JP2003257932A - 基板処理装置および方法、半導体装置の製造装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

基板処理装置および方法、半導体装置の製造装置および方法、記録媒体、並びにプログラム

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JP2003257932A
JP2003257932A JP2002060273A JP2002060273A JP2003257932A JP 2003257932 A JP2003257932 A JP 2003257932A JP 2002060273 A JP2002060273 A JP 2002060273A JP 2002060273 A JP2002060273 A JP 2002060273A JP 2003257932 A JP2003257932 A JP 2003257932A
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concentration
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chemical liquid
tank
chemical
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Hiroshi Inakanaka
博士 田舎中
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常に同一な精度のポーラスシリコンを作製す
る。 【解決手段】 陽極化成の処理を実行する陽極化成槽1
と、その陽極化成に必要な薬液が蓄えられている薬液タ
ンク3との間で、循環ポンプ2が作動されることによ
り、薬液が循環されている。濃度計4は、循環されてい
る薬液の濃度を測定する。濃度監視装置5は、濃度計4
により測定された濃度値が、所定の範囲内の濃度値では
ない場合、薬液供給装置6に対して薬液を、所定の範囲
内の濃度値になる量だけ薬液タンク3に供給するように
指示を出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板処理装置および
方法、半導体装置の製造装置および方法、記録媒体、並
びにプログラムに関し、特に、陽極化成により半導体の
基板となるポーラスシリコンなどの作製に用いて好適な
基板処理装置および方法、半導体装置の製造装置および
方法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】電化製品に用いられる半導体基板などを
作製するために用いられる多孔質(ポーラス)シリコン
は、例えば、陽極にシリコン(Si)を、イオン伝導体
にフッ化水素酸(HF)を、それぞれ用いた電気分解を
行うことにより形成される。このようにしてポーラスシ
リコンを作製する方法は、陽極化成などと称されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した陽極化成を行
う陽極化成装置において、陽極化成を繰り返し行うこと
により、イオン伝導体であるフッ化水素酸(薬液)の濃
度が変化してしまい、常に同じ精度のポーラスシリコン
を作製することができないといった問題があった。ま
た、陽極化成装置内の薬液の濃度は、陽極化成を所定時
間行わなかったような場合においても、時間経過ととも
に変化してしまい、その濃度が変化してしまった薬液を
用いてしまうことにより、常に同じ精度のポーラスシリ
コンを作製することができないといった問題があった。
【0004】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、陽極化成装置内の薬液の濃度を測定し、そ
の測定結果に基づく制御を行うことにより、薬液の濃度
が、常に一定であるように保たれるようにすることを課
題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した問題を解決すべ
く、本発明の基板処理装置は、第1に、薬液中で基板に
陽極化成の処理を施す陽極化成槽と陽極化成槽に対して
薬液を装填するための薬液タンクを備え、陽極化成装置
と薬液タンクとを含めて薬液の循環流路を構成してなる
基板処理装置であって、循環流路に薬液の濃度を測定す
る測定手段と、薬液タンクに薬液を供給する供給手段
と、測定手段により測定された薬液の濃度が管理基準範
囲を逸脱した場合、薬液の濃度が管理基準内になるよう
に供給手段により供給される薬液の供給量を調節する調
節手段とを含むことを要旨とする。
【0006】前記薬液の濃度とは、薬液を構成するそれ
ぞれの分子が、薬液内にどの割合で存在するかを指す。
例えば、1つの分子だけで構成される薬品は濃度が10
0%である。2つ以上の分子で構成される薬品は、それ
ぞれの分子が何%であるかの組成比が濃度である。濃度
の表示方法はいろいろな方法があるが、一般によく使わ
れる手段は、分子の重量比、分子の体積比である。前者
は、単位重量においてそれぞれの分子の質量は何%であ
るかを指し、後者は単位体積において分子の体積は何%
を占めるかである。本発明における薬品濃度は、これら
どの表示方法でも使用することができる。
【0007】第2に、前記第1の要旨に加え、前記基板
は、シリコン、ゲルマニウム、ガリウムとヒ素の化合
物、ガリウムとリンの化合物、ガリウムと窒素の化合
物、ガリウムとイリジウムの化合物、シリコンとゲルマ
ニウムの化合物のうちの、いずれか1つで形成されてい
ることを要旨とする。
【0008】第3に、前記第1の要旨に加え、薬液タン
クは、装填されている薬液を撹拌するための撹拌手段を
含むことを要旨とする。
【0009】第4に、前記第1の要旨に加えて、前記薬
液は、アルコールおよびフッ化水素酸のうちの、少なく
とも1つを含むことを要旨とする。
【0010】第5に、前記第1の要旨に加えて、前記測
定手段は、超音波方式および電磁誘導方式のうちの、少
なくとも一方の方式を用いて薬液の濃度を測定すること
を要旨とする。
【0011】第6に、前記第1の要旨に加えて、前記循
環流路のうち、薬液タンクから陽極化成槽への流路に薬
液に含まれる気泡を除去する気泡除去手段をさらに含む
ことを要旨とする。
【0012】第7に、前記第1の要旨に加えて、循環流
