JP2003253386A - 形状凍結性に優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板とその製造方法 - Google Patents
形状凍結性に優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板とその製造方法Info
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Abstract
っき鋼板とその製造方法を提供する。 【解決手段】 質量%で、Al:0.001〜0.5
%、Mn:0.001〜2%、Fe:20%未満を含有
し、残部がZn及び不可避不純物からなるめっき層を有
する溶融亜鉛めっき鋼板であって、鋼のSi含有率:X
(質量%、以下同じ)、鋼のMn含有率:Y、鋼のAl
含有率:Z、めっき層のAl含有率:A、めっき層のM
n含有率:Bが(1)式を満たし、主相としてフェライ
トまたはフェライトおよびベイナイトを体積分率で合計
50〜97%含有し、第2相としてオーステナイトを体
積分率で合計3〜50%含有しさらに、降伏比が0.7
以下であることを特徴とする形状凍結性に優れた高強度
高延性溶融亜鉛めっき鋼板。 3−(X+Y/10+Z/3)−12.5×(A−B)≧0・・・(1)
Description
電製品などに適する形状凍結性に優れた高強度高延性溶
融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法に関する。
ー等の部材については、近年の燃費軽量化の動向に対応
すべく軽量化が検討されている。材料面では、薄肉化し
ても強度および衝突安全性が確保されるという観点か
ら、鋼板の高強度化が進められている。
するのに伴って劣化するので、上記部材の軽量化を実現
するには、プレス成形性と高強度の両方を満足する鋼板
を製造する必要がある。
際の伸び(El.)の値が用いられる。この値が高い
と、成形性が良好である。また、強度を表す指標として
は、引張り試験の際の最大応力である引張強さ(TS)
の値が用いられている。
1000(MPa・%)を上回る鋼板が高強度かつ高延
性鋼板として知られている。これらの特性を有する鋼板
としては、特開平1−230715号公報や特開平2−
217425号公報に開示されているような残留オース
テナイトを含む鋼板がある。
その成分元素として、CとSiおよびMnのみを基本的
な合金元素とし、冷延鋼板の場合、二相域で焼鈍後、3
00〜450℃程度の温度範囲でベイナイト変態を行う
ことを特徴とする熱処理により、残留オーステナイトを
金属中に含む鋼板である。これら鋼板は、残留オーステ
ナイトを含む組織を作るために、特開平3−26533
7号公報や特開平5−195143号公報で開示してい
るように、SiまたはAlを含有させる必要がある。
残留オーステナイトをプレス成形時に、応力誘起変態に
より、マルテンサイトに変態させることで優れた延性を
得ている。それ故、特開平10−130776号公報や
特開平4−98859号公報に開示されているように、
残留オーステナイトの安定性の向上と体積率増加に着目
した研究が数多く行われてきた。
の鋼板においては、残留オーステナイトの高歪み域での
安定性のみに注目していたがため、降伏強さ(YS)と
引張強さ(TS)の比(YR)が高くなりすぎ、強度と
延性に優れるものの形状凍結性に劣るという問題を有し
ていた。
て、耐食性および外観向上を目的に自動車部材のめっき
化が進んでいるが、現在は、車内に装着される特定の部
材を除いて、多くの部材に、溶融亜鉛めっき鋼板が使用
されている。
多量に含むため、鋼板表面が酸化し易く、溶融亜鉛めっ
きの際に微小不めっきを生じる、および、合金化後の加
工部においてめっき密着性が劣る等の問題を抱えてい
る。
は、例えば、特開平3−28359号公報や特開平3−
64437号公報には、鋼板表面に、0.002〜2.
0g/mm2程度のNi、Cu、Co、Feの単独また
は複合めっきを行うことで、めっき性を改善する方法が
開示されているが、この方法では、溶融亜鉛めっきライ
ン前段に新たにめっき設備を設けるか、もしくは、あら
かじめ電気めっきラインにおいてめっき処理を行わねば
ならず、大幅なコストアップを招くという問題を有して
いた。
309944号公報や特開平11−141423号公報
に開示されているように、鋼中に0.01〜2.0%程
度のNi、Cu、Coを単独あるいは複合添加すること
で、めっき性を改善する方法がある。しかしながら、こ
の方法では、鋼中へNi、Cu、Co等の高価な元素の
添加を必要とするため、コスト高を招くという問題を有
していた。
に優れた高強度高延性合金化溶融亜鉛めっき鋼板ならび
に形状凍結性に優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼
板、および、その製造法を提供することを目的とする。
を行った結果、めっき性に関しては、めっき層に特定の
元素を適正濃度含有させること、および、鋼板の成分と
組み合わせることで、高強度鋼板の溶融亜鉛めっき濡れ
性および合金化めっきにおける合金化を促進できること
を見出した。
n量を制御することで出現する。すなわち、質量%で、
鋼のSi含有率をX、鋼のMn含有率をY、鋼のAl含
