JP2003253356A - 装飾部品とその製造方法 - Google Patents
装飾部品とその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ピアス、イヤリング、指輪、メガネフレー
ム、ペンダント、ネックレス、ブレスレット、ブローチ
などの装飾部品には軟質貴金属材料であるＰｔが使用さ
れているが、使用中のキズ発生などによる外観品質の低
下が大きな問題となっている。本発明の目的は高硬度で
傷のつきにくいＰｔを含む装飾部品とその製造方法を提
供することにある。 【解決手段】 Ｐｔを含有するＰｔ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合
金、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金、Ｐｔ−Ｎｉ−Ｐ
合金、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合金などのＰｔを含む合金
粉体を装飾部品成型金型に入れ不活性ガス雰囲気中で加
圧成型しながら放電焼結させて合金化させた後、合金を
急冷させることにより、Ｐｔを含む合金からなる装飾部
品の表面をアモルファス合金層に表面改質処理させるこ
とにより、耐衝撃によるキズが発生しない高硬度の装飾
部品が達成される。
ム、ペンダント、ネックレス、ブレスレット、ブローチ
などの装飾部品には軟質貴金属材料であるＰｔが使用さ
れているが、使用中のキズ発生などによる外観品質の低
下が大きな問題となっている。本発明の目的は高硬度で
傷のつきにくいＰｔを含む装飾部品とその製造方法を提
供することにある。 【解決手段】 Ｐｔを含有するＰｔ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合
金、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金、Ｐｔ−Ｎｉ−Ｐ
合金、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合金などのＰｔを含む合金
粉体を装飾部品成型金型に入れ不活性ガス雰囲気中で加
圧成型しながら放電焼結させて合金化させた後、合金を
急冷させることにより、Ｐｔを含む合金からなる装飾部
品の表面をアモルファス合金層に表面改質処理させるこ
とにより、耐衝撃によるキズが発生しない高硬度の装飾
部品が達成される。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は装飾部品とその製造
方法に関し、とくにＰｔを含有する装飾部品とその製造
方法に関する。
方法に関し、とくにＰｔを含有する装飾部品とその製造
方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】ピアス、イヤリング、指輪、メガネフレ
ーム、ペンダント、ネックレス、ブレスレット、ブロー
チなどの装飾部品には軟質貴金属材料であるＰｔが使用
されているが、使用中のキズ発生などによる外観品質の
低下が大きな問題として指摘されている。この原因は主
にＰｔの表面硬度がビッカ−ス硬度Ｈｖ＝１８０程度の
低硬度に起因するもので、解決を目指して種々の硬化処
理が試みられている。
ーム、ペンダント、ネックレス、ブレスレット、ブロー
チなどの装飾部品には軟質貴金属材料であるＰｔが使用
されているが、使用中のキズ発生などによる外観品質の
低下が大きな問題として指摘されている。この原因は主
にＰｔの表面硬度がビッカ−ス硬度Ｈｖ＝１８０程度の
低硬度に起因するもので、解決を目指して種々の硬化処
理が試みられている。
【０００３】軟質貴金属材料であるＰｔの硬化方法とし
ては、Ｐｔの表面に硬質被膜を被覆形成する方法とＰｔ
自身を硬化する方法があげられる。
ては、Ｐｔの表面に硬質被膜を被覆形成する方法とＰｔ
自身を硬化する方法があげられる。
【０００４】Ｐｔ表面に硬質被膜を被覆形成する方法に
は、湿式メッキ、イオンプレーティングなどの手法があ
げられ、特に装飾部品では貴金属元素であるＲｈメッ
キ、Ｐｄメッキ、Ｐｔメッキなどが広く採用されている
が、いずれのメッキ被膜も軟質メッキであり使用中のキ
ズが解消するまでには至らない。またイオンプレーティ
ング法によりＰｔ膜、Ｒｈ膜などを被覆形成する手法が
あげられるが、これらＰｔ膜、Ｒｈ膜などのイオンプレ
ーティング被膜もメッキ被膜と同様に軟質被膜であり密
着性においても剥離が発生しやすいという難点があり、
いずれも膜剥離問題に対しては完全に解決するまでには
至っていない。
は、湿式メッキ、イオンプレーティングなどの手法があ
