JP2003284724A - トロッカーシステム及びこれに使用されるシース - Google Patents

トロッカーシステム及びこれに使用されるシース

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JP2003284724A JP2002093310A JP2002093310A JP2003284724A JP 2003284724 A JP2003284724 A JP 2003284724A JP 2002093310 A JP2002093310 A JP 2002093310A JP 2002093310 A JP2002093310 A JP 2002093310A JP 2003284724 A JP2003284724 A JP 2003284724A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】1つのハンドピースユニットに対して有効長が
異なる複数の外套管を使用することができるトロッカー
システム、および、そのようなトロッカーシステムを実
現できるシースの提供を目的としている。 【解決手段】有効長が異なる複数種の各シース9A,9
B,9Cは、対応する外套管7A,7A’,7B,7
B’に固定されるダイレータ8A,8A’,8B,8
B’が着脱自在に接続され且つ対応する外套管から突出
される内針6の突出量を規定する位置決め部70A,7
0B,70Cを有し、複数種の各シースの位置決め部
は、シースがハンドピースユニット2に対して接続され
た際の内針6との相対位置が内針6の長手方向で互いに
異なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、体腔内への挿入器
具の案内管として使用されるトロッカー(外套管)を患
者の体壁に穿刺して留置するためのトロッカーシステム
及びこれに使用されるシースに関する。
【0002】
【従来の技術】体腔内への挿入器具の案内管として使用
されるトロッカー(外套管)を患者の体壁に穿刺して留
置するためのトロッカーシステムは、従来から知られて
いる。このトロッカーシステムは、先端に鋭利な穿刺針
が形成された内針と、患者に穿刺される挿入部を有する
外套管とが着脱自在に組み合わされて成る。内針は、外
套管と一体的に組み合わされた状態で、患者の体壁に穿
刺されて、体腔内に導入される。そして、この内針の導
入動作に伴って、内針によって穿孔された体壁の孔内に
外套管が引き続いて挿入される。そして、外套管が体壁
を貫通するように体腔内に導入されたら、外套管から内
針を抜去することにより、外套管を体壁に穿刺した状態
で留置し、この外套管を、病変部の観察を行なう光学視
管や処置を行なう処置具といった挿入器具の案内管とし
て使用する。
【0003】このようなトロッカーシステムは従来から
様々な形態のものが知られている。例えば、特公平5−
57863号公報には、内針と外套管とを一体的に組み
合わせた状態で内針を超音波振動させながら患者の体壁
に導入することにより、内針および外套管を比較的軽い
力で安全に体内に導入する超音波トロッカーシステムが
開示されている。
【0004】また、特開平11−89851号公報に
は、外径寸法が比較的小さい内針と外套管との間に先端
部が略円錐状に先細るダイレータが配設される(すなわ
ち、外套管内にダイレータが挿通され、ダイレータ内に
内針が挿通される)改良された超音波トロッカーシステ
ムが開示されている。このシステムにおいては、外套管
の先端からダイレータの先細状の端部が突出し且つダイ
レータの先細状の端部の先端から内針の穿刺針が突出す
るように、これらが一体的に組み合わされた状態で、内
針が超音波振動されながら患者の体壁に導入される。こ
のシステムによれば、小径の内針によって患者の体壁に
形成される穿刺孔の径を小さくして患者への侵襲を少な
くすることができるとともに、内針で形成された小径な
穿刺孔の径を先細状のダイレータによって外套管の外径
寸法まで拡開させることにより、大径の外套管を円滑に
患者の体壁の穿刺孔に挿入することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記特開平
11−89851号公報に開示された超音波トロッカー
システムでは、内針によって体壁に穿刺孔を形成し、そ
の後、この穿刺孔をダイレータで拡径するとともに、こ
の拡径された穿刺孔に外套管を挿入していくため、前述
したように、外套管の先端からダイレータの先細状の端
部が突出し且つダイレータの先細状の端部の先端から内
針の穿刺針が突出するように、これらが一体的に組み合
わされる。
【0006】この場合、外套管の先端から突出するダイ
レータの突出長さは、無理のない効果的な穿刺孔の拡径
を実現できるように設定されなければならない。そのた
め、外套管内に所定の相対位置関係で挿通されるダイレ
ータの長さは、適用される体壁の厚さに応じて設定され
る外套管の有効長に応じて一義的に決められるのが一般
的である。また、ダイレータの先端から突出する内針
も、ダイレータによる穿刺孔の拡径に先立って体壁にこ
れを貫通するように導入される必要から、その突出量
が、適用される体壁の厚さに応じて設定されるべきであ
