JP2003305509A - 熱間連続圧延における被圧延材の板幅制御装置及び板幅制御方法 - Google Patents

熱間連続圧延における被圧延材の板幅制御装置及び板幅制御方法

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JP2003305509A
JP2003305509A JP2002108744A JP2002108744A JP2003305509A JP 2003305509 A JP2003305509 A JP 2003305509A JP 2002108744 A JP2002108744 A JP 2002108744A JP 2002108744 A JP2002108744 A JP 2002108744A JP 2003305509 A JP2003305509 A JP 2003305509A
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rolled
rolling
tension
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JP2002108744A
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Miyako Nishino
都 西野
Makiyuki Nakayama
万希志 中山
Kazuhiko Azuma
和彦 東
Mitsuo Okamoto
充央 岡本
Tomoya Dobashi
智也 土橋
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被圧延材に制御できなくなる領域がほとんど
生じることがないようにする。 【解決手段】 前段板幅制御器2は、幅計11で計測さ
れる圧延スタンド列の中間位置での鋼板Mの板幅が目標
値に近づくように、張力調整器TCを制御して中間位置
よりも上流側での各圧延スタンド間張力を調整する。後
段板幅制御器3は、幅計12で計測される圧延スタンド
列の出側位置での鋼板Mの板幅が目標値に近づくよう
に、張力調整器TCを制御して中間位置よりも下流側で
の各圧延スタンド間張力を調整する。前段目標幅修正器
4は、中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張力
の値にかかわらず、最終圧延スタンド出側位置での鋼板
Mの板幅とその目標値との偏差の低周波成分を用いて、
前段板幅制御器2に与えられる板幅の目標値の修正量を
出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間連続圧延にお
ける被圧延材の板幅制御装置及び板幅制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】複数の圧延スタンドからなる圧延スタン
ド列を有する連続圧延機を用いた熱間連続圧延を行う際
に、被圧延材の板幅を制御するために圧延スタンド間で
の被圧延材の張力を調整する技術が知られている。例え
ば、特開平9−24404号公報には、圧延スタンド列
の中間位置と出側位置とで被圧延材の板幅を測定し、中
間位置で測定された板幅と中間位置に設定された目標値
との偏差(中間板幅偏差)に基づいて、この偏差がゼロ
になるように中間位置よりも上流側(前段)の圧延スタ
ンド間の張力を調整し、さらに、出側位置で測定された
板幅と出側位置に設定された目標値との偏差(出側板幅
偏差)に基づいて、この偏差がゼロになるように中間位
置よりも下流側(後段)の圧延スタンド間の張力を調整
すると共に、後段での張力が上限値に達したときに、出
側板幅偏差の移動平均値(一部が重なるように演算範囲
を少しずつずらしながら算出した平均値)を中間板幅偏
差に加えるようにした技術が開示されている。この公報
の技術によると、中間位置及び出側位置の2個所で張力
を調整するので板幅制御量を大きくとることができると
共に、後段にある圧延スタンドでの張力調整能力不足を
前段の圧延スタンドで補うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報の技術では、後段の張力が上限値に達してから出側板
幅偏差の移動平均値が中間板幅偏差に加えられるため
に、その時点で後段にある被圧延材の板幅を実質的に制
御することができなくなってしまう。その上、その時点
で前段にあるものの中間位置に近い位置にある被圧延材
についても、十分な板幅制御がなされないまま中間位置
に達するために、後段で板幅を実質的に制御できなくな
ってしまうことがある。
【0004】また、被圧延材の板幅が張力のべき乗に比
例することが知られており、図14に示すように、張力
変動幅を一定にしたときの板幅変動幅(影響係数)は張
力レベルが大きくなるに従って飛躍的に大きくなる。そ
のため、上記公報の技術において、張力下限値近辺を設
定張力として調整された一定の制御ゲインに基づいて板
幅を制御した場合、張力レベルが大きくなると、板幅変
動の振幅が大きくなり過ぎることがある。つまり、上記
公報の技術のように、張力が上限値に達してから前段の
圧延スタンド間の張力を調整する元になる中間板幅偏差
が修正されると、場合によっては後段のいずれの圧延ス
タンド間張力も高い値となって、結果として、後段での
板幅変動の振幅を大きくしてしまうことになりかねな
い。それを回避するために、張力上限値付近で調整され
た制御ゲインに基づいて振幅を制御した場合、張力レベ
ルが下がると、制御系の応答性が著しく劣化する。一
方、後段での張力の上下限値の幅を小さくすれば上述し
たような問題は緩和されるものの、後段での板幅修正能
力が低下してしまう。
【0005】そこで、本発明の1つの目的は、被圧延材
に実質的に制御できなくなる領域がほとんど生じること
のない板幅制御装置及び板幅制御方法を提供することで
ある。
【0006】また、本発明の別の目的は、板幅変動の振
幅が比較的小さく、しかも板幅修正能力が低下すること
のない板幅制御装置及び板幅制御方法を提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の板幅制御装置は、複数の圧延スタンドか
らなる圧延スタンド列の中間位置での被圧延材の板幅が
目標値に近づくように、当該中間位置よりも上流側での
各圧延スタンド間張力を調整するための前段板幅制御手
段と、前記圧延スタンド列の最終圧延スタンド出側位置
での被圧延材の板幅が目標値に近づくように、前記中間
位置よりも下流側での各圧延スタンド間張力を調整する
ための後段板幅制御手段と、前記中間位置よりも下流側
での各圧延スタンド間張力の値にかかわらず、前記最終
圧延スタンド出側位置での被圧延材の板幅とその目標値
との偏差に基づいて、前記前段板幅制御手段に与えられ
る板幅の目標値を修正するための前段目標幅修正手段と
を備えている。
【0008】請求項12の板幅制御方法は、複数の圧延
スタンドからなる圧延スタンド列の中間位置での被圧延
材の板幅が目標値に近づくように、当該中間位置よりも
上流側での各圧延スタンド間張力を調整するための前段
板幅制御手段と、前記圧延スタンド列の最終圧延スタン
ド出側位置での被圧延材の板幅が目標値に近づくよう
に、前記中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張
力を調整するための後段板幅制御手段とによって被圧延
材の板幅が制御される熱間連続圧延における被圧延材の
板幅制御方法において、前記中間位置よりも下流側での
各圧延スタンド間張力の値にかかわらず、前記最終圧延
スタンド出側位置での被圧延材の板幅とその目標値との
偏差に基づいて、前記前段板幅制御手段に与えられる板
幅の目標値を修正するものである。
【0009】請求項1、12によると、中間位置よりも
下流側での各圧延スタンド間張力の値にかかわらず、前
段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値が出側板幅偏
差に基づいて修正されるので、後段圧延スタンド間張力
が上限値又は下限値に達することがほとんどなくなる。
従って、被圧延材に無制御となる領域がほとんど生じな
くなり、実質的に板全長にわたって良好な板幅の被圧延
材を得ることができる。
【0010】請求項2の板幅制御装置は、前記前段目標
