JP2003273432A - パルスレーザ発振方法と発振器 - Google Patents

パルスレーザ発振方法と発振器

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JP2003273432A
JP2003273432A JP2002076570A JP2002076570A JP2003273432A JP 2003273432 A JP2003273432 A JP 2003273432A JP 2002076570 A JP2002076570 A JP 2002076570A JP 2002076570 A JP2002076570 A JP 2002076570A JP 2003273432 A JP2003273432 A JP 2003273432A
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laser
pulse
oscillator
mirror
laser diode
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JP2002076570A
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Masaki Kondo
昌樹 近藤
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高出力でかつ繰り返し周波数の可変なパルス
レーザ発振器を得る。 【解決手段】 レーザダイオードにより励起されたレー
ザ媒質4から発するレーザ光の強弱を半導体過飽和吸収
鏡6により強調してパルス列を発生する第1の発振器2
5と、第1の発振器25から入力された短パルス列の内
の1パルスを取り出し、光強度をポッケルスセル16の
オン期間パルス増幅しオフにより増幅された1パルスを
出力する第2の発振器26を備え、第1の発振器25で
半導体過飽和吸収鏡6による受動モード同期方式によっ
て短パルス列を発生し、第2の発振器26で増幅し、所
望の繰り返し周波数に応じて設定されたタイミングで出
力するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパルスレーザ発振方
法と発振器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、既に1960年代からナノ秒、ピ
コ秒の光パルスが様々な分野で利用されてきた。近年で
は、ピコ秒、フェムト秒の領域で半導体レーザを用いて
レーザ媒質で励起させ、発振する製品として市販されて
おり、レーザの専門家以外にも利用し易いものとなって
いる。
【0003】レーザから極めて短いパルスを発生させる
ためには、モード同期が必要になる。モード同期には、
能動モード同期と受動モード同期とがある。能動モード
同期は、例えば音響光学変調器によりレーザ発振器内の
損失による強度変調を発生させ、パルス列を形成する方
法である。また、受動モード同期は、例えば過飽和吸収
鏡を用いて光自身の強弱を強調させてパルスを形成する
方法である。
【0004】この過飽和吸収鏡を用いた受動モード同期
でのレーザ発振器の構成を図5を参照して説明する。半
導体レーザ101から発したレーザ光は集光レンズ10
2によって励起窓103を通してレーザ媒質104を励
起させる。レーザ光は出力鏡105と半導体過飽和吸収
鏡107との間で共振する。ミラー106はレーザ媒質
104内にレーザ光が集光するように凹ミラーが用いら
れている。
【0005】このような構成で、半導体レーザ光が連続
光であっても、半導体過飽和吸収鏡107自体が光の強
弱を強調し、短パルスを発生する。このとき、パルス間
隔は、その共振器長さを光が1往復する時間となる。例
えば、共振器長が2mであれば、パルス列間隔は、図6
に示すように13nsになる。半導体過飽和吸収鏡10
7は、一定のエネルギー密度で作用し、ある闘値以下だ
と短パルスを発せず、またあるエネルギー密度以上だ
と、生成したパルスが2重になって動作が不安定にな
る。従って、半導体過飽和吸収鏡107を正常に動作さ
せるためには、一定のエネルギー密度のレーザ光を照射
する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図5に示すよ
うな構成では、発生する短パルスの出力や繰り返し周波