る。すなわち、外套管およびダイレータ内に所定の相対
位置関係で挿通される内針の長さも、外套管の有効長に
よって一義的に設定される必要がある。そのため、一般
には、適用される体壁の厚さに応じて、有効長が互いに
一義的に対応して設定された外套管と内針とダイレータ
とが組み合わされる。すなわち、適用される体壁の種類
(厚さ)毎に、トロッカーシステムが個別に用意され
る。
【0007】しかしながら、このように体壁の厚さ毎に
トロッカーシステム全体を個別に用意することは、非常
に不経済であり、医師側に経済的負担を強いることにな
る。特に、内針は、これに超音波振動を伝達する超音波
振動子とともに高価なハンドピースユニットを構成して
おり、このハンドピースユニットを体壁の厚さ毎に用意
することは、経済性を考えると、決して望ましいことで
はない。
【0008】無論、このような経済性の問題を回避する
ため、ハンドピースユニットに比べて安価な外套管およ
びダイレータについては、体壁の厚さ毎に長さの異なる
ものを複数用意し、高価なハンドピースユニットについ
ては、前記複数の外套管に対して共通に使用することも
考えられなくはない。
【0009】しかし、特に、腹腔鏡下手術で使用される
ラパ用の外套管と、胸部の内視鏡手術で使用されるソラ
コ用の外套管とでは、その長さが大きく異なるため、こ
れらの外套管同士の間で1つのハンドピースユニットを
共用しようとすると、ラパ用のハンドピースユニットに
ソラコ用の外套管を使用した際に、外套管の先端部から
前方に突出される内針の突出長さが長すぎてしまい、内
針で形成された小径な穿刺孔をダイレータによって拡径
させる作業前あるいは作業時に、内針の先端部が例えば
胸腔内の肺等との距離が近くなってしまう。そのため、
操作に注意が必要となる。また、逆に、ソラコ用のハン
ドピースユニットにラパ用の外套管を使用した場合に
は、外套管の先端部から前方に突出される内針の突出長
さが短すぎてしまい、内針を腹壁部に完全に貫通して穿
刺することができなくなる虞がある。したがって、従来
においては、1つのハンドピースユニットに対して有効
長が異なる複数の外套管を使用することが現実的には不
可能であった。
【0010】本発明は前記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、1つのハンドピース
ユニットに対して有効長が異なる複数の外套管を使用す
ることができるトロッカーシステム、および、そのよう
なトロッカーシステムを実現できるシースを提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1に記載されたトロッカーシステムは、体壁
に穿刺される所定長の内針と、この内針に超音波振動を
伝達する超音波振動子とを有する1つのハンドピースユ
ニットと、体壁の厚さに応じたその有効長が互いに異な
る複数種の外套管であって、その内部に挿通される前記
内針の体壁への穿刺に伴って体壁に導入されて留置され
る外套管と、前記複数種の各外套管の有効長に対応した
長さをそれぞれ有する複数種のダイレータであって、対
応する前記外套管と前記内針との間に介挿されるととも
に、対応する前記外套管に所定の相対位置関係で着脱自
在に固定され、前記内針によって穿設された体壁の穿刺
孔を前記外套管の導入に先立って拡張するダイレータ
と、 前記ハンドピースユニットに対して着脱自在に接
続され、前記複数種の各外套管の有効長にそれぞれ対応
して設けられた複数種のシースであって、前記内針をそ
の長手方向にわたってカバーするシースとを備え、前記
複数種の各シースは、対応する前記外套管に固定される
前記ダイレータが着脱自在に接続され且つ対応する前記
外套管から突出される前記内針の突出量を規定する位置
決め部を有し、前記複数種の各シースの位置決め部は、
シースが前記ハンドピースユニットに対して接続された
際の前記内針との相対位置が前記内針の長手方向で互い
に異なっていることを特徴とする。
【0012】また、請求項2に記載された発明は、体壁
に穿刺される所定長の内針をその長手方向にわたってカ
バーするシースにおいて、前記内針の体壁への穿刺に伴
って体壁に導入されて留置される外套管の内部に挿入さ
れる管部と、前記管部に設けられ、前記内針とこの内針
に超音波振動を伝達する超音波振動子とを有するハンド
ピースユニットに接続される第1の接続部と、前記外套
管に取付けられ且つ前記内針によって穿設された体壁の
穿刺孔を前記外套管の導入に先立って拡張するダイレー
タに接続される第2の接続部とを備え、前記第2の接続
部は、前記管部の長手方向に沿って移動可能であること
を特徴とする。
【0013】また、請求項3に記載されたトロッカーシ
ステムは、所定の長さを有して体壁に穿刺可能な内針
と、この内針と連結して超音波振動を内針に発生可能な
超音波振動子と、前記内針が内通可能な延出部を有する
複数のシースと、前記シースが内通可能な、異なる長さ
を有する複数種のダイレータと、異なる有効長を有し所
望の処置に応じて選択され、前記複数種のダイレータか
ら前記有効長に応じた長さのダイレータが選択されて内
通される複数種の外套管と、前記外套管の有効長に応じ
て前記複数のシース各々の前記延出部の異なる位置に設
けられ、前記外套管の先端部に対する前記内針の突出量
