JP2003275601A - 光触媒コーティング剤 - Google Patents

光触媒コーティング剤

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JP2003275601A
JP2003275601A JP2002081294A JP2002081294A JP2003275601A JP 2003275601 A JP2003275601 A JP 2003275601A JP 2002081294 A JP2002081294 A JP 2002081294A JP 2002081294 A JP2002081294 A JP 2002081294A JP 2003275601 A JP2003275601 A JP 2003275601A
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JP
Japan
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photocatalyst
weight
aqueous solution
carrier
coating agent
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JP2002081294A
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Hisashi Nakane
久志 中根
Hiroo Ninagawa
博生 蜷川
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JANIS Ltd
OKAHATA TOKAI KK
Original Assignee
JANIS Ltd
OKAHATA TOKAI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】(1)光触媒と担体との結合性が良好であるこ
と、(2)担体に担持されたときに光触媒活性が大きく
低下しないこと、(3)光触媒による担体および光触媒
層の劣化が少なく、耐久性に優れること。 【解決手段】アパタイト被覆二酸化チタン微粒子など光
触媒0.1〜50重量%と、この光触媒と担体とを結合
するバインダとして機能するところの、酸化物換算にて
シリカ化合物を0.1〜50重量%、リチウム化合物を
0.01〜20重量%、ホウ素化合物を0.01〜1
%、それぞれを含む水系溶液からなる。さらに、バイン
ダ機能の安定化、耐水性の改善、強度の向上などを目的
として、マグネシウム塩、不定形アルミナ、コロイド状
アルミナ水和物などが利用可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脱臭、防汚、水処理お
よび各種化学反応などに用いられる光触媒を担持した構
造体を製造するためのコーティング剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】紫外線のエネルギーによって、脱臭、大
気浄化、防汚、水の浄化などの各種の化学反応を進行さ
せる光触媒として、二酸化チタンがよく知られている。
光触媒は、微粉末状もしくは溶液に懸濁させた形態で使
用した方が一般的に触媒活性が高い。しかしながら、実
用的には何らかの構造体を担体として、その表面に光触
媒を結合させた状態に担持させて使用するのが一般的な
使用方法である。
【0003】このように、光触媒を担体に結合させる物
質としては、種々のものが提案されており、ガラス、セ
ラミック、ポリ塩化ビニル、プラスチック、ナイロン、
アクリル、ポリエステル等がある。しかし、これらの材
質の中で、有機物を主体とするものは、光触媒を担持す
るとその触媒作用により有機物が分解されたり劣化した
りすることが報告されており、耐久性が劣るという問題
があった。
【0004】また、担体材料自体が、ガラスやセラミッ
