JP2003263804A - 誘電体記録媒体とその製造方法及びその製造装置 - Google Patents

誘電体記録媒体とその製造方法及びその製造装置

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JP2003263804A
JP2003263804A JP2002063053A JP2002063053A JP2003263804A JP 2003263804 A JP2003263804 A JP 2003263804A JP 2002063053 A JP2002063053 A JP 2002063053A JP 2002063053 A JP2002063053 A JP 2002063053A JP 2003263804 A JP2003263804 A JP 2003263804A
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dielectric
recording medium
probe
recording
substrate
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Atsushi Onoe
篤 尾上
Yasuo Cho
康雄 長
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度記録に適した極めて薄く、且つ分極方
向が記録面に対して一様に垂直方向である誘電体材料か
らなり、且つトレースが容易な誘電体記録媒体とその誘
電体記録媒体の製造方法及びその製造装置を提供する。 【解決手段】 誘電体記録媒体1は誘電体材料11、導
電体12、基板13の3層からなり、誘電体材料11の
記録面に溝部15を有する。溝部15は一本、或いは符
号15a〜15cで示すように複数本が備わる。探針2
6に電圧が印加されると導電体12と探針26との間で
生じる電界に応じて探針26直下の誘電体材料11が分
極して記録が行われる。また、溝部15は、探針26が
この溝にそって走査するためトラッキングを容易にす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体材料に情報
を記録し再生する誘電体記録媒体とその誘電体記録媒体
の製造方法及びその製造装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】近年、多くの種類の誘電体材料や圧電材
料が開発され、超音波素子や光素子及びメモリ等に多く
用いられている。それに伴い、誘電体材料の残留分極分
布や圧電材料の局所異方性の計測が行える方法の開発と
共に、その技術を適用して誘電体材料に情報を記録し、
再生する技術の開発が進められているところである。
【0003】さて、情報の記録再生の記憶素子として用
いられる誘電体薄膜の製造方法としては、MOCVD
(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)
法、スパッタ法、レーザーアブレーション法等の真空成
膜装置を用いる方法や、液相エピタキシャル法のような
融液強誘電体結晶性長法、ゾルゲル法、ディピング法の
ようにMO(Metal Oxide)金属材料を塗布、焼結する
等の方法が知られている。これらの方法で作成された誘
電体薄膜は記憶素子の微小キャパシタや強誘電体メモリ
の不揮発性記憶素子として用いられている。
【0004】一方、誘電体薄膜を記録媒体とした超高密
度の記録再生システムが本願発明者等によって提案され
ている。この装置は先端が微小な球状である探針に電圧
を印加して分極領域を形成し情報を記録する。情報再生
にはSNDM(Scanning Nonlinear Dielectric Mic
roscopy:非線形誘電率顕微鏡)の機能を用いること
で、nmオーダーの領域の記録再生が可能となるもので
ある。このようなシステムに用いられる記録媒体として
の強誘電体は、適度な誘電率と抗電界を有し、更にnm
オーダーの領域で分極方向が記録面に対して一様に垂直
方向であると共に1000Å以下と極めて薄いことが必
要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
誘電体薄膜の製造方法では、上述したSNDM法を用い
る記録媒体の条件に合致した誘電体薄膜を作成すること
は困難であった。
【0006】例えば、MO原料を塗布し、焼成するゾル
ゲル法においては真空装置が不要等、安価に誘電体薄膜
を得ることができるが、高記録密度記録媒体として必要
な分極方向の制御が難しく、且つ、1000Å以下の薄
膜を均一に形成することは困難である。これはスピンコ
ート直後には均一な膜であってもその後の焼成処理によ
る有機成分の分解、除去の際に薄膜がポーラスになりや
すく、nmオーダーでの均一な強誘電体結晶成長核の生
成が制御できないためである。また、従来のゾルゲル法
による結晶薄膜の成長は一般的に基板結晶に対するエピ
タキシャル成長であり、強誘電体結晶の方位、つまり分
極方向の制御はなされない。
【0007】従って本発明は前記問題点に鑑みなされた
ものであり、高密度記録に適した極めて薄く、且つ分極
方向が記録面に対して一様に垂直方向である誘電体材料
からなり、探針のトレースを容易にする誘電体記録媒体
と、その誘電体記録媒体の製造方法及びその製造装置を
提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の誘電体記録媒体
は上記課題を解決するために、探針を用いて情報を記録
し再生する誘電体記録媒体であって、前記探針により情
報を記録する誘電体材料と、前記誘電体材料を保持する
基板と、前記基板上に設けられた導電体との3層からな
り、且つ、前記誘電体材料の記録面に溝部を備える構成
である。
【0009】本発明の誘電体記録媒体によれば、誘電体
材料による記録層と、導電体層と、基板の3層からな
り、誘電体材料による記録層には探針がトレースする溝
部が設けられている。この溝部を設けることにより探針
