JP2003302216A - 管体形状測定装置における肉厚測定方法 - Google Patents

管体形状測定装置における肉厚測定方法

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JP2003302216A
JP2003302216A JP2002104236A JP2002104236A JP2003302216A JP 2003302216 A JP2003302216 A JP 2003302216A JP 2002104236 A JP2002104236 A JP 2002104236A JP 2002104236 A JP2002104236 A JP 2002104236A JP 2003302216 A JP2003302216 A JP 2003302216A
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wall thickness
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Yasuhiro Matsufuji
泰大 松藤
Yasuyuki Shioda
安之 塩田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管体の肉厚を精度よく測定する。 【解決手段】 各押圧ロール1、2等の各測定値から管
体15の中心軸O’に対する回転アーム12の回転軸O
のずれ量(α、β)を求め、求めた回転軸のずれ量
(α、β)と一対の押圧ローラ1、2の各半径r1、r2
とを用いて回転アームの回転軸が管体の中心軸からずれ
ることに起因する管体15に対する、回転アームの回転
軸から見た肉厚測定誤差Δtを算出し、一対の押圧ロー
ラ相互の移動量の差(Rg―Rn)から算出した肉厚測定
誤差Δtを減算し、この減算した減算値tにおける管体
15の半径方向の成分を管体の肉厚t’として算出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、管体における軸方
向と直交する形状を測定する管体形状測定装置に係わ
り、特に鋼管製造ラインに設置される管体の端部におけ
る肉厚を測定する管体形状測定装置における肉厚測定方
法に関する。 【0002】 【従来の技術】製鉄工場の鋼管製造ラインにおいて、製
造される鋼管(管体)の端部の形状精度が公差内にある
か否かは、鋼管(管体)の品質管理上極めて重要な項目
である。鋼管(管体)の寸法測定項目としては、肉厚、
内径、外径、真円度などがある。従来、これらの測定は
人手で行われることが多かったが、時間と手間がかかり
再現性に欠しいため、その自動化が進められている。 【0003】この測定自動化された装置として、例え
ば、回転アーム及びエアシリンダーを用いた管体形状測
定装置が提案されている(特開平6―185937号公
報)。この提案された管体形状測定装置の要部を抽出し
て図6に示す。 【0004】図6において、回転駆動モータ13は、自
己の回転軸Oが測定対象の管体(鋼管)15の中心軸
O’にほぼ一致するように配設されている。回転駆動モ
ータ13の出力軸に回転アーム12が半径方向に取付け
られおり、回転駆動モータ13の回転に伴って、回転ア
ーム12が管体15の中心軸O’の周りに回転する。 【0005】また、回転アーム12にはその長手方向
(管体15の半径方向)に沿ってスクリューネジ14a
が取付けられており、このスクリューネジ14aに沿っ
て移動自在に架台11が設けられている。この架台11
の管体15の半径方向の移動量は、スクリューネジ14
aを回転駆動するサーボモータ(図示せず)による回転数
を検出することによって求められる。 【0006】なお、この移動量をより精度を高めるため
に、「マグネスケール」(商品名)等からなる直線移動量
検出器14bを代替してまたは併用して検出する。な
お、架台11の半径方向位置は測定対象の管体15の半
径に応じて移動されるが、管体15の端面15aにおけ
る中心軸Oに直交する形状の測定中はその位置は固定さ
れている。 【0007】この架台11の管体15側は二股となり、
