2の関数で表される第2階調電圧を生成す
る第2階調電圧生成回路と、階調レベルの前記第3の関
数で表される第3階調電圧を生成する第3階調電圧生成
回路とを有し、前記信号側駆動回路は、前記カラー画像
データの前記第1カラー画像データの階調レベルに応じ
て、該第1階調電圧生成回路で生成された該第1階調電
圧を選択することによって前記第1表示信号電圧を出力
し、前記カラー画像データの前記第2カラー画像データ
の階調レベルに応じて、該第2階調電圧生成回路で生成
された該第2階調電圧を選択することによって前記第2
表示信号電圧を出力し、前記カラー画像データの前記第
3カラー画像データの階調レベルに応じて、該第3階調
電圧生成回路で生成された該第3階調電圧を選択するこ
とによって前記第3表示信号を出力してもよい。
【0014】前記第2階調電圧の最小値は、前記第1お
よび第3階調電圧の最小値よりも小さくてもよい。
【0015】前記第2階調電圧の最小値は、前記第1お
よび第3階調電圧の最小値よりも大きくてもよい。
【0016】前記1、第2および第3階調電圧生成回路
は、白色色温度の設定に応じて、それぞれ複数の階調電
圧生成回路のなかから選択されてもよい。
【0017】階調レベルの前記第1の関数で表される第
1階調電圧を生成する第1階調電圧生成回路と、入力さ
れた第1カラー画像データの階調レベルを変換し第1補
正階調レベルを出力する第1ルックアップテーブルと、
入力された第2カラー画像データの階調レベルを変換し
第2補正階調レベルを出力する第2ルックアップテーブ
ルと、入力された第3カラー画像データの階調レベルを
変換し第3補正階調レベルを出力する第3ルックアップ
テーブルとを有し、前記信号側駆動回路は、前記カラー
画像データの前記第1カラー画像データの階調レベルが
変換された第1補正階調レベルに応じて、該第1階調電
圧生成回路で生成された該第1階調電圧を選択すること
によって前記第1表示信号電圧を出力し、前記カラー画
像データの前記第2カラー画像データの階調レベルが変
換された第2補正階調レベルに応じて該第1階調電圧生
成回路で生成された該第1階調電圧を選択することによ
って前記第2表示信号電圧を出力し、前記カラー画像デ
ータの前記第3カラー画像データの階調レベルが変換さ
れた第3補正階調レベルに応じて該第1階調電圧生成回
路で生成された該第1階調電圧を選択することによって
前記第3表示信号電圧を出力してもよい。
【0018】前記第2補正階調レベルの最大値は、前記
第1および第3補正階調レベルの最大値よりも小さくて
もよい。
【0019】前記第2補正階調レベルの最小値は、前記
第1および第3補正階調レベルの最大値よりも大きくて
もよい。
【0020】前記第1、第2および第3ルックアップテ
ーブルは、白色色温度の設定に応じて、それぞれ複数の
ルックアップテーブルのなかから選択されてもよい。
【0021】以下、作用を説明する。
【0022】本発明のカラー表示装置において、信号側
駆動回路は、カラー画像データの第1カラー画像データ
の階調レベルに応じて、階調レベルの第1の関数で表さ
れる第1表示信号電圧を出力し、カラー画像データの第
2カラー画像データの階調レベルに応じて、階調レベル
の第2の関数で表される第2表示信号電圧を出力するの
で、第1カラー絵素と第2カラー絵素のそれぞれに対し
て互いに独立に最適なガンマ特性を得ることができる。
従って、階調によって表示色の色温度が変化する現象を
防止し、色再現特性の向上したカラー表示装置を得るこ
とができる。
【0023】表示パネルが第3カラー絵素をさらに有
し、信号側駆動回路が、カラー画像データの第3カラー
画像データの階調レベルに応じて、階調レベルの第3の
関数で表される第3表示信号電圧をさらに出力し、第2
カラー絵素は青絵素であり、第1および第3カラー絵素
はそれぞれ赤絵素および緑絵素であり、第1、第2およ
び第3の関数は、少なくとも二つの階調における白色表
示の色温度がほぼ一定となるように、表示パネルの複数
の第1、第2および第3カラー絵素の電圧−輝度特性に
基づいてあらかじめ決定されていれば、色再現特性の優
れたフルカラー表示可能なカラー表示装置を得ることが
できる。
【0024】カラー表示装置はノーマリホワイトモード
の液晶表示装置であって、中間階調レベルの第2表示信
号電圧の絶対値が、それぞれ対応する中間調レベルの第
1および第3表示信号電圧の絶対値よりも大きければ、
白表示の色温度の青色移動を軽減し、色表示の忠実度が
向上した液晶表示パネルを得ることができる。
【0025】階調レベルの前記第1の関数で表される第
1階調電圧を生成する第1階調電圧生成回路と、階調レ
ベルの前記第2の関数で表される第2階調電圧を生成す
る第2階調電圧生成回路と、階調レベルの前記第3の関
数で表される第3階調電圧を生成する第3階調電圧生成
回路とを有し、信号側駆動回路が、第1カラー画像デー
タの階調レベルに応じて、第1階調電圧を選択すること
によって第1表示信号電圧を出力し、第2カラー画像デ
ータの階調レベルに応じて、第2階調電圧を選択するこ
とによって第2表示信号電圧を出力し、第3カラー画像