げられ、特に装飾部品では貴金属元素であるＲｈメッ
キ、Ｐｄメッキ、Ｐｔメッキなどが広く採用されている
が、いずれのメッキ被膜も軟質メッキであり使用中のキ
ズが解消するまでには至らない。またイオンプレーティ
ング法によりＰｔ膜、Ｒｈ膜などを被覆形成する手法が
あげられるが、これらＰｔ膜、Ｒｈ膜などのイオンプレ
ーティング被膜もメッキ被膜と同様に軟質被膜であり密
着性においても剥離が発生しやすいという難点があり、
いずれも膜剥離問題に対しては完全に解決するまでには
至っていない。
【０００５】Ｐｔ自身を硬化する方法としては、Ｐｔに
Ｃｕ、Ｎｉ、Ｐなどの金属元素を添加し合金化させて硬
化させる方法があるが、ビッカ−ス硬度はさほど上昇し
ないため使用中に発生するキズが解消するまでには至っ
ていない。
Ｃｕ、Ｎｉ、Ｐなどの金属元素を添加し合金化させて硬
化させる方法があるが、ビッカ−ス硬度はさほど上昇し
ないため使用中に発生するキズが解消するまでには至っ
ていない。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、使用
中に傷が発生しない高硬度の装飾部品、特にＰｔを含む
装飾部品とその製造方法を提供することにある。
中に傷が発生しない高硬度の装飾部品、特にＰｔを含む
装飾部品とその製造方法を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では以下に示す構成を採用する。すなわち本
発明の装飾部品は、Ｐｔを含有する合金の表面に硬化層
を有する装飾部品であって、前記硬化層がアモルファス
合金層であることを特徴とする。また本発明の装飾部品
は、アモルファス合金層がＰｔ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金、
Ｐｔ−Ｐｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金、Ｐｔ−Ｎｉ−Ｐ合金
またはＰｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合金のうちのいずれかであ
ることが好ましい。
に、本発明では以下に示す構成を採用する。すなわち本
発明の装飾部品は、Ｐｔを含有する合金の表面に硬化層
を有する装飾部品であって、前記硬化層がアモルファス
合金層であることを特徴とする。また本発明の装飾部品
は、アモルファス合金層がＰｔ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金、
Ｐｔ−Ｐｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金、Ｐｔ−Ｎｉ−Ｐ合金
またはＰｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合金のうちのいずれかであ
ることが好ましい。
【０００８】具体的にはピアス、イヤリング、指輪、メ
ガネフレーム、ペンダント、ネックレス、ブレスレッ
ト、ブローチなどのＰｔを含有するＰｔ−Ｃｕ−Ｎｉ−
Ｐ合金、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金、Ｐｔ−Ｎｉ
−Ｐ合金、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合金からなる装飾部品
の表面をアモルファス合金層に表面改質処理させること
である。
ガネフレーム、ペンダント、ネックレス、ブレスレッ
ト、ブローチなどのＰｔを含有するＰｔ−Ｃｕ−Ｎｉ−
Ｐ合金、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金、Ｐｔ−Ｎｉ
−Ｐ合金、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合金からなる装飾部品
の表面をアモルファス合金層に表面改質処理させること
である。
【０００９】上記課題を達成するために、本発明のＰｔ
を含む装飾部品の表面をアモルファス合金層に表面改質
処理させるための製造方法は、真空装置内に載置した圧
粉体成形型の内部にＰｔを含む粒径１０μｍ以下の合金
粉体を配置した後に圧粉体加圧型を載置する工程と真空
装置内を真空排気した後に不活性ガスを導入した雰囲気
中で圧粉体成形型と圧粉体加圧型間を加圧させながら圧
粉体成形型に接地電位を圧粉体加圧型に陽極電位を印可
して放電させて合金粉体を加圧放電焼結させて合金化さ
せる工程と圧粉体成形型と圧粉体加圧型間への加圧と電
位の印可を停止した後に圧粉体成形型と圧粉体加圧型お
よびこれらの内部で加圧放電焼結させた合金を急冷させ
て合金の表面をアモルファス合金層に改質処理させる工
