JP2003304101A - 多重モード誘電体共振器を用いた帯域通過フィルタおよび送受信共用器 - Google Patents
多重モード誘電体共振器を用いた帯域通過フィルタおよび送受信共用器Info
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- JP2003304101A JP2003304101A JP2002107495A JP2002107495A JP2003304101A JP 2003304101 A JP2003304101 A JP 2003304101A JP 2002107495 A JP2002107495 A JP 2002107495A JP 2002107495 A JP2002107495 A JP 2002107495A JP 2003304101 A JP2003304101 A JP 2003304101A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フィルタ形状を大きくせず、通過帯域近傍に
おいて、深い減衰量を与える減衰特性と同時に低い挿入
損失を満足できる帯域通過フィルタと送受信共用器を提
供すること。 【解決手段】 少なくとも１つの多重モード誘電体共振
器を含む複数の共振器を構成要素とする帯域通過フィル
タであって、前記多重モード誘電体共振器とこれに隣接
する共振器との境界をなす共振器間の導体壁には電磁界
結合を誘導するスリットが設けられ、前記スリットの１
つは前記共振器間の導体壁の中心を通り、かつこの導体
壁と直交する他の導体壁に平行に設けられた第１の矩形
スリットであり、前記スリットの他の１つは、前記第１
の矩形スリットにほぼ直交するように設けられた第２の
矩形スリットである帯域通過フィルタとする。
おいて、深い減衰量を与える減衰特性と同時に低い挿入
損失を満足できる帯域通過フィルタと送受信共用器を提
供すること。 【解決手段】 少なくとも１つの多重モード誘電体共振
器を含む複数の共振器を構成要素とする帯域通過フィル
タであって、前記多重モード誘電体共振器とこれに隣接
する共振器との境界をなす共振器間の導体壁には電磁界
結合を誘導するスリットが設けられ、前記スリットの１
つは前記共振器間の導体壁の中心を通り、かつこの導体
壁と直交する他の導体壁に平行に設けられた第１の矩形
スリットであり、前記スリットの他の１つは、前記第１
の矩形スリットにほぼ直交するように設けられた第２の
矩形スリットである帯域通過フィルタとする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信基地局装
置などのマイクロ波・ミリ波回路に用いられる多重モー
ド誘電体共振器を使った帯域通過フィルタおよび送受信
共用器に関する。
置などのマイクロ波・ミリ波回路に用いられる多重モー
ド誘電体共振器を使った帯域通過フィルタおよび送受信
共用器に関する。
【０００２】
【従来の技術】無線通信基地局装置などに用いられる帯
域通過フィルタや送受信共用器、特に受信機に用いられ
るフィルタは、他システムからの電波干渉を防止するた
め、通過帯域近傍の減衰量を深くとる必要がある。
域通過フィルタや送受信共用器、特に受信機に用いられ
るフィルタは、他システムからの電波干渉を防止するた
め、通過帯域近傍の減衰量を深くとる必要がある。
【０００３】従来の、高い選択性を持つ多重モード誘電
体共振器を用いた帯域通過フィルタの構成例を示す。図
１１は多重モード誘電体共振器を２個用い、入出力整合
用の結合棒を介して構成した３段の帯域通過フィルタを
示し、図１１（ａ）はその斜視図、図１１（ｂ）はＢ-
Ｂ断面図である。
体共振器を用いた帯域通過フィルタの構成例を示す。図
１１は多重モード誘電体共振器を２個用い、入出力整合
用の結合棒を介して構成した３段の帯域通過フィルタを
示し、図１１（ａ）はその斜視図、図１１（ｂ）はＢ-
Ｂ断面図である。
【０００４】図１１（ａ）において、１４は金属カバー
Ａ、１１は金属筐体Ａ、１３は多重モード誘電体共振
器、１５は入出力整合用の結合棒、そして１６は入出力
端子である。なお金属カバーＡは分離して描かれてい
る。
Ａ、１１は金属筐体Ａ、１３は多重モード誘電体共振
器、１５は入出力整合用の結合棒、そして１６は入出力
端子である。なお金属カバーＡは分離して描かれてい
る。
【０００５】図１１（ｂ）において、３１は従来の共振
器間の導体壁、４１は縦長スリットを示す。
器間の導体壁、４１は縦長スリットを示す。
【０００６】また、多重モード誘電体共振器を２個と、
その外側に半同軸共振器と入出力整合用の結合棒を介し