データの階調レベルに応じて、第3階調電圧を選択する
ことによって第3表示信号を出力すれば、より確実に、
階調によって表示色の色温度が変化する現象を防止し、
色再現特性の向上したカラー表示装置を得ることができ
る。
【0026】第2階調電圧の最小値が、第1および第3
階調電圧の最小値よりも小さければ、白表示の色温度を
高くすることができる。
【0027】第2階調電圧の最小値が、第1および第3
階調電圧の最小値よりも大きければ、白表示の色温度を
低くすることができる。
【0028】第1、第2および第3階調電圧生成回路
が、白色色温度の設定に応じて、それぞれ複数の階調電
圧生成回路のなかから選択されれば、液晶パネルの色温
度設定やガンマ特性を変更でき、シーンや使用者の好み
に応じて液晶装置のカラー表示特性の切り替えが自由に
できる。
【0029】階調レベルの第1の関数で表される第1階
調電圧を生成する第1階調電圧生成回路と、入力された
第1カラー画像データの階調レベルを変換し第1補正階
調レベルを出力する第1ルックアップテーブルと、入力
された第2カラー画像データの階調レベルを変換し第2
補正階調レベルを出力する第2ルックアップテーブル
と、入力された第3カラー画像データの階調レベルを変
換し第3補正階調レベルを出力する第3ルックアップテ
ーブルとを有し、信号側駆動回路が、第1カラー画像デ
ータの階調レベルが変換された第1補正階調レベルに応
じて、第1階調電圧を選択することによって第1表示信
号電圧を出力し、第2カラー画像データの階調レベルが
変換された第2補正階調レベルに応じて第1階調電圧を
選択することによって第2表示信号電圧を出力し、第3
カラー画像データの階調レベルが変換された第3補正階
調レベルに応じて第1階調電圧を選択することによって
第3表示信号電圧を出力すれば、より確実に、階調によ
って表示色の色温度が変化する現象を防止し、色再現特
性の向上したカラー表示装置を得ることができる。
【0030】第2補正階調レベルの最大値が、第1およ
び第3補正階調レベルの最大値よりも小さければ、白表
示の色温度を低くすることができる。
【0031】第2補正階調レベルの最小値が、第1およ
び第3補正階調レベルの最大値よりも大きければ、白表
示の色温度を高くすることができる。
【0032】第1、第2および第3ルックアップテーブ
ルが、白色色温度の設定に応じて、それぞれ複数のルッ
クアップテーブルのなかから選択されれば、液晶パネル
の色温度設定やガンマ特性を変更でき、シーンや使用者
の好みに応じて液晶装置のカラー表示特性の切り替えが
自由にできる。
【0033】
【発明の実施の形態】本願発明者は、階調によって表示
色範囲およびまたは白表示の色温度が変化する問題を解
決するために、カラー液晶表示装置の電圧−輝度曲線
(V−T曲線)およびガンマ特性を詳しく検討し、その
結果、本願発明に至った。以下に、本願発明者が見出し
た従来のカラー液晶表示装置が色再現性に劣る原因につ
いて説明する。なお、V−T曲線は、表示パネル(絵
素)の階調表示特性を示す曲線であり、絵素に印加され
る電圧V(表示信号電圧)と輝度Y(透過率T)との関
係を示す。V−T曲線は、例えば、関数Hを用いてY=
H(V)と表すことができる。ガンマ曲線は、液晶表示
装置の階調表示特性を示す曲線で、液晶表示装置に入力
される表示データの階調Xと輝度Yとの関係を示す。ガ
ンマ曲線は、例えば、関数Fを用いてY=F(X)と表
すことができる。
【0034】以下では、NWモードの透過型カラー液晶
表示装置を例に説明するが、他のモードの液晶表示装置
や液晶材料以外の電気光学特性を有する材料を用いたカ
ラー表示装置についても同様の原因によって、階調によ
って色再現性が低下する問題が生じる。
【0035】従来のNWモードの透過型液晶表示装置の
典型的なV−T特性を図2に示す。図2に示されるよう
に、従来のNWモードの透過型液晶表示装置のV−T特
性(Y=H(V))は線形関係を有していない。また、
V−T特性は、R,G,Bの各色について異なってい
る。すなわち、それぞれの色を下付きr、g、bで示す
と、それぞれの色のV−T曲線は、Yr=Hr(V)、Y
g=Hg(V)、Yb=Hb(V)で表されることになる。
【0036】この非線形なV−T特性を有する液晶パネ
ルを用いて線形のガンマ曲線を有する液晶表示装置を得
るためには、入力される表示データの階調レベルに対し
て非線形の関係を有する(いわゆるガンマ補正された)
階調電圧を用いる必要があった(例えば、日立ICマニ
ュアル(HD66326T))。階調レベル(デジタル
値)と階調電圧との関係は、用いる液晶パネルのV−T
特性に応じて、設計段階で決定される。階調レベル{G
L}と階調電圧を{VG}との関係を関数Gを用いてV
G=G(GL)で表すとすると、従来は、設計段階で関
数Gを決定していたことを意味する。具体的には、例え
ば、64階調(6ビット)に対して、図3に示したよう
な階調電圧が用いられていた。
【0037】ここで、図4Cを参照しながら、従来のカ
ラー液晶表示装置の構成を説明する。液晶表示装置は、
赤(r)、緑(g)および青(b)のカラー絵素がマト
