JP2003275815A - 可逆式冷間圧延機におけるコイル径変動補償装置 - Google Patents
可逆式冷間圧延機におけるコイル径変動補償装置Info
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- JP2003275815A JP2003275815A JP2002081266A JP2002081266A JP2003275815A JP 2003275815 A JP2003275815 A JP 2003275815A JP 2002081266 A JP2002081266 A JP 2002081266A JP 2002081266 A JP2002081266 A JP 2002081266A JP 2003275815 A JP2003275815 A JP 2003275815A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 可逆式冷間圧延機におけるコイル径変動に
よる板厚偏差を低減することができるコイル径変動補償
装置を提供する。 【解決手段】 圧延機の前後に配置されたリールに鋼板
を巻き取り／巻き戻しながら繰り返し圧延する可逆式冷
間圧延機におけるコイル径変動補償装置において、前記
リールの張力／速度制御装置（ＡＣＲ／ＡＳＲ）の内部
回路に該リールの慣性モーメントを小さくする回路を付
加することを特徴とする可逆式冷間圧延機におけるコイ
ル径変動補償装置。
よる板厚偏差を低減することができるコイル径変動補償
装置を提供する。 【解決手段】 圧延機の前後に配置されたリールに鋼板
を巻き取り／巻き戻しながら繰り返し圧延する可逆式冷
間圧延機におけるコイル径変動補償装置において、前記
リールの張力／速度制御装置（ＡＣＲ／ＡＳＲ）の内部
回路に該リールの慣性モーメントを小さくする回路を付
加することを特徴とする可逆式冷間圧延機におけるコイ
ル径変動補償装置。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、可逆式冷間圧延機
における可逆式冷間圧延機におけるコイル径変動補償装
置に関する。具体的には、圧延機の前後に配置されたリ
ールに鋼板を巻き取り／巻き戻しながら繰り返し圧延す
る可逆式冷間圧延機におけるコイル径変動に起因する板
厚偏差を低減する装置に関する。
における可逆式冷間圧延機におけるコイル径変動補償装
置に関する。具体的には、圧延機の前後に配置されたリ
ールに鋼板を巻き取り／巻き戻しながら繰り返し圧延す
る可逆式冷間圧延機におけるコイル径変動に起因する板
厚偏差を低減する装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】可逆式冷間圧延機は、１台の圧延機の前
後に配置されたリールに鋼板を巻き取り／巻き戻しなが
ら繰り返し圧延することにより、鋼板の板厚を目標板厚
にする圧延機である。
後に配置されたリールに鋼板を巻き取り／巻き戻しなが
ら繰り返し圧延することにより、鋼板の板厚を目標板厚
にする圧延機である。
【０００３】図１は、可逆式冷間圧延機の設備構成を示
す図である。一台の圧延機１の前後に、巻き取り/巻き
戻し用のリール２が配置されており、鋼板６は、このリ
ールにより、巻き取り/まき戻しされながら圧延機１に
よって繰り返し圧延される。圧延機１の入側および出側
には板厚計７、７´が設置されており、この板厚計の測
定データに基づいて、板厚制御装置４が圧下のゲインと
タイミングを決定して油圧圧下装置５を動作させること
により、鋼板の板厚を所定の範囲にコントロールする。
す図である。一台の圧延機１の前後に、巻き取り/巻き
戻し用のリール２が配置されており、鋼板６は、このリ
ールにより、巻き取り/まき戻しされながら圧延機１に
よって繰り返し圧延される。圧延機１の入側および出側
には板厚計７、７´が設置されており、この板厚計の測
定データに基づいて、板厚制御装置４が圧下のゲインと
