JP2003307351A - 太陽熱利用温水装置 - Google Patents

太陽熱利用温水装置

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JP2003307351A JP2002112941A JP2002112941A JP2003307351A JP 2003307351 A JP2003307351 A JP 2003307351A JP 2002112941 A JP2002112941 A JP 2002112941A JP 2002112941 A JP2002112941 A JP 2002112941A JP 2003307351 A JP2003307351 A JP 2003307351A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 給湯用の常用温度の温水を短時間で蓄熱させ
ると共に、蓄熱を天候状況に応じて効率よく行う太陽熱
利用温水装置を提供する。 【解決手段】 蓄熱槽の底部温度とコレクタからの戻り
温度との温度差の如何により循環ポンプをON・OFF
する温度差ON・OFF制御で集熱運転を開始し(P
1)、日射量を推定・検出する(P2)。現在の日射量が
第1目標温度の40℃以上に加熱するに十分であれば戻
り温度が40℃になるように循環ポンプの作動流量を変
更調整する比例集熱制御を行う(P3-YES,P5)。蓄熱槽
の底部温度が40℃になって蓄熱槽全体に40℃の蓄熱
が完了すれば、再度日射量を推定・検出する(P6-YES,P
7)。このときの日射量が第2目標温度の60℃以上に
加熱するに十分であれば戻り温度が60℃になるように
比例集熱制御を行う(P3-YES,P5)。以後、最終目標温
度の75℃まで段階的に変更し、蓄熱槽への蓄熱を段階
的に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、循環ポンプの作動
により蓄熱槽内の水を太陽熱集熱器(コレクタ)との間
で強制循環させて加熱することにより太陽熱を温水とし
て蓄熱し、この温水を給湯器等の補助熱源機を介して給
湯栓に送り、給湯に利用させるために用いられる太陽熱
利用温水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の太陽熱利用温水装置
による集熱運転制御として、次に示すような比例運転制
御が一般に行われている。すなわち、図8に示す循環ポ
ンプ70を連続運転させ、コレクタ3の温度(表面温
度)又はコレクタ3の出口の温水温度がある設定温度
(例えば60〜75℃)になるように、上記循環ポンプ
70の循環流量を変更制御するというものである。この
場合には、上記循環ポンプ70として可変流量ポンプを
用い、例えばその回転数を変更制御することにより吐出
流量、つまり循環流量が変更制御される。なお、コレク
タ3の表面温度は、太陽の日射を受けて加熱される一
方、内側の循環流水との熱交換により熱が奪われるた
め、太陽熱により昇温されて蓄熱槽に戻される温水温度
をほぼ表すことになる。
【0003】また、太陽熱利用温水装置により蓄熱槽2
内に蓄熱された温水は、蓄熱槽2から取り出されて給湯
に供することが通常行われているが、その際に蓄熱槽2
内の温水が給湯として要求される温度よりも低い場合も
ある。このため、一般的には、図8に示すように蓄熱槽
2と給湯栓との間に補助熱源機(例えば給湯器)100
を介装し、蓄熱槽2から取り出された温水を補助熱源機
100で加熱した上で下流端の給湯栓に給湯するように
されている。
【発明が解決しようとする課題】ところが、太陽の日射
量は天候の状況に応じて様々に変化するため、上記の集
熱運転制御によると日射量が少ない場合には設定温度の
温水を蓄熱槽2に蓄熱するまでに長時間を要する上に、
集熱効率、つまり太陽熱の利用効率も低下することにな
る。加えて、それまでに給湯使用が行われると上記補助
熱源機100による加熱を追加する必要がありその加熱
のためのエネルギー(化石燃料エネルギー又は電気エネ
ルギー)消費がより多く必要になるという不都合があ
る。
【0004】すなわち、太陽が昇っても、上記コレクタ
3の温度が設定温度ぎりぎりまでしか昇温しないか、設
定温度前後程度にしか昇温しない程度の日射量である
と、設定温度までに昇温させるために循環流量は極端に
少なく制御されてしまい、集熱効率は極めて低下する上
に、蓄熱までに長時間を要することにもなる。特に日の
出からの朝の間にこのような不都合が発生し易い。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、給湯用に要求
される温度の温水をより短時間で蓄熱させ得ると共に、
その蓄熱を天候の状況に応じて効率よく行い得る太陽熱
利用温水装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、循環ポンプの作動により蓄熱槽内の底部の水を太陽
熱集熱器に供給しこの太陽熱集熱器により加熱された温
水を上記蓄熱槽の頂部に戻すように強制循環する集熱運
転を行い、上記蓄熱槽に対し太陽熱を温水として蓄熱さ
せるように構成された太陽熱利用温水装置を対象とし
て、以下の種々の特定事項を備えることとした。
【0007】すなわち、請求項1に係る発明では、太陽
の日射量を検出する日射量検出手段と、上記太陽熱集熱
器から蓄熱槽の頂部に戻されることになる温水の温度を
検出する第1温度検出手段と、この第1温度検出手段に
よる検出温度が目標温度になるように上記循環ポンプを
作動することにより集熱運転制御を行う集熱運転制御手
段とを備えることとする。そして、上記集熱運転制御手
段として、上記日射量検出手段からの検出日射量に基づ
いて目標温度を設定する目標温度設定部を有するものと
し、この目標温度設定部として、上記検出日射量との関
