JP2003304498A - 情報記録媒体、情報記録装置及び方法、情報再生装置及び方法、情報記録再生装置及び方法、記録又は再生制御用のコンピュータプログラム、並びに制御信号を含むデータ構造 - Google Patents

情報記録媒体、情報記録装置及び方法、情報再生装置及び方法、情報記録再生装置及び方法、記録又は再生制御用のコンピュータプログラム、並びに制御信号を含むデータ構造

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JP2003304498A
JP2003304498A JP2002105731A JP2002105731A JP2003304498A JP 2003304498 A JP2003304498 A JP 2003304498A JP 2002105731 A JP2002105731 A JP 2002105731A JP 2002105731 A JP2002105731 A JP 2002105731A JP 2003304498 A JP2003304498 A JP 2003304498A
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Nobuyuki Takakuwa
伸行 高桑
Kenji Koda
健志 幸田
Toru Kanee
徹 鐘江
Yoshinori Nakahara
昌憲 中原
Takao Sawabe
孝夫 澤辺
Yasuko Fukuda
泰子 福田
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Pioneer Electronic Corp
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  • Management Or Editing Of Information On Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスク等の情報記録媒体に、データ量の
大きい静止画を動画や音声と共に多重記録し、処理負担
を低減しつつ静止画再生を効率的に行う。 【解決手段】 情報記録媒体は、静止画情報を含むコン
テンツ情報から夫々構成される複数の部分ストリームを
含んでなる全体ストリームが、パケット単位で多重記録
される。情報記録媒体は、コンテンツ情報の断片を夫々
格納する複数のパケットからなるオブジェクトデータ
と、オブジェクトデータの再生シーケンスを規定する再
生シーケンス情報と、オブジェクトデータの再生を制御
するため多重化される複数のパケットと複数の部分スト
リームとの対応関係を定義する対応定義情報とを格納す
る。再生シーケンス情報及び対応定義情報は夫々、再生
開始時に静止画の読み込みを実行するか否かを示す読込
制御フラグを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主映像、音声、副
映像、再生制御情報等の各種情報を高密度に記録可能な
高密度光ディスク等の情報記録媒体、当該情報記録媒体
に情報を記録するための情報記録装置及び方法、当該情
報記録媒体から情報を再生するための情報再生装置及び
方法、このような記録及び再生の両方が可能な情報記録
再生装置及び方法、記録又は再生制御用のコンピュータ
プログラム、並びに再生制御用の制御信号を含むデータ
構造の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】主映像、音声、副映像、再生制御情報等
の各種情報が記録された光ディスクとして、DVDが一
般化している。DVD規格によれば、主映像情報(ビデ
オデータ)、音声情報(オーディオデータ)及び副映像
情報(サブピクチャーデータ)が再生制御情報(ナビゲ
ーションデータ)と共に、各々パケット化されて、高能
率符号化技術であるMPEG2(Moving Pic
ture Experts Group phase
2)規格のプログラムストリーム形式でディスク上に多
重記録されている。これらのうち主映像情報は、MPE
Gビデオフォーマット(ISO13818−2)に従っ
て圧縮されたデータが、一つのプログラムストリーム中
に1ストリーム分だけ存在する。一方、音声情報は、複
数の方式(即ち、リニアPCM、AC−3及びMPEG
オーディオ等)で記録され、合計8ストリームまで、一
つのプログラムストリーム中に存在可能である。副映像
情報は、ビットマップで定義され且つランレングス方式
で圧縮記録され、32ストリームまで、一つのプログラ
ムストリーム中に存在可能である。このようにDVDの
場合、プログラムストリーム形式の採用により、例えば
一本の映画について、主映像情報の1ストリームに対し
て、選択可能な音声情報の複数ストリーム(例えば、ス
テレオ音声或いはサラウンド音声の他、オリジナルの英
語音声、日本語版吹き替え音声、…などのストリーム)
や、選択可能な副映像情報の複数ストリーム(例えば、
日本語字幕、英語字幕、…などのストリーム)が多重記
録されている。
【0003】他方、MPEG2規格のトランスポートス
トリーム(Transport Stream)形式が
規格化されており、これは、データ伝送に適している。
このトランスポートストリーム形式によれば、複数のエ
レメンタリーストリームが同時伝送される。例えば、一
つの衛星電波に多数の衛星デジタル放送のテレビチャネ
ルなど、複数の番組或いはプログラムが、時分割で多重
化されて同時伝送される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たDVDでは、一ストリームの主映像を複数ストリーム
の音声情報や副映像情報等と共に多重記録できるに止ま
り、複数ストリームの主映像を多重記録できない。即
ち、MPEG2のプログラムストリーム形式に準拠して
記録を行うDVDでは本質的に、上述したMPEG2の
トランスポートストリーム形式で同時に伝送されてくる
複数番組或いは複数プログラムを多重記録できないとい
う問題点がある。
【0005】また仮にMPEG2のトランスポートスト
リーム形式で伝送されてくる複数番組或いは複数プログ
ラムを同時に記録可能であるような高転送レートであり
且つ大記録容量或いは高密度記録のディスクが存在した
としても、上述したビットマップデータの如きデータ量
の膨大な静止画情報を再生時間軸に対して頻繁に記録し
再生することは、データ効率の面から見て適切ではな
い。特に、リアルタイムで放送を受信してチューナを介
して表示出力するだけであれば、このような静止画情報
の表示処理も比較的単純で済むものの、静止画情報をエ
レメンタリーストリームの一つとしてディスクに記録し
た後には、その性質上、ユーザによるタイムサーチ、チ
ャプターサーチ等の特殊再生或いはインタラクティブ再
生などの対象とされる。このため、データ量の膨大なビ
ットマップデータからなる静止画情報等の再生表示処理
の負担は、時として非常に大きくなってしまう。そし
て、これに対処するためには、当該静止画情報の処理専
用にハードウエアの性能等を顕著に高める必要性が生じ
てしまうか、若しくは静止画情報については、画質が低
下してしまう又は特殊再生やインタラクティブな再生が
制限されてしまうといった技術的な問題点が生じる。
【0006】本発明は上述の問題点に鑑みなされたもの
であり、比較的データ量の大きい静止画情報を動画情報
や音声情報等と共に多重記録可能であり、再生表示処理
における負担増加を抑制しつつ該静止画情報の再生を可
能ならしめる情報記録媒体、情報記録装置及び方法、情
報再生装置及び方法、情報記録再生装置及び方法、記録
又は再生制御用のコンピュータプログラム、並びに再生
制御用の制御信号を含むデータ構造を提供することを課
題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の情報記録媒体は
上記課題を解決するために、一連のコンテンツをなすコ
ンテンツ情報から夫々構成される複数の部分ストリーム
を含んでなる全体ストリームが、物理的にアクセス可能
な単位であるパケット単位で多重記録される情報記録媒
体であって、論理的にアクセス可能な単位であると共に
前記コンテンツ情報の断片を夫々格納する複数のパケッ
トからなるオブジェクトデータを格納するオブジェクト
データファイルと、前記オブジェクトデータの再生シー
ケンスを規定する再生シーケンス情報を格納する再生シ
ーケンス情報ファイルと、前記オブジェクトデータの再
生を制御するための再生制御情報として、前記複数の部
分ストリームを構成する複数のコンテンツ情報のうち特
定の関連を有する集合を関連グループとして定義する関
連グループ定義情報を格納するオブジェクト情報ファイ
ルとを備えており、前記複数の部分ストリームのうち一
つ又は複数は、前記コンテンツ情報の一つである静止画
情報の断片を格納する複数のパケット及び前記静止画情
報の表示を制御するための静止画制御情報の断片を格納
する複数のパケットを、一つの静止画用の部分ストリー
ムにまとめた形で又は二つ以上の静止画用の部分ストリ
ームに分けた形で含んで構成されており、前記再生シー
ケンス情報は、各再生シーケンスにおける再生項目間の
移行時に前記静止画情報及び前記静止画制御情報の少な
くとも一方の読み込みが必要であるか否かを示す第1読
込制御フラグを含み、前記関連グループ定義情報は、前
記関連グループに属する各コンテンツの切り換え時に前
記読み込みが必要であるか否かを示す第2読込制御フラ
グを含む。
【0008】本発明の情報記録媒体によれば、例えばM
PEG2のトランスポートストリームの少なくとも一部
の如き全体ストリームは、エレメンタリーストリームの
如き部分ストリームを複数含んでなる。部分ストリーム
は、情報再生装置により再生可能な一連のコンテンツを
なす、映像情報又は副映像情報(例えば、ビデオデータ
又はサブピクチャデータ)若しくは音声情報(例えば、
オーディオデータ)等のコンテンツ情報から夫々構成さ
れる。即ち本願において1本の「部分ストリーム」と
は、例えばエレメンタリーストリームである、一連のコ
ンテンツをなすビデオストリーム、オーディオストリー
ム、サブピクチャストリーム等の如き、1本のデータ配
列或いは情報配列を指す。他方、本願において1本の
「全体ストリーム」とは、複数本の部分ストリームが束
ねられてなるデータ配列或いは情報配列を指す。全体ス
トリームは、MPEG2におけるm(但し、mは2以上
の自然数)本のエレメンタリーストリームを束ねてなる
トランスポートストリームそのものであってもよいし、
このうちn(但し、nは2以上且つm未満の自然数)本
のエレメンタリーストリームを束ねてなるデータ配列或
いは情報配列でもよい。そして本発明では、全体ストリ
ームは、静止画情報及び静止画制御情報から構成された
部分ストリーム(例えば、サブピクチャストリーム)を
少なくとも一つ含んでいる。
【0009】このように構成された全体ストリームは、
情報再生装置により物理的にアクセス可能な単位である
パケット(例えば、後述のTSパケット)単位で、当該
情報記録媒体上に多重記録される。ここで、オブジェク
トデータファイルは、情報再生装置により論理的にアク
セス可能な単位であると共にコンテンツ情報の断片を夫
々格納する複数のパケットからなるオブジェクトデータ
を格納する。再生シーケンス情報ファイルは、このオブ
ジェクトデータファイルに格納されたオブジェクトデー
タの再生シーケンスを規定する再生シーケンス情報(例
えば、プレイリスト情報)を格納する。
【0010】そして、オブジェクト情報ファイルは、関
連グループ定義情報(例えば、後述のAU情報或いはA
U情報テーブル)を、オブジェクトデータファイルの情
報再生装置による再生を制御するための再生制御情報と
して格納する。これらのオブジェクト情報ファイル及び
再生シーケンス情報ファイルに格納される各種情報につ
いては、オブジェクトデータファイルの場合とは異な
り、情報記録媒体上で前記パケットの単位で多重化され
ていない。従って、これらの再生制御情報及び再生シー
ケンス情報に基づいて、情報再生装置におけるオブジェ
クトデータの再生が可能となる。この際特に、再生制御
情報に含まれる関連グループ定義情報に記述された、複
数の部分ストリームを構成する複数の一連のコンテンツ
のうち、特定の関連を有する関連グループ(例えば、後
述のAU)に基づいて、多重記録された複数の番組或い
はプログラムのうち所望のものを、これに対応する複数
の部分ストリーム(例えば、ビデオストリームとオーデ
ィオストリームとの対、更にこれらにサブピクチャスト
リームを加えた組)を特定することで、比較的容易に再
生できる。加えて、この関連グループに基づいて、例え
ばマルチビジョン放送或いはマルチビュー放送、二ヶ国
語放送、二ヶ国語字幕放送等の特定関係をなす関連グル
ープを、情報再生装置側でも簡便に認識することも可能
となる。
【0011】従って、複数の部分ストリームから一つの
番組或いはプログラムが構成されるような複雑なコンテ
ンツであっても、例えばこれらの伝送に際してトランス
ポートストリーム中にパケット化される定義ルール又は
解釈ルール(例えば、後述のPATやPMTの内容)に
よらずに、情報記録媒体上の関連グループ定義情報に従
って問題なく再生可能となる。しかも、このような記録
は、例えば複数のテレビチャンネル番組が同時にデジタ
ル放送されるトランスポートストリームにおけるデータ
構造に対して変更を加えて記録するのではなく、これに
追加してオブジェクト情報ファイル、再生シーケンス情
報ファイル等を記録すれば足りるので、実践上大変便利
である。
【0012】本発明では特に、静止画情報を格納するパ
ケットからなる部分ストリーム、これとは別に静止画制
御情報を格納するパケットからなる部分ストリーム、或
いは静止画情報を格納するパケットと静止画制御情報を
格納するパケットとの両者からなる部分ストリームなど
の、静止画用の部分ストリーム(例えば、サブピクチャ
ストリーム)について、再生シーケンス情報は、再生シ
ーケンスにおける再生項目間の移行時に、静止画情報や
静止画制御情報の読み込みが必要であるか否かを示す第
1読込制御フラグを含む。更に、このような静止画用の
部分ストリームについて、関連グループ定義情報は、関
連グループに属する各コンテンツの切り換え時に、静止
画情報や静止画制御情報の読み込みが必要であるか否か
を示す第2読込制御フラグを含む。
【0013】従って再生の際に、再生シーケンスにおけ
る再生項目(例えば、プレイアイテム)の移行時に、第
1読込制御フラグに従って、読み込みが必要ないと示さ
れていれば、静止画用の部分ストリーム上の静止画情報
や静止画制御情報の読み込みは行われない。即ち、他の
部分ストリーム(例えば、ビデオストリームやオーディ
オストリーム)上の画像情報の読み込み及び再生が優先
的に行われることとなり、主映像或いは動画、音楽等の
再生が滞るような事態を積極的に回避することが可能と
なる。他方、このような再生項目の移行時に、第1読込
制御フラグに従って、読み込みが必要あると示されてい
れば、静止画用の部分ストリーム上の静止画情報や静止
画制御情報の読み込みが実行される。即ち、静止画用の
部分ストリーム(例えば、サブピクチャストリーム)上
の静止画情報及びその制御情報の読み込み及び再生が行
われることとなり、当該静止画の再生が滞るような事態
を積極的に回避することが可能となる。
【0014】しかも、関連グループに属するコンテンツ
の切り換え時に(例えば、記録されたマルチビジョン番
組における映像の切り換え時に)、第2読込制御フラグ
に従って、読み込みが必要ないと示されていれば、静止
画用の部分ストリーム上の静止画情報や静止画制御情報
の読み込みは行われない。即ち、他の部分ストリーム
(例えば、ビデオストリームやオーディオストリーム)
上の画像情報の読み込み及び再生が優先的に行われるこ
ととなり、主映像或いは動画、音楽等の切り換え(即
ち、切り換え後における再生)が滞るような事態を積極
的に回避することが可能となる。他方、このような関連
グループに属するコンテンツの切り換え時に、第2読込
制御フラグに従って、読み込みが必要あると示されてい
れば、静止画用の部分ストリーム上の静止画情報や静止
画制御情報の読み込みが実行される。即ち、静止画用の
部分ストリーム(例えば、サブピクチャストリーム)上
の静止画情報及びその制御情報の読み込み及び再生が行
われることとなり、当該静止画の切り換え(即ち、切り
換え後における再生)が滞るような事態を積極的に回避
することが可能となる。
【0015】以上の結果、全体ストリームの中に少なく
とも一つの部分ストリーム(例えば、サブピクチャスト
リーム)として含まれる静止画情報を、他の主映像情報
や音声情報と共に或いは単独で、当該少なくとも一つの
部分ストリームに含まれる静止画制御情報に基づいて適
切に再生できる。この際、時間サーチ、チャプターサー
チ、早送り、巻き戻し等の特殊再生を行う場合、即ち任
意の時刻から再生を開始する場合であっても、静止画再
生を実行できる。しかも、静止画再生を含むマルチビジ
ョン放送或いはマルチビュー放送を記録して再生する場
合等にも、遅延無く主映像や静止画の切り換えを実行可
能となる。そして、この際特に、比較的データ量の大き
いビットマップやJPEG等の静止画情報は、動画情報
や音声情報等と共に、いずれの場合にも効率的に再生可
能とされ、再生処理における負担増加は効果的に抑制さ
れている。
【0016】尚、本発明における全体ストリームは、コ
ンテンツ情報として主映像情報を含む部分ストリーム
(即ち、ビデオストリーム)を二つ以上含んでなっても
よい。或いは、全体ストリームは、コンテンツ情報とし
て主映像情報を含む部分ストリームと、これに対応する
副映像情報を含む部分ストリーム(即ち、サブピクチャ
ストリーム)や音声情報を含む部分ストリーム(即ち、
オーディオストリーム)とを含んでなってもよい。
【0017】本発明の情報記録媒体の一態様では、前記
第1読込制御フラグは、前記移行時に代えて又は加え
て、タイムサーチを含む特殊再生時に前記読み込みが必
要であるか否かを示し、前記第2読込制御フラグは、前
記切り換え時に代えて又は加えて、タイムサーチを含む
特殊再生時に前記読み込みが必要であるか否かを示す。
【0018】この態様によれば、再生の際に、タイムサ
ーチを含む特殊再生時に、第1読込制御フラグに従っ
て、読み込みが必要ないと示されていれば、静止画用の
部分ストリーム上の静止画情報や静止画制御情報の読み
込みは行われない。即ち、他の部分ストリーム(例え
ば、ビデオストリームやオーディオストリーム)上の画
像情報の読み込み及び再生が優先的に行われる。他方、
読み込みが必要あると示されていれば、静止画用の部分
ストリーム上の静止画情報や静止画制御情報の読み込み
が実行される。しかも、このようなタイムサーチを含む
特殊再生時に、第2読込制御フラグに従って、読み込み
が必要ないと示されていれば、静止画用の部分ストリー
ム上の静止画情報や静止画制御情報の読み込みは行われ
ない。即ち、他の部分ストリーム(例えば、ビデオスト
リームやオーディオストリーム)上の画像情報の読み込
み及び再生が優先的に行われる。他方、読み込みが必要
あると示されていれば、静止画用の部分ストリーム上の
静止画情報や静止画制御情報の読み込みが実行される。
従って、いずれの場合にも、タイムサーチで指定された
再生開始個所における主映像や静止画の再生が滞るよう
な事態を積極的に回避可能となる。そして、タイムサー
チ以外の、チャプターサーチ、早送り、巻き戻し等の特
殊再生の場合にも、同様に、再生開始個所における主映
像や静止画の再生が滞るような事態を積極的に回避可能
となる。
【0019】本発明の情報記録媒体の他の態様では、前
記再生シーケンス情報は、各再生シーケンスを論理的に
アクセス可能なプレイリストの単位で規定するプレイリ
スト情報からなり、前記第1読込制御フラグは、前記再
生項目として、前記プレイリストを構成する複数のプレ
イアイテム間の移行時に前記読み込みが必要であるか否
かを示す。
【0020】この態様によれば、再生の際に、再生シー
ケンスにおけるプレイアイテムの移行時に、第1読込制
御フラグに従って、読み込みが必要ないと示されていれ
ば、静止画用の部分ストリーム上の静止画情報や静止画
制御情報の読み込みは行われない。他方、このようなプ
レイアイテムの移行時に、第1読込制御フラグに従っ
て、読み込みが必要あると示されていれば、静止画用の
部分ストリーム上の静止画情報や静止画制御情報の読み
込みが実行される。いずれの場合にも、再生シーケンス
情報及び第1読込制御フラグに従って、任意のプレイア
イテムにおいて再生開始を良好に行える。
【0021】本発明の情報記録媒体の他の態様では、前
記オブジェクト情報ファイルは、前記オブジェクトデー
タファイルの再生を制御するための他の再生制御情報と
して、多重化される複数のパケットと前記複数の部分ス
トリームとの対応関係を定義する対応定義情報を格納す
る。
【0022】この態様によれば、オブジェクト情報ファ
イルは、対応定義情報(例えば後述の如き、部分ストリ
ーム別のパケットのアドレス情報或いはこれらを含んで
なるESマップテーブルなど)を、他の再生制御情報と
して格納する。従って、このような再生制御情報及び再
生シーケンス情報に基づいて、情報再生装置におけるオ
ブジェクトデータの再生が可能となる。
【0023】この態様では、前記対応定義情報は、各部
分ストリームを構成するパケットに係る連続番号の少な
くとも一部とこれに対応する表示開始時刻とを含んでな
るアドレス情報を、前記複数の部分ストリーム別に有す
るように構成してもよい。
【0024】このように構成すれば、情報再生装置で
は、各部分ストリームに対応するパケットのアドレス情
報に基づいて、一連の部分ストリームを適切に再生でき
る。
【0025】この場合更に、前記コンテンツ情報がMP
EG2規格に基づく映像情報である場合に、前記アドレ
ス情報は、Iピクチャに係るパケットの連続番号とこれ
に対応する表示開始時刻とを含んでなるように構成して
もよい。
【0026】このように構成すれば、再生時には、Iピ
クチャに係るパケットの連続番号に基づき当該パケット
のアドレスを特定でき、これに対応する表示開始時刻に
基づいてIピクチャを再生できる。更に、このIピクチ
ャに基づいて、Bピクチャ及びPピクチャを再生でき、
並びにこのような映像情報に対応する音声情報が存在す
る場合には該音声情報を再生できる。即ち、Iピクチャ
に係るパケットへのアクセスが可能とされており、更に
アクセスされたIピクチャに関連する映像情報や音声情
報に係るパケットへのアクセスも可能となり、一連のコ
ンテンツを適切に再生可能となる。この際特に、Bピク
チャ及びPピクチャに係るパケットのアドレス情報や、
対応する音声情報に係るパケットのアドレス情報を記述
