JP2003246311A - 熱成形容器 - Google Patents

熱成形容器

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JP2003246311A
JP2003246311A JP2002048236A JP2002048236A JP2003246311A JP 2003246311 A JP2003246311 A JP 2003246311A JP 2002048236 A JP2002048236 A JP 2002048236A JP 2002048236 A JP2002048236 A JP 2002048236A JP 2003246311 A JP2003246311 A JP 2003246311A
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container
blind
braille
container body
lid
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JP2002048236A
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Takami Takahashi
孝美 高橋
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PACKMAN KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 盲人に対して知らしめるべき必要十分な情報
を伝達するための点字を判別し易く表示することができ
る梱包容器を提供する。 【解決手段】 梱包容器を構成する容器本体11は、上
面に開口を有する有底長四角箱状をなす収容体12と、
同収容体12の開口を閉塞する蓋体13とにより形成さ
れている。これら収容体12及び蓋体13は、合成樹脂
製のシート材を圧空成形又は真空成形することにより形
成され、梱包状態又は開封状態であることを問わずその
形状を保持している。そして、蓋体13の上面には点字
26を表示する盲人用表示部25が形成されている。こ
の盲人用表示部25は、蓋体13を圧空成形又は真空成
形するときに一体的に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば店頭での商
品陳列販売等に使用され、その外面に盲人に情報を伝達
するための点字が表示された熱成形容器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、店頭で商品が陳列販売される
際、その商品の包装体や、その商品に付されたタグ等に
は、例えば商品名、価格等の商品情報が表示されてい
る。そして、それら商品情報を識別基準として、顧客は
当該商品を購買するか否かを決定する。しかしながら、
そのような包装体等に付された商品情報は、通常は健常
者を対象に文字情報で表示され、肉眼でのみ識別可能な
表示形態となっている。このため、盲人や視覚弱者には
当該商品情報を識別することができないという問題があ
る。そこで、そのような盲人等にも商品情報を識別し得
るようにすべく、近時においては、例えば特開平11−
301700号公報に記載されるような点字表示付きの
包装袋が提案されている。
【0003】すなわち、この公報に記載された点字表示
付きの包装袋は、例えばポリエチレンフィルム等のよう
なヒートシール性を有するシート状の包材を折り曲げて
袋状とし、その少なくとも一箇所をヒートシールして閉
塞することで形成されている。また、この包装袋をヒー
トシールするときに使用される包装機のヒートシールロ
ーラー又はヒートシール盤には、包装袋で包装されるこ
とになる中身(つまり商品)に関する情報を示した点字
が刻設されている。そして、この包装袋において、商品
情報を点字で表示した点字表示は、包装機で包材を袋状
にヒートシールして商品を自動包装するとき、ヒートシ
ールローラー等によって成形された帯状をなすヒートシ
ール部上に形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来の点字表示付き包装袋には次のような問題があった。
すなわち、この点字表示付き包装袋から商品を取り出す
際、その開封は包材、特に包装袋を閉塞する箇所となる