リクス状に配列された表示パネルと、入力されたカラー
画像データの階調レベルに対応した表示信号電圧を表示
パネルのカラー絵素に出力する信号側駆動回路(液晶ド
ライバ)と、複数のカラー絵素のうち表示信号電圧が印
加されるカラー絵素を順次選択する走査信号電圧を表示
パネルに出力する走査信号側駆動回路とを有している。
信号側駆動回路は、階調電圧生成回路で生成される階調
電圧{VG}の内から、受け取ったカラー画像データの
階調レベル(入力デジタル信号値)に対応する階調電圧
VGを選択し、表示パネルに表示信号電圧として出力す
る。走査側駆動回路や信号側駆動回路は、外部から供給
されるコントロール信号(クロック信号など)によって
タイミング制御される。階調電圧生成回路は、例えば、
基準電圧を63個の抵抗(R0、R1…R61、R6
2)を用いて抵抗分割することによって、64個の階調
レベル{GL;0、1、…64}に対応する階調電圧
{VG;V0、V1、V2…V61、V62、V63}
を生成する。各抵抗の大きさを決めることによって、所
定の関係(VG=G(GL))を有する階調電圧{V
G}が生成される。
【0038】しかしながら、この階調電圧{VG}は、
R,G,B全てに対して画一的に用いられていたので、
図2に示したV−T特性(Yr=Hr(V)、Yg=H
g(V)、Yb=Hb(V))を有する表示パネルに、図
3に示した曲線で規定される階調電圧(VG=G(G
L))を印加すると、得られるガンマ特性は、Yr=Hr
・G(GL)、Yg=Hg・G(GL)、Yb=Hb・G
(GL)で表されることになり、例えば図4Aおよび図
4Bに示したように、それぞれの色で異なる。図4Aお
よび図4Bにおける縦軸は、透過率の最大値をそれぞれ
の色について規格化して、光出力として表している。図
4Aは入力デジタル信号値が64階調(6ビット)、図
4Bは256階調(8ビット)の場合を示す。
【0039】図4Aおよび図4Bから分かるように、同
じ階調デジタル値に対して、Bの光出力がRおよびGよ
りも強い。従って、このような従来のカラー液晶装置に
おいては、表示色が青に偏る。また、R,G,Bの相対
値が入力デジタル信号値によって異なるので、表示色範
囲および白表示色の色温度が階調によって変化する。
【0040】上述したように、従来のカラー液晶表示装
置の色再現性が低かった主な理由は、液晶パネルのV−
T曲線が色(カラー絵素)によって異なること、すなわ
ち、R、G、Bのそれぞれのカラー絵素のV−T曲線が
互いに異なる関数、Hr、HgおよびHbを用いてYr=H
r(V)、Yg=Hg(V)、Yb=Hb(V))と表され
るにも拘わらず、いずれのカラー絵素に対しても共通の
階調電圧{VG}を用いていたことによる。また、表示
色の階調依存性もこのカラー絵素毎にV−T曲線が異な
ることに起因している。
【0041】そこで、色再現性を向上するために、本発
明によるカラー液晶表示装置は、例えば、青画像データ
のある階調レベルに応じて表示パネルに出力する青表示
信号電圧の電圧値と、同じ階調レベルの赤画像データに
応じて表示パネルに出力する赤表示信号電圧の電圧値と
を異ならせる構成を有している。例えば、画像データが
R、G、Bのそれぞれに対して同じ階調データXoを有
していた場合、従来は階調Xoに対応するある信号電圧
VoがR、G、B絵素のそれぞれに印加されていた。上
述の従来の構成においては、入力された階調Xo=GL
として、GLの関数Gで表される階調電圧{VG}の中
から1つの階調電圧Voが選択される(Vr=Vg=Vb
=G(X))。これに対し本発明によると、画像データ
がR、G、Bのそれぞれに対して同じ階調データXoを
有していた場合においても、R、G、B絵素のそれぞれ
に印加される信号電圧は互いに異なる電圧値とすること
ができる。すなわち、入力されたカラー画像データが有
する階調データXとそれぞれのカラー絵素に印加される
信号電圧Vr,Vg,Vbとの関係が互いに異なり得る
のである(Vr=Gr(X),Vg=Gg(X),Vb=Gb
(X))。実際少なくとも1つ、典型的にはB絵素につ
いての上記の関係はRおよびG絵素についての上記の関
係と異なる。
【0042】R、G、Bそれぞれのカラー絵素に印加さ
れる信号電圧Vr、Vg、Vbと階調データXとの関係を
それぞれ独立にするためには、例えば2つの方法が考え
られる。
【0043】まず、図5に示したように、階調レベルG
Lの関数Grで表される{VGr}を生成する第1階調電
圧生成回路と、階調レベルGLの関数Gbで表される
{VGb}を生成する第2階調電圧生成回路と、階調レ
ベルGLの関数Ggで表される{VGg}を生成する第3
階調電圧生成回路とを設け、R画像データの階調レベル
Xrに応じて{VGr}から選択したR表示信号電圧を
出力し、B画像データの階調レベルXbに応じて{V
b}から選択したB表示信号電圧を出力し、G画像デ
ータの階調レベルに応じて{VGg}から選択したG表
示信号を出力するようにすればよい。
【0044】あるいは、図13に示したように、階調レ
ベルGLの関数Gで表される階調電圧{VG}を生成す
る階調電圧生成回路と、R画像データの階調レベルを変