する必要が無いので、全体として情報記録媒体に記録す
る情報量の削減を図れる。
【0027】尚、本発明の情報記録媒体では、前記対応
定義情報は、同一時刻に多重化される複数のパケット間
で固有に付与されるパケット識別番号を前記部分ストリ
ーム別に示すテーブル情報を有してよい。
【0028】このように構成すれば、パケット識別番号
を部分ストリーム別に示すテーブル情報(例えば、後述
のESマップテーブル或いはESアドレス情報)を参照
することによって、いずれの再生時刻についても所望の
部分ストリームがどのパケットに対応しているのかを迅
速に特定できる。これにより、所望の部分ストリームの
再生が可能となる。更に、複数のパケットは夫々、コン
テンツ情報の再生時間軸上における再生時刻を示す時間
情報(例えば、後述のATC情報)を格納すると共に連
続番号を示す情報を格納しないパケットヘッダを有する
ように構成してもよい。即ち、本発明によれば、前述の
如く各パケットのパケットヘッダに、連続番号を示す情
報を格納しておかなくても、このような時間情報に応じ
た再生を問題なく実行できる。逆に、このような構成に
よって、パケットヘッダの肥大化を防げる。
【0029】これらのアドレス情報に係る態様では、前
記対応定義情報における前記静止画用以外の一の部分ス
トリームに係るアドレス情報は、該一の部分ストリーム
を構成する複数のパケットのうち所定条件を満たすパケ
ットに係るアドレス情報であり、前記対応定義情報にお
ける前記静止画用の部分ストリームに係るアドレス情報
は、前記一の部分ストリームに係るアドレス情報で位置
が特定されるパケットのみの並びにおいて相隣接する二
つのパケットにより特定されるエントリー区間によって
記述されてよい。
【0030】このように構成すれば、アドレス情報は、
例えばビデオストリームなどの一の部分ストリームにつ
いては、例えばIピクチャの先頭パケットなどの特定条
件を満たすパケットに係るアドレス情報が対応定義情報
に記述される。これに対して、係るアドレス情報で位置
が特定されるパケット(例えば、Iピクチャの先頭パケ
ット)のみの並びにおいて相隣接する二つのパケットに
より特定されるエントリー区間によって、静止画用の部
分ストリームについてのアドレス情報は記述される。即
ち、静止画用の部分ストリームを構成するパケットにつ
いては、その記録位置を直接示すアドレス情報を記述す
る変わりに、その記録位置が属するエントリー区間が記
述される。そして、再生時には、静止画用の部分ストリ
ームについては、対応定義情報を用いてのエントリー区
間の特定後に、オブジェクトデータファイル内で当該特
定されたエントリー区間内で、静止画情報或いは静止画
制御情報を探せばよい。これにより、静止画用の部分ス
トリームを構成する各パケットの記録位置をアドレス情
報として対応定義情報に記述する場合と比較して、当該
アドレス情報のデータ量を全体として低減できる。
【0031】尚、本発明において「エントリーポイン
ト」とは、ESアドレス情報で位置が特定されるパケッ
トを指す。また「エントリー区間」とは、ESアドレス
情報により記録位置が特定されるパケットのみの並びに
おいて相隣接する二つのパケットにより特定されるTS
オブジェクト上における各区間を指し、好ましくは、こ
のようなエントリー区間は、二つのパケットに係る二つ
の連続番号間として記述するのではなく、該二つのパケ
ットに係る静止画情報の表示開始時刻の間として記述す
る。このように記述すれば、編集作業等により幾つかの
パケットが除去されて、パケットの連続番号に当初から
のずれが生じても、表示時刻の間にはずれが生じず、従
ってエントリー区間に変更は生じないからである。但
し、このような編集作業等を無視可能な環境下では、エ
ントリー区間は、該二つのパケットに係る二つの連続番
号間として記述してもよい。
【0032】更に本発明において、再生時に実行される
オブジェクトデータファイル内における「エントリー区
間の特定」は、例えば各オブジェクトデータファイル内
において連続番号が“0”或いは“1”とされる最初に
記録されるパケットなどの、基準となるパケット(以下
適宜“基準パケット”という)から何番目のパケットで
あるかによって、エントリー区間の各端を規定するパケ
ットのアドレスを特定すればよい。そして、この特定さ
れたアドレスに従って、オブジェクトデータファイル内
において、任意の連続番号を有するパケットへのアクセ
スが可能となり、即ち、任意のエントリー区間へのアク
セスが可能となる。例えば、このような連続番号は、多
重記録時にオブジェクトデータファイル内で基準パケッ
トの連続番号“0”から始まり、記録順に応じて昇順に
連続するものである。従ってまた、パケットの連続番号
を示す情報を、各パケット自体に付加しておく必要も無
い。尚、ここに言うパケットのアドレスとは、物理アド
レスでもよいが、より一般には論理アドレスであり、実
際の物理アドレスは、ファイルシステムの管理によって
論理アドレスから一義的に特定される性質のものであ
る。
【0033】更にまた本発明において、静止画情報や静
止画制御情報等の情報が、「エントリー区間に含まれる
或いはエントリー区間内に位置する」とは、当該情報を
格納する全てのパケットが当該エントリー区間に含まれ
る意味の他、当該情報を格納する先頭パケットが当該エ
ントリー区間に含まれる意味である。即ち、本願におい
て、静止画情報や静止画制御情報等の位置とは、特に断
りがない限り、通常はその先頭パケット(後述のSPD
やSCP)の位置を意味するものとする。但し、終端パ
ケットや中央パケット或いは先頭から所定位置にあるパ
ケットで、このような先頭パケットを代用することも可
能である。
【0034】本発明の情報記録媒体の他の態様では、前
記オブジェクト情報ファイルは、前記再生制御情報とし
て、前記関連グループ内における前記情報再生装置によ
り相互に切り替え可能な複数の部分ストリームの集合を
サブグループとして定義するサブグループ定義情報を更
に格納する。
【0035】この態様によれば、オブジェクト情報ファ
イルは、サブグループ定義情報(例えば、後述のPU情
報)を、オブジェクトデータファイルの情報再生装置に
よる再生を制御するための再生制御情報の一つとして格
納する。従って、このサブグループ定義情報に記述され
た、関連グループ内における情報再生装置により相互に
切り替え可能な複数の部分ストリームのサブグループ
(例えば、後述のPU)に基づいて、例えばマルチビジ
ョン放送或いはマルチビュー放送、二ヶ国語放送、二ヶ
国語字幕放送等の特定関係をなす関連グループ内におけ
る、切り替え自由なエレメンタリーストリームを、情報
再生装置側でも簡便に認識できる。
【0036】尚、以上説明した本発明の各種態様におい
ては、関連グループ定義情報は、関連グループとして夫
々定義される二つ以上の集合に同一コンテンツが共通し
て属することが可能なように定義してもよいし、サブグ
ループ定義情報は、前記サブグループとして夫々定義さ
れる二つ以上の集合に同一の部分ストリームが共通して
属することが可能なように定義してもよい。また、全体
ストリームは、コンテンツ情報として主映像情報から構
成される部分ストリームを二つ以上含んでなってもよい
し、コンテンツ情報として、主映像情報から構成される
部分ストリームと副映像情報から構成される部分ストリ
ームとを含んでなってもよい。更に関連グループ定義情
報は、複数のプログラムからなる一番組に対応する複数
の一連のコンテンツを前記関連グループとして定義する
ものを含んでもよいし、一つのプログラムからなる一番
組に対応する前記複数の一連のコンテンツを前記関連グ
ループとして定義するものを含んでもよい。
【0037】本発明の情報記録媒体の他の態様では、前
記静止画制御情報は、前記静止画情報に基づき表示され
る静止画の表示開始時刻及び該静止画の表示時間を示す
情報を含む。
【0038】この態様によれば、静止画制御情報に含ま
れる表示開始時刻及び該静止画の表示時間を示す情報に
基づいて、対応する静止画情報による静止画再生を、製
作者の意図に応じた所望時間だけ実行できる。
【0039】本発明の情報記録媒体の他の態様では、前
記少なくとも一つの部分ストリームを構成する複数のパ
ケットは、前記静止画情報及び前記静止画制御情報のう
ち少なくとも一方を含む静止画情報セットであってその
構造を示す構造情報を更に含む当該静止画情報セットの
断片を、夫々格納するパケットを含む。
【0040】この態様によれば、静止画情報や静止画制
御情報は、構造情報と共に静止画情報セットとしてまと
められた構造を有し、その構造については当該構造情報
により示されている。このため、オブジェクトデータフ
ァイル内において、任意の静止画情報セットにおける先
頭パケットにアクセスして構造情報を取得すれば、この
静止画情報セットを構成する全パケットを夫々、構造情
報に基づいて(例えば、当該構造内でカウントすること
によって)特定できる。言い換えれば、オブジェクト情
報ファイルに格納すべき、静止画情報や静止画制御情報
のアドレス或いはエントリー区間を特定するために必要
な対応定義情報内のアドレス情報のデータ量を小さくで
きる。
【0041】本発明の情報記録装置は上記課題を解決す
るために、情報記録媒体上に、一連のコンテンツをなす
コンテンツ情報から夫々構成される複数の部分ストリー
ムを含んでなる全体ストリームを、物理的にアクセス可
能な単位であるパケット単位で多重記録する情報記録装
置であって、論理的にアクセス可能な単位であると共に
前記コンテンツ情報の断片を夫々格納するパケットを含
む複数のパケットからなるオブジェクトデータを格納す
るオブジェクトデータファイルを記録する第1記録手段
と、前記オブジェクトデータの再生シーケンスを規定す
る再生シーケンス情報を格納する再生シーケンス情報フ
ァイルを記録する第2記録手段と、前記オブジェクトデ
ータの再生を制御するための再生制御情報として、前記
複数の部分ストリームを構成する複数のコンテンツ情報
のうち特定の関連を有する集合を関連グループとして定
義する関連グループ定義情報を格納するオブジェクト情
報ファイルを記録する第3記録手段とを備えており、前
記複数の部分ストリームのうち一つ又は複数は、前記コ
ンテンツ情報の一つである静止画情報の断片を格納する
複数のパケット及び前記静止画情報の表示を制御するた
めの静止画制御情報の断片を格納する複数のパケット
を、一つの静止画用の部分ストリームにまとめた形で又
は二つ以上の静止画用の部分ストリームに分けた形で含
んで構成されており、前記再生シーケンス情報は、各再
生シーケンスにおける再生項目間の移行時に前記静止画
情報及び前記静止画制御情報の少なくとも一方の読み込
みが必要であるか否かを示す第1読込制御フラグを含
み、前記関連グループ定義情報は、前記関連グループに
属する各コンテンツの切り換え時に前記読み込みが必要
であるか否かを示す第2読込制御フラグを含む。
【0042】本発明の情報記録装置によれば、例えばシ
ステムコントローラ、エンコーダ、後述のTSオブジェ
クト生成器、光ピックアップ等の第1記録手段により、
オブジェクトデータを格納するオブジェクトデータファ
イルを記録し、例えばシステムコントローラ、エンコー
ダ、後述のTSオブジェクト生成器、光ピックアップ等
の第2記録手段により、再生シーケンス情報を格納する
再生シーケンス情報ファイルを記録し、例えばシステム
コントローラ、エンコーダ、後述のTSオブジェクト生
成器、光ピックアップ等の第3記録手段により、再生制
御情報として、関連グループ定義情報を格納するオブジ
ェクト情報ファイルを記録する。そして、一つ或いは複
数の静止画用の部分ストリームについて、再生シーケン
ス情報は、第1読込制御フラグを含み、前記関連グルー
プ定義情報は、第2読込制御フラグを含んで構成されて
いる。従って、上述した本発明の情報記録媒体に、例え
ばMPEG2のトランスポートストリームの少なくとも
一部の如き、ビットマップやJPEG等の静止画情報を
含めた各種のコンテンツ情報を多重記録できる。
【0043】尚、上述した本発明の情報記録媒体におけ
る各種態様に対応して、本発明の情報記録装置も各種態
様を採ることが可能である。
【0044】本発明の情報記録方法は上記課題を解決す
るために、情報記録媒体上に、一連のコンテンツをなす
コンテンツ情報から夫々構成される複数の部分ストリー
ムを含んでなる全体ストリームを、物理的にアクセス可
能な単位であるパケット単位で多重記録する情報記録方
法であって、論理的にアクセス可能な単位であると共に
前記コンテンツ情報の断片を夫々格納するパケットを含
む複数のパケットからなるオブジェクトデータを格納す
るオブジェクトデータファイルを記録する第1記録工程
と、前記オブジェクトデータの再生シーケンスを規定す
る再生シーケンス情報を格納する再生シーケンス情報フ
ァイルを記録する第2記録工程と、前記オブジェクトデ
ータの再生を制御するための再生制御情報として、前記
複数の部分ストリームを構成する複数のコンテンツ情報
のうち特定の関連を有する集合を関連グループとして定
義する関連グループ定義情報を格納するオブジェクト情
報ファイルを記録する第3記録工程とを備えており、前
記複数の部分ストリームのうち一つ又は複数は、前記コ
ンテンツ情報の一つである静止画情報の断片を格納する
複数のパケット及び前記静止画情報の表示を制御するた
めの静止画制御情報の断片を格納する複数のパケット
を、一つの静止画用の部分ストリームにまとめた形で又
は二つ以上の静止画用の部分ストリームに分けた形で含
んで構成されており、前記再生シーケンス情報は、各再
生シーケンスにおける再生項目間の移行時に前記静止画
情報及び前記静止画制御情報の少なくとも一方の読み込
みが必要であるか否かを示す第1読込制御フラグを含
み、前記関連グループ定義情報は、前記関連グループに
属する各コンテンツの切り換え時に前記読み込みが必要
であるか否かを示す第2読込制御フラグを含む。
【0045】本発明の情報記録方法によれば、第1記録
工程により、オブジェクトデータを格納するオブジェク
トデータファイルを記録し、第2記録工程により、再生
シーケンス情報を格納する再生シーケンス情報ファイル
を記録し、第3記録工程により、再生制御情報として、
関連グループ定義情報を格納するオブジェクト情報ファ
イルを記録する。そして、一つ或いは複数の静止画用の
部分ストリームについて、再生シーケンス情報は、第1
読込制御フラグを含み、前記関連グループ定義情報は、
第2読込制御フラグを含んで構成されている。従って、
上述した本発明の情報記録媒体に、例えばMPEG2の
トランスポートストリームの少なくとも一部の如き、ビ
ットマップやJPEGデータ等の静止画情報を含めた各
種のコンテンツ情報を多重記録できる。
【0046】尚、上述した本発明の情報記録媒体におけ
る各種態様に対応して、本発明の情報記録方法も各種態
様を採ることが可能である。
【0047】本発明の情報再生装置は上記課題を解決す
るために、上述した本発明の情報記録媒体(その各種態
様も含む)から前記記録されたコンテンツ情報を再生す
る情報再生装置であって、前記情報記録媒体から情報を
物理的に読み取る読取手段と、該読取手段により読み取
られた情報に含まれる前記再生制御情報及び前記再生シ
ーケンス情報に基づいて、前記読取手段により読み取ら
れた情報に含まれる前記オブジェクトデータを再生する
再生手段とを備える。
【0048】本発明の情報再生装置によれば、光ピック
アップ、復調器等の読取手段により、情報記録媒体から
情報をパケット単位等で物理的に読み取る。そして、シ
ステムコントローラ、デマルチプレクサ、デコーダ等の
再生手段により、この読み取られた情報に含まれる再生
制御情報及び再生シーケンス情報に基づいて、この読み
取られた情報に含まれるオブジェクトデータを再生す
る。従って、上述した本発明の情報記録媒体に多重記録
されたコンテンツ情報を、一連のコンテンツ情報として
適切に再生できる。この際特に、比較的データ量の大き
いビットマップやJPEG等の静止画情報は効率的に再
生可能とされ、再生処理における負担増加は効果的に抑
制されている。
【0049】より具体的には、再生シーケンスにおける
再生項目間の移行時やタイムサーチによる任意項目の再
生開始時に、第1読込制御フラグによって読み込みが必
要でないと示されていれば、静止画情報や前記静止画制
御情報の読み込みを行わず、例えば主映像(動画)等の
再生を優先させる。他方この際、第1読込制御フラグに
よって読み込みが必要であると示されていれば、静止画
情報や静止画制御情報の読み込みを行って、例えば主映
像(動画)等の再生と共に或いは主映像の再生に優先し
て、これらの静止画情報及び静止画制御情報による静止
画読み取りを実行する。更に、関連グループに属するコ
ンテンツの切り換え時やタイムサーチによる任意コンテ
ンツの再生開始時に、第2読込制御フラグによって読み
込みが必要でないと示されていれば、静止画情報や前記
静止画制御情報の読み込みを行わず、例えば主映像(動
画)等の再生を優先させる。他方この際、第2読込制御
フラグによって読み込みが必要であると示されていれ
ば、静止画情報や静止画制御情報の読み込みを行って、
例えば主映像(動画)等の再生と共に或いは主映像の再
生に優先して、これらの静止画情報及び静止画制御情報
による静止画読み取りを実行する。
【0050】尚、上述した本発明の情報記録媒体におけ
る各種態様に対応して、本発明の情報再生装置も各種態
様を採ることが可能である。
【0051】本発明の情報再生方法は上記課題を解決す
るために、上述した本発明の情報記録媒体(その各種態
様も含む)から前記記録されたコンテンツ情報を再生す
る情報再生方法であって、前記情報記録媒体から情報を
物理的に読み取る読取工程と、該読取工程により読み取
られた情報に含まれる前記再生制御情報及び前記再生シ
ーケンス情報に基づいて、前記読取工程により読み取ら
れた情報に含まれる前記オブジェクトデータを再生する
再生工程とを備える。
【0052】本発明の情報再生装置によれば、読取工程
により、情報記録媒体から情報をパケット単位等で物理
的に読み取る。そして、再生工程により、この読み取ら
れた情報に含まれる再生制御情報及び再生シーケンス情
報に基づいて、この読み取られた情報に含まれるオブジ
ェクトデータを再生する。従って、上述した本発明の情
報記録媒体に多重記録されたコンテンツ情報を、一連の
コンテンツ情報として適切に再生できる。この際特に、
比較的データ量の大きいビットマップやJPEG等の静
止画情報は効率的に再生可能とされ、再生処理における
負担増加は効果的に抑制されている。
【0053】尚、上述した本発明の情報記録媒体におけ
る各種態様に対応して、本発明の情報再生方法も各種態
様を採ることが可能である。
【0054】本発明の情報記録再生装置は上記課題を解
決するために、上述した本発明の情報記録媒体(その各
種態様も含む)に前記コンテンツ情報を記録し且つ該記
録されたコンテンツ情報を再生する情報記録再生装置で
あって、前記オブジェクトデータファイルを記録する第
1記録手段と、前記再生シーケンス情報ファイルを記録
する第2記録手段と、前記オブジェクト情報ファイルを
記録する第3記録手段と、前記情報記録媒体から情報を
物理的に読み取る読取手段と、該読取手段により読み取
られた情報に含まれる前記再生制御情報及び前記再生シ
ーケンス情報に基づいて、前記読取手段により読み取ら
れた情報に含まれる前記オブジェクトデータを再生する
再生手段とを備える。
【0055】本発明の情報記録再生装置によれば、上述
した本発明の情報記録装置と同様に、第1記録手段によ
り、オブジェクトデータファイルを記録し、第2記録手
段により、再生シーケンス情報ファイルを記録し、第3
記録手段により、オブジェクト情報ファイルを記録す
る。その後、上述した本発明の情報再生装置と同様に、
読取手段により、情報記録媒体から情報を物理的に読み
取り、再生手段により、この読み取られた情報に含まれ
る再生制御情報及び再生シーケンス情報に基づいて、こ
の読み取られた情報に含まれるオブジェクトデータを再
生する。従って、上述した本発明の情報記録媒体に、例
えばMPEG2のトランスポートストリームの少なくと
も一部の如き、ビットマップやJPEG等の静止画情報
を含む各種のコンテンツ情報を多重記録でき、更にこの
多重記録されたコンテンツ情報を静止画再生も含めて適
切に再生できる。
【0056】尚、上述した本発明の情報記録媒体におけ
る各種態様に対応して、本発明の情報記録再生装置も各
種態様を採ることが可能である。
【0057】本発明の情報記録再生方法は上記課題を解
決するために、上述した本発明の情報記録媒体(その各
種態様も含む)に前記コンテンツ情報を記録し且つ該記
録されたコンテンツ情報を再生する情報記録再生方法で
あって、前記オブジェクトデータファイルを記録する第
1記録工程と、前記再生シーケンス情報ファイルを記録
する第2記録工程と、前記オブジェクト情報ファイルを
記録する第3記録工程と、前記情報記録媒体から情報を
物理的に読み取る読取工程と、該読取工程により読み取
られた情報に含まれる前記再生制御情報及び前記再生シ
ーケンス情報に基づいて、前記読取工程により読み取ら
れた情報に含まれる前記オブジェクトデータを再生する
再生工程とを備える。
【0058】本発明の情報記録再生方法によれば、上述
した本発明の情報記録方法と同様に、第1記録工程によ
り、オブジェクトデータファイルを記録し、第2記録工
程により、再生シーケンス情報ファイルを記録し、第3
記録工程により、オブジェクト情報ファイルを記録す
る。その後、上述した本発明の情報再生方法と同様に、
読取工程により、情報記録媒体から情報を物理的に読み
取り、再生工程により、この読み取られた情報に含まれ
る再生制御情報及び再生シーケンス情報に基づいて、こ
の読み取られた情報に含まれるオブジェクトデータを再
生する。従って、上述した本発明の情報記録媒体に、例
えばMPEG2のトランスポートストリームの少なくと
も一部の如き、ビットマップやJPEG等の静止画情報
を含む各種のコンテンツ情報を多重記録でき、更にこの
多重記録されたコンテンツ情報を静止画再生も含めて適
切に再生できる。
【0059】尚、上述した本発明の情報記録媒体におけ
る各種態様に対応して、本発明の情報記録再生方法も各
種態様を採ることが可能である。
【0060】本発明の記録制御用のコンピュータプログ
ラムは上記課題を解決するために、上述した本発明の情
報記録装置(但し、その各種態様も含む)に備えられた
コンピュータを制御する記録制御用のコンピュータプロ
グラムであって、該コンピュータを、前記第1記録手
段、前記第2記録手段及び前記第3記録手段の少なくと
も一部として機能させる。
【0061】本発明の記録制御用のコンピュータプログ
ラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納する
ROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディス
ク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコ
ンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コン
ピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータ
にダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発
明に係る情報記録装置を比較的簡単に実現できる。
【0062】本発明の再生制御用のコンピュータプログ
ラムは上記課題を解決するために、上述した本発明の情
報再生装置(但し、その各種態様も含む)に備えられた
コンピュータを制御する再生制御用のコンピュータプロ
グラムであって、該コンピュータを、前記再生手段の少
なくとも一部として機能させる。
【0063】本発明の再生制御用のコンピュータプログ
ラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納する
ROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディス
ク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコ
ンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コン
ピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータ
にダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発
明に係る情報再生装置を比較的簡単に実現できる。
【0064】本発明の記録再生制御用のコンピュータプ
ログラムは上記課題を解決するために、上述した本発明
の情報記録再生装置(但し、その各種態様も含む)に備
えられたコンピュータを制御する記録再生制御用のコン
ピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記
第1記録手段、前記第2記録手段、前記第3記録手段及
び前記再生手段の少なくとも一部として機能させる。
【0065】本発明の記録再生制御用のコンピュータプ
ログラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納
するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードデ
ィスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラム
をコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該
コンピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュ
ータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した
本発明に係る情報記録再生装置を比較的簡単に実現でき
る。
【0066】本発明の制御信号を含むデータ構造は上記
課題を解決するために、一連のコンテンツをなすコンテ
ンツ情報から夫々構成される複数の部分ストリームを含
んでなる全体ストリームが、物理的にアクセス可能な単
位であるパケット単位で多重記録されており、論理的に
アクセス可能な単位であると共に前記コンテンツ情報の
断片を夫々格納するパケットを含む複数のパケットから
なるオブジェクトデータを格納するオブジェクトデータ
ファイルと、前記オブジェクトデータの再生シーケンス
を規定する再生シーケンス情報を格納する再生シーケン
ス情報ファイルと、前記オブジェクトデータの再生を制
御するための再生制御情報として、前記複数の部分スト
リームを構成する複数のコンテンツ情報のうち特定の関
連を有する集合を関連グループとして定義する関連グル
ープ定義情報を格納するオブジェクト情報ファイルとを
備えており、前記複数の部分ストリームのうち一つ又は
複数は、前記コンテンツ情報の一つである静止画情報の
断片を格納する複数のパケット及び前記静止画情報の表
示を制御するための静止画制御情報の断片を格納する複
数のパケットを、一つの静止画用の部分ストリームにま
とめた形で又は二つ以上の静止画用の部分ストリームに
分けた形で含んで構成されており、前記再生シーケンス
情報は、各再生シーケンスにおける再生項目間の移行時
に前記静止画情報及び前記静止画制御情報の少なくとも
一方の読み込みが必要であるか否かを示す第1読込制御
フラグを含み、前記関連グループ定義情報は、前記関連
グループに属する各コンテンツの切り換え時に前記読み
込みが必要であるか否かを示す第2読込制御フラグを含
む。
【0067】本発明の制御信号を含むデータ構造によれ
ば、上述した本発明の情報記録媒体の場合と同様に、例
えばMPEG2のトランスポートストリームに準拠し
て、ビットマップやJPEG等の静止画情報を含む複雑
なコンテンツ情報を多重記録し、静止画再生も含めて再
生することが可能となる。
【0068】尚、上述した本発明の情報記録媒体におけ
る各種態様に対応して、本発明の制御信号を含むデータ
構造も各種態様を採ることが可能である。
【0069】本発明のこのような作用及び他の利得は次
に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0070】
【発明の実施の形態】(情報記録媒体)図1から図7を
参照して、本発明の情報記録媒体の実施形態について説
明する。本実施形態は、本発明の情報記録媒体を、記録
(書き込み)及び再生(読み出し)が可能な型の光ディ
スクに適用したものである。
【0071】先ず図1を参照して、本実施形態の光ディ
スクの基本構造について説明する。ここに図1は、上側
に複数のエリアを有する光ディスクの構造を概略平面図
で示すと共に、下側にその径方向におけるエリア構造を
概念図で対応付けて示すものである。
【0072】図1に示すように、光ディスク100は、
例えば、記録(書き込み)が複数回又は1回のみ可能
な、光磁気方式、相変化方式等の各種記録方式で記録可
能とされており、DVDと同じく直径12cm程度のデ
ィスク本体上の記録面に、センターホール102を中心
として内周から外周に向けて、リードインエリア10
4、データエリア106及びリードアウトエリア108
が設けられている。そして、各エリアには、例えば、セ
ンターホール102を中心にスパイラル状或いは同心円
状に、グルーブトラック及びランドトラックが交互に設
けられており、このグルーブトラックはウオブリングさ
れてもよいし、これらのうち一方又は両方のトラックに
プレピットが形成されていてもよい。尚、本発明は、こ
のような三つのエリアを有する光ディスクには特に限定
されない。
【0073】次に図2を参照して、本実施形態の光ディ
スクに記録されるトランスポートストリーム(TS)の
構成について説明する。ここに、図2(a)は、比較の
ため、従来のDVDにおけるMPEG2のプログラムス
トリームの構成を図式的に示すものであり、図2(b)
は、MPEG2のトランスポートストリーム(TS)の
構成を図式的に示すものである。
【0074】図2(a)において、一つのプログラムス
トリームは、時間軸tに沿って、主映像情報たるビデオ
データ用のビデオストリームを1本だけ含み、更に、音
声情報たるオーディオデータ用のオーディオストリーム
を最大で8本含み且つ副映像情報たるサブピクチャデー
タ用のサブピクチャストリームを最大で32本含んでな
る。即ち、任意の時刻txにおいて多重化されるビデオ
データは、1本のビデオストリームのみに係るものであ
り、例えば複数のテレビ番組或いは複数の映画などに対
応する複数本のビデオストリームを同時にプログラムス
トリームに含ませることはできない。映像を伴うテレビ
番組等を多重化して伝送或いは記録するためには、各々
のテレビ番組等のために、少なくとも1本のビデオスト
リームが必要となるので、1本しかビデオストリームが
存在しないDVDのプログラムストリーム形式では、複
数のテレビ番組等を多重化して伝送或いは記録すること
はできないのである。
【0075】図2(b)において、一つのトランスポー
トストリーム(TS)は、主映像情報たるビデオデータ
用のエレメンタリーストリーム(ES)としてビデオス
トリームを複数本含んでなり、更に音声情報たるオーデ
ィオデータ用のエレメンタリーストリーム(ES)とし
てオーディオストリームを複数本含み且つ副映像情報た
るサブピクチャデータ用のエレメンタリーストリーム
(ES)としてサブピクチャストリームを複数本含んで
なる。即ち、任意の時刻txにおいて多重化されるビデ
オデータは、複数本のビデオストリームに係るものであ
り、例えば複数のテレビ番組或いは複数の映画などに対
応する複数のビデオストリームを同時にトランスポート
ストリームに含ませることが可能である。このように複
数本のビデオストリームが存在するトランスポートスト
リーム形式では、複数のテレビ番組等を多重化して伝送
或いは記録することが可能である。但し、現況のトラン
スポートストリームを採用するデジタル放送では、サブ
ピクチャストリームについては伝送していない。
【0076】尚、図2(a)及び図2(b)では説明の
便宜上、ビデオストリーム、オーディオストリーム及び
サブピクチャストリームを、この順に上から配列してい
るが、この順番は、後述の如くパケット単位で多重化さ
れる際の順番等に対応するものではない。トランスポー
トストリームでは、概念的には、例えば一つの番組に対
して、1本のビデオストリーム、2本の音声ストリーム
及び2本のサブピクチャストリームからなる一まとまり
が対応している。
【0077】上述した本実施形態の光ディスク100
は、記録レートの制限内で、このように複数本のエレメ
ンタリーストリーム(ES)を含んでなるトランスポー
トストリーム(TS)を多重記録可能に、即ち複数の番
組或いはプログラムを同時に記録可能に構成されてい
る。
【0078】次に図3及び図4を参照して、光ディスク
100上に記録されるデータの構造について説明する。
ここに、図3は、光ディスク100上に記録されるデー
タ構造を模式的に示すものであり、図4は、図3に示し
た各オブジェクト内におけるデータ構造の詳細を模式的
に示すものである。
【0079】以下の説明において、「タイトル」とは、
複数の「プレイリスト」を連続して実行する再生単位で
あり、例えば、映画1本、テレビ番組1本などの論理的
に大きなまとまりを持った単位である。「プレイリス
ト」とは、「オブジェクト」の再生に必要な情報を格納
したファイルであり、オブジェクトへアクセスするため
のオブジェクトの再生範囲に関する情報が各々格納され
た複数の「アイテム」で構成されている。より具体的に
は、各アイテムには、オブジェクトの開始アドレスを示
す「INポイント情報」及び終了アドレスを示す「OU
Tポイント情報」が記述されている。尚、これらの「I
Nポイント情報」及び「OUTポイント情報」は夫々、
直接アドレスを示してもよいし、再生時間軸上における
時間或いは時刻など間接的にアドレスを示してもよい。
そして、「オブジェクト」とは、上述したMPEG2の
トランスポートストリームを構成するコンテンツの実体
情報である。
【0080】図3において、光ディスク100は、論理
的構造として、ディスク情報ファイル110、プレイ
(P)リスト情報ファイル120、オブジェクト情報フ
ァイル130及びオブジェクトデータファイル140の
4種類のファイルを備えており、これらのファイルを管
理するためのファイルシステム105を更に備えてい
る。尚、図3は、光ディスク100上における物理的な
データ配置を直接示しているものではないが、図3に示
す配列順序を、図1に示す配列順序に対応するように記
録すること、即ち、ファイルシステム105等をリード
インエリア104に続いてデータ記録エリア106に記
録し、更にオブジェクトデータファイル140等をデー
タ記録エリア106に記録することも可能である。図1
に示したリードインエリア104やリードアウトエリア
108が存在せずとも、図3に示したファイル構造は構
築可能である。
【0081】ディスク情報ファイル110は、光ディス
ク100全体に関する総合的な情報を格納するファイル
であり、ディスク総合情報112と、タイトル情報テー
ブル114と、その他の情報118とを格納する。ディ
スク総合情報112は、例えば光ディスク100内の総
タイトル数等を格納する。タイトル情報テーブル114
は、論理情報として、各タイトルのタイプ(例えば、シ
ーケンシャル再生型、分岐型など)や、各タイトルを構
成するプレイ(P)リスト番号をタイトル毎に格納す
る。
【0082】プレイリスト情報ファイル120は、各プ
レイリストの論理的構成を示すプレイ(P)リスト情報
テーブル121を格納し、これは、プレイ(P)リスト
総合情報122と、プレイ(P)リストポインタ124
と、複数のプレイ(P)リスト126(Pリスト#1〜
#n)と、その他の情報128とに分かれている。この
プレイリスト情報テーブル121には、プレイリスト番
号順に各プレイリスト126の論理情報を格納する。言
い換えれば、各プレイリスト126の格納順番がプレイ
リスト番号である。また、上述したタイトル情報テーブ
ル114で、同一のプレイリスト126を、複数のタイ
トルから参照することも可能である。即ち、タイトル#
nとタイトル#mとが同じプレイリスト#pを使用する
場合にも、プレイリスト情報テーブル121中のプレイ
リスト#pを、タイトル情報テーブル114でポイント
するように構成してもよい。
【0083】オブジェクト情報ファイル130は、各プ
レイリスト126内に構成される各アイテムに対するオ
ブジェクトデータファイル140中の格納位置(即ち、
再生対象の論理アドレス)や、そのアイテムの再生に関
する各種属性情報が格納される。本実施形態では特に、
オブジェクト情報ファイル130は、後に詳述する複数
のAU(アソシエートユニット)情報132I(AU#
1〜AU#q)を含んでなるAUテーブル131と、E
S(エレメンタリーストリーム)マップテーブル134
と、その他の情報138とを格納する。
【0084】オブジェクトデータファイル140は、ト
ランスポートストリーム(TS)別のTSオブジェクト
142(TS#1オブジェクト〜TS#sオブジェク
ト)、即ち実際に再生するコンテンツの実体データを、
複数格納する。
【0085】尚、図3を参照して説明した4種類のファ
イルは、更に夫々複数のファイルに分けて格納すること
も可能であり、これらを全てファイルシステム105に
より管理してもよい。例えば、オブジェクトデータファ
イル140を、オブジェクトデータファイル#1、オブ
ジェクトデータファイル#2、…というように複数に分
けることも可能である。
【0086】図4に示すように、論理的に再生可能な単
位である図3に示したTSオブジェクト142は、例え
ば6kBのデータ量を夫々有する複数のアラインドユニ
ット143に分割されてなる。アラインドユニット14
3の先頭は、TSオブジェクト142の先頭に一致(ア
ラインド)されている。各アラインドユニット143は
更に、192Bのデータ量を夫々有する複数のソースパ
ケット144に細分化されている。ソースパケット14
4は、物理的に再生可能な単位であり、この単位即ちパ
ケット単位で、光ディスク100上のデータのうち少な
くともビデオデータ、オーディオデータ及びサブピクチ
ャデータは多重化されており、その他の情報についても
同様に多重化されてよい。各ソースパケット144は、
4Bのデータ量を有する、再生時間軸上におけるTS
(トランスポートストリーム)パケットの再生処理開始
時刻を示すパケットアライバルタイムスタンプ等の再生
を制御するための制御情報145と、188Bのデータ
量を有するTSパケット146とを含んでなる。TSパ
ケット146は、パケットヘッダ146aをその先頭部
に有し、ビデオデータがパケット化されて「ビデオパケ
ット」とされるか、オーディオデータがパケット化され
て「オーディオパケット」とされるか、又はサブピクチ
ャデータがパケット化されて「サブピクチャパケット」
とされるか、若しくは、その他のデータがパケット化さ
れる。
【0087】次に図5及び図6を参照して、図2(b)
に示した如きトランスポートストリーム形式のビデオデ
ータ、オーディオデータ、サブピクチャデータ等が、図
4に示したTSパケット146により、光ディスク10
0上に多重記録される点について説明する。ここに、図
5は、上段のプログラム#1(PG1)用のエレメンタ
リーストリーム(ES)と中段のプログラム#2(PG
2)用のエレメンタリーストリーム(ES)とが多重化
されて、これら2つのプログラム(PG1&2)用のト
ランスポートストリーム(TS)が構成される様子を、
横軸を時間軸として概念的に示すものであり、図6は、
一つのトランスポートストリーム(TS)内に多重化さ
れたTSパケットのイメージを、時間の沿ったパケット
配列として概念的に示すものである。
【0088】図5に示すように、プログラム#1用のエ
レメンタリーストリーム(上段)は、例えば、プログラ
ム#1用のビデオデータがパケット化されたTSパケッ
ト146が時間軸(横軸)に対して離散的に配列されて
なる。プログラム#2用のエレメンタリーストリーム
(中段)は、例えば、プログラム#2用のビデオデータ
がパケット化されたTSパケット146が時間軸(横
軸)に対して離散的に配列されてなる。そして、これら
のTSパケット146が多重化されて、これら二つのプ
ログラム用のトランスポートストリーム(下段)が構築
されている。尚、図5では説明の便宜上省略している
が、図2(b)に示したように、実際には、プログラム
#1用のエレメンタリーストリームとして、オーディオ
データがパケット化されたTSパケットからなるエレメ
ンタリーストリームやサブピクチャデータがパケット化
されたTSパケットからなるサブピクチャストリームが
同様に多重化されてもよく、更にこれらに加えて、プロ
グラム#2用のエレメンタリーストリームとして、オー
ディオデータがパケット化されたTSパケットからなる
エレメンタリーストリームやサブピクチャデータがパケ
ット化されたTSパケットからなるサブピクチャストリ
ームが同様に多重化されてもよい。
【0089】図6に示すように、本実施形態では、この
ように多重化された多数のTSパケット146から、一
つのTSストリームが構築される。そして、多数のTS
パケット146は、このように多重化された形で、パケ
ットアライバルタイムスタンプ等145の情報を付加
し、光ディスク100上に多重記録される。尚、図6で
は、プログラム#i(i=1,2,3)を構成するデー
タからなるTSパケット146に対して、j(j=1,
2,…)をプログラムを構成するストリーム別の順序を
示す番号として、“Element(i0j)”で示し
ており、この(i0j)は、エレメンタリーストリーム
別のTSパケット146の識別番号たるパケットIDと
されている。このパケットIDは、複数のTSパケット
146が同一時刻に多重化されても相互に区別可能なよ
うに、同一時刻に多重化される複数のTSパケット14
6間では固有の値が付与されている。
【0090】また図6では、PAT(プログラムアソシ
エーションテーブル)及びPMT(プログラムマップテ
ーブル)も、TSパケット146単位でパケット化され
且つ多重化されている。これらのうちPATは、複数の
PMTのパケットIDを示すテーブルを格納している。
特にPATは、所定のパケットIDとして、図6のよう
に(000)が付与されることがMPEG2規格で規定
されている。即ち、同一時刻に多重化された多数のパケ
ットのうち、パケットIDが(000)であるTSパケ
ット146として、PATがパケット化されたTSパケ
ット146が検出されるように構成されている。そし
て、PMTは、一又は複数のプログラムについて各プロ
グラムを構成するエレメンタリーストリーム別のパケッ
トIDを示すテーブルを格納している。PMTには、任
意のパケットIDを付与可能であるが、それらのパケッ
トIDは、上述の如くパケットIDが(000)として
検出可能なPATにより示されている。従って、同一時
刻に多重化された多数のパケットのうち、PMTがパケ
ット化されたTSパケット146(即ち、図6でパケッ
トID(100)、(200)、(300)が付与され
たTSパケット146)が、PATにより検出されるよ
うに構成されている。
【0091】図6に示した如きトランスポートストリー
ムがデジタル伝送されて来た場合、チューナは、このよ
うに構成されたPAT及びPMTを参照することによ
り、多重化されたパケットの中から所望のエレメンタリ
ーストリームに対応するものを抜き出して、その復調が
可能となるのである。
【0092】そして、本実施の形態では、図4に示した
TSオブジェクト142内に格納されるTSパケット1
46として、このようなPATやPMTのパケットを含
む。即ち、図6に示した如きトランスポートストリーム
が伝送されてきた際に、そのまま光ディスク100上に
記録できるという大きな利点が得られる。
【0093】更に、本実施形態では、このように記録さ
れたPATやPMTについては光ディスク100の再生
時には参照することなく、代わりに図3に示した後に詳
述するAUテーブル131及びESマップテーブル13
4を参照することによって、より効率的な再生を可能と
し、複雑なマルチビジョン再生等にも対処可能とする。
このために本実施形態では、例えば復調時や記録時にP
AT及びPMTを参照することで得られるエレメンタリ
ーストリームとパケットとの対応関係を、AUテーブル
131及びESマップテーブル134の形で且つパケッ
ト化或いは多重化しないで、オブジェクト情報ファイル
130内に格納するのである。
【0094】次に図7を参照して、光ディスク100上
のデータの論理構成について説明する。ここに、図7
は、光ディスク100上のデータの論理構成を、論理階
層からオブジェト階層或いは実体階層への展開を中心に
模式的に示したものである。
【0095】図7において、光ディスク100には、例
えば映画1本、テレビ番組1本などの論理的に大きなま
とまりであるタイトル200が、一又は複数記録されて
いる。各タイトル200は、一又は複数のプレイリスト
126から論理的に構成されている。各タイトル200
内で、複数のプレイリストはシーケンシャル構造を有し
てもよいし、分岐構造を有してもよい。
【0096】尚、単純な論理構成の場合、一つのタイト
ル200は、一つのプレイリスト126から構成され