数が限られたものになる。例えば、励起光の半導体レー
ザの出力を増加させ、短パルス出力を増加させようとす
ると、半導体飽和吸収鏡に正常動作以上のエネルギーが
照射され、動作が不安定になって高出力が望めない。ま
た、繰り返し周波数も、共振器長から一義的に決定さ
れ、ユーザが望む周波数での発振ができないという問題
があった。
【0007】また、出力、パルス列の時間的安定性が得
られにくいという問題もある。その原因として、受動モ
ード同期方式は半導体過飽和吸収鏡、共振器長によりパ
ルス幅、パルス間隔が一義的に決定されるため、例えば
温度、振動、空気密度などの外因により共振器が微小に
変形し、共振器長が変化すると、図6に破線で示すよう
にパルス列にジッタをもたらしたり、パルスに光強度の
ばらつきをもたらしたりすることになる。光強度のばら
つきは、パルス1発あたりの出力の変化を示している。
【0008】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、高出
力でかつ繰り返し周波数の可変なパルスレーザ発振方法
と発振器を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のパルスレーザ発
振方法は、レーザダイオードからのレーザ光により励起
されたレーザ媒質から発するレーザ光の強弱を、半導体
過飽和吸収鏡にて強調してパルス列を発生し、このパル
ス列に対して1パルスだけを取り出し、ポッケルスセル
のオン期間はパルス増幅し、ポッケルスセルのオフによ
り増幅された1パルスを出力するものであり、ポッケル
スセルオフのタイミングを設定することで、高出力で繰
り返し周波数を可変できるパルスレーザを発振できる。
【0010】また、半導体過飽和吸収鏡を光軸方向に移
動させることにより、パルス列の乱れを防止すると、ジ
ッタや強度ばらつきを抑制してパルス列、出力の安定化
を図ることができる。。
【0011】また、ポッケルスセルのオン期間を変化さ
せることにより、パルス増幅の度合いを変化させると、
出力を変化させることができる。
【0012】また、レーザダイオード印加電流値と半導
体過飽和吸収鏡の光軸方向の位置とレーザ出力の関係を
予め測定した測定結果に基づいて、レーザダイオード印
加電流値に応じて半導体過飽和吸収鏡の位置を調整する
と、安定した自己発振を行わせ、安定した出力を得るこ
とができる。
【0013】また、レーザダイオード印加電流値とパル
ス増幅時間とレーザ出力の関係を予め測定した測定結果
に基づいて、レーザダイオード印加電流値に応じてパル
ス増幅時間を変化させると、最も効率の良い発振が得ら
れ、安定した出力が得られる。
【0014】また、本発明のパルスレーザ発振器は、レ
ーザダイオードからのレーザ光により励起されたレーザ
媒質から発するレーザ光の強弱を半導体過飽和吸収鏡に
て強調してパルス列を発生する第1の発振器と、第1の
発振器から入力されたパルス列に対して1パルスだけを
取り出しポッケルスセルのオン期間はパルス増幅し、ポ
ッケルスセルのオフにより増幅された1パルスを出力す
る第2の発振器とを備えたものであり、第1の発振器に
おいて半導体過飽和吸収鏡で発生したパルス列の内の1
パルスを第2の発振器において増幅するとともにポッケ
ルスセルオフのタイミングを設定することで、高出力で
繰り返し周波数を可変できるパルスレーザ発振器を得る
ことができる。
【0015】第1の発振器は、レーザダイオードからの
レーザ光が入力される励起窓とレーザ媒質と1方向の偏
光だけを抽出するブリュースタ板と半導体過飽和吸収鏡
と出力鏡を備え、第2の発振器は、第1の発振器からの
パルス列が入力する部分透過ミラーと偏光板と偏光板の
一方の反射方向の光軸上に配設されたレーザ媒質とレー
ザダイオードからのレーザ光が入力される励起窓と偏光
板の他方の反射方向の光軸上に配設されたポッケルスセ
ルと全反射ミラーを備えた構成とするのが好適である。
【0016】また、半導体過飽和吸収鏡を光軸方向に移
動させる手段を有すると、パルス列の乱れを防止してジ
ッタや強度ばらつきを抑制し、パルス列、出力の安定化
を図ることができる。
【0017】また、ポッケルスセルのオン期間を変化さ
せる手段を有すると、パルス増幅の度合いを変化させ、
出力を変化させることができる。
【0018】また、レーザダイオード印加電流値と半導
体過飽和吸収鏡の光軸方向の位置とレーザ出力の関係を
