JP2003254474A - 鋼管の拡径接合継手構造 - Google Patents

鋼管の拡径接合継手構造

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JP2003254474A JP2002058436A JP2002058436A JP2003254474A JP 2003254474 A JP2003254474 A JP 2003254474A JP 2002058436 A JP2002058436 A JP 2002058436A JP 2002058436 A JP2002058436 A JP 2002058436A JP 2003254474 A JP2003254474 A JP 2003254474A
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Isamu Nagatsuka
勇 長束
Tatsuo Naka
達雄 中
Naoya Fujimoto
直也 藤本
Tsugio Naoe
次男 直江
Mitsuhiro Mori
充広 森
Hideki Moriyama
英樹 森山
Yoshihiro Sawada
嘉弘 澤田
Noboru Yamada
昇 山田
Osamu Tsujimura
修 辻村
Takashi Kasai
隆司 笠井
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JFE Engineering Corp
Nippon Steel Corp
National Institute for Rural Engineering
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JFE Steel Corp
JFE Engineering Corp
Nippon Steel Corp
National Institute for Rural Engineering
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配管工事現場において迅速に作業ができ、且
つ止水性能に優れた鋼管の継手構造を提供する。 【解決手段】 端部に所定幅のゴム円筒6を装着した鋼
管1,2が突合わせられ、その突合わせ部を跨いで前記
鋼管1,2に装着したゴム円筒6の外径よりわずかに大
きい内径の鋼製スリーブ3が被せられ、前記鋼管1,2
の管端部内に挿入した拡径装置により鋼管1,2、ゴム
円筒6、スリーブ3が所定突出高に塑性変形されて拡径
部4が設けられていることを特徴とする鋼管の拡径接合
継手構造。また、スリーブ3を使用せず接合しようとす
る鋼管の一方を拡径してソケット5を形成してこのソケ
ット5内に他方の鋼管の端部を挿入して上記と同様に拡
径接合してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は農業用水、工業用
水、上下水道等の送水管やガス導管等の配管用鋼管の接
合において、迅速施工を可能とし、且つ止水性・気密性
に優れた接合継手構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、農業用水、工業用水、上下水道等
の送水管やガス導管等の配管工事における鋼管の接合構
造は主として溶接継手、フランジ継手、ネジ継手が用い
られていた。
【0003】しかし、溶接継手の場合は溶接技能工を要
し、芯出し、仮付け、本溶接等の現場作業が煩雑で接合
作業に長時間要する。また、フランジ継手、ネジ継手の
場合はあらかじめ鋼管の端部に継手材を取り付けておく
必要があり、製品コストが高くなるとともに接合部から
漏水等のトラブルが生じやすい問題があった。さらに、
ネジ継手は小径管に適用が限られていた。
【0004】前記の他に、簡易な作業で能率を高めた接