る。また、一つのプレイリスト126を複数のタイトル
200から参照することも可能である。
【0097】各プレイリスト126は、複数のアイテム
(プレイアイテム)204から論理的に構成されてい
る。各プレイリスト126内で、複数のアイテム204
は、シーケンシャル構造を有してもよいし、分岐構造を
有してもよい。また、一つのアイテム204を複数のプ
レイリスト126から参照することも可能である。アイ
テム204に記述された前述のINポイント情報及びO
UTポイント情報により、TSオブジェクト142の再
生範囲が論理的に指定される。そして、論理的に指定さ
れた再生範囲についてオブジェクト情報130dを参照
することにより、最終的にはファイルシステムを介し
て、TSオブジェクト142の再生範囲が物理的に指定
される。ここに、オブジェクト情報130dは、TSオ
ブジェクト142の属性情報、TSオブジェクト142
内におけるデータサーチに必要なESアドレス情報13
4d等のTSオブジェクト142を再生するための各種
情報を含む(尚、図3に示したESマップテーブル13
4は、このようなESアドレス情報134dを複数含ん
でなる)。
【0098】そして、後述の情報記録再生装置によるT
Sオブジェクト142の再生時には、アイテム204及
びオブジェクト情報130dから、当該TSオブジェク
ト142における再生すべき物理的なアドレスが取得さ
れ、所望のエレメンタリーストリームの再生が実行され
る。
【0099】このように本実施形態では、アイテム20
4に記述されたINポイント情報及びOUTポイント情
報並びにオブジェクト情報130dのESマップテーブ
ル134(図3参照)内に記述されたESアドレス情報
134dにより、再生シーケンスにおける論理階層から
オブジェクト階層への関連付けが実行され、エレメンタ
リーストリームの再生が可能とされる。
【0100】以上詳述したように本実施形態では、光デ
ィスク100上においてTSパケット146の単位で多
重記録されており、これにより、図2(b)に示したよ
うな多数のエレメンタリーストリームを含んでなる、ト
ランスポートストリームを光ディスク100上に多重記
録可能とされている。本実施形態によれば、デジタル放
送を光ディスク100に記録する場合、記録レートの制
限内で複数の番組或いは複数のプログラムを同時に記録
可能であるが、ここでは一つのTSオブジェクト142
へ複数の番組或いは複数のプログラムを多重化して記録
する方法を採用している。以下、このような記録処理を
実行可能な情報記録再生装置の実施形態について説明す
る。
【0101】(情報記録再生装置)次に図8から図13
を参照して、本発明の情報記録再生装置の実施形態につ
いて説明する。ここに、図8は、情報記録再生装置のブ
ロック図であり、図9から図13は、その動作を示すフ
ローチャートである。
【0102】図8において、情報記録再生装置500
は、再生系と記録系とに大別されており、上述した光デ
ィスク100に情報を記録可能であり且つこれに記録さ
れた情報を再生可能に構成されている。本実施形態で
は、このように情報記録再生装置500は、記録再生用
であるが、基本的にその記録系部分から本発明の記録装
置の実施形態を構成可能であり、他方、基本的にその再
生系部分から本発明の情報再生装置の実施形態を構成可
能である。
【0103】情報記録再生装置500は、光ピックアッ
プ502、サーボユニット503、スピンドルモータ5
04、復調器506、デマルチプレクサ508、ビデオ
デコーダ511、オーディオデコーダ512、サブピク
チャデコーダ513、加算器514、システムコントロ
ーラ520、メモリ530、メモリ540、変調器60
6、フォーマッタ608、TSオブジェクト生成器61
0、ビデオエンコーダ611、オーディオエンコーダ6
12及びサブピクチャエンコーダ613を含んで構成さ
れている。システムコントローラ520は、ファイル
(File)システム/論理構造データ生成器521及
びファイル(File)システム/論理構造データ判読
器522を備えている。更にシステムコントローラ52
0には、メモリ530及び、タイトル情報等のユーザ入
力を行うためのユーザインタフェース720が接続され
ている。
【0104】これらの構成要素のうち、復調器506、
デマルチプレクサ508、ビデオデコーダ511、オー
ディオデコーダ512、サブピクチャデコーダ513及
び加算器514、並びにメモリ540から概ね再生系が
構成されている。他方、これらの構成要素のうち、変調
器606、フォーマッタ608、TSオブジェクト生成
器610、ビデオエンコーダ611、オーディオエンコ
ーダ612及びサブピクチャエンコーダ613から概ね
記録系が構成されている。そして、光ピックアップ50
2、サーボユニット503、スピンドルモータ504、
システムコントローラ520及びメモリ530、並びに
タイトル情報等のユーザ入力を行うためのユーザインタ
フェース720は、概ね再生系及び記録系の両方に共用
される。更に記録系については、TSオブジェクトデー
タ源700と、ビデオデータ源711、オーディオデー
タ源712及びサブピクチャデータ源713とが用意さ
れる。また、システムコントローラ520内に設けられ
るファイルシステム/論理構造データ生成器521は、
主に記録系で用いられ、ファイルシステム/論理構造判
読器522は、主に再生系で用いられる。
【0105】光ピックアップ502は、光ディスク10
0に対してレーザービーム等の光ビームLBを、再生時
には読み取り光として第1のパワーで照射し、記録時に
は書き込み光として第2のパワーで且つ変調させながら
照射する。サーボユニット503は、再生時及び記録時
に、システムコントローラ520から出力される制御信
号Sc1による制御を受けて、光ピックアップ502に
おけるフォーカスサーボ、トラッキングサーボ等を行う
と共にスピンドルモータ504におけるスピンドルサー
ボを行う。スピンドルモータ504は、サーボユニット
503によりスピンドルサーボを受けつつ所定速度で光
ディスク100を回転させるように構成されている。
【0106】(i) 記録系の構成及び動作:次に図8
から図12を参照して、情報記録再生装置500のうち
記録系を構成する各構成要素における具体的な構成及び
それらの動作を、場合分けして説明する。
【0107】(i−1) 作成済みのTSオブジェクト
を使用する場合:この場合について図8及び図9を参照
して説明する。
【0108】図8において、TSオブジェクトデータ源
700は、例えばビデオテープ、メモリ等の記録ストレ
ージからなり、TSオブジェクトデータD1を格納す
る。
【0109】図9では先ず、TSオブジェクトデータD
1を使用して光ディスク100上に論理的に構成する各
タイトルの情報(例えば、プレイリストの構成内容等)
は、ユーザインタフェース720から、タイトル情報等
のユーザ入力I2として、システムコントローラ520
に入力される。そして、システムコントローラ520
は、ユーザインタフェース720からのタイトル情報等
のユーザ入力I2を取り込む(ステップS21:Yes
及びステップS22)。この際、ユーザインタフェース
720では、システムコントローラ520からの制御信
号Sc4による制御を受けて、例えばタイトルメニュー
画面を介しての選択など、記録しようとする内容に応じ
た入力処理が可能とされている。尚、ユーザ入力が既に
実行済み等の場合には(ステップS21:No)、これ
らの処理は省略される。
【0110】次に、TSオブジェクトデータ源700
は、システムコントローラ520からのデータ読み出し
を指示する制御信号Sc8による制御を受けて、TSオ
ブジェクトデータD1を出力する。そして、システムコ
ントローラ520は、TSオブジェクト源700からT
SオブジェクトデータD1を取り込み(ステップS2
3)、そのファイルシステム/論理構造データ生成器5
21内のTS解析機能によって、例えば前述の如くビデ
オデータ等と共にパケット化されたPAT、PMT等に
基づいて、TSオブジェクトデータD1におけるデータ
配列(例えば、記録データ長等)、各エレメンタリース
トリームの構成の解析(例えば、後述のES_PID
(エレメンタリーストリーム・パケット識別番号)の理
解)などを行う(ステップS24)。
【0111】続いて、システムコントローラ520は、
取り込んだタイトル情報等のユーザ入力I2並びに、T
SオブジェクトデータD1のデータ配列及び各エレメン
タリーストリームの解析結果から、そのファイルシステ
ム/論理構造データ生成器521によって、論理情報フ
ァイルデータD4として、ディスク情報ファイル11
0、プレイリスト情報ファイル120、オブジェクト情
報ファイル130及びファイルシステム105(図3参
照)を作成する(ステップS25)。メモリ530は、
このような論理情報ファイルデータD4を作成する際に
用いられる。
【0112】尚、TSオブジェクトデータD1のデータ
配列及び各エレメンタリーストリームの構成情報等につ
いてのデータを予め用意しておく等のバリエーションは
当然に種々考えられるが、それらも本実施形態の範囲内
である。
【0113】図8において、フォーマッタ608は、T
SオブジェクトデータD1と論理情報ファイルデータD
4とを共に、光ディスク100上に格納するためのデー
タ配列フォーマットを行う装置である。より具体的に
は、フォーマッタ608は、スイッチSw1及びスイッ
チSw2を備えてなり、システムコントローラ520か
らのスイッチ制御信号Sc5によりスイッチング制御さ
れて、TSオブジェクトデータD1のフォーマット時に
は、スイッチSw1を側に接続して且つスイッチSw
2を側に接続して、TSオブジェクトデータ源700
からのTSオブジェクトデータD1を出力する。尚、T
SオブジェクトデータD1の送出制御については、シス
テムコントローラ520からの制御信号Sc8により行
われる。他方、フォーマッタ608は、論理情報ファイ
ルデータD4のフォーマット時には、システムコントロ
ーラ520からのスイッチ制御信号Sc5によりスイッ
チング制御されて、スイッチSw2を側に接続して、
論理情報ファイルデータD4を出力するように構成され
ている。
【0114】図9のステップS26では、このように構
成されたフォーマッタ608によるスイッチング制御に
よって、(i)ステップS25でファイルシステム/論理
構造データ生成器521からの論理情報ファイルデータ
D4又は(ii)TSオブジェクトデータ源700からのT
SオブジェクトデータD1が、フォーマッタ608を介
して出力される(ステップS26)。
【0115】フォーマッタ608からの選択出力は、デ
ィスクイメージデータD5として変調器606に送出さ
れ、変調器606により変調されて、光ピックアップ5
02を介して光ディスク100上に記録される(ステッ
プS27)。この際のディスク記録制御についても、シ
ステムコントローラ520により実行される。
【0116】そして、ステップS25で生成された論理
情報ファイルデータD4と、これに対応するTSオブジ
ェクトデータD1とが共に記録済みでなければ、ステッ
プS26に戻って、その記録を引き続いて行う(ステッ
プS28:No)。尚、論理情報ファイルデータD4と
これに対応するTSオブジェクトデータD1との記録順
についてはどちらが先でも後でもよい。
【0117】他方、これら両方共に記録済みであれば、
光ディスク100に対する記録を終了すべきか否かを終
了コマンドの有無等に基づき判定し(ステップS2
9)、終了すべきでない場合には(ステップS29:N
o)ステップS21に戻って記録処理を続ける。他方、
終了すべき場合には(ステップS29:Yes)、一連
の記録処理を終了する。
【0118】以上のように、情報記録再生装置500に
より、作成済みのTSオブジェクトを使用する場合にお
ける記録処理が行われる。
【0119】尚、図9に示した例では、ステップS25
で論理情報ファイルデータD4を作成した後に、ステッ
プS26で論理情報ファイルデータD4とこれに対応す
るTSオブジェクトデータD1とのデータ出力を実行し
ているが、ステップS25以前に、TSオブジェクトデ
ータD1の出力や光ディスク100上への記録を実行し
ておき、この記録後に或いはこの記録と並行して、論理
情報ファイルデータD4を生成や記録することも可能で
ある。
【0120】(i−2) 放送中のトランスポートスト
リームを受信して記録する場合:この場合について図8
及び図10を参照して説明する。尚、図10において、
図9と同様のステップには同様のステップ番号を付し、
それらの説明は適宜省略する。
【0121】この場合も、上述の「作成済みのTSオブ
ジェクトを使用する場合」とほぼ同様な処理が行われ
る。従って、これと異なる点を中心に以下説明する。
【0122】放送中のトランスポートストリームを受信
して記録する場合には、TSオブジェクトデータ源70
0は、例えば放送中のデジタル放送を受信する受信器
(セットトップボックス)からなり、TSオブジェクト
データD1を受信して、リアルタイムでフォーマッタ6
08に送出する(ステップS41)。これと同時に、受
信時に解読された番組構成情報及び後述のES_PID
情報を含む受信情報D3(即ち、受信器とシステムコン
トローラ520のインタフェースとを介して送り込まれ
るデータに相当する情報)がシステムコントローラ52
0に取り込まれ、メモリ530に格納される(ステップ
S44)。
【0123】一方で、フォーマッタ608に出力された
TSオブジェクトデータD1は、フォーマッタ608の
スイッチング制御により変調器606に出力され(ステ
ップS42)、光ディク100に記録される(ステップ
S43)。
【0124】これらと並行して、受信時に取り込まれて
メモリ530に格納されている受信情報D3に含まれる
番組構成情報及びES_PID情報を用いて、ファイル
システム/論理構造生成器521により論理情報ファイ
ルデータD4を作成する(ステップS24及びステップ
S25)。そして一連のTSオブジェクトデータD1の
記録終了後に、この論理情報ファイルデータD4を光デ
ィスク100に追加記録する(ステップS46及びS4
7)。尚、これらステップS24及びS25の処理につ
いても、ステップS43の終了後に行ってもよい。
【0125】更に、必要に応じて(例えばタイトルの一
部を編集する場合など)、ユーザインタフェース720
からのタイトル情報等のユーザ入力I2を、メモリ53
0に格納されていた番組構成情報及びES_PID情報
に加えることで、システムコントローラ520により論
理情報ファイルデータD4を作成し、これを光ディスク
100に追加記録してもよい。
【0126】以上のように、情報記録再生装置500に
より、放送中のトランスポートストリームを受信してリ
アルタイムに記録する場合における記録処理が行われ
る。
【0127】尚、放送時の全受信データをアーカイブ装
置に一旦格納した後に、これをTSオブジェクト源70
0として用いれば、上述した「作成済みのTSオブジェ
クトを使用する場合」と同様な処理で足りる。
【0128】(i−3) ビデオ、オーディオ及びサブ
ピクチャデータを記録する場合:この場合について図8
及び図11を参照して説明する。尚、図11において、
図9と同様のステップには同様のステップ番号を付し、
それらの説明は適宜省略する。
【0129】予め別々に用意したビデオデータ、オーデ
ィオデータ及びサブピクチャデータを記録する場合に
は、ビデオデータ源711、オーディオデータ源712
及びサブピクチャデータ源713は夫々、例えばビデオ
テープ、メモリ等の記録ストレージからなり、ビデオデ
ータDV、オーディオデータDA及びサブピクチャデー
タDSを夫々格納する。
【0130】これらのデータ源は、システムコントロー
ラ520からの、データ読み出しを指示する制御信号S
c8による制御を受けて、ビデオデータDV、オーディ
オデータDA及びサブピクチャデータDSを夫々、ビデ
オエンコーダ611、オーディオエンコーダ612及び
サブピクチャエンコーダ613に送出する(ステップS
61)。そして、これらのビデオエンコーダ611、オ
ーディオエンコーダ612及びサブピクチャエンコーダ
613により、所定種類のエンコード処理を実行する
(ステップS62)。
【0131】TSオブジェクト生成器610は、システ
ムコントローラ520からの制御信号Sc6による制御
を受けて、このようにエンコードされたデータを、トラ
ンスポートストリームをなすTSオブジェクトデータに
変換する(ステップS63)。この際、各TSオブジェ
クトデータのデータ配列情報(例えば記録データ長等)
や各エレメンタリーストリームの構成情報(例えば、後
述のES_PID等)は、TSオブジェクト生成器61
0から情報I6としてシステムコントローラ520に送
出され、メモリ530に格納される(ステップS6
6)。
【0132】他方、TSオブジェクト生成器610によ
り生成されたTSオブジェクトデータは、フォーマッタ
608のスイッチSw1の側に送出される。即ち、フ
ォーマッタ608は、TSオブジェクト生成器610か
らのTSオブジェクトデータのフォーマット時には、シ
ステムコントローラ520からのスイッチ制御信号Sc
5によりスイッチング制御されて、スイッチSw1を
側にし且つスイッチSw2を側に接続することで、当
該TSオブジェクトデータを出力する(ステップS6
4)。続いて、このTSオブジェクトデータは、変調器
606を介して、光ディク100に記録される(ステッ
プS65)。
【0133】これらと並行して、情報I6としてメモリ
530に取り込まれた各TSオブジェクトデータのデー
タ配列情報や各エレメンタリーストリームの構成情報を
用いて、ファイルシステム/論理構造生成器521によ
り論理情報ファイルデータD4を作成する(ステップS
24及びステップS25)。そして一連のTSオブジェ
クトデータD2の記録終了後に、これを光ディスク10
0に追加記録する(ステップS67及びS68)。尚、
ステップS24及びS25の処理についても、ステップ
S65の終了後に行うようにしてもよい。
【0134】更に、必要に応じて(例えばタイトルの一
部を編集する場合など)、ユーザインタフェース720
からのタイトル情報等のユーザ入力I2を、これらのメ
モリ530に格納されていた情報に加えることで、ファ
イルシステム/論理構造生成器521により論理情報フ
ァイルデータD4を作成し、これを光ディスク100に
追加記録してもよい。
【0135】以上のように、情報記録再生装置500に
より、予め別々に用意したビデオデータ、オーディオデ
ータ及びサブピクチャデータを記録する場合における記
録処理が行われる。
【0136】尚、この記録処理は、ユーザの所有する任
意のコンテンツを記録する際にも応用可能である。
【0137】(i−4) オーサリングによりデータを
記録する場合:この場合について図8及び図12を参照
して説明する。尚、図12において、図9と同様のステ
ップには同様のステップ番号を付し、それらの説明は適
宜省略する。
【0138】この場合は、上述した三つの場合における
記録処理を組み合わせることにより、予めオーサリング
システムが、TSオブジェクトの生成、論理情報ファイ
ルデータの生成等を行った後(ステップS81)、フォ
ーマッタ608で行うスイッチング制御の処理までを終
了させる(ステップS82)。その後、この作業により
得られた情報を、ディスク原盤カッティングマシン前後
に装備された変調器606に、ディスクイメージデータ
D5として送出し(ステップS83)、このカッティン
グマシンにより原盤作成を行う(ステップS84)。
【0139】本実施形態では特に、以上説明した(i)
記録系の構成及び動作においては、いずれの場合(i−
1)〜(i−4)にも、サブピクチャデータに含ませる
形で、静止画情報及びその制御情報に係るデータ(例え
ば後述する、SPデータ、SPコントロール情報、それ
らの構造情報或いはヘッダなど)を光ディスク100上
に多重記録する。更に、静止画の制御情報に係るデータ
(SPデータ識別フラグ、SCP識別フラグなど)をス
テップS25の論理情報ファイルデータの生成等におい
て生成し且つフォーマッタ608を介して、オブジェク
ト情報ファイル130(図3参照)等の一部に、係る静
止画情報に対応付けた形で(例えば、後述の“エントリ
ー区間”により対応付けた表形式で)記録する。
【0140】(ii) 再生系の構成及び動作:次に図
8及び図13を参照して、情報記録再生装置500のう
ち再生系を構成する各構成要素における具体的な構成及
びそれらの動作を説明する。
【0141】図8において、ユーザインタフェース72
0によって、光ディスク100から再生すべきタイトル
やその再生条件等が、タイトル情報等のユーザ入力I2
としてシステムコントローラに入力される。この際、ユ
ーザインタフェース720では、システムコントローラ
520からの制御信号Sc4による制御を受けて、例え
ばタイトルメニュー画面を介しての選択など、再生しよ
うとする内容に応じた入力処理が可能とされている。
【0142】これを受けて、システムコントローラ52
0は、光ディスク100に対するディスク再生制御を行
い、光ピックアップ502は、読み取り信号S7を復調
器506に送出する。
【0143】復調器506は、この読み取り信号S7か
ら光ディスク100に記録された記録信号を復調し、復
調データD8として出力する。この復調データD8に含
まれる、多重化されていない情報部分としての論理情報
ファイルデータ(即ち、図3に示したファイルシステム
105、ディスク情報ファイル110、Pリスト情報フ
ァイル120及びオブジェクト情報ファイル130)
は、システムコントローラ520に供給される。この論
理情報ファイルデータに基づいて、システムコントロー
ラ520は、再生アドレスの決定処理、光ピックアップ
502の制御等の各種再生制御を実行する。
【0144】他方、復調データD8に含まれる、多重化
された情報部分としてのTSオブジェクトデータについ
ては、デマルチプレクサ508が、システムコントロー
ラ520からの制御信号Sc2による制御を受けてデマ
ルチプレクスする。ここでは、システムコントローラ5
20の再生制御によって再生位置アドレスへのアクセス
が終了した際に、デマルチプレクスを開始させるように
制御信号Sc2を送信する。
【0145】デマルチプレクサ508からは、ビデオパ
ケット、オーディオパケット及びサブピクチャパケット
が夫々送出されて、ビデオデコーダ511、オーディオ
デコーダ512及びサブピクチャデコーダ513に供給
される。そして、ビデオデータDV、オーディオデータ
DA及びサブピクチャデータDSが夫々復号化される。
【0146】尚、図6に示したトランスポートストリー
ムに含まれる、PAT或いはPMTがパケット化された
パケットについては夫々、復調データD8の一部として
