JP2003246643A - ガラス粉末、焼成体およびガラス粉末製造方法 - Google Patents

ガラス粉末、焼成体およびガラス粉末製造方法

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JP2003246643A
JP2003246643A JP2002051387A JP2002051387A JP2003246643A JP 2003246643 A JP2003246643 A JP 2003246643A JP 2002051387 A JP2002051387 A JP 2002051387A JP 2002051387 A JP2002051387 A JP 2002051387A JP 2003246643 A JP2003246643 A JP 2003246643A
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glass powder
glass
powder
diameter
fired body
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Akihiko Kamiya
昭彦 神谷
Shiro Otaki
史郎 大滝
Koichi Shibuya
幸一 渋谷
Masaharu Tanaka
正治 田中
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Asahi Glass Co Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C12/00Powdered glass; Bead compositions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/02Frit compositions, i.e. in a powdered or comminuted form

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Abstract

(57)【要約】 【課題】焼成時の収縮が小さいガラス粉末の提供。 【解決手段】質量百分率表示で、SiO+B
Bi 20〜98%、Al 0〜18%、
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 0〜77
%、PbO 0〜75%、LiO+NaO+K
0〜30%、TiO+ZrO 0〜19%、Sn
+CeO+CuO 0〜5%、から本質的になる
ガラス粉末であって、体積基準平均径D50が1.5μ
m以上、かつ気体吸着BET法による比表面積Θが6m
/g以上であるガラス粉末。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品の製造等
に好適なガラス粉末、および電子部品の絶縁層等に好適
な焼成体に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス粉末はたとえば、電子部品の製造
において封着材料、被覆材料、結合材料、基板材料等と
して、プラズマディスプレイパネル(PDP)または自
動車用窓ガラスの製造において被覆材料等として広く用
いられている。
【0003】ガラス粉末を気密封着に用いる場合、たと
えばこれにバインダを加えて顆粒状にしたものを所望の
形状にプレス成形し、仮焼してバインダを分解後、封着
すべき部分にセットし焼成する。ガラス粉末は焼成され
て焼成体となり、当該封着すべき部分を気密に封着す
る。
【0004】ガラス粉末を被覆に用いる場合、たとえば
これをビヒクルと混錬してペーストとし、スクリーン印
刷法等によって被覆すべき部分に塗布し、焼成する。ガ
ラス粉末は焼成されて焼成体となり、当該被覆すべき部
分を被覆する。
【0005】ハイブリッドIC(HIC)等をグリーン
シート法によって製造する場合、グリーンシート上にス
クリーン印刷法等によって多層構造の電子回路パターン
が形成される。HICのクロスオーバー層およびオーバ
ーコート層にはガラス粉末を焼成した焼成体が用いられ
るが、当該焼成体はガラス粉末にビヒクルを加えてペー
スト化し、これをスクリーン印刷法等によってグリーン
シート上に塗布したものを積層し、焼成して得られる。
このような用途に用いられるガラス粉末は従来、調合さ