予め測定した測定結果に基づいて、レーザダイオード印
加電流値に応じて半導体過飽和吸収鏡の位置を調整する
と、安定した自己発振を行わせ、第2の発振器に安定し
たパルスを入射して第2の発振器から安定した出力を得
ることができる。
【0019】また、レーザダイオード印加電流値とパル
ス増幅時間とレーザ出力の関係を予め測定した測定結果
に基づいて、レーザダイオード印加電流値に応じてパル
ス増幅時間を変化させると、最も効率の良い発振とな
り、安定した出力を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明のパルスレーザ発振
器の各実施形態について、図1〜図4を参照して説明す
る。
【0021】(第1の実施形態)本実施形態のパルスレ
ーザ発振器の構成を示す図1において、半導体レーザに
結合された光ファイバー1からの光は、集光レンズ2に
よって励起窓3を通してレーザ媒質4に導入されて励起
される。レーザ媒質4には、例えばNd:YLF、YA
G、YVO4などが使用できる。また、ブリュースタ板
5により1方向の偏光だけを抽出して共振させる。レー
ザ光は出力窓8と励起窓3との間で連続光(CW光)と
して共振する。この状態で半導体過飽和吸収鏡6により
光の強弱が強調され、パルス列が形成される。このパル
ス列は第1のフォトダイオード7により検出されて第1
のオシロスコープ20のモニターに表示される。出力鏡
8から出た光はミラー9により方向が変えられる。以上
の構成要素にて第1の発振器25が構成されている。こ
の第1の発振器25は慣例上オシレータと呼ばれること
もある。従来例ではこの状態でパルスを発振している。
【0022】本実施形態では、ミラー9からの光が第2
の発振器26に導入される。導入された光は、部分透過
ミラー10によりパルス列は数%は透過し、90数%は
反射する。透過した光は偏光板15を透過し、ポッケル
スセル16を透過する。ポッケルスセル16は電圧印加
により光の偏光方向を変えることができる。例えば、第
1の発振器25からの水平偏光成分のみの光が偏光板1
5を透過しポッケルスセル16を透過し全反射ミラー1
7により反射し、再びポッケルスセル16を通過すると
垂直偏光成分のみの光となる。この光が偏光板15によ
り反射され、Y2方向に進む。その後レーザ媒質14を
通過し、励起窓13により反射する。
【0023】レーザ媒質14は半導体レーザに接続され
た光ファイバー11から集光レンズ12を介して入力さ
れたレーザ光により連続的に励起されており、Y2方向
からの光を増幅する。励起窓13で反射した光は再びレ
ーザ媒質14により増幅され偏光板15で反射してY1
方向に進み、再びポッケルスセル16を通過する。この
ときのポッケルスセル16は垂直方向成分の光を通過さ
せる。全反射ミラー17と励起窓13に閉じ込められた
光は、第2の発振器26内でラウンドトリップを繰り返
し増幅される。この様子は第2のフォトダイオード18
によって検出され、第2のオシロスコープ21のモニタ
ーに表示される。
【0024】この第2の発振器26による増幅はある最
大値を有し、ラウンドトリップを長くしても増幅度合い
の最大値は変わらない。そのため、増幅が最大になった
時点でポッケルスセル16をオフし、水平偏光成分の光
が抽出される。この光はその後偏光板15を透過し、部
分反射ミラー10で90数%がZ方向に反射され、短パ
ルスレーザとして発振する。その出力は第3のフォトダ
イオード19で検出され、第3のオシロスコープ22の
モニターに表示される。
【0025】第1のオシロスコープ20からパルスの立
ち上がり又は立ち下がりのタイミングでトリガーを発生
させ、これをトリガー増幅器23で増幅し、ポッケルス
セルドライバー24に送られる。ポッケルスセルドライ
バー24はトリガー信号によりオンされる。ポッケルス
セル16のオフのタイミングは、予め第2の発振器26
での増幅が最大になる時間が求められてその時間に設定
されている。
【0026】このような構成ではトリガー信号のサンプ
リングの繰り返し周波数を設定することで、パルスの繰
り返し周波数を決定することができる。また、第2の発
振器26でレーザ光が増幅される間の時間を変化させる
ことで、その増幅度合いを変化させて出力できるととも
に出力を安定にすることができる。
【0027】なお、第2の発振器26から発生したパル
ス光は部分透過ミラー10によりZ方向に反射される
