JP2003280703A - 推定装置を用いた制御装置 - Google Patents
推定装置を用いた制御装置Info
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Abstract
なく、制御対象に係る外乱の多くを相殺する。 【解決手段】 周波数ωで変動するウィービング動作に
伴う外乱を受けるロボット(駆動装置)12を、ウィー
ビング周期ωを推定して、フィードバック制御を行う周
期外乱推定オブザーバ(推定装置)16を用いた制御装
置11により制御する。ここで、周期外乱推定オブザー
バ16は、外乱動特性として、外乱変動周波数ωで振動
する振動特性を与え、該外乱動特性に基づいて外乱を推
定し、外乱変動周波数ωを通過させるバンドパス特性を
含める。または、周期外乱推定オブザーバ16は、外乱
動特性として、外乱変動周波数ωで振動する振動特性を
与え、該外乱動特性に基づいて外乱を推定し、外乱変動
周波数ωを通過させる減衰振動特性を含める。
Description
制御装置に関するものである。
象において、外乱を推定する推定装置として周期外乱推
定オブザーバが用いられている。従来の周期外乱推定オ
ブザーバは、ビルなどの構造物を対象に適用が行われて
いる。ここで、周期外乱推定オブザーバの構造物への適
用とは、構造物の固有振動による外乱を周期外乱推定オ
ブザーバにより推定するものである。この際、構造物の
外乱は基本的に固有振動周波数の外乱しか存在しないた
め、周期外乱推定オブザーバによって推定可能であり、
他の周波数の外乱に対する影響はほとんど考えられなか
った。
オブザーバは、駆動装置への適用がほとんどなされてい
なかった。この理由として、駆動装置では、特定の周波
数の外乱とは別に、他の様々な周波数の外乱も併せて存
在するためである。即ち、従来の周期外乱推定オブザー
バでは、特定周波数の外乱を推定するのに特化した構造
を持つため、駆動装置に適用すると、他の周波数の外乱
に対して影響を与えてしまう。
して、周期外乱推定オブザーバの極を0.1ωの重根で
与えたときの外乱に対する推定値のゲイン線図である。
図5に示すように、周波数ωでは外乱と推定値のゲイン
は一致しているが、低周波数では大きく推定してしま
う。また、極をさらに下げると、低周波数でのゲインは
大きくなり、低周波の外乱に影響を与えることになる。
ときのゲイン線図である。図5と同様に、図6に示すよ
うに、周波数がωでは外乱と推定値のゲインは一致して
いるが、高周波では大きく推定してしまう。また、極を
さらにあげると、高周波でのゲインは大きくなり、高周
波の外乱に影響を与えることになる。
チを揺動させるウィービング動作を行う溶接ロボットを
制御対象として考えると、このウィービング動作におけ
るトーチの揺動振幅は溶接ビートの品質を左右するた
め、高い精度を確保する必要がある。従来、フィードフ
ォワード制御が通常の周期外乱推定オブザーバ等によっ
て、精度確保を実現しようとしているが、機差や摩擦な
どの外乱要因による精度の劣化や、固有振動の励起など
による振動発生など、十分な精度を確保できていない。
また、ウィービング動作に伴う外乱は、ウィービング周
波数が速い場合、慣性力のモデル化誤差などが支配的に
なり、外乱の周波数成分のほとんどがウィービング周波
数の周波数で占められる。従って、高いウィービング周
波数で変動する外乱を抑制するためには、通常、制御帯
域を高周波に広げる必要があるが、その場合、外乱とは
別に、機構部の固有振動を励起させ振動が発生してしま
う。
ービング動作に周期外乱推定オブザーバを適用した従来
技術として、特開平7−185817号公報がある。し
かし、特開平7−185817号公報では、他の周波数
の外乱への影響が配慮されておらず、実用上十分とはい
えない。
あり、他の周波数の外乱に対して影響が少なく、制御対
象に係る外乱の多くを相殺することができる推定装置を
用いた制御装置を提供するものである。
