JP2003251798A - 画像形成方法、印刷物及び記録装置 - Google Patents

画像形成方法、印刷物及び記録装置

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JP2003251798A
JP2003251798A JP2002060200A JP2002060200A JP2003251798A JP 2003251798 A JP2003251798 A JP 2003251798A JP 2002060200 A JP2002060200 A JP 2002060200A JP 2002060200 A JP2002060200 A JP 2002060200A JP 2003251798 A JP2003251798 A JP 2003251798A
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JP2002060200A
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English (en)
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Toshiyuki Takabayashi
敏行 高林
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、あらゆる記録材料に対し、
文字品質に優れ、色混じりの発生がなく、高精細な画像
を記録することができ、かつ印刷物のしわやカールの発
生が無いインクジェット記録方法による画像形成方法、
印刷物及び記録装置を提供することにある。 【解決手段】 選択的にインク滴の吐出制御可能なノズ
ルを有する記録ヘッドで、活性光線により硬化するイン
クを記録材料上に吐出する画像形成方法において、光重
合性化合物として少なくとも1種のオキセタン化合物
と、エポキシ化合物及びビニルエーテル化合物から選ば
れる少なくとも1種の化合物とを含有し、かつ、該オキ
セタン化合物のインク組成物全体に占める割合が65〜
95質量%であるインクを用いて画像形成することを特
徴とする画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、あらゆる記録材料
に、高精細な画像を記録材料の収縮なく安定に再現でき
るインクジェット記録方法による画像形成方法、印刷物
及び記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット記録方式は簡便・
安価に画像を作成出来るため、写真、各種印刷、マーキ
ング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷
分野に応用されてきている。特に、微細なドットを出
射、制御する記録装置や、色再現域、耐久性、出射適性
等を改善したインク及びインクの吸収性、色材の発色
性、表面光沢などを飛躍的に向上させた専用紙を用い、
銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となってい
る。今日のインクジェット記録方式の画質向上は、記録
装置、インク、専用紙の全てが揃って初めて達成されて
いる。
【0003】しかしながら、専用紙を必要とするインク
ジェットシステムは、記録媒体が制限されること、記録
媒体のコストアップが問題となる。そこで、専用紙と異
なる被転写媒体へインクジェット方式により記録する試
みが多数なされている。具体的には、室温で固形のワッ
クスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性
の有機溶剤を主体としたインクを用いるソルベント系イ
ンクジェット方式や、記録後紫外線(UV)光により架
橋させるUVインクジェット方式などである。
【0004】中でも、UVインクジェット方式は、ソル
ベント系インクジェット方式に比べ比較的低臭気であ
り、速乾性、インク吸収性の無い記録媒体への記録が出
来る点で、近年注目されつつあり、例えば、特公平5−
54667号、特開平6−200204号、特表200
0−504778において、紫外線硬化型インクジェッ
トインクが開示されている。
【0005】しかしながら、これらのインクを用いたと
しても、記録材料の種類や作業環境によって、着弾後の
ドット径が大きく変化してしまい、すべての記録材料に
対して、高精細な画像を形成することは不可能である。
【0006】また、従来のUVインクジェット方式に用
いられるインクは、記録材料が収縮しやすいという問題
点があった。特に、食品包装をはじめとする軟包装で使
われる薄膜プラスチックフィルムや、粘着ラベルなどで
は、特に収縮が起こりやすく、その結果、軟包装印刷や
ラベル印刷において、UVインクジェット方式が未だ実
用化されていないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
鑑みてなされたものであり、その目的は、あらゆる記録
材料に対し、文字品質に優れ、色混じりの発生がなく、
高精細な画像を記録することができ、かつ印刷物のしわ
やカールの発生が無いインクジェット記録方法による画
像形成方法、印刷物及び記録装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成された。
【0009】1.選択的にインク滴の吐出制御可能な少
なくとも1つのノズルを有する記録ヘッドで、活性光線
により硬化するインクを記録材料上に吐出する画像形成
方法において、光重合性化合物として少なくとも1種の
オキセタン化合物と、エポキシ化合物及びビニルエーテ
ル化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物とを含有
し、かつ、該オキセタン化合物のインク組成物全体に占
める割合が65〜95質量%であるインクを用いて画像
形成することを特徴とする画像形成方法。
【0010】2.前記インクが着弾した後、0.001
〜2.0秒の間に活性光線を照射することを特徴とする
前記1項に記載の画像形成方法。
【0011】3.前記インクが着弾し、活性光線照射し
て硬化した後の総インク膜厚が2〜20μmであること
を特徴とする前記1又は2項に記載の画像形成方法。
【0012】4.前記記録ヘッドの各ノズルより吐出す
るインク液滴量が、2〜15plであることを特徴とす
る前記1〜3項のいずれか1項に記載の画像形成方法。
【0013】5.前記インクの少なくとも1色が、白イ