て構成した８段の帯域通過フィルタの例もある。
その外側に半同軸共振器と入出力整合用の結合棒を介し
て構成した８段の帯域通過フィルタの例もある。
【０００７】さらに、多重モード誘電体共振器を４個用
いて、入出力整合用の結合棒を介して構成した１２段の
帯域通過フィルタの例もある。
いて、入出力整合用の結合棒を介して構成した１２段の
帯域通過フィルタの例もある。
【０００８】以上のような従来例の帯域通過フィルタ
は、通過帯域近傍の減衰量を深くとるために、通常はフ
ィルタ段数を増やして構成し、減衰量特性を満足させて
いた。
は、通過帯域近傍の減衰量を深くとるために、通常はフ
ィルタ段数を増やして構成し、減衰量特性を満足させて
いた。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】従来の多重モード誘電
体共振器を用いた帯域通過フィルタでは、中心周波数を
対称とする有極化構成が困難とされ、減衰量を深くとる
ために多段構成としていた。したがって、フィルタ形状
が大きく、そして挿入損失が増大するという欠点があっ
た。
体共振器を用いた帯域通過フィルタでは、中心周波数を
対称とする有極化構成が困難とされ、減衰量を深くとる
ために多段構成としていた。したがって、フィルタ形状
が大きく、そして挿入損失が増大するという欠点があっ
た。
【００１０】本発明の目的は、フィルタ形状を大きくせ
ず、通過帯域近傍において、深い減衰量を与える特性と
同時に低い挿入損失を満足できる帯域通過フィルタを提
供することにある。
ず、通過帯域近傍において、深い減衰量を与える特性と
同時に低い挿入損失を満足できる帯域通過フィルタを提
供することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】従来の多重モード誘電体
共振器を利用した６段の帯域通過フィルタの構成例は既
に図１１に示したとおりである。このときのフィルタの
等価回路は図１２のようになる。図１２において、Ｍ０
１ｂは入出力端子と第１段または第６段のフィルタとの
結合を示し、Ｃ１２ｂ、Ｃ２３ｂ、Ｃ３４ｂ、Ｃ４５
ｂ、およびＣ５６ｂは段間のキャパシタンスを示す。ま
た一点鎖線で囲まれた部分が１つの多重モード誘電体共
振器に相当している。
共振器を利用した６段の帯域通過フィルタの構成例は既
に図１１に示したとおりである。このときのフィルタの
等価回路は図１２のようになる。図１２において、Ｍ０
１ｂは入出力端子と第１段または第６段のフィルタとの
結合を示し、Ｃ１２ｂ、Ｃ２３ｂ、Ｃ３４ｂ、Ｃ４５
ｂ、およびＣ５６ｂは段間のキャパシタンスを示す。ま
た一点鎖線で囲まれた部分が１つの多重モード誘電体共
振器に相当している。
【００１２】このフィルタにおいて中心周波数を対称と
する有極化は、例えば２段目と５段目の間に結合を生じ
させることで実現できることは知られている。その様子
を図６によって説明する。図６において、Ｍ１１が２段
目と５段目の間の結合を示す。
する有極化は、例えば２段目と５段目の間に結合を生じ
させることで実現できることは知られている。その様子
を図６によって説明する。図６において、Ｍ１１が２段
目と５段目の間の結合を示す。
【００１３】また、Ｍ０１は入出力端子と第１段または
第６段のフィルタとの結合を示し、Ｃ１２、Ｃ２３、Ｃ
３４、Ｃ４５、およびＣ５６は段間のキャパシタンスを
示す。また一点鎖線で囲まれた部分が１つの多重モード
誘電体共振器に相当している。
第６段のフィルタとの結合を示し、Ｃ１２、Ｃ２３、Ｃ
３４、Ｃ４５、およびＣ５６は段間のキャパシタンスを
示す。また一点鎖線で囲まれた部分が１つの多重モード
誘電体共振器に相当している。
【００１４】本発明においては、多重モード誘電体共振
器１３のそれぞれ第３の共振を磁界結合させている導体
壁を利用し、第１から第６の共振間の結合と負の結合、
すなわち電界結合を生じさせる導体壁の形状が見出され
ている。
器１３のそれぞれ第３の共振を磁界結合させている導体
壁を利用し、第１から第６の共振間の結合と負の結合、
すなわち電界結合を生じさせる導体壁の形状が見出され
ている。
【００１５】詳しくは、本発明の帯域通過フィルタは、
少なくとも１つの多重モード誘電体共振器を含む複数の
共振器を構成要素とする帯域通過フィルタであって、前
記多重モード誘電体共振器とこれに隣接する共振器との
境界をなす共振器間の導体壁には電磁界結合を誘導する
スリットが設けられ、前記スリットの１つは前記共振器
間の導体壁の中心を通り、かつこの共振器間の導体壁と
直交する他の導体壁に平行に設けられた第１の矩形のス
リットであり、前記スリットの他の１つは、前記第１の