程を経ることによりＰｔを含む装飾部品の表面をアモル
ファス合金層に表面改質処理させることを特徴とするも
のである。
を含む装飾部品の表面をアモルファス合金層に表面改質
処理させるための製造方法は、真空装置内に載置した圧
粉体成形型の内部にＰｔを含む粒径１０μｍ以下の合金
粉体を配置した後に圧粉体加圧型を載置する工程と真空
装置内を真空排気した後に不活性ガスを導入した雰囲気
中で圧粉体成形型と圧粉体加圧型間を加圧させながら圧
粉体成形型に接地電位を圧粉体加圧型に陽極電位を印可
して放電させて合金粉体を加圧放電焼結させて合金化さ
せる工程と圧粉体成形型と圧粉体加圧型間への加圧と電
位の印可を停止した後に圧粉体成形型と圧粉体加圧型お
よびこれらの内部で加圧放電焼結させた合金を急冷させ
て合金の表面をアモルファス合金層に改質処理させる工
程を経ることによりＰｔを含む装飾部品の表面をアモル
ファス合金層に表面改質処理させることを特徴とするも
のである。
【００１０】（作用）アモルファス合金には各種ある
が、その特徴はいずれも酸やアルカリに対して長時間の
浸漬でも腐蝕が全く発生せず機械的強度が高いことであ
る。さらにアモルファス合金の持つ特徴として高鏡面性
があげられる。そこで、Ｐｔ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金、Ｐ
ｔ−Ｐｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金、Ｐｔ−Ｎｉ−Ｐ合金、
Ｐｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合金などのＰｔを含む合金粉体を
不活性ガス雰囲気中でメカニカルアロイ処理を行い、粒
径１０μｍ以下の均一粒径粉にした後に不活性ガス雰囲
気中で装飾部品成型用金型に均一粒径粉を入れ加圧成型
しながら放電焼結させて合金化させた後、合金が入った
装飾部品成型用金型を急冷させることにより、Ｐｔを含
む合金からなる装飾部品の表面をアモルファス合金層に
表面改質処理させて耐衝撃によるキズが発生しない高硬
度のＰｔを含む装飾部品が達成されるのである。
が、その特徴はいずれも酸やアルカリに対して長時間の
浸漬でも腐蝕が全く発生せず機械的強度が高いことであ
る。さらにアモルファス合金の持つ特徴として高鏡面性
があげられる。そこで、Ｐｔ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金、Ｐ
ｔ−Ｐｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金、Ｐｔ−Ｎｉ−Ｐ合金、
Ｐｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合金などのＰｔを含む合金粉体を
不活性ガス雰囲気中でメカニカルアロイ処理を行い、粒
径１０μｍ以下の均一粒径粉にした後に不活性ガス雰囲
気中で装飾部品成型用金型に均一粒径粉を入れ加圧成型
しながら放電焼結させて合金化させた後、合金が入った
装飾部品成型用金型を急冷させることにより、Ｐｔを含
む合金からなる装飾部品の表面をアモルファス合金層に
表面改質処理させて耐衝撃によるキズが発生しない高硬
度のＰｔを含む装飾部品が達成されるのである。
【００１１】
【発明の実施の形態】ピアス、イヤリング、指輪、メガ
ネフレーム、ペンダント、ネックレス、ブレスレット、
ブローチなどのＰｔを含有するＰｔ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合
金、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金、Ｐｔ−Ｎｉ−Ｐ
合金、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合金などのＰｔを含む合金
粉体を装飾部品成型金型に入れ不活性ガス雰囲気中で加
圧成型しながら放電焼結させて合金化させた後、合金を
急冷させることにより、Ｐｔを含む合金からなる装飾部
品の表面をアモルファス合金層に表面改質処理させた。
本発明の詳細を以下の実施例で説明する。
ネフレーム、ペンダント、ネックレス、ブレスレット、
ブローチなどのＰｔを含有するＰｔ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合
金、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金、Ｐｔ−Ｎｉ−Ｐ
合金、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合金などのＰｔを含む合金