ヒートシール部を破断して行われ、このときヒートシー
ル部とともに点字表示も破断されてしまう。すると、例
えば包装袋内に商品が残っていたり等した場合、盲人や
視覚弱者は点字表示で商品を識別することができなくな
っしまうという問題がある。また、開封時に破断しやす
いように、包装袋の性状としては剛性よりも柔軟性が優
先される。しかし、柔軟な包装袋を指で触って刻印され
た点字表示を判別しようとするとき、ヒートシール部が
曲がったり、点字が潰れたり、へこんだり等してしま
い、その判別が容易でないという問題があった。
【0005】しかも、点字の刻印技術は、ヒートシール
性を有する包材をヒートシールすることによりヒートシ
ール部に点字を刻印するというヒートシール法に依るも
のである。このため、そのようなヒートシール法に依ら
ないで成形される容器に対しては技術適用できないとい
う問題もあった。特に、ヒートシール法の場合、点字の
刻印場所は主にヒートシール部に限られている。そし
て、同ヒートシール部は幅狭な帯状をなしていることか
ら、このヒートシール部上では必要十分な商品情報を表
示するに足りるだけの点字数を必ずしも刻印しきれない
という問題もあった。
【0006】本発明は、このような従来技術に存在する
問題点に着目してなされたものである。その目的は、盲
人に対して知らしめるべき必要十分な情報を伝達するた
めの点字を判別し易く表示することができる熱成形容器
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の熱成形容器の発明は、合成樹脂
製のシート材を熱成形することにより内部に物品を収容
可能な所定形状に成形された容器本体を備え、同容器本
体はその形状を保持可能な程度の剛性を有するととも
に、盲人に情報を伝達するための点字が表示された盲人
用表示部を前記シート材からの容器本体の熱成形時に同
容器本体の外面へ一体的に形成したことを特徴とするも
のである。
【0008】請求項2に記載の熱成形容器の発明は、請
求項1に記載の発明において、前記熱成形は、真空成形
又は圧空成形であることを特徴とするものである。請求
項3に記載の熱成形容器の発明は、請求項1又は請求項
2に記載の発明において、前記容器本体を複数の壁面を
有する箱状に形成し、各壁面同士の境界となる稜線部分
の周縁に盲人用表示部を形成したことを特徴とするもの
である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を熱成形容器の一種
である梱包容器に具体化した一実施形態を、図面に基づ
いて説明する。
【0010】図1(a)に示すように、本実施形態の梱
包容器を構成する容器本体11は、上面に開口を有する
有底長四角箱状をなす収容体12と、同収容体12の開
口を閉塞する蓋体13とにより形成されている。
【0011】前記収容体12は、底壁14と、底壁14
の周縁に立設された四角枠状をなす周壁15とにより形
成されている。これら底壁14と周壁15とによって囲
まれた内側に物品としての被梱包物を収容するための収
容空間16が形成されている。当該収容空間16は、底
壁14上で収容体12の短手方向に延びるように立設さ
れた区画壁17によって大きな収容空間16aと小さな
収容空間16bとに区分けされている。この区画壁17
は周壁15と一体化されている。また、周壁15及び区
画壁17はその断面形状が横コ字状に形成されている。
【0012】前記蓋体13は、平坦な外面を備える略四
角板状の上壁19と、上壁19の内面の周縁から垂下さ
れた四角枠状をなす枠壁20とにより形成されている。
この枠壁20は収容体12の周壁15よりも若干大きな
サイズとされており、その内側に周壁15を挿入するこ
とによって枠壁20と周壁15とを互いに嵌合すること
ができるようになっている。そして、収容空間16に被
梱包物が収容された状態で、収容体12にその上方から
蓋体13を被せるようにして、枠壁20を周壁15に嵌
め込むことにより、収容体12の開口が上壁19で閉塞
される。
【0013】上記のように収容体12に蓋体13が装着
された状態で容器本体11は梱包状態となる。これとは
逆に、収容体12から蓋体13を脱着し、梱包状態を解
いた状態にすると、容器本体11は開封状態となる。こ
の開封状態では収容体12の開口が開放され、被梱包物
を収容空間16から外部へと取出し可能となる。また、
収容体12及び蓋体13は透明材料又は半透明材料で形