矩形のスリットにほぼ直交するように設けられた第２の
矩形のスリットである。
少なくとも１つの多重モード誘電体共振器を含む複数の
共振器を構成要素とする帯域通過フィルタであって、前
記多重モード誘電体共振器とこれに隣接する共振器との
境界をなす共振器間の導体壁には電磁界結合を誘導する
スリットが設けられ、前記スリットの１つは前記共振器
間の導体壁の中心を通り、かつこの共振器間の導体壁と
直交する他の導体壁に平行に設けられた第１の矩形のス
リットであり、前記スリットの他の１つは、前記第１の
矩形のスリットにほぼ直交するように設けられた第２の
矩形のスリットである。
【００１６】また、前記第１および第２の矩形スリット
が設けられた共振器間の導体壁は２つの多重モード誘電
体共振器を対称に配置した６段の帯域通過フィルタにお
ける２つの多重モード誘電体共振器間の境界をなす導体
壁であってもよい。
が設けられた共振器間の導体壁は２つの多重モード誘電
体共振器を対称に配置した６段の帯域通過フィルタにお
ける２つの多重モード誘電体共振器間の境界をなす導体
壁であってもよい。
【００１７】また、前記第１および第２の矩形スリット
が設けられた共振器間の導体壁は多重モード誘電体共振
器と半同軸誘電体共振器の境界をなす導体壁であっても
よい。
が設けられた共振器間の導体壁は多重モード誘電体共振
器と半同軸誘電体共振器の境界をなす導体壁であっても
よい。
【００１８】また、前記第１および第２矩形のスリット
が設けられた共振器間の導体壁は多重モード誘電体共振
器とＴＥ０１δモード誘電体共振器の境界をなす導体壁
であってもよい。
が設けられた共振器間の導体壁は多重モード誘電体共振
器とＴＥ０１δモード誘電体共振器の境界をなす導体壁
であってもよい。
【００１９】また、本発明の送受信共用器は、本発明の
帯域通過フィルタを用いて構成することができる。
帯域通過フィルタを用いて構成することができる。
【００２０】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【００２１】（実施の形態１）まず、本実施の形態にお
ける多重モード誘電体共振器に用いる誘電体ブロックに
ついて説明する。図３は多重モード誘電体共振器に用い
る誘電体ブロックの形状を示す斜視図である。図３に示
すように、その形状は、ほぼ直方体の誘電体ブロックの
平行でない２つの綾部が切り取られた形状である。この
形状により、３つの共振モードが結合された３重モード
の誘電体共振器が形成され、１個の誘電体ブロックで３
段のフィルタに相当する特性が得られる。
ける多重モード誘電体共振器に用いる誘電体ブロックに
ついて説明する。図３は多重モード誘電体共振器に用い
る誘電体ブロックの形状を示す斜視図である。図３に示
すように、その形状は、ほぼ直方体の誘電体ブロックの
平行でない２つの綾部が切り取られた形状である。この
形状により、３つの共振モードが結合された３重モード
の誘電体共振器が形成され、１個の誘電体ブロックで３
段のフィルタに相当する特性が得られる。
【００２２】図１は、本実施の形態１の帯域通過フィル
タを示す斜視図である。また、図２は、本発明における
第１の形状の共振器間の導体壁を示す断面図であり、図
１におけるＡ-Ａ断面を示す。図２において、第１の矩
形スリット２１は、共振器間の主結合である磁界結合を
誘導するものである。この第１の矩形スリット２１にほ
ぼ直交するように、ある幅と長さで設けられた第２の矩
形スリット２２は、それぞれの多重モード誘電体共振器
１３の第１の共振あるいは第２の共振を結合させてい
て、その結合は主結合と負の結合を誘導させている。
タを示す斜視図である。また、図２は、本発明における
第１の形状の共振器間の導体壁を示す断面図であり、図
１におけるＡ-Ａ断面を示す。図２において、第１の矩
形スリット２１は、共振器間の主結合である磁界結合を
誘導するものである。この第１の矩形スリット２１にほ
ぼ直交するように、ある幅と長さで設けられた第２の矩
形スリット２２は、それぞれの多重モード誘電体共振器
１３の第１の共振あるいは第２の共振を結合させてい
て、その結合は主結合と負の結合を誘導させている。
【００２３】その結果、既に図６に示した等価回路にお
ける結合Ｍ１１が発生する。なお、図６は本実施の形態
１におけるフィルタ等価回路であり、Ｍ０１は入出力端
子と第１段または第６段のフィルタとの結合を示し、Ｃ
１２、Ｃ２３、Ｃ３４、Ｃ４５、およびＣ５６は段間の
キャパシタンスを示す。また一点鎖線で囲まれた部分が
１つの多重モード誘電体共振器に相当している。
ける結合Ｍ１１が発生する。なお、図６は本実施の形態
１におけるフィルタ等価回路であり、Ｍ０１は入出力端
