JP2003305838A - 画像記録装置および画像記録方法 - Google Patents

画像記録装置および画像記録方法

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JP2003305838A
JP2003305838A JP2002114767A JP2002114767A JP2003305838A JP 2003305838 A JP2003305838 A JP 2003305838A JP 2002114767 A JP2002114767 A JP 2002114767A JP 2002114767 A JP2002114767 A JP 2002114767A JP 2003305838 A JP2003305838 A JP 2003305838A
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Daigoro Kanematsu
大五郎 兼松
Toshiji Inui
利治 乾
Takumi Kaneko
卓巳 金子
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各色のノズルが走査方向に並んでいる記録ヘ
ッドを用い、走査方向の往路と復路の両方を用いて高速
に画像記録を行う際に生じるインク吐出順の違いで生じ
る色むらによる画質低下を低減する。 【解決手段】 画像データに基づいて走査方向の所定領
域の画像を記録する際に、画像の記録に必要なインク量
をそれぞれ計数し、計数されたインク量に基づいて、所
定領域の無彩色の階調を算出し、得られた無彩色の階調
に応じて、中間階調の場合には画像を記録する際の走査
方向として往路のみを用い、中間階調以外の場合には画
像を記録する際の走査方向として、往路と復路の両方を
用いることにより、高速かつ高画質な画像を記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像記録装置、画
像記録方法、制御プログラム、コンピュータ可読記憶媒
体に関し、特に、所定方向に配列された複数の記録素子
を有する記録ヘッドを、配列方向と交差する方向に記録
媒体上で往復走査させながら画像を記録する際に、走査
方向に基づいて生じる画像品位の低下を防止できる画像
記録装置、画像記録方法、制御プログラム、コンピュー
タ可読記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばワードプロセッサ、パーソナルコ
ンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報出力装置とし
て、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等
シート状の記録媒体に記録を行う画像記録装置がある。
【0003】画像記録装置の記録方式としては様々な方
式が知られているが、用紙等の記録媒体に非接触記録が
可能である、カラー化が容易である、静粛性に富むなど
の理由でインクジェット方式が近年特に注目されてお
り、又その構成としては所望される記録情報に応じてイ
ンクを吐出する記録ヘッドを装着すると共に用紙等の記
録媒体の送り方向と直角な方向に往復走査しながら記録
を行なうシリアル記録方式が安価で小型化が容易などの
点から一般的に広く用いられている。
【0004】シリアル方式は、記録ヘッド(詳しくはそ
れを搭載するキャリッジ)を記録媒体上で走査運動させ
ながらインクを吐出して1ラインの記録を行う動作と、
記録媒体をライン幅分だけキャリッジの走査方向(主走
査方向)と直交方向(搬送方向、副走査方向)に搬送さ
せる動作を繰り返して画像を形成する方式である。
【0005】このインクジェット方式の記録方法は、記
録信号に応じてインクを記録用紙上に吐出させて記録を
行うものであり、ランニングコストが安く、静かな記録
方式として広く用いられている。また近年では、複数色
のインクを用い、カラー記録装置に応用した製品も数多
く実用化されている。
【0006】インクジェット方式の記録方法をカラーの
画像記録装置に応用する場合、記録ヘッドの構成は大き
く分けて次の2つのタイプがある。
【0007】第1のタイプの記録ヘッドは、図13に示
すように、インクを吐出する多数のノズルが副走査方向
に直線上に配置されたものである。
【0008】図13(a)の記録ヘッド100は、カラ
ーインクであるイエロー、マゼンタ、シアンおよび黒の
インクを吐出させるためのノズル100y,100m,
100c,100kを、各色がオーバーラップしないよ
うに副走査方向に1列に配置したものであり、図13
(b)の記録ヘッド101は、図13(a)の変形とし
て副走査方向に1列に配置したカラーインクを吐出する
ノズル101y,101m,101cを黒インクを吐出
するノズル101kのみを別に構成したものである。
【0009】図13(a)の記録ヘッド100を用いて
画像記録する説明を図15に示す。図15は、記録ヘッ
ド100を用いて主走査方向の往路および復路(往走査
および副走査)を用いて画像を記録する場合の各走査時
の記録結果(1スキャン目〜5スキャン目)を示したも
のである。すなわち、図15の画像記録では、主走査方
向の往路(1スキャン目)で画像を記録(1スキャン目
の記録結果)後に副走査方向に所定量紙を搬送してか
ら、主走査方向の復路(2スキャン目)で画像を記録
(2スキャン目の記録結果)する処理を繰り返し行い、
4回のスキャンを行うことにより、イエロー(y)、マ
ゼンタ(m)、シアン(c)および黒(k)のインクが
y→m→c→kの順で順次重ねられて記録されることに
より図15に示す完成した画像部分100aが得られる
ことを示している。また記録ヘッド100を用いて主走
査方向の往路および復路を用いて記録する場合、図15
に示す完成した画像部分100aのインクの順序は常に
y→m→c→kの順で記録される。
【0010】すなわち、図15から明らかなように、イ
エロー、マゼンタ、シアンに関しては、記録ヘッドの1
回の主走査では記録紙上の異なる位置に各々の色の画像
を形成するため、ブルー、レッド、グリーンのいわゆる
2次色を形成する場合、記録ヘッドの走査方向に関わら
ず色の重ねの順序は一定となる。例えば、ブルーの画像
を形成する場合は、まずシアンを印字した後にその上に
マゼンタが重ねて印字されることになる。従って記録ヘ
ッド100を用いれば、記録ヘッドの往走査と復走査で
の記録を行っても色むらを生じないため高画質を得られ
る。記録ヘッド101を用いる記録も同様である。
【0011】しかしながら、図13に示すような記録素
子の配向を有する記録ヘッドを用いる場合、画像記録速
度を高速にするためには、各色のノズル数を多くする必
要がる。ノズル数を多くすると記録ヘッドの長さが長く
なるため画像記録装置が大型化し、さらに記録部での記
録媒体の抑え方法が複雑になるため、記録ヘッドおよび
画像記録装置のコストアップを招いてしまうという問題
を生じる。
【0012】第2のタイプの記録ヘッドは、例えば図1
5に示すように、黒インク、シアンインク、マゼンタイ
ンク、イエローインクを吐出する記録ヘッド102k,
102c,102m,102yを主走査方向に並べたも
のである。この記録ヘッドは、各色のノズル数を多くし
ても記録ヘッドの長さは変わらないため画像記録速度を
高速にするのに適している。
【0013】図15の記録ヘッドを用いて画像記録する
説明を図16に示す。
【0014】図16は、記録ヘッド102を用いて主走
査方向の往路および復路(往走査および副走査)を用い
て画像を記録する場合の各走査時の記録結果(1スキャ
ン目〜4スキャン目)を示したものである。すなわち、
図15の画像記録では、主走査方向の往路(1スキャン
目)で画像を記録(1スキャン目の記録結果)後に副走
査方向に所定量紙を搬送してから、主走査方向の復路
(2スキャン目)で画像を記録(2スキャン目の記録結
果)する処理を繰り返し行い、主走査方向の往路の1回
の記録を行うことにより、イエロー(y)、マゼンタ
