JP2003294743A - 可撓性アレイ、該可撓性アレイの製造方法、該可撓性アレイのハイブリダイゼーション方法、及び該可撓性アレイの測定方法 - Google Patents

可撓性アレイ、該可撓性アレイの製造方法、該可撓性アレイのハイブリダイゼーション方法、及び該可撓性アレイの測定方法

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JP2003294743A
JP2003294743A JP2002101486A JP2002101486A JP2003294743A JP 2003294743 A JP2003294743 A JP 2003294743A JP 2002101486 A JP2002101486 A JP 2002101486A JP 2002101486 A JP2002101486 A JP 2002101486A JP 2003294743 A JP2003294743 A JP 2003294743A
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flexible
dna
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Hiroyuki Nakayama
博之 中山
Hiromasa Inuzuka
博誠 犬塚
Atsushi Uchiumi
淳 内海
Satoshi Tawara
諭 田原
Takuma Sakai
琢磨 坂井
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイブリダイズさせる等の取扱いが非常に便
利、すなわち反応容量の微小化が可能であり、消耗品の
単純・量産化、さらに低コスト化が可能である、リガン
ド試料が複数個固定された可撓性アレイを提供する。 【解決手段】 本発明に係る可撓性アレイ1は、細長状
の担体6の長手方向に、複数個のリガンド試料2a〜2
fを整列固定化してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DNA等の生体試
料に反応するリガンド試料を固定したアレイに関し、特
に、リボン状あるいは糸状の担体へ直線的に複数個のリ
ガンド試料を固定した可撓性アレイと、該可撓性アレイ
の製造及び使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、DNA試料やRNA試料を検出す
る場合には、予め、これらの試料と選択的にハイブリダ
イズするリガンドDNAを適当数付着させたDNAアレ
イを準備し、被験体としてのDNA試料あるいはRNA
試料を予め蛍光物質で標識付けし、この標識付けられた
DNA試料をDNAアレイ上のリガンドDNAとハイブ
リダイズさせた後、各リガンドDNAへのDNA試料あ
るいはRNA試料の結合の有無を、各リガンドにおける
蛍光物質の蛍光光量を励起光下で蛍光検出装置によって
観察することで測定していた。
【0003】このような蛍光検出に使用するDNAアレ
イは、従来、平板状のガラス板からなるアレイで構成さ
れている。また、アレイの製造を考えると、平板状のD
NAアレイでは、複数のリガンドDNAが各々ガラス平
板上の特定の位置に固定された構造を有する。現状で
は、このような構造を実現するために、複数種のリガン
ドDNA溶液を一種類ずつ、順次平板上の特定の位置に
滴下してアレイを製造している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな平板状のアレイでは、平面上でDNAアレイ上のリ
ガンドDNAと溶液中のDNA試料とをハイブリダイズ
させなければならず、反応させるための特別な装置が必
要であるという欠点があった。
【0005】また、平面上で液滴を反応させるために
は、反応にかなりの時間が必要で、通常、ハイブリダイ
ズさせるために10時間程度掛かってしまうという時間
的な不具合があった。
【0006】さらに、DNAアレイを量産する場合に
は、ガラス平板上への繰り返し滴下作業を、アレイの生
産枚数だけ繰り返す必要があり、アレイの作成には手間
と費用が掛かり、量産には適していないという問題があ
った。近年アレイを量産する方法として、フォトリソグ
ラフィ技術を用いてガラス平板上でリガンドDNAを合
成する方法が提案、実用化されているが、製造設備が大
