JP2003257191A - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

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JP2003257191A
JP2003257191A JP2002052976A JP2002052976A JP2003257191A JP 2003257191 A JP2003257191 A JP 2003257191A JP 2002052976 A JP2002052976 A JP 2002052976A JP 2002052976 A JP2002052976 A JP 2002052976A JP 2003257191 A JP2003257191 A JP 2003257191A
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JP2002052976A
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Toshio Kuraki
敏夫 椋木
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つのメモリーセルに3値以上のデータを記
憶させる多値フラッシュ/EEPROMメモリーにおい
て、読出し動作の繰り返しで読出し時間が長くなること
を課題とし、回路規模増大を抑制しつつ高速読み出しを
実現する。 【解決手段】 フローティングゲートをもち複数レベル
の閾値電圧を有するメモリーセルM1と、メモリーセル
が接続されているビット線BLに同様に接続されたリフ
ァレンスセルQ4と、読み出し時にメモリーセルを流れ
る電流とリファレンスセルを流れる電流との引き合いで
ビット線の電位が安定したときのビット線の電位と基準
電位との差分をとる基準電位REFを互いに異にする複
数の差動増幅器112〜114と、複数の差動増幅器の
出力の組み合わせからメモリーセルの記憶データを判定
するデータ回路116とを備え、一度に多値データを読
み出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源を供給しない
間もデータを保持することができる不揮発性の半導体記
憶装置にかかわり、特には、1つのメモリーセルに多値
データを記憶可能な半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体基板上に素子を集積してデータを
記憶する半導体記憶装置には、大きく分けて電源を供給
している間のみデータを保持できる揮発性メモリーと、
電源の供給が無い間もデータを保持できる不揮発性メモ
リーの2つの種類があり、さらにそれぞれの中で方式や
使い方によって分類される。その後者の不揮発性メモリ
ーの中で、現在最も良く用いられている方式の一つに、
電気的に書込みと消去が可能なEEPROMがある。そ
の原理は、MOSトランジスタのチャネル上に周りを酸
化膜等で絶縁されたフローティングゲート(以下FGと
略す。)を形成し、そのFGに電子を注入またはFGか
ら電子を引き抜くことでMOSトランジスタのソース−
ドレイン間電流が流れ始めるゲート閾値電圧(Vt)を
変化させてデータを記憶するものである。
【0003】図10は現在広く用いられているスタック
型のEEPROMメモリーセルの断面図である。ウエハ
ー面に対し垂直方向にFG101と、その電位をコント
ロールするためのコントロールゲート(以下CGと略
す。)102が形成され、その両端にソース103とド
レイン104が配置されたトランジスタ構造をしてい
る。
【0004】実際のメモリーアレイでは、このメモリー
セルが半導体基板上の縦方向および横方向に連続して多
数配置され、メモリーセルのCG102はワード線WL
に、ソース103はソース線SLに、ドレイン104は
ビット線BLにそれぞれ接続され、メモリーアレイの端
にあるドライバなどによって、所望の電位が印加でき
る。ただし、FG101については、外部の電位供給源
と直接接続されない。
【0005】FG101の電位VFGは、CG102との
カップリング容量によってCG102の電位の影響を受
けるが、その度合いはFG101とCG102の間のカ
ップリング容量が、基板やソース103やドレイン10
4等のその他のノードとのカップリング容量に対しどの
程度大きさ(カップリング比CRと呼ぶ)であるかによ
って決まる。また、FG101の電位VFGはFG101
自身に蓄えられている電荷QFGによっても影響を受け、
その変動量はFG101の総容量をCFGとすると、Q/
FGとなる。したがって、データを読み出すためCG1
02に電位VCGが与えられたとき、FG101の電位V
FGは、前述のカップリング比CRとVCGの積VCG*C
Rに、FG101の電荷による変動Q/CFGを加えた
値、すなわち、 VFG=VCG*CR+Q/CFG となる。この変動Q/CFGによって、同じ電位をCG1
02に与えたときでもFG101の電位が異なり、デー
タを読み出す際のメモリーセルトランジスタのオン/オ
フが決定される。
【0006】図11(a)はデータを記憶した後のメモ
リーセルの閾値電圧Vtの分布を示すものである。図に
示すように、実際の使用においては閾値電圧Vtは一定
のばらつきの幅を持つ。現在使われている多くのフラッ
シュメモリーは図中の破線で示した閾値電圧Vt1を基
準レベルとして、そのレベルとの高低を比較してデータ
を判別する2値のメモリーである。
【0007】それに対し、図11(b)では破線で示し
た基準レベルが複数存在する(閾値電圧Vt1,Vt2,
Vt3)。そのように複数の基準レベルを設け、それら
の間の閾値電圧Vtを1つのデータ値に対応させれば、
1つのセルで多値のデータ(例えば、“00”,“0
1”,“10”,“11”)を記憶させることができ
る。ただし、許される閾値電圧Vtのレベルのばらつき
幅は、多くの値を記憶させるのに伴って狭くなる。一方
で、一定のばらつき幅は物理上確保する必要があるの
で、記憶できる値の数には限界がある。
【0008】いずれの場合においても、そのセルに書き
込まれているデータを判別するためには、データ読出し
時に、そのセルを流れる電流を基準となるリファレンス
電流と比較して、その大小を検知する必要がある。その
ための従来の回路構成を図12に示す。
【0009】図12の回路は、スタック型メモリーセル
M1(例としてスタックス型セルを用いるが、スプリッ
ト型セルやその他のタイプのセルの場合も全く同様であ
る。)と、リファレンスセル用のN-chトランジスタQ
1と、メモリーセルM1のドレインに接続するビット線
BLと、N-chトランジスタQ1のドレインに接続する
リファレンスビット線/BLと、それらのビット線を等
しくVdd/2にプリチャージするトランジスタQ2,
