JP2003291062A - 円筒研削盤 - Google Patents

円筒研削盤

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JP2003291062A JP2002095005A JP2002095005A JP2003291062A JP 2003291062 A JP2003291062 A JP 2003291062A JP 2002095005 A JP2002095005 A JP 2002095005A JP 2002095005 A JP2002095005 A JP 2002095005A JP 2003291062 A JP2003291062 A JP 2003291062A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工作物を反転させることなく工作物の両端面
を研削することができ、しかも、砥石の小径化を図るこ
ともできる円筒研削盤を提供する。 【解決手段】 工作物Wを支持すると共に回転駆動する
支持台20と、砥石Tを回転駆動する軸頭31とを備
え、前記支持台20に支持された工作物Wに対して前記
軸頭31を工作物Wの軸方向及び径方向に相対的に移動
させることによって工作物Wの外面を研削する円筒研削
盤10において、前記軸頭31は、砥石Tの回転軸線T
sが、工作物Wの回転軸線Wsに直交する基準線Ksを
跨ぐ範囲で工作物Wの回転軸線Ws方向に傾斜可能とな
るように、工作物Wに対して相対的に回動自在に構成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、円筒研削盤に関
し、詳しくは、工作物を支持すると共に回転駆動する支
持台と、砥石を回転駆動する軸頭とを備え、前記支持台
に支持された工作物に対して前記軸頭を工作物の軸方向
及び径方向に相対的に移動させることによって工作物の
外面を研削する円筒研削盤に関する。 【0002】 【従来の技術】図6に示すように、円筒研削盤100
は、工作物Wを支持すると共に回転駆動する支持台11
0と、装着された砥石Tを回転駆動する軸頭120とを
備えており、支持台110に支持された工作物Wに対し
て軸頭120を工作物Wの軸方向(矢印Z)及び径方向
(矢印X)に相対的に移動させることによって、工作物
Wの外面の研削を行うものである。ここで、一般的な円
筒研削盤100では、工作物Wの回転軸線Wsと砥石T
の回転軸線Tsとが平行となるように軸頭120が配置
されている。 【0003】ところで、上記のような円筒研削盤100
では、円盤状の砥石Tの周面や端面によって工作物Wの
周面や端面を研削するのであるが、砥石Tの端面が工作
物Wの端面に広く接触する場合には、研削焼けを起こし
易くなる。そこで、従来では、加工能率を低くして加工
するか、または、図7に示すように、砥石Tの回転軸線
Tsを工作物Wの回転軸線Wsに対して平行な状態から
前後方向に僅かに傾け、傾けた砥石Tの角部にて工作物
Wの周面や端面を研削する所謂アンギュラスライド研削
が行われていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかながら、従来の円
筒研削盤100によってアンギュラスライド研削を行う
場合には、工作物Wの左右一方の端面(図7に示すもの
では、右側端面)しか研削することができず、他方の端
面を研削する場合には、工作物Wを反転させなければな
らなかった。このため、工作物Wの両端面を研削する場
合には、工程数が多くなっていた。 【0005】また、図示は省略するが、砥石の回転軸線
が工作物の回転軸線と平行な状態から前後方向に傾斜可
能となるように軸頭を回動自在とし、この軸頭の両側に
砥石を設けることで、工作物を反転させることなく工作
物の両端面を研削可能とすることも考えられる。しかし
ながら、この場合には、両側に砥石が設けられることか
ら軸頭が大型化するばかりでなく、軸頭の両側に砥石が
あるため、実際の研削に用いられない側の砥石が工作物
や支持台に干渉し易くなる。よって、軸頭の両側に砥石
を設けると、研削可能な工作物の形状が限定されてしま
い、円筒研削盤としての汎用性が低下してしまう。 【0006】本発明は、上記実情を鑑みてなされたもの
であり、工作物を反転させることなく工作物の両端面を
