JP2003266210A - 硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を発揮する表面被覆超硬合金製切削工具 - Google Patents

硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を発揮する表面被覆超硬合金製切削工具

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を発揮する表
面被覆超硬合金製切削工具を提供する。 【解決手段】 超硬合金の表面に、12〜25μmの全
体平均層厚の表面被覆超硬合金切削工具で硬質被覆層
を、0.1〜0.6μmの平均層厚、粒状結晶組織を有
する窒化チタン層の中間層を介して(a)6〜15μm
の平均層厚、縦長成長結晶組織である炭窒化チタン層の
下部層、(b)3〜10μmの平均層厚、粒状結晶組
織、かつ結晶構造がα及びκ型酸化アルミニウムからな
る混合相組織を有すると共に、両者の相互割合が、X線
回折法回折パターンにおいて、α、κ型結晶面に現れる
ピーク強度の合計をそれぞれFα、Fκとした時、Fα
/(Fα+Fκ)=0.1〜0.4、を満足する上部
層、(c)さらに、1.5〜4μmの平均層厚および粒
状結晶組織を有する圧縮応力保持層である炭化チタン層
および/または炭窒化チタン層からなる表面層、で構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、硬質被覆層が、
一段とすぐれた耐摩耗性を発揮し、使用寿命の一層の延
命化を可能とする表面被覆超硬合金製切削工具(以下、
被覆超硬工具という)に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、被覆超硬工具には、各種の鋼や
鋳鉄などの被削材の旋削加工や平削り加工にバイトの先
端部に着脱自在に取り付けて用いられるスローアウエイ
チップ、前記被削材の穴あけ加工などに用いられるドリ
ルやミニチュアドリル、さらに前記被削材の面削加工や
溝加工、肩加工などに用いられるソリッドタイプのエン
ドミルなどがあり、また前記スローアウエイチップを着
脱自在に取り付けて前記ソリッドタイプのエンドミルと
同様に切削加工を行うスローアウエイエンドミル工具な
どが知られている。 【0003】また、一般に、上記の被覆超硬工具とし
て、炭化タングステン基超硬合金基体(以下、超硬基体
という)の表面に、(a)例えば通常の化学蒸着装置を
用い、いずれも粒状結晶組織を有する、Tiの炭化物
(以下、TiCで示す)層、窒化物(以下、同じくTi
Nで示す)層、炭窒化物(以下、TiCNで示す)層、
炭酸化物(以下、TiCOで示す)層、および炭窒酸化
物(以下、TiCNOで示す)層のうちの1層または2
層以上の複層からなり、かつ0.5〜15μmの平均層
厚を有する下部層、(b)同じく通常の化学蒸着装置を
用い、粒状結晶組織を有する高温硬質層である酸化アル
ミニウム(以下、Al23で示す)層からなり、かつ
0.5〜15μmの平均層厚を有する上部層、以上
(a)および(b)で構成された硬質被覆層を蒸着形成
してなる、被覆超硬工具が知られており、これが各種の
鋼や鋳鉄などの連続切削や断続切削に用いられることも
よく知られるところである。さらに、上記Al23層に
は結晶構造がα型のもの(以下、α−Al23で示す)
やκ型のもの(以下、κ−Al23で示す)などが広く
実用に供されることも良く知られており、また例えば特
開平6−8010号公報や特開平7−328808号公
報に記載されるように、上記下部層として、通常の化学
蒸着装置にて、反応ガスとして有機炭窒化物を含む混合
ガスを使用し、700〜950℃の中温温度域で化学蒸
着することにより縦長成長結晶組織とし、この組織によ
り層自身の靭性を向上を図った炭窒化チタン層(以下、
l−TiCN層で示す)も知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】近年の切削加工装置の
FA化はめざましく、一方で切削加工に対する省力化お
よび省エネ化、さらに低コスト化の要求も強く、これに
伴い、切削工具にはより一層の耐摩耗性向上を図って、
使用寿命をより一層延命化することが求められている。 【0005】 【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性
を発揮し、使用寿命の延命化を可能とする被覆超硬工具
を開発すべく研究を行った結果、 (a)上記の超硬基体の表面に蒸着形成される硬質被覆
層の下部層をl−TiCN層からなる高靭性層とすると
共に、同上部層をα−Al23とκ−Al23の混合相
組織を有し、かつ前記α−Al23とκ−Al23の相
互割合が、X線回折法により得られた回折パターンにお
