JP2003293827A - 内燃機関の始動制御装置 - Google Patents

内燃機関の始動制御装置

Info

Publication number
JP2003293827A
JP2003293827A JP2002101663A JP2002101663A JP2003293827A JP 2003293827 A JP2003293827 A JP 2003293827A JP 2002101663 A JP2002101663 A JP 2002101663A JP 2002101663 A JP2002101663 A JP 2002101663A JP 2003293827 A JP2003293827 A JP 2003293827A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
fuel
internal combustion
amount
combustion engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002101663A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3714274B2 (ja
Inventor
Masaki Kusada
正樹 草田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2002101663A priority Critical patent/JP3714274B2/ja
Publication of JP2003293827A publication Critical patent/JP2003293827A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3714274B2 publication Critical patent/JP3714274B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Landscapes

  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 始動時における排出性能をさらに向上させる
内燃機関の始動制御装置を提供する。 【解決手段】 エンジン1の始動時にインジェクタ13
からの燃料噴射を停止する空転運転を行い、機関状態が
所定の条件を満たしてから燃料噴射を開始して機関を始
動させる。この際に、ECU9は、この空転運転により
始動時点の吸気管10等に付着した燃料が機関を経由し
て排出される排出量が所定以上か否かを判定して、所定
以上と判定した場合には、所定の条件が満たされない場
合でも機関回転数が所定の回転数に達したら燃料噴射を
開始して機関を始動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、内燃機関の始動を制御する装置
に関し、特に、可変動弁機構と始動モータとを備える内
燃機関の始動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の運転条件に応じて吸排気弁の
開閉タイミングを可変動弁機構により制御することで、
燃費や排出性能の向上を図る技術が知られている。こう
した可変動弁機構を備える内燃機関において、始動時の
排出性能を向上させる技術として特開2001−132
507号公報に開示されている技術がある。
【0003】この技術は、始動時には吸排気弁のオーバ
ーラップを所定値以上に設定して、始動モータを用いて
前記内燃機関を略アイドル回転数で回転させる空転運転
を行い、内燃機関の燃焼室内の負圧が所定負圧に達した
と判定した後に燃料供給を開始するものである。
【0004】これにより、内燃機関をあたかも真空ポン
プのように駆動させて、燃焼室内の負圧を高めること
で、始動に当たって十分な負圧を確保することができ、
燃料の霧化を促進して、燃焼室内壁への燃料の付着を抑
制し、燃焼を安定化させることで排出性能を向上させる
ことができ、特に、冷間始動時において好適であると記
載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、機関を
空転させているため、機関内部に既に燃料が付着してい
たような場合には、この燃料がそのまま排出されること
になり、付着量が多い場合に問題となる。
【0006】そこで本発明は、始動時における排出性能
をさらに向上させる内燃機関の始動制御装置を提供する
ことを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る内燃機関の始動制御装置は、内燃機関