れた原料を溶解して溶融ガラスとし、これを冷却後粉砕
する方法によって製造されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ガラスを粉砕して製造
されたガラス粉末には、焼成体に亀裂が入る、焼成体の
寸法精度が低い、焼成体表面に凹凸が発生しやすい、等
の問題が生じることがあった。本発明は上記問題を解決
できるガラス粉末の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記酸化物基
準の質量百分率表示で、SiO+B+Bi
20〜98%、Al 0〜18%、MgO+
CaO+SrO+BaO+ZnO 0〜77%、PbO
0〜75%、LiO+NaO+KO0〜30
%、TiO+ZrO 0〜19%、SnO+Ce
+CuO0〜5%、から本質的になるガラス粉末で
あって、体積基準平均径D50が1.5μm以上、かつ
気体吸着BET法による比表面積Θが6m/g以上で
あることを特徴とするガラス粉末を提供する。
【0008】また、前記ガラス粉末を含有する無機物粉
末を焼成して得られる焼成体を提供する。また、前記ガ
ラス粉末を製造する方法であって、原料粉末を可燃性液
体に分散させてスラリーとし、該スラリーを液滴状にし
て燃焼させ、前記原料粉末を溶解することを特徴とする
ガラス粉末製造方法を提供する。本発明者は前記問題が
ガラス粉末焼成時の収縮が大きいために起こると考え、
本発明に至った。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のガラス粉末は通常、次の
ような処理を経た後に焼成して使用される。すなわち、
ガラス粉末をプレス成形してプレス成型体とする、ガラ
ス粉末をペースト化またはスラリー化しこれを基体、グ
リーンシート等に塗布する、等の処理を経た後に焼成さ
れ、焼成体とされる。
【0010】前記焼成されるものはガラス粉末を必須成
分として含有するが、必要に応じてガラス粉末以外の無
機物の粉末を含有してもよい。このような無機物の粉末
としてはセラミックスフィラー、耐熱無機顔料等が例示
される。
【0011】本発明のガラス粉末は、そのガラス転移点
をTとしたときに、下記方法によって測定された温度
における焼成収縮率SがT=T+320℃また
はT =T+350℃において8%以下であることが
好ましい。
【0012】(方法) (1)内径が15mmである円筒状プレス金型にガラス
粉末1.5gを入れ、250kPaでプレスして直径1
5mmの円柱状ガラス粉末プレス体を作製する。 (2)前記プレス体を速度10℃/分で昇温し、T
10分間保持後、速度10℃/分で降温し焼成体を作製
する。 (3)前記焼成体の直径X(mm)を測定し、S=(1
5−X)×100/15を算出する。
【0013】T=T+320℃またはT=T
350℃におけるSが8%超では、(T+150℃)
〜(T+400℃)、特に(T+300℃)〜(T
+350℃)の範囲の温度で焼成したときに焼成体に
亀裂が入る等の問題が起こるおそれがある。より好まし
くは6%以下、特に好ましくは4%以下である。前記T
は示差熱分析(DTA)によって測定され、典型的に
は400〜750℃である。DTAにおける昇温速度は
10℃/分である。
【0014】本発明のガラス粉末を焼成する温度は通
常、(T+150℃)〜(T+400℃)である。
(T+150℃)未満では焼成体の焼結性が低下する
おそれがある。より典型的には(T+200℃)以上
である。(T+400℃)超では焼成時の軟化流動が
大きくなるおそれがある。より典型的には(T+35
0℃)以下である。
【0015】本発明のガラス粉末の体積基準平均径D
50は1.5μm以上である。1.5μm未満では焼成
体中の残存泡が増加し、焼成体の強度が低下する、焼成
体の電気絶縁性が低下する等の問題が起こるおそれがあ
る。好ましくは2μm以上である。また、D50は4μ
m以下であることが好ましい。4μm超では、焼結性が
低下し、かえって焼成体の強度が低下する、焼成体の電
気絶縁性が低下する等の問題が起こるおそれがある。よ
り好ましくは3μm以下である。
【0016】体積基準で、積算ふるい下10%径D10
は1μm以上であることが好ましい。1μm未満では焼
成体中の残存泡が増加するおそれがある。より好ましく
は1.4μm以上である。また、積算ふるい下90%径
90は5μm以下であることが好ましい。5μm超で
は焼結性が低下するおそれがある。より好ましくは4.
