JP2003266639A - 印刷版排出装置 - Google Patents

印刷版排出装置

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JP2003266639A
JP2003266639A JP2002071168A JP2002071168A JP2003266639A JP 2003266639 A JP2003266639 A JP 2003266639A JP 2002071168 A JP2002071168 A JP 2002071168A JP 2002071168 A JP2002071168 A JP 2002071168A JP 2003266639 A JP2003266639 A JP 2003266639A
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達也 坂元
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雅彦 武内
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用済みの印刷版の搬送不良を防止し、印刷
版を確実に排出させることが可能な印刷版排出装置を提
供することを目的とする。 【解決手段】 搬送ローラ76により搬送された印刷版
Pの後端を挟持して印刷版Pを排出カセット35内に排
出させるための搬送機構は、3個のスプロケット81、
82、83に巻回された無端状のチェーン84と、この
チェーン84に固定された排出爪機構85と、搬送ロー
ラ76により搬送された印刷版Pの後端を咥えるために
排出爪機構85における排出爪86を開放するための円
形のカム91と、印刷版Pを排出カセット35内に収納
するために排出爪機構85における排出爪86を開放す
るためのカム92とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷機における
版胴の外周部に装着された使用済みの印刷版を排版部に
排出するための印刷版排出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、このような印刷版排出装置として
は、使用済みの印刷版の両端部等と当接する搬送ローラ
や搬送ベルトを使用して、使用済みの印刷版を、印刷機
における版胴の外周部から印刷版の排出部における排出
カセット等に搬送する構成のものが採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】印刷に使用された使用
済みの印刷版の表面には、インキや湿し水が付着してい
る。このため、従来の印刷版排出装置においては、印刷
版の表面に付着したインキや湿し水が搬送ローラや搬送
ベルトに転移する現象が発生する。このような現象が発
生した場合においては、インキや湿し水の粘性によって
印刷版の搬送不良が発生するという問題が生ずる。
【0004】この発明は上記課題を解決するためになさ
れたものであり、使用済みの印刷版の搬送不良を防止
し、印刷版を確実に排出させることが可能な印刷版排出
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、印刷機における版胴の外周部に装着された使用済み
の印刷版を排版部に排出するための印刷版排出装置にお
いて、印刷版の一端を挟持可能な爪機構と、前記爪機構
を、前記版胴から剥離された印刷版の一端を挟持する位
置から前記排版部に向けて移動させる移動機構と、前記
版胴から剥離された印刷版の一端を挟持する位置と前記
排版部とにおいて、前記爪機構の開閉動作を実行させる
開閉機構とを備えたことを特徴とする。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記移動機構は、前記版胴から剥離さ
れた印刷版の一端を挟持する位置から前記排版部にかけ
て配設された無端状のチェーンと、このチェーンを駆動
するスプロケットを含み、前記爪機構は前記チェーンに
固定されている。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記版胴の近傍には、前記版胴から使
用済みの印刷版を剥離する剥離爪が配設されており、前
記開閉機構は、この剥離爪により剥離された印刷版の一
端を挟持可能な位置において前記爪機構を開放させるカ
ムを備えている。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記排出部には、印刷版の一端と当接
可能なストッパを有する排出カセットが配設されてお
り、前記開閉機構は、前記ストッパに対応する位置にお
いて前記爪機構を開放させるカムを備えている。
【0009】請求項5に記載の発明は、印刷機における
版胴の外周部に装着された使用済みの印刷版を排版部に
排出するための印刷版排出装置において、爪機構により
印刷版の一端を挟持して牽引することにより、使用済み
の印刷版を版胴の外周部から排版部に排出することを特
徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。 [印刷機の全体構成]
【0011】最初に、この発明を適用する印刷機の全体
構成について説明する。図1は、この発明を適用する印
刷機の概要図である。
【0012】この印刷機は、第1の版胴11に保持され
た画像が記録されていない2枚の印刷版と、第2の版胴
12に保持された画像が記録されていない2枚の印刷版
とに画像を記録して製版した後、これらの印刷版に供給
されたインキを第1、第2のブランケット胴13、14
を介して圧胴15に保持された印刷用紙に転写すること
により印刷を行うものである。
【0013】この印刷機は、図1において実線で示す第
1の印刷位置と二点鎖線で示す画像記録位置との間を移
動可能な第1の版胴11と、図1において実線で示す第
2の印刷位置と上記画像記録位置との間を移動可能な第
2の版胴12とを有する。
【0014】第1の印刷位置に移動した第1の版胴11
の周囲には、印刷版に例えばブラック(K)のインキを
供給するためのインキ供給装置20aと、印刷版に例え
ばマゼンタ(M)のインキを供給するためのインキ供給
装置20bと、印刷版に湿し水を供給するための湿し水
供給装置21a、21bとが配置されている。また、第
2の印刷位置に移動した第2の版胴12の周囲には、印
刷版に例えばシアン(C)のインキを供給するためのイ