の始動時に燃料噴射を停止する空転運転を行い、機関状
態が所定の条件を満たしてから燃料噴射を開始して機関
を始動させる内燃機関の始動制御装置において、空転運
転により始動時点の吸気系、機関に付着した燃料が機関
を経由して排出される量が所定以上か否かを判定する判
定手段をさらに備え、判定手段が排出量は所定以上と判
定した場合には、この所定の条件が満たされない場合で
も機関回転数が所定の回転数に達したら燃料噴射を開始
して機関を始動させる。
【0008】空転運転による排出量の多寡を判定し、多
いと判定した場合には空転運転を継続せず、燃料噴射を
開始して機関を始動させることで、残存している付着燃
料の燃焼を促すことにより、エミッションの低下を抑制
する。
【0009】所定の条件とは、可変動弁機構によってバ
ルブオーバーラップが所定以上に設定された状態であ
る。バルブオーバーラップを拡大することで、空転時に
内燃機関をあたかも真空ポンプのように駆動させて、吸
気管負圧を増大させて、その後燃料を噴射することで、
燃料の霧化を促進し、エミッションの低下を抑制する。
【0010】判定手段は、(1)前回の機関停止直前に
所定以上の燃料カット運転が行われていない場合、
(2)燃料噴射装置の燃料洩れ量を推定し、推定した洩
れ量が多い場合、または(3)始動時の可変動弁機構の
立ち上がり時間を記憶し、前回始動時の該立ち上がり時
間が長い場合、に排出量が所定以上と判定することが好
ましい。(1)(2)の場合には、始動前に吸気系や機
関に付着している燃料量が多いと推定され、(3)の場
合には、空転運転の時間が長くなると予想されるからで
ある。
【0011】あるいは、本発明に係る内燃機関の始動制
御装置は、吸気系、機関に付着した燃料を除去する付着
燃料除去装置を備えており、機関停止から空転運転前ま
での間に付着燃料除去装置を作動させるものでもよい。
【0012】付着燃料を予め除去することで、空転運転
時における付着燃料の排出量を抑制することができる。
【0013】この付着燃料除去装置は、吸気系に配置さ
れる燃料吸着材を有していることが好ましい。このよう
に構成すると、吸気系内に存在する未燃燃料等が、機関
停止時に燃料吸着剤に吸着・除去されるため、空転運転
時における付着燃料の排出量を効果的に低減できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理
解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に
対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説
明は省略する。
【0015】図1は本発明に係る内燃機関の始動装置を
有するハイブリッド車両の主要部分の構成図である。こ
のハイブリッド車両は、図示していない燃料タンクから
燃料の供給を受けて駆動されるエンジン(内燃機関)1
を備えており、その出力軸は遊星歯車等を利用した動力
分割機構2に接続されている。動力分割機構2は、モー
タジェネレータ(通常は発電機)3とモータジェネレー
タ(通常は電動機)4とに接続されており、エンジン1
の駆動力は、動力分割機構2により、モータジェネレー
タ3、モータジェネレータ4あるいはその両方に伝達さ
れる構成となっている。モータジェネレータ4の回転軸
には、減速機5を介して車両の駆動輪6が接続されてい
る。そして、モータジェネレータ3とモータジェネレー
タ4はインバータ7を介して蓄電池8に電気的に接続さ
れている。そして本ハイブリッド車両は駆動システムを
制御するエンジン制御ユニット(ECU)9を備えてい
る。このエンジンECU9が本発明に係る内燃機関の始
動制御装置の制御部を兼ねている。
【0016】エンジン1に接続されている吸気管10に
は、大気側から、吸気を清浄化するとともに、内部に吸
着剤を備えるエアフィルタ18、ECU9によって開度
が制御される電子制御スロットル11、吸気管10内の
負圧を検出する負圧センサ12、燃料を供給するインジ
ェクタ13が配置され、吸気バルブ14へと至る。吸気
バルブ14は、カム15によって駆動されるものであ
り、このカム15は、ECU9の指示により吸気バルブ
14の開閉タイミングを調整する可変バルブタイミング
機構(VVT)16に接続されている。そして、カム1
5には、カムポジションセンサ17が取り付けられてい
る。VVT16には、例えば、特開平10−22723
6号公報に開示されているタイプ、つまり油圧によって
クランクシャフトに対するカムの回転位相を変更するタ
イプのVVTが使用できる。
【0017】図2はVVT16の動作を説明する図であ
る。吸気バルブ14が開く(バルブリフト)タイミング