粉体を装飾部品成型金型に入れ不活性ガス雰囲気中で加
圧成型しながら放電焼結させて合金化させた後、合金を
急冷させることにより、Ｐｔを含む合金からなる装飾部
品の表面をアモルファス合金層に表面改質処理させた。
本発明の詳細を以下の実施例で説明する。
【００１２】
【実施例】（実施例１−２７）図面を参照して本発明の
実施例１−２７を説明する。図１はＰｔを含有する合金
からなる装飾部品２の表面をアモルファス合金層４に表
面改質処理させた構造を示す断面模式図である。図２は
Ｐｔを含有する合金からなる装飾部品２の表面をアモル
ファス合金層４に表面改質処理させるための装置構成を
示す模式図である。ガス導入口８とガス排気口１０を備
えた真空装置６の内部に圧粉体成形型１６と圧粉体加圧
型１８が配設され、この間にＰｔを含む合金粉体１２が
配置されている。圧粉体成形型１６は真空装置６と電気
的に絶縁するために下部絶縁基材支持台１４上に載置さ
れ、圧粉体成形型１６と圧粉体加圧型１８間を電気的に
絶縁するために側面部絶縁基材支持台２２が配置され、
また圧粉体加圧型１８と加圧機構２４の間には電気的に
絶縁するための上部絶縁基材支持台２０が配置されてい
る。圧粉体加圧型１８と圧粉体成形型１６を同時に冷却
するために真空装置６外部から、冷却媒体導入口２６と
冷却媒体排出口２８が接続されている。放電焼結用電源
として装置外部に直流電源３０が配置され圧粉体成形型
１６に接地電位が、圧粉体加圧型１８には陽極電位が印
加できる構造となっている。また真空装置６の内壁には
真空装置内部を昇温加熱するための加熱機構３２が配設
されている。
実施例１−２７を説明する。図１はＰｔを含有する合金
からなる装飾部品２の表面をアモルファス合金層４に表
面改質処理させた構造を示す断面模式図である。図２は
Ｐｔを含有する合金からなる装飾部品２の表面をアモル
ファス合金層４に表面改質処理させるための装置構成を
示す模式図である。ガス導入口８とガス排気口１０を備
えた真空装置６の内部に圧粉体成形型１６と圧粉体加圧
型１８が配設され、この間にＰｔを含む合金粉体１２が
配置されている。圧粉体成形型１６は真空装置６と電気
的に絶縁するために下部絶縁基材支持台１４上に載置さ
れ、圧粉体成形型１６と圧粉体加圧型１８間を電気的に
絶縁するために側面部絶縁基材支持台２２が配置され、
また圧粉体加圧型１８と加圧機構２４の間には電気的に
絶縁するための上部絶縁基材支持台２０が配置されてい
る。圧粉体加圧型１８と圧粉体成形型１６を同時に冷却
するために真空装置６外部から、冷却媒体導入口２６と
冷却媒体排出口２８が接続されている。放電焼結用電源
として装置外部に直流電源３０が配置され圧粉体成形型
１６に接地電位が、圧粉体加圧型１８には陽極電位が印
加できる構造となっている。また真空装置６の内壁には
真空装置内部を昇温加熱するための加熱機構３２が配設
されている。
【００１３】以下に、表面をアモルファス合金層４に表
面改質処理させたＰｔを含有する合金からなる装飾部品
２の具体的な製造方法を説明する。まず、真空装置６内
部の圧粉体成形型１６と圧粉体加圧型１８の間に予めＡ
ｒ、Ｈｅなどの不活性ガス雰囲気中でメカニカルアロイ
処理を施し粒径１０μｍ以下の均一粒径粉体にしておい
たＰｔを含む合金粉体１２を配置する。次に真空装置６
内部をガス排気口１０を通じて残留ガス雰囲気の影響が
排除される２ｍＰａまで真空排気した後、ガス導入口８
よりＡｒを導入し圧力を６．５Ｐａに調整した雰囲気中
で加熱機構３２により真空装置６内部を所望の温度まで
昇温させた後、加圧機構２４により圧粉体成形型１６と
圧粉体加圧型１８間を加圧すると同時に直流電源３０か
ら圧粉体成形型１６に接地電位を圧粉体加圧型１８には
陽極電位を印加して圧粉体成形型１６と圧粉体加圧型１
８の間に入れられたＰｔを含む合金粉体１２を加圧放電
焼結しＰｔを含む合金からなる装飾部品２を製作した。
次いで、加圧機構２４による加圧と直流電源３０による
電圧印加を停止した後、直ちに冷却媒体導入口２６から
冷却媒体を導入し圧粉体成形型１６から圧粉体加圧型１
８を通じて冷却媒体排出口２８へ排出させて圧粉体成形
型１６および圧粉体加圧型１８と両者の間に入れられて
加圧放電焼結されたＰｔを含む合金からなる装飾部品２
を急冷した。この急冷により加圧放電焼結されたＰｔを
含む合金からなる装飾部品２の表面をアモルファス合金
層４に表面改質処理し真空装置６から取り出した。
面改質処理させたＰｔを含有する合金からなる装飾部品
２の具体的な製造方法を説明する。まず、真空装置６内
部の圧粉体成形型１６と圧粉体加圧型１８の間に予めＡ
ｒ、Ｈｅなどの不活性ガス雰囲気中でメカニカルアロイ
処理を施し粒径１０μｍ以下の均一粒径粉体にしておい