ンクであることを特徴とする前記1〜4項のいずれか1
項に記載の画像形成方法。
【0014】6.非吸収性記録材料を用いて、前記1〜
5項のいずれか1項に記載の画像形成方法により作製し
たことを特徴とする印刷物。
【0015】7.前記非吸収性記録材料の表面エネルギ
ーが、35〜60dyn/cmであることを特徴とする
前記6項に記載の印刷物。
【0016】8.前記1〜5項のいずれか1項に記載の
画像形成方法で用いる記録装置において、活性光線の硬
化に有効な波長域でのピーク照度が、0.1〜50mW
/cm2であることを特徴とする記録装置。
【0017】9.前記6又は7項に記載の印刷物の作製
に用いる記録装置において、活性光線の硬化に有効な波
長域でのピーク照度が、0.1〜50mW/cm2であ
ることを特徴とする記録装置。
【0018】10.前記1〜5項のいずれか1項に記載
の画像形成方法で用いる記録装置において、活性光線の
硬化に有効な波長域でのピーク照度が、0.1〜300
0mW/cm2であることを特徴とする記録装置。
【0019】11.前記6又は7項に記載の印刷物の作
製に用いる記録装置において、活性光線の硬化に有効な
波長域でのピーク照度が、0.1〜3000mW/cm
2であることを特徴とする記録装置。
【0020】12.前記記録ヘッド及びインクを、35
〜100℃に加熱してインクを吐出することを特徴とす
る前記8〜11項のいずれか1項に記載の記録装置。
【0021】以下、本発明を詳細に説明する。はじめ
に、本発明に用いられるインクについて説明する。
【0022】本発明に係るインクの組成としては、少な
くとも1種の色材、光開始剤、オキセタン化合物、エポ
キシ化合物又はビニルエーテル化合物を含有し、用途に
よりその他の成分も含有する。
【0023】本発明に係るインクでは、オキセタン化合
物のインク組成物全体に占める割合が65〜95質量%
であることが好ましい。特開2001−220526に
おいて、オキセタン化合物を含有したインクジェット記
録方式用のエネルギー線硬化型インク組成物が開示され
ているが、本発明者は、オキセタン化合物のインク組成
物全体に占める割合を65〜95質量%とすることによ
り、上記明細書に記載されているインクの硬化スピード
が上がるだけではなく、印字したインク膜厚が通常の印
刷に比べて厚くなってしまうインクジェット記録におい
て、インク硬化時に起こるインク収縮による記録材料の
カールやしわを著しく低減することができることを新た
に見出したものである。更に、オキセタン化合物のイン
ク組成物全体に占める割合を65〜95質量%とするこ
とにより、インク吐出性が非常に安定し、再現性よく高
精細な画像を形成できることも見出したものである。
【0024】従来、軟包装印刷やラベル印刷分野におい
ては、記録材料の発生するしわや吐出安定性の観点か
ら、活性光線硬化型インクジェット記録が実用化される
までには至っていなかったが、本発明の構成とすること
により、それらの分野でも十分効果を発揮するものであ
る。
【0025】また、特開平9−31186には、オキセ
タン化合物を含有した速硬化性の印刷用インクが開示さ
れているが、この提案されている構成をインクジェット
記録方式に適用することは、全く不可能であった。
【0026】はじめに、本発明に係るオキセタン化合物
について説明する。本発明に係るオキセタン化合物は、
オキセタン環を有する化合物を意味し、例えば、特開2
001−220526、特開2001−310937に
記載されているような、公知のオキセタン化合物を使用
することができる。
【0027】本発明に係るオキセタン化合物において、
オキセタン環を5個以上有する化合物を使用すると、イ
ンク組成物の粘度が高くなるため、取扱いが困難になっ
たり、またインク組成物のガラス転移温度が高くなるた
め、得られる硬化物の粘着性が十分でなくなってしま
う。本発明で使用するオキセタン環を有する化合物は、
オキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
【0028】以下、本発明に係るオキセタン環を有する
化合物の具体例について説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0029】1個のオキセタン環を有する化合物の一例
としては、下記一般式(1)で示される化合物が挙げら
れる。
【0030】
【化1】
【0031】一般式(1)において、R1は水素原子や
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数
1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル
基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエニル基
である。R2は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニ
ル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル
基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、
2−ブテニル基、3−ブテニル基等の炭素数2〜6個の
アルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロベン
ジル基、メトキシベンジル基、フェノキシエチル基等の
芳香環を有する基、エチルカルボニル基、プロピルカル
ボニル基、ブチルカルボニル基等の炭素数2〜6個のア
ルキルカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキ
シカルボニル基、ブトキシカルボニル基等の炭素数2〜
6個のアルコキシカルボニル基、またはエチルカルバモ
イル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル
基、ペンチルカルバモイル基等の炭素数2〜6個のN−
アルキルカルバモイル基等である。本発明で使用するオ
キセタン化合物としては、1個のオキセタン環を有する
化合物を使用することが、得られる組成物が粘着性に優
れ、低粘度で作業性に優れるため、特に好ましい。
【0032】2個のオキセタン環を有する化合物の一例
としては、下記一般式(2)で示される化合物等が挙げ
られる。
【0033】
【化2】
【0034】一般式(2)において、R1は、上記一般
式(1)におけるそれと同様の基である。R3は、例え