が記録再生する際の記録層でのトレース、トラッキング
を容易に行うことが可能となる。
【0010】本発明の誘電体記録媒体の一態様では、少
なくとも、前記溝部の直下の前記誘電体材料は強誘電体
であり、且つその結晶配向方向は記録面に対して垂直方
向の構成である。
【0011】この態様によれば、少なくとも探針がトレ
ースする溝部の誘電体材料は強誘電体材料を用いる。分
極領域が記録の有無で明確になり、探針による記録領域
のトラッキングが容易になるとともに、記録再生が良好
に行われる。また、溝部に限らず全面が強誘電体材料で
形成されていてもよい。強誘電体材料としては例えばP
ZTやLiTaOが好適に用いられる。
【0012】本発明の誘電体記録媒体の他の態様では、
前記溝部の直下の強誘電体の結晶配向方向は記録面に対
して垂直方向である構成である。
【0013】この態様によれば、強誘電体の結晶配向方
向は記録面に対して垂直方向に統一されているため、記
録情報に対応する分極領域の方向も整い、高品位の記録
が可能となる。
【0014】本発明の誘電体記録媒体の他の態様では、
前記溝部は複数本設けられている構成である。
【0015】この態様によれば、記録媒体の記録面には
複数の溝部が設けられているので極めて多くの情報を記
録することが可能になり、また、同時に複数の溝部に対
して記録再生を行うことが可能となる。
【0016】本発明の誘電体記録媒体の他の態様では前
記溝部は同心円状に設けられている構成である。
【0017】この態様によれば、複数の記録トラックが
同心円状に独立して存在するので同時に複数のデータを
記録し、再生することが可能となり、記録再生の速度が
向上すると共にデータの管理が容易になる。また、欠陥
のあるトラックがあったとしてもそのトラックを用い
ず、他のトラックを代用することが可能であり、その誘
電体記録媒体全体を破棄することなく利用可能となる。
更に、記録媒体を回転させる機構により記録再生が行え
るので、記録再生装置の構成が簡易になる。
【0018】本発明の誘電体記録媒体の他の態様では、
前記溝部は螺旋状に設けられている構成である。
【0019】この態様によれば、記録トラックが螺旋状
に設けられているため、長時間の連続した情報の記録に
好適である。また、螺旋状のトラックが複数本、独立し
て設ける構成を取ることも可能である。更に、記録媒体
を回転させる機構により記録再生が行えるので、記録再
生装置の構成が簡易になる。
【0020】本発明の誘電体記録媒体の他の態様では前
記基板はシリコン基板である。
【0021】この態様によれば、基板として化学的に安
定で熱的にも形状変化の少ないシリコン基板を用いるこ
とで記録面の平面性の維持と機械的破壊からの保護に効
果が大きい。
【0022】本発明の誘電体記録媒体の製造方法は上記
課題を解決するために、探針を用いて情報を記録し再生
する誘電体記録媒体の製造方法であって、導電体がその
一方の面に設けられた基板上に、溶媒により溶解された
誘電体形成材料を塗布する塗布工程と、前記塗布工程の
後、前記溶媒を発散する溶媒発散工程と、前記溶媒発散
工程の後、前記基板上に積層された前記誘電体形成材料
に前記探針を押圧する押圧工程と、前記押圧工程の後、
前記探針と前記導電体間に前記誘電体形成材料を挟んで
電圧を印加する電圧印加工程と、前記電圧印加工程によ
り電圧を印加した状態で前記探針を走査する走査工程と
を備える。
【0023】本発明の誘電体記録媒体の製造方法によれ
ば、基板と導電体と誘電体材料の3層からなる記録媒体
で記録面となる誘電体材料の表面に溝部を形成し、その
溝部直下の誘電体材料は強誘電体の結晶とすることがで
きる。この溝部に沿って探針を移動させることで情報の
記録再生のためのトレースが容易に行うことが可能とな
る。また、溝部は結晶の分極軸方向が記録面に対して垂
直方向に統一された強誘電体の結晶であるため、情報の
記録に対応する分極領域の分極方向も統一され、高品位
の記録再生が行われる。
【0024】塗布工程とは、アルコールやエステル等の
溶媒で溶解されたゾル状の誘電体形成材料、即ちMO
(Metal Organic)原料を導電体が設けられた基板上に
塗布する工程であり、スピンコート法等が用いられる。
溶媒発散工程とは、塗布されたゾル状態の誘電体形成材
料から溶媒を発散させ、ゲル状態を経て固化状態にす
る。固化の程度は探針が押し当てられたときに、その部
位が凹状態となる程度とする。つまり、この工程ではま
だMO原料の有機成分は完全には分解していない。押圧
工程とは、固化状態になった誘電体形成材料に探針を押
圧し、誘電体形成材料の表面に凹状態を形成する。な
お、押圧工程による凹状態形成は、次の電圧印加工程で
行うこともできる。電圧印加工程とは、誘電体形成材料
の表面に凹状態を形成した状態で、誘電体形成材料を挟
んで探針と導電体との間に電圧を印加する。電圧を印加
することで流れる微弱な電流により、探針直下の誘電体
形成材料は探針側から強誘電体の結晶核として成長す
る。なお、前工程である押圧工程を省略した場合でも、
電圧印加工程において探針を前記誘電体形成材料表面に
接触させ、微弱電流により前記誘電体形成材料を部分的
に熱分解することで、凹状態を電圧印加と同時に形成可
能である。走査工程とは、電圧を印加した状態で探針を
移動させ、連続的に強誘電体の結晶を形成すると共に溝
部を形成し固定化する。
【0025】本発明の誘電体記録媒体の製造方法の一態
様では、前記走査工程の後、更に前記誘電体形成材料を
焼成しつつ平行電界を印加する電界印加工程を備える。
【0026】この態様によれば、溝部が形成された誘電
体記録媒体を、焼成しながら媒体に対して垂直方向に平
行電界を印加することで、溝部に形成された結晶を種と
して媒体全面が結晶化され、その結晶方位は記録面に垂
直方向の整った結晶とすることが可能となる。
【0027】本発明の誘電体記録媒体の製造方法の他の
態様では、前記塗布工程はスピンコート法を用いる。
【0028】この態様によれば、ゾル状態の誘電体形成
材料を所定の厚さで均一に基板に塗布することが可能と
なる。膜厚は粘度とスピンナーの回転速度等を制御する
ことでコントロールする。