換しR補正階調レベルを出力する第1ルックアップテー
ブルと、B画像データの階調レベルを変換しB補正階調
レベルを出力する第2ルックアップテーブルと、G画像
データの階調レベルを変換しG補正階調レベルを出力す
る第3ルックアップテーブルとを有し、R補正階調レベ
ルに応じて{VG}から階調電圧を選択することによっ
てR表示信号電圧を出力し、B補正階調レベルに応じて
{VG}から階調電圧を選択することによってB表示信
号電圧を出力し、G補正階調レベルに応じて{VG}か
ら階調電圧を選択することによってG表示信号電圧を出
力する構成としてもよい。すなわち、入力された階調デ
ータXを第1、第2、第3ルックアップテーブルによっ
て、補正階調レベルhr(X)、hb(X)、hg(X)
にそれぞれ変換した後で、補正階調レベルhr(X)、
b(X)、hg(X)に応じて、従来と同様に単一の階
調電圧生成回路で生成された階調電圧{VG}から階調
電圧を選択すればよい。第1、第2、第3ルックアップ
テーブルはそれぞれ関数hr、hbおよびhgを規定す
る。関数を用いて表現すると、Vr=G・hr(X),V
g=G・hg(X),Vb=G・hb(X)となる。
【0045】以下、本発明の実施形態をより詳細に説明
する。
【0046】(実施形態1)図5は本発明の実施形態1
のノーマリホワイトモードのカラー液晶表示装置100
の構成を示す。図5のカラー液晶表示装置100は、マ
トリクス状に配列された複数のR(第1カラー)絵素
2、B(第2カラー)絵素4およびG(第3カラー)絵
素6を有する表示パネル20と、パソコン等のカラー画
像データを出力する画像表示用メモリ50と、信号側駆
動回路18と、走査信号側駆動回路40と、階調電圧生
成回路10とを有する。階調電圧生成回路10は、R用
(第1)階調電圧生成回路12、B用(第2)階調電圧
生成回路14およびG用(第3)階調電圧生成回路16
を有する。R用階調電圧生成回路12は、階調レベルの
第1の関数で表される第1階調電圧を生成する。同様
に、B用階調電圧生成回路14は、階調レベルの第2の
関数で表される第2階調電圧を生成し、G用階調電圧生
成回路16は、階調レベルの第3の関数で表される第3
階調電圧を生成する。
【0047】画像表示用メモリ50は、R画像データ5
2、B画像データ54およびG画像データ56を含むカ
ラー画像データを出力する。画像表示用メモリ50から
出力された、これらのR画像データ52、B画像54デ
ータおよびG緑画像データ56は、信号側駆動回路18
に入力される。信号側駆動回路18において、R画像デ
ータ52の階調レベルXrに応じてR用階調電圧生成回
路12で生成されたR用階調電圧を選択することによっ
てR用表示信号電圧が出力される。また、B画像データ
54の階調レベルXbに応じてB用階調電圧生成回路1
4で生成されたB用階調電圧を選択することによってB
用表示信号電圧が出力される。さらに、G画像データ5
6の階調レベルXgに応じてG用階調電圧生成回路16
で生成されたG用階調電圧を選択することによってG用
表示信号電圧が出力される。
【0048】走査信号側駆動回路40は、複数のカラー
絵素2、4および6のうち、表示信号電圧が印加される
カラー絵素を順次選択する走査信号を表示パネル20に
出力する。信号側駆動回路18から出力されたR、Bお
よびG用表示信号電圧のそれぞれは、液晶パネル20の
R、BおよびG絵素2、4および6に印加され、カラー
表示が行われる。
【0049】上述のように、従来のカラー液晶装置では
表示信号電圧は異なる色のカラー絵素に対して、1種類
しか供給されていなかったが、本発明では複数種類の表
示信号電圧(R用、B用およびG用表示信号電圧)を供
給することによって、表示色変化を抑制する。
【0050】以下、各カラー絵素に印加される表示信号
電圧の具体的な例を説明する。
【0051】図6は例えば色温度を7700Kに設定す
る場合における(追加しています。)R、BおよびG3
種の表示信号電圧を示したもので、中間輝度領域(例え
ば、6ビット画像で入力デジタル値が20〜50程度の
領域)において、B画像に対するB表示信号電圧が、R
およびG画像に対するRおよびG表示信号電圧よりも高
い値になるように設定している。このことにより、上述
の図2に示した液晶の印加電圧−透過率特性において、
Bの曲線がRおよびGの曲線を超えている(B透過率が
RおよびGよりも高い)のを補正できる。図7に、図6
に示されるように表示信号電圧を決定した場合のR、G
およびB三原色に対するガンマ特性を示す。図7より、
R、GおよびBの3色に対するガンマ曲線をほぼ一致さ
せることができたことが分かる。
【0052】また、カラー液晶パネルの無彩色色温度を
一定に保つために、B画像に対するガンマ曲線をRおよ
びGよりも低くすることも可能である。なお、ガンマ曲
線をどのように設計するかは、液晶パネルの物理的特性
を勘案することによって決定される。図8はB画像に対
するガンマ値を高くするともに、無彩色色温度を一定に
したときの表示信号電圧を示したものであり、図9はそ
のときのガンマ特性を示す。
【0053】透過型カラー液晶装置の白色色温度は、バ