タイミングを決定して油圧圧下装置５を動作させること
により、鋼板の板厚を所定の範囲にコントロールする。
【０００４】一方、リール２、２´には、張力／速度制
御装置３（ＡＣＲ／ＡＳＲ）が設けられており、リール
のトルク目標値ＴMrefに合わせてリールの張力と回転速
度をコントロールしている。しかし、鋼板６がリール
２、２´に最初に巻き付く際に鋼板を噛み込むグリップ
装置により鋼板表面に段差が生じ、鋼板６を巻き付けた
コイルが偏芯してコイルに段差が生じる。このコイル段
差により、リール２、２´の回転に応じてコイル径が変
動し、リール２、２´の張力が周期的に変動することに
より、圧延機１の出側の鋼板板厚も周期的に変動し、こ
れをリールマークという。図２は、従来の可逆式冷間圧
延機の出側板厚偏差を示す図である。コイル径の変動に
応じてリールの回転に合わせて周期的に板厚が変動して
いる様子がわかる。
御装置３（ＡＣＲ／ＡＳＲ）が設けられており、リール
のトルク目標値ＴMrefに合わせてリールの張力と回転速
度をコントロールしている。しかし、鋼板６がリール
２、２´に最初に巻き付く際に鋼板を噛み込むグリップ
装置により鋼板表面に段差が生じ、鋼板６を巻き付けた
コイルが偏芯してコイルに段差が生じる。このコイル段
差により、リール２、２´の回転に応じてコイル径が変
動し、リール２、２´の張力が周期的に変動することに
より、圧延機１の出側の鋼板板厚も周期的に変動し、こ
れをリールマークという。図２は、従来の可逆式冷間圧
延機の出側板厚偏差を示す図である。コイル径の変動に
応じてリールの回転に合わせて周期的に板厚が変動して
いる様子がわかる。
【０００５】この、コイル径変動による板厚偏差を補償
する方法として、例えば、特開平６−８６５９３には、
コイル段差の位置検出器を設けて、そのコイル段差の位
置をトラッキングして、これに合わせてリールの張力を
コントロールする方法が開示されている。この方法は、
コイル径変動による板厚偏差を直接的に補償するため、
板厚偏差の低減効果は大きいが、コイル段差位置の検出
器及び専用の制御装置が必要であるうえ、この検出器の
メンテナンスの手間がかかるという問題点があった。さ
らに、コイル段差位置の検出器は、リールの機械的振動
や鋼板表面に付着した潤滑油などにより、数十ｍsecの
検出ずれが発生し、この検出ずれにより、板厚偏差の低
減効果が著しく損なわれる場合がある、という問題点も
あった。
する方法として、例えば、特開平６−８６５９３には、
コイル段差の位置検出器を設けて、そのコイル段差の位
置をトラッキングして、これに合わせてリールの張力を
コントロールする方法が開示されている。この方法は、
コイル径変動による板厚偏差を直接的に補償するため、
板厚偏差の低減効果は大きいが、コイル段差位置の検出
器及び専用の制御装置が必要であるうえ、この検出器の
メンテナンスの手間がかかるという問題点があった。さ
らに、コイル段差位置の検出器は、リールの機械的振動
や鋼板表面に付着した潤滑油などにより、数十ｍsecの
検出ずれが発生し、この検出ずれにより、板厚偏差の低
減効果が著しく損なわれる場合がある、という問題点も
あった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記のよう
な従来技術の問題点を解決し、可逆式冷間圧延機におけ
るコイル径変動による板厚偏差をコイル段差位置の検出
器を設けることなく低減することにより、検出ずれが発
生した場合でも板厚制御効果を発揮することができるコ
イル径変動補償装置を提供することを課題とする。
な従来技術の問題点を解決し、可逆式冷間圧延機におけ
るコイル径変動による板厚偏差をコイル段差位置の検出
器を設けることなく低減することにより、検出ずれが発
生した場合でも板厚制御効果を発揮することができるコ
イル径変動補償装置を提供することを課題とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、リールの張力
／速度制御装置（ＡＣＲ／ＡＳＲ）の内部回路にリール