を調整することで吸気バルブ14と排気バルブ31がと
もに開いているバルブオーバーラップの長さを調整する
ことができる。以下、吸気バルブ14を調整前より早く
開いてバルブオーバーラップを長くする場合(図中吸気
バルブ14のバルブリフト曲線を左側にずらすことに相
当)を進角側に調整すると呼び、逆に調整前より遅く開
いてバルブオーバーラップを短くする場合(図中吸気バ
ルブ14のバルブリフト曲線を右側にずらすことに相
当)を遅角側に調整すると呼ぶ。
【0018】燃焼室20内には、点火プラグ21が配置
されている。シリンダ22内におけるピストン23の往
復運動は、コンロッド25により回転運動へと変換さ
れ、クランクシャフト26を介して前述した動力分割機
構2へと伝達される。シリンダ22を構成するクランク
ケースには冷却水温を検出する水温センサ24が取り付
けられている。また、クランクシャフト26にはその回
転数を検出する回転数センサ27が取り付けられてい
る。
【0019】燃焼室20の排気側には、排気バルブ31
の下流に排気管30が接続され、排気バルブ31はカム
32により駆動される構成になっている。排気管30上
には、O2センサが配置されている。
【0020】このようなハイブリッド車においては、動
力分割機構2により駆動力の分配を変えることにより、
効率的な運転が可能となる。具体的には、エンジン1
は、高速回転域で効率が良く、モータジェネレータ4
は、低速回転域での効率が良いので、低速走行時は、主
としてモータジェネレータ4により走行し、通常走行時
は、エンジン1の駆動力の一部でモータジェネレータ3
を駆動し、発電した電力を利用してモータジェネレータ
4により駆動力をアシストするとともに蓄電池8の充電
を行う。高負荷時には、蓄電池8から電力を供給してモ
ータジェネレータ4のアシスト力を増強する。また、制
動時には、駆動輪6によりモータジェネレータ4を駆動
して発電することで運動エネルギーを電力として回収す
る。
【0021】次に、始動時の動作について説明する。本
発明は、この始動制御において特徴を有する。図3は、
始動時の制御処理の一例を示すフローチャートであり、
図4は、図3におけるHC排出予想処理の詳細を示すフ
ローチャートである。以下の動作においては、特に記載
のない限りECU9が各構成要素の作動を制御する。
【0022】まず、ステップS1では、動力分割機構2
を調整して、モータジェネレータ3とエンジン1を連結
し、インバータ7を制御して蓄電池8に貯えられた電力
によってモータジェネレータ3を回転させることで、エ
ンジン1をそのアイドル回転数より高い回転数Ne1
(例えば650rpm)で空転させる。実際には、目標
回転数Ne1に達するまである程度の時間(0.5秒程
度)が必要となる。そして、吸気バルブ14の進角量が
目標値θtとなるよう進角設定信号を発する。これによ
りバルブオーバーラップが長めに設定される。
【0023】ステップS2では、この後、燃料噴射を許
可するまでの空転運転時に排出されるHCの排出量の多
寡を判定する。図4に示される判定処理例においては、
最初にステップS21で停止直前の運転状態が読み込ま
れる。この停止直前の運転状態は、ECU9内のバック
アップ機能付きのメモリ等に蓄積・記憶させておくこと
が好ましい。続く、ステップS22では、停止前の燃料
カット(F/C)運転の継続時間が不足していたか否か
を判定する。判定結果がNOの場合、つまり、F/C運
転の継続時間が不足せず、十分であったと判定した場合
にはステップS23へと移行して、HC排出予想量は少
ないと判定して処理を終了する。このように停止前に十
分な時間F/C運転を継続していた場合には、吸気管1
0等に残留していた燃料は、このF/C運転時に既に排
気管30を通じて排出され、図示していない触媒に導か
れて浄化されているので、始動の際の空転運転時には、
HCの排出量は低減されている。
【0024】一方、判定結果がYESの場合、つまり、
F/C運転の継続時間が不足していたと判定した場合に
はステップS24へと移行して、HC排出予想量は多い
と判定して処理を終了する。このように停止前に十分な
時間F/C運転を継続していない場合には、吸気管10
等に残留していた燃料のF/C運転時における排出も不
十分であり、始動時にも吸気管10等にHCが残留して
いるため、この残留HCが空転運転時に、排気管20を
介して排出されることになる。この段階では、排気浄化
を行う触媒が未だ活性化されておらず、排出されたHC
は触媒で浄化されることなくほぼそのまま排出されるこ
とが予想される。
【0025】続くステップS3では、ステップS2で予
想した排出量の多寡を判定する。排出量が多いと判定さ