規模複雑化し、DNAアレイの製造価格の低減には至っ
ていないのが現状である。
【0007】またさらに、将来の医療診断用途では、D
NA測定点の必要数は、数百点以下、場合によっては十
点程度になることも予測されており、測定点の減少に伴
なうアレイの小型化の要望に対応し得るようなことも望
まれている。例えば、DNAアレイのチップの長さを数
mm以下(幅1mm以下)程度にし、反応に必要な試料
液量を数μl程度にすることが将来的に望まれている。
【0008】従って、本発明は、上述した従来の技術の
問題を解決するためになされたもので、ハイブリダイズ
させる等の取扱いが非常に便利、すなわち反応容量の微
小化が可能であり、消耗品の単純・量産化、さらに低コ
スト化が可能である、リガンド試料が複数個固定された
可撓性アレイを提供することを主な目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、請求項1に記載の可撓性アレイは、細長状の担体の
長手方向に複数個のリガンド試料を整列固定化してなる
ことを特徴とする。このような構成により、用途に応じ
て自由にアレイを小型化することができると共に、アレ
イの取扱いが容易になる。
【0010】前記担体は、リボン状あるいは糸状である
のが好ましい。その際、リボン状の可撓性アレイは、そ
の幅方向長さが5mm以下であり、その厚さが0.3m
m以下であり、糸状の可撓性アレイは、糸直径が0.5
mm以下であるのが好適である。このような構成によ
り、リガンド試料を固定化したアレイの性能を保持した
まま、諸処理のための小容量化が容易になる。
【0011】前記複数個のリガンド試料の各々は、前記
担体の長手方向における所定部分からの距離によって弁
別可能に構成されていることが望ましい。このような構
成により、所定の測定時に個々のリガンド試料の特定が
容易になる。
【0012】また、本発明の別の局面によれば、本発明
に係る可撓性アレイの製造方法は、細長状の担体の長手
方向に複数個のリガンド試料を整列固定化してなる可撓
性アレイを製造するために、平面状の担体上に、複数個
のリガンド試料を線状に複数列固定化し、平面状の前記
担体を前記リガンド試料の列と直交する方向へ複数列に
裁断する工程からなることを特徴とする。このような構
成により、上述した作用効果を有する可撓性アレイを容
易に複数個製造することができ、量産化、低コスト化が
図れる。
【0013】また、本発明のさらに別の局面によれば、
本発明に係る可撓性アレイのハイブリダイゼーション方
法は、上述した可撓性アレイと、生体試料を含む溶液と
を容器内へ投入し、該容器内でハイブリダイゼーション
を行なう工程からなることを特徴とする。このような構
成により、容器内で可撓性アレイと溶液との接触を行う
ことができる。これにより平板状のアレイに比べ、アレ
イの周辺の溶液の流動性を高くすることができ、これは
容器を外部から加振する等により更に促進できる。これ
らによりハイブリダイゼーション反応を促進することが
でき、時間短縮且つ低コスト化を図ることができる。
【0014】前記容器は、試験管であり、前記可撓性ア
レイを該試験管内へ投入するまえに、該可撓性アレイを
小容量化する工程をさらに含むことも好ましく、特に、
この可撓性アレイの小容量化は、可撓性アレイをゼンマ
イ状ないしはコイル状に加工すること、あるいは可撓性
アレイを折り畳み加工することにより行うことが好適で
ある。このような構成により、一般的な試験管を用いた
実験方法で可撓性アレイと溶液とのハイブリダイゼーシ
ョンを行なうことができ、取扱いが容易になる。
【0015】前記容器は、管状容器ないし溝状の流路で
あり、前記可撓性アレイを延びた状態のままで該管状容
器ないし溝状流路内に滞留させる工程をさらに含むこと
も望ましい。このような構成により、伸びたままの状態
で反応を行なっても短時間で処理することが可能とな
る。
【0016】また、本発明のさらにまた別の局面によれ
ば、本発明に係る可撓性アレイの測定方法は、上述した
可撓性アレイをハイブリダイズし、ハイブリダイズされ
た前記可撓性アレイを、該可撓性アレイの長手方向端部
から順次蛍光測定する工程からなることを特徴とする。
このような構成において、上述した可撓性アレイを用い
ることにより、蛍光測定処理をする前の事前処理が非常
に短時間で簡易にできるようになり、全行程の時間短縮
並びに低コスト化に繋がる。