に本発明の請求項1に記載の推定装置を用いた制御装置
は、制御対象に係る外乱を推定して、フィードバック制
御を行う推定装置を用いた制御装置であって、前記制御
対象は、周波数ωで変動する外乱を受ける駆動装置であ
って、前記推定装置は、外乱動特性として、外乱変動周
波数ωで振動する振動特性を与え、該外乱動特性に基づ
いて外乱を推定し、前記推定装置の外乱推定特性とし
て、外乱変動周波数ωを通過させるバンドパス特性を含
めることを特徴とする。
性が周波数ωを中心周波数とするバンドパス特性とな
り、周波数ωの外乱だけでなく、その周辺の周波数の外
乱も併せて推定することが可能になる。
た制御装置は、請求項1に記載の推定装置を用いた制御
装置であって、前記バンドパス特性は、前記外乱と前記
外乱を推定した推定値とのゲインを±10db以内とす
る外乱変動周波数ωを中心とした周波数帯があり、該周
波数帯以外の周波数での該ゲインはマイナスであり、該
周波数帯は、外乱とは別に、制御に伴い励起される制御
対象の機構部固有振動の周波数を含まない、ことを特徴
とする。
は、外乱とは別に、制御に伴い励起される制御対象の機
構部固有振動の周波数を含まないことから、機構部固有
振動の周波数に対してほとんど影響を与えることなく、
制御対象に係る外乱の多くを相殺することができる。
た制御装置は、制御対象に係る外乱を推定して、フィー
ドバック制御を行う推定装置を用いた制御装置であっ
て、前記制御対象は、周波数ωで変動する外乱を受ける
駆動装置であって、前記推定装置は、外乱動特性とし
て、外乱変動周波数ωで振動する振動特性を与え、該外
乱動特性に基づいて外乱を推定し、前記推定装置の外乱
推定特性として、外乱変動周波数ωを通過させる減衰振
動特性を含めることを特徴とする。
性が周波数ωのみを推定する減衰振動特性となり、周波
数ωの外乱のみを推定することが可能になる。
た制御装置は、請求項3に記載の推定装置を用いた制御
装置であって、前記減衰振動特性は、前記外乱と前記外
乱を推定した推定値とのゲインを±10db以内とする
外乱変動周波数ωを中心とした逆ノッチ型の周波数帯が
あり、該周波数帯以外の周波数での該ゲインはマイナス
であり、該周波数帯は、外乱とは別に、制御に伴い励起
される制御対象の機構部固有振動の周波数を含まない、
ことを特徴とする。
は、外乱とは別に、制御に伴い励起される制御対象の機
構部固有振動の周波数を含まない。従って、周波数ωの
外乱のみを推定することにより、機構部固有振動の周波
数の近傍に外乱の周波数がある場合でも対応が可能とな
る。
た制御装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の推定
装置を用いた制御装置であって、前記推定装置は、周波
数n×ωで振動する外乱を推定することを特徴とする。
数ωに対して、周波数n×ωの外乱を推定することとな
り、より高精度な制御を実現することができる。
た制御装置は、請求項1乃至5のいずれかに記載の推定
装置を用いた制御装置であって、前記駆動装置は、減速
機を介してアクチュエータの駆動力が被駆動体に伝達さ
れ、該減速機がバネ要素として作用する駆動装置であ
り、前記推定装置は、アクチュエータとアクチュエータ
に付随した慣性部分と、被駆動体と被駆動体に付随した
慣性部分とで構成される2慣性系モデルを制御対象の動
特性モデルとして推定に用いることを特徴とする。
のバネ要素の弾性変形による影響をモデルとして取り込
むことが可能となり、より高精度に外乱を推定し、補償
することができる。
た制御装置は、請求項1乃至6のいずれかに記載の推定
装置を用いた制御装置であって、前記駆動装置は、溶接
ロボットであり、前記外乱は、溶接ロボットのウィービ
ング動作に伴う外乱であり、前記推定装置は、ウィービ
ング周波数を外乱変動周波数ωとして与えることを特徴
とする。
グ周波数が速い場合には、外乱の周波数成分は、ウィー