成されており、容器本体11を梱包状態とした際にも被
梱包物を外部から視認可能に構成されている。なお、収
容体12及び蓋体13は必ずしも透明材料又は半透明材
料で形成する必要はなく、被梱包物を外部から視認不可
能とするのであれば、収容体12及び蓋体13を不透明
材料で形成してもよい。
【0014】周壁15の下端部からは、収容体12の外
側方に延びるように下部フランジ21が延設されてい
る。また、枠壁20の下端部からは、蓋体13の外側方
に延びるように上部フランジ22が延設されている。こ
れら下部フランジ21及び上部フランジ22は、それぞ
れが周壁15及び枠壁20の下端縁に沿って連続して延
びるように形成されている。
【0015】これら下部フランジ21及び上部フランジ
22により、梱包状態で容器本体11の内部に被梱包物
を封止するための封止手段が構成されている。すなわ
ち、容器本体11を梱包状態とした際、上部フランジ2
2は下部フランジ21上に重ね合わされ、例えば粘着テ
ープ、接着剤等による接着、熱溶着、超音波溶着等の方
法で接合されるように構成されている。この状態で収容
体12に対する蓋体13の脱着が規制され、収容空間1
6が確実に閉塞されることにより、容器本体11内に被
梱包物が封止される。
【0016】下部フランジ21の一角部には第1指掛片
23が突設されている。また、上部フランジ22の一角
部には第1指掛片23と対応する位置となるように第2
指掛片24が突設されている。この第2指掛片24はそ
のサイズが第1指掛片23の半分程度の大きさとされて
おり、下部フランジ21に上部フランジ22を重ね合わ
せた状態で第1指掛片23と第2指掛片24とが重なり
合わない箇所が存在するように構成されている。そし
て、第1指掛片23及び第2指掛片24にそれぞれ指を
掛け、互いに離間する方向へ引っ張ることにより、下部
フランジ21及び上部フランジ22による封止と、周壁
15及び枠壁20の嵌合とが解除され、容器本体11を
容易に開封状態とすることが可能となる。
【0017】図1(a),(b)に示すように、前記蓋
体13における上壁19の外面で、上壁19と枠壁20
との境界となる稜線部分の周縁である一対の長側縁部2
9には、盲人に情報を伝達するための盲人用表示部25
がそれぞれ形成されている。これら盲人用表示部25に
は複数の突起より構成された点字26及び矢印の記号2
7aが凸版状に表示されている。また、上壁19の外面
で各盲人用表示部25よりも内方位置には、一対の健常
者用表示部28がそれぞれ盲人用表示部25に並列して
形成されている。各健常者用表示部28には、「再利用
可能」の文字27と、「開封はこちらから」の文字27
がそれぞれ印刷により表示されている。
【0018】各健常者用表示部28に表示された文字2
7は、それぞれに並列する盲人用表示部25に表示され
た点字26を訳したものであり、点字26により盲人に
伝達される情報と同一の情報を健常者に対して表示して
いる。そして、点字26及び記号27aは、上壁19の
壁面(外面)を僅かに上方へと突出させることにより描
出されており、蓋体13と一体化されている。また、盲
人用表示部25及び健常者用表示部28は、封止手段を
構成する下部フランジ21及び上部フランジ22から離
れた位置に配置されている。このため、容器本体11の
封止を解除する際、たとえ下部フランジ21及び上部フ
ランジ22が破損しても、盲人用表示部25及び健常者
用表示部28への影響を抑え、点字26、記号27a及
び文字27が識別不能となることを防止することが可能
である。
【0019】次に、上記のように構成された梱包容器の
製造方法について説明する。上記の梱包容器の容器本体
11を構成する収容体12及び蓋体13は、それぞれ熱
成形法によって合成樹脂製のシート材から一面に開口を
有する四角箱状に形成される。この熱成形法とは、加熱
して軟化させたシート材を成形型にセットし、冷却固化
させることによってシート材から所定形状の製品を得る
方法である。同熱成形法によって得られる製品は立体的
な形状をなしており、成形型から離型した後でもその形
状を保持可能な程度の剛性(保形性)を有するという特
徴がある。このため、熱成形法により得られた収容体1
2及び蓋体13は、容器本体11を開封状態とした場合
にもそれぞれが一面に開口を有する四角箱状の形状を保
持する。そして、前に挙げた点字26及び記号27a