いて、α型結晶面に現れるピーク強度の合計をFα、κ
型結晶面に現れるピーク強度の合計をFκとした場合、 Fα/(Fα+Fκ)=0.1〜0.4、 を満足する高温硬質層であるAl23結晶混合層に特定
し、かつ前記超硬基体と下部層、および前記下部層と上
部層の間に、密着層としてTiN層からなる中間薄層を
介在させた上で、前記上部層のAl23結晶混合層の表
面に、表面層として、いずれも粒状結晶組織を有する炭
化チタン層および/または炭窒化チタン層(以下、Ti
C層/TiCN層で示す)を蒸着形成した構成とする
と、かかる構成の硬質被覆層を超硬基体の表面に蒸着形
成してなる被覆超硬工具においては、切削時に発生する
高熱によって硬質被覆層の上部層であるAl23結晶混
合層におけるκ−Al23相がκ型からα型へ体積収縮
を伴う相変態を起すが、これと共存するα−Al23
による触媒作用で前記相変態が促進されるようになるこ
と。 (b)上記の上部層におけるκ−Al23相の相変態に
伴って発生した体積収縮を下部層のl−TiCN層は、
これのもつ縦長成長結晶組織によって十分に吸収するこ
とから、前記l−TiCN層内に内部応力が残留するこ
とはないが、上記の表面層であるTiC層/TiCN層
は前記上部層の体積収縮を吸収することができないこと
から、前記上部層には大きな圧縮内部応力が残留するよ
うになること。 (c)上記の(a)および(b)の硬質被覆層の表面層
が圧縮内部応力を保持するTiC層/TiCN層で構成
された被覆超硬工具は、切刃部の耐摩耗性が一段と向上
し、使用寿命の一層の延命化が可能となること。以上
(a)〜(c)に示される研究結果を得たのである。 【0006】この発明は、上記の研究結果に基づいてな
されたものであって、超硬基体の表面に、12〜25μ
mの全体平均層厚を有する硬質被覆層を蒸着形成してな
る被覆超硬工具において、前記硬質被覆層を、いずれも
0.1〜0.6μmの平均層厚を有する密着層であるT
iN層からなる中間薄層を介して蒸着形成された、
(a)6〜15μmの平均層厚を有する高靭性層である
l−TiCN層からなる下部層と、(b)3〜10μm
の平均層厚およびα−Al23とκ−Al23の混合相
組織を有し、かつ前記α−Al23とκ−Al23の相
互割合が、X線回折法により得られた回折パターンにお
いて、α型結晶面に現れるピーク強度の合計をFα、κ
型結晶面に現れるピーク強度の合計をFκとした場合、
Fα/(Fα+Fκ)=0.1〜0.4、を満足する高
温硬質層であるAl23結晶混合層からなる上部層、
(c)さらに、上記の上部層の表面に直接蒸着形成され
た、1.5〜4μmの平均層厚を有する圧縮応力保持層
であるTiC層/TiCN層からなる表面層、で構成し
てなる、硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を発揮する被覆
超硬工具に特徴を有するものである。 【0007】つぎに、この発明の被覆超硬工具の硬質被
覆層に関し、平均層厚、さらにAl 23結晶混合層にお
ける相互割合を上記の通り限定した理由を説明する。 (1)中間薄層 中間薄層を構成するTiN層には、上記の通り超硬基体
と下部層、および下部層と上部層の間に密着層として存
在し、これら両層の相互密着性を向上させる作用がある
が、その平均層厚が0.1μm未満では所望のすぐれた
密着性を確保することができず、一方その平均層厚が
0.6μmを越えると、硬質被覆層の耐摩耗性低下の原
因となるばかりでなく、これが障害層として働き、上部
層の相変態に伴う体積収縮の下部層への吸収が不十分と
なり、上部層自体に圧縮応力が残留するようになり、こ
の結果前記上部層が相対的に層厚であることと相俟っ
て、チッピングが発生し易くなることから、その平均層
厚を0.1〜0.6μmと定めた。 【0008】(2)下部層 下部層を構成するl−TiCN層には、高靭性層として
基本的に硬質被覆層の靭性を向上させ、切削時に発生す
る機械的熱的衝撃を緩和し、前記硬質被覆層にチッピン
グが発生するのを著しく抑制するほか、上記の通り上部
層で発生した体積収縮を吸収して、前記上部層に欠けや
チッピング発生の原因となる圧縮応力が残留しないよう
にする作用があるが、その平均層厚が6μm未満では前
記作用に所望の効果が得られず、一方その平均層厚が1
5μmを越えると、前記硬質被覆層に偏摩耗の原因とな
る塑性変形が発生し易くなることから、その平均層厚を
6〜15μmと定めた。 【0009】(3)上部層 上部層を構成するAl23結晶混合層におけるα−Al
23には、上記の通りκ−Al23がα−Al23へ体
積収縮を伴う相変態を行なうのを促進する作用がある
が、上記の通り回折パターンにおけるα型結晶面、一般
には(012)面、(104)面、(110)、(11
3)面、(024)面、および(116)面に現れるピ
