JP2003288119A

JP2003288119A - 交差点における優先制御装置

Info

Publication number: JP2003288119A
Application number: JP2002088906A
Authority: JP
Inventors: Toru Hayashi; 亨林
Original assignee: IHI Corp
Current assignee: IHI Corp
Priority date: 2002-03-27
Filing date: 2002-03-27
Publication date: 2003-10-10

Abstract

(57)【要約】【課題】簡単な機構で、台車の優先順序を決定できる
交差点における優先制御装置を提供する。【解決手段】エリアＡ内に形成された複数の搬送路１
０ａ１０ｂに沿って台車１２ａ，１２ｂを走行させると
共にその搬送路１０ａ，１０ｂが交差した交差点１１
で、台車１２ａ，１２ｂの進入を決定するための交差点
における優先制御装置において、各台車１２ａ，１２ｂ
に設けられ、台車１２ａ，１２ｂの緊急性を示すＩＤタ
グ等の車載器１４ａ，１４ｂと、各交差点に設置され、
その交差点１１にさしかかった台車１２ａ，１２ｂの車
載器１４ａ，１４ｂの情報を読み取る読取器１５ａ，１
５ｂと、その交差点に設けた読取器１５ａ，１５ｂで読
み取った情報が入力され、その情報から緊急車か、台車
の搬送効率から優先か、その交差点での台車通過情報か
ら交差点に入った台車の優先順序を決定するローカル優
先制御装置１６と、交差点の各搬送路１０ａ，１０ｂに
設けられ、ローカル優先制御装置１６からの信号で、交
差点に入った台車に進入許可または停止を命じる信号器
１７ａ，１７ｂとを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＡＧＶ、台車等が
複数走行するエリア内の交差点での進入順序を決定する
ため交差点における優先制御装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、荷役を行うＡＧＶ、台車等が複数
走行するエリア内では、台車の搬送路は複数経路あり、
このためエリア内では、搬送路が交差した交差点が複数
存在する。

【０００３】通常、台車は、中央指令部からの指令が入
力され、その指令に基づいてエリア内の搬送路を適宜選
択して目的地まで荷を移動するが、交差点にさしかかっ
た場合、一定のルールが必要となり、ある台車のみ優先
させることはできず、例えば交差点でも、２台の台車が
同時に入った場合、例えば右側優先とかのルールに従っ
て台車を走行させている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このルールで
は、搬送経路に交差点で待機する側に、優先権が与えら
れた右側の搬送路上での台車が少なく、待機側の左側の
搬送路上に台車が複数台あった場合には、渋滞は避けら
れない問題がある。また、緊急性のある台車がある場合
には、このルールは、妨げとなる問題がある。

【０００５】また、台車にローカル用の通信装置を備
え、交差点に入ったときにその交差点に割り当てられた
特定周波数で、交差点に入った他の台車と通信により、
その優先順序を決める優先制御も提案されているが、交
差点毎に割り当てられた周波数で通信するため、コスト
が高くなる問題があると共に、上述した渋滞の問題は避
けられない。

【０００６】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、簡単な機構で、台車の優先順序を決定できる交差点
における優先制御装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１の発明は、エリア内に形成された複数の搬
送路に沿って台車を走行させると共にその搬送路が交差
した交差点で、台車の進入を決定するための交差点にお
ける優先制御装置において、各台車に設けられ、台車の
緊急性を示すＩＤタグ等の車載器と、各交差点に設置さ
れ、その交差点にさしかかった台車の車載器の情報を読
み取る読取器と、その交差点に設けた読取器で読み取っ
た情報が入力され、その情報から緊急車か、台車の搬送
効率から優先か、その交差点での台車通過情報から交差
点に入った台車の優先順序を決定するローカル優先制御
装置と、交差点の各搬送路に設けられ、ローカル優先制
御装置からの信号で、交差点に入った台車に進入許可ま
たは停止を命じる信号器とを備えた交差点における優先
制御装置である。

【０００８】請求項２の発明は、車載器には、緊急車
か、搬送効率上優先車かどうかの情報が保持されている
請求項１記載の交差点における優先制御装置である。

【０００９】請求項３の発明は、ローカル優先制御装置
は、ＩＤタグ等の車載器からの緊急車か、搬送効率上優
先車かどうかの情報と、前に進入を許可した台車が何分
以内に通過したか、いずれの台車が交差点に早く入った
か、進入を許可した前の台車が交差点通過中かどうかの
各情報を基に台車の進入許可、停止を決定する請求項２
の交差点における優先制御装置である。