合構造が各種提案されている。例えば、特開平9−79
447は、対向させた鋼管の管端部の外側に分割可能な
筒状の外管を配置し、継手空間に膨張モルタルを充填し
て、その膨張圧で鋼管の端部を締め付け拘束して継手強
度を確保し止水材の配置で止水性を確保する構造であ
る。しかしこの接合構造は、継手強度を膨張モルタルの
膨張圧による鋼管の締め付け拘束に依存しているため、
膨張モルタルの施工品質管理が重要となるとともにモル
タルの強度発現に日数を要する課題があり、継手強度が
あまり問題にならない配管に適用が限られる。
【0005】この課題を解消して、配管現場で迅速に継
手を接合する技術が特開平11−201343で開示さ
れている。この接合手段は、図11に示すように、軸方
向に隣接する鋼管1,2の管端が突合わせられ、その突
合わせ部を跨いだ外側に該鋼管の外径よりわずかに大き
い内径のスリーブ3が被せられ、それぞれの鋼管1,2
の管端部に挿入した拡管(以下、拡径という)装置によ
り外側のスリーブ3とともに塑性変形して所定突出高に
拡径された拡径部4を1または複数箇所設けた鋼管の接
合構造である。
【0006】この拡径接合構造は上記の形態の他、以下
の変形例が提案されている。軸方向に隣接する鋼管の一
方の管端部を接合する鋼管の外径よりわずかに大きく拡
径してソケットを形成し、該ソケット内に他方の管端部
を挿入し、それぞれの鋼管の管端部内に挿入した拡径装
置により鋼管とともに外側のソケットを塑性変形して所
定突出高に拡径するもの。また、上記拡径接合継手構造
において、スリーブまたはソケットの拡径部内周と鋼管
の拡径部外周を除く隙間に水膨張性止水剤を塗布した
り、止水パッキンを設けたり、グラウト材を充填して止
水性能を向上させたもの。さらに、スリーブまたはソケ
ットの拡径部内周または鋼管の拡径部外周に摩擦力増強
手段を付与したり、拡径接合継手構造をスライド可能と
して継手強度の向上、耐震性を持たせたもの等がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術特開平1
1−201343の拡径接合構造は、配管工事現場にお
いて迅速に作業可能な鋼管の接合継手構造であるが、高
い止水性(気密性)が要求される配管においては十分満
足出来るものではない課題があった。すなわち、この接
合構造では鋼管1,2内の圧力が増加すると外側鋼管
(スリーブ3またはソケット)が膨張変形し、接合部の
内側鋼管1,2と外側鋼管3の隙間から侵入した流体
(液体・気体)圧がメタルタッチの拡径接触部にわずか
な隙間を生じさせて漏れが生じやすかった。また、接合
部4の内外管の隙間に水膨張性止水剤を塗布したり、止
水パッキンやグラウト材を使用したものは止水性をある
程度改善できるが、水膨張性止水剤を塗布するものは施
工時に周囲の土砂が粘着性のある止水剤に付着しやすく
止水性能を悪化させる課題があった。また、止水パッキ
ンは装着が困難で、グラウト材を使用したものは隙間な
く確実に充填するのが難しく十分止水(気密)性能が発
揮できなかった。
【0008】本発明は上記課題を解消して、迅速施工が
可能で、且つ高い止水性・気密性を発揮できる拡径接合
継手構造を提供することを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では前記目的を達
成するため、図1から図5に示すような以下の構成とし
た。 (1) 端部に所定幅のゴム円筒6を装着した鋼管1,
2が突合わせられ、その突合わせ部を跨いで前記鋼管
1,2に装着したゴム円筒6の外径よりわずかに大きい
内径の鋼製スリーブ3が被せられ、前記鋼管1,2の管
端部内に挿入した拡径装置により鋼管1,2、スリーブ
3が所定突出高に塑性変形されて拡径部4が設けられて
いることを特徴とする鋼管の拡径接合継手構造。 (2) 端部に所定幅のゴム円筒6を装着した一方の鋼