【0017】前記可撓性アレイを蛍光測定する前に、前
記ハイブリダイズされた可撓性アレイを直線状に伸展さ
せる工程をさらに含むことが好ましい。このような構成
により、小容量化して短時間でハイブリダイズさせた可
撓性アレイを用いた場合の測定性能を向上させることが
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好適な実施の形態
を、図1を参照しながら説明する。図1は、可撓性アレ
イの一実施形態であるDNAアレイ1の全体を示す概要
図である。この実施形態においては、DNAアレイ1
は、細長いリボン形状をした可撓性を有する担体6と、
この担体6の長手方向に沿って一列状に整列固定化され
た複数個のリガンド試料としてのリガンドDNA2a〜
2f(本実施形態では6個)とを備えている。リボン状
のDNAアレイ1の形状寸法は、その幅方向長さが5m
m以下であり、その厚さが0.3mm以下である。ま
た、DNAアレイの長さを数mm以下、幅1mm以下に
することも可能である。このような寸法形状にすること
により、後述するように、固定化したリガンドDNAを
保持しつつ、DNAアレイ1全体の容積を小さくするこ
とができる。なお、リガンド試料とは、後述するよう
に、溶液に含まれる被験体たる生体試料を吸着する、あ
るいは生体試料と反応するような物をいう。
【0019】DNAアレイ1の長手方向における所定部
分の内部には、個々のリガンドDNA2a〜2fを弁別
するための基準点4が設けられている。ここで、「内
部」とは、リボン状の担体において、リガンドDNAを
固定した場所以外の場所を言う。また、基準点4へのマ
ーキングは、例えば、蛍光色素を内部の一定の場所に塗
布することにより行なうことができ、この場合、リガン
ドに結合したDNAの蛍光シグナルと容易に見分けられ
るようにするため、基準点への付着量や、付着形状、あ
るいは蛍光色を変えることが望ましい。さらに別の方法
としては、例えば、リボン状の担体が有するバックグラ
ウンド蛍光を測定したり、あるいは、蛍光と同時にリボ
ン状の担体による吸光を測定することにより、リボン状
の担体の端部を検出し、これを基準点とすることもでき
る。
【0020】この実施形態においては、基準点4は、D
NAアレイ1の長手方向の一方側の端部1aとリガンド
DNA2aとの間に設けられている。基準点4を設ける
ことにより、基準点4から個々のリガンドDNA2a〜
2fまでの距離が計測できるので、その距離に応じてリ
ガンドDNAを弁別することが可能となる。個々のリガ
ンドDNA2a〜2fを弁別できると、DNAアレイ1
を用いて種々の計測を行なった際に、リガンドの特定が
容易になる。また、基準点は、上述したように、DNA
アレイ1の長手方向の一方側の端部1aに設けることも
できる。このように、距離を計測する基準をDNAアレ
イ1の端部1aにする場合には、特別に基準点を設ける
ことなく、端部1a自体を基準に取って測距すればよ
く、構成をより単純にすることができる。
【0021】なお、本実施形態においては、DNAアレ
イをリボン状にしたが、例えば糸状の担体を用いて、D
NAアレイの形状を糸状にすることもできる。DNAア
レイを糸状にする場合には、その糸直径は、0.5mm
以下であるのが好適である。
【0022】[可撓性アレイの製造方法]次に、リボン
状の担体に直線的に複数個のリガンドDNAを固定した
DNAアレイの製造方法について、図2を参照しながら
詳述する。まず、平面状で矩形の担体60を準備し、こ
の矩形の一辺と平行な方向に、連続したリガンドDNA
2を仮想直線L1aに沿って担体60の上に線状に固定
する。このリガンドDNA2の線状の固定化を、順次仮
想直線L1b〜仮想直線L1fまで複数列行なう。その
後、このリガンドDNA2を固定化した仮想直線L1と
直交する方向に位置する仮想直線L2aに沿って、平面
状の担体60を細長状に裁断する。この裁断を、仮想直
線L2b〜仮想直線L2fまで複数回繰り返す。このよ
うにして、裁断された個々の細長状の担体6には、図1
に示すように、その長手方向に沿って複数個のリガンド
DNA2a〜2fが固定化されており、これがDNAア
レイ1を構成する。この製造方法によれば、単純化され
た可撓性アレイを簡単に量産でき、低コスト化に繋が
る。なお、リガンドDNAを線状に固定するには、ペン
書き、微小スプレー、印刷などの技術を適用することが
できる。