含まれているが、デマルチプレクサ508で破棄され
る。
【0147】加算器514は、システムコントローラ5
20からのミキシングを指示する制御信号Sc3による
制御を受けて、ビデオデコーダ511及びサブピクチャ
デコーダ513で夫々復号化されたビデオデータDV及
びサブピクチャデータDSを、所定タイミングでミキシ
ング或いはスーパーインポーズする。その結果は、ビデ
オ出力として、当該情報記録再生装置500から例えば
テレビモニタへ出力される。
【0148】他方、オーディオデコーダ512で復号化
されたオーディオデータDAは、オーディオ出力とし
て、当該情報記録再生装置500から、例えば外部スピ
ーカへ出力される。
【0149】ここで、図13を参照して、システムコン
トローラ520による再生処理ルーチンの具体例につい
て説明する。
【0150】図13において、初期状態として、再生系
による光ディスク100の認識、ファイルシステム10
5(図3参照)によるボリューム構造やファイル構造の
認識は既にシステムコントローラ520及びその内のフ
ァイルシステム/論理構造判読器522にて終了してい
るものとする。ここでは、ディスク情報ファイル110
の中のディスク総合情報112から、総タイトル数を取
得し、その中の一つのタイトルを選択した以降の処理フ
ローについて説明する。
【0151】先ず、ユーザインタフェース720によっ
て、タイトルの選択が行われ(ステップS11)、ファ
イルシステム/論理構造判読器522の判読結果から、
システムコントローラ520による再生シーケンスに関
する情報の取得が行われる。具体的には、論理階層の処
理(即ち、プレイリスト構造を示す情報と、それを構成
する各アイテムの情報(図7参照)の取得等)が行われ
る(ステップS12)。これにより、再生対象が決定さ
れる(ステップS13)。
【0152】続いて、再生対象であるTSオブジェクト
に係るオブジェクト情報ファイル130の取得を実行す
る。本実施形態では特に、後述するAU(アソシエート
ユニット)情報132I及びPU(プレゼンテーション
ユニット)情報302I(後に詳述する図33参照)
も、オブジェクト情報ファイル130に格納された情報
として取得される(ステップS14)。これらの取得さ
れた情報により、前述した論理階層からオブジェク階層
への関連付け(図7参照)が行われる。
【0153】続いて、ステップS14で取得された情報
に基づいて、再生を行うオブジェクトと再生アドレスと
を決定した後(ステップS15)、オブジェクト階層の
処理を開始する、即ち実際に再生を開始する(ステップ
S16)。
【0154】再生中に、後述の如くAU情報132I及
びPU情報302Iに基づくAU132内におけるPU
302の切替に相当する「シーン切替」のコマンド入力
が行われるか否かがモニタされる(ステップS17)。
ここで、「シーン切替」のコマンド入力があれば(ステ
ップS17:Yes)、ステップS15に戻って、ステ
ップS15からS17における処理を繰り返して実行す
る。他方、「シーン切替」のコマンド入力がなければ
(ステップS17:No)、再生処理を終了させる旨の
コマンド入力の有無が判定される(ステップS18)。
ここで、終了させる旨のコマンド入力がなければ(ステ
ップS18:No)、ステップS11に戻って、ステッ
プS11からS18における処理を繰り返して実行す
る。他方、終了させる旨のコマンド入力があれば(ステ
ップS18:Yes)、一連の再生処理を終了する。
【0155】本実施形態では特に、図8及び図13のス
テップS16において、サブピクチャデコーダ513に
よりデコードされたサブピクチャデータは、バッファと
して機能するメモリ540に一時的に記憶される。その
後、以下に説明するように、この一時的に記憶されたサ
ブピクチャデータに含まれるSPデータ(静止画デー
タ)及びSPコントロール情報(静止画コントロールデ
ータ)の少なくとも一方は、システムコントローラ52
0からの制御信号Sc5による制御を受けて読み出され
る。そして、係るSPデータに対して、SPコントロー
ル情報を作用させることで、ビデオ出力の一部或いは全
部として静止画表示が行われる。
【0156】尚、SPコントロール情報は、メモリ53
0の専用領域に一時的に格納されるように(即ち、SP
データのみがメモリ540に一時的に記憶されるよう
に)構成してもよい。或いは、このようなメモリ540
を、メモリ530の一部を使って構築することも可能で
ある。
【0157】(SPデータ及びSPコントロール情報の
取得方法)次に、本実施形態におけるSPデータ及びS
Pコントロール情報の取得方法について説明する。この
取得方法は、前述の情報記録再生装置500(図8参
照)によって、主にオブジェクト情報中のESアドレス
情報並びにサブピクチャ構造中のSPデータ及びSPコ
ントロール情報に基づいて、実行されるものである。
【0158】(A) SPデータ及びSPコントロール
情報の第1取得方法 図14から図20を参照して、SPデータ及びSPコン
トロール情報の第1取得方法並びにそれに伴う静止画の
再生制御について説明する。ここで図14は、オブジェ
クト情報内のESマップテーブル内に構築されるビデオ
ストリームに係るESアドレス情報におけるデータ構造
の一例を表で示し、図15は、TSオブジェクト上にお
けるビデオストリームのESアドレス情報に登録されて
いるTSパケットの位置の一例を時間軸(図中、横方
向)に対して図式的に示したものである。図16は、第
1取得方法に係る、SPデータ及びSPコントロール情
報並びに構造情報の内容を表で示し、図17は、これら
の三つのデータ或いは情報から構成される三種類のサブ
ピクチャ構造を図式的に示したものである。図18は、
第1取得方法で採用するIピクチャ、SPデータ、SP
コントロール情報の各先頭パケットの配列条件を、TS
オブジェクトの時間軸上で図式的に示し、図19は、第
1取得方法における取得手順を図式的に示し、図20
は、ESマップテーブル内に構築される、図19に示し
たTSオブジェクト内におけるサブピクチャストリーム
に係るESアドレス情報のデータ構造を表で示したもの
である。
【0159】図14に示す、ビデオストリームのES
(エレメンタリーストリーム)アドレス情報は、図3に
示したESマップテーブル134中のESアドレス情報
134d(図7参照)の一部として記述される。なお、
ここでのビデオストリームは、後に詳述する図34のE
Sマップテーブルに示されるインデックス#14のエレ
メンタリーストリームとする。
【0160】図14に示すように、ESアドレス情報の
内容としては、ビデオストリーム上で所定条件を満たす
パケットについてのみ、そのパケット番号q、r、s、
t、u、…(例えば、TSオブジェクト内におけるパケ
ットの連続番号、以下適宜“パケット番号”と称す)
と、これに対応する表示開始時刻T14_0、T14_
1、T14_2、T14_3、…とが記述されている。
【0161】図15に示すように、本実施形態では、所
定条件を満たすパケットを、MPEG2規格に基づくI
ピクチャの先頭パケットと定め、それらのパケット番号
とこれらに対応する表示開始時刻とを図14に示したE
Sアドレス情報として記述している。これは、Iピクチ
ャについてアドレス情報により記録位置を特定できれ
ば、MPEGデコードが開始できるからである。
【0162】そして、図15に示したように、本実施形
態では、ESアドレス情報により記録位置が特定される
パケットのみの並びにおいて相隣接する二つのパケット
により特定されるTSオブジェクト上における各区間を
“エントリー区間”として定義する。例えば、ESアド
レス情報が隣接するパケットqとパケットrにより特定
される区間をエントリー区間#0、パケットrとパケッ
トsにより特定される区間をエントリー区間#1とす
る。また、当該ビデオストリームに対応する(即ち、こ
れと同時に或いは並行して表示される)と共に静止画に
係るサブピクチャストリーム上のSPデータやSPコン
トロール情報については、このように定義したエントリ
ー区間という範囲内に存在するか否かにより、それらの
存在を記述するものである。なお、ここでのサブピクチ
ャストリームは、後に詳述する図34のESマップテー
ブルに示されるインデックス#16のエレメンタリース
トリームとする。よって、ESマップテーブルのインデ
ックス#16中には、エントリー区間として使用するエ
レメンタリーストリームのインデックス番号情報134
e(本実施形態によれば“インデックス番号=14”)
が記述されている。
【0163】図16に示すように、本実施形態におい
て、サブピクチャストリーム上に記録される静止画に係
るデータ或いは情報は、(i)静止画情報の一例を構成す
るSPデータ713、(ii)SPデータ713を表示制御
するための静止画制御情報の一例を構成するSPコント
ロール情報712及び(iii)これらの両者又は一方と共
に一つのサブピクチャ構造をなし、当該サブピクチャ構
造についての構造情報(ヘッダ)711との、三つのデ
ータ或いは情報を含んで構成されている。
【0164】そして、これら三つのデータ或いは情報の
組合せとして、図17(a)に示す構造情報711、S
Pコントロール情報712及びSPデータ713の全て
の構成要素を含むサブピクチャ構造701、図17
(b)に示す構造情報711及びSPコントロール情報
712を構成要素とするサブピクチャ構造702、並び
に、図17(c)に示す構造情報711及びSPデータ
713を構成要素とするサブピクチャ構造703があ
る。因みにDVDの場合は図17(a)に示すタイプの
みが定義されている。
【0165】尚、本実施形態ではこのように、本発明に
係る「静止画情報セット」の各種例が、図17(a)〜
(c)に示したサブピクチャ構造から夫々構成されてい
る。
【0166】図17(a)〜17(c)に示すように、
本実施形態では通常は、SPコントロール情報712及
びSPデータ713は、複数のTSパケット146に分
断される。そして、構造情報711は、サブピクチャ構
造701〜703における先頭パケットに格納され、こ
れに続く、SPコントロール情報712(図17(a)
及び(b))の先頭部分又はSPデータ713の先頭部
分も、この構造情報711の格納された先頭パケットに
格納される。
【0167】本実施形態では、このようなサブピクチャ
構造702におけるSPコントロール情報712の先頭
部分が格納されるTSパケット146を、“SCP”と
呼ぶ。サブピクチャ構造703におけるSPデータ71
3の先頭部分が格納されるTSパケット146を、“S
PD”と呼ぶ。更に、両者を含むサブピクチャ構造70
1の先頭パケットを、これらに対応させる形で“SCP
+SPD”と呼ぶ。そして本願において、図15に示し
た如き“エントリー区間内にサブピクチャ構造が配置さ
れている或いは属する”とは、図17(a)及び(b)
のサブピクチャ構造701及び702にあっては夫々、
SCPを含むヘッダ(即ち、構造情報を格納するパケッ
ト)が、当該エントリー区間内に記録されていることを
意味し、図17(c)のサブピクチャ構造703にあっ
ては、SPDを含むヘッダが、当該エントリー区間内に
記録されていることを意味する。
【0168】図16に示すように、構造情報711は、
“SPデータ識別子”を有する。SPデータ識別子は、
サブピクチャ構造701及び703にあっては、当該サ
ブピクチャ構造に含まれるSPデータ713を識別する
ものである。他方、SPデータ識別子は、サブピクチャ
構造702にあっては、当該サブピクチャ構造に含まれ
るSPコントロール情報712が作用する、他のサブピ
クチャ構造に含まれるSPデータ713を識別するもの
である。
【0169】構造情報711は更に、“SPコントロー
ル情報のデータ長”及び“SPデータのデータ長”を示
す情報を有する。これらに基づき、再生時に、サブピク
チャ構造701が構造情報711の先頭からどこのパケ
ットまで続くのかが特定される。また、SPコントロー
ル情報のデータ長に基づき、再生時に、サブピクチャ構
造702が構造情報711の先頭からどこのパケットま
で続くのかが特定される。更に、SPデータのデータ長
に基づき、再生時に、サブピクチャ構造703が構造情
報711の先頭からどこのパケットまで続くのかが特定
される。
【0170】尚、SPデータ713を有しないサブピク
チャ構造702においては、構造情報711中の“SP
データのデータ長”を“0”に設定することで、当該S
Pデータ713を有しない旨を示してもよい。同様に、
SPコントロール情報712を有しないサブピクチャ構
造703においては、構造情報711中の“SPコント
ロール情報のデータ長”を“0”に設定することで、当
該SPコントロール情報712を有しない旨を示しても
よい。
【0171】構造情報711は更に、“SPデータの位
置情報”を有する。再生時に、これに基づき、SPコン
トロール情報712が作用するSPデータ713が特定
される。このようなSPデータの位置情報としては、図
15に示したエントリー区間を用いてその大まかな位置
が記述される。この結果、エントリー区間内でSPDを
探せばSPデータ713を特定可能となるので、サブピ
クチャ構造702の如くSPデータ713を有さないも
のであっても、これが有するSPコントロール情報71
2を予定されたSPデータに作用させることが可能とさ
れる。但し、SPデータの位置情報として、SPDのパ
ケット番号が直接記述されてもよい。
【0172】従ってまた、SPデータ713を含むサブ
ピクチャ構造701又は703の場合には、構造情報7
11が有する“SPデータの位置情報”を無効値に設定
するとよい。ただし、これらの場合には、自らのサブピ
クチャ構造がSPデータを有しているので、SPデータ
の記録位置の特定(エントリー区間の特定)は、不要だ
からである(尚、このサブピクチャ構造を構成する全パ
ケットは、上述の如くSPデータのデータ長等に基づき
特定される)。
【0173】SPコントロール情報712は、作用する
SPデータの表示開始時刻及び係るSPデータの表示時
間を示す情報を有する。再生時には、これにより当該S
Pコントロール情報712が作用するSPデータが、再
生時間軸上における予定された時間だけ再生されること
となり、静止画の表示が実行される。
【0174】SPデータ713は、例えばランレングス
エンコーディングされたビットマップデータ形式或いは
JPEG形式の画像データを有する。そして、画素(ピ
クセル)毎に、例えば、8ビットの色情報データ及び8
ビットの透明度情報データを有する。また、一枚の静止
画を示すSPデータは、複数のTSパケット146(図
4参照)にパケット化されて多重化されている。
【0175】本実施形態では、図14及び図15に示し
たように、エントリー区間は、これを構成する先頭パケ
ットのパケット番号の表示開始時刻を用いて表される。
例えば、インデックス(Index)#14のエレメンタリ
ーストリームのエントリー区間#0は、“T14_0”
で表される。このように、表示開始時刻で表せば、記録
後における編集等によるパケットの欠落に起因してパケ
ットの連続番号にずれが生じても、表示開始時刻にはず
れが生じないで済み、図14に示した如きESアドレス
情報等の更新が不要となる。
【0176】本実施形態では特に、SCPやSPDを容
易且つ迅速に取得可能なように、このように定義される
エントリー区間に対するパケット配置に対して、次のよ
うな条件(以下、“第1配置条件”と呼ぶ)を付ける。
【0177】即ち、エントリーポイント#iの「表示開
始時刻」及び 「パケット番号」と比較して、SPコン
トロール情報712(その表示開始時刻“TT”を保持
するものとする)を含むサブピクチャ構造701〜70
3におけるヘッダを、以下のように物理配置する。な
お、エントリーポイントとは、アドレス情報で位置が特
定されるパケットを指す。
【0178】「エントリーポイント#iの表示開始時
刻」 <= TT < 「エントリーポイント #i+1の表
示開始時刻」 であるとき 「エントリーポイント#iのパケット番号」 < 「SPコントロール情報を含むサブピクチャ構造の
ヘッダのパケット番号」 < 「エントリーポイント #i+1のパケット番号」 このような第1配置条件によって、エントリー区間を再
生中に、表示開始されるSPデータ713に必要なSP
コントロール情報712を含むサブピクチャ構造702
は、エントリー区間内を探すことにより見つけることが
可能となる。
【0179】例えば、図14及び図15において、表示
開始時刻がT14_1以上でT14_2より小さいとき
には、エントリー区間#1内にそのSPコントロール情
報712を含むサブピクチャ構造702のヘッダのパケ
ット番号が記録される。他方、SPデータは、前述の如
くヘッダをなす構造情報711が有する「SPデータ記
録位置」(図16参照)から見つけられる。
【0180】このような第1配置条件に加えて図18に
示すように、第1取得方法では、SCP(前述の如く、
SPコントロール情報712の先頭パケット)について
も、次の条件(以下、“第2配置条件”と呼ぶ)を付け
る。
【0181】「i番目のSPデータに作用するSCPの
パケット番号」 < 「i+1番目のSPデータに作用するSCPのパケ
ット番号」 即ち図18に示したように、他のSPコントロール情報
のSCPを超えて、SPデータを制御するようなパケッ
ト配置は認めないこととする。
【0182】尚、図18中、SCPから出ている点線矢
印は、該SCPを先頭とするSPコントロール情報が、
その制御対象たるSPデータに対して作用する関係を示
している。
【0183】本実施形態に係る第1取得方法では、この
ような第1配置条件及び第2配置条件の下で、図19に
例示した如きSPデータ及びSPコントロール情報の取
得を、図20に例示した如きアドレス情報を用いて実行
する。
【0184】図19では、再生時に、先ず第(0)処理
として表示開始PTSが与えられ、次に第(1)処理と
してSCPを探して読み、次に第(2)処理としてSP
データを読みに行き、次に第(3)処理としてSPデー
タを読み、次に第(4)処理として更にSPデータを読
み、最後に第(5)処理として再生を開始するという各
処理を、時間軸(図中、左から右へ延びる軸)上の対応
個所に図式的に記している。
【0185】このような一連のSPデータ及びSPコン
トロール情報の取得並びにそれに伴う静止画の再生制御
を行うべく、第1取得方法では特に、図14に示したビ
デオストリームにより定義されるエントリー区間に対応
させた形式で、図20の如きサブピクチャストリームに
ついてのESアドレス情報をESマップテーブル内に記
述する。
【0186】図20に示すように、サブピクチャストリ
ームについてのESアドレス情報は、インデックス番号
情報134e(図34)により示されたエレメンタリス
トリームのエントリー区間毎に、SPDが存在するかど
うかを示す1ビットのSPデータ識別フラグと、SCP
が記録されているかを示す1ビットのSCP識別フラグ
とからなる2ビットの情報を含んでなる。尚、図20中
では、存在する場合に、“1”とし、存在しない場合に
“0”としている。そして、第1取得方法では、次に説
明するように、SCP識別フラグによりSCPが表示開
始時刻に存在しないときには、再生時間軸上で前方(図
19における左側)に存在するか否かがチェックされ
る。
【0187】図19において、再生時には先ず、エント
リー区間#3内の表示開始PTSが得られると(第
(0)処理)、オブジェクト情報ファイルに含まれるE
Sアドレス情報のSCP識別フラグ(図20参照)が参
照され、このエントリー区間#3に、SCPが存在する
か否かがチェックされる。そして本例では、存在しない
ことが判明するので、更にSCP識別フラグが参照さ
れ、再生時間軸上で前方に位置する他のエントリー区間
でSCPが存在するものが探される。これにより本例で
は、先ず読み込むべきSCPは、エントリー区間#1内
に存在することが判明する。
【0188】そこで図19において、今度はオブジェク
トデータファイル内で、このエントリー区間#1内で、
SCPデータが探される(図19図の第(1)処理)。
より具体的には、先ず図14のESアドレス情報が参照
されて、エントリー区間#1の先頭パケット(本例で
は、“r”)が取得され、その後、オブジェクトデータ
ファイル内で、この先頭パケットに対するアクセスが実
行される。その後、この先頭パケットに続く、同一サブ
ピクチャストリーム上のパケットのヘッダ(構造情報7
11)が順次チェックされ、当該エントリー区間#1内
にて、SCPを含むサブピクチャ構造702が探し出さ
れることになる。
【0189】その後、取得したSCPを含むサブピクチ
ャ構造内のSPコントロール情報に記録されている「S
Pデータ位置」(図16参照)が参照され、このSPコ
ントロール情報の制御対象であるSPデータの位置(エ
ントリー区間)が特定される。そして、この位置が特定
されたSPデータに対するアクセスが実行される(図1
9図の第(2)処理)。例えば、SPデータの位置(エ
ントリー区間)として表示開始時刻T14_0が記述さ
れているとすれば、先ずはオブジェクト情報ファイル内
にて図14に示したESアドレス情報が参照されて、パ
ケット番号“q”が取得される。即ち本例では、読み込
むべきSPDは、エントリー区間#0内に存在すること
が判明する。その後、オブジェクトデータファイル内
で、この先頭パケット(パケット番号“q”)に対する
アクセスが実行される。続いて、この先頭パケットに続
く、同一サブピクチャストリーム上のパケットのヘッダ
(構造情報711)が順次チェックされ、当該エントリ
ー区間#0内にて、SPDを含むサブピクチャ構造70
1又は703(図19では、“SCP+SPD#1”で
示されるサブピクチャ構造701)が探し出されること
になる。
【0190】その後、取得したSPD(SCP+SP
D)を含むサブピクチャ構造内のSPデータが読み込ま
れる(図19図の第(3)処理)。
【0191】その後、図20に示したSPデータ識別フ
ラグが再度参照され、第(3)処理で取得されたSPD
を含むエントリー区間(ここでは、エントリー区間#
0)から、表示開始時刻を含むエントリー区間(ここで
は、エントリー区間#3)までで、SPデータ識別フラ
グが“1”となっており、SPDが含まれている区間の
存在がチェックされる。このようなSPDが仮に存在す
れば、表示開始時刻以降における表示される可能性の有
るSPデータが存在していることになる。本例では、エ
ントリー区間#2に、このようなSPDが存在している
ので、当該SPDを含むサブピクチャ構造に対するアク
セスが行われ、これが取得される(図19図の第(4)
処理)。
【0192】尚、本願では、このように任意の表示開始
時刻に対して、当該任意の表示開始時刻に表示する必要