Q3と、メモリーセルM1のゲートに接続するワード線
WLと、N-chトランジスタQ1のゲートに接続するリ
ファレンスワード線RWLと、トランジスタQ2および
トランジスタQ3のゲートに接続するイコライズ信号線
EQRと、メモリーセルM1のソースに接続するソース
線SLと、N-chトランジスタQ1のソースに接続する
リファレンスソース線RSLと、トランジスタQ2とト
ランジスタQ3のソースに接続する電源線VPCと、ビ
ット線BLとリファレンスビット線/BLの電位差を増
幅してその結果を出力OUTに出力する差動増幅器10
5と、差動増幅器105の出力OUTを受けて論理デー
タに変換しデータ線DLへ出力するデータ回路112に
て構成されている。メモリーセルM1のドレインがビッ
ト線BLに接続されているのに対して、リファレンスセ
ル用のN-chトランジスタQ1のドレインはリファレン
スビット線/BLに接続されている。
【0010】ここで例示した回路ではビット線BLとリ
ファレンスビット線/BLの電位を差動増幅器105に
よって電源電圧差まで増幅する。また、データ回路11
2を構成する回路としては、ここではインバータを用い
たラッチ回路を用いているが、出力OUTに出力される
電位と論理データの割振りによっては、データ回路11
2を省略してビット線BLもしくはリファレンスビット
線/BLをデータ線DLとして直接外部へ接続すること
も可能である。その他の構成要素として、ワード線WL
とソース線SLとリファレンスワード線RWLとリファ
レンスソース線RSLとイコライズ信号線EQRには、
それぞれドライバ106,107,108,109,1
10が接続されており、電源線VPCには電源111が
接続されている。なお、電源線VPCには電源Vdd/
2(2.5V)が供給される。
【0011】図13は図12に示したメモリー回路の各
ノードにおける電位の時間変化を示したもので、図の左
端に記述されている記号は図12の各ノードに対応して
いる。図14は読出し動作が開始された後のビット線B
Lとリファレンスビット線/BLの電位の時間変化を示
した図である。
【0012】以下、図12〜14を用いてメモリーセル
に書き込まれている多値データを判別する動作(読出し
動作)について説明する。
【0013】まず、読出し初期の電圧バイアス条件とし
て、ソース線SLとリファレンスソース線RSLとワー
ド線WLとリファレンスワード線RWLには0Vが印加
され、ビット線BLとリファレンスビット線/BLはグ
ランドレベルにプリチャージされたのち、高抵抗(Hi
−Z)状態にあるものとする。
【0014】時刻t1において、イコライズ信号線EQ
RがHiレベル(5V)に変化すると、トランジスタQ
2およびトランジスタQ3がオンになり、ビット線BL
とリファレンスビット線/BLがVdd/2(2.5
V)にプリチャージされる。
【0015】時刻t2においてイコライズ信号線EQR
をLowレベル(0V)にしてプリチャージを停止した
後に、時刻t3においてワード線WLとリファレンスワ
ード線RWLをHiレベルに変化させるが、リファレン
スワード線RWLの電位は基準となる電流がN-chトラ
ンジスタQ1に流れるように調整する。
【0016】このとき、メモリーセルM1の閾値電圧V
tがワード線WLのレベル(電位)より高い場合は、メ
モリーセルM1にはほとんど電流が流れないため、図1
4に示すようにビット線BLの電位Vbitはほとんど変
化しない。
【0017】一方、メモリーセルM1の閾値電圧Vtが
ワード線WLのレベルより低い場合は、メモリーセルM
1に電流が流れるため、図14に示すようにビット線B
Lの電位Vbitは時間とともに低下する。
【0018】ビット線BLとリファレンスビット線/B
Lの電位差が差動増幅器105で検知できる程度まで拡
大した時刻t4に、ワード線WLとリファレンスワード
線RWLをLowレベルに変化させて、メモリーセルM
1とトランジスタQ1に流れる電流を止め、時刻t5に
おいて差動増幅器105を使ってビット線BLとリファ
レンスビット線/BLの電位差を増幅し、その結果を出
力OUTへ出力する。この出力OUTがワード線WLの
電位レベルとメモリーセルM1の閾値電圧Vt(図14
ではVref)との高低の判別結果となる。その結果を時
刻t6において、データ回路112にラッチし、ラッチ
が完了した時刻t7において、ビット線BLとリファレ
ンスビット線/BLをディスチャージする。出力OUT
から判別結果を表す電位は消滅するが、データ線DLに
はデータ回路112のラッチによって判別結果が出力さ
れ続ける。
【0019】なお、2値メモリーの場合は、そのワード
線WLのレベルをデータ判定の基準となる閾値電圧Vt
に合わせて設定すれば読出しは完了するが、多値メモリ
ーの場合は、基準となる閾値電圧Vtのレベルが複数個
存在するため、その読出しを終えた後にワード線WLの
Hiレベルを別のレベルに設定して、再び読出しを繰り
返す必要がある。すなわち、読出し動作を何度も繰り返
すことによってメモリーセルM1の閾値電圧Vtのレベ
ルがどの範囲にあるかを調べるのである。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多値メ
モリーの場合、何度も読出し動作を繰り返さなければな
らないので、読出し速度が遅くなり、かつ複数の読出し
結果をラッチした後でデータ値を計算するので、周辺回
路が複雑になるという問題がある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のような手
段を講じることにより、上記の課題を解決する。前提的
構成として、メモリーセルは、フローティングゲートを
もち複数レベルの閾値電圧を有するものとなっている。
前記メモリーセルが接続されているビット線にリファレ
ンスセルが同様に接続されている。前記メモリーセルの
読み出し時に、このメモリーセルを流れる電流と前記リ
ファレンスセルを流れる電流との引き合いにより、前記
ビット線の電位を安定させる。前記ビット線に接続され
た差動増幅器は、前記ビット線の電位が安定したとき
に、その電位と基準電位との差分をとるように構成され
ている。そして、このような半導体記憶装置において、
本発明は、前記差動増幅器として、前記基準電位を異に
するものを複数備えている。また、前記複数の差動増幅
器の出力の組み合わせから前記メモリーセルの記憶デー
タを判定するデータ回路を備えている。
【0022】この構成によれば、メモリーセルとリファ
レンスセルを同じビット線に共通に接続しているので、
メモリーセルからのデータ読み出し時には、メモリーセ
ルに流れる電流とリファレンスセルに流れる電流とを引
き合い状態として、ビット線の電位をメモリーセルの閾
値電圧に応じたレベルに安定させることが可能となる。
これで、メモリーセルが複数レベルの閾値電圧を有して