【００１０】請求項４の発明は、信号器は光発信器から
なり、交差点に入る搬送路の入口に設けられ、台車に
は、その光発信器の信号を受信する光受信器が設けられ
る請求項１の交差点における優先制御装置である。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好適実施の形態を
添付図面に基づいて詳述する。

【００１２】図１は、あるエリアＡでの搬送路１０ａ，
１０ｂが交差した交差点１１を示している。

【００１３】この搬送路１０ａ，１０ｂには、荷を運搬
するＡＧＶ等の台車１２ａ，１２ｂを誘導する誘導ライ
ン１３ａ，１３ｂが設けられ、台車１２ａ，１２ｂはこ
の誘導ライン１３ａ，１３ｂを磁気検知等で検出して搬
送路１０ａ，１０ｂを、図示の矢印に示すように搬送す
ると共に予め決められた目的地に移動できるようになっ
ている。

【００１４】台車１２ａ，１２ｂには、ＩＤタグなどの
ＩＤ情報が記憶された車載器１４ａ，１４ｂが設けられ
る。この車載器１４ａ，１４ｂには、その台車１２ａ，
１２ｂの認識番号、目的地の他に、一般の公道を走る救
急車のような緊急車である、搬送効率上優先車とす
るといったＩＤ情報が記録されている。

【００１５】交差点１１には、それぞれの搬送路１０
ａ，１０ｂから進入する台車１２ａ，１２ｂの車載器１
４ａ，１４ｂのＩＤ情報を読み取るためのＤＳＲＣ（挟
域通信）アンテナなどの読取器１５ａ，１５ｂが設けら
れ、その読取器１５ａ，１５ｂで読み取った情報がロー
カル優先制御装置１６に入力される。

【００１６】ローカル優先制御装置１６は、読取器１５
ａ，１５ｂで読み取った車載器１４ａ，１４ｂのＩＤ情
報を基に、交差点１１に台車１２ａ，１２ｂが略同時に
さしかかったときに、いずれの台車１２ａ，１２ｂを優
先して交差点１１に進入させるかを判断し、信号器１７
ａ，１７ｂに出力する。

【００１７】信号器１７ａ，１７ｂは、例えば交差点１
１の入口の搬送路１２ａ，１２ｂに埋め込まれた光発信
器からなり、台車１２ａ，１２ｂには、信号器１７ａ，
１７ｂの進入許可、停止の指令を読み取る光受信器１８
ａ，１８ｂが設けられる。

【００１８】この信号器１７ａ，１７ｂは、停止の場合
には、光発信器を発光させ、進入許可の場合には、発光
させずにしておき、台車１２ａ，１２ｂは、光受信器１
８ａ，１８ｂが光を検出したときに停止できるようにな
っている。

【００１９】ローカル優先制御装置１６での優先順序の
決め方は、緊急車か搬送効率上優先車か前の台車がｘ₀ 分以内に通過したか（渋滞）交差点に、早く入ったか前の台車が交差点通過中か等、〜の情報を基に総合的に判断していずれの台車
を優先すべきかを判断する。

【００２０】の情報は、一般の公道を走る救急車と同
じで、最も優先度が高く、の情報は、の情報よりは
緊急性はないものの、目的地までの搬送を考慮した場
合、より早く荷を搬送した方がいい、あるいは全体の搬
送システムからみて優先させた方が荷の搬送効率が高く
なる場合などが挙げられる。このとの情報は、車載
器１４ａ，１４ｂから情報で把握できる。

【００２１】また〜の情報は、ローカル優先制御装
置１６自体が判断する。

【００２２】ローカル優先制御装置１６は、の情報を
記憶しておくことで、その搬送路１２ａ（１２ｂ）での
台車１２ａ（１２ｂ）の渋滞の度合いが判断でき、全体
からみて、この交差点１１がネックとなって全体の搬送
効率が悪くなる場合など、前の台車が設定時間ｘ₀ 分以
内に通過したかどうかを検出することで渋滞の度合いが
判断できる。また、の情報より、台車同士にの情
報がない場合、交差点に早く入ったかどうかで台車の優
先度を決めることができる。さらにの情報で、台車が
交差点を通過中の場合には、その通過中の搬送路と交差
する搬送路で交差点に入ろうとする台車を停止させるこ
とができると共に同じ搬送路で交差点に入ろうとする台
車はそのまま通過させることができる。

【００２３】この〜の情報は、が優先性が高く、
が一番優先度が低く設定されるが、この優先順序は、
運用及び台車の荷役状況により一般には決められないの
で、項目のみを掲げ、優先順序はその都度、変更できる
ようにしてもよい。