たＰｔを含む合金粉体１２を配置する。次に真空装置６
内部をガス排気口１０を通じて残留ガス雰囲気の影響が
排除される２ｍＰａまで真空排気した後、ガス導入口８
よりＡｒを導入し圧力を６．５Ｐａに調整した雰囲気中
で加熱機構３２により真空装置６内部を所望の温度まで
昇温させた後、加圧機構２４により圧粉体成形型１６と
圧粉体加圧型１８間を加圧すると同時に直流電源３０か
ら圧粉体成形型１６に接地電位を圧粉体加圧型１８には
陽極電位を印加して圧粉体成形型１６と圧粉体加圧型１
８の間に入れられたＰｔを含む合金粉体１２を加圧放電
焼結しＰｔを含む合金からなる装飾部品２を製作した。
次いで、加圧機構２４による加圧と直流電源３０による
電圧印加を停止した後、直ちに冷却媒体導入口２６から
冷却媒体を導入し圧粉体成形型１６から圧粉体加圧型１
８を通じて冷却媒体排出口２８へ排出させて圧粉体成形
型１６および圧粉体加圧型１８と両者の間に入れられて
加圧放電焼結されたＰｔを含む合金からなる装飾部品２
を急冷した。この急冷により加圧放電焼結されたＰｔを
含む合金からなる装飾部品２の表面をアモルファス合金
層４に表面改質処理し真空装置６から取り出した。
【００１４】Ｐｔを含む合金粉体１２にはＰｔ−Ｃｕ−
Ｎｉ−Ｐ合金粉末、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金粉
末、Ｐｔ−Ｎｉ−Ｐ合金粉末、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合
金粉末を使用した。
Ｎｉ−Ｐ合金粉末、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金粉
末、Ｐｔ−Ｎｉ−Ｐ合金粉末、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合
金粉末を使用した。
【００１５】加熱機構３２には最大温度８００℃まで加
熱可能なメタルヒーターを使用し、任意の温度まで加熱
した。加圧機構２４には最大加圧圧力５００Ｍｐａまで
加圧可能な油圧式の加圧装置を使用し、任意の圧力まで
加圧した。放電焼結用の直流電源には最大電圧３０Ｖ最
大電流２０００Ａの直流電源を使用し、これも同様に任
意の電圧／電流値で放電焼結させた。加圧時間および放
電焼結時間は３０分以内の時間で任意の時間に設定し
た。冷却媒体には任意の温度の水を使用した。
熱可能なメタルヒーターを使用し、任意の温度まで加熱
した。加圧機構２４には最大加圧圧力５００Ｍｐａまで
加圧可能な油圧式の加圧装置を使用し、任意の圧力まで
加圧した。放電焼結用の直流電源には最大電圧３０Ｖ最
大電流２０００Ａの直流電源を使用し、これも同様に任
意の電圧／電流値で放電焼結させた。加圧時間および放
電焼結時間は３０分以内の時間で任意の時間に設定し
た。冷却媒体には任意の温度の水を使用した。
【００１６】装飾部品として指輪、ピアス、イヤリン
グ、指輪、メガネフレーム、ペンダント、ネックレス、
ブレスレット、ブローチが製作できるように金型形状を
３次元形状に加工した圧粉体成形型１６と圧粉体加圧型
１８を使用し、これら装飾部品を製造した。
グ、指輪、メガネフレーム、ペンダント、ネックレス、
ブレスレット、ブローチが製作できるように金型形状を
３次元形状に加工した圧粉体成形型１６と圧粉体加圧型
１８を使用し、これら装飾部品を製造した。
【００１７】（比較例１−２７）本発明の比較例１−２
７として、実施例１−２７と全く同様にＰｔ−Ｃｕ−Ｎ
ｉ−Ｐ合金粉末、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金粉
末、Ｐｔ−Ｎｉ−Ｐ合金粉末、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合
金粉末を使用し、加圧放電焼結させた後に急冷させずに
徐冷して、指輪、ピアス、イヤリング、指輪、メガネフ
レーム、ペンダント、ネックレス、ブレスレット、ブロ
ーチからなる装飾部品を作製した。
７として、実施例１−２７と全く同様にＰｔ−Ｃｕ−Ｎ
ｉ−Ｐ合金粉末、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金粉
末、Ｐｔ−Ｎｉ−Ｐ合金粉末、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合
金粉末を使用し、加圧放電焼結させた後に急冷させずに
徐冷して、指輪、ピアス、イヤリング、指輪、メガネフ
レーム、ペンダント、ネックレス、ブレスレット、ブロ
ーチからなる装飾部品を作製した。
【００１８】実施例１−２７で得られた表面をアモルフ
ァス合金からなる表面改質層に改質処理させた装飾部品