【0029】本発明の誘電体記録媒体の製造方法の他の
態様では、前記誘電体形成材料の前記基板上への塗着
は、溶媒により溶解された前記誘電体形成材料のゾル状
材料を基板に塗布し、その後、前記溶媒を発散させてゲ
ル状態にするゾルゲル法を用いる。
【0030】この態様によれば、比較的容易に誘電体記
録薄膜、例えば厚さが1000Åの薄膜を形成すること
ができる。
【0031】本発明の誘電体記録媒体の製造装置は上記
課題を解決するために、探針を用いて情報を記録し再生
する誘電体記録媒体の製造装置であって、導電体がその
一方の面に設けられた基板上に、溶媒により溶解された
誘電体形成材料を塗布する塗布手段と、前記塗布手段に
よる誘電体形成材料の塗布後、前記溶媒を発散する溶媒
発散手段と、前記溶媒発散手段による溶媒の発散後、前
記基板上に積層された前記誘電体形成材料に前記探針を
押圧する押圧手段と、前記押圧手段により前記探針が前
記誘電体形成材料に押圧された後、前記探針と前記導電
体間に前記誘電体形成材料を挟んで電圧を印加する電圧
印加手段と、前記電圧印加手段により電圧が印加された
状態で前記探針を走査する走査手段とを備える。
【0032】本発明の誘電体記録媒体の製造装置によれ
ば、基板と導電体と誘電体材料の3層からなる記録媒体
で記録面となる誘電体材料の表面に溝部と、その溝部直
下には、その結晶の分極軸方向が記録面に垂直方向の整
った強誘電体の結晶を備えた誘電体記録媒体を製造する
ことが可能となる。
【0033】本発明の誘電体記録媒体の製造装置の一態
様では、前記走査手段による前記探針の走査後、更に前
記誘電体形成材料を焼成しつつ平行電界を印加する電界
印加手段を備える。
【0034】この態様によれば、溝部が形成された誘電
体記録媒体を、焼成しながら平行電界を印加すること
で、溝部に形成された結晶を種として媒体全面が結晶化
され、その結晶の分極軸方位は記録面に垂直方向の整っ
た結晶を有する誘電体記録媒体を製造することが可能と
なる。
【0035】本発明のこのような作用、及び他の利得は
次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0036】
【発明の実施の形態】(誘電体記録媒体の実施形態)本
発明の誘電体記録媒体の実施形態について図1及び図2
を参照して説明する。尚、図1は本発明の誘電体記録媒
体の溝部の構成を示す図であって、同図(a)はその平
面図であり、同図(b)は同図(a)のA−Aにおける
断面側面図である。また、図2は本発明の誘電体記録媒
体の形態の例を示す図であって、同図(a)はテープ形
態、或いはカード形態で直線状の複数の溝部を有する媒
体であり、同図(b)はディスク形態で同心円状の複数
の溝部を有する媒体であり、同図(c)はディスク形態
で螺旋状の溝部を有する媒体である。
【0037】誘電体記録媒体1は、図1に示すように、
誘電体材料11、導電体12、基板13の3層からな
り、誘電体材料11の記録面に溝部15を有する。溝部
15は一本、或いは符号15a〜15cで示すように複
数本が備わる。また、溝部15の誘電体材料11は強誘
電体の結晶14となっている。
【0038】誘電体材料11としては、例えばLiTa
O、PbTiO3−PbZrO3の固溶体であるPZT材
料、PbTiO3で表されるチタン酸鉛、PbZrO3
表されるジルコン酸鉛、BaTiO3で表されるチタン
酸バリウム、LiNbO3で表されるニオブ酸リチウ
ム、鉛(Pb),ランタン(La),ジルコニウム(Z
r),チタン(Ti)系の固溶体であるPLZT材料、
ビスマス(Bi),ナトリウム(Na),鉛(Pb),
バリウム(Ba)系の固溶体であるBNPB材料等があ
る。
【0039】導電体12は、例えば白金やアルミニウム
等の金属を真空蒸着、スパッタリング、CVD等の手法
により付けられ、記録再生装置のグランドに接続され
る。記録再生用の探針26に電圧が印加されると導電体
12と探針26との間で生じる電界に応じて探針26直
下の強誘電体の結晶14の分極方向が電界の方向に揃う
ことによって記録が行われる。
【0040】基板13は薄い誘電体材料11、導電体1
2を保持し平面性を維持するためのものであり、例えば
所定厚さのシリコン等を用いる。
【0041】溝部15は、探針26がこの溝にそって走
査するためのものであって、探針26のトラッキングを
容易にする。尚、溝部15の幅は探針26の先端径と略
同一で、nmオーダーである。従って、極めて高密度の
記録が可能である。
【0042】更に、このような構成を有する誘電体記録
媒体1を取り扱いの利便性と、強度を確保するためにプ
ラスチック或いはセラミック等の材料で記録再生面を除
いて周囲を覆いパッケージングしてもよい。
【0043】上述した構成の誘電体記録媒体1の記録媒
体としての作用は、誘電体材料11の溝部15に当接し
た探針26に電圧が印加され、導電体12との間に電界
が発生して、探針が当接した部位の強誘電体の結晶14
の分極方向が印加電界の方向に揃えられる。この分極を
誘電体材料11の裏面まで到達させることで安定した分
極領域が形成され、情報が記録される。一方、再生にお
いては探針26を溝部15に当接してトレースすること
により、本発明の発明者が考案したSNDM法(非線形
誘電率顕微鏡法)による、残留分極の方位に対応した微
小な容量変化の検出などの手段によって記録情報を再生
することになる。記録再生時には探針26は溝部15に
沿って移動するのでトレースが正確で容易に行われる。
【0044】次に誘電体記録媒体の形状についての一例
について説明する。図2(a)はテープ状、或いはカー
ド状の誘電体記録媒体1であって、直線状の溝部15が
複数本設けられているものである。従来のテープ状、或
いはカード状の記録媒体と同様の用途で利用可能である
が、同時に所定本数の溝部15を用いて多量の情報の記
録再生ができ、記録再生速度が向上する。また、それぞ
れの溝部15を個別に管理することでデータの管理、取
り扱いが容易になる。ここで、溝部15は個別の微小ド
ット凹形状の集合体であっても良い。
【0045】また、図2(b)はディスク状の誘電体記
