JP2003295576A - カラー画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー像を中間転写体上に１次転写する際
に、トナー像が再び感光体ドラム上に戻される転写戻り
を防止するカラー画像形成装置を提供すること。 【解決手段】 Ｎ回の回転によりＮ色の静電潜像を形成
する像担持体と、前記静電潜像を顕像化しうるＮ個の現
像器の内の１つを用いるように構成した現像装置と、単
色トナー像をＮ回１次転写してＮ色の重ね合わせトナー
像を形成する前記中間転写体と、当該トナー像を一括し
て記録媒体に転写する２次転写手段と、を有するカラー
画像形成装置において、前記中間転写体上に１〜（Ｎ−
１）色目の１次転写により形成されたトナー像に対し、
当該中間転写体上に配設された帯電手段により、２〜Ｎ
色目の単色トナー像が１次転写される前に、正規帯電ト
ナーの極性と同極性の電荷を付与することを特徴とする
カラー画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ＦＡＸ等の画像形成に用いられる中間転写体を備え
たカラー画像形成装置に関し、特に感光体ドラムと中間
転写体との多回転により重ね合わせのカラートナー像を
形成するカラー画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より多色のカラー画像を形成する方
法として、画像形成に必要な色と同数の像担持体と、該
像担持体の周辺に設けた帯電手段、画像書込手段、及び
現像手段とを有し、それぞれの像担持体上に形成した単
色のトナー像を中間転写体上に転写し重ね合わせてカラ
ー画像とする装置や、１つの像担持体上に各色毎の帯
電、像露光（画像書込）ならびに現像を繰り返して、像
担持体の１回転中に像担持体上に重ね合わせのカラー画
像を形成する装置や、１つの像担持体上に単色の帯電、
像露光（画像書込）ならびに現像を像担持体の複数回の
回転の間に行い、像担持体の１回転毎に回転する中間転
写体上に転写して単色画像を重ね合わせて形成するカラ
ー画像形成装置等が知られている。

【０００３】特に、１つの像担持体（以下、感光体ドラ
ムともいう）を複数回回転して各色毎の帯電、像露光
（画像書込）ならびに現像を行うことにより形成された
単色画像を、中間転写体上に繰り返し転写し重ね合わせ
てカラー画像を形成する多回転中間転写方式の装置は、
簡潔な構成のため、小型で低コストのカラー画像形成装
置として注目されている。

【０００４】しかしながら、この多回転中間転写方式の
カラー画像形成装置では、感光体ドラム上のトナー像を
中間転写体上に１次転写する動作を繰り返す中で、最初
に中間転写体上に転写した１色目のトナー像が次に２色
目の転写を行う際に感光体ドラム上に逆転写してしまう
所謂転写戻りが発生することがある。

【０００５】転写戻りの発生する主な原因は、本来正規
の極性を有するトナーが、１色目の１次転写の際に付与
される転写電界の影響により、一部のトナーが逆極性に
帯電してしまい（以下、このトナーを逆極性トナーとい
う）、２色目の一次転写の際に転写電荷極性と逆極性ト
ナーの電荷極性とが同一となり反発し、逆極性トナーが
中間転写ドラムから感光体ドラムへ移動してしまうため
である。この現象は３色目及び４色目の１次転写の際に
も発生する。

【０００６】近年、用いられるようになった小粒径のト
ナーは高画質化への要求に基づくものであり、画質を低
下させる転写戻りは起こしてはならない問題である。

【０００７】また、一方では、省エネルギー化の要請か
ら、定着プロセスにおける消費電力を抑制する目的で、
低温定着が可能なトナーが開発されているが、この低温
定着トナーは、従来のトナーに比べて表面電気抵抗が低
いため、周囲の電界の影響を受け易く、転写電界により
逆極性トナーとなり転写戻りを起こし易いという問題が
ある。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】転写戻りの発生が多い
と、感光体ドラム上でのトナー付着量に対して記録媒体
（以下、用紙ともいう）上でのトナー付着量の減少の割
合が大きくなるため、その減少分を考慮して、感光体ド
ラム上でのトナー付着量を多めに設定しなければならな
くなる。