二股の各先端部にそれぞれ保持部7、8の一端が固定さ
れ、この保持部7、8の他端にエアシリンダー3,4が
固定されている。各エアシリンダー3,4はそのロット
(移動棒)の移動方向が互いに対向するように設置され
ている。各エアシリンダー3,4のロッドの先端にはL
字状支持部9、10が取付けられている。この各L字状
支持部9、10に押圧ローラ1、2が取付けられてい
る。またL字状支持部9、10は、架台11の各スライ
ドレール11a、11bに沿って管体15の肉厚方向
(半径方向)に移動自在とされている。 【0008】したがって、互いに対向するように各L字
状支持部9、10に取付けられた一対の押圧ローラ1、
2は、測定対象の管体15における端面15a近傍の肉
厚部を挟持するように、外面(外周面)及び内面(内周
面)に対向する。これら押圧ローラ1、2は、エアシリ
ンダー3、4によって管体15の外面及び内面にそれぞ
れ付勢されている。 【0009】一方、図7の部分側面図にも示すように、
保持部7、8の側方には、レーザ距離計等からなる距離
計5、6が固定され、L字状支持部9、10までの距
離、すなわちその移動量を検出し、結果として各押圧ロ
ーラ1、2の半径方向の移動量を検出する。 【0010】次に、このような構成の管体形状測定装置
の動作説明を行う。管体15の端部の形状測定に際し
て、管体15が搬入され、測定の所定位置において停止
する。このとき、押圧ローラ1.2相互間は、管15の
肉厚以上に離間しており、管体15の進入に伴って、エ
アシリンダー3,4が動作して、押圧ローラ1、2がそ
れぞれ管体15の端面15a近傍の外面及び内面に当接
され、管体15の肉厚部を挟む状態となる。その後、回
転駆動モータ13が起動し、回転アーム12が、管体1
5の中心軸O’とほほ一致する自己の回転軸Oの周りに
1回転以上回転せられる。 【0011】回転アーム12が自己の回転軸Oの周りに
回転する間、管体15の肉厚等の形状変化によって押圧
ローラ1,2は管体15の半径方向に変位し、その変位
量が距離計5、6によって測定される。なお、外径(半
径)が最初から大きく異なる管体15についての測定に
は、予め架台11を回転アーム12に沿って半径方向に
移動させておく。この時の移動距離は、回転アーム12
に取付けられた直線移動量検出器14によって検出され
る。 【0012】かくして、主に距離計5.6の測定値より
管体15の端面15a近傍の外径、内径、周長、真円度
が求められ、管体15の形状が測定される。このとき、
測定基準としては、直線移動量検出器14によって検出
される架台11の回転アーム12に沿う半径方向の移動
距離が用いられ、結果的に距離計5、6の測定値は、架
台11の取付中心からの偏位とされる。 【0013】次に、このようにして得られた測定値に基
づく管体15の形状判定のための演算処理について述べ
る。回転駆動モータ13としては、ステツピングモ一夕
等が用いられ、その微小回転角△θ毎に、距離計5、6
からの測定値が演算処理装置(図示せず)に与えられる。 【0014】単位角度をΔθ(=360°/N)とする
時のiを0≦i≦N―1を満たす整数として、回転角θ
i(=i×△θ)時の、距離計5、6によって求められる
回転中心(回転軸O)から管体15の外面までの距離を
Ri、またそのときの測定点をPiとした場合、図8に示
すX―Y直交座標系における測定点Piの平面座標(X
i、Yi)は次式となる。 【0015】Xi=Ri・cos(i・△θ) Yi=Ri・sin(i・△θ) 図8に示すように、上記のXi、Yiは、回転アーム12
の回転軸Oを原点とする座標系についての測定点Piで
あるが、一般に回転アーム12の回転軸Oは管体15の
中心軸O’に正確には一致せず、ずれている。 【0016】このとき、管体15の中心軸O’のX―Y
直交座標系上におけるX、Y座標を(α、β)、管体1
5の平均半径をR0とし、最小2乗法を用いて、測定点P
i全体(0≦i≦N―1)を最もよく近似する円のα、
β、R0を決定する。管体15の中心軸O’を原点とす
るX’―Y’直交座標系に関するPiの座標(Xi’、Y
i’)は、Xi’=Xi―α、Yi’=Yi―βで与えられ
るから、 【数1】 【0017】を最小とするα、β、R0を求めれば、こ