管2端部が、前記鋼管2に装着したゴム円筒の外径より
わずかに大きい内径に拡径した他方の鋼管1のソケット
5内に挿入され、前記鋼管1,2の管端部内に挿入した
拡径装置により鋼管1,2、ソケット5が所定突出高に
塑性変形されて拡径部4が設けられていることを特徴と
する鋼管の拡径接合継手構造。 (3) 鋼管1,2の端部に装着した所定幅のゴム円筒
6は、表面を軸直交方向に凹凸状6aに形成したものを
使用してもよい。
【0010】(作用)本発明のポイントは、接合しよう
とする鋼管1,2の端部外周に所定幅のゴム円筒6を装
着した状態で、その外側に被せた接合用の鋼製スリーブ
3、または他方の鋼管端部ソケット5と鋼管1,2を同
時に所定突出高に塑性変形するまで拡径し、拡径接合部
4に挟まれているゴム円筒6を弾性圧縮変形状態で介在
させた拡径接合継手構造とした。その結果、鋼管1,2
内の流体・気体の圧力が高まりスリーブ3またはソケッ
ト5が膨張して拡径部4の隙間が若干広がっても拡径接
合部4に挟まれ弾性変形しているゴム円筒6が復元して
止水・気密状態が確保される。また、継手部に作用する
引張り、圧縮、曲げの外力に対しては所定突出高に塑性
変形させた拡径接合部4の摩擦力と接触圧で抵抗する
が、この際、拡径接合部4に介在するゴム円筒6の弾性
変形によって継手部が伸縮性を発揮するとともにわずか
ながら回転を許すため不等沈下対策、耐震性の面で有利
となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図を参照して説明する。図1は、請求項1の発明に対応
する第1実施形態を示すものであって、接合しようとす
る鋼管1,2の外側端部に装着したスリーブ3を連結材
として用いたものである。接合部は両方の鋼管1,2の
端部に所定幅のゴム円筒6を装着して端部を突合わせ、
その突合わせ部を跨いで前記ゴム円筒6の外径よりわず
かに大きい内径の鋼製スリーブ3が被せられスリーブ3
と鋼管1,2の両者が拡径されて接合されている。拡径
接合は、両方の鋼管端部(スリーブ位置)内に後述する
拡径装置14を装入し、鋼管1,2、スリーブ3を同時
に拡径し、所定突出高(h1、h2)の塑性変形を生じ
させて形成する[図4参照]。
【0012】図2は請求項2の発明に対応する第2実施
形態を示す図であって、前記請求項1のようにスリーブ
3を用いずに一方の鋼管1の端部を拡径して形成したソ
ケット5内に、接合しようとする他方の鋼管2の端部を
挿入し、この鋼管2端部とソケット5を同時に拡径して
接合したものである。
【0013】この実施形態の接合は挿入する側の鋼管の
管端部に所定幅のゴム円筒6を被せ、拡径してソケット
5を形成した他方の管端ソケット内に前記ゴム円筒6を
被せた鋼管の管端部を挿入し、鋼管の端部(ソケット位
置)内に挿入した拡径装置14により鋼管2、ソケット
5を同時に拡径し、所定突出高(h1、h2)に塑性変
形させて拡径接合部4を形成したものである。
【0014】なお、上記実施形態の2例、図1、図2は
拡径接合部4を接合しようとする鋼管端部の1ヶ所とし
ているが、それぞれ複数箇所にしてもよい。例えば図3
は、ソケット接合タイプにおいて拡径接合箇所4を2ヶ
所とした第3実施形態を示すものである。接合箇所4を
複数箇所にするとその分、接合継手強度を高めることが
できるとともに止水性をさらに高めることができる。ま
た、曲げ強度を高めることができるので、曲げモーメン
トが作用する継手部に適用すると効果的である。
【0015】(拡径接合部の諸元)図4は拡径接合部を
拡大して示したものである。拡径前のスリーブ3または
ソケット5の内径は、ゴム円筒6を装着した状態の鋼管
を挿入可能とするようにゴム円筒6を装着した鋼管の外
径よりわずかに大きくし、隙間g2を有するようにす
る。隙間g2はできるだけ狭くした方がよいがあまり狭
くすると、鋼管1,2の製造誤差(真円誤差)等により