がないSPデータであっても、再生時間軸上で当該任意
の表示時刻以降における静止画表示を的確に且つ途切れ
なく行うために予め読み込んでおく必要がある、当該任
意の表示開始時刻よりも前方に記録されたSPデータの
ことを、“先読みSPデータ”と呼ぶ。即ち、先読みS
Pデータを、再生開始に先んじて読み込んでおかねば、
表示開始以降に静止画表示が途切れてしまう可能性が生
じるものである。但し、先読みSPデータが先読みされ
た後に、実際に静止画表示のために使用されなくてもよ
い。即ちここでは、再生条件に応じて、その後の表示に
用いられる可能性があれば、先読みSPデータとして扱
い、これを先読みする処理を行なうものとする。
【0193】その後、以上の処理によって、得られたS
Pコントロール情報に基づく表示制御が行われて、SP
データに対応する静止画再生が開始される(図19図の
第(5)処理)。ここでは、例えばSPコントロール情
報により示された表示開始時刻及び表示時間(図16参
照)に基づいて、SPデータに対応するサブピクチャに
よる静止画表示が一定期間に亘って行われる。
【0194】以上図19に示した一連の処理により、タ
イムサーチ、チャプターサーチ、早送り、巻き戻し等の
特殊再生において任意の表示開始時刻から表示を開始す
る場合であっても、表示開始時刻に本来表示されるべき
静止画が、忠実に表示され、しかも、それ以降に本来表
示されるべき静止画が表示できない、或いは静止画が途
切れる等の事態も発生しない。
【0195】以上図14から図20を参照して説明した
ように、SPデータ及びSPコントロール情報の第1取
得方法によれば、二つのフラグで合計2ビット(図20
参照)という極めて少データ量のESアドレス情報を利
用して、SPデータ及びSPコントロール情報の記録位
置の特定を効率的に実行可能となる。例えば、図14に
示した如きビデオストリームに係るESアドレス情報
が、エントリー区間毎に32ビットであれば、図20に
示した如きサブピクチャストリームに係るESアドレス
情報は、その1/16の小データ量で足りる。
【0196】(B) SPデータ及びSPコントロール
情報の第2取得方法 図21から図24並びに図14及び図15を参照して、
SPデータ及びSPコントロール情報の第2取得方法並
びにそれに伴う静止画の再生制御について説明する。こ
こで図21は、第2取得方法に係る、構造情報、SPコ
ントロール情報及びSPデータの内容を表で示し、図2
2は、第2取得方法における取得手順を図式的に示し、
図23は、ESマップテーブル内に構築される、図22
に示したサブピクチャストリームに係るESアドレス情
報におけるデータ構造を表で示したものである。更に、
図24は、第2取得方法に係る、構造情報及びSPコン
トロール情報の具体例を示したものである。
【0197】上述した第1取得方法では、前述の第1及
び第2配置条件が付けられているが、以下に説明する第
2取得方法では、これらのうち図18を参照して説明し
た第2配置条件を付けないで実行されるものである。そ
して特に、上述した第1取得方法におけるSPデータ識
別フラグ(図20参照)をESアドレス情報内に構築せ
ず、サブピクチャストリーム用のESアドレス情報とし
ては、SCP識別フラグのみを記述するものである。そ
して、SPデータ識別フラグを、オブジェクト情報ファ
イル内のESアドレス情報に記述しない代わりに、オブ
ジェクトデータファイル内のSPコントロール情報内
に、先読みSPデータを特定するための情報を記述する
ものである。
【0198】図21に示すように、第2取得方法に係る
実施形態においては、サブピクチャストリーム上に記録
される静止画に係るデータ或いは情報は、構造情報71
1、SPコントロール情報712’及びSPデータ71
3を含んで構成されている。これらのうち、構造情報7
11とSPデータ713についての内容は、図16で示
した第1取得方法に係るものと同じである。また、これ
ら三つのデータ或いは情報の組合せにより、図17に示
した三種類のサブピクチャ構造701〜703が同様に
構築される。
【0199】第2取得方法に係るSPコントロール情報
712’は、作用するSPデータの表示開始時刻及び係
るSPデータの表示時間を示す情報を有する。再生時に
は、これにより当該SPコントロール情報712’が作
用するSPデータが、再生時間軸上における予定された
時間だけ再生されることとなり、静止画の表示が実行さ
れる。
【0200】更にSPコントロール情報712’は、先
読みSPデータの総数、先読みSPデータの識別子及び
先読みSPデータの位置情報(エントリー区間)を有す
る。ここでの“先読みSPデータ”は特に、その総数等
が記述されるSPコントロール情報のSCPの記録位置
を基準に規定されており、当該SPコントロール情報の
SCPより再生時間軸上で後方に記録されているSCP
を有するSPコントロール情報が作用するSPデータで
あって、そのSPデータが当該SPコントロール情報の
SCPよりも前方に記録されているSPデータのことを
指す。従って、以下の第2取得方法に係る説明では、こ
のような条件を満たすSPデータのことを単に“先読み
SPデータ”という。
【0201】本実施形態に係る第2取得方法では、図2
2に例示した如きSPデータ及びSPコントロール情報
の取得を、図23に例示した如きアドレス情報を用いて
実行する。
【0202】図22では、再生時に、先ず第(0)処理
として表示開始PTSが与えられ、次に第(1)処理と
して前方エントリー区間のSCPを探して読み、次に第
(2)処理としてSPデータを読みに行き、次に第
(3)処理として後方エントリー区間のSCPを読み、
次に第(4)処理としてSPデータを読み、次に第
(5)処理として先読みSPデータを読み、最後に第
(6)処理として再生を開始するという各処理を、時間
軸(図中、左から右へ延びる軸)上の対応個所に図式的
に記している。
【0203】このようなSPデータ及びSPコントロー
ル情報の取得並びにそれに伴う静止画の再生制御を行う
べく、第2取得方法では特に、例えば図14に示したビ
デオストリームにより定義されるエントリー区間に対応
させた形式で、図23の如き、サブピクチャストリーム
についてのESアドレス情報をESマップテーブル内に
記述する。
【0204】図23に示すように、サブピクチャストリ
ームについてのESアドレス情報は、エントリー区間毎
に、SCPが記録されているかを示す1ビットのSCP
識別フラグを含んでなる。尚、図23中では、存在する
場合に、“1”とし、存在しない場合に“0”としてい
る。そして、第2取得方法では、次に説明するように、
SCP識別フラグによりSCPが表示開始時刻に存在し
ないときには、まず、再生時間軸上で前方にSCPが存
在するか否かがチェックされ、次に、再生時間軸上で後
方にSCPが存在するか否かがチェックされる。
【0205】尚、図24に示すように、SPデータを含
む図21のサブピクチャ構造と異なり、SPデータを含
まないサブピクチャ構造は、構造情報711とSPコン
トロール情報712”とから構成される。図24では、
図22及び図23に対応する具体例として、エントリー
区間#4内に配置されたSCP#2を先頭パケットとす
るSPコントロール情報712”の具体的な内容を例示
している。
【0206】図22において、再生時には先ず、エント
リー区間#3内の表示開始PTSが得られると(第
(0)処理)、オブジェクト情報ファイルに含まれるE
Sアドレス情報のSCP識別フラグ(図23参照)が参
照され、このエントリー区間#3に、SCPが存在する
か否かがチェックされる。そして本例では、存在しない
ことが判明するので、更にSCP識別フラグが参照さ
れ、まず、再生時間軸上で前方に位置する他のエントリ
ー区間でSCPが存在するものが探される。これにより
本例では、先ず読み込むべきSCPは、エントリー区間
#1内に存在することが判明する。
【0207】そこで図22において、今度はオブジェク
トデータファイル内で、このエントリー区間#1内で、
SCPデータが探される(図22の第(1)処理)。よ
り具体的には、先ず図14のESアドレス情報が参照さ
れて、エントリー区間#1の先頭パケット(本例では、
“r”)が取得され、その後、オブジェクトデータファ
イル内で、この先頭パケットに対するアクセスが実行さ
れる。その後、この先頭パケットに続く、同一サブピク
チャストリーム上のパケットのヘッダ(構造情報71
1)が順次チェックされ、当該エントリー区間#1内に
て、SCPを含むサブピクチャ構造702が探し出され
ることになる。
【0208】その後、取得したSCPを含むサブピクチ
ャ構造内のSPコントロール情報に記録されている「S
Pデータ位置」が参照され、このSPコントロール情報
の制御対象であるSPデータの位置(エントリー区間)
が特定される。そして、この位置が特定されたSPデー
タに対するアクセスが実行される(図22の第(2)処
理)。例えば、SPデータの位置(エントリー区間)と
して表示開始時刻T14_0が記述されているとすれ
ば、先ずはオブジェクト情報ファイル内にて図14に示
したESアドレス情報が参照されて、パケット番号
“q”が取得される。即ち本例では、読み込むべきSP
Dは、エントリー区間#0内に存在することが判明す
る。その後、オブジェクトデータファイル内で、この先
頭パケット(パケット番号“q”)に対するアクセスが
実行される。続いて、この先頭パケットに続く、同一サ
ブピクチャストリーム上のパケットのヘッダ(構造情報
711)が順次チェックされ、当該エントリー区間#0
内にて、SPDを含むサブピクチャ構造701又は70
3(図22では、“SCP#1a+SPD#1”で示さ
れるサブピクチャ構造703)が探し出されることにな
る。
【0209】その後、取得したSPDを含むサブピクチ
ャ構造内のSPデータが読み込まれる(図22の第
(2)処理)。
【0210】次に、再生時間軸上で後方に位置する他の
エントリー区間でSCPが存在するものが探される。こ
れにより本例では、先ず読み込むべきSCPは、エント
リー区間#4内に存在することが判明する。
【0211】そこで図22において、今度はオブジェク
トデータファイル内で、このエントリー区間#4内で、
SCPデータが探される(図22の第(3)処理)。よ
り具体的には、先ず図14のESアドレス情報が参照さ
れて、エントリー区間#4の先頭パケット(本例では、
“u”)が取得され、その後、オブジェクトデータファ
イル内で、この先頭パケットに対するアクセスが実行さ
れる。その後、この先頭パケットに続く、同一サブピク
チャストリーム上のパケットのヘッダ(構造情報71
1)が順次チェックされ、当該エントリー区間#4内に
て、SCP#2aを含むサブピクチャ構造702とSC
P#1cを含むサブピクチャ構造702が探し出され、
図24に示した構造からなるSPコントロール情報71
2”が取得される。なお、図24はSCP#1cに対す
るSPコントロール情報712の具体的な内容を示して
いる。
【0212】その後、取得したSCP#2aを含むサブ
ピクチャ構造内のSPコントロール情報に記録されてい
る「SPデータ位置」(図24参照)が参照され、この
SPコントロール情報の制御対象であるSPデータの位
置(エントリー区間)が特定される。そして、この位置
が特定されたSPデータに対するアクセスが実行される
(図22の第(4)処理)。例えば、SPデータの位置
(エントリー区間)として表示開始時刻T14_2が記
述されているとすれば、先ずはオブジェクト情報ファイ
ル内にて図14に示したESアドレス情報が参照され
て、パケット番号“s”が取得される。即ち本例では、
読み込むべきSPDは、エントリー区間#2内に存在す
ることが判明する。その後、オブジェクトデータファイ
ル内で、この先頭パケット(パケット番号“s”)に対
するアクセスが実行される。続いて、この先頭パケット
に続く、同一サブピクチャストリーム上のパケットのヘ
ッダ(構造情報711)が順次チェックされ、当該エン
トリー区間#2内にて、SPDを含むサブピクチャ構造
701又は703(図22では、“SPD#2”で示さ
れるサブピクチャ構造703)が探し出されることにな
る。
【0213】その後、取得したSPDを含むサブピクチ
ャ構造内のSPデータが読み込まれる(図22の第
(4)処理)。
【0214】その後、図22の第(3)処理で取得され
たSCP#1cを含むサブピクチャ構造内のSPコント
ロール情報内に記述された先読みSPデータの総数、識
別子及び位置情報(エントリー区間)に基づいて(図2
4参照)、先読みSPデータの読込が実行される。例え
ば、図24に示したように、先読みSPデータの総数が
“1個”であり、その識別子が“#1”であり、これに
より識別される先読みSPデータ“#1”の位置情報
が、T14_0であれば、先ず図14のESアドレス情
報が参照され、パケット番号qが取得される。そして、
このパケット番号qのパケットへのアクセス後に、エン
トリー区間#0内におけるこのパケットに続く複数のパ
ケットの中からSPデータを含むサブピクチャか構造が
探し出され、先読みSPデータとして読み込まれる(図
22の第(5)処理)。
【0215】なお、本具体例では、先読みSPデータ#
1は第(2)処理において既に取得しているため、再度
取得動作を行わなくともよい。
【0216】その後、以上の処理によって、得られたS
Pコントロール情報に基づく表示制御が行われて、SP
データに対応する静止画再生が開始される(第(6)処
理)。ここでは、例えばSPコントロール情報により示
された表示開始時刻及び表示時間(図21参照)に基づ
いて、SPデータに対応するサブピクチャによる静止画
表示が一定期間に亘って行われる。
【0217】図22に示した一連の処理により、タイム
サーチ、チャプターサーチ、早送り、巻き戻し等の特殊
再生において任意の表示開始時刻から表示を開始する場
合であっても、表示開始時刻に本来表示されるべき静止
画がに表示され、しかも、それ以降に本来表示されるべ
き静止画が表示できない、或いは静止画が途切れる等の
事態も発生しない。
【0218】以上図21から図24並びに図14及び図
15を参照して説明したように、SPデータ及びSPコ
ントロール情報の第2取得方法によれば、一つのフラグ
で合計1ビット(図23参照)という極めて少データ量
のESアドレス情報を利用して、SPコントロール情報
の記録位置の特定を効率的に実行可能となる。例えば、
図14に示した如きビデオストリームに係るESアドレ
ス情報が、エントリー区間毎に32ビットであれば、図
23に示した如きサブピクチャストリームに係るESア
ドレス情報は、その1/32の小データ量で足りる。
【0219】以上図14から図24を参照して説明した
本実施形態における第1取得方法及び第2取得方法のい
ずれの取得方法によっても、図17に示した如き、三種
類のサブピクチャ構造701〜703を採用することに
よって、再生時における、SPコントロール情報712
による表示制御の都度に、その制御対象であるSPデー
タ713を含むサブピクチャ構造を読み込む必要がなく
なる。逆に、一つのSPデータ713に対して、これと
は別に記録されたSPコントロール情報により表示制御
でき、特に複数のSPコントロール情報を同一SPデー
タに作用させることも可能となる。或いは、複数のSP
データ713を、これらとは別に記録された同一SPコ
ントロール情報により表示制御することも可能となる。
【0220】尚、このようなSPデータ713を含むサ
ブピクチャ構造701又は703と、これに作用するS
Pコントロール情報712を含むサブピクチャ構造70
2とは、同一のサブピクチャストリーム上に記録されて
よいが、複数のサブピクチャストリーム上に別々に記録
されてもよい。
【0221】(サブピクチャの読込制御のための各情報
ファイルの構造)次に図25から図34を参照して、サ
ブピクチャの読込制御方法について説明する。この読込
制御方法は、プレイリスト情報ファイル及びオブジェク
ト情報ファイル(図3参照)内に、情報記録再生装置に
より静止画(サブピクチャ)の表示のためのSPデータ
及びSPコントロール情報の読み込み処理を実行するか
或いはこれを実行する代わりに他の主映像(ビデオ)の
表示等のための処理を優先して実行するかを制御するフ
ラグ(以下に説明する“プレイリスト情報テーブル内の
SP読み込み制御フラグ”及び“AUテーブル内のSP
読み込み制御フラグ”)を格納しておき、これにより再
生時に当該読込制御を実行させるものである。
【0222】先ず図25から図29を参照して、本実施
形態でサブピクチャの読み込み制御の対象である、TS
オブジェクト142のデータ構成について具体例を挙げ
て説明する。ここに図25及び図26は、本実施形態に
よる一具体例における、サブピクチャストリームを含ん
でなるTSオブジェクト#3及び#4のデータ構成を図
式的に夫々示し、図27及び図28は、これらTSオブ
ジェクト#3及び#4におけるPAT及びPMTのデー
タ構成を夫々図式的に示している。また、図29は、こ
れらTSオブジェクト#3及び#4を含んで構築される
データ構成を図式的に示したものである。
【0223】本具体例では、複数のTSオブジェクトの
うち、図25に示すTS#3オブジェクトと図26に示
すTS#4オブジェクトとが、サブピクチャストリーム
を含んで構成されている。
【0224】図25に示すように、TS#3オブジェク
トは、ビデオストリーム(Video 6)、オーディ
オストリーム(Audio 9)及びオーディオストリ
ーム(Audio 10)の他に特に、サブピクチャス
トリームとして、ES_PID=104であるSPデー
タ用のストリーム(SP data 1)と、これに作
用するES_PID=105であるSPコントロール情
報用のストリーム(SP control 1_1)及
びES_PID=106であるSPコントロール情報用
のストリーム(SP control 1_2)から構
成されている。
【0225】図26に示すように、TS#4オブジェク
トは、ビデオストリーム(Video 7)及びオーデ
ィオストリーム(Audio 11)の他に、特にサブ
ピクチャストリームとして、ES_PID=203であ
るSPデータ用のストリーム(SP data 2)
と、これに作用するES_PID=204であるSPコ
ントロール情報用のストリーム(SP control
2_1)から構成されている。
【0226】そして、図27に示すように、TS#3オ
ブジェクトは、一個のプログラム#1(Program
1)として構成されており、一つのPATにより一つ
のPMTが特定され、更にこのPMTにより、6個のコ
ンテンツに係る全エレメンタリーストリームについての
パケットID(ES_PID)が特定される。そして、
これらに含まれる形で、SPデータ用のストリーム及び
SPコントロール情報用のストリームについても、パケ
ットID(ES_PID)が特定される。
【0227】また、図28に示すように、TS#4オブ
ジェクトは、一個のプログラム#3(Program
3)として構成されており、一つのPATにより一つの
PMTが特定され、更にこのPMTにより、4個のコン
テンツに係る全エレメンタリーストリームについてのパ
ケットID(ES_PID)が特定される。そして、こ
れらに含まれる形で、SPデータ用のストリーム及びS
Pコントロール情報用のストリームについても、パケッ
トID(ES_PID)が特定される。
【0228】尚、前述したように光ディスク100から
の情報再生時には、このようなPMTやPATは参照さ
れること無く、代わりにオブジェクト情報ファイル13
0内のAUテーブル121(図33)やESマップテー
ブル134(図34)が参照されて、各ストリームと各
パケットとの対応関係が特定され、これにより各ストリ
ームの再生が可能とされる。
【0229】以上図25から図28を参照して説明した
光ディスク100に構築されるデータ構成をまとめる
と、図29に示すようになる。
【0230】即ち図29において、光ディスク100
は、サブピクチャを含まないTS#1オブジェクト及び
TS#2オブジェクトに係る二つのアイテム(Item
#1、#2)を指定するプレイリスト#1(Pリスト#
1)からなるタイトル#1が構築されており、更に上述
の如くサブピクチャを含む二つのアイテム(Item#
1、#2)を指定するプレイリスト#2(Pリスト#
2)からなるタイトル#2が構築されたデータ構造を有
する。
【0231】次に、このようにサブピクチャストリーム
(SPデータ用のストリーム及びSPコントロール情報
用のストリーム)を含んで構成されるTSオブジェクト
に対して、サブピクチャ構造(図17等参照)の読み込
み制御を行うための各情報ファイルの構造について説明
する。尚、以下に説明する各種情報ファイルのうち、S
P読み込み制御フラグを夫々有するプレイリスト情報フ
ァイルとオブジェクト情報ファイルとが、当該サブピク
チャの読込制御に直接関連するものである。
【0232】(各情報ファイルの構造)次に図30から
図34を参照して、本実施形態の光ディスク100上に
構築される各種情報ファイル、即ち図3を参照して説明
した(1)ディスク情報ファイル110、(2)プレイ
リスト情報ファイル120及び(3)オブジェクト情報
ファイル130のデータ構造について、各々具体例を挙
げて説明する。
【0233】(1) ディスク情報ファイル:先ず図3
0及び図31を参照して、ディスク情報ファイル110
について一具体例を挙げて詳細に説明する。ここに図3
0は、ディスク情報ファイル110のデータ構成の一具
体例を図式的に示すものであり、図31は、これに含ま
れるタイトル情報テーブル(table)114のデー
タ構成の一具体例を図式的に示すものである。
【0234】図30に示すように本具体例では、ディス
ク情報ファイル110には、ディスク総合情報112、
タイトル情報テーブル114及びその他の情報118が
格納されている。
【0235】このうちディスク総合情報112は、例え
ば複数の光ディスク100で構成されるシリーズものの
通し番号を示すディスクボリューム情報や、総タイトル
数情報などの総合的なディスク情報である。
【0236】タイトル情報テーブル114は、各タイト
ルを構成する全プレイリストと、その他の例えばタイト
ル毎の情報としてタイトル内のチャプタ情報等が格納さ
れており、タイトルポインタ情報、タイトル#1情報、
タイトル#2情報、…を含んでなる。ここに「タイトル
ポインタ情報」とは、タイトル#n情報の格納アドレス
情報、即ち図30中の矢印で対応関係を示したように、
タイトル情報テーブル114内におけるタイトル#n情
報の格納位置を示す格納アドレス情報であり、相対論理
アドレスで記述される。そして、光ディスク100内に
おけるタイトル数分が、相対論理アドレスとしてタイト
ル順に並べられている。尚、このような格納アドレス情