いること(多値メモリー)に対応できる。前記の安定し
たビット線の電位を検知して、メモリーセルに記憶され
ているデータを判別するのであるが、基準電位を異にす
る複数の差動増幅器を備えていることから、従来技術の
場合のような繰り返しの電位検知は不要となり、データ
読み出しを高速に行うことができる。
【0023】上記の本発明をより具体的レベルで記述す
ると、次のようにいうことができる。後述する実施の形
態との比較対照が容易となるように、一部の構成要件に
は括弧付き符号を併せて記述する。ただし、本発明はこ
の括弧付き符号の記述によって後述の実施の形態に限定
されるものではない。
【0024】MOSトランジスタのチャネル上にコント
ロールゲートと周辺と電気的に絶縁されたフローティン
グゲートが存在するEEPROMセル構造を持つメモリ
ーセルと、前記メモリーセルのドレインに接続されたビ
ット線と、前記ビット線にドレインが接続されたリファ
レンスセルと、前記メモリーセルのコントロールゲート
に接続された第1のワード線と、前記メモリーセルのソ
ースに接続された第1のソース線と、前記リファレンス
セルのゲートに接続された第2のワード線と、前記リフ
ァレンスセルのソースに接続された第2のソース線とを
備えている。
【0025】また、前記第1のソース線に接続された第
1の電位供給回路(107)と、前記第2のソース線に
接続された第2の電位供給回路(109)と、前記第1
の電位供給回路から供給される電位と前記第2の電位供
給回路から供給される電位の中間の電位を供給する第3
の電位供給回路(111)と、前記第3の電位供給回路
と前記ビット線とを電気的に接続および切断するスイッ
チ素子(Q2)とを備えている。
【0026】さらに、前記ビット線の電位と基準電位と
の差分をとるもので前記基準電位が互いに相違する複数
の差動増幅器と、前記複数の差動増幅器の出力の組み合
わせから前記メモリーセルの記憶データを判定するデー
タ回路とを備えている。
【0027】上記において好ましい態様は、前記リファ
レンスセルが、前記メモリーセルと同じセル構造および
同じ寸法のものに構成されていることである。
【0028】リファレンスセルがメモリーセルと別構造
のものであれば、プロセスばらつきがあると、それぞれ
の閾値電圧に差が生じやすく、読み出しデータの信頼性
を損ねるおそれがある。これに対して、同構造、同寸法
とすれば、プロセスばらつきなどで特性が変動した場合
の影響を吸収し、メモリーセルの閾値電圧とリファレン
スセルの閾値電圧に差が生じにくいので、読み出しデー
タの信頼性を向上することができる。
【0029】また、別の好ましい態様は、さらに、前記
第1のワード線に接続された第4の電位供給回路と、前
記第4の電位供給回路に接続されたレギュレーター付き
の内部電位発生源とを備えていることである。
【0030】これによれば、第1のワード線に所望の電
位を印加でき、メモリーセルに対する書込み時に閾値電
圧を自由に調整することができる。したがって、多値メ
モリーで1つのデータに割り当てる閾値電圧のマージン
を大きくでき、信頼性を向上することができる。また、
多値数の増加にも有利である。
【0031】また、上記において、好ましい態様は、さ
らに、前記複数の差動増幅器の基準電位のそれぞれを個
別的に調整可能な複数の基準電位可変回路を備えている
ことである。
【0032】これによれば、メモリーセルの閾値電圧の
ばらつきを吸収でき、信頼性を向上することができる。
【0033】そして、前記基準電位可変回路として好ま
しい態様は、非動作状態の複数のビット線間の電荷再配
分によって発生基準電圧を可変するものであって、前記
非動作状態の複数のビット線のそれぞれを内部電位発生
源に接続・遮断する第1のスイッチ素子群と、前記非動
作状態の複数のビット線どうしを短絡させる第2のスイ
ッチ素子群とを備えていることである。
【0034】複数の差動増幅器それぞれの基準電位に対
する内部電源回路を複数設けるとなると、チップ面積の
増加が生じる。そこで、半導体記憶装置において多数あ
るビット線のうち非動作状態の複数のビット線を利用し
て、基準電圧を作成するように工夫する。前記の第1の
スイッチ素子群は非動作状態のビット線を選択し、内部
電位発生源に接続するそれらのビット線には電源が供給
される。第2のスイッチ素子群は選択されたビット線の
電位を均一化する。このようなビット線の選択と電位均
一化により、差動増幅器に供給する基準電位を調整する
ことができる。非動作状態のビット線を利用して基準電
位を作成するので、チップ面積の増加を抑制することが
できる。
【0035】また、上記において、好ましい態様は、前
記メモリーセルの記憶データを判定する前記データ回路
が、前記複数の差動増幅器の出力を入力とするデコーダ
ーと、前記デコーダーの出力がワード線に接続されてい
るROM(リードオンリーメモリ)とから構成されてい
ることである。
【0036】この場合、メモリーセルの閾値電圧と複数
の差動増幅器による検出結果との対応を柔軟に実現でき
る。例えば、開発途中の多値数調整に有効である。
【0037】また、別の好ましい態様は、前記メモリー
セルの記憶データを判定する前記データ回路が、前記複
数の差動増幅器の出力を多数決判定するものに構成さ
れ、前記複数の差動増幅器の基準電位が互いに同一とさ
れていることである。
【0038】多値メモリの多値数が多くなるほどビット
線電位と基準電位との差が小さくなり、データ判定がむ
ずかしくなる。そこで、複数の差動増幅器の基準電位を
同じとし、データ回路で多数決判定を行うことにより、
精度を向上し、信頼性を高めている。
【0039】なお、基準電位を同一とする複数の差動増
幅器の組が1組であれば、印加電圧を変えてのデータ読
み出しを繰り返す必要があるが、基準電位を同一とする
複数の差動増幅器の組を複数組設ければ、一度の読み出
しですむ。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかわる半導体記
憶装置の実施の形態について図面に基づいて詳細に説明
する。
【0041】(実施の形態1)図1に図示した本発明の
実施の形態1の半導体記憶装置におけるメモリー回路構
成図は、実際のアレイの一部を例示的に抜き出して示し
たものであり、図12で示した従来の回路構成に対し、
リファレンスセル用のP-chトランジスタQ4と複数の
差動増幅器112〜114とデータ回路116とデータ
バス線DLnを新たな構成要素として備えている。
【0042】P-chトランジスタQ4のソースはリファ
レンスソース線RSLに、ドレインはビット線BLに、
ゲートはリファレンスワード線RWLにそれぞれ接続さ
れている。このP-chトランジスタQ4のドレインがメ
モリーセルM1のドレインと同様にビット線BLに接続
されており、この点が従来例との差の一部となってい
る。