ックライトおよび液晶素子のRGBカラーフィルタの分
光特性により決定されるが、階調電圧特性を変えること
により液晶装置の色温度を変えることが可能である。
【0054】図10は白表示の色温度を高くする(例え
ば色温度10000K)場合における、入力デジタル信
号(6ビット)に対して出力される階調電圧を示す図で
ある。B,R,G入力デジタル信号の最大値(図10の
場合64)に対応する最小階調電圧値を、それぞれ、V
Bmin,VRmin,VGminとする。本実施例の
ようなノーマリホワイトモードの液晶表示装置におい
て、VBmin,VRminおよびVGminを各カラ
ー絵素に印加した場合に白レベル表示ができる。
【0055】図10に示されるように、VBmin<V
RminかつVBmin<VGminとなるように階調
電圧の最小値を決定する。即ち、Bの最大透過率をRお
よびGの最大透過率よりも高くすることにより、白表示
の色温度を高くする。
【0056】図11は白表示の色温度を低くする(例え
ば色温度5500K)場合における、入力デジタル信号
(6ビット)に対して出力される階調電圧を示す図であ
る。図11に示されるように、VBmin>VRmin
かつVBmin>VGminとなるように階調電圧の最
小値を決定する。即ち、Bの最大透過率をRおよびGの
最大透過率よりも低くすることにより、白表示の色温度
を低くする。
【0057】表示パネル20の色温度は、階調電圧を変
えることによって自由に設定することができる。各色の
階調電圧生成回路は白色温度の設定に応じて、複数の階
調電圧生成回路のなかから選択されてもよい。図12に
示すように、複数の階調電圧生成回路12Aおよび12
Bのなかから例えばR用階調電圧生成回路12Aが選択
される。同様に、複数の階調電圧生成回路14Aおよび
14Bのなかから例えばB用階調電圧生成回路14Aが
選択され、複数の階調電圧生成回路16Aおよび16B
のなかから例えばG用階調電圧生成回路16Aが選択さ
れる。このことにより、液晶パネル20の色温度設定や
ガンマ特性を変更できるので、シーンや使用者の好みに
応じて液晶表示装置のカラー表示特性の切り替えが自由
にできる。
【0058】本実施形態においては、R、GおよびBに
それぞれ異なる表示信号電圧を与える例について説明し
ている。しかし、入力デジタル信号に対して出力される
表示信号電圧は、RおよびGにおいてほぼ同じ曲線で示
されているので、例えば、Bに対して与える電圧とは異
なる共通の表示信号電圧を、RおよびGに対して与えて
もよい。このように、異なる2種類の表示信号電圧を対
応する色の絵素に与えても、本発明の目的を達成するこ
とができる。
【0059】また、本実施形態1の液晶表示装置は、ノ
ーマリホワイトモードのカラー液晶表示装置であるとし
たが、本発明はノーマリブラックのカラー液晶表示装置
に対しても同様に適用可能である。
【0060】なお、実用上、TFTカラー液晶装置にお
いて、液晶の劣化を防止するために本発明のように決定
された階調電圧に基づくドット反転駆動が行われる。
【0061】(実施形態2)図13は本発明の実施形態
2のカラー液晶表示装置300の構成を示す。図13の
カラー液晶表示装置300は、マトリクス状に配列され
た複数のR絵素2、B絵素4およびG絵素6を有する表
示パネル20と、パソコン等のカラー画像データを出力
する画像表示用メモリ50と、信号側駆動回路18と、
走査信号側駆動回路40と、階調電圧生成回路250
と、ルックアップテーブル210とを有する。
【0062】ルックアップテーブル210は、R用(第
1)ルックアップテーブル222、B用(第2)ルック
アップテーブル224およびG用(第3)ルックアップ
テーブル226を有する。R用ルックアップテーブル2
22は、入力されたR画像データの階調レベルを変換
し、第1補正階調レベルを出力する。同様に、B用ルッ
クアップテーブルは、入力されたB画像データの階調レ
ベルを変換し、B(第2)補正階調レベルを出力し、G
用ルックアップテーブルは、入力されたG画像データの
階調レベルを変換し、G(第3)補正階調レベルを出力
する。
【0063】信号側駆動回路18は、カラー画像データ
に含まれるR画像データの階調レベルが変換されたR
(第1)補正階調レベルに応じて、階調電圧生成回路2
50で生成された階調電圧を選択することによってR用
表示信号電圧を出力する。さらに同様に、カラー画像デ
ータに含まれるB画像データの階調レベルが変換された
B(第2)補正階調レベルに応じて階調電圧生成回路2
50で生成され階調電圧を選択することによってB用表
示信号電圧を出力し、G画像データの階調レベルが変換
されたG(第3)補正階調レベルに応じて階調電圧生成
回路250で生成された階調電圧を選択することによっ
てG用表示信号電圧を出力する。
【0064】このように信号側駆動回路18から出力さ
れたR、BおよびG用表示信号電圧が、それぞれ液晶パ
ネル20のR、BおよびG絵素2、4および6に印加さ
れ、カラー表示が行われる。上述のように、本実施形態
2においても、複数種類の表示信号電圧(R用、B用お