施工現場での鋼管挿入が難しくなる恐れがある。従っ
て、具体的にはスリーブ3(ソケット5)内面とゴム円
筒6外面の隙間g2を、鋼管1,2半径の1%〜2%程
度とするのがよい。例えば直径200mm〜1000m
mの鋼管では前記隙間g2の範囲は1mm〜10mm程
度とする。
【0016】因みにスリーブ3(ソケット5)内面と鋼
管外面の隙間gはゴム円筒6の厚さg1分を加えたg1
+g2=2mm〜20mm程度となる。ゴム円筒6は後
述するように厚さ1mm〜6mm程度のものを使用す
る。なお、スリーブ3の板厚はあまり薄いと拘束力が弱
まるため鋼管1,2と同等以上にする方が望ましい。
【0017】本発明の拡径接合構造における拡径接合部
4の拡径量は、以下のとおりとしている。鋼管拡径量h
1およびスリーブ3(ソケット5)の拡径量h2は接合
強度に大きな影響を与える。すなわち、鋼管1,2、ス
リーブ3(ソケット5)とも拡径接合部4はできるだけ
拡径量(突出高)を大きくする。最低限、塑性化した突
出部を設けるようにする必要がある。但し、あまり拡径
量h1,h2を大きくすると、拡径接合部4(内側拡径
部4a,外側拡径部4bとして示す)の板厚が減少して
その分強度が低下する。また、変曲部に曲げ応力が生じ
てしまうため留意する必要がある。従って、具体的には
スリーブ3(ソケット5)の拡径量h2は鋼管1,2半
径の1%〜30%の突出高程度にするのがよい。なお、
鋼管1,2の拡径量h1はスリーブ(ソケット)より円
筒ゴム6の変形分を含めた隙間分大きくなる。拡径接合
部4の拡径形状は図1に示すように断面円弧状に形成す
るか、または台形、三角形状としてもよい。
【0018】(ゴム円筒について)本発明に用いるゴム
円筒6は通常ゴムパッキン材料として使用されている材
質のものを用いることができるが、JIS K 638
0「ゴムパッキン材」やJIS K6353「水道用ゴ
ムパッキン」の規格品から水密用ゴムパッキンEPDM
( エチレンプロピレンゴム )、NBR(ニトリルブ
タジエンゴム)、SBR(スチレンブタジエンゴム)、
CR(クロロプレンゴム)のうちいずれかを選択して用
いるのが望ましい。
【0019】ゴム円筒の幅は拡径部分をカバーする範囲
以上とし、ゴム板を筒状に加硫成形して製作するか、ま
たはゴム系接着剤で接着して製作する。なお、使用する
ゴム板は図5に示すように(a)平板:平滑なゴム板で
もよいが(b)片面波板:内外面の何れか一方の片面、
または(c)両面波板:両面の管軸直交方向を凹凸状6
aに形成したものが使用できる。凹凸状6aに形成した
ものは見掛け上の板厚方向バネを軟らかくすることがで
きるため、比較的固めのゴム板6を使用した場合や真円
度のよくない鋼管に適用すると有効である。
【0020】ゴム板6は止水作用面からは厚いものを使
用した方がよいが、あまり厚くし過ぎると鋼管1,2の
接合強度を損なう恐れがある。従って、具体的には鋼管
1,2の寸法、スリーブ3(ソケット5)との間隙等に
よって定めることになるが、1mm〜10mmの範囲と
し、望ましくは3mm〜5mm程度とした方がよい。
【0021】図6、図7はゴム板6の止水性能をテスト
した実験装置の断面図とサンプル用の止水ゴムの平面形
状図を示すものである。実験用の止水ゴム板模型は材質
CR40、CR70、板厚1mm〜6mmで、外径20
0mm、内径100mm、幅50mmのリング状のもの
を使用し、押え板21と反力板22の間にセットしたゴ
ム板模型20の内部空間20aに水圧ポンプ23から圧
力水を送って洩水をチェックする方法で行った。
【0022】リング状のゴム板模型20に与えた押え力
は実際の鋼管の拡径接合時に生じるゴムの圧縮応力を数
値解析で求めた値50MPaとした。図8は実験結果を
示すグラフで、ゴム板20の厚さと止水圧の関係を示す
ものである。この試験結果によればゴム板20の厚さが
1mmの場合止水圧1.0MPa、厚さ3mmでは1.