ビング周波数ωの外乱成分がほとんどを占めるため、周
波数ωの外乱を推定する推定装置を構成することによ
り、他の周波数成分に悪影響を与えることなく、完全に
相殺することが可能であり、高いウィービング振幅を実
現することができる。また、ウィービング周波数が遅い
場合には、外乱の周波数成分は、ウィービング周波数ω
に加えて周波数n×ωの外乱成分も多く存在するため、
周波数n×ωの外乱を推定する推定装置を構成すること
により、より高精度な制御を実現することができる。
における推定装置を用いた制御装置について説明する。
なお、本発明に係る推定装置を用いた制御装置の実施形
態は、下記の実施形態に限定されるものではなく、特許
請求の範囲に記載した限りにおいてさまざまな設計変更
が可能である。
下に説明する。第1の実施形態においては、制御対象と
して剛体のロボットを想定し、制御対象の動特性モデル
として、次式(数1)であらわされる制御対象への適用
例を示す。
ルク、θはロボットの位置、dは外乱である。
性として、次式(数2)で表される動特性モデルを外乱
dに仮定し、外乱dを推定するオブザーバ(推定装置)
を構成する。
いて構成されたオブザーバのことを、外乱を推定する推
定装置とする。具体的には、上記制御対象のモデル(数
1)と、上記外乱の動特性モデル(数2)と、を用いて
オブザーバ構成条件を満たすようにオブザーバを設計す
る。例えば、オブザーバの極を次式(数3)で指定す
る。
で与える。ここで、Ωは外乱の動特性を変更するための
パラメータである。
から外乱推定値d’までの動特性が次式(数5)とな
る。
外乱推定値d’までのゲイン線図を図1に示す。なお、
図1において、×線はパラメータΩを20ωとして与え
た場合であり、○線はパラメータΩを2ωとして与えた
場合であり、−線はパラメータΩを0.2ωとして与え
た場合である。
Ω≧ωの場合には、ゲインが実質ゼロである(ゲインが
±10db以内)、通過させる帯域は2ω−ΩからΩま
での周波数帯となり、バンドパス(帯域通過)特性が得
られる。例えば、パラメータΩを20ωと与えると、そ
のゲイン線図は図1の×線に示される通りとなり、外乱
推定動特性(外乱から推定値までの動特性)は周波数ω
を中心周波数とするバンドパス特性で得られる。また、
図1に示すように、ゲイン実質ゼロの周波数帯以外の周
波数では、ゲインがマイナスとなっている。更に、図1
に示すように、ゲイン実質ゼロの周波数帯には、機構部
固有振動の周波数を含んでいない。ここで、機構部固有
振動とは、外乱とは異なるものであり、高周波ウィービ
ング動作時に制御帯域を高周波に広げて制御した場合等
に、機構部の固有振動を励起させて発生する振動のこと
をいう。
<ωの場合には、周波数ωのみを通過させる減衰振動特
性となり、Ωを小さくするにつれて、ゲインが実質ゼロ
である(ゲインが±10db以内)、通過させる帯域が
狭い逆ノッチ型となり、ω以外の周波数帯の遮断特性が
高くなる。例えば、パラメータΩを0.2ωとして与え
ると、そのゲイン線図は図1の−線に示される通りとな
り、外乱推定動特性は周波数ωのみを推定可能な減衰振
動特性で得られる。また、図1に示すように、ゲイン実
質ゼロの周波数帯(周波数ω)以外の周波数では、ゲイ
ンがマイナスとなっている。更に、図1に示すように、
ゲイン実質ゼロの周波数帯(周波数ω)は、機構部固有
振動の周波数を含んでいない。
ーバの極を指定してオブザーバを設計しているが、オブ
ザーバの設計はそれに限られない。一般的なバンドパス
フィルタの設計手法は、様々な手法が存在する。例え
ば、他の方法として、制御対象の動特性モデルから、次
式(数6)が得られる。
一般的なバンドパスフィルタBd(z)、或いは、連続
系での一般的なバンドパスフィルタBc(s)を用いて
推定値d’を、次式の数7或いは数8により推定するこ
とができる。
きく与えた場合は、推定特性がバンドパス特性となり、
周波数ωの外乱だけではなく、その周辺の周波数の外乱
