JP2003255053A - 物体検知センサ - Google Patents

物体検知センサ

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JP2003255053A JP2002056213A JP2002056213A JP2003255053A JP 2003255053 A JP2003255053 A JP 2003255053A JP 2002056213 A JP2002056213 A JP 2002056213A JP 2002056213 A JP2002056213 A JP 2002056213A JP 2003255053 A JP2003255053 A JP 2003255053A
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幸彦 瀧田
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正吾 百瀬
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Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成で、被検出体の有無に関して良好
な検出感度を得つつ安定した検出結果を得ることを可能
とする。 【解決手段】 励磁用コイル13c,13dと、検出用
コイル12とを区別して配置するとともに、一対の励磁
用コイル13c,13dどうしの間のバランスに基づい
て検出を行うことによって、直流抵抗分等によるインピ
ーダンスを相殺させて取り除いた残りの変化量を、小型
のコア体11を用いつつ良好な直線性をもって高感度で
得るとともに、従来のような定電流回路を使用すること
なく安価な回路によって、環境の温度変動にかかわら
ず、被検出体の有無に関して安定的な検出動作を可能と
したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検出体の有無を
検出するように構成された物体検知センサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、物体検知センサは、自動販売
機、自動券売機、ATM等の硬貨を取り扱う装置でコイ
ンの凹凸や材質の識別装置、モータの回転駆動制御装置
など、多種多様な装置において広く用いられている。従
来の物体検知センサは、通常、渦電流型と呼ばれる構造
を備えたものであって、例えば図10に示されているよ
うに、棒状をなすコア体1に巻回されたコイル2に電流
を流して、検出用の磁束φrを発生させておき、その検
出用磁束φrにより形成される磁界中において、被検出
体3と上記コア体1とを相対的に移動させ、そのときの
両者間の距離変動に対応して上記被検出体3に生成され
る渦電流の大きさが変化して磁気抵抗が変化することか
ら、その変化量をインダクタンスの変化量として捕らえ
ることによって、図11に示されているような検出出力
を得るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来型の物体検知センサでは、上述したコア体1と
被検出体3との間の空気を介在した磁気抵抗変化に、直
流抵抗分が含まれていることから、最終的に検出される
出力は、インピーダンス変化に対応したものとなってい
る。その結果、従来型の物体検知センサでは、検出出力
の感度が未だ十分とはいえず、しかも、直流抵抗分やコ
ア体の透磁率の温度変動などの影響によって、良好な温
度特性が得られないという問題もある。
【0004】また、上述したコア体1と被検出体3との
間の空気中における磁気抵抗変化は、距離の二乗に比例
していることから、検出出力の直線性が良好でなく、し
かも図12に示されているように、三次元的な磁束φr
の変化を利用して変化量を大きくすることが行われるこ
とから、装置全体が大型化する傾向がある。また、セン
サーアンプ間のケーブルの長さを変えことによってイン
ピーダンスが変動してしまうことから、それに対応し
て、アンプの調整を行わねばならないという問題もあ
る。
【0005】そこで本発明は、簡易な構成よって、良好
な検出感度を得つつ安定した検出結果を得ることができ
るようにした物体検知センサを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の物体検知センサでは、コア体の同一軸
心上に、励磁用コイル及び検出用コイルがそれぞれ巻回
されることにより装着されたものであって、上記励磁用