ンキ供給装置20cと、印刷版に例えばイエロー(Y)
のインキを供給するためのインキ供給装置20dと、印
刷版に湿し水を供給するための湿し水供給装置21c、
21dとが配置されている。さらに、画像記録位置に移
動した第1の版胴11または第2の版胴12の周囲に
は、画像記録装置25と現像処理装置26とが配置され
ている。
【0015】また、この印刷機は、第1の版胴11と当
接可能に設けられた第1のブランケット胴13と、第2
の版胴12と当接可能に設けられた第2のブランケット
胴14と、第1、第2のブランケット胴13、14に対
して互いに異なる位置で当接可能に設けられた圧胴15
と、給紙部27から供給された印刷用紙を圧胴15に渡
すための給紙胴16と、圧胴15から受け取った印刷済
の印刷用紙を排紙部28に排出するためのチェーン19
を巻回した排紙胴17と、ブランケット洗浄装置29と
を有する。
【0016】上記第1、第2の版胴11、12は、それ
ぞれ図示しない版胴移動機構と連結されており、この版
胴移動機構の駆動により、上述した第1または第2の印
刷位置と画像記録位置との間を往復移動する。また、図
示しないモータの駆動により、第1の版胴11は、第1
の印刷位置において第1のブランケット胴13と同期し
て回転し、第2の版胴12は、第2の印刷位置において
第2のブランケット胴14と同期して回転するよう構成
されている。さらに、画像記録位置近傍には、図示しな
い版胴回転機構が配設されており、第1、第2の版胴1
1、12は、いずれも、画像記録位置に移動した状態に
おいて、この版胴回転機構の駆動により回転するよう構
成されている。
【0017】画像記録位置に移動した第1の版胴11ま
たは第2の版胴12の周囲には、給版部23と排版部2
4とが配置されている。
【0018】給版部23には、画像が記録されていない
長尺ロール状の印刷版を光密な状態で収納する供給カセ
ット31と、この供給カセット31から引き出した印刷
版の先端部を第1の版胴11または第2の版胴12の表
面に案内するためのガイド板および搬送ローラよりなる
案内機構と、長尺の印刷版を切断してシート状の印刷版
とするためのカッター32とが配設されている。また、
第1、第2の版胴11、12には、給版部23より供給
された印刷版の先端部と後端部とを咥えるための図示し
ない咥え爪が配設されている。
【0019】排版部24は、印刷完了後に第1の版胴1
1または第2の版胴12上に保持された印刷版を、略U
字状にして収納する排出カセット35を有する。
【0020】給版部23における供給カセット31から
引き出された印刷版の先端部は、案内機構により案内さ
れ、第1の版胴11または第2の版胴12の咥え爪に咥
えられる。そして、第1の版胴11または第2の版胴1
2が版胴回転機構の駆動により回転し、印刷版が第1の
版胴11または第2の版胴12の外周部に巻き付けられ
る。また、カッター32で切断された印刷版の後端部
は、咥え爪により咥えられる。このような動作を2枚の
印刷版について実行した後、第1の版胴11または第2
の版胴12を低速で回転させながら、画像記録装置25
により第1の版胴11または第2の版胴12の外周部に
保持された印刷版の表面に変調されたレーザビームを照
射し、画像を記録する。
【0021】なお、第1の版胴11の外周部に装着され
た一方の印刷版には、画像記録装置25により、ブラッ
クのインキで印刷を行うための画像領域が記録され、第
1の版胴11の外周部に装着された他方の印刷版には、
画像記録装置25により、マゼンタのインキで印刷を行
うための画像領域が記録される。また、第2の版胴12
の外周部に装着された一方の印刷版には、画像記録装置
25により、シアンのインキで印刷を行うための画像領
域が記録され、第2の版胴12の外周部に装着された他
方の印刷版には、イエローのインキで印刷を行うための
画像領域が記録される。
【0022】上述したように、第1の印刷位置に移動し
た第1の版胴11の周囲には、インキ供給装置20aと
インキ供給装置20bとが、また、第2の印刷位置に移
動した第2の版胴12の周囲には、インキ供給装置20
cとインキ供給装置20dとが配置されている。これら
のインキ供給装置20a、20b、20cおよび20d
(これらを総称する場合には「インキ供給装置20」と
いう)は、各々、複数のインキローラとインキつぼとを
有する。
【0023】インキ供給装置20a、20bのインキロ
ーラは、図示しないカム等の作用で揺動動作を行う。そ
して、この揺動動作により、第1の版胴11の外周部に
保持した2枚の印刷版に形成された2個の画像領域のう
ちの任意の画像領域に、インキ供給装置20aまたは2
0bのインキローラが接触することにより、必要な画像
領域にのみインキを供給しうる構成となっている。ま
た、同様に、インキ供給装置20c、20dのインキロ
ーラも、図示しないカム等の作用で揺動動作を行う。そ
して、この揺動動作により、第2の版胴12の外周部に
保持した2枚の印刷版に形成された2個の画像領域のう
ちの任意の画像領域に、インキ供給装置20cまたは2
0dのインキローラが接触することにより、必要な画像
領域にのみインキを供給しうる構成となっている。
【0024】湿し水供給装置21a、21b、21cお
よび21d(これらを総称する場合には「湿し水供給装
置21」という)は、上記インキ供給装置20により印
刷版にインキを供給する前に、印刷版に湿し水を供給す
るものである。これらの湿し水装置21のうち、湿し水
供給装置21aは、第1の版胴11に装着された一方の
印刷版における画像領域に、湿し水供給装置21bは、
第1の版胴11に装着された他方の印刷版における画像
領域に、各々湿し水を供給する。同様に、湿し水供給装
置21cは、第2の版胴12に装着された一方の印刷版
における画像領域に、また、湿し水供給装置21dは、
第2の版胴12の外周部に装着された他方の印刷版にお
ける画像領域に、各々湿し水を供給する。
【0025】画像記録位置に移動した第1の版胴11ま
たは第2の版胴12の下方には、現像処理装置26が配
設されている。この現像処理装置26は、現像部、定着
部および絞り部を有し、図1において実線で示す待機位
置と二点鎖線で示す現像処理位置との間を昇降可能に構
成されている。
【0026】この現像処理装置26によって画像記録装
置25により画像が記録された印刷版を現像処理する場
合においては、第1の版胴11または第2の版胴12と
ともに回転する印刷版に対して、現像部、定着部および
絞り部を順次接触させる。