【０００９】感光体ドラム上でのトナー付着量が多い
と、１次転写の際にトナーが画像の周辺に飛ぶ画像のチ
リやベタ黒の中抜けといった画質の劣化が発生する上
に、トナーの消費量が増加するという欠点もある。

【００１０】本発明は上記の問題点を解決し、感光体ド
ラム上のトナー像を中間転写体上に１次転写する際に、
既に中間転写体上に転写されているトナーが再び感光体
ドラム上に戻される転写戻りを防止するカラー画像形成
装置を提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明の目的は下記の構
成により達成できる。

【００１２】（１）１回転に１色の単色トナー像を形成
し、色別にＮ回回転することによりＮ個の静電潜像を形
成する像担持体と、前記静電潜像をそれぞれの単色トナ
ー像に顕像化しうるＮ個の色別現像器のいずれか１つを
選択し画像形成に用いるように構成した現像装置と、１
次転写領域で前記像担持体から単色トナー像を色別にＮ
回転写（１次転写）されることにより、Ｎ色の重ね合わ
せトナー像が形成される中間転写体と、２次転写領域で
前記中間転写体上に形成されたＮ色の重ね合わせトナー
像を一括して記録媒体に転写（２次転写）する２次転写
手段と、を有するカラー画像形成装置において、前記中
間転写体上に１〜（Ｎ−１）色目の１次転写により形成
された各色のトナー像に対し、当該中間転写体上の中間
転写体回転方向における１次転写領域上流で２次転写領
域下流に配設された帯電手段により、２〜Ｎ色目の単色
トナー像が１次転写される前に、正規帯電トナーの極性
と同極性の電荷を付与することを特徴とするカラー画像
形成装置。

【００１３】（２）１回転に１色の単色トナー像を形成
し、色別にＮ回回転することによりＮ個の静電潜像を形
成する像担持体と、前記静電潜像をそれぞれの単色トナ
ー像に顕像化しうるＮ個の色別現像器のいずれか１つを
選択し画像形成に用いるように構成した現像装置と、１
次転写領域で前記像担持体から単色トナー像を色別にＮ
回転写（１次転写）されることにより、Ｎ色の重ね合わ
せトナー像が形成される中間転写体と、２次転写領域で
前記中間転写体上に形成されたＮ色の重ね合わせトナー
像を一括して記録媒体に転写（２次転写）する２次転写
手段と、を有するカラー画像形成装置において、前記２
次転写手段には電荷付与手段が接続され、当該電荷付与
手段は、極性の切り換えが可能に構成され、１〜（Ｎ−
１）色目の単色トナー像が１次転写されて形成されるト
ナー像に対し、正規帯電トナーの極性と同極性の電荷を
付与するとともに、Ｎ色目の１次転写後の２次転写時
に、前記中間転写体と前記２次転写手段との間に搬送さ
れ当該中間転写体に当接される記録媒体に対し、前記２
次転写手段を介して正規帯電トナーの極性と逆極性の電
荷を付与し、中間転写体上のＮ色の重ね合わせトナー像
を記録媒体に転写することを特徴とするカラー画像形成
装置。

【００１４】（３）１回転に１色の単色トナー像を形成
し、色別にＮ回回転することによりＮ個の静電潜像を形
成する像担持体と、前記静電潜像をそれぞれの単色トナ
ー像に顕像化しうるＮ個の色別現像器のいずれか１つを
選択し画像形成に用いるように構成した現像装置と、１
次転写領域で前記像担持体から単色トナー像を色別にＮ
回転写（１次転写）されることにより、Ｎ色の重ね合わ
せトナー像が形成される中間転写体と、２次転写領域で
前記中間転写体上に形成されたＮ色の重ね合わせトナー
像を一括して記録媒体に転写（２次転写）する２次転写
手段と、を有するカラー画像形成装置において、前記中
間転写体上に少なくとも１〜（Ｎ−１）色目の単色トナ
ー像が１次転写されて形成されるトナー像に対し、当該
中間転写体上の中間転写体回転方向における１次転写領
域下流で２次転写領域上流に配設された帯電手段によ
り、正規帯電トナーの極性と同極性の電荷を付与するこ
とを特徴とするカラー画像形成装置。