の慣性モーメントを小さくする回路を付加することによ
りコイル段差位置検出器及び専用の制御装置を用いるこ
となく検出ずれが発生した場合でも板厚偏差を低減する
ことができるコイル径変動補償装置を提供するものであ
り、その要旨は特許請求の範囲に記載した通りの下記内
容である。
／速度制御装置（ＡＣＲ／ＡＳＲ）の内部回路にリール
の慣性モーメントを小さくする回路を付加することによ
りコイル段差位置検出器及び専用の制御装置を用いるこ
となく検出ずれが発生した場合でも板厚偏差を低減する
ことができるコイル径変動補償装置を提供するものであ
り、その要旨は特許請求の範囲に記載した通りの下記内
容である。
【０００８】（１）圧延機の前後に配置されたリールに
鋼板を巻き取り／巻き戻しながら繰り返し圧延する可逆
式冷間圧延機におけるコイル径変動補償装置において、
前記リールの張力／速度制御装置（ＡＣＲ／ＡＳＲ）の
内部回路に該リールの慣性モーメントを小さくする回路
を付加することを特徴とする可逆式冷間圧延機における
コイル径変動補償装置。 （２）前記リール慣性を小さくする回路が、該リールの
モータのトルク目標値Ｔ MrefにＫ×Ｓ／（１+ＴＳ）×
ωを加える回路であることを特徴とする（１）に記載の
可逆式冷間圧延機におけるコイル径変動補償装置。 ここに、Ｋ、Ｔ：比例定数、 Ｓ：ラプラス演算子、 ω：モータ回転数(rad/sec)、 ｔ：:時間(ｓｅｃ)
鋼板を巻き取り／巻き戻しながら繰り返し圧延する可逆
式冷間圧延機におけるコイル径変動補償装置において、
前記リールの張力／速度制御装置（ＡＣＲ／ＡＳＲ）の
内部回路に該リールの慣性モーメントを小さくする回路
を付加することを特徴とする可逆式冷間圧延機における
コイル径変動補償装置。 （２）前記リール慣性を小さくする回路が、該リールの
モータのトルク目標値Ｔ MrefにＫ×Ｓ／（１+ＴＳ）×
ωを加える回路であることを特徴とする（１）に記載の
可逆式冷間圧延機におけるコイル径変動補償装置。 ここに、Ｋ、Ｔ：比例定数、 Ｓ：ラプラス演算子、 ω：モータ回転数(rad/sec)、 ｔ：:時間(ｓｅｃ)
【０００９】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図３およ
び図４を用いて詳細に説明する。 （第１の実施形態）図３は、本発明における可逆式冷間
圧延機におけるコイル径変動補償装置を圧延機出側のテ
ンションリールに適用した場合の実施形態を示す図であ
る。テンションリールの張力／速度制御装置（ＡＣＲ／
ＡＳＲ）は、圧延機全体の制御を行うＰＬＣ（プログラ
マブル コントローラ）から、リールのトルク目標値Ｔ
Mref（Ｎ-ｍ）を受け取ると、モータ発生トルクＴM（Ｎ
-ｍ）との差を計算し、リールトルク制御部がトルク目
標値ＴMref（Ｎ-ｍ）に近づけるようにリールモータの
制御を行う。
び図４を用いて詳細に説明する。 （第１の実施形態）図３は、本発明における可逆式冷間
圧延機におけるコイル径変動補償装置を圧延機出側のテ
ンションリールに適用した場合の実施形態を示す図であ
る。テンションリールの張力／速度制御装置（ＡＣＲ／
ＡＳＲ）は、圧延機全体の制御を行うＰＬＣ（プログラ
マブル コントローラ）から、リールのトルク目標値Ｔ
Mref（Ｎ-ｍ）を受け取ると、モータ発生トルクＴM（Ｎ
-ｍ）との差を計算し、リールトルク制御部がトルク目
標値ＴMref（Ｎ-ｍ）に近づけるようにリールモータの
制御を行う。
【００１０】一方、モータ発生トルクＴM（Ｎ-ｍ）と、
圧延機などのプラント側からコイル段差などによる張力
変動等を含んだ負荷トルクＴL（Ｎ-ｍ）との差を積分
（１／ＪＳ）する事により、モータの回転速度が決定さ
れる。図３におけるＪは、リールの慣性モーメント（ｋ
ｇ・ｍ2）であり、Ｓはラプラス演算子を示す。本発明
では、テンションリールの張力／速度制御装置（ＡＣＲ
／ＡＳＲ）の内部回路に、モータ回転数の実績値ω（ra
d/sec）に基づいて、トルク目標値ＴMre f(N-m)にＫ×Ｓ