(m)、シアン(c)および黒(k)のインクがk→c
→m→yの順で順次重ねられて記録されることにより図
15に示す完成した画像部分102aが得られることを
示している。また同様に、主走査方向の副路の1回の記
録を行うことにより、イエロー(y)、マゼンタ
(m)、シアン(c)および黒(k)のインクがk→m
→c→kの順で順次重ねられて記録されることにより図
15に示す完成した画像部分102bが得られることを
示している。
【0015】なお記録ヘッド102を用いて主走査方向
の往路および復路(往走査および復走査)を用いて記録
する場合、図15に示すように、往走査を用いて完成し
た画像部分102aのインクの順序は常にk→c→m→
yの順で順次重ねられて記録されるのに対して、復走査
を用いて完成した画像部分102aのインクの順序は常
にy→m→c→kの順で順次重ねられて記録される。
【0016】すなわち、高速化のために往走査と復走査
とを交互に繰り返して画像を形成すると、例えばブル
ー、レッド、グリーンのいわゆる2次色を形成する場合
には、色の重ねの順序が記録ヘッド102の往走査と復
走査とで異なってしまい、その結果、往走査および復走
査で色味(色相)が異なり、これが色むらとなって画像
品位を大きく低下させてしまうという問題を生じる。
【0017】以上説明したように、カラー記録に適した
記録ヘッドの構成は2種類あるが、画像記録装置の高速
化に適しているのは、各色のノズルが記録ヘッドの走査
方向に並んでいる第2のタイプの記録ヘッドである。し
かしながら、前記したように記録ヘッドの往走査と復走
査とで色の重ね順序が異なることによる走査毎の色むら
が生じるという問題点があった。
【0018】この問題を解決するために特公平3−54
508では、記録ヘッドの往走査と復走査とで色処理方
法を異ならせる手法が開示されている。しかしながら、
この方法は往走査と復走査の2種類の色処理テーブルが
必要となる。また、通常のプリンタで記録を行う場合に
は、ホストコンピュータ上のプリンタドライバで色処理
が行なわれ、色処理後の画像データがプリンタ本体に送
られ、プリンタ本体では受け取った画像データを記録ヘ
ッドに合わせて加工、処理して記録が行われるが、ホス
トコンピュータ上のプリンタドライバで色処理を行う際
に、処理している画像データがプリンタ本体側でどのよ
うに記録されるかを予め分かった上で色処理を行う必要
がある。すなわち、記録ヘッドの往走査で記録されるか
復走査で記録されるかをホストコンピュータ側が分かっ
ていなければならない。しかしながら、この要求を満足
するためには、ホストコンピュータ上のプリンタドライ
バ、プリンタ本体を含めた記録システムが必要であり、
そのシステムは非常に複雑なものとなる。
【0019】さらに、記録ヘッドの高速化のために走査
方向の往路と復路(往走査と復走査)を用いて画像記録
を行う場合、色再現範囲(色相)は通常ずれているの
で、往走査と復走査とで共通の色再現範囲となるように
色処理を変えた場合には色再現範囲が狭くなってしまい
画質の低下を招くおそれがある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記説明し
た従来技術の問題点を解決することを出発点としてなさ
れたものであり、その目的は、各色のノズルが走査方向
に並んでいる記録ヘッドを用いて走査方向の往路または
復路(往走査または復走査)の一方のみを用いる画像記
録の記録速度を改善するために、往走査または復走査の
両方を用いて高速に画像記録を行う際に生じるインク吐
出順に起因する画質低下(色むら)を低減できる画像記
録装置および画像記録方法を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る一実施形態の画像記録装置は、以下の構
成を有する。すなわち、異なる色調のインクに対応し
て、所定方向に配列された複数の記録素子をそれぞれ有
する記録ヘッドを、前記配列方向と交差する方向に記録
媒体上で走査させ、画像データに基づいて画像を記録す
る画像記録装置であって、前記画像データに基づいて、
前記走査する所定領域を記録する際に必要とする前記異
なる色調のインク量をそれぞれ計数するインク量計数手
段と、前記それぞれ計数されたインク量に基づいて、前
記所定領域の無彩色成分を形成するインク量を算出する
無彩色成分量算出手段と、前記算出された無彩色成分の
インク量に基づいて、前記異なる色調のインクを用いて
前記所定領域を記録する際の前記走査の方向を決定する
走査方向決定手段と、を有することを特徴とする。
【0022】ここで、例えば、前記走査方向決定手段
は、前記算出された無彩色の階調に基づいて、前記走査
の往路および復路の両路を用いて前記所定領域を記録す
る、あるいは、前記走査の往路または復路のいずれか1
路を用いて前記所定領域を記録する、ように決定するこ
とが好ましい。
【0023】ここで、例えば、異なる色調のインクに
は、黒インクおよび混合して無彩色成分を形成するカラ
ーインクが含まれることが好ましい。
【0024】ここで、例えば、前記カラーインクには、
イエローインク、マゼンタインク、シアンインクの3色
のカラーインクが含まれることが好ましい。
【0025】ここで、例えば、前記インク量計数手段
は、前記異なる色調のインクそれぞれに対して、前記所
定領域の画像を記録するために必要とするインクのドッ
ト数を計数することが好ましい。
【0026】ここで、例えば、前記無彩色階調算出手段
は、前記黒インクから形成される第1の無彩色成分の量
および前記カラーインクを混合して形成される第2の無
彩色成分の量に基づいて、前記無彩色の階調を決定する
ことが好ましい。
【0027】ここで、例えば、前記無彩色階調算出手段
は、前記カラーインクに含まれる複数のインクの中で前
記所定領域を記録するインク量が最も少ないインクの量
を前記第2の無彩色成分の量とすることが好ましい。
【0028】ここで、例えば、前記走査方向決定手段
は、前記第1の無彩色成分の量が第1所定値より大き
く、かつ前記第2の無彩色成分の量が第2所定値より大
きい場合に、前記所定領域を記録する際の前記走査の方
向を往路または復路のいずれか1路に限定することが好
ましい。
【0029】ここで、例えば、前記所定領域は前記所定
領域を所定の大きさを有する複数の小領域によって形成
されており、前記インク量計数手段は前記小領域のそれ
ぞれの記録に必要な前記第1の無彩色成分の量を計数
し、次に計数した値が第3所定値を超える前記小領域の
個数を計数し、前記走査方向決定手段は前記個数が第4
所定値を超える場合に、前記異なる色調のインクを用い
て前記所定領域を記録する際の前記走査の方向を、前記
走査の往路または復路のいずれか1路にすることが好ま
しい。
【0030】ここで、例えば、前記インク量計数手段
は、前記受信した画像データが多値データの場合には、
前記多値データに対応して予め割り当てられたドット数
に基づいて、前記所定領域の画像を記録するために必要
とするドット数を計数することが好ましい。
【0031】ここで、例えば、前記カラーインクは前記
黒インクとは異なる記録媒体浸透特性を有することが好
ましい。
【0032】ここで、例えば、前記黒インクと前記カラ
ーインクは互いに化学反応により凝集し、インク間のに
じみを低減する作用を有することが好ましい。
【0033】ここで、例えば、前記黒インクは、色材に
顔料成分を含むことが好ましい。
【0034】ここで、例えば、前記記録素子は熱エネル
ギーを発生し、この熱エネルギーによりインクに状態変
化を生起させてインクを吐出することが好ましい。
【0035】上記目的を達成するための本発明に係る一
実施形態の画像記録方法は、以下の構成を有する。すな
わち、異なる色調のインクに対応して、所定方向に配列
された複数の記録素子をそれぞれ有する記録ヘッドを、
前記配列方向と交差する方向に記録媒体上で走査させ、
画像データに基づいて画像を記録する画像記録方法であ
って、前記画像データに基づいて、前記走査する所定領
域を記録する際に必要とする前記異なる色調のインク量
をそれぞれ計数するインク量計数工程と、前記それぞれ