コイル及び検出用コイルの一方側が、前記コア体の軸心
方向における略中央に配置された中央コア部に装着され
ているとともに、前記励磁用コイル及び検出用コイルの
他方側が、上記コア体の軸心方向における両端部分に配
置された一対の軸端コア部にそれぞれ装着され、それら
一対の軸端コア部のうちの一方側と前記被検出体とが、
互いに対面可能な配置関係になされている。すなわち、
このような構成を有する物体検知センサでは、励磁用コ
イルと検出用コイルとが区別されて配置されていて、し
かも一対の励磁用コイル又は一対の検出コイルの間のバ
ランスに基づいて検出が行われることから、直流抵抗分
等を含むインピーダンスに関係なく磁束の変化量を直接
測定することによって、小型のコア体を用いつつ高感度
な出力が得られ、しかも、従来のような定電流回路を使
用することなく安価な回路によって、環境の温度変動に
かかわらず安定的な検出動作が可能となっている。
【0007】また、請求項2記載の物体検知センサで
は、前記請求項1記載のコア体が、一枚の板形状部材か
らなることから、コア体が薄型化されることとなって、
より一層小型化が図られる。
【0008】さらに、請求項3記載の物体検知センサで
は、前記請求項1記載の軸端コア部における軸心方向と
直交する方向の幅寸法が、前記中央コア部の幅寸法より
も小さく形成されているとともに、請求項4記載の物体
検知センサでは、前記請求項3記載の軸端コア部の幅寸
法が、中央コア部の幅寸法の半分以下に設定されてい
る。このように、被検出体に近接される軸端コア部を小
幅として、当該軸端コア部における電流効率を向上さ
せ、より多くの磁束を発生させることで、検出感度が一
層高められる。
【0009】さらにまた、請求項5記載の物体検知セン
サでは、前記請求項3記載の中央コア部と、前記一対の
軸端コア部との各境界部分には、幅方向に向かって突出
する係止鍔部がそれぞれ設けられ、該係止鍔部によっ
て、前記励磁用コイル及び検出用コイルの巻回位置が、
予定の位置に位置決め規制されている。このように、中
央コア部と軸端コア部との境界部分に係止鍔部を設ける
ことによって、各コイルの巻回位置を精度良く位置決め
可能としておけば、位相ズレ又は出力ズレが低減される
とともに、大きな変化率が得られる。
【0010】また、請求項6記載の物体検知センサで
は、前記請求項3記載の一対の軸端コア部のうち、前記
被検出体側に対面可能に配置されている側とは反対側の
軸端コア部には、該軸端コア部と対向するようにして、
比較金属体が配置されている。このように、被検出体か
らの検出出力と、比較金属体からの検出出力との差分を
変化量として検出を行えば、比較金属体と軸端コア部と
の距離や、比較金属体の材質などを変更することによっ
て、被検出体に対して必要とされる検出区間における始
点位置を「0」出力に設定して用いることが可能とな
り、それによって、大きな出力変化を得て検出精度、及
び分解能が高められるとともに、良好な直線性が得られ
るようになっている。
【0011】さらに、請求項7記載の物体検知センサで
は、前記請求項1記載の励磁用コイルは、一対のコイル
巻回部を有し、それら一対のコイル巻回部は、前記同一
の軸心上に対向磁界が形成するように配置されていて、
このような手段によれば、一対の励磁用コイルによって
差動状態となった一つの出力が得られることから、より
一層高感度で正確な検出が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1及び図2に示されている
実施形態にかかる物体検知センサ10においては、一枚
の薄板形状部材からなるコア体11の中央コア部11a
に対して、検出用コイル12が巻回されているととも
に、上記中央コア部11aの図示上下方向両側に、係止
鍔部11bをそれぞれ介して一体的に連接された一対の
軸端コア部11c,11dの各々に対して、励磁用コイ
ル13c,13dがそれぞれ巻回されている。
【0013】そして、上記一対の軸端コア部11c,1
1dのうちの図示上側に配置された一方側の軸端コア部
11cが、金属部材又は磁性体からなる被検出体14と
対面可能に配置されている。このとき本実施形態では、
前記中央コア部11aを通して他方側の軸端コア部11
dに至る軸心CXの方向(図示上下方向)が、前記被検
出体14の移動方向に略直交する位置関係に設定されて
いる。そして、上記一方側の軸端コア部11cに対して
被検出体14が、上記軸心CXに略直交する方向に沿っ
て往復移動されることによって、これら一方側の軸端コ
ア部11cと被検出体14とが互いに対向しつつ近接・