を変更可能な位置決め部とを有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について説明する。
【0015】図1には、本発明の一実施形態に係るトロ
ッカーシステムの1つの組み付け例の概略構成が示され
ている。図示のように、この組み付け例に係るトロッカ
ー装置は、体壁に穿刺される内針6を有し且つ術者が掴
んで操作するハンドピースユニット2と、内針6が挿通
される筒状部材から成るシース9と、内針6およびシー
ス9が挿入される外套管7と、この外套管7と内針6お
よびシース9との間に介挿されるダイレータ8とを備え
ている。なお、ハンドピースユニット2には、接続ケー
ブル(図示せず)を介して、超音波振動用のエネルギー
を供給する図示しない超音波発振装置と、エネルギー出
力の制御を行なうフットスイッチやハンドスイッチなど
の出力制御機器とが接続される。また、このようなトロ
ッカー装置は、これらのハンドピースユニット2(内針
6)と、外套管7と、ダイレータ8と、ガイド部材9と
がそれぞれ組み付けられた状態(図1の状態)と、これ
らの各構成部品が分離された状態(図2参照)とに適宜
に切換えて使用されるようになっている。
【0016】図2は、前記各構成部品が分離された状態
で示された本発明の一実施形態に係るトロッカーシステ
ム1を示している。図示のように、トロッカーシステム
1は、互いに長さが同一で(内針6をその長手方向にわ
たって同一の長さでカバーし)且つ後述する長さS1〜
S3が互いに異なる複数種のシース9A,9B,9C
と、後述する長さM1,M2および外径が異なる複数種
のダイレータ8A,8A’,8B,8B’と、有効長L
1〜L3および内外径が異なる複数種の外套管7A,7
A’,7A”,7B,7B’,7B”,7Cと、これら
のシース、ダイレータ、外套管に対して共通に使用され
る1つのハンドピースユニット2とから成る。
【0017】第1のシース9A、第1および第2のダイ
レータ8A,8A’、第1ないし第3の外套管7A,7
A’,7A”は、例えば腹腔鏡下手術で使用されるラパ
用のものとして、各長さS1,M1,L1が長く設定さ
れている。この場合、第1のダイレータ8Aは、その長
さM1が第2のダイレータ8A’のそれと同じである
が、その外径が第2のダイレータ8A’のそれよりも小
さく設定されている。また、第1のダイレータ8Aは、
第1の外套管7Aに対応してその外径が設定されてお
り、第2のダイレータ8A’は、第2の外套管7A’に
対応してその外径が設定されている。また、第1の外套
管7Aは、その有効長L1が第2の外套管7A’のそれ
と同じであるが、その外径が第2の外套管7A’のそれ
よりも小さく設定されている。また、第3の外套管7
A”は、その有効長L1が第1および第2の外套管7
A,7A’のそれと同じであるが、その外径が第1およ
び第2の外套管7A,7A’のそれよりも小さく設定さ
れている。なお、最も小径の第3の外套管7A”は、ダ
イレーション(穿刺孔の拡径)を必要としない用途に使
用されるものであり、ダイレータを介すことなく直接に
第1のシース9Aが挿通されるものであるため、対応す
るダイレータを有していない。すなわち、外套管7A”
の外径はシース9Aの外径よりも大きく、シース9A
は、外套管7A”に挿通可能であり、ダイレーションに
関しては、穿刺孔をシース9Aの外径から外套管7A”
の外径に拡張する程度の軽微なダイレーションが行なわ
れる。また、シース9Aは、これらの外套管7A,7
A’,7A”およびダイレータ8A,8A’に対して共
通に使用される。
【0018】一方、第2のシース9B、第3および第4
のダイレータ8B,8B’、第4ないし第6の外套管7
B,7B’,7B”は、例えば胸部の内視鏡手術で使用
されるソラコ用のものとして、各長さS2(<S1),
M2(<M1),L2(<L1)が短く設定されてい
る。この場合、第3のダイレータ8Bは、その長さM2
が第4のダイレータ8B’のそれと同じであるが、その
外径が第4のダイレータ8B’のそれよりも小さく設定
されている。また、第3のダイレータ8Bは、第4の外
套管7Bに対応してその外径が設定されており、第4の
ダイレータ8B’は、第5の外套管7B’に対応してそ
の外径が設定されている。また、第4の外套管7Bは、
その有効長L2が第5の外套管7B’のそれと同じであ
るが、その外径が第5の外套管7B’のそれよりも小さ
く設定されている。また、第6の外套管7B”は、その
有効長L2が第4および第5の外套管7B,7B’のそ
れと同じであるが、その外径が第4および第5の外套管
7B,7B’のそれよりも小さく設定されている。な
お、最も小径の第6の外套管7B”は、大きなダイレー
ション(穿刺孔の拡径)を必要としない用途に使用され
るものであり、ダイレータを介すことなく直接に第2の
シース9Bが挿通されるものであるため、対応するダイ
レータを有していない。すなわち、外套管7B”の外径
はシース9Bの外径よりも大きく、シース9Bは、外套
管7B”に挿通可能であり、ダイレーションに関して
は、穿刺孔をシース9Bの外径から外套管7B”の外径
に拡張する程度の軽微なダイレーションが行なわれる。
また、第2のシース9Bは、これらの外套管7B,7
B’,7B”およびダイレータ8B,8B’に対して共