が、数%の光は第1の発振器25に逆戻りし、第1の発
振器25のパルス発振を不安定にする可能性がある。そ
こで、第1の発振器25への戻り光を遮断するために、
第1発振器25と第2の発振器26の間に、1方向の光
は透過し、他の方向の光は遮断する機能を持つアイゾレ
ータ27が挿入されている。
【0028】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態について、図1を参照して説明する。なお、以
下の実施形態の説明においては、先行する実施形態と同
一の構成部分についは説明を省略して相違点のみを説明
する。
【0029】本実施形態においては、半導体過飽和吸収
鏡6を、図1に矢印X1、X2で示すように移動させる
手段(図示せず)を設けている。その移動手段として
は、応答速度が速い、ピエゾまたはボイスコイルアクチ
ュエータが好適である。この移動手段にて半導体過飽和
吸収鏡6を移動させて共振器長を変化させ、第1のオシ
ロスコープ20に表示されたパルス列のジッタや強度ば
らつきが最小になるように調整し、パルス列の安定性を
図っている。
【0030】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態について、図1と図2を参照して説明する。
【0031】図2において、(a)は第1のフォトダイ
オード7により検出された信号、(b)はトリガー信号
によりオンされ、その後設定された時間後にオフするポ
ッケルスセルドライバー24の出力信号、(c)は第2
のフォトダイオード18により検出された信号、(d)
は第3のフォトダイオード19により検出された信号、
(e)はトリガー増幅器23からのトリガー信号であ
る。
【0032】本実施形態では、図2(d)の第3のフォ
トダイオード19の出力が一定になるように、図2
(b)のポッケルスセルドライバー24におけるポッケ
ルスセル16のオフタイミングを調整するように構成
し、出力信号を一定に保ち、安定性を図っている。
【0033】(第4の実施形態)次に、本発明の第4の
実施形態について、図1と図3を参照して説明する。
【0034】本実施形態においては、第1の発振器25
から安定したパルスを生成し、第2の発振器26から安
定した出力を得るようにしている。第1の実施形態にお
いて半導体過飽和吸収鏡6をX1、X2方向に移動させ
た時に、第1のオシロスコープ20においてモードロッ
ク波形が得られるレーザダイオード最小入力電流値(闘
値=threshould)と、自己発振するレーザダ
イオードの最大、最小入力電流値の関係を図3に示すよ
うに予め求める。
【0035】ここで、半導体過飽和吸収鏡6の位置を遠
ざけると、発振の闘値は変化しないが、レーザダイオー
ド入力電流値は減少し、自己発振の領域も減少する。こ
の場合、例えばZ位置が18mmから19mmの領域で
あれば、入力電流を1150mAに一定することで安定
した自己発振が得られる。このように半導体過飽和吸収
鏡6の位置で自己発振が安定する領域がある。逆に、励
起用レーザダイオードの寿命を向上するためには、入力
電流を低くしてZ位置を20.5mmにすることで自己
発振を行うことができる。
【0036】このように、レーザダイオード印加電流値
とモードロックする半導体過飽和吸収鏡6の光軸方向の
動作距離との関係を予め測定し、レーザダイオード印加
電流値に応じて半導体過飽和吸収鏡6の位置を移動調整
させることで安定した自己発振を行うことができる。か
くして、第2の発振器26に安定したパルスを入射し、
第2の発振器26から安定した出力を得ることができ
る。一方、励起用レーザダイオードの動作電流を小さく
して発振することも可能であるため、レーザダイオード
の寿命を向上することもできる。
【0037】(第5の実施形態)次に、本発明の第5の
実施形態について、図1と図4を参照して説明する。
【0038】本実施形態は、第2の発振器26から安定
した出力を得るものである。図4は、第2の発振器26
において励起入力(10W、11W、12W、13W、
14W)に対して、パルス増幅時間(build up
time)を変化させた時のレーザ出力(outpu
t power)の関係を示している。なお、励起入力
と励起レーザダイオード印加電流の関係は線形である。
図4から、励起入力に応じた最適パルス増幅時間が存在
することが分かる。従って、本実施形態では、レーザ出
力(output power)を変化させる場合に、