係で定まる蓄熱温度よりも低い温度を目標温度として設
定する構成とする。
【0008】なお、上記の「集熱運転制御」としては、
循環ポンプを連続運転させてその循環ポンプによる循環
流量を変更調整することにより上記検出温度が目標温度
になるようにさせる比例運転制御を行っても、循環ポン
プを定流量でON・OFF間欠運転させることにより上
記検出温度が目標温度になるようにさせるON・OFF
運転制御を行っても、いずれでもよい。この点は、以下
の請求項2又は請求項3において同様である。
【0009】上記請求項1によれば、目標温度設定部に
よって検出日射量に対応する蓄熱温度よりも低い温度、
すなわち、現在の日射量ならば通常の集熱効率での循環
流量にて加熱し得る加熱後の温水温度よりも低い温度が
集熱運転制御での目標温度としてまず設定されるため、
このような目標温度により集熱運転制御(循環ポンプの
作動制御)を行えば、上記蓄熱温度を最初から目標温度
として設定する場合よりも短時間で蓄熱することが可能
になる上に、太陽熱を高効率で利用することも可能にな
る。例えば上記の比例運転制御を実行する場合である
と、例えば目標温度を最初から75℃とするよりも最初
は40℃とする方が循環流量がより多くなり、あるい
は、上記のON・OFF運転制御を実行する場合である
と循環ポンプのON作動時間がより長くなるため、上記
目標温度の温水を蓄熱槽に短時間で蓄熱し得る上に、太
陽熱の利用効率も高くなる。加えて、低温側の目標温度
の温水が蓄熱槽に早期に蓄熱されるため、給湯に供する
ために補助熱源機で加熱するにしても、その加熱のため
のエネルギー消費の節減が図られる。
【0010】請求項2に係る発明では、上記太陽熱集熱
器が受ける日射量を検出する日射量検出手段と、上記太
陽熱集熱器から蓄熱槽の頂部に戻されることになる温水
の温度を検出する第1温度検出手段と、この第1温度検
出手段による検出温度が目標温度になるように上記循環
ポンプを作動することにより集熱運転制御を行う集熱運
転制御手段とを備えることとする。そして、上記集熱運
転制御手段として、上記日射量検出手段からの検出日射
量に基づいて目標温度を設定する目標温度設定部を有す
るものとし、この目標温度設定部として、上記検出日射
量との関係で定まる蓄熱温度よりも低い温度を目標温度
としてまず設定し、以後、その目標温度を上記蓄熱温度
に又は上記蓄熱温度までの範囲の高温側温度に段階的に
変更設定する構成とする。
【0011】この請求項2によれば、検出日射量に応じ
て定まる蓄熱温度よりも低い温度が設定された目標温度
に基づき集熱運転制御が行われ、その目標温度の温水が
蓄熱槽に蓄熱されれば、次に、より高温側の温度に変更
設定された目標温度に基づく集熱運転制御が行われ、よ
り高温側の温度の温水が蓄熱槽に蓄熱される、というよ
うに、蓄熱槽への蓄熱が段階的に行われる。このため、
請求項1による作用を得た上で、さらに、より高温側の
温水の蓄熱をも続行させることが可能になる。これによ
り、太陽熱の利用効率という観点において、より高温側
までの蓄熱を天候の状況に応じて効率よく行い得ること
になる。
【0012】ここで、上記目標温度設定部による目標温
度の変更設定は、上記蓄熱温度よりも低い温度を第1目
標温度として設定した後、上記蓄熱温度を第2目標温度
として変更設定しても、あるいは、上記第1目標温度と
蓄熱温度との中間温度を第2目標温度として変更設定し
ても、いずれでもよい。また、後者の場合に、上記蓄熱
温度を第3目標温度としてさらに変更設定しても、ある
いは、より高温側の中間温度を第3もしくは第4目標温
度として段階的に変更設定して最終段階で上記蓄熱温度
を目標温度として変更設定しても、いずれでもよい。な
お、このような段階的変更設定については、次の請求項
3においても同様に採用し得る。また、上記の第1目標
温度としては、蓄熱槽から太陽熱集熱器に供給される蓄
熱槽底部の温度と、検出日射量との関係で定めてもよい
が、給湯用に要求される常用温度(例えば40℃)を設
定することが好ましい。このようにすると、給湯側に補
助熱源機が介装されている場合には、その補助熱源機の
加熱作動なしに蓄熱槽に蓄熱された温水をそのまま給湯
させることが可能になり、補助熱源機での加熱のための
エネルギー消費を省略することが可能になる。
【0013】請求項3に係る発明では、上記太陽熱燃焼
器が受ける日射量を検出する日射量検出手段と、上記太
陽熱集熱器から蓄熱槽の頂部に戻されることになる温水
の温度を検出する第1温度検出手段と、この第1温度検
出手段による検出温度が目標温度になるように上記循環
ポンプを作動することにより集熱運転制御を行う集熱運
転制御手段とを備えこととする。この場合の集熱運転制
御手段として、計時により現在の季節に関する情報を出
力する季節情報出力部と、上記日射量検出手段からの検
出日射量又は上記季節情報出力部からの季節情報に基づ
いて目標温度を設定する目標温度設定部とを有するもの
とする。そして、上記目標温度設定部として、上記検出
日射量との関係で定まる蓄熱温度よりも低い温度を目標
温度としてまず設定し、以後、その目標温度を上記季節
情報出力部からの季節情報に応じて予め定めた高温側温
度に変更設定する構成とする。
【0014】この請求項3によれば、請求項2による作
用の全てが得られる上に、目標温度設定部による目標温
度の変更設定を、現在の季節情報を加味して変更させる
ことが可能になる。このため、まずは低温側の目標温度
の温水を早期に蓄熱した上で、日射量の季節変動特性に
応じたより高温側の温水の蓄熱を効率よく続行させるこ
とが可能になる。上記の「季節情報」とは1月・2月・
3月…というよな月別の情報であっても、春・夏・秋・
冬というような四季についての情報であってもよい。そ
して、月別であれば、第2目標温度として例えば12月
〜2月には55℃を、6月〜8月には65℃を、他の月