有率をZ、めっき層のAl含有率をA、めっき層のMn
含有率をBとすると、X、Y、Z、A、Bが、下記
(1)式を満たすことで達成される。 3−(X+Y/10+Z/3)−12.5×(A−B)≧0・・・(1)
っき抑制および合金化促進には、めっき層中に存在する
Mnが有効と考えられる。
範囲内とし、Znめっき浴侵漬後、浴温〜Znめっき浴
温度+100(℃)の温度範囲で1〜300秒の保持を
行った後、あるいは、保持を行わずに、350℃までの
温度範囲を0.5〜100(℃/秒)の冷却速度で冷却
することで、形状凍結性に優れた高強度高延性鋼板が製
造可能であることを見出した。
もので、その要旨とするところは以下の通りである。
0.5%、Mn:0.001〜2%、Fe:5〜20%
を含有し、残部がZnおよび不可避不純物からなるめっ
き層を有する溶融亜鉛めっき鋼板であって、鋼のSi含
有率:X(質量%)、鋼のMn含有率:Y(質量%)、
鋼のAl含有率:Z(質量%)、めっき層のAl含有
率:A(質量%)、めっき層のMn含有率:B(質量
%)が、下記(1)式を満たし、かつ、鋼板がミクロ組
織において、主相としてフェライトまたはフェライトお
よびベイナイトを体積分率で合計50〜97%含有し、
第2相としてオーステナイトを体積分率で合計3〜50
%含有し、さらに、降伏強さ(YS)と引張り強さ(T
S)の比が0.7以下であることを特徴とする形状凍結
性に優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板。 3−(X+Y/10+Z/3)−12.5×(A−B)≧0・・・(1)
0.5%、Mn:0.001〜2%、Fe:5%未満を
含有し、残部がZnおよび不可避不純物からなるめっき
層を有する溶融亜鉛めっき鋼板であって、鋼のSi含有
率:X(質量%)、鋼のMn含有率:Y(質量%)、鋼
のAl含有率:Z(質量%)、めっき層のAl含有率:
A(質量%)、めっき層のMn含有率:B(質量%)
が、前記(1)式を満たし、かつ、鋼板がミクロ組織に
おいて、主相としてフェライトまたはフェライトおよび
ベイナイトを体積分率で合計50〜97%含有し、第2
相としてオーステナイトを体積分率で合計3〜50%含
有し、さらに、降伏強さ(YS)と引張り強さ(TS)
の比が0.7以下であることを特徴とする形状凍結性に
優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板。
Si:0.001〜0.1%、Mo:0.001〜0.
1%、W:0.001〜0.1%、Zr:0.001〜
0.1%、Cs:0.001〜0.1%、Rb:0.0
01〜0.1%、K :0.001〜0.1%、Ag:
0.001〜5%、Na:0.001〜0.05%、C
d:0.001〜3%、Cu:0.001〜3%、N
i:0.001〜0.5%、Co:0.001〜1%、
La:0.001〜0.1%、Tl:0.001〜8
%、Nd:0.001〜0.1%、Y :0.001〜
0.1%、In:0.001〜5%、Be:0.001
〜0.1%、Cr:0.001〜0.05%、Pb:
0.001〜1%、Hf:0.001〜0.1%、T
c:0.001〜0.1%、Ti:0.001〜0.1
%、Ge:0.001〜5%、Ta:0.001〜0.
1%、V :0.001〜0.2%、B :0.001
〜0.1%、の1種または2種以上を含有することを特
徴とする前記[1]または[2]に記載の形状凍結性に
優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板。
01〜0.3%、Al:0.001〜4%、Mn:0.
001〜3%、Mo:0.001〜4%、P:0.00
01〜0.3%、S:0.01%以下を含有し、残部が
Feおよび不可避不純物からなり、Mn、Mo、Al
が、下記(2)式を満たすことを特徴とする前記[1]
〜[3]のいずれかに記載の形状凍結性に優れた高強度
高延性溶融亜鉛めっき鋼板。 3.5−1.05×Mn(質量%)−0.18×Mo(質量%) +0.37×Al(質量%)>0 ・・・(2)
0.001〜4%、Cr:0.001〜4%、Cu:
0.001〜4% Co:0.001〜4%を含有し、残部がFeおよび不
可避不純物からなり、Mn、Ni、Cr、Mo、Cu、
Al、Coが、下記(3)式を満たすことを特徴とする
前記[4]に記載の形状凍結性に優れた高強度高延性溶
融亜鉛めっき鋼板。 3.5−1.05×Mn(質量%)−0.18×Mo(質量%) −0.343×Ni(質量%)−0.37×Cr(質量%) −0.14×Cu(質量%)+0.37×Al(質量%) +0.345×Co(質量%)>0 ・・・(3)
記載の形状凍結性に優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき
鋼板。
b、Ti、Vの1種または2種以上を合計で0.001
〜1%含有することを特徴とする前記[4]〜[6]の
いずれかに記載の形状凍結性に優れた高強度高延性溶融
亜鉛めっき鋼板。
g、Ca、Y、Ce、Remの元素群中から1種または2
種以上を合計で0.001〜1%含有することを特徴と
する前記[4]〜[7]のいずれかに記載の形状凍結性
