JP2003295028A - ホルダ一体型レンズの製造方法、ホルダ一体型レンズ、ホルダ一体型レンズ用中間部品の製造方法、ホルダ一体型レンズ用中間部品 - Google Patents

ホルダ一体型レンズの製造方法、ホルダ一体型レンズ、ホルダ一体型レンズ用中間部品の製造方法、ホルダ一体型レンズ用中間部品

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JP2003295028A
JP2003295028A JP2002099329A JP2002099329A JP2003295028A JP 2003295028 A JP2003295028 A JP 2003295028A JP 2002099329 A JP2002099329 A JP 2002099329A JP 2002099329 A JP2002099329 A JP 2002099329A JP 2003295028 A JP2003295028 A JP 2003295028A
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metal powder
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English (en)
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Tatsuro Araki
達朗 荒木
Jun Obokata
準 小保方
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合理的な発想の下、使い勝手に優れたホルダ
一体型レンズを低コスト且つ高精度に製造する。 【解決手段】レンズ4の外周にホルダ4が設けられたホ
ルダ一体型レンズ1の製造方法であって、所定の成形枠
におけるホルダ相当領域の少なくとも一部に金属粉末を
充填し、又成形枠のレンズ相当領域にレンズ素材粉末を
充填し、金属粉末とレンズ素材粉末を含んだ成形母材を
焼結させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定のレンズの外
周面がホルダによって保持されているホルダ一体型レン
ズ、このホルダ一体型レンズ用の中間部品、及びこれら
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のホルダ一体型レンズは、
CD(コンパクトディスク)再生/記録装置の光ピップ
アップや光通信における半導体レーザーの光学系等に幅
広く利用されている。ホルダ一体型レンズは、例えばビ
ット情報を意味する光信号を正確且つ高速に提供したり
或いは読取ったりする必要があるので、その形状精度を
十分に高めると共に、各機器に対して正確な位置に設置
することが要求される。
【0003】ホルダ一体型レンズを製造する際は、先
ず、金属材料からなるホルダを金型の基準面に手作業に
よって正確に固定する。その後、ホルダの内部にレンズ
素材を固定し、ホルダを含んだ状態の上記金型を用いて
レンズ素材をプレス成形してレンズにする。その際にレ
ンズ素材とホルダも一体化される。以上のように、現在
ではレンズをプレス成形すると同時に、該レンズをホル
ダに固定する手法が一般的となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の製
造方法では、ホルダとレンズの同軸度を向上させること
が困難であるという問題があった。既に述べたように、
金型に対して極めて正確にホルダ及びレンズ用素材を固
定しなければならないからである。この結果、製造工程
において経験・ノウハウに基づく熟練者の高度な技術力
が要求され、製造コストが増大すると共に、製品が完成
に至るまでのリードタイムが長くなり大量生産に不向き
であるという問題があった。
【0005】これに関連する技術として、特開平6−1
44853号公報に記載されている製造方法がある。こ
の製造方法は、上記問題点を考慮して、金型に固定され
ているホルダに対してレンズを一体成形する際に、ホル
ダが軟化する程度にまで加熱し、該ホルダ自体も金型に
よって再成形しながらレンズを固定するものである。こ
れによれば、ホルダに多少の設置誤差が生じたとして
も、ホルダ自体が軟化して金型によって再度成形される
ので、ホルダ一体型レンズ全体の形状精度の低下が抑制
されると推定される。
【0006】しかし、本技術ではレンズの加熱温度とホ
ルダの加熱温度がそれぞれ独立しているので、ヒータの