ーク強度の合計をFα、同じくκ型結晶面、一般には
(002)面、(112)面、(013)面、(12
2)面、(015)面、および(050)面に現れるピ
ーク強度の合計をFκとした場合、Fα/(Fα+F
κ)の値が0.1未満では、相対的にα−Al23の割
合が少な過ぎてκ−Al23のα−Al23への相変態
促進効果が不十分であり、一方前記Fα/(Fα+F
κ)の値が0.4を越えると、相対的に相変態するκ−
Al23の割合が少なくなり過ぎて前記上部層に所望の
圧縮内部応力を残留させることが困難になることから、
前記Fα/(Fα+Fκ)の値を0.1〜0.4に定め
た。また、α−Al23およびκ−Al23のいずれ
も、すぐれた高温硬さと耐熱性を有するので、高温硬質
層として硬質被覆層に硬さと耐熱性を付与せしめ、もっ
て上記下部層との共存においてチッピングの発生なく、
すぐれた耐摩耗性を発揮せしめる作用があるが、その平
均層厚が3μm未満では所望のすぐれた耐摩耗性を確保
することができず、一方その平均層厚が10μmを越え
ると、硬質被覆層にチッピングが発生し易くなることか
ら、その平均層厚を3〜10μmと定めた。 【0010】(4)表面層 表面層を構成するTiC層/TiCN層には、上記の通
り上部層を構成するAl23結晶混合層におけるκ−A
23の切削時におけるα−Al23への相変態に伴う
体積収縮によって高い圧縮応力が残留するようになり、
この圧縮応力保持層としての表面層は、切削加工中常に
高い圧縮応力を保持するようになることと相俟って、圧
縮応力が存在しないTiC層/TiCN層に比してすぐ
れた耐摩耗性を発揮するようになるが、その平均層厚が
1.5μm未満では上部層の体積収縮によって割れが発
生し、前記体積収縮現象によって発生する圧縮応力を層
内に十分に保持することができず、一方その平均層厚が
4μmを越えると、上部層における相変態が緩慢にな
り、この結果表面層における圧縮応力の残留も小さなも
のとなって、前記表面層に所望の耐摩耗性向上効果が得
られないことから、その平均層厚を1.5〜4μmと定
めた。 【0011】(5)硬質被覆層 その全体平均層厚が12μm未満では所望のすぐれた耐
摩耗性を確保することができず、一方その平均層厚が2
5μmを越えると、硬質被覆層にチッピングが発生し易
くなることから、その平均層厚を12〜25μmと定め
た。なお、被覆超硬工具の使用前後の識別を容易にする
目的で、最表面層として黄金色の色調を有するTiN層
を0.1〜0.5μmの平均層厚で蒸着形成しても良
い。 【0012】 【発明の実施の形態】つぎに、この発明の被覆超硬工具
を実施例により具体的に説明する。原料粉末として、い
ずれも0.5〜4μmの範囲内の所定の平均粒径を有す
るWC粉末、TiC粉末、TaC粉末、NbC粉末、C
32粉末、TiN粉末、およびCo粉末を用意し、こ
れら原料粉末を表1に示される配合組成に配合し、ボー
ルミルでアルコールを加えて24時間湿式混合し、乾燥
した後、150MPaの圧力で所定形状の圧粉体にプレ
ス成形し、この圧粉体を6Pa以下の真空中、1370
〜1470℃の範囲内の所定温度に1時間保持の条件で
真空焼結し、焼結後、切刃稜線部にR:0.07のホー
ニング加工を施すことにより、ISO・CNMG120
408に規定するスローアウエイチップ形状をもった超
硬基体A〜Fをそれぞれ製造した。なお、上記の超硬基
体A〜Fのうちの超硬基体C〜Fの表面部には表面から
5〜30μmの深さ範囲に亘ってCo富化領域(軟化
層)が形成されていた。 【0013】ついで、これらの超硬基体A〜Fの表面
に、通常の化学蒸着装置を用い、表2(表中のl−Ti
CNは特開平6−8010号公報に記載される縦長成長
結晶組織をもつTiCN層の形成条件を示すものであ
る)に示される条件にて、表3,4に示される組成およ
び目標層厚の硬質被覆層を形成し、さらに最終的にすく
い面と逃げ面の交わる切刃稜線部を、炭化珪素粉を分散
含有するウレタン樹脂製の砥石で表面研磨することによ
り、本発明被覆超硬工具1〜12および比較被覆超硬工
具1〜12をそれぞれ製造した。なお、比較被覆超硬工
具1〜12は、いずれも硬質被覆層の上部層がα−Al
23またはκ−Al23からなり、かつ表面層の形成が
ないものである。 【0014】この結果得られた本発明被覆超硬工具1〜
12および比較被覆超硬工具の硬質被覆層の組成および
層厚を、X線回析装置、さらに走査型電子顕微鏡を用い
て測定したところ、表3,4の組成および目標層厚と実
質的に同じ組成および平均層厚(任意5ヶ所測定の平均
値との比較)を示した。また、上記の本発明被覆超硬工
具1〜12の硬質被覆層を構成する上部層であるAl2
3結晶混合層について、これのX線回析パターンか
ら、α型結晶面である(012)面、(104)面、
(110)、(113)面、(024)面、および(1