に優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板。
0.0001〜0.1%を含有することを特徴とする前
記[4]〜[8]のいずれかに記載の形状凍結性に優れ
た高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板。
に記載の成分組成からなる鋳造スラブを鋳造まま、ある
いは、一旦冷却した後に再度加熱し、熱延後巻き取った
熱延鋼板を酸洗後冷延し、その後、焼鈍後の最高加熱温
度が、0.1×(Ac3−Ac1)+Ac1(℃)以
上、Ac3(℃)以下で焼鈍した後に、0.1〜10
(℃/秒)の冷却速度で650〜710(℃)温度域に
冷却し、引き続いて、1〜100(℃/秒)の冷却速度
で、Znめっき浴温度〜Znめっき浴温度+100
(℃)まで冷却した後、350〜Znめっき浴温度+1
00(℃)の温度域で、めっき浴の侵漬時間を含めて1
〜3000秒保持し、次いで、Znめっき浴に侵漬し
て、その後、浴温〜Znめっき浴温度+100(℃)の
温度範囲で1〜300秒の保持を行った後、350℃ま
での温度範囲を0.5〜100(℃/秒)の冷却速度で
冷却し、その後、室温まで冷却することを特徴とする形
状凍結性に優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板の製
造方法。
に記載の成分組成からなる鋳造スラブを鋳造まま、ある
いは、一旦冷却した後に再度加熱し、熱延後巻き取った
熱延鋼板を酸洗後冷延し、その後、焼鈍後の最高加熱温
度が、0.1×(Ac3−Ac1)+Ac1(℃)以
上、Ac3(℃)以下で焼鈍した後に、0.1〜10
(℃/秒)の冷却速度で650〜710(℃)温度域に
冷却し、引き続いて、1〜100(℃/秒)の冷却速度
で、Znめっき浴温度〜Znめっき浴温度+100
(℃)まで冷却した後、350〜Znめっき浴温度+1
00(℃)の温度域で、めっき浴の侵漬時間を含めて1
〜3000秒保持し、次いで、Znめっき浴に侵漬し
て、その後、350℃までの温度範囲を0.5〜100
(℃/秒)の冷却速度で冷却し、その後、室温まで冷却
することを特徴とする形状凍結性に優れた高強度高延性
溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
本発明の要旨は、降伏比(YR)が0.7以下であり、
第2相として、オーステナイトの体積率が3〜50%で
ある形状凍結性に優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼
板およびその製造方法である。
囲内に制御することで、YRを0.7以下とし優れた形
状凍結性を確保するとともに、体積率3〜50%のオー
ステナイトを室温で残留させ、変態誘起塑性により良好
な延性を有する高強度鋼板上に溶融亜鉛めっきを行うこ
とで、耐食性を兼ね備えることを特徴とする。
延性は、製品に含まれる残留オーステナイトの体積分率
に左右される。金属組織に含まれている残留オーステナ
イトは応力を受けていない状態では、安定に存在するも
のの、変形が加えられるとマルテンサイトに変態し、変
態誘起塑性により優れた延性が得られる。
は、その効果がほとんど現れないことから、下限値を3
%とした。一方、残留オーステナイトの体積分率が50
%を超えると、極端に著しい成形を加えた場合、成形後
に多量のマルテンサイトが存在することとなり、二次加
工性や衝撃特性に問題を生じることがあるので、本発明
では、その上限値を50%とした。
相として、マルテンサイトを含有しても、本発明を逸脱
するものではない。
定は設けないが、組織の均一性と細粒化による鋼板の強
化の観点から、フェライト、ベイナイトおよび残留オー
ステナイトの粒径は、50μm以下が望ましい。しかし
ながら、それらの粒径が、この大きさを超えたとしても
本発明を逸脱するものではない。
マルテンサイトが含まれると低降伏比となり、優れた形
状凍結性が得られる。本発明では、金属組織に存在する
残留オーステナイトの一部を、応力負荷時にマルテンサ
イト変態させることで、組織をフェライト、残留オース
テナイトおよびマルテンサイトよりなる3相組織へと変
化させる。この組織変化で、従来のTRIP鋼に比べ優
れた形状凍結性を得ている。
が、0.7を超えると優れた形状凍結性が得られないの
で、その上限を0.7とした。ただし、この効果が顕著
になるのは0.65以下であることから、降伏比(Y
R)は0.65以下が望ましい。さらに望ましくは、
0.6以下である。一方、降伏比の下限は特に定めるこ
となく本発明の効果を得ることができる。
定理由について述べる。
1〜0.3%、Al:0.001〜4%、Mn:0.0
01〜3%、Ni:0.001〜4%、Cr:0.00
1〜4%、Mo:0.001〜4%、Cu:0.001
〜4%、Co:0.001〜4%、P:0.0001〜
0.3%、S:0.01以下、Si:3%以下を含有
し、残部Feおよび不可避不純物より成る鋳造スラブを
鋳造まま、あるいは、一旦冷却した後に再度加熱し、熱
延後巻き取った熱延鋼板を酸洗後冷延し、その後、焼鈍
後の最高加熱温度が、0.1×(Ac3−Ac1)+A
c1(℃)以上、Ac3(℃)以下で焼鈍した後に、
0.1〜10(℃/秒)の冷却速度で650〜710
(℃)の温度域に冷却し、引き続いて、1〜100(℃