【0027】第1、第2の版胴11、12と当接可能に
設けられた第1、第2のブランケット胴13、14は、
第1、第2の版胴11、12と同一の直径を有し、その
外周部にはインキ転写用のブランケットが装着されてい
る。そして、この第1、第2のブランケット胴13、1
4は、第1、第2の版胴11、12および圧胴15に対
し、図示しない胴入れ機構により接離自在な構成となっ
ている。
【0028】第1、第2のブランケット胴13、14の
間に配設されたブランケット洗浄装置29は、巻き出し
ロールから圧接ローラを介して巻き取りロールに至る経
路に貼張された長尺の洗浄布に洗浄液を供給し、この洗
浄布を第1、第2のブランケット胴13、14に対して
当接させた上、摺動させることにより、第1、第2のブ
ランケット胴13、14の表面を洗浄するものである。
【0029】第1、第2のブランケット胴13、14と
当接可能に設けられた圧胴15は、第1、第2の版胴1
1、12および第1、第2のブランケット胴13、14
の直径の1/2の直径を有する。また、圧胴15は、印
刷用紙の先端を保持して搬送するための図示しないグリ
ッパを有する。
【0030】また、圧胴15に隣接して配設された給紙
胴16は、圧胴15と同一の直径を有する。この給紙胴
16は、往復移動する吸着盤33により給紙部27から
1枚ずつ供給された印刷用紙の先端部をグリッパにより
保持して搬送する。グリッパにより保持された印刷用紙
の先端部は、給紙胴16から圧胴15への印刷用紙の受
け渡し時に、圧胴15のグリッパにより保持される。
【0031】また、圧胴15に隣接して配設された排紙
胴17は、その両端部に一対のチェーン19を巻回した
構造を有し、この一対のチェーン19には、各々、圧胴
15の外周長と同一のピッチでグリッパが配設されてい
る。圧胴15のグリッパにより保持された印刷用紙の先
端部は、圧胴15から排紙胴17への印刷用紙の受け渡
し時に、排紙胴17のいずれかのグリッパにより保持さ
れる。そして、この印刷用紙は、チェーン19の移動に
伴って、排紙部28上に搬送されて排出される。
【0032】前記給紙胴16は、図示しないベルトを介
して駆動モータと連結されている。そして、給紙胴1
6、圧胴15、排紙胴17、第1、第2のブランケット
胴13、14は、各々その端部に付設された歯車により
連結されている。さらに、第1のブランケット胴13と
第1の印刷位置に移動した第1の版胴11、および、第
2のブランケット胴14と第2の印刷位置に移動した第
2の版胴12とは、その端部に付設された歯車により各
々連結されている。従って、図示しない駆動モータの駆
動により、これらの給紙胴16、圧胴15、排紙胴1
7、第1、第2のブランケット胴13、14、第1、第
2の版胴11、12は、互いに同期して回転する。
【0033】次に、この印刷機による製版および印刷動
作について説明する。図2は、この印刷機による製版お
よび印刷動作の概要を示すフローチャートである。な
お、この印刷および製版動作は、印刷用紙にイエロー、
マゼンタ、シアン、ブラックの4色のインキで多色印刷
を行う場合のものである。
【0034】まず、第1、第2の版胴11、12上にお
いて印刷版に画像を記録し、現像処理を行う製版工程を
実行する(ステップS1)。この製版工程は、サブルー
チンとしての図3のフローチャートに示す工程に従って
実行される。
【0035】すなわち、最初に第1の版胴11を、図1
において二点鎖線で示す画像記録位置に移動させる(ス
テップS11)。
【0036】次に、第1の版胴11の外周に2枚の印刷
版を供給する(ステップS12)。この印刷版の供給
は、供給カセット31から引き出した印刷版の先頭部と
カッター32で切断された印刷版の後端部とを図示しな
い一対の咥え爪で咥えることにより実行される。
【0037】続いて、第1の版胴11の外周に保持され
た印刷版に画像を記録する(ステップS13)。この画
像の記録は、第1の版胴11を低速で回転させるととも
に、画像記録装置25から第1の版胴11の外周に保持
された2枚の印刷版に変調されたレーザビームを照射す
ることにより実行される。
【0038】次に、画像が記録された印刷版を現像処理
する(ステップS14)。この現像処理は、現像処理装
置26を図1において実線で示す待機位置から二点鎖線
で示す現像処理位置まで上昇させた後、第1の版胴11
とともに回転する2枚の印刷版に対して、現像部、定着
部および絞り部を順次接触させることにより実行され
る。
【0039】上記現像処理が終了すれば、第1の版胴1
1を図1において実線で示す第1の印刷位置まで移動さ
せる(ステップS15)。
【0040】続いて、上記ステップS11〜15と同様
の動作により、第2の版胴12の外周に保持される印刷
版に対する製版工程を実行する(ステップS16〜2
0)。そして、第1、第2の版胴11、12の外周に保
持される2枚の印刷版への製版が終了すれば、製版工程
を終了する。
【0041】再度図2を参照して、製版工程が完了すれ
ば、第1、第2の版胴11、12上の印刷版を用いて印
刷用紙に印刷を行う印刷工程を実行する(ステップS
2)。
【0042】この印刷工程においては、先ず、各湿し水
供給装置21および各インキ供給装置20を第1、第2
の版胴11、12上に保持された4枚の印刷版のうちの
対応する印刷版の画像領域とのみ当接させる。これによ
り、各印刷版の画像領域には対応する各湿し水供給装置
21および各インキ供給装置20から湿し水とインキと
が供給される。そして、印刷版に供給されたインキは、
第1、第2のブランケット胴13、14の対応する領域
に転写される。
【0043】そして、印刷用紙を給紙胴16に供給す
る。この印刷用紙は、給紙胴16から圧胴15に渡され
る。この状態で、圧胴15が回転を続けると、圧胴15
は、第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブ
ランケット胴13、14の1/2の直径を有することか
ら、圧胴15の外周部に保持された印刷用紙には、その
1回転目においてブラックとシアンのインキが、また、
その2回転目においてマゼンタとイエローのインキが転
写される。
【0044】このようにして、4色の印刷が終了した印
刷用紙の先端部は、圧胴15から排紙胴17に渡され
る。そして、4色の印刷が終了した印刷用紙は、一対の
チェーン19の駆動により、排紙部28に向けて搬送さ
れ、排紙部28上に排出される。
【0045】印刷工程が終了すれば、印刷に使用した印