も併せて推定することが可能となる。また、Ωを小さく
与えた場合は、推定特性が減衰振動特性となり、周波数
ωの外乱だけを推定することが可能となる。
の外乱の振幅に対する推定値の振幅の寄り付き、即ち外
乱の振幅を推定するのに必要な時間は、Ωを大きくする
ことによって速くなり、Ωを小さくすることによって遅
くなる。即ち、Ωを大きくすると、ゲイン実質ゼロの周
波数帯が広くなり、複数の外乱がある場合でも対応で
き、振幅の推定が短時間でできる。また、Ωを小さくす
ると、ゲイン実質ゼロの周波数帯が狭くなり、機構部固
有振動の周波数の近傍に外乱の周波数がある場合でも対
応が可能であるが、振幅の推定に時間がかかる。
下に説明する。なお、第1の実施形態と同一の数式につ
いては、その説明を省略する。
て、図2に示すような、アクチュエータ部(モータ)2
と被駆動体部(アーム)3が減速機(バネ)4等のバネ
要素に連結される駆動装置(ロボット)1を想定する。
そして、制御対象の動特性モデルとして、アクチュエー
タ部の慣性(アクチュエータとアクチュエータに付随し
た慣性)と、被駆動体部の慣性(被駆動体と被駆動体に
付随した慣性)の2つの慣性からなる2慣性系でモデル
化した次式(数9)であらわされる制御対象への適用例
を示す。
性であり、Jmはアクチュエータ部(モータ)の慣性で
ある。また、θlは被駆動体部の位置であり、θmはア
クチュエータ部の位置である。更に、kはバネ要素のバ
ネ定数である。cは外部から被駆動体部に作用する力で
あり、ロボットの各軸での干渉や重力項などを示し、対
象とする制御対象に応じて、変更・削除する。
同様に、数3のオブザーバの極、即ち数4のオブザーバ
の動特性を与えて、オブザーバ構成条件を満たすように
オブザーバを設計する。
系の動特性モデルとして置き換えることにより、減速機
などのバネ要素の弾性変形による影響をモデルとして取
り込むことが可能となり、より高精度に外乱を推定し、
補償することが可能となる。
下に説明する。なお、第1の実施形態と同一の数式につ
いては、その説明を省略する。
ウィービング周波数でトーチを揺動させるウィービング
動作を行う溶接ロボットを想定する。図3は、推定装置
を用いた制御装置のブロック線図である。また、図4
は、推定装置を用いた制御装置のフローチャートであ
る。
ク線図について、図3に基づいて、説明する。図3に示
すように、制御装置11は、制御対象であるロボット1
2を制御する装置であり、位置・速度制御部13と、動
力学補償部14と、弾性変形補償部15と、周期外乱推
定オブザーバ(推定装置)16とから構成されている。
制御を行うものであり、位置・速度の誤差に基づいて目
標値としてのトルクを計算する。動力学補償部14で
は、位置・速度制御部13の応答の遅れを補償するため
のものであり、動力学モデルに基づいて必要値としての
トルクを計算する。また、弾性変形補償部15では、バ
ネがある場合にバネにかかるトルクを計算する。周期外
乱推定オブザーバ16は、前記実施形態1または実施形
態2に記載した方法により設計されており、ロボット1
2の速度、及び外乱変動周波数であるウィービング周期
ωと、ウィービング周期ωから算出したパラメータΩと
により、外乱推定値としてのトルクを算出する。なお、
周期外乱推定オブザーバ16は、実施形態1または実施
形態2と同様に、制御対象の動特性モデルと数2とに基
づき、数3のオブザーバの極、即ち数4のオブザーバの
動特性を与えて、オブザーバ構成条件を満たすように設
計する。
ついて、図4のフローチャートについて、説明する。
において、ウィービング周期ω及びパラメータΩの設定
を行う。また、周期外乱推定オブザーバの状態変数を初
期化する。
定オブザーバにより外乱推定値(トルク)を計算し、ス
テップS3において、外乱推定値をトルクに加算する。
そして、ステップS4において、制御を停止するか否か
を確認する。
O)、ステップS5において、外乱周期を変更するか否