には60℃をというようにそれぞれ変更設定し、四季別
であれば、第2目標温度として冬期には55℃を、夏期
であれば65℃を、春期もしくは秋期であれば60℃を
というようにそれぞれ変更設定すればよい。このように
すると、例えば冬期であっても画一的に60℃を第2目
標温度として設定する場合に比して、実際の天候もしく
は日射状況により対応させた蓄熱が可能になる。
【0015】上記の請求項1〜請求項3のいずれかの太
陽熱利用温水装置において、循環ポンプの循環流量を変
更調整しつつ連続運転させる作動制御を行う場合には次
のようにすればよい。すなわち、上記循環ポンプを可変
流量ポンプにより構成し、上記集熱運転制御手段とし
て、上記循環ポンプによる作動制御流量を、上記蓄熱槽
内の底部から頂部までの間に温度差のある2以上の層が
形成される低流量範囲として予め設定した成層流量範囲
内に制限しつつ、上記検出温度が目標温度になるように
比例制御により変更調整する構成とすればよい(請求項
4)。循環ポンプの作動制御流量を上記成層流量範囲内
に制限することにより、蓄熱槽内には底部から頂部まで
の間に温度差のある2以上の層が成層されることにな
る。すなわち、太陽熱集熱器で加熱された温水が蓄熱槽
に戻されても、低流量であるため蓄熱槽内はかき回され
ることなく上記加熱後の温水が頂部から順に蓄積される
ことになる。このため、集熱運転開始後、蓄熱槽の底部
はまだ低温であっても、蓄熱槽の頂部には目標温度の温
水が早期に確保され、目標温度の温水の早期利用が可能
となる。
【0016】上記の請求項1〜請求項4のいずれかの太
陽熱利用温水装置においては、上記蓄熱槽の底部の水又
は温水の温度を検出する第2温度検出手段をさらに備
え、上記集熱運転制御手段として、集熱運転の開始によ
り、第1温度検出手段及び上記第2温度検出手段による
両検出温度の差の如何に応じて上記循環ポンプを所定流
量でON・OFFの間欠作動させる温度差ON・OFF
運転制御をまず実行し、その後に、目標温度に基づく循
環ポンプの作動制御を開始する構成を追加するようにし
てもよい(請求項5)。この場合には、日射量が不十分
であるときにおいても、まずは上記温度差ON・OFF
運転制御を開始させることにより、目標温度よりは低温
ではあっても太陽熱を少しでも蓄熱することが可能にな
る。
【0017】上記の請求項1〜請求項5のいずれかの太
陽熱利用温水装置で用いる日射量検出手段としては、種
々のものを採用することができる。例えば、上記日射量
検出手段として、太陽熱集熱器の表面に配設された太陽
電池を備え、この太陽電池の発電量に基づいて日射量を
推定して検出する構成としてもよい(請求項6)。この
場合には、後述の構成と比して日射量を直接的に検出し
て把握することが可能になり、集熱制御をより適切に実
行させる得る。
【0018】あるいは、上記循環ポンプの作動による循
環流量を検出する流量検出手段と、上記蓄熱槽の底部の
水又は温水の温度を検出する第2温度検出手段をさらに
備え、上記日射量検出手段として、上記流量検出手段に
よる検出流量と、上記第1及び第2の両温度検出手段に
よる両検出温度の温度差との乗算により得られる集熱量
に基づいて、そのときの日射量を推定して検出する構成
を採用するようにしてもよい(請求項7)。この場合に
は、日射量検出のための特別なセンサ等を設置すること
なく、太陽熱利用温水装置に対し他の用途のために通常
設けられている検出手段を利用して演算により日射量を
検出し得ることになる。
【0019】なお、上記の請求項1〜請求項7のいずれ
かの太陽熱利用温水装置における第1温度検出手段とし
ては、強制循環中の太陽熱集熱器の表面温度もしくは内
部の循環流水の温度、あるいは、上記太陽熱集熱器から
蓄熱槽の頂部に戻される温水の温度のいずかれを検出す
るものとすればよい(請求項8)。太陽熱集熱器の表面
温度は日射を受ける一方で内部の水と熱交換される結
果、太陽熱集熱器で加熱されて蓄熱槽に戻される温水温
度とほぼ同じ温度となる。また、太陽熱集熱器内部の循
環流水の温度を検出する位置は太陽熱集熱器の内部位置
でも、出口位置でもよい。これらの場合には、太陽熱集
熱器と蓄熱槽との間の配管での放熱分を考慮に加えても
よい。さらに、蓄熱槽の頂部に戻される温度の検出位置
は配管途中でも、蓄熱槽の頂部位置でもよい。
【0020】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の太陽
熱利用温水装置によれば、目標温度設定部によって検出
日射量に対応する蓄熱温度よりも低い温度が集熱運転制
御での目標温度としてまず設定されるため、上記蓄熱温
度を最初から目標温度として設定する場合よりも短時間
で蓄熱することができる上に、太陽熱を高効率で利用す
ることができるようになる。加えて、低温側とはいえ上
記目標温度の温水が蓄熱槽に早期に蓄熱されるため、給
湯に供するために補助熱源機で加熱するにしても、その
加熱のためのエネルギー消費の節減を図ることができ
る。
【0021】請求項2の太陽熱利用温水装置によれば、
請求項1による効果の全てを得ることができ、さらに、
まずは低温側の目標温度の温水を早期に蓄熱した上で、
より高温側の温水の蓄熱をも続行させることができ、蓄
熱槽への蓄熱を段階的に行うことができるようになる。
これにより、太陽熱の利用効率という観点において、よ
り高温側までの蓄熱を天候の状況に応じて効率よく行う
ことができるようになる。なお、最初の目標温度として
給湯用に要求される常用温度を設定することにより、給
湯側に補助熱源機が介装されている場合には、その補助
熱源機の加熱作動なしに蓄熱槽に蓄熱された温水をその
まま給湯させることができ、補助熱源機での加熱のため
のエネルギー消費を不要とすることができる。
【0022】請求項3の太陽熱利用温水装置によれば、
請求項2による効果の全てを得ることができる上に、目