録媒体2であって、同心円状の溝部15が複数本設けら
れているものである。従来のディスク状の記録媒体と同
様の用途で利用可能であるが、これも誘電体記録媒体1
と同様に、同時に所定本数の溝部15を用いて多量の情
報の記録再生ができる。また、それぞれの溝部15を個
別に管理することでデータの管理、取り扱いが容易にな
る。
【0046】更に、図2(c)はディスク状の誘電体記
録媒体3であって、螺旋状の溝部15が設けられている
ものである。従来のCDディスク等と同様の用途で利用
可能であり、長時間の連続した情報の記録再生に適す
る。
【0047】(誘電体記録媒体の製造方法に係わる実施
形態)本発明の誘電体記録媒体の製造方法について図3
〜図5を参照して説明する。尚、図3は本発明の誘電体
記録媒体の製造方法を示す製造工程のブロック図であ
り、図4は本発明の製造方法に係わる製造工程を示す図
であり、図5は図4に続く製造工程を示す図である。
【0048】まず、誘電体材料塗布工程(ステップ10
1)において、基板13に塗布材料16を塗布する。シ
リコン等からなる基板13上には前述した方法等により
導電体12が設けられていて、その上部に塗布材料16
が塗布される。塗布材料16は誘電体材料となるMO
(Metal Organic)原料をアルコール等の溶媒に溶解さ
せたゾル状態になったものであり、スピンナー等で、所
定の均一の厚み、例えば1000Å程度の厚さとなるよ
うに塗布する。
【0049】次に、溶媒発散工程(ステップ102)に
おいて、塗布材料16の溶媒を熱処理装置等で発散さ
せ、ゾル状態からゲル状態を経てMO原料を固化状態に
する。熱処理の条件としては例えば150℃で3分間加
熱する。この時点でのMO原料の薄膜は乾燥したMO分
子の薄膜であり、未だ強誘電性を示すものではない。
【0050】次に、探針押圧工程(ステップ103)に
おいて、導電性の探針26をMO原料の薄膜に押し当
て、所定の深さまで探針26が埋まるようにする。探針
26の先端部は径がnmオーダーの微小な半球であり、
例えばその半球部分が埋没する程度に押し当てるものと
する。
【0051】次に、電圧印加工程(ステップ104)に
おいて、探針26と導電体12の間に所定の電圧を印加
し、MO原料の薄膜に電界を加える。印加電圧は例えば
MO原料の膜厚が1000Å程度であれば10V程度、
また、500Å程度であれば5V程度が好適である。
尚、印加する電圧は直流であっても交流であっても良
い。
【0052】電圧の印加によってMO原料の薄膜には微
弱な電流が流れ、発熱により探針26の直下の、探針2
6の先端径と同程度のnmオーダーの微小領域に、強誘
電体の結晶14が薄膜の表面方向から結晶化が進行し形
成される。これは微弱な電流であっても薄膜の抵抗によ
る発熱のエネルギーは微小領域のMO原料を分解し結晶
化させることを可能としている。なお、探針押圧工程
(ステップ103)は、これを省略して電圧印加工程
(ステップ104)で同時に行うことも可能である。こ
の場合には、探針を前記誘電体形成材料表面に接触さ
せ、微弱電流により前記誘電体形成材料を部分的に熱分
解することで、凹状態を電圧印加と同時に形成可能であ
る。
【0053】更にこの工程では電界が探針26から導電
体12に向かって垂直に加えられることになり、結晶の
分極方位を薄膜表面に対して垂直方向に揃えることが可
能となり、結晶成長と同時にポーリング処理も行える利
点がある。
【0054】次に、探針走査工程(ステップ105)に
おいて、電圧印加工程の状態で探針26を移動させ、溝
部15を形成していく。この工程により溝部15が形成
されると共に溝部15に強誘電体の結晶14が形成さ
れ、溝部15も固定化される。この強誘電体の結晶14
が情報を記録し、再生する部位となる。探針26の走査
は探針26を移動させても、また、媒体を移動させても
良い。また、複数の溝部15を形成する際は複数の探針
26を同時に用いて行っても良い。更に、ディスク状の
媒体に螺旋状の溝部15を形成する場合は、例えば探針
26を押し当ててディスク状の媒体を回転させ、同時に
探針26をディスク半径方向に移動させることによって
形成することができる。
【0055】以上、説明した工程で溝部15を有し、そ
の溝部15に強誘電体結晶14を有する誘電体記録媒体
を作成することが可能であるが、更に焼成/平行電界印
加工程(ステップ106)を経ることで溝部15の強誘
電体の結晶14を完全なものとし、更にはMO原料の薄
膜全体を結晶化することが可能となる。
【0056】焼成/平行電界印加工程(ステップ10
6)では、探針走査工程(ステップ105)までで得ら
れた誘電体記録媒体を、焼成装置中でMO原料の分解温
度以上の温度で焼成処理を行う。焼成装置には誘電体記
録媒体全体を覆う大きさの平行電極間が設けられてい
て、平行電界を印加しながら行う。これにより探針走査
工程までで得られた結晶14を種として薄膜全体を結晶
化でき、印加される電界によって結晶方向が薄膜表面に
垂直方向に配向した強誘電体の結晶14が得られること
になる。
【0057】次に、上述した各工程の具体的な構成につ
いて説明する。まず、図4(a)はアルコール等の溶媒
でゾル状態にしたMO原料、即ち誘電体材料を含む塗布
材料16を基板13上に塗布する工程であり、図3の誘
電体材料塗布工程に該当する。導電体12が設けられた
基板13はスピンナー20のスピナヘッド21に載置さ
れる。その中央部のノズル22から塗布材料16が滴下
され、スピンナー20の回転により、塗布材料16は薄
く均一の厚さで基板13の全面に塗布される。膜厚は塗
布材料16の粘度、滴下量、スピンナー20の回転速度
等を制御して、例えば1000Åの膜厚が得られるよう
にする。誘電体材料塗布工程においては、基板が載置さ
れるスピンナー内部を乾燥した窒素などの不活性ガスで
満たすことにより、材料が変質することなく塗布するこ
とができる。
【0058】図4(b)は塗布材料16から溶媒を発散
し、ゾル状態からゲル状態を経て固化した状態にする工
程であり、図3の溶媒発散工程に該当する。塗布材料1
6を塗布した基板13は加熱装置24に置かれ、塗布材