ク等の無機物の場合であっても、光触媒を担持する結合
剤として有機高分子樹脂を用いると、光触媒粒子表面が
樹脂により被覆されるために触媒活性が低下するうえ、
この樹脂が光触媒作用により分解劣化を起こし、耐久性
にも問題が生じた。そこで、担体材料が無機物の場合に
は、有機チタネートの塗布・焼成法やチタニアゾルの吹
き付け・焼成法などの方法が採用されている。しかし、
これらの方法は、担体上で光触媒粒子の生成、結晶化を
行わせ、かつ担体との結合性を発揮させるために、高温
度での焼成が必要であり、大型構造体である担体に担持
させにくいうえ、製造コストが高くなるという問題があ
った。
【0005】一方、光触媒をガラス繊維紙に担持するた
めに、金属酸化物ゾルを用いる方法が提案されている。
しかし、シリカゾル等の金属酸化物ゾルの担体への結合
はファン・デル・ワ−ルス力によるものであるため、そ
の結合力は一般に非常に弱く、耐久性が不十分であり、
また、高温度での焼き付け処理が必要であったりして、
種々の担体に適用できるものではなかった。
【0006】さらに、光触媒をフッ素樹脂で固定化する
方法も、特開平6−315614号工法に提案されてい
る。しかし、フッ素樹脂は高価であるばかりか、光触媒
粒子を強固に接着するためには、触媒粒子表面の大部分
をフッ素樹脂で覆ってしまうことが必要であるところか
ら、粉末単独の場合に比べて触媒活性は著しく低下して
しまうと言う問題があった。また、フッ素樹脂やポリシ
ロキサンなどの難分解性物質の中に光触媒を混練して基
体に担持した例もあるが、上記に同じく耐久性に問題が
あり使用範囲が極めて限定されるものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記背景に
鑑みてなされたものであり、脱臭、殺菌、防汚、排水処
理、藻の成育抑制および各種の化学反応に使用可能で、
種々の環境で使用される場合の光触媒担持用のコーティ
ング剤が解決しなくてはならない課題として、(1)光
触媒と担体との結合性が良好であること、(2)担体に
担持されたときに光触媒活性が大きく低下しないこと、
(3)光触媒による担体および光触媒層の劣化が少な
く、耐久性に優れること、の3点を充足する光触媒コー
ティング剤を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題は、光触媒を
担持した構造体を製造するための光触媒コーティング剤
であって、酸化物換算にてシリカ化合物を0.1〜50
重量%、リチウム化合物を0.01〜20重量%、ホウ
素化合物を0.01〜1%含む水系溶液に、光触媒の粉
末および/またはゾルを固形分換算にて0.1〜50重
量%含有させたことを特徴とする、本発明の光触媒コー
ティング剤によって解決することができる。
【0009】また、本発明は、シラン化合物、リン酸化
合物、アクリルエマルジョン、チタネートカップリン
グ、およびアルミニウムカップリングの1種または2種
以上を添加剤として混合した形態の前記の光触媒コーテ
ィング剤として具体化される。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の光触媒コーティン
グ剤に係る実施形態について、詳細に説明する。本発明
の特徴とする要件は、(1)所定量のシリカ化合物、リ
チウム化合物およびホウ素化合物を含む水系溶液と、
(2)所定量の光触媒との組合せにある。この(1)水
系溶液は、光触媒と担体とを結合するバインダとして機
能する液状材料であって、酸化物換算にてシリカ化合物
を0.1〜50重量%、リチウム化合物を0.01〜2
0重量%、ホウ素化合物を0.01〜1%、それぞれを
含むものである。
【0011】ここで、シリカ化合物として、例えば、珪
酸ナトリウム、またはコロイダルシリカが採用できる。
このうち、コロイダルシリカは、前記水系溶液において
比較的安定しているが、珪酸ナトリウムより結合力に劣
り、ガラス、金属表面に対する安定性に欠け、表面に担