【００２４】次に、図２によりローカル優先制御装置１
６の優先制御のフローチャートを説明する。

【００２５】図２は、台車１２ａが、交差点に入ったと
きの制御のフローチャートで説明しているが、台車１２
ｂでも基本的には同じである。

【００２６】先ず、制御が開始２０され、交差点に台車
Ａが進入２１したとき、台車Ａの情報信号を授受２２し
た後、ｓｔｅｐ１で、他のレーン（搬送路）で交差点に
台車Ｂの進入があるかどうかを判断し、ないときは（Ｎ
Ｏ）、台車Ａは交差点をそのまま通過２３させて、制御
を終了３０する。ｓｔｅｐ１の判断で、交差点に台車Ｂ
の進入があるとき（ＹＥＳ）、交差点通過の優先順序に
従い、台車Ａが先に通過できるかどうかを判断２４す
る。その後、ｓｔｅｐ２で、台車Ａがそのまま交差点を
通過可能かどうかどうかを判断し、優先度が高く、台車
Ａがそのまま通過できる場合（ＹＥＳ）には、他の台車
Ｂに停止信号を出力し、停止２５させ、台車Ａは交差点
をそのまま通過２６させ、制御を終了３０する。

【００２７】ｓｔｅｐ２の判断で、優先度が低く、その
まま通過できない場合（ＮＯ）には、台車Ａに停止信号
を出力し、台車Ａを交差点前で停止２７させ、他の台車
Ｂが交差点通過後、台車Ａは、運転を開始し交差点を通
過２８させ、制御を終了３０する。

【００２８】このように、交差点１１に２台が同時に入
った場合、ＩＤタグなど車載器１４ａ，１４ｂの情報か
ら、いずれかが優先車かを認識でき、優先車に対しては
信号器１７ａ（１７ｂ）を点灯させずに進入を許可し、
他の台車に対しては信号器１７ｂ（１７ａ）を点灯させ
て停止させるようにする。

【００２９】この優先制御は、車載器１４ａ，１４ｂの
情報の読取と信号器１７ａ，１７ｂの点灯のみで、進入
許可や停止が簡単に指示できる。

【００３０】

【発明の効果】以上要するに本発明によれば、複数の台
車による荷の運搬の場合、荷を早く移動させるためには
走行優先台車が必要となり、また緊急時、緊急ＩＤタグ
などを台車に取り付けておくことにより、最優先可能な
台車も作れるので、荷役運搬に対する運用が大きくな
り、運搬効率が高くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態を示す図である。

【図２】本発明におけるローカル優先制御装置の優先制
御のフローチャートを示す図である。

【符号の説明】

１０ａ，１０ｂ搬送路１１交差点１２ａ，１２ｂ台車１４ａ，１４ｂ車載器１５ａ，１５ｂ読取器１６ローカル優先制御装置１７ａ，１７ｂ信号器Ａエリア

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】エリア内に形成された複数の搬送路に沿
って台車を走行させると共にその搬送路が交差した交差
点で、台車の進入を決定するための交差点における優先
制御装置において、各台車に設けられ、台車の緊急性を
示すＩＤタグ等の車載器と、各交差点に設置され、その
交差点にさしかかった台車の車載器の情報を読み取る読
取器と、その交差点に設けた読取器で読み取った情報が
入力され、その情報から緊急車か、台車の搬送効率から
優先か、その交差点での台車通過情報から交差点に入っ
た台車の優先順序を決定するローカル優先制御装置と、
交差点の各搬送路に設けられ、ローカル優先制御装置か
らの信号で、交差点に入った台車に進入許可または停止
を命じる信号器とを備えたことを特徴とする交差点にお
ける優先制御装置。
【請求項２】車載器には、緊急車か、搬送効率上優先
車かどうかの情報が保持されている請求項１記載の交差
点における優先制御装置。
【請求項３】ローカル優先制御装置は、ＩＤタグ等の
車載器からの緊急車か、搬送効率上優先車かどうかの情
報と、前に進入を許可した台車が何分以内に通過した
か、いずれの台車が交差点に早く入ったか、進入を許可
した前の台車が交差点通過中かどうかの各情報を基に台
車の進入許可、停止を決定する請求項２の交差点におけ
る優先制御装置。
【請求項４】信号器は光発信器からなり、交差点に入
る搬送路の入口に設けられ、台車には、その光発信器の
信号を受信する光受信器が設けられる請求項１の交差点
における優先制御装置。