【0043】また、差動増幅器112〜114にはそれ
ぞれ互いに異なる基準電位REF1〜REF3が入力さ
れ、それらの基準電位とビット線BLの電位との比較の
結果を出力OUT1〜OUT3として出力する。
【0044】データ回路116では、それらの比較結果
を論理データに変換し、データバス線DLnへ出力す
る。
【0045】ここでのデータ回路116は図12で示し
た単純なラッチ回路ではなく、複数の入力を処理する論
理回路を有する。また、データバス線DLnは複数のデ
ータ線を束ねたバスである。なお、その他の構成要素は
図12と同じものなので同一部分に同一符号を付すにと
どめ、説明を省略する。
【0046】図2は図1に示したメモリー回路の各ノー
ドにおける電位の時間変化を示したもので、図の左端に
記述されている記号は図1の各ノードに対応している。
【0047】以下、図1と図2を用いて実施の形態1に
おけるメモリーセルに書き込まれている多値データを判
別する動作(読出し動作)について説明する。
【0048】読出し初期の電圧バイアス条件として図2
に示すように、ビット線BLとリファレンスビット線/
BLはグランドレベルにあり、ワード線WLとソース線
SLとイコライズ信号線EQRにはそれぞれドライバ1
06,107,110によって0Vが印加され、リファ
レンスワード線RWLとリファレンスソース線RSLに
はドライバ108,109によって電源電圧Vdd(5
V)が印加され、電源線VPCには電源111によって
Vdd/2(2.5V)が供給されている。
【0049】時刻t1において、イコライズ信号線EQ
RがHiレベル(5V)に変化すると、トランジスタQ
2およびトランジスタQ3がオンになり、ビット線BL
とリファレンスビット線/BLがVdd/2(2.5
V)にプリチャージされる。
【0050】時刻t2において、イコライズ信号線EQ
RをLowレベル(0V)にしてプリチャージを停止し
た後に、時刻t3において、ワード線WLをHiレベル
(5V)にし、リファレンスワード線RWLをLowレ
ベル(0V)に変化させる。
【0051】このとき、ビット線BLはメモリーセルM
1を流れる電流Im1によって0Vへ引かれるととも
に、P-chトランジスタQ4を流れる電流Iq4によっ
て5Vへも同時に引かれる。従って、ビット線BLの電
位はプリチャージ電位2.5Vから、電流Im1と電流
Iq4との電流の引き合いがちょうど釣り合う電位に変
化して安定する。
【0052】ところで、電流Im1はメモリーセルM1
の閾値電圧Vtによって変化するので、そのビット線B
Lの電位はメモリーセルM1の閾値電圧Vtを表してお
り、予めメモリーセルM1とP-chトランジスタQ4の
特性を把握しておけば、そのビット線BLの電位よりメ
モリーセルM1の閾値電圧Vtを換算することが可能と
なる。特に、P-chトランジスタQ4のゲート電圧であ
るリファレンスワード線RWLのレベルを0Vまで下げ
ないで、例えば4V程度に留め、P-chトランジスタQ
4を飽和領域で動作させれば、P-chトランジスタQ4
の電流Iq4はビット線BLの電位に左右されない定電
流となるので、その換算は容易となり、設計の最適化へ
つながる。
【0053】ビット線BLに現れた電位が安定した時刻
t4において、ワード線WLをLowレベル(0V)に
し、リファレンスワード線RWLをHiレベル(5V)
に変化させ、メモリーセルM1とP-chトランジスタQ
4をカットオフ状態にして、続いてビット線BLの電位
をデジタルデータに変換する動作に移る。
【0054】なお、ワード線WLとリファレンスワード
線RWLを開いたままでも(電位を変化させなくて
も)、デジタルデータへの変換は可能であるが、メモリ
ーセルM1とP-chトランジスタQ4がオンのときは比
較的大きなセル電流が流れるため、省電力の観点からワ
ード線WLとリファレンスワード線RWLは閉じた方が
良い。セル電流自体を小さくする選択もあるが、ビット
線BLの電位が安定するまでの時間が長くなるため、読
み出し速度低下の弊害を生む恐れがあるので注意が必要
である。
【0055】さて、ワード線WLとリファレンスワード
線RWLを閉じてもビット線BLには容量があるため、
時刻t5においてもビット線BLの電位が保持されてい
る。その電位から差動増幅器112〜114…によっ
て、Hi/Lowレベル判定を行うのであるが、従来例
のようにビット線BLの電位をHiレベルもしくはLo
wレベルにドライブさせることはない。ビット線BLの
容量によって保たれている電位を変化させないで、複数
の差動増幅器112〜114…に入力して、複数の基準
電位REF1〜REF3…と比較させる。
【0056】例えば、REF1〜REF3をそれぞれ図
11(b)の閾値電圧Vt1〜Vt3に対応させれば、
出力OUT1〜OUT3の3つの出力から、メモリーセ
ルM1の閾値電圧Vtが図11(b)に示す4つエリア
のどのエリアに属するかが判別できる。
【0057】時刻t6において、その出力OUT1〜O
UT3の電位をデータ回路116でラッチし、論理デー
タに変換してデータバス線DLnへ出力する。このと
き、4つのエリアにはそれぞれ2ビットのデータが割り
当てられているので、結果として2ビットのデータを1
回の動作で読出すことができる。
【0058】なお、図1では図示していないが、一般に
ビット線BLと差動増幅器112〜114…の間にはス
イッチ素子が存在する。スイッチ素子のON/OFFに
よって容量が変化し、ビット線BLの電位が変動するこ
とを防ぐために、ワード線WLとリファレンスワード線
RWLを閉じる時刻t4の前にONにしておく必要があ
る。また、ビット線BLの電位を変化させない差動増幅
器として例えばカレントミラーを用いたセンスアンプな
どがある。
【0059】データ判別が完了した時刻t7において、
読出し動作は完了するのであるが、読出し動作は複数の
アドレスを連続して読み出すため、次の読出し動作の準
備をする必要がある。その準備としてイコライズ信号線
EQRをHiレベル(5V)に変化させてビット線BL
をプリチャージする。
【0060】(実施の形態2)図3に図示した本発明の
実施の形態2の半導体記憶装置におけるメモリー回路構
成図は、図1で示した実施の形態1のメモリー回路構成
に対し、リファレンスセル用のP-chトランジスタQ4
をリファレンスセル用のスタック型メモリーセルRM1
に置き換えたものである。そのリファレンスメモリーセ
ルRM1は、ここではメモリーセルM1と構造・寸法的
に同じもので、その電気的特性はアレイ内のメモリーセ
ル間のばらつきの範囲内で同じになる。ただし、構造・
寸法的に異なったものであっても、同様に扱える。その
他の構成要素は図1と同じものなので同一部分に同一符
号を付すにとどめ、説明を省略する。
【0061】また、図4は図3に示したメモリー回路の
各ノードにおける電位の時間変化を示したもので、図の