である指輪、ピアス、イヤリング、指輪、メガネフレー
ム、ペンダント、ネックレス、ブレスレット、ブローチ
の結晶性、耐蝕性、硬度の評価を行った。また同様に、
比較例１−２７で得られた装飾部品である指輪、ピア
ス、イヤリング、指輪、メガネフレーム、ペンダント、
ネックレス、ブレスレット、ブローチの結晶性、硬度の
評価を行った。装飾部品の組成は合金粉末の状態で、予
めＩＣＰ発光分析を行って組成を特定しておいた。結晶
性はＸ線回折（θ−２θ法）により測定を行いアモルフ
ァス合金特有のブロ−ドなピ−クを示したものをアモル
ファス合金として合格とし、結晶ピ−クが観察されたも
のは結晶質と判定し不合格とした。耐蝕性はＣＡＳＳ試
験溶液に４８時間浸漬を行い腐蝕が全く発生しないもの
を合格とした。硬度はビッカ−ス硬度計により測定し負
荷荷重１００ｇｆでビッカ−ス硬度Ｈｖ＝５００以上を
合格とした。これら３項目ともを合格したものを総合評
価で合格とした。これら装飾部品の合金組成と評価試験
結果を表１と表２に示す。表１に実施例１−２７の、表
２に比較例１−２７の評価結果を示す。
ァス合金からなる表面改質層に改質処理させた装飾部品
である指輪、ピアス、イヤリング、指輪、メガネフレー
ム、ペンダント、ネックレス、ブレスレット、ブローチ
の結晶性、耐蝕性、硬度の評価を行った。また同様に、
比較例１−２７で得られた装飾部品である指輪、ピア
ス、イヤリング、指輪、メガネフレーム、ペンダント、
ネックレス、ブレスレット、ブローチの結晶性、硬度の
評価を行った。装飾部品の組成は合金粉末の状態で、予
めＩＣＰ発光分析を行って組成を特定しておいた。結晶
性はＸ線回折（θ−２θ法）により測定を行いアモルフ
ァス合金特有のブロ−ドなピ−クを示したものをアモル
ファス合金として合格とし、結晶ピ−クが観察されたも
のは結晶質と判定し不合格とした。耐蝕性はＣＡＳＳ試
験溶液に４８時間浸漬を行い腐蝕が全く発生しないもの
を合格とした。硬度はビッカ−ス硬度計により測定し負
荷荷重１００ｇｆでビッカ−ス硬度Ｈｖ＝５００以上を
合格とした。これら３項目ともを合格したものを総合評
価で合格とした。これら装飾部品の合金組成と評価試験
結果を表１と表２に示す。表１に実施例１−２７の、表
２に比較例１−２７の評価結果を示す。
【００１９】
【表１】
【００２０】
【表２】
【００２１】表１から明らかなように、実施例１−２７
である各種合金組成の指輪、ピアス、イヤリング、指
輪、メガネフレーム、ペンダント、ネックレス、ブレス
レット、ブローチなどの装飾部品の全てがＸ線回折の結
果からアモルファス特有のブロードなピークを示し（Ｘ
線回折のピークは図示しない）結晶性はアモルファスで
あった。耐蝕性の評価ではＣＡＳＳ試験後も腐蝕は全く
発生せず合格であった。硬度の評価では実施例の全てで
ビッカース硬度がＨｖ＝６５０以上で合格であり、表面
がアモルファス合金層に表面改質処理されていることが
確認された。従って、実施例１−２７の総合評価は全て
合格であった。
である各種合金組成の指輪、ピアス、イヤリング、指
輪、メガネフレーム、ペンダント、ネックレス、ブレス
レット、ブローチなどの装飾部品の全てがＸ線回折の結
果からアモルファス特有のブロードなピークを示し（Ｘ
線回折のピークは図示しない）結晶性はアモルファスで
あった。耐蝕性の評価ではＣＡＳＳ試験後も腐蝕は全く
発生せず合格であった。硬度の評価では実施例の全てで
ビッカース硬度がＨｖ＝６５０以上で合格であり、表面
がアモルファス合金層に表面改質処理されていることが
確認された。従って、実施例１−２７の総合評価は全て
合格であった。
【００２２】これらに対し、表２から明らかなように実
施例１−２７と同一組成で、加圧放電焼結させた後に急
冷させずに徐冷して指輪、ピアス、イヤリング、指輪、
メガネフレーム、ペンダント、ネックレス、ブレスレッ
ト、ブローチからなる装飾部品を作製した比較例１−２
７では、結晶性の評価では全ての組成で結晶質であり、
装飾部品の表面がアモルファス合金層に表面改質処理さ
れていない。耐蝕性の評価では、Ｃｕを含有しないＰｔ
−Ｎｉ−Ｐ合金およびＰｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合金ではＣ
ＡＳＳ試験後も腐蝕は全く発生せず合格であったが、Ｃ
ｕを含有するＰｔ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金およびＰｔ−Ｐ
ｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金では腐蝕が発生し不合格であっ
た。硬度の評価では比較例の全てでビッカ−ス硬度がＨ