子と第１段または第６段のフィルタとの結合を示し、Ｃ
１２、Ｃ２３、Ｃ３４、Ｃ４５、およびＣ５６は段間の
キャパシタンスを示す。また一点鎖線で囲まれた部分が
１つの多重モード誘電体共振器に相当している。
【００２４】このような結合Ｍ１１により、通過帯域の
中心周波数からほぼ同じ周波数間隔の位置に減衰極が生
じる。この減衰極の位置は、矩形スリット２２の位置に
より変化し、また、幅ｄ１１および長さＬ１１によって
も変化する。
中心周波数からほぼ同じ周波数間隔の位置に減衰極が生
じる。この減衰極の位置は、矩形スリット２２の位置に
より変化し、また、幅ｄ１１および長さＬ１１によって
も変化する。
【００２５】従来例の図１１の共振器間の導体壁３１を
本発明における第１の形状の共振器間の導体壁１２に置
き換えて、本実施の形態の帯域通過フィルタが得られ
る。このときのフィルタ伝送特性（Ｓ21）を図５に示
す。ここで、従来例との特性比較を明確にするため、従
来例の特性を破線で示す。
本発明における第１の形状の共振器間の導体壁１２に置
き換えて、本実施の形態の帯域通過フィルタが得られ
る。このときのフィルタ伝送特性（Ｓ21）を図５に示
す。ここで、従来例との特性比較を明確にするため、従
来例の特性を破線で示す。
【００２６】図５においては、生成した減衰極により、
通過帯域の近傍において、従来例よりも深い減衰量が得
られていることが分かる。
通過帯域の近傍において、従来例よりも深い減衰量が得
られていることが分かる。
【００２７】（実施の形態２）次に、多重モード誘電体
共振器２個とその外側に半同軸共振器を１個ずつ配置し
た形態を説明する。図７は本実施の形態２における帯域
通過フィルタを示す斜視図である。１７は金属筐体Ｂ、
１８は半同軸共振器、１９は金属カバーＢを示す。ま
た、他の図面と共通の符号（番号）は、実質的に同じ部
材を示す。
共振器２個とその外側に半同軸共振器を１個ずつ配置し
た形態を説明する。図７は本実施の形態２における帯域
通過フィルタを示す斜視図である。１７は金属筐体Ｂ、
１８は半同軸共振器、１９は金属カバーＢを示す。ま
た、他の図面と共通の符号（番号）は、実質的に同じ部
材を示す。
【００２８】この形態においても、本発明における第１
形状の共振器間の導体壁１２を用いることにより、通過
帯域の中心周波数から同じ周波数間隔の位置に減衰極を
生成することができる。そのフィルタ伝送特性
（Ｓ２１）を図９に示す。また、比較のために、第１形
状の共振器間の導体壁１２に換えて、従来の共振器間の
導体壁３１を用いた場合のフィルタ伝送特性も図９に含
める。
形状の共振器間の導体壁１２を用いることにより、通過
帯域の中心周波数から同じ周波数間隔の位置に減衰極を
生成することができる。そのフィルタ伝送特性
（Ｓ２１）を図９に示す。また、比較のために、第１形
状の共振器間の導体壁１２に換えて、従来の共振器間の
導体壁３１を用いた場合のフィルタ伝送特性も図９に含
める。
【００２９】図９からは、通過帯域の両側において、従
来例よりも深い減衰特性が得られていることが分かる。
来例よりも深い減衰特性が得られていることが分かる。
【００３０】（実施の形態３）さらに、多重モード誘電
体共振器４個で構成した例を説明する。図８は本実施の
形態３における帯域通過フィルタ示す斜視図である。な
お、図中の符号（番号）は、他の図面で説明したとおり
である。
体共振器４個で構成した例を説明する。図８は本実施の
形態３における帯域通過フィルタ示す斜視図である。な
お、図中の符号（番号）は、他の図面で説明したとおり
である。
【００３１】この形態においても、本発明における第１
の形状の共振器間の導体壁１２を用いることにより、通
過帯域の中心周波数から等間隔の周波数位置に減衰極を
発生させることができる。そのフィルタ特性を図１０に
示す。また、比較のために、第１形状の共振器間の導体
壁１２に換えて、従来の共振器間の導体壁３１を用いた
場合のフィルタ伝送特性も図１０に含める。
の形状の共振器間の導体壁１２を用いることにより、通
過帯域の中心周波数から等間隔の周波数位置に減衰極を
発生させることができる。そのフィルタ特性を図１０に
示す。また、比較のために、第１形状の共振器間の導体
壁１２に換えて、従来の共振器間の導体壁３１を用いた
場合のフィルタ伝送特性も図１０に含める。
【００３２】図１０からは、通過帯域の両側において、
従来例よりも深い減衰特性が得られていることが分か
る。
従来例よりも深い減衰特性が得られていることが分か
る。
【００３３】以上の実施の形態においては、共振器間の
導体壁として、第１の形状の共振器間の導体壁１２を用