【００１５】（４）１回転に１色の単色トナー像を形成
し、色別にＮ回回転することによりＮ個の静電潜像を形
成する像担持体と、前記静電潜像をそれぞれの単色トナ
ー像に顕像化しうるＮ個の色別現像器のいずれか１つを
選択し画像形成に用いるように構成した現像装置と、１
次転写領域で前記像担持体から単色トナー像を色別にＮ
回転写（１次転写）されることにより、Ｎ色の重ね合わ
せトナー像が形成される中間転写体と、２次転写領域で
前記中間転写体上に形成されたＮ色の重ね合わせトナー
像を一括して記録媒体に転写（２次転写）する２次転写
手段と、を有するカラー画像形成装置において、前記２
次転写手段には電荷付与手段が接続され、当該電荷付与
手段は、極性の切り換えが可能に構成され、前記中間転
写体上に少なくとも１〜（Ｎ−１）色目の単色トナー像
が１次転写されて形成されたトナー像に対し、当該中間
転写体上の中間転写体回転方向における１次転写領域下
流で２次転写領域上流に配設された帯電手段、または、
前記２次転写手段に接続された電荷付与手段により、正
規帯電トナーの極性と同極性の電荷を付与するととも
に、前記電荷付与手段は、Ｎ色目の１次転写終了後の２
次転写時に、前記中間転写体と前記２次転写手段との間
の２次転写領域に搬送され当該中間転写体に当接される
記録媒体に対し、前記２次転写手段を介して正規帯電ト
ナーの極性と逆極性の電荷を付与し、中間転写体上のＮ
色の重ね合わせトナー像を記録媒体に転写することを特
徴とするカラー画像形成装置。

【００１６】（５）前記画像形成装置に用いるトナー
は、体積平均粒径が３〜５μｍのトナーであることを特
徴とする（１）乃至（４）のいずれか１項に記載のカラ
ー画像形成装置。

【００１７】（６）前記画像形成装置に用いるトナー
は、軟化点が９０〜１３０℃のトナーであることを特徴
とする（１）乃至（５）のいずれか１項に記載のカラー
画像形成装置。

【００１８】

【発明の実施の形態】図１は、本発明に係わるカラー画
像形成装置の一実施の形態の画像形成プロセスを示す概
略図であり、その主な構成及び動作について図を用いて
説明するが、本発明は本実施の形態に限定されるもので
はない。

【００１９】矢印Ａは、例えば、原稿を光学系により走
査した光情報をカラーＣＣＤで読み取り、画像処理した
後、レーザ光などの書き込み手段から発せられる入射光
を表す。

【００２０】像担持体である感光体ドラム１の周囲に、
帯電器２、４色切り換え現像装置３、中間転写体である
中間転写ドラム４、及びクリーニング装置５が配設され
る。

【００２１】４色切り換え現像装置３は、１色目のイエ
ロー、２色目のマゼンタ、３色目のシアン、及び４色目
の黒の各トナーを搭載した４つの現像器３ａ、３ｂ、３
ｃ、３ｄを回転して切り換えることが可能な構成となっ
ており、フルカラー画像形成時には、３ａ、３ｂ、３
ｃ、及び３ｄの順に感光体ドラム１に当接し、それぞれ
の単色画像を形成する。

【００２２】中間転写ドラム４の周囲に、２次転写手段
７及び中間転写ドラムクリーニング手段８が配設されて
いる。

【００２３】フルカラー画像形成の場合、帯電器２によ
り表面に電荷を付与された感光体ドラム１は、時計方向
に回転し、入射光Ａにより１色目の静電潜像を形成さ
れ、４色切り換え現像装置３の第１の現像器３ａにより
１色目の単色トナー像が形成される。