ば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等の線状ま
たは分枝状アルキレン基、ポリ(エチレンオキシ)基、
ポリ(プロピレンオキシ)基等の線状または分枝状ポリ
(アルキレンオキシ)基、プロペニレン基、メチルプロ
ペニレン基、ブテニレン基等の線状または分枝状不飽和
炭化水素基、またはカルボニル基またはカルボニル基を
含むアルキレン基、カルボキシル基を含むアルキレン
基、カルバモイル基を含むアルキレン基等である。
【0035】また、R3としては、下記一般式(3)、
(4)及び(5)で示される基から選択される多価基も
挙げることができる。
【0036】
【化3】
【0037】一般式(3)において、R4は、水素原子
やメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素
数1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルコキ
シ基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ
基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシ
ル基、カルボキシル基、またはカルバモイル基である。
【0038】
【化4】
【0039】一般式(4)において、R5は、酸素原
子、硫黄原子、メチレン基、NH、SO、SO2、C
(CF32、又はC(CH32を表す。
【0040】
【化5】
【0041】一般式(5)において、R6は、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4
個のアルキル基、またはアリール基である。nは0〜2
000の整数である。R7はメチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基の炭素数1〜4個のアルキル基、また
はアリール基である。R7としては、更に、下記一般式
(6)で示される基から選択される基も挙げることがで
きる。
【0042】
【化6】
【0043】一般式(6)において、R8は、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4
個のアルキル基、またはアリール基である。mは0〜1
00の整数である。
【0044】2個のオキセタン環を有する化合物の具体
例としては、下記化合物が挙げられる。
【0045】
【化7】
【0046】例示化合物1は、前記一般式(2)におい
て、R1がエチル基、R3がカルボキシル基である化合物
である。また、例示化合物2は、前記一般式(2)にお
いて、R1がエチル基、R3が前記一般式(5)でR6
びR7がメチル基、nが1である化合物である。
【0047】2個のオキセタン環を有する化合物におい
て、上記の化合物以外の好ましい例としては、下記一般
式(7)で示される化合物がある。一般式(7)におい
て、R1は、前記一般式(1)のR1と同義である。
【0048】
【化8】
【0049】また、3〜4個のオキセタン環を有する化
合物の一例としては、下記一般式(8)で示される化合
物が挙げられる。
【0050】
【化9】
【0051】一般式(8)において、R1は、前記一般
式(1)におけるR1と同義である。R9としては、例え
ば、下記A〜Cで示される基等の炭素数1〜12の分枝
状アルキレン基、下記Dで示される基等の分枝状ポリ
(アルキレンオキシ)基又は下記Eで示される基等の分
枝状ポリシロキシ基等が挙げられる。jは、3又は4で
ある。
【0052】
【化10】
【0053】上記Aにおいて、R10はメチル基、エチル
基又はプロピル基等の低級アルキル基である。また、上
記Dにおいて、pは1〜10の整数である。
【0054】3〜4個のオキセタン環を有する化合物の
一例としては、例示化合物3が挙げられる。
【0055】
【化11】
【0056】さらに、上記説明した以外の1〜4個のオ
キセタン環を有する化合物の例としては、下記一般式
(9)で示される化合物が挙げられる。
【0057】
【化12】
【0058】一般式(9)において、R8は前記一般式
(6)のR8と同義である。R11はメチル基、エチル
基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜4のアルキ
ル基又はトリアルキルシリル基であり、rは1〜4であ
る。
【0059】本発明で使用するオキセタン化合物の好ま
しい具体例としては、以下に示す化合物がある。
【0060】
【化13】
【0061】上述したオキセタン環を有する各化合物の
製造方法は、特に限定されず、従来知られた方法に従え
ばよく、例えば、パティソン(D.B.Pattiso
n,J.Am.Chem.Soc.,3455,79
(1957))が開示している、ジオールからのオキセ
タン環合成法等がある。また、これら以外にも、分子量
1000〜5000程度の高分子量を有する1〜4個の
オキセタン環を有する化合物も挙げられる。これらの具
体的化合物例としては、以下の化合物が挙げられる。
【0062】
【化14】
【0063】次いで、本発明に係るエポキシ化合物につ
いて説明する。本発明に係るエポキシ化合物は、例え
ば、特開2001−55507、特開2001−318
92、特開2001−40068、特開2001−31
0938などに示されている、公知のあらゆるエポキシ
化合物が使用できる。
【0064】芳香族エポキシドとして好ましいものは、
少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールまた
はそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリ
ンとの反応によって製造される、ジグリシジルエーテル
またはポリグリシジルエーテルであり、例えば、ビスフ
ェノールAまたはそのアルキレンオキサイド付加体のジ
グリシジルエーテルまたはポリグリシジルエーテル、水
素添加ビスフェノールAまたはそのアルキレンオキサイ
ド付加体のジグリシジルエーテルまたはポリグリシジル
エーテル、及びノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられ
る。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0065】脂環式エポキシドとしては、少なくとも1
個のシクロへキセンまたはシクロペンテン環等のシクロ
アルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸化物等