5μm以下である。D10が1μm以上かつD90が5
μm以下であることがより好ましい。なお、D10、D
50およびD90は、たとえばレーザー散乱式粒度測定
装置によって測定した粒度分布から求められる。
【0017】本発明のガラス粉末の気体吸着BET法に
よる比表面積Θは6m/g以上である。6m/g未
満では前記Sが大きくなる。好ましくは7m/g以上
である。また、Θは典型的には15m/g以下であ
る。なお、Θはたとえば周知のBET式比表面積測定1
点法によって測定される。
【0018】本発明のガラス粉末において、最大径が2
〜4μmであるガラス粒子のWadellの実用球形度
Ψは0.85以上であることが好ましい。0.85未満
では前記Sが大きくなるおそれがある。より好ましくは
0.90以上である。
【0019】Ψは、最大径が2〜4μmであるガラス粒
子5個以上についてレーザー顕微鏡(倍率:1000
倍)を用いて求めた各ガラス粒子の投影面積に等しい面
積を有する円の直径dと当該ガラス粒子の投影像に外接
する最小円の直径Dとから算出される各ガラス粒子のd
/Dの平均である。なお、Dは前記最大径に相当する。
【0020】本発明のガラス粉末は、先に述べたよう
に、SiO、B、Bi、Al、M
gO、CaO、SrO、BaO、ZnO、PbO、Li
O、NaO、KO、TiO、ZrO、SnO
、CeOおよびCuOから本質的になるが、その他
の成分をガラス粉末使用目的を損なわない範囲で含有し
てもよい。当該その他成分の質量百分率表示の含有量の
合計は10%以下であることが好ましい。なお、PbO
は環境に負荷をかけるおそれがあるので、含有しないこ
とが好ましい。
【0021】以下、ガラス粉末の各成分の含有量は質量
百分率表示で示す。また、たとえば「Al 0〜
18%」は、Alを含有しない、またはAl
を含有する場合その含有量は18%以下であることを
意味する。
【0022】本発明のガラス粉末をHIC・クロスオー
バーガラスペースト、HIC・多層絶縁ガラスペース
ト、プリントヘッド用オーバーコートペースト等に用い
る場合、SiO 20〜45%、B 0〜16
%、Al 3〜18%、MgO+CaO+SrO
+BaO 18〜50%、ZnO 5〜30%、TiO
0〜15%、ZrO 0〜4%、LiO+Na
O+KO 0〜2%、SnO 0〜2%、から本
質的になることが好ましい。
【0023】本発明のガラス粉末をHIC・オーバーコ
ートペースト等に用いる場合、SiO 0〜35%、
0〜25%、Al 0〜2%、Bi
20〜90%、BaO+ZnO 0〜50%、Ti
0〜10%、LiO+NaO+KO 0〜
12%、SnO 0〜1%、CeO 0〜2%、か
ら本質的になることが好ましい。
【0024】本発明のガラス粉末を電子部品用抵抗ペー
スト、センサー気密封着用フリット、金属、セラミック
ス等の封着または接着に用いるフリット、等に用いる場
合、SiO 5〜35%、B 15〜35%、
Al 1〜10%、MgO+CaO+SrO+B
aO+ZnO 20〜66%、TiO0〜5%、Zr
0〜5%、LiO+NaO+KO 0〜3
0%、SnO 0〜2%、CeO 0〜2%、から
本質的になることが好ましい。
【0025】本発明のガラス粉末をガラスセラミックス
多層基板製造等に用いる場合、SiO 60〜80
%、B 17〜30%、Al 0〜10
%、MgO+CaO+SrO+BaO 0〜5%、Li
O+NaO+KO 0〜3%、から本質的になる
ことが好ましい。
【0026】本発明のガラス粉末をPDP用絶縁ガラス
ペースト等に用いる場合、SiO+B 20〜
40%、Al 0〜10%、PbO 35〜75
%、MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 0〜2
0%、TiO 0〜5%、SnO 0〜2%、Ce
0〜2%、CuO 0〜1%、から本質的になる
ことが好ましい。また、SiO 5〜35%、B
15〜35%、Al 1〜10%、MgO+
CaO+SrO+BaO+ZnO 20〜66%、Ti
0〜5%、ZrO 0〜5%、LiO+Na
O+KO0〜30%、SnO 0〜2%、CeO
0〜2%、から本質的になることも好ましい。
【0027】本発明のガラス粉末を自動車窓ガラス用セ
ラミックカラーペースト等に用いる場合、SiO
0〜35%、B 0〜25%、Al 0〜
2%、Bi 20〜70%、BaO+ZnO 0
〜50%、TiO 0〜10%、LiO+Na
+KO 0〜12%、CeO 0〜2%、から本質