/秒)の冷却速度で、Znめっき浴温度で〜Znめっき
浴温度+100(℃)まで冷却した後、350〜Znめ
っき浴温度+100(℃)の温度域で、めっき浴の侵漬
時間を含めて1〜3000秒保持し、次いで、鋼板を焼
鈍し、温度450〜470℃のZnめっき浴に3秒間侵
漬を行い、350℃までの温度範囲を0.5〜100
(℃/秒)の冷却速度で冷却し、その後、室温まで冷却
した。
浴に同条件で浸漬後、500〜550℃で5〜60秒保
持することで合金化処理を行った後、350℃までの温
度範囲を0.5〜100(℃/秒)の冷却速度で冷却
し、その後、室温まで冷却した。
率に基づき外観を5段階評価で評価した。その結果、め
っき層が、質量%で、Al:0.001〜0.5%、M
n:0.001〜2%、Fe:5〜20%を含有し、残
部がZnおよび不可避不純物からなるめっき層を有する
溶融亜鉛めっき鋼板において、鋼のSi含有率:X(質
量%)、鋼のMn含有率:Y(質量%)、鋼のAl含有
率:Z(質量%)、めっき層のAl含有率:A(質量
%)、めっき層のMn含有率:B(質量%)が、下記
(1)式を満たすと、外観欠陥のほとんど生じない評点
5〜4得ることが解った。 3−(X+Y/10+Z/3)−12.5×(A−B)≧0・・・(1)
にて判断した。評価指標は以下の通りである。 評点5:不めっきはほとんどなし。(面積率で0.1%
以下) 評点4:不めっきは微少。(面積率で0.1%超3%以
下) 評点3:不めっきは少。(面積率で3%超5%以下) 評点2:不めっきは多数。(面積率で3%超50%以
下) 評点1:めっき塗れず。(面積率で50%超)
ないが、耐食性の観点から、片面の付着量が5g/mm
2以上であることが望ましい。本発明の溶融亜鉛めっき
鋼板上に塗装性、耐食性、溶接性を改善する目的で上層
めっきを施すことや、各種処理、例えば、クロメート処
理、りん酸塩処理、潤滑性向上処理、溶接性向上処理を
施すことも本発明を逸脱するものではない。
0.5質量%(以下「質量%」は「%」と表示する。)
の範囲としたのは、0.001%未満では、ドロス発生
が顕著で良好な外観が得られないこと、また、0.5%
を超えてAlを添加すると合金化反応を著しく抑制して
しまい、合金化溶融亜鉛めっき層を得ることが困難とな
るからである。
範囲としたのは、この範囲において不めっきが抑制さ
れ、良好な外観のめっきが得られるうえ、耐食性を向上
できるからである。Mnが上限の2%を超えると、Mn
を含有するドロス発生が顕著となり、めっき外観が著し
く低下する。
Zr、Cs、Rb、K、Ag、Na、Cd、Cu、N
i、Co、La、Tl、Nd、Y、In、Be、Cr、
Pb、Hf、Tc、Ti、Ge、Ta、V、Bの1種ま
たは2種以上を含有することで、不めっきが抑制される
ことおよび合金化が促進できることを見出した。
0.001〜0.1%、W量を0.001〜0.1%、
Zr量を0.001〜0.1%、Cs量を0.001〜
0.1%、Rb量を0.001〜0.1%、K量を0.
001〜0.1%、Ag量を0.001〜5%、Na量
を0.001〜0.05%、Cd量を0.001〜3
%、Cu量を0.001〜3%、Ni量を0.001〜
0.5%、Co量を0.001〜1%、La量を0.0
01〜0.1%、Tl量を0.001〜8%、Nd量を
0.001〜0.1%、Y量を0.001〜0.1%、
In量を0.001〜5%、Be量を0.001〜0.
1%、Cr量を0.001〜0.05%、Pb量を0.
001〜1%、Hf量を0.001〜0.1%、Tc量
を0.001〜0.1%、Ti量を0.001〜0.1
%、Ge量を0.001〜5%、Ta量を0.001〜
0.1%、V量を0.001〜0.2%、B量を0.0
01〜0.1%としたのは、この範囲において不めっき
が発生せず、良好な外観のめっきが得られるためであ
る。含有量がそれぞれの上限を超えると、それぞれの成
分を含有するドロスの生成するか、あるいは、めっき浴
中にてZn化合物が析出し、めっき層中に取り込まれる
ことにより、めっき外観が著しく低下する。
ってめっき層中にFeが取り込まれ、塗装性やスポット
溶接性に優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板を得る
ことができる。
Fe量が20%を超えるとめっき自体の密着性を損な
い、加工の際めっき層が破壊、脱落し金型に付着するこ
とで、成形時の疵の原因となる。一方、スポット溶接性
を良好にするためにはFe量を5%以上にすることが望
ましい。それ故、合金化処理を行う場合、めっき層中の
Fe量の範囲は5〜20%とする。
き層中のFe量が5%未満でも、合金化により得られる
スポット溶接を除く効果である耐食性と延性や加工性は
良好である。
について述べる。なお、「%」は「質量%」を意味す
る。
相域加熱時およびベイナイト変態温度域でフェライトか
らオーステナイト中へと移動し、オーステナイト中に濃
化することでオーステナイトを安定化させる。その結
果、室温においてもオーステナイトが安定化することと
なり、変態誘起塑性により優れた延性が確保される。
ーステナイトを確保するのが困難であることから、その
下限を0.0001%とした。一方では、Cが0.3%
を超えると溶接が困難となることから、その上限を0.