標温度設定部による目標温度の変更設定により、現在の
季節情報を加味して日射量の季節変動特性に応じたより
高温側の温水の蓄熱を効率よく続行させることができ
る。このため、目標温度を例えば冬期であっても画一的
に60℃に変更設定する場合に比して、実際の天候もし
くは日射状況により対応させた蓄熱を行うことができ
る。
【0023】請求項4によれば、上記の請求項1〜請求
項3のいずれかの太陽熱利用温水装置において、集熱運
転開始後、蓄熱槽の底部はまだ低温であっても、蓄熱槽
の頂部に目標温度の温水を早期に確保することができ、
目標温度の温水の早期利用を達成して補助熱源機での加
熱のためのエネルギー消費を可及的に削減させることが
できる。
【0024】請求項5によれば、上記の請求項1〜請求
項4のいずれかの太陽熱利用温水装置において、日射量
が不十分であるときにおいても、まずは上記ON・OF
F運転制御を開始させることにより、目標温度よりは低
温ではあっても太陽熱を少しでも蓄熱した上で、以後の
目標温度に基づく蓄熱を実行させることができ、太陽熱
の利用効率をより一層向上させることができる。
【0025】請求項6によれば、上記の請求項1〜請求
項5のいずれかの太陽熱利用温水装置において、日射量
検出手段による日射量検出を直接的に検出して把握する
ことができ、集熱制御をより適切に実行させことができ
る。また、太陽電池を太陽熱利用温水装置の電源として
用いる場合には、新たに日射量検出手段として特別なセ
ンサを設置することなく併用させることができる。
【0026】請求項7によれば、上記の請求項1〜請求
項5のいずれかの太陽熱利用温水装置において、日射量
検出のための特別なセンサ等を設置することなく、太陽
熱利用温水装置に対し他の用途のために通常設けられて
いる検出手段を利用して演算により日射量を検出するこ
とができるようになる。
【0027】請求項8によれば、請求項1〜請求項7の
いずれかの太陽熱利用温水装置において用いる第1温度
検出手段として具体的態様を特定することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0029】<第1実施形態>図1は、本発明の第1実
施形態に係る太陽熱利用温水装置を示し、2は蓄熱槽、
3は太陽熱集熱器(コレクタ)である。
【0030】上記蓄熱槽2は例えばステンレス鋼板によ
り形成された密閉容器である。この蓄熱槽2の底部には
給水回路4の下流端と、集熱回路5の往き路5aの上流
端とがそれぞれ連通接続され、また、頂部には図示省略
の補助熱源機としての給湯器100(図8参照)を介し
て給湯させるための給湯回路6の上流端と、上記集熱回
路5の戻り路5bの下流端とがそれぞれ連通接続されて
いる。上記蓄熱槽2内は給水回路4からの水道水の給水
により充満され、給湯回路6を通して給湯使用された分
だけ給水回路4から補水されるようになっている。
【0031】上記集熱回路5の往き路5aには、可変流
量ポンプ(例えばDCポンプ)により構成された循環ポ
ンプ7が介装されている。また、上記コレクタ3には、
その表面温度を検出して第1温度検出手段として用いら
れる表面温度センサ9と、日射量検出手段の一部として
用いられる太陽電池12とが配設され、上記蓄熱槽2の
底部には底部位置の水又は温水の温度(以下「底部温
度」という)を検出する第2温度検出手段としての底部
温度センサ10が配設されている。
【0032】そして、上記循環ポンプ7が上記各センサ
9,10及び太陽電池12の各出力に基づいて集熱運転
制御手段を含むコントローラ13により作動制御されて
集熱運転が行われるようになっている。上記コントロー
ラ13はMPUやメモリ等を備え予め搭載されたプログ
ラムの実行や制御回路により各種制御が行われるように
なっている。すなわち、上記コントローラ13は集熱運
転制御手段として図2に示すように比例集熱制御部13
1と、ON・OFF運転制御部132と、比例集熱制御
部131での目標温度を設定する目標温度設定部133
と、上記比例集熱制御部131による比例集熱制御及び
上記ON・OFF運転制御部132による温度差ON・
OFF制御を切換える切換制御部134と、上記太陽電
池12からの出力に基づいて日射量を推定して検出する
日射量検出手段の一部を構成する日射量推定部135と
を備えている。
【0033】上記比例集熱制御部131は、上記循環ポ
ンプ7の作動制御流量を上記蓄熱槽2内の底部から頂部
までの間に温度差のある2以上の層が形成される低流量
範囲として予め設定された成層流量範囲内に制限しつ
つ、上記表面温度センサ9の検出温度(表面温度)が上
記目標温度設定部133により設定された目標温度にな
るように上記循環ポンプ7の回転数をフィードバック制
御(FB制御)により変更調整して比例集熱制御を行う
ように構成されている。なお、上記循環ポンプ7はその
回転数の変化により吐出流量が変化するタイプの可変流
量ポンプであるため、作動制御流量での循環ポンプ7の
作動制御を行うためにその回転数を制御している。回転
数のFB制御とは具体例を示すと、 制御回転数N=K×(表面温度−目標温度) となるようにする(K:比例定数)。これにより、上記
表面温度は日射による集熱が循環により順次供給される
水と熱交換されて上記目標温度で一定に維持されるよう
になり、蓄熱槽2には上記目標温度でほぼ一定の温水が
戻される。
【0034】ここで、上記の成層流量範囲とは、蓄熱槽
2内が戻り路5bからの戻り温水によりかき回されず
に、より高温の温水が上側に層をなして貯留されて底部
から頂部にわたり温度差のある層が形成される程度の低
流量範囲のことであるが、その一方で集熱効率の低下を
抑えてある程度の集熱効率を維持するために所定の流量
範囲に設定されている。すなわち、図3にコレクタ3の
1枚分についての集熱効率と循環流量との関係を示すよ
うに、集熱効率のMAX値(ほぼ50%の集熱効率)に
