JP2003256823A - 画像処理方法および装置 - Google Patents

画像処理方法および装置

Info

Publication number
JP2003256823A
JP2003256823A JP2002055107A JP2002055107A JP2003256823A JP 2003256823 A JP2003256823 A JP 2003256823A JP 2002055107 A JP2002055107 A JP 2002055107A JP 2002055107 A JP2002055107 A JP 2002055107A JP 2003256823 A JP2003256823 A JP 2003256823A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
color
observation environment
image
values
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002055107A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Endo
幸夫 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Data Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Data Corp filed Critical Oki Data Corp
Priority to JP2002055107A priority Critical patent/JP2003256823A/ja
Publication of JP2003256823A publication Critical patent/JP2003256823A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力画像に対する観察環境、心理評価実験を
行った観察環境、出力画像に対する観察環境が相違する
場合であっても、高精度の色再現が可能な画像処理方法
および装置を提供する。 【解決手段】 本発明の画像処理方法は、rgb値格納
部1、rgb値からXYZ値への変換部2、第1の色の
見えモデル処理部3、XYZ値からL*ab *ab *値へ
の変換部4、ファジィ画像処理部5、L*ab *ab *
からXYZ値への変換部6、第2の色の見えモデル処理
部7、XYZ値からrgb値への変換部8、rgb値か
らCMYK値への変換部9、入力画像の観察環境パラメ
ータ格納部10、心理評価実験の観察環境パラメータ格
納部11、および出力画像の観察環境パラメータ格納部
12により構成された装置によって実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーコピー等に
おける画像処理方法およびこれを行うための装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のカラーハードコピー系において
は、オリジナル色と再現色の三刺激値は一致しないが、
色の見えが一致するような色再現(対応色再現)の他
に、肌色,青空の色,草色等の記憶色を人が好ましいと
思うように再現する色再現(好ましい色再現)を考慮し
た画像処理が行われている。
【0003】カラーコピーにおける肌色の好ましい色再
現方法として、SD(Semantic Differential)尺度の
心理評価実験結果に対し数量化理論I類を用いて分析し
た後、ファジィ理論を用いて肌色領域の抽出及び色調整
を行う方法が提案されている。この色再現方法の実行手
順を図16を参照しながら説明する。まず、カラー原画
像をスキャナ部から取り込み、カラー画像のrgb値を
算出する。次に、そのrgb値からCIE(国際照明委
員会)で規格されたXYZ値、L***値、L***
色空間の円筒座標系であるL*ab *ab *値へと順に変
換する。L*a b *ab *値は、L***色空間での明
度,彩度,色相角を表す値である。
【0004】次に、ファジィ画像処理部において前記L
*ab *ab *値に対して好ましい色再現処理を行う。そ
して、この処理が施された後のL*ab *ab *値は、再
度L***値、XYZ値、rgb値へと順次変換され
る。rgb値は、CMYK色信号としてカラープリンタ
部へ入力され、カラープリント画像が出力される。
【0005】この方法では、予め異なるL*ab *ab *
値で表される複数の肌色パッチに対する心理評価実験を
行いSD尺度を求めておき、このSD尺度の評価値を目
的変数、パッチの持つL*ab *ab *値を説明変数とし
て数量化理論I類で分析し、好ましい印象を与えるL*
ab *ab *値の範囲を抽出する。さらに、この抽出結果
からL*ab *ab *値それぞれの肌色分布領域に対する
メンバーシップ関数を設定し、各領域ごとの特徴を考慮
してファジィルールを作成しておく。ファジィ推論は、
入力を各画素のL*ab *ab *値とし、出力をその画素
における入力L*ab *ab *値と色調整量ΔL*ΔCab *
Δhab *との和とする。ただし、ΔL*,ΔCab *,Δh
ab *は、次式で表される。
【0006】
【数1】
【0007】μLi(L*),ΜCi(Cab *),μhi(hab
*)はそれぞれi番目ルールへのL*,Cab *,hab *の適
合度を、ΔL* i,ΔCab * i,Δhab * iはそれぞれi番目
ルールによるL*,Cab *,hab *出力値である。なお、
このファジィ推論により色調整をするのが図16に示し
たファジィ画像処理部である。
【0008】このような手順を経ることにより、肌色に
おいて原画像より好ましい印象を与える画像を得ること
ができる。また、肌色以外の記憶色にもこの方法を用い
ることにより、肌色以外の記憶色においても原画像より
好ましい印象を与える画像を得ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先に示
した従来技術の方法では、色の見えについて重要な要因
となる観察環境の考慮が不十分である。したがって、入
力画像の観察環境と心理評価実験を行った観察環境が異
なる場合、好ましい色再現の精度の低下が生じるおそれ
がある。
【0010】入力画像の観察環境と心理評価実験を行っ
た観察環境が異なる場合、一般には、同一の画像でもそ
れらの観察環境間で色の見えが異なる。このため、それ
ら異なる観察環境下で色の見えを同等にする色順応変換
が必要となるが、従来方法で基準としている前記L**
*色空間は正確な色順応変換を記述しておらず、特に
色相変化や高彩度領域で色の見えの記述推定精度が低下
することが知られている。したがって、従来方法では、
色の見えの記述推定精度が低い変換を実行した後にファ
ジィ画像処理を実行するため、観察環境が異なる場合、
好ましい色再現の精度は低下すると考えられる。従来方
法が好ましい色再現として前提としているのは、入力画
像に対する観察環境、心理評価実験を行った観察環境、
出力画像に対する観察環境の3つの観察環境が一致する
場合に限られている。
【0011】本発明は、上記のような従来技術が有する
問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、入力画
像に対する観察環境、心理評価実験を行った観察環境、
出力画像に対する観察環境が相違する場合であっても、
高精度の色再現が可能な画像処理方法および装置を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の画像処理方法は、原画像から赤・緑・青の
3原色のrgb信号値を取得する工程と、前記rgb信
号値をCIEXYZ表色系のXYZ値に変換する工程
と、前記XYZ値をCIEが均等知覚色空間として推奨
するL***色空間の円筒座標系であるL*ab *ab *
値に変換する工程と、このL*ab *ab *値に対しファ
ジィ処理を行う工程と、ファジィ処理後のL*ab *ab
*値をCIEXYZ表色系のXYZ値に変換する工程
と、このXYZ値をrgb値に変換する工程と、このr
gb値を用いて画像を再現する工程と、を含む画像処理
方法において、前記rgb値から変換されたXYZ値に
対し所定のパラメータを付与する第1の色の見えモデル
処理工程と、前記ファジィ処理後のL*ab *ab *値か
ら変換されたXYZ値に所定のパラメータを付与する第
2の色の見えモデル処理工程と、を設けた。
【0013】前記第1の色の見えモデル処理工程で付与
されるパラメータは、入力画像の観察環境を示唆するパ
ラメータおよび心理評価実験を行った観察環境を示唆す
るパラメータであり、前記第2の色の見えモデル処理工
程で付与されるパラメータは、心理評価実験を行った観
察環境を示唆するパラメータおよび出力画像の観察環境