れらが求める管体15の中心軸O’の座標および平均半
径である。 【0018】次に、前記の変換式により、測定点Piの
X―Y直交座標系における座標(Xi、Yi)をX’―
Y’直交座標系における座標(Xi’、Yi’)に変換し
て、近似円が決定される。 【0019】以上の演算により、管体15の中心軸O’
を原点とする各測定点Piの座標(Xi’、Yi’)が決
定されたならば、隣接する各測定点Piを順に直線で結
べば、管体15の外面形状を多角形で近似することがで
きる。したがって、管体15の形状、寸法を算出するこ
とができる。 【0020】このうち、管体15の周上の各測定点Pi
における肉厚tiは、距離計5、6による測定値Riの加
減算で簡単に求められるとしている。 【0021】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た各測定点Piの測定値Riから管体15の形状を算出す
る手法においてもまだ解消すべき次のような課題があっ
た。 【0022】すなわち、上述した管体形状測定技術によ
ると、管体15の内径、外径は精度良く測定できるもの
の、管体15の所定角度θi位置の肉厚tiについては精
度の高い測定が困難であり、また管体15の中心軸O’
に対する回転アーム12の回転軸Oのずれ量(α、β)
のばらつきにより測定結果の再現性に欠しいという問題
点があった。 【0023】図9は、公称外径400mm、公称肉厚1
0mmを有する溶接鋼管(管体15)に対し、直径50
mmの押圧ローラ1、2を使用した図6に示す管体形状測
定装置を用いて、2回に亘り、管体15の端面15a近
傍の全周についての肉厚tiを測定、演算した結果を示
す図である。 【0024】なお、測定データ個数として、管体15全
周に対し、内径、外径ともにN=2000点のデータを
有している。さらに、図9において、肉厚tが最大であ
る部分は溶接部に相当する。 【0025】前述した管体形状測定装置においては、測
定対象の管体15に対し、予め大まかな外径値を別の手
段にて測定するか、もしくは公称外径値を用いること
で、回転アーム12の回転軸Oを決定する。よって、測
定の都度、回転アーム12の回転軸O自体も変動する。
この変動量は管体15の管径に対しわずかである。 【0026】さらに、図9は、測定1回目の回転アーム
12の回転軸Oが管体15の中心軸O’'に対して
(α、β)=(一4.96mm、22.70mm)だけずれている
場合と、測定2回目の(α、β)=(0.61mm、6.24m
m)だけずれている場合とにおける、管体15の全周3
60°に亘る肉厚tの測定結果を示している。 【0027】この測定結果により、測定1回目と2回目と
では、溶接部近傍を除き、最大で0.4mm程度の格差
があり、精度の高い肉厚測定が困難であることが理解で
きる。 【0028】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、たとえ押圧ローラが取付けられた回転アー
ムの回転軸における測定対象の管体の中心軸に対するず
れ量が変化したとしても、常に管体の肉厚を正しく測定
でき、管体の肉厚に対する測定精度を大幅に向上できる
管体形状測定装置における肉厚測定方法を提供すること
を目的とする。 【0029】 【課題を解決するための手段】本発明は、測定対象の管
体の中心軸にほぼ一致させた回転軸の周りに回転する回
転アームの自由端側に対して、支持機構及び付勢機構を
介して管体の端部の外周面及び内周面に付勢され、回転
アームの回転に伴って外周面上及び内周面上を自転する
一対の押圧ローラを取付け、この一対の押圧ローラの回
転アームの回転軸に直交する方向の移動量と回転アーム
の回転角とを測定し、これらの測定値に基づいて管体の
形状測定を行う管体形状測定装置に適用される。 【0030】そして、上記課題を解消するために、本発
明の管体形状測定装置における肉厚測定方法において
は、先ず、各測定値から管体の中心軸'に対する回転ア
ームの回転軸のずれ量を求める。次に、この求めた回転
軸のずれ量と一対の押圧ローラの各半径とを用いて回転
アームの回転軸が管体の中心軸からずれることに起因す
る管体に対する、回転アームの回転軸から見た肉厚測定