対しその50〜90%程度を達成し得る低効率範囲に対
応する循環流量範囲の下限値をβ(L/min)と設定
している。そして、上記循環流量範囲の上限値、すなわ
ち、コレクタ3での集熱効率を低下させずに温度差のあ
る成層を形成可能な最大流量をα(L/min)と設定
している。つまり、成層流量範囲としてβ〜αを設定し
ている。これはコレクタ3の1枚分についてであるた
め、コレクタ3が2枚以上ある場合には、その枚数分を
上記β,αに乗じるようにすればよい。
【0035】上記目標温度設定部133は、目標温度と
して第1目標温度、第2目標温度というように順次高温
側の温度に段階的に変更設定するようになっている。す
なわち、まず低温側の温度を第1目標温度として設定
し、次段階にそれよりも高温側の温度を第2目標温度と
して変更設定するようになっている。具体的には、日射
量推定部135により得られた現在の日射量により加熱
させ得る温水温度(蓄熱温度)よりも低い温度を第1目
標温度として設定し、この第1目標温度での蓄熱が完了
すれば、次段階の第2目標温度として第1目標温度と上
記蓄熱温度との中間温度を設定し、この第2目標温度で
の蓄熱が完了すれば、最終目標温度である第3目標温度
として上記蓄熱温度を設定するようになっている。この
際、最終目標温度である上記蓄熱温度が例えば75℃で
あれば、第1目標温度として補助熱源機100(図8)
での加熱なしに給湯し得る常用温度である例えば40℃
を設定し、第2目標温度として例えば60℃を設定する
ようになっている。
【0036】上記ON・OFF運転制御部132は、上
記コレクタ表面温度センサ9及び底部温度センサ10の
両検出温度の差の如何に応じて上記循環ポンプ7を上記
のαで固定してON・OFFの間欠作動させるようにな
っている。すなわち、「表面温度−底部温度」の温度差
が例えば7℃以上あれば循環ポンプ7をON作動させ、
上記温度差が4℃以下であれば循環ポンプ7をOFFに
する、という温度差ON−OFF制御による間欠作動を
行うようになっている。
【0037】上記切換制御部134は、集熱運転が開始
されると、まずは上記ON・OFF運転制御部132に
よる温度差ON−OFF制御を開始し、この制御実行中
に日射量推定部135によって得られた現在の日射量が
上記比例集熱制御部131での第1目標温度に基づく集
熱を行うに十分な日射量であると判断されれば比例集熱
制御部131による比例集熱制御に切換えるようになっ
ている。そして、第1目標温度による比例集熱制御によ
り蓄熱が完了すると、再び現在の日射量が次の第2目標
温度に基づく集熱を行うに十分な日射量であると判断さ
れれば、第2目標温度に基づく比例集熱制御を続行する
一方、十分な日射量ではなければ上記ON・OFF運転
制御部132による温度差ON・OFF制御に切換える
ようになっている。
【0038】上記日射量推定部135は、太陽電池12
からの発電量に関する情報の出力を受け、その発電量と
日射量とについて予め定めた関係から現在の日射量を推
定して検出するようになっている。
【0039】以下、コントローラ13による集熱運転制
御について図4を参照しつつ説明する。使用者によるス
イッチ操作又は内蔵時計や日射検知による運転指令の出
力によって集熱運転スイッチがONにされると集熱運転
が開始される。集熱運転が開始されると、まずは上記O
N・OFF運転制御部132による温度差ON−OFF
制御を開始して日射量がたとえ低くても少しでも集熱し
て蓄熱する(P1)。そして、この制御実行中に日射量
推定部135により現在の日射量を推定する(P2)。
現在の日射量が上記目標温度設定部133により第1目
標温度として設定される温度(常用温度40℃)以上の
温度まで加熱するに十分であると判断されるまで、つま
り不十分である間は上記温度差ON・OFF制御を継続
させる(P2、P3でNO、P4)。
【0040】現在の日射量が上記第1目標温度以上の温
度まで加熱するに十分な日射量であると判断されると、
コレクタ表面温度センサ9の表面温度が上記第1目標温
度になるように比例集熱制御部131による比例集熱制
御を開始する(P2、P3でYES、P5)。つまり、
現在の日射量が75℃まで加熱し得る程度であっても、
第1目標温度としては敢えて40℃という低温側の温度
を設定し、この第1目標温度になるように比例集熱制御
を行う。この比例集熱制御においては上記の検出表面温
度が第1目標温度になるように循環ポンプ7の回転数を
FB制御することにより作動制御流量(循環流量)を変
更調整する。この際、FB制御値が前述のα(L/mi
n)を超える場合にはFB制御値をα(L/min)に
強制的に設定して成層蓄熱を維持する一方、急に曇る等
によりFB制御値がβ(L/min)未満という極めて
低流量になってしまう場合には、つまり、循環流量をβ
(L/min)未満にFB制御しないと集熱し得ない程
度の日射量に急変した場合には、循環ポンプ7を一時的
にOFF(比例集熱制御を停止)にして日射量の回復を
待つ。以上により、循環流量の変更調整をβ〜αの成層
流量範囲内に維持した状態で、蓄熱槽2の底部温度が第
1目標温度である常用温度(40℃)に到達するまで継
続させる(P6でNO、P5)。
【0041】そして、この比例集熱制御の実行によって
蓄熱槽2内の全てが第1目標温度の温水で満たされれ
ば、つまり、頂部側から徐々に蓄積されるため底部温度
センサ10により検出される底部温度が上記第1目標温
度に到達すれば、再びそのときの日射量の推定を行う
(P6でYES、P7)。この日射量が目標温度設定部
133により次に設定される第2目標温度(例えば60
℃)以上の温度まで加熱し得るに十分な程度なければ、
つまり日射量が不十分であればON・OFF運転制御部
132による温度差ON・OFF制御に切換え、日射量
が上記の十分な程度になるまで温度差ON・OFF制御