を示唆するパラメータである。
【0014】また、本発明の画像処理方法は、原画像か
ら赤・緑・青の3原色のrgb信号値を取得する工程
と、前記rgb信号値をCIEXYZ表色系のXYZ値
に変換する工程と、前記XYZ値に所定のパラメータを
付与してCIECAM97Sモデルの明度,彩度,色相
角の値を算出する色の見えモデル順変換工程と、この明
度,彩度,色相角の値に所定のパラメータを付与しファ
ジィ処理を施す工程と、ファジィ処理が施された明度,
彩度,色相角の値に所定のパラメータを付与してCIE
XYZ表色系のXYZ値に変換する色の見えモデル逆変
換工程と、このXYZ値をrgb値に変換する工程と、
このrgb値を用いて画像を再現する工程により行うこ
ともできる。
【0015】前記色の見えモデル順変換工程で付与され
るパラメータは、入力画像の観察環境を示唆するパラメ
ータであり、前記ファジィ処理を施す工程で付与される
パラメータは、心理評価実験を行った観察環境を示唆す
るパラメータであり、前記色の見えモデル逆変換工程で
付与されるパラメータは、出力画像の観察環境を示唆す
るパラメータである。
【0016】本発明の画像処理装置は、原画像から赤・
緑・青の3原色のrgb信号値を取得する手段と、前記
rgb信号値をCIEXYZ表色系のXYZ値に変換す
る手段と、前記XYZ値をCIEが均等知覚色空間とし
て推奨するL***色空間の円筒座標系であるL*ab
*ab *値に変換する手段と、このL*ab *ab *値に対
しファジィ処理を行う手段と、ファジィ処理後のL*
ab *ab *値をCIEXYZ表色系のXYZ値に変換する
手段と、このXYZ値をrgb値に変換する手段と、こ
のrgb値を用いて画像を再現する手段と、を含み構成
された画像処理装置において、前記rgb値から変換さ
れたXYZ値に対し所定のパラメータを付与する第1の
色の見えモデル処理手段と、前記ファジィ処理後のL*
ab *ab *値から変換されたXYZ値に所定のパラメー
タを付与する第2の色の見えモデル処理手段と、を設け
た。
【0017】前記第1の色の見えモデル処理手段で付与
されるパラメータは、入力画像の観察環境を示唆するパ
ラメータおよび心理評価実験を行った観察環境を示唆す
るパラメータであり、前記第2の色の見えモデル処理手
段で付与されるパラメータは、心理評価実験を行った観
察環境を示唆するパラメータおよび出力画像の観察環境
を示唆するパラメータである。
【0018】また、本発明の画像処理装置は、原画像か
ら赤・緑・青の3原色のrgb信号値を取得する手段
と、前記rgb信号値をCIEXYZ表色系のXYZ値
に変換する手段と、前記XYZ値に所定のパラメータを
付与してCIECAM97Sモデルの明度,彩度,色相
角の値を算出する色の見えモデル順変換手段と、この明
度,彩度,色相角の値に所定のパラメータを付与しファ
ジィ処理を施す手段と、ファジィ処理が施された明度,
彩度,色相角の値に所定のパラメータを付与してCIE
XYZ表色系のXYZ値に変換する色の見えモデル逆変
換手段と、このXYZ値をrgb値に変換する手段と、
このrgb値を用いて画像を再現する手段と、により構
成してもよい。
【0019】前記色の見えモデル順変換手段で付与され
るパラメータは、入力画像の観察環境を示唆するパラメ
ータであり、前記ファジィ処理を施す手段で付与される
パラメータは、心理評価実験を行った観察環境を示唆す
るパラメータであり、前記色の見えモデル逆変換手段で
付与されるパラメータは、出力画像の観察環境を示唆す
るパラメータである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図示した一実施の形態に基
づき、本発明を詳細に説明する。 〈実施の形態1〉図1は、本実施の形態にかかる画像処
理装置の概略構成を示すブロック図である。本実施の形
態の画像処理装置は、rgb値格納部1、rgb値から
XYZ値への変換部2、第1の色の見えモデル処理部
3、XYZ値からL*ab *ab *値への変換部4、ファ
ジィ画像処理部5、L*ab *ab *値からXYZ値への
変換部6、第2の色の見えモデル処理部7、XYZ値か
らrgb値への変換部8、rgb値からCMYK値への
変換部9、入力画像の観察環境パラメータ格納部10、
心理評価実験の観察環境パラメータ格納部11、および
出力画像の観察環境パラメータ格納部12を含み構成さ
れる。
【0021】本実施の形態の画像処理装置では、入力画
像であるカラー原画像13をカラースキャナ部14で読
み込み、カラー原画像13を構成している全画素情報
(r(赤),g(緑),b(青))をrgb値としてr
gb値格納部1に格納する。rgb値からXYZ値への
変換部2は、rgb値格納部1に格納されている前記r
gb値をCIEXYZ表色系のXYZ値(ここでは便宜
上(Xin,Yin,Zin)とする)に変換する。
【0022】入力画像の観察環境パラメータ格納部10
には、入力画像の観察環境での白色点(Xin (W),Yin
(W),Zin (W))とその観察環境パラメータ(順応視野の
輝度、環境効果定数等)が格納されている。また、心理
評価実験の観察環境パラメータ格納部11には、心理評
価実験を行った観察環境での白色点(Xex (W)
ex ( W),Zex (W))とその観察環境パラメータ(順応視
野の輝度、環境効果定数等)が格納されている。
【0023】そして、第1の色の見えモデル処理部3
は、rgb値からXYZ値への変換部2から出力された
入力画像のXYZ値を、入力画像の観察環境パラメータ
格納部10に格納されている前記入力画像の観察環境で
の白色点とその環境パラメータと、心理評価実験の観察
環境パラメータ格納部12に格納されている前記心理評
価実験を行った観察環境での白色点とその観察環境パラ
メータを用いて、入力画像の観察環境での処理対象画素
のXYZ値(Xin,Yin,Zin)と心理評価実験を行っ
た観察環境下で同じ色の見えを与える画素のXYZ値
(Xex,Yex,Zex)を算出する。即ち、入力画像の観
察環境(以下、第1観察環境という)下で見た画素の色
と心理評価実験を行った観察環境(以下、第2観察環境
という)下で見た画素の色とは、同じ色として知覚され
ることになる。なお、この第1の色の見えモデル処理部
3では、CIE(国際照明委員会)によって最新の色の
見えモデルとして推奨されているCIECAM97S
規格に基づいた処理を行う。
【0024】次に、第1観察環境下および第2観察環境
下で観察される画像の例を示す。図2(a)〜(c)は
第1観察環境下で観察されるBプレーン画像、Gプレー
ン画像及びRプレーン画像をそれぞれ示し、同(d)は
第1観察環境下で観察されるこれら画像の合成画像を示
している。図3(e)〜(g)は第2観察環境下で観察
されるBプレーン画像、Gプレーン画像及びRプレーン
画像をそれぞれ示し、同図(h)は第2観察環境下で観
察されるこれら画像の合成画像を示している。図2
(a)〜(d)に示した各画像と図3(e)〜(h)に
示した各画像は、それぞれの観察環境下で見た場合、同
じ色の見えを与える画像として知覚される。このよう
に、図2(a)〜(d)と図3(e)〜(h)に示した
画像は、同一の観察環境下で観察した場合、全く異なっ
た色の見えを与えるものであるにもかかわらず、それぞ
れを前記第1観察環境下、第2観察環境下で観察した場
合には、同じ色の見えを与えることが分かる。なお、第
1観察環境では、白色点のXYZ値がそれぞれ95.0
5,100.00,108.88、順応視野の輝度値が
318.31、環境効果定数が0.69、色誘起因子が
1.0、明度コントラスト因子が1.0、順応程度の因
子が1.0、背景相対輝度が20になっている。また、
第2観察環境では、白色点のXYZ値がそれぞれ10
9.85,100.00,35.58、順応視野の輝度
値が31.83、環境効果定数が0.69、色誘起因子
が1.0、明度コントラスト因子が1.0、順応程度の
因子が1.0、背景相対輝度が20になっている。
【0025】XYZ値からL*ab *ab *値への変換部
4は、第1の色の見えモデル処理部3から出力されたX
YZ値(Xex,Yex,Zex)をL***色空間の円筒
座標系であるL*ab *ab *値(Lex,Cex,hex)に
変換する。
【0026】ファジィ画像処理部5では、予め異なるL
*ab *ab *値で表される複数の肌色パッチに対する心
理評価実験を行いSD尺度を求め、このSD尺度の評価
値を目的変数、パッチの持つL*ab *ab *値を説明変
数として数量化理論I類で分析し,好ましい印象を与え
るL*ab *ab *値の範囲を抽出する。そして、ファジ
ィ画像処理部5は、先に抽出された好ましい印象を与え
るL*ab *ab *値の範囲を基にファジィ化したデータ
を生成してこれを格納しておき、ファジィ推論によって
色調整量を出力する。
【0027】ここで、ファジィ画像処理部5に格納する
ファジィ化データについて説明する。まず、数量化理論
