JP2003269248A - 車両用内燃機関の外殻構造 - Google Patents

車両用内燃機関の外殻構造

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JP2003269248A
JP2003269248A JP2002071619A JP2002071619A JP2003269248A JP 2003269248 A JP2003269248 A JP 2003269248A JP 2002071619 A JP2002071619 A JP 2002071619A JP 2002071619 A JP2002071619 A JP 2002071619A JP 2003269248 A JP2003269248 A JP 2003269248A
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combustion engine
internal combustion
shell structure
outer shell
crank
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JP2002071619A
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English (en)
Inventor
Yutaka Imoto
豊 井元
Masahiro Kuroki
正宏 黒木
Naoki Inoue
直樹 井上
Tomokazu Sakamoto
友和 坂本
Atsushi Morimoto
淳 森本
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用内燃機関の小型化、製作容易化、およ
び組立て容易化を図る。 【解決手段】 クランク軸収納空間を形成する前後上下
の周壁を備え、左右両側面が開放された枠体形状をなす
内燃機関本体、上記内燃機関本体の側面に当接して設け
られ、クランク軸を回転自在に支持する左右一対の板状
部材からなるクランク支持部材、および上記クランク支
持部材の外側面に設けられ、前記各部材と共締めされる
サイドパネルを備えた内燃機関の外殻構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用内燃機関の外
殻構造の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に市販されている車両用内燃
機関の外殻構造は、クランクケースが、クランク軸の軸
方向に4分割され、中間の2部分にクランク軸を支持す
るための軸受壁を一体に形成していた。この構造のクラ
ンクケースでは、接合部が3箇所と多く、接合部すべて
にシール手段を施さなければならないので、大型化し、
組立ての手間がかかる等という問題があった。
【0003】これに対して、内燃機関の外殻構造の改良
に関する提案がなされている。その一つとして、特開昭
62−288351号公報に記載のものが知られてい
る。これは、クランクケース本体とクランク支持部材を
別体とするものである。しかしながら、この構造では、
クランク支持部材がクランクケース本体部材の内部に収
納される構造のため、クランクケースのクランク軸方向
の幅が広くなり、またクランクケース製作の生産性が低
く、さらに内燃機関組立てにも手数がかかる。また、ク
ランクケース部とシリンダブロック部とが別体であるの
で、組立てに余分な手数がかかる。
【0004】
【解決しようとする課題】本発明は上記従来技術の欠点
を解消し、車両用内燃機関の小型化、製作容易化、およ
び組立て容易化を可能にする車両用内燃機関の外殻構造
を提案しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段および効果】本発明は上記
課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明
は、クランク軸収納空間を形成する前後上下の周壁を備
え、左右両側面が開放された枠体形状をなす内燃機関本
体、上記内燃機関本体の側面に当接して設けられ、クラ
ンク軸を回転自在に支持する左右一対の板状部材からな
るクランク支持部材、および上記クランク支持部材の外
側面に設けられ、前記各部材と共締めされるサイドパネ
ルを備えたことを特徴とする車両用内燃機関の外殻構造
に関するものである。
【0006】本発明の車両用内燃機関の外殻構造におい
ては、上記のように、内燃機関本体が一種の筒状であ
り、サイドパネルの横幅(クランク軸方向寸法)も薄い
ので、両方ともダイカスト成形が容易である。また、ク
ランク支持部材は板材から削出するので製作が簡単であ
る。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の車両用内燃機関の外殻構造において、上記サイドパネ