的になることが好ましい。
【0028】本発明のガラス粉末は本質的にガラスの粉
末からなるが、本発明の目的を損なわない範囲で結晶の
粉末を含有してもよい。なお、通常は結晶の粉末を含有
しないことが好ましい。本発明において、ガラス粉末が
結晶の粉末を含有するか否かは、ガラス粉末のX線回折
パターンに回折ピークが認められるか否かによる。すな
わち、ガラス粉末のX線回折パターンに回折ピークが認
められる場合にガラス粉末が結晶の粉末を含有するとい
う。
【0029】本発明のガラス粉末が結晶の粉末を含有す
る場合、X線回折パターンの第1のブロードピークの面
積をs、回折ピークの面積をs’として、s’/sは
0.05以下である。好ましくは0.03以下、より好
ましくは0.02以下、特に好ましくは0.01以下で
ある。sは第1のブロードピークからバックグラウンド
部分を除いた部分の面積である。また、s’はブロード
パターン(ブロードピーク等)部分を含まない部分の回
折ピークの面積であり、回折ピークが複数存在する場合
はそれらの和である。
【0030】本発明の焼成体は、本発明のガラス粉末を
含有する無機物粉末を焼成して得られるものであるが、
当該無機物粉末は本発明のガラス粉末のみからなるもの
であってもよいし、ガラス粉末以外の無機物の粉末を含
有してもよい。当該無機物の粉末としてはセラミックス
フィラー、耐熱無機顔料等が例示される。
【0031】本発明のガラス粉末は、本発明のガラス粉
末製造方法(以下本発明の製造方法という。)によって
製造されることが好ましい。次に、本発明の製造方法に
ついて説明する。
【0032】まず、所望の組成のガラス粉末を得られる
ように原料を調合、混合して原料粉末とする。なお、原
料粉末から計算によって求めた組成は必ずしも前記所望
の組成と一致しない。前記原料は酸化物または炭酸塩で
あることが好ましい。また、硫酸塩ではないことが好ま
しい。原料が硫酸塩であると本発明の製造方法によって
製造されたガラス粉末が中空状になるおそれがある。
【0033】前記原料粉末は可燃性液体中に入れて混合
され、当該可燃性液体中に前記原料粉末が分散している
スラリーとされる。この混合の際には、得られるガラス
粉末をより均一なものとするために粉砕することが好ま
しい。前記スラリー中の原料粉末の体積基準平均径は2
μm以下であることが好ましい。2μm超では後述する
燃焼において原料粉末を溶解してガラス化することが困
難になる。より好ましくは1μm以下である。前記可燃
性液体は、取り扱いやすく、燃焼しやすく、さらに好ま
しくは安価なものであれば特に限定されないが、灯油、
重油、アルコール等が例示される。
【0034】次に、前記スラリーは二流体ノズル等を用
いて液滴とされ、当該液滴を別途用意された火炎に近づ
け燃焼させる。スラリーを液滴状にして燃焼させる温
度、すなわち前記液滴を燃焼させる温度は(T+14
00℃)以上であることが好ましい。(T+1400
℃)未満では原料粉末を溶解してガラス化することが困
難になる。より好ましくは(T+1500℃)以上、
特に好ましくは(T+1600℃)以上である。
【0035】
【実施例】(例1)原料として、珪砂69g、無水ホウ
酸160.5g、アルミナ13.5g、炭酸カルシウム
37.5g、炭酸バリウム45g、酸化亜鉛340.5
g、炭酸ナトリウム36g、炭酸カリウム40.5g、
酸化第二錫7.5gを用意し、これらを十分混合して7
50gの原料粉末を得た。この原料粉末750gと分散
剤(花王社製ホモゲノールL−1820)75gとを8
00gの灯油に添加し、ボールミルを使用して撹拌回転
数80rpmの条件で7時間粉砕した。ボールミルとし
ては、ポットがアルミナ製で内容積は5000ml、ボ
ールがアルミナ製で外径15mmであるものを使用し
た。
【0036】ボールミル粉砕後、灯油を1784g加
え、媒体撹拌ミルを使用して撹拌回転数2500rpm
の条件で2時間湿式粉砕し、灯油中に前記原料粉末が分
散しているスラリーを得た。媒体撹拌ミルとしては、チ
ャンバがジルコニア製でその内容積が1400mlであ
り、そのチャンバに入れるビーズがジルコニア製でその
平均径が0.50mm、その総量が1120mlである
ものを使用した。
【0037】前記スラリーから固体粒子を回収しレーザ
ー散乱式粒度測定装置(日機社製、マイクロトラックH
RAモデル9320−X100)を用いて体積基準平均
径を測定したところ0.8μmであった。
【0038】次に前記スラリーを二流体ノズル(アトマ