報各々のデータ量は、固定バイトであってもよいし、可
変バイトであってもよい。
【0237】また、その他の情報118とは、シーケン
シャル型や分岐型等のタイトルの種類や総合プレイリス
ト数等の各タイトルに関する情報などである。
【0238】例えば、タイトルが単純に一つのプレイリ
ストからなっている場合であれば、図30に示したディ
スク情報ファイル110内に格納されるタイトル情報テ
ーブル114(図3参照)は、図31に示したように比
較的単純な内容を有するものとして記述される。
【0239】(2) プレイリスト情報ファイル:次に
図32を参照して、プレイリスト情報ファイル120に
ついて一具体例を挙げて詳細に説明する。ここに図32
は、プレイリスト情報ファイル120内に構築されるプ
レイリスト情報テーブル(table)121における
データ構成の一具体例を図式的に示すものである。
【0240】図32に示すように本具体例では、プレイ
リスト情報ファイル120内には、フィールド(Fie
ld)別に、プレイリスト総合情報122、プレイリス
トポインタテーブル124、プレイリスト#1情報テー
ブル及びプレイリスト#2情報テーブル126が、プレ
イリスト情報テーブル121(図3参照)として格納さ
れている。
【0241】各フィールドは、必要な個数分の各テーブ
ルを追加可能な構造を有してもよい。例えば、プレイリ
ストが4つ存在すれば、該当フォールドが4つに増える
構造を有してもよく、これはアイテム情報テーブル12
9についても同様である。
【0242】これらのうち、プレイリスト総合情報(P
リスト総合情報)122には、当該プレイリストテーブ
ルのサイズやその他、総プレイリスト数等が記述され
る。
【0243】プレイリストポインタテーブル(Pリスト
ポインタtable)124には、各プレイリスト記載
位置のアドレスが、図32中矢印で対応関係を示したよ
うに、当該プレイリスト情報テーブル121内における
相対論理アドレスとして格納される。
【0244】プレイリスト#1情報テーブル(Pリスト
#1情報table)126には、プレイリスト#1に
関する総合情報、プレイリスト#1のアイテム情報テー
ブル(PリストItem情報Table)及びその他の
情報が格納されている。プレイリスト#2情報テーブル
129についても、プレイリスト#2に係る同種の情報
が記述されている。
【0245】「アイテム情報テーブル(Item情報t
able)129」には、一つのプログラムリストを構
成する全アイテム数分のアイテム情報が格納される。こ
こで、「アイテム#1(Item#1情報)」或いは
「アイテム#2(Item#2情報)」に記述されるA
U(アソシエートユニット)テーブル内のAU番号と
は、当該アイテム再生に使用するTSオブジェクトのア
ドレスや当該アイテム再生に使用するTSオブジェクト
中の各エレメンタリーストリーム(即ち、ビデオストリ
ーム、オーディオストリーム又はサブピクチャストリー
ム)を特定するための情報を格納したAUの番号であ
る。
【0246】本実施形態では特に、アイテム情報テーブ
ルには、アイテム情報ごとに、SP読み込み制御フラグ
601が記述されている。このSP読み込み制御フラグ
601は、本発明に係る“第1読込制御フラグ”の一例
を構成している。
【0247】SP読み込み制御フラグ601は、再生開
始時刻で、サブピクチャ構造(図17等参照)の読み込
み処理を実行させるか否かを示すフラグである。より具
体的には、一のプレイアイテムから他のプレイアイテム
に再生場所が移行したときに、後続のプレイアイテム再
生開始前に、当該サブピクチャ構造の読み込み動作を実
行させるか否かを示す。例えば、ビデオストリーム上の
主映像の連続再生を優先するときには、サブピクチャ構
造の読み込み処理を実行しない旨を示す。但し、このよ
うなSP読み込み制御フラグ601は、オプションであ
ってもよく、この場合には、可能フラグという意味合い
になる。
【0248】(3) オブジェクト情報ファイル:次に
図33及び図34を参照して、オブジェクト情報ファイ
ル130について一具体例を挙げて詳細に説明する。こ
こに図33は、オブジェクト情報ファイル130内に構
築されるAU(アソシエートユニット)テーブル131
(図3参照)におけるデータ構成の一具体例を図式的に
示し、図34は、これに関連付けられるES(エレメン
タリーストリーム)マップテーブル134(図3参照)
におけるデータ構成の一具体例を図式的に示すものであ
る。
【0249】本具体例では、オブジェクト情報ファイル
130内には、オブジェクト情報テーブル(オブジェク
ト情報table)が格納されており、これは、図33
に示すAUテーブル131と、図34に示すESマップ
テーブル134とから構成されている。
【0250】図33において、AUテーブル131は、
各フィールド(Field)が必要な個数分のテーブル
を追加可能な構造を有してもよい。例えば、AUが4つ
存在すれば、該当フォールドが4つに増える構造を有し
てもよい。
【0251】AUテーブル131には、別フィールド
(Field)に、AUの数、各AUへのポインタなど
が記述される「AUテーブル総合情報」、「パケット番
号不連続情報」、「その他の情報」が格納されている。
【0252】そして、AUテーブル131内には、各A
U#nに対応する各PU#mにおけるESテーブルイン
デックス#m(ES_table Index #m)
を示すAU情報132Iとして、対応するESマップテ
ーブル134のインデックス番号(Index番号=
…)が記述されている。ここで「AU」とは、前述の如
く例えばテレビ放送でいうところの“番組”に相当する
単位(特に、“マルチビジョン型”の放送の場合には、
切り替え可能な複数の“ビジョン”を一まとめとした単
位)であり、この中に再生単位であるPUが一つ以上含
まれている。また、「PU」とは、前述の如く各AU内
に含まれる相互に切り替え可能なエレメンタリーストリ
ームの集合であり、PU情報302Iにより各PUに対
応するESテーブルインデックス#が特定されている。
例えば、AUでマルチビューコンテンツを構成する場
合、AU内には、複数のPUが格納されていて、夫々の
PU内には、各ビューのコンテンツを構成するパケット
を示す複数のエレメンタリーストリームパケットIDへ
のポインタが格納されている。これは後述するESマッ
プテーブル134内のインデックス番号を示している。
【0253】本実施形態では特に、AUテーブル131
には、各AUに属するPUを示すPU情報302Iごと
に、PU属性情報の一部として、SP読み込み制御フラ
グ602が記述されている。このSP読み込み制御フラ
グ602は、本発明に係る“第2読込制御フラグ”の一
例を構成している。
【0254】SP読み込み制御フラグ602は、再生開
始時刻で、サブピクチャ構造(図17等参照)の読み込
み処理を実行させるか否かを示すフラグである。より具
体的には、同一AU内で、PUが切り替えられたとき
に、新しく選択されたPUを再生開始前に、当該サブピ
クチャ構造の読み込み動作を実行させるか否かを示す。
例えば、タイムサーチなどで、PUのある地点(途中)
から再生を開始する場合、この再生開始前に、サブピク
チャ構造を読み込み動作を行うかどうかを示す。但し、
このようなSP読み込み制御フラグ602は、オプショ
ンであってもよく、この場合には、可能フラグという意
味合いになる。
【0255】図34において、ESマップテーブル13
4には、フィールド(Field)別に、ESマップテ
ーブル総合情報(ES_map table総合情報)
と、複数のインデックス#m(m=1,2,…)と、
「その他の情報」とが格納されている。
【0256】「ESマップテーブル総合情報」には、当
該ESマップテーブルのサイズや、総インデックス数等
が記述される。
【0257】そして「インデックス#m」は夫々、再生
に使用される全エレメンタリーストリームのエレメンタ
リーストリームパケットID(ES_PID)と、それ
に対応するインデックス番号及びエレメンタリーストリ
ームのアドレス情報を含んで構成されている。
【0258】本実施形態では特に、このアドレス情報、
即ちESアドレス情報134dとして、前述のようにエ
レメンタリーストリームがMPEG2のビデオストリー
ムである場合には、Iピクチャの先頭のTSパケットの
パケット番号(SPN)とこれに対応する表示開始時間
のみが、ESマップテーブル134中に記述されてお
り、データ量の削減が図られている(図14参照)。
【0259】このように構成されているため、AUテー
ブル131から指定されたESマップ134のインデッ
クス番号から、実際のエレメンタリーストリームのエレ
メンタリーストリームパケットID(ES_PID)が
取得可能となる。また、そのエレメンタリーストリーム
パケットIDに対応するエレメンタリーストリームのア
ドレス情報も同時に取得可能であるため、これらの情報
を元にしてオブジェクトデータの再生が可能となる。
【0260】加えて本実施形態では特に、サブピクチャ
ストリーム(SPデータ用のストリーム及びSPコント
ロール情報用のストリーム)に対しては、ESアドレス
情報134d(図20及び図23参照)を作成する際に
エントリー区間として使用されるストリームが再生時に
特定可能なように、図34のESマップテーブル内に、
エントリー区間として使用するストリームのESマップ
テーブルのインデックス番号を示すIndex番号情報13
4eが記述されている。従って、サブピクチャストリー
ムのESアドレス情報134dについては、SCP識別
フラグやSPデータ識別フラグのみがエントリー区間毎
に記述され、データ量の削減が更に図られている。
【0261】更に、本具体例では、サブピクチャストリ
ームによる静止画表示のために、SPデータ用のサブピ
クチャストリームとSPコントロール情報用のサブピク
チャストリームとを、別ストリームに分けて使用してい
る。このため、各SPコントロール情報がどのSPデー
タに作用するかが再生時に容易に特定可能なように、図
34のESマップテーブル内に、SPコントロール情報
用のストリームについては、作用するSPデータストリ
ームのESマップテーブルのインデックス番号を示すIn
dex番号情報134fが記述されている。
【0262】以上説明した光ディスク100のデータ構
造によれば、もし新しいタイトルを光ディスク100に
追加する場合でも、簡単に必要な情報を追加できるので
有益である。逆に、例えば編集等を行った結果、ある情
報が不要になったとしても、単にその情報を参照しなけ
ればよいだけであり、実際にその情報をテーブルから削
除しなくてもよい構造となっているため有益である。
【0263】尚、図33のAUテーブル131から参照
しないES_PIDについても、図34のESマップテ
ーブル134のインデックス別に記述してあるが、当該
参照しないES_PIDについては、このように記述す
る必要はない。但し、このように参照しないES_PI
Dをも記述することで、より汎用性の高いESマップテ
ーブル134を作成しておけば、例えば、オーサリング
をやり直す場合など、コンテンツを再編集する場合にE
Sマップテーブルを再構築する必要がなくなるという利
点がある。
【0264】そして本実施形態では特に、図8に示した
情報記録再生装置500による図13に示した再生処理
を行っている最中に(特に、ステップS16の再生開始
後に)、一のプレイアイテムから他のプレイアイテムに
再生場所が移行するか否かが常時モニタされる。そし
て、この移行時には、プレイリスト情報テーブル121
内のSP読み込み制御フラグ601に従って適宜、サブ
ピクチャ構造の読み込み動作が、後続のプレイアイテム
再生開始前に実行される。或いは、SP読み込み制御フ
ラグ601に従って適宜実行されない。例えば、ビデオ
ストリーム上の主映像の連続再生を優先する場合には、
SP読み込み制御フラグ601に従って、サブピクチャ
構造の読み込み処理は実行されない。
【0265】更に、図8に示した情報記録再生装置50
0による図13に示した再生処理を行っている最中に
(特に、ステップS16の再生開始後に)、同一AU内
で、PUが切り替えられるか否かがモニタされる。そし
て、この切り換え時には、AU131内のSP読み込み
制御フラグ602に従って適宜、新しく選択されたPU
を再生開始前に、当該サブピクチャ構造の読み込み動作
を実行させる。或いは、SP読み込み制御フラグ602
に従って適宜実行されない。例えば、同一SPデータに
対して異なるSPコントロール情報を作用させるように
SPコントロール情報用のストリームを切り替える場合
や、PUのある地点(途中)から再生を開始する場合な
どに、その再生開始前に、SP読み込み制御フラグ60
2に従って適宜サブピクチャ構造が読み込まれるか或い
は読み込まれない。
【0266】このようなプレイリスト情報テーブル12
1内のSP読み込み制御フラグ601(図32参照)や
AU131内のSP読み込み制御フラグ602(図33
参照)の参照は、図8に示した情報記録再生装置500
による図13に示した再生処理を行っている最中に、プ
レイリスト情報ファイル120やオブジェクト情報ファ
イル130(図3参照)にアクセスすることによって、
ほぼリアルタイムで実行してもよい。或いは、予め(例
えば、図13におけるステップS12やステップS14
で)、これらのSP読み込み制御フラグ601やSP読
み込み制御フラグ602を読み込んでメモリ530等に
保持しておき、プレイアイテムの移行時やPUの切り換
え時等に、これらを参照することも可能である。
【0267】以上図25から図34を参照して説明した
ように、本実施形態によれば、プレイリスト情報テーブ
ル121内のSP読み込み制御フラグ601やAUテー
ブル131内のSP読み込み制御フラグ602を利用す
ることによって、サブピクチャストリーム(SPデータ
用のストリーム及びSPコントロール情報用のストリー
ム)を含んで構成されるTSオブジェクトに対して、サ
ブピクチャ構造(図17等参照)の読み込み制御を効率
的に且つ確実に実行できる。
【0268】(再生時のアクセスの流れ)次に図35を
参照して、本実施形態における特徴の一つであるAU
(アソシエートユニット)情報132I及びPU(プレ
ゼンテーションユニット)情報302Iを用いた情報記
録再生装置500における再生時のアクセスの流れにつ
いて、光ディスク100の論理構造と共に説明する。こ
こに図35は、光ディスク100の論理構造との関係
で、再生時におけるアクセスの流れ全体を概念的に示す
ものである。
【0269】図35において、光ディスク100の論理
構造は、論理階層401、オブジェクト階層403及び
これら両階層を相互に関連付ける論理−オブジェクト関
連付け階層402という三つの階層に大別される。
【0270】これらのうち論理階層401は、再生時に
所望のタイトルを再生するための各種論理情報と再生す
べきプレイリスト及びその構成内容とを論理的に特定す
る階層である。論理階層401には、光ディスク100
上の全タイトル200等を示すディスク情報110d
が、ディスク情報ファイル110(図3参照)内に記述
されており、更に、光ディスク100上の全コンテンツ
の再生シーケンス情報120dが、プレイリスト情報フ
ァイル120(図3参照)内に記述されている。より具
体的には、再生シーケンス情報120dとして、各タイ
トル200に一又は複数のプレイリスト126の構成が
記述されており、各プレイリスト126には、一又は複
数のアイテム204の構成が記述されている。そして、
再生時におけるアクセスの際に、このような論理階層4
01によって、再生すべきタイトル200を特定し、こ
れに対応するプレイリスト126を特定し、更にこれに
対応するアイテム204を特定する。
【0271】続いて、論理−オブジェクト関連付け階層
402は、このように論理階層401で特定された情報
に基づいて、実体データであるTSオブジェクトデータ
140dの組み合わせや構成の特定を行うと共に論理階
層401からオブジェクト階層403へのアドレス変換
を行うように、再生すべきTSオブジェクトデータ14
0dの属性とその物理的な格納アドレスとを特定する階
層である。より具体的には、論理−オブジェクト関連付
け階層402には、各アイテム204を構成するコンテ
ンツの固まりをAU132という単位に分類し且つ各A
U132をPU302という単位に細分類するオブジェ
クト情報データ130dが、オブジェクト情報ファイル
130(図3参照)に記述されている。
【0272】従って、再生すべきAU132が特定さ
れ、更にPU302が特定されれば、再生すべきエレメ
ンタリーストリームが特定される。即ち、図6に示した
PATやPMTを用いないでも、光ディスク100から
多重記録された中から所望のエレメンタリーストリーム
を再生可能となる。
【0273】このようにして論理−オブジェクト関連付
け階層402では、各アイテム204に係る論理アドレ
スから各PU302に係る物理アドレスへのアドレス変
換が実行される。
【0274】続いて、オブジェクト階層403は、実際
のTSオブジェクトデータ140dを再生するための物
理的な階層である。オブジェクト階層403には、TS
オブジェクトデータ140dが、オブジェクトデータフ
ァイル140(図3参照)内に記述されている。より具
体的には、複数のエレメンタリーストリーム(ES)を
構成するTSパケット146が時刻毎に多重化されてお
り、これらが時間軸に沿って配列されることにより、複
数のエレメンタリーストリームが構成されている(図5
参照)。そして、各時刻で多重化された複数のTSパケ
ットは、エレメンタリーストリーム毎に、論理−オブジ
ェクト関連付け階層402で特定されるPU302に対
応付けられている。尚、複数のPU302と、一つのエ
レメンタリーストリームとを関連付けること(例えば、
切り替え可能な複数の番組間或いは複数のプログラム間
で、同一のオーディオデータに係るエレメンタリースト
リームを共通で利用したり、同一のサブピクチャデータ
に係るエレメンタリーストリームを共通で利用するこ
と)も可能である。
【0275】このようにオブジェクト階層403では、
論理−オブジェクト関連付け階層402における変換に
より得られた物理アドレスを用いての、実際のオブジェ
クトデータの再生が実行される。
【0276】以上のように図35に示した三つの階層に
より、光ディスク100に対する再生時におけるアクセ
スが実行される。
【0277】以上図1から図35を参照して詳細に説明
したように、本実施形態によれば、比較的データ量の大
きいビットマップデータ等からなる静止画データを、サ
ブピクチャデータとしてビデオデータやオーディオデー
タと共に効率的に多重記録できる。
【0278】更に、SCP識別フラグやSPデータ識別
フラグといった1ビットのフラグ情報の活用により、S
Pコントロール情報やSPデータの取得処理や静止画の
再生制御処理を効率的に行える。特に、このために必要
なデータ量は、少なくて済むので、光ディスク100上
の記録容量を節約できる。
【0279】そして特に、プレイリスト情報テーブル1
21内のSP読み込み制御フラグ601やAUテーブル
131内のSP読み込み制御フラグ602の導入によっ
て、プレイアイテムの移行時やPUの切り換え時におい
ても、ビデオストリームにおけるビデオデータの再生等
に支障がでないようにしつつ、サブピクチャストリーム
におけるSPデータやSPコントロール情報の取得処理
を効率的に実行できる。
【0280】尚、上述の実施形態では、情報記録媒体の
一例として光ディスク100並びに情報再生記録装置の
一例として光ディスク100に係るレコーダ又はプレー
ヤについて説明したが、本発明は、光ディスク並びにそ
のレコーダ又はプレーヤに限られるものではなく、他の
高密度記録或いは高転送レート対応の各種情報記録媒体
並びにそのレコーダ又はプレーヤにも適用可能である。
【0281】本発明は、上述した実施形態に限られるも
のではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる
発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能で
あり、そのような変更を伴なう情報記録媒体、情報記録
装置及び方法、情報再生装置及び方法、情報記録再生装
置及び方法、記録又は再生制御用のコンピュータプログ
ラム、並びに制御信号を含むデータ構造もまた本発明の
技術的範囲に含まれるものである。
【0282】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、比
較的データ量の大きい静止画情報を動画情報や音声情報
等と共に多重記録可能であり、再生表示処理における負
担増加を抑制しつつ、該静止画情報の再生が可能とな
る。特に、本発明に係る静止画情報セット(例えば、サ
ブピクチャ構造)の採用により、一枚のサブピクチャに
係る静止画情報に対して、異なる静止画制御情報を作用
させて表示を行うことで、同じ静止画情報を異なる多く
の表現のために用いることが可能となる。これにより、
データ量の大きな静止画像のための記録容量の節約を図
れる。更に、本発明に係る制御情報識別フラグ(例え
ば、SCP識別フラグ)や静止画情報識別フラグ(例え
ば、SPデータ識別フラグ)、更に第1読込制御情報
(プレイリスト情報テーブル内のSP読み込み制御フラ
グ)、第2読込制御フラグ(AUテーブル内のSP読み
込み制御フラグ)などの採用により、静止画情報の取得
処理や再生制御処理を効率的に行うことができ、これら
の処理のために必要となるデータ量の抑制により、全体
として記録容量の節約を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録媒体の一実施形態である光デ
ィスクの基本構造を示し、上側部分は複数のエリアを有
する光ディスクの概略平面図であり、これに対応付けら
れる下側部分は、その径方向におけるエリア構造の図式
的概念図である。
【図2】従来のMPEG2のプログラムストリームの図
式的概念図(図2(a))及び本実施形態で利用される
MPEG2のトランスポートストリームの図式的概念図
(図2(b))である。
【図3】本実施形態の光ディスク上に記録されるデータ
構造の模式的に示す図である。
【図4】図3に示した各オブジェクト内におけるデータ
構造の詳細を模式的に示す図である。
【図5】本実施形態における、上段のプログラム#1用
のエレメンタリーストリームと中段のプログラム#2用
のエレメンタリーストリームとが多重化されて、これら
2つのプログラム用のトランスポートストリームが構成
される様子を、横軸を時間軸として概念的に示す図であ
る。
【図6】本実施形態における、一つのトランスポートス
トリーム内に多重化されたTSパケットのイメージを、
時間の沿ったパケット配列として概念的に示すものであ
る。
