JP2003277558A - 非酸化亜鉛系ゴム組成物およびそれを用いたホース - Google Patents

非酸化亜鉛系ゴム組成物およびそれを用いたホース

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Abstract

(57)【要約】 【課題】いわゆる亜鉛フリー化を実現することができ、
しかも耐熱性に非常に優れた、非酸化亜鉛系ゴム組成物
を提供する。 【解決手段】下記の(A)および(B)とともに、下記
の(C)を必須成分とし、かつ、上記(C)の配合割合
が、上記(A)100重量部に対して1.5〜15重量
部の範囲内に設定されている非酸化亜鉛系ゴム組成物で
ある。 (A)エチレン−プロピレン系ゴム。 (B)過酸化物加硫剤。 (C)エポキシ樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非酸化亜鉛系ゴム
組成物およびそれを用いたホースに関するものであり、
詳しくは、自動車用ラジエーターホースやヒーターホー
ス等のエンジン冷却系配管等に用いられる、非酸化亜鉛
系ゴム組成物およびそれを用いたホースに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車用ラジエーターホース
やヒーターホース等のエンジン冷却系配管としては、エ
チレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)
を基材とするゴム組成物の加硫材を、内層に用いたホー
スが良く使用されており、その加硫成型に当たっては、
硫黄加硫系や過酸化物加硫系が代表的に用いられてい
る。硫黄加硫系においては、加硫促進助剤として酸化亜
鉛(亜鉛華)を配合することが不可欠とされており、過
酸化物加硫系においても、酸化亜鉛は熱老化時の「ラジ
カルキャッチャー」として耐熱性維持に重要な役割を果
たすと理解されている。
【0003】ところが、上記酸化亜鉛は、ゴム組成物の
加硫反応後には、その一部が亜鉛塩の形態で加硫材中に
存在し、次第に加硫材の表面へ移行して冷却液中へ溶出
するとともに、冷却液中に含まれるリン酸成分と反応し
て、不溶性の化合物を生成することが分かっている。そ
して、これがホースの内周壁面に析出して、ホース目詰
まりの原因となったり、ホースと接続用パイプとのシー
ル部に析出して液洩れの原因になったりするという不具
合を起こしていた。
【0004】このような不具合を解消するためには、例
えば、上記の亜鉛溶出を抑制するゴム組成物配合処方の
開発等も考えられるが、しかし特段の問題を伴うことな
く酸化亜鉛を不要化(亜鉛フリー化)することができれ
ば、極めて有効な対策となる。但し、かかる亜鉛フリー
化は、酸化亜鉛の配合を前提とする硫黄加硫系にはなじ
まず、また、エンジン冷却系配管ホース等に用いられる
過酸化物加硫系のEPDM組成物において熱老化の進行
等の懸念が生じる。
【0005】そこで、亜鉛フリー化として、酸化亜鉛に
代えて、酸化マグネシウムを配合してなる過酸化物加硫
系のEPDM組成物(特開平11−21395号)や、
ヨウ素価およびエチレン比が特定の範囲内にあるEPD
Mを用いた、過酸化物加硫系のEPDM組成物(特開2
001−40158号)等が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、過酸化
物加硫系のEPDM組成物において、酸化亜鉛は上述の
ようにラジカルキャッチャーとして重要な役割を果たし
ており、これを配合しない場合には、耐熱老化性の劣化
が懸念される。また、近年の自動車分野においては、エ
ンジンルームの容積の小スペース化や高性能化が急速に
進み、それに使用されるホース等においても、従来より
も高いレベルの耐熱性が要求されるようになっており、
上記特開平11−21395号や特開2001−401
58号に記載のゴム組成物では、高いレベルの耐熱性を
充分に満足することが困難である。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、いわゆる亜鉛フリー化を実現することができ、
しかも耐熱性に非常に優れた、非酸化亜鉛系ゴム組成物
およびそれを用いたホースの提供をその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、下記の(A)および(B)とともに、下
記の(C)を必須成分とし、かつ、上記(C)の配合割
合が、上記(A)100重量部に対して1.5〜15重