左端に記述されている記号は図3の各ノードに対応して
いる。
【0062】以下、図3と図4を用いて実施の形態2の
メモリー回路構成における多値データを判別する動作
(読出し動作)について説明する。
【0063】読出し初期の電圧バイアス条件として図4
に示すように、ビット線BLとリファレンスビット線/
BLはグランドレベルにあり、ワード線WLとソース線
SLとリファレンスワード線RWLとイコライズ信号線
EQRにはそれぞれドライバ106,107,108,
110によって0Vが印加され、リファレンスソース線
RSLにはドライバ109によって電源電圧Vdd(5
V)が印加され、電源線VPCには電源111によって
Vdd/2(2.5V)が供給されている。リファレン
スワード線RWLの0Vが実施の形態1とは異なってい
る。
【0064】時刻t1において、イコライズ信号線EQ
RがHiレベル(5V)に変化すると、トランジスタQ
2およびトランジスタQ3がオンになり、ビット線BL
とリファレンスビット線/BLがVdd/2(2.5
V)にプリチャージされる。
【0065】時刻t2において、イコライズ信号線EQ
RをLowレベル(0V)にしてプリチャージを停止し
た後に、時刻t3において、ワード線WLとリファレン
スワード線RWLをHiレベルに変化させる。
【0066】このとき、ビット線BLはメモリーセルM
1を流れる電流Im1によって0Vへ引かれるととも
に、リファレンスメモリーセルRM1を流れる電流Ir
m1によって5Vへも同時に引かれる。従って、ビット
線BLの電位はプリチャージ電位2.5Vから、電流I
m1と電流Irm1との電流の引き合いがちょうど釣り
合う電位に変化して安定する。
【0067】ところで、電流Im1と電流Irm1はそ
れぞれメモリーセルM1の閾値電圧Vtとリファレンス
メモリーセルRM1の閾値電圧Vtによって変化するの
で、そのビット線BLの電位はメモリーセルM1の閾値
電圧VtとリファレンスメモリーセルRM1の閾値電圧
Vtのバランスを表しており、実施の形態1のメモリー
回路と同様に、予めメモリーセルM1とリファレンスメ
モリーセルRM1の特性を把握しておけば、そのビット
線BLの電位よりメモリーセルM1の閾値電圧Vtを換
算することが可能となる。
【0068】その一方で、実施の形態1のメモリー回路
とは異なり、リファレンスメモリーセルRM1の閾値電
圧Vtを変えることが可能なので、メモリーセルM1の
閾値電圧VtとリファレンスメモリーセルRM1の閾値
電圧Vtの値は比較的自由に設定することができ、設計
の柔軟性が向上する。
【0069】例えば、信頼性の向上や書込み時間の短縮
のために書込み閾値電圧Vtを下げる必要が発生して
も、メモリーセルM1の閾値電圧Vtとリファレンスメ
モリーセルRM1の閾値電圧Vtのバランスさえ保って
いれば、読出し時にビット線BLに現れる電位は同じな
ので、容易に対応できる。
【0070】ただし、読出し時にビット線BLの電位が
変化するとリファレンスメモリーセルRM1のゲート−
ソース間電圧が変化するので、セル電流の設計が、実施
の形態1のメモリー回路に比べて難しくなるが、その点
に関しては例えばビット線BLの電位の変化に合わせて
リファレンスワード線RWLの電位を変化させ、リファ
レンスメモリーセルRM1のゲート−ソース間電圧を一
定に保つなどの工夫も考えられる。
【0071】ビット線BLに現れた電位が安定した時刻
t4において、ワード線WLをLowレベル(0V)に
し、リファレンスワード線RWLをHiレベル(5V)
に変化させてメモリーセルM1とP-chトランジスタQ
4をカットオフ状態にし、続いてビット線BLの電位を
デジタルデータに変換する動作に移る。その後の動作は
実施の形態1のメモリー回路と同様なので説明は省略す
る。
【0072】(実施の形態3)図5に図示した本発明の
実施の形態3の半導体記憶装置におけるメモリー回路構
成図は、図1で示した実施の形態1のメモリー回路構成
に対し、内部電源117とレギュレーター118を加え
たものである。内部電源117で発生させた電圧はレギ
ュレーター118によって所望の値に安定化させた後、
ドライバ106へ供給され、最終的にはメモリーセルM
1のゲートが接続しているワード線WLの電圧として使
用される。その他の構成要素は図1と同じものなので同
一部分に同一符号を付すにとどめ、説明を省略する。
【0073】また、図6(a)は図5に示したメモリー
回路の各ノードにおける電位の時間変化を示したもの
で、図の左端に記述されている記号は図5の各ノードに
対応している。図6(b)はメモリーセルM1への書込
みが開始された後のメモリーセルM1の閾値電圧Vtの
変化を示した図である。
【0074】以下、図5と図6(a),(b)を用いて
実施の形態3のメモリー回路構成における多値データの
書込み動作について説明する。
【0075】書込み初期の電圧バイアス条件として図6
(a)に示すように、ビット線BLとリファレンスビッ
ト線/BLはグランドレベルにあり、ワード線WLとソ
ース線SLとリファレンスワード線RWLとリファレン
スソース線RSLとイコライズ信号線EQRにはそれぞ
れドライバ106,107,108,109,110に
よって0Vが印加され、電源線VPCには電源111に
よってVdd/2(2.5V)が供給されている。
【0076】時刻t1において、ビット線BLをHiレ
ベル(5V)に変化させ、続いて時刻t2において、ワ
ード線WLをHiレベルに変化させると、メモリーセル
M1のドレイン−ソース間に電流が流れ始め、ドレイン
で発生したホットエレクトロンのFGへ注入が開始され
る。このときのワード線WLの電位は、従来の方法では
FGへのホットエレクトロンの注入効率を上げるために
高電圧(10V以上)に設定していたが、本実施の形態
では書込み後の閾値電圧Vtとして収束させたい電位に
設定する。
【0077】例えば、書込み後の閾値電圧Vtを6Vに
したいのであれば、レギュレーター118によって、ワ
ード線WLの電位を6Vに設定する。その場合、書込み
が進み、メモリーセルM1の閾値電圧Vtが6Vになれ
ば、メモリーセルM1のドレイン−ソース間に電流が流
れなくなり、図6(b)に示すように所望の閾値電圧V
tのところで自然に書込みは止まる。
【0078】従来の一定時間書込みを行って、その都度
閾値電圧Vtを調べ、目標の閾値電圧Vtに到達したら
書込みを止めるという方法に比べ、所望の閾値電圧Vt
に対するばらつきを小さくすることができる。その結
果、1つのデータに割り当てられる閾値電圧Vtのマー
ジンが大きくなり、多値メモリーの信頼性向上や多値数
を増加させることが可能となる。
【0079】その一方で、ワード線WLの電位を下げる
とFGへのホットエレクトロンの注入効率が下がり、書
込み時間が大幅に増加することが懸念されるが、ワード
線WLの電圧を下げても注入効率がほとんど変わらない