の適当な酸化剤でエポキシ化することによつて得られ
る、シクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオ
キサイド含有化合物が好ましい。
【0066】脂肪族エポキシドの好ましいものとして
は、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキ
サイド付加体のジグリシジルエーテルまたはポリグリシ
ジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレン
グリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコ
ールのジグリシジルエーテルまたは1,6−ヘキサンジ
オールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコー
ルのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのア
ルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエ
ーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、
ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサ
イド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレング
リコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ
グリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジ
グリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレン
オキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピ
レンオキサイド等が挙げられる。
【0067】これらのエポキシドのうち、速硬化性を考
慮すると、芳香族エポキシドおよび脂環式エポキシドが
好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本発明で
は、オキセタン化合物と共に上記エポキシドの1種を単
独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使
用してもよい。
【0068】次いで、本発明に係るビニルエーテル化合
物について説明する。本発明に係るビニルエーテル化合
物としては、公知のあらゆるビニルエーテル化合物を使
用でき、例えば、エチレングリコールジビニルエーテ
ル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチ
レングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコー
ルジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニル
エーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサン
ジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノー
ルジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニ
ルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチ
ルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブ
チルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シ
クロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニル
エーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロ
ヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピ
ルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソ
プロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ド
デシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニ
ルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニ
ルエーテル化合物等が挙げられる。
【0069】これらのビニルエーテル化合物のうち、硬
化性、密着性、表面硬度を考慮すると、ジビニルエーテ
ル化合物又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特
にジビニルエーテル化合物が好ましい。本発明では、オ
キセタン化合物と共に上記ビニルエーテル化合物の1種
を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせ
て使用してもよい。
【0070】本発明で用いることのできる光開始剤とし
ては、公知のあらゆる光酸発生剤を挙げることができ
る。
【0071】光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型
フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が
用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イ
メ−ジング用有機材料」、ぶんしん出版(1993
年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化
合物の例を以下に挙げる。
【0072】第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨ
−ドニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族
オニウム化合物のB(C654 -、PF6 -、AsF6 -
SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。
【0073】本発明で用いることのできるオニウム化合
物の具体的な例を、以下に示す。
【0074】
【化15】
【0075】第2に、スルホン酸を発生するスルホン化
物を挙げることができ、その具体的な化合物を、以下に
例示する。
【0076】
【化16】
【0077】第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロ
ゲン化物も用いることができ、以下にその具体的な化合
物を例示する。
【0078】
【化17】
【0079】第4に、鉄アレン錯体を挙げることができ
る。
【0080】
【化18】
【0081】本発明に係るインクは、特開平8−248
561号、特開平9−034106号をはじめてとし、
既に公知となっている活性光線の照射で発生した酸によ
り新たに酸を発生する酸増殖剤を含有することが好まし
い。酸増殖剤を用いることで、吐出安定性向上、記録材
料のカール・しわの低減を可能となり好ましい。
【0082】本発明に係るインク組成物を着色する場合
は、色材を添加する。色材としては、重合性化合物の主
成分に溶解または分散できる色材が使用出来るが、耐候
性の点でから顔料が好ましい。
【0083】本発明で好ましく用いることのできる顔料
を、以下に列挙する。 C.I Pigment Yellow−1、3、1
2、13、14、17、81、83、87、95、10
9、42、C.I Pigment Orange−1
6、36、38、C.I Pigment Red−
5、22、38、48:1、48:2、48:4、4
9:1、53:1、57:1、63:1、144、14
6、185、101、C.I Pigment Vio
let−19、23、C.I Pigment Blu
e−15:1、15:3、15:4、18、60、2
7、29、C.I Pigment Green−7、
36、C.I Pigment White−6、1
8、21、C.I Pigment Black−7、 また、本発明において、プラスチックフィルムのような
透明基材での色の隠蔽性を上げる為に、白インクを用い
ることが好ましい。特に、軟包装印刷、ラベル印刷にお
いては、白インクを用いることが好ましいが、吐出量が
多くなるため、前述した吐出安定性、記録材料のカール
・しわの発生の観点から、自ずと使用量に関しては制限
がある。
【0084】上記顔料の分散には、例えば、ボールミ
ル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテー
タ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナ
イザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェ
ーカー等を用いることができる。また、顔料の分散を行
う際に、分散剤を添加することも可能である。分散剤と
しては、高分子分散剤を用いることが好ましく、高分子
分散剤としてはAvecia社のSolsperseシ
リーズが挙げられる。また、分散助剤として、各種顔料
に応じたシナージストを用いることも可能である。これ
らの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対
し、1〜50質量部添加することが好ましい。分散媒体
は、溶剤または重合性化合物を用いて行うが、本発明に
用いる照射線硬化型インクでは、インク着弾直後に反応
・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤
が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留す
る溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶
剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモ
ノマーを選択することが分散適性上好ましい。
【0085】顔料の分散は、顔料粒子の平均粒径を0.
08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は
0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよ
う、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条
件を適宜設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズ
ルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明
性および硬化感度を維持することができる。
【0086】本発明に係るインクにおいては、色材濃度
としては、インク全体の1質量%乃至10質量%である
ことが好ましい。
【0087】本発明に係るインクには、上記説明した以
外に様々な添加剤を用いることができる。例えば、イン
ク組成物の保存性を高めるため、重合禁止剤を200〜
20000ppm添加することができる。紫外線硬化型
のインクは、加熱、低粘度化して射出することが好まし
いので、熱重合によるヘッド詰まりを防ぐためにも重合
禁止剤を入れることが好ましい。この他にも、必要に応
じて、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物
性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、
ワックス類を添加することが出来る。記録媒体との密着
性を改善するため、極微量の有機溶剤を添加することも
有効である。この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こ
らない範囲での添加が有効であり、その使用量は0.1
〜5%の範囲であり、好ましくは0.1〜3%である。
また、ラジカル重合性モノマーと開始剤を組み合わせ、
ラジカル・カチオンのハイブリッド型硬化インクとする
ことも可能である。
【0088】本発明の画像形成方法においては、インク
組成物をインクジェット記録方式により記録材料上に吐
出、描画し、次いで紫外線などの活性光線を照射してイ
ンクを硬化させる。
【0089】本発明において、インクが着弾し、活性光
線照射して硬化した後の総インク膜厚が、2〜20μm
であることが好ましい。スクリーン印刷分野の活性光線