量部の範囲内に設定されている非酸化亜鉛系ゴム組成物
を第1の要旨とし、上記非酸化亜鉛系ゴム組成物を用い
たホースを第2の要旨とする。 (A)エチレン−プロピレン系ゴム。 (B)過酸化物加硫剤。 (C)エポキシ樹脂。
【0009】すなわち、本発明者らは、いわゆる亜鉛フ
リー化を実現することができ、耐熱性にも非常に優れた
ホースを得るべく、ホース形成材料であるゴム組成物を
中心に鋭意研究を重ねた。その結果、過酸化物加硫系の
EPDM組成物において、エポキシ樹脂を特定の割合で
配合すると、耐熱性が著しく向上することを見いだし、
本発明に到達した。この原因は明らかではないが、上記
エポキシ樹脂がラジカルキャッチャーとなり、EPDM
の主鎖切断(低分子化)による軟化・劣化を防止するた
めと推測される。
【0010】なお、本発明において、非酸化亜鉛系ゴム
組成物もしくは亜鉛フリー化とは、ゴム組成物中に、加
硫促進助剤としての酸化亜鉛(亜鉛華)を積極的に配合
していないという趣旨であり、老化防止剤や加硫促進剤
等の一部に含まれている亜鉛を全く含有していないとい
う趣旨ではなく、ホース性能等に支障がない程度の微量
であれば、老化防止剤や加硫促進剤等の成分の一部とし
ての亜鉛を含有しても差し支えない。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0012】本発明の非酸化亜鉛系ゴム組成物は、エチ
レン−プロピレン系ゴム(A成分)と、過酸化物加硫剤
(B成分)と、エポキシ樹脂(C成分)とを用いて得る
ことができる。そして、本発明では、上記エポキシ樹脂
(C成分)を用い、その配合割合を特定の範囲内に設定
することが最大の特徴である。
【0013】上記エチレン−プロピレン系ゴム(A成
分)としては、上記ゴム組成物の基材として用いられる
ものであれば特に限定するものではなく、例えば、エチ
レン−プロピレン共重合体(EPM)や、EPMにジエ
ン系モノマー(第3成分)を共重合させてなるエチレン
−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)等があ
げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用い
られる。
【0014】上記EPDMに用いられるジエン系モノマ
ー(第3成分)としては、特に限定はないが、炭素数5
〜20のジエン系モノマーが好ましく、具体的には、
1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5
−ヘキサジエン、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジ
エン、1,4−オクタジエン、1,4−シクロヘキサジ
エン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン(D
CP)、5−エチリデン−2−ノルボルネン(EN
B)、5−ブチリデン−2−ノルボルネン、2−メタリ
ル−5−ノルボルネン、2−イソプロペニル−5−ノル
ボルネン等があげられる。これらは単独でもしくは2種
以上併せて用いられる。これらジエン系モノマー(第3
成分)のなかでも、ジシクロペンタジエン(DCP)、
5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)を、単独
でもしくは併せて用いることが好ましい。
【0015】上記エチレン−プロピレン系ゴム(A成
分)は、エチレン比率が48〜70重量%の範囲内のも
のが好ましく、特に好ましくはエチレン比率が50〜6
0重量%の範囲内のものである。また、上記EPDM
は、ヨウ素価が6〜30の範囲内のものが好ましく、特
に好ましくはヨウ素価が10〜24の範囲内のものであ
る。一般に過酸化物系のEPDM組成物において、老化
防止剤を併用した場合、この老化防止剤が過酸化物加硫
剤を消費してEPDMの加硫を阻害する傾向が見られる
が、ヨウ素価が特定の範囲内にあるEPDMを用いる
と、老化防止剤による加硫阻害作用を相殺することがで
きるため好ましい。
【0016】上記エチレン−プロピレン系ゴム(A成
分)とともに用いられる過酸化物加硫剤(B成分)とし
ては、特に限定はなく、例えば、2,4−ジクロロベン
ゾイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、1,1
−ジ−t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾ
イルペルオキシヘキサン、n−ブチル−4,4′−ジ−
t−ブチルペルオキシバレレート、ジクミルパーオキサ
イド、t−ブチルペルオキシベンゾエート、ジ−t−ブ
チルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン、t−ブチル
クミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ
−t−ブチルペルオキシヘキサン、ジ−t−ブチルパー
オキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチ
ルペルオキシヘキシン−3等があげられる。これらは単
独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなか
でも、ジクミルパーオキサイドが好適に用いられる。
【0017】上記過酸化物加硫剤(B成分)の配合割合
は、上記エチレン−プロピレン系ゴム(A成分)100
重量部(以下「部」と略す)に対して、1〜10部の範
囲内が好ましく、より好ましくは3〜7部の範囲内であ
る。すなわち、B成分が1部未満であると、加硫が不充
分で、ホースとしてのシール性に劣る傾向がみられ、逆
にB成分が10部を超えると、硬くなりすぎるととも
に、破断伸びが低下したり、圧縮永久歪みが大きくな
り、ホースとしての機能が低下する傾向がみられるから
である。
【0018】上記A成分およびB成分とともに用いられ
るエポキシ樹脂(C成分)は、分子内にエポキシ基(オ
キシラン環)を有するものであれば特に限定はなく、例
えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型
エポキシ樹脂、臭素化型エポキシ樹脂、脂環式型エポキ
シ樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以
上併せて用いられる。
【0019】上記エポキシ樹脂(C成分)の配合割合
は、上記エチレン−プロピレン系ゴム(A成分)100
部に対して1.5〜15部の範囲内に設定する必要があ
り、好ましくは5〜10部の範囲内である。すなわち、
C成分が1.5部未満であると、耐熱性の向上効果が不
充分であり、逆にC成分が15部を超えると、エポキシ
樹脂の粘着性によりロール加工性が悪くなるとともに、
ムーニー粘度が低くなり、押し出し成形時にへたりが生
じるからである。
【0020】本発明の非酸化亜鉛系ゴム組成物には、上
記A〜C成分に加えて、耐熱性の観点から、老化防止剤
を配合することが好ましい。上記老化防止剤としては、
特に限定はないが、キノリン系老化防止剤およびフェニ
ルアミン系老化防止剤の少なくとも一方を用いることが
好ましい。
【0021】上記キノリン系老化防止剤としては、例え
ば、トリメチルジヒドロキノリン、6−エトキシ−1,
2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン等があ
げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用い
られる。
【0022】上記フェニルアミン系老化防止剤として
は、例えば、フェニル−1−ナフチルアミン、4,4′
−ビス(α,α′−ジメチルベンジル)ジフェニルアミ
ン、p−(p−トルエンスルホンアミド)ジフェニルア
ミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジ
アミン、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミ
ン、N−フェニル−N′−イソプロピル−p−フェニレ
ンジアミン、N−フェニル−N′−(1,3−ジメチル
ブチル)−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチル
ヘプチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミ
ン、N−フェニル−N′−(3−メタクリロイロキシ−
2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン等
があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて
用いられる。
【0023】上記老化防止剤の配合割合は、上記エチレ
ン−プロピレン系ゴム(A成分)100部に対して0.