離間され、それらの両部材11c,14どうしが互いに
適宜の距離範囲内において対面したときに、前記被検出
体14の存在(有り)を検出する構成になされている。
なお、上記被検出体14が固定された状態で、物体検知
センサ10側が動く構成であってもよい。
【0014】より具体的には、上記中央コア部11a
は、前記軸心CXの延在方向(図示上下方向)において
物体検知センサ10の略中央部分に配置されていて、上
記軸心CXの方向と直交する方向(図示左右方向)にお
ける幅寸法Wが、比較的幅広に形成されている。こ
れに対して、上記両軸端コア部11c,11dの各幅寸
法Wは、上記中央コア部11aの幅寸法Wより
小さく設定されており(W<W)、本実施形態で
は、半分以下の寸法(W≦W/2)となるように
形成されている。このとき、上記中央コア部11aにお
ける検出用コイル12が巻回されている部位は、やや細
幅の寸法Wとなるように切り欠かれた形状になされ
ている。
【0015】また、上記両軸端コア部11c,11dに
巻回された一対の励磁用コイル13c,13dは、一体
的に連結された一連のコイル部材から構成されていて、
それらの各コイル部材のうちの、上記両軸端コア部11
c,11dにおける付け根部分に巻回された内端部分ど
うしが、渡り線13eによって一体的に接続されて、直
列の状態になされている。一方、上記両軸端コア部11
c,11dの各先端側から引き出された各リード部13
f,13gは、交流電源15の両端子部にそれぞれ接続
されていて、その交流電源15から発生される正弦波又
は矩形波が、上記両軸端コア部11c,11dの各コイ
ル巻回部に印加されることによって、上述した同一の軸
心CX上において、逆方向の対向磁界φ1,φ2が形成
されるように構成されている。
【0016】このとき、上記中央コア部11aと、一対
の軸端コア部11c,11dとの各境界部分に設けられ
た各係止鍔部11b,11bは、上記軸心CXの方向と
略直交する幅方向に向かって突出する張出形状になされ
ており、それらの各係止鍔部11bに対する軸心方向の
前後の位置に、前記励磁用コイル13c及び検出用コイ
ル13dがそれぞれ巻回されている。すなわち、それら
の各コイル13c,13dの巻回位置は、上記両係止鍔
部11b,11bによって位置決めされるようになって
いる。
【0017】このような構成を有する本実施形態にかか
る物体検知センサ10において、上記検出用コイル12
から得られる検出出力は、一対の励磁用コイル13c,
13dにより発生される逆方向の対向磁界φ1,φ2の
和に相当する磁界に基づくものとなっており、従って、
上述した被検出体14が存在していない(無し)か、ま
たは被検出体14が物体検知センサ10から十分な遠方
(無限遠)にある場合には、上記逆方向の対向磁界φ
1,φ2の絶対値は等しくなって(|φ1|=|φ2
|)、上記検出用コイル12からの出力は「0」とな
る。一方、物体検知センサ10と被検出体14とが、相
対的に近接して適宜の範囲内に存在する(有り)の状態
になると、これら両者間の距離の変化に対応して、上記
被検出体14に発生する渦電流が変化し、それにより、
上述した逆方向の対向磁界φ1,φ2のバランスが崩れ
て、例えば、φ1が大きくなるとφ2が小さくなる。そ
して、そのときの対向磁界φ1,φ2の絶対値の差(|
φ1|−|φ2|)に相当する磁界に基づいて、上記検
出用コイル12から差動出力が得られる。
【0018】このような差動状態によって一つの出力が
得られるが、その出力は、例えば以下の式によって表さ
れるものとなっている。
【数1】
【0019】すなわち、上述した構成を有する物体検知
センサ10では、励磁用コイル13c,13dと、検出
用コイル12とが区別されて配置されていて、しかも、
一対の励磁用コイル13c,13dどうしの間のバラン
スに基づいて検出が行われることから、直流抵抗分等に
よるインピーダンスに関係なく磁束の変化量が、薄型で
小型のコア体11を用いつつ良好な直線性をもって高感
度で得られる。しかも、従来のような定電流回路を使用
することなく安価な回路によって環境の温度変動にかか
わらず、被検出体14の有無に関して安定的な検出動作
が可能となる。
【0020】また、本実施形態では、被検出体14に対
面配置される軸端コア部11c,11dを小幅なものと
して、当該軸端コア部11c,11dにおける電流効率
を向上させており、それによって、より多くの磁束を発
生させていることから、検出の変化量、つまり被検出体
14の有無に関する検出感度が一層高められるようにな
っている。
【0021】さらにまた、本実施形態にかかる物体検知