【００２４】感光体ドラム１上に形成された１色目の単
色トナー像は、感光体ドラム１に圧接する中間転写ドラ
ム４に当接し、１次転写バイアス電源Ｖａによりトナー
と逆極性（本実施の形態ではプラスとする）のバイアス
電圧を印加され、中間転写ドラム４へ引き寄せられ１次
転写が行われる。

【００２５】本実施の形態では、感光体ドラム１への帯
電極性をマイナス、トナーの帯電極性もマイナスの所謂
反転現像方式を採用しているが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。

【００２６】１次転写後、感光体ドラム１上に残った残
留トナーは、クリーニング装置５により除去される。

【００２７】残留トナーを除去された感光体ドラム１
は、再び帯電器２により表面に電荷を付与され、入射光
Ａにより２色目の静電潜像を形成され、切り換えられた
４色切り換え現像装置３の第２の現像器３ｂにより２色
目の単色トナー像が形成される。

【００２８】感光体ドラム１上に形成された２色目の単
色トナー像は、１色目のプロセスと同様に、中間転写ド
ラム４に１次転写されるが、中間転写ドラム４には１色
目の単色トナー像が搭載されているため、２色目の単色
トナー像は１色目の単色トナー像に重ね合わせて画像が
形成される。

【００２９】同様なプロセスで、４色切り換え現像装置
３の第３の現像器３ｃ及び第４の現像器３ｄを用いて、
３色目、４色目の単色トナー像を重ね合わせることによ
り中間転写ドラム４上に４色の複合画像が出来上がる。

【００３０】４色目の単色トナー像が中間転写ドラム４
に転写されるタイミングに合わせて、記録媒体である用
紙Ｐが図示しない給送手段により搬送され、２次転写領
域において、中間転写ドラム４上に形成された４色の複
合画像の画像領域と用紙Ｐの印字領域とが合致し、用紙
Ｐの背面から２次転写手段７に接続された２次転写バイ
アス電源Ｖｂによりバイアス電圧を印加され、用紙Ｐに
４色の複合画像が２次転写される。

【００３１】２次転写を終えた中間転写ドラム４は中間
転写ドラムクリーニング手段８によりクリーニングされ
る。

【００３２】４色の複合画像を２次転写された用紙Ｐ
は、搬送手段９により搬送され定着装置１０により加熱
定着された後、図示しない排紙トレイに排出される。

【００３３】図２は、中間転写ドラムの構成を説明する
ための概略図である。中間転写ドラム４は、例えばアル
ミ材を用いた円筒状の金属パイプ４ｂと、該金属パイプ
４ｂの外側（外周面）に設けられる例えばウレタン材を
用いた弾性層４ａと、該弾性層４ａの外側（外周面）に
設けられる離型層４ｃとの３層構成とされる。金属パイ
プ４ｂには、１次転写バイアス電源Ｖａが接続されてい
る。

【００３４】２次転写手段７は、例えば金属ローラで形
成され、２次転写バイアス電源Ｖｂが接続されており、
２次転写バイアス電源Ｖｂにより印加されるバイアス電
圧はトナーと逆極性（プラス）の電荷であり、マイナス
帯電のトナーを中間転写ドラム４から用紙Ｐへ引き寄せ
る働きを有する。

【００３５】本発明のトナーの転写戻り防止策に係わる
中間転写ドラム周辺構成の実施の形態について、図３〜
図６を用いて説明する。

【００３６】本発明の転写戻り防止策は、１次転写後の
中間転写ドラム４上に転写されたトナーの内、１次転写
時の転写バイアス（プラス極性）などにより発生する逆
極性トナーの極性（プラス）を正規帯電トナーの極性
（マイナス）に変換するため、中間転写ドラム４上に正
規帯電トナーの極性と同一極性の電荷を付与するもので
ある。