れた場合には、ステップS4へと移行して、現在のエン
ジン回転数Neが目標回転数Ne1に到達したか否かを
判定する。到達していないと判定された場合には、ステ
ップS5で所定時間Δt待機した後、再びステップS4
へ戻るループ処理を行う。一方、ステップS4でエンジ
ン回転数Neが目標回転数Ne1に到達したと判定され
た場合には、ステップS6へと移行して、基本燃料噴射
量Tpを算出した後、ステップS7で燃料増量補正量を
増量値が大になるように設定し、ステップS13へと移
行して設定した燃料噴射量、燃料増量に基づいてインジ
ェクタ13を制御し、燃料噴射を行い、エンジン1の運
転をスタートさせる。
【0026】HC排出量が多いと判定された場合には、
クランキング後、速やかに燃料を噴射して運転を行うこ
とで、残留しているHCを燃焼させて、未燃のまま排出
されるのを防止し、エミッションの劣化を抑制する。こ
の場合には、後述する空転運転を行う場合に比べて燃焼
時に排出されるHC量が若干増大するが、この増量は空
転運転を継続することにより排出される未燃HC量の減
少量を下回るため、結果的には、エミッションを向上さ
せる効果が得られる。
【0027】一方、ステップS3でHC排出予想量は少
ないと判定した場合には、ステップS8では、カムポジ
ションセンサ17の出力を取り込むことでVVT進角量
θを読み込む。続く、ステップS9でカムポジションセ
ンサ17から読み取った進角量θが閾値θthに達して
いるか否かを判定する。この閾値はθtより少し低い値
に設定することが好ましい。
【0028】ステップS9で進角量θが閾値θthに達
していないと判定された場合には、ステップS10で所
定時間Δt待機した後、再びステップS8へ戻るループ
処理を行う。一方、ステップS9で進角量θが閾値θt
h以上と判定された場合には、ステップS11へと移行
する。進角量θが閾値θth以上になるまで燃料の噴射
を禁止し、空転運転を行うことによりエンジン1をあた
かも真空ポンプのように駆動させて吸気管10の負圧を
高め、燃料噴射時の霧化を促進させる効果が得られる。
【0029】ステップS11では、ステップS6と同様
に基本燃料噴射量Tpを算出する。次に、ステップS1
2では燃料増量を少なく設定し、ステップS13へと移
行して設定した燃料噴射量、燃料増量に基づいてインジ
ェクタ13を制御し、燃料噴射を行い、エンジン1の運
転をスタートさせる。
【0030】この場合は、吸気系等に残留しているHC
は少ないと判定されているため、空転運転を継続して吸
気管10の負圧を高め、霧化を促進することで、燃焼時
に排出される未燃HC量を抑制することで、空転時から
の未燃HC量の排出量を抑制する。また、バルブオーバ
ーラップ量が大きいことで、内部EGR効果による霧化
促進も図れる。さらに、霧化が促進されることから燃料
増量を抑制することができる。
【0031】ステップS2のHC排出予想量の判定処理
は図4に示される判定処理に限られるものではない。以
下、別の2つの判定処理のそれぞれについて図5、図6
をそれぞれ参照して説明する。
【0032】図5にフローチャートを示す第2の判定処
理は、前回始動時の空燃比(A/F)挙動から判定を行
うものである。空燃比の検出は、例えばO2センサの出
力を参照することにより行える。まず、ステップS31
では、前回始動時のA/F挙動を読み込む。この前回始
動時のA/F挙動は、第1の判定処理の場合と同様に、
ECU9内のバックアップ機能付きのメモリ等に蓄積・
記憶させておくことが好ましい。ステップS32では、
読み出したA/F挙動からインジェクタ13の燃料洩れ
量を判定する。A/Fがリッチ側にずれている場合に
は、インジェクタ13の洩れ量が多いと判定し、それ以
外の場合には、洩れ量は少ないと判定する。ステップS
33では判定した洩れ量の大小を判定する。洩れ量が小
の場合には、ステップS34へと移行し、HC排出予想
量を少に設定する。一方、洩れ量が大と判定した場合に
は、ステップS35へと移行して、HC排出予想量を多
に設定する。インジェクタ13からの洩れ量が多いと、
理想的な状態での霧化が行えず、吸気管10内や吸気バ
ルブ14付近に燃料が付着しやすくなる。このように燃
料が付着した状態では、次回始動時に空転運転を長時間
行うと、HC排出量が増大するおそれがあるからであ
る。
【0033】図6にフローチャートを示す第3の判定処
理は、前回始動時のVVT挙動から判定を行うものであ
る。まず、ステップS41では、前回始動時のVVT挙
動を読み込む。この前回始動時のVVT挙動は、第1、
第2の判定処理の場合と同様に、ECU9内のバックア
ップ機能付きのメモリ等に蓄積・記憶させておくことが
好ましい。ステップS42では、読み出したVVT挙動