5MPa、厚さ6mmでは約3MPaであった。従来例
のゴム円筒なしの実際の鋼管の拡径接合(メタルタッ
チ)における止水圧は0.5MPaであったのに対し
て、ゴム板20を介在させた効果が明確に認めらた。ま
た、ゴム板20を厚くする程、止水圧が高くなる(シー
ル性がよくなる)結果となっており、ゴム板なしに比べ
て1mm板厚で2倍、3mm板厚で3倍、6mm板厚で
は約6倍の止水圧となっている。なお、ゴム材質CR4
0とCR70で有意差は認められなかった。
【0023】また、図9は直径800mmサイズの鋼管
を拡径接合した実施例における引張力と変位の関係を示
すグラフである。点線は本発明の実施例で、1mm厚さ
のゴム円筒を装着して拡径接合したものを、実線は拡径
接合部にゴム円筒を設けていないものをそれぞれ示す。
両者とも終局耐力は約450kN弱となっているが、変
位量は本発明に係るものの方が大きく、引張力100k
Nでは本発明約5mmに対して比較例はほぼ零、300
kNでは同10mm対5mm、終局耐力約450kNで
は25mm対13mmとなっている。
【0024】(拡径装置)拡径作業はスリーブ3(ソケ
ット5)内に鋼管1,2を挿入配置し、鋼管1,2内に
拡径装置14を挿入して行う。図10は本発明に使用す
る拡径装置14の例で軸方向断面を示す。
【0025】この拡径装置14は鋼管1,2内に挿入可
能な複動の油圧シリンダー16と、拡径機構部からな
り、拡径機構は外側を円弧状の当て座15aとし内側を
テーパー状15bにした複数(6個)拡径ブロック15
を伸縮可能なスプリングロープ17で保持し、内側のテ
ーパー15b面に受け座18の貫通孔18aを通して油
圧シリンダー16のピストンロッド16aに連結された
円錐クサビ19を配置してあり、該シリンダー16の作
動によって連結された円錐クサビ19を軸方向に移動さ
せ拡径ブロック15を軸直角方向に拡径、縮径可能とし
たものである。
【0026】拡径装置14はこの例の他に、当て座15
aを取付けた油圧シリンダー16を軸直角方向に、かつ
放射状に多数配置してシリンダー16の推進力で直接鋼
管の内面に押圧して拡径するものとしてもよい。
【0027】
【実施例】本発明の具体的実施例を示すと以下のとおり
である。拡径接合の構造は前述の実施形態に示したもの
と同じ形態とし、下記のとおり諸元とした。 ・接合鋼管: 外径 812.8mm、板厚7.1m
m、材質STPY400 ・拡径形状: 断面円弧状 拡径量 h1=15m
m、h2=12mm ・ゴム円筒: 上水道用ゴムパッキン(NBR)製の平
板 厚さ1mm、幅200mm ・ゴム円筒外面とスリーブの隙間(g2):3mm 上記接合構造によって接合した鋼管の軸方向引張り強度
(接合強度)は437kN、最大止水圧は1.0MPa
以上が得られた。本発明を実施するにあたり、農業用水
用配管のような比較的低圧(約1MPa)の送水圧力配
管に適用する場合は1mm〜3mm程度の板厚のゴム板
を用いたゴム円筒とし、また、上水道配管のような比較
的高圧(約2MPa)の配管に適用する場合は3mm〜
5mm程度のゴム板を用いた方がよい。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る鋼管の拡径継手構造は以上
説明したように、配管工事において迅速に作業ができ、
且つ止水性能に優れる。すなわち、接合しようとする鋼
管の端部外周に所定幅のゴム円筒を装着した状態で、そ
の外側に被せた接合用の鋼製スリーブ、または他方の鋼
管端部ソケットと鋼管を同時に所定突出高に塑性変形す
るまで拡径し、拡径接合部にゴム円筒を弾性圧縮変形状
態で介在させた拡径接合継手構造とした結果、鋼管内の
流体・気体の圧力が高まりスリーブまたはソケットが膨
張して拡径部の隙間が若干広がっても拡径接合部の弾性
変形しているゴム円筒が復元して止水・気密状態が確保
される。また、継手部に作用する引張り、圧縮、曲げの
外力に対しては所定突出高に塑性変形させた拡径接合部
の摩擦力と接触圧で抵抗するが、この際、拡径接合部に
介在するゴム円筒の弾性変形によって継手部が伸縮性を
発揮するとともにわずかながら回転を許すため不等沈下