よびG用表示信号電圧)を供給することによって、表示
色変化を抑制する。
【0065】下記に、ルックアップテーブル222、2
24および226について、具体的に説明する。
【0066】図14は、例えば、色温度を7700Kに
設定する場合における、R、BおよびG用ルックアップ
テーブル222、224および226による変換テーブ
ルの一例を示す。R用、B用およびG用ルックアップテ
ーブル222、224および226に対する入力デジタ
ル信号値を横軸に、出力デジタル信号値を縦軸に示して
いる。なお、図14は、入力デジタル信号値を8ビット
としている。
【0067】図14に示すように、色温度を7700K
に設定する場合には中輝度領域(例えば8ビット画像で
入力デジタル値が48〜208程度の領域)において、
B用ルックアップテーブル224において、Bカラー画
像データの階調レベルを変換することによって出力され
るB補正階調レベルが、RおよびGよりも低くなるよう
にする。このことにより、上述の図4に示したようなB
のデジタル信号出力値がRおよびGのデジタル信号出力
値よりも大きいことによる表示色が青に偏る現象を抑制
できる。
【0068】図14に示す変換を行うルックアップテー
ブル222、224および226を使用する場合に、白
レベルから黒レベルへと入力デジタル信号を変化させた
ときの白表示色温度の変化を図15に示す。図15よ
り、階調による白表示の色温度変化が7700K近辺に
集中していることが分かる。従って、上述のようなR
用、B用およびG用ルックアップテーブル222、22
4および226を使用することによって、忠実な色表示
が可能となることは明らかである。
【0069】なお、階調レベルが低い場合(例えば、R
=16,G=16,B=16)、7700K近辺に色温
度を変換することができない。これは、階調レベルが低
い場合、図1Aに示す色度図において、色三角内に白表
示を表す点がなく、R,G,Bのバランスにより色温度
を7700K付近に変換できないからである。階調レベ
ルが低い場合は、色温度を変換できなくても実用上画像
強度が低いので視覚的には問題にならない。
【0070】図16Aは、ルックアップテーブルの別の
例を示したもので、白表示色温度の変化の補償と共に、
ガンマの値を2.2とした例である。図16Aに示すよ
うに、R用、G用およびB用ルックアップテーブル22
2、224および226を使用することによって、B用
表示信号電圧はRおよびG用表示信号電圧よりも低くな
るように決定される。
【0071】図16Aのようにルックアップテーブルを
設定した場合の白表示温度の変化を図16Bに示す。図
16Bより、階調による白表示の色温度変化が、低輝度
部分を除いて、7000K〜8600Kの範囲に集まっ
ていることが分かる。従って、図16Aに示されるR
用、B用およびG用ルックアップテーブル222、22
4および226を使用することによって、忠実な色表示
が可能となることは明らかである。
【0072】図17は、白表示の色温度設定を低くする
(例えば、色温度約5500K)場合におけるR、Bお
よびG用ルックアップテーブル222、224および2
26による変換テーブルの一例を示す。
【0073】R、GおよびB入力デジタル信号値(8ビ
ット)の最大入力値255に対して出力されるR、Bお
よびGの階調電圧の最大出力値をRmax,Bmaxお
よびGmaxとする。Rmax,BmaxおよびGma
xを各カラー絵素に印加した場合に白レベル表示ができ
る。図17に示されるように、Bmax<Rmaxかつ
Bmax<Gmaxとする。
【0074】図17に示すように、各ルックアップテー
ブル222、224および226によって規定される変
換関数を用いて変換を行った場合における、白レベルか
ら黒レベルへと入力デジタル信号を変化させたときの白
表示色温度変化を図18に示す。図18より、階調によ
る色温度変化は5500K近辺に集中していることが分
かる。従って、図17に示されるR用、B用およびG用
ルックアップテーブル222、224および226を使
用することによって、忠実な色表示が可能となることは
明らかである。
【0075】図19は、白表示色温度設定を高くする
(例えば、色温度約10000K)場合におけるR、B
およびG用ルックアップテーブル222、224および
226による変換テーブルの一例を示す。図19に示さ
れるように、Bmax>RmaxかつBmax>Gma
xである。
【0076】図19に示すように、各ルックアップテー
ブル222、224および226によって規定される第
1、第2および第3変換関数を用いて変換を行った場合
における、白レベルから黒レベルへと入力デジタル信号
を変化させたときの白表示色温度変化を図20に示す。
図20より、階調による色温度変化は10000K近辺
に集中していることが分かる。従って、図19に示され
るR用、B用およびG用ルックアップテーブル222、
224および226を使用することによって、忠実な色
表示が可能となることは明らかである。
【0077】表示パネル20の色温度は、階調電圧を変
えることによって自由に設定することができる。各色の
ルックアップテーブル白色色温度の設定に応じて、それ