ックス社製、AMH45S−OS型)を用いて液滴と
し、これを火炎に近づけ燃焼させた。燃焼温度は207
0℃であった。二流体ノズルに使用する噴霧ガスとして
は圧力が0.3MPaの空気を使用した。また、前記火
炎はたとえばLPG(液化石油ガス)を使用してパイロ
ットバーナに点火して生成される。
【0039】前記燃焼によって得られた粉末をバグフィ
ルタを用いて回収し、X線回折測定を行なったところ回
折ピークは認められなかった。すなわち、前記回収され
た粉末はガラス粉末であった。なお、X線回折測定は、
線源としてCuを使用し、管電圧40kV、管電流35
mAの条件で行なった。
【0040】このようにして得られたガラス粉末につい
て蛍光X線法を用いて求めた質量百分率表示組成(単
位:%)を、表1の例1のSiO〜CeOの欄に示
す。また、DTAを用いてT(単位:℃)を、前記レ
ーザー散乱式粒度測定装置を用いてD50、D10、D
90(単位:%)を、島津製作所社製比表面積測定装置
(フロソーブ2 2300)を用いてΘ(単位:m
g)を、最大径が2〜4μmであるガラス粒子5個を対
象にしてΨを、それぞれ測定した。さらに、800℃に
おけるS(単位:%)を測定した。結果を表1の例1の
各該当欄に示す。
【0041】(例2)原料として、珪砂123g、無水
ホウ酸171g、アルミナ27g、酸化亜鉛294g、
炭酸リチウム76g、炭酸カリウム45g、酸化第二錫
7g、酸化セリウム7gを用意し、これらを十分混合し
て750gの原料粉末を得た。この原料粉末750g
と、例1と同じ分散剤75gとを800gの灯油に添加
し、例1と同じボールミルを使用して撹拌回転数80r
pmの条件で24時間粉砕した。
【0042】ボールミル粉砕後、例1と同様にして媒体
撹拌ミルを使用して湿式粉砕し、灯油中に前記原料粉末
が分散しているスラリーを得た。また、当該スラリーか
ら回収した固体粒子の体積基準平均径を例1と同様にし
て測定したところ0.5μmであった。
【0043】次に、例1と同様にして前記スラリーを燃
焼させ、得られた粉末をバグフィルタを用いて回収し
た。この回収された粉末は、X線回折測定の結果ガラス
粉末であった。このようにして得られたガラス粉末につ
いて蛍光X線法を用いて求めた質量百分率表示組成、T
、D50、D10、D90、Θ、Ψ、800℃におけ
るSを表1の例2の各該当欄に示す。
【0044】なお、LiO含有量は蛍光X線法によっ
ては測定できないので、ガラス粉末のLiO含有量を
前記原料粉末中のLiO含有量に等しいとし、その他
の成分の含有量は蛍光X線法によって得られたデータ、
すなわちLiO含有量を0%とみなして得られた含有
量をもとにして算出し、これらから前記質量百分率表示
組成を求めた。下記例4の質量百分率表示組成も同様で
ある。
【0045】例1、例2のガラス粉末は、電子部品用抵
抗ペースト、センサー気密封着用フリット、PDP用絶
縁ガラスペースト等に好適である。
【0046】(例3、例4)原料として、珪砂46g、
無水ホウ酸107g、アルミナ9g、炭酸カルシウム2
5g、炭酸バリウム30g、酸化亜鉛227g、炭酸ナ
トリウム24g、炭酸カリウム27g、酸化第二錫5g
を用意し、これらを十分混合して500gの原料粉末を
得た。
【0047】この原料粉末を白金るつぼに入れて140
0℃で溶解し、溶融ガラスを作製した。この溶融ガラス
を冷却ロールで急冷後溶媒として水を使用してボールミ
ルで湿式粉砕した。水を脱水ろ過後、120℃で乾燥し
てガラス粉末を得た(例3)。
【0048】また、例2と同じ原料粉末を用意し、例3
と同様にしてガラス粉末を得た(例4)。例3および例
4はいずれも比較例である。このようにして得られたガ
ラス粉末の、例1、例2と同様にして求めた質量百分率
表示組成、T、D50、D10、D90、Θ、Ψ、8
00℃におけるSを表1の例3、4の各該当欄に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、焼成時の収縮が小さい