励起入力を変化させるとともにその励起入力で最適なパ
ルス増幅時間(build up time)に設定す
るようにしている。即ち、図4の関係を予め測定してお
き、励起入力に応じたパルス増幅時間を一義的に設定し
て所定の出力を得ることにより、レーザとして最も効率
の良い発振となり、安定した出力を効率的に得ることが
できる。
【0039】
【発明の効果】本発明のパルスレーザ発振方法によれ
ば、以上の説明から明らかなように、レーザダイオード
からのレーザ光により励起されたレーザ媒質から発する
レーザ光の強弱を、半導体過飽和吸収鏡にて強調してパ
ルス列を発生し、このパルス列に対して1パルスだけを
取り出し、ポッケルスセルのオン期間はパルス増幅し、
ポッケルスセルのオフにより増幅された1パルスを出力
するので、ポッケルスセルオフのタイミングを設定する
ことで、高出力で繰り返し周波数を可変できるパルスレ
ーザを発振できる。
【0040】また、半導体過飽和吸収鏡を光軸方向に移
動させることにより、パルス列の乱れを防止すると、ジ
ッタや強度ばらつきを抑制してパルス列、出力の安定化
を図ることができる。。
【0041】また、ポッケルスセルのオン期間を変化さ
せることにより、パルス増幅の度合いを変化させると、
出力を変化させることができる。
【0042】また、レーザダイオード印加電流値と半導
体過飽和吸収鏡の光軸方向の位置とレーザ出力の関係を
予め測定した測定結果に基づいて、レーザダイオード印
加電流値に応じて半導体過飽和吸収鏡の位置を調整する
と、安定した自己発振を行わせ、安定した出力を得るこ
とができる。
【0043】また、レーザダイオード印加電流値とパル
ス増幅時間とレーザ出力の関係を予め測定した測定結果
に基づいて、レーザダイオード印加電流値に応じてパル
ス増幅時間を変化させると、最も効率の良い発振が得ら
れ、安定した出力が得られる。
【0044】また、本発明のパルスレーザ発振器によれ
ば、第1の発振器における半導体過飽和吸収鏡で発生し
たパルス列の内の1パルスを、第2の発振器において増
幅するとともにポッケルスセルオフのタイミングを設定
することで、高出力で、繰り返し周波数を可変できるパ
ルスレーザ発振器を得ることができる。
【0045】また、半導体過飽和吸収鏡を光軸方向に移
動させる手段を有すると、パルス列の乱れを防止してジ
ッタや強度ばらつきを抑制し、パルス列、出力の安定化
を図ることができる。
【0046】また、ポッケルスセルのオン期間を変化さ
せる手段を有すると、パルス増幅の度合いを変化させ、
出力を変化させることができる。
【0047】また、レーザダイオード印加電流値と半導
体過飽和吸収鏡の光軸方向の位置とレーザ出力の関係を
予め測定した測定結果に基づいて、レーザダイオード印
加電流値に応じて半導体過飽和吸収鏡の位置を調整する
と、安定した自己発振を行わせ、第2の発振器に安定し
たパルスを入射して第2の発振器から安定した出力を得
ることができる。
【0048】また、レーザダイオード印加電流値とパル
ス増幅時間とレーザ出力の関係を予め測定した測定結果
に基づいて、レーザダイオード印加電流値に応じてパル
ス増幅時間を変化させると、最も効率の良い発振とな
り、安定した出力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパルスレーザ発振器の第1及び第2の
実施形態の構成図である。
【図2】本発明のパルスレーザ発振器の第3実施形態に
おける信号波形図である。
【図3】本発明のパルスレーザ発振器の第4の実施形態
における半導体過飽和吸収鏡の位置と入力電流値の自己
発振の関係を示す図である。
【図4】本発明のパルスレーザ発振器の第5の実施形態
における励起入力に応じたパルス増幅時間と出力特性の
関係を示す図である。
【図5】従来例におけるパルスレーザ発振器の構成図で
ある。
【図6】同従来例における出力パルス列の波形図であ
る。
【符号の説明】 3 励起窓 4 レーザ媒質 5 ブリュースタ板 6 半導体過飽和吸収鏡 8 出力窓 10 部分反射ミラー 13 励起窓 14 レーザ媒質 15 偏光板 16 ポッケルスセル 17 全反射ミラー 24 ポッケルスセルドライバー 25 第1の発振器 26 第2の発振器

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザダイオードからのレーザ光により