3%とした。
り、0.001%未満では、強化効果が発現しないこと
から下限を0.001%とした。一方、3%を超えると
延性に悪影響を及ぼすことから3%を上限とした。
に加え、セメンタイトに固溶しないことから、セメンタ
イト析出を遅らせ、オーステナイトがフェライトとセメ
ンタイトへ分解するのを遅らせる。この間に、オーステ
ナイト中へとCを濃化させることが可能となり、室温で
もオーステナイトが存在し得る。ただし、0.001%
未満だとその効果は発揮しないので、下限を0.001
%とした。一方、4%を超えると溶接性が悪化すること
から、その上限を4%とした。
ーライト変態を遅らせることから、残留オーステナイト
の確保に重要である。ただし、0.001%未満だとそ
の効果を発揮しないので下限を0.001%とした。一
方、4%を超えると延性に悪影響を及ぼすことから、上
限を4%とした。
は、経済的に不利であることからこの値を下限とした。
一方、0.3%を超える量の添加では、溶接性ならびに
製造時および熱延時の製造性に悪影響を及ぼす。このこ
とから上限を、0.3%とした。
延時の製造性に悪影響を及ぼす。このことから、その上
限を0.01%とした。
の更なる向上を目的に、Ni、Cr、Cu、Coの1種
または2種以上を含有できる。
0.001%未満であるとその効果が発揮されないこと
からその下限を0.001%とした。一方、4%を超え
る添加は延性に悪影響を及ぼすとともに、コスト高を招
き経済的に不利となることから、上限を4%とした。
0.001%未満であるとその効果が発揮されないこと
からその下限を0.001%とした。一方、4%を超え
る添加は延性に悪影響を及ぼすことから、上限を4%と
した。
0.001%未満であるとその効果が発揮されないこと
からその下限を0.001%とした。一方、4%を超え
る添加は延性に悪影響を及ぼすとともに熱延時の製造性
に悪影響を及ぼすことから、上限を4%とした。
0.001%未満であるとその効果が発揮されないこと
からその下限を0.001%とした。一方、4%を超え
る添加は延性に悪影響を及ぼすとともに、コスト高を招
き経済的に不利となることから、上限を4%とした。
の更なる向上を目的に、Siを含有できる。
とから、その上限を3%とした。一方、強度向上の効果
を得るためには、Siは0.001%以上含有すること
が好ましい。
の更なる向上を目的に、強炭化物形成元素であるNb、
Ti、Vの1種または2種以上を含有できる。
たは炭窒化物を形成するので、鋼板の強化には極めて有
効であることから、必要に応じて1種または2種類以上
を合計で0.001%以上添加できるものとした。一方
で、多量の添加は、延性の劣化や残留オーステナイト中
へのCの濃化を妨げることから、その添加の上限を、1
種または2種類以上の合計で1%とした。
びSiの酸化形態を変化させ、濡れ性の向上および合金
化の促進を引き起こす。この効果は、この元素群中から
1種または2種以上を合計で0.001%未満の添加で
は効果が少ないことから、その下限を0.001%とし
た。一方で、過剰な添加は熱延および鋳造時の製造性の
低下ならびに製品の延性の低下を招くことから、その上
限を1%とした。
0.0001%以上の添加で粒界の強化や鋼材の強度化
に有効であるが、その添加量が0.1%を超えると、そ
の効果が飽和するばかりでなく、必要以上に鋼板強度を
増加させ、加工性を低下させることから、その上限を
0.1%とした。
について述べる。
成の鋳造スラブを鋳造まま、あるいは、一旦冷却した後
に再度加熱し、熱延後巻き取った熱延鋼板を酸洗後冷延
し、その後、焼鈍後の最高加熱温度が、0.1×(Ac
3−Ac1)+Ac1(℃)以上、Ac3(℃)以下で
焼鈍した後に、0.1〜10(℃/秒)の冷却速度で6
50〜710(℃)の温度域に冷却し、引き続いて、1
〜100(℃/秒)の冷却速度で、Znめっき浴温度〜
Znめっき浴温度+100(℃)まで冷却した後、35
0〜Znめっき浴温度+100(℃)の温度域で、めっ
き浴の侵漬時間を含めて1〜3000秒保持し、次い
で、Znめっき浴に侵漬して、その後、めっき浴温から
めっき浴温+100℃の温度範囲で1〜300秒間の保
持を行った後、あるいは、保持を行わずに、350℃ま
での温度範囲を0.5〜100(℃/秒)の冷却速度で
冷却し、その後、室温まで冷却することで、残留オース
テナイトを3〜50%含有し、形状凍結性が良好で、高
強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板を製造できる。
ライト+オーステナイトの二相組織とするため、Ac1
変態点以上Ac3変態点以下の温度に加熱する。この時
の加熱温度が、0.1×(Ac3−Ac1)+Ac
1(℃)未満になると、セメンタイトが再固溶するのに
時間がかかりすぎ、オーステナイトの存在量も僅かとな
ってしまうため、加熱温度の下限は0.1×(Ac3−
Ac1)+Ac1(℃)とする。
テナイトの体積分率が大きくなりすぎて、オーステナイ
ト中のC分率が低下するので、その上限温度をAc
3(℃)とする。
存する可能性が高く、オーステナイト体積率が少なくな
るため、10秒以上とすることが望ましい。一方、保持