温度制御が複雑且つ困難になるという問題を有してい
た。
【0007】又専用の加熱ヒータ及び金型が必要とな
り、装置が複雑化する分だけコストが増大するという問
題も有していた。
【0008】また、これらのホルダ一体型レンズのホル
ダは金属材料であることが多く、全重量が増すに伴って
慣性力も増大するので、CD再生装置の光ピックアップ
のように精密にレンズを位置決めする際に制御応答性が
低下するという問題があった。一方で、金属材料は溶接
基盤として活用出来るので、ホルダ自体は金属材料であ
った方が好ましいという市場ニーズが存在する。
【0009】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、合理的な発想に基づいてホルダとレンズを一体
化することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、レンズと、該
レンズの外周に設けられるホルダと、を備えるホルダ一
体型レンズの製造方法であって、所定の成形枠における
前記ホルダ相当領域の少なくとも一部に金属粉末を充填
する工程と、前記成形枠の前記レンズ相当領域にレンズ
素材粉末を充填する工程と、前記金属粉末と前記レンズ
素材粉末を含んだ成形母材を焼結させる工程と、を有す
ることによって上記目的を達成するものである。
【0011】本発明者は、レンズを成形する最終段階で
金属のホルダにレンズを固定していた従来の常識を覆
し、ホルダとレンズの双方が粉末素材によって構成され
た母材を同時に焼結させて一体化する手法を採用した。
このようにすると、製造工程が短縮されて製造コストを
低減させることができる。また、成形枠によって高い形
状精度を確保できるので、レンズとホルダの同軸度を低
コストで高めることが可能になる。
【0012】又積極的に金属粉末を充填させて他の素材
と同時に焼結させた結果、該金属粉末によって構成され
る金属領域部を利用して、該本ホルダ一体型レンズを外
部部材に溶接固定することが可能となる。又、金属領域
部によってホルダ自体の強度を高めることができるの
で、製品の信頼性が向上する。
【0013】なお、本発明においては、ホルダ相当領域
の一部に金属粉末を充填すると共に残りの部分について
は他の粉体素材(例えばガラス素材粉末)を充填する場
合と、該ホルダ相当領域の全部を金属粉末で充填する場
合の双方の概念を含んでいる。
【0014】上記発明において、前記成形枠の前記ホル
ダ相当領域が前記レンズ相当領域を内周側に収容する筒
形状となっており、前記金属粉末を充填する工程におい
て、前記ホルダ相当領域の筒端縁部分に前記金属粉末を
堆積させることが好ましい。
【0015】外部機器に固定する際はホルダの端縁を溶
接することが多いので、上記発明のように構成すると、
該端縁部分を活用して溶接固定することが可能となる。
又ガラス素材などは端縁部分の強度が低いので、上記金
属粉末を補強部材として機能させることが出来る。
【0016】又上記発明おいては、前記成形枠に充填さ
れる前記金属粉末と該金属粉末と隣接する他の素材粉末
との境界部分に、該金属粉末と前記他の素材粉末の混合
粉末を充填する工程を含むことが好ましい。
【0017】このようにすると、焼結時に金属粉末と他
の素材粉末(例えばレンズ素材粉末)との接合性が高め
られ、強固に一体化することが可能になる。なお、金属
粉末と他の素材粉末を順次積層すれば、その境界におい
て自ずと両素材がある混在した状態になるが、上記発明
では、予め金属粉末と他の素材粉末とを混合させた粉末
を積極的に充填して、より一層接合力を高めるようにし
ている。
【0018】なお、上記製造方法によって製造されたホ
ルダ一体型レンズも上記目的を達成可能である。
【0019】ところで、上記発明についてはホルダ一体
型レンズの製造方法等に関連するものを示したが、これ
は、焼結工程によって直接的にホルダ一体型レンズが完
成する場合と、焼結工程後に何らかの加工工程を経てホ
ルダ一体型レンズが完成する場合の双方を含んでいる。
例えば後者の場合、焼結工程を経た後であって且つ完成
には至っていない製品は、ホルダ一体型レンズ用中間部
品と考えることができ、それに対しても上記発明を同様
に適用することができる。
【0020】具体的には、プレス成形によってレンズを
構成可能なレンズ素材部と、該レンズ素材部の外周に設
けられるホルダ素材部と、を備えるホルダ一体型レンズ
用中間部品の製造方法であって、所定の成形枠における
前記ホルダ素材部相当領域の少なくとも一部に金属粉末
を充填する工程と、前記成形枠の前記レンズ素材部相当