ルに、内燃機関本体部と後車軸とをつなぐリヤフォーク
部が一体に形成されていることを特徴とするものであ
る。
【0008】上記サイドパネルは、クランクケース部に
おける厚さ(クランク軸方向寸法)の変化が少ないの
で、長尺のものの鋳造において、金型幅や鋳造装置可動
幅の小さい小型装置で製造が可能であるため、この外殻
構造の内燃機関を自動二輪車に搭載するに当たってリヤ
フォーク部を一体とした長尺のサイドパネルを製作する
ことができ、生産性を高めることができる。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の車両用内燃機関の外殻構造において、上記リヤフォー
ク部の内部に、補機収納部が形成されていることを特徴
とするものである。
【0010】サイドパネル部を利用して補機を収納する
ようにしたもので、空きスペースの有効利用を図ったも
のである。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の車両用内燃機関の外殻構造において、上記補機収納部
の外面に、冷却フィンが設けてあることを特徴とするも
のである。
【0012】これは、冷却フィンによって、補機の発熱
・温度上昇を冷却すると共に、冷却フィンの存在によっ
て、リヤフォーク部を補強し、軽量化を図るものであ
る。
【0013】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の車両用内燃機関の外殻構造において、内燃機関本体の
周壁に、クランク軸収納空間に連通するシリンダ孔を備
えたシリンダブロックが一体的に形成されていることを
特徴とするものである。
【0014】シリンダブロックが内燃機関本体と一体化
しているので、シリンダ孔の加工性も向上する。また組
立てが容易となる。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
の車両用内燃機関の外殻構造において、クランク支持部
材およびサイドパネルは、左右一対で内燃機関本体の両
側面に設けられることを特徴とするものである。
【0016】外殻構造が単純部材を構成して組立てられ
るので、内燃機関の組立ての生産性が向上し、コストダ
ウンとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の車両用内燃機関を
搭載したペダル付き自動二輪車1の側面図である。ヘッ
ドパイプ2から後方斜め下向きに延出した車体フレーム
3は、後部が斜め上方に湾曲して車体ボディを構成して
おり、ヘッドパイプ2にステアリングシャフト4が軸支
され、ステアリングシャフト4の上部に左右に展開した
ハンドル5が設けられ、ステアリングシャフト4から下
方へ延出したフロントフォーク6に前輪7が軸支されて
いる。車体フレーム3の後端部の斜め上向きになった部
分にシートポスト8が嵌挿されて、同シートポスト8の
上端にシート9が設けられている。
【0018】車体フレーム3の下部には、前後方向に長
尺のパワーユニット20が、その前部で取付ボルトによっ
て固定され、後方へ延伸している。同パワーユニット20
の後半部は二股に分岐し、後端に後輪10が軸支されてい
る。パワーユニット20の前部には、車両用単気筒内燃機
関21が一体的に組込まれている。シートポスト8の後
方、かつ後輪10の上方に配置されている燃料タンク11
は、車体フレーム3の後端部に連結支持されており、同
燃料タンク11の下方の、内燃機関21との間には、気化器
12が配設されている。
【0019】前記パワーユニット20には、左右方向に向
く4本の主要な回転軸が設けてある。前から順に、ペダ
ル軸22、クランク軸23、中間軸24、後車軸25である。ペ
ダル軸22には左右一対のアーム13を介してペダル14が設
けられている。
【0020】図2は上記4本の軸を含むパワーユニット
20の水平断面図である。図において、パワーユニット20
の枠組みは、前部中央に設けてある内燃機関本体26、同
内燃機関本体26の左右に設けてある左右同形の左側クラ
ンクホルダ27と右側クランクホルダ28、左側クランクホ
ルダ27の外側に接して設けてある左側サイドパネル29、
前記右側クランクホルダ28の外側に接して設けてある右
側サイドパネル30、前記左側サイドパネル29の後方に設
けてあるミッションケース31、前記ミッションケース31
の内側に設けてある後部軸支持部材32、前記左側サイド
パネル29とミッションケース31との外側を覆う左側カバ
ー33、および前記右側サイドパネル30の外側を覆う右側
前部カバー34Aと右側後部カバー34Bから構成されてい
る。この内、内燃機関本体26、左右のクランクホルダ2
7、28、左右のサイドパネル29、30の5部材によって内
燃機関の外殻構造が構成されている。なお、内燃機関本