料16から溶媒を発散し、塗布材料16を固化状態にす
る。固化の状態は加熱温度、加熱時間等で制御する。
尚、固化した状態以後、塗布材料16を誘電体材料11
と称することとする。
【0059】次に、図5(c)は溝15を形成する工程
を示す。基板13上の誘電体材料11に探針26を、そ
の先端部が所定の深さまで入り込むように押し当てられ
る。この状態で探針26は紙面の垂直方向に走査される
と同時に、探針26と導電体12の間に電圧が印加され
る。図3の探針押圧工程、電圧印加工程、探針走査工程
が一括されたものに該当する。探針26が押し当てられ
た部位には溝部15が形成され、その溝部15は加えら
れた電圧によって強誘電体の結晶14が形成される。図
5(d)は溝部15に垂直方向の断面図で、誘電体材料
11に溝部15と結晶14が形成された状態を示してい
る。これらの工程により本発明に係わる誘電体記録媒体
1は形成される。
【0060】図5(e)は同図(c)の工程で形成され
た誘電体記録媒体について、更に焼成し平行電界を印加
する工程を示す。誘電体記録媒体1は焼成装置25中で
電極29a、29bの電極間に置かれ、平行電界が印加
されながらMO原料の分解温度以上の温度で焼成処理が
なされる。この工程が図3の焼成/平行電界印加工程に
該当する。これにより形成された結晶14を種として薄
膜全体を結晶化でき、印加される電界によって結晶方向
が薄膜表面に垂直方向に配向した強誘電体の結晶が得ら
れることになる。同図(f)はこれらの工程により形成
された最終形態の誘電体記録媒体の断面を示している。
【0061】(誘電体記録媒体の製造装置に係わる実施
形態)次に、本発明の誘電体記録媒体の製造装置に係わ
る実施形態について、図6及び図7を参照して説明す
る。
【0062】誘電体記録媒体製造装置4の構成は図6に
示すように、誘電体材料塗布装置32、溶媒発散装置3
3、探針押圧装置34、電圧印加装置35、探針走査装
置36、焼成/平行電界印加装置37、及びこれら装置
を制御する制御装置31を備える。
【0063】誘電体材料塗布装置32は、導電体12が
形成された基板12上に、溶媒に溶解したMO原料を塗
布する手段であり、例えばスピンナーが用いられる。基
板12上に所定の厚さでMO原料が塗布される。塗布す
る厚さの制御はMO原料の粘度、スピンナーの回転速度
等を制御して行う。
【0064】溶媒発散装置33は、基板12上に塗布さ
れた誘電体材料11から溶媒を発散させる手段であり、
ホットプレート等の加熱装置24が用いられる。溶媒を
発散させ誘電体材料11の固化状態の制御は加熱温度、
加熱時間等を制御して行う。
【0065】探針押圧装置34は、基板12上に塗布さ
れた誘電体材料11に探針26を押し当て、溝部15を
形成する手段であり、形成される溝部15の深さは探針
26を押し当てるバネ等の弾性力を制御して行うことが
可能である。或いは探針26の高さ位置を機械的に設定
することで行うこともできる。
【0066】電圧印加装置35は、探針26と導電体1
2の間に電圧を印加する手段であり、印加する電圧によ
って探針26直下の誘電体材料11を強誘電体の結晶1
4にする。印加電圧は直流電圧、交流電圧の何れであっ
ても良い。印加する電圧は誘電体材料11の膜厚に依存
し、好適な電圧に制御されて印加される。
【0067】探針走査装置36は、探針26が誘電体材
料11に押し圧され電圧が印加された状態で探針26を
走査する手段であり、溝部15を誘電体材料11の表面
に形成する。走査速度は探針26直下に結晶14が良好
な状態で形成される速度に制御される。
【0068】焼成/平行電界印加装置37は、上述した
装置によって作成された誘電体記録媒体を平行電界中で
焼成する手段であって、探針26直下に形成された結晶
14を種とし薄膜全体を記録面に垂直方向に配向した結
晶にする。高品位の強誘電体の結晶を有する電体記録媒
体を形成する。
【0069】図7は溝部15と結晶14を形成する溝部
形成装置5の一例であって、ディスク状の誘電体記録媒
体2また3の作成に適用する。探針26を誘電体材料1
1に押し圧し、電圧を印加し、誘電体記録媒体を回転さ
せて探針26を走査し溝部15と結晶14を形成する。
探針26はベース40上の支持柱42に設けられたアー
ム43の先端に取り付けられ、誘電体材料11に押し圧
されている。支持柱42は粗調整部44と微調整部45
を備え、探針26の誘電体材料11に対する押し圧を調
整する。粗調整部44は例えば精密な螺子からなり、一
方、微調整部45は例えば圧電素子からなり、圧電素子
に印加する電圧を制御することによってアーム43の位
置を精密に調整する。誘電体記録媒体2はモータ47の
テーブル48に載置され回転する。また、探針26は図
示しないディスク半径方向の送り機構により移動され、
同心円状、或いは螺旋状の溝部15が形成される。
【0070】上述したように溝部形成装置5は図6に示
した探針押圧装置34、電圧印加装置35、探針走査装
置36を一体として含むものである。尚、テープ状、或
いはカード状の誘電体記録媒体1についても、誘電体記
録媒体1を直線状の送り機構に載置して送る構造をとる
ことで、同様に溝部15と強誘電体の結晶14を形成す
ることが可能である。以上説明したことに限らず、同様
の機能を有する如何なる機構、手段を用いて誘電体記録
媒体1、2、3を形成してもよい。
【0071】ここで、図8を参照して誘電体の厚みと分
極領域を反転させる最小電圧の関係について説明する。
図8は探針の形状をパラメータとして誘電体の厚みと分
極領域を反転させる最小電圧を示す図であって、探針形
状と誘電体記録媒体の厚み、領域サイズ、分極領域の反
転電圧等には相似性のあることが確認されている。ま
た、記録に対応する分極領域は探針の径と略同等の大き
さで形成されるので、高密度記録を行うためには、その
径を小さくすることが好ましい。一方、分極領域を形成
する電圧は誘電体の厚みが厚いほど印加する電圧を高く
する必要のあることが同図から知られるところである。
特に探針の径が小さくなるほど、誘電体の厚みに対する
印加電圧の増加は急峻になる。従って、印加電圧を、使