【００３７】図３〜図６は、本発明の第１〜第４の実施
の形態を説明するための図であり、いずれも、１色目の
１次転写を終え２色目の１次転写に入る前の状態であっ
て、転写戻り防止策としての中間転写ドラム４上への電
荷付与に関する構成を示す図である。

【００３８】図３は、本発明の第１の実施の形態を示
す、中間転写ドラム帯電器を１次転写領域の中間転写ド
ラム回転方向上流（以下、中間転写ドラム上流という）
で２次転写領域の中間転写ドラム回転方向下流（以下、
中間転写ドラム下流という）の中間転写ドラム上に配設
した構成を説明するための概略図である。

【００３９】中間転写ドラム帯電器６は、感光体ドラム
１から１次転写により中間転写ドラム４へと転写された
１色目の単色トナー像の先端が中間転写ドラム帯電器６
と対向する位置に近づいたときに通電され中間転写ドラ
ム４上に電荷を付与する。

【００４０】中間転写ドラム４にマイナスの電荷を付与
し、中間転写ドラム４上に搭載されたプラスの逆極性ト
ナーの極性をマイナスに変えることにより、２色目のト
ナー像を１次転写する際に中間転写ドラム４上の一次転
写済みトナー（１色目）が感光体ドラム１へ転写戻りす
ることを防止できる。

【００４１】同様に、中間転写ドラム４上の２色目及び
３色目の１次転写済みトナー像の先端が中間転写ドラム
帯電器６と対向する位置に近づいたとき、中間転写ドラ
ム帯電器６が通電され中間転写ドラム４上にマイナスの
電荷を付与し、２〜３色目のトナーの転写戻りを防止す
ることができる。

【００４２】図４は、本発明の第２の実施の形態を示
す、２次転写手段７に極性切り換え可能な２次転写バイ
アス電源Ｖｃが接続されている構成を説明するための概
略図である。

【００４３】図において、極性切り換え可能な２次転写
バイアス電源Ｖｃは、中間転写ドラム４に対し、１次転
写された１〜３色目の単色トナー像の先端が２次転写手
段７に近づいたタイミングで、極性をマイナスに切り換
えた前記２次転写バイアス電源Ｖｃを作用させてマイナ
スの電荷を付与し、トナーの転写戻りを防止する。

【００４４】用紙Ｐと、中間転写ドラム４に４色目の単
色トナー像が転写され形成された４色の重ね合わせトナ
ー像の先端とが２次転写手段７に近づいたとき、前記２
次転写バイアス電源Ｖｃの極性はプラス側に切り換えら
れ、２次転写手段７を介して、中間転写ドラム４に搭載
された４色の重ね合わせトナー像が用紙Ｐへ転写（２次
転写）される。

【００４５】図５は、本発明の第３の実施の形態を示
す、中間転写ドラム帯電器を１次転写領域の中間転写ド
ラム下流で２次転写領域の中間転写ドラム上流の中間転
写ドラム上に配設した構成を説明するための概略図であ
る。

【００４６】図において、中間転写ドラム帯電器６は、
感光体ドラム１から１次転写により中間転写ドラム４へ
転写された１色目の単色トナー像の先端が中間転写ドラ
ム帯電器６と対向する位置に近づいたときに通電され中
間転写ドラム４上に電荷を付与する。

【００４７】中間転写ドラム４にマイナスの電荷を付与
し、中間転写ドラム４上に搭載されたプラスの逆極性ト
ナーの極性をマイナスに変えることにより、２色目のト
ナー像を１次転写する際の中間転写ドラム４上のトナー
（１色目）の感光体ドラム１への転写戻りを防止するこ
とができる。

【００４８】同様に、中間転写ドラム４上の２色目及び
３色目の１次転写済み単色トナー像の先端が中間転写ド
ラム帯電器６と対向する位置に近づいたとき、中間転写
ドラム帯電器６が通電され中間転写ドラム４上にマイナ
スの電荷を付与し、中間転写ドラム４上の逆極性トナー
の極性を変え、トナーの転写戻りを防止することができ
る。