領域にレンズ素材粉末を充填する工程と、前記金属粉末
と前記レンズ素材粉末を含んだ母材を焼結させる工程
と、を有することによって上記目的を達成可能である。
【0021】このように、レンズが最終的に成形される
前の中間部品の段階で、ホルダ素材とレンズ素材を予め
一体化しておくと、例えば、レンズ素材部をプレス等に
よって成形する最終工程と、ホルダ素材部とレンズ素材
部とを一体化する上記中間工程とを別工程にすることが
出来、各々の工程を簡略化且つ高精度化できるので、結
局、高精度なホルダ一体型レンズを低コストで得ること
が出来る。又、ホルダ素材相当領域の少なくとも一部に
積極的に金属粉末を充填しているので、完成品である本
ホルダ一体型レンズを外部機器に溶接固定することが可
能になると共に、ホルダ自体の強度を高めることができ
る。
【0022】更に中間部品の段階で、ホルダ一体型レン
ズの全体形状を予め設定することが出来ることから、筒
状のホルダの軸方向長さも比較的大きくしても最終的な
形状誤差を小さくすることが可能になり、様々な用途に
あわせた形状設定が出来る。
【0023】上記発明では、前記成形枠の前記ホルダ素
材相当領域が前記レンズ素材相当領域を内周側に収容す
る筒形状となっており、前記金属粉末を充填する工程に
おいて、前記ホルダ素材相当領域の筒端縁部分に前記金
属粉末を堆積させることが好ましい。
【0024】又更に上記発明においては、前記成形枠に
充填される前記金属粉末、該金属粉末と隣接すると他の
素材粉末との境界部分に、該金属粉末と前記他の素材粉
末の混合粉末を充填する工程を含むことが好ましい。
【0025】又、プレス成形によってレンズを構成可能
なレンズ素材部と、該レンズ素材部の外周に該レンズ素
材部と略同素材によって一体的に設けられ、該レンズ素
材部の厚みよりも軸方向に長い筒状のホルダ素材部と、
該ホルダ素材部の筒端縁に設けられる金属領域部と、を
備えるホルダ一体型レンズ用中間部品によって上記目的
を達成することが可能である。
【0026】同様に、レンズと、該レンズの外周に該レ
ンズと略同素材によって一体的に設けられ、該レンズの
厚みよりも軸方向に長い筒状のホルダと、該ホルダの筒
端縁に設けられる金属領域部と、を備えるホルダ一体型
レンズによって上記目的を達成することが可能である。
【0027】このようにすると、金属領域部を確保しな
がら全体の重量を軽減することが出来る。又該金属領域
部を利用して溶接することが可能になると共に、ホルダ
の強度低下を抑制することが可能になる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら本発明の
実施形態について詳細に説明する。
【0029】図1に、本発明の第1実施形態に係るホル
ダ一体型レンズ1を示す。
【0030】このホルダ一体型レンズ1は、ホルダ2及
びレンズ4が一体化されている。ホルダ2は略円筒形状
であり、その内周側にレンズ4がホルダ2と同軸的に設
けられている。レンズ4としてここでは非球面レンズが
採用されているが、本発明ではそれに限定されず、球面
レンズや分布屈折レンズ等であっても構わない。
【0031】ホルダ2における筒端縁には、金属材料に
よって構成される金属領域部2Aが形成されている。こ
の金属領域部2Aは筒端縁に沿ったリング形状となって
おり、ホルダ一体型レンズ1を外部機器に固定する際
に、あらゆる方向から溶接できるように考慮されてい
る。
【0032】なお、本実施形態のホルダ2においては、
その軸方向最大長さをL、レンズの最大外径(即ちホル
ダの内周径)をAとした場合に、L/A>1を満たすよ
うに形状が設定されている。又レンズ4の焦点Sは、ホ
ルダ2の内周側空間の中に配置される。このようにする
と、詳細は後述するが他の装置の組付けが高精度で実現
できる。
【0033】次に、上記ホルダ一体型レンズ1の製造工
程について、中間部品を含めて詳細に説明する。
【0034】図2及び図3にはホルダ一体型レンズ1を
製造する際の中間部品(中間素材)10が示されてい
る。この中間部品10は、プレス成形によってレンズ4
を構成可能なレンズ素材部14と、レンズ素材部14の
外周に一体的に設けられる筒状のホルダ素材部12と、
を備える。このホルダ素材部12の筒端縁部分には、金
属素材によって構成される金属領域部12Aが形成され
ている。
【0035】ホルダ素材部12の軸方向長さLは、レン
ズ素材部14の厚みTよりも長く設定されており、又、
ホルダ素材部12がレンズ素材部14を基準として軸方
向の一方側に拡張している。
【0036】なお、完成品と同様に、筒状のホルダ素材