5〜10部の範囲内が好ましく、特に好ましくは2〜6
部の範囲内である。すなわち、上記老化防止剤が0.5
部未満であると、耐熱性の向上効果が小さく、逆に老化
防止剤が10部を超えると、老化防止剤が過酸化物加硫
剤(B成分)を消費して、エチレン−プロピレン系ゴム
(A成分)の加硫阻害が始まるため、圧縮永久歪み特性
が悪化する傾向がみられるとともに、初期引張強さ(T
B)も低下する傾向がみられるからである。
【0024】なお、本発明の非酸化亜鉛系ゴム組成物に
は、上記各成分に加えて、耐熱性の観点から、受酸剤を
配合することが好ましい。上記受酸剤としては、ラジカ
ルキャッチャーとなり得るものであれば特に限定はな
く、例えば、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ハ
イドロタルサイト化合物等があげられる。これらは単独
でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0025】上記受酸剤の配合割合は、上記エチレン−
プロピレン系ゴム(A成分)100部に対して、3〜4
0部の範囲内に設定することが好ましく、特に好ましく
は10〜30部の範囲内である。すなわち、上記受酸剤
が3部未満であると、耐熱性の向上効果が小さく、逆に
上記受酸剤が40部を超えると、補強性が弱くなり、初
期引張強さ(TB)が低下する傾向がみられるととも
に、受酸剤の粘着性によりロール加工性が悪くなる傾向
がみられるからである。
【0026】なお、本発明の非酸化亜鉛系ゴム組成物に
は、上記各成分に加えて、共架橋剤、カーボンブラッ
ク,クレー等の充填剤、パラフィン系オイル等の軟化剤
等を必要に応じて適宜配合しても差し支えない。
【0027】本発明の非酸化亜鉛系ゴム組成物は、上記
A〜C成分および必要に応じて老化防止剤、受酸剤等を
配合し、これらをロール、ニーダー、バンバリーミキサ
ー等の混練機を用いて混練することにより調製すること
ができる。
【0028】本発明の非酸化亜鉛系ゴム組成物は、自動
車等の車両におけるエンジンとラジエータとの接続に用
いられるラジエーターホースや、エンジンとヒーターコ
アとの接続に用いられるヒーターホース等のエンジン冷
却系ホースとして好適に用いることができる。なお、本
発明の非酸化亜鉛系ゴム組成物は、ラジエーターパッキ
ン用材料や耐熱防振ゴム材料等として使用することも可
能である。
【0029】本発明の非酸化亜鉛系ゴム組成物を用いて
なるホースは、例えば、本発明の非酸化亜鉛系ゴム組成
物を、マンドレルを用い押し出し成形したのち、その全
体を所定の条件で加硫し、ついで、マンドレルを引き抜
くことにより作製することができる。
【0030】このようにして得られる本発明のホースの
厚みは、ホースの用途によって異なるが、通常、1.5
〜12mm程度の範囲内であり、ホースの内径は、ホー
スの用途によって異なるが、通常、5〜50mm程度の
範囲内である。
【0031】なお、本発明のホースは、本発明の非酸化
亜鉛系ゴム組成物からなる単層構造に限定されるもので
はなく、2層以上の多層構造であっても差し支えない。
この場合、本発明の非酸化亜鉛系ゴム組成物からなる層
は、ホースの最内層とすることが好ましい。
【0032】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0033】まず、実施例および比較例に先立ち、下記
に示す材料を準備した。
【0034】〔EPDM〕 住友化学工業社製、エスプレン532、ヨウ素価:1
2、エチレン比率:51重量%
【0035】〔EPM〕 住友化学工業社製、エスプレン201、ヨウ素価:0、
エチレン比率:49重量%
【0036】〔過酸化物加硫剤〕 ジクミルパーオキサイド(日本油脂社製、パークミルD
−40)
【0037】〔共架橋剤〕 エチレングリコールジメタクリレート(精工化学社製、
ハイクロスED)
【0038】〔エポキシ樹脂〕 ビスフェノールAジグリシジルエーテル(油化シェルエ
ポキシ社製、エピコート828)
【0039】〔エポキシ樹脂〕 トリメチルプロパントリグリシジルエーテル(日本油脂
社製、エピオールTMP−100)
【0040】〔エポキシ樹脂〕 脂環式ジエポキシド(日本油脂社製、エピオールD−1
26)
【0041】〔キノリン系老化防止剤〕 トリメチルジヒドロキノリン(精工化学社製、ノンフレ