時間が長すぎると、結晶粒が粗大化する可能性が高くな
り強度−延性バランスが悪くなるため、その上限は10
00秒とすることが好ましい。
650〜710℃の温度域に冷却し、引き続いて、1〜
100℃/秒の冷却速度で、めっき浴温度〜めっき浴温
度+100(℃)まで冷却した後、350〜めっき浴温
度+100(℃)の温度域で、めっき浴の侵漬時間を含
めて1〜3000秒保持し、次いで、めっき浴に侵漬し
て、その後、浴温〜めっき浴温度+100(℃)の温度
範囲で1〜300秒の保持を行った後、あるいは、保持
を行わずに、350℃までの温度範囲を0.5〜100
℃/秒の冷却速度で冷却し、その後、室温まで冷却す
る。
ステナイトをパーライトに変態させることなく、ベイナ
イト変態まで維持し、350〜Znめっき浴温度+10
0(℃)の温度域を1〜3000秒間かけて通過させる
ことで、その組織をフェライト(+ベイナイト)+残留
オーステナイトとして所定の特性を得るためである。
が0.1℃/秒未満では結晶粒が粗大化してしまうので
好ましくなく、10℃/秒を超えるとオーステナイト中
にCが濃化し難くなるので、好ましくない。
度+100(℃)までの冷却速度が1℃/秒未満では、
冷却途中でオーステナイトがパーライトへと変態してし
まうため、残留オーステナイトが残らず望ましくない。
また、冷却速度が100℃/秒より速いと、板幅方向で
の冷却終点温度がばらつくこととなり、均一な鋼板の製
造ができなくなるので好ましくない。
めっき浴温度+100(℃)としたのは、この温度域に
てベイナイト変態が起こり、残留オーステナイトを室温
まで残せるためである。
させたオーステナイトがマルテンサイト変態を起こして
しまい残留オーステナイトが残らないため、下限温度を
350℃とした。
(℃)より高いと、二相域に加熱して生成させたオース
テナイトがパーライトへと変態するか、あるいは、オー
ステナイト中からセメンタイトが析出して、オーステナ
イトがベイナイトへと分解してしまうため、その上限温
度をZnめっき浴温度+100(℃)とした。
時間が1秒未満では鋼板をめっき浴へ侵漬する時間が十
分でないので好ましくなく、3000秒を超えると設備
が巨大になりすぎ、不経済となるため好ましくないの
で、前記の保持時間は1〜3000秒とした。
っき浴温度+100(℃)としたのは、この温度より高
いと、オーステナイトがパーライトへと変態するか、あ
るいは、オーステナイト中からセメンタイトが析出し
て、オーステナイトがベイナイトへと分解してしまうこ
とから、その上限温度をZnめっき浴温度+100
(℃)とした。保持温度が浴温より低いと合金化に長時
間の時間を要するので、下限温度を浴温とした。
は、Znめっき浴温度から、350℃までの温度範囲で
の冷却速度を0.5℃/秒以上としたのは、この温度域
での冷却速度がこれより遅いと、ベイナイト変態が進行
しすぎてしまい必要以上にオーステナイトが安定化して
しまうか、あるいは、セメンタイトが析出してしまい残
留オーステナイトが分解し、適正な変態誘起塑性が得ら
れなくなるからである。そこで、冷却速度を0.5℃/
秒以上とした。
冷却したとしても、材質上はなんら問題を生じないが、
過度に冷却速度を上げることは、製造コスト高を招くこ
ととなるので、上限を100℃/秒とした。
(℃)の温度範囲での保持を行わなくても、本発明に記
載の本発明の形状凍結性に優れた高強度高延性溶融亜鉛
めっき鋼板を得ることができる。
高延性溶融亜鉛めっき鋼板の素材は、通常の製鉄工程で
ある精錬、製鋼、鋳造、熱延、冷延工程を経て製造され
ることを原則とするが、その一部あるいは全部を省略し
て製造されるものでも、本発明に係わる条件を満足する
限り、本発明の効果を得ることができる。
めに、焼鈍前に鋼板に、Ni、Cu、Co、Feの単独
あるいは複数よりなるめっきを施しても本発明を逸脱す
るものではない。
「脱脂酸洗後、非酸化雰囲気にて加熱し、H2及びN2
を含む還元雰囲気にて焼鈍後、めっき浴温度近傍まで冷
却し、めっき浴に侵漬」というゼンジマー法、「焼鈍時
の雰囲気を調節し、最初、鋼板表面を酸化させた後、そ
の後還元することによりめっき前の清浄化を行った後に
めっき浴に侵漬」という全還元炉方式、あるいは、「鋼
板を脱脂酸洗した後、塩化アンモニウムなどを用いてフ
ラックス処理を行って、めっき浴に侵漬」というフラッ
クス法等があるが、いずれの条件で処理を行ったとして
も本発明の効果は発揮できる。
物を除去した後、めっき浴に侵漬させ、めっきを施した
としても本発明の効果を得ることができる。
明する。
に成分組成を記載したスラブを熱延、酸洗、冷延し、1
mm厚とした。その後、各鋼の成分(質量%)よって下
記式に従ってAc1とAc3変態温度を計算により求め
た。
29.1×Si(%)、 Ac3=910−203×C(%)1/2+44.7×
Si(%)+31.5×Mo(%)−30×Mn(%)
−11×Cr(%)+400×Al(%)
される焼鈍温度に10%H2−N2雰囲気で昇温・保定
した後、0.1〜10℃/秒の冷却速度で600〜71
0℃まで冷却し、その後、1〜10℃/秒の冷速でめっ
き浴温度まで冷却し、浴組成を種々に変化させた460
℃の溶融亜鉛めっき浴に3秒間侵漬することでめっきを