【図7】実施形態における光ディスク上のデータの論理
構成を、論理階層からオブジェト階層或いは実体階層へ
の展開を中心に模式的に示した図である。
【図8】本発明の実施形態に係る情報記録再生装置のブ
ロック図である。
【図9】本実施形態における情報記録再生装置の記録動
作(その1)を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態における情報記録再生装置の記録
動作(その2)を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態における情報記録再生装置の記録
動作(その3)を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態における情報記録再生装置の記録
動作(その4)を示すフローチャートである。
【図13】本実施形態における情報記録再生装置の再生
動作を示すフローチャートである。
【図14】実施形態における、オブジェクト情報内のE
Sマップテーブル内に構築されるビデオストリームに係
るESアドレス情報におけるデータ構造の一例を示す概
念図である。
【図15】TSオブジェクト上におけるビデオストリー
ムのESアドレス情報に登録されているTSパケットの
位置の一例を時間軸に対して図式的に示した概念図であ
る。
【図16】実施形態における、SPデータ及びSPコン
トロール情報の第1取得方法に係る、SPデータ及びS
Pコントロール情報並びに構造情報の内容を示す概念図
である。
【図17】実施形態に係わる、サブピクチャ構造を示す
図である。
【図18】第1取得方法で採用するパケット配列条件
を、TSオブジェクトの時間軸上で示す概念図である。
【図19】第1取得方法における取得手順を示す概念図
である。
【図20】図19に示したTSオブジェクト内における
サブピクチャストリームに係るESアドレス情報のデー
タ構造を示す概念図である。
【図21】実施形態における、SPデータ及びSPコン
トロール情報の第2取得方法に係る、構造情報、SPコ
ントロール情報及びSPデータの内容を示す概念図であ
る。
【図22】第2取得方法における取得手順を示す概念図
である。
【図23】図22に示したTSオブジェクト内における
サブピクチャストリームに係るESアドレス情報のデー
タ構造を示した概念図である。
【図24】第2取得方法に係る、構造情報及びSPコン
トロール情報の具体例を示した概念図である。
【図25】本実施形態による一具体例における、サブピ
クチャストリームを含んでなるTSオブジェクト#3の
データ構成を図式的に示す図である。
【図26】本実施形態による一具体例における、サブピ
クチャストリームを含んでなるTSオブジェクト#4の
データ構成を図式的に示す図である。
【図27】図25のTS#3オブジェクトにおけるPA
T及びPMTのデータ構成を図式的に示す図である。
【図28】図26のTS#4オブジェクトにおけるPA
T及びPMTのデータ構成を図式的に示す図である。
【図29】本実施形態による一具体例における、図26
から図28に示したTSオブジェクトを含んで構築され
るデータ構成を図式的に示す図である。
【図30】本実施形態による一具体例における、ディス
ク情報ファイルのデータ構成の一具体例を図式的に示す
図である。
【図31】本実施形態による一具体例における、ディス
ク情報ファイルに含まれるタイトル情報テーブルのデー
タ構成の一具体例を図式的に示す図である。
【図32】本実施形態による一具体例における、プレイ
リスト情報ファイル内に構築されるプレイリスト情報テ
ーブルにおけるデータ構成の一具体例を図式的に示す図
である。
【図33】本実施形態による一具体例における、オブジ
ェクト情報ファイル内に構築されるAUテーブルにおけ
るデータ構成の一具体例を図式的に示す図である。
【図34】本実施形態による一具体例における、オブジ
ェクト情報ファイル内に構築されるESマップテーブル
におけるデータ構成の一具体例を図式的に示す図であ
る。
【図35】本実施形態における、光ディスクの論理構造
との関係で、再生時におけるアクセスの流れ全体を概念
的に示す図である。
【符号の説明】
100 光ディスク 105 ファイルシステム 110 ディスク情報ファイル 120 プレイリスト情報ファイル 126 プレイリスト 130 オブジェクト情報ファイル 131 AU(アソシエートユニット)テーブル 132 AU 132I AU情報 134 ESマップテーブル 134d ESアドレス情報 140 オブジェクトデータファイル 142 TS(トランスポートストリーム)オブジェク
ト 146 TSパケット 200 タイトル 204 アイテム 302 PU(プレゼンテーションユニット) 302I PU情報 500 情報記録再生装置 502 光ピックアップ 506 復調器 508 デマルチプレクサ 511 ビデオデコーダ 512 オーディオデコーダ 513 サブピクチャデコーダ 520 システムコントローラ 530 メモリ 540 メモリ 606 変調器 608 フォーマッタ 610 TSオブジェクト生成器 611 ビデオエンコーダ 612 オーディオエンコーダ 613 サブピクチャエンコーダ 701、702、703 サブピクチャ構造 711 構造情報 712 静止画制御情報 713 静止画情報
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 27/00 H04N 5/85 Z H04N 5/85 5/92 H (72)発明者 鐘江 徹 埼玉県所沢市花園4丁目2610番地 パイオ ニア株式会社所沢工場内 (72)発明者 中原 昌憲 埼玉県所沢市花園4丁目2610番地 パイオ ニア株式会社所沢工場内 (72)発明者 澤辺 孝夫 埼玉県所沢市花園4丁目2610番地 パイオ ニア株式会社所沢工場内 (72)発明者 福田 泰子 埼玉県所沢市花園4丁目2610番地 パイオ ニア株式会社所沢工場内 Fターム(参考) 5C052 AA04 AB09 AC08 CC01 CC11 DD04 5C053 FA07 FA25 GA11 GB06 GB37 HA29 JA03 5D044 AB05 AB07 AB08 BC04 CC06 DE12 DE60 DE91 EF05 FG18 GK12 5D090 AA01 BB02 BB04 CC02 CC04 FF24 GG36 5D110 AA15 AA27 AA29 BB01 DA12 DB05 DC05 EA06 EA08

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一連のコンテンツをなすコンテンツ情報
    から夫々構成される複数の部分ストリームを含んでなる
    全体ストリームが、物理的にアクセス可能な単位である
    パケット単位で多重記録される情報記録媒体であって、 論理的にアクセス可能な単位であると共に前記コンテン
    ツ情報の断片を夫々格納する複数のパケットからなるオ
    ブジェクトデータを格納するオブジェクトデータファイ
    ルと、 前記オブジェクトデータの再生シーケンスを規定する再
    生シーケンス情報を格納する再生シーケンス情報ファイ
    ルと、 前記オブジェクトデータの再生を制御するための再生制
    御情報として、前記複数の部分ストリームを構成する複
    数のコンテンツ情報のうち、特定の関連を有する集合を
    関連グループとして定義する関連グループ定義情報を格
    納するオブジェクト情報ファイルとを備えており、 前記複数の部分ストリームのうち一つ又は複数は、前記
    コンテンツ情報の一つである静止画情報の断片を格納す
    る複数のパケット及び前記静止画情報の表示を制御する
    ための静止画制御情報の断片を格納する複数のパケット
    を、一つの静止画用の部分ストリームにまとめた形で又
    は二つ以上の静止画用の部分ストリームに分けた形で含
    んで構成されており、 前記再生シーケンス情報は、各再生シーケンスにおける
    再生項目間の移行時に前記静止画情報及び前記静止画制
    御情報の少なくとも一方の読み込みが必要であるか否か
    を示す第1読込制御フラグを含み、 前記関連グループ定義情報は、前記関連グループに属す
    る各コンテンツの切り換え時に前記読み込みが必要であ
    るか否かを示す第2読込制御フラグを含むことを特徴と
    する情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記第1読込制御フラグは、前記移行時
    に代えて又は加えて、タイムサーチを含む特殊再生時に
    前記読み込みが必要であるか否かを示し、 前記第2読込制御フラグは、前記切り換え時に代えて又
    は加えて、タイムサーチを含む特殊再生時に前記読み込
    みが必要であるか否かを示すことを特徴とする請求項1
    に記載の情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記再生シーケンス情報は、各再生シー
    ケンスを論理的にアクセス可能なプレイリストの単位で
    規定するプレイリスト情報からなり、 前記第1読込制御フラグは、前記再生項目として、前記
    プレイリストを構成する複数のプレイアイテム間の移行
    時に前記読み込みが必要であるか否かを示すことを特徴
    とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記オブジェクト情報ファイルは、前記
    オブジェクトデータファイルの再生を制御するための他
    の再生制御情報として、多重化される複数のパケットと
    前記複数の部分ストリームとの対応関係を定義する対応
    定義情報を格納することを特徴とする請求項1から3の
    いずれか一項に記載の情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記対応定義情報は、各部分ストリーム
    を構成するパケットに係る連続番号の少なくとも一部と
    これに対応する表示開始時刻とを含んでなるアドレス情
    報を、前記複数の部分ストリーム別に有することを特徴
    とする請求項4に記載の情報記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記コンテンツ情報がMPEG2(Mo
    ving Picture Experts Grou
    p phase 2)規格に基づく映像情報である場合
    に、前記アドレス情報は、Iピクチャに係るパケットの
    連続番号とこれに対応する表示開始時刻とを含んでなる
    ことを特徴とする請求項5に記載の情報記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記対応定義情報における前記静止画用
    以外の一の部分ストリームに係るアドレス情報は、該一
    の部分ストリームを構成する複数のパケットのうち所定
    条件を満たすパケットに係るアドレス情報であり、 前記対応定義情報における前記静止画用の部分ストリー
    ムに係るアドレス情報は、前記一の部分ストリームに係
    るアドレス情報で位置が特定されるパケットのみの並び
    において相隣接する二つのパケットにより特定されるエ
    ントリー区間によって記述されることを特徴とする請求
    項5又は6に記載の情報記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記オブジェクト情報ファイルは、前記
    再生制御情報として、前記関連グループ内における再生
    時に相互に切り替え可能な複数の部分ストリームの集合
    をサブグループとして定義するサブグループ定義情報を
    更に格納することを特徴とする請求項1から7のいずれ
    か一項に記載の情報記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記静止画制御情報は、前記静止画情報
    に基づき表示される静止画の表示開始時刻及び該静止画
    の表示時間を示す情報を含むことを特徴とする請求項1
    から8のいずれか一項に記載の情報記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記少なくとも一つの部分ストリーム
    を構成する複数のパケットは、前記静止画情報及び前記
    静止画制御情報のうち少なくとも一方を含む静止画情報
    セットであってその構造を示す構造情報を更に含む当該
    静止画情報セットの断片を、夫々格納するパケットを含
    むことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記
    載の情報記録媒体。
  11. 【請求項11】 情報記録媒体上に、一連のコンテンツ
    をなすコンテンツ情報から夫々構成される複数の部分ス
    トリームを含んでなる全体ストリームを、物理的にアク
    セス可能な単位であるパケット単位で多重記録する情報
    記録装置であって、 論理的にアクセス可能な単位であると共に前記コンテン
    ツ情報の断片を夫々格納するパケットを含む複数のパケ
    ットからなるオブジェクトデータを格納するオブジェク
    トデータファイルを記録する第1記録手段と、 前記オブジェクトデータの再生シーケンスを規定する再
    生シーケンス情報を格納する再生シーケンス情報ファイ
    ルを記録する第2記録手段と、 前記オブジェクトデータの再生を制御するための再生制
    御情報として、前記複数の部分ストリームを構成する複
    数のコンテンツ情報のうち、特定の関連を有する集合を
    関連グループとして定義する関連グループ定義情報を格
    納するオブジェクト情報ファイルを記録する第3記録手
    段とを備えており、 前記複数の部分ストリームのうち一つ又は複数は、前記
    コンテンツ情報の一つである静止画情報の断片を格納す
    る複数のパケット及び前記静止画情報の表示を制御する
    ための静止画制御情報の断片を格納する複数のパケット
    を、一つの静止画用の部分ストリームにまとめた形で又
    は二つ以上の静止画用の部分ストリームに分けた形で含
    んで構成されており、 前記再生シーケンス情報は、各再生シーケンスにおける
    再生項目間の移行時に前記静止画情報及び前記静止画制
    御情報の少なくとも一方の読み込みが必要であるか否か
    を示す第1読込制御フラグを含み、 前記関連グループ定義情報は、前記関連グループに属す
    る各コンテンツの切り換え時に前記読み込みが必要であ
    るか否かを示す第2読込制御フラグを含むことを特徴と
    する情報記録装置。
  12. 【請求項12】 情報記録媒体上に、一連のコンテンツ
    をなすコンテンツ情報から夫々構成される複数の部分ス
    トリームを含んでなる全体ストリームを、物理的にアク
    セス可能な単位であるパケット単位で多重記録する情報
    記録方法であって、 論理的にアクセス可能な単位であると共に前記コンテン
    ツ情報の断片を夫々格納するパケットを含む複数のパケ
    ットからなるオブジェクトデータを格納するオブジェク
    トデータファイルを記録する第1記録工程と、 前記オブジェクトデータの再生シーケンスを規定する再
    生シーケンス情報を格納する再生シーケンス情報ファイ
    ルを記録する第2記録工程と、 前記オブジェクトデータの再生を制御するための再生制
    御情報として、前記複数の部分ストリームを構成する複
    数のコンテンツ情報のうち、特定の関連を有する集合を
    関連グループとして定義する関連グループ定義情報を格
    納するオブジェクト情報ファイルを記録する第3記録工
    程とを備えており、 前記複数の部分ストリームのうち一つ又は複数は、前記
    コンテンツ情報の一つである静止画情報の断片を格納す
    る複数のパケット及び前記静止画情報の表示を制御する
    ための静止画制御情報の断片を格納する複数のパケット
    を、一つの静止画用の部分ストリームにまとめた形で又
    は二つ以上の静止画用の部分ストリームに分けた形で含
    んで構成されており、 前記再生シーケンス情報は、各再生シーケンスにおける
    再生項目間の移行時に前記静止画情報及び前記静止画制
    御情報の少なくとも一方の読み込みが必要であるか否か
    を示す第1読込制御フラグを含み、 前記関連グループ定義情報は、前記関連グループに属す
    る各コンテンツの切り換え時に前記読み込みが必要であ
    るか否かを示す第2読込制御フラグを含むことを特徴と
    する情報記録方法。
  13. 【請求項13】 請求項1から10のいずれか一項に記
    載の情報記録媒体から前記記録されたコンテンツ情報を
    再生する情報再生装置であって、 前記情報記録媒体から情報を物理的に読み取る読取手段
    と、 該読取手段により読み取られた情報に含まれる前記再生
    制御情報及び前記再生シーケンス情報に基づいて、前記
    読取手段により読み取られた情報に含まれる前記オブジ
    ェクトデータを再生する再生手段とを備えたことを特徴
    とする情報再生装置。
  14. 【請求項14】 請求項1から10のいずれか一項に記
    載の情報記録媒体から前記記録されたコンテンツ情報を
    再生する情報再生方法であって、 前記情報記録媒体から情報を物理的に読み取る読取工程
    と、 該読取手段により読み取られた情報に含まれる前記再生
    制御情報及び前記再生シーケンス情報に基づいて、前記
    読取手段により読み取られた情報に含まれる前記オブジ
    ェクトデータを再生する再生工程とを備えたことを特徴
    とする情報再生方法。
  15. 【請求項15】 請求項1から10のいずれか一項に記
    載の情報記録媒体に前記コンテンツ情報を記録し且つ該
    記録されたコンテンツ情報を再生する情報記録再生装置
    であって、 前記オブジェクトデータファイルを記録する第1記録手
    段と、 前記再生シーケンス情報ファイルを記録する第2記録手
    段と、 前記オブジェクト情報ファイルを記録する第3記録手段
    と、 前記情報記録媒体から情報を物理的に読み取る読取手段
    と、 該読取手段により読み取られた情報に含まれる前記再生
    制御情報及び前記再生シーケンス情報に基づいて、前記
    読取手段により読み取られた情報に含まれる前記オブジ
    ェクトデータを再生する再生手段とを備えたことを特徴
    とする情報記録再生装置。
  16. 【請求項16】 請求項1から10のいずれか一項に記
    載の情報記録媒体に前記コンテンツ情報を記録し且つ該
    記録されたコンテンツ情報を再生する情報記録再生方法
    であって、 前記オブジェクトデータファイルを記録する第1記録工
    程と、 前記再生シーケンス情報ファイルを記録する第2記録工
    程と、 前記オブジェクト情報ファイルを記録する第3記録工程
    と、 前記情報記録媒体から情報を物理的に読み取る読取工程
    と、 該読取手段により読み取られた情報に含まれる前記再生
    制御情報及び前記再生シーケンス情報に基づいて、前記
    読取手段により読み取られた情報に含まれる前記オブジ
    ェクトデータを再生する再生工程とを備えたことを特徴
    とする情報記録再生方法。
  17. 【請求項17】 請求項11に記載の情報記録装置に備
    えられたコンピュータを制御する記録制御用のコンピュ
    ータプログラムであって、該コンピュータを、前記第1
    記録手段、前記第2記録手段及び前記第3記録手段の少
    なくとも一部として機能させることを特徴とする記録制
    御用のコンピュータプログラム。
  18. 【請求項18】 請求項13に記載の情報再生装置に備
    えられたコンピュータを制御する再生制御用のコンピュ
    ータプログラムであって、該コンピュータを、前記再生
    手段の少なくとも一部として機能させることを特徴とす
    る再生制御用のコンピュータプログラム。
  19. 【請求項19】 請求項15に記載の情報記録再生装置
    に備えられたコンピュータを制御する記録再生制御用の
    コンピュータプログラムであって、該コンピュータを、
    前記第1記録手段、前記第2記録手段、前記第3記録手
    段及び前記再生手段の少なくとも一部として機能させる
    ことを特徴とする記録再生制御用のコンピュータプログ
    ラム。
  20. 【請求項20】 一連のコンテンツをなすコンテンツ情
    報から夫々構成される複数の部分ストリームを含んでな
    る全体ストリームが、物理的にアクセス可能な単位であ
    るパケット単位で多重記録されており、 論理的にアクセス可能な単位であると共に前記コンテン
    ツ情報の断片を夫々格納するパケットを含む複数のパケ
    ットからなるオブジェクトデータを格納するオブジェク
    トデータファイルと、 前記オブジェクトデータの再生シーケンスを規定する再
    生シーケンス情報を格納する再生シーケンス情報ファイ
    ルと、 前記オブジェクトデータの再生を制御するための再生制
    御情報として、前記複数の部分ストリームを構成する複
    数のコンテンツ情報のうち、特定の関連を有する集合を
    関連グループとして定義する関連グループ定義情報を格
    納するオブジェクト情報ファイルとを備えており、 前記複数の部分ストリームのうち一つ又は複数は、前記
    コンテンツ情報の一つである静止画情報の断片を格納す
    る複数のパケット及び前記静止画情報の表示を制御する
    ための静止画制御情報の断片を格納する複数のパケット
    を、一つの静止画用の部分ストリームにまとめた形で又
    は二つ以上の静止画用の部分ストリームに分けた形で含
    んで構成されており、 前記再生シーケンス情報は、各再生シーケンスにおける
    再生項目間の移行時に前記静止画情報及び前記静止画制
    御情報の少なくとも一方の読み込みが必要であるか否か
    を示す第1読込制御フラグを含み、 前記関連グループ定義情報は、前記関連グループに属す
    る各コンテンツの切り換え時に前記読み込みが必要であ
    るか否かを示す第2読込制御フラグを含むことを特徴と
    する制御信号を含むデータ構造。
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