い勝手の良い低い電圧で動作させるためには誘電体の厚
みを薄くする必要がある。本発明の誘電体記録媒体は、
その誘電体材料11の厚みを、例えば1000Å程度に
均一に薄く制御されて形成されるのでこの要求を満たす
ものである。
【0072】(本発明の誘電体記録媒体を用いる情報記
録再生装置)次に、本発明の誘電体記録媒体を用いる情
報記録再生装置について図9及び図10を参照して説明
する。ここで図9は溝部15が一本で構成される誘電体
記録媒体を用いた情報記録再生装置6のブロック構成を
示す図であり、図10は複数の溝部15を備えた誘電体
記録媒体を用いる情報記録再生装置7の要部を示す図で
ある。
【0073】図9に示すように、情報記録再生装置6
は、カード状の誘電体記録媒体1と、探針26と、電極
51と、交流信号発生部52と、記録信号発生部53
と、加算部54と、発振部55と、FM復調部56と、
信号検出部57と、インダクタLと、インダクタLa
と、容量Caと、SW1を備える。その他情報記録装置
としての一般の各種機能を備えていることは当然であ
る。
【0074】探針26は、その先端が所定の半径を有す
る半球状の部材で、少なくともその表面は電圧を印加す
るために導電性を有する。情報を記録する際にはこの探
針26に電圧を印加し、溝部15の強誘電体の結晶14
に分極領域を形成して記録情報に対応させ、一方、再生
する場合は探針26で溝部15の強誘電体の結晶14の
分極領域をトレースして記録情報をピックアップする。
トレースは探針26が溝部15に沿ってトラッキングす
ることで行われる。本発明に係わる誘電体記録媒体はこ
のトラッキング用の溝部15を有しているので探針26
の走査は容易に行うことが可能である。
【0075】電極51は、発振部55で発振した高周波
信号が探針26に加わり、誘電体記録媒体1の微小領域
に印加される高周波電界が接地側に戻るための電極であ
る。
【0076】交流信号発生部52は、探針26に印加す
る交流信号を発生する手段であり、誘電体の微小領域に
交番電界を印加して情報読み取り時の読み取り信号に変
調を加えて、読み取り信号の分離が確実に行われるよう
にする。また、記録信号発生部53からの記録信号にバ
イアスをかけ、探針26に印加して情報を記録する。分
極状態対応する探針直下の容量Csの違いが発振部55
の発振周波数を変調させ、これを復調することで正しい
記録動作が行われているかをモニターすることが可能と
なる。情報読み取り時にはSW1を端子a側に接続し、
情報書き込み時にはSW1を端子b側に接続する。
【0077】記録信号発生部53は、誘電体記録媒体1
に記録する情報を、記録に適した形態の信号に変換す
る。電圧レベル、パルス幅等も最適に設定されて出力さ
れる。
【0078】加算部54は、記録信号発生部53からの
記録用信号と、交流信号発生部52からの交流信号を加
算することで変調し、探針26に印加する。
【0079】発振部55は、記録された情報を周波数変
調してピックアップするための信号を発生する。その発
振周波数は例えば1GHz程度に設定される。
【0080】インダクタLaと容量Caは、交流信号発
生部52の交流信号が発振部55と干渉を起こすことを
防止するために設けられたローカットフィルタを構成し
ている。発振部55の発振周波数は1GHz程度であ
り、交流信号発生装置36の交流信号はMHzオーダー
であっても1次のLCフィルタで十分分離は可能であ
る。さらに交流信号の周波数を高めることはデータ転送
レートを向上させる方向であり、その場合はそれに適合
したフィルタ定数を選定すればよい。
【0081】インダクタLは、探針26の直下の分極領
域に対応した容量Csとで共振回路を構成する。容量C
sの変化により共振周波数が変化し、発振部55の発信
信号に周波数変調を加えることになる。この周波数変調
を復調することにより記録情報を読み取ることができ
る。ここで共振回路中に容量Caが入ってくるが、容量
Csは容量Caに対して極めて小さく、共振周波数に対
しては主に容量Csが支配的要因となる。
【0082】FM復調部56は、インダクタLと容量C
sとで形成される共振回路により周波数変調された発振
部55の発振信号を復調する。これは通常のFM検波手
段が用いられる。
【0083】信号検出部57は、FM復調部56で復調さ
れた信号から、交流信号発生部52の交流信号を同期信
号として用いて同期検波を行い、記録されている情報を
再生する。
【0084】次に、情報記録再生装置6の記録動作につ
いて説明する。SW1は端子bに接続する。まず、記録
信号発生部53に記録すべき情報を入力する。記録信号
発生部53では記録すべき情報を記録に適した所定のフ
ォーマットに変換し、設定された電圧レベルとパルス幅
のデジタル記録信号として出力する。
【0085】記録信号発生部53からの記録信号はイン
ダクタLaを介して探針26に印加され、誘電体記録媒
体1の導電体12との間で生じる電界により誘電体記録
媒体1の溝部15の強誘電体の結晶14に分極領域を形
成し、情報が記録される。
【0086】記録のモニターは形成された分極領域に対
応する探針直下の容量CsとインダクタLの共振回路に
より発振部55の発振周波数を周波数変調し、この周波
数変調した信号をFM復調部56で復調し、交流信号発生
部52の交流信号を同期信号として信号検出部57で同
期検波を行う。
【0087】次に、情報記録再生装置6の再生動作につ
いて説明する。SW1は端子aに接続する。探針26に
は交流信号発生部52から交流信号が印加される。この
交流信号は同期検波するときの同期信号となる。探針2
6が溝部15をトラッキングすると分極状態に対応し
た、即ち記録情報に対応した容量Csを検出し、容量C
sとインダクタLとで共振回路を構成して、その共振周
波数で発振部55の発振周波数を周波数変調する。この
周波数変調した信号をFM復調部56で復調し、交流信号
発生部52の交流信号を同期信号として信号検出部57
で同期検波を行って記録情報を再生することになる。
【0088】このようにしてピックアップされた信号
は、交流信号発生部52の交流信号を同期信号として再