ックスRD)
【0042】〔フェニルアミン系老化防止剤〕 N−フェニル−N′−イソプロピル−p−フェニレンジ
アミン(精工化学社製、オゾノン3C)
【0043】〔ニッケル系老化防止剤〕 2−メルカプトベンズイミダゾール(大内新興化学社
製、ノクラックMB)
【0044】〔受酸剤〕 酸化マグネシウム(協和化学工業社製、協和マグ♯15
0)
【0045】〔受酸剤〕 水酸化カルシウム(近江化学社製、Cal−Z)
【0046】〔受酸剤〕 ハイドロタルサイト化合物(協和化学工業社製、DH
T−4A)
【0047】〔受酸剤〕 ハイドロタルサイト化合物(協和化学工業社製、DH
T−4A2)
【0048】〔加硫促進助剤〕 酸化亜鉛(三井金属鉱業社製、酸化亜鉛2種)
【0049】〔充填剤〕 カーボンブラック(旭カーボン社製、旭♯52)
【0050】〔充填剤〕 クレー(R.T.Vanderbilt社製、デキシク
レー)
【0051】〔パラフィン系オイル〕 出光石油社製、ダイアナプロセスPW−380
【0052】
【実施例1〜17、比較例1〜3】下記の表1〜表4に
示す各成分を同表に示す割合で配合し、バンバリーミキ
サーおよびロールを用いて混練して、ゴム組成物を調製
した。そして、このゴム組成物を160℃で45分間プ
レス加硫して、厚み2mmのゴムシートを作製した。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】このようにして得られた実施例品および比
較例品を用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行
った。これらの結果を、後記の表5〜表8に併せて示し
た。
【0058】〔練り加工性〕各ゴム組成物の構成成分を
上記表に示す割合で配合し、バンバリーミキサー(A練
り)およびロール(B練り)を用いて混練する際の、練
り加工性を評価した。評価は、材料の粘着性が高く練り
加工性が悪いものを×、練り加工性が若干劣る傾向がみ
られるものを△、練り加工性が優れるものを○とした。
【0059】〔常態時物性〕各ゴムシートを用いて、J
IS 5号ダンベルを打ち抜き、JIS K 6251
に準じて、引張強さ(TB)、伸び(EB)および硬さ
(HA)を測定した。なお、引張強さ(TB)および伸
び(EB)については、値が大きい程良好であり、硬さ
(HA)については、60〜75(point)の範囲
内のものが良好である。
【0060】〔耐熱性〕各ゴムシートを165℃×24
0時間の条件で熱老化させた後、JIS 5号ダンベル
を打ち抜き、JIS K 6251に準じて、引張強さ
(TB)、伸び(EB)および硬さ(HA)を測定し
た。また、引張後外観について、折れ等の異常がないか
を目視観察し、異常がないものを○、異常があるものを
×として評価を行った。熱老化時間を480時間に変更
した場合についても、上記と同様にして、引張強さ(T
B)、伸び(EB)および硬さ(HA)を測定するとと
もに、引張後外観についても評価を行った。
【0061】〔圧縮永久歪み〕各ゴムシートを用いて、
JIS K 6262に準じ、温度175℃、試験時間
24時間、圧縮率25%の条件で、歪み率(%)を測定
した。
【0062】〔体積抵抗率〕各ゴムシートを用いて、J
IS K 6911に準じて、体積抵抗率を測定した。
なお、体積抵抗率は、値が大きい程良好である。
【0063】〔亜鉛溶解性〕日本ケミカル工業社製のL
LC(ロングライフクーラント)の50vol %濃度蒸留
水溶液(エンジン冷却液)を調製し、このエンジン冷却
液10部に対して、各ゴムシート1部の割合で、23℃
において24時間浸漬した。その後、浸漬液を濾過し、
常法に従って、濾液中に溶出した亜鉛濃度(ppm)を
定量し、亜鉛溶解性の評価を行った。評価は、亜鉛濃度
が1ppm未満のものを○、亜鉛濃度が1ppm以上の
ものを×とした。
【0064】
【表5】
【0065】
【表6】
【0066】
【表7】
【0067】
【表8】
【0068】上記結果から、実施例品は、耐熱性が非常
に優れており、かつ亜鉛溶解性が優れていることもわか
る。したがって、上記実施例品は、自動車用ラジエータ
ーホースやヒーターホース等のエンジン冷却系配管等に
用いられる、ホース用材料として最適であることがわか
る。
【0069】これに対して、比較例1品は、エポキシ樹