計数されたインク量に基づいて、前記所定領域の無彩色
成分を形成するインク量を算出する無彩色成分量算出工
程と、前記算出された無彩色成分のインク量に基づい
て、前記異なる色調のインクを用いて前記所定領域を記
録する際の前記走査の方向を決定する走査方向決定工程
と、を有することを特徴とする。
【0036】上記目的を達成するための本発明に係る一
実施形態の画像記録方法を制御する制御プログラムは、
以下の構成を有する。すなわち、異なる色調のインクに
対応して、所定方向に配列された複数の記録素子をそれ
ぞれ有する記録ヘッドを、前記配列方向と交差する方向
に記録媒体上で走査させ、画像データに基づいて画像を
記録する画像記録方法を制御する制御プログラムであっ
て、前記制御プログラムは、前記画像データに基づい
て、前記走査する所定領域を記録する際に必要とする前
記異なる色調のインク量をそれぞれ計数するインク量計
数工程のコードと、前記それぞれ計数されたインク量に
基づいて、前記所定領域の無彩色成分を形成するインク
量を算出する無彩色成分量算出工程のコードと、前記算
出された無彩色成分のインク量に基づいて、前記異なる
色調のインクを用いて前記所定領域を記録する際の前記
走査の方向を決定する走査方向決定工程のコードと、を
有することを特徴とする。
【0037】上記目的を達成するための本発明に係る一
実施形態の画像記録方法を制御する制御プログラムを格
納したコンピュータ可読記憶媒体は、以下の構成を有す
る。すなわち、異なる色調のインクに対応して、所定方
向に配列された複数の記録素子をそれぞれ有する記録ヘ
ッドを、前記配列方向と交差する方向に記録媒体上で走
査させ、画像データに基づいて画像を記録する画像記録
方法を制御する制御プログラムを格納したコンピュータ
可読記憶媒体であって、前記制御プログラムは、前記画
像データに基づいて、前記走査する所定領域を記録する
際に必要とする前記異なる色調のインク量をそれぞれ計
数するインク量計数工程のコードと、前記それぞれ計数
されたインク量に基づいて、前記所定領域の無彩色成分
を形成するインク量を算出する無彩色成分量算出工程の
コードと、前記算出された無彩色成分のインク量に基づ
いて、前記異なる色調のインクを用いて前記所定領域を
記録する際の前記走査の方向を決定する走査方向決定工
程のコードと、を有することを特徴とする。
【0038】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]以下に図面を
参照して、本発明に係る一実施形態の画像記録装置につ
いて説明する。
【0039】なお、以下の説明では、画像記録装置とし
てインクジェットプリンタを一例として説明するが、本
発明の範囲を記載例に限定する趣旨のものではない。
【0040】本明細書において、「記録」(「プリン
ト」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報
を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人
間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否
かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等
を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものと
する。
【0041】また、「記録媒体」とは、一般的な記録装
置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック
・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮
革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
【0042】さらに、「インク」(「液体」と言う場合
もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様
広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されるこ
とによって、画像、模様、パターン等の形成または記録
媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付
与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され
得る液体を表すものとする。
【0043】[色むらの原因と色むらを低減する方法:
図1]はじめに、色むらの原因と色むらを低減する方法
について説明する。
【0044】図1は、無彩色成分の階調レベル(InputLe
vel)の色を形成するために用いるイエロー、マゼンタ、
シアンの3色を混合して得られるプロセスブラック(P
CBk)成分(第2の無彩色成分)と1色で無彩色を表
現できるブラックインクである真ブラック(TrueB
k)成分(第1の無彩色成分)およびプロセスブラック
と真ブラックから得られる無彩色の階調レベルの一例を
示したグラフである。
【0045】図1に示すように、一般にインクジェット
記録においては、低い無彩色成分の階調レベルはPCB
kを用いて画像を形成し、無彩色成分の中間調領域レベ
ルは、TrueBkとPCBkの両方のインクを用いて
画像を形成し、無彩色成分の高い階調レベルはTrue
Bkのみで画像を形成する。
【0046】この2種のインクを混合する方法は、写真
画像や文字画像に応じて最適な黒成分の形成方法を行な
う為に行っている。写真画像はシャープネスよりも粒状
感が重要視され、黒文字では粒状感よりも濃度やシャー
プネスが重要視される。従って、写真画像のような低階
調が頻繁に使用される画像に対してはPCBkを使用す
ることで粒状感を低減している。一方、黒文字画像のよ
うな高階調の場合にはTrueBkを使用して無彩色成
分の形成カーブを作成している。
【0047】図2は、図1(b)に示す記録ヘッド(ノ
ズル101k,101c,101m,101yを走査方
向に並べた黒インク、シアンインク、マゼンタインク、
イエローインク)を吐出させるため無彩色成分の階調パ
ターンを記録するために、主走査方向の往路および復路
(往走査および副走査)記録した際に得られる色むらに
ついて説明するものである。
【0048】図2A〜図2Dは、図1に示す無彩色成分
の階調レベルの各ポイント(a)〜(d)における2種
のインク(TrueBkとPCBk)の配合をもちい
て、往走査および副走査で記録した際の色むらの発生の
有無を示したものである。
【0049】すなわち、図2Aは、無彩色成分の階調レ
ベルが低レベルの場合であり、プロセスブラック(PC
Bk)におけるイエロー,マゼンタ,シアンの3色の配
合比がそれぞれ5%と比較的低い記録デューティーで往
走査および副走査で記録を行なった場合を示しており、
往走査と副走査の記録間での色むらは発生していない。
【0050】一方、図2Bは、無彩色成分の階調レベル
が中間レベルの場合であり、プロセスブラック(PCB
k)におけるイエロー,マゼンタ,シアンの3色の配合
比がそれぞれ15%と比較的高い記録デューティーで往
走査および副走査で記録を行なった場合を示しており、
往走査と副走査の記録間での色むらが発生している。
【0051】また図2Cは、無彩色成分の階調レベルが
中間レベルの別の場合であり、プロセスブラック(PC
Bk)におけるイエロー,マゼンタ,シアンの3色の配
合比がそれぞれ30%と比較的高い記録デューティーに
加えて、さらにブラック(TrueBk)が10%の記
録デューティーと2種のインク(TrueBkとPCB
k)を用いて往走査および副走査で記録を行なった場合
を示しており、往走査と副走査の記録間での色むらが発
生している。
【0052】一方、図2Dは、無彩色成分の階調レベル
が高レベルの場合であり、TrueBk単独で往走査お
よび副走査で記録を行なった場合を示しており、往走査
と副走査の記録間での色むらは発生していない。