体26、左右のクランクホルダ27、28は鋼製、左右のサイ
ドパネル29、30、ミッションケース31、後部軸支持部材
32、右側前部カバー34Aはアルミ合金製、左側カバー3
3、右側後部カバー34Bは合成樹脂製である。
【0021】図2において、パワーユニット20の左側カ
バー33の内側には、人力伝達機構35とVベルト式無段変
速機構40が設けられている。ペダル軸22に嵌着されたド
ライブスプロケット36と、後車軸25にワンウエイクラッ
チ37を介して軸支されたドリブンスプロケット38との間
に、無端状のチェーン39が架渡されて人力伝達機構35が
構成され、ペダル14を漕ぐ踏力がチェーン39を介して後
輪10に伝達される。後輪10の回転はワンウエイクラッチ
37の作用によりペダル14には伝達されないようになって
いる。
【0022】図2において、クランク軸23の左端部に設
けられたドライブプーリ41と、後車軸25の前方に設けら
れた中間軸24に回転自在に軸支されたドリブンプーリ42
との間に、Vベルト43が架渡されてVベルト式無段変速
機構40が構成されている。中間軸24の左端に設けられた
遠心クラッチ(発進クラッチ)44がドリブンプーリ42と
中間軸24とを係脱し、中間軸に形成された小径ギア45
と、後車軸25にワンウエイクラッチ46を介して嵌合され
た大径ギア47とが噛合して減速ギア機構が構成されてい
る。
【0023】さらに、図2において、クランク軸23の右
端にはACGスタータ50が設けてある。同ACGスター
タ50のアウタロータ51にはプーリ51aが形成されてい
る。一方ペダル軸22の外側には、ファン中空軸52が、回
転自在に支持され、同ファン中空軸52に送風ファン53が
キー固定されている。ファン中空軸52にはプーリ54が嵌
着され、前記ACGスタータ50のアウタロータ51のプー
リ51aとの間に架渡されたベルトによって、クランク軸
23の回転が送風ファン53に伝達される。なおこの間の動
力伝達は、ベルトの替わりに、ACGスタータ50のアウ
タロータ51にギアを設け、送風ファン53のファン中空軸
52にもギアを設け、これらギアの噛合いによって行うこ
とも可能である。
【0024】図2に示される右側サイドパネル30は、内
燃機関側部から後方へ伸び、内燃機関と後車軸とをつな
ぐ右側リヤフォーク部30aを一体に備えている。リヤフ
ォーク部30aに形成された凹部55に、ACGスタータ駆
動回路基板、ACGスタータ制御回路基板、電子制御装
置などの補機類56が収納されている。これら電子機器か
らの発熱を冷却するために、上記凹部55の外面(後輪に
対面する側)には冷却用フィン57が右側サイドパネル30
に一体的に形成してある。
【0025】図3は内燃機関本体26の内部および周辺を
示す従断面図である。内燃機関本体26の上部には、クラ
ンク室60に連通するシリンダ孔62を備えたシリンダブロ
ック部61が一体的に形成されている。シリンダブロック
部61の外周には冷却用フィン63が一体的に設けてある。
シリンダブロック部61の上部には別体のシリンダヘッド
64が取付けてある。内燃機関本体26の周囲には、パワー
ユニット20を車体フレーム3に取り付けるための3個の
取付けボルト挿通孔15A、15B、15Cが設けてある。
【0026】シリンダ孔62に摺動可能に嵌装されている
ピストン65は、コンロッド66を介してクランク軸23に接
続され、同ピストン65の往復運動によってクランク軸23
が回転する。クランク室60内では、クランク軸23の回転
は歯車を介してバランスウエイト軸67に伝達されてバラ
ンスウエイト68を回転させる。さらにバランスウエイト
軸67の回転は歯車を介してカム軸69に伝達され、カム70
を回転させ、同カム70の回転によってロッカーアーム軸
71に回動可能に取付けられたロッカーアーム72が揺動
し、弁73を駆動して、吸気孔・排気孔が開閉されるよう
になっている。また、クランク軸23によってオイルポン
プ74のポンプ軸75が歯車を介して駆動され、潤滑油が供
給される。
【0027】内燃機関本体26には、その前部に、クラン
ク室60とは隔壁で隔てられたファン室76が一体的に形成
されている。ファン室76には、前述のように、ACGス
タータ50のアウタロータ51のプーリ51aによって駆動さ
れる送風ファン53が設けてある。ファン中空軸52の中心
孔には、ペダル軸22が挿通されている。送風ファン53に
よって送り出された空気は、ファン室76の上部開口に接
続された送風ダクト77によってシリンダブロック61およ
びシリンダヘッド64の外面に導かれ、そこを冷却する。
【0028】図4は上記内燃機関本体26の縦断面図、図
5は図4のV−V断面図、図6は図4のVI矢視図、図
7は図4のVII−VII断面図である。内燃機関本体
26は、クランク室60およびファン室76となる空洞部を、