I類の分析結果としての、好ましい印象を与えるL*
ab * ab *値の範囲から、L*,Cab *,hab *それぞれの
値の肌色分布領域に対するメンバーシップ関数を設定す
る。例えば、hab *値に対する好ましい肌色を表すメン
バーシップ関数を図4に示すグラフのように設定する。
同様に、L*値、Cab *値に対する好ましい肌色を表すメ
ンバーシップ関数も設定する。さらに細かい色調整を可
能とするために、L*,Cab *,hab *値の各肌色領域を
それぞれSmall,Middle,Largeの3つのカテゴリーに分
類し、合計27のメンバーシップ関数を設定する。例え
ば、hab *値のSmall,Middle,Largeに対する条件部メ
ンバーシップ関数を図5に示すグラフのように設定す
る。同様に、L*値、Cab *値に対する条件部メンバーシ
ップ関数も設定する。
【0028】次に、これら27個のメンバーシップ関数
に基づき27通りのファジィルールを各L*,Cab *,h
ab *の値ごとに作成する。例えば、hab *値に対するファ
ジィルールを図6に示す表のように作成する。同様に、
*値、Cab *値に対するファジィルールも作成する。こ
こでは、27通りのファジィルールのひとつであるL
Small *,Cab Small *,hab Large *を1番目のルールと
して説明する。処理対象画素(Lex,Cex,hex)それ
ぞれのファジィ集合L1=LSmall *,C1
ab S mall *,h1=hab Large *に属する適合度(ファ
ジィメンバーシップ値)μL1(Lex),μC1(Cex),
μh1(hex)は、図7(a)〜(c)に示すグラフのよ
うに求める。例えば、処理対象画素の1番目のルールへ
の適合度μ1はμL1(Le x),μC1(Cex),μh1(h
ex)の中で最小なので、図7(a)〜(c)に示したグ
ラフではμ1=μL1(Lex)となる。また、hab *値に対
する1番目のルールからΔhab 1 *は−7となることが
分かる(図6参照)。全く同様にL*,Cab *の各値に対
するΔL1 *,ΔCab 1 *も算出することができる。以上
のような手順により1番目のルールによる処理対象画素
のμ1,ΔL1 *,ΔCab 1 *,Δhab 1 *が算出でき、全
く同様にj(j=2,…,27)番目のルールに対する
処理対象画素のμj,ΔLj *,ΔCab j *,Δhab j *
算出することができる。
【0029】以上のような手順により、色調整量Δ
*,ΔCab *,Δhab *が算出でき、出力値(Lex′,
ex′,hex′)≡(Lex+ΔL*,Cex+ΔCab *,h
ex+Δh ab *)が得られる。この処理対象画素の
(Lex′,Cex′,hex′)値は、心理評価実験の観察
環境下で好ましい色再現を考慮したL*ab *ab *値と
なっている。即ち、ファジィ画像処理部5は、各画素の
*ab *ab *値を入力として受け取り、格納されてい
る前記ファジィルールに基づきファジィ推論を実行し、
その画素における入力L*ab *ab *値と色調整量ΔL*
ΔCab *Δhab *との和を出力する。
【0030】L*ab *ab *値からXYZ値への変換部
6は、前記処理対象画素の(Lex′,Cex′,hex′)
値をXYZ値(Xex′,Yex′,Zex′)に変換する。
これは、XYZ値からL*ab *ab *値への変換部4が
行う変換の逆変換に相当する。第2の色の見えモデル処
理部7は、心理評価実験の観察環境パラメータ格納部1
1に格納されている各パラメータと出力画像の観察環境
パラメータ格納部12に格納されている各パラメータ
(出力画像の観察環境での白色点(Xout (W)
out (W),Zout (W))とその観察環境パラメータ(順応
視野の輝度、環境効果定数等))を用いて、心理評価実
験を行った観察環境での処理対象画素値(Xex′,
ex′,Zex′)と出力画像の観察環境下で同じ色の見
えを与える画素のXYZ値(Xout,Yout,Zout)を
算出する。心理評価実験を行った観察環境での処理対象
画素値(Xex′,Yex′,Zex′)の色と出力画像の観
察環境下で同じ色の見えを与える画素のXYZ値(X
out,Yout,Zout)の色は、それぞれの観察環境下で
同じ色に知覚される。この第2の色の見えモデル処理部
7においても、CIECAM97Sの規格に基づいた処
理を行う。
【0031】XYZ値からrgb値への変換部8は、r
gb値からXYZ値への変換部2が行う変換の逆変換を
行う。rgb値からCMYK値への変換部9は、XYZ
値からrgb値への変換部8から出力された、出力画像
の観察環境下で好ましい色再現を考慮した出力画像のr
gb値をCMYK値に変換する。カラープリンタ部15
は、出力画像の観察環境下で好ましい色再現を考慮した
出力画像の全画素のCMYK値を受け取り、カラープリ
ント画像16を出力する。以上はひとつの画素に着目し
た画像処理を説明したが、本実施の形態の画像処理装置
では、その他の画素についても全く同様の処理を行う。
【0032】次に、本実施の形態の画像処理装置の特徴
である、第1の色の見えモデル処理部3および第2の色
の見えモデル処理部7の構成を詳細に説明する。まず、
第1の色の見えモデル処理部3の概略構成を説明する。
図8は、第1の色の見えモデル処理部3の概略構成を示
すブロック図である。第1の色の見えモデル処理部3
は、色の見えモデル順変換部31、明度J,彩度C,色
相角hの値を格納するJCh値格納部32、および色の
見えモデル逆変換部33により構成される。
【0033】色の見えモデル順変換部31は、第1観察
環境パラメータ34を用いて、rgb値からXYZ値へ
の変換部2からのXYZ出力値(以下、第1観察環境で
のXYZ値30という)からこの画素におけるCIEC
AM97Sの規格下での明度J,彩度C,色相角hを算
出する。JCh値格納部32は、前記明度J,彩度C,
色相角hを一時的に格納する。色の見えモデル逆変換部
33は、第2観察環境パラメータ35を用いて、JCh
値格納部32に格納されている明度J,彩度C,色相角
hを第2観察環境でのXYZ値36に変換する。ここで
求められた第2観察環境でのXYZ値36は、第1観察
環境でのXYZ値30とそれぞれの観察環境下において
同じ色の見えを与えるものである。なお、第1観察環境
パラメータ34には、図1に示した入力画像の観察環境
パラメータ格納部10に格納されている各パラメータを
用いる。また、第2観察環境パラメータ35には、心理
評価実験の観察環境パラメータ格納部11に格納されて
いる各パラメータを用いる。
【0034】次に、色の見えモデル順変換部31の詳細
な構成を図9に基づき説明する。色の見えモデル順変換
部31は、Bradford錐体応答への変換部311、修正vo
n Kries変換部312、Bradford錐体応答からHunt-Poin
ter-Estevez錐体応答への変換部313、第1の順応後
錐体応答への変換部314、および明度J,彩度C,色
相角hの値を算出するJCh値算出部315により構成
される。
【0035】Bradford錐体応答への変換部311は、第
1観察環境でのXYZ値(X1,Y1,Z1)をBradford錐体
応答(R1,G1,B1)に変換する。修正von Kries変換部
312は、第1観察環境パラメータ34αを用いて、前
記Bradford錐体応答(R1,G1,B1)を修正von Kries値
(R1c,G1c,B1c)に変換する。なお、第1観察環境パ
ラメータ34αには、図1に示した入力画像の観察環境
パラメータ格納部10に格納されている、入力画像の観
察環境下での画像に対する順応視野の輝度値LA(cd/
m2)と順応程度の因子Fを用いる。
【0036】Bradford錐体応答からHunt-Pointer-Estev
ez錐体応答への変換部313は、前記修正von Kries値
(R1c,G1c,B1c)をHunt-Pointer-Estevez錐体応答(R
1′,G1′,B1′)に変換する。第1の順応後錐体応答
への変換部314は、第1観察環境パラメータ34αを
用いて、前記Hunt-Pointer-Estevez錐体応答(R1′,
G1′,B1′)を第1観察環境下での順応後錐体応答(R
1a′,G1a′,B1a′)に変換する。
【0037】JCh値算出部315は、第1観察環境パ
ラメータ34βを用いて、前記第1観察環境下での順応
後錐体応答(R1a′,G1a′,B1a′)からCIECAM
97Sの規格下での明度J,彩度C,色相角hを表すJ
Ch値(J,C,h)を算出する。なお、第1観察環境
パラメータ34βには、図1に示した入力画像の観察環
境パラメータ格納部10に格納されている、入力画像の
観察環境下における背景相対輝度Yb、環境効果定数
c、色誘起因子Nc、明度コントラスト因子FLLと、こ
れらに従属するパラメータである背景誘起因子n、背景
や色の明度誘起因子N bb,Ncb、指数関数的非線型因子