【００４９】また、４色目の単色トナー像が１次転写さ
れ、形成された４色の重ね合わせトナー像の先端が中間
転写ドラム帯電器６と対向する位置に近づいたとき、逆
極性トナーを減少させ２次転写時の転写効率を高める目
的で、中間転写ドラム帯電器６が通電され中間転写ドラ
ム４上にマイナスの電荷が付与される。

【００５０】図６は、本発明の第４の実施の形態を示
す、中間転写ドラム帯電器と、２次転写バイアス電源を
接続した２次転写手段とを中間転写ドラム上に配設した
構成を説明するための概略図であり、中間転写ドラム帯
電器６は１次転写領域の中間転写ドラム下流で２次転写
領域の中間転写ドラム上流の中間転写ドラム上に配設さ
れ、中間転写ドラム帯電器６の中間転写ドラム下流に配
設された２次転写手段７には極性切り換え可能な２次転
写バイアス電源Ｖｃが接続される。

【００５１】第４の実施の形態において、１〜３色目の
単色トナー像を１次転写された中間転写ドラム４に対
し、極性をマイナスに切り換えられた２次転写バイアス
電源Ｖｃは、当該中間転写ドラム４に形成されたトナー
像の先端が２次転写手段７に近づいたタイミングで、２
次転写手段７を介して中間転写ドラム４上にマイナスの
電荷を付与し、トナーの転写戻りを防止する。

【００５２】また、４色目の単色トナー像が１次転写さ
れ、形成された４色の重ね合わせトナー像の先端が中間
転写ドラム帯電器６と対向する位置に近づいたとき、逆
極性トナーを減少させ２次転写時の転写効率を高める目
的で、中間転写ドラム帯電器６が通電され中間転写ドラ
ム４上にマイナスの電荷が付与される。

【００５３】用紙Ｐと、中間転写ドラム４に転写された
４色目の単色トナー像の先端とが２次転写手段７に近づ
いたとき、極性をプラス側に切り換えられた２次転写バ
イアス電源Ｖｃは、２次転写手段７を介し、用紙Ｐの背
面より中間転写ドラム４に電荷を付与し、中間転写ドラ
ム４に搭載された４色の重ね合わせトナー像は用紙Ｐへ
転写（２次転写）される。

【００５４】本発明は、高画質化を目的として用いられ
る小粒径トナーやトナーの転写戻りを起こし易い低温定
着トナーに対し特に有効であり、小粒径トナーとして
は、体積平均粒径が３〜５μｍ、粒径化度が０．９３〜
０．９６、粒度分布のシャープさ（ＣＶ値）が２５％以
下のトナーに対し効果的に適用され、低温定着トナーと
しては、軟化点が９０〜１３０℃のトナーに効果的に適
用される。

【００５５】本実施の形態では、中間転写体として、ド
ラムを用いたが、ベルトを用いても本発明に適用できる
ことは言うまでもない。

【００５６】

【発明の効果】第１乃至第４の実施の形態に係わる、感
光体ドラムと中間転写体との多回転により重ね合わせの
カラートナー像を形成するカラー画像形成装置におい
て、少なくとも１〜（Ｎ−１）色目の１次転写後のトナ
ー像を搭載した中間転写体上に正規帯電トナー極性と同
極性の電荷を付与することにより、２〜Ｎ色目の１次転
写の際に、中間転写体上に既に転写されているトナーが
再び感光体ドラム上に戻される転写戻りを防止すること
ができる。

【００５７】更に、第３及び第４の実施の形態において
は、Ｎ色目の１次転写を終えＮ色の重ね合わせのトナー
像を搭載した中間転写体上に正規帯電トナー極性と同極
性の電荷を付与することにより、逆極性トナーを減少さ
せ２次転写時の転写効率を高めることができる。

【００５８】第４の実施の形態は、第３の実施の形態と
比較して、２次転写バイアス電源Ｖｃの構成は複雑にな
るが、中間転写体上の１〜（Ｎ−１）色目のトナー像に
対する電荷付与を、帯電器を用いず２次転写バイアス電
源を用いるため、オゾンの発生が少ないというメリット
がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わるカラー画像形成装置の一実施の
形態の画像形成プロセスを示す概略図。