持させる場合に珪酸ナトリウムより高温の加熱処理を必
要とする。一方、珪酸ナトリウムは、市販品として容易
に入手できる珪酸ソーダ1号〜3号の主成分でありシリ
カ分を20%から34%含むものが本発明に適してい
る。
【0012】これらのシリカ化合物は、例えば、珪酸ナ
トリウムの形態では、シリカを酸化物換算で全水系溶液
量100%に対し0.1%〜50%を含有させるのがよ
く、0.5%未満の場合には、接着性が低下する。さら
に30%を越えると粘性が向上すると共に二次粒子が発
生しやすくなる。その結果より好ましい含有量は0.5
%〜30%がより好ましい。
【0013】次ぎに、必須成分であるリチウム化合物
は、水酸化リチウムの形態で添加するのが適当であり、
その好ましい含有量は、酸化物換算で0.01〜20重
量%であり、さらに0.1〜3%の範囲が好ましく、よ
り好ましいのは0.1%〜2%の範囲である。なお、本
発明の前記水系溶液中に存在するリチウムイオンは、バ
インダとしての適度な結合力を発揮させる安定剤として
作用し、前記範囲を外れた低濃度では結合力が劣り、高
濃度では凝集が発生し、担体が金属の場合には著しく結
合力が低下する。
【0014】また、同じく必須成分であるホウ素化合物
を、酸化物換算で0.01〜1%含有し、好ましくは1
0ppm〜5000ppm含有させるのが好ましい。代
表的なホウ素化合物として、硼砂または硼酸を使用すれ
ばよく、前記の含有量の範囲において、得られる光触媒
コーティング剤をより安定化する作用が認められる。
【0015】さらに、この水系溶液のバインダ機能の安
定化、耐水性の改善、強度の向上などを目的とした補助
的添加物として、マグネシウム塩、不定形アルミナ、コ
ロイド状アルミナ水和物などが適宜な組合せで利用可能
である。なお、この水系溶液の濃度の調整には、単に水
量を加減する方法が適当であるが、さらに水以外に親水
性のイソプロピレンアルコールまたは酢酸エチルなどア
ルコール系有機溶媒も選択することができる。
【0016】次ぎに、本発明においてより好ましく利用
され得る有機質添加剤について、詳細に説明する。これ
ら添加剤としては、シラン化合物、リン酸化合物、アク
リルエマルジョン、チタネートカップリング剤、および
アルミニウムカップリング剤の1種または2種以上が、
分散性を向上させると同時に接着性、基材性を安定させ
ることを目的として、添加されるものである。
【0017】(シラン化合物)シラン化合物として、代
表的なものとしてシランカップリング剤がある。これ
は、例えば、X〜Si(OR)3で表示される。ここで
Xは、アミノ基もしくはビニル基、エポキシ基などの有
機物と反応する基を表わし、ORは、メトキシ基もしく
はエトキシ基などの加水分解可能な基を表わす。
【0018】これらのシランカップリング剤としては、
アミノシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピル
メチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシランな
どの1種または2種以上の組合せが採用できる。また、
アルコキシシランが加水分解して脱水縮合した加水分解
生成物も同様に使用することができる。このシラン化合
物の好ましい総添加量は、1.0〜6.0%%の範囲で
ある。
【0019】(チタネートカップリング剤)チタネート
系カップリング剤は、Tiを含む親水基の加水分解性基
と疎水基の側鎖有機官能基とから成り立つチタネートカ
ップリング剤であって、具体的には、イソプロピルトリ
イソデシルベンゼンスルフォニルチタネートなどが適当
である。このチタネートカップリングは、光触媒コーテ
ィング剤全体に対し0.01%〜3%の範囲が好まし
く、さらに好ましいのは、単なる水系にあっては、0.
1〜1%の範囲が好ましく、アルコール系溶媒を含む場
合には、0.1〜2%の範囲が好ましい。この範囲を超
えると、凝集し易く、水系溶液の粘性を高め過ぎる作用