／（１+ＴＳ）×ωを加える回路を付加する。
圧延機などのプラント側からコイル段差などによる張力
変動等を含んだ負荷トルクＴL（Ｎ-ｍ）との差を積分
（１／ＪＳ）する事により、モータの回転速度が決定さ
れる。図３におけるＪは、リールの慣性モーメント（ｋ
ｇ・ｍ2）であり、Ｓはラプラス演算子を示す。本発明
では、テンションリールの張力／速度制御装置（ＡＣＲ
／ＡＳＲ）の内部回路に、モータ回転数の実績値ω（ra
d/sec）に基づいて、トルク目標値ＴMre f(N-m)にＫ×Ｓ
／（１+ＴＳ）×ωを加える回路を付加する。
【００１１】この回路を付加することにより、リールの
慣性モーメントＪ（ｋｇ・ｍ2）を見かけ上小さくする
ことができ、結果として、コイル段差などによる張力変
動を小さくすることができる。このことを以下の式によ
り説明する。まず、本発明の回路を付加しない場合、以
下の関係が成り立つ。 ＴM−ＴL＝Ｊ×ｄω/ｄｔ・・・・（Ａ） ここで ＴM：モータ発生トルク（Ｎ-ｍ） ＴL：負荷トルク（Ｎ-ｍ） Ｊ ：慣性モーメント（ｋｇ・ｍ2） ω ：モータ回転数（rad/sec） （Ａ）式は、リールトルク制御の応答性が十分に速いと
するならば、 ＴMref≒ＴM ここで ＴＭref:トルク目標値（Ｎ-ｍ） よって、（Ａ）式は以下のようになる。 ＴMref−ＴL＝Ｊ×ｄω/ｄｔ・・・（Ａ）´
慣性モーメントＪ（ｋｇ・ｍ2）を見かけ上小さくする
ことができ、結果として、コイル段差などによる張力変
動を小さくすることができる。このことを以下の式によ
り説明する。まず、本発明の回路を付加しない場合、以
下の関係が成り立つ。 ＴM−ＴL＝Ｊ×ｄω/ｄｔ・・・・（Ａ） ここで ＴM：モータ発生トルク（Ｎ-ｍ） ＴL：負荷トルク（Ｎ-ｍ） Ｊ ：慣性モーメント（ｋｇ・ｍ2） ω ：モータ回転数（rad/sec） （Ａ）式は、リールトルク制御の応答性が十分に速いと
するならば、 ＴMref≒ＴM ここで ＴＭref:トルク目標値（Ｎ-ｍ） よって、（Ａ）式は以下のようになる。 ＴMref−ＴL＝Ｊ×ｄω/ｄｔ・・・（Ａ）´
【００１２】次に、本発明における回路を加えると
（Ａ）´式は以下のように変形される。 ＴMref＋Ｋ×ｄω/ｄｔ−ＴL＝Ｊ×ｄω/ｄｔ 但し、図３に示した追加回路における定数Ｔは十分に小
さいとした。これを式変形すると。 ＴMref−ＴL＝（Ｊ−Ｋ）×ｄω/ｄｔ・・・（Ｂ） ここに、Ｋ：比例定数 よって、本発明における回路を加えることにより見かけ
の慣性モーメントはＪ−Ｋとなり、ＫをＪに近づけるほ
ど、見かけの慣性モーメントは小さくなる。
（Ａ）´式は以下のように変形される。 ＴMref＋Ｋ×ｄω/ｄｔ−ＴL＝Ｊ×ｄω/ｄｔ 但し、図３に示した追加回路における定数Ｔは十分に小
さいとした。これを式変形すると。 ＴMref−ＴL＝（Ｊ−Ｋ）×ｄω/ｄｔ・・・（Ｂ） ここに、Ｋ：比例定数 よって、本発明における回路を加えることにより見かけ
の慣性モーメントはＪ−Ｋとなり、ＫをＪに近づけるほ
ど、見かけの慣性モーメントは小さくなる。
【００１３】この、見かけの慣性モーメントをＪ´＝Ｊ
−Ｋとおけば、（Ｂ）´式を得る。 ＴMref−ＴL＝Ｊ´×ｄω/ｄｔ・・・（Ｂ）´ この（Ｂ）´にて、負荷トルク変動（張力変動）が微少
に変動したときの、モータの回転数変動は、（Ｂ）´´
式で表される。 Δω＝−１／Ｊ´×∫ΔＴLｄｔ・・・（Ｂ）´´ また、モータ回転数変動が発生した時の負荷トルク変動
（張力変動）は、 ΔＴL´＝Ｇ∫Δωｄｔ・・・（Ｃ） ここで、Ｇ：比例定数 よって、（Ｂ）´´式と（Ｃ）式から、見かけ慣性モー
メントＪ´が小さい程、最初に発生した張力変動
（（Ｂ）´´式におけるΔＴL）を打ち消す張力変動
（（Ｃ）式におけるΔＴL´）が大きくなり、結果的に
張力変動を抑制することができる。
−Ｋとおけば、（Ｂ）´式を得る。 ＴMref−ＴL＝Ｊ´×ｄω/ｄｔ・・・（Ｂ）´ この（Ｂ）´にて、負荷トルク変動（張力変動）が微少
に変動したときの、モータの回転数変動は、（Ｂ）´´