からECU9がVVT進角を指示してから、実際にVV
Tが所定の進角値に達するまでに移動するのに要するタ
イムラグを算出する。ステップS43では判定したタイ
ムラグが大きいか否かを判定する。タイムラグが小さ
く、VVTの始動が早いと判定した場合には、ステップ
S44へと移行し、HC排出予想量を少に設定する。一
方、タイムラグが大きく、VVTの始動が遅いと判定し
た場合には、ステップS45へと移行して、HC排出予
想量を多に設定する。VVTの動きが遅い場合には、空
転運転時間が長くなることが予想され、吸気管10等へ
の燃料付着があるとそれだけ多くのHCが未燃のまま排
出されることが予想されるからである。
【0034】以上の3つの判定処理は、単独で行っても
よいが、これらを組み合わせてもよい。組み合わせる場
合には、いずれの判定処理においてもHCの排出量が多
いと判定される場合に所定の回転数に達した時点で燃料
噴射を開始することにより、始動時の空転運転を短縮す
る制御を行うことが好ましい。
【0035】ここでは、VVTの進角量が所定以上に達
した場合に、空転運転を終了する例を説明したが、VV
Tの進角量を検出するのではなく、空転運転の継続時間
を予め設定しておき、その継続時間に達したら燃料を噴
射するようにしてもよい。この継続時間は運転条件(水
温、吸気温等)によって調整してもよい。
【0036】次に、始動時の吸気系への燃料付着量自体
を減少させる制御を説明する。図7、図8はこの制御の
フローチャートであり、図7がエンジン1の停止時にお
ける制御フローを図8がエンジン1の始動時における制
御フローを示している。
【0037】まず、エンジン1の停止時には、図7に示
されるように、ステップS51でイグニッションスイッ
チがOFFにされたかどうかを判定する。OFFにされていな
い場合、つまり、エンジン1、モータジェネレータ3の
駆動を停止させていない場合にはそのまま処理を終了す
る。OFFにされた場合には、ステップS52に移行して
電子制御スロットル11によりスロットルを全開状態に
する。これにより、吸気管10等の吸気系内に付着して
いた燃料は、停止中に気化してエアフィルタ18の吸着
剤に吸着される。始動時の処理は、図8に示されるよう
に、図3の処理からHC排出予想(ステップS2、S
3)および排出量が多いと予想された場合の処理(ステ
ップS4〜S7)を除いただけの処理であるため、詳細
な説明は省略する。吸着剤に付着したHCは、エンジン
1が始動した後、暖機されてから吸着剤が昇温されるの
に伴って徐々に吸着剤から脱離してエンジン1に導か
れ、燃焼に用いられる。このため、未燃HCの大気中へ
の排出を抑制できる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、始
動時の空転運転時に排出されるHC量が多いと予想され
る場合には、空転運転を短縮して燃料を噴射して始動を
行い、HC量が少ないと予想される場合には、空転運転
を行ってから燃料を噴射して始動を行うことで、燃料の
霧化促進とEGR効果により燃焼時のHC排出を抑制す
る。このため、いずれの運転条件においてもHCの排出
量を低減することができる。
【0039】あるいは、本発明によれば、停止時に吸気
系に付着した燃料を吸着剤に吸着させることで始動時の
未燃HCの排出を効果的に抑制する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内燃機関の始動制御装置を有する
ハイブリッド車両の概略構成図である。
【図2】図1におけるVVTの動作を説明する図であ
る。
【図3】図1の内燃機関における始動時の制御処理の一
例を示すフローチャートである。
【図4】図3における排出予想処理の詳細を示すフロー
チャートである。
【図5】図3における排出予想処理の第2の判定処理の
詳細を示すフローチャートである。
【図6】図3における排出予想処理の第3の判定処理の
詳細を示すフローチャートである。
【図7】図1の内燃機関の停止時の処理を示すフローチ
ャートである。
【図8】図7の停止処理の後の再始動時の処理を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン、2…動力分割機構、3、4…モータジェ
ネレータ、5…減速機、6…駆動輪、7…インバータ、
8…蓄電池、9…エンジンECU、10…吸気管、11
…電子制御スロットル、12…負圧センサ、13…イン
ジェクタ、14…吸気バルブ、15、32…カム、16
…VVT、17…カムポジションセンサ、18…エアフ
ィルタ、20…燃焼室、21…点火プラグ、22…シリ
ンダ、23…ピストン、24…水温センサ、25…コン