センサ10では、中央コア部11aと、軸端コア部11
c,11dとの境界部分に、係止鍔部11bを設けるこ
とによって、各コイル12,13c,13dの巻回位置
を精度良く位置決め可能としていることから、位相ズレ
又は出力ズレが低減されるとともに、大きな変化率が得
られる。
【0022】また、本実施形態にかかる物体検知センサ
10では、一対の励磁用コイル13c,13dどうしの
間の出力バランスを差動状態としていることから、より
一層高感度で正確な検出が可能となっている。また、差
動になっているので、温度特性も良い。
【0023】例えば、励磁用コイル13c,13dとし
て巻数20Tのものを採用する一方、検出用コイル12
として巻数40Tのものを採用し、励磁周波数を1MH
z、励磁電流を20mApp(0.65V)に設定し
て、上述した本発明にかかる物体検知センサ10を従来
品とを比較してみたところ、図3に示されているような
結果が得られた。すなわち、被検出体14がない又は十
分な遠距離(無限遠)にある場合の上記検出用コイル1
2からの出力を「1」としたときの、上記被検出体14
と物体検知センサ10との間の距離(図3の横軸;m
m)に対する出力変化率(図3の縦軸;%)は、従来の
物体検知センサで(同図中A線)約10〜20%の変化
量しか得られなかったのに対して、本願発明にかかる物
体検知センサ10では(同図中B線)、900〜950
%の大きな変化量が得られた。
【0024】また、図4(a),(b)に示されている
ように、実際に、本発明にかかる物体検知センサ10
を、500円硬貨などのコインCの有無を検知するコイ
ンセンサとして用いてみたところ、上記コインCと、コ
インセンサ10との距離(ギャップ)Gにかかわらず、
図5に示されているように、良好な測定結果が得られ
た。なお、図5の結果は、電流・アンプゲインを固定状
態として測定を行ったものである。
【0025】一方、上述した実施形態と同一の構成物に
対して同一の符号を付した図6に示された実施形態で
は、一対の軸端コア部11c,11dのうちの図示上側
に配置された一方側の軸端コア部11cが、被検出体1
4と対向するように配置されているとともに、図示下側
に配置された他方側の軸端コア部11dが、上記被検出
体14と同一材質、又は同程度の導電率(被検出体14
が非磁性体のときは非磁性体)、或いは同程度の透磁率
(被検出体14が磁性体のときは磁性体)を有する比較
金属体20と対向するように配置されている。例えば、
上記被検出体14が、アルミ材、銅、フェライト、パー
マロイなどの場合には、比較金属体20としても、それ
と同一材質のアルミ材、銅、フェライト、パーマロイ、
又はそれらのうちの磁性材どうし、或いは非磁性部材ど
うしが組み合わせて用いられる。
【0026】そして、上述した被検出体14が、物体検
知センサ10に対して対面・離間するように図示左右の
方向に移動すると、上記一方側の軸端コア部11cが、
上記被検出体14に対して対面・離間されて、それら両
部材どうしの間の間隔L1が、有限値と無限値との間で
変化することになる。そのとき、他方側の軸端コア部1
1dは、比較金属体20に対して間隔L2を変えること
なく所定の位置に維持される構成になされている。
【0027】従って、上記検出用コイル12からの出力
が「0」となる位置は、上記比較金属体20と他方側の
軸端コア部11dとの間の間隔L2が、一方側の軸端コ
ア部11cと被検出体14との間隔L1と等しくなる位
置であることから、上述した一方側の軸端コア部11c
と、被検出体14の検出を行う間隔L1を、比較金属体
20と他方側の軸端コア部11dとの間の間隔L2より
も同じか小さい範囲(0≦L1≦L2)に設定しておけ
ば、被検出体14の有無に関して大きな検出出力を取り
出すことが可能となる。
【0028】このように、本実施形態にかかる物体検知
センサによれば、被検出体14からの検出出力と、比較
金属体20からの検出出力との差分が変化量になされる
ことから、比較金属体20と軸端コア部11cとの距離
L2や、比較金属体20の材質などを変更することによ
って、図7中の符号0〜L2で示された上記被検出体1
4に対する必要な検出区間において、「0」となる位置
L2を任意に変更して用いることが可能となり、その結
果、被検出体14の有無に関して大きな出力を得ること
によって検出精度が高められる。
【0029】以上、本発明者によってなされた発明の実
施形態を具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変形可能であることはいうまでもない。