16)面に現れるピーク強度の合計:Fα、同じくκ型
結晶面である(002)面、(112)面、(013)
面、(122)面、(015)面、および(050)面
に現れるピーク強度の合計:Fκを求め、これらの値か
らFα/(Fα+Fκ)の値を算出し、この算出結果を
表5に示した。 【0015】つぎに、上記本発明被覆超硬工具1〜12
および比較被覆超硬工具1〜12について、これを工具
鋼製バイトの先端部に固定治具にてネジ止めした状態
で、 被削材:JIS・SCM440の丸棒、 切削速度:420m/min.、 切り込み:1.5mm、 送り:0.3mm/rev.、 切削時間:5分、 の条件での合金鋼の乾式連続切削試験、 被削材:JIS・S20Cの長さ方向等間隔4本縦溝入
り丸棒、 切削速度:330m/min.、 切り込み:2.0mm、 送り:0.2mm/rev.、 切削時間:5分、 の条件での炭素鋼の乾式断続切削試験、さらに、 被削材:JIS・FCD450の丸棒、 切削速度:150m/min.、 切り込み:2.0mm、 送り:0.25mm/rev.、 切削時間:2分、 の条件での球状黒鉛鋳鉄の乾式連続切削試験を行い、い
ずれの切削試験でも切刃の逃げ面摩耗幅を測定した。こ
の測定結果を表5に示した。 【0016】 【表1】【0017】 【表2】 【0018】 【表3】【0019】 【表4】 【0020】 【表5】【0021】 【発明の効果】表3〜5に示される結果から、本発明被
覆超硬工具1〜12は、硬質被覆層の表面層を構成する
TiC層/TiCN層に、上部層であるAl23結晶混
合層におけるκ−Al23の切削時におけるα−Al2
3への相変態に伴う体積収縮によって高い圧縮応力が
残留するようになり、この圧縮応力保持層としての表面
層は、切削加工中常に高い圧縮応力を保持するようにな
ることと相俟って、前記表面層であるTiC層/TiC
N層が存在せず、かつ上部層がα−Al23層またはκ
−Al23層からなる比較被覆超硬工具1〜12に比し
て、すぐれた耐摩耗性を発揮することが明らかである。
上述のように、この発明の被覆超硬工具は、各種の鋼や
鋳鉄などの連続切削や断続切削加工ですぐれた耐摩耗性
を発揮し、切削加工のさらに一段の省力化および省エネ
化、さらに低コスト化を可能とするものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 対馬 文雄 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社筑波製作所内 (72)発明者 河野 和弘 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社筑波製作所内 (72)発明者 渡邉 陽子 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社筑波製作所内 Fターム(参考) 3C046 FF03 FF10 FF13 4K030 AA03 AA09 AA14 AA17 AA18 AA24 BA18 BA36 BA38 BA41 BA43 BB03 BB12 CA03 JA01 LA22

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 炭化タングステン基超硬合金基体の表面
    に、12〜25μmの全体平均層厚を有する硬質被覆層
    を蒸着形成してなる表面被覆超硬合金製切削工具におい
    て、前記硬質被覆層を、 いずれも0.1〜0.6μmの平均層厚および粒状結晶
    組織を有する密着層である窒化チタン層からなる中間薄
    層を介して蒸着形成された、 (a)6〜15μmの平均層厚および縦長成長結晶組織
    を有する高靭性層である炭窒化チタン層からなる下部層
    と、 (b)3〜10μmの平均層厚および粒状結晶組織を有
    し、かつ結晶構造がα型とκ型の酸化アルミニウムから
    なる混合相組織を有すると共に、前記α型酸化アルミニ
    ウムとκ型酸化アルミニウムの相互割合が、X線回折法
    により得られた回折パターンにおいて、α型結晶面に現
    れるピーク強度の合計をFα、κ型結晶面に現れるピー
    ク強度の合計をFκとした場合、 Fα/(Fα+Fκ)=0.1〜0.4、 を満足する高温硬質層である酸化アルミニウム結晶混合
    層からなる上部層、 (c)さらに、上記の上部層の表面に直接蒸着形成され
    た、1.5〜4μmの平均層厚および粒状結晶組織を有
    する圧縮応力保持層である炭化チタン層および/または
    炭窒化チタン層からなる表面層、で構成してなる、硬質
    被覆層がすぐれた耐摩耗性を発揮する表面被覆超硬合金
    製切削工具。
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