を持続させる(P8でNO、P9)。逆に、第1目標温
度での温水の蓄熱が完了した段階でも日射量が上記の十
分な程度あれば、それまでの比例集熱制御の目標温度を
上記第2目標温度に変更した上で、比例集熱制御を続行
する(P8でYES、P10)。
【0042】そして、図示を省略しているが、蓄熱槽2
の底部温度が上記第2目標温度に到達して蓄熱槽2内の
全てに第2目標温度の蓄熱が完了すれば、上記のP7〜
P10の処理と同様に目標温度を最終蓄熱温度である第
3目標温度(75℃)に変更して比例集熱制御を行い、
第3目標温度の蓄熱を行う。
【0043】以上によれば、日射量が最終蓄熱温度(7
5℃)まで加熱可能な程度あったとしても、まずは第1
目標温度として40℃での蓄熱を行い、次に第2目標温
度としての60℃での蓄熱を行い、最後に第3目標温度
としての75℃での蓄熱を行うという段階的な蓄熱を行
うことにより、最初から最終蓄熱温度の75℃を目標温
度にして循環ポンプ7の循環量を変更調整する比例制御
を行う場合に比べ、大幅に短時間での蓄熱が可能とな
る。その際に、上記第1〜第3目標温度を目標温度とす
る本実施形態の比例集熱制御では循環ポンプ7の作動制
御流量を成層流量範囲に制限しているため、蓄熱槽2に
は成層蓄熱(成層状態での蓄熱)が行われ、蓄熱槽2の
頂部に対し極めて早期にそのときの目標温度の温水を確
保することができる。また、比例集熱制御が日射量が不
十分で行わないときにも、温度差ON・OFF制御を行
うようにしているため、天候の状況に応じて太陽熱の利
用効率を十分に高めることができる。
【0044】<第2実施形態>図5は、本発明の第2実
施形態に係る太陽熱利用温水装置を示す。この第2実施
形態は、第1実施形態の太陽電池12を省略して第1実
施形態とは異なる日射量検出手段を採用する一方、第1
実施形態とは異なる構成の集熱運転制御手段を含むコン
トローラ14を備えたものである。そして、それに伴
い、第1実施形態には設けていない、循環流量を検出す
る流量検出手段としての流量センサ8と、集熱回路5の
戻り路5bの蓄熱槽2近傍位置に配設されコレクタ3か
ら蓄熱槽2に戻される加熱後の温水温度(以下「戻り温
度」という)を検出する第1温度検出手段としての戻り
温度センサ11とを追加したものである。なお、上記第
2実施形態のその他の構成要素は第1実施形態のものと
同様構成であるため、同一構成要素には同一符号を付し
てその詳細な説明は省略する。
【0045】上記コントローラ14は、第1実施形態と
同様にMPUやメモリ等を備え予め搭載されたプログラ
ムの実行や制御回路により各種制御が行われるようにな
っている。すなわち、上記コントローラ14は、集熱運
転制御手段として図6に示すように比例集熱制御部13
1と、ON・OFF運転制御部132と、比例集熱制御
部131での目標温度を設定する目標温度設定部141
と、現在の季節情報を計時しこの季節情報に応じて予め
定められた第2目標温度を上記目標温度設定部141に
対し出力する季節情報出力部としてのカレンダ部142
と、上記比例集熱制御部131による比例集熱制御及び
上記ON・OFF運転制御部132による温度差ON・
OFF制御を切換える切換制御部134と、各種センサ
8,10,11からの出力に基づいて日射量を演算によ
り推定して検出する日射量検出手段の一部を構成する日
射量演算部143とを備えている。
【0046】上記目標温度設定部141は、第1実施形
態の目標温度設定部133と同様に目標温度として第1
目標温度、第2目標温度というように順次高温側の温度
に段階的に変更設定するように構成されたものである
が、第2目標温度として上記カレンダ部142から取得
した温度値を設定するようになっている点で第1実施形
態の目標温度設定部133と異なる。具体的には、日射
量推定部135により得られた現在の日射量により加熱
させ得る温水温度(蓄熱温度)よりも低い温度を第1目
標温度として設定し、この第1目標温度での蓄熱が完了
すれば、次段階の第2目標温度として第1目標温度と上
記蓄熱温度との中間温度であって上記カレンダ部142
から出力される温度を設定し、この第2目標温度での蓄
熱が完了すれば、最終目標温度である第3目標温度とし
て上記蓄熱温度を設定するようになっている。この際、
最終目標温度である上記蓄熱温度が例えば75℃であれ
ば、第1目標温度としては第1実施形態と同様に補助熱
源機100(図8)での加熱なしに給湯し得る常用温度
である例えば40℃を設定し、第2目標温度として後述
の季節変動特性を加味した温度値を設定するようになっ
ている。
【0047】上記カレンダ部142は、計時により現在
が少なくとも何月かを季節情報として把握し、この季節
情報と予め関係付けられた温度値を上記目標温度設定部
141に出力するようになっている。例えば現在が12
月〜2月の冬期であれば55℃を、6月〜8月の夏期で
あれば65℃を、3月〜5月の春期や9月〜11月の秋
期であれば60℃をそれぞれ出力するようになってい
る。
【0048】上記日射量演算部143は、流量センサ8
により検出される循環流量値と、戻り温度センサ11に
より検出される戻り温度から底部温度センサ10により
検出される底部温度を差し引いた温度差とに基づいて、
単位時間当たりの集熱量を演算により求め、この集熱量
と日射量との相関関係より現在の日射量を推定して得る
ようになっている。
【0049】上記コントローラ14による集熱運転制御
は、上記の第2目標温度の設定が相違するのみで、その
殆どが第1実施形態のコントローラ13と同様の内容を
有している。すなわち、図4に示すように、集熱運転が
開始されると、まずは上記ON・OFF運転制御部13
2による温度差ON−OFF制御を開始し(P1)、そ
の制御実行中に日射量演算部143により現在の日射量
を推定する(P2)。現在の日射量が上記目標温度設定