【図２】中間転写ドラムの構成を説明するための概略
図。

【図３】本発明の第１の実施の形態を示す、中間転写ド
ラム帯電器を中間転写ドラム上に配設した構成を説明す
るための概略図。

【図４】本発明の第２の実施の形態を示す、２次転写手
段に極性切り換え可能な２次転写バイアス電源が接続さ
れている構成を説明するための概略図。

【図５】本発明の第３の実施の形態を示す、中間転写ド
ラム帯電器を中間転写ドラム上に配設した構成を説明す
るための概略図。

【図６】本発明の第４の実施の形態を示す、中間転写ド
ラム帯電器と、２次転写バイアス電源を接続した２次転
写手段とを中間転写ドラム上に配設した構成を説明する
ための概略図。

【符号の説明】

１ 感光体ドラム ３ ４色切り換え現像装置 ４ 中間転写ドラム ６ 中間転写ドラム帯電器 ７ ２次転写手段 Ｖａ １次転写バイアス電源 Ｖｂ、Ｖｃ ２次転写バイアス電源 Ｐ 記録媒体（用紙）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０３Ｇ 21/14 Ｇ０３Ｇ 21/00 ３７２ Ｆターム(参考） 2H005 AA21 EA03 EA05 2H027 DA41 EA03 EB04 ED24 EE02 2H200 FA16 GA23 GA47 HA03 HA12 HB03 HB12 HB22 JA02 JA28 JC02 JC12 JC13 JC15 JC17 JC19 JC20 LB02 LB13 MA04 MA20 NA02 PA10 PB13 2H300 EB02 EB08 EB12 EC02 EC05 EC16 EF03 EF08 EF17 EG03 EG14 EH16 EJ09 EJ15 EJ27 EJ43 GG01 GG02 GG03 GG18 QQ03 QQ10