路に薬液に含まれるパーティクルを除去するパーティク
ル除去手段をさらに含むことを要旨とする。
【0013】第8に、前記第1の要旨に加えて、前記測
定手段は、前記薬液が電解質の物質を2以上含む場合、
少なくとも1つ以上の物質の濃度を測定することを要旨
とする。
【0014】第9に、前記第1の要旨に加えて、前記測
定手段は、薬液が電解質の物質を2以上含む場合、それ
ぞれの物質毎に濃度を測定することを要旨とする。
【0015】第10に、前記第1の要旨に加えて、前記
薬液タンクには、異なる2種類以上の電解質から構成さ
れる薬液が装填され、前記供給手段は、電解質の種類に
応じた数だけ備えられ、それぞれの薬液を別々に供給す
ることを要旨とする。
【0016】本発明の基板処理方法は、薬液中で基板に
陽極化成の処理を施す陽極化成槽と陽極化成槽に対して
薬液を装填するための薬液タンクを備え、陽極化成装置
と薬液タンクとを含めて薬液の循環流路を構成してなる
基板処理装置の基板処理方法であって、循環流路に薬液
の濃度を測定する測定ステップと、薬液タンクへの薬液
の供給を制御する供給制御ステップと、測定手段により
測定された薬液の濃度が管理基準範囲を逸脱した場合、
薬液の濃度が管理基準内になるように供給制御ステップ
の処理により供給される薬液の供給量を調節する調節ス
テップとを含むことを要旨とする。
【0017】本発明の記録媒体のプログラムは、薬液中
で基板に陽極化成の処理を施す陽極化成槽と陽極化成槽
に対して薬液を装填するための薬液タンクを備え、陽極
化成装置と薬液タンクとを含めて薬液の循環流路を構成
してなる基板処理装置のプログラムであって、循環流路
に薬液の濃度を測定する測定ステップと、薬液タンクへ
の薬液の供給を制御する供給制御ステップと、測定手段
により測定された薬液の濃度が管理基準範囲を逸脱した
場合、薬液の濃度が管理基準内になるように供給制御ス
テップの処理により供給される薬液の供給量を調節する
調節ステップとを含むことを要旨とする。
【0018】本発明のプログラムは、薬液中で基板に陽
極化成の処理を施す陽極化成槽と陽極化成槽に対して薬
液を装填するための薬液タンクを備え、陽極化成装置と
薬液タンクとを含めて薬液の循環流路を構成してなる基
板処理装置に、循環流路に薬液の濃度を測定する測定ス
テップと、薬液タンクへの薬液の供給を制御する供給制
御ステップと、測定手段により測定された薬液の濃度が
管理基準範囲を逸脱した場合、薬液の濃度が管理基準内
になるように供給制御ステップの処理により供給される
薬液の供給量を調節する調節ステップとを実行させるこ
とを要旨とする。
【0019】本発明の製造装置は、薬液中で基板に陽極
化成の処理を施す陽極化成槽と陽極化成槽に対して薬液
を装填するための薬液タンクを備え、陽極化成装置と薬
液タンクとを含めて薬液の循環流路を構成してなる基板
処理装置により処理された基板を用いた半導体装置を製
造する製造装置であって、循環流路に薬液の濃度を測定
する測定手段と、薬液タンクに薬液を供給する供給手段
と、測定手段により測定された薬液の濃度が管理基準範
囲を逸脱した場合、薬液の濃度が管理基準内になるよう
に供給手段により供給される薬液の供給量を調節する調
節手段とを含むことを要旨とする。
【0020】本発明の製造方法は、薬液中で基板に陽極
化成の処理を施す陽極化成槽と陽極化成槽に対して薬液
を装填するための薬液タンクを備え、陽極化成装置と薬
液タンクとを含めて薬液の循環流路を構成してなる基板
処理装置により基板の表面を多孔質化し、多孔質層を形
成する工程と、基板上に多孔質層を介して半導体層を形
成する工程と、半導体層につき、多孔質層を基板から分
離する工程とを含む半導体装置の製造方法であって、循
環流路に薬液の濃度を測定する測定ステップと、薬液タ
ンクへの薬液の供給を制御する供給制御ステップと、測
定手段により測定された薬液の濃度が管理基準範囲を逸
脱した場合、薬液の濃度が管理基準内になるように供給
制御ステップの処理により供給される薬液の供給量を調
節する調節ステップとを含むことを要旨とする。
【0021】以下に作用を記述する。
【0022】本発明の基板処理装置および方法、並びに
プログラムにおいては、薬液中で基板に陽極化成の処理
を施す陽極化成槽と陽極化成槽に対して薬液を装填する
ための薬液タンクとを含めて薬液の循環流路を構成して
なり、循環流路に薬液の濃度が測定され、測定された薬
液の濃度が管理基準範囲を逸脱した場合、薬液の濃度が
管理基準内になるように、薬液タンクに供給される薬液
の供給量が調節されるので、薬液の濃度を常に一定に保
つことが可能となり、処理される基板の性能を一定に保
つことができる。
【0023】本発明の製造装置および方法は、薬液中で
基板に陽極化成の処理を施す陽極化成槽と陽極化成槽に
対して薬液を装填するための薬液タンクとを含めて薬液
の循環流路を構成してなる基板処理装置により処理され
た基板を用いた半導体装置を製造し、その循環流路に薬
液の濃度が測定され、測定された薬液の濃度が管理基準
範囲を逸脱した場合、薬液の濃度が管理基準内になるよ
うに、薬液タンクに供給される薬液の供給量が調節され
るので、薬液の濃度を常に一定に保つことが可能とな
り、処理される基板の性能を一定に保つことができ、そ
の基板を用いて製造される半導体装置の性能も一定に保
つことが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態
における具体例との対応関係を例示すると、次のように
なる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポ
ートする具体例が、発明の実施の形態に記載されている
ことを確認するためのものである。従って、発明の実施
の形態中に記載されているが、構成要件に対応するもの
として、ここには記載されていない具体例があったとし
ても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応
するものではないことを意味するものではない。逆に、
具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載され
ていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成
要件以外の構成要件には対応しないものであることを意