いたが、図４に示す構造または形状によっても同様な作
用（負の結合作用）を生じさせる導体壁が実現できる。
導体壁として、第１の形状の共振器間の導体壁１２を用
いたが、図４に示す構造または形状によっても同様な作
用（負の結合作用）を生じさせる導体壁が実現できる。
【００３４】図４（ａ）は第２の形状を示す断面図、図
４（ｂ）は第３の形状を示す断面図である。この場合も
減衰極の位置は、幅ｄ２２、ｄ３３、および長さＬ２
２、Ｌ３３によって変化させることができる。
４（ｂ）は第３の形状を示す断面図である。この場合も
減衰極の位置は、幅ｄ２２、ｄ３３、および長さＬ２
２、Ｌ３３によって変化させることができる。
【００３５】ところで、多段の帯域通過フィルタにおけ
る多重モード誘電体共振器とＴＥ01 δモード誘電体共振
器の境界をなす共振器間の導体壁においても、上記の第
１、第２、または第３の形状の共振器間の導体壁を用い
ることにより、負の結合を誘導して、中心周波数から対
称な周波数位置に減衰極を生じさせることができる。そ
の結果、通過帯域近傍において、深い減衰量特性が得ら
れる。
る多重モード誘電体共振器とＴＥ01 δモード誘電体共振
器の境界をなす共振器間の導体壁においても、上記の第
１、第２、または第３の形状の共振器間の導体壁を用い
ることにより、負の結合を誘導して、中心周波数から対
称な周波数位置に減衰極を生じさせることができる。そ
の結果、通過帯域近傍において、深い減衰量特性が得ら
れる。
【００３６】また、上記の特性の帯域通過フィルタを用
いると、容易に送受信共用器を構成することができる。
いると、容易に送受信共用器を構成することができる。
【００３７】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の多重モー
ド誘電体共振器を用いた帯域通過フィルタにおいては、
基本となる構成あるいは構造を変えることなく、有極フ
ィルタにすることができる。
ド誘電体共振器を用いた帯域通過フィルタにおいては、
基本となる構成あるいは構造を変えることなく、有極フ
ィルタにすることができる。
【００３８】従って、本発明よれば、段数を増やすこと
なく、通過帯域の近傍での減衰特性を深くすることが可
能となり、小型で低損失の帯域通過フィルタおよびこれ
を用いた送受信共用器を提供することができる。
なく、通過帯域の近傍での減衰特性を深くすることが可
能となり、小型で低損失の帯域通過フィルタおよびこれ
を用いた送受信共用器を提供することができる。
【図１】実施の形態１の帯域通過フィルタを示す斜視
図。
図。
【図２】本発明における第１の形状の共振器間の導体壁
を示す断面図。
を示す断面図。
【図３】多重モード誘電体共振器に用いる誘電体ブロッ
クの形状を示す斜視図。
クの形状を示す斜視図。
【図４】本発明における共振器間の導体壁の形状を示す
断面図。図４（ａ）は第２の形状、図４（ｂ）は第３の
形状。
断面図。図４（ａ）は第２の形状、図４（ｂ）は第３の
形状。
【図５】実施の形態１のフィルタ伝送特性。
【図６】実施の形態１のフィルタ等価回路。
【図７】実施の形態２の帯域通過フィルタの構造を示す
斜視図。
斜視図。
【図８】実施の形態３の帯域通過フィルタの構造を示す
斜視図。
斜視図。
【図９】実施の形態２のフィルタ伝送特性。
【図１０】実施の形態３のフィルタ伝送特性。
【図１１】従来の６段帯域通過フィルタの構造を示す
図。図１１（ａ）はその斜視図、図１１（ｂ）はそのＢ
-Ｂ断面図。
図。図１１（ａ）はその斜視図、図１１（ｂ）はそのＢ
-Ｂ断面図。
【図１２】従来のフィルタ等価回路。
１１ 金属筐体Ａ
１２ 本発明の共振器間の導体壁
１３ 多重モード誘電体共振器
１４ 金属カバーＡ
１５ 入出力整合用の結合棒
１６ 入出力端子
１７ 金属筐体Ｂ
１８ 半同軸共振器
１９ 金属カバーＢ
２１ 第１の矩形スリット
２２ 第２の矩形スリット
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Ｆターム(参考） 5J006 HA02 HC03 HC14 JA13 JA14
LA03 ND05
Claims (5)
- 【請求項１】 少なくとも１つの多重モード誘電体共振
器を含む複数の共振器を構成要素とする帯域通過フィル
タにおいて、前記多重モード誘電体共振器とこれに隣接
する共振器との境界をなす共振器間の導体壁には電磁界
結合を誘導するスリットが設けられ、前記スリットの１
つは前記共振器間の導体壁の中心を通り、かつこの導体
壁と直交する他の導体壁に平行に設けられた第１の矩形
スリットであり、前記スリットの他の１つは、前記第１
の矩形スリットにほぼ直交するように設けられた第２の