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １回転に１色の単色トナー像を形成し、
   色別にＮ回回転することによりＮ個の静電潜像を形成す
   る像担持体と、 前記静電潜像をそれぞれの単色トナー像に顕像化しうる
   Ｎ個の色別現像器のいずれか１つを選択し画像形成に用
   いるように構成した現像装置と、 １次転写領域で前記像担持体から単色トナー像を色別に
   Ｎ回転写（１次転写）されることにより、Ｎ色の重ね合
   わせトナー像が形成される中間転写体と、 ２次転写領域で前記中間転写体上に形成されたＮ色の重
   ね合わせトナー像を一括して記録媒体に転写（２次転
   写）する２次転写手段と、を有するカラー画像形成装置
   において、 前記中間転写体上に１〜（Ｎ−１）色目の１次転写によ
   り形成された各色のトナー像に対し、当該中間転写体上
   の中間転写体回転方向における１次転写領域上流で２次
   転写領域下流に配設された帯電手段により、２〜Ｎ色目
   の単色トナー像が１次転写される前に、正規帯電トナー
   の極性と同極性の電荷を付与することを特徴とするカラ
   ー画像形成装置。
2. 【請求項２】 １回転に１色の単色トナー像を形成し、
   色別にＮ回回転することによりＮ個の静電潜像を形成す
   る像担持体と、 前記静電潜像をそれぞれの単色トナー像に顕像化しうる
   Ｎ個の色別現像器のいずれか１つを選択し画像形成に用
   いるように構成した現像装置と、 １次転写領域で前記像担持体から単色トナー像を色別に
   Ｎ回転写（１次転写）されることにより、Ｎ色の重ね合
   わせトナー像が形成される中間転写体と、 ２次転写領域で前記中間転写体上に形成されたＮ色の重
   ね合わせトナー像を一括して記録媒体に転写（２次転
   写）する２次転写手段と、を有するカラー画像形成装置
   において、 前記２次転写手段には電荷付与手段が接続され、 当該電荷付与手段は、極性の切り換えが可能に構成さ
   れ、 １〜（Ｎ−１）色目の単色トナー像が１次転写されて形
   成されるトナー像に対し、正規帯電トナーの極性と同極
   性の電荷を付与するとともに、 Ｎ色目の１次転写後の２次転写時に、前記中間転写体と
   前記２次転写手段との間に搬送され当該中間転写体に当
   接される記録媒体に対し、前記２次転写手段を介して正
   規帯電トナーの極性と逆極性の電荷を付与し、中間転写
   体上のＮ色の重ね合わせトナー像を記録媒体に転写する
   ことを特徴とするカラー画像形成装置。
3. 【請求項３】 １回転に１色の単色トナー像を形成し、
   色別にＮ回回転することによりＮ個の静電潜像を形成す
   る像担持体と、 前記静電潜像をそれぞれの単色トナー像に顕像化しうる
   Ｎ個の色別現像器のいずれか１つを選択し画像形成に用
   いるように構成した現像装置と、 １次転写領域で前記像担持体から単色トナー像を色別に
   Ｎ回転写（１次転写）されることにより、Ｎ色の重ね合
   わせトナー像が形成される中間転写体と、 ２次転写領域で前記中間転写体上に形成されたＮ色の重
   ね合わせトナー像を一括して記録媒体に転写（２次転
   写）する２次転写手段と、を有するカラー画像形成装置
   において、 前記中間転写体上に少なくとも１〜（Ｎ−１）色目の単
   色トナー像が１次転写されて形成されるトナー像に対
   し、当該中間転写体上の中間転写体回転方向における１
   次転写領域下流で２次転写領域上流に配設された帯電手
   段により、正規帯電トナーの極性と同極性の電荷を付与
   することを特徴とするカラー画像形成装置。
4. 【請求項４】 １回転に１色の単色トナー像を形成し、
   色別にＮ回回転することによりＮ個の静電潜像を形成す
   る像担持体と、 前記静電潜像をそれぞれの単色トナー像に顕像化しうる
   Ｎ個の色別現像器のいずれか１つを選択し画像形成に用
   いるように構成した現像装置と、 １次転写領域で前記像担持体から単色トナー像を色別に
   Ｎ回転写（１次転写）されることにより、Ｎ色の重ね合
   わせトナー像が形成される中間転写体と、 ２次転写領域で前記中間転写体上に形成されたＮ色の重
   ね合わせトナー像を一括して記録媒体に転写（２次転
   写）する２次転写手段と、を有するカラー画像形成装置
   において、 前記２次転写手段には電荷付与手段が接続され、 当該電荷付与手段は、極性の切り換えが可能に構成さ
   れ、 前記中間転写体上に少なくとも１〜（Ｎ−１）色目の単
   色トナー像が１次転写されて形成されたトナー像に対
   し、 当該中間転写体上の中間転写体回転方向における１次転
   写領域下流で２次転写領域上流に配設された帯電手段、
   または、 前記２次転写手段に接続された電荷付与手段により、 正規帯電トナーの極性と同極性の電荷を付与するととも
   に、 前記電荷付与手段は、Ｎ色目の１次転写終了後の２次転
   写時に、前記中間転写体と前記２次転写手段との間の２
   次転写領域に搬送され当該中間転写体に当接される記録
   媒体に対し、前記２次転写手段を介して正規帯電トナー
   の極性と逆極性の電荷を付与し、中間転写体上のＮ色の
   重ね合わせトナー像を記録媒体に転写することを特徴と
   するカラー画像形成装置。
5. 【請求項５】 前記画像形成装置に用いるトナーは、体
   積平均粒径が３〜５μｍのトナーであることを特徴とす
   る請求項１乃至４のいずれか１項に記載のカラー画像形
   成装置。
6. 【請求項６】 前記画像形成装置に用いるトナーは、軟
   化点が９０〜１３０℃のトナーであることを特徴とする
   請求項１乃至５のいずれか１項に記載のカラー画像形成
   装置。