zを用いる。JCh値算出部315で算出された前記J
Ch値(J,C,h)は、図8に示したJCh値格納部
32に格納される。
【0038】続いて、色の見えモデル逆変換部33の詳
細な構成を図10に基づき説明する。色の見えモデル逆
変換部33は、第2の順応後錐体応答への変換部33
1、Hunt-Pointer-Estevez錐体応答への変換部332、
定数倍Bradford錐体応答への変換部333、および修正
von Kries逆変換部334により構成される。
【0039】第2の順応後錐体応答への変換部331
は、第2観察環境パラメータ35βを用いて、図8に示
したJCh値格納部32に格納されているJCh値
(J,C,h)を第2観察環境下での順応後錐体応答
(R2a′,G2a′,B2a′)に変換する。第2観察環境パ
ラメータ35βには、図1に示した心理評価実験の観察
環境パラメータ格納部11に格納されている、心理評価
実験の観察環境における背景相対輝度Yb、環境効果定
数c、色誘起因子Nc、明度コントラスト因子FLLと、
これらに従属するパラメータである背景誘起因子n、背
景や色の明度誘起因子Nbb,Ncb、指数関数的非線型因
子zを用いる。
【0040】Hunt-Pointer-Estevez錐体応答への変換部
332は、第2観察環境パラメータ35αを用いて、前
記順応後錐体応答(R2a′,G2a′,B2a′)をHunt-Poin
ter-Estevez錐体応答(R2′,G2′,B2′)に変換す
る。第2観察環境パラメータ35αには、図1の心理評
価実験の観察環境パラメータ格納部11に格納されてい
る、心理評価実験の観察環境下での画像に対する順応視
野の輝度値LA(cd/m2)と順応程度の因子Fを用いる。
定数倍Bradford錐体応答への変換部333は、前記Hunt
-Pointer-Estevez錐体応答(R2′,G2′,B2′)を定数
倍Bradford錐体応答(R2cY2,G2cY2,B2cY2)に変換す
る。ただし、Y2は色の見えモデル逆変換部33で最終的
に算出するCIEで規定されているY値であり、各入力
画素に対して定数である。修正von Kries逆変換部33
4は、第2観察環境パラメータ35αを用いて、前記定
数倍Bradford錐体応答(R2cY2,G2cY2,B2cY2)を、第
1観察環境下での画素値(X1,Y1,Z1)の色と第2観察
環境下で同じ色に見える画素値(X2,Y2,Z2)に変換す
る。
【0041】一方、第2の色の見えモデル処理部7の構
成は、図8に示した第1の色の見えモデル処理部3の構
成と同様である。ただ、色の見えモデル順変換部31に
入力させる第1観察環境パラメータ34には図1に示し
た心理評価実験の観察環境パラメータ格納部11に格納
されている各パラメータを用いる。また、第2観察環境
パラメータ35には、図1に示した出力画像の観察環境
パラメータ格納部12に格納されている各パラメータを
用いる。
【0042】以下、本実施の形態の装置を用いた画像処
理方法を詳細に説明する。図1に示した装置において、
入力画像であるカラー原画像13は、カラースキャナ部
14によって読み込まれ、カラー原画像13を構成する
全画素情報がrgb値としてrgb値格納部1に格納さ
れる。rgb値からXYZ値への変換部2は、rgb値
格納部1からひとつの画素のrgb値を受け取ると、次
式のように、入力された画素のrgb色情報(r1,g1
b1)に行列Mを作用し、それを第1観察環境におけるC
IEXYZ表色系のXYZ値(X1,Y1,Z1)に変換す
る。ただし、この行列Mは、NTSC方式のrgb値からX
YZ値への変換を表す行列である。
【0043】
【数2】
【0044】第1の色の見えモデル処理部3では、ま
ず、色の見えモデル順変換部31を構成するBradford錐
体応答への変換部311において、次式のように、前記
XYZ値(X1,Y1,Z1)に対して行列MBを作用し、そ
れをBradford錐体応答(R1,G1,B1)に変換する。ただ
し、行列MBはXYZ値からBradford錐体応答への変換
行列である。同様に、光源の白色点に対する錐体応答
(R1W,G1W,B1W)も算出する。
【0045】
【数3】
【0046】次に、修正von Kries変換部312は、第
1観察環境パラメータ34αを用いて、前記Bradford錐
体応答(R1,G1,B1)を修正von Kries値(R1c,G1c,B
1c)に変換する。なお、第1観察環境パラメータ34α
は、第1観察環境下での画像に対する順応視野の輝度値
1A(cd/m2)および順応程度の因子F1である。
【0047】
【数4】
【0048】Bradford錐体応答からHunt-Pointer-Estev
ez錐体応答への変換部313は、次式のように、前記行
列MBの逆行列である行列MB -1と行列MHを前記修正von
Kries値(R1c,G1c,B1c)に逐次作用して、それをHun
t-Pointer-Estevez錐体応答(R1′,G1′,B1′)に変
換する。
【0049】
【数5】
【0050】第1の順応後錐体応答への変換部314
は、第1観察環境パラメータ34αである第1観察環境
下の画像に対する順応視野の輝度値L1Aから得られるパ
ラメータF1Lを用いて、前記Hunt-Pointer-Estevez錐体
応答(R1′,G1′,B1′)を第1観察環境下での順応後
錐体応答(R1a′,G1a′,B1a′)に変換する。
【0051】
【数6】
【0052】JCh値算出部315は、以下の手順によ
り、第1観察環境パラメータ34βを用いて、第1観察
環境下での順応後錐体応答(R1a′,G1a′,B1a′)か
らCIECAM97Sの規格下での明度J,彩度C,色
相角hを算出する。なお、第1観察環境パラメータ34
βは、第1観察環境の背景相対輝度Y1b、環境効果定数
1、色誘起因子N1c、明度コントラスト因子F1LLと、
これらに従属するパラメータである背景誘起因子n1
背景や色の明度誘起因子N1bb,N1c b、指数関数的非線
型因子z1が格納されており、これらの関係は次の通り
である。ただし、Y1Wは第1観察環境での光源の白色点
に対するCIEで規定されたY値である。
【0053】
【数7】
【0054】まず、色相角hは、式(20)となる。a
1,b1はそれぞれ赤−緑色応答、黄−青色応答である。
1,b1は、前記第1観察環境下での順応後錐体応答
(R1a′,G1a′,B1a′)を用いて、式(21)、(2
2)と表せる。
【0055】
【数8】
【0056】また、明度Jは、式(23)となる。ただ
し、A1は無彩色応答であり、A1Wは第1観察環境での
光源の白色点に対する無彩色応答である。また、彩度C
は、式(24)となる。となる。ただし、s1は飽和度
であり、eは色相角hの値により決定される離心率因子
である。
【0057】
【数9】
【0058】このようにして算出されたJCh値は、図
8に示したJCh値格納部32に格納される。次に、図
8に示した色の見えモデル逆変換部33では、まず、J
Ch値格納部32からひとつの画素のJCh値(J,
C,h)を受け取ると、図10に示す第2の順応後錐体
応答への変換部331が、以下の手順により、第2観察
環境パラメータ35βを用いて、前記JCh値(J,
C,h)を第2観察環境下での順応後錐体応答
(R2a′,G2a′,B2a′)に変換する。なお、第2観察
環境パラメータ35βは、第2観察環境の背景相対輝度
2b、環境効果定数c2、色誘起因子N2c、明度コント
ラスト因子F2LLと、これらに従属する背景誘起因子
2、背景や色の明度誘起因子N2bb,N2cb、指数関数
的非線型因子z2が格納されており、これらの関係は次
式の通りである。ただし、Y2 Wは第2観察環境での光源
の白色点に対するCIEで規定されたY値である。
【0059】
【数10】
【0060】まず、式(28)、(29)から明度Jと
彩度Cから第2観察環境での無彩色応答A2、飽和度s2
を算出する。ただし、A2Wは第2観察環境での光源の白
色点に対する無彩色応答である。次に、式(30)、
(31)から飽和度s2と色相角hから、赤−緑色応答
2、黄−青色応答b2を算出する。
【0061】
【数11】
【0062】そして、第2の順応後錐体応答への変換部
331は、それら無彩色応答A2、赤−緑色応答a2、黄
−青色応答b2を用いて、第2観察環境下での順応後錐
体応答(R2a′,G2a′,B2a′)を算出する。
【0063】
【数12】
【0064】次に、Hunt-Pointer-Estevez錐体応答への
変換部332は、第2観察環境パラメータ35α(第2
観察環境下での画像に対する順応視野の輝度値L2A(cd
/m2)と順応程度の因子F2)を用いて、前記第2観察環
境下での順応後錐体応答(R 2a′,G2a′,B2a′)をHun
t-Pointer-Estevez錐体応答(R2′,G2′,B2′)に変
換する。
【0065】
【数13】