かを確認する。外乱周期を変更する場合は(ステップS
5:YES)、ステップS1に戻り、ウィービング周期
ω及びパラメータΩの設定を行う。また、周期外乱推定
オブザーバの状態変数を初期化する。一方、外乱周期を
変更しない場合は(ステップS5:NO)、ステップS
2に戻り、周期外乱推定オブザーバにより外乱推定値を
計算する。
ES)、ステップS6において、ウィービング周期ω及
びパラメータΩの設定をクリアする。そして、周期外乱
推定オブザーバの状態変数を初期化して、制御を停止す
る。
ビング周波数に応じて外乱の動特性を変更し、また必要
であれば周期外乱推定オブザーバの動特性もウィービン
グ周波数に応じて変更し、外乱を推定するとともに、そ
の推定値をフィードバックすることによって、他の周波
数の外乱に悪影響を与えることなしに、周波数ωの外乱
を完全に相殺することができる。
ィービング動作に伴う外乱は、慣性力のモデル化誤差な
どが支配的となり、外乱の周波数成分のほとんどがウィ
ービング周波数の周波数で占められる。従って、外乱の
周波数成分のほとんどを占めるウィービング周波数の外
乱を、他の周波数に悪影響を与えることなく、完全に相
殺することが可能であり、高いウィービング振幅を実現
することが可能となる。
ィービング動作に伴う外乱は、摩擦などの影響が支配的
となり、外乱の周波数成分は、ウィービング周波数ωに
加えて、周波数n×ω(n=2,3,・・・)の外乱成
分も多く存在する。このため、外乱変動周波数ωに対し
て、周波数n×ωの外乱を推定する周期外乱推定オブザ
ーバ16を上述と同様に構成すれば、より高精度な制御
を実現することができる。
いた制御装置によると、推定装置の動特性にバンドパス
特性を含めるにより、周波数ωの外乱だけでなく、その
周辺の周波数の外乱も合わせて推定することが可能とな
る。本発明の請求項2に記載の推定装置を用いた制御装
置によると、周波数帯は、外乱とは別に、制御に伴い励
起される制御対象の機構部固有振動の周波数を含まない
ことから、機構部固有振動の周波数に対してほとんど影
響を与えることなく、制御対象に係る多くの外乱を相殺
することができる。
た制御装置によると、推定装置の動特性に減衰振動特性
を含めることにより、周波数ωの外乱だけを推定するこ
とができ、機構部固有振動の周波数の近傍に外乱の周波
数がある場合でも対応が可能となる。本発明の請求項4
に記載の推定装置を用いた制御装置によると、周波数帯
は、外乱とは別に、制御に伴い励起される制御対象の機
構部固有振動の周波数を含まない。従って、周波数ωの
外乱のみを推定することにより、機構部固有振動の周波
数の近傍に外乱の周波数がある場合でも対応が可能とな
る。
た制御装置によると、外乱の周波数ωに対して、周波数
n×ωの外乱を推定するように推定装置を構成すること
により、より高精度な制御を実現することができる。
た制御装置によると、減速機を介してアクチュエータの
駆動力が被駆動体に伝達され、該減速機がバネ要素とし
て作用する駆動装置に対して、アクチュエータとアクチ
ュエータに付随した慣性部分と、被駆動体と被駆動体に
付随した慣性部分とで構成される2慣性系モデルを制御
対象の動特性モデルとして推定装置の推定に用いること
により、減速機などのバネ要素の弾性変形による影響を
モデルとして取り込むことが可能となり、より高精度に
外乱を推定し、補償することができる。
た制御装置によると、駆動装置である溶接ロボットのウ
ィービング動作に伴う外乱について、ウィービング周波
数を外乱変動周波数ωとして推定装置の推定に用いるこ
とにより、ウィービング周波数が速い場合には、外乱の
周波数成分は、ウィービング周波数ωの外乱成分がほと
んどを占めるため、周波数ωの外乱を推定する推定装置
を構成することにより、他の周波数成分に悪影響を与え
ることなく、完全に相殺することが可能であり、高いウ
ィービング振幅を実現することができる。また、ウィー
ビング周波数が遅い場合には、外乱の周波数成分は、ウ