行った。この際のめっき付着量は、片面40g/m2と
した。
温度〜600℃の温度範囲で保持を行った後、350℃
までの温度域を0.1〜100℃/秒の冷却速度で冷却
し、その後、室温まで冷却した。
状況の目視観察および不めっき部面積の測定によりめっ
き性を評価した。作製しためっき層中濃度測定は、アミ
ン系インヒビターを入れた5%塩酸でめっき層を溶かし
た後、ICP発光分析法を用いて行った。
号試験片を採取し、ゲージ長さ50mm、引張り試験速
度10mm/分で常温引張り試験を行った。
表層より板厚の7/16内層を化学研磨後、Mo管球を
用いたX線回折で、フェライトの(200)の回折強度
Iα(200)、フェライトの(211)の回折強度I
α(211)とオーステナイトの(220)の回折強度
Iγ(220)、(311)の回折強度Iγ(311)
の強度比より求めた。
0)/(1.35×Iα(200)+Iγ(220))
+Iγ(220)/(0.69×Iα(211)+Iγ
(220))+Iγ(311)/(1.5×Iα(20
0)+Iγ(311))+Iγ(311)/(0.69
×Iα(211)+Iγ(311))}
に、本発明鋼は、Al、Siの有無にかかわらず、めっ
き成分と鋼成分が所定の範囲を満たすものは、不めっき
もなく良好なめっき性が得られている。さらに、めっき
成分として第4元素を含むものは、前記(1)式の値が
低いものであっても、良好なめっき性が得られている。
械特性に及ぼす影響を示す。鋼板の成分が所定の範囲で
あったとしても、製造条件が所定の用件を満たさないも
のは、降伏比(YR)が0.7を上回り、形状凍結性に
劣る。さらには、強度−延性バランス(TS×El.)
も21000(MPa・%)未満となり、強度−延性バ
ランスに劣る。
も、成分範囲が所定の用件を満たさないものは、本発明
の要件から外れる。
れ、降伏比(YR)が0.7以下で強度−延性バランス
(TS×El.)も21000(MPa・%)を超える
良好な溶融亜鉛めっき鋼板が得られた。
Claims (11)
- 【請求項1】 質量%で、 Al:0.001〜0.5%、 Mn:0.001〜2%、 Fe:5〜20% を含有し、残部がZnおよび不可避不純物からなるめっ
き層を有する溶融亜鉛めっき鋼板であって、 鋼のSi含有率:X(質量%)、 鋼のMn含有率:Y(質量%)、 鋼のAl含有率:Z(質量%)、 めっき層のAl含有率:A(質量%)、 めっき層のMn含有率:B(質量%) が、下記(1)式を満たし、かつ、鋼板がミクロ組織に
おいて、主相としてフェライトまたはフェライトおよび
ベイナイトを体積分率で合計50〜97%含有し、第2
相としてオーステナイトを体積分率で合計3〜50%含
有し、さらに、降伏強さ(YS)と引張り強さ(TS)
の比が0.7以下であることを特徴とする形状凍結性に
優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板。 3−(X+Y/10+Z/3)−12.5×(A−B)≧0・・・(1) - 【請求項2】 質量%で、 Al:0.001〜0.5%、 Mn:0.001〜2%、 Fe:5%未満 を含有し、残部がZnおよび不可避不純物からなるめっ
き層を有する溶融亜鉛めっき鋼板であって、 鋼のSi含有率:X(質量%)、 鋼のMn含有率:Y(質量%)、 鋼のAl含有率:Z(質量%)、 めっき層のAl含有率:A(質量%)、 めっき層のMn含有率:B(質量%) が、下記(1)式を満たし、かつ、鋼板がミクロ組織に
おいて、主相としてフェライトまたはフェライトおよび
ベイナイトを体積分率で合計50〜97%含有し、第2
相としてオーステナイトを体積分率で合計3〜50%含
有し、さらに、降伏強さ(YS)と引張り強さ(TS)
の比が0.7以下であることを特徴とする形状凍結性に
優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板。 3−(X+Y/10+Z/3)−12.5×(A−B)≧0・・・(1) - 【請求項3】 さらに、めっき層が、質量%で、 Si:0.001〜0.1%、 Mo:0.001〜0.1%、 W:0.001〜0.1%、 Zr:0.001〜0.1%、 Cs:0.001〜0.1%、 Rb:0.001〜0.1%、 K :0.001〜0.1%、 Ag:0.001〜5%、 Na:0.001〜0.05%、 Cd:0.001〜3%、 Cu:0.001〜3%、 Ni:0.001〜0.5%、 Co:0.001〜1%、 La:0.001〜0.1%、 Tl:0.001〜8%、 Nd:0.001〜0.1%、 Y :0.001〜0.1%、 In:0.001〜5%、 Be:0.001〜0.1%、 Cr:0.001〜0.05%、 Pb:0.001〜1%、 Hf:0.001〜0.1%、 Tc:0.001〜0.1%、 Ti:0.001〜0.1%、 Ge:0.001〜5%、 Ta:0.001〜0.1%、 V :0.001〜0.2%、 B :0.001〜0.1%、 の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求
項1または2に記載の形状凍結性に優れた高強度高延性