【0066】定数倍Bradford錐体応答への変換部333
は、前記Hunt-Pointer-Estevez錐体応答(R2′,G2′,
B2′)を定数倍Bradford錐体応答(R2cY2,G2cY2,B2cY
2)に変換する。
【0067】
【数14】
【0068】ただし、Y2は色の見えモデル逆変換部33
で最終的に算出されるCIEで規定されているY値であ
り、各入力画素に対して定数である。この式は、図9に
示したBradford錐体応答からHunt-Pointer-Estevez錐体
応答への変換部313が行う変換の逆変換になってい
る。
【0069】修正von Kries逆変換部334は、以下の
手順により、第2観察環境パラメータ35αを用いて、
前記定数倍Bradford錐体応答(R2cY2,G2cY2,B2cY2
を、第1観察環境下での画素値(X1,Y1,Z1)の色と第
2観察環境下で同じ色に見える画素値(X2,Y2,Z2)に
変換する。まず、式(40)からY2Cを算出する。
【0070】
【数15】
【0071】このY2Cは、前記定数倍Bradford錐体応答
(R2cY2,G2cY2,B2cY2)を用いると、式(42)〜
(44)と表せる。ただし、(R2W,G2W,B2W)は第2
観察環境下での光源の白色点に対する錐体応答であり、
式(45)、(46)である。
【0072】
【数16】
【0073】また、式(47)であるので、第1観察環
境下での画素の色と第2観察環境下で同じ色に見える画
素値(X2,Y2,Z2)は、式(48)により算出され、第
2観察環境でのXYZ値36として出力される。このX
YZ値36は、入力画像の観察環境下での画素の色と心
理評価実験の観察環境下で同じ色に見える画素値であ
る。
【0074】
【数17】
【0075】次に、図1に示したXYZ値からL*ab *
ab *値への変換部4は、第1の色の見えモデル処理部
3から出力されたXYZ値を式(49)〜(51)に変
換し、さらにそれからL***色空間の円筒座標系で
あるCab *,hab *値を算出する。ただし、(XW,YW
ZW)は、心理評価実験の観察環境における光源の白色点
に対するXYZ値である。
【0076】
【数18】
【0077】ファジィ画像処理部5は、前述したよう
に、好ましい印象を与えるL*ab * ab *値の範囲をフ
ァジィ化したデータで格納しておき、ファジィ推論によ
って色調整量を出力する。ファジィ推論は、各画素のL
*ab *ab *値を入力として受け取り、前述した手順に
より作成し格納してあるファジィルールに基づき、その
画素における入力L*ab *ab *値と色調整量ΔL*ΔC
ab *Δhab *との和を出力する。色調整量ΔL*,Δ
ab *,Δhab *は、式(1)〜(4)により算出する。
ただし、μLi(L*),μCi(Cab *),μhi(hab *
はそれぞれi(iは自然数)番目ルールへのL*
ab *,hab *の適合度であり、ΔLi *,ΔCab i *,Δ
ab i *はそれぞれi番目ルールによるL*,Cab *,h
ab *出力値である。
【0078】
【数19】
【0079】L*ab *ab *値からXYZ値への変換部
6は、ファジィ画像処理部5からの出力である色調整を
受けたL*ab *ab *値を心理評価実験の観察環境下で
好ましい色再現を考慮した画像のXYZに変換する。こ
れは、XYZ値からL*ab *ab *値への変換部4が行
う変換の逆変換に相当する。
【0080】
【数20】
【0081】第2の色の見えモデル処理部7は、心理評
価実験の観察環境パラメータ格納部11に格納されてい
る各パラメータと出力画像の観察環境パラメータ格納部
12に格納されている各パラメータを用いて、L*ab *
ab *値からXYZ値への変換部6からの出力である、
心理評価実験の観察環境下で好ましい色再現を考慮した
画像のXYZ値を入力値として受け取り、心理評価実験
の観察環境下で好ましい色再現を考慮した画像と出力画
像の観察環境下で同じ色の見えを与える画像のXYZ値
を出力する。第2の色の見えモデル処理部7は、図8に
示した第1の色の見えモデル処理部3において、第1観
察環境パラメータ、第2観察環境パラメータにはそれぞ
れ心理評価実験の観察環境パラメータ、出力画像の観察
環境パラメータが該当し、図8に示した第1観察環境で
のXYZ値30にはL*ab *ab *値からXYZ値への
変換部6からのXYZ出力値が該当する。このことに注
意すれば、第2の色の見えモデル処理部7の動作は、第
1の色の見えモデル処理部3の動作と全く同様であるの
で、説明は省略する。
【0082】XYZ値からrgb値への変換部8は、r
gb値からXYZ値への変換部2が行う変換の逆変換を
行う。ここでは、出力画像の観察環境下で好ましい色再
現を考慮した画像のXYZ値をrgb値に変換する。
【0083】
【数21】
【0084】rgb値からCMYK値への変換部9は、
XYZ値からrgb値への変換部8から出力された、出
力画像の観察環境下で好ましい色再現を考慮した出力画
像のrgb値をCMYK値に変換する。そして、カラー
プリンタ部15は、出力画像の観察環境下で好ましい色
再現を考慮した出力画像の全画素のCMYK値を受け取
り、カラープリント画像16を出力する。
【0085】本実施の形態の画像処理装置では、以上の
ような手順を経ることにより、入力画像に対する観察環
境と心理評価実験を行った観察環境が異なる場合であっ
ても、良好な画像の色再現が可能である。さらに、最新
の色の見えモデルを考慮しているため、好ましい色再現
にとどまらず、対応色再現も同時に考慮した画像処理が
可能である。即ち、観察環境を十分考慮することで従来
技術の好ましい色再現の精度をより向上させ、なおか
つ、好ましい色再現と対応色再現を同時に考慮した色再
現が可能になる。
【0086】〈実施の形態2〉図11は、本実施の形態
にかかる画像処理装置の概略構成を示すブロック図であ
る。本実施の形態の画像処理装置は、rgb値格納部
1、rgb値からXYZ値への変換部2、色の見えモデ
ル順変換部41、第1のJCh値格納部42、ファジィ
画像処理部43、第2のJCh値格納部44、色の見え
モデル逆変換部45、XYZ値からrgb値への変換部
8、rgb値からCMYK値への変換部9、入力画像の
観察環境パラメータ格納部10、心理評価実験の観察環
境パラメータ格納部11、および出力画像の観察環境パ
ラメータ格納部12を含み構成される。rgb値格納部
1、rgb値からXYZ値への変換部2、XYZ値から
rgb値への変換部8、rgb値からCMYK値への変
換部9、入力画像の観察環境パラメータ格納部10、心
理評価実験の観察環境パラメータ格納部11、および出
力画像の観察環境パラメータ格納部12は、実施の形態
1に示した装置と同様のものを用いている。以下、実施
の形態1の装置と同様の構成部位についての説明は省略
する。
【0087】まず、色の見えモデル順変換部41の詳細
な構成を図12に基づき説明する。色の見えモデル順変
換部41は、Bradford錐体応答への変換部411、修正
vonKries変換部412、Bradford錐体応答からHunt-Poi
nter-Estevez錐体応答への変換部413、第1の順応後
錐体応答への変換部414、および明度J,彩度C,色
相角hの値を算出するJCh値算出部415により構成
される。
【0088】Bradford錐体応答への変換部411は、r
gb値からXYZ値への変換部2から出力されたXYZ
値(X1,Y1,Z1)をBradford錐体応答(R1,G1,B1)に
変換する。修正von Kries変換部412は、入力画像の
観察環境パラメータ416αを用いて、前記Bradford錐
体応答(R1,G1,B1)を修正von Kries値(R1c,G1c,B
1c)に変換する。なお、入力画像の観察環境パラメータ
416αは、図11に示した入力画像の観察環境パラメ
ータ格納部10に格納されている、入力画像の観察環境
下での画像に対する順応視野の輝度値LA(cd/m2)と順
応程度の因子Fを用いる。
【0089】Bradford錐体応答からHunt-Pointer-Estev
ez錐体応答への変換部413は、前記修正von Kries値
(R1c,G1c,B1c)をHunt-Pointer-Estevez錐体応答(R
1′,G1′,B1′)に変換する。第1の順応後錐体応答
への変換部414は、入力画像の観察環境パラメータ4
16αを用いて、前記Hunt-Pointer-Estevez錐体応答
(R1′,G1′,B1′)を入力画像の観察環境下での順応
後錐体応答(R1a′,G1a′,B1a′)に変換する。
【0090】JCh値算出部415は、入力画像の観察
環境パラメータ416βを用いて、前記入力画像の観察
環境下での順応後錐体応答(R1a′,G1a′,B1a′)か
らCIECAM97Sの規格下での明度J,彩度C,色
相角hを表すJCh値(J,C,h)を算出する。な
お、入力画像の観察環境パラメータ416βには、図1