は、熱成形法で使用される成形型の表面に当該点字26
及び記号27aに対応する凹部又は凸部を形成すること
により、熱成形時に蓋体13と一体的に形成される。
【0020】シート材の材料には、容器本体11とした
ときに保形性を有するとともに、収容された被梱包物を
傷付けず、容易に開封可能な程度の柔軟性を有し、かつ
熱成形可能な熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。こ
のような熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポ
リプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の合
成樹脂が挙げられる。
【0021】熱成形法としては圧空成形法、真空成形法
及びプレス成形法が挙げられる。圧空成形法は、セット
されたシート材に圧縮空気を吹き掛けてシート材を成形
型に密着させる方法であり、例えば鋭角な形状、アンダ
ーカットを有する形状の製品を成形可能な利点を有す
る。これに対し、真空成形法は、セットされたシート材
と成形型との空間を真空状態とすることでシート材を成
形型に密着させる方法であり、例えば柔らかみのある形
状、多彩な表面形状の製品を成形可能な利点を有する。
また、プレス成形法は凸型と凹型からなる成形型を使用
し、凸型と凹型との間にシート材を挟み込み、加圧する
ことで所定形状とする方法であり、例えば不織布等、加
熱軟化時に伸びのないシート材を成形可能な利点を有す
る。これらのうち、特に圧空成形法及び真空成形法は、
成形型が大きなサイズとならず、簡易な構成とすること
が可能であることから好ましい。
【0022】前記梱包容器の作用について以下に記載す
る。さて、梱包容器を使用するときには、まず収容体1
2の収容空間16に被梱包物としての商品を収容した状
態で同収容体12に蓋体13が被せられる。この後、下
部フランジ21に上部フランジ22が接合され、収容空
間16が閉塞されることによって収容空間16に商品が
封止され、容器本体11が梱包状態とされる。そして、
容器本体11により梱包された状態の商品が店頭で陳列
販売される。
【0023】この商品を購入する顧客が盲人の場合、盲
人は、まず容器本体11のなかでも特徴的な触感を有す
る稜線部分を目印にその外表面を手でなぞることによ
り、蓋体13の上壁19の両長側縁部29に形成された
盲人用表示部25を迅速に判別する。この後、一方の盲
人用表示部25に表示された点字26及び矢印の記号2
7aを盲人が指の触感で識別することにより、盲人には
容器本体11の開封箇所が矢印の先端方向にあるという
情報が伝達される。そして、矢印の示す方向を手でなぞ
ることにより、容器本体11を開封状態とするために第
1指掛片23及び第2指掛片24が設けられていること
が確認される。一方、顧客が健常者の場合、盲人用表示
部25に並記された健常者用表示部28に表示される
「開封はこちらから」の文字27を健常者が肉眼で識別
することにより、健常者には盲人に伝達された情報と同
一の情報が伝達される。
【0024】第1指掛片23及び第2指掛片24が顧客
によって確認された後、第1指掛片23及び第2指掛片
24にそれぞれ指が掛けられ、互いに離間する方向へ引
っ張られて引き離される。すると、第1指掛片23及び
第2指掛片24の周縁部分から下部フランジ21及び上
部フランジ22の接合が解除され、さらに引っ張ること
により、収容体12から蓋体13が脱着されて容器本体
11が開封状態とされる。開封状態とされて収容空間1
6から商品が取り出された後、容器本体11は、他方の
盲人用表示部25の点字26及び健常者用表示部28の
「再利用可能」の文字27を識別することで伝達される
情報に促され、商品を再び収容するための収容箱、小物
入れ等として再利用される。そして、容器本体11を再
利用するときにも、盲人が盲人用表示部25の点字26
を識別することで、内部に収容された収容物が判別され
る。
【0025】前記の実施形態によって発揮される効果に
ついて、以下に記載する。 ・ 実施形態の梱包容器によれば、容器本体11を形成
する収容体12及び蓋体13のうち、蓋体13の外面に
は盲人に情報を伝達するための点字26が表示された盲
人用表示部25が蓋体13と一体的に形成されている。
また、収容体12及び蓋体13は、熱成形法によって成
形されており、被梱包物である商品を取り出し可能な開