デバイスをメモリーセルM1として用いれば、その課題
は回避できる。ここでは例示的に、メモリーセルM1と
して用いるデバイスとして従来のスタック型メモリーセ
ルを使っているにすぎない。
【0080】メモリーセルM1が所望の閾値電圧Vtに
なった時刻t3においてワード線WLをLowレベル
(0V)にして、続いて時刻t4においてビット線BL
をLowレベル(0V)にすれば書込み動作は完了す
る。
【0081】なお、メモリーセルM1に書込みを行わな
い場合は、時刻t1〜t4の間、ビット線BLをLow
レベル(0V)のままにしておく。
【0082】(実施の形態4)実施の形態4のメモリー
回路は、図1に図示した実施の形態1のメモリー回路と
基準電位の発生方法が異なる。実施の形態1のメモリー
回路では、REF1〜REF3を供給する手段として特
に言及していなかったが、一般的には内部電源回路が用
いられる。しかしながら、複数の基準電位が必要な本実
施の形態では、内部電源回路も複数必要なため、その内
部電源回路によるチップ面積の増加は無視できない。
【0083】その問題を回避するため、実施の形態4の
メモリー回路ではビット線の容量を用いて異なる基準電
位を発生させる。
【0084】一般的なメモリー回路では全てのビット線
を使って一度にデータを読み出すことはなく、一部のビ
ット線を使って順番にデータを読み出すので、そのとき
に使用されていないビット線を差動増幅器の基準電位の
発生に用いる。
【0085】図7に図示した本発明の実施の形態4の半
導体記憶装置におけるメモリー回路構成図は、図1で示
した実施の形態1のメモリー回路構成に対し、トランジ
スタQ5〜Q12と、ビット線BL1〜BL2とリファ
レンスビット線/BL1〜/BL2と、電源線VPC1
と、選択信号線N1〜N4と、イコライズ信号線EQR
1と、内部電源119からなる基準電位可変回路130
を構成するとともに、その基準電位可変回路130をト
ランスファゲート120を介して差動増幅器112に基
準電位REF1として供給するようにしたものである。
【0086】なお、紙面の都合で2組のビット線対しか
表示していないが、実際にはビット線BL2とリファレ
ンスビット線/BL2の後にも、ビット線BL3…、リ
ファレンスビット線/BL3…というように、さらなる
複数のビット線が存在し、トランジスタQ5〜Q12に
関してもさらなる複数のトランジスタが存在する。
【0087】以上は1つの基準電位REF1に対する基
準電位可変回路130についての構成の説明であるが、
他の基準電位REF2,REF3に対する基準電位可変
回路も同様の構成となっており、それぞれトランスファ
ーゲート120a,120bを介して供給されている。
【0088】以下、本発明の実施の形態4のメモリー回
路での基準電位の発生方法について説明する。
【0089】初期状態として、ビット線BL1、リファ
レンスビット線/BL1、ビット線BL2、リファレン
スビット線/BL2…は全てグランドレベルにあるとす
る。まず、選択信号線N1〜N4…をHiレベルにして
トランジスタQ5〜Q8をオンにし、ビット線BL1、
リファレンスビット線/BL1、ビット線BL2、リフ
ァレンスビット線/BL2…を内部電源119から供給
される電位にプリチャージする。その後に、選択信号線
N1〜N4…をLowレベルにしてプリチャージを停止
させ、続いてイコライズ信号線EQR1の電位をHiレ
ベルにしてN-chトランジスタQ9〜Q12…をオン状
態にし、それらのビット線をショートさせる。このと
き、全てのビット線がプリチャージされて同電位にあれ
ばショート前後でビット線の電位は変化しないが、選択
信号線N1〜N4…の一部をLowレベルに保つこと
で、トランジスタQ5〜Q8…の一部をオフ状態にし
て、一部のビット線をプリチャージせずにグランド電位
のままにした場合、ショートによってビット線間に電荷
の再分配が発生して、ビット線の電位が変化する。
【0090】例えば、10本のビット線のうち、5本の
ビット線がプリチャージされ、残りの5本についてはグ
ランドレベルにある場合、それら10本のビット線をシ
ョー度させれば、電位は1/2になり、プリチャージさ
れたビット線が2本ならば電位は1/5になる。すなわ
ち、プリチャージするビット線の本数によって、所望の
電位を得ることができる。
【0091】以上の方法で発生させた電位をトランスフ
ァゲート120を通じて差動増幅器111の基準電位R
EF1に供給する。差動増幅器113,114の基準電
位REF2,REF3についても、同様に、プリチャー
ジするビット線の本数を変えて発生させた異なる電位を
供給する。なお、その他の読出し動作については図1に
図示した実施の形態1のメモリー回路と同様なので説明
は省略する。
【0092】また、図7では省略しているが、ビット線
BL1〜BL2とリファレンスビット線/BL1〜/B
L2は、ビット線BLとリファレンスビット線/BLと
同様に、メモリーセルとリファレンスセルとトランジス
タが接続され、メモリーセルからのデータの読み出しに
使用されるビット線である。
【0093】以上のように、メモリーセルM1のデータ
読み出しにおいて、使用されていないビット線をビット
線BL1、リファレンスビット線/BL1、ビット線B
L2、リファレンスビット線/BL2…として基準電位
の発生に用いる。そして、ビット線は既存のものを用い
るので、追加の構成要素としては、トランジスタQ5〜
Q8…およびN-chトランジスタQ9〜Q12…と、選
択信号線N1〜N4…だけで済み、チップ面積の増加に
ついては、これを抑制することができる。
【0094】(実施の形態5)図8に図示した本発明の
実施の形態5のメモリー回路構成は、図1で示した実施
の形態1のメモリー回路構成に対し、全ての差動増幅器
112〜114…に対し、同じ基準電位REF1を入力
している点と、データ回路として、多数決判定を行うデ
ータ回路121を用いている点が異なる。以下、実施の
形態5のメモリー回路でのデータ処理方法について説明
する。
【0095】メモリーセルM1を流れる電流とP-chト
ランジスタQ4を流れる電流の引き合いで決まるビット
線BLの電位を複数の差動増幅器112〜114…を用
いて同じ基準電位REF1とその高低を比較して、その
判定結果を出力OUT1〜出力OUT3…を通じてデー
タ回路121へ送る。データ回路121ではそれら複数
の判定結果を比較して、全てが同じ判定結果の場合はそ
の結果をデータ線DLへ出力し、判定結果が異なる場合
は、数が多い判定結果を採用してデータ線DLへ出力す
るとともに、判定結果が一致しなかったことを示す不一
致フラグを立てる。なお、その他の読出し動作について
は図1に図示した実施の形態1のメモリー回路と同様な
ので説明は省略する。
【0096】理想的には、同じビット線BLの電位を同
じ基準電位REF1で比較しているのであるから同じ判