ぞれ複数のルックアップテーブルのなかから選択されて
もよい。図21に示すように、複数のR用ルックアップ
テーブル222Aおよび222Bのなかから、例えばR
用ルックアップテーブル222Aが選択され得る。同様
に複数のB用ルックアップテーブル224Aおよび22
4Bのなかから、例えばB用ルックアップテーブル22
4Aが選択され、複数のG用ルックアップテーブル22
6Aおよび226Bのなかから、例えばG用ルックアッ
プテーブル226Aが選択され得る。このことにより、
液晶パネル20の色温度設定やガンマ特性を変更できる
ので、シーンや使用者の好みに応じて液晶装置のカラー
表示特性の切り替えが自由にできる。
【0078】本実施形態2の液晶表示装置も、ノーマリ
ホワイトモードのカラー液晶表示装置であるとしたが、
本発明はノーマリブラックのカラー液晶表示装置に対し
ても同様に適用可能である。
【0079】本実施形態2によると、ルックアップテー
ブルを使用することにより、画像入力データをカラー表
示装置の特性に合わせて変換し、色表示の忠実度を上げ
ることができる。
【0080】本実施形態においては、RGBの3色につ
いて説明したが、本発明はこれに限られず、この他のカ
ラー表示でもよく、さらに、2色表示でもよい。
【0081】
【発明の効果】上述のように、本発明によると、色表示
特性に優れたカラー表示装置を提供することができる。
また、カラー表示装置の色表示の忠実度を向上させると
共に、色温度の設定や変更も容易となる。
【0082】本発明によるカラー表示装置は、パソコン
用、ビデオ用の表示装置だけでなく、より忠実度の高い
色再現が要求されるCG用表示装置、印刷用表示装置な
どに好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】NWモードの透過型カラー液晶装置におけ
る、入力階調変化による表示色範囲を実験的に求めた結
果をxy色度図上に示した図である。
【図1B】階調レベルを変化させたときの白表示色の色
温度変化を示す図である。
【図2】従来のNWモードの透過型液晶表示装置の典型
的なV−T特性を示す図である。
【図3】従来の、64階調に対して生成されていた階調
電圧を示す図である。
【図4A】図2に示したV−T特性を有する液晶パネル
に、図3に示した曲線で規定される階調電圧を印加し
て、得られるガンマ特性を示す図である。
【図4B】図2に示したV−T特性を有する液晶パネル
に、図3に示した曲線で規定される階調電圧を印加し
て、得られるガンマ特性を示す図である。
【図4C】従来のカラー液晶表示装置の構成を説明する
図である。
【図5】実施形態1のカラー表示装置の構成を示す図で
ある。
【図6】実施形態1のRGB3種の表示信号電圧を示す
図である。
【図7】図6に示される階調電圧を印加した場合のRG
B三色に対するガンマ特性を示す図である。
【図8】実施形態1のRGB3種の表示信号電圧を示す
図である。
【図9】図8に示される階調電圧を印加した場合のR、
GおよびB三色に対するガンマ特性を示す図である。
【図10】実施形態1のRGB3種の階調電圧を示す図
である。
【図11】実施形態1のRGB3種の階調電圧を示す図
である。
【図12】複数の階調電圧生成回路からある階調電圧生
成回路が選択される構成を示す図である。
【図13】実施形態2のカラー表示装置の構成を示す図
である。
【図14】実施形態2のルックアップテーブルによる変
換テーブルを示す図である。
【図15】図14のルックアップテーブルを使用し、入
力デジタル信号を変化させた場合の白表示色温度変化を
示す図である。
【図16A】実施形態2のルックアップテーブルによる
変換テーブルを示す図である。
【図16B】図16Aのルックアップテーブルを使用
し、入力デジタル信号を変化させた場合の白表示色温度
変化を示す図である。
【図17】実施形態2のルックアップテーブルによる変
換テーブルを示す図である。
【図18】図17のルックアップテーブルを使用し、入
力デジタル信号を変化させた場合の白表示色温度変化を
示す図である。
【図19】実施形態2のルックアップテーブルによる変
換テーブルを示す図である。
【図20】図19のルックアップテーブルを使用し、入
力デジタル信号を変化させた場合の白表示色温度変化を
示す図である。
【図21】複数のルックアップテーブルからあるルック
アップテーブルが選択される構成を示す図である。
【符号の説明】