硬化型インクジェット記録では、総インク膜厚が20μ
mを越えているのが現状であるが、記録材料が薄いプラ
スチック材料であることが多い軟包装印刷分野では、前
述した記録材料のカール・しわの問題でだけでなく、印
刷物全体のこし・質感が変わってしまうという問題が有
るため使えない。
【0090】インクの吐出条件としては、記録ヘッド及
びインクを35〜100℃に加熱し、吐出することが吐
出安定性の点で好ましい。活性光線硬化型インクは、温
度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま
液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣
化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を一
定に保つことが必要である。インク温度の制御幅として
は、設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に
好ましくは設定温度±1℃である。
【0091】また、本発明では、各ノズルより吐出する
液滴量が2〜15plであることが好ましい。高精細画
像を形成するためには、液滴量がこの範囲であることが
必要であるが、この液滴量で吐出する場合、前述した吐
出安定性が特に厳しくなり、酸増殖剤が必須となる。
【0092】本発明の画像記録方法においては、発生光
線の照射条件として、インク着弾後0.001〜2.0
秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好
ましくは0.001〜1.0秒である。高精細な画像を
形成するためには、照射タイミングができるだけ早いこ
とが特に重要となる。
【0093】活性光線の照射方法として、その基本的な
方法が特開昭60−132767号に開示されている。
これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シ
ャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク
着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、
駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国
特許第6,145,979号では、照射方法として、光
ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘ
ッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光
を照射する方法が開示されている。本発明の画像形成方
法においては、これらのいずれの照射方法も用いること
ができる。
【0094】また、活性光線を照射を2段階に分け、ま
ずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法
で活性光線を照射し、かつ、全印字終了後、更に活性光
線を照射する方法も好ましい態様の1つである。活性光
線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際
に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
【0095】本発明では、硬化に有効な波長域における
最高照度が0.1〜50mW/cm 2の低照度の活性光
線を用いることが好ましい。従来、UVインクジェット
方式では、インク着弾後のドット広がり、滲みを抑制の
ために、硬化に有効な波長域における最高照度が50m
W/cm2を超える高照度の光源が用いられるのが通常
であった。しかしながら、これらの光源を用いると、特
にシュリンクラベルなどでは、記録材料の収縮があまり
にも大きく、実質上使用できないのが現状であった。本
発明では、酸増殖剤を用いることで、硬化に有効な波長
域における最高照度が0.1〜50mW/cm2の低照
度の活性光線を用いても、高精細な画像を形成でき、か
つ、記録材料の収縮もない。
【0096】活性光線照射で用いる光源の例としては、
低圧水銀ランプ、UVレーザー、キセノンフラッシュラ
ンプ、捕虫灯、ブラックライト、殺菌灯、冷陰極管、L
EDをなどがあるが、これらに限定されない。
【0097】また、本発明では、硬化に有効な波長域に
おける最高照度が50〜3000mW/cm2の活性光
線を用いることも有効である。従来のUVインクジェッ
ト記録に用いられる高照度の光源であるが、上述のよう
に記録材料の収縮課題が有り、軟包装印刷・ラベル印刷
分野では実質UVインクジェット記録は使用されていな
かった。本発明の構成では、この問題は解消され、従来
使われている高照度の光源を用いても、各種プラスチッ
クフィルムへの高精細画像の形成が可能となる。光源の
例としては、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライド
ランプ、無電極UVランプなどが有るが、これらに限定
されない。
【0098】本発明で用いることのできる記録材料とし
ては、通常の非コート紙、コート紙などの他、いわゆる
軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチックおよび
そのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフ
ィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィ
ルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィル
ム、PEフィルム、TACフィルムを挙げることができ
る。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネー
ト、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、
ゴム類などが使用できる。また、金属類や、ガラス類に
も適用可能である。これらの記録材料の中でも、特に熱
でシュリンク可能な、PETフィルム、OPSフィル
ム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム
へ画像を形成する場合に本発明の構成は、有効となる。
これらの基材は、インクの硬化収縮、硬化反応時の発熱
などにより、フィルムのカール、変形が生じやすいばか