1に示した入力画像の観察環境パラメータ格納部10に
格納されている、入力画像の観察環境下における背景相
対輝度Yb、環境効果定数c、色誘起因子Nc、明度コン
トラスト因子FLLと、これらに従属するパラメータであ
る背景誘起因子n、背景や色の明度誘起因子Nbb
cb、指数関数的非線型因子zを用いる。JCh値算出
部415で算出された前記JCh値(J,C,h)は、
図11に示した第1のJCh値格納部42に格納され
る。
【0091】次に、ファジィ画像処理部43では、予め
異なるJCh値で表される複数の肌色パッチに対する心
理評価実験を行いSD尺度を求め、このSD尺度の評価
値を目的変数、パッチの持つJCh値を説明変数として
数量化理論I類で分析し、好ましい印象を与えるJCh
値の範囲を抽出する。ここでは、従来技術や実施の形態
1とは異なり、L*ab *ab *値よりも観察環境を十分
考慮したCIECAM97Sの規格下でのJCh値に関
して心理評価実験結果を分析し、好ましい印象を与える
JCh値の範囲を抽出する。心理評価実験で用いる肌色
パッチのJCh値算出には、心理評価実験の観察環境パ
ラメータが必要である。
【0092】このパラメータは、心理評価実験の観察環
境下での画像に対する順応視野の輝度値LA(cd/m2)、
順応程度の因子F、背景相対輝度Yb、環境効果定数
c、色誘起因子Nc、明度コントラスト因子FLLと、こ
れらに従属するパラメータである背景誘起因子n、背景
や色の明度誘起因子Nbb,Ncb、指数関数的非線型因子
であり、図11に示した心理評価実験の観察環境パラメ
ータ格納部11に格納されている。そして、ファジィ画
像処理部43は、先に抽出された好ましい印象を与える
JCh値の範囲を基にファジィ化したデータを生成して
これを格納しておき、ファジィ推論によって色調整量を
出力する。
【0093】ここで、ファジィ画像処理部43に格納す
るファジィ化データについて説明する。まず、数量化理
論I類の分析結果としての、好ましい印象を与えるJC
h値の範囲から、J,C,hそれぞれの値の肌色分布領
域に対するメンバーシップ関数を設定する。例えば、h
値に対する好ましい肌色を表すメンバーシップ関数を図
13に示すグラフのように設定する。同様に、J値、C
値に対する好ましい肌色を表すメンバーシップ関数も設
定する。さらに細かい色調整を可能とするために、JC
h値の各肌色領域をそれぞれSmall,Middle,Largeの3
つのカテゴリーに分類し、メンバーシップ関数を設定す
る。例えば、h値のSmall,Middle,Largeに対する条件
部メンバーシップ関数を図14に示すグラフのように設
定する。同様に、J値、C値に対する条件部メンバーシ
ップ関数も設定する。また、各肌色領域ごとの特徴を考
慮してファジィルールを作成する。図15は、図6に示
した実施の形態1におけるhab *値に対するファジィル
ールと同様に作成したh値に対するファジィルールを示
す表である。J値、C値に対するファジィルールも同様
に作成する。
【0094】ファジィ画像処理部43では、各画素のJ
Ch値を入力し、予め格納されている前述のファジィル
ールに基づきファジィ推論を実行し、その画素における
前記JCh値と色調整量ΔJΔCΔhとの和を出力す
る。この出力値は、第2のJCh値格納部44に格納さ
れる。
【0095】続いて、色の見えモデル逆変換部45の詳
細な構成を図16に基づき説明する。色の見えモデル逆
変換部45は、第2の順応後錐体応答への変換部45
1、Hunt-Pointer-Estevez錐体応答への変換部452、
定数倍Bradford錐体応答への変換部453、および修正
von Kries逆変換部454により構成される。
【0096】第2の順応後錐体応答への変換部451
は、出力画像の観察環境パラメータ455βを用いて、
図11に示した第2のJCh値格納部44から出力され
たJCh値(J,C,h)を出力画像の観察環境下での
順応後錐体応答(R2a′,G2a′,B2a′)に変換する。
出力画像の観察環境パラメータ455βには、図11に
示した出力画像の観察環境パラメータ格納部12に格納
されている、出力画像の観察環境における背景相対輝度
b、環境効果定数c、色誘起因子Nc、明度コントラス
ト因子FLLと、これらに従属するパラメータである背景
誘起因子n、背景や色の明度誘起因子Nbb,Ncb、指数
関数的非線型因子zを用いる。
【0097】Hunt-Pointer-Estevez錐体応答への変換部
452は、出力画像の観察環境パラメータ455αを用
いて、前記順応後錐体応答(R2a′,G2a′,B2a′)をH
unt-Pointer-Estevez錐体応答(R2′,G2′,B2′)に
変換する。出力画像の観察環境パラメータ455αに
は、図11に示した出力画像の観察環境パラメータ格納
部12に格納されている、出力画像の観察環境下での画
像に対する順応視野の輝度値LA(cd/m2)と順応程度の
因子Fを用いる。
【0098】定数倍Bradford錐体応答への変換部453
は、前記Hunt-Pointer-Estevez錐体応答(R2′,G2′,
B2′)を定数倍Bradford錐体応答(R2cY2,G2cY2,B2cY
2)に変換する。ただし、Y2は色の見えモデル逆変換部
45で最終的に算出するCIEで規定されているY値で
あり、各入力画素に対して定数である。修正von Kries
逆変換部454は、出力画像の観察環境パラメータ45
5αを用いて、前記定数倍Bradford錐体応答(R2cY2,G
2cY2,B2cY2)を、入力画像の観察環境下での画素値(X
1,Y1,Z1)の色と出力画像の観察環境下で同じ色に見
える画素値(X2,Y2,Z2)に変換する。
【0099】以下、本実施の形態の装置を用いた画像処
理方法を説明する。図11に示した装置において、入力
画像であるカラー原画像13をカラースキャナ部14に
よって読み込む工程からrgb値からXYZ値への変換
部2により入力画像の観察環境におけるCIEXYZ表
色系のXYZ値(X1,Y1,Z1)に変換する工程にかけて
は、実施の形態1の場合と同様である。
【0100】色の見えモデル順変換部41は、入力画像
の観察環境パラメータを用いて、rgb値からXYZ値
への変換部2から出力された入力画像の観察環境におけ
るXYZ値を、明度J,彩度C,色相角hを表すJCh
値に変換する(図12参照)。色の見えモデル順変換部
41の動作は、図9に示した実施の形態1の装置の色の
見えモデル順変換部31の動作とほぼ同じである。相違
点は、図9の第1観察環境パラメータ34α,34βに
代えて入力画像の観察環境パラメータ416α,416
βを用いている点である。この色の見えモデル順変換部
41から出力されたJCh値は、第1のJCh値格納部
42に格納される。
【0101】ファジィ画像処理部43は、前述のよう
に、好ましい印象を与えるJCh値の範囲をファジィ化
したデータで格納しておき、ファジィ推論によって色調
整量を出力する。h値に対する条件部メンバーシップ関
数、h値のSmall,Middle,Largeに対する条件部メンバ
ーシップ関数、h値に対するファジィルールは、図1
3、14、15にそれぞれ示したとおりである。また、
J値、C値に対するデータも同様に設定し、格納してお
く。ファジィ画像処理部43におけるファジィ推論は、
第1のJCh値格納部42から出力されたJCh値を、
格納されている前記ファジィルールに基づき、その画素
における前記JCh値と色調整量ΔJΔCΔhとの和を
算出することにより行われる。ファジィ画像処理部43
からの出力値は第2のJCh値格納部44に格納され
る。
【0102】ここで色調整量ΔJ,ΔC,Δhは、式
(58)〜(61)により算出する。ただし、μ
Ji(J),μCi(C),μhi(h)はそれぞれi(iは
自然数)番目ルールへのJChの適合度であり、Δ
i,ΔCi,Δhiはそれぞれi番目ルールによるJC
h出力値である。
【0103】
【数22】
【0104】色の見えモデル逆変換部45は、出力画像
の観察環境パラメータを用いて、第2のJCh値格納部
44から出力された好ましい色再現を考慮した画像のJ
Ch値を、好ましい色再現を考慮した画像と出力画像の
観察環境下で同じ色の見えを与えるXYZ値に変換する
(図16参照)。色の見えモデル逆変換部45の動作
は、図10に示した実施の形態1の装置における色の見
えモデル逆変換部33の動作とほぼ同じである。相違点
は、図10の第2観察環境パラメータ35α,35βに
代えて出力画像の観察環境パラメータ455α,455
βを用いている点である。この後の工程は実施の形態1
と同様であるので、説明は省略する。
【0105】以上のように、本実施の形態の装置では、
心理評価実験をCIECAM97Sの明度J,彩度C,
色相角hで表した肌色パッチに対して行うことにより、
ファジィ画像処理をJCh値に対して実行する。したが
って、実施の形態1の装置に比べさらなる装置の簡略化