研削することができ、しかも、砥石の小径化を図ること
もできる円筒研削盤を提供することを課題とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る円筒研削盤は、工作物を支持すると共に回転駆動す
る支持台と、砥石を回転駆動する軸頭とを備え、前記支
持台に支持された工作物に対して前記軸頭を工作物の軸
方向及び径方向に相対的に移動させることによって工作
物の外面を研削する円筒研削盤において、前記軸頭は、
砥石の回転軸線が、工作物の回転軸線に直交する基準線
を跨ぐ範囲で工作物の回転軸線方向に傾斜可能となるよ
うに、工作物に対して相対的に回動自在に構成されてい
ることを特徴とするものである。 【0008】ここで、円筒研削盤では、工作物の支持方
向を多様に設定することができるため、本発明では、砥
石の回転軸線の傾斜方向を、工作物の回転軸線方向とし
ている。この方向を具体的に説明すると、回転軸線が左
右方向となるように工作物が支持される場合には、工作
物の回転軸線に直交する基準線に対して、砥石の回転軸
線を、上記基準線を挟んで左右方向に傾斜可能とすれば
よい。また、回転軸線が前後方向となるように工作物が
支持される場合には、砥石の回転軸線の傾斜方向は前後
方向となり、回転軸線が上下方向となるように工作物が
支持される場合には、砥石の回転軸線の傾斜方向は上下
方向となる。 【0009】なお、円筒研削盤は、一般的に、回転軸線
が左右方向となるように工作物を水平に支持し、この工
作物の後方に配置された砥石により研削を行うものであ
る。よって、以下の説明では、便宜上、回転軸線が左右
方向となるように工作物を支持することを前提に、方向
を「左右」、「前後」として表現するが、この方向の表
現は相対的なものであるため、回転軸線が前後方向や上
下方向等となるように工作物を支持する態様を想定する
場合には、以下で表現する方向を、対応する方向に置き
変えて理解すればよい。 【0010】本発明では、工作物の回転軸線と直交する
基準線(以下、単に「基準線」という)上に砥石の回転
軸線がある状態から、すなわち、砥石の回転軸線と工作
物の回転軸線とが直交して砥石の正面が工作物に対向し
た状態から、軸頭を左方向に回動させて、砥石の回転軸
線が基準線に対して左側に傾斜した状態にすると、砥石
の正面視右側部分が前方に位置し、砥石の正面視左側部
分が後方に位置した状態になる。よって、この状態で
は、砥石の正面視右側部分にて工作物の周面及び左端面
が研削可能となる。一方、軸頭を右方向に回動させて、
砥石の回転軸線が基準線に対して右側に傾斜した状態に
すると、今度は、砥石の正面視左側部分が前方に位置
し、砥石の正面視右側部分が後方に位置した状態にな
る。よって、この状態では、砥石の正面視左側部分にて
工作物の周面及び右端面が研削可能となる。このよう
に、本発明では、軸頭を回動させるだけで、工作物の周
面及び左右両端面の研削が可能となる。 【0011】また、軸頭を回動させると、砥石の回転軸
線が工作物の回転軸線と平行になるまでは、砥石の後方
に軸頭が位置する状態となる。よって、この状態では、
軸頭が工作物や支持台に干渉し難く、小径の砥石を用い
ることが可能となる。 【0012】なお、本発明において、軸頭は、工作物に
対して相対的に、工作物の軸方向(以下「Z軸方向」と
いう)及び径方向(以下「X軸方向」という)に移動さ
れるものであればよく、軸頭を工作物に対して相対的に
移動させるための具体的な構成を限定するものではな
い。例えば、「円筒研削盤の基台を構成するベッドに対
して、支持台をZ軸方向に移動自在とすると共に軸頭を
X軸方向に移動自在とする」、「円筒研削盤の基台を構
成するベッドに対して、支持台を移動不能に固定すると
共に軸頭をZ軸方向及びX軸方向に移動自在とする」、
「円筒研削盤の基台を構成するベッドに対して、軸頭を
移動不能に固定すると共に支持台をZ軸方向及びX軸方
向に移動自在とする」等すればよい。 【0013】また、軸頭を工作物に対して相対的に回動
自在とする具体的な構成としては、「円筒研削盤の基台
を構成するベッドに対して軸頭を回動自在とする」、
「円筒研削盤の基台を構成するベッドに対して支持台回
動自在とする」等を例示することができる。 【0014】さらに、本発明では、砥石の回転軸線が工
作物の回転軸線方向に傾斜可能となるように、軸頭を工
作物に対して相対的に回動自在とするのであるが、工作