部12における軸方向最大長さをL、レンズ素材部14
の最大径をAとした場合に、L/A>1を満たすように
形状が設定されている。
【0037】この中間部品10自体を製造する手法は様
々存在するが、本実施形態ではプラズマ焼結法を採用し
ており、以下詳述する。
【0038】図4に示されるように、上記中間部品10
の外形と一致する所定の金型(成形枠)50を用意す
る。金型50の内部空間は、ホルダ素材相当領域52と
レンズ素材相当領域54とに区分される。ホルダ素材相
当領域52は将来のホルダ素材部12に、レンズ素材相
当領域54は将来のレンズ素材部14に対応することに
なる。
【0039】図5に示されるように、この金型50を、
軸方向が鉛直となるように位置決めした状態で、ホルダ
相当領域52に金属粉末56を充填する。この金属粉末
56はホルダ相当領域52の筒端縁部分58に自ずと堆
積することになる。
【0040】その後、図6に示されるように、金属粉末
とガラス粉末の混合粉末60をホルダ相当領域52に充
填して境界部分62を形成する。次に図7に示されるよ
うに、残りのホルダ相当領域52及び上記レンズ素材領
域54にガラス粉末64を充填する。
【0041】以上のようにして成形された母材を金型5
0によって密封し(図8参照)、該金型50の内部を略
真空にした状態で該金型50にパルス状の高電圧を印加
する。この結果、粉体素材に大電流が流れ、粉体間で発
生するアークによる自己発熱作用により、素材全体が均
一に加熱されて焼結される。その結果、ホルダ相当領域
52の端縁に堆積された金属粉末56が金属領域部12
Aになり、残りのホルダ相当領域52に堆積されたガラ
ス粉末がホルダ素材部12に、そしてレンズ相当領域5
2に堆積されたガラス粉末がレンズ素材部14になる。
【0042】特に、このプラズマ焼結技術を用いれば金
属粉末とガラス粉末が密着しながら一体化されるので、
金属領域部12Aとホルダ素材部12を簡単且つ高精度
に一体化することが可能になる。又、混合粉末である境
界部分62によって焼結時に金属粉末とガラス素材粉末
の接合性が高められている。なお、本発明では該境界部
分62を積極的に形成しなくても、金属粉末とガラス粉
末を順次積層すれば両者の境界が自ずと混在した状態に
なるため、必要十分な接合状態を確保することが出来
る。
【0043】プラズマ焼結によって中間部品10を製造
した後、必要に応じて鏡面処理を施したレンズ素材部1
4を公知のプレス手法によって成形して非球面レンズ4
に加工する。以上の工程によって図1で示した本実施形
態に係るホルダ一体型レンズ1が製造される。
【0044】本実施形態では、中間部品10の段階で予
めホルダ素材部12とレンズ素材部14が一体化されて
いることから、従来のようにレンズ成形作業と該レンズ
をホルダに固定する作業を同時に実現する必要がなくな
り、最終工程を「レンズの成形」のみに注力出来る。同
様に、中間部品10の段階でレンズ素材部14とホルダ
素材部12との位置関係が高精度に設定されていること
から、完成品の形状精度も向上させることが出来る。
【0045】又製造工程中の作業員による精密な位置決
め作業が減少し、機械による流れ作業によって高精度の
ホルダ一体型レンズ1が製造できるので、リードタイム
を短縮することが可能になる。
【0046】更に本ホルダ一体型レンズ1においては、
ホルダ用の粉体素材として光透過性材料(ここでは石英
系ガラス)を用いるようにし、その端縁に金属領域部2
Aを形成するようにしている。このようにすると、例え
ば図9に示されるように、金属の鏡筒20に対してホル
ダ一体型レンズ1を設置する場合、該金属領域部12A
を利用して溶接によって固定することが可能になる。
【0047】一方、例えば図10に示されるように、樹
脂によって構成される鏡筒21に対して本ホルダ一体型
レンズ1を設置する場合は、ホルダ2の外周面と鏡筒2
1の内周面の間に光硬化性樹脂を塗布して接着層22を
形成し、位置決めが完了次第、ホルダ2を介して接着層
22に光(紫外線)を照射して両者を簡単に固定でき
る。つまり樹脂固定と溶接固定の双方に柔軟に対応する
ことが出来る上に、ホルダ2の強度低下も極力抑制でき
ることになる。
【0048】又ホルダ2の全体が金属材料で構成されて
いない分だけ軽量化が図られるので、例えば光ピックア
ップ等に用いる場合の位置決め制御の応答性が向上す
る。
【0049】ところで、上記ホルダ2は、内周径Aより
も軸方向長さLが大きくなるように、即ち比較的ホルダ
2が長くなるように設定されているが、それは次の図1
1に示されるような用途を考慮したものである。