味するものではない。
【0025】さらに、この記載は、発明の実施の形態に
記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て
記載されていることを意味するものではない。換言すれ
ば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具
体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記
載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願
されたり、補正により追加される発明の存在を否定する
ものではない。
【0026】本発明の基板処理装置の基本構成は、薬液
中で基板に陽極化成の処理を施す陽極化成槽と陽極化成
槽に対して薬液を装填するための薬液タンクを備え、陽
極化成装置と薬液タンクとを含めて薬液の循環流路を少
なくとも含む構成である。本実施の形態においては、陽
極化成槽としては、例えば、図1に示したように陽極化
成槽1を例としてあげ、薬液タンクとして、例えば、図
1に示したように薬液タンク3を例としてあげる。
【0027】本発明を適用した基板処理装置は、循環流
路に薬液の濃度を測定する測定手段(例えば、図1に示
したの濃度計4)と、薬液タンクに薬液を供給する供給
手段(例えば、図1の薬液供給装置6)と、測定手段に
より測定された薬液の濃度が管理基準範囲を逸脱した場
合、薬液の濃度が管理基準内になるように供給手段によ
り供給される薬液の供給量を調節する調節手段(例え
ば、図1の濃度監視装置5)とを少なくとも含む。
【0028】前記薬液タンクは、装填されている薬液を
撹拌するための撹拌手段(例えば、図8の撹拌装置3
1)を含むようにすることができる。
【0029】前記循環流路のうち、薬液タンクから陽極
化成槽への流路に薬液に含まれる気泡を除去する気泡除
去手段(例えば、図2の気泡除去フィルタ7)をさらに
含むようにすることができる。
【0030】気泡を除去する手段には、例えば、気泡除
去フィルターや、真空ポンプを用いた気泡除去システム
などがあるが、本発明ではどちらも使用することができ
る。
【0031】前記循環流路に薬液に含まれるパーティク
ルを除去するパーティクル除去手段(例えば、図2のパ
ーティクル除去フィルタ8)をさらに含むようにするこ
とができる。
【0032】本発明の製造装置の基本構成は、薬液中で
基板に陽極化成の処理を施す陽極化成槽と陽極化成槽に
対して薬液を装填するための薬液タンクを備え、陽極化
成装置と薬液タンクとを含めて薬液の循環流路を構成し
てなる基板処理装置により処理された基板を用いた半導
体装置を製造する製造装置を少なくとも含む。
【0033】前記製造装置に含まれる基板処理装置は、
循環流路に薬液の濃度を測定する測定手段(例えば、図
1に示したの濃度計4)と、薬液タンクに薬液を供給す
る供給手段(例えば、図1の薬液供給装置6)と、測定
手段により測定された薬液の濃度が管理基準範囲を逸脱
した場合、薬液の濃度が管理基準内になるように供給手
段により供給される薬液の供給量を調節する調節手段
(例えば、図1の濃度監視装置5)とを少なくとも含
む。
【0034】以下に、本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。
【0035】図1は、本発明を陽極化成の処理を行うこ
とにより基板を処理する基板処理装置に適用した場合の
一実施の形態の構成を示す図である。基板処理装置によ
り基板の表面は多孔質化され、多孔質層が形成される。
基板処理装置により処理された基板は、後段の装置の処
理により、多孔質層を介して半導体層が形成され、その
半導体層につき、多孔質層が基板から分離される。この
ようにして半導体装置が製造される。
【0036】基板処理装置を構成する陽極化成槽1は、
陽極化成を行うことにより、ポーラスシリコン(多孔質
層)を形成する槽である。陽極化成槽1には、所定の薬
液、例えば、フッ化水素酸の液体が満たされている。陽
極化成槽1に満たされる薬液は、循環ポンプ2により薬
液タンク3よりくみ出される。
【0037】循環ポンプ2により薬液が陽極化成槽1に
供給される一方で、陽極化成槽1から濃度計4を介して
薬液タンク3に薬液が供給される。すなわち、陽極化成
槽1内と薬液タンク3内に蓄えられている薬液は循環
し、陽極化成槽1、循環ポンプ2、および薬液タンク3
により循環流路が形成されている。
【0038】以下の説明において、薬液タンク3から陽
極化成槽1に薬液が供給される際に通過するパイプを往
路と記述し、陽極化成槽1から薬液タンク3に薬液が供
給される際に通過するパイプを復路と記述する。
【0039】薬液タンク3は、陽極化成槽1に、常に、
一定の薬液が満たされるように液量の調節を行うために
設けられている。濃度計4は、薬液の濃度の変化を観測
するために設けられている。濃度計4は、図1に示した
構成例では復路のパイプに備えられているが、往路のパ
イプに備えられても良い。
【0040】ここで、薬液の濃度とは、薬液を構成する
それぞれの分子が、薬液内にどの割合で存在するかを指
す。例えば、1つの分子だけで構成される薬品は濃度が
100%である。2つ以上の分子で構成される薬品は、
それぞれの分子が何%であるかの組成比が濃度である。
濃度の表示方法はいろいろな方法があるが、一般によく
使われる手段は、分子の重量比、分子の体積比である。
前者は、単位重量においてそれぞれの分子の質量は何%
であるかを指し、後者は単位体積において分子の体積は
何%を占めるかである。本発明における薬品(薬液)の
濃度は、これらの、どの表示方法でも使用することがで
きる。
【0041】濃度計4は、電磁誘導方式によるものや超
音波方式によるものを用いることが可能であり、測定す
る薬液にあったものが用いられる。濃度計4により測定
された薬液の濃度の値は、濃度監視装置5に供給され
る。濃度監視装置5は、供給された薬液の濃度に応じ、
薬液供給装置6に、薬液を供給する指示を出す。
【0042】薬液供給装置6は、陽極化成槽1や薬液タ
ンク3に満たされている薬液を供給する装置であり、供
給する液量は、濃度監視装置5により指示される。薬液
供給装置6は、薬液タンク3に対して、図1においては
外部に備えられているが、薬液タンク3の内部に備えら
れる構成としても良い。