刷版を排出する(ステップS3)。この印刷版の排出を
行うためには、最初に第1の版胴11を、図1において
二点鎖線で示す画像記録位置に移動させる。そして、第
1の版胴11を時計回りに回転させるとともに、第1の
版胴11上に保持された印刷版の端部を図示しない案内
部材により排出カセット35方向に案内し、印刷版を略
U字状にして排出カセット35内に収納する。
【0046】印刷版の排出工程が完了すれば、ブランケ
ット胴洗浄装置29により第1、第2のブランケット胴
13、14を洗浄する(ステップS4)。
【0047】第1、第2のブランケット胴13、14の
洗浄が終了すれば、さらに別の印刷作業を行うか否かを
確認する(ステップS5)。他の印刷作業を行う場合に
は、ステップS1〜ステップS4の動作を繰り返す。
【0048】印刷作業が終了した場合には、インキの洗
浄を行う(ステップS6)。このインキの洗浄は、各イ
ンキ供給装置20に配設された図示しないインキ洗浄装
置により、各インキ供給装置20におけるインキローラ
やインキつぼに付着するインキを除去および洗浄するこ
とにより実行される。
【0049】インキの洗浄工程が終了すれば、全ての工
程を完了する。 [先端咥え機構41および後端咥え機構42の構成]
【0050】上述した印刷機においては、第1、第2の
版胴11、12の外周部に印刷版を装着するために先端
咥え機構41および後端咥え機構42が使用される。こ
れらのうち、先端咥え機構41は印刷版の先端を咥える
ためのものであり、後端咥え機構42は印刷版の後端を
咥えるとともに、印刷版を第1、第2の版胴11、12
の外周部に張設するためのものである。
【0051】図4は、第1の版胴11または第2の版胴
12に配設された先端咥え機構41および後端咥え機構
42を示す側面概要図である。
【0052】上述したように、第1の版胴11および第
2の版胴12の外周面には、各々、2枚の印刷版が装着
される。このため、先端咥え機構41および後端咥え機
構42は、第1の版胴11および第2の版胴12に対し
て、各々2個配設されている。そして、これらの先端咥
え機構41および後端咥え機構42は、各々、等間隔
に、すなわち180度の角度だけ離隔した位置に配置さ
れている。なお、先端咥え機構41は、この発明に係る
先端咥え爪と先端咥え爪開閉手段とを構成する。また、
後端咥え機構42は、この発明に係る後端咥え爪、後端
咥え爪開閉手段および張設手段を構成する。
【0053】最初に、先端咥え機構41の構成について
説明する。図5および図6は、先端咥え機構41を示す
側面図である。なお、これらの図においては、一対の先
端咥え機構41のうちの一方のみを示している。
【0054】この先端咥え機構41は、第1の版胴11
または第2の版胴12に固定された軸51を中心に揺動
可能なアーム52と、その基端部が第1の版胴11また
は第2の版胴12に固定されそのシリンダロッドの先端
がアーム52の端部に連結されたエアシリンダ53と、
アーム52の先端に配設された先端咥え爪43と、先端
咥え爪43に当接可能な位置において第1の版胴11ま
たは第2の版胴12に固定された爪座45とを備える。
【0055】この先端咥え機構41においては、エアシ
リンダ53のシリンダロッドが延びた状態においては、
図5に示すように、先端咥え爪43は、先端咥え爪43
が爪座45と当接した、印刷版の先端を咥える咥え位置
に配置される。一方、エアシリンダ53のシリンダロッ
ドが縮んだ状態においては、先端咥え爪43は、先端咥
え爪43が爪座45から離隔した、印刷版の先端を解放
する解放位置に配置される。
【0056】次に、後端咥え機構42の構成について説
明する。図7乃至図12は後端咥え機構42を示す側面
図であり、図13は後端咥え機構42を示す平面図であ
る。ここで、図7はエアシリンダ54、55のシリンダ
ロッドが縮んだ状態を、図8および図9はエアシリンダ
54のシリンダロッドのみが延びた状態を、図10およ
び図11はエアシリンダ54、55のシリンダロッドが
延びた状態を、図12はエアシリンダ55のシリンダロ
ッドがさらに延びた状態を示している。また、図7、図
8および図10においては、アイドラギヤ58および後
端咥え爪駆動ギヤ59等の図示を省略しており、図9、
図11、図12および図13においては、跳ね上げ部材
47等の図示を省略している。なお、これらの図におい
ては、一対の後端咥え機構42のうちの一方のみを示し
ている。
【0057】この後端咥え機構42は、第1の版胴11
または第2の版胴12に固定された軸61を中心に揺動
可能なアーム56と、その基端部が第1の版胴11また
は第2の版胴12に固定されそのシリンダロッドの先端
がアーム56の端部に連結されたエアシリンダ55と、
第1の版胴11または第2の版胴12に固定された軸6
2を中心に揺動可能なアーム57と、その基端部が第1
の版胴11または第2の版胴12に固定されそのシリン
ダロッドの先端がアーム57の端部に連結されたエアシ
リンダ54とを備える。アーム57の他方の端部は、軸
61と連結されている。
【0058】図9、図11、図12および図13に示す
ように、アーム56には、軸61を中心に回転可能なア
イドラギヤ58が固定されている。このアイドラギヤ5
8は、軸62を中心に回転可能な後端咥え爪駆動ギヤ5
9と噛合している。そして、図7、図8および図10に
示すように、後端咥え爪開閉ギヤ59には、後端咥え爪
44を支持するブラケット63が連結されている。この
ため、後端咥え爪44は、アイドラギヤ58および後端
咥え爪駆動ギヤ59と同期して、軸62を中心として回
転する。
【0059】後端咥え爪44と対向可能な位置には、爪
座46が配設されている。この爪座46は、軸61を中
心に回転可能に固定されている。このため、この爪座4
6は、軸61を中心に回転する。
【0060】図7、図8および図10に示すように、第
1の版胴11または第2の版胴12には、ブラケット6
4が固定されている。このブラケット64には、跳ね上
げ部材47が、ブラケット64の先端に配設された軸6
5を中心に揺動自在に配設されている。この跳ね上げ部
材47の端部に配設された軸66と、後端咥え爪44を
支持するブラケット63に配設された軸68とは、リン
クプレート67により連結されている。
【0061】なお、この跳ね上げ部材47と上述した爪
座46とは、第1の版胴11または第2の版胴12の軸
芯方向(図7乃至図12における紙面に垂直な方向)に
互い違いに複数配設されている。