通に使用される。
【0019】更に、本実施形態のトロッカーシステム1
は、小児用として、長さがS3(<S2)である第3の
シース9Cと有効長がL3(<L2)である第7の外套
管7Cとを有している。第7の外套管7Cは、小児用と
して使用されるものであるため、ダイレータを介すこと
なく直接に第3のシース9Cに挿通される(つまり、対
応するダイレータを有していない)。
【0020】図3には、第1ないし第3のシース9A,
9B,9Cが拡大して示されている。図示のように、各
シース9A,9B,9Cは、細長い直管部28と、この
直管部28の基端部側の端末部に連結された取手部(第
1の接続部)29とを備えている。ここで、直管部28
は、超音波振動する内針6と接触することから、例えば
テフロン(登録商標):PTFE(ポリテトラフルオロ
エチレン)などのように耐熱性が高く、滑り性が高い柔
軟な材料で形成されている。また、例えば硬質な金属パ
イプの内周面にテフロン(登録商標)を貼り付けたもの
でも同等の効果が得られる。さらに、直管部28の内径
寸法は、内針6の外径寸法と略同径に設定されている。
そして、この直管部28の基端部側には、対応するダイ
レータ8A,8A’,8B,8B’(第3のシース9C
の場合には、外套管7C)が着脱自在に接続され且つダ
イレータ8A,8A’,8B,8B’およびこれに接続
される外套管7A,7A’,7A”,7B,7B’,7
B”,7Cの先端から突出される内針6(およびシース
9A,9B,9C)の突出量を規定するための位置決め
部(第2の接続部)70A,70B,70Cが形成され
ている。これらの位置決め部70A,70B,70C
は、対応するダイレータ8A,8A’,8B,8B’
(第3のシース9Cの位置決め部70Cの場合には、外
套管7C)の挿入部の内径寸法と略同径に設定されてい
る。
【0021】また、各シース9A,9B,9Cにおける
位置決め部70A,70B,70Cの位置は、シース9
A,9B,9Cの長手方向で互いに異なっている。すな
わち、第1のシース9Aにおける第1の位置決め部70
Aは、ダイレータ8A,8A’の先端からの内針6(シ
ース9A)の突出量がラパ用に適合する所定の長さZ1
(図示せず)となるように、取手部29に近接して設け
られている。また、第2のシース9Bにおける第2の位
置決め部70Bは、ダイレータ8B,8B’の先端から
の内針6(シース9B)の突出量がソラコ用に適合する
所定の長さ、すなわち、ラパ用の長さZ1よりも短い長
さZ2(図1参照)となるように、シース9Bの略中間
部に設けられている。また、第3のシース9Cにおける
第3の位置決め部70Cは、外套管7Cの先端からの内
針6(シース9C)の突出量が小児用に適合する所定の
長さ、すなわち、ラパ用およびソラコ用の長さZ1,Z
2よりも短い長さZ3(図示せず)となるように、シー
ス9Cの先端側(取手部29と反対の側)に設けられて
いる。
【0022】また、各位置決め部70A,70B,70
Cは、対応するダイレータ8A,8A’,8B,8B’
の後述する係合爪部47(第3のシース9Cの位置決め
部70Cの場合には、外套管7Cの例えば弾性係合部)
が係合するリング状の第1の係合溝部33によって形成
されている。特に、本実施形態において、各位置決め部
70A,70B,70Cは、軸方向に沿って互いに等間
隔で離間する複数(図では、3つ)の係合溝部33によ
って形成されている。したがって、本実施形態の位置決
め部70A,70B,70Cは、内針6の先端位置を軸
方向で可変調整する(内針6の突出量を調整する)ため
の位置調整機構としても機能し得る。そして、このよう
に係合溝部33を複数有する本実施形態の場合、シース
9A,9B,9Cの長さS1,S2,S3は、最も先端
側に位置する係合溝部33から直管部28の先端までの
長さとして規定される。
【0023】なお、第3の外套管7A”は、第1のシー
ス9Aの位置決め部70Aに例えば弾性的に係合できる
ようになっており、また、第6の外套管7B”も、第2
のシース9Bの位置決め部70Bに例えば弾性的に係合
できるようになっている。
【0024】図4はシース9B,9Cにおける変形例を
示している。この変形例では、位置決め部70B,70
Cと取手部29との間のシース部位が太径の把持部9a
として形成されている。このような構成におけるトロッ
カー装置の組み付け例が図5に示されている。この組み
付け状態では、ハンドピースユニット2の把持部だけで
なく、シ−ス9の把持部9aも手で把持して処置を行な
うことができるため、操作性が良好になることは言うま
でもない。
【0025】次に、図6を主に参照しながら、シース以
外の他の構成部材について簡単に説明する。なお、図6
は、把持部9aを有する第2のシース9Bおよびこれに
対応するダイレータ8B、外套管7Bを組み合わせたソ
ラコ用のトロッカー装置を例にとって示しているが、以
下、折りに触れ、シース9A,9B,9Cを総称してシ
ース9と称し、ダイレータ8A,8A’,8B,8B’
を総称してダイレータ8と称し、外套管7A,7A’,
7B,7B’を総称して外套管7と称する。また、図の
方向に合わせて、部材の先端部を下端部、基端部を上端
部という場合もある。
【0026】各図に示されるように、ハンドピースユニ