りでなく、インク膜が基材の収縮に追従し難い。
【0099】これら、各種プラスチックフィルムの表面
エネルギーは大きく異なり、記録材料によってインク着
弾後のドット径が変わってしまうことが、従来から問題
となっていた。本発明の構成では、表面エネルギーの低
いOPPフィルム、OPSフィルムや表面エネルギーの
比較的大きいPETまでを含む、表面エネルギーが35
〜60dyn/cmの広範囲の記録材料に良好な高精細
な画像を形成できる。
【0100】本発明において、包装の費用や生産コスト
等の記録材料のコスト、プリントの作製効率、各種のサ
イズのプリントに対応できる等の点で、長尺(ウェブ)
な記録材料を使用する方が有利である。
【0101】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明の実施態様はこれらの例に限定されるも
のではない。
【0102】実施例1 《インク組成物の調製》表1に記載の構成からなるイン
ク組成物セット1(比較例)及び表2〜4に記載の構成
からなるインク組成物セット2〜4(本発明)を調製し
た。
【0103】
【表1】
【0104】
【表2】
【0105】
【表3】
【0106】
【表4】
【0107】表1〜表4に記載の各化合物の詳細は、以
下の通りである。 K:濃ブラックインク C:濃シアンインク M:濃マゼンタインク Y:濃イエローインク Lk:淡ブラックインク Lc:淡シアンインク Lm:淡マゼンタインク Ly:淡イエローインク 色材1:C.I.pigment Black−7 色材2:C.I.pigment Blue−15:3 色材3:C.I.pigment Red−57:1 色材4:C.I.pigment Yellow−13 セロキサイド2021P:ダイセル化学工業社製 OXT−101:東亜合成化学社製 OXT−212:東亜合成化学社製 OXT−121:東亜合成化学社製 RAPI−CURE DVE−3:アイエスピー・ジャ
パン社製 BBI102:みどり化学社製 MPI103:みどり化学社製 *1:2−メトキシ−4−フェニルベンゼンジアゾニウ
ムヘキサフルオロフォスフェート
【0108】
【化19】
【0109】《インクジェット画像形成方法》ピエゾ型
インクジェットノズルを備えたインクジェット記録装置
に、上記調製した各インク組成物セットを装填し、表5
に記載の表面エネルギーをもつ巾600mm、長さ10
00mの長尺の各記録材料へ下記の各画像記録を連続し
て行った。インク供給系は、インクタンク、供給パイ
プ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配
管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクからヘッド部分
まで断熱して50℃の加温を行った。ピエゾヘッドは、
2〜15plのマルチサイズドットを720×720d
piの解像度で吐出できるよう駆動して、各インクを連
続吐出した。着弾した後、0.15秒後に、表5に記載
の照射条件で硬化処理を行った。記録後、トータルイン
ク膜厚を測定したところ、2.3〜13μmの範囲であ
った。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当
たりのドット数を表す。
【0110】
【表5】
【0111】なお、表5に記載の各記録材料の略称の詳
細は、以下の通りである。 OPP:oriented polypropylen
e PET:polyethylene terephth
alate ONy:oriented nylon PVC:polyvinylchloride また、表5に記載の照射光源の詳細は、以下の通りであ
る。
【0112】照射光源1:120W/cmメタルハライ
ドランプ(日本電池社製 MAL400NL) 照射光源2:無電極UVランプ(フュージョンUVシス
テムズ・ジャパン社製F450シリーズ) 照射電源3:80W/cm高圧水銀ランプ(日本電池社
製 HN−64NL)《インクジェット記録画像の評
価》上記画像形成方法で記録した各画像について、下記
の各評価を行った。なお、各評価は、連続吐出した画像
記録の10m後の試料と500m後の試料について行っ
た。
【0113】(文字品質の評価)目標とするK濃度で、
8ポイント文字を印字し、その印字画像について文字の
ガサツキ及び各色1ドットの形状をルーペで拡大観察
し、下記の評価基準に則り文字品質の評価を行った。
【0114】 ◎:ガサツキがなく、ドット形状も真円である ○:僅かにガサツキが認められるが、ドット形状は真円
である △:ガサツキが認められ、ドット形状もやや乱れている
が、許容の範囲である ×:ガサツキが認められ、ドット形状も悪く、実用上許
容範囲外である (色混じり(にじみ)の評価)目標濃度のマゼンタベタ
画像上に、8ポイント文字を配した画像パターン及び各
色1ドットを出力し、10分後の品質をルーペで拡大観
察して、下記の評価基準に則り色混じりの評価を行っ
た。
【0115】 ◎:色混じりがなく、ドット形状も真円である ○:僅かに色混じりが認められるが、ドット形状は真円
である △:色混じりが認められ、ドット形状もやや乱れている
が、許容の範囲である ×:色混じりが認められ、ドット形状も悪く、実用上許
容範囲外である (印刷物しわ、カールの評価)10m及び500m印刷
した直後に、各印刷物について、照射・硬化によりしわ
やカールが発生していないかを目視観察し、下記の評価
基準に則り評価した。
【0116】 ○:しわやカールの発生が無く、良好である △:ややしわやカールの発生が認められるが、実用上許
容の範囲にある ×:印刷物に強いしわやカールが認められ、実用上問題
となる 以上により得られた各評価結果を、表6に示す。
【0117】
【表6】
【0118】表6より明らかなように、本発明に係るイ
ンク組成物セットを用いた画像記録方法は、あらゆる記
録材料に対して、文字品質に優れ、色混じりの発生もな
く、高精細な画像を記録することができ、かつ印刷物の
しわやカールの発生が無いことが分かる。
【0119】実施例2 《インク組成物の調製》表7に記載の構成からなるイン
ク組成物セット5(比較例)及び表8〜10に記載の構
成からなるインク組成物セット6〜8(本発明)を調製
した。
【0120】
【表7】
【0121】
【表8】
【0122】
【表9】
【0123】
【表10】
【0124】表7〜表10に記載の各化合物の詳細は、