が図られている。加えて、処理時間の短縮も図られてい
る。
【0106】以上、本発明の一実施形態を図面に沿って
説明した。しかしながら本発明はこの実施の形態に示し
た事項に限定されず、特許請求の範囲の記載に基づいて
その変更、改良等が可能であることは云うまでもない。
例えば、本発明はカラーコピーを想定したものである
が、画像処理を行う装置であればコピーに限らず適用可
能である。また、本発明では、現時点でCIEによって
最新の色の見えモデルとして推奨されているCIECA
M97Sを用いて説明したが、ファジィ画像処理部での
処理は相対的属性である明度、彩度、色相角に対して実
行されるので、より少ない観察環境パラメータでCIE
CAM97Sとほぼ同じ結果を出力するZLAB色の色の見
えモデルを用いることも可能である。今後CIECAM
97Sよりも高精度な色の見えモデルが提案された場
合、そのモデルを本発明の色の見えモデル処理部に適応
することも可能である。
【0107】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、入力画
像に対する観察環境、心理評価実験を行った観察環境、
出力画像に対する観察環境が相違する場合であっても、
高精度の色再現が可能な画像処理方法および装置を提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる画像処理装置の概略構成
を示すブロック図である。
【図2】(a)〜(d)は第1観察環境下で観察される
各画像を示す図である。
【図3】(e)〜(h)は第2観察環境下で観察される
各画像を示す図である。
【図4】hab *値に対する好ましい肌色を表すメンバー
シップ関数を示すグラフである。
【図5】hab *値のSmall,Middle,Largeに対する条件
部メンバーシップ関数を示すグラフである。
【図6】hab *値に対するファジィルールの表を示す図
である。
【図7】(a)は適合度μL1(Lex)を求める方法を示
すグラフ、(b)は適合度μC1(Cex)を求める方法を
示すグラフ、(c)は適合度μh1(hex)を求める方法
を示すグラフである。
【図8】第1の色の見えモデル処理部3の概略構成を示
すブロック図である。
【図9】色の見えモデル順変換部31の構成を示すブロ
ック図である。
【図10】色の見えモデル逆変換部33の構成を示すブ
ロック図である。
【図11】実施の形態2にかかる画像処理装置の概略構
成を示すブロック図である。
【図12】色の見えモデル順変換部41の構成を示すブ
ロック図である。
【図13】h値に対する好ましい肌色を表すメンバーシ
ップ関数を示すグラフである。
【図14】h値のSmall,Middle,Largeに対する条件部
メンバーシップ関数を示すグラフである。
【図15】h値に対するファジィルールの表を示す図で
ある。
【図16】色の見えモデル逆変換部45の構成を示すブ
ロック図である。
【図17】従来の色再現方法の実行手順を説明するため
の図である。
【符号の説明】
1 rgb値格納部 2 rgb値からXYZ値への変換部 3 第1の色の見えモデル処理部 4 XYZ値からL*ab *ab *値への変換部 5、43 ファジィ画像処理部 6 L*ab *ab *値からXYZ値への変換部 7 第2の色の見えモデル処理部 8 XYZ値からrgb値への変換部 9 rgb値からCMYK値への変換部 10 入力画像の観察環境パラメータ格納部 11 心理評価実験の観察環境パラメータ格納部 12 出力画像の観察環境パラメータ格納部 13 カラー原画像 14 カラースキャナ部 15 カラープリンタ部 16 カラープリント画像 30 第1観察環境でのXYZ値 31、41 色の見えモデル順変換部 32 JCh値格納部 33、45 色の見えモデル逆変換部 34、34α、34β 第1観察環境パラメータ 35、35α、35β 第2観察環境パラメータ 36 第2観察環境でのXYZ値 42 第1のJCh値格納部 44 第2のJCh値格納部 311、411 Bradford錐体応答への変換部 312、412 修正von Kries変換部 313、413 Bradford錐体応答からHunt-Pointer-E
stevez錐体応答への変換部 314、414 第1の順応後錐体応答への変換部 315、415 JCh値算出部 331、451 第2の順応後錐体応答への変換部 332、452 Hunt-Pointer-Estevez錐体応答への変
換部 333、453 定数倍Bradford錐体応答への変換部 334、454 修正von Kries逆変換部 416α、416β 入力画像の観察環境パラメータ 455α、455β 出力画像の観察環境パラメータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 AA11 BA02 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CE17 CE18 CH08 5C077 LL19 MP08 PP32 PP35 PP36 PP37 PQ12 TT02 5C079 HB01 HB03 HB05 HB06 HB11 HB12 LB01 MA11 NA03 PA03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像から赤・緑・青の3原色のrgb
    信号値を取得する工程と、前記rgb信号値をCIEX
    YZ表色系のXYZ値に変換する工程と、前記XYZ値
    をCIEが均等知覚色空間として推奨するL***
    空間の円筒座標系であるL*ab *ab *値に変換する工
    程と、このL*ab *ab *値に対しファジィ処理を行う
    工程と、ファジィ処理後のL*ab *ab *値をCIEX
    YZ表色系のXYZ値に変換する工程と、このXYZ値
    をrgb値に変換する工程と、このrgb値を用いて画
    像を再現する工程と、を含む画像処理方法であって、 前記rgb値から変換されたXYZ値に対し所定のパラ
    メータを付与する第1の色の見えモデル処理工程と、前
    記ファジィ処理後のL*ab *ab *値から変換されたX
    YZ値に所定のパラメータを付与する第2の色の見えモ
    デル処理工程と、を設けたことを特徴とする画像処理方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第1の色の見えモデル処理工程で付
    与されるパラメータは、入力画像の観察環境を示唆する
    パラメータおよび心理評価実験を行った観察環境を示唆
    するパラメータであり、 前記第2の色の見えモデル処理工程で付与されるパラメ
    ータは、心理評価実験を行った観察環境を示唆するパラ
    メータおよび出力画像の観察環境を示唆するパラメータ
    であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理方
    法。
  3. 【請求項3】 原画像から赤・緑・青の3原色のrgb
    信号値を取得する工程と、前記rgb信号値をCIEX
    YZ表色系のXYZ値に変換する工程と、前記XYZ値
    に所定のパラメータを付与してCIECAM97Sモデ
    ルの明度,彩度,色相角の値を算出する色の見えモデル
    順変換工程と、この明度,彩度,色相角の値に所定のパ
    ラメータを付与しファジィ処理を施す工程と、ファジィ
    処理が施された明度,彩度,色相角の値に所定のパラメ
    ータを付与してCIEXYZ表色系のXYZ値に変換す
    る色の見えモデル逆変換工程と、このXYZ値をrgb
    値に変換する工程と、このrgb値を用いて画像を再現
    する工程と、を含むことを特徴とする画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記色の見えモデル順変換工程で付与さ
    れるパラメータは、入力画像の観察環境を示唆するパラ
    メータであり、 前記ファジィ処理を施す工程で付与されるパラメータ
    は、心理評価実験を行った観察環境を示唆するパラメー
    タであり、 前記色の見えモデル逆変換工程で付与されるパラメータ
    は、出力画像の観察環境を示唆するパラメータであるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】 原画像から赤・緑・青の3原色のrgb
    信号値を取得する手段と、前記rgb信号値をCIEX
    YZ表色系のXYZ値に変換する手段と、前記XYZ値
    をCIEが均等知覚色空間として推奨するL***
    空間の円筒座標系であるL*ab *ab *値に変換する手
    段と、このL*ab *ab *値に対しファジィ処理を行う