定結果が出るはずであるが、実際には差動増幅器の特性
差やノイズなど原因となって異なる判定結果が出る場合
がある。特に多値数が多い場合、基準電位とビット線B
Lの電位の差が小さくなるのでその傾向が顕著になる。
【0097】実施の形態5のメモリー回路では、その判
定結果のばらつきを多数決判定によって低減し、さらな
る多値数の増加を狙う。
【0098】ただし、図8に図示した回路構成では、読
出し動作自体は従来例と同様に複数回繰り返す必要があ
るため、読出し速度の向上は望めない。読出し速度の向
上も同時に必要な場合は、さらに差動増幅器の数を増や
して、ビット線BLの電位と基準電位REF2、REF
3…との比較についても、基準電位REF1と同様に複
数の差動増幅器で判定させる必要がある。
【0099】(実施の形態6)既に行った図1に示した
実施の形態1のメモリー回路に関する説明では、特に差
動増幅器の出力OUT1〜OUT3…を論理データに変
換する方法について述べていなかったが、ここではその
データ変換方法について述べる。
【0100】図9に図示した回路構成は、図1で示した
実施の形態1のメモリー回路構成の中の、データ回路1
16について、その内部構成の一例を示したものであ
り、デコーダーを構成する論理積回路123とROM領
域124の2つで構成されている(図の構成要素122
で示す破線で囲まれた領域がデータ回路116に相当す
る部分。構成要素番号は一例であることを明示するた
め、116から122に変更してある。)。
【0101】以下、データ回路122で行われるデータ
処理方法について図1、図2、図9を用いて説明する。
【0102】前提条件として基準電位REF1〜REF
3…は番号の若い順から単調増加しているとする。ま
た、ROM領域124には論理データが記憶されてい
る。
【0103】さて、既に説明した方法によってビット線
BLにメモリーセルM1からデータが読み出されて、ビ
ット線BLにはメモリーセルM1の閾値電圧Vtに対応
した電位が発生しているものとする(図2の時刻t4か
らt5の間)。
【0104】時刻t5において、差動増幅器112〜1
14…によって基準電位REF1〜REF3…との比較
が行われ、その判定結果として出力OUT1〜OUT3
…は、ビット線BLの電位が基準電位より高い場合はL
owレベルで、ビット線BLの電位が基準電位より低い
場合はHiレベルとする。基準電位REF1〜REF3
…は番号の若い順から単調増加するので、それらに対応
する出力OUT1〜出力OUT3…も番号の若い順から
見ていくと、LowレベルからHiレベルへ変わるとこ
ろがあり、その変化点の出力OUTnと出力OUTn+1に
対応する基準電位REFnと基準電位REFn+1の間にビ
ット線BLの電位が位置することになる。
【0105】出力OUT1〜OUT3…の隣り合う2つ
について、番号の若いところから順に論理積を取ってい
けば(ただし、番号の若い方の論理を反転させて入力す
る)、その変化点の出力OUTnと出力OUTn+1が入力
されている論理積のみが真(Hiレベル)となる。その
論理積の出力をROM領域124のワード線に接続し
て、そのワード線に接続されているメモリーセルにはビ
ット線BLの電位REFn〜REFn+1の区間に対応する
論理データを記憶しておく。ROM領域124のワード
線でHiレベルになるのは、その変化点に対応したワー
ド線のみなので、ビット線BLの電位に対応した論理デ
ータがデータ線DLnへ読み出される。また、ビット線
BLの電位とメモリーセルM1の閾値電圧Vtのレベル
との対応は設計段階で取れているので、結果としてメモ
リーセルM1の閾値電圧Vtのレベルを論理データに変
換したことになる。
【0106】その他の閾値電圧Vtのレベルについても
同様な方法でROM領域124のデータと対応させれ
ば、すべての多値データをメモリーセルM1の閾値電圧
Vtから変換して論理データとしてデータ線DLnへ出
力することが可能となる。
【0107】この方法ではセルの閾値電圧Vtの値と論
理データの対応を柔軟に実現できる。例えば、開発の途
中において、信頼性向上のため急遽、多値数を減少させ
る必要が生じても、読出し回路については連続するレベ
ルに対応するワード線のメモリーセルに同じデータを書
込むだけで多値数の減少が可能となる。さらに、ROM
領域124に使用するメモリーデバイスとして、EEP
ROMのような書換え可能な不揮発性メモリーにすれ
ば、製品の使用中における多値数の変更も可能となる。
【0108】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、データ読
み出し時にメモリーセルに流れる電流とリファレンスセ
ルに流れる電流とを引き合い状態として、ビット線の電
位をメモリーセルの閾値電圧に応じたレベルに安定させ
るので、メモリーセルが複数レベルの閾値電圧を有して
いること(多値メモリー)に対応できるのであるが、基
準電位を異にする複数の差動増幅器を備えていることか
ら、従来技術の場合のような繰り返しの電位検知は不要
となり、データ読み出しを高速に行うことができる。
【0109】また、リファレンスセルとメモリーセルを
同構造、同寸法とすれば、プロセスばらつきなどで特性
が変動した場合のメモリーセルとリファレンスセルの閾
値電圧差を抑え、読み出しデータの信頼性を向上するこ
とができる。
【0110】また、レギュレーターによってメモリーセ
ルに対する書込み時の閾値電圧を調整可能にすれば、多
値メモリーで1つのデータに割り当てる閾値電圧のマー
ジンを大きくでき、信頼性を向上することができる。ま
た、多値数の増加にも有利である。
【0111】また、非動作状態の複数のビット線間の電
荷再配分によって発生基準電圧を可変する基準電位可変
回路を設ければ、メモリーセルの閾値電圧のばらつきを
吸収して信頼性を向上できるだけでなく、チップ面積の
増加を抑制することができる。
【0112】また、メモリーセルの記憶データの判定に
デコーダーとROMを用いれば、閾値電圧と検出結果と
の対応を柔軟にでき、開発途中の多値数調整に有効であ
る。
【0113】また、記憶データ判定を多数決判定すれ
ば、精度が向上し、信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の半導体記憶装置にお
けるメモリー回路構成図
【図2】 本発明の実施の形態1の半導体記憶装置の動
作タイミング図
【図3】 本発明の実施の形態2の半導体記憶装置にお
けるメモリー回路構成図
【図4】 本発明の実施の形態2の半導体記憶装置の動
作タイミング図
【図5】 本発明の実施の形態3の半導体記憶装置にお
けるメモリー回路構成図
【図6】 本発明の実施の形態3の半導体記憶装置の動
作タイミング図とセル閾値電圧変化の状態図
【図7】 本発明の実施の形態4の半導体記憶装置にお
けるメモリー回路構成図