対策、耐震性の面で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態として示す、スリ−ブを
用いた拡径接合継手構造の断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態として示す、ソケットを
用いた拡径接合継手構造の断面図である。
【図3】第2実施形態の変形例として示す、拡径部を複
数箇所設けた拡径接合継手構造の断面図である。
【図4】拡径接合部の1部詳細断面図。
【図5】本発明に使用するゴム板の1部断面図である。 (a)平板, (b)片面波板, (c)両面波板
【図6】止水実験の装置断面図。
【図7】止水実験用ゴム板模型。
【図8】ゴム円筒の板厚と止水圧の関係図。
【図9】拡径接合部の引張り力と変位の関係図。
【図10】本発明の拡径接合に用いる拡径装置の実施例
縦断面図である。
【図11】従来例の拡径接合継手構造の断面図。
【符号の説明】
1 鋼管 2 鋼管 3 スリーブ 4 拡径接合部 5 ソケット 6 ゴム円筒 14 拡径装置 15 拡径ブロック 16 油圧シリンダー 17 スプリンググローブ 18 受け座 19 円錐クサビ
フロントページの続き (71)出願人 000001258 JFEスチール株式会社 東京都千代田区内幸町二丁目2番3号 (71)出願人 000002118 住友金属工業株式会社 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 (72)発明者 長束 勇 茨城県つくば市観音台2−1−6 独立行 政法人農業工学研究所内 (72)発明者 中 達雄 茨城県つくば市観音台2−1−6 独立行 政法人農業工学研究所内 (72)発明者 藤本 直也 茨城県つくば市観音台2−1−6 独立行 政法人農業工学研究所内 (72)発明者 直江 次男 茨城県つくば市観音台2−1−6 独立行 政法人農業工学研究所内 (72)発明者 森 充広 茨城県つくば市観音台2−1−6 独立行 政法人農業工学研究所内 (72)発明者 森山 英樹 茨城県つくば市観音台2−1−6 独立行 政法人農業工学研究所内 (72)発明者 澤田 嘉弘 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 山田 昇 東京都千代田区丸の内1−1−2 日本鋼 管株式会社内 (72)発明者 辻村 修 東京都千代田区内幸町2−2−3 川崎製 鉄株式会社内 (72)発明者 笠井 隆司 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 Fターム(参考) 3H013 FA07 3H015 AA05 AC03 AE00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端部に所定幅のゴム円筒を装着した鋼管
    が突合わせられ、その突合わせ部を跨いで前記鋼管に装
    着したゴム円筒の外径よりわずかに大きい内径の鋼製ス
    リーブが被せられ、前記鋼管の管端部内に挿入した拡径
    装置により鋼管、スリーブが所定突出高に塑性変形され
    て拡径部が設けられていることを特徴とする鋼管の拡径
    接合継手構造。
  2. 【請求項2】 端部に所定幅のゴム円筒を装着した一方
    の鋼管端部が、前記鋼管に装着したゴム円筒の外径より
    わずかに大きい内径に拡径した他方の鋼管のソケット内
    に挿入され、前記鋼管の管端部内に挿入した拡径装置に
    より鋼管、ソケットが所定突出高に塑性変形されて拡径
    部が設けられていることを特徴とする鋼管の拡径接合継
    手構造。
  3. 【請求項3】 鋼管の端部に装着した所定幅のゴム円筒
    の表面を、軸直交方向に凹凸状に形成したことを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の鋼管の拡径接合継手
    構造。
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