封状態でもその形状を保持可能な程度の剛性を有してい
る。このように、開封状態で蓋体13の形状が保持され
ることから、これと一体的に形成された盲人用表示部2
5もまた、開封状態でその形状が保持される。従って、
容器本体11が梱包状態又は開封状態であることを問わ
ず、盲人に対して情報を伝達するための点字26を常に
表示することができる。
【0026】・ 前記蓋体13は有蓋四角箱状をなす立
体的な形状に形成されており、保形性を有するものであ
ることから、盲人が点字26を判別するとき、上壁19
が大きく撓むことを抑えることができる。さらに、この
点字26は蓋体13の熱成形時に上壁19を熱変形させ
て形成されるものであり、上壁19と同様に盲人がこれ
を判別するとき、潰れたり、へこんだり等して識別不能
となることを防止することができる。そして、上壁19
の外面が平坦面となっており、同外面に点字26を凸版
状に表示したことにより、指で触れたときに点字26を
明確に判別することができる。従って、盲人用表示部2
5に点字26を常に判別し易く明確に表示することがで
きる。
【0027】・ さらに、盲人用表示部25は容器本体
11を構成する蓋体13の上壁19の外面に設けられて
おり、同上壁19は、蓋体13を形成する各壁面のなか
でも最も広い平坦面を有する箇所である。このため、他
の壁面と比較してより多くの字数の点字26を設けるこ
とが可能であり、盲人に対して知らしめるべき必要十分
な情報を伝達することができる。
【0028】・ 加えて、盲人用表示部25は、蓋体1
3の上壁19の外面のうち、上壁19と枠壁20との境
界となる稜線部分の周縁である長側縁部29に形成され
ている。盲人は、蓋体13の外表面を手でなぞるとき、
特徴的な触感を有する稜線部分を目印とする。このた
め、稜線部分の周縁である長側縁部29に盲人用表示部
25を形成することにより、盲人が盲人用表示部25を
迅速に判別することができる。
【0029】・ 容器本体11を構成する収容体12及
び蓋体13は、真空成形法又は圧空成形法で一面に開口
を有する四角箱状に形成されている。真空成形法又は圧
空成形法は、成形型として凸型又は凹型のいずれかを使
用し、この凸型又は凹型に加熱軟化させたシート材を密
着させて同シート材から立体的な形状のものを成形する
方法である。このため、凸型及び凹型の両方を使用する
プレス成形法や射出成形法等と比較した場合、肉厚が薄
く、軽量で保形性及び柔軟性に優れる梱包容器として最
適な容器本体11を得ることができる。従って、熱成形
で使用する成形型を簡易な構成とすることができ、製造
コストの低減を図ることができる。
【0030】・ そして、容器本体11を開封状態とし
た後でも、収容体12及び蓋体13の形状が保持される
ことから、これらを商品を再収容するための収容箱、小
物入れ等として再利用することができる。このように容
器本体11を再利用するとき、盲人用表示部25の点字
26が残されていることから、盲人はこれを識別するこ
とで、内部に収容した収容物を判別することができる。
従って、当該梱包容器は盲人にとって被梱包物を梱包す
るためのもののみならず、内部に収容される収容物を識
別可能に整理する収容容器としても利用することがで
き、梱包容器の有効利用を図ることができる。
【0031】・ また一方、蓋体13の上壁19には盲
人用表示部25の点字26に並記された文字27を表示
するための健常者用表示部28が設けられている。そし
て、同文字27により、点字26に相当する内容が表示
されており、健常者にも盲人に伝達された情報と同一の
情報が伝達されている。従って、盲人のみならず、点字
26を識別することのできない健常者に対しても、知ら
しめるべき必要十分な情報を伝達することができる。
【0032】・ そして、容器本体11は透明材料又は
半透明材料により形成されており、収容された商品を外
部から視認することができるように構成されている。こ
のため、健常者であれば容器本体11を開封状態とする
ことなく、商品を迅速に判別することができる。
【0033】なお、本実施形態は、次のように変更して
具体化することも可能である。 ・ 本実施形態で挙げた梱包容器以外に、例えば図2に
示すような梱包容器を構成してもよい。すなわち、図2
に示す梱包容器は、一側面(図2中で背面)に開口を有
する四角箱状をなす容器本体11と、同容器本体11を