【0043】薬液は、陽極化成槽1と薬液タンク3の間
を循環されることにより空気(気泡)を含んでしまった
り、また、陽極化成槽1により陽極化成が行われる工程
において発生される気泡(主に水素)を含んでしまうこ
とが考えられる。気泡は、陽極化成槽1により形成され
るポーラスシリコンに悪影響を及ぼす。また、気泡の他
に、微少なゴミ(パーティクル)なども、ポーラスシリ
コンの形成に悪影響を及ぼす。従って、気泡やパーティ
クルなどは除去されることが好ましい。
【0044】そこで、図2に示すように、気泡を除去す
るための気泡除去フィルタ7とパーティクルを除去する
ためのパーティクル除去フィルタ8を、往路(または復
路)に備える構造としても良い。気泡除去フィルタ7や
パーティクル除去フィルタ8は、必ずしも備える必要が
あるフィルタではなく、また、どちらか一方のみを備え
る構成としても良い。また、備える場合、形成されるも
のに応じて必要な性能をもつフィルタを備えるようにす
ればよい。
【0045】気泡除去フィルタ7としては、フィルタを
用いたものでも良いし、シンクポンプを用いた気泡除去
システムを用いることも可能である。
【0046】このような陽極化成を行うシステムに備え
られている濃度監視装置5の動作について、図3のフロ
ーチャートを参照して説明する。ステップS11におい
て、濃度監視装置5により薬液の監視が開始される。こ
の監視の開始は、例えば、システムに電源が投入される
ことにより行われる。
【0047】ステップS12において、濃度計4により
測定された薬液の濃度値の取得が行われる。この濃度値
の取得は、所定の間隔で実行される。その所定の間隔と
は、例えば、1秒毎、1分毎、1時間毎などである。薬
液の濃度が頻繁に変化してしまうような場合、濃度値を
取得する間隔を短く設定し、薬液の濃度があまり変化し
ないような場合、監視が開始されたときだけ行われるな
ど、比較的長い間隔に設定して良い。すなわち、濃度値
の取得の間隔は、濃度監視装置4が備えられるシステム
の薬液の濃度変化の度合いに応じて適切に設定されれば
よい。
【0048】ステップS13において、濃度監視装置5
は、取得した濃度値が既定値以内であるか否かを判断す
る。例えば、取得される濃度値は、図4に示したよう
な、一次関数のグラフで表すことができる。縦軸を濃度
値とし、横軸を導電率または速度とする。横軸は、どの
ような濃度計4を用いるかに依存し、電磁誘導方式の濃
度計4を用いた場合、導電率となり、超音波方式の濃度
計4を用いた場合、速度になる。勿論、図4に示した以
外のグラフを作製し、そのグラフに基づき、ステップS
13における処理を実行するようにしても良い。
【0049】電磁誘導方式の濃度計4は、薬液の導電率
を測定することにより薬液の濃度を測定するものであ
る。導電率は、同じ濃度の薬液であっても、異なる薬液
では異なる値を示す。また導電率は、同じ濃度で、同じ
薬液であっても、薬液の液温により異なる値を示す。
【0050】超音波方式の濃度計4は、薬液の速度を測
定することにより薬液の濃度を測定するものである。超
音波方式の濃度計4も、電磁誘導方式の濃度計4と同様
に、同じ濃度の薬液であっても、異なる薬液では異なる
速度の値を示し、同じ濃度で同じ薬液であっても、薬液
の液温により異なる速度の値を示す。
【0051】従って、グラフを作成する(作成するため
のデータを収集する)場合、薬液の種類毎に、液温を考
慮して作成する必要がある。電磁誘導方式の濃度計4を
用いた場合に得られるグラフと、超音波方式の濃度計4
を用いた場合に得られるグラフは異なることが考えら
れ、必ずしも一次関数的なグラフになるとは限らない。
測定した結果得られたグラフのデータは、濃度計4また
は濃度監視装置5に記憶される。
【0052】濃度計4にグラフのデータを記憶させた場
合、濃度計4は、グラフより求められる濃度値を出力
し、その濃度値を用いて、濃度監視装置5が、ステップ
S13の処理を実行できるようにすればよい。濃度監視
装置5にグラフのデータを記憶させた場合、濃度計4
は、測定された導電率または速度に関するデータを出力
し、その出力されたデータを用いて、濃度監視装置5が
濃度値を算出し、その算出された濃度値を用いてステッ
プS13の処理を実行する、または、得られた導電率又
は速度に関するデータから、直接ステップS13の処理
を実行するようにすればよい。
【0053】図4に示したようなグラフが予め測定の結
果得られ、そのグラフを用いた場合、そのグラフの所定
の濃度値の範囲(導電率の範囲、速度の範囲)が、予め
規定範囲として設定されている。規定範囲とは、その範
囲内の濃度値であれば、薬液の濃度は適切な濃度であ
り、調節する必要はないと判断される濃度値の範囲であ
る。ステップS13において、取得された薬液の濃度値
が、規定範囲内であると判断された場合、薬液の濃度を
調整する必要はないので、ステップS12に戻り、それ
以降の処理が繰り返される。
【0054】一方、ステップS13において、取得され
た濃度値が規定範囲内ではないと判断された場合、薬液
の濃度が変化し調整の必要があると判断されたことにな
るので、ステップS14に進み、新たに供給する薬液の
量が決定される。濃度値が規定範囲の最高値より高い場
合には、濃度値を下げるために、薬液を薄める為の液を
供給し、濃度値が規定範囲の最低値より低い場合には、
濃度値を上げるために、薬液を濃くするための液が供給
される。
【0055】このように、供給する薬液の種類や量が決
定されると、ステップS15において、薬液供給装置6
に対して、その決定された種類の薬液を、決定された量
だけ薬液タンク3に供給するように指示が出される。こ
のように指示が出されると、薬液供給装置6は、その指
示に対応して、薬液タンク3に薬液を供給する。ステッ
プS15における指示が出されると、ステップS12に
戻り、それ以降の処理が、濃度監視装置5において繰り
返される。
【0056】薬液が供給された際には、濃度が安定する
まで、ステップS12における濃度値の取得の処理が比
較的短い間隔で行われるようにし、また、取得された濃
度値によりステップS13以下の処理が繰り返されるよ
うにすることが好ましい。また、薬液が供給されてから
濃度が安定するまで、陽極化成槽1における陽極化成の
処理が中断されるようにしても良い。
【0057】ところで、陽極化成によりポーラスシリコ