【0062】以上のような構成を有する後端咥え機構4
2において、エアシリンダ54、55のシリンダロッド
が共に縮んだ状態においては、図7に示すように、後端
咥え爪44は、後端咥え爪44が爪座46から離隔し
た、印刷版の後端を解放する解放位置に配置される。ま
た、この状態においては、跳ね上げ部材47は、リンク
プレート67の作用により、その先端部が第1の版胴1
1または第2の版胴12の外側に突出する跳ね上げ位置
に配置される。
【0063】この状態からエアシリンダ54のシリンダ
ロッドのみが延びた場合においては、図8に示すよう
に、アーム57の移動に伴い、アイドラギヤ58と噛合
する後端咥え爪開閉ギヤ59が自転しながら反時計方向
に移動する。これに伴い、ブラケット63と連結するリ
ンクプレート67の作用により、跳ね上げ部材47が、
図8において二点鎖線で示す位置まで一旦沈下した後、
図8において実線で示す位置に配置される。この状態に
おいては、跳ね上げ部材47の上端は爪座46の表面よ
り内側に配置されている。なお、この状態においても、
図8および図9に示すように、後端咥え爪44は、後端
咥え爪44が爪座46から離隔した、印刷版の後端を解
放する解放位置に配置されている。
【0064】この状態からエアシリンダ55のシリンダ
ロッドが延びた場合においては、アーム56の軸61を
中心とする揺動に伴い、アイドラギヤ58が軸61を中
心として回転し、このアイドラギヤ58の回転に伴い、
アイドラギヤ58と噛合する後端咥え爪開閉ギヤ59が
ブラケット63と共に回転する。これにより、図10お
よび図11に示すように、後端咥え爪44は、後端咥え
爪44が爪座46と当接した、印刷版の後端を咥える咥
え位置に配置される。なお、この状態においては、跳ね
上げ部材47の上端は爪座46の表面より内側に配置さ
れたままの状態となっている。
【0065】そして、エアシリンダ55のシリンダロッ
ドがエアシリンダ54の付勢力よりも強い力で付勢され
てさらに延びた状態においては、後端咥え爪44と爪座
46とは既に当接しておりアーム56とアーム57との
位置関係は変更されないことから、アーム56とアーム
57とは一体となって軸61を中心に回転する。このア
ーム56とアーム57との回転に伴い、爪座46が軸6
1を中心として図12に示す位置まで回転する。 [給版部23および排版部24の構成]
【0066】上述したように、画像記録位置に移動した
第1の版胴11または第2の版胴12の周囲には、給版
部23と排版部24とが配置されている。図14は、こ
れらの給版部23および排版部24を第1の版胴11ま
たは第2の版胴12と共に示す示す側面概要図である。
【0067】上記給版部23は、画像が記録されていな
い長尺ロール状の印刷版を光密な状態で収納する供給カ
セット31と、この供給カセット31から引き出した印
刷版の先端部を第1の版胴11または第2の版胴12の
表面に案内するためのガイド板71および搬送ローラ7
2よりなる案内機構と、長尺の印刷版を切断してシート
状の印刷版とするためのカッター32と、印刷版の供給
時に印刷版を第1の版胴11または第2の版胴12に押
しつけるための給版用ニップローラ73とを備えてい
る。
【0068】一方、上記排版部24は、印刷完了後に第
1の版胴11または第2の版胴12上に保持された印刷
版を、略U字状にして収納するための排出カセット35
を有する。
【0069】図15は、排版部24を第1の版胴11ま
たは第2の版胴12の一部と共に示す側面図である。
【0070】この排版部24は、シート状の印刷版Pの
排出時に印刷版Pを第1の版胴11または第2の版胴1
2に押しつけるための排版用ニップローラ74と、上述
した跳ね上げ部材47により第1の版胴11または第2
の版胴12の外周部から外側に向けて突出した印刷版P
の後端を第1の版胴11または第2の版胴12の外周面
から剥離するする剥離爪75と、剥離爪75により剥離
された印刷版Pを搬送する一対の搬送ローラ76と、搬
送ローラ76により搬送された印刷版Pの後端を挟持し
て印刷版Pを排出カセット35内に排出させる印刷版P
の搬送機構とを備える。
【0071】この搬送機構は、3個のスプロケット8
1、82、83に巻回された無端状のチェーン84と、
このチェーン84に固定された排出爪機構85と、搬送
ローラ76により搬送された印刷版Pの後端を咥えるた
めに排出爪機構85における排出爪86を開放するため
の円形のカム91と、印刷版Pを排出カセット35内に
収納するために排出爪機構85における排出爪86を開
放するためのカム92と、印刷版Pを検出するためのセ
ンサ93、94とを備える。
【0072】なお、印刷版を略U字状にして収納するた
めの排出カセット35は、一対のリニアガイド77によ
り、スプロケット82や第1の版胴11または第2の版
胴12の軸芯方向(図14および図15における紙面に
垂直な方向)に移動可能に支持されている。このため、
この排出カセット35を、その内部に印刷版Pを収納し
た状態で第1の版胴11または第2の版胴12の軸芯方
向に引き出して取り出すことが可能となる。
【0073】図16は、排出爪機構85の動作を示す説
明図である。
【0074】この排出爪機構85は、軸88を中心に揺
動可能な略L字状の排出爪86と、この排出爪86に連
結されたカムフォロワー89と、爪座87とを備える。
排出爪86は図示しないバネにより付勢されており、通
常の状態においては、図16(a)に示すように、その
先端が爪座87に当接する挟持位置に配置される。そし
て、この排出爪86は、図16(b)に示すように、そ
こに連結されたカムフォロワー89が図15に示すカム
91またはカム82と当接することにより、その先端が
爪座87から離隔した開放位置に配置される。
【0075】以上のように構成された排版部24におい
ては、排出爪機構85は、最初は図15に示す位置に待
機している。この状態においては、図16(b)に示す
ように、排出爪86は、そこに連結されたカムフォロワ
ー89がカム91と当接することにより、その先端が爪
座87から離隔した開放位置に配置されている。
【0076】そして、センサ93が第1の版胴11また
は第2の版胴12から排出され搬送ローラ76により搬
送された印刷版Pの後端を検出した後、印刷版Pの後端
が搬送爪機構85に到達するまでに要する一定のラグタ
イムが経過した時点で、チェーン84を巻回した3個の
スプロケット81、82、83のうちの少なくとも1個
が駆動を受け、これらのスプロケット81、82、83