ロッド、26…クランクシャフト、27…回転数セン
サ、30…排気管、31…排気バルブ、33…O2セン
サ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/04 330 F02D 45/00 314B 45/00 314 364K 364 F02M 33/04 F02M 33/04 F02N 15/00 ZHVZ F02N 15/00 ZHV B60K 6/04 Fターム(参考) 3G084 BA13 BA15 BA23 BA28 CA01 DA10 FA11 FA33 FA34 FA36 3G092 AA01 AA11 AB02 AC02 BB01 BB06 DA03 DA12 DE03S EA16 FA15 GA01 HA05Z HE01Z HE02Z HF19Z 3G093 AA07 AA16 AB00 CA01 DA01 DA03 DA05 DA07 DB23 EA05 FA11 FB02 3G301 HA00 HA19 JA21 KA01 LB02 LC03 MA24 NA08 NC01 NE01 NE23 PA07Z PD03Z PE01Z PE08Z PE10Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の始動時に燃料噴射を停止する
    空転運転を行い、機関状態が所定の条件を満たしてから
    燃料噴射を開始して機関を始動させる内燃機関の始動制
    御装置において、 前記空転運転により始動時点の吸気系、機関に付着した
    燃料が機関を経由して排出される量が所定以上か否かを
    判定する判定手段をさらに備え、前記判定手段が排出量
    は所定以上と判定した場合には、前記所定の条件が満た
    されない場合でも機関回転数が所定の回転数に達したら
    燃料噴射を開始して機関を始動させる内燃機関の始動制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記所定の条件とは、可変動弁機構によ
    ってバルブオーバーラップが所定以上に設定された状態
    である請求項1記載の内燃機関の始動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記判定手段は、前回の機関停止直前に
    所定以上の燃料カット運転が行われていない場合に、排
    出量が所定以上と判定する請求項1または2に記載の内
    燃機関の始動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記判定手段は、燃料噴射装置の燃料洩
    れ量を推定し、推定した洩れ量が多い場合に排出量が所
    定以上と判定する請求項1または2に記載の内燃機関の
    始動制御装置。
  5. 【請求項5】 前記判定手段は、始動時の前記可変動弁
    機構の立ち上がり時間を記憶し、前回始動時の該立ち上
    がり時間が長い場合に排出量が所定以上と判定する請求
    項2に記載の内燃機関の始動制御装置。
  6. 【請求項6】 内燃機関の始動時に燃料噴射を停止する
    空転運転を行い、機関状態が所定の条件を満たしてから
    燃料噴射を開始して機関を始動させる内燃機関の始動制
    御装置において、 吸気系、機関に付着した燃料を除去する付着燃料除去装
    置を備えており、機関停止から前記空転運転前までの間
    に前記付着燃料除去装置を作動させる内燃機関の始動制
    御装置。
  7. 【請求項7】 前記付着燃料除去装置は、吸気系に配置
    される燃料吸着材を有している請求項6記載の内燃機関
    の始動制御装置。
JP2002101663A 2002-04-03 2002-04-03 内燃機関の始動制御装置 Expired - Fee Related JP3714274B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002101663A JP3714274B2 (ja) 2002-04-03 2002-04-03 内燃機関の始動制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002101663A JP3714274B2 (ja) 2002-04-03 2002-04-03 内燃機関の始動制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003293827A true JP2003293827A (ja) 2003-10-15
JP3714274B2 JP3714274B2 (ja) 2005-11-09