ンを形成する場合、基板に単結晶のシリコンを用い、電
解溶液にフッ化水素酸を用いるが、そのシリコン基板の
表面に水素の気泡が発生してしまう。この気泡が発生す
ると、ポーラスシリコンの均一性が妨げられる原因とな
ってしまう。そこで、その気泡の発生を抑制するため
に、電解溶液としてのフッ化水素酸の他に、表面活性剤
としてエタノール(アルコール)を混合させる場合があ
る。
【0058】このようにフッ化水素酸とエタノールの混
合液を薬液とする場合、換言すれば、2つの電解質の物
質が含まれる薬液の場合、1つの濃度計4で薬液の濃度
を測定すると、フッ化水素酸の濃度またはエタノールの
濃度を正確に測定できない可能性がある。そこで、図5
に示すように、超音波方式により濃度を測定する超音波
濃度計11と、電磁誘導方式により濃度を測定する電磁
誘導濃度計12の、2つの濃度計を用いて薬液の濃度を
測定する。
【0059】このようにして2つの異なる方式により薬
液の濃度を測定する濃度計を用いた場合の濃度監視装置
13の動作は、基本的に、図3に示したフローチャート
を参照して説明した動作と同様である。すなわち、ステ
ップS11において、濃度値の監視が開始されると、ス
テップS12において、超音波濃度計11と電磁誘導濃
度計12から、それぞれ測定された濃度値が取得され
る。ステップS13において行われる、取得された濃度
値が規定範囲内であるか否かの判断に用いられるグラフ
は、図6に示したようなグラフになる。
【0060】図6に示したように、グラフの縦軸と横軸
は両方とも濃度値である。この濃度値の内の一方は超音
波濃度計11により測定された濃度値であり、他方は電
磁誘導濃度計12により測定された濃度値である。図6
に示した例では、両軸とも濃度値にしてあるが、一方を
超音波濃度計11により測定された速度とし、他方を電
磁誘導濃度計12により測定された導電率としても良
い。いずれにしても、超音波濃度計11と電磁誘導濃度
計12により、それぞれ測定された値により規定範囲を
含む(規定範囲を決定する)グラフは作成される。
【0061】このようなグラフが用いられてステップS
13(図3)の処理が行われる。すなわち、超音波濃度
計11のより測定された値と、電磁誘導濃度計12によ
り測定された値から、図6に示したようなグラフ上の一
点が決定され、その点が、規定範囲内に位置するか否か
が判断されることにより、ステップS13における処理
が実行される。
【0062】ステップS13において、薬液の濃度が規
定範囲内ではないと判断された場合、ステップS14に
おいて、薬液タンク3に供給する薬液の種類(この場
合、フッ化水素酸かエタノール)が決定され、その量が
決定される。そして、その決定に基づき、薬液供給装置
14に指示が出される。
【0063】薬液供給装置14は、例えば、図7に示す
ような構成である。フッ化水素酸ボトル21−1には、
所定の濃度のフッ化水素酸が蓄えられている。ポンプ2
2−1は、フッ化水素酸ボトル21−1に蓄えられてい
るフッ化水素酸を流量計23−1を介して薬液タンク3
に供給する。制御装置24―1は、流量計23−1が測
定したフッ化水素酸の流量(薬液タンク3に供給された
フッ化水素酸の量)が、濃度監視装置13の指示に対応
した流量になるように、ポンプ22−1を制御する。
【0064】エタノールボトル21−1には、所定の濃
度のエタノールが蓄えられている。ポンプ22−2、流
量計23−2、および、制御装置24−2は、それぞ
れ、ポンプ22−1、流量計23−1、および、制御装
置24−1と同様の動作を行うことにより、薬液タンク
3に供給されるエタノールの量を制御する。
【0065】図5に示したような陽極化成を行う為のシ
ステムを用いたポーラスシリコンの作製について説明す
る。半導体基板としてシリコン基板を用い、例えば、ホ
ウ素などのP型不純物が添加された単結晶シリコンを用
いた。ここでは、半導体基板としてシリコン基板を用
い、ポーラスシリコンを作成する場合を例に挙げて説明
するが、半導体基板としては、シリコンの他に、ゲルマ
ニウム、ガリウムとヒ素の化合物、ガリウムとリンの化
合物、ガリウムと窒素の化合物、ガリウムとイリジウム
の化合物、シリコンとゲルマニウムの化合物などを用い
ることが可能であり、それらのものを用いた場合におい
ても、本発明を適用できることは言うまでもない。
【0066】まず、薬液供給装置14から薬液タンク3
に、フッ化水素酸とエタノールを、体積比が1:1(フ
ッ化水素酸1リットルとエタノール1リットル)になる
ように供給した。薬液タンク3のフッ化水素酸ボトル2
1−1に蓄えられているフッ化水素酸は濃度が50%の
溶液であり、エタノールボトル21−2に蓄えられてい
るエタノールは濃度が95%の溶液であった。
【0067】この状態で、図5に示したシステムで循環
ポン2を作動させ、薬液を循環させたところ、濃度監視
装置13で得られた体積比が、フッ化水素酸:エタノー
ル=0.95:1であった。この体積比は、濃度値に比
例するものであり、超音波濃度計11と電磁誘導濃度計
12から得られる濃度値から算出されたものである。フ
ッ化水素酸とエタノールの体積比が1:1になるように
供給したにもかかわらず、0.95:1と算出されたの
は、例えば、薬液供給装置6に備えられている流量計2
3−1,23−2の誤差などが原因であると考えられ
る。
【0068】フッ化水素酸とエタノールの体積比(濃度
比)が1:1になるように、濃度監視装置13は、薬液
供給装置6に対して、フッ化水素酸をさらに、この場
合、0.05リットルだけ、薬液タンク3に供給するよ
うに指示を出した。このとき、急速にフッ化水素酸を供
給するのではなく、少しずつ供給されるようにし、その
間、常に濃度監視装置13により濃度の変化を測定し
た。
【0069】そして、濃度監視装置13により、フッ化
水素酸:エタノール=1:1となったと判断された時点
で、濃度監視装置13の指示により薬液供給装置6から
薬液タンク3へのフッ化水素酸の供給が停止された。そ
の状態で、陽極化成槽1において陽極化成の処理を開始
した。その際、陽極化成槽1に流された電流の電流密度
は7mA/cm2であり、その電流密度の電流を30分
間ほど通電した。その後、通電を停止し、循環ポンプ2
を停止し、陽極化成槽1から作製されたポーラスシリコ
ンを取り出した。
【0070】このような工程により、多孔率が約28%
で、膜厚が24マイクロメータの、所望とするポーラス