がある。
【0020】(アルミニウムカップリング剤)アルミニ
ウムカップリング剤は、Alを含む親水基の加水分解性
基と疎水基の側鎖有機官能基とから成り立っているカッ
プリング剤であって、具体的には、アセトアルコキシア
ルミニウムジイソプロピレートなどが適当である。この
アルミニウムカップリングは、チタネートカップリング
以上の凝集性を有しており溶液内でチタンやシリカなど
の金属イオンに二次粒子の結晶を起こさせ凝集性を促進
する。これらのチタネートカップリング剤およびアルミ
ネートカップリング剤は、アルコール系溶媒を含む場合
には、分散させるのは容易であるが分散濃度が高くなる
ほど粘性が高まる働きがある。このカップリング剤の好
ましい添加量は、上記のカップリング剤に同じ範囲であ
る。
【0021】なお、前述の通り、本発明の水系溶液で
は、ホウ酸または硼砂が安定剤および分散剤としても作
用するのであるが、アルコール系溶媒を含む場合には、
リン酸またはアクリルエマルジョンを安定剤として用い
ることもできる。この場合、添加濃度は、0.1%〜5
%であり、5%までの使用が安定している。
【0022】次に、本発明の光触媒コーティング剤に添
加される、重要な必須成分である光触媒について説明す
る。この光触媒としては、TiO2 、ZnO、WO3
SrTiO3 、CdS、BaTiO3 、K2 NbO3
Fe2 3 、Ta2 5 、SnO2 、Bi2 3 、Ni
O、Cu2 O、SiO2 、MoS2 、InPb、RuO
2 、CeO2 などの光触媒酸化物、および、これら光触
媒酸化物に、Pt、Rh、RuO2 、Nb、Cu、S
n、Ni、Feなどの金属および/またはこれらの金属
の酸化物を添加したものが使用することができる。ま
た、これらに吸着性能を付与した光触媒、例えばアパタ
イト被覆二酸化チタン(特開平10−244166号公
報参照)も使用することができる。
【0023】本発明の光触媒コーティング剤では、これ
ら光触媒は、粉末状またはゾル状の形態で、前記した水
系溶液中に懸濁状態に混合されているのであり、光触媒
粉末もしくはゾルの含有量は、多量なほど触媒活性が高
くなるものの、結合力と取扱い易さなどとのバランスの
点から0.1〜50重量%、さらには30重量%までが
好ましい。なお、先に説明したのバインダー成分(酸化
物換算にてシリカ化合物、リチウム化合物およびホウ素
化合物の合量)に対する比率では、光触媒/バインダー
で0.5〜5.0(重量比)が触媒効果の面から好まし
い。より好ましくは1.0〜2.5である。
【0024】また、粉末状の場合は、粒子径は50μm
以下とするのが好ましい。特に、ゾル状の光触媒の場
合、粒子径が20nm以下、好ましくは10nm以下の
ものを使用すると、得られる光触媒層の透明性が向上
し、直線透過率が高くなるため、透明性を要求されるガ
ラス基板やプラスチック成形体に塗布する場合に好まし
い。また下地の担体に色や模様が印刷されたものの場合
にこうした透明な光触媒層を塗布すると下地の色や柄を
損なうことがないので好ましい。
【0025】光触媒コーティング剤を担体に施す方法と
しては、スプレー吹き付け法、ディップコーティング
法、スピンコーティング法、スクリーン印刷法等で担体
にコーティングし、これを担体材質によっても異なる
が、20℃以上150℃以下の温度で、加熱、乾燥する
ことにより、適度な光触媒層が得られる。
【0026】なお、コーティング剤に光触媒ゾルを使用
する場合には、安定化のために、酸やアルカリの解膠剤
等を適量、添加しても良い。また、光触媒に対し、5重
量%以下の界面活性剤を添加して、接着性や作業性を良
くすることもできる。
【0027】次に、本発明の光触媒コーティング剤が好
ましく適用される担体について、簡単に説明する。担持
する時に熱をかけられない有機高分子体や天然繊維、熱
や水などで酸化腐食、変形し易い金属、ガラスなどの担
体材質に、この光触媒コーティング剤を用いて高触媒活