【0030】例えば、上述した実施形態では、検出用コ
イル12を中央部分に挟んで両側に励磁用コイル13
c,13dを配置しているが、励磁用コイルを中央部分
に挟んで両側に検出用コイルを配置するように構成する
ことも可能である。
【0031】また、上述した実施形態では、軸端コア部
11cの幅寸法を、中央コア部11aの幅寸法よりも小
さくしているが(W<W)、両者を等しくした
り、逆の大小関係に設定することも可能である。また、
上述した実施形態におけるコア体11の中央コア部11
aには、検出用コイル12を巻回する部位に凹状の切欠
き部が設けられているが、そのような切欠き部を設ける
ことなく単純な矩形状をなすように形成することも可能
である。
【0032】さらに、上述した実施形態では、コア体と
して、一枚の薄板形状部材を用いているが、図8
(a),(b)に示されているような立体形状のコア体
11’,11”であっても同様に採用することができ
る。なお、この場合においても、軸方向の中央部分に設
けられた切欠状の凹部11’a,11”aを形成するこ
となく単純形状に構成することが可能である。
【0033】さらに、上述した実施形態では、一対の励
磁用コイル13c,13dが一連・一体に直列状態にて
接続されているが、例えば、図9に示されているよう
に、それらの各励磁用コイル13c,13dを、交流電
源15に対して並列状態となるように接続して対向磁界
を形成することも可能である。
【0034】さらにまた、上述した実施形態は、一つの
励磁用電源を単独で設けたものであるが、各励磁用コイ
ル13c,13d毎に、別個の電源をそれぞれ配置する
ことも可能である。但し、その場合には、各電源どうし
の位相が同期するように設定することが必要となる。
【0035】一方、上述した実施形態における一対の両
軸端コア部11c,11dの各幅寸法W,W
が、作製誤差などによって、例えば5μmのように
微少量だけ互いに異なってしまい、その結果、被検出物
がない場合の差動出力が「0」にならなくなってしまう
ことも考えられるが、その場合には、上記各励磁用コイ
ル13c,13dに供給する電流値を、差動出力が
「0」となるようにオフセット調整することによって容
易に対処することが可能である。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、本発明にかかる請求
項1記載の物体検知センサは、励磁用コイルと検出用コ
イルとを区別して配置し、一対の励磁用コイルどうしの
間のバランスに基づいて検出を行うことにより、直流抵
抗分等によるインピーダンスを相殺させて取り除いた残
りの変化量を、小型のコア体を用いつつ良好な直線性を
もって高感度で得るとともに、従来のような定電流回路
を使用することなく安価な回路によって、環境の温度変
動にかかわらず安定的な検出動作を可能としたものであ
るから、簡易な構成よって、被検出体の有無に関して良
好な検出感度を得つつ安定した検出結果を得ることがで
き、物体検知センサの性能及び信頼性を向上させること
ができる。
【0037】また、請求項2記載の物体検知センサは、
コア体を一枚の板形状部材から形成してコア体を薄型化
したものであるから、上述した効果に加えて、より一層
の小型化を図ることができる。
【0038】さらに、請求項3及び請求項4記載の物体
検知センサは、被検出体に近接される軸端コア部を小幅
として、当該軸端コア部における電流効率を向上させ、
より多くの磁束を集めるようにして検出感度を一層高め
るようにしたものであるから、上述した効果を更に高め
ることができる。
【0039】さらにまた、請求項5記載の物体検知セン
サは、中央コア部と軸端コア部との境界部分に係止鍔部
を設けることによって、各コイルの巻回位置を精度良く
位置決め可能として、位相ズレを低減させるとともに、
大きな変化率を得るように構成したものであるから、上
述した効果を更に高めることができる。
【0040】また、請求項6記載の物体検知センサは、
被検出体からの検出出力と、比較金属体からの検出出力
との差分を変化量として検出を行い、比較金属体と軸端
コア部との距離や、比較金属体の材質などを変更するこ
とによって、被検出体に対して必要とされる検出区間に
おける始点位置を「0」出力に設定して用いることを可
能とし、それによって、大きな出力変化を得て検出精度
及び分解能を高めるとともに良好な直線性が得られるよ
うに構成したものであるから、上述した効果を一層高め
ることができる。
【0041】さらに、請求項7記載の物体検知センサ
は、一対の励磁用コイルにより対向磁界を形成すること