矩形スリットであることを特徴とする帯域通過フィル
タ。 - 【請求項２】 前記共振器間の導体壁は２つの多重モー
ド誘電体共振器を対称に配置した６段の帯域通過フィル
タにおける２つの多重モード誘電体共振器間の境界をな
す導体壁であることを特徴とする請求項１に記載の帯域
通過フィルタ。 - 【請求項３】 前記共振器間の導体壁は多重モード誘電
体共振器と半同軸誘電体共振器との境界をなす導体壁で
あることを特徴とする請求項１に記載の帯域通過フィル
タ。 - 【請求項４】 前記共振器間の導体壁は多重モード誘電
体共振器とＴＥ01δモード誘電体共振器との境界をなす
導体壁であることを特徴とする請求項１に記載の帯域通
過フィルタ。 - 【請求項５】 請求項１、２または３に記載の帯域通過
フィルタを用いたことを特徴とする送受信共用器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002107495A JP2003304101A (ja) | 2002-04-10 | 2002-04-10 | 多重モード誘電体共振器を用いた帯域通過フィルタおよび送受信共用器 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002107495A JP2003304101A (ja) | 2002-04-10 | 2002-04-10 | 多重モード誘電体共振器を用いた帯域通過フィルタおよび送受信共用器 |
Publications (1)
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| JP2003304101A true JP2003304101A (ja) | 2003-10-24 |
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ID=29391504
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002107495A Withdrawn JP2003304101A (ja) | 2002-04-10 | 2002-04-10 | 多重モード誘電体共振器を用いた帯域通過フィルタおよび送受信共用器 |
Country Status (1)
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| JP (1) | JP2003304101A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014169434A1 (zh) * | 2013-04-16 | 2014-10-23 | 华为技术有限公司 | 一种介质谐振器、介质滤波器和制造方法 |
| KR102241711B1 (ko) * | 2019-11-11 | 2021-04-20 | 재단법인 파동에너지 극한제어 연구단 | 초음파 트랜스듀서의 커버 유닛 |
-
2002
- 2002-04-10 JP JP2002107495A patent/JP2003304101A/ja not_active Withdrawn
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| US10320044B2 (en) | 2013-04-16 | 2019-06-11 | Huawei Technologies Co., Ltd. | Method of fabricating a dielectric resonator having a sealed demetallized notch formed therein and a dielectric filter formed therefrom |
| US10903539B2 (en) | 2013-04-16 | 2021-01-26 | Huawei Technologies Co., Ltd. | Dielectric resonator having a sealed demetallized notch formed therein, for forming a dielectric filter and a base station therefrom |
| KR102241711B1 (ko) * | 2019-11-11 | 2021-04-20 | 재단법인 파동에너지 극한제어 연구단 | 초음파 트랜스듀서의 커버 유닛 |
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