性、高耐久性を示す担持構造体が得られる。担体との密
着性を良くするために、表面を放電処理やプライマ−処
理等をした担体を用いても良い。
【0028】担体の形状としては、フィルム状、板状、
管状、繊維状等どのような複雑な形状にでも、この光触
媒コーティング剤によって、光触媒担持構造体を得るこ
とができる。また、担体の大きさは20ミクロン以上で
あれば、本光触媒コーティング剤によって光触媒を強固
に担持することができる。
【0029】本発明に示す光触媒コーティング剤を使用
して得られる光触媒構造体の利用領域は次の通りであ
る。建築材料、建築用塗料、壁紙、農ビフィルム、ブラ
インド、カーテン、カーペット、照明器具、照明灯、ブ
ラックライト、船底・漁網防汚塗料、水処理用充填剤、
防草シート、各種包装資材等。
【0030】また、本発明による光触媒コーティング剤
により得られた光触媒構造体は、JIS K5400に
規定されたサンシャインカーボンアークウェザーメータ
ーによる促進耐候性試験において、1000時間経過後
でも、表面の割れ、膨れ、ヒビわれ、剥離、白亜化など
がなく、付着性が碁盤目テープ法で評価点数6点以上を
維持するような高耐候性を示すものも得られており、前
述のような厳しい環境下でも優れた特性を発揮するもの
となっている。
【0031】
【実施例】以下、実施例1)〜10)および比較例によ
り本発明を具体的に説明するが、後記の表1の評価結果
に示す通り、本発明の光触媒コーティング剤は、使用し
た光触媒と担体との結合力に優れ、担体から剥落する恐
れもなく、また得られた光触媒層は高い光触媒活性を示
した。さらに、長期の紫外線照射によっても劣化するこ
となく優れた長期耐久性が証明されるなど、優れた総合
評価が得られたのである。
【0032】なお、下記実施例1)〜10)に光触媒コ
ーティング剤の内容を示し、それを使用した光触媒構造
体の緒元、およびそれを用いた触媒活性の特性評価方法
を、次の光触媒活性の評価1、2に示す。そして、得ら
れた触媒活性評価結果とその他の特性等を、後記表1に
まとめて示す。なお、本発明は、これらの実施例の形態
に限定されるものではないのは、言うまでもない。
【0033】光触媒活性の評価1:光触媒を担持した大
きさφ64mmの試料を容積3Lのテドラーバック中に
封入した。この容器中にアセトアルデヒドを濃度250
ppm含む混合空気を加え、担持試料に紫外線強度1m
W/cm2 のブラックライトの光を90分照射後、検知
管にて測定し、得られたアセトアルデヒドの減少量より
光触媒活性を評価した。
【0034】光触媒活性の評価2:光触媒を担持した大
きさ9×26mmのガラス板を石英ガラスセルに入れ、
この中にメチレンブルー5ppm溶液を3000μL加
えた。マグネットスターラーにて攪拌しながら、担持試
料に紫外線強度1mW/cm 2 のブラックライトの光を
照射、一定時間後にフォトメーターにて透過率を測定
し、色素の分解量より光触媒活性を評価した。
【0035】(実施例1)γ−(2−アミノエチル)ア
ミノプロピルトリメトキシシラン2.25重量部、チタ
ネートカップリング0.375重量部、アルミニウムカ
ップリング0.075重量部をリチウム2%水溶液に5
倍希釈となるように混合し、珪酸ソーダ11.25重量
部を硼酸1%水溶液190重量部に混合した溶液に混合
する。それにより、得た混合水溶液にアパタイト被覆二
酸化チタン微粒子(昭和電工社製商品名F6-AP)をサン
ドミルにより得た水溶液(ゾル)(40重量%)を4重
量%添加し、混合しコーティング剤を得た。
【0036】(実施例2)γ−(2−アミノエチル)ア
ミノプロピルトリメトキシシラン2.25重量部、チタ
ネートカップリング0.75重量部、アルミニウムカッ
プリング0.075重量部をリチウム2%水溶液に5倍
希釈となるように混合し、珪酸ソーダ15重量部を硼酸
1%水溶液190重量部に混合した溶液に混合する。そ
れにより、得た混合水溶液にアパタイト被覆二酸化チタ
ン微粒子(昭和電工社製商品名F6-AP)をサンドミルに