【0053】この図2A、図2Dで色むらが発生せず、
図2B、図2Cでは色むらが発生する原因は、色の重ね
の違いに起因している。すなわち、図15で説明したよ
うに、記録ヘッド102を用いて主走査方向の往路およ
び復路(往走査および復走査)を用いて記録する場合往
走査を用いて完成した画像部分102aのインクの順序
は常にk→c→m→yの順で順次重ねられて記録される
のに対して、復走査を用いて完成した画像部分102a
のインクの順序は常にy→m→c→kの順で順次重ねら
れて記録されるためである。すなわち、色の重ねの順序
が記録ヘッド102の往走査と復走査とで異なってしま
うと、往走査および復走査で色味(色相)が異なり、こ
れが色むらとなって画像品位を大きく低下させてしまう
という問題を生じる。
【0054】また、一般に、ブラックインクはカラーイ
ンクに対して記録媒体に対する浸透特性を低くすること
で、濃度とシャープネスを向上させている。また、黒画
像とカラー画像との境界領域におけるにじみを防止させ
る目的で化学反応するインクを用いる場合もある。この
ように、浸透特性の違いやインク同士の化学反応は往走
査と副走査を用いる往復記録における走査幅毎の色むら
を極端に悪化させることがある。これは、浸透性の高い
カラーインクを先に記録した場合には、後から記録され
る黒インクと反応する前に紙中に浸透するため比較的濃
度はあがらないが、逆に、黒インクを記録した後にカラ
ーインクを記録すると紙面上に黒インクが残っている状
態でカラーインクが記録されるため紙面上で化学反応し
て凝集した染料が残るため極端に濃度がアップしてしま
うためと考えられる。
【0055】以上説明したように、画像記録を高速化す
るために、記録ヘッドの往走査と復走査の両方を用いて
記録を行う場合には、無彩色成分を形成するPCBkの
記録デューティーとTrueBkの記録デューティの構
成比に依存して色むらが発生する場合と色むらが発生し
ない場合がある。
【0056】本願はこの特性を利用して、記録ヘッドの
往走査と復走査の両方を用いて画像記録を高速化する際
に生じる色むらを低減するものである。すなわち、記録
を行う走査領域に対応した画像データの中から、無彩色
成分を形成する各色調のインクの記録ドット数を算出
し、色むらが生じにくいと判断されれば往走査と復走査
の双方で記録を行い、逆に色むらが生じやすいと判断さ
れれば往走査または復走査のみで記録を行うようにする
ものである。無彩色成分としては所定領域に印字する黒
インクのドット数から求める第1の無彩色成分と所定領
域のイエロー、マゼンタ、シアンのドット数から求める
第2の無彩色成分を用いると良い。
【0057】なお、以下の実施形態においてはインクを
吐出するエネルギーを発生する記録素子として、発熱素
子を例に挙げて説明するがこれに限らず、圧電素子を用
いたものであっても良い。また、発熱素子としては発熱
抵抗体に限らず、熱を発生し、インクを吐出できるもの
であればよい。
【0058】[インクジェットプリンタ:図3]次に、
図3に本実施形態で使用したインクジェットプリンタの
外観を示す。
【0059】インクジェットカートリッジを搭載するキ
ャリッジ11と、キャリッジを主走査方向に記録媒体に
対して相対的に移動させるキャリッジモーター12と、
インクジェット装置の図示しない制御部から電気信号を
インクジェットカートリッジに送るためのフレキシブル
ケーブル13と、記録ヘッドの回復処理を行うための回
復部14と、記録媒体を積層状態で蓄える給紙トレイ1
5と、キャリッジの位置を光学式に読みとる光学位置セ
ンサ16などを有する。このような構成を有するインク
ジェット装置は、キャリッジ11をシリアルスキャンさ
せ、インクジェットヘッドの吐出口(ノズル数)に対応
した幅のプリントを行う一方、非記録時に記録媒体を主
走査方向と交差する方向に所定量、間欠的に搬送する。
【0060】さらに14を拡大した141は、吸引およ
び放置キャップであり、142は吐出回復時の吐出した
処理液を受ける吐出受け、143は吐出回復時の吐出し
たインクを受ける吐出受け、144はフェイス面をワイ
ピングするワイパープレードで矢印の方向に移動しなが
らフェイス面をワイピングする。
【0061】[インクジェットプリンタ電気制御系:図
4]図4は、図3に示したインクジェットプリンタの電
気制御系の構成例を示すブロック図である。
【0062】301は、装置全体を制御するシステムコ
ントローラーであり、内部にはマイクロプロセッサを始
め、制御プログラムが収納されている記憶媒体としての
記憶素子(ROM)などが配置されている。302は、
主走査方向に記録ヘッドを駆動させるためのドライバで
ある。304および305は、それぞれドライバ302
および303に対応したモータであり、ドライバから速
度、移動距離などの情報を受け取り動作する。
【0063】306は、ホストコンピュータであり、本
発明の記録装置に対して記録すべき情報等を転送するた
めの送信手段を持つ装置である。その形態としては、情
報処理装置としてのコンピュータとするほか、イメージ
リーダなどの形態とすることもできる。307は、ホス
トコンピューター306からのデータを一時的に格納す
るためのバッファであり、システムコントローラ301
からデータの読み込みが行われるまで、受信データを蓄
積しておく。
【0064】308(308k,308c,308m,
308y)は、記録すべきデータをイメージデータに展
開するためのフレームメモリであり、記録に必要な分の
メモリサイズを各色毎に有している。ここでは、被記録
用紙一枚分が記録可能なフレームメモリについて説明す
るが、本発明はフレームメモリのサイズに限定されない
ことは言うまでもない。309(309k,309c,
309m,309y)は、記録すべきデータを一時的に
記憶するためのバッファ(記憶素子)であり、記録ヘッ
ドのノズル数に応じて記録容量は変化する。
【0065】310は、記録ヘッドをシステムコントロ
ーラ301からの指令により適切にコントロールするた
めのものであり、記録速度、記録データ数などを制御す
るための記録制御部である。311はインクを吐出させ
るための記録ヘッド17k,17c,17m、および1
7yを駆動するためのドライバであり、記録制御部31
0からの信号によりコントロールされる。
【0066】以上の構成において、ホストコンピュータ
306から供給される画像データは、受信バッファ30
7に転送されて一時的に格納され、各色毎のフレームメ
モリに展開される。次に、当該展開された画像データ
は、システムコントローラ301によって読み出されて
バッファ309に展開される。記録制御部310は、各
バッファ内の画像データに基づいて記録ヘッド17k,
17c,17m、および17yの動作を制御する。
【0067】上記の如き構成のインクジェットプリンタ
により行われる記録方法の具体例について更に説明す
る。
【0068】[記録ヘッド:図5]図5は、本実施形態
で使用した記録ヘッドを吐出口側から見た図であり、色
調の異なるインク毎に、黒インクを吐出する記録ヘッド
17k、シアンインクを吐出する記録ヘッド17c、マ
ゼンタインクを吐出する記録ヘッド17m、イエローイ
ンクを吐出する記録ヘッド17yが記録ヘッドの走査方
向にそれぞれ離間して配置されている。ここで、黒イン
クを吐出する記録ヘッド17kは1インチ当たり600
個の密度で640個並んだ吐出口列を持ち、カラーイン
クを吐出する各ヘッド17c,17m,17yは1イン
チ当たり1200個の密度で1280個並んだ吐出口配
列を持つ。
【0069】各吐出口には対応してインク液路が設けら
れており、また、各吐出口に対応してインクを吐出する
ためのエネルギーを発生する記録素子が設けられてい
る。
【0070】吐出口から吐出されるインクの吐出量は黒
インクは約30pl、それ以外のインクは約4plであ
る。ここで、黒インクは高濃度を実現するために吐出量
を多くしてある。また、走査方向への記録解像度は黒イ
ンクを600dpi、カラーインクを1200dpiと
している。
【0071】[色むらの検出方法:図6]次に、記録ヘ