【0023】[可撓性アレイのハイブリダイゼーション
方法]次に、図3及び図4を参照しながら、可撓性を有
するDNAアレイの使用方法たるハイブリダイゼーショ
ン方法を詳述する。図3は、一般的な試験管内でDNA
アレイをハイブリダイズさせている状態を示しており、
図4は、試験管に入れる前にDNAアレイをゼンマイ
状、コイル状に加工、あるいは折り畳み加工して小容量
化した状態を示している。
【0024】最初に、容器としての一般的な試験管10
の中に、小容量化されたDNAアレイ1と、被験体たる
生体試料、例えばDNA試料を含む溶液12とが投入さ
れる。その後、蓋14を試験管10へ気密的に取着し、
溶液12が漏れないようにする。それから、試験管10
内において、所定時間DNAアレイ1と溶液12内のD
NA試料とのハイブリダイゼーションを行なわせる。こ
のように、DNAアレイ1を小容量化すると、一般的な
試験管10内で簡単にハイブリダイゼーションを行なわ
せることができる。また、従来のようなガラス板の上に
液滴を滴下して反応させるのではなく、溶液内に浸潤さ
せて拡散させることができるので、反応に要する時間が
極めて短くなる。また、DNAアレイを小容量化するこ
とにより、立体的形状になるため、DNAアレイの内部
に液体が容易に浸透することができるようになる。
【0025】なお、DNAアレイの「小容量化」とは、
DNAアレイ自体の総体積を変化させることなく、その
容積あるいは容量を小さくすることをいい、例えば、図
4に例示したように、(a)ゼンマイ状に加工したり、
(b)コイル状に加工したり、あるいは(c)折り畳み
加工することにより行なうことができる。このようにD
NAアレイ自体を小容量化し得ることにより、反応容量
の微小化を図ることができる。例えば、反応に必要な試
料液量を数μlにすることも可能である。
【0026】次に、図5を参照しながら、ハイブリダイ
ゼーション方法の別の実施形態を詳述する。図5(a)
は、管状容器内に糸状のDNAアレイを挿入した図であ
り、図5(b)は、溝状流路内にリボン状のDNAアレ
イを挿入した図である。図5(a)を参照するに、ま
ず、容器としての管状容器20を準備し、その内部に糸
状のDNAアレイ1’を直線状のまま滞留させる。それ
から、管状容器20の内部にDNA試料を含む溶液12
を流して、DNAアレイ1’を溶液12に浸潤させるこ
とにより、この管状容器20の内部で両者間のハイブリ
ダイゼーションを行なうものである。
【0027】また、図5(b)を参照するに、まず、容
器としての溝状流路30を準備し、その内部にリボン状
のDNAアレイ1を直線状のまま滞留させる。それか
ら、溝状流路30の内部にDNA試料を含む溶液12を
流して、DNAアレイ1を溶液12に浸潤させることに
より、この溝状容器30の内部で両者間のハイブリダイ
ゼーションを行なうものである。いずれのDNAアレイ
も可撓性を有する細長状であるので、管路や流路内へ容
易に挿入でき、且つ容易に溶液に浸潤させることができ
るので、ハイブリダイゼーションの反応時間を短縮する
ことができる。また、伸びたままの状態でDNAアレイ
とDNA試料とを反応させるため、その後のDNAアレ
イの取扱いが容易になる。
【0028】[可撓性アレイの測定方法]最後に、可撓
性アレイの測定方法を説明する。まず、図1に示したよ
うなDNAアレイ1を所定の方法でハイブリダイズす
る。そして、このハイブリダイズしたDNAアレイ1を
既存の一般的な蛍光検出装置によって、端部1a側から
リガンドDNA2a〜2fが整列しているアレイの長手
方向に沿って順次蛍光測定し、個々のリガンドDNA2
a〜2fに、DNA試料あるいはRNA試料がハイブリ
ダイズしていたか否かを観察する。
【0029】DNAアレイ1の長手方向に沿って順次蛍
光測定をする方法としては、例えば、図6に示すよう
に、DNAアレイ1に対して光学系40を矢印方向へ移
動させる方法と、図7に示すように、光学系40に対し
てDNAアレイ1を矢印方向へ移動させる方法と、図示
してないが、DNAアレイ及び光学系を相対移動させる
方法とがある。
【0030】図6(a)には、励起光源41、蛍光検出
装置42、及び分光手段43で構成され、リガンドDN
A2aからの反射光の強度を測定することにより蛍光測
定を行なう光学系40が示されており、図6(b)に
は、励起光源41、及び蛍光検出装置42で構成され、