より得た水溶液(ゾル)(40重量%)を4重量%添加
し、混合しコーティング剤を得た。
【0037】(実施例3)γ−(2−アミノエチル)ア
ミノプロピルトリメトキシシラン2.25重量部、チタ
ネートカップリング1.125重量部、アルミニウムカ
ップリング0.075重量部をリチウム2%水溶液に5
倍希釈となるように混合し、珪酸ソーダ15重量部を硼
酸1%水溶液190重量部に混合した溶液に混合する。
それにより、得た混合水溶液にアパタイト被覆二酸化チ
タン微粒子(昭和電工社製商品名F6-AP)をサンドミル
により得た水溶液(ゾル)(40重量%)を4重量%添
加し、混合しコーティング剤を得た。
【0038】(実施例4)γ−(2−アミノエチル)ア
ミノプロピルトリメトキシシラン2.25重量部、チタ
ネートカップリング0.75重量部、アルミニウムカッ
プリング0.075重量部をリチウム3%水溶液に5倍
希釈となるように混合し、珪酸ソーダ15重量部を硼酸
1%水溶液190重量部に混合した溶液に混合する。そ
れにより、得た混合水溶液にアパタイト被覆二酸化チタ
ン微粒子(昭和電工社製商品名F6-AP)をサンドミルに
より得た水溶液(ゾル)(40重量%)を4重量%添加
し、混合しコーティング剤を得た。
【0039】(実施例5)γ−(2−アミノエチル)ア
ミノプロピルトリメトキシシラン4重量部、チタネート
カップリング1重量部、水溶性アクリルエマルジョン3
重量部をリチウム2%水溶液20重量部と混合し、珪酸
ソーダ100重量部を硼砂2%水溶液50重量部に混合
した溶液に混合する。それにより、得た混合水溶液にア
パタイト被覆二酸化チタン微粒子(昭和電工社製商品名
F6-AP)を3重量%添加し、混合しコーティング剤を得
た。
【0040】(実施例6)珪酸ソーダ100重量部を硼
砂2%、リチウム2%水溶液100重量部に混合した溶
液に混合する。その水溶液にγ−(2−アミノエチル)
アミノプロピルトリメトキシシラン40重量部を混合す
る。それにより、得た混合水溶液にアパタイト被覆二酸
化チタン微粒子(昭和電工社製商品名F6-AP)を3重量
%添加し、混合しコーティング剤を得た。
【0041】(実施例7)γ−(2−アミノエチル)ア
ミノプロピルトリメトキシシラン4重量部、アルミニウ
ムカップリング1重量部をリチウム2%水溶液16重量
部、イソプロピルアルコール4重量部とを混合し、珪酸
ソーダ15重量部を硼砂2%水溶液31重量部に混合し
た溶液に混合する。それにより、得た混合水溶液にアパ
タイト被覆二酸化チタン微粒子(昭和電工社製商品名F6
-AP)を5重量%添加し、混合しコーティング剤を得
た。さらに分散安定剤としてリン酸を0.12重量%添
加した。
【0042】(実施例8)γ−(2−アミノエチル)ア
ミノプロピルトリメトキシシラン8重量部、チタネート
カップリング0.5重量部、アルミニウムカップリング
4重量部をリチウム5%水溶液16重量部と混合し、珪
酸ソーダ17.5重量部を硼酸2.8%水溶液28.5
重量部に混合した溶液に混合する。それにより、得た混
合水溶液にアパタイト被覆二酸化チタン微粒子(昭和電
工社製商品名F6-AP)をサンドミルにより得た水溶液
(ゾル)(40重量%)を4重量%添加し、混合しコー
ティング剤を得た。
【0043】(実施例9)γ−(2−アミノエチル)ア
ミノプロピルトリメトキシシラン6重量部、チタネート
カップリング0.5重量部、アルミニウムカップリング
2重量部をリチウム5%水溶液16重量部と混合し、珪
酸ソーダ17.5重量部を硼酸2.8%水溶液28.5
重量部に混合した溶液に混合する。それにより、得た混
合水溶液にアパタイト被覆二酸化チタン微粒子(昭和電
工社製商品名F6-AP)をサンドミルにより得た水溶液
(ゾル)(40重量%)を4重量%添加し、混合しコー
ティング剤を得た。
【0044】(実施例10)γ−(2−アミノエチル)
アミノプロピルトリメトキシシラン4.5重量部、チタ
ネートカップリング0.5重量部、アルミナゾル1重量