【0050】本ホルダ一体型レンズ1の焦点Sの位置に
は、例えば光ファイバ24の端部が設置される。光ファ
イバ24の端部近傍は一般的に補強部材26によって覆
われている。この補強部材26の外周径Dと上記ホルダ
2の内周径Aとを一致させておけば、ホルダ2に挿入す
ることでレンズ4の光軸と光ファイバ24の軸方向とを
簡単に一致させることが出来る。
【0051】又図12に示されるように、コリメートレ
ンズ付き光ファイバ28をホルダ2に固定するときも同
様にすることが出来る。この際、ホルダ2の内周面に所
定の段部2Bを形成しておき、光ファイバ28の固定位
置を積極的に設定可能にすると組立て作業が一層容易に
なる。
【0052】特に、金属領域部2Aの形状等を適宜設定
してホルダ2の強度を十分に高めることで、該ホルダ2
を長く設定できることから、鏡筒の機能を兼ねることが
出来るようになり、総合的な製造コストを下げることが
出来る。
【0053】なお本実施形態においては、概してレンズ
4の一方向にホルダ2が拡張する場合に限って示した
が、本発明はそれに限定されず、例えば図13に示され
るように、レンズ4の両外側に拡張するようにしても良
い。その際、ホルダ2の軸方向両端縁に金属領域部2A
を形成しても良い。このようにすると、レンズ素材部1
4はホルダ素材部12の内部に配置されることになるの
で、(将来の)レンズ4の外傷を防止できる。又、上記
形状以外にも、レンズ4の位置やホルダ2の長さ、金属
領域部2Aの形状及び配置等は、その目的に応じて適宜
設定すればよいものである。
【0054】更に本実施形態では、中間部品を介して完
成品であるホルダ一体型レンズを得る場合に限って示し
たが、本発明は、粉体素材を焼結させて直接的にホルダ
一体型レンズ1を得るようにしても良い。なお、この場
合においても金型から取り出した後に必要に応じてレン
ズに鏡面処理を施すようにしても良い。
【0055】又上記実施形態では、金属領域部2Aを溶
接基盤に利用する場合に限って示したが、本発明はそれ
に限定されない。例えば金属領域部2Aにねじ溝を形成
して、外部部材と螺合させて固定することも可能であ
る。又金属領域部2Aにボルト孔等を形成してもよい。
本発明によれば高精度且つ低コストで金属領域部2Aを
形成できるので、多岐に亘った用途に利用することが可
能である。
【0056】更に上記実施形態においては、レンズ1と
ホルダ2が同素材(ガラス粉末)によって構成される場
合を示したが、一方の素材に添加物を加えたり、或いは
組成が多少異なる素材を組合せて用いたりしても構わな
い。
【0057】又、上記実施形態では、ホルダ2の一部に
金属領域部2Aを形成する場合に限って示したが、本発
明はそれに限定されない。例えば、ホルダ素材12全体
を金属素材粉末とし、レンズ素材14と同時に焼結させ
て中間部品10或いはホルダ一体型レンズ1を得ること
も可能である。
【0058】又、ここでは1つの実施形態を示したが、
本発明の要旨を逸脱しない範囲であればこれらの各部分
等を適宜組み合わせた実施形態も存在し、更に、今回示
した形態以外の各種実施形態も存在する。更に、明細書
全文に表れてくる部材の形容(機能・形状)はあくまで
例示であって、これらの記載に限定されるものではな
い。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、容易且つ高精度にホル
ダ一体型レンズを製造することが出来、製造コスト及び
製造リードタイムを低減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るホルダ一体型レンズを
示す断面図
【図2】同ホルダ一体型レンズを製造する際に用いられ
る中間部品を示す斜視図
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図
【図4】同中間部品を製造する金型を示す断面図
【図5】同金型に金属粉末を充填した状態を示す断面図
【図6】同金型に混合粉末を充填した状態を示す断面図
【図7】同金型にガラス粉末を充填した状態を示す断面
【図8】同金型によって成形母材を密封した状態を示す
断面図
【図9】同ホルダ一体型レンズを鏡筒に溶接固定した状
態を示す断面図
【図10】同ホルダ一体型レンズを鏡筒に樹脂固定した
状態を示す断面図
【図11】同ホルダ一体型レンズに対して光ファイバを
設置した状態を示す断面図
【図12】同ホルダ一体型レンズに対してコリメートレ
ンズ付き光ファイバを設置した状態を示す断面図
【図13】同ホルダ一体型レンズの他の形状例を示す断