誤差を算出する。 【0031】さらに、一対の押圧ローラ相互の移動量の
差から算出した肉厚測定誤差を減算する。最後に、この
減算した減算値における管体の半径方向の成分を管体の
肉厚として算出する。 【0032】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を用いて説明する。図1は本発明の一実施形態に係る肉
厚測定方法が適用される管体形状測定装置の要部を取出
して示す図である。図6に示す従来の管体形状測定装置
と同一部分には同一符号が付してある。したがって、重
複する部分の詳細説明は省略する。 【0033】図示するように、この実施形態の管体形状
測定装置は図6に示す従来の管体形状測定装置と同一機
械構成を有し、測定対象の管体15に対する肉厚測定方
法のみが異なる。この管体15の肉厚t’はコンピュー
タからなる形状算出処理部16で算出される。 【0034】この形状算出処理部16には、回転駆動モ
ータ13から各回転角度θi(=i・Δθ)が入力され
(0≦i≦N―1)、各距離計5、6から測定値、直線
移動量検出器14bから測定基準が入力される。したが
って、この形状算出処理部16においては、押圧ローラ
1.2が管体15の外面(外周面)及び内面(内周面)
に付勢された状態で、回転アーム12が自己の回転軸O
の周りを1回転すると、各回転角度θi(=i・Δθ)
における測定点Piの回転軸Oからの距離Riが得られ
る。形状算出処理部16はこれらの各測定値に基づいて
管体15の正確な肉厚t’を算出する。 【0035】先ず、最初に、図9の測定結果に示すよう
に、回転アーム12の回転軸Oの管体15の中心軸Oか
らのずれ量(α、β)が変化すると、測定された肉厚が
大きく変化する原因を検証する。 【0036】図2は、この誤差発生要因を説明するため
の図である。ここでは、説明を簡単にするために、肉厚
0mmの管体15について考える。図2において、Rg
は回転アーム12の回転軸Oから外側の押圧ローラ1ま
での距離(移動距離)であり、Rnは回転アーム12の
回転軸Oから内側の押圧ローラ2までの距離(移動距
離)である。 【0037】仮に、回転アーム12の回転軸Oと管体1
5の中心軸O’とが完全に一致している場合において
は、管体15の肉厚は、従来技術で説明したように、外
側押圧ローラ1までの距離Rgから内側押圧ローラ2まで
の距離Rnを減算した減算結果(Rg―Rn)で示され
る。 【0038】しかし、図2に示されるように、回転アー
ム12の回転軸Oと管体15の中心軸O’とがずれてい
る場合、押圧ローラ1、2の中心を結ぶ線が管体15の
中心軸O’を通過しないので、押圧ローラ1、2の中心
を結ぶ線上における押圧ローラ1、2相互間の距離△t
が測定誤差、すなわち回転アーム12の回転軸Oからみ
た肉厚測定誤差として発生する。 【0039】よって、正確な肉厚の測定のためには、前
述した減算結果(Rg―Rn)から、さらに、肉厚測定誤
差△tを減じることが必要である。この肉厚測定誤差△t
は、押圧ローラ1、2の半径r1、r2を極力小さく、例
えば5mm以下とすればほぼ問題とならないが、この半
径r1、r2を過度に小さくすると、管体15の表面の凹
凸により回転アーム12のスムーズな回転動作に支障を
与えてしまうため実施が困難である。 【0040】また、前述した肉厚測定誤差△tは、管体
15の中心軸O’に対する回転アーム12の回転軸Oの
ずれ量(α、β)により値が異なり、前記ずれ量(α、
β)は測定の都度、ばらつきが発生するため、減算結果
(Rg―Rn)をただ単に肉厚に置き換えるのみでは、肉
厚測定の再現性が損なわれ、測定の信頼性が乏しくな
る。 【0041】そこで、本発明の実施形態においては、上
述した肉厚測定誤差△tを、管体15の中心軸O’に対
する回転アーム12の回転軸Oのずれ量(α、β)によ
り算出後、先に求めた減算結果(Rg―Rn)より、減じ
ることで補正する。 【0042】具体的には下記演算にて、算出可能であ
る。なお、図3又は前述した図8における回転アーム1
2の回転軸Oを原点としたX―Y直交座標系上におけ
る、管体15の中心軸O’の座標で示されるずれ量
(α、β)は、前述した最小2乗法を用いて予め統計的に