シリコンが作製された。
【0071】上述したように、濃度計4(超音波濃度計
11、電磁誘導濃度計12)は、どのような位置に備え
られても良い。そこで、図8に示すように、薬液タンク
3内に備えるようにしても良い。このように、薬液タン
ク3内に、超音波濃度計11と電磁誘導濃度計12を備
えるようにした場合、薬液タンク3内の薬液に濃度のむ
らができないように、撹拌装置31を備え、撹拌するよ
うにした方が好ましい。撹拌装置31は、勿論、図1,
2,5に示したようなシステム構成の場合でも、薬液タ
ンク3内に備えるようにして良い。
【0072】図8に示したような構成のシステムを用い
てポーラスシリコンを作製した場合について説明する。
陽極化成槽1に設置される基板は、上述したものと同じ
く、ホウ素などのP型不純物が添加された単結晶シリコ
ンを用いた。ここでは、既に、薬液タンク3内と陽極化
成槽1には薬液が満たされており、循環ポンプ2が作動
された状態であった。
【0073】満たされている薬液は、このときより前の
時刻において、陽極化成の処理に用いられ、濃度が変化
していると考えられた。そこで、濃度監視装置13によ
り薬液タンク3内の薬液の濃度を測定したところ、フッ
化水素酸:エタノール=1:0.95であった。その測
定結果を用いて、濃度監視装置13は、フッ化水素酸:
エタノール=1:1になるように、薬液供給装置6に対
して、エタノールを薬液タンク3に供給するように指示
を出した。
【0074】このときも、エタノールは急速に供給する
のではなく、少しずつ供給し、その間、濃度監視装置1
3により濃度の監視を継続した。そして、フッ化水素
酸:エタノール=1:1になったと判断された時点で、
濃度監視装置13は、薬液供給装置14にエタノールの
供給を中止するように指示を出した。その指示に従っ
て、薬液供給装置6からのエタノールの供給は停止され
た。
【0075】しかしながら、再度、濃度監視装置13に
より濃度を観測したところ、フッ化水素酸:エタノール
=0.99:1であった。その結果を得て、濃度監視装
置13は、薬液供給装置14に、今度は、フッ化水素酸
を薬液タンク3に供給するように指示を出した。そし
て、フッ化水素酸:エタノール=1:1になったと判断
された時点で、濃度監視装置13は、薬液供給装置14
にエタノールの供給を中止するように指示を出した。そ
の指示に従って、薬液供給装置6からのエタノールの供
給は停止された。
【0076】その後、再度、濃度監視装置13により濃
度の測定を行ったところ、フッ化水素酸:エタノール=
1:1と所望の濃度比になったため、陽極化成槽1にお
いて陽極化成の処理が実行された。上述した場合と同様
に、陽極化成槽1には、電流密度が7mA/cm2の電
流が、30分間ほど通電された。その後、通電を停止
し、循環ポンプ2を停止し、陽極化成槽1から作製され
たポーラスシリコンを取り出した。
【0077】このような工程により、多孔率が約28%
で、膜厚が24マイクロメータの、所望とするポーラス
シリコンが作製された。
【0078】上述した実施の形態、特に、図5または図
8に示したシステムにおいては、超音波方式により濃度
を測定する超音波濃度計11と電磁誘導方式により濃度
を測定する電磁誘導濃度計12を用いて、フッ化水素酸
とエタノールの両方の濃度を測定するとして説明した
が、フッ化水素酸の濃度を測定する濃度計とエタノール
の濃度を測定する濃度計を、それぞれ別々に設けても良
い。
【0079】図9は、フッ化水素酸の濃度を測定する濃
度計とエタノールの濃度を測定する濃度計をそれぞれ別
々に設けた場合の、陽極化成の処理を行うシステムの一
実施の形態の構成を示す図である。超音波濃度計11−
1と電磁誘導濃度計12−1は、フッ化水素酸の濃度を
測定し、その測定結果に基づいて濃度監視装置13−1
は、薬液供給装置6の制御装置24−1(図7)に指示
を出す。
【0080】同様に、超音波濃度計11−2と電磁誘導
濃度計12−2は、エタノールの濃度を測定し、その測
定結果に基づいて濃度監視装置13−2は、薬液供給装
置6の制御装置24−2(図7)に指示を出す。
【0081】このように、必要に応じ、フッ化水素酸の
濃度を測定する濃度計とエタノールを測定する濃度計を
設けて、別々に測定するようにしても良い。
【0082】本発明を適用することにより、薬液の濃度
(この場合、フッ化水素酸とエタノールの濃度)を常に
一定に保つことが可能となり、同じ条件下でポーラスシ
リコンを作製することができるので、精度の同じポーラ
スシリコンを作製することが可能となる。従って、ポー
ラスシリコンの剥離層の剥離強度を製品毎に同じ強度に
作製することが可能となる。また、必要な量だけ薬液を
供給すれば良く、薬液の使用量を抑えることが可能にな
る。
【0083】上述した実施の形態においては、陽極化成
装置に適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明に
係る装置やシステムを用いてメッキ処理や基板洗浄を行
うことが可能である。
【0084】上述した一連の処理は、ハードウェアによ
り実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行
させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより
実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプロ
グラムが専用のハードウェアに組み込まれているコンピ
ュータ、または、各種のプログラムをインストールする
ことで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎
用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からイン
ストールされる。
【0085】図10は、汎用のパーソナルコンピュータ
の内部構成例を示す図である。このようなパーソナルコ
ンピュータを濃度監視装置5,13として用いることが
可能である。パーソナルコンピュータのCPU(Centra
l Processing Unit)111は、ROM(Read Only Mem
ory)112に記憶されているプログラムに従って各種
の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)1