封止するための封止手段を構成する封止材31とから形
成されている。容器本体11は真空成形又は圧空成形に
より四角箱状に形成されるとともに、その前面には点字
26を表示する盲人用表示部25及び文字27を表示す
る健常者用表示部28が形成されている。また、容器本
体11の開口周縁からは横方向へ四角枠状をなすフラン
ジ32が突設されている。
【0034】前記封止材31は、厚紙、合成樹脂製のフ
ィルム等よりなるシート材を2つ折りして形成されてい
る。同封止材31の2つ折りされた部分のうち、図2中
で前側部分は係合材31aとされ、その中央には挿通孔
33が透設されている。また、封止材31の2つ折りさ
れた部分のうち、図2中で後側部分は蓋材31bとさ
れ、係合材31aに対して開閉可能に構成されている。
【0035】前記係合材31aの挿通孔33に容器本体
11を挿通し、係合材31aの内面に容器本体11のフ
ランジ32の外面を係合させることにより、封止材31
に容器本体11が装着される。そして、図2中に実線で
示すように、係合材31aに蓋材31bを重ね合わせ、
互いに接合することにより、容器本体11は梱包状態と
され、その内部が封止される。また、図2中に二点鎖線
で示すように、係合材31aに対する蓋材31bの接合
を解除し、蓋材31bを開放することにより、容器本体
11は開封状態とされ、内部に収容された商品が取り出
し可能となる。
【0036】上記の梱包容器においては、容器本体11
と容器本体11を封止するための封止材31とを別部材
で構成したことから、開封状態としたとき、容器本体1
1は元の形状を保持しており、盲人用表示部25及び健
常者用表示部28もまた元の形状のまま保持されてい
る。従って、当該梱包容器においても、容器本体11が
梱包状態又は開封状態であることを問わず、盲人に対し
て知らしめるべき必要十分な情報を伝達するための点字
26を判別し易く表示することができる。
【0037】・ あるいは、図3に示すような梱包容器
を構成してもよい。すなわち、図3に示す梱包容器は、
上面に開口を有する有底円筒状をなす容器本体11と、
同容器本体11の開口を閉塞するための平面円形状のシ
ート材よりなる蓋材31bとから形成されている。前記
容器本体11は真空成形又は圧空成形により形成される
とともに、その外周面上には点字26を表示する盲人用
表示部25及び矢印の記号27aが形成されている。ま
た、容器本体11の開口周縁からは横方向へ円環状をな
すフランジ32が突設されている。蓋材31bがフラン
ジ32の上面に接合されることにより、容器本体11は
梱包状態とされ、この状態で開口が閉塞されるととも
に、その内部が封止される。そして、フランジ32の上
面から蓋材31bが引き剥がされることにより、容器本
体11は開封状態とされ、その内部より被梱包物を取り
出すことが可能となる。当該梱包容器においても、開封
状態としたとき、容器本体11は元の形状を保持してお
り、盲人用表示部25もまた元の形状のまま保持されて
いる。従って、容器本体11が梱包状態又は開封状態で
あることを問わず、盲人に対して知らしめるべき必要十
分な情報を伝達するための点字26を判別し易く表示す
ることができる。
【0038】・ さらに、図2及び図3に示した以外に
も、例えば容器本体11を少なくとも一面に開口を有す
る箱状に形成し、同容器本体11の開口周縁にヒンジを
介して蓋材を取り付け、当該ヒンジを中心に蓋材を開閉
可能に構成することにより、梱包状態と開封状態とを切
り換え可能に構成してもよい。
【0039】・ 他にも、被梱包物を梱包するための梱
包容器に限らず、例えば本実施形態で示した蓋体13又
は収容体12のいずれか一方で構成された容器本体11
を備える熱成形容器としてもよい。あるいは、図2及び
図3に示した蓋材31bが省略された容器本体11を備
える熱成形容器としてもよい。つまり、その開口が閉塞
される容器本体11を備えるものに限らず、その開口が
常に開放されたままの容器本体11を備える熱成形容器
を構成してもよい。
【0040】・ 本実施形態では点字26により「再利
用可能」、「開封はこちらから」等、梱包容器に関する
情報を表示したが、この他にも、例えば商品名、価格、
使用方法等の梱包される被梱包物に関する情報を表示し
てもよい。
【0041】・ 梱包容器は、前に挙げた下部フランジ
21及び上部フランジ22、封止材31、蓋材31b等
の封止手段を必ずしも備える必要はなく、容器本体11