物に対する軸頭の回動は、工作物の回転軸線とこの回転
軸線に直交する基準線とを含む平面上にて行われるよう
にしてもよく、また、工作物の回転軸線に対して傾斜す
る平面上、或いは、工作物の回転軸線に直交する基準線
に対して傾斜する平面上にて行われるようにしてもよ
い。ここで、通常の円筒研削盤では、工作物の回転軸線
とこの回転軸線に直交する基準線とを含む平面上に、工
作物と砥石との接触点、すなわち研削の作用点が位置す
る。よって、工作物に対する軸頭の回動が、工作物の回
転軸線とこの回転軸線に直交する基準線とを含む平面上
にて行われるようにすると、砥石の回転軸線を傾斜させ
た状態でも、上記平面上に研削の作用点を位置させるこ
とができ、好適である。 【0015】 【発明の実施の形態】本発明に係る円筒研削盤の実施形
態としての一例を、図面に基づいて以下に説明する。 【0016】図1に示すように、本例の円筒研削盤10
は、基台を構成するベッド11と、このベッド11の前
側部分に搭載され、工作物Wを左右方向に支持する支持
台20と、円盤状の砥石Tが装着される軸頭31を有
し、ベッド11の後側部分に搭載された砥石台30とを
備えている。ここで、支持台20は、工作物Wの軸方向
であるZ軸方向(矢印Z)に移動自在に構成されてお
り、砥石台30は、工作物Wの径方向であるX軸方向
(矢印X)に移動自在に構成されている。なお、本例で
は、左側に小径の軸部Waと、中央部分に大径の大径部
Wbと、右側に小径の軸部Wcとを有する形状に形成さ
れた工作物Wを、砥石Tによって、左右の軸部Wa,W
b及び大径部Wcの各外周面、並びに、大径部Wbの左
右の両端面を研削する例を示すが、本例の円筒研削盤1
0によって研削可能な工作物Wはこれに限らず、多種多
様な形状の工作物Wを研削することができる。 【0017】支持台20は、ベッド11の上面に、Z軸
方向に摺動自在に載置されたテーブル25と、このテー
ブル25の上面に固設された主軸台21と、テーブル2
5の上面に、Z軸方向に摺動自在に載置された心押し台
23とを備えている。そして、主軸台21には、Z軸回
りに回動自在なセンタ22が装着されており、心押し台
23にも、同様に、Z軸回りに回動自在なセンタ24が
装着されている。工作物Wは、主軸台21のセンタ22
と心押し台23のセンタ24とで挟持されて、その軸心
回りに回動自在に支持される。なお、支持台20は、上
記のように心押し台23を備えたものに限らず、例えば
チャックを有する主軸台21を備え、この主軸台21の
チャックに工作物を片持ち状に支持するものであっても
よい。 【0018】また、主軸台21のセンタ22の周囲に
は、モータ等の駆動装置によってセンタ22とは個別に
回転駆動される円環状の主軸(図示省略)が組み込まれ
ている。研削加工に際して、工作物Wは、この主軸によ
って、工作物Wに装着された回し金(図示省略)を介し
て回転駆動される。なお、本例では、上記主軸及び回し
金として周知のものが用いられており、その詳細な説明
は省略する。 【0019】一方、砥石台30は、ベッド11の上面
に、X軸方向に摺動自在に載置された軸頭台32と、砥
石Tが着脱自在に装着される装着軸33を有し、軸頭台
32に、回転軸Bを軸心として水平面上にて回動自在に
支持された軸頭31とを備えている。ここで、軸頭31
の装着軸33は、モータ等の駆動装置により、直接的
に、または、プーリー及びVベルト等を介して間接的に
回転駆動され、装着された砥石Tを回転駆動するもので
ある。また、軸頭31の回動可能な範囲は、装着軸3
3、すなわち砥石Tの回転軸線Tsが、工作物Wの回転
軸線Wsと直交する基準線Ksを跨いでこの基準線Ks
に対して左右方向に傾斜可能となるような範囲に設定さ
れている。 【0020】本例の円筒研削盤10では、支持台20の
テーブル25をZ軸方向に摺動させ、砥石台30の軸頭
台32をX軸方向に摺動させることにより、軸頭31
が、支持台20に支持された工作物Wに対して、Z軸方
向及びX軸方向に相対的に移動する。また、軸頭台32
に対して軸頭31を左右方向に回動させることにより、
図2及び図3に示すように、砥石Tの回転軸線Tsが、
工作物Wの回転軸線Wsと直交する基準線Ksを挟んで
左側或いは右側に傾斜する。ここで、本例では、工作物
Wの回転軸線Wsと基準線Ksとを含む平面上にて軸頭
31が回動するように構成されている。よって、軸頭3