13には、CPU111が各種の処理を実行する上にお
いて必要なデータやプログラムなどが適宜記憶される。
入出力インタフェース115は、キーボードやマウスか
ら構成される入力部116が接続され、入力部116に
入力された信号をCPU111に出力する。また、入出
力インタフェース115には、ディスプレイやスピーカ
などから構成される出力部117も接続されている。
【0086】さらに、入出力インタフェース115に
は、ハードディスクなどから構成される記憶部118、
および、インターネットなどのネットワークを介して他
の装置とデータの授受を行う通信部119も接続されて
いる。ドライブ120は、磁気ディスク131、光ディ
スク132、光磁気ディスク133、半導体メモリ13
4などの記録媒体からデータを読み出したり、データを
書き込んだりするときに用いられる。
【0087】記録媒体は、図10に示すように、パーソ
ナルコンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供
するために配布される、プログラムが記録されている磁
気ディスク131(フレキシブルディスクを含む)、光
ディスク132(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Mem
ory),DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁
気ディスク133(MD(Mini-Disc)(登録商標)を含
む)、若しくは半導体メモリ134などよりなるパッケ
ージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュー
タに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プロ
グラムが記憶されているROM112や記憶部118が
含まれるハードディスクなどで構成される。
【0088】なお、本明細書において、媒体により提供
されるプログラムを記述するステップは、記載された順
序に従って、時系列的に行われる処理は勿論、必ずしも
時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実
行される処理をも含むものである。
【0089】また、本明細書において、システムとは、
複数の装置により構成される装置全体を表すものであ
る。
【0090】
【発明の効果】以上の如く本発明の基板処理装置および
方法、並びにプログラムによれば、薬液中で基板に陽極
化成の処理を施す陽極化成槽と陽極化成槽に対して薬液
を装填するための薬液タンクとを含めて薬液の循環流路
を構成してなり、循環流路に薬液の濃度を測定し、測定
された薬液の濃度が管理基準範囲を逸脱した場合、薬液
の濃度が管理基準内になるように、薬液タンクに供給さ
れる薬液の供給量を調節するので、薬液の濃度を常に一
定に保つことが可能となり、処理される基板の性能を一
定に保つことができる。
【0091】本発明の製造装置および方法によれば、薬
液中で基板に陽極化成の処理を施す陽極化成槽と陽極化
成槽に対して薬液を装填するための薬液タンクとを含め
て薬液の循環流路を構成してなる基板処理装置により処
理された基板を用いた半導体装置を製造し、その循環流
路に薬液の濃度を測定し、測定された薬液の濃度が管理
基準範囲を逸脱した場合、薬液の濃度が管理基準内にな
るように、薬液タンクに供給される薬液の供給量を調節
するようにしたので、薬液の濃度を常に一定に保つこと
が可能となり、処理される基板の性能を一定に保つこと
ができ、その基板を用いて製造される半導体装置の性能
も一定に保つことが可能となる。
【0092】本発明は、陽極化成装置用に発明されたも
のであるが、この装置やシステム等を用いて、メッキ処
理や、基板洗浄に使うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した陽極化成の処理を行うシステ
ムの一実施の形態の構成を示す図である。
【図2】陽極化成の処理を行うシステムの他の構成例を
示す図である。
【図3】濃度監視装置5の動作を説明するフローチャー
トである。
【図4】規定範囲について説明する図である。
【図5】陽極化成の処理を行うシステムのさらに他の構
成例を示す図である。
【図6】規定範囲について説明する図である。
【図7】薬液供給装置6の構成例を示す図である。
【図8】陽極化成の処理を行うシステムのさらに他の構
成例を示す図である。
【図9】陽極化成の処理を行うシステムのさらに他の構
成例を示す図である。
【図10】媒体を説明する図である。
【符号の説明】
1 陽極化成槽, 2 循環ポンプ, 3 薬液タン
ク, 4 濃度計, 5濃度監視装置, 6 薬液供給
装置, 7 気泡除去フィルタ, 8 パーティクル除
去フィルタ, 11 超音波濃度計, 12 電磁誘導
濃度計, 13濃度監視装置, 14 薬液供給装置,
21−1 フッ化水素酸ボトル,21−2 エタノー
ルボトル, 22 ポンプ, 23 流量計, 24
制御装置, 31 撹拌装置

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬液中で基板に陽極化成の処理を施す陽
    極化成槽と前記陽極化成槽に対して前記薬液を装填する
    ための薬液タンクを備え、前記陽極化成装置と前記薬液
    タンクとを含めて前記薬液の循環流路を構成してなる基
    板処理装置であって、 前記循環流路に前記薬液の濃度を測定する測定手段と、 前記薬液タンクに前記薬液を供給する供給手段と、 前記測定手段により測定された前記薬液の濃度が管理基
    準範囲を逸脱した場合、前記薬液の濃度が前記管理基準
    内になるように前記供給手段により供給される前記薬液
    の供給量を調節する調節手段とを含むことを特徴とする
    基板処理装置。
  2. 【請求項2】 前記基板は、シリコン、ゲルマニウム、
    ガリウムとヒ素の化合物、ガリウムとリンの化合物、ガ
    リウムと窒素の化合物、ガリウムとイリジウムの化合
    物、シリコンとゲルマニウムの化合物のうちの、いずれ
    か1つで形成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の基板処理装置。