式で表される。 Δω＝−１／Ｊ´×∫ΔＴLｄｔ・・・（Ｂ）´´ また、モータ回転数変動が発生した時の負荷トルク変動
（張力変動）は、 ΔＴL´＝Ｇ∫Δωｄｔ・・・（Ｃ） ここで、Ｇ：比例定数 よって、（Ｂ）´´式と（Ｃ）式から、見かけ慣性モー
メントＪ´が小さい程、最初に発生した張力変動
（（Ｂ）´´式におけるΔＴL）を打ち消す張力変動
（（Ｃ）式におけるΔＴL´）が大きくなり、結果的に
張力変動を抑制することができる。
【００１４】（第２の実施形態）図４は、本発明におけ
る可逆式冷間圧延機におけるコイル径変動補償装置を圧
延機入側のペイオフリールに適用した場合の実施形態を
示す図である。ペイオフリールに適用する場合の回路構
成は、基本的にテンションリールに適用する場合と同じ
であるが、圧延機などのプラント側から受ける負荷トル
クの方向が逆転するため、モータ発生トルクＴM（Ｎ-
ｍ）と、圧延機などのプラント側からコイル段差などに
よる張力変動等を含んだ負荷トルクＴL（Ｎ-ｍ）との和
を積分（１／ＪＳ）する事により、モータの回転速度が
決定される。ペイオフリールの場合は、テンションリー
ルの場合における式中のＴＬの符号が変わるため、それ
ぞれ下式のようになる。
る可逆式冷間圧延機におけるコイル径変動補償装置を圧
延機入側のペイオフリールに適用した場合の実施形態を
示す図である。ペイオフリールに適用する場合の回路構
成は、基本的にテンションリールに適用する場合と同じ
であるが、圧延機などのプラント側から受ける負荷トル
クの方向が逆転するため、モータ発生トルクＴM（Ｎ-
ｍ）と、圧延機などのプラント側からコイル段差などに
よる張力変動等を含んだ負荷トルクＴL（Ｎ-ｍ）との和
を積分（１／ＪＳ）する事により、モータの回転速度が
決定される。ペイオフリールの場合は、テンションリー
ルの場合における式中のＴＬの符号が変わるため、それ
ぞれ下式のようになる。
【００１５】ＴM＋ＴL＝Ｊ×ｄω/ｄｔ・・・・（Ａ）
ここで ＴM：モータ発生トルク（Ｎ-ｍ）
ＴL：負荷トルク（Ｎ-ｍ）
Ｊ ：慣性モーメント（ｋｇ・ｍ２）
ω ：モータ回転数（rad/sec）
ＴMref＋ＴL＝Ｊ×ｄω/ｄｔ・・・（Ａ）´
ＴMref＋ＴL＝（Ｊ−Ｋ）×ｄω/ｄｔ・・・（Ｂ）
ここに、Ｋ：比例定数
ＴMref＋ＴL＝Ｊ´×ｄω/ｄｔ・・・（Ｂ）´
Δω＝＋１／Ｊ´×∫ΔＴLｄｔ・・・（Ｂ）´´
ΔＴL´＝−Ｇ∫Δωｄｔ・・・（Ｃ）
ここで、Ｇ：比例定数
【００１６】よって、（Ｂ）´´式と（Ｃ）式から、テ
ンションリールの場合と同じく、」ペイオフリールの場
合も、見かけ慣性モーメントＪ´が小さい程、最初に発
生した張力変動（（Ｂ）´´式におけるΔＴL）を打ち
消す張力変動（（Ｃ）式におけるΔＴL´）が大きくな
り、結果的に張力変動を抑制することができる。
ンションリールの場合と同じく、」ペイオフリールの場
合も、見かけ慣性モーメントＪ´が小さい程、最初に発
生した張力変動（（Ｂ）´´式におけるΔＴL）を打ち
消す張力変動（（Ｃ）式におけるΔＴL´）が大きくな
り、結果的に張力変動を抑制することができる。
【００１７】
【実施例】図５に、本発明におけるリールの慣性モーメ
ントを小さくする回路を実際の可逆式冷間圧延機におけ
るリールの張力／速度制御装置（ＡＣＲ／ＡＳＲ）の内
部回路に付加した実施例を示す。図５の左端は、コイル
張力変動に対して全く補償をしない場合を示し、これを
板厚変動１００％として表示した。
ントを小さくする回路を実際の可逆式冷間圧延機におけ
るリールの張力／速度制御装置（ＡＣＲ／ＡＳＲ）の内
部回路に付加した実施例を示す。図５の左端は、コイル
張力変動に対して全く補償をしない場合を示し、これを
板厚変動１００％として表示した。
【００１８】このとき、従来技術である特開平６−８６
５９３に基づいて、コイル段差の位置検出器を設けて、
そのコイル段差の位置をトラッキングして、これに合わ
せてリールの張力をコントロールする方法を採用した例
を旧制御（最適）として示す。コイル段差の位置検出器