ット2には、内針6の基端側に握り部11が設けられて
いる。この握り部11は略円筒状のハウジング12によ
って形成されている。このハウジング12内には、超音
波振動を発生する素子である超音波振動子が配設されて
いる。また、図6に示されるように、前記超音波振動子
の先端部には超音波振動を増幅するホーン14が配置さ
れている。このホーン14の先端部は、ハウジング12
の先端から突出して延びており、その先に超音波振動伝
達部材としての内針6の基端部が螺合接続によって着脱
自在に連結されている。また、この内針6の先端には、
円錐状、あるいは三角錐、あるいは四角錐状などの先細
り形状の穿刺部16が形成されている。これによって、
前記超音波振動子の機械的振動がホーン14を介して内
針6の先端の穿刺部16まで伝達されるようになってい
る。
【0027】握り部11の下端部には、シース9(9
B)を係脱可能に係止するロック機構17が配設されて
いる。また、このロック機構17内に挿入されるシース
9の取手部29には、外周面に、リング状の第2の係合
溝部32が形成されている(図6参照)。
【0028】ロック機構17には、ハウジング12の下
端部に連結された略円筒状のロック機構支持部材34が
設けられている。このロック機構支持部材34の外周面
には、ガイドピン35と、円筒状のガイド筒体36とが
突設されている。これらのガイドピン35およびガイド
筒体36は、ロック機構支持部材34の周方向に180
°離れた位置に対向配置されている。さらに、ロック機
構支持部材34の外周面には、リング状のロック部材1
8が配設されている。このロック部材18の外周面には
ガイドピン35が軸方向に移動可能に挿入されるピン挿
入孔18aが形成されているとともに、ロックボタン3
7が突設された状態で螺着されている。このロックボタ
ン37には、ガイド筒体36が軸方向に移動可能に挿入
される挿入穴38が形成されている。そして、ロック部
材18は、ガイドピン35とガイド筒体36とをガイド
として、内針6の軸方向と直交する方向に移動可能に支
持されている。
【0029】また、ロック部材18には、ピン挿入孔1
8aの近傍に、内方に向けてシース7の第1の係合溝部
32に係脱可能に係合される係合爪部39が突設されて
いる。さらに、ガイド筒体36の内部には係合爪部39
をガイド部材9の第1の係合溝部32との係合方向に向
けて付勢する圧縮コイルばね40が配設されている。そ
して、ハンドピースユニット2とシース9とが組み付け
られる場合には、圧縮コイルばね40のばね力によっ
て、ハンドピースユニット2のロック機構17における
ロック部材18の係合爪部39がシース9の第1の係合
溝部32に係合されるロック状態で保持されるようにな
っている。さらに、このロック状態で、ロックボタン3
7を圧縮コイルばね40のばね力に抗して押込み操作す
ることにより、ロック部材18が図中右方向に移動し、
ロック部材18の係合爪部39がシース9の第1の係合
溝部32から外れてロックが解除されるようになってい
る。
【0030】また、外套管7(7B)は、その有効長L
1,L2,L3を規定する管状の細長い挿入部19と、
この挿入部19の基端部に配設される比較的大径な手元
側端部20とを備えている。
【0031】また、ダイレータ8(8B)には、管状の
細長い挿入部21と、この挿入部21の基端部に配設さ
れた手元側端部22とが設けられている。挿入部21
は、図7に拡大して示されるように、外套管7の手元側
端部20と接続される接続筒体21bと、この接続筒体
21bの上下に連接される管状体21a,21cとによ
って形成されている。そして、接続筒体21bの外周面
に形成された略環状の溝部には、外套管7(特にラパ用
の外套管7B,7B’)の手元側端部22の内面に形成
された略環状の係合溝82と係脱自在に係合するCリン
グ80が装着されている。すなわち、対応して組み合わ
される外套管7とダイレータ7は、Cリング80と係合
溝82とのクリック係合によって容易に着脱可能であ
り、その接続状態で、外套管7の先端からのダイレータ
8の突出量が、その用途に応じた規定された量に設定さ
れるようになっている。
【0032】また、ダイレータ8の挿入部21の先端部
には、対応する外套管7の挿入部19の内径寸法と略同
径の外径寸法に設定された位置決め用の大径な先端直管
部23が配設されている。この先端直管部23は、挿入
部21とともに、ダイレータ8の長さM1,M2を規定
している。また、この先端直管部23の先端側には先細
状の略円錐状の穿刺孔拡張部24が更に配置されてい
る。また、穿刺孔拡張部24の円錐の先端部には、直管
状の折れ止め部25が延設されている。この折れ止め部
25の長さは穿刺孔拡張部24の円錐の先端部から適宜
の寸法に設定されている。また、折れ止め部25の内径
は、シース9直管部28の外径と略同一に設定されてい
る。さらに、この折れ止め部25の先端部には挿入部2
1の中心線方向と直交する方向に対して斜めに傾斜され
た先端傾斜面25aが形成されている。なお、図6に明
確に示されるように、ダイレータ8の手元側端部22に
は、大径筒部22aと、この大径筒部22aの上に突設
され且つ大径筒部22aよりも小径な小径筒部22bと
が形成されている。また、ダイレータ8の大径筒部22