2 R絵素 4 B絵素 6 G絵素 10 階調電圧生成回路 12 R用階調電圧生成回路 14 B用階調電圧生成回路 16 G用階調電圧生成回路 20 表示パネル 40 走査信号側駆動回路 50 画像表示用メモリ 52 R画像データ 54 B画像データ 56 G画像データ 100 カラー液晶表示装置 300 カラー液晶表示装置 210 ルックアップテーブル、 222 R用ルックアップテーブル 224 B用ルックアップテーブル 226 G用ルックアップテーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/20 641 G09G 3/20 641C 641P 642 642L 650 650M H04N 9/30 H04N 9/30 Fターム(参考) 2H093 NA53 NA58 NA64 NB30 NC04 NC13 NC14 NC28 NC49 NC58 ND06 ND17 ND24 5C006 AA16 AA22 AF46 AF51 AF52 AF83 AF85 BB11 BC12 BF24 BF43 FA22 FA25 FA56 5C060 BC01 DA10 DB01 DB05 HB26 JA18 5C080 AA10 BB05 CC03 DD05 EE29 EE30 FF03 GG12 JJ02 JJ03 JJ05 KK02 KK04 KK43

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の行および列を有するマトリクス状
    に配列された複数のカラー絵素を有する表示パネルと、 カラー画像データを受け取り、該カラー画像データの階
    調レベルに対応した表示信号電圧を前記表示パネルに出
    力する信号側駆動回路と、 前記複数のカラー絵素のうち、前記表示信号電圧が印加
    されるカラー絵素を順次選択する走査信号電圧を該表示
    パネルに出力する走査信号側駆動回路と、 階調レベルの関数で表される階調電圧を生成する階調電
    圧生成回路と、 入力されたカラー画像データの階調レベルを変換し補正
    階調レベルを出力するルックアップテーブルとを有し、 前記信号側駆動回路は、 前記カラー画像データの階調レベルが変換された補正階
    調レベルに応じて、前記階調電圧生成回路で生成された
    前記階調電圧を選択することによって表示信号電圧を出
    力する、カラー表示装置。
  2. 【請求項2】 複数の行および列を有するマトリクス状
    に配列された複数の第1および第2及び第3カラー絵素
    を有する表示パネルと、 カラー画像データを受け取り、該カラー画像データの階
    調レベルに対応した表示信号電圧を前記表示パネルに出
    力する信号側駆動回路と、 前記複数のカラー絵素のうち、前記表示信号電圧が印加
    されるカラー絵素を順次選択する走査信号電圧を前記表
    示パネルに出力する走査信号側駆動回路と、 階調レベルの関数で表される階調電圧を生成する階調電
    圧生成回路と、 入力された第1カラー画像データの階調レベルを変換し
    第1補正階調レベルを出力する第1ルックアップテーブ
    ルと、 入力された第2カラー画像データの階調レベルを変換し
    第2補正階調レベルを出力する第2ルックアップテーブ
    ルと、 入力された第3カラー画像データの階調レベルを変換し
    第3補正階調レベルを出力する第3ルックアップテーブ
    ルと、 前記信号側駆動回路は、 前記カラー画像データの前記第1カラー画像データの階
    調レベルが変換された第1補正階調レベルに応じて、前
    記階調電圧生成回路で生成された前記階調電圧を選択す
    ることによって第1表示信号電圧を出力し、 前記カラー画像データの前記第2カラー画像データの階
    調レベルが変換された第2補正階調レベルに応じて、前
    記階調電圧生成回路で生成された前記階調電圧を選択す
    ることによって第2表示信号電圧を出力し、 前記カラー画像データの前記第3カラー画像データの階
    調レベルが変換された第3補正階調レベルに応じて、前
    記階調電圧生成回路で生成された前記階調電圧を選択す
    ることによって第3表示信号電圧を出力する、カラー表
    示装置。
  3. 【請求項3】 前記第2カラー絵素は青絵素である請求
    項2に記載のカラー表示装置。
  4. 【請求項4】 前記第2ルックアップテーブルは、前記
    第1または第3補正階調レベルとは異なるレベルにて前
    記第2補正階調レベルを出力する請求項2または3に記
    載のカラー表示装置。
  5. 【請求項5】 前記カラー表示装置はノーマリホワイト
    モードの液晶表示装置であって、中間階調レベルの前記
    第2表示信号電圧の絶対値は、それぞれ対応する中間調
    レベルの前記第1および第3表示信号電圧の絶対値より
    も大きい、請求項2または3に記載のカラー表示装置。
  6. 【請求項6】 前記第2補正階調レベルの最大値は、前
    記第1および第3補正階調レベルの最大値よりも小さい
    請求項2から5のいずれかに記載のカラー表示装置。
  7. 【請求項7】 前記第2補正階調レベルの最小値は、前
    記第1および第3補正階調レベルの最大値よりも大きい
    請求項2から5のいずれかに記載のカラー表示装置。
  8. 【請求項8】 前記第1、第2および第3ルックアップ
    テーブルは、白色色温度の設定に応じて、それぞれ複数
    のルックアップテーブルのなかから選択される請求項2
    から7のいずれかに記載のカラー表示装置。
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