部141により第1目標温度として設定される温度(常
用温度40℃)以上の温度まで加熱するに十分であると
判断されるまで、上記温度差ON・OFF制御を継続さ
せる一方(P2、P3でNO、P4)、現在の日射量が
上記第1目標温度以上の温度まで加熱するに十分な日射
量であると判断されると、コレクタ表面温度センサ9の
表面温度が上記第1目標温度になるように比例集熱制御
部131による比例集熱制御を開始する(P2、P3で
YES、P5)。この比例集熱制御により、循環流量の
変更調整を第1実施形態で説明したβ〜αの成層流量範
囲内に維持した状態で、蓄熱槽2の底部温度が第1目標
温度である常用温度(40℃)に到達するまで継続させ
る(P6でNO、P5)。
【0050】そして、この比例集熱制御の実行によって
蓄熱槽2内の全てが第1目標温度の温水で満たされれ
ば、つまり、頂部側から徐々に蓄積されるため底部温度
センサ10により検出される底部温度が上記第1目標温
度に到達すれば、再びそのときの日射量の推定を行うと
共に(P6でYES、P7)、カレンダ部142から現
在の季節変動特性を加味した第2目標温度を取得する
(P11)。この日射量が上記第2目標温度(例えば4
月であれば60℃)以上の温度まで加熱し得るに十分な
程度なければ、つまり日射量が不十分であればON・O
FF運転制御部132による温度差ON・OFF制御に
切換え、日射量が上記の十分な程度になるまで温度差O
N・OFF制御を持続させる(P8でNO、P9)。逆
に、日射量が上記の十分な程度あれば、それまでの比例
集熱制御の目標温度を上記第2目標温度に変更した上
で、比例集熱制御を続行する(P8でYES、P1
0)。
【0051】そして、蓄熱槽2の底部温度が上記第2目
標温度に到達して蓄熱槽2内の全てに第2目標温度の蓄
熱が完了すれば、上記のP7〜P10の処理と同様に目
標温度を最終蓄熱温度である第3目標温度(75℃)に
変更して比例集熱制御を行い、第3目標温度の蓄熱を行
う。
【0052】以上によれば、第1実施形態と同様の作用
・効果を得ることができる上に、特に段階的蓄熱の中間
段階において季節に基づく太陽熱等の変動特性を加味し
た第2目標温度を用いて蓄熱を行うことができる。この
ため、まずは低温側の第1目標温度の温水を早期に蓄熱
した上で、太陽熱の季節変動特性に応じたより高温側の
第2目標温度の温水の蓄熱を効率よく続行させることが
できる。これにより、段階的蓄熱を、第2目標温度を季
節に関わりなく画一的に設定する場合と比べ、効率よく
行うことができるようになる。
【0053】<他の実施形態>なお、本発明は上記第1
及び第2実施形態に限定されるものではなく、その他種
々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記第
1実施形態での太陽電池12を用いた日射量検出手段を
第2実施形態に適用してもよく、あるいは、逆に第2実
施形態での日射量演算部143を用いた日射量検出手段
を第1実施形態に適用してもよい。
【0054】さらに、第1又は第2実施形態に対し、図
7に示すような熱電対を利用した日射量検出手段15を
適用するようにしてもよい。図7の日射量検出手段15
は、太陽の日射を受ける受熱領域151を4等分にし、
2つの領域を吸熱のよい黒色に着色し、他の2つの領域
を熱を反射し易い白色に着色し、黒色領域152,15
2にそれぞれ熱電対153を、白色領域154,154
にもそれぞれ熱電対155を設置したものである。そし
て、1組の熱電対153,153と、他の1組の熱電対
155,155との電位差を検出し、このような電位差
と日射量との相関関係から現在の日射量を推定するよう
にしたものである。なお、上記受熱領域151の上側は
風よけのために透明な風防が被せられている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の太陽熱利用温水装置を
示す模式図である。
【図2】第1実施形態のコントローラの内容を示すブロ
ック図である。
【図3】集熱効率と循環流量との関係を示すグラフであ
る。
【図4】第1実施形態及び第2実施形態による集熱制御
を示すフローチャートである。
【図5】第2実施形態の太陽熱利用温水装置を示す模式
図である。
【図6】第2実施形態のコントローラの内容を示すブロ
ック図である。
【図7】日射量検出手段の他の形態を示す平面図であ
る。
【図8】太陽熱利用温水装置と補助熱源機との関係を示
す模式図である。
【符号の説明】
2 蓄熱槽 3 コレクタ(太陽熱集熱器) 7 循環ポンプ 8 流量センサ(流量検出手段) 9 コレクタ表面温度センサ(第1温度検
出手段) 10 底部温度センサ(第2温度検出手段) 11 戻り温度センサ(第1温度検出手段) 12 太陽電池(日射量検出手段) 13,14 コントローラ(集熱運転制御手段) 15 日射量検出手段 131 比例集熱制御部 132 ON・OFF運転制御部 133,141 目標温度設定部 135 日射量推定部(日射量検出手段) 142 カレンダ部(季節情報出力部) 143 日射量演算部(日射量検出手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 循環ポンプの作動により蓄熱槽内の底部
    の水を太陽熱集熱器に供給しこの太陽熱集熱器により加
    熱された温水を上記蓄熱槽の頂部に戻すように強制循環
    する集熱運転を行い、上記蓄熱槽に対し太陽熱を温水と
    して蓄熱させるように構成された太陽熱利用温水装置に
    おいて、 太陽の日射量を検出する日射量検出手段と、上記太陽熱
    集熱器から蓄熱槽の頂部に戻されることになる温水の温
    度を検出する第1温度検出手段と、この第1温度検出手
    段による検出温度が目標温度になるように上記循環ポン
    プを作動することにより集熱運転制御を行う集熱運転制