求める。 【0043】図3は、ずれ量(α、β)と各押圧ローラ
1、2の半径r1、r2とから肉厚測定誤差△tを算出す
るための説明図である。 【0044】図3において、γは回転アーム12が回転
動作中にあるときの、あるタイミングにおける管体15
の中心軸O’を原点としたときの内径アーム回転角度、
λは回転アーム12の回転軸Oを原点としたときのアー
ム回転角度、φは管体15の中心軸O’を原点としたと
きの外径アーム回転角度である。 【0045】なお、これらの各角度γ、λ、φは、回転
アーム12の回転軸Oを原点としたX―Y直交座標系上
における、管体15の中心軸O’のずれ量で示される座
標(α、β)により、簡単な幾何学的考察により容易に
演算可能である。 【0046】図3より、肉厚測定誤差△tは、回転アー
ム12の回転軸Oと各押圧ローラ1,2の中心を通る線
(アーム回転軸方向直線)O―Aと管体15との交点で
2分され、下式で示すことが可能である。 Δt=Δt1+Δt2 各線分Δt1、Δt2は、それぞれ、各角度λ、φ及び各
押圧ローラ1,2の半径r1、r2を用いて表現できるの
で、 Δt1=r1/cos(λ―φ)―r1 Δt2=r2/cos(λ―γ)―r2 最終的に肉厚測定誤差△tは下式にて算出される。 【0047】Δt=r1(1/cos(λ―φ)―1)+r
2(1/cos(λ―γ)―1) よって、回転アーム12の回転軸Oと各押圧ローラ1、
2の中心を通る線(アーム回転軸方向直線)O―A方向
の管体15の肉厚tは下式にて算出される。 【0048】t=(Rg―Rn)一△t さらに、このようにして求め肉厚tは、図3に示すよう
に、回転アーム12の回転軸Oと各押圧ローラ1,2の
中心を通る線(アーム回転軸方向直線)O―A方向の管
体15の肉厚tであるので、管体15の真の肉厚ではな
い。 【0049】そこで、図4に示すように、先に算出した
肉厚tの、管体15の中心軸O’と外側の押圧ロール2
の中心とを通る線(管体中心軸方向線、管体15の半径
方向)O’―A’への成分を下式で算出する。 【0050】t’=t・cos(λ―φ) このようにして、管体15の半径方向の正しい肉厚t’
が、回転アーム12の各回転角度θi(=i・Δθ)に
おける各押圧ローラ1、2の各測定値Riから正確に求
まる。 【0051】このように構成された管体形状測定装置に
おける肉厚測定方法においては、前述した押圧ローラ
1、2の各測定値Riから、管体15の中心軸'O’に対
する回転アーム12の回転軸Oのずれ量(α、β)を求
め、この求めた回転軸Oのずれ量(α、β)と各押圧ロ
ーラ1、2の各半径r1、r2とを用いて回転アーム12
の回転軸Oが管体15の中心軸O’からずれることに起
因する管体15に対する、回転アーム12の回転軸Oか
ら見た肉厚測定誤差Δtを算出している。そして、最終
的に、この肉厚測定誤差Δtからずれ量(α、β)等を
用いて管体15の半径方向の正しい肉厚t’を算出して
いる。 【0052】この場合、ずれ量(α、β)が変化する
と、ずれ量(α、β)の変化に応じて、肉厚測定誤差Δ
t及びこの肉厚測定誤差Δtから最終の正しい肉厚t’
を算出する過程で用いるずれ量(α、β)に起因する成
分を打ち消すための換算値(cos(λ―φ))が変化す
る。 【0053】したがって、たとえ、管体15の中心軸
O’に対する回転アーム12の回転軸Oのずれ量(α、
β)が変化しも、常に正しい肉厚t’を測定することが
可能である。 【0054】さらに、管体15の中心軸'O’に対する
回転アーム12の回転軸Oのずれ量(α、β)の存在に
起因する肉厚測定誤差Δtが測定された肉厚に反映され
ていない前述した従来の肉厚計算方法に比較して大幅に
算出精度を向上できる。 【0055】 【実施例】図5は、前述した図9に示した測定条件と同
様に、測定1回目の回転アーム12の回転軸Oが管体1
5の中心軸O'に対して(α、β)=(一4.96mm、22.7
0mm)だけずれている場合、測定2回目の(α、β)=
(0.61mm、6.24mm)だけずれている場合における、管
体15の全周360°に亘る肉厚t’の測定結果を示し
ている。なお、肉厚t’の算出方法は、上述した実施形