【図8】 本発明の実施の形態5の半導体記憶装置にお
けるメモリー回路構成図
【図9】 本発明の実施の形態6の半導体記憶装置にお
けるメモリー回路構成図
【図10】 従来のスタック型フラッシュメモリーセル
の断面図
【図11】 従来のスタック型フラッシュメモリーセル
の閾値電圧の状態図
【図12】 従来のスタック型フラッシュメモリーの回
路構成図
【図13】 従来のスタック型フラッシュメモリーの動
作タイミング図
【図14】 従来のスタック型フラッシュメモリーのビ
ット線電位変化図
【符号の説明】
101 フローティングゲート(FG) 102 コントロールゲート(CG) 106〜110 ドライバ 111 電源回路 112〜114 差動増幅器 116 データ回路 117 内部電源 118 レギュレーター 119 内部電源 120 トランスファゲート 121 データ回路 122 データ回路 123 論理積回路(デコーダー) 124 ROM領域 130 基準電位可変回路 M1 スタック型メモリーセル BL ビット線 /BL リファレンスビット線 WL ワード線 RWL リファレンスワード線 SL ソース線 RSL リファレンスソース線 EQR イコライズ信号線 VPC プリチャージ電位供給線 DL データ線 DLn データバス線 Q4 リファレンスセル用P-chトランジスタ REF1〜REF3 基準電位 OUT1〜OUT3 差動増幅器の出力 RM1 リファレンスセル用スタック型メモリーセル Q5〜Q12 トランジスタ BL1〜BL2 ビット線 /BL1〜/BL2 リファレンスビット線 VPC1 プリチャージ電位供給線 N1〜N4 信号線 EQR1 イコライズ信号線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フローティングゲートをもち複数レベル
    の閾値電圧を有するメモリーセルと、前記メモリーセル
    が接続されているビット線に同様に接続されたリファレ
    ンスセルと、前記メモリーセルの読み出し時にこのメモ
    リーセルを流れる電流と前記リファレンスセルを流れる
    電流との引き合いで前記ビット線の電位が安定したとき
    の前記ビット線の電位と基準電位との差分をとる差動増
    幅器とを備えた半導体記憶装置であって、 前記差動増幅器として前記基準電位を異にするものを複
    数と、 前記複数の差動増幅器の出力の組み合わせから前記メモ
    リーセルの記憶データを判定するデータ回路とを備えて
    いることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 MOSトランジスタのチャネル上にコン
    トロールゲートと周辺と電気的に絶縁されたフローティ
    ングゲートが存在するEEPROMセル構造を持つメモ
    リーセルと、 前記メモリーセルのドレインに接続されたビット線と、 前記ビット線にドレインが接続されたリファレンスセル
    と、 前記メモリーセルのコントロールゲートに接続された第
    1のワード線と、 前記メモリーセルのソースに接続された第1のソース線
    と、 前記リファレンスセルのゲートに接続された第2のワー
    ド線と、 前記リファレンスセルのソースに接続された第2のソー
    ス線と、 前記第1のソース線に接続された第1の電位供給回路
    と、 前記第2のソース線に接続された第2の電位供給回路
    と、 前記第1の電位供給回路から供給される電位と前記第2
    の電位供給回路から供給される電位の中間の電位を供給
    する第3の電位供給回路と、 前記第3の電位供給回路と前記ビット線とを電気的に接
    続および切断するスイッチ素子と、 前記ビット線の電位と基準電位との差分をとるもので前
    記基準電位が互いに相違する複数の差動増幅器と、 前記複数の差動増幅器の出力の組み合わせから前記メモ
    リーセルの記憶データを判定するデータ回路とを備えて
    いる半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記リファレンスセルは、前記メモリー
    セルと同じセル構造および同じ寸法のものに構成されて
    いる請求項1または請求項2に記載の半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 さらに、前記第1のワード線に接続され
    た第4の電位供給回路と、前記第4の電位供給回路に接
    続されたレギュレーター付きの内部電位発生源とを備え
    ている請求項1または請求項2に記載の半導体記憶装
    置。
  5. 【請求項5】 さらに、前記複数の差動増幅器の基準電
    位のそれぞれを個別的に調整可能な複数の基準電位可変
    回路を備えている請求項1から請求項4までのいずれか
    に記載の半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 前記基準電位可変回路は、非動作状態の
    複数のビット線間の電荷再配分によって発生基準電圧を
    可変するものであって、前記非動作状態の複数のビット
    線のそれぞれを内部電位発生源に接続・遮断する第1の
    スイッチ素子群と、前記非動作状態の複数のビット線ど
    うしを短絡させる第2のスイッチ素子群とを備えている
    請求項5に記載の半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】 前記メモリーセルの記憶データを判定す
    る前記データ回路は、前記複数の差動増幅器の出力を入
    力とするデコーダーと、前記デコーダーの出力がワード
    線に接続されているROMとから構成されている請求項
    1から請求項6までのいずれかに記載の半導体記憶装
    置。
  8. 【請求項8】 前記メモリーセルの記憶データを判定す
    る前記データ回路は、前記複数の差動増幅器の出力を多
    数決判定するものに構成され、前記複数の差動増幅器の
    基準電位が互いに同一とされている請求項1から請求項
    7までのいずれかに記載の半導体記憶装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100761587B1 (ko) 2005-07-25 2007-09-27 가부시끼가이샤 도시바 반도체 기억 장치

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KR100761587B1 (ko) 2005-07-25 2007-09-27 가부시끼가이샤 도시바 반도체 기억 장치

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