aの外周面には操作ハンドル27の基端部がねじ止め固
定されている。
【0033】また、ダイレータ8の小径筒部22bに
は、ダイレータ8および外套管7の先端から突出される
内針6(およびシース9)の突出量を規定するための位
置決め調整機構26が設けられている。この位置決め調
整機構26は、ダイレータ8の小径筒部22bの外周面
に設けられたガイドピン42と円筒状のガイド筒体43
とを備えている。これらのガイドピン42およびガイド
筒体43は、小径筒部22bの周方向に180°離れた
位置に対向配置されている。また、小径筒部22bの外
側には、略リング状のロック部材44が配設されてい
る。このロック部材44の外周面には、ガイドピン42
が軸方向に移動可能に挿入されるピン挿入孔44aが形
成されているとともに、ロックボタン45が突設された
状態で螺着されている。このロックボタン45には、ガ
イド筒体43が軸方向に移動可能に挿入される挿入穴が
形成されている。そして、ロック部材44は、ガイドピ
ン42とガイド筒体43とをガイドとして、内針6の軸
方向と直交する方向に移動可能に支持されている。な
お、ロックボタン45は、内針6の中心線に対してダイ
レータ8の操作ハンドル27とは反対方向に向けた状態
(180°離れた状態)で配置されている。
【0034】また、ロック部材44には、ピン挿入孔4
4aの近傍に、内方に向けてシース9の任意の第2の係
合溝部33に係脱可能に係合される係合爪部47が突設
されている。さらに、ガイド筒体43の内部には、係合
爪部47をシース9の第2の係合溝部33との係合方向
に向けて付勢する圧縮コイルばね(付勢部材)48が配
設されている。
【0035】そして、ダイレータ8とシース9とが組み
付けられる場合には、圧縮コイルばね48のばね力によ
って、ダイレータ8の位置決め調整機構26におけるロ
ック部材44の係合爪部47がシース9の任意の第2の
係合溝部33に係合されたロック状態で保持されるよう
になっている。さらに、このロック状態でロックボタン
45を圧縮コイルばね48のばね力に抗して押込み操作
することにより、ロック部材44が図中右方向に移動
し、ロック部材44の係合爪部47がシース9の第2の
係合溝部33から外れてロックが解除されるようになっ
ている。そのため、このダイレータ8の位置決め調整機
構26のロック解除状態で、シース9をダイレータ8に
対して軸方向に移動させることにより、外套管7から突
出される内針6の先端の位置を微調整することができ
る。
【0036】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態のトロッカーシステム1の使用時には、そ
の用途に応じた(図2に矢印で示される対応の)組み合
わせで、シース、外套管、ダイレータが共用部材として
のハンドピースユニット2に組み付けられる(以下で
は、ダイレータを必要とする接続形態についてのみ説明
する)。具体的には、選択されたシース9とハンドピー
スユニット2とがロック機構17によって接続され、シ
ース9に対応して選択されたダイレータ8が位置決め調
整機構22を介してシース9の位置決め部70(70A
または70B)に接続される。また、ダイレータ8に対
応して選択された外套管7Cが、リング80と係合溝8
2とのクリック係合によって接続される。この時、図
1、図5、図6に示される組み付け例からも分かるよう
に、ダイレータ8の先端部(直管部23の一部および拡
張部24)は、外套管7の先端から所定量突出された状
態で保持されるとともに、シース9の直管部28の先端
部は、ダイレータ8の折れ止め部25から外部側に所定
の長さ突出された状態で保持される。また、内針6の穿
刺部16も、シース9の直管部28の先端部から突出さ
れた状態で保持される。
【0037】図8には、ラパ用の組み合わせ形態(図8
の(a)参照)と、ソラコ用の組み合わせ形態(図8の
(b)参照)とが比較して示されている。図8の(a)
に示されるように、例えば第1の外套管7Aと第1のダ
イレータ8Aと第1のシース9Aとを組み合せて使用す
ると、ダイレータ8Aの先端部が外套管7Aの先端から
ラパ用として適合する量だけ突出された状態で保持され
るとともに、シース9Aの直管部28がダイレータ8A
の折れ止め部25からラパ用として適合する量だけ突出
された状態で保持される。したがって、厚い体壁部位で
ある腹壁部Hに第1の外套管7Aを確実に穿刺してセッ
トすることができる。一方、図8の(b)に示されるよ
うに、例えば第4の外套管7Bと第3のダイレータ8B
と第2のシース9Bとを組み合せて使用すると、ダイレ
ータ8Bの先端部が外套管7Bの先端からソラコ用とし
て適合する量だけ突出された状態で保持されるととも
に、シース9Bの直管部28がダイレータ8Bの折れ止
め部25からソラコ用として適合する量だけ突出された
状態で保持される。したがって、薄い体壁部位である胸
壁部H’に第4の外套管7Bを確実に穿刺してセットす
ることができる。
【0038】組み合わされたトロッカー装置による具体
的な穿刺作業においては、まず、前記出力制御機器(図
示せず)の操作にともない前記超音波発振装置(図示せ
ず)が駆動される。この時、前記超音波発振装置から超
音波振動用のエネルギーが前記接続ケーブル(図示せ