を設けて、これに応じてリールの張力制御を行った場合
には制御無しの場合に比べて２０％以下の板厚変動に低
減している。しかし、リールの機械的振動や鋼板表面に
付着した潤滑油などにより５０ｍsecの検出ずれが発生
した場合を示す比較例では、コイル段差の位置検出器を
設けても、９０％程度の板厚変動が残っている。
５９３に基づいて、コイル段差の位置検出器を設けて、
そのコイル段差の位置をトラッキングして、これに合わ
せてリールの張力をコントロールする方法を採用した例
を旧制御（最適）として示す。コイル段差の位置検出器
を設けて、これに応じてリールの張力制御を行った場合
には制御無しの場合に比べて２０％以下の板厚変動に低
減している。しかし、リールの機械的振動や鋼板表面に
付着した潤滑油などにより５０ｍsecの検出ずれが発生
した場合を示す比較例では、コイル段差の位置検出器を
設けても、９０％程度の板厚変動が残っている。
【００１９】一方、本発明におけるリールの慣性モーメ
ントを小さくする回路を付加した右端の例では、コイル
段差の位置検出器を設けなくても、検出ずれの有無に係
わらず制御無しの場合に比べて５０％以下の板厚変動に
低減することができた。
ントを小さくする回路を付加した右端の例では、コイル
段差の位置検出器を設けなくても、検出ずれの有無に係
わらず制御無しの場合に比べて５０％以下の板厚変動に
低減することができた。
【００２０】
【発明の効果】本発明によれば、可逆式冷間圧延機にお
けるコイル径変動による板厚偏差をコイル段差位置の検
出器および専用の制御装置を設けることなく低減するこ
とにより検出器のメンテナンスが不要であり、しかも、
リールの機械的振動や鋼板表面に付着した潤滑油などに
より検出ずれが発生した場合でも板厚制御効果を発揮す
ることができるコイル径変動補償装置を提供することが
でき、産業上有用な著しい効果を奏する。
けるコイル径変動による板厚偏差をコイル段差位置の検
出器および専用の制御装置を設けることなく低減するこ
とにより検出器のメンテナンスが不要であり、しかも、
リールの機械的振動や鋼板表面に付着した潤滑油などに
より検出ずれが発生した場合でも板厚制御効果を発揮す
ることができるコイル径変動補償装置を提供することが
でき、産業上有用な著しい効果を奏する。
【図１】 可逆式冷間圧延機の設備構成を示す図であ
る。
る。
【図２】 従来の可逆式冷間圧延機の出側板厚偏差を示
す図である。
す図である。
【図３】 本発明における可逆式冷間圧延機におけるコ
イル径変動補償装置を圧延機出側のテンションリールに
適用した場合の実施形態を示す図である。
イル径変動補償装置を圧延機出側のテンションリールに
適用した場合の実施形態を示す図である。
【図４】 本発明における可逆式冷間圧延機におけるコ
イル径変動補償装置を圧延機入側のペイオフリールに適
用した場合の実施形態を示す図である。
イル径変動補償装置を圧延機入側のペイオフリールに適
用した場合の実施形態を示す図である。
【図５】 本発明におけるリールの慣性モーメントを小
さくする回路の実施例の効果を示す図である。
さくする回路の実施例の効果を示す図である。
１ ：圧延機
２、２´ ：リール（テンションリール、ペイオフリー
ル） ３ ：張力／速度制御装置（ＡＣＲ／ＡＳＲ） ４ ：板厚制御装置 ５ ：油圧圧下装置 ６ ：鋼板 ７、７´ ：板厚計
ル） ３ ：張力／速度制御装置（ＡＣＲ／ＡＳＲ） ４ ：板厚制御装置 ５ ：油圧圧下装置 ６ ：鋼板 ７、７´ ：板厚計
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考）
Ｂ６５Ｈ 20/40 Ｂ２１Ｂ 37/00 １２８Ｚ
26/08 １３７Ａ
Ｆターム(参考） 3F103 AA05 DA03 DA09
3F105 AA08 AB11 BA01 BA07 CA09
CA13 CC01 CC04 DA02 DA12
DA46
4E024 AA07 BB03 BB06 BB20 EE02
FF01
4E026 AA03 AA12 AA18