が回転し、チェーン84が反時計方向に回転する。これ
により、排出爪機構85が移動してカムフォロワー89
とカム91との当接状態が解除され、印刷版Pの後端が
排出爪機構85の排出爪86と爪座87との間に挟持さ
れる。そして、印刷版Pは、チェーン84に沿った略U
字状の搬送爪機構85の走行経路に沿って、排出カセッ
ト35内に略U字状となった状態で搬送される。
【0077】排出爪機構85により挟持された状態で排
出カセット35内を搬送される印刷版Pの後端(排出爪
機構85により挟持される側で、搬送方向から見て先頭
側)が排出カセット35におけるストッパ90に当接し
た時点で、排出爪86に連結されたカムフォロワー89
がカム92と当接する。これにより、排出爪86の先端
が爪座87から離隔した開放位置に配置される。このた
め、排出爪機構85によりその後端を挟持された状態で
搬送されていた印刷版Pは、ストッパ90と当接した状
態で停止する。この状態においては、印刷版Pは印刷版
P自体の可撓性により外側に向けて広がる方向に移動し
ようとするが、この移動は印刷版Pがカセット35の内
壁に当接することで規制される。このため、印刷版P
は、略U字状となった状態で、排出カセット35内に収
納される。一方、印刷版Pの後端を開放した搬送爪機構
85は、図15に示す初期位置まで移動した後、停止す
る。
【0078】以上のような動作を繰り返すことにより排
出カセット35内に複数枚の印刷版Pが排出された状態
においては、複数の印刷版Pは互いに重畳した略U字状
の状態で排出カセット35内に収納される。このとき、
印刷版Pの先端は、その曲率半径の違いに起因して、図
15に示すように、後から排出された印刷版Pほど第1
の版胴11または第2の版胴12側に配置されることに
なる。
【0079】そして、センサ94が印刷版Pの先端を検
出した場合には、排出カセット35内における印刷版P
の収納量が限界に達したと判断して、図示しない警告手
段により警告を発信する。この警告を認識したオペレー
タは、排出カセット35を一対のリニアガイド77に沿
ってスプロケット82の軸芯方向に引き出し、排出カセ
ット35内の印刷版Pを排出カセットから取り出す。こ
のときには、インキの付着した面を内側にして印刷版P
を取り出すことができるため、オペレータの手を汚すこ
とを防止できる。 [エアシリンダ制御機構の構成]
【0080】上述した先端咥え機構41および後端咥え
機構42においては、第1の版胴11または第2の版胴
12に配設されたエアシリンダ53、54、55を使用
して、先端咥え爪43および後端咥え爪44の開閉動作
を実行している。次に、これらのエアシリンダ53、5
4、55を制御するためのエアシリンダ制御機構の構成
について説明する。図17は、エアシリンダ53、5
4、55への圧縮空気の供給機構を示す説明図である。
【0081】図17に示すように、第1の版胴11また
は第2の版胴12の軸芯部分には、図示しない圧縮空気
の供給源と接続されたロータリ継手110が配設されて
いる。そして、エアシリンダ53は、図14および図1
7に示すメカニカルバルブ103を介して、ロータリ継
手110と接続されている。同様に、エアシリンダ54
は図14および図17に示すメカニカルバルブ104を
介してロータリ継手110と接続されており、エアシリ
ンダ55は図14および図17に示すメカニカルバルブ
105を介してロータリ継手110と接続されている。
なお、メカニカルバルブ104とメカニカルバルブ10
5とは、図14に示す側面視においては同一位置に配置
されている。
【0082】これらのメカニカルバルブ103、10
4、105は、図14および図17に示すように、その
ベアリング部100が、第1の版胴11または第2の版
胴12の外側に配設されたカム95またはカム96と当
接した状態と離隔した状態とで各エアシリンダ53、5
4、55への圧縮空気の供給状態が変化する構成となっ
ている。
【0083】より詳細には、エアシリンダ53は、メカ
ニカルバルブ103におけるベアリング部100がカム
96と当接した状態においてそのシリンダロッドが縮む
方向にロータリ継手110から圧縮空気の供給を受け
る。また、エアシリンダ54は、メカニカルバルブ10
4におけるベアリング部100がカム95と当接した状
態においてそのシリンダロッドが縮む方向にロータリ継
手110から圧縮空気の供給を受ける。さらに、エアシ
リンダ55は、メカニカルバルブ105におけるベアリ
ング部100がカム96と当接した状態においてそのシ
リンダロッドが縮む方向にロータリ継手110から圧縮
空気の供給を受ける。
【0084】このように、第1の版胴11または第2の
版胴12の外側に配設されたカム95、96とメカニカ
ルバルブ103、104、105を利用して、第1の版
胴11または第2の版胴12に配設されたエアシリンダ
53、54、55制御する構成を採用した場合には、高
価な多回路ロータリ継手を使用することなく複数のエア
シリンダ53、54、55を正確に制御することが可能
となる。
【0085】なお、上述したカム95およびカム96
は、図17に示すように、エアシリンダ111の駆動に
より第1の版胴11または第2の版胴12から離隔する
退避位置に退避可能となっている。第1の版胴11また
は第2の版胴12が移動する際には、カム95およびカ
ム96は退避位置に移動する。 [給版動作]
【0086】次に、印刷に使用する印刷版Pを第1の版
胴11または第2の版胴12の外周部に装着する給版動
作について説明する。
【0087】第1の版胴11または第2の版胴12に印
刷版Pを供給する際には、供給カセット31から引き出
した長尺の印刷版をカッター32により切断した後、ガ
イド板71および搬送ローラ72よりなる案内機構によ
り第1の版胴11または第2の版胴12に向けて搬送す
る。このときには、メカニカルバルブ103のベアリン
グ部100がカム96と当接し、先端咥え機構41にお
ける先端咥え爪43は、図6に示すように、解放位置に
配置されている。
【0088】印刷版Pの先端が先端咥え機構41の位置
に到達すれば、第1の版胴11または第2の版胴12を
各図に示す反時計方向に低速で回転させる。これによ
り、メカニカルバルブ103のベアリング部100がカ
ム96から離隔し、先端咥え機構41における先端咥え
爪43は、図5に示すように、咥え位置に配置される。
この状態において、第1の版胴11または第2の版胴1
2を各図に示す反時計方向に低速で回転させ、印刷版P