    御手段とを備え、 上記集熱運転制御手段は、上記日射量検出手段からの検
    出日射量に基づいて目標温度を設定する目標温度設定部
    を有し、この目標温度設定部は上記検出日射量との関係
    で定まる蓄熱温度よりも低い温度を目標温度として設定
    するように構成されていることを特徴とする太陽熱利用
    温水装置。
  2. 【請求項2】 循環ポンプの作動により蓄熱槽内の底部
    の水を太陽熱集熱器に供給しこの太陽熱集熱器により加
    熱された温水を上記蓄熱槽の頂部に戻すように強制循環
    する集熱運転を行い、上記蓄熱槽に対し太陽熱を温水と
    して蓄熱させるように構成された太陽熱利用温水装置に
    おいて、 上記太陽熱集熱器が受ける日射量を検出する日射量検出
    手段と、上記太陽熱集熱器から蓄熱槽の頂部に戻される
    ことになる温水の温度を検出する第1温度検出手段と、
    この第1温度検出手段による検出温度が目標温度になる
    ように上記循環ポンプを作動することにより集熱運転制
    御を行う集熱運転制御手段とを備え、 上記集熱運転制御手段は、上記日射量検出手段からの検
    出日射量に基づいて目標温度を設定する目標温度設定部
    を有し、この目標温度設定部は上記検出日射量との関係
    で定まる蓄熱温度よりも低い温度を目標温度としてまず
    設定し、以後、その目標温度を上記蓄熱温度に又は上記
    蓄熱温度までの範囲の高温側温度に段階的に変更設定す
    るように構成されていることを特徴とする太陽熱利用温
    水装置。
  3. 【請求項3】 循環ポンプの作動により蓄熱槽内の底部
    の水を太陽熱集熱器に供給しこの太陽熱集熱器により加
    熱された温水を上記蓄熱槽の頂部に戻すように強制循環
    する集熱運転を行い、上記蓄熱槽に対し太陽熱を温水と
    して蓄熱させるように構成された太陽熱利用温水装置に
    おいて、 上記太陽熱燃焼器が受ける日射量を検出する日射量検出
    手段と、上記太陽熱集熱器から蓄熱槽の頂部に戻される
    ことになる温水の温度を検出する第1温度検出手段と、
    この第1温度検出手段による検出温度が目標温度になる
    ように上記循環ポンプを作動することにより集熱運転制
    御を行う集熱運転制御手段とを備え、 上記集熱運転制御手段は、計時により現在の季節に関す
    る情報を出力する季節情報出力部と、上記日射量検出手
    段からの検出日射量又は上記季節情報出力部からの季節
    情報に基づいて目標温度を設定する目標温度設定部とを
    有し、 上記目標温度設定部は、上記検出日射量との関係で定ま
    る蓄熱温度よりも低い温度を目標温度としてまず設定
    し、以後、その目標温度を上記季節情報出力部からの季
    節情報に応じて予め定めた高温側温度に変更設定するよ
    うに構成されていることを特徴とする太陽熱利用温水装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    太陽熱利用温水装置であって、 上記循環ポンプは可変流量ポンプにより構成され、 上記集熱運転制御手段は、上記循環ポンプによる作動制
    御流量を、上記蓄熱槽内の底部から頂部までの間に温度
    差のある2以上の層が形成される低流量範囲として予め
    設定した成層流量範囲内に制限しつつ、上記検出温度が
    目標温度になるように比例制御により変更調整するよう
    に構成されている、太陽熱利用温水装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    太陽熱利用温水装置であって、 上記蓄熱槽の底部の水又は温水の温度を検出する第2温
    度検出手段をさらに備え、 上記集熱運転制御手段は、集熱運転の開始により、第1
    温度検出手段及び上記第2温度検出手段による両検出温
    度の差の如何に応じて上記循環ポンプを所定流量でON
    ・OFFの間欠作動させる温度差ON・OFF運転制御
    をまず実行し、その後に、目標温度に基づく循環ポンプ
    の作動制御を開始するするように構成されている、太陽
    熱利用温水装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    太陽熱利用温水装置であって、 上記日射量検出手段は、太陽熱集熱器の表面に配設され
    た太陽電池を備え、この太陽電池の発電量に基づいて日
    射量を推定して検出するように構成されている、太陽熱
    利用温水装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    太陽熱利用温水装置であって、 上記循環ポンプの作動による循環流量を検出する流量検
    出手段と、上記蓄熱槽の底部の水又は温水の温度を検出
    する第2温度検出手段をさらに備え、 上記日射量検出手段は、上記流量検出手段による検出流
    量と、上記第1及び第2の両温度検出手段による両検出
    温度の温度差との乗算により得られる集熱量に基づい
    て、そのときの日射量を推定して検出するように構成さ
    れている、太陽熱利用温水装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の
    太陽熱利用温水装置であって、 上記第1温度検出手段は、強制循環中の太陽熱集熱器の
    表面温度もしくは内部の循環流水の温度、あるいは、上
    記太陽熱集熱器から蓄熱槽の頂部に戻される温水の温度
    のいずれかを検出するものである、太陽熱利用温水装
    置。
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