によって出力を理想的な差動状態とし、より一層高感度
で正確な検出が可能としたものであるから、上述した効
果を一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における物体検知センサの
概略構造を表した側面説明図である。
【図2】図1に示された物体検知センサのコア構造を表
した外観斜視説明図である。
【図3】本発明にかかる物体検知センサの検出出力を、
従来センサと比較した線図である。
【図4】本発明にかかる物体検知センサを、コインの有
無検出センサとして用いた場合における概略の配置例を
表したものであって、(a)は側面説明図、(b)は平
面説明図である。
【図5】図4の構成によって得られた出力の一例を表し
た線図である。
【図6】本発明の他の実施形態における物体検知センサ
の概略構造を表した側面説明図である。
【図7】図6に示された物体検知センサによる検出区間
の調整状態を表した線図である。
【図8】コア体の他の立体形状例を表したものであっ
て、(a)は円筒形状のコア体、(b)は角柱形状のコ
ア体の外観斜視説明図である。
【図9】励磁用コイルの並列状の接続例を表した回路説
明図である。
【図10】一般の物体検知センサの概略構造を表した側
面説明図である。
【図11】図10に示された一般の物体検知センサによ
る検出出力の線図である。
【図12】一般の物体検知センサの概略構造を表した外
観斜視説明図である。
【符号の説明】
10 物体検知センサ 11 コア体 11a 中央コア部 11b 係止鍔部 11c,11d 軸端コア部 12 検出用コイル 13c,13d 励磁用コイル 14 被検出体 15 交流電源 CX 軸心 φ1,φ2 対向磁界 20 比較金属体
フロントページの続き Fターム(参考) 2G005 CA03 2G053 AA22 AB21 BA02 BA15 BB03 BB11 BC02 BC05 BC11 BC14 CA03 CA17 DA07 DA10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定の場所に存在する被検出体に対面し
    て出力を発するように構成され、その出力に基づいて上
    記被検出体の有無を検出する物体検知センサにおいて、 コア体の同一軸心上に、励磁用コイル及び検出用コイル
    がそれぞれ巻回されることにより装着されたものであっ
    て、 上記励磁用コイル及び検出用コイルの一方側が、前記コ
    ア体の軸心方向における略中央に配置された中央コア部
    に装着されているとともに、前記励磁用コイル及び検出
    用コイルの他方側が、上記コア体の軸心方向における両
    端部分に配置された一対の軸端コア部にそれぞれ装着さ
    れ、 それら一対の軸端コア部のうちの一方側と前記被検出体
    とが、互いに対面可能な配置関係になされていることを
    特徴とする物体検知センサ。
  2. 【請求項2】 前記コア体が、一枚の板形状部材からな
    ることを特徴とする請求項1記載の物体検知センサ。
  3. 【請求項3】 前記軸端コア部における軸心方向と直交
    する方向の幅寸法が、前記中央コア部の幅寸法よりも小
    さく形成されていることを特徴とする請求項1記載の物
    体検知センサ。
  4. 【請求項4】 前記軸端コア部の幅寸法が、中央コア部
    の幅寸法の半分以下に設定されていることを特徴とする
    請求項3記載の物体検知センサ。
  5. 【請求項5】 前記中央コア部と、前記一対の軸端コア
    部との各境界部分には、幅方向に向かって突出する係止
    鍔部がそれぞれ設けられ、 該係止鍔部によって、前記励磁用コイル及び検出用コイ
    ルの巻回位置が、予定の位置に位置決め規制されている
    ことを特徴とする請求項3記載の物体検知センサ。
  6. 【請求項6】 前記一対の軸端コア部のうち、前記被検
    出体側に対面可能に配置されている側とは反対側の軸端
    コア部には、該軸端コア部と対向するようにして、比較
    金属体が配置されていることを特徴とする請求項3記載
    の物体検知センサ。
  7. 【請求項7】 前記励磁用コイルは、一対のコイル巻回
    部を有し、 それら一対のコイル巻回部は、前記同一の軸心上に対向
    磁界が形成するように配置されていることを特徴とする
    請求項1記載のことを特徴とする物体検知センサ。
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