を第1の版胴11または第2の版胴12と供給用ニップ
ローラ73とにより挟持して第1の版胴11または第2
の版胴12の外周部に巻き付ける。
【0089】このような状態から、印刷版Pの後端が後
端咥え機構42の位置に達した状態においては、メカニ
カルバルブ104のベアリング部100がカム95と当
接すると共にメカニカルバルブ105のベアリング部1
00がカム96と当接することから、後端咥え爪44は
図7に示すように解放位置に配置されている。
【0090】この状態において、第1の版胴11または
第2の版胴12が各図に示す反時計方向に低速で回転を
続けると、メカニカルバルブ104のベアリング部10
0がカム95から離隔した後、メカニカルバルブ105
のベアリング部100がカム96から離隔する。これに
より、後端咥え爪44は、図8および図9に示す状態を
経て、図10および図11に示すように咥え位置に移動
し、印刷版Pの後端を爪座46との間に挟持する。そし
て、図12に示すように、爪座46が軸61を中心に回
転し、後端咥え爪44と爪座46との間に挟持した印刷
版Pの後端を牽引することにより、印刷版Pを第1の版
胴11または第2の版胴12の外周部に張設して、印刷
版Pの給版動作を完了する。 [排版動作]
【0091】次に、印刷が完了した印刷版Pを第1の版
胴11または第2の版胴12から排出する排版動作につ
いて説明する。
【0092】後端咥え機構42が印刷版Pの後端を咥え
た状態で、第1の版胴11または第2の版胴12を各図
に示す時計方向に回転し、メカニカルバルブ105のベ
アリング部100がカム96と当接すると、図8に示す
ようにエアシリンダ55のシリンダロッドが縮み、後端
咥え爪44が解放位置に移動する。そして、メカニカル
バルブ104のベアリング部100がカム95と当接す
ると、エアシリンダ54のシリンダロッドが縮み、図7
に示すように、跳ね上げ部材47が、その先端部が第1
の版胴11または第2の版胴12の外側に突出する跳ね
上げ位置に配置される。これにより、図7において仮想
線で示すように、第1の版胴11または第2の版胴12
の外周部に装着されていた印刷版Pが外側に向けて突出
する。
【0093】この状態において、印刷版Pを第1の版胴
11または第2の版胴12と排版用ニップローラ74と
の間で挟持しながら、第1の版胴11または第2の版胴
12を各図に示す時計方向に回転させる。すると、跳ね
上げ部材47により第1の版胴11または第2の版胴1
2の外周部から外側に向けて突出した印刷版Pの後端
は、図15に示すように、剥離爪75の作用により第1
の版胴11または第2の版胴12の外周面から剥離され
る。第1の版胴11または第2の版胴12の外周部から
剥離された印刷版Pは、一対の搬送ローラ76により挟
持され、排出カセット35方向に搬送される。
【0094】排出カセット35方向に搬送された印刷版
Pの後端がセンサ93により検出されると、一定のラグ
タイムが経過した時点で、チェーン84を巻回した3個
のスプロケット81、82、83が回転し、印刷版Pの
後端が排出爪機構85の排出爪86と爪座87との間に
挟持された後、印刷版Pが、チェーン84に沿った略U
字状の搬送爪機構85の走行経路に沿って、排出カセッ
ト35内に略U字状となった状態で搬送される。そし
て、排出爪機構85により挟持された状態で排出カセッ
ト35内を搬送される印刷版Pの後端が排出カセット3
5におけるストッパ90に当接した時点で、排出爪機構
85によりその後端を挟持された状態で搬送されていた
印刷版Pは搬出カセット35内で停止する。 [他の実施形態]
【0095】上述した実施形態においては、第1の版胴
11または第2の版胴12として、その外周部に2枚の
印刷版Pを装着する2倍胴を使用し、先端咥え機構41
および後端咥え機構42を、各々、等間隔に2個配置し
ている。このため、第1の版胴11または第2の版胴1
2の重力バランスが良好となり、第1の版胴11または
第2の版胴12を安定した状態で高速に回転させること
が可能となる。このように、第1の版胴11または第2
の版胴12として2倍胴のものを使用する他、nを2以
上の整数としたときその外周部にn枚の印刷版を装着す
るn倍胴を使用することも可能である。この場合におい
ては、先端咥え機構41および後端咥え機構42を、各
々、等間隔にn個配設するようにすればよい。
【0096】なお、第1の版胴11または第2の版胴1
2としてその外周部に単一の印刷版を装着する場合にお
いては、重力バランスを良好にするため、重り等を使用
すればよい。
【0097】図18は、このような実施形態に係る第1
の版胴11または第2の版胴12の側面概要図である。
【0098】この実施形態においては、第1の版胴11
または第2の版胴12の外周部に、各々、単一の先端咥
え機構41および後端咥え機構42が配設されている。
そして、これらの先端咥え機構41および後端咥え機構
42に対して重量的に対応する位置に重り60が配設さ
れている。第1の版胴11または第2の版胴12として
その外周部に単一の印刷版を装着する場合においては、
このような重り60を利用して重力バランスを良好にす
ることにより、第1の版胴11または第2の版胴12を
安定した状態で高速に回転させることが可能となる。
【0099】また、上述した実施形態においては、第1
の版胴11または第2の版胴12の外側に配設されたカ
ム95、96とメカニカルバルブ103、104、10
5を利用して、第1の版胴11または第2の版胴12に
配設されたエアシリンダ53、54、55制御する構成
を採用している。しかしながら、このようなメカニカル
バルブを省略し、多回路ロータリ継手を使用する用にし
てもよい。
【0100】図19はこのような実施形態に係るエアシ
リンダ53、54、55への圧縮空気の供給機構を示す
説明図である。
【0101】この実施形態においては、第1の版胴11
または第2の版胴12に配設されたエアシリンダ53、
54、55は、多回路ロータリ継手121を介して、各
々、対応する電磁弁122と連結されている。このよう
な実施形態においては、メカニカルバルブを使用するこ
となく、各エアシリンダ53、54、55への圧縮空気
の供給を制御することが可能となる。
【0102】また、上述した実施形態においては、後端
咥え爪44を爪座46と共に、印刷版Pが張設される方
向に移動させているが、先端咥え爪43を印刷版Pが張
設される方向に移動させるようにしてもよい。
【0103】さらに、上述した実施形態においては、画