リガンドDNA2aでの蛍光強度を直接測定する光学系
40が示されている。しかしながら、蛍光測定を行なう
光学系40は、これらに限定されるものではなく、既存
の如何なる装置も使用することができる。
【0031】図7は、上述したように、光学系40(こ
の図では、励起光源41だけ示してあり、他の構成は省
略してある)に対してDNAアレイ1を移動させる方法
の例であるが、(a)には、搬送台50にDNAアレイ
1を載置して、搬送台50を移動させることによりDN
Aアレイを矢印方向に移動させる方法が示されており、
(b)には、DNAアレイ1が通過可能な断面積を有す
る流路70内に液体を流し、この液体の流れによりDN
Aアレイ1を矢印方向に移動させる方法が示されてい
る。しかしながら、DNAアレイ1を移動させる方法
は、これらに限定されるものではなく、既存の如何なる
手段も使用することができる。
【0032】図8には、蛍光強度の測定結果の一例を示
すグラフが示されている。この図から分かるように、先
ず最初に、個々のリガンドDNA2a〜2fにおける蛍
光強度とは明らかに異なる基準点4に対応するシグナル
が計測され、その後、個々のリガンドDNA2a〜2f
の蛍光強度が順次計測される。このような計測時に、光
学系40のスキャン速度、あるいはDNAアレイあの移
動速度を測定し、蛍光強度の経時変化と比較することに
より、DNAアレイ1の基準点4から任意の距離の位置
にある蛍光強度を弁別することができる。その結果、各
々のリガンドDNAの部分の蛍光強度を知ることができ
る。
【0033】このように、本願発明に係るDNAアレイ
1には、基準点4が設けられているので、多点計測を正
確に行なうことができる。なお、本願のハイブリダイゼ
ーション方法を使用して小容量化したDNAアレイを用
いる場合には、測定前に、このDNAアレイを再び直線
的なリボン状あるいは糸状に伸展させる必要がある。ま
た、以上では、本発明に係る可撓性アレイを蛍光測定し
た場合について説明したが、これに限定されるものでは
なく、本発明に係る可撓性アレイは、従来より知られて
いるアレイの測定方法に適宜使用し得るものである。
【0034】以上の説明においては、リガンド試料とし
てリガンドDNAを用い、このリガンドDNAを固定し
たDNAアレイについて説明してきたが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、本願発明に係る可撓性アレ
イにリガンド試料として固定化し得る物質としては、抗
体や酵素等のタンパク質、DNA等の生体由来物質、あ
るいは、その他の物質を選択的に吸着あるいは物体と反
応する様々な物質が考えられる。そして、これらのリガ
ンド試料に付着した生体試料の試料により、DNAの特
定の成分の識別や、タンパク質や核酸のハイブリダイゼ
ーション、抗体アッセイ、DNAチップ、RNAチップ
等を検出することができる。
【0035】
【発明の効果】本発明に係る可撓性アレイは、細長状の
担体の長手方向に複数個のリガンド試料を整列固定化し
てなるので、その後の可撓性アレイの取扱いが容易にな
り、生体試料とハイブリダイゼーションさせる時間を非
常に短縮することができると共に、単純・量産化、さら
に低コスト化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るDNAアレイの全体を示す概要
図である。
【図2】 リボン状の担体に直線的に複数個のリガンド
DNAを固定したDNAアレイの製造方法を示す概略図
である。
【図3】 一般的な試験管内でDNAアレイをハイブリ
ダイズさせている状態を示す概要図である。
【図4】 試験管に入れる前にDNAアレイをゼンマイ
状、コイル状に加工、あるいは折り畳み加工して小容量
化した状態を示す概略図である。
【図5】 ハイブリダイゼーションの別の実施形態を示
す図である。
【図6】 DNAアレイに対して光学系を移動させる、
DNAアレイの測定方法を示す概念図である。
【図7】 光学系に対してDNAアレイを移動させる、
DNAアレイの測定方法を示す概念図である。
【図8】 蛍光強度の測定結果の一例を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1,1’…DNAアレイ(可撓性アレイ)、2,2a〜
2f…リガンドDNA(リガンド試料)、4…基準点、
6…担体、10…試験管、12…溶液、14…蓋、20