左右が開放された状態で備え、かつクランク室60に連通
するシリンダ孔62を備えたシリンダブロック部61を一体
的に備えた筒状の枠体である。クランク室60はシリンダ
孔62の部分を除いて前後上下に周壁を備え、ファン室76
は上部を除き前後および下部に周壁を備えている。両空
洞部の中間の周壁は共通であり、隔壁となっている。内
燃機関本体26の周囲には、パワーユニット20を車体フレ
ーム3に取り付けるための3個の取付けボルト挿通孔15
A、15B、15Cが設けてある。シリンダブロック部61に
は、図6に示すように、吸気孔78および排気孔79が穿設
され、図7に示すように、吸気弁挿通孔80、排気弁挿通
孔81が設けてある。シリンダブロック部61の外周には冷
却用フィン63が形成されている。
【0029】図8は左側クランクホルダ27と右側クラン
クホルダ28に共通の側面図、図9は図8のIX−IX断
面図である。上記両プレートは左右同形で、板厚数mm
の鋼平板を切削・穿孔したものであり、前記の内燃機関
本体26の左右に取付けられ、特にクランク室60の両側を
塞ぐと共に、各種の軸を支持する。上記左右のクランク
ホルダ27、28には、クランク軸支持孔82、バランスウエ
イト軸支持孔83、カム軸支持孔84、弁駆動用のロッカー
アーム軸取付け孔85、ポンプ軸支持孔86、ファン中空軸
支持孔87が設けてある。上記各支持孔によって、それぞ
れに対応する前述の各回転軸がベアリングを介して回転
可能に支持される。
【0030】図10は左側サイドパネル29を左側から見
た側面図、図11は図10のXI−XI断面図である。
左側サイドパネル29の前半部中央にはペダル軸支持孔88
が、後半部中央にはクランク軸挿通孔89が設けてある。
図2に見られるように、ペダル軸22の左端部は、この左
側サイドパネル29の上記ペダル軸支持孔88に軸受を介し
て回転可能に支持されている。なお、ペダル軸22の右端
部は右側前部カバー34Aに軸受を介して回転可能に支持
されている。また、クランク軸23の左端は、図2に見ら
れるように、上記クランク軸挿通孔89から左方へ突出
し、その突出部にVベルト式無段変速装置40のドライブ
プーリ41が装着されている。
【0031】図12は右側サイドパネル30を左側から見
た側面図、図13は図12のXIII−XIII断面図
である。このサイドパネル30には、内燃機関本体26のフ
ァン室76の側面に対応する部分は無く、前端部はクラン
ク室60の側面に対応する部分であり、そこから後方に伸
び、後車軸25の支持部に至るリヤフォーク部30aが一体
に形成されている。この右側サイドパネル30の前部に
は、クランク軸挿通孔90があり、その後方にパワーユニ
ット20を車体フレーム3に取り付けるための2個の取付
けボルト挿通孔15D、15Eが設けてある。これらは、内
燃機関本体26のボルト挿通孔15B、15Cに対応するもの
である。ボルト挿通孔15D、15Eの後方のリヤフォーク
部30aには、補機収納用の凹部55が設けられ、その外面
(後車輪10に対向する側。図2参照)には、冷却用フィ
ン57が形成されている。サイドパネル30の後部には後車
軸支持孔91が設けてあり、後車軸25が軸受を介して支持
される。
【0032】内燃機関本体26、左側クランクホルダ27、
右側クランクホルダ28、左側サイドパネル29、および右
側サイドパネル30の5部材は、クランク室、シリンダ
孔、およびファン室に所定の装置部材が装着された後、
内燃機関本体26の周壁部に設けられた複数の共締め用ボ
ルト挿通孔16A〜16J(図4)と、これに対応する内燃
機関本体26以外の上記各部材のボルト挿通孔またはボル
ト螺着孔に挿通・螺着されたボルトによって共締めさ
れ、一体の内燃機関の外殻となる。この時、左右のクラ
ンクホルダ27、28に当接する内燃機関本体26の周壁のO
リング溝94(図4)、クランクホルダ27のクランク室内
回転軸支持孔の周囲部に当接するサイドパネル29の当接
面のOリング溝95(図10)、およびクランクホルダ28
のクランク室内回転軸支持孔の周囲部に当接するサイド
パネル30の当接面のOリング溝96(図12)には、Oリ
ングが装着される。
【0033】図14はミッションケース31を左側から見
た側面図、図15は図14のXV−XV断面図である。
ミッションケース31は左側サイドパネル29の後端に隣接
して設けられ、後方に伸びて中間軸24の支持部および後
車軸25の貫通部に至り、リヤフォークとして機能してい
る。ミッションケース31の前端部には、パワーユニット
20を車体フレーム3に取り付けるための2個の取付けボ
ルト挿通孔15F、15Gが設けてある。これらは、内燃機
関本体26のボルト挿通孔15B、15Cに対応するものであ
る。ミッションケース31の中央部よりやや後方には中間
軸支持孔92、その後方には後車軸貫通孔93が設けてあ
る。図2に示されるように、中間軸24は、ミッションケ