Claims (2)
- 【請求項１】 圧延機の前後に配置されたリールに鋼板
を巻き取り／巻き戻しながら繰り返し圧延する可逆式冷
間圧延機におけるコイル径変動補償装置において、前記
リールの張力／速度制御装置（ＡＣＲ／ＡＳＲ）の内部
回路に該リールの慣性モーメントを小さくする回路を付
加することを特徴とする可逆式冷間圧延機におけるコイ
ル径変動補償装置。 - 【請求項２】 前記リール慣性を小さくする回路が、該
リールのモータのトルク目標値ＴMrefにＫ×Ｓ／（１+
ＴＳ）×ωを加える回路であることを特徴とする請求項
１に記載の可逆式冷間圧延機におけるコイル径変動補償
装置。 ここに、Ｋ、Ｔ：定数、 Ｓ：ラプラス演算子 ω：モータ回転数（rad/sec） ｔ：時間(sec)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2002081266A JP2003275815A (ja) | 2002-03-22 | 2002-03-22 | 可逆式冷間圧延機におけるコイル径変動補償装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002081266A JP2003275815A (ja) | 2002-03-22 | 2002-03-22 | 可逆式冷間圧延機におけるコイル径変動補償装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
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| JP2003275815A true JP2003275815A (ja) | 2003-09-30 |
Family
ID=29206547
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2002081266A Withdrawn JP2003275815A (ja) | 2002-03-22 | 2002-03-22 | 可逆式冷間圧延機におけるコイル径変動補償装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003275815A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103658227A (zh) * | 2012-08-31 | 2014-03-26 | 宝山钢铁股份有限公司 | 一种消除带钢开卷长度偏差的方法 |
| CN104692173A (zh) * | 2014-12-25 | 2015-06-10 | 陕西北人印刷机械有限责任公司 | 一种用于印刷设备上的卷径计算装置及计算方法 |
| JP2016093829A (ja) * | 2014-11-14 | 2016-05-26 | 株式会社日立製作所 | 圧延制御装置、圧延制御方法および圧延制御プログラム |
| CN115634940A (zh) * | 2022-09-07 | 2023-01-24 | 鞍钢集团北京研究院有限公司 | 一种冷连轧穿带卷取的间接张力控制方法及*** |
-
2002
- 2002-03-22 JP JP2002081266A patent/JP2003275815A/ja not_active Withdrawn
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| CN103658227B (zh) * | 2012-08-31 | 2015-12-02 | 宝山钢铁股份有限公司 | 一种消除带钢开卷长度偏差的方法 |
| JP2016093829A (ja) * | 2014-11-14 | 2016-05-26 | 株式会社日立製作所 | 圧延制御装置、圧延制御方法および圧延制御プログラム |
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