ィービング周波数ωに加えて周波数n×ωの外乱成分も
多く存在するため、周波数n×ωの外乱を推定する推定
装置を構成することにより、より高精度な制御を実現す
ることができる。
の実際の外乱dから外乱推定値d’までのゲイン線図で
ある。
タ)と被駆動体部(アーム)が減速機(バネ)等のバネ
要素に連結される駆動装置(ロボット)の概略図であ
る。
置のブロック線図である。
置のフローチャートである。
外乱推定オブザーバの極を0.1ωの重根で与えたとき
の外乱に対する推定値のゲイン線図である。
外乱推定オブザーバの極を10ωの重根で与えたときの
ゲイン線図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 制御対象に係る外乱を推定して、フィー
ドバック制御を行う推定装置を用いた制御装置であっ
て、 前記制御対象は、周波数ωで変動する外乱を受ける駆動
装置であって、 前記推定装置は、外乱動特性として、外乱変動周波数ω
で振動する振動特性を与え、該外乱動特性に基づいて外
乱を推定し、 前記推定装置の外乱推定特性として、外乱変動周波数ω
を通過させるバンドパス特性を含める、ことを特徴とす
る推定装置を用いた制御装置。 - 【請求項2】 前記バンドパス特性は、 前記外乱と前記外乱を推定した推定値とのゲインを±1
0db以内とする外乱変動周波数ωを中心とした周波数
帯があり、 該周波数帯以外の周波数での該ゲインはマイナスであ
り、 該周波数帯は、外乱とは別に、制御に伴い励起される制
御対象の機構部固有振動の周波数を含まない、ことを特
徴とする請求項1に記載の推定装置を用いた制御装置。 - 【請求項3】 制御対象に係る外乱を推定して、フィー
ドバック制御を行う推定装置を用いた制御装置であっ
て、 前記制御対象は、周波数ωで変動する外乱を受ける駆動
装置であって、 前記推定装置は、外乱動特性として、外乱変動周波数ω
で振動する振動特性を与え、該外乱動特性に基づいて外
乱を推定し、 前記推定装置の外乱推定特性として、外乱変動周波数ω
を通過させる減衰振動特性を含める、ことを特徴とする
推定装置を用いた制御装置。 - 【請求項4】 前記減衰振動特性は、前記外乱と前記外
乱を推定した推定値とのゲインを±10db以内とする
外乱変動周波数ωを中心とした逆ノッチ型の周波数帯が
あり、該周波数帯以外の周波数での該ゲインはマイナス
であり、該周波数帯は、外乱とは別に、制御に伴い励起
される制御対象の機構部固有振動の周波数を含まない、
ことを特徴とする請求項3に記載の推定装置を用いた制
御装置。 - 【請求項5】 前記推定装置は、周波数n×ωで振動す
る外乱を推定することを特徴とする請求項1乃至4のい
ずれかに記載の推定装置を用いた制御装置。 - 【請求項6】 前記駆動装置は、減速機を介してアクチ
ュエータの駆動力が被駆動体に伝達され、該減速機がバ
ネ要素として作用する駆動装置であり、 前記推定装置は、アクチュエータとアクチュエータに付
随した慣性部分と、被駆動体と被駆動体に付随した慣性
部分とで構成される2慣性系モデルを制御対象の動特性
モデルとして推定に用いることを特徴とする請求項1乃
至5のいずれかに記載の推定装置を用いた制御装置。 - 【請求項7】 前記駆動装置は、溶接ロボットであり、 前記外乱は、溶接ロボットのウィービング動作に伴う外
乱であり、 前記推定装置は、ウィービング周波数を外乱変動周波数
ωとして与えることを特徴とする請求項1乃至6のいず
れかに記載の推定装置を用いた制御装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002084756A JP3983577B2 (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | 推定装置を用いた制御装置 |
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