1を回動して砥石Tの回転軸線Tsをいかなる角度で傾
斜させても、砥石Tと工作物Wとの接触点、すなわち研
削の作用点は、工作物Wの回転軸線Wsと基準線Ksと
を含む平面上に位置する。 【0021】図2に、軸頭31を左方向に回動し、基準
線Ksに対して砥石Tの回転軸線Tsを左側に傾斜させ
た状態を示す。この状態では、砥石Tの右側部分の角部
にて、工作物Wの外面である左側の軸部Waの外周面、
大径部Wbの左側端面及び大径部Wbの外周面が研削さ
れる。より具体的には、砥石Tの表側角部にて工作物W
の軸部Wa及び大径部Wbの各外周面が研削され、砥石
Tの裏側角部にて工作物Wの大径部Wbの左側端面が研
削される。一方、図3に、軸頭31を右方向に回動し、
基準線Ksに対して砥石Tの回転軸線Tsを右側に傾斜
させた状態を示す。この状態では、砥石Tの左側部分の
角部にて工作物Wの外面である右側の軸部Wcの外周面
及び大径部Wbの右側端面が研削される。より具体的に
は、砥石Tの表側角部にて工作物Wの軸部Wcの外周面
が研削され、砥石Tの裏側角部にて工作物Wの大径部W
bの右側端面が研削される。 【0022】軸頭31を回動自在とする場合には、左右
に各90°(左右合計で180°)以上の範囲で回動自
在とすると、砥石Tの回転軸線Tsを、工作物Wの回転
軸線Wsと直交する状態から平行な状態まで、広範囲に
渡って傾斜させることができる。これにより、アンギュ
ラスライド研削ばかりでなく、砥石Tの回転軸線Tsが
工作物Wの回転軸線Wsと平行な状態でのトラバースカ
ット研削やプランジカット研削等、多様な研削を行うこ
とができる。また、軸頭31の回動可能範囲を左右に各
90°(左右合計で180°)以内としたり、或いは、
軸頭31が左右の両方向に回動可能でありさえすれば、
アンギュラスライド研削によって工作物Wの左右両端面
の研削を行うことができるので、軸頭31の回動可能範
囲を左右に各45°(左右合計で90°)以内としても
よい。このように軸頭31の回動可能範囲を狭くするこ
とで、軸頭31を回動自在とする機構を、簡略化するこ
とができる。 【0023】以上、本発明に係る円筒研削盤の一例を示
したが、本発明に係る円筒研削盤はこれに限らず、以下
のように種々の変更が可能である。 【0024】本例では、軸頭の回動中心を、砥石の回転
軸線上で砥石の後方に位置する部位としてあるが、軸頭
の回動中心を、砥石の回転軸線上から外れた部位として
もよく、また、砥石の中心や、砥石と工作物との接触
点、すなわち研削の作用点としてよい。 【0025】工作物に対して軸頭を回動自在とする構造
としては、上述の例に限らず、ベッドに軸頭台を水平面
上にて回動自在に支持し、この軸頭台に軸頭を、砥石の
回転軸線に沿って摺動自在に載置してもよい。この態様
では、ベッドに対して軸頭台を回動させると、工作物に
対して軸頭が相対的に回動され、工作物の回転軸線と直
交する基準線に対して砥石の回転軸線が傾斜した状態と
なる。さらに、この態様では、回動された軸頭台上にて
軸頭を移動させると、砥石は、工作物に対してX軸方向
及びZ軸方向を合成した斜め方向に移動される。これに
より、工作物のテーパー面を研削する場合等において、
このテーパー面に沿って砥石を移動させることができ、
軸頭の移動制御を簡略化することができる。 【0026】また、支持台を、ベッドに対してZ軸方向
に摺動自在に載置された下テーブルと、この下テーブル
に水平面上にて回動自在に支持された上テーブルとを備
えるもの(所謂、滑りテーブルと旋回テーブルとを備え
るもの)とし、上テーブル(旋回テーブル)に工作物を
支持することとしてもよい。この態様では、工作物の回
転軸線に直交する基準線上に砥石の回転軸線がある状態
で軸頭が固定されていても、上テーブルを回動させるこ
とにより、工作物に対して軸頭を相対的に傾けることが
できる。 【0027】一方、軸頭を工作物に対してZ軸方向及び
X軸方向に移動自在とする構造についても、上述の例に
限らない。例えば、ベッドに対して軸頭をZ軸方向及び
X軸方向に移動自在としてもよく、ベッドに対して支持
台をZ軸方向及びX軸方向に移動自在としてもよい。 【0028】また、ベッドに対して摺動される摺動体
と、この摺動体に一端が回転自在に支持され、他端が軸
頭に回動自在に支持された少なくとも一対のアームとを
備えた平行リンク機構や、他の種々のリンク機構を採用