ｖ＝３７０以下で不合格であった。従って、比較例１−
２７の総合評価は全て不合格であった。
施例１−２７と同一組成で、加圧放電焼結させた後に急
冷させずに徐冷して指輪、ピアス、イヤリング、指輪、
メガネフレーム、ペンダント、ネックレス、ブレスレッ
ト、ブローチからなる装飾部品を作製した比較例１−２
７では、結晶性の評価では全ての組成で結晶質であり、
装飾部品の表面がアモルファス合金層に表面改質処理さ
れていない。耐蝕性の評価では、Ｃｕを含有しないＰｔ
−Ｎｉ−Ｐ合金およびＰｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合金ではＣ
ＡＳＳ試験後も腐蝕は全く発生せず合格であったが、Ｃ
ｕを含有するＰｔ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金およびＰｔ−Ｐ
ｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金では腐蝕が発生し不合格であっ
た。硬度の評価では比較例の全てでビッカ−ス硬度がＨ
ｖ＝３７０以下で不合格であった。従って、比較例１−
２７の総合評価は全て不合格であった。
【００２３】装飾部品として実施例１−２７では指輪、
ピアス、イヤリング、指輪、メガネフレーム、ペンダン
ト、ネックレス、ブレスレット、ブローチを具体例にあ
げて説明したが、装飾部品はこれらに限らず、タイピ
ン、ボタン、カフスボタン、アンクレットなど、どのよ
うな装飾部品を使用しても実施例１−２７と同様な効果
が得られる。
ピアス、イヤリング、指輪、メガネフレーム、ペンダン
ト、ネックレス、ブレスレット、ブローチを具体例にあ
げて説明したが、装飾部品はこれらに限らず、タイピ
ン、ボタン、カフスボタン、アンクレットなど、どのよ
うな装飾部品を使用しても実施例１−２７と同様な効果
が得られる。
【００２４】実施例１−２７では加圧放電焼結させると
きの不活性ガス雰囲気としてＡｒを用いたが、Ａｒに限
らずＨｅ、Ｎｅなどを使用してもかまわない。重要なこ
とはＰｔを含む合金粉体が酸化、窒化、炭化することを
防止することである。また実施例１−２７では圧力は
６．５ＭＰａの減圧雰囲気としたが、圧力は加圧放電焼
結させるための放電が発生可能な圧力であれば、任意の
圧力の減圧雰囲気でもよい。
きの不活性ガス雰囲気としてＡｒを用いたが、Ａｒに限
らずＨｅ、Ｎｅなどを使用してもかまわない。重要なこ
とはＰｔを含む合金粉体が酸化、窒化、炭化することを
防止することである。また実施例１−２７では圧力は
６．５ＭＰａの減圧雰囲気としたが、圧力は加圧放電焼
結させるための放電が発生可能な圧力であれば、任意の
圧力の減圧雰囲気でもよい。
【００２５】
【発明の効果】以上述べてきたように本発明によれば、
Ｐｔを含有する合金粉体を不活性ガス雰囲気中でメカニ
カルアロイ処理を行い、粒径１０μｍ以下の均一粒径粉
にした後に不活性ガス雰囲気中で装飾部品成型用金型に
均一粒径粉を入れ加圧成型しながら放電焼結させて合金
化させた後、合金が入った装飾部品成型用金型を急冷さ
せることにより、Ｐｔを含む合金からなる装飾部品の表
面をアモルファス合金層に表面改質処理させて耐衝撃に
よるキズが発生しない高硬度のＰｔを含む装飾性能の高
い装飾部品が達成されるのである。
Ｐｔを含有する合金粉体を不活性ガス雰囲気中でメカニ
カルアロイ処理を行い、粒径１０μｍ以下の均一粒径粉
にした後に不活性ガス雰囲気中で装飾部品成型用金型に
均一粒径粉を入れ加圧成型しながら放電焼結させて合金
化させた後、合金が入った装飾部品成型用金型を急冷さ
せることにより、Ｐｔを含む合金からなる装飾部品の表
面をアモルファス合金層に表面改質処理させて耐衝撃に
よるキズが発生しない高硬度のＰｔを含む装飾性能の高
い装飾部品が達成されるのである。
【図１】本発明の一実施例である装飾部品の構造を示す
断面模式図である。
断面模式図である。
【図２】本発明の一実施例である装飾部品の表面をアモ
ルファス合金層に表面改質処理するための装置構成を示
す模式図である。
ルファス合金層に表面改質処理するための装置構成を示
す模式図である。
２ Ｐｔを含有する合金からなる装飾部品
４ アモルファス合金層
６ 真空装置
８ ガス導入口
１０ ガス排気口
１２ Ｐｔを含む合金粉体
１４ 下部絶縁基材支持台
１６ 圧粉体成形型
１８ 圧粉体加圧型
２０ 上部絶縁基材支持台
２２ 側面部絶縁基材支持台
２４ 加圧機構
２６ 冷却媒体導入口
２８ 冷却媒体排出口
３０ 直流電源
３２ 加熱機構
Claims (3)
- 【請求項１】 Ｐｔを含有する合金の表面に硬化層を有
する装飾部品であって、前記硬化層がアモルファス合金