生され、記録されている情報を再生する。尚、同期検波
に用いられる手段はロックインアンプ等、交流信号発生
部52の交流信号と同期をとって信号を再生する回路で
あれば何れも使用可能である。
【0089】次に、複数の溝部15を備えた誘電体記録
媒体を用いる情報記録再生装置7について図10を参照
して説明する。尚、上述した情報記録再生装置6とは複
数の溝部15a〜15cと、それに対応する複数の探針
26a〜26cを有することにおいて異なるものであ
り、共通の構成については適宜、情報記録再生装置6に
関する説明を参照することとする。また、更に多くの溝
部15を有する場合の装置においても同様である。
【0090】誘電体記録媒体1の溝部15a〜15cに
対応して探針26a〜26cが設けられている。また、
図示しない交流信号発生部、記録信号発生部、加算部、
記録再生時の信号を切り替えるSWが設けられていて、
探針26a〜26cのそれぞれにコイルLa〜Lcを介
して信号が供給される。
【0091】情報記録再生装置7の記録動作としては、
記録信号発生部からの記録用信号が交流信号発生部から
の異なった周波数で変調され、コイルLa〜Lcを介し
て探針26a〜26cのそれぞれに供給される。探針2
6a〜26cに供給された電圧により誘電体記録媒体1
の溝部15の強誘電体の結晶14と導電体12との間に
電界が発生し、これに基づき分極領域が形成される。探
針26a〜26cはそれぞれに対応する溝部15a〜1
5cに沿って移動し、順次情報が記録されていく。探針
26a〜26cは溝部15a〜15cに沿って移動する
ためトラッキングの制御が極めて容易になるものであ
る。
【0092】探針26a〜26cの直下には分極に対応
した容量Csa〜Cscが形成され記録情報に対応する。ま
た、記録状態は容量Csa〜Csc、容量Ca〜Cc、コイル
Lで構成する共振回路の共振周波数で発振器の発振周波
数を変調し、その信号を交流信号発生部からの交流信号
に同期させることで探針26a〜26cに供給されてい
る情報の記録状態を監視することが可能である。
【0093】次に、情報記録再生装置7の再生動作とし
ては、交流信号発生部からの異なった周波数の信号がコ
イルLa〜Lcを介して探針26a〜26cのそれぞれ
に供給される。探針26a〜26cがそれぞれに対応し
た溝部15a〜15cをトレースすると、探針26a〜
26cの直下の分極に対応した、即ち記録した情報に対
応した容量Csa〜Cscを検出する。この容量Csa〜Csc
と容量Ca〜CcとコイルLとで構成する共振回路の共
振周波数で発振器の発振周波数を変調し、その信号を交
流信号発生部からの交流信号に同期させることで探針2
6a〜26cのそれぞれがピックアップした情報を分離
して再生することになる。
【0094】以上、本発明に係わる実施形態について詳
述したが、本発明はこれらの実施形態に限られるもので
はなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明
の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であ
り、そのような変更を伴う誘電体記録媒体とその製造方
法及びその製造装置もまた本発明の技術思想に含まれる
ものである。
【0095】
【発明の効果】以上、説明したように本発明による誘電
体記録媒体は、高密度記録に適した極めて薄く、且つ分
極方向が記録面に対して一様に垂直方向である誘電体材
料からなり、記録面には複数の探針トレース用の溝部を
設けているので、トレースが容易になると共に、同時に
複数の情報を記録し再生することが可能となり、記録再
生速度の向上を図ることが可能である。
【0096】更に、これら複数の記録トラックはそれぞ
れ記録セクターとして管理可能となり、大容量の情報の
管理が容易となる。また、記録トラックに欠陥がある場
合はそのトラックの使用を中止し、他のトラックを用い
ることで誘電体記録媒体そのものを破棄する必要は無
く、製造の歩留まりが向上する。
【0097】また、本発明の誘電体記録媒体の製造方法
及び製造装置によれば、極めて薄く、且つ分極方向が記
録面に対して一様に垂直方向である誘電体材料からな
り、探針のトレースを容易にする溝部を有する誘電体記
録媒体の作成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電体記録媒体の構成を示す図であっ
て、同図(a)はその平面図であり、同図(b)は同図
(a)のA−Aにおける断面側面図である。
【図2】本発明の誘電体記録媒体の形態の例を示す図で
あって、同図(a)はテープ形態、或いはカード形態で
直線状の複数の溝部を有する媒体であり、同図(b)は
ディスク形態で同心円状の複数の溝部を有する媒体であ
り、同図(c)はディスク形態で螺旋状の溝部を有する
媒体である。
【図3】本発明の誘電体記録媒体の製造方法を示す製造
工程のフロー図である。
【図4】本発明の誘電体記録媒体の製造工程を示す図で
あって、同図(a)は基板に溶媒でゾル状態にしたMO
原料を塗布する工程であり、同図(b)は塗布したMO
原料から溶媒を発散しゲル状態を経て固化状態にする工
程である。
【図5】図4に続く誘電体記録媒体の製造工程を示す図
であって、同図(c)は固化状態のMO原料に溝部と強
誘電体結晶を形成する工程であり、同図(d)は同図
(c)の工程で形成された誘電体記録媒体である。ま
た、同図(e)は同図(c)の工程で形成された誘電体
記録媒体を焼成しつつ平行電界を印加する工程であり、
同図(f)は同図(e)の工程で形成された誘電体記録
媒体である。
【図6】本発明の誘電体記録媒体の製造装置の構成を示
すブロック図である。
【図7】誘電体記録媒体の溝部を形成するための装置の
一例を示す図である。
【図8】誘電体の厚みと分極領域を反転させる最小電圧
の関係を、探針半径をパラメータとして示す図である。
【図9】本発明に係わる誘電体記録媒体を用いた情報記
録再生装置の一例を示す図である。
【図10】本発明に係わる複数の溝部を有する誘電体記
録媒体を用いた情報記録再生装置の一例について示す図