ガラス粉末が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 正治 千葉県市原市五井海岸10番地 旭硝子株式 会社内 Fターム(参考) 4G062 AA08 AA09 BB01 CC08 DA01 DA02 DA03 DA04 DA05 DA06 DA07 DA08 DA10 DB01 DB02 DB03 DB04 DC01 DC02 DC03 DC04 DC05 DC06 DC07 DC08 DD01 DE01 DE02 DE03 DE04 DE05 DE06 DE07 DF01 DF02 DF03 DF04 DF05 DF06 DF07 EA01 EA02 EA03 EA04 EA10 EB01 EB02 EB03 EB04 EC01 EC02 EC03 EC04 ED01 ED02 ED03 ED04 ED05 ED06 ED07 EE01 EE02 EE03 EE04 EE05 EE06 EE07 EF01 EF02 EF03 EF04 EF05 EF06 EF07 EG01 EG02 EG03 EG04 EG05 EG06 EG07 FA01 FA10 FB01 FB02 FB03 FB04 FC01 FC02 FC03 FC04 FD01 FE01 FE02 FE03 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 FL02 FL03 GA01 GA02 GA03 GA04 GA05 GA06 GA07 GA08 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH04 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM07 MM13 NN30 5G303 AA07 AB12 AB20 BA04 CA02 CB02 CB05 CB25 CB30

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記酸化物基準の質量百分率表示で、Si
    +B+Bi 20〜98%、Al
    0〜18%、MgO+CaO+SrO+BaO+Z
    nO0〜77%、PbO 0〜75%、LiO+Na
    O+KO 0〜30%、TiO+ZrO 0〜
    19%、SnO+CeO+CuO 0〜5%、から
    本質的になるガラス粉末であって、体積基準平均径D
    50が1.5μm以上、かつ気体吸着BET法による比
    表面積Θが6m/g以上であることを特徴とするガラ
    ス粉末。
  2. 【請求項2】PbOを含有しないことを特徴とする請求
    項1に記載のガラス粉末。
  3. 【請求項3】D50が2μm以上、かつΘが7m/g
    以上である請求項1または2に記載のガラス粉末。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3に記載のガラス粉末
    であって、そのガラス転移点をTとしたときに、下記
    方法によって測定された温度Tにおける焼成収縮率S
    がT =T+320℃またはT=T+350℃に
    おいて8%以下であるガラス粉末。 (方法) (1)内径が15mmである円筒状プレス金型にガラス
    粉末1.5gを入れ、250kPaでプレスして直径1
    5mmの円柱状ガラス粉末プレス体を作製する。 (2)前記プレス体を速度10℃/分で昇温し、T
    10分間保持後、速度10℃/分で降温し焼成体を作製
    する。 (3)前記焼成体の直径X(mm)を測定し、S=(1
    5−X)×100/15を算出する。
  5. 【請求項5】体積基準で、積算ふるい下10%径D10
    が1μm以上、積算ふるい下90%径D90が5μm以
    下である請求項1、2、3または4に記載のガラス粉
    末。
  6. 【請求項6】最大径が2〜4μmである粒子のWade
    llの実用球形度が0.85以上である請求項1、2、
    3、4または5に記載のガラス粉末。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載のガラス粉
    末を含有する無機物粉末を焼成して得られる焼成体。
  8. 【請求項8】請求項1〜6のいずれかに記載のガラス粉
    末を製造する方法であって、原料粉末を可燃性液体に分
    散させてスラリーとし、該スラリーを液滴状にして燃焼
    させ、前記原料粉末を溶解することを特徴とするガラス
    粉末製造方法。
  9. 【請求項9】前記スラリーを液滴状にして燃焼させる温
    度が(T+1400℃)以上であることを特徴とする
    請求項8に記載のガラス粉末製造方法。
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