態の算出方法を採用した。 【0056】この実験結果によると、測定1回目と測定2
回目とで、溶接部近傍を除き、従来技術において最大
0.4mm程度の偏差があったものが、0.1mm以下
までに低減可能であり、また管体15の全周に亘って肉
厚演算結果の格差が小さくなっていること理解できる。 【0057】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の管体形状
測定装置における肉厚測定方法においては、回転アーム
の回転軸のずれ量と各押圧ローラの各半径を用いて管体
に対する肉厚測定誤差を算出し、この肉厚測定誤差から
ずれ量等を用いて管体の半径方向の正しい肉厚を算出し
ている。 【0058】したがって、たとえ押圧ローラが取付けら
れた回転アームの回転軸における測定対象の管体の中心
軸に対するずれ量が変化したとしても、常に管体の肉厚
を正しく測定でき、管体の肉厚に対する測定精度を大幅
に向上できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態に係る肉厚測定方法が適用
される管体形状測定装置の要部を取出して示す図 【図2】測定された肉厚の誤差原因を説明するための図 【図3】本発明の実施形態における肉厚の算出手順を説
明するための図 【図4】同じく実施形態における肉厚の算出手順を説明
するための図 【図5】実施形態に係る肉厚測定方法を用いた肉厚の測
定結果を示す図 【図6】従来の肉厚測定方法が適用される管体形状測定
装置の要部を取出して示す図 【図7】同管体形状測定装置の要部を取出して示す側面
図 【図8】管体の中心軸に対する回転アームの回転軸のず
れ量を示す図 【図9】従来の肉厚測定方法を用いた肉厚の測定結果を
示す図 【符号の説明】 1、2…押圧ローラ 3、4…エアシリンダー 5、6…距離計 9、10…L字状支持部 12…回転アーム 13…回転駆動モータ 15…管体 16…形状算出処理部 O…回転アームの回転軸 O’…管体の中心軸 α、β…ずれ量 r1…押圧ローラ1の半径 r2…押圧ローラ2の半径 Δt…肉厚測定誤差
フロントページの続き Fターム(参考) 2F069 AA46 BB40 CC02 EE01 EE22 GG01 GG11 GG63 HH02 LL04 LL07 MM32 NN17

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 測定対象の管体の中心軸にほぼ一致させ
    た回転軸の周りに回転する回転アームの自由端側に対し
    て、支持機構及び付勢機構を介して前記管体の端部の外
    周面及び内周面に付勢され、前記回転アームの回転に伴
    って前記外周面上及び内周面上を自転する一対の押圧ロ
    ーラを取付け、この一対の押圧ローラの前記回転アーム
    の回転軸に直交する方向の移動量と前記回転アームの回
    転角とを測定し、これらの測定値に基づいて前記管体の
    形状測定を行う管体形状測定装置において、 前記各測定値から前記管体の中心軸に対する前記回転ア
    ームの回転軸のずれ量を求め、 この求めた回転軸のずれ量と前記一対の押圧ローラの各
    半径とを用いて前記回転アームの回転軸が前記管体の中
    心軸からずれることに起因する前記管体に対する前記回
    転アームの回転軸から見た肉厚測定誤差を算出し、 前記一対の押圧ローラ相互の移動量の差から前記算出し
    た肉厚測定誤差を減算し、 この減算した減算値における管体の半径方向の成分を前
    記管体の肉厚として算出することを特徴する管体形状測
    定装置における肉厚測定方法。
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JP2010190622A (ja) * 2009-02-16 2010-09-02 Sumitomo Kinzoku Technol Kk 管体の寸法測定装置
CN103884306A (zh) * 2014-03-25 2014-06-25 中国石油天然气集团公司 一种研究大口径热挤压成型三通壁厚的测试方法

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