溶融亜鉛めっき鋼板。 - 【請求項4】 鋼板が、質量%で、 C:0.0001〜0.3%、 Al:0.001〜4%、 Mn:0.001〜3%、 Mo:0.001〜4%、 P:0.0001〜0.3%、 S:0.01%以下 を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、M
n、Mo、Alが、下記(2)式を満たすことを特徴と
する請求項1〜3のいずれか1項に記載の形状凍結性に
優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板。 3.5−1.05×Mn(質量%)−0.18×Mo(質量%) +0.37×Al(質量%)>0 ・・・(2) - 【請求項5】 さらに、鋼中に、質量%で、 Ni:0.001〜4%、 Cr:0.001〜4%、 Cu:0.001〜4% Co:0.001〜4% を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、M
n、Ni、Cr、Mo、Cu、Al、Coが、下記
(3)式を満たすことを特徴とする請求項4に記載の形
状凍結性に優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板。 3.5−1.05×Mn(質量%)−0.18×Mo(質量%) −0.343×Ni(質量%)−0.37×Cr(質量%)− 0.14×Cu(質量%)+0.37×Al(質量%) +0.345×Co(質量%)>0 ・・・(3) - 【請求項6】 さらに、鋼中に、質量%で、 Si: 0.001〜3% を含有することを特徴とする請求項4または5に記載の
形状凍結性に優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板。 - 【請求項7】 さらに、鋼中に、質量%で、Nb、T
i、Vの1種または2種以上を合計で0.001〜1%
含有することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項
に記載の形状凍結性に優れた高強度高延性溶融亜鉛めっ
き鋼板。 - 【請求項8】 さらに、鋼中に、質量%で、Mg、C
a、Y、Ce、Remの元素群中から1種または2種以上
を合計で0.001〜1%含有することを特徴とする請
求項4〜7のいずれか1項に記載の形状凍結性に優れた
高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板。 - 【請求項9】 さらに、鋼中に、質量%で、 B:0.0001〜0.1% を含有することを特徴とする請求項4〜8のいずれか1
項に記載の形状凍結性に優れた高強度高延性溶融亜鉛め
っき鋼板。 - 【請求項10】 請求項4〜9のいずれか1項に記載の
成分組成からなる鋳造スラブを鋳造まま、あるいは、一
旦冷却した後に再度加熱し、熱延後巻き取った熱延鋼板
を酸洗後冷延し、その後、焼鈍後の最高加熱温度が、
0.1×(Ac 3−Ac1)+Ac1(℃)以上、Ac
3(℃)以下で焼鈍した後に、0.1〜10(℃/秒)
の冷却速度で650〜710(℃)の温度域に冷却し、
引き続いて、1〜100(℃/秒)の冷却速度で、Zn
めっき浴温度〜Znめっき浴温度+100(℃)まで冷
却した後、350〜Znめっき浴温度+100(℃)の
温度域で、めっき浴の侵漬時間を含めて1〜3000秒
保持し、次いで、Znめっき浴に侵漬して、その後、浴
温〜Znめっき浴温度+100(℃)の温度範囲で1〜
300秒の保持を行った後、350℃までの温度範囲を
0.5〜100(℃/秒)の冷却速度で冷却し、その
後、室温まで冷却することを特徴とする形状凍結性に優
れた高強度高延性溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項11】 請求項4〜9のいずれか1項に記載の
成分組成からなる鋳造スラブを鋳造まま、あるいは、一
旦冷却した後に再度加熱し、熱延後巻き取った熱延鋼板
を酸洗後冷延し、その後、焼鈍後の最高加熱温度が、
0.1×(Ac 3−Ac1)+Ac1(℃)以上、Ac
3(℃)以下で焼鈍した後に、0.1〜10(℃/秒)
の冷却速度で650〜710(℃)の温度域に冷却し、
引き続いて、1〜100(℃/秒)の冷却速度で、Zn
めっき浴温度〜Znめっき浴温度+100(℃)まで冷
却した後、350〜Znめっき浴温度+100(℃)の
温度域で、めっき浴の侵漬時間を含めて1〜3000秒
保持し、次いで、Znめっき浴に侵漬して、その後、3
50℃までの温度範囲を0.5〜100(℃/秒)の冷
却速度で冷却し、その後、室温まで冷却することを特徴
とする形状凍結性に優れた高強度高延性溶融亜鉛めっき
鋼板の製造方法。
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JP2006299344A (ja) * | 2005-04-20 | 2006-11-02 | Nippon Steel Corp | 成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 |
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