  3. 【請求項3】 前記薬液タンクは、装填されている前記
    薬液を撹拌するための撹拌手段を含むことを特徴とする
    請求項1に記載の基板処理装置。
  4. 【請求項4】 前記薬液は、アルコールおよびフッ化水
    素酸のうちの、少なくとも1つを含むことを特徴とする
    請求項1に記載の基板処理装置。
  5. 【請求項5】 前記測定手段は、超音波方式および電磁
    誘導方式のうちの、少なくとも一方の方式を用いて前記
    薬液の濃度を測定することを特徴とする請求項1に記載
    の基板処理装置。
  6. 【請求項6】 前記循環流路のうち、前記薬液タンクか
    ら前記陽極化成槽への流路に前記薬液に含まれる気泡を
    除去する気泡除去手段をさらに含むことを特徴とする請
    求項1に記載の基板処理装置。
  7. 【請求項7】 前記循環流路に前記薬液に含まれるパー
    ティクルを除去するパーティクル除去手段をさらに含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  8. 【請求項8】 前記測定手段は、前記薬液が電解質の物
    質を2以上含む場合、少なくとも1つ以上の物質の濃度
    を測定することを特徴とする請求項1に記載の基板処理
    装置。
  9. 【請求項9】 前記測定手段は、前記薬液が電解質の物
    質を2以上含む場合、それぞれの物質毎に濃度を測定す
    ることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  10. 【請求項10】 前記薬液タンクには、異なる2種類以
    上の電解質から構成される前記薬液が装填され、前記供
    給手段は、前記電解質の種類に応じた数だけ備えられ、
    それぞれの薬液を別々に供給することを特徴とする請求
    項1に記載の基板処理装置。
  11. 【請求項11】 薬液中で基板に陽極化成の処理を施す
    陽極化成槽と前記陽極化成槽に対して前記薬液を装填す
    るための薬液タンクを備え、前記陽極化成装置と前記薬
    液タンクとを含めて前記薬液の循環流路を構成してなる
    基板処理装置の基板処理方法であって、 前記循環流路に前記薬液の濃度を測定する測定ステップ
    と、 前記薬液タンクへの前記薬液の供給を制御する供給制御
    ステップと、 前記測定手段により測定された前記薬液の濃度が管理基
    準範囲を逸脱した場合、前記薬液の濃度が前記管理基準
    内になるように前記供給制御ステップの処理により供給
    される前記薬液の供給量を調節する調節ステップとを含
    むことを特徴とする基板処理方法。
  12. 【請求項12】 薬液中で基板に陽極化成の処理を施す
    陽極化成槽と前記陽極化成槽に対して前記薬液を装填す
    るための薬液タンクを備え、前記陽極化成装置と前記薬
    液タンクとを含めて前記薬液の循環流路を構成してなる
    基板処理装置のプログラムであって、 前記循環流路に前記薬液の濃度を測定する測定ステップ
    と、 前記薬液タンクへの前記薬液の供給を制御する供給制御
    ステップと、 前記測定手段により測定された前記薬液の濃度が管理基
    準範囲を逸脱した場合、前記薬液の濃度が前記管理基準
    内になるように前記供給制御ステップの処理により供給
    される前記薬液の供給量を調節する調節ステップとを含
    むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプロ
    グラムが記録されている記録媒体。
  13. 【請求項13】 薬液中で基板に陽極化成の処理を施す
    陽極化成槽と前記陽極化成槽に対して前記薬液を装填す
    るための薬液タンクを備え、前記陽極化成装置と前記薬
    液タンクとを含めて前記薬液の循環流路を構成してなる
    基板処理装置に、 前記循環流路に前記薬液の濃度を測定する測定ステップ
    と、 前記薬液タンクへの前記薬液の供給を制御する供給制御
    ステップと、 前記測定手段により測定された前記薬液の濃度が管理基
    準範囲を逸脱した場合、前記薬液の濃度が前記管理基準
    内になるように前記供給制御ステップの処理により供給
    される前記薬液の供給量を調節する調節ステップとを実
    行させるプログラム。
  14. 【請求項14】 薬液中で基板に陽極化成の処理を施す
    陽極化成槽と前記陽極化成槽に対して前記薬液を装填す
    るための薬液タンクを備え、前記陽極化成装置と前記薬
    液タンクとを含めて前記薬液の循環流路を構成してなる
    基板処理装置により処理された前記基板を用いた半導体
    装置を製造する製造装置において、 前記循環流路に前記薬液の濃度を測定する測定手段と、 前記薬液タンクに前記薬液を供給する供給手段と、 前記測定手段により測定された前記薬液の濃度が管理基
    準範囲を逸脱した場合、前記薬液の濃度が前記管理基準
    内になるように前記供給手段により供給される前記薬液
    の供給量を調節する調節手段とを含むことを特徴とする
    製造装置。
  15. 【請求項15】 薬液中で基板に陽極化成の処理を施す
    陽極化成槽と前記陽極化成槽に対して前記薬液を装填す
    るための薬液タンクを備え、前記陽極化成装置と前記薬
    液タンクとを含めて前記薬液の循環流路を構成してなる
    基板処理装置により前記基板の表面を多孔質化し、多孔
    質層を形成する工程と、 前記基板上に前記多孔質層を介して半導体層を形成する
    工程と、 前記半導体層につき、前記多孔質層を前記基板から分離
    する工程とを含む半導体装置の製造方法であって、 前記循環流路に前記薬液の濃度を測定する測定ステップ
    と、 前記薬液タンクへの前記薬液の供給を制御する供給制御
    ステップと、 前記測定手段により測定された前記薬液の濃度が管理基
    準範囲を逸脱した場合、前記薬液の濃度が前記管理基準
    内になるように前記供給制御ステップの処理により供給
    される前記薬液の供給量を調節する調節ステップとを含
    むことを特徴とする製造方法。
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