面図
【符号の説明】
1・・・ホルダ一体型レンズ 2・・・ホルダ 2A・・・金属領域部 4・・・レンズ 10・・・中間部品 12・・・ホルダ素材部 12A・・・金属領域部 14・・・レンズ素材部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/135 G11B 7/135 A Fターム(参考) 2H037 BA03 BA12 BA32 CA12 DA05 2H044 AB19 AE01 AJ03 AJ05 4G061 AA13 BA07 CA03 CB13 CC03 CD10 CD14 DA24 5D119 AA36 AA38 BA01 BB01 BB02 BB03 DA01 DA05 JA44 JA45 JC05 JC06 NA05 5D789 AA36 AA38 BA01 BB01 BB02 BB03 DA01 DA05 JA44 JA45 JC05 JC06 NA05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レンズと、該レンズの外周に設けられるホ
    ルダと、を備えるホルダ一体型レンズの製造方法であっ
    て、 所定の成形枠における前記ホルダ相当領域の少なくとも
    一部に金属粉末を充填する工程と、 前記成形枠の前記レンズ相当領域にレンズ素材粉末を充
    填する工程と、 前記金属粉末と前記レンズ素材粉末を含んだ成形母材を
    焼結させる工程と、を有することを特徴とするホルダ一
    体型レンズの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記成形枠の前記ホルダ相当領域が前記レンズ相当領域
    を内周側に収容する筒形状となっており、 前記金属粉末を充填する工程において、前記ホルダ相当
    領域の筒端縁部分に前記金属粉末を堆積させることを特
    徴とするホルダ一体型レンズの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、 前記成形枠に充填される前記金属粉末と、該金属粉末と
    隣接する他の素材粉末との境界部分に、該金属粉末と前
    記他の素材粉末の混合粉末を充填する工程を含むことを
    特徴とするホルダ一体型レンズの製造方法。
  4. 【請求項4】プレス成形によってレンズを構成可能なレ
    ンズ素材部と、該レンズ素材部の外周に設けられるホル
    ダ素材部と、を備えるホルダ一体型レンズ用中間部品の
    製造方法であって、 所定の成形枠における前記ホルダ素材部相当領域の少な
    くとも一部に金属粉末を充填する工程と、 前記成形枠の前記レンズ素材部相当領域にレンズ素材粉
    末を充填する工程と、 前記金属粉末と前記レンズ素材粉末を含んだ母材を焼結
    させる工程と、を有することを特徴とするホルダ一体型
    レンズ用中間体の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記成形枠の前記ホルダ素材相当領域が前記レンズ素材
    相当領域を内周側に収容する筒形状となっており、 前記金属粉末を充填する工程において、前記ホルダ素材
    相当領域の筒端縁部分に前記金属粉末を堆積させること
    を特徴とするホルダ一体型レンズ用中間体の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項4又は5において、 前記成形枠に充填される前記金属粉末と、該金属粉末と
    隣接する他の素材粉末との境界部分に、該金属粉末と前
    記他の素材粉末の混合粉末を充填する工程を含むことを
    特徴とするホルダ一体型レンズ用中間体の製造方法。
  7. 【請求項7】レンズを構成可能なレンズ素材部と、該レ
    ンズ素材部の外周に該レンズ素材部と略同素材によって
    一体的に設けられ、該レンズ素材部の厚みよりも軸方向
    に長い筒状のホルダ素材部と、該ホルダ素材部の筒端縁
    に設けられる金属領域部と、を備えることを特徴とする
    ホルダ一体型レンズ用中間部品。
  8. 【請求項8】レンズと、該レンズの外周に該レンズと略
    同素材によって一体的に設けられ、該レンズの厚みより
    も軸方向に長い筒状のホルダと、該ホルダの筒端縁に設
    けられる金属領域部と、を備えることを特徴とするホル
    ダ一体型レンズ。
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