ース31の上記中間軸支持孔92と、ミッションケース31の
内側に平行に装着されている後部軸支持部材32の軸支持
部とによって、軸受を介して回転可能に支持され、ミッ
ションケース31の左方へ突出した部分に、ドリブンプー
リ42と遠心クラッチ44が装着されている。また、後車軸
25は、前記後部軸支持部材32の後車軸支持孔と右側サイ
ドパネル30の後車軸支持孔91とによって、軸受を介して
回転可能に支持され、ミッションケース31の後車軸貫通
孔93の左方へ突出した部分に、人力伝達機構35のドリブ
ンスプロケット38がワンウエイクラッチ37を介して装着
される。
【0034】パワーユニット20は3本のボルトによって
車体フレーム3に取付けられる。第1のボルトは内燃機
関本体26の取付けボルト孔15Aと車体フレーム側の取付
け部とを貫通して締結される。第2のボルトは、内燃機
関本体26の取付けボルト孔15B、右側サイドパネル30の
取付けボルト孔15D、ミッションケース31の取付け孔15
Fと、車体フレーム側の取付け部とを貫通して締結され
る。第3のボルトは、内燃機関本体26の取付けボルト孔
15C、右側サイドパネル30の取付けボルト孔15E、ミッ
ションケース31の取付け孔15Gと、車体フレーム側の取
付け部とを貫通して締結される。第2、第3のボルト
は、内燃機関本体26と右側サイドパネル30とミッション
ケース31と共締めされ、特にミッションケース31を、内
燃機関本体26に取付ける取付けボルトとしても機能して
いる。
【0035】以上詳述したように、本実施形態において
は、車両用内燃機関の外殻構造は、内燃機関本体26、左
右のクランクホルダ28,29、左右のサイドパネル29,3
0、の計5個の部材からなるが、これらは共締めされる
ので、組立ての手数はあまりかからない。内燃機関本体
26は簡単な形状であり、左右のサイドパネル29,30は横
幅が小であるので、いずれもダイカスト成形が容易であ
る。クランクホルダ27,28は平板であるので、製作容易
である。シリンダブロック部61が内燃機関本体26と一体
化しているので、従来かかっていた結合の手間が無くな
る。また、右側サイドパネル30にリヤフォーク部を30a
一体化しているので生産性が高い。また空き空間を有効
利用して補機の収納ができる。右側サイドパネル30の冷
却用フィン57は、補機の発熱を冷却する作用のほか、リ
ヤフォーク部30aの補強に役立っている。その他、発明
の効果の項で述べた特徴・効果があるので、本実施形態
の車両用内燃機関の外殻構造によって、車両用内燃機関
の小型化、製作容易化、および組立て容易化が可能にな
る。
【0036】なお、上記実施形態では、左右のサイドパ
ネルの一方、右側サイドパネル30だけが後方に延伸した
リヤフォーク部を備えているものを示したが、左右のサ
イドパネル共に、後方に延伸したリヤフォーク部を備え
てあっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用内燃機関を搭
載したペダル付き自動二輪車の側面図である。
【図2】上記実施形態のパワーユニットの水平断面図で
ある。
【図3】上記実施形態の内燃機関の内部および周辺を示
す従断面図である。
【図4】上記実施形態の内燃機関本体の縦断面図であ
る。
【図5】図4のV−V断面図である。
【図6】図4のVI矢視図である。
【図7】図4のVII−VII断面図である。
【図8】上記実施形態の左側クランクホルダと右側クラ
ンクホルダの側面図(左右共通)である。
【図9】図8のIX−IX断面図である。
【図10】上記実施形態の左側サイドパネルを左側から
見た側面図である。
【図11】図10のXI−XI断面図である。
【図12】上記実施形態の右側サイドパネルを左側から
見た側面図である。
【図13】図12のXIII−XIII断面図である。
【図14】上記実施形態のミッションケースを左側から
見た側面図である。
【図15】図14のXV−XV断面図である。
【符号の説明】
1…ペダル付き自動二輪車、2…ヘッドパイプ、3…車
体フレーム、4…ステアリングシャフト、5…ハンド
ル、6…フロントフォーク、7…前輪、8…シートポス
ト、9…シート、10…後輪、11…燃料タンク、12…気化
器、13…アーム、14…ペダル、15A〜15G…取付けボル
ト挿通孔、16A〜16J…共締め用ボルト挿通孔、20…パ
ワーユニット、21…内燃機関、22…ペダル軸、23…クラ
ンク軸、24…中間軸、25…後車軸、26…内燃機関本体、
27…左側クランクホルダ、28…右側クランクホルダ、29
…左側サイドパネル、30…右側サイドパネル、30a…右
側リヤフォーク部、31…ミッションケース、32…後部軸
支持部材、33…左側カバー、34A…右側前部カバー、34
B…右側後部カバー、35…人力伝達機構、36…ドライブ