ッドの往走査と復走査を交互に繰り返して画像を記録し
たときに、各走査毎に色むらが生じるか否かを検出する
方法を説明する。
【0072】図6(a)と図6(b)はこれから記録を
行うカラーヘッド17c,17m,17y及び黒ヘッド
17kの走査幅×ノズル幅(カラーヘッド:1280ド
ット、黒ヘッド:640ドット)の画像領域の中におい
て記録ドット数を算出する方法について示したものであ
る。
【0073】カラーヘッドが記録するデータ領域に縦2
56×横256ドット(/1200×1200dpi)
の大きさのウィンドウ61を設定する。そして、黒ヘッ
ドが記録するデータ領域に縦128ドット×横128ド
ット(/600×6000dpi)の大きさのウィンド
ウ62を設定する。
【0074】これらのウィンドウ内のドット数のカウン
トは記録制御部がバッファ309内に記憶された画像デ
ータを用いて行っている。
【0075】ウィンドウの走査方法としては、記録ヘッ
ドの走査方向(バンドの長さ方向)に1ライン単位でず
らしてドット数をカウントする走査方法でも、あるいは
バンドの長さ方向における各ウィンドウの長さ毎(本実
施形態では横方向に黒:256ドット、カラー:128
ドット)にずらして記録ドット数をカウントしていく走
査方法でも良い。
【0076】各色の記録ヘッドで記録される前記ウィン
ドウ内のドット数はそれぞれシアン画像の記録ドット数
Csd、マゼンタ画像の記録ドット数Msd、イエロー
画像の記録ドット数Ysd、ブラック画像の記録ドット
数Ksdとしてカウントされる。そして、第1の無彩色
成分として真の黒インクで記録されるTrue−Bkは
Ksdとする。また、第2の無彩色成分としてカラー3
色で形成されるPCBkはCsd,Msd,Ysdの内
で最も低い値とする。
【0077】また、本実施形態では、一例として第1の
無彩色成分(新ブラック)に対する閾値Aを1638ド
ットとし、第2の無彩色成分(プロセスブラック)は対
する閾値Bを6553ドットとしている。これは、黒イ
ンクを約10%(=128×128×0.1)の記録デ
ューティーで記録することを意味し、また、カラーイン
クをそれぞれ約10%(=256×256×0.1)の
記録デューティーで記録することを意味する。
【0078】これから記録を行う記録領域全ての位置に
おける第1の無彩色成分に対する記録ドット数と第2の
無彩色成分に対する記録ドット数をカウントし、その中
で4回連続して閾値Aと閾値Bを超えた場合にのみ往走
査、または復走査の予め指定されたどちらかで記録を行
い記録むらの低減を図り、そうでない場合には往走査、
復走査の双方向で記録を行うことで記録速度を上げてい
る。
【0079】[色むら検出と記録方向(往復記録/片方
記録)の決定処理:図7]図7は、以上の動作をフロー
チャートにしたものである。
【0080】また、本実施形態では通常の記録動作を往
走査と復走査の両方で記録する双方向記録とし、スキャ
ン前の割り込み処理によって片方向印字すべきか否かを
判別し、必要な場合にはフラグを設定して予め指定され
た方向で片方向記録を実行するものとする。
【0081】まず、ステップS1では、連続して条件を
満たしたか否かを判別するためのカウンタを初期化す
る。
【0082】続いて、ステップS2では、ウィンドウ内
の各色のドット数をカウントする。
【0083】次に、ステップS3では、第1の無彩色成
分としてTrueBkに黒のドット数Ksdを設定す
る。
【0084】ステップS4では、TrueBkが閾値A
=1638より大きいか否かを判定する。ステップS4
で、TrueBkが閾値A以下であればステップS8に
移行してカウンタを初期化してからステップS11に移
行する。
【0085】ステップS11では、1バンド分の処理を
終了したか否かを判別する。1バンド分の処理が終了す
れば、ステップS12に進み、スキャン前の割り込み処
理を終了し、通常印字動作である双方向印字を行う。ス
テップS11において、1バンド分の処理が終了してい
なければステップS2の処理に戻り、上記説明した処理
を繰り返す。
【0086】一方、ステップS4において、閾値Aを超
えている場合にはステップS5の処理に移行して、第2
の無彩色成分としてMIN(C,M,Y)からPCBk
を算出してからステップS6に進む。ここで、MIN
(C,M,Y)はCsd,Msd,Ysdの内の最小値
である。
【0087】ステップS6では、第2の無彩色成分PC
Bkが閾値B=6553より大きいか否かを判定する。
もし、閾値B=6553以下であればステップS8に移
行してカウンタを初期化し、さらに、ステップS11で
は1バンド分の処理を終了したか否かを判別する。ステ
ップS11で1バンド分の処理が終了していると判断す
れば、ステップS12に進み、スキャン前の割り込み処
理を終了し、通常印字動作である双方向印字を行う。ま
たステップS11において、1バンド分の処理を終了し
ていないと判別した場合には、ステップS2に戻り上記
説明した処理を繰り返す。
【0088】一方、ステップS6において、閾値B=6
553を超えていれば、ステップS7に進み、連続して
閾値Aと閾値Bを超えた回数をインクリメントしてから
ステップS9に進む。
【0089】ステップS9では、4回連続して閾値Aと
閾値Bを超えたか否かを判別する。もし、超えている
(Countが4以上)と判断された場合にはステップ
S10に進み、片方向印字フラグを設定する。そして、
ステップS12に進み、スキャン前割り込み処理を終了
し、予め指定された方向での印字を実行する。
【0090】一方、ステップS9において、Count
が4未満であればステップS11に移行して上記説明し
たステップS11の処理を行う。
【0091】以上の動作は全ての記録が終了するまで繰
り返される。
【0092】[黒文字画像領域とグレー写真画像領域の
画像記録:図8]図8は本実施形態を黒文字画像領域と
グレーの写真画像領域を含む画像に適応した場合の、2
つの無彩色成分のドット数と記録方向を示す図である。
【0093】1スキャン目から4スキャン目までは黒文
字画像領域なので第1の無彩色成分であるTrueBk
のドット数が閾値Aを超えて存在する。しかしながら、
第2の無彩色成分であるPCBkのドット数は0であ
る。従って、黒文字画像領域は、色むらが発生しない領
域なので、記録ヘッドの主走査方向の往路および復路
(往走査および副走査)を用いて記録が可能であるの
で、高速に記録可能となる。
【0094】5スキャン目から7スキャン目まではグレ
ーの写真画像領域であり、第1の無彩色成分であるTr
ueBkのドット数が閾値Aを超えて存在し、かつ、第
2の無彩色成分であるPCBkのドット数も閾値Bを超
えて存在する。従って、グレーの写真画像領域は、色む
らが発生する領域なので、記録ヘッドの主走査方向の往
路および復路のいずれか一方、例えば復路(副走査)で
片方向で記録することにより、色むらの無い高画質な画
像を記録できる。
【0095】以上説明したように、本実施形態によれば
これから記録を行う走査内の所定領域の2つの無彩色成
分の記録ドット数を算出し、どちらか一方でも低い場合
には往復記録を行い、両方とも閾値を超える場合にのみ
片方向の記録を行うので色むらの目立たない画像を高速
に記録できる。
【0096】[第2の実施形態]第1の実施形態で示し
たように、黒文字の背景として図2B、2Cに一例を示
すような比較的低濃度のグレーの中間調を含む領域が存
在する画像の場合には、記録ヘッドの主走査方向の往路
および復路の両方を用いて画像記録すると色むらが発生
するため、主走査方向の往路および復路のいずれか一方
で記録する。これは、図6に示したような所定の1つの
ウィンドウサイズでPCBkのドット数とTrueBk
のドット数をカウントするために生じる。
【0097】しかしながら、図6に示す所定のウィンド
ウサイズ中に、比較的小さいウィンドウを複数設け、局
所的にTrueBkが存在するのかあるいは平均してT
rueBkが存在するのかを判別するように変更する
と、色むらの発生しない黒文字中心の画像、例えば図2
Dの場合には往復記録を行うことができるので、高速に
記録することが可能となる。
【0098】本実施形態では、このような黒文字の背景
に比較的低濃度のグレーの中間調を含む領域が存在する
画像と純粋な写真調画像とを精度良く判別する例を示し
ている。
【0099】[黒データに対応する所定領域の記録ドッ
ト数を算出する方法:図9]図9はこれから記録を行う
黒データに対応する記録ヘッドの走査幅×ノズル数の画
像領域の中における画像データの所定領域の記録ドット
数を算出する方法について示したものである。ここで、
ウィンドウ62aは縦16x横16ドット(/600d
pi)の大きさの子ウィンドウ62acを64個有する
ものとする。
【0100】黒文字の判別は、子ウィンドウ62acに
閾値C(=200)を設定し、ドット数が閾値Cを超え
た子ウィンドウの数で判別を行う。写真調画像は平均的
にドットが分散する為、16x16の比較的小さな子ウ
ィンドウの何れにおいても閾値Cを超えない。逆に、黒
文字はドットが局所的に存在する為、閾値を超える子ウ
ィンドウが所々に発生する。なお、64個の子ウィンド
ウのドットカウント値はKsd1〜Ksd64とする。
【0101】[記録方向(往復記録/片方記録)の決定
処理:図10]図10は、本実施形態をフローチャート
にしたものである。
【0102】なお図10において、大きな処理の流れは
実施形態1と同等なので、図7で説明した処理と同じ処
理については同じ符号を付して、重複する説明は省略
し、以下の説明では図7と異なる点についてのみ説明す
る。
【0103】ステップS101では、しきい値を設定し
てから、ステップS2に進み、図7で説明したステップ
S2の処理を行ってから、続いてステップS3に進む、
図7で説明したステップS2の処理を行ってから、ステ
ップS4に進む。
【0104】ステップS4においてTrueBkが閾値
Aより大きい場合に、ステップS102からステップS
104の処理を行うことで局所的に存在する黒ドットな
のか、分散して存在するもの黒ドットなのかを判別す
る。
【0105】ステップS102では、図9の64個の子
ウィンドウ62acのドット数Ksd1〜Ksd64を
カウントする。続いて、ステップS103で、このドッ
トカウント値が閾値C=200を超える子ウィンドウの
個数SWCountをカウントしてからステップS10
4に進む。
【0106】ステップS104では、SWCountが
閾値D=8個より少なければステップS5に処理を移行
し、閾値D=8個以上であればステップS8に移行す
る。
【0107】ステップS5およびステップS8以降ステ
ップS12までの処理は、図7で説明したので省略す
る。
【0108】SWCountが閾値Dより大きく、黒ド
ットが局所的に多い領域が存在する場合には、黒文字画
像を中心とした画像であると判断し、スキャン前の割り
込み処理を終了した段階で、双方向での高速な記録を実
行する。
【0109】以上説明したように、本実施形態によれば
黒文字の背景に比較的低湊度のグレーの中間調画像と写
真調画像とを精度良く判別することが可能となる。従っ
て、色むらの目立たない画像を高速に記録できる。
【0110】[第3の実施形態]本実施形態では、多値
データを処理する場合について説明する。より高画質な
記録を実現するためにより高い解像度での処理が必要と
される。しかしながら、解像度が高くなるとプリンタ内
部で処理すべきデータ量は非常に多くなり、メモリー容
量の増設によるコストアップを招くことになる。そこ
で、階調数を増大させることで処理すべきデータ量を増
加させることなく画質の向上を図る手法が用いられる。
【0111】[多値データの処理例:図11]例えば、
記録ヘッドの最小分解能を1200×1200dpiと
した場合、ホスト上で処理すべき解像度を600×60
0dpiの4値(2bit)とすることでデータ量を1
/2にして、1200×1200dpiの2値(1bi
t)と同等の画質を得るものである。
【0112】600×600dpiの2bitの受信デ
ータは図11に示すようなドット配置のデータに展開処
理して記録される。この展開処理は、1バンドスキャン
単位で行っても良いが、1カラム記録する毎にリアルタ
イムに展開する構成とすることで必要なメモリー容量を
減らすことも可能でなる。
【0113】本実施形態を実施形態1に使用した記録装
置と同様な装置に適応した場合について説明する。
【0114】記録解像度は実施形態1と同様にBkが6
00×600dpi、カラーが1200×1200dp
iとし、プリンタエンジン部が受信するデータを黒とカ
ラーともに600×600dpiとする。但し、階調数
はBkが2値(1bit)に対してカラーが4値(2b
it)とする。
【0115】実施形態1と同等のウィンドウサイズとす
るために本実施形態ではBkが縦128ドット×横12
8ドット(/600dpi)でカラーが縦128×横1
28ドット(/600dpi)の大きさのウィンドウと
なる。カラーの各画素は受信した2bitのデータに応
じて、図11に対応するドット数を加算して処理を行
う。
【0116】この際に、受信データ“11”の場合のド
ット数を4としているが、インク吐出量に応じて変更し
ても良い。その他の処理は実施形態1と同様の処理なの
で説明を省略する。
【0117】以上のように、多値データに対応するドッ
ト数をカウント可能な構成とすることで処理すべきデー
タ量を少なくでき、濃度むらの無い画像を高速に記録可
能となる。
【0118】
【他の実施形態】実施形態1〜実施形態3では、図12
(a)に示すようにホストコンピュータとプリンタエン
ジン制御部を含むプリンタで構成されるプリントシステ
ムへの適応について説明した。
【0119】特に、ホストコンピュータから2値或いは
多値のラスタデータを受信し、エンジン制御部において
1スキャンバンド分のデータに対して処理を行う形態に
ついて説明した。
【0120】本発明は、さらに図12(b)に示すよう
にホスト上では中間言語を生成し、プリンタ側に設けた
画像処理コントローラ部によりラスタデータに処理する
構成のプリントシステムであっても良い。
【0121】以上、実施形態例を詳述したが、本発明
は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良
いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良
い。
【0122】なお、本発明は、前述した実施形態の機能
を実現するソフトウェアのプログラム(本実施形態では
図7、図10に示すフローチャートに対応したプログラ
ム)を、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給
し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給さ
れたプログラムコードを読み出して実行することによっ
ても達成される場合を含む。その場合、プログラムの機
能を有していれば、形態は、プログラムである必要はな
い。
【0123】従って、本発明の機能処理をコンピュータ
で実現するために、該コンピュータにインストールされ
るプログラムコード自体も本発明を実現するものであ
る。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理
を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれ
る。
【0124】その場合、プログラムの機能を有していれ
ば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行され
るプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プ
ログラムの形態を問わない。
【0125】プログラムを供給するための記録媒体とし
ては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハー
ドディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD
−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発
性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,
DVD−R)などがある。
【0126】その他、プログラムの供給方法としては、
クライアントコンピュータのブラウザを用いてインター
ネットのホームページに接続し、該ホームページから本
発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮
され自動インストール機能を含むファイルをハードディ
スク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供
給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログ
ラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファ
イルを異なるホームページからダウンロードすることに
よっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理を
コンピュータで実現するためのプログラムファイルを複
数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバ
も、本発明のクレームに含まれるものである。
【0127】また、本発明のプログラムを暗号化してC
D−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所
定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを
介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロ
ードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化され
たプログラムを実行してコンピュータにインストールさ
せて実現することも可能である。
【0128】また、コンピュータが、読み出したプログ
ラムを実行することによって、前述した実施形態の機能
が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コン
ピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一
部または全部を行ない、その処理によっても前述した実
施形態の機能が実現され得る。
【0129】さらに、記録媒体から読み出されたプログ
ラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコ
ンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモ
リに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、
その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU
などが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理
によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0130】以上説明したように、本発明によれば、各
色インクを吐出する記録ヘッドが走査方向に並んでいる
記録装置において、所定領域の画像データから各色の記
録ドット数をカウントして記録方向を決定するために、
色むらが生じにくいと判断された場合には往復記録を行
って高速記録が可能になる。また、色むらが生じやすい
と判断された場合には片方向記録を行い記録速度の低下
を最小限に抑えることが可能となる。
【0131】画像データに基づいて走査方向の所定領域
の画像を記録する際に、画像の記録に必要なインク量を
それぞれ計数し、計数されたインク量に基づいて、所定
領域の無彩色の階調を算出し、得られた無彩色の階調に
応じて、中間階調の場合には画像を記録する際の走査方
向として往路のみを用い、中間階調以外の場合には画像
を記録する際の走査方向として、往路と復路の両方を用
いることにより、高速かつ高画質な画像を記録する。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
各色のノズルが走査方向に並んでいる記録ヘッドを用い
て走査方向の往路または復路(往走査または復走査)の
一方のみを用いる画像記録の記録速度を改善するため
に、往走査または復走査の両方を用いて高速に画像記録
を行う際に生じるインク吐出順に起因する画質低下(色
むら)を低減できる画像記録装置および画像記録方法を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無彩色成分の階調レベルに対するPCBkとT
rueBkの配合比の一例を示した図である。
【図2A】横並びヘッドによって往復記録を行った際の
低濃度領域で色むらが発生しない例を説明する図であ
る。
【図2B】横並びヘッドによって往復記録を行った際の
中間濃度領域で色むらが発生する例を説明する図であ
る。
【図2C】横並びヘッドによって往復記録を行った際の
低濃度領域で色むらが発生する別の例を説明する図であ
る。
【図2D】横並びヘッドによって往復記録を行った際の
高濃度領域で色むらが発生しない例を説明する図であ
る。
【図3】本発明に係る一実施形態のインクジェットプリ
ンタの概観を示した図である。
【図4】インクジェットプリンタの電気制御系の構成例
を示すブロック図である。
【図5】本発明に係る一実施形態の記録ヘッドを吐出口
側から見た図である。
【図6】1バンドの画像領域中の所定領域の記録に必要
な記録ドット数をカウントする方法を説明する図であ
る。
【図7】第1の実施形態で画像記録を走査方向の往路お
よび復路の両方を用いるかあるいはいずれか一方のみを
用いるかを決定する処理のフローチャートである。
【図8】所定の画像を記録する場合の記録動作および使
用する無色彩成分の種類を説明する図である。
【図9】第2の実施形態で1バンドの画像領域中の所定
領域を更に小領域に分割し、その小領域ごとに記録ドッ
ト数をカウントする方法を説明する図である。
【図10】第2の実施形態で画像記録を走査方向の往路
および復路の両方を用いるかあるいはいずれか一方のみ
を用いるかを決定する処理のフローチャートである。
【図11】第3の実施形態における多値データの展開パ
ターンを示す図である。
【図12】本発明を適応可能なプリントシステムを示す
図である。
【図13】インクジェットプリンタの記録ヘッドの構成
を説明する図である。
【図14】インクジェットプリンタの別の記録ヘッドの
構成を説明する図である。
【図15】記録ヘッドによる画像記録方法を説明する図
である。
【図16】別の記録ヘッドによる画像記録方法を説明す
る図である。
【符号の説明】
1・・・電流判定部 2、102・・・定電流制御IC 3、103・・・スイッチMOSトランジスタ 4・・・インダクタ 5・・・フリーホイリングダイオード 6・・・出力コンデンサ 7・・・入力コンデンサ 8・・・分圧抵抗1 9・・・分圧抵抗2 10・・・波形整形部 11・・・パルスカウント部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 卓巳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA04 EA05 EA11 EB49 EC11 EC75 EE03 EE10 EE14 FA03 FA11

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる色調のインクに対応して、所定方
    向に配列された複数の記録素子をそれぞれ有する記録ヘ
    ッドを、前記配列方向と交差する方向に記録媒体上で走
    査させ、画像データに基づいて画像を記録する画像記録