して、工作物に対して軸頭を、Z軸方向やX軸方向に移
動自在としたり、回動自在としてもよい。 【0029】さらに、支持台のテーブル、砥石台の軸頭
台及び軸頭、或いは各種のリンク機構等、上述した種々
の部材の駆動に関しては、サーボモータやリニアモータ
等の各種の駆動装置を用い、これらの駆動装置の制御を
CNC制御等の数値制御によって行うのが好適である。
このように数値制御によって種々の部材を駆動すること
により、工作物に対する軸頭のZ軸方向の移動、X軸方
向の移動及び回動角度を的確に制御することができる。
よって、工作物の全長に渡って、外周研削、端面研削、
テーパー面研削等の多様な研削を自動的に行うことがで
き、少量多品種の工作物を研削するに際して都合がよ
い。 【0030】ところで、本発明に係る円筒研削盤では、
工作物に対して砥石を左右両方向に傾斜させて研削を行
うことができる。よって、周面に適宜角度のテーパー面
が設けられた円盤状の砥石、特に、周面に2面或いは3
面以上の複数のテーパー面が設けられた円盤状の砥石を
用い、砥石のテーパー面が工作物の周面や端面に倣うよ
うに砥石を傾斜させて研削を行うのが好適である。この
研削方法を以下に説明する。 【0031】図4に、円盤状に形成された砥石Tの周縁
部分の断面を示す。この砥石Tの周面には、適宜角度の
複数のテーパー面が設けられている。具体的には、砥石
Tの表面側及び裏面側を対称として、表面側及び裏面側
の夫々に、砥石Tの回転軸線Tsに対して、45°を超
えたテーパー角度とした第1研削面T1、略45°のテ
ーパー角度とした第2研削面T2、45°を超えないテ
ーパー角度とした第3研削面T3が設けられている。ま
た、砥石T周面の中央部分には、テーパー角度を略0°
(砥石Tの回転軸線Tsと略平行)とした第4研削面T
4が設けられている。 【0032】第1研削面T1、第2研削面T2、第3研
削面T3及び第4研削面T4の内、少なくとも2つの研
削面は、砥石の3要素である「砥粒」、「結合材」及び
「気孔」の内、少なくとも1つの要素が異なる用途が別
異な砥石により構成されている。例えば、第1研削面T
1は、砥粒が#60の粒度である荒仕上げ研削用の砥石
により構成され、第2研削面T2及び第3研削面T3
は、砥粒が#80の粒度である中間仕上げ研削用の砥石
により構成され、第4研削面T4は、砥粒が#120の
粒度である上仕上げ研削用の砥石により構成されてい
る。 【0033】このような砥石Tを用いて研削を行う場合
には、例えば図5に示すように、工作物Wに対して砥石
Tを適宜角度で傾けて、仕上げの種類に対応する研削面
にて研削を行えばよい。以下、図5に基づいてこの研削
方法を説明する。 【0034】工作物WのW1の部位は、中間仕上げを必
要とする周面である。このW1の研削については、工作
物Wの回転軸線Wsと直交する基準線Ksに対して砥石
Tの回転軸線Tsを右側に傾け、第3研削面T3がW1
の周面に倣うようにして、第3研削面T3にて研削を行
う。工作物WのW2の部位は、中間仕上げを必要とする
左端面である。このW2の研削については、基準線Ks
に対して砥石Tの回転軸線Tsを左側に傾け、第2研削
面T2がW2の端面に倣うようして、第2研削面T2に
て研削を行う。工作物WのW3の部位は、荒仕上げを必
要とする右端面である。このW3の研削については、基
準線Ksに対して砥石Tの回転軸線Tsを右側に傾け、
第1研削面T1がW3の端面に倣うようにして、第1研
削面T1にて研削を行う。工作物WのW4の部位は、中
間仕上げを必要とする周面である。このW4の研削につ
いては、基準線Ksに対して砥石Tの回転軸線Tsを左
側に傾け、第2研削面T2がW4の周面に倣うようし
て、第2研削面T2にて研削を行う。工作物WのW5の
部位は、中間仕上げを必要とする周面である。このW5
の研削については、基準線Ksに対して砥石Tの回転軸
線Tsを左側に傾け、第3研削面T3がW5の周面に倣
うようにして、第3研削面T3にて研削を行う。工作物
WのW6の部位は、上仕上げを必要とするテーパー面で
ある。このW6の研削については、基準線Ksに対して
砥石Tの回転軸線Tsを右側に傾け、第4研削面T4が
W6のテーパー面に倣うようにして、第4研削面T4に
て研削を行う。 【0035】なお、上述の例において工作物WのW4及
びW5の部位は、中間仕上げを必要とする周面であり、