脂を配合していないため、480時間熱老化後に折れ等
の異常が生じ、耐熱性に劣ることがわかる。比較例2品
は、エポキシ樹脂の配合量が上限値を超えているため、
粘着性が高くロール加工性が劣るとともに、ムーニー粘
度が低いため押し出し成形時にへたりが生じるものと思
われる。比較例3品は、加硫促進助剤として酸化亜鉛を
配合しているため、亜鉛が抽出され、亜鉛溶解性が劣る
ことがわかる。したがって、比較例3品のゴム組成物を
用いて作製したホースは、ホース目詰まりや、ホースと
接続用パイプとのシール部における液洩れ等の不具合が
生じるものと思われる。
【0070】
【発明の効果】以上のように、本発明の非酸化亜鉛系ゴ
ム組成物は、エチレン−プロピレン系ゴム(A成分)お
よび過酸化物加硫剤(B成分)とともに、エポキシ樹脂
(C成分)を必須成分とし、かつ、上記エポキシ樹脂
(C成分)の配合割合を特定の範囲内に設定したもので
あるため、従来に比べて、耐熱性が著しく向上してい
る。そのため、本発明の非酸化亜鉛系ゴム組成物からな
るホースは、近年のエンジンルームの小スペース化や高
性能化による、耐熱性アップの要求に充分に応えること
ができるものである。また、本発明のゴム組成物は、非
酸化亜鉛系のゴム組成物であるから、本発明のホース
は、亜鉛塩の生成によるホース目詰まりや、ホースと接
続用パイプとのシール部における液洩れ等の不具合を生
じないものとなる。さらに、上記EPDM等のエチレン
−プロピレン系ゴム(A成分)は、離型性に富み、ロー
ル浮きがし易い材料であるが、エポキシ樹脂(C成分)
を併用すると、このエポキシ樹脂(C成分)が粘着付与
剤としても働くため、ゴム組成物の練り加工性が向上す
るという効果も奏する。
【0071】また、特定の老化防止剤を特定の割合で配
合すると、耐熱性がさらに向上するため好ましい。さら
に、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ハイドロタ
ルサイト化合物等の受酸剤を特定の割合で配合すると、
これらの受酸剤がラジルカキャッチャーとして働くた
め、耐熱性がさらに向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/3437 C08K 5/3437 F16L 11/04 F16L 11/04 //(C08L 23/16 C08L 63:00 63:00) Fターム(参考) 3H111 AA02 BA12 BA13 BA31 CB02 CB14 DA11 DB02 DB09 DB20 4J002 BB151 CD002 CD022 CD052 CD062 CD122 DE078 DE088 DE238 EK006 EK036 EK046 EK056 EN027 EN037 EU057 EV287 FD037 FD146 FD208 GG01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)および(B)とともに、下
    記の(C)を必須成分とし、かつ、上記(C)の配合割
    合が、上記(A)100重量部に対して1.5〜15重
    量部の範囲内に設定されていることを特徴とする非酸化
    亜鉛系ゴム組成物。 (A)エチレン−プロピレン系ゴム。 (B)過酸化物加硫剤。 (C)エポキシ樹脂。
  2. 【請求項2】 キノリン系およびフェニルアミン系の少
    なくとも一方の老化防止剤を含有している請求項1記載
    の非酸化亜鉛系ゴム組成物。
  3. 【請求項3】 上記老化防止剤の配合割合が、上記
    (A)100重量部に対して0.5〜10重量部の範囲
    内に設定されている請求項2記載の非酸化亜鉛系ゴム組
    成物。
  4. 【請求項4】 受酸剤を含有している請求項1〜3のい
    ずれか一項に記載の非酸化亜鉛系ゴム組成物。
  5. 【請求項5】 上記受酸剤の配合割合が、上記(A)1
    00重量部に対して3〜40重量部の範囲内に設定され
    ている請求項4記載の非酸化亜鉛系ゴム組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の非
    酸化亜鉛系ゴム組成物を用いたことを特徴とするホー
    ス。
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