層である装飾部品。 - 【請求項２】 前記アモルファス合金層がＰｔ−Ｃｕ−
Ｎｉ−Ｐ合金、Ｐｔ−Ｐｄ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｐ合金、Ｐｔ
−Ｎｉ−Ｐ合金またはＰｔ−Ｐｄ−Ｎｉ−Ｐ合金のうち
のいずれかであることを特徴とする請求項１に記載の装
飾部品。 - 【請求項３】 真空装置内に載置した圧粉体成形型の内
部にＰｔを含む合金粉体を配置した後に圧粉体加圧型を
載置する工程と、前記真空装置内を真空排気した後に、
不活性ガスを導入した雰囲気中で前記圧粉体成形型と前
記圧粉体加圧型間を加圧させながら前記圧粉体成形型に
接地電位を、前記圧粉体加圧型に陽極電位を印可するこ
とにより放電させて、前記Ｐｔを含む合金粉体を加圧放
電焼結することにより合金化させて合金を得る工程と、
前記圧粉体成形型と前記圧粉体加圧型間への加圧と電位
の印可を停止した後に、前記圧粉体成形型と前記圧粉体
加圧型およびこれらの内部で前記合金を急冷させて前記
合金の表面をアモルファス合金層に改質処理させる工
程、とを有する装飾部品の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002061333A JP2003253356A (ja) | 2002-03-07 | 2002-03-07 | 装飾部品とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002061333A JP2003253356A (ja) | 2002-03-07 | 2002-03-07 | 装飾部品とその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003253356A true JP2003253356A (ja) | 2003-09-10 |
Family
ID=28670286
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002061333A Pending JP2003253356A (ja) | 2002-03-07 | 2002-03-07 | 装飾部品とその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003253356A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005270479A (ja) * | 2004-03-26 | 2005-10-06 | Citizen Watch Co Ltd | 金色被膜を有する装飾品およびその製造方法 |
| WO2008041344A1 (fr) * | 2006-09-29 | 2008-04-10 | Kyocera Corporation | MatÉriau composite et article dÉcoratif |
| JP2008106343A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-05-08 | Kyocera Corp | 複合材料および装飾品 |
-
2002
- 2002-03-07 JP JP2002061333A patent/JP2003253356A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005270479A (ja) * | 2004-03-26 | 2005-10-06 | Citizen Watch Co Ltd | 金色被膜を有する装飾品およびその製造方法 |
| JP4504059B2 (ja) * | 2004-03-26 | 2010-07-14 | シチズンホールディングス株式会社 | 金色被膜を有する装飾品 |
| WO2008041344A1 (fr) * | 2006-09-29 | 2008-04-10 | Kyocera Corporation | MatÉriau composite et article dÉcoratif |
| JP2008106286A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-05-08 | Kyocera Corp | 複合材料および装飾品 |
| JP2008106343A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-05-08 | Kyocera Corp | 複合材料および装飾品 |
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