ず)を介してハンドピースユニット2の超音波振動子に
供給され、この超音波振動子から超音波振動が発生され
る。この超音波振動子から出力される超音波振動はホー
ン14によって増幅された状態で、内針6に伝達され
る。
【0039】その後、ハンドピースユニット2を握った
状態で、内針6の穿刺部16を患者の体壁部H,H’に
穿刺する作業が行なわれる。この時、超音波振動が内針
6の穿刺部16に伝達された状態で内針6の穿刺部16
が体壁部H,H’に穿刺されるため、内針6の穿刺部1
6を軽い力で簡単に体壁部H,H’に穿刺させることが
できる。この操作によって体壁部H,H’には小径な穿
刺孔が形成される。
【0040】ダイレータ8の穿刺孔拡張部24の近傍位
置の折れ止め部25が穿刺孔に挿入された状態で、ハン
ドピースユニット2のみが外部に引き抜かれる。この状
態で、ダイレータ8を体壁部H,H’にさらに押込み操
作することにより、ダイレータ8の穿刺孔拡張部24に
おける円錐形状の部分によって内針6により形成された
小径な穿刺孔の孔径が外套管7の外径寸法まで拡開され
る。そして、ダイレータ8の穿刺孔拡張部24によって
外套管7の挿入部19と同径程度まで拡張された体壁部
H,H’の穿刺孔内に、引き続いて、外套管7の挿入部
19が連続的に挿入される。これにより、外套管7の挿
入部19が体壁部H,H’の穿刺孔内に挿入される。ま
た、体壁部H,H’の穿刺孔内にトロッカー外套管7の
挿入部19が挿入されると、この時の外套管7の挿入部
19の挿入動作によって大径に拡開された体壁部H,
H’の穿刺孔の周辺組織の弾力によって外套管7の挿入
部19が比較的強固に体壁部H,H’の穿刺孔に固定さ
れる。この状態で、続いて、外套管7からダイレータ8
とシース9との組み付けユニットが外部側に引き抜かれ
る。これにより、外套管7が体壁部H,H’の穿刺孔に
穿刺、貫通された状態で留置される。
【0041】以上説明したように、本実施形態のトロッ
カーシステム1は、体壁に穿刺される所定長の内針6
と、この内針6に超音波振動を伝達する超音波振動子と
を有する1つのハンドピースユニット2と;体壁の厚さ
に応じたその有効長が互いに異なる複数種の外套管であ
って、その内部に挿通される内針6の体壁への穿刺に伴
って体壁に導入されて留置されることにより、体内と体
外とを接続する外套管7と;複数種の各外套管7の有効
長に対応した長さをそれぞれ有する複数種のダイレータ
であって、対応する外套管7と内針6との間に介挿され
るとともに、対応する外套管7に所定の相対位置関係で
着脱自在に固定され、内針6によって穿設された体壁の
穿刺孔を外套管7の導入に先立って拡張するダイレータ
8と; ハンドピースユニット2に対して着脱自在に接
続され、複数種の各外套管7の有効長にそれぞれ対応し
て設けられた複数種のシースであって、内針6をその長
手方向にわたってカバーするシース9とを備え、複数種
の各シース9は、対応する外套管7に固定されるダイレ
ータ8が着脱自在に接続され且つ対応する外套管7から
突出される内針6の突出量を規定する位置決め部70
(70A,70B,70C)を有し、複数種の各シース
9の位置決め部70は、シース9がハンドピースユニッ
ト2に対して接続された際の内針6との相対位置が内針
6の長手方向で互いに異なっている(本実施形態のよう
に、各シース9が共通の接続部17でハンドピースユニ
ット2に接続され且つ内針6をその長手方向にわたって
同一の長さでカバーしている場合、位置決め部70A,
70B,70Cは、シース9A,9B,9Cの長手方向
で互いにその位置が異なっている)。
【0042】したがって、シース9A,9B,9Cを適
宜選択することにより、1つのハンドピースユニット2
に対して有効長が異なる複数の外套管7を使用すること
ができる。つまり、厚さが異なる複数の体壁に外套管7
を穿刺して留置する作業を、共通の1つのハンドピース
2によって行なうことができるため、体壁の厚さ毎にト
ロッカーシステム全体を個別に用意する必要がなくな
り、非常に経済的となる。
【0043】なお、本発明は、前述した実施形態に限定
されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施でき
ることは言うまでもない。例えば、前述した実施形態で
は、長さが異なる3種類のシース9A,9B,9Cが設
けられているが、シース9の種類は3種類に限らない。
種類を増やせば、外套管7から突出する内針6の突出量
を細かく設定できるため、有益である。また、前述した
実施形態では、各位置決め部70A,70B,70Cが
3つの溝33を有しているが、各位置決め部における溝
33の数は3つに限定されない(1つでも良い)。ただ
し、各位置決め部の溝33の数を増やせば、その分、シ
ース9の数を減らすことができるため、有益である。ま
た、シース9の種類は、位置決め部70の位置で区別す
ることができるが、シース9を色分けによって識別する
ようにしても良い。また、前述した実施例では、位置決
め部70が溝の形態を成しているが、外套管7から突出
する内針6の突出量を規定できさえすれば、位置決め部
70の形態は溝に限らない。また、前述した実施形態で
は、位置決め部70の位置が各シース9毎に固定されて
いるが、図9に示されるように、位置決め部70をシー
ス9の長手方向に沿って移動できるようにすれば、シー
ス9を複数種用意しなくて済む(1本のシースで済む)
ため、更に経済的となる。図9の例では、位置決め部7
0が、シース9の直管部28の外周に移動可能に嵌合す
る筒状体として形成されており、ネジ95によってシー
ス9に対する位置決め部70の固定が成される。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
1つのハンドピースユニットに対して有効長が異なる複
数の外套管を使用することができるトロッカーシステ
ム、および、そのようなトロッカーシステムを実現でき
るシースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るトロッカーシステム
の1つの組み付け例の概略構成図である。
【図2】各構成部品が分離された状態で示された本発明
の一実施形態に係るトロッカーシステムの概略構成図で
ある。
【図3】図2のシステムを構成する複数種のシースの拡
大図である。
【図4】図3のシースの変形例に係る側面図である。
【図5】図4のシースを備えたトロッカー装置の組み付
け例の概略構成図である。
【図6】図5のトロッカー装置の半断面図である。
【図7】外套管とダイレータとの接続部を拡大して示す
半断面図である。
【図8】(a)はラパ用の組み合わせ形態を示すトロッ
カー装置の側面図、(b)はソラコ用の組み合わせ形態
を示すトロッカー装置の側面図である。
【図9】(a)シースの変形例に係る側面図、(b)は
(a)のシースの要部を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1…トロッカーシステム 2…ハンドピースユニット 6…内針 7A,7A’,7A”,7B,7B’,7B”,7C…
外套管 8A,8A’,8B,8B’…ダイレータ 9A,9B,9C…シース 70A,70B,70C…位置決め部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体壁に穿刺される所定長の内針と、この
    内針に超音波振動を発生可能な超音波振動子とを有する
    1つのハンドピースユニットと、 体壁の厚さに応じたその有効長が互いに異なる複数種の
    外套管であって、その内部に挿通される前記内針の体壁
    への穿刺に伴って体壁に導入されて留置される外套管
    と、 前記複数種の各外套管の有効長に対応した長さをそれぞ
    れ有する複数種のダイレータであって、対応する前記外
    套管と前記内針との間に介挿されるとともに、対応する
    前記外套管に所定の相対位置関係で着脱自在に固定さ
    れ、前記内針によって穿設された体壁の穿刺孔を前記外
    套管の導入に先立って拡張するダイレータと、 前記ハンドピースユニットに対して着脱自在に接続さ
    れ、前記複数種の各外套管の有効長にそれぞれ対応して
    設けられた複数種のシースであって、前記内針をその長
    手方向にわたってカバーするシースと、 を備え、 前記複数種の各シースは、対応する前記外套管に固定さ
    れる前記ダイレータが着脱自在に接続され且つ対応する
    前記外套管から突出される前記内針の突出量を規定する
    位置決め部を有し、 前記複数種の各シースの位置決め部は、シースが前記ハ
    ンドピースユニットに対して接続された際の前記内針と
    の相対位置が前記内針の長手方向で互いに異なっている
    ことを特徴とするトロッカーシステム。
  2. 【請求項2】 体壁に穿刺される所定長の内針をその長
    手方向にわたってカバーするシースにおいて、 前記内針の体壁への穿刺に伴って体壁に導入されて留置
    される外套管の内部に挿入される管部と、 前記管部に設けられ、前記内針とこの内針に超音波振動
    を伝達する超音波振動子とを有するハンドピースユニッ
    トに接続される第1の接続部と、 前記外套管に取付けられ且つ前記内針によって穿設され
    た体壁の穿刺孔を前記外套管の導入に先立って拡張する
    ダイレータに接続される第2の接続部と、 を備え、 前記第2の接続部は、前記管部の長手方向に沿って移動
    可能であることを特徴とするシース。
  3. 【請求項3】 所定の長さを有して体壁に穿刺可能な内
    針と、 この内針と連結して超音波振動を内針に発生可能な超音
    波振動子と、 前記内針が内通可能な延出部を有する複数のシースと、 前記シースが内通可能な、異なる長さを有する複数種の
    ダイレータと、 異なる有効長を有し所望の処置に応じて選択され、前記
    複数種のダイレータから前記有効長に応じた長さのダイ
    レータが選択されて内通される複数種の外套管と、 前記外套管の有効長に応じて前記複数のシース各々の前
    記延出部の異なる位置に設けられ、前記外套管の先端部
    に対する前記内針の突出量を変更可能な位置決め部と、 を有することを特徴とするトロッカーシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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