である。
【符号の説明】
1、2、3・・・誘電体記録媒体 4・・・誘電体記録媒体製造装置 5・・・溝部形成装置 6、7・・・情報記録再生装置 11・・・誘電体材料 12・・・導電体 13・・・基板 14・・・結晶 15・・・溝部 16・・・塗布材料 20・・・スピンナー 21・・・スピナヘッド 22・・・ノズル 24・・・加熱装置 25・・・焼成装置 26・・・探針 27、28・・・電源 29a、29b・・・電極 40・・・ベース 41・・・制御部 42・・・支持柱 43・・・アーム 44・・・粗調整部 45・・・微調整部 46・・・支点 47・・・モータ 48・・・テーブル 51・・・電極 52・・・交流信号発部 53・・・記録信号発生部 54・・・加算部 55・・・発振部 56・・・FM復調部 57・・・信号検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長 康雄 宮城県仙台市青葉区米ヶ袋2丁目4−5− 304

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 探針を用いて情報を記録し再生する誘電
    体記録媒体であって、 前記探針により情報を記録する誘電体材料と、 前記誘電体材料を保持する基板と、 前記基板上に設けられた導電体との3層からなり、 且つ、前記誘電体材料の記録面に溝部を備えることを特
    徴とする誘電体記録媒体。
  2. 【請求項2】 少なくとも、前記溝部の直下の前記誘電
    体材料は強誘電体であることを特徴とする請求項1に記
    載の誘電体記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記溝部の直下の強誘電体の結晶配向方
    向は記録面に対して垂直方向であることを特徴とする請
    求項2に記載の誘電体記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記溝部は複数本設けられていることを
    特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の誘電
    体記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記溝部は同心円状に設けられているこ
    とを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の
    誘電体記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記溝部は螺旋状に設けられていること
    を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の誘
    電体記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記基板はシリコン基板であることを特
    徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の誘電体
    記録媒体。
  8. 【請求項8】 探針を用いて情報を記録し再生する誘電
    体記録媒体の製造方法であって、 導電体がその一方の面に設けられた基板上に、溶媒によ
    り溶解された誘電体形成材料を塗布する塗布工程と、 前記塗布工程の後、前記溶媒を発散する溶媒発散工程
    と、 前記溶媒発散工程の後、前記基板上に積層された前記誘
    電体形成材料に前記探針を押圧する押圧工程と、 前記押圧工程の後、前記探針と前記導電体間に前記誘電
    体形成材料を挟んで電圧を印加する電圧印加工程と、 前記電圧印加工程により電圧を印加した状態で、前記探
    針を走査する走査工程とを備えることを特徴とする誘電
    体記録媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記走査工程の後、更に前記誘電体形成
    材料を焼成しつつ平行電界を印加する電界印加工程とを
    備えることを特徴とする請求項8に記載の誘電体記録媒
    体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記塗布工程はスピンコート法を用い
    ることを特徴とする請求項8及び9のいずれか一項に記
    載の誘電体記録媒体の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記誘電体形成材料の前記基板への塗
    着は、溶媒により溶解された前記誘電体形成材料のゾル
    状材料を基板に塗布し、その後、前記溶媒を発散させて
    ゲル状態にするゾルゲル法を用いることを特徴とする請
    求項8及び9のいずれか一項に記載の誘電体記録媒体の
    製造方法。
  12. 【請求項12】 探針を用いて情報を記録し再生する誘
    電体記録媒体の製造装置であって、 導電体がその一方の面に設けられた基板上に、溶媒によ
    り溶解された誘電体形成材料を塗布する塗布手段と、 前記塗布手段による誘電体形成材料の塗布後、前記溶媒
    を発散する溶媒発散手段と、 前記溶媒発散手段による溶媒の発散後、前記基板上に積
    層された前記誘電体形成材料に前記探針を押圧する押圧
    手段と、 前記押圧手段により前記探針が前記誘電体形成材料に押
    圧された後、前記探針と前記導電体間に前記誘電体形成
    材料を挟んで電圧を印加する電圧印加手段と、 前記電圧印加手段により電圧が印加された状態で前記探
    針を走査する走査手段とを備えることを特徴とする誘電
    体記録媒体の製造装置。
  13. 【請求項13】 前記走査手段による前記探針の走査
    後、更に前記誘電体形成材料を焼成しつつ平行電界を印
    加する電界印加手段とを備えることを特徴とする請求項
    12に記載の誘電体記録媒体の製造装置。
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