以下の通りである。 色材1:C.I.pigment Black−7 色材2:C.I.pigment Blue−15:3 色材3:C.I.pigment Red−57:1 色材4:C.I.pigment Yellow−13 色材5:酸化チタン(アナターゼ型 平均粒径0.20
μm) セロキサイド2021P:ダイセル化学工業社製 OXT−121:東亜合成化学社製 OXT−211:東亜合成化学社製 OXT−221:東亜合成化学社製 *2:RHODORSIL PHOTOINITIAT
OR 2074(ローディア・ジャパン社製)
【0125】
【化20】
【0126】《インクジェット画像形成方法》ピエゾ型
インクジェットノズルを備えたインクジェット記録装置
に、上記調製した各インク組成物セットを装填し、表1
1に記載の表面エネルギーをもつ巾600mm、長さ1
000mの長尺の各記録材料へ下記の各画像記録を連続
して行った。インク供給系は、インクタンク、供給パイ
プ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配
管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクからヘッド部分
まで断熱して70℃の加温を行った。ピエゾヘッドは、
2〜15plのマルチサイズドットを720×720d
piの解像度で吐出できるよう駆動して、各インクを連
続吐出した。着弾した後、0.2秒後に、表11に記載
の照射条件により硬化処理を行った。記録後、トータル
インク膜厚を測定したところ、実施例1に比較して、白
インクを用いたため厚くなり、2.3〜19.6μmの
範囲であった。
【0127】
【表11】
【0128】なお、表11に記載の実施例1に記載した
以外の各記録材料の略称の詳細は、以下の通りである。
【0129】 OPS:oriented polystyrene また、表11に記載の照射光源の詳細は、以下の通りで
ある。
【0130】 照射光源4:ブラックライト(ニッポ電気社製) 照射光源5:補虫灯(ハリソン東芝ライティング社製
FL20S/BL型) 照射光源6:冷陰極管(ハイベック社製) 《インクジェット記録画像の評価》上記画像形成方法で
記録した各画像について、連続吐出した画像記録の10
m後の試料と500m後の試料について、実施例1に記
載の方法に準じて、文字品質、色にじみ及び印刷物し
わ、カールの評価を行い、得られた結果を表12に示
す。
【0131】
【表12】
【0132】表12より明らかなように、実施例1の結
果と同様に、本発明に係るインク組成物セットを用いた
画像記録方法は、あらゆる記録材料に対して、文字品質
に優れ、色混じりの発生もなく、高精細な画像を記録す
ることができ、かつ印刷物のしわやカールの発生が無い
ことが分かる。
【0133】
【発明の効果】本発明により、あらゆる記録材料に対
し、文字品質に優れ、色混じりの発生がなく、高精細な
画像を記録することができ、かつ印刷物のしわやカール
の発生が無いインクジェット記録方法による画像形成方
法、印刷物及び記録装置を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 3/04 101Y

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選択的にインク滴の吐出制御可能な少な
    くとも1つのノズルを有する記録ヘッドで、活性光線に
    より硬化するインクを記録材料上に吐出する画像形成方
    法において、光重合性化合物として少なくとも1種のオ
    キセタン化合物と、エポキシ化合物及びビニルエーテル
    化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物とを含有
    し、かつ、該オキセタン化合物のインク組成物全体に占
    める割合が65〜95質量%であるインクを用いて画像
    形成することを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記インクが着弾した後、0.001〜
    2.0秒の間に活性光線を照射することを特徴とする請
    求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記インクが着弾し、活性光線照射して
    硬化した後の総インク膜厚が2〜20μmであることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記記録ヘッドの各ノズルより吐出する
    インク液滴量が、2〜15plであることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記インクの少なくとも1色が、白イン
    クであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 非吸収性記録材料を用いて、請求項1〜
    5のいずれか1項に記載の画像形成方法により作製した
    ことを特徴とする印刷物。
  7. 【請求項7】 前記非吸収性記録材料の表面エネルギー
    が、35〜60dyn/cmであることを特徴とする請
    求項6に記載の印刷物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の画
    像形成方法で用いる記録装置において、活性光線の硬化
    に有効な波長域でのピーク照度が、0.1〜50mW/
    cm2であることを特徴とする記録装置。
  9. 【請求項9】 請求項6又は7に記載の印刷物の作製に
    用いる記録装置において、活性光線の硬化に有効な波長
    域でのピーク照度が、0.1〜50mW/cm2である
    ことを特徴とする記録装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    画像形成方法で用いる記録装置において、活性光線の硬
    化に有効な波長域でのピーク照度が、0.1〜3000
    mW/cm2であることを特徴とする記録装置。
  11. 【請求項11】 請求項6又は7に記載の印刷物の作製
    に用いる記録装置において、活性光線の硬化に有効な波
    長域でのピーク照度が、0.1〜3000mW/cm2
    であることを特徴とする記録装置。
  12. 【請求項12】 前記記録ヘッド及びインクを、35〜
    100℃に加熱してインクを吐出することを特徴とする
    請求項8〜11のいずれか1項に記載の記録装置。
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