    励起されたレーザ媒質から発するレーザ光の強弱を、半
    導体過飽和吸収鏡にて強調してパルス列を発生し、この
    パルス列に対して1パルスだけを取り出し、ポッケルス
    セルのオン期間はパルス増幅し、ポッケルスセルのオフ
    により増幅された1パルスを出力することを特徴とする
    パルスレーザ発振方法。
  2. 【請求項2】 半導体過飽和吸収鏡を光軸方向に移動さ
    せることにより、パルス列の乱れを防止することを特徴
    とする請求項1記載のパルスレーザ発振方法。
  3. 【請求項3】 ポッケルスセルのオン期間を変化させる
    ことにより、パルス増幅の度合いを変化させることを特
    徴とする請求項1又は2記載のパルスレーザ発振方法。
  4. 【請求項4】 レーザダイオード印加電流値と半導体過
    飽和吸収鏡の光軸方向の位置とレーザ出力の関係を予め
    測定した測定結果に基づいて、レーザダイオード印加電
    流値に応じて半導体過飽和吸収鏡の位置を調整すること
    を特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のパルスレー
    ザ発振方法。
  5. 【請求項5】 レーザダイオード印加電流値とパルス増
    幅時間とレーザ出力の関係を予め測定した測定結果に基
    づいて、レーザダイオード印加電流値に応じてパルス増
    幅時間を変化させることを特徴とする請求項1〜4の何
    れかに記載のパルスレーザ発振方法。
  6. 【請求項6】 レーザダイオードからのレーザ光により
    励起されたレーザ媒質から発するレーザ光の強弱を半導
    体過飽和吸収鏡にて強調してパルス列を発生する第1の
    発振器と、第1の発振器から入力されたパルス列に対し
    て1パルスだけを取り出しポッケルスセルのオン期間は
    パルス増幅し、ポッケルスセルのオフにより増幅された
    1パルスを出力する第2の発振器とを備えたことを特徴
    とするパルスレーザ発振器。
  7. 【請求項7】 第1の発振器は、レーザダイオードから
    のレーザ光が入力される励起窓とレーザ媒質と1方向の
    偏光だけを抽出するブリュースタ板と半導体過飽和吸収
    鏡と出力鏡を備え、第2の発振器は、第1の発振器から
    のパルス列が入力する部分透過ミラーと偏光板と偏光板
    の一方の反射方向の光軸上に配設されたレーザ媒質とレ
    ーザダイオードからのレーザ光が入力される励起窓と偏
    光板の他方の反射方向の光軸上に配設されたポッケルス
    セルと全反射ミラーを備えていることを特徴とする請求
    項6記載のパルスレーザ発振器。
  8. 【請求項8】 半導体過飽和吸収鏡を光軸方向に移動さ
    せる手段を有したことを特徴とする請求項6又は7記載
    のパルスレーザ発振器。
  9. 【請求項9】 ポッケルスセルのオン期間を変化させる
    手段を有したことを特徴とする請求項6〜8の何れかに
    記載のパルスレーザ発振器。
  10. 【請求項10】 レーザダイオード印加電流値と半導体
    過飽和吸収鏡の光軸方向の位置とレーザ出力の関係を予
    め測定した測定結果に基づいて、レーザダイオード印加
    電流値に応じて半導体過飽和吸収鏡の位置を調整したこ
    とを特徴とする請求項6〜9の何れかに記載のパルスレ
    ーザ発振器。
  11. 【請求項11】 レーザダイオード印加電流値とパルス
    増幅時間とレーザ出力の関係を予め測定した測定結果に
    基づいて、レーザダイオード印加電流値に応じてパルス
    増幅時間を変化させたことを特徴とする請求項6〜10
    の何れかに記載のパルスレーザ発振器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008510322A (ja) * 2004-12-30 2008-04-03 イムラ アメリカ インコーポレイテッド ファイバレーザシステムにおけるモードロックを獲得および維持する方法ならびに装置
JP2011014913A (ja) * 2010-07-16 2011-01-20 Komatsu Ltd 極端紫外光源装置用ドライバレーザシステム

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