を梱包状態とすることが可能ならば、これら封止手段を
省略して構成してもよい。
【0042】・ 健常者用表示部28を設ける場合、必
ずしも盲人用表示部25に並記する必要はなく、盲人用
表示部25から離れた場所に設けてもよい。あるいは、
図3に示すように健常者用表示部28を省略してもよ
い。
【0043】・ 本実施形態では盲人用表示部25が蓋
体13に設けられているが、収容体12に盲人用表示部
25を設けてもよい。 ・ 本実施形態では文字27を印刷で表示したが、これ
に限らず、例えば点字26と同様に凸版状に表示した
り、あるいはシールを貼ったり等して表示してもよい。
【0044】さらに、前記実施形態より把握できる技術
的思想について以下に記載する。 (1) 前記容器本体の少なくとも一部を接合すること
によって当該容器本体の内部に収容された物品を封止す
るための封止手段を備えるとともに、同封止手段から離
間した位置に盲人用表示部を配置することを特徴とする
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の熱成形容
器。このように構成した場合、容器本体の封止を解除す
る際、たとえ封止手段が破損しても、盲人用表示部への
影響を抑え、点字が識別不能となることを防止すること
ができる。
【0045】(2) 前記盲人用表示部を容器本体の外
面のうち平坦な面へ形成するとともに、当該盲人用表示
部に点字を凸版状に表示したことを特徴とする請求項1
から請求項3のいずれか一項に記載の熱成形容器。この
ように構成した場合、盲人が指で触れたときに点字を明
確に判別することができる。
【0046】(3) 前記盲人用表示部の近傍位置には
盲人に対して点字により伝達される情報と同一の情報を
健常者に対して表示するための健常者用表示部を形成し
たことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一
項に記載の熱成形容器。このように構成した場合、健常
者用表示部を設けることにより、盲人及び健常者の双方
に知らしめるべき情報を伝達することができる。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明に
よれば、盲人に対して知らしめるべき必要十分な情報を
伝達するための点字を判別し易く表示することができ
る。
【0048】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、熱成形で使用する成形型
を簡易な構成とすることができ、製造コストの低減を図
ることができる。
【0049】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の発明の効果に加えて、盲人が特徴
的な触感を有する稜線部分を目印とすることにより盲人
用表示部を容易かつ迅速に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は実施形態の梱包容器を示す分解斜視
図、(b)は盲人用表示部を示す断面図。
【図2】 別形態の梱包容器を示す斜視図。
【図3】 別形態の梱包容器を示す分解斜視図。
【符号の説明】
11…容器本体、25…盲人用表示部、26…点字、2
9…稜線部分の周縁としての長側縁部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製のシート材を熱成形すること
    により内部に物品を収容可能な所定形状に成形された容
    器本体を備え、同容器本体はその形状を保持可能な程度
    の剛性を有するとともに、盲人に情報を伝達するための
    点字が表示された盲人用表示部を前記シート材からの容
    器本体の熱成形時に同容器本体の外面へ一体的に形成し
    たことを特徴とする熱成形容器。
  2. 【請求項2】 前記熱成形は、真空成形又は圧空成形で
    あることを特徴とする請求項1に記載の熱成形容器。
  3. 【請求項3】 前記容器本体を複数の壁面を有する箱状
    に形成し、各壁面同士の境界となる稜線部分の周縁に盲
    人用表示部を形成したことを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の熱成形容器。
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