スプロケット、37…ワンウエイクラッチ、38…ドリブン
スプロケット、39…チェーン、40…Vベルト式無段変速
機構、41…ドライブプーリ、42…ドリブンプーリ、43…
Vベルト、44…遠心クラッチ、45…小径ギア、46…ワン
ウエイクラッチ、47…大径ギア、50…ACGスタータ、
51…アウタロータ、51a…プーリ、52…ファン中空軸、
53…送風ファン、54…プーリ、55…凹部、56…補機類、
57…冷却用フィン、60…クランク室、61…シリンダブロ
ック部、62…シリンダ孔、63…冷却用フィン、64…シリ
ンダヘッド、65…ピストン、66…コンロッド、67…バラ
ンスウエイト軸、68…バランスウエイト、69…カム軸、
70…カム、71…ロッカーアーム軸、72…ロッカーアー
ム、73…弁、74…オイルポンプ、75…ポンプ軸、76…フ
ァン室、77…送風ダクト、78…吸気孔、79…排気孔、80
…吸気弁挿通孔、81…排気弁挿通孔、82…クランク軸支
持孔、83…バランスウエイト軸支持孔、84…カム軸支持
孔、85…ロッカーアーム軸取付け孔、86…ポンプ軸支持
孔、87…ファン中空軸支持孔、88…ペダル軸支持孔、89
…クランク軸挿通孔、90…クランク軸挿通孔、91…後車
軸支持孔、92…中間軸支持孔、93…後車軸貫通孔、94…
Oリング溝、95…Oリング溝、96…Oリング溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 直樹 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 坂本 友和 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 森本 淳 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D014 DF08 3G024 AA48 AA51 AA69 BA28 BA29 CA20 DA03 DA11 DA16 EA04 FA01 FA13 FA14 GA02 GA26 HA03 HA07 HA13

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランク軸収納空間を形成する前後上下の
    周壁を備え、左右両側面が開放された枠体形状をなす内
    燃機関本体、上記内燃機関本体の側面に当接して設けら
    れ、クランク軸を回転自在に支持する左右一対の板状部
    材からなるクランク支持部材、および上記クランク支持
    部材の外側面に設けられ、前記各部材と共締めされるサ
    イドパネルを備えたことを特徴とする車両用内燃機関の
    外殻構造。
  2. 【請求項2】上記両サイドパネルのいずれか一方または
    両方に、内燃機関本体部と後車軸とをつなぐリヤフォー
    ク部が一体に形成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の車両用内燃機関の外殻構造。
  3. 【請求項3】上記リヤフォーク部の内部に、補機収納部
    が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の車
    両用内燃機関の外殻構造。
  4. 【請求項4】上記補機収納部の外面に、冷却フィンが設
    けてあることを特徴とする請求項3に記載の車両用内燃
    機関の外殻構造。
  5. 【請求項5】上記内燃機関本体の周壁に、クランク軸収
    納空間に連通するシリンダ孔を備えたシリンダブロック
    が一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に
    記載の車両用内燃機関の外殻構造。
  6. 【請求項6】上記クランク支持部材およびサイドパネル
    は、左右一対で内燃機関本体の両側面に設けられること
    を特徴とする請求項1に記載の車両用内燃機関の外殻構
    造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1582450A3 (en) * 2004-04-02 2007-08-22 Shimano Inc. Bicycle drive unit
JP2017081321A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 スズキ株式会社 燃料電池二輪車のスイングアーム

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US7338059B2 (en) 2004-04-02 2008-03-04 Shimano Inc. Bicycle drive unit
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