    手段と、ファジィ処理後のL*ab *ab *値をCIEX
    YZ表色系のXYZ値に変換する手段と、このXYZ値
    をrgb値に変換する手段と、このrgb値を用いて画
    像を再現する手段と、を含み構成された画像処理装置に
    おいて、 前記rgb値から変換されたXYZ値に対し所定のパラ
    メータを付与する第1の色の見えモデル処理手段と、前
    記ファジィ処理後のL*ab *ab *値から変換されたX
    YZ値に所定のパラメータを付与する第2の色の見えモ
    デル処理手段と、を設けたことを特徴とする画像処理装
    置。
  6. 【請求項6】 前記第1の色の見えモデル処理手段で付
    与されるパラメータは、入力画像の観察環境を示唆する
    パラメータおよび心理評価実験を行った観察環境を示唆
    するパラメータであり、 前記第2の色の見えモデル処理手段で付与されるパラメ
    ータは、心理評価実験を行った観察環境を示唆するパラ
    メータおよび出力画像の観察環境を示唆するパラメータ
    であることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装
    置。
  7. 【請求項7】 原画像から赤・緑・青の3原色のrgb
    信号値を取得する手段と、前記rgb信号値をCIEX
    YZ表色系のXYZ値に変換する手段と、前記XYZ値
    に所定のパラメータを付与してCIECAM97Sモデ
    ルの明度,彩度,色相角の値を算出する色の見えモデル
    順変換手段と、この明度,彩度,色相角の値に所定のパ
    ラメータを付与しファジィ処理を施す手段と、ファジィ
    処理が施された明度,彩度,色相角の値に所定のパラメ
    ータを付与してCIEXYZ表色系のXYZ値に変換す
    る色の見えモデル逆変換手段と、このXYZ値をrgb
    値に変換する手段と、このrgb値を用いて画像を再現
    する手段と、を含み構成されることを特徴とする画像処
    理装置。
  8. 【請求項8】 前記色の見えモデル順変換手段で付与さ
    れるパラメータは、入力画像の観察環境を示唆するパラ
    メータであり、 前記ファジィ処理を施す手段で付与されるパラメータ
    は、心理評価実験を行った観察環境を示唆するパラメー
    タであり、 前記色の見えモデル逆変換手段で付与されるパラメータ
    は、出力画像の観察環境を示唆するパラメータであるこ
    とを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
JP2002055107A 2002-02-28 2002-02-28 画像処理方法および装置 Pending JP2003256823A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002055107A JP2003256823A (ja) 2002-02-28 2002-02-28 画像処理方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002055107A JP2003256823A (ja) 2002-02-28 2002-02-28 画像処理方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003256823A true JP2003256823A (ja) 2003-09-12

Family

ID=28666028

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002055107A Pending JP2003256823A (ja) 2002-02-28 2002-02-28 画像処理方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003256823A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100682994B1 (ko) 2004-11-04 2007-02-15 한국전자통신연구원 영상 사실감 예측 장치 및 그 방법
US8270712B2 (en) 2005-07-12 2012-09-18 Nikon Corporation Image processing device, image processing program, and image processing method

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100682994B1 (ko) 2004-11-04 2007-02-15 한국전자통신연구원 영상 사실감 예측 장치 및 그 방법
US8270712B2 (en) 2005-07-12 2012-09-18 Nikon Corporation Image processing device, image processing program, and image processing method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9047804B1 (en) Lexical-based processing of color images
JP5883949B2 (ja) 画像取込デバイス処理のためのスペクトル合成
US7199903B2 (en) Method and device for determining the color appearance of color overprints
US20070091106A1 (en) Adaptive lexical classification system
US7706034B2 (en) Multi-Dimensional look-up table generation via adaptive node selection based upon color characteristics of an input image
JPH09508768A (ja) カラー・スキャナ信号を測色値に変換する方法および装置
JP6840957B2 (ja) 画像類似度算出装置、画像処理装置、画像処理方法、及び記録媒体
US20120057785A1 (en) Method and system to modify a color lookup table
JP5719123B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム
JP3539665B2 (ja) 顔領域補正方法、顔領域補正装置および顔領域補正プログラムを記録した記録媒体
JP2978615B2 (ja) カラーバランス調整装置及び方法
Azad et al. Color image processing in digital image
US6882449B2 (en) Space varying gamut mapping
JP2008072604A (ja) 画像処理方式、装置、メディア、プログラム
JP2004343365A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体
JP2003256823A (ja) 画像処理方法および装置
JP2012028973A (ja) 照明光推定装置、照明光推定方法および照明光推定プログラム
Menotti et al. Fast hue-preserving histogram equalization methods for color image contrast enhancement
GB2415566A (en) Constraining noise amplification during colour transformation
US20160247049A1 (en) Monochrome Profile Generation Mechanism
JP2007158446A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、プログラム、記憶媒体
Hu et al. General regression neural network utilized for color transformation between images on RGB color space
JP2008294969A (ja) 映像変換装置、映像変換方法、映像変換プログラム
Kumar et al. Grey level to RGB using YCbCr color space Technique
JP2000187722A (ja) 画像処理パラメータの決定方法およびその処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体