部をリチウム5%水溶液16重量部と混合し、珪酸ソー
ダ17.5重量部を硼酸2.8%水溶液28.5重量部
に混合した溶液に混合する。それにより、得た混合水溶
液にアパタイト被覆二酸化チタン微粒子(昭和電工社製
商品名F6-AP)をサンドミルにより得た水溶液(ゾル)
(40重量%)を4重量%添加し、混合しコーティング
剤を得た。
【0045】(比較例)珪酸ソーダ17.5重量部を硼
酸2.8%水溶液28.5重量部に混合した溶液に混合
する。それにより、得た混合水溶液にアパタイト被覆二
酸化チタン微粒子(昭和電工社製商品名F6-AP)をサン
ドミルにより得た水溶液(ゾル)(40重量%)を4重
量%添加し、混合しコーティング剤を得た。リチウム化
合物やカップリング剤等を添加していないため、粒子の
沈降が必ず起きたりして塗布液として使用する場合、成
膜条件のコントロールが困難で一定品質の光触媒コート
品を得ることはできなかった。
【0046】
【表1】
【0047】表1の担体との結合力の評価は、JIS
K5400に規定された鉛筆硬度試験で行い、硬度で示
した。表1の長期耐久性の評価は、JIS K5400
に規定されたサンシャインカーボンアークウェザーメー
ターによる促進耐候性試験において、1000時間経過
後、付着性が碁盤目テープ法で行った。表1の総合評価
は、左記特性評価によって、ランクA(全く異常な
し)、B(殆ど異常なし)、C(実用上支障がない)、
D(問題あり)で表示した。
【0048】
【発明の効果】本発明の光触媒コーティング剤は、以上
説明したように構成されているので、光触媒を各種担体
に強固に担持させることができ、光触媒本来の触媒活性
を十分に発揮できるうえ、紫外線に長期に曝されても劣
化しないなどの特性を発揮して、脱臭、殺菌、防汚、排
水処理、藻の成育抑制および各種の化学反応になど極め
て広範囲な用途を持った高活性の光触媒構造体を構成す
ることができるという優れた効果がある。よって本発明
は、従来の問題点を解消した光触媒コーティング剤とし
て、その工業的価値はきわめて大なるものがある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蜷川 博生 愛知県名古屋市中区錦1丁目10番27号 オ カハタ東海株式会社内 Fターム(参考) 4G069 AA05 BA02A BA04A BA04B BA21C BA48A BB02A BB04A BB06A BB09A BB14B BC03A BC04C BC09B BC12A BC13A BC16C BC18A BC21A BC22A BC25A BC31A BC35A BC36A BC43A BC50A BC55A BC56A BC59A BC60A BC66A BC68A BC70A BC71A BC75A BD03C BE08C BE32C DA03 4J038 CG001 DL031 HA176 HA216 HA446 HA456 HA476 JC32 JC35 JC38 MA08 MA10 NA27

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光触媒を担持した構造体を製造するための
    光触媒コーティング剤であって、酸化物換算にてシリカ
    化合物を0.1〜50重量%、リチウム化合物を0.0
    1〜20重量%、ホウ素化合物を0.01〜1%含む水
    系溶液に、光触媒の粉末および/またはゾルを固形分換
    算にて0.1〜50重量%含有させたことを特徴とする
    光触媒コーティング剤。
  2. 【請求項2】シラン化合物、リン酸化合物、アクリルエ
    マルジョン、チタネートカップリング、およびアルミニ
    ウムカップリングの1種または2種以上を添加剤として
    混合した請求項1に記載の光触媒コーティング剤。
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