Family

ID=29241914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002101663A Expired - Fee Related JP3714274B2 (ja) 2002-04-03 2002-04-03 内燃機関の始動制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3714274B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007187140A (ja) * 2006-01-16 2007-07-26 Toyota Motor Corp 内燃機関
JP2010208394A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Nissan Motor Co Ltd ハイブリッド車両

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103807038A (zh) * 2012-11-07 2014-05-21 上海汽车集团股份有限公司 Isg型混合动力汽车的发动机转速控制装置及方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007187140A (ja) * 2006-01-16 2007-07-26 Toyota Motor Corp 内燃機関
JP4640184B2 (ja) * 2006-01-16 2011-03-02 トヨタ自動車株式会社 内燃機関
JP2010208394A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Nissan Motor Co Ltd ハイブリッド車両

Also Published As

Publication number Publication date
JP3714274B2 (ja) 2005-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4581586B2 (ja) 内燃機関システム及びこれを搭載する自動車並びに内燃機関の始動方法
KR100871308B1 (ko) 내연 기관의 제어 장치
JP3794389B2 (ja) 内燃機関の停止制御装置
JP3941705B2 (ja) 内燃機関の停止始動制御装置
JP4867687B2 (ja) 内燃機関装置およびその制御方法並びに車両
JP2004239111A (ja) 内燃機関の停止始動制御装置
JP4857685B2 (ja) エンジンの始動方法及びエンジンの始動装置
JP2007040263A (ja) エンジンの始動方法及びエンジンの始動装置
JP2004197719A (ja) エンジン始動装置
JP4811505B2 (ja) エンジンの制御方法及び制御装置
JP4165237B2 (ja) 内燃機関の始動制御装置
JP3951924B2 (ja) 内燃機関の停止始動制御装置
JP2007270767A (ja) エンジンの始動装置
JP2004225561A (ja) 内燃機関の可変気筒システム
JP4978514B2 (ja) ディーゼルエンジンの自動停止装置
CN108930599B (zh) 车辆及车辆的控制方法
JP2005069029A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4569509B2 (ja) エンジンの始動装置
JP4131186B2 (ja) アイドルストップ車両制御装置
JP3714274B2 (ja) 内燃機関の始動制御装置
JP2001132507A (ja) 内燃機関の制御装置及びそれを搭載した車両
JP3722083B2 (ja) パワートレインの制御装置
JP4341477B2 (ja) エンジンの始動装置
JP2007270768A (ja) エンジンの始動装置
JP3729147B2 (ja) パワートレインの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050815

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080902

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090902

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100902

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110902

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110902

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120902

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees