JP2002275605A - 貴金属装飾部品とその製造方法および貴金属装飾部品の製造装置 - Google Patents

貴金属装飾部品とその製造方法および貴金属装飾部品の製造装置

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JP2002275605A
JP2002275605A JP2001081989A JP2001081989A JP2002275605A JP 2002275605 A JP2002275605 A JP 2002275605A JP 2001081989 A JP2001081989 A JP 2001081989A JP 2001081989 A JP2001081989 A JP 2001081989A JP 2002275605 A JP2002275605 A JP 2002275605A
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noble metal
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metal decorative
metal alloy
cooling
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Yoshitsugu Shibuya
義継 渋谷
Seiichi Hiroe
誠一 廣江
Atsushi Sato
佐藤  惇司
Masahiro Sato
雅浩 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高硬度でキズのつきにくいPtを含む貴金属
装飾部品とその製造方法および貴金属装飾部品の製造装
置を提供すること。 【解決手段】 Ptを含む貴金属装飾部品の表面にアモ
ルファス合金を主体とする硬化層を形成させることによ
り、耐衝撃によるキズが発生しない高硬度の貴金属装飾
部品が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に硬化層を有
しPtを含有する貴金属装飾部品とその製造方法および
貴金属装飾部品の製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】時計ケ−ス、時計バンド、時計ベゼル、
ピアス、イヤリング、指輪、メガネフ−ム、ペンダン
ト、ネックレス、ブレスレット、ブロ−チなどの装飾部
品にはAu、Ag、Pd、Ptなどの軟質貴金属材料が
使用されているが、使用中のキズ発生などによる外観品
質の低下が大きな問題として指摘されている。これは主
に、軟質貴金属材料自身の表面硬度がビッカ−ス硬度で
Hv=200程度の低硬度であることに起因するもので
あり、解決を目指して種々の硬化処理が試みられてい
る。
【0003】軟質貴金属材料の硬化方法には、軟質貴金
属材料表面に被膜を被履形成する方法と軟質貴金属材料
自身を硬化する方法がある。
【0004】軟質貴金属材料表面に被膜を被覆形成する
方法には、湿式メッキ、イオンプレ−ティングなどの手
法があげられる。特に時計外装部品では、貴金属元素で
あるRhメッキ、Pdメッキ、Auメッキなどが広く行
われているが、いずれのメッキ被膜も軟らかく使用中の
キズが解消するまでには至っていない。またイオンプレ
−ティングではPt膜、Rh膜などを被覆形成する手法
があげられるが、これらPt膜、Rh膜などのイオンプ
レ−ティング被膜もメッキ被膜と同様に軟らかく、また
密着性に難点があり剥離が発生しやすいという欠点があ
り、いずれも膜剥離問題に対しては完全に解決するまで
には至っていない。
【0005】軟質基材自身を硬化する方法としては貴金
属元素に、他の金属元素を添加し合金化させ貴金属材料
自身を硬化させる方法があるが、Auの場合ではCu、
Agを添加した18K、24Kなどの合金でもビッカ−
ス硬度はさほど上昇せず、また、Pd、PtなどにC
u、Ni、Pなどを添加し合金化させた場合でも同様に
ビッカ−ス硬度はさほど上昇しない。従って、使用中に
発生するキズが解消するまでには至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、使用
中に傷が発生しない高硬度の装飾部品、特にPtを含む
貴金属装飾部品とその製造方法および貴金属装飾部品の
製造装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の貴金属装飾部品
は、貴金属合金材料の表面に硬化層を有する貴金属装飾
部品であって、その硬化層がアモルファス合金を主体と
する硬化層であることを特徴とする。貴金属合金材料は
Ptを含有することが好ましい。また硬化層はPtを含
有することを好ましく、さらに硬化層はPt−Cu−N
i−P系合金、Pt−Pd−Cu−Ni−P系合金、P
t−Ni−P系合金またはPt−Pd−Ni−P系合金
のいずれかであることが好ましい。貴金属装飾部品は、
時計ケ−ス、時計バンド、時計ベゼル、ピアス、イヤリ
ング、指輪、メガネフレ−ム、ペンダント、ネックレ
ス、ブレスレット、ブロ−チであることが好ましい。
【0008】本発明の貴金属装飾部品の製造方法は、真
空装置内に貴金属合金材料を配置する工程と、真空装置
内を真空排気した後に不活性ガスを導入した雰囲気中で
貴金属合金材料の表面を加熱手段により加熱し表面のみ
を溶融させる工程と、表面のみが前記加熱手段により溶
融させられた貴金属合金材料の表面を冷却媒体により急
冷させる工程とを有することを特徴とする。加熱手段
は、高周波誘導加熱または電子ビ−ム、レ−ザ−光など
の光線照射であることが好ましい。また冷却媒体は、
水、液体窒素またはエチレングリコ−ルのいずれかであ
ることが好ましい。
【0009】本発明の貴金属装飾部品の製造装置は、ガ
ス導入口とガス排気口を備え内部が真空排気される真空
装置と、前記真空装置とゲ−トバルブで接続されてガス
導入口とガス排気口と冷却媒体導入口と冷却媒体排出口
を備えた冷却室と、前記装置内部に設けられて貴金属合
金材料を載置させる支持台と、前記支持台の近傍あるい
は外部に設けられて前記支持台上に載置された前記貴金
属合金材料を加熱させる加熱手段と、前記冷却室内部に
設けられて前記真空装置とゲ−トバルブを挟んで前記支
持台の鉛直下方部に設けられて冷却媒体により前記貴金
属合金材料を急冷させる冷却容器とを備えたことを特徴
とする。加熱手段は、高周波誘導加熱または電子ビ−
ム、レ−ザ−光などの光線照射であることが好ましい。
また冷却媒体は、水、液体窒素またはエチレングリコ−
ルのいずれかであることが好ましい。
【0010】具体的には、Ptを含有するPt−Cu−
Ni−P系合金、Pt−Pd−Cu−Ni−P系合金、
Pt−Ni−P系合金またはPt−Pd−Ni−P系合
金のいずれか、からなる時計ケ−ス、時計バンド、時計
ベゼル、ピアス、イヤリング、指輪、メガネフレ−ム、
ペンダント、ネックレス、ブレスレット、ブロ−チなど
の貴金属合金材料の表面にアモルファス合金を主体とす
る硬化層を形成させることである。
【0011】上記目的を達成するために、本発明の貴金
属合金材料の表面にアモルファス合金を主体とする硬化
層を形成させる製造方法は、真空装置内に貴金属装飾部
品を配置する工程と、真空排気した後に不活性ガスを導
入した雰囲気中で貴金属装飾部品の表面のみを加熱手段
により溶融させる工程と、冷却媒体により貴金属装飾部
品の表面を急冷させる工程とからなる工程を経ることに
よりアモルファス合金を主体とする硬化層を形成させる
ことを特徴とするものである。
【0012】具体的には、Ptを含有するPt−Cu−
Ni−P系合金、Pt−Pd−Cu−Ni−P系合金、
Pt−Ni−P系合金またはPt−Pd−Ni−P系合
金のいずれか、からなる時計ケ−ス、時計バンド、時計
ベゼル、ピアス、イヤリング、指輪、メガネフレ−ム、
ペンダント、ネックレス、ブレスレット、ブロ−チなど
の貴金属合金材料の表面のみを不活性ガス雰囲気中で高
周波誘導加熱またはレ−ザ−光、電子ビ−ムなどの光線
照射により加熱した後、水、液体窒素、エチレングリコ
−ル中に浸漬させて急冷させることで、貴金属合金材料
の表面に高硬度のアモルファス合金を主体とする硬化層
を形成させることが可能となる。
【0013】また、本発明の貴金属合金材料の表面にア
モルファス合金を主体とする硬化層を形成させる貴金属
装飾部品の製造装置は、ガス導入口とガス排気口を備え
内部が真空排気される装置と、前記装置内部に設けられ
て貴金属合金材料を載置させる支持台と、前記支持台の
近傍または外部に設けられて前記支持台上に載置された
前記貴金属合金材料を高周波誘導加熱または光線照射な
どにより加熱させる加熱手段と、前記装置内部の前記支
持台の鉛直下方部に設けられて水、液体窒素、エチレン
グリコ−ルなどの冷却媒体により前記貴金属合金材料を
急冷させる容器とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0014】(作用)アモルファス合金を主体とする硬
化層は各種あるが、その特徴はいずれも酸やアルカリに
対して長時間の浸漬でも腐蝕が全く発生せず、機械的強
度が高いことである。さらにアモルファス合金の持つ特
徴として高鏡面性が挙げられる。そこで、Ptを含有す
るPt−Cu−Ni−P系合金、Pt−Pd−Cu−N
i−P系合金、Pt−Ni−P系合金またはPt−Pd
−Ni−P系合金のいずれか、からなる貴金属合金材料
を使用し、あらかじめ、時計ケ−ス、時計バンド、時計
ベゼル、ピアス、イヤリング、指輪、メガネフレ−ム、
ペンダント、ネックレス、ブレスレット、ブロ−チなど
の所望の形状に作製後、不活性ガス雰囲気中で高周波誘
導加熱またはレ−ザ−光、電子ビ−ムなどの光線照射に
より加熱した後、水、液体窒素、エチレングリコ−ル中
に浸漬させて急冷させることで、Ptを含む貴金属合金
材料の表面に高硬度のアモルファス合金を主体とする硬
化層が形成され、耐衝撃によるキズが発生しない高硬度
の貴金属装飾部品が達成されるのである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の貴金属装飾部品は、Pt
を含有するPt−Cu−Ni−P系合金、Pt−Pd−
Cu−Ni−P系合金、Pt−Ni−P系合金またはP
t−Pd−Ni−P系合金のいずれか、からなる時計ケ
−ス、時計バンド、時計ベゼル、ピアス、イヤリング、
指輪、メガネフレ−ム、ペンダント、ネックレス、ブレ
スレット、ブロ−チなどの貴金属合金材料の表面に硬化
層を有する貴金属装飾部品であって、その硬化層がアモ
ルファス合金を主体とする硬化層であることを特徴とす
るものである。
【0016】本発明の貴金属装飾部品の製造方法は、真
空装置内に貴金属合金材料を配置し、真空装置内を真空
排気した後に不活性ガスを導入した雰囲気中で貴金属合
金材料の表面を高周波誘導加熱または電子ビ−ム、レ−
ザ−光などの光線照射により加熱し表面のみを溶融させ
た後、貴金属合金材料を水、液体窒素またはエチレング
リコ−ルなどの冷却媒中に浸漬させて急冷させることで
貴金属合金材料の表面にアモルファス合金を主体とする
硬化層が形成された貴金属装飾部品が達成されることを
特徴とする。
【0017】本発明の貴金属装飾部品の製造装置は、ガ
ス導入口とガス排気口を備え内部が真空排気可能となっ
ている真空装置とゲ−トバルブで接続されてガス導入口
とガス排気口と冷却媒体導入口と冷却媒体排出口を備え
た冷却室から構成され、真空装置内部には貴金属合金材
料を載置させる支持台が設けられてあり、貴金属合金材
料を加熱するための加熱手段は高周波コイルの場合には
支持台の近傍に配置され、電子ビ−ム、レ−ザ−光など
の光線照射の場合には真空装置の外部にそれぞれの加熱
手段が設けられている。冷却室の内部には、貴金属合金
材料を急冷させるための水、液体窒素またはエチレング
リコ−ルなどの冷却媒体が入れられた冷却容器が設けら
れていることを特徴とする。
【0018】(実施例1)本発明の第1の実施例を図1
および図2を用いて説明する。図1は貴金属合金材料2
の表面にアモルファス合金を主体とする硬化層4を形成
させた構造を示す断面模式図である。図2は貴金属合金
材料6を、表面にアモルファス合金を主体とする硬化層
が形成された貴金属装飾部品8にするための製造装置を
示す模式図である。ガス導入口14とガス排気口16を
備えた真空装置10の内部に部品支持台18を配置し、
この部品支持台18上に貴金属合金材料6を載置し、貴
金属合金材料6の外側に加熱手段として外部の高周波電
源と接続された高周波コイル20が配置されている。部
品支持台18は、中央部分で2分割されていて鉛直下方
に90°開閉することが可能な構造となっている。また
ゲ−トバルブ12を挟んで真空装置10の鉛直下方に
は、冷却媒体導入口26と冷却媒体排出口28とガス導
入口32とガス排気口34を備えた冷却室22が接続さ
れていて、冷却室22の内部には冷却容器24が配置さ
れ、その内部には冷却媒体導入口26を通じて冷却媒体
30が入れられている。
【0019】以下に、表面にアモルファス合金を主体と
する硬化層を形成した貴金属装飾部品8の具体的な製造
方法を説明する。冷却室22内部の冷却容器24中に冷
却媒体導入口26を通じて冷却媒体30である水が導入
されている。またガス導入口32よりアルゴンガスが導
入され、ガス排気口34を調整することにより冷却室2
2の内部の圧力が常圧(大気圧)に保たれている。まず
真空装置10の内部の部品支持台18上に貴金属合金材
料6を載置した。次に真空装置10の内部をガス排気口
16を通じて残留ガス雰囲気の影響が排除される1×1
- 5 Torrまで高真空排気した後、ガス導入口1
4よりアルゴンガスを導入し圧力を10Torrに調整
した雰囲気中で部品支持台18上に載置された貴金属合
金材料6の表面のみを高周波コイル20により加熱し表
面のみを溶融させた後、高周波コイル20による加熱を
停止し、すばやくガス排気口16を開けて真空装置10
内部の雰囲気を常圧のアルゴンガス雰囲気とする。次い
で真空装置10と冷却室22を接続させているゲ−トバ
ルブ12を開き、2分割されている部品支持台18を鉛
直下方に90°開けて表面のみが溶融された貴金属合金
材料6を鉛直下方に落とす。鉛直下方に落とされた表面
のみが溶融された貴金属合金材料6は冷却媒体30であ
る水が導入された冷却室22中へ落下し、水中でその表
面が急冷される。冷却が完了した後、冷却媒体排出口2
8より冷却媒体30である水を排出させ、貴金属装飾部
品8を取り出した。
【0020】貴金属合金材料6には、Pd−Pt−Ni
−P系合金とPd−Pt−Cu−Ni−P系合金からな
る時計ケ−ス、時計バンド、時計ベゼル、指輪およびメ
ガネフレ−ムを使用した。
【0021】(比較例)本発明の比較例として、実施例
1と全く同じPd−Pt−Ni−P系合金とPd−Pt
−Cu−Ni−P系合金からなる時計ケ−ス、時計バン
ド、時計ベゼル、指輪およびメガネフレ−ムの表面に湿
式メッキ法によりPdメッキ膜とイオンプレ−ティング
法によりPt膜を形成させた。
【0022】実施例1で得られた貴金属装飾部品である
時計ケ−ス、時計バンド、時計ベゼル、指輪およびメガ
ネフレ−ムの結晶性、密着性、硬度の評価を行った。ま
た同様に、比較例で得られた貴金属装飾部品である時計
ケ−ス、時計バンド、時計ベゼル、指輪およびメガネフ
レ−ムの結晶性、密着性、硬度の評価を行った。貴金属
合金材料は予めICP発光分析を行い組成を特定してお
いたものを使用した。結晶性はX線回折(θ−2θ法)
により測定を行いアモルファス合金特有のブロ−ドなピ
−クを示したものをアモルファス合金として合格とし、
結晶ピ−クが観察されたものは結晶質と判定し不合格と
した。密着性は引っかき試験を行い剥離開始荷重を測定
し剥離開始荷重400gf以上を合格とした。硬度はビ
ッカ−ス硬度計により測定し負荷荷重100gfでビッ
カ−ス硬度Hv=500以上を合格とした。これら3項
目を全て合格したものを総合評価で合格とした。これら
貴金属合金の組成と評価試験結果を表1に示す。試料番
号1から10までが実施例、試料番号11から30まで
が実施例である。
【0023】
【表1】
【0024】表1から明らかなように、実施例であるP
d5原子%−Pt70原子%−Cu5原子%−Ni5原
子%−P15原子%組成、Pd5原子%−Pt65原子
%−Cu5原子%−Ni10原子%−P15原子%組
成、Pd5原子%−Pt65原子%−Cu5原子%−N
i5原子%−P20原子%組成、Pd5原子%−Pt6
0原子%−Cu5原子%−Ni10原子%−P20原子
%組成、Pd5原子%−Pt75原子%−Ni5原子%
−P15原子%組成、Pd5原子%−Pt70原子%−
Ni10原子%−P15原子%組成、Pd5原子%−P
t65原子%−Ni15原子%−P15原子%組成、P
d5原子%−Pt70原子%−Ni5原子%−P20原
子%組成、Pd5原子%−Pt65原子%−Ni10原
子%−P20原子%組成、Pd5原子%−Pt60原子
%−Ni15原子%−P20原子%組成の10組成から
なる時計ケ−ス、時計バンド、時計ベゼル、指輪および
メガネフレ−ムなどの貴金属装飾部品の表面にアモルフ
ァス合金を主体とする硬化層が形成されていることが確
認された。これらの全てがX線回折の結果から結晶性は
アモルファス特有のブロ−ドなピ−クを示し(X線回折
のピ−クは図示しない)アモルファスであった。密着性
の評価ではいずれの組成とも引っかき試験後に剥離は発
生しなかった。また硬度の評価ではビッカ−ス硬度がH
v=590以上であった。従って、総合評価は合格であ
った。
【0025】これらに対し、実施例1と全く同じ組成、
同じ貴金属装飾部品の表面にPdメッキ膜とPt膜を形
成させた比較例では、結晶性の評価では全ての組成でア
モルファスであったが、密着性の評価では引っかき試験
による剥離開始荷重が350gf以下と低く、硬度の評
価でもビッカ−ス硬度がHv=380以下と低い値とな
っている。従って、比較例では全て総合評価は不合格で
あった。
【0026】(実施例2)本発明の第2の実施例を図3
を用いて説明する。図3は実施例1とは異なった方法に
より貴金属合金材料6の表面にアモルファス合金を主体
とする硬化層が形成された貴金属装飾部品8にするため
の製造装置を示す模式図である。ガス導入口42とガス
排気口44を備えた真空装置36の内部に部品支持台4
6を配置し、この部品支持台46上に貴金属合金材料6
を載置してあり、部品支持台46は、中央部分で2分割
されていて鉛直下方に90°開閉することが可能な構造
となっている。貴金属合金材料6を加熱するための手段
として、真空装置36の外部に電子ビ−ム発生装置48
が配置され、電子ビ−ム発生装置48により生成された
電子ビ−ムを石英からなる窓40を通じて真空装置36
の内部に導入し、貴金属合金材料6を加熱させる構成と
なっている。またゲ−トバルブ38を挟んで真空装置3
6の鉛直下方には、冷却媒体導入口54と冷却媒体排出
口56とガス導入口60とガス排気口62を備えた冷却
室50が接続されていて、冷却室50の内部には冷却容
器52が配置され、その内部には冷却媒体導入口54を
通じて冷却媒体58が入れられている。
【0027】以下に、表面にアモルファス合金を主体と
する硬化層を形成した貴金属装飾部品8の具体的な製造
方法を説明する。冷却室50内部の冷却容器52中に冷
却媒体導入口54を通じて冷却媒体58である液体窒素
が導入されている。またガス導入口60よりヘリウムガ
スが導入され、ガス排気口62を調整することにより冷
却室50の内部の圧力が常圧に保たれている。まず真空
装置36の内部の部品支持台46上に貴金属合金材料6
を載置した。次に真空装置36の内部をガス排気口44
を通じて残留ガス雰囲気の影響が排除される1×10
- 5 Torrまで高真空排気した後、ガス導入口42
よりヘリウムガスを導入し圧力を1Torrに調整した
雰囲気中に電子ビ−ム発生装置48により生成された電
子ビ−ムを石英からなる窓40を通じて真空装置36の
内部に導入し、部品支持台46上に載置された貴金属合
金材料6の表面のみを加熱し表面のみを溶融させた後、
電子ビ−ムによる加熱を停止し、すばやくガス排気口4
4を開けて真空装置36内部の雰囲気を常圧のヘリウム
ガス雰囲気とする。次いで真空装置36と冷却室50を
接続させているゲ−トバルブ38を開き、2分割されて
いる部品支持台46を鉛直下方に90°開けて表面のみ
が溶融された貴金属合金材料6を鉛直下方に落とす。鉛
直下方に落とされた表面のみが溶融された貴金属合金材
料6は冷却媒体58である液体窒素が導入された冷却室
50中へ落下し、液体窒素中でその表面が急冷される。
冷却が完了した後、冷却媒体排出口56より冷却媒体5
8である液体窒素を排出させ、貴金属装飾部品8を取り
出した。
【0028】本実施例では貴金属合金材料6には、Pt
−Ni−P系合金からなるペンダント、ピアス、イヤリ
ングを使用した。電子ビ−ムの照射条件はエネルギ−2
0〜100keV、パルス幅10〜200nsの範囲内
で任意に調整した。
【0029】本実施例では、ペンダント、ピアス、イヤ
リングからなる貴金属合金材料に到達した電子ビ−ムエ
ネルギ−を直ちに熱エネルギ−に変換して貴金属合金材
料の表面のみを加熱活性化し表面のみを溶融させるた
め、ビ−ムエネルギ−、パルス幅を任意の値に調整した
ので、加熱され溶融する領域は表面近傍に限られ、さら
にパルス照射のために貴金属合金材料の内部の温度はほ
とんど上昇せず貴金属合金材料としての特性はほとんど
影響を受けずに表面に硬化層を形成させる処理が可能で
あった。
【0030】実施例2で得られた貴金属装飾部品である
ペンダント、ピアス、イヤリングの結晶性、密着性、硬
度の評価を行った。貴金属合金材料は予めICP発光分
析を行い組成を特定しておいたものを使用した。結晶性
はX線回折(θ−2θ法)により測定を行いアモルファ
ス合金特有のブロ−ドなピ−クを示したものをアモルフ
ァス合金として合格とし、結晶ピ−クが観察されたもの
は結晶質と判定し不合格とした。密着性は引っかき試験
を行い剥離開始荷重を測定し剥離開始荷重400gf以
上を合格とした。硬度はビッカ−ス硬度計により測定し
負荷荷重100gfでビッカ−ス硬度Hv=500以上
を合格とした。これら3項目を全て合格したものを総合
評価で合格とした。これら貴金属合金の組成と評価試験
結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】表2から明らかなように、実施例であるP
t80原子%−Ni5原子%−P15原子%組成、Pt
75原子%−Ni10原子%−P15原子%組成、Pt
70原子%−Ni15原子%−P15原子%組成、Pt
75原子%−Ni5原子%−P20原子%組成、Pt7
0原子%−Ni10原子%−P20原子%組成、Pt6
5原子%−Ni15原子%−P20原子%組成、Pt7
0原子%−Ni5原子%−P25原子%組成、Pt65
原子%−Ni10原子%−P25原子%組成、Pt60
原子%−Ni15原子%−P25原子%組成の9組成か
らなるペンダント、ピアス、イヤリングなどの貴金属装
飾部品の表面にアモルファス合金を主体とする硬化層が
形成されていることが確認された。これらの全てがX線
回折の結果から結晶性はアモルファス特有のブロ−ドな
ピ−クを示し(X線回折のピ−クは図示しない)アモル
ファスであった。密着性の評価ではいずれの組成とも引
っかき試験後に剥離は発生しなかった。また硬度の評価
ではビッカ−ス硬度がHv=660以上であった。従っ
て、総合評価は合格であった。
【0033】(実施例3)本発明の第3の実施例を図4
を用いて説明する。図4は実施例1とは異なった方法に
より貴金属合金材料6の表面にアモルファス合金を主体
とする硬化層が形成された貴金属装飾部品8にするため
の製造装置を示す模式図である。ガス導入口70とガス
排気口72を備えた真空装置64の内部に部品支持台7
4を配置し、この部品支持台74上に貴金属装飾部品6
を載置してあり、部品支持台74は、中央部分で2分割
されていて鉛直下方に90°開閉することが可能な構造
となっている。貴金属合金材料6を加熱するための手段
として、真空装置64の外部にレ−ザ−光源76が配置
され、レ−ザ−光源76からレ−ザ−光を発生させ、光
学系を使用して石英からなる窓68を通じて真空装置6
4の内部に導入し、貴金属合金材料6を加熱させる構成
となっている。またゲ−トバルブ66を挟んで真空装置
64の鉛直下方には、冷却媒体導入口82と冷却媒体排
出口84とガス導入口88とガス排気口90を備えた冷
却室78が接続されていて、冷却室78の内部には冷却
容器80が配置され、その内部には冷却媒体導入口82
を通じて冷却媒体86が入れられている。
【0034】以下に、表面にアモルファス合金を主体と
する硬化層を形成した貴金属装飾部品8の具体的な製造
方法を説明する。冷却室78内部の冷却容器80中に冷
却媒体導入口82を通じて冷却媒体86であるエチレン
グリコ−ルが導入されている。またガス導入口88より
アルゴンガスが導入され、ガス排気口90を調整するこ
とにより冷却室78の内部の圧力が常圧に保たれてい
る。まず真空装置64の内部の部品支持台74上に貴金
属合金材料6を載置した。次に真空装置64の内部をガ
ス排気口72を通じて残留ガス雰囲気の影響が排除され
る1×10- 5Torrまで高真空排気した後、ガス導
入口70よりアルゴンガスを導入し圧力を5Torrに
調整した雰囲気中にレ−ザ−光源76からレ−ザ−光を
発生させ、光学系を使用して石英からなる窓68を通じ
て真空装置64の内部に導入し、部品支持台74上に載
置された貴金属合金材料6の表面のみを加熱し表面のみ
を溶融させた後、レ−ザ−光による加熱を停止し、すば
やくガス排気口72を開けて真空装置64内部の雰囲気
を常圧のアルゴンガス雰囲気とする。次いで真空装置6
4と冷却室78を接続させているゲ−トバルブ66を開
き、2分割されている部品支持台74を鉛直下方に90
°開けて表面のみが溶融された貴金属合金材料6を鉛直
下方に落とす。鉛直下方に落とされた表面のみが溶融さ
れた貴金属合金材料6は冷却媒体86である水が導入さ
れた冷却室78中へ落下し、エチレングリコ−ル中でそ
の表面が急冷される。冷却が完了した後、冷却媒体排出
口84より冷却媒体86であるエチレングリコ−ルを排
出させ、貴金属装飾部品8を取り出した。
【0035】本実施例では貴金属合金材料6には、Pt
−Cu−Ni−P系合金からなるブロ−チ、ブレスレッ
ト、ネックレスを使用した。また貴金属装飾部品材料に
はPt−Cu−Ni−P系合金を使用した。レ−ザ−光
源には波長193nmのArFエキシマレ−ザ−を使用
した。ArFエキシマレ−ザ−の照射条件は平均出力2
0〜100W、パルス幅10〜20ns、パルス繰り返
し数10〜200ppsの範囲内で任意に調整した。
【0036】本実施例では、ブロ−チ、ブレスレット、
ネックレスからなる貴金属装飾部品に到達したレ−ザ−
エネルギ−を直ちに熱エネルギ−に変換して部品表面を
加熱活性化し表面だけを溶融させるが、このときにレ−
ザ−出力、パルス幅、パルス繰り返し数を任意の値に調
整したので、加熱され溶融する領域は表面近傍に限ら
れ、さらにパルス照射のために貴金属装飾部品の温度は
ほとんど上昇せず貴金属合金材料としての特性はほとん
ど影響を受けずに表面に硬化層を形成させる処理が可能
であった。
【0037】実施例3で得られた貴金属装飾部品である
ブロ−チ、ブレスレット、ネックレスの結晶性、密着
性、硬度の評価を行った。貴金属合金材料は予めICP
発光分析を行い組成を特定しておいたものを使用した。
結晶性はX線回折(θ−2θ法)により測定を行いアモ
ルファス合金特有のブロ−ドなピ−クを示したものをア
モルファス合金として合格とし、結晶ピ−クが観察され
たものは結晶質と判定し不合格とした。密着性は引っか
き試験を行い剥離開始荷重を測定し剥離開始荷重400
gf以上を合格とした。硬度はビッカ−ス硬度計により
測定し負荷荷重100gfでビッカ−ス硬度Hv=50
0以上を合格とした。これら3項目を全て合格したもの
を総合評価で合格とした。これら貴金属合金の組成と評
価試験結果を表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】表3から明らかなように、実施例であるP
t75原子%−Cu5原子%−Ni5原子%−P15原
子%組成、Pt70原子%−Cu5原子%−Ni10原
子%−P15原子%組成、Pt65原子%−Cu5原子
%−Ni15原子%−P15原子%組成、Pt70原子
%−Cu5原子%−Ni5原子%−P20原子%組成、
Pt65原子%−Cu5原子%−Ni10原子%−P2
0原子%組成、Pt60原子%−Cu5原子%−Ni1
5原子%−P20原子%組成、Pt65原子%−Cu5
原子%−Ni5原子%−P25原子%組成、Pt60原
子%−Cu5原子%−Ni10原子%−P25原子%組
成の8組成からなるブロ−チ、ブレスレット、ネックレ
スなどの貴金属装飾部品の表面にアモルファス合金を主
体とする硬化層が形成されていることが確認された。こ
れらの全てがX線回折の結果から結晶性はアモルファス
特有のブロ−ドなピ−クを示し(X線回折のピ−クは図
示しない)アモルファスであった。密着性の評価ではい
ずれの組成とも引っかき試験後に剥離は発生しなかっ
た。また硬度の評価ではビッカ−ス硬度がHv=580
以上であった。従って、総合評価は合格であった。
【0040】貴金属合金材料6の表面を加熱し表面のみ
を溶融させる工程の雰囲気として実施例1と実施例3で
はAr雰囲気、実施例3ではHe雰囲気を用いたが、N
e、Krなどでもよく、重要なことは貴金属合金材料を
構成する元素が酸化、窒化、炭化することを防止するこ
とであり、不活性ガス雰囲気に限らず真空雰囲気でもよ
い。またいずれの実施例とも減圧不活性ガス雰囲気であ
るが、真空装置内を残留ガス雰囲気の影響が排除される
1×10- 5 Torrまで高真空排気した後であれ
ば、Ar、He、Ne、Krの常圧雰囲気でもよい。
【0041】実施例3では貴金属合金材料の加熱手段と
してエキシマレ−ザ−を用いたが、エキシマレ−ザ−は
ArFに限らず、KrFエキシマレ−ザ−でもよく、レ
−ザ−光にはエキシマレ−ザ−に限らず、YAGレ−ザ
−など他のレ−ザ−光を用いてもよい。
【0042】貴金属合金材料の表面を加熱し表面のみを
溶融させる加熱手段として、実施例2では電子ビ−ムを
使用し、電子ビ−ムの照射条件はエネルギ−20〜10
0keV、パルス幅10〜200nsの範囲内で任意に
調整したが、この範囲の条件であればいずれの電子ビ−
ム照射条件でよい。実施例3では波長193nmのAr
Fエキシマレ−ザ−を使用し、ArFエキシマレ−ザ−
の照射条件は平均出力20〜100W、パルス幅10〜
20ns、パルス繰り返し数10〜200ppsの範囲
内で任意に調整したが、この範囲の条件であればいずれ
のレ−ザ−照射条件でよい。重要なことは表面温度が上
がりすぎて全体が溶融しないように、加熱し溶融する領
域を表面近傍に限定することである。このためレ−ザ−
出力、電子ビ−ムエネルギ−、パルス幅、パルス繰り返
し数を上記範囲内で任意に調整する必要がある。
【0043】貴金属装飾部品として実施例1では時計ケ
−ス、時計バンド、時計べゼル、指輪、メガネフレ−ム
を、実施例2ではペンダント、ピアス、イヤリングを実
施例3ではブロ−チ、ブレスレット、ネックレスを具体
例にあげて説明したが、貴金属装飾部品はこれらに限ら
ず、タイピン、ボタン、カフスボタン、アンクレットな
ど、どのような貴金属装飾部品を使用しても実施例と同
様な効果が得られる。
【0044】
【発明の効果】以上述べてきたように本発明によれば、
Ptを含有する貴金属合金材料で時計ケ−ス、時計バン
ド、時計ベゼル、ピアス、イヤリング、指輪、メガネフ
レ−ム、ペンダント、ネックレス、ブレスレット、ブロ
−チなどの所望の形状に作製後、貴金属合金材料の表面
を不活性ガス雰囲気中で高周波誘導加熱またはレ−ザ−
光、電子ビ−ムなどの光線照射により加熱した後、水、
液体窒素、エチレングリコ−ル中に浸漬させて急冷させ
ることで、Ptを含む貴金属合金材料の表面に高硬度の
アモルファス合金を主体とする硬化層が形成される。ま
た本発明によって得られた貴金属装飾部品は予め鏡面研
磨加工処理を施してあればアモルファス合金を主体とす
る硬化層形成後も鏡面が維持されるため、装飾性能の高
い貴金属装飾部品の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の貴金属装飾部品の実施形態を示す断面
図である。
【図2】本発明の貴金属装飾部品の製造装置の実施形態
を示す模式図である。
【図3】本発明の貴金属装飾部品の製造装置の実施形態
を示す模式図である。
【図4】本発明の貴金属装飾部品の製造装置の実施形態
を示す模式図である。
【符号の説明】
2 貴金属合金材料 4 アモルファス合金を主体とする硬化層 6 貴金属合金材料 8 貴金属装飾部品 10 真空装置 12 ゲ−トバルブ 14 ガス導入口 16 ガス排気口 18 部品支持台 20 高周波コイル 22 冷却室 24 冷却容器 26 冷却媒体導入口 28 冷却媒体排出口 30 冷却媒体 32 ガス導入口 34 ガス排気口 36 真空装置 38 ゲ−トバルブ 40 窓 42 ガス導入口 44 ガス排気口 46 部品支持台 48 電子ビ−ム発生装置 50 冷却室 52 冷却容器 54 冷却媒体導入口 56 冷却媒体排出口 58 冷却媒体 60 ガス導入口 62 ガス排気口 64 真空装置 66 ゲ−トバルブ 68 窓 70 ガス導入口 72 ガス排気口 74 部品支持台 76 レ−ザ−光源 78 冷却室 80 冷却容器 82 冷却媒体導入口 84 冷却媒体排出口 86 冷却媒体 88 ガス導入口 90 ガス排気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C22F 1/00 C22F 1/00 B 608 608 613 613 630 630C 673 673 682 682 692 692A (72)発明者 佐藤 雅浩 東京都西東京市田無町六丁目1番12号 シ チズン時計株式会社内 Fターム(参考) 3B114 AA01 HH00 JA00 JB00 4K044 AA01 AB05 AB06 BA06 BA08 BB01 BB17 BC06 BC09 CA44 CA48 CA57 CA71

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貴金属合金材料の表面に硬化層を有する
    貴金属装飾部品であって、前記硬化層がアモルファス合
    金を主体とする硬化層である貴金属装飾部品。
  2. 【請求項2】 前記貴金属合金材料がPtを含有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の貴金属装飾部品
  3. 【請求項3】 前記硬化層がPtを含有することを特徴
    とする請求項1に記載の貴金属装飾部品
  4. 【請求項4】 前記硬化層がPt−Cu−Ni−P系合
    金、Pt−Pd−Cu−Ni−P系合金、Pt−Ni−
    P系合金またはPt−Pd−Ni−P系合金のうちのい
    ずれかであることを特徴とする請求項1に記載の貴金属
    装飾部品。
  5. 【請求項5】 真空装置内に貴金属合金材料を配置する
    工程と、真空装置内を真空排気した後に不活性ガスを導
    入した雰囲気中で貴金属合金材料の表面を加熱手段によ
    り加熱し、表面のみを溶融させる工程と、表面のみが前
    記加熱手段により溶融させられた貴金属合金材料の表面
    を冷却媒体により急冷させる工程とを有する貴金属装飾
    部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記加熱手段が、高周波誘導加熱法であ
    ることを特徴とする請求項5に記載の貴金属装飾部品の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記加熱手段が、電子ビ−ム、レ−ザ−
    光などの光線照射法であることを特徴とする請求項5に
    記載の貴金属装飾部品の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記冷却媒体が、水、液体窒素またはエ
    チレングリコ−ルのうちのいずれかであることを特徴と
    する請求項5に記載の貴金属装飾部品の製造方法。
  9. 【請求項9】 ガス導入口とガス排気口を備え、内部が
    真空排気される真空装置と、前記真空装置とゲ−トバル
    ブで接続されてガス導入口とガス排気口と冷却媒体導入
    口と冷却媒体排出口とを備えた冷却室と、前記真空装置
    内部に有し、貴金属合金材料を載置させる支持台と、前
    記支持台の近傍あるいは外部に有し、前記支持台上に載
    置された前記貴金属合金材料を加熱させる加熱手段と、
    前記冷却室内部に有し、前記真空装置とゲ−トバルブを
    挟んで前記支持台の鉛直下方部に有する冷却媒体により
    前記貴金属合金材料を急冷させる冷却容器とを有する貴
    金属装飾部品の製造装置。
  10. 【請求項10】 前記加熱手段が、高周波誘導加熱法で
    あることを特徴とする請求項9に記載の貴金属装飾部品
    の製造装置。
  11. 【請求項11】 前記加熱手段が、電子ビ−ム、レ−ザ
    −光などの光線照射法であることを特徴とする請求項9
    に記載の貴金属装飾部品の製造装置。
  12. 【請求項12】 前記冷却媒体が、水、液体窒素または
    エチレングリコ−ルのうちのいずれかであることを特徴
    とする請求項9に記載の貴金属装飾部品の製造装置。
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