像データを受け取って印刷版を製版するとともに、製版
後の印刷版を使用して印刷を実行する印刷機にこの発明
を適用した場合について説明したが、この発明は、印刷
のみを実行する通常の印刷機にも同様に適用可能であ
る。
【0104】
【発明の効果】請求項1および請求項5に記載の発明に
よれば、爪機構により印刷版の一端を挟持して牽引する
ことにより使用済みの印刷版を版胴の外周部から排版部
に排出することができることから、インキや湿し水によ
る搬送不良を生ずることなく、印刷版を確実に排版部に
排出することが可能となる。
【0105】請求項2乃至請求項4に記載の発明によれ
ば、簡易な構成でありながら、インキや湿し水による搬
送不良を生ずることなく、印刷版を確実に排版部に排出
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用する印刷機の概要図である。
【図2】この印刷機による製版および印刷動作の概要を
示すフローチャートである。
【図3】製版工程を示すフローチャートである。
【図4】第1の版胴11または第2の版胴12に配設さ
れた先端咥え機構41および後端咥え機構42を示す側
面概要図である。
【図5】先端咥え機構41を示す側面図である。
【図6】先端咥え機構41を示す側面図である。
【図7】後端咥え機構42を示す側面図である。
【図8】後端咥え機構42を示す側面図である。
【図9】後端咥え機構42を示す側面図である。
【図10】後端咥え機構42を示す側面図である。
【図11】後端咥え機構42を示す側面図である。
【図12】後端咥え機構42を示す側面図である。
【図13】後端咥え機構42を示す平面図である。
【図14】給版部23および排版部24を第1の版胴1
1または第2の版胴12と共に示す側面概要図である。
【図15】排版部24を第1の版胴11または第2の版
胴12の一部と共に示す側面図である。
【図16】排出爪機構85の動作を示す説明図である。
【図17】エアシリンダ53、54、55への圧縮空気
の供給機構を示す説明図である。
【図18】他の実施形態に係る第1の版胴11または第
2の版胴12の側面概要図である。
【図19】他の実施形態に係るエアシリンダ53、5
4、55への圧縮空気の供給機構を示す説明図である。
【符号の説明】
11 第1の版胴 12 第2の版胴 13 第1のブランケット胴 14 第2のブランケット胴 15 圧胴 16 給紙胴 17 排紙胴 19 チェーン 20 インキ供給装置 21 湿し水供給装置 23 給版部 24 排版部 25 画像記録装置 26 現像処理装置 27 給紙部 28 排紙部 29 ブランケット洗浄装置 31 供給カセット 32 カッター 35 排出カセット 41 先端咥え機構 42 後端咥え機構 43 先端咥え爪 44 後端咥え爪 45 爪座 46 爪座 47 跳ね上げ部材 52 アーム 53 エアシリンダ 54 エアシリンダ 55 エアシリンダ 56 アーム 57 アーム 58 アイドラギヤ 59 後端咥え爪駆動ギヤ 64 ブラケット 67 リンクプレート 71 ガイド板 72 搬送ローラ 73 供給用ニップローラ 74 排出用ニップローラ 75 剥離爪 76 搬送ローラ 81 スプロケット 82 スプロケット 83 スプロケット 84 チェーン 85 排出爪機構 86 排出爪 87 爪座 89 カムフォロワー 90 ストッパ 91 カム 92 カム 93 センサ 94 センサ 95 カム 96 カム 100 ベアリング部 103 メカニカルバルブ 104 メカニカルバルブ 105 メカニカルバルブ 110 ロータリ継手 P 印刷版
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武内 雅彦 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 Fターム(参考) 2C020 DA13 3F053 AA15 AA26 LA06 LB08 3F101 CA14 CA17 CC07 CC17 LA06 LB08 3F106 AA14 AC04 AC23 AD06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷機における版胴の外周部に装着され
    た使用済みの印刷版を排版部に排出するための印刷版排
    出装置において、 印刷版の一端を挟持可能な爪機構と、 前記爪機構を、前記版胴から剥離された印刷版の一端を
    挟持する位置から前記排版部に向けて移動させる移動機
    構と、 前記版胴から剥離された印刷版の一端を挟持する位置と
    前記排版部とにおいて、前記爪機構の開閉動作を実行さ
    せる開閉機構と、 を備えたことを特徴とする印刷版排出機構。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の印刷版排出装置におい
    て、 前記移動機構は、前記版胴から剥離された印刷版の一端
    を挟持する位置から前記排版部にかけて配設された無端
    状のチェーンと、このチェーンを駆動するスプロケット
    を含み、 前記爪機構は前記チェーンに固定されている印刷版排出
    機構。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の印刷版排出装置におい
    て、 前記版胴の近傍には、前記版胴から使用済みの印刷版を
    剥離する剥離爪が配設されており、 前記開閉機構は、この剥離爪により剥離された印刷版の
    一端を挟持可能な位置において前記爪機構を開放させる
    カムを備える印刷版排出機構。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の印刷版排出装置におい
    て、 前記排出部には、印刷版の一端と当接可能なストッパを
    有する排出カセットが配設されており、 前記開閉機構は、前記ストッパに対応する位置において
    前記爪機構を開放させるカムを備える印刷版排出機構。
  5. 【請求項5】 印刷機における版胴の外周部に装着され
    た使用済みの印刷版を排版部に排出するための印刷版排
    出装置において、 爪機構により印刷版の一端を挟持して牽引することによ
    り、使用済みの印刷版を版胴の外周部から排版部に排出
    することを特徴とする印刷版排出装置。
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