双方を第2研削面T2または第3研削面T3にて研削し
てもよい。しかしながら、上述のように一方を第2研削
面T2にて研削し、他方を第3研削面T3にて研削する
等して、同一仕上げの研削であっても、異なる研削面に
て行うのが好適である。これにより、一つの砥石Tにお
いて例えば中間仕上げを行う研削面の使用頻度が他の研
削面の使用頻度よりも高い場合に、特定の研削面が他の
研削面よりも早く磨耗してしまう所謂「片減り」が生じ
ることを抑制することができ、砥石Tの寿命を長くする
ことができる。 【0036】以上のように本発明に係る円筒研削盤にお
いて上記のような砥石を用いると、一つの砥石によっ
て、工作物の外面の多様な研削を行うことができる。ま
た、砥石の周面を全幅に渡って有効に活用することがで
きる。 【0037】なお、上記例において、研削に使用する研
削面や工作物の仕上げ面の種類に応じて、研削の送り速
度や切り込み量等の研削条件を異ならせてもよい。この
ように研削条件を適宜変更することで、砥石の種類や仕
上げ面の種類に適応した研削条件を設定することがで
き、品質の向上や加工速度の短縮を的確に図ることがで
きる。また、夫々異なる角度のテーパー面からなる複数
の研削面を、同一種類の砥石により構成してもよく、こ
の場合においても、研削に使用する研削面に応じて、研
削条件を適宜変更してもよい。 【0038】 【発明の効果】以上説明した本発明によれば、工作物に
対して相対的に軸頭を回動させるだけで、工作物の周面
及び両端面の研削を行うことができるため、工作物を反
転させることなく工作物の両端面を研削することができ
る。また、軸頭を回動させても、砥石の回転軸線が工作
物の回転軸線と平行になるまでは、砥石の後方に軸頭が
位置する状態であり、この状態では、軸頭が工作物や支
持台に干渉し難いため、砥石の小径化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る円筒研削盤の一例の概略を示す平
面図である。 【図2】砥石の回転軸線を左側に傾斜させた状態を示す
平面図である。 【図3】砥石の回転軸線を右側に傾斜させた状態を示す
平面図である。 【図4】砥石の一例を示す要部断面図である。 【図5】図4の砥石を用いた研削方法の概略を示す平面
図である。 【図6】従来の円筒研削盤の概略を示す平面図である。 【図7】従来の円筒研削盤の概略を示す平面図である。 【符号の説明】 W 工作物 Ws 工作物の回転軸線 T 砥石 Ts 砥石の回転軸線 Ks 基準線 10 円筒研削盤 11 ベッド 20 支持台 21 主軸台 22 センタ 23 心押し台 24 センタ 30 砥石台 31 軸頭 32 軸頭台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C034 AA01 BB28 3C043 AA01 CC03 CC13 DD01 3C063 AA02 AB03 BA12 BA32 BA35 BG07

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 工作物を支持すると共に回転駆動する支
    持台と、砥石を回転駆動する軸頭とを備え、前記支持台
    に支持された工作物に対して前記軸頭を工作物の軸方向
    及び径方向に相対的に移動させることによって工作物の
    外面を研削する円筒研削盤において、 前記軸頭は、砥石の回転軸線が、工作物の回転軸線に直
    交する基準線を跨ぐ範囲で工作物の回転軸線方向に傾斜
    可能となるように、工作物に対して相対的に回動自在に
    構成されていることを特徴とする円筒研削盤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008073838A (ja) * 2006-08-24 2008-04-03 Jtekt Corp トラバース研削装置及び加工方法
JP2010012553A (ja) * 2008-07-03 2010-01-21 Jtekt Corp 加工装置及び加工工具
CN113696008A (zh) * 2021-06-11 2021-11-26 江西昌河航空工业有限公司 一种适用于高精度密封锥面的加工装置及方法

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