幅修正手段が、前記最終圧延スタンド出側位置での被圧
延材の板幅とその目標値との偏差の低周波成分に基づい
て、前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値を
修正することを特徴としている。また、請求項13の板
幅制御方法は、前記最終圧延スタンド出側位置での被圧
延材の板幅とその目標値との偏差の低周波成分に基づい
て、前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値を
修正することを特徴としている。
【0011】請求項2、13によると、出側板幅偏差の
低周波成分を前段板幅制御手段にフィードバックするこ
とにより、ノイズなどの高周波成分を無視した、より安
定な板幅制御を行えるようになる。
【0012】請求項3の板幅制御装置は、前記前段目標
幅修正手段が、前記最終圧延スタンド出側位置での被圧
延材の板幅とその目標値との偏差又はその低周波成分か
ら比例積分制御量を算出し、当該比例積分制御量を修正
量として前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標
値を修正することを特徴としている。請求項14の板幅
制御方法は、前記最終圧延スタンド出側位置での被圧延
材の板幅とその目標値との偏差又はその低周波成分から
比例積分制御量を算出し、当該比例積分制御量を修正量
として前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値
を修正することを特徴としている。
【0013】請求項3、14によると、出側板幅偏差又
はその低周波成分に基づいた比例積分制御を行うことに
より、制御ズレがなく精度の高い板幅制御を行えるよう
になる。
【0014】請求項4の板幅制御装置は、前記前段目標
幅修正手段が、前記最終圧延スタンド出側位置での被圧
延材の板幅とその目標値との偏差又はその低周波成分に
基づいて、前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目
標値をワンショット修正することを特徴としている。請
求項15の板幅制御方法は、前記最終圧延スタンド出側
位置での被圧延材の板幅とその目標値との偏差又はその
低周波成分に基づいて、前記前段板幅制御手段に与えら
れる板幅の目標値をワンショット修正することを特徴と
している。
【0015】請求項4、15によると、前段板幅制御手
段に与えられる板幅の目標値が出側板幅偏差又はその低
周波成分に基づいてワンショット修正されるので、板幅
を迅速に目標値に近づけることができる。なお、本明細
書において、ワンショット修正とは、板幅の目標値が緩
やかにではなく短時間内に(例えば瞬間的に)比較的大
きな幅をもって1度だけ修正されることを意味するもの
とする。
【0016】請求項5の板幅制御装置は、複数の圧延ス
タンドからなる圧延スタンド列の中間位置での被圧延材
の板幅が目標値に近づくように、当該中間位置よりも上
流側での各圧延スタンド間張力を調整するための前段板
幅制御手段と、前記圧延スタンド列の最終圧延スタンド
出側位置での被圧延材の板幅が目標値に近づくように、
前記中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張力を
調整するための後段板幅制御手段と、前記中間位置より
も下流側での各圧延スタンド間張力の値にかかわらず、
前記中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張力と
その目標値との偏差に基づいて、前記前段板幅制御手段
に与えられる板幅の目標値を修正するための前段目標幅
修正手段とを備えている。
【0017】請求項16の板幅制御方法は、複数の圧延
スタンドからなる圧延スタンド列の中間位置での被圧延
材の板幅が目標値に近づくように、当該中間位置よりも
上流側での各圧延スタンド間張力を調整するための前段
板幅制御手段と、前記圧延スタンド列の最終圧延スタン
ド出側位置での被圧延材の板幅が目標値に近づくよう
に、前記中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張
力を調整するための後段板幅制御手段とによって被圧延
材の板幅が制御される熱間連続圧延における被圧延材の
板幅制御方法において、前記中間位置よりも下流側での
各圧延スタンド間張力の値にかかわらず、前記中間位置
よりも下流側での各圧延スタンド間張力とその目標値と
の偏差に基づいて、前記前段板幅制御手段に与えられる
板幅の目標値を修正するものである。
【0018】請求項5、16によると、中間位置よりも
下流側での各圧延スタンド間張力の値にかかわらず、前
段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値が中間位置よ
りも下流側での各圧延スタンド間張力とその目標値との
偏差(後段張力偏差)に基づいて修正されるので、被圧
延材に無制御となる領域がほとんど生じなくなって板全
長にわたって良好な板幅の被圧延材を得ることができる
と共に、後段板幅制御手段において設定張力近辺で適切
な制御を行えるようになって最終圧延スタンド出側位置
での板幅変動の振幅を低減させることができる。しか
も、後段での張力の上下限値の幅を小さくする必要がな
いため、後段での板幅修正能力が低下することがない。
【0019】請求項6の板幅制御装置は、前記前段目標
幅修正手段が、前記中間位置よりも下流側での各圧延ス
タンド間張力とその目標値との偏差の低周波成分に基づ
いて、前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値
を修正することを特徴としている。請求項17の板幅制
御方法は、前記中間位置よりも下流側での各圧延スタン
ド間張力とその目標値との偏差の低周波成分に基づい
て、前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値を
修正することを特徴としている。
【0020】請求項6、17によると、後段張力偏差の
低周波成分を前段板幅制御手段にフィードバックするこ
とにより、ノイズなどの高周波成分を無視した、より安
定な板幅制御を行えるようになる。
【0021】請求項7の板幅制御装置は、前記前段目標
幅修正手段が、前記中間位置よりも下流側での各圧延ス
タンド間張力とその目標値との偏差又はその低周波成分
から比例積分制御量を算出し、当該比例積分制御量を修
正量として前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目
標値を修正することを特徴としている。請求項18の板
幅制御方法は、前記中間位置よりも下流側での各圧延ス
タンド間張力とその目標値との偏差又はその低周波成分
から比例積分制御量を算出し、当該比例積分制御量を修
正量として前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目
標値を修正することを特徴としている。
【0022】請求項7、18によると、後段張力偏差又
はその低周波成分に基づいた比例積分制御を行うことに
より、制御ズレがなく精度の高い板幅制御を行えるよう
になる。
【0023】請求項8の板幅制御装置は、複数の圧延ス
タンドからなる圧延スタンド列の中間位置での被圧延材
の板幅が目標値に近づくように、当該中間位置よりも上
流側での各圧延スタンド間張力を調整するための前段板
幅制御手段と、前記圧延スタンド列の最終圧延スタンド
出側位置での被圧延材の板幅が目標値に近づくように、
前記中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張力を
調整するための後段板幅制御手段と、前記中間位置より
も下流側での各圧延スタンド間張力の値にかかわらず、
前記最終圧延スタンド出側位置での被圧延材の板幅とそ
の目標値との偏差、及び、前記中間位置よりも下流側で
の各圧延スタンド間張力とその目標値との偏差に基づい
て、前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値を
修正するための前段目標幅修正手段とを備えている。
【0024】請求項19の板幅制御方法は、複数の圧延
スタンドからなる圧延スタンド列の中間位置での被圧延
材の板幅が目標値に近づくように、当該中間位置よりも
上流側での各圧延スタンド間張力を調整するための前段
板幅制御手段と、前記圧延スタンド列の最終圧延スタン
ド出側位置での被圧延材の板幅が目標値に近づくよう
に、前記中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張
力を調整するための後段板幅制御手段とによって被圧延
材の板幅が制御される熱間連続圧延における被圧延材の
板幅制御方法において、前記中間位置よりも下流側での
各圧延スタンド間張力の値にかかわらず、前記最終圧延
スタンド出側位置での被圧延材の板幅とその目標値との
偏差、及び、前記中間位置よりも下流側での各圧延スタ
ンド間張力とその目標値との偏差に基づいて、前記前段
板幅制御手段に与えられる板幅の目標値を修正するもの
である。
【0025】請求項8、19によると、前記中間位置よ
りも下流側での各圧延スタンド間張力の値にかかわら
ず、前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値が出側
板幅偏差及び後段張力偏差に基づいて修正されるので、
被圧延材に無制御となる領域がほとんど生じなくなって
板全長にわたってさらに良好な板幅の被圧延材を得るこ
とができると共に、後段板幅制御手段において設定張力
近辺で適切な制御を行えるようになって最終圧延スタン
ド出側位置での板幅変動の振幅を低減させることができ
且つ後段での板幅修正能力の低下を防止することができ
る。
【0026】請求項9の板幅制御装置は、前記前段目標
幅修正手段が、前記最終圧延スタンド出側位置での被圧
延材の板幅とその目標値との偏差の低周波成分、及び、
前記中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張力と
その目標値との偏差の低周波成分に基づいて、前記前段
板幅制御手段に与えられる板幅の目標値を修正すること
を特徴としている。請求項20の板幅制御方法は、前記
最終圧延スタンド出側位置での被圧延材の板幅とその目
標値との偏差の低周波成分、及び、前記中間位置よりも
下流側での各圧延スタンド間張力とその目標値との偏差
の低周波成分に基づいて、前記前段板幅制御手段に与え
られる板幅の目標値を修正することを特徴としている。
【0027】請求項9、20によると、出側板幅偏差及
び後段張力偏差の低周波成分を前段板幅制御手段にフィ
ードバックすることにより、ノイズなどの高周波成分を
無視した、より安定な板幅制御を行えるようになる。
【0028】請求項10の板幅制御装置は、前記前段目
標幅修正手段が、前記最終圧延スタンド出側位置での被
圧延材の板幅とその目標値との偏差又はその低周波成
分、及び、前記中間位置よりも下流側での各圧延スタン
ド間張力とその目標値との偏差又はその低周波成分から
比例積分制御量を算出し、当該比例積分制御量を修正量
として前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値
を修正することを特徴としている。請求項21の板幅制
御方法は、前記最終圧延スタンド出側位置での被圧延材
の板幅とその目標値との偏差又はその低周波成分、及
び、前記中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張
力とその目標値との偏差又はその低周波成分から比例積
分制御量を算出し、当該比例積分制御量を修正量として
前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値を修正
することを特徴としている。
【0029】請求項10、21によると、出側板幅偏差
又はその低周波成分及び後段張力偏差又はその低周波成
分に基づいた比例積分制御を行うことにより、制御ズレ
がなく精度の高い板幅制御を行えるようになる。
【0030】請求項11の板幅制御装置は、前記前段目
標幅修正手段が、前記最終圧延スタンド出側位置での被
圧延材の板幅とその目標値との偏差又はその低周波成
分、及び、前記中間位置よりも下流側での各圧延スタン
ド間張力とその目標値との偏差又はその低周波成分に基
づいて、前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標
値をワンショット修正することを特徴としている。請求
項22の板幅制御方法は、前記最終圧延スタンド出側位
置での被圧延材の板幅とその目標値との偏差又はその低
周波成分、及び、前記中間位置よりも下流側での各圧延
スタンド間張力とその目標値との偏差又はその低周波成
分に基づいて、前記前段板幅制御手段に与えられる板幅
の目標値をワンショット修正することを特徴としてい
る。
【0031】請求項11、22によると、前段板幅制御
手段に与えられる板幅の目標値が出側板幅偏差又はその
低周波成分及び後段張力偏差又はその低周波成分に基づ
いてワンショット修正されるので、板幅を迅速に目標値
に近づけることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照しつつ説明する。
【0033】図1は、本発明の第1の実施の形態による
板幅制御方法が実行される板幅制御装置及びこれによっ
て制御される熱間連続圧延装置の模式図である。板幅制
御装置1によって板幅が制御される被圧延材である鋼板
Mは、図中左から右へと搬送され、7つの圧延スタンド
F1〜F7からなる圧延スタンド列を有する熱間連続圧
延装置20によって圧延される。圧延スタンドF1〜F
7のそれぞれは、図示しないモータによって駆動され
る。最終圧延スタンドF7を除く6つの圧延スタンドF
1〜F6には、各圧延スタンドとそれに隣接する圧延ス
タンドとの間で鋼板Mにかかる張力を調整するためのル
ーパーなどを含む張力調整器TCがそれぞれ配置されて
いる。圧延スタンドF3と圧延スタンドF4との間(中
間位置)、及び、圧延スタンドF7の出側(出側位置)
には、鋼板Mの幅を測定するための幅計測器(幅計)1
1、12が配置されている。
【0034】板幅制御装置1には、2つの幅計11、1
2のほか、前段板幅制御器2と、後段板幅制御器3と、
前段目標幅修正器4と、2つの減算器6、7と、1つの
加算器8とが含まれている。前段板幅制御器2は、中間
位置での板幅の目標値(F3目標幅)から幅計11で計
測された中間位置での板幅を減算した値(中間板幅偏
差)が減算器7から供給されることにより、中間位置よ
りも上流側にある前段の圧延スタンドF1、F2、F3
に係る3つの張力調整器TCを一定の制御周期ごとに制
御し、幅計11で計測される中間位置での板幅がF3目
標幅に近づくようにする。
【0035】後段板幅制御器3は、出側位置での板幅の
目標値(F7目標幅)から幅計12で計測された出側位
置での板幅を減算した値(出側板幅偏差)が減算器6か
ら供給されることにより、中間位置よりも下流側にある
後段の圧延スタンドF4、F5、F6に係る3つの張力
調整器TCを一定の制御周期ごとに制御し、幅計12で
計測される出側位置での板幅がF7目標幅に近づくよう
にする。
【0036】前段目標幅修正器4は、後で詳述するよう
に、中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張力の
値にかかわらず(圧延スタンド間張力が上限値または下
限値に達していなくても)、減算器6から供給された出
側板幅偏差に基づいてF3初期目標幅の修正量を導出す
る。前段目標幅修正器4によって導出されたF3初期目
標幅の修正量は、加算器8においてF3初期目標幅に加
えられる。そして、加算器8での加算によって修正され
たF3目標値から幅計11で計測された中間位置での板
幅を減算した値(中間板幅偏差)が、前段板幅制御器2
に供給される。
【0037】なお、本実施の形態では、前段板幅制御器
2とこれによって制御される3つの張力調整器TCと減
算器7と幅計11とが前段板幅制御手段を構成してい
る。また、後段板幅制御器3とこれによって制御される
3つの張力調整器TCと減算器6と幅計12とが後段板
幅制御手段を構成している。さらに、幅計12と減算器
6と前段目標幅修正器4と加算器8とが前段目標幅修正
手段を構成している。
【0038】図2は、前段目標幅修正器4の内部構造を
示すブロック図である。前段目標幅修正器4には、ロー
パスフィルタ14と比例積分制御器15とが含まれてい
る。ローパスフィルタ14では、前段目標幅修正器4に
供給された出側板幅偏差からカットオフ周波数よりも周
波数が高い高周波成分が除去され、上記カットオフ周波
数よりも周波数が低い低周波成分だけが抽出される。ロ
ーパスフィルタ14を用いることで、出側板幅偏差から
高周波成分が除去されるので、鋼板Mを中間位置から出
側位置まで搬送するのに要する時間(むだ時間)のため
に制御系が不安定になるのを抑制することができる。
【0039】なお、このときのカットオフ周波数は、圧
延スタンドF3から圧延スタンドF7までのむだ時間の
1/3〜1/5の値とすることが好ましいことが本発明
者の行った実験により分かっている。圧延スタンドF3
から圧延スタンドF7までのむだ時間は、圧延スタンド
F3から圧延スタンドF7までの距離と、その間でのロ
ール速度及び先進率とから計算することができる。
【0040】比例積分制御器15は、ローパスフィルタ
14から出力された出側板幅偏差の低周波成分に基づい
て比例積分制御量を算出し、算出された比例積分制御量
をF3初期目標幅の修正量として出力する。比例積分制
御器15を用いることで、制御ズレがなく精度の高い板
幅制御を行えるようになる。
【0041】
【数1】
【0042】上記の式(1)は、前段目標幅修正器4及
び加算器8で行われる演算を表した式である。式(1)
において、B3aimはF3目標幅、B03aimはF3初期目
標幅、B7aimはF7目標幅、B7は圧延スタンドF7出
側での板幅、LPF(*)はローパスフィルタ、Kpは
比例ゲイン、Kiは積分ゲイン、sはラプラス積分演算
子をそれぞれ意味している。
【0043】なお、図2に破線で示されているように、
前段目標幅修正器4は、供給された出側板幅偏差をその
まま出力してもよいし、ローパスフィルタ14だけを通
過した後に出力してもよいし、比例積分制御器15だけ
を通過した後に出力してもよい。
【0044】図3は、図1に示す熱間連続圧延装置20
によって圧延される鋼板Mの板幅が板幅制御装置1によ
って制御されるときにおける、中間位置での板幅(F3
幅)及び出側位置での板幅(F7幅)のシミュレーショ
ン結果を示すグラフである。また、図4は、そのときの
後段圧延スタンドでの張力変化の様子を描いたグラフで
ある。一方、図5は、図1に示す熱間連続圧延装置20
によって圧延される鋼板Mの板幅の目標値(F3目標
幅)が変更されないときにおける、中間位置での板幅
(F3幅)及び出側位置での板幅(F7幅)のシミュレ
ーション結果を示すグラフである。また、図6は、その
ときの後段圧延スタンドでの張力変化の様子を描いたグ
ラフである。
【0045】図3において、曲線31はF3目標幅、曲
線32はF7目標幅、曲線33はF3幅、曲線34はF
7幅の時間変化をそれぞれ示している。破線で描かれた
曲線35は、上述した特開平9−24404号公報に記
載の技術に基づいて同様のシミュレーションを行ったと
きにおけるF7幅の時間変化を示している。また、図4
において、曲線41は、後段圧延スタンド間張力の時間
変化を示している。破線で描かれた曲線42は、上述し
た特開平9−24404号公報に記載の技術に基づいて
同様のシミュレーションを行ったときにおける後段圧延
スタンドでの後段圧延スタンド間張力の時間変化を示し
ている。
【0046】図5において、曲線51はF3目標幅、曲
線52はF7目標幅、曲線53はF3幅、曲線54はF
7幅の時間変化をそれぞれ示している。また、図6にお
いて、曲線61は、後段圧延スタンド間張力の時間変化
を示している。
【0047】図4の曲線41と図6の曲線61とを比較
すると、曲線41では、張力が飽和していないが、曲線
61では、張力が後半において飽和していることが分か
る。つまり、本実施の形態の板幅制御装置1を用いる
と、前段板幅制御器2に与えられるF3目標値が、中間
位置よりも下流側での各圧延スタンド間張力の値にかか
わらず、出側板幅偏差に基づいて修正されるために後段
圧延スタンド間張力が上限値又は下限値に達することが
実質的にほとんどなくなるので、被圧延材に無制御とな
る領域がほとんど生じなくなり、板全長にわたって良好
な板幅の被圧延材を得ることが可能となることが理解で
きる。
【0048】また、図3と図5とを比較することによ
り、本実施の形態によると、出側位置での板幅を迅速に
F7目標幅に近づけることが可能であることが分かる。
これは、出側板幅偏差の高周波成分をローパスフィルタ
14で除去していることでノイズなどの高周波成分を無
視した、より安定な板幅制御を行えるようになったこと
による。さらに、これらの図面から、本実施の形態によ
ると、出側位置での板幅を正確にF7目標幅に近づける
ことが可能であることが分かる。これは、比例積分制御
器15で算出した比例積分制御量をF3目標値の修正量
としていることによる。
【0049】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図7は、本発明の第2の実施の形態による板
幅制御方法が実行される板幅制御装置及びこれによって
制御される熱間連続圧延装置の模式図である。板幅制御
装置71によって板幅が制御される被圧延材である鋼板
Mは、図中左から右へと搬送され、7つの圧延スタンド
F1〜F7からなる圧延スタンド列を有する熱間連続圧
延装置20によって圧延される。圧延スタンドF1〜F
7のそれぞれは、図示しないモータによって駆動され
る。最終圧延スタンドF7を除く6つの圧延スタンドF
1〜F6には、各圧延スタンドとそれに隣接する圧延ス
タンドとの間で鋼板Mにかかる張力を調整するためのル
ーパーなどを含む張力調整器TCがそれぞれ配置されて
いる。圧延スタンドF3と圧延スタンドF4との間(中
間位置)、及び、圧延スタンドF7の出側(出側位置)
には、鋼板Mの幅を測定するための幅計測器(幅計)1
1、12が配置されている。また、圧延スタンドF4と
圧延スタンドF5との間、圧延スタンドF5と圧延スタ
ンドF6との間、及び、圧延スタンドF6と圧延スタン
ドF7との間には、鋼板Mの張力(σ4、σ5、σ6)を
測定あるいは推定するための張力測定器(あるいは張力
推定器)77、78、79がそれぞれ配置されている。
【0050】板幅制御装置71には、2つの幅計11、
12及び3つの張力測定器(あるいは張力推定器)7
7、78、79のほか、前段板幅制御器2と、後段板幅
制御器3と、前段目標幅修正器74と、3つの減算器
6、7、75と、1つの加算器8とが含まれている。前
段板幅制御器2は、中間位置での板幅の目標値(F3目
標幅)から幅計11で計測された中間位置での板幅を減
算した値(中間板幅偏差)が減算器7から供給されるこ
とにより、中間位置よりも上流側にある前段の圧延スタ
ンドF1、F2、F3に係る3つの張力調整器TCを一
定の制御周期ごとに制御し、幅計11で計測される中間
位置での板幅がF3目標幅に近づくようにする。
【0051】後段板幅制御器3は、出側位置での板幅の
目標値(F7目標幅)から幅計12で計測された出側位
置での板幅を減算した値(出側板幅偏差)が減算器6か
ら供給されることにより、中間位置よりも下流側にある
後段の圧延スタンドF4、F5、F6に係る3つの張力
調整器TCを一定の制御周期ごとに制御し、幅計12で
計測される出側位置での板幅がF7目標幅に近づくよう
にする。
【0052】前段目標幅修正器74は、後で詳述するよ
うに、中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張力
の値にかかわらず(圧延スタンド間張力が上限値または
下限値に達していなくても)、後段の各張力測定器(あ
るいは張力推定器)77、78、79で測定された張力
σ4、σ5、σ6と後段の各位置での張力の目標値との偏
差(後段張力偏差)が減算器75から供給されることに
より、F3初期目標幅の修正量を導出する。前段目標幅
修正器74によって導出されたF3初期目標幅の修正量
は、加算器8においてF3初期目標幅に加えられる。そ
して、加算器8での加算によって修正されたF3目標値
から幅計11で計測された中間位置での板幅を減算した
値(中間板幅偏差)が、前段板幅制御器2に供給され
る。
【0053】なお、本実施の形態では、前段板幅制御器
2とこれによって制御される3つの張力調整器TCと減
算器7と幅計11とが前段板幅制御手段を構成してい
る。また、後段板幅制御器3とこれによって制御される
3つの張力調整器TCと減算器6と幅計12とが後段板
幅制御手段を構成している。さらに、3つの張力測定器
77、78、79と減算器75と前段目標幅修正器74
と加算器8とが前段目標幅修正手段を構成している。
【0054】図8に示すように、前段目標幅修正器74
には、重み付け加算器83と、ローパスフィルタ84
と、比例積分制御器85とが含まれている。重み付け加
算器83では、減算器75で算出された後段張力偏差
を、各場所ごとの重み付けを考慮しつつ加算する。重み
付け加算器83で行われる重み付けは、張力変動に対す
る出側位置での板幅変動の割合(影響係数)を考慮した
ものであることが好ましい。これにより、より正確な制
御が期待される。
【0055】ローパスフィルタ84では、前段目標幅修
正器74に供給された出側板幅偏差からカットオフ周波
数よりも周波数が高い高周波成分が除去され、カットオ
フ周波数よりも周波数が低い低周波成分だけが抽出され
る。ローパスフィルタ84を用いることで、出側板幅偏
差から高周波成分が除去されるので、鋼板Mを中間位置
から出側位置まで搬送するのに要する時間(むだ時間)
のために制御系が不安定になるのを抑制することができ
る。
【0056】比例積分制御器85は、ローパスフィルタ
84から出力された出側板幅偏差の低周波成分に基づい
て比例積分制御量を算出し、算出された比例積分制御量
をF3初期目標幅の修正量として出力する。比例積分制
御器85を用いることで、制御ズレがなく精度の高い板
幅制御を行えるようになる。
【0057】
【数2】
【0058】上記の式(2)は、減算器75、前段目標
幅修正器74及び加算器8での演算を表す式である。式
(2)において、∂W7/∂σiはi(iは4から6まで
の整数)番目の圧延スタンドとi+1番目の圧延スタン
ドとの間の張力変動に対する出側位置での板幅変動の割
合を表す影響係数、giは調整係数、σiaimはi番目の
圧延スタンドとi+1番目の圧延スタンドとの間の張力
目標値、σiaimはi番目の圧延スタンドとi+1番目の
圧延スタンドとの間の張力をそれぞれ意味している。
【0059】なお、図8に破線で示されているように、
前段目標幅修正器74は、供給された出側板幅偏差をそ
のまま出力してもよいし、重み付け器83だけを通過し
た後に出力してもよいし、ローパスフィルタ84だけを
通過した後に出力してもよいし、重み付け器83とロー
パスフィルタ84とを通過した後に出力してもよいし、
比例積分制御器85だけを通過した後に出力してもよ
い。
【0060】図9は、図7に示す熱間連続圧延装置20
によって圧延される鋼板Mの板幅が板幅制御装置71に
よって制御されるときにおける、中間位置での板幅(F
3幅)及び出側位置での板幅(F7幅)のシミュレーシ
ョン結果を示すグラフである。また、図10は、そのと
きの後段圧延スタンドでの張力変化の様子を描いたグラ
フである。
【0061】図9において、曲線91はF3目標幅、曲
線92はF7目標幅、曲線93はF3幅、曲線94はF
7幅の時間変化をそれぞれ示している。また、図10に
おいて、曲線101は、後段圧延スタンド間張力の時間
変化を示している。
【0062】図9の曲線94と図3の曲線35と図5の
曲線54とを比較すると、本実施の形態では鋼板Mを確
実に目標幅とすることができていることが分かる。この
ように、本実施の形態によると、鋼板Mに無制御となる
領域がほとんど生じなくなって板全長にわたって良好な
板幅の鋼板を得ることができると共に、
【0063】図10の曲線101と図4の曲線41と図
6の曲線61とを比較すると、本実施の形態では、張力
が飽和しないばかりか、張力をほぼ設定レベルにするこ
とができることが分かる。つまり、本実施の形態の板幅
制御装置71を用いると、中間位置よりも下流側での各
圧延スタンド間張力の値にかかわらず、後段での圧延ス
タンド間張力とその目標値との偏差に基づいて前段板幅
制御器2に与えられる板幅の目標値を修正しているため
に、設定張力近辺で適切な制御を行えるようになって出
側位置での板幅変動の振幅を低減させることができる。
しかも、後段での張力の上下限値の幅を小さくする必要
がないため、後段での板幅修正能力が低下することがな
い。
【0064】また、図9と図5と図3とを比較すること
により、本実施の形態によると、出側位置での板幅を迅
速にF7目標幅に近づけることが可能であることが分か
る。これは、出側板幅偏差の高周波成分をローパスフィ
ルタ84で除去していることでノイズなどの高周波成分
を無視した、より安定な板幅制御を行えるようになった
ことによる。さらに、これらの図面から、本実施の形態
によると、出側位置での板幅を正確にF7目標幅に近づ
けることが可能であることが分かる。これは、比例積分
制御器85で算出した比例積分制御量をF3目標値の修
正量としていることによる。
【0065】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。図11は、本発明の第3の実施の形態による
板幅制御方法が実行される板幅制御装置及びこれによっ
て制御される熱間連続圧延装置の模式図である。板幅制
御装置111によって板幅が制御される被圧延材である
鋼板Mは、図中左から右へと搬送され、7つの圧延スタ
ンドF1〜F7からなる圧延スタンド列を有する熱間連
続圧延装置20によって圧延される。圧延スタンドF1
〜F7のそれぞれは、図示しないモータによって駆動さ
れる。最終圧延スタンドF7を除く6つの圧延スタンド
F1〜F6には、各圧延スタンドとそれに隣接する圧延
スタンドとの間で鋼板Mにかかる張力を調整するための
ルーパーなどを含む張力調整器TCがそれぞれ配置され
ている。圧延スタンドF3と圧延スタンドF4との間
(中間位置)、及び、圧延スタンドF7の出側(出側位
置)には、鋼板Mの幅を測定するための幅計測器(幅
計)11、12が配置されている。また、圧延スタンド
F4と圧延スタンドF5との間、圧延スタンドF5と圧
延スタンドF6との間、及び、圧延スタンドF6と圧延
スタンドF7との間には、鋼板Mの張力(σ4、σ5、σ
6)を測定あるいは推定するための張力測定器(あるい
は張力推定器)77、78、79がそれぞれ配置されて
いる。
【0066】板幅制御装置111には、2つの幅計1
1、12及び3つの張力測定器(あるいは張力推定器)
77、78、79のほか、前段板幅制御器2と、後段板
幅制御器3と、前段目標幅修正器114と、3つの減算
器6、7、115と、1つの加算器8とが含まれてい
る。前段板幅制御器2は、中間位置での板幅の目標値
(F3目標幅)から幅計11で計測された中間位置での
板幅を減算した値(中間板幅偏差)が減算器7から供給
されることにより、中間位置よりも上流側にある前段の
圧延スタンドF1、F2、F3に係る3つの張力調整器
TCを一定の制御周期ごとに制御し、幅計11で計測さ
れる中間位置での板幅がF3目標幅に近づくようにす
る。
【0067】後段板幅制御器3は、出側位置での板幅の
目標値(F7目標幅)から幅計12で計測された出側位
置での板幅を減算した値(出側板幅偏差)が減算器6か
ら供給されることにより、中間位置よりも下流側にある
後段の圧延スタンドF4、F5、F6に係る3つの張力
調整器TCを一定の制御周期ごとに制御し、幅計12で
計測される出側位置での板幅がF7目標幅に近づくよう
にする。
【0068】前段目標幅修正器114は、後で詳述する
ように、中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張
力の値にかかわらず(圧延スタンド間張力が上限値また
は下限値に達していなくても)、後段の各張力測定器
(あるいは張力推定器)77、78、79で測定された
張力σ4、σ5、σ6と後段の各位置での張力の目標値と
の偏差(後段張力偏差)が減算器115から供給され且
つ出側板幅偏差が減算器6から供給されることにより、
F3初期目標幅の修正量を導出する。前段目標幅修正器
114によって導出されたF3初期目標幅の修正量は、
加算器8においてF3初期目標幅に加えられる。そし
て、加算器8での加算によって修正されたF3目標値か
ら幅計11で計測された中間位置での板幅を減算した値
(中間板幅偏差)が、前段板幅制御器2に供給される。
【0069】なお、本実施の形態では、前段板幅制御器
2とこれによって制御される3つの張力調整器TCと減
算器7と幅計11とが前段板幅制御手段を構成してい
る。また、後段板幅制御器3とこれによって制御される
3つの張力調整器TCと減算器6と幅計12とが後段板
幅制御手段を構成している。さらに、3つの張力測定器
(あるいは張力推定器)77、78、79と減算器11
5と前段目標幅修正器114と加算器8とが前段目標幅
修正手段を構成している。
【0070】前段目標幅修正器114には、図8で説明
した第2の実施の形態に係る前段目標幅修正器74と同
様に、重み付け加算器と、ローパスフィルタと、比例積
分制御器とが含まれている。重み付け加算器では、減算
器115で算出された後段張力偏差を、各場所ごとの重
み付けを考慮しつつ加算し、それをさらに減算器6から
供給された出側板幅偏差と加算する。重み付け加算器で
行われる重み付けは、張力変動に対する板幅変動の割合
(影響係数)を考慮したものであることが好ましい。こ
れにより、より正確な制御が期待される。
【0071】ローパスフィルタでは、前段目標幅修正器
114に供給された出側板幅偏差から高周波成分が除去
され、低周波成分だけが抽出される。ローパスフィルタ
を用いることで、出側板幅偏差から高周波成分が除去さ
れるので、鋼板Mを中間位置から出側位置まで搬送する
のに要する時間(むだ時間)のために制御系が不安定に
なるのを抑制することができる。
【0072】比例積分制御器は、ローパスフィルタから
出力された出側板幅偏差の低周波成分に基づいて比例積
分制御量を算出し、算出された比例積分制御量をF3初
期目標幅の修正量として出力する。比例積分制御器を用
いることで、制御ズレがなく精度の高い板幅制御を行え
るようになる。
【0073】
【数3】
【0074】上記の式(3)は、減算器115、前段目
標幅修正器114及び加算器8での演算を表す式であ
る。
【0075】なお、本実施の形態において、前段目標幅
修正器114は、上記式(3)に基づく制御機能に加え
て、ワンショット制御機能を有している。ワンショット
制御機能では、出側板幅偏差又はその低周波成分に基づ
いてF3目標幅が1回だけワンショット修正される。こ
のワンショット修正は、通常、式(3)に基づく制御が
実行される前に行われる。このようにワンショット修正
を行うことにより、出側位置での板幅を迅速に目標値に
近づけることができる。
【0076】図12は、図11に示す熱間連続圧延装置
20によって圧延される鋼板Mの板幅が板幅制御装置1
11によって制御されるときにおける、中間位置での板
幅(F3幅)及び出側位置での板幅(F7幅)のシミュ
レーション結果を示すグラフである。また、図13は、
そのときの後段圧延スタンドでの張力変化の様子を描い
たグラフである。
【0077】図12において、曲線121はF3目標
幅、曲線122はF7目標幅、曲線1123はF3幅、
曲線124はF7幅の時間変化をそれぞれ示している。
また、図13において、曲線131は、後段圧延スタン
ド間張力の時間変化を示している。
【0078】図12の例では、F3目標値をワンショッ
ト修正している。ワンショット修正を行う際のF3目標
値の修正量は、出側板幅偏差又はその低周波成分に基づ
いて前段目標幅修正器114で決定される。
【0079】図12の曲線124と図3の曲線35と図
5の曲線54とを比較すると、本実施の形態では鋼板M
を確実に目標幅とすることができていることが分かる。
このように、本実施の形態によると、鋼板Mに無制御と
なる領域がほとんど生じなくなって板全長にわたってさ
らに良好な板幅の鋼板を得ることができると共に、
【0080】図13の曲線131と図4の曲線41と図
6の曲線61とを比較すると、本実施の形態では、張力
が飽和しないばかりか、張力をほぼ設定レベルにするこ
とができることが分かる。つまり、本実施の形態の板幅
制御装置111を用いると、中間位置よりも下流側での
各圧延スタンド間張力の値にかかわらず、後段での圧延
スタンド間張力とその目標値との偏差に基づいて前段板
幅制御器2に与えられる板幅の目標値を修正しているた
めに、設定張力近辺で適切な制御を行えるようになって
出側位置での板幅変動の振幅を低減させることができ
る。しかも、後段での張力の上下限値の幅を小さくする
必要がないため、後段での板幅修正能力が低下すること
がない。
【0081】また、図12と図5と図3とを比較するこ
とにより、本実施の形態によると、出側位置での板幅を
迅速にF7目標幅に近づけることが可能であることが分
かる。これは、出側板幅偏差の高周波成分をローパスフ
ィルタで除去していることでノイズなどの高周波成分を
無視した、より安定な板幅制御を行えるようになったこ
とによる。さらに、これらの図面から、本実施の形態に
よると、出側位置での板幅を正確にF7目標幅に近づけ
ることが可能であることが分かる。これは、比例積分制
御器で算出した比例積分制御量をF3目標値の修正量と
していることによる。
【0082】また、図12に示す例では、F3目標値を
ワンショット修正することで、板幅がより迅速に目標値
に近づいている。
【0083】以上、本発明の好適な実施の形態について
説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるもの
ではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々
な設計変更が可能なものである。例えば、上述した実施
の形態において、中間位置は圧延スタンドF3と圧延ス
タンドF4との間としているが、中間位置をそれ以外の
場所としてもよい。また、圧延スタンドの数は7つに限
られるものではなく、任意の数とすることができる。
【0084】また、前段目標幅修正器にローパスフィル
タや比例積分制御器を必ずしも用いなくてもよい。前段
目標幅修正器にローパスフィルタの代わりとしてサンプ
リング周期を大きくしたサンプリング回路を用いてもよ
い。また、第1の実施の形態において、ワンショット修
正を行うようにしてもよい。逆に、第3の実施の形態に
おいて、ワンショット修正は必ずしも行わなくてもよ
い。さらに、ワンショット修正だけを行い、その後、前
段目標幅の修正を行わなくてもよい。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、12に
よると、被圧延材に無制御となる領域がほとんど生じな
くなり、実質的に板全長にわたって良好な板幅の被圧延
材を得ることができる。
【0086】請求項5、16によると、被圧延材に無制
御となる領域がほとんど生じなくなって板全長にわたっ
て良好な板幅の被圧延材を得ることができると共に、後
段板幅制御手段において設定張力近辺で適切な制御を行
えるようになって最終圧延スタンド出側位置での板幅変
動の振幅を低減させることができる。しかも、後段での
張力の上下限値の幅を小さくする必要がないため、後段
での板幅修正能力が低下することがない。
【0087】請求項8、19によると、被圧延材に無制
御となる領域がほとんど生じなくなって板全長にわたっ
てさらに良好な板幅の被圧延材を得ることができると共
に、後段板幅制御手段において設定張力近辺で適切な制
御を行えるようになって最終圧延スタンド出側位置での
板幅変動の振幅を低減させることができ且つ後段での板
幅修正能力の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による板幅制御方法
が実行される板幅制御装置及びこれによって制御される
熱間連続圧延装置の模式図である。
【図2】図1に示す板幅制御装置に含まれる前段目標幅
修正器の内部構造を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態による中間位置での
板幅(F3幅)及び出側位置での板幅(F7幅)のシミ
ュレーション結果を示すグラフである。
【図4】図3と同じシミュレーションを行った際の後段
圧延スタンドでの張力変化の様子を描いたグラフであ
る。
【図5】従来技術による中間位置での板幅(F3幅)及
び出側位置での板幅(F7幅)のシミュレーション結果
を示すグラフである。
【図6】図5と同じシミュレーションを行った際の後段
圧延スタンドでの張力変化の様子を描いたグラフであ
る。
【図7】本発明の第2の実施の形態による板幅制御方法
が実行される板幅制御装置及びこれによって制御される
熱間連続圧延装置の模式図である。
【図8】図7に示す板幅制御装置に含まれる前段目標幅
修正器の内部構造を示すブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態による中間位置での
板幅(F3幅)及び出側位置での板幅(F7幅)のシミ
ュレーション結果を示すグラフである。
【図10】図9と同じシミュレーションを行った際の後
段圧延スタンドでの張力変化の様子を描いたグラフであ
る。
【図11】本発明の第3の実施の形態による板幅制御方
法が実行される板幅制御装置及びこれによって制御され
る熱間連続圧延装置の模式図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態による中間位置で
の板幅(F3幅)及び出側位置での板幅(F7幅)のシ
ミュレーション結果を示すグラフである。
【図13】図12と同じシミュレーションを行った際の
後段圧延スタンドでの張力変化の様子を描いたグラフで
ある。
【図14】被圧延材の板幅と張力との関係を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 板幅制御装置 2 前段板幅制御器 3 後段板幅制御器 4 前段目標幅修正器 6、7 減算器 8 加算器 11、12 幅計 14 ローパスフィルタ 15 比例積分制御器 20 熱間連続圧延装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東 和彦 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社神 戸製鋼所加古川製鉄所内 (72)発明者 岡本 充央 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社神 戸製鋼所加古川製鉄所内 (72)発明者 土橋 智也 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社神 戸製鋼所加古川製鉄所内 Fターム(参考) 4E024 AA08 BB03 EE01 5H004 GA08 GB03 HA06 HA10 HB06 HB10 JA12 JA23 JB21 KA46 KA61 KA65 KA69 KB02 KB04 KC22 LA02 LB05 MA12

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧延スタンドからなる圧延スタン
    ド列の中間位置での被圧延材の板幅が目標値に近づくよ
    うに、当該中間位置よりも上流側での各圧延スタンド間
    張力を調整するための前段板幅制御手段と、 前記圧延スタンド列の最終圧延スタンド出側位置での被
    圧延材の板幅が目標値に近づくように、前記中間位置よ
    りも下流側での各圧延スタンド間張力を調整するための
    後段板幅制御手段と、 前記中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張力の
    値にかかわらず、前記最終圧延スタンド出側位置での被
    圧延材の板幅とその目標値との偏差に基づいて、前記前
    段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値を修正するた
    めの前段目標幅修正手段とを備えていることを特徴とす
    る熱間連続圧延における被圧延材の板幅制御装置。
  2. 【請求項2】 前記前段目標幅修正手段が、前記最終圧
    延スタンド出側位置での被圧延材の板幅とその目標値と
    の偏差の低周波成分に基づいて、前記前段板幅制御手段
    に与えられる板幅の目標値を修正することを特徴とする
    請求項1に記載の熱間連続圧延における被圧延材の板幅
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記前段目標幅修正手段が、前記最終圧
    延スタンド出側位置での被圧延材の板幅とその目標値と
    の偏差又はその低周波成分から比例積分制御量を算出
    し、当該比例積分制御量を修正量として前記前段板幅制
    御手段に与えられる板幅の目標値を修正することを特徴
    とする請求項1に記載の熱間連続圧延における被圧延材
    の板幅制御装置。
  4. 【請求項4】 前記前段目標幅修正手段が、前記最終圧
    延スタンド出側位置での被圧延材の板幅とその目標値と
    の偏差又はその低周波成分に基づいて、前記前段板幅制
    御手段に与えられる板幅の目標値をワンショット修正す
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の熱間連続圧延における被圧延材の板幅制御装置。
  5. 【請求項5】 複数の圧延スタンドからなる圧延スタン
    ド列の中間位置での被圧延材の板幅が目標値に近づくよ
    うに、当該中間位置よりも上流側での各圧延スタンド間
    張力を調整するための前段板幅制御手段と、 前記圧延スタンド列の最終圧延スタンド出側位置での被
    圧延材の板幅が目標値に近づくように、前記中間位置よ
    りも下流側での各圧延スタンド間張力を調整するための
    後段板幅制御手段と、 前記中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張力の
    値にかかわらず、前記中間位置よりも下流側での各圧延
    スタンド間張力とその目標値との偏差に基づいて、前記
    前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値を修正する
    ための前段目標幅修正手段とを備えていることを特徴と
    する熱間連続圧延における被圧延材の板幅制御装置。
  6. 【請求項6】 前記前段目標幅修正手段が、前記中間位
    置よりも下流側での各圧延スタンド間張力とその目標値
    との偏差の低周波成分に基づいて、前記前段板幅制御手
    段に与えられる板幅の目標値を修正することを特徴とす
    る請求項5に記載の熱間連続圧延における被圧延材の板
    幅制御装置。
  7. 【請求項7】 前記前段目標幅修正手段が、前記中間位
    置よりも下流側での各圧延スタンド間張力とその目標値
    との偏差又はその低周波成分から比例積分制御量を算出
    し、当該比例積分制御量を修正量として前記前段板幅制
    御手段に与えられる板幅の目標値を修正することを特徴
    とする請求項5に記載の熱間連続圧延における被圧延材
    の板幅制御装置。
  8. 【請求項8】 複数の圧延スタンドからなる圧延スタン
    ド列の中間位置での被圧延材の板幅が目標値に近づくよ
    うに、当該中間位置よりも上流側での各圧延スタンド間
    張力を調整するための前段板幅制御手段と、 前記圧延スタンド列の最終圧延スタンド出側位置での被
    圧延材の板幅が目標値に近づくように、前記中間位置よ
    りも下流側での各圧延スタンド間張力を調整するための
    後段板幅制御手段と、 前記中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張力の
    値にかかわらず、前記最終圧延スタンド出側位置での被
    圧延材の板幅とその目標値との偏差、及び、前記中間位
    置よりも下流側での各圧延スタンド間張力とその目標値
    との偏差に基づいて、前記前段板幅制御手段に与えられ
    る板幅の目標値を修正するための前段目標幅修正手段と
    を備えていることを特徴とする熱間連続圧延における被
    圧延材の板幅制御装置。
  9. 【請求項9】 前記前段目標幅修正手段が、前記最終圧
    延スタンド出側位置での被圧延材の板幅とその目標値と
    の偏差の低周波成分、及び、前記中間位置よりも下流側
    での各圧延スタンド間張力とその目標値との偏差の低周
    波成分に基づいて、前記前段板幅制御手段に与えられる
    板幅の目標値を修正することを特徴とする請求項8に記
    載の熱間連続圧延における被圧延材の板幅制御装置。
  10. 【請求項10】 前記前段目標幅修正手段が、前記最終
    圧延スタンド出側位置での被圧延材の板幅とその目標値
    との偏差又はその低周波成分、及び、前記中間位置より
    も下流側での各圧延スタンド間張力とその目標値との偏
    差又はその低周波成分から比例積分制御量を算出し、当
    該比例積分制御量を修正量として前記前段板幅制御手段
    に与えられる板幅の目標値を修正することを特徴とする
    請求項8に記載の熱間連続圧延における被圧延材の板幅
    制御装置。
  11. 【請求項11】 前記前段目標幅修正手段が、前記最終
    圧延スタンド出側位置での被圧延材の板幅とその目標値
    との偏差又はその低周波成分、及び、前記中間位置より
    も下流側での各圧延スタンド間張力とその目標値との偏
    差又はその低周波成分に基づいて、前記前段板幅制御手
    段に与えられる板幅の目標値をワンショット修正するこ
    とを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の
    熱間連続圧延における被圧延材の板幅制御装置。
  12. 【請求項12】 複数の圧延スタンドからなる圧延スタ
    ンド列の中間位置での被圧延材の板幅が目標値に近づく
    ように、当該中間位置よりも上流側での各圧延スタンド
    間張力を調整するための前段板幅制御手段と、前記圧延
    スタンド列の最終圧延スタンド出側位置での被圧延材の
    板幅が目標値に近づくように、前記中間位置よりも下流
    側での各圧延スタンド間張力を調整するための後段板幅
    制御手段とによって被圧延材の板幅が制御される熱間連
    続圧延における被圧延材の板幅制御方法において、 前記中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張力の
    値にかかわらず、前記最終圧延スタンド出側位置での被
    圧延材の板幅とその目標値との偏差に基づいて、前記前
    段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値を修正するこ
    とを特徴とする熱間連続圧延における被圧延材の板幅制
    御方法。
  13. 【請求項13】 前記最終圧延スタンド出側位置での被
    圧延材の板幅とその目標値との偏差の低周波成分に基づ
    いて、前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値
    を修正することを特徴とする請求項12に記載の熱間連
    続圧延における被圧延材の板幅制御方法。
  14. 【請求項14】 前記最終圧延スタンド出側位置での被
    圧延材の板幅とその目標値との偏差又はその低周波成分
    から比例積分制御量を算出し、当該比例積分制御量を修
    正量として前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目
    標値を修正することを特徴とする請求項12に記載の熱
    間連続圧延における被圧延材の板幅制御方法。
  15. 【請求項15】 前記最終圧延スタンド出側位置での被
    圧延材の板幅とその目標値との偏差又はその低周波成分
    に基づいて、前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の
    目標値をワンショット修正することを特徴とする請求項
    12〜14のいずれか1項に記載の熱間連続圧延におけ
    る被圧延材の板幅制御方法。
  16. 【請求項16】 複数の圧延スタンドからなる圧延スタ
    ンド列の中間位置での被圧延材の板幅が目標値に近づく
    ように、当該中間位置よりも上流側での各圧延スタンド
    間張力を調整するための前段板幅制御手段と、前記圧延
    スタンド列の最終圧延スタンド出側位置での被圧延材の
    板幅が目標値に近づくように、前記中間位置よりも下流
    側での各圧延スタンド間張力を調整するための後段板幅
    制御手段とによって被圧延材の板幅が制御される熱間連
    続圧延における被圧延材の板幅制御方法において、 前記中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張力の
    値にかかわらず、前記中間位置よりも下流側での各圧延
    スタンド間張力とその目標値との偏差に基づいて、前記
    前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値を修正する
    ことを特徴とする熱間連続圧延における被圧延材の板幅
    制御方法。
  17. 【請求項17】 前記中間位置よりも下流側での各圧延
    スタンド間張力とその目標値との偏差の低周波成分に基
    づいて、前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標
    値を修正することを特徴とする請求項16に記載の熱間
    連続圧延における被圧延材の板幅制御方法。
  18. 【請求項18】 前記中間位置よりも下流側での各圧延
    スタンド間張力とその目標値との偏差又はその低周波成
    分から比例積分制御量を算出し、当該比例積分制御量を
    修正量として前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の
    目標値を修正することを特徴とする請求項16に記載の
    熱間連続圧延における被圧延材の板幅制御方法。
  19. 【請求項19】 複数の圧延スタンドからなる圧延スタ
    ンド列の中間位置での被圧延材の板幅が目標値に近づく
    ように、当該中間位置よりも上流側での各圧延スタンド
    間張力を調整するための前段板幅制御手段と、前記圧延
    スタンド列の最終圧延スタンド出側位置での被圧延材の
    板幅が目標値に近づくように、前記中間位置よりも下流
    側での各圧延スタンド間張力を調整するための後段板幅
    制御手段とによって被圧延材の板幅が制御される熱間連
    続圧延における被圧延材の板幅制御方法において、 前記中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張力の
    値にかかわらず、前記最終圧延スタンド出側位置での被
    圧延材の板幅とその目標値との偏差、及び、前記中間位
    置よりも下流側での各圧延スタンド間張力とその目標値
    との偏差に基づいて、前記前段板幅制御手段に与えられ
    る板幅の目標値を修正することを特徴とする熱間連続圧
    延における被圧延材の板幅制御方法。
  20. 【請求項20】 前記最終圧延スタンド出側位置での被
    圧延材の板幅とその目標値との偏差の低周波成分、及
    び、前記中間位置よりも下流側での各圧延スタンド間張
    力とその目標値との偏差の低周波成分に基づいて、前記
    前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値を修正する
    ことを特徴とする請求項19に記載の熱間連続圧延にお
    ける被圧延材の板幅制御方法。
  21. 【請求項21】 前記最終圧延スタンド出側位置での被
    圧延材の板幅とその目標値との偏差又はその低周波成
    分、及び、前記中間位置よりも下流側での各圧延スタン
    ド間張力とその目標値との偏差又はその低周波成分から
    比例積分制御量を算出し、当該比例積分制御量を修正量
    として前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標値
    を修正することを特徴とする請求項19に記載の熱間連
    続圧延における被圧延材の板幅制御方法。
  22. 【請求項22】 前記最終圧延スタンド出側位置での被
    圧延材の板幅とその目標値との偏差又はその低周波成
    分、及び、前記中間位置よりも下流側での各圧延スタン
    ド間張力とその目標値との偏差又はその低周波成分に基
    づいて、前記前段板幅制御手段に与えられる板幅の目標
    値をワンショット修正することを特徴とする請求項19
    〜21のいずれか1項に記載の熱間連続圧延における被
    圧延材の板幅制御方法。
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