…管状容器、30…溝状流路、40…光学系、41…励
起光源、42…蛍光検出装置、43…分光手段、50…
搬送台、60…担体、70…流路、L1a〜L1f,L
2a〜L2f…仮想直線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内海 淳 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社基盤技術研究所内 (72)発明者 田原 諭 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社基盤技術研究所内 (72)発明者 坂井 琢磨 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社基盤技術研究所内 Fターム(参考) 4B024 AA11 CA01 CA09 CA11 HA14 4B029 AA07 AA21 BB20 CC03 CC11 FA15 4B063 QA01 QA18 QQ42 QQ52 QR08 QR32 QR38 QR41 QR55 QR84 QS12 QS25 QS34 QS39 QX02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細長状の担体の長手方向に複数個のリガ
    ンド試料を整列固定化してなる可撓性アレイ。
  2. 【請求項2】 前記担体は、リボン状あるいは糸状であ
    る請求項1に記載の可撓性アレイ。
  3. 【請求項3】 リボン状の前記可撓性アレイは、その幅
    方向長さが5mm以下であり、その厚さが0.3mm以
    下である請求項2に記載の可撓性アレイ。
  4. 【請求項4】 糸状の前記可撓性アレイは、糸直径が
    0.5mm以下である請求項2に記載の可撓性アレイ。
  5. 【請求項5】 前記複数個のリガンド試料の各々は、前
    記担体の長手方向における所定部分からの距離によって
    弁別可能に構成されている請求項1乃至4の内のいずれ
    か1項に記載の可撓性アレイ。
  6. 【請求項6】 細長状の担体の長手方向に複数個のリガ
    ンド試料を整列固定化してなる可撓性アレイを製造する
    ために、平面状の担体上に、複数個のリガンド試料を線
    状に複数列固定化し、 平面状の前記担体を前記リガンド試料の列と直交する方
    向へ複数列に裁断する工程からなる可撓性アレイの製造
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至5の内のいずれか1項に記
    載の可撓性アレイと、生体試料を含む溶液とを容器内へ
    投入し、該容器内でハイブリダイゼーションを行なう工
    程からなる可撓性アレイのハイブリダイゼーション方
    法。
  8. 【請求項8】 前記容器は、試験管であり、 前記可撓性アレイを該試験管内へ投入するまえに、該可
    撓性アレイを小容量化する工程をさらに含む請求項7に
    記載の可撓性アレイのハイブリダイゼーション方法。
  9. 【請求項9】 前記可撓性アレイの小容量化は、可撓性
    アレイをゼンマイ状ないしはコイル状に加工すること、
    あるいは可撓性アレイを折り畳み加工することにより行
    う請求項8に記載の可撓性アレイのハイブリダイゼーシ
    ョン方法。
  10. 【請求項10】 前記容器は、管状容器ないし溝状の流
    路であり、 前記可撓性アレイを延びた状態のままで該管状容器ない
    し溝状流路内に滞留させる工程をさらに含む請求項7に
    記載の可撓性アレイのハイブリダイゼーション方法。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至5の内のいずれか1項に
    記載の可撓性アレイをハイブリダイズし、 ハイブリダイズされた前記可撓性アレイを、該可撓性ア
    レイの長手方向端部から順次蛍光測定する工程からなる
    可撓性アレイの測定方法。
  12. 【請求項12】 前記可撓性アレイを蛍光測定する前
    に、前記ハイブリダイズされた可撓性アレイを直線状に
    伸展させる工程をさらに含む請求項11に記載の可撓性
    アレイの測定方法。
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