    装置であって、 前記画像データに基づいて、前記走査する所定領域を記
    録する際に必要とする前記異なる色調のインク量をそれ
    ぞれ計数するインク量計数手段と、 前記それぞれ計数されたインク量に基づいて、前記所定
    領域の無彩色成分を形成するインク量を算出する無彩色
    成分量算出手段と、 前記算出された無彩色成分のインク量に基づいて、前記
    異なる色調のインクを用いて前記所定領域を記録する際
    の前記走査の方向を決定する走査方向決定手段と、 を有することを特徴とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】 前記走査方向決定手段は、前記算出され
    た無彩色の階調に基づいて、前記走査の往路および復路
    の両路を用いて前記所定領域を記録する、あるいは、前
    記走査の往路または復路のいずれか1路を用いて前記所
    定領域を記録する、ように決定することを特徴とする請
    求項1に記載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】 異なる色調のインクには、黒インクおよ
    び混合して無彩色成分を形成するカラーインクが含まれ
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画
    像記録装置。
  4. 【請求項4】 前記カラーインクには、イエローイン
    ク、マゼンタインク、シアンインクの3色のカラーイン
    クが含まれることを特徴とする請求項3に記載の画像記
    録装置。
  5. 【請求項5】 前記インク量計数手段は、前記異なる色
    調のインクそれぞれに対して、前記所定領域の画像を記
    録するために必要とするインクのドット数を計数するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に
    記載の画像記録装置。
  6. 【請求項6】 前記無彩色成分量算出手段は、前記黒イ
    ンクから形成される第1の無彩色成分の量および前記カ
    ラーインクを混合して形成される第2の無彩色成分の量
    に基づいて、前記無彩色の階調を決定することを特徴と
    する請求項3に記載の画像記録装置。
  7. 【請求項7】 前記無彩色成分量算出手段は、前記カラ
    ーインクに含まれる複数のインクの中で前記所定領域を
    記録するインク量が最も少ないインクの量を前記第2の
    無彩色成分の量とすることを特徴とする請求項6に記載
    の画像記録装置。
  8. 【請求項8】 前記走査方向決定手段は、前記第1の無
    彩色成分の量が第1所定値より大きく、かつ前記第2の
    無彩色成分の量が第2所定値より大きい場合に、前記所
    定領域を記録する際の前記走査の方向を往路または復路
    のいずれか1路に限定することを特徴とする請求項6に
    記載の画像記録装置。
  9. 【請求項9】 前記所定領域は前記所定領域を所定の大
    きさを有する複数の小領域によって形成されており、 前記インク量計数手段は前記小領域のそれぞれの記録に
    必要な前記第1の無彩色成分の量を計数し、次に計数し
    た値が第3所定値を超える前記小領域の個数を計数し、 前記走査方向決定手段は前記個数が第4所定値を超える
    場合に、前記異なる色調のインクを用いて前記所定領域
    を記録する際の前記走査の方向を、前記走査の往路また
    は復路のいずれか1路にすることを特徴とする請求項6
    に記載の画像記録装置。
  10. 【請求項10】 前記インク量計数手段は、前記受信し
    た画像データが多値データの場合には、前記多値データ
    に対応して予め割り当てられたドット数に基づいて、前
    記所定領域の画像を記録するために必要とするドット数
    を計数することを特徴とする請求項5に記載の画像記録
    装置。
  11. 【請求項11】 前記カラーインクは前記黒インクとは
    異なる記録媒体浸透特性を有することを特徴とする請求
    項3に記載の画像記録装置。
  12. 【請求項12】 前記黒インクと前記カラーインクは互
    いに化学反応により凝集し、インク間のにじみを低減す
    る作用を有することを特徴とする請求項3に記載の画像
    記録装置。
  13. 【請求項13】 前記黒インクは、色材に顔料成分を含
    むことを特徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
  14. 【請求項14】 前記記録素子は熱エネルギーを発生
    し、この熱エネルギーによりインクに状態変化を生起さ
    せてインクを吐出することを特徴とする請求項1乃至請
    求項13のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  15. 【請求項15】 異なる色調のインクに対応して、所定
    方向に配列された複数の記録素子をそれぞれ有する記録
    ヘッドを、前記配列方向と交差する方向に記録媒体上で
    走査させ、画像データに基づいて画像を記録する画像記
    録方法であって、 前記画像データに基づいて、前記走査する所定領域を記
    録する際に必要とする前記異なる色調のインク量をそれ
    ぞれ計数するインク量計数工程と、 前記それぞれ計数されたインク量に基づいて、前記所定
    領域の無彩色成分を形成するインク量を算出する無彩色
    成分量算出工程と、 前記算出された無彩色成分のインク量に基づいて、前記
    異なる色調のインクを用いて前記所定領域を記録する際
    の前記走査の方向を決定する走査方向決定工程と、を有
    することを特徴とする画像記録方法。
  16. 【請求項16】 異なる色調のインクに対応して、所定
    方向に配列された複数の記録素子をそれぞれ有する記録
    ヘッドを、前記配列方向と交差する方向に記録媒体上で
    走査させ、画像データに基づいて画像を記録する画像記
    録方法を制御する制御プログラムであって、 前記制御プログラムは、 前記画像データに基づいて、前記走査する所定領域を記
    録する際に必要とする前記異なる色調のインク量をそれ
    ぞれ計数するインク量計数工程のコードと、 前記それぞれ計数されたインク量に基づいて、前記所定
    領域の無彩色成分を形成するインク量を算出する無彩色
    成分量算出工程のコードと、 前記算出された無彩色成分のインク量に基づいて、前記
    異なる色調のインクを用いて前記所定領域を記録する際
    の前記走査の方向を決定する走査方向決定工程のコード
    と、を有することを特徴とする画像記録方法を制御する
    制御プログラム。
  17. 【請求項17】 異なる色調のインクに対応して、所定
    方向に配列された複数の記録素子をそれぞれ有する記録
    ヘッドを、前記配列方向と交差する方向に記録媒体上で
    走査させ、画像データに基づいて画像を記録する画像記
    録方法を制御する制御プログラムを格納したコンピュー
    タ可読記憶媒体であって、 前記制御プログラムは、 前記画像データに基づいて、前記走査する所定領域を記
    録する際に必要とする前記異なる色調のインク量をそれ
    ぞれ計数するインク量計数工程のコードと、 前記それぞれ計数されたインク量に基づいて、前記所定
    領域の無彩色成分を形成するインク量を算出する無彩色
    成分量算出工程のコードと、 前記算出された無彩色成分のインク量に基づいて、前記
    異なる色調のインクを用いて前記所定領域を記録する際
    の前記走査の方向を決定する走査方向決定工程のコード
    と、を有することを特徴とする画像記録方法を制御する
    制御プログラムを格納したコンピュータ可読記憶媒体。
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