JP2003244526A - デジタルカメラおよび撮影レンズ - Google Patents
デジタルカメラおよび撮影レンズInfo
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Abstract
際において、適切なシェーディング補正を行うことので
きるデジタルカメラを提供する。 【解決手段】 デジタルカメラ1aは、カメラボディ2
と、カメラボディ2に着脱可能な撮影レンズ3とから構
成される。撮影レンズ3は、光軸位置を変更可能なシフ
ト機構およびティルト機構を有する。撮影レンズ3内に
設けられるROMには、撮影レンズ3の種々の光軸変更
量に応じたレンズ特性データが登録された射出瞳位置テ
ーブルおよび口径食テーブルが格納されており、これら
は、カメラボディ2に送信される。カメラボディ2にお
いては撮影時における光軸変更量に対応するレンズ特性
データが選択的に使用されて、画像データに対するシェ
ーディング補正が行われる。これにより、光軸変更量に
応じて適切なシェーディング補正を行うことができる。
Description
てシェーディング補正を行う技術に関する。
した場合、取得された画像データにおいては、周辺光量
が低下する現象、いわゆるシェーディングが発生する。
このシェーディングは、主として以下に示す要因によっ
て発生する。
ップマイクロレンズが各受光素子に配置されているが、
主光線の入射角度が設計角度から離れるにつれて、マイ
クロレンズで集光する箇所が受光素子の中心から周辺に
移動し、さらには受光素子の外にへと移動する。これに
より、CCD周辺部における受光素子の感度低下が生じ
る。
グ) 絞りを挟んで前後にレンズがある場合は、斜めにレンズ
に入射する光線の一部がレンズを保持する保持枠等で遮
られることにより周辺部の光量が不足する現象(口径
食)が発生する。
に入射する主光線との角度のコサイン4乗に比例して、
入射光の光量の低下が生じる。
画像データに対して不自然さを与えることとなるため、
従来よりシェーディングの補正を行う技術が提案されて
いる。例えば、シェーディングは上記のようにCCDの
特性や撮影レンズの特性に起因して発生することから、
予め測定された画素ごとの光量低下率を記憶しておき、
得られた画像データを画素ごとの光量低下率に基づいて
補正することで、周辺光量の低下が補正された画像デー
タを得ることができる。
として、入射光の光軸位置を変更可能なティルト・シフ
ト機構を有するティルト・シフトレンズを用いた場合
は、光軸位置に応じてシェーディングの発生箇所が変化
する。すなわち、変更された光軸位置に応じて画素ごと
の光量低下率が変化することとなる。
いては、画素ごとの光量低下率は固定的に用いられてい
たため、このように光軸位置が変化する場合はシェーデ
ィングの補正を適切に行うことができなかった。
であり、光軸位置を変更可能な撮影レンズを使用する際
において、適切なシェーディング補正を行うことのでき
る技術を提供することを目的とする。
め、請求項1の発明は、画像データを取得する撮像手段
を有するカメラボディと、前記撮像手段への入射光の光
軸位置を変更可能な撮影レンズと、を備えたデジタルカ
メラであって、前記撮影レンズの特性に依存した光量低
下に関しての、複数の光軸位置にそれぞれ対応する複数
のレンズ特性データを記憶するレンズ特性データ記憶手
段と、前記撮像手段の特性に依存した光量低下に関して
の撮像特性データを記憶する撮像特性データ記憶手段
と、前記複数のレンズ特性データから、前記撮像手段に
おいて画像データを取得する際の前記撮影レンズの光軸
位置に応じたレンズ特性データを選択する選択手段と、
選択された前記レンズ特性データと前記撮像特性データ
とに基づいて、前記撮像手段において取得された画像デ
ータに対してシェーディング補正を行うシェーディング
補正手段と、を備えている。
のデジタルカメラにおいて、前記撮影レンズと前記カメ
ラボディとは着脱可能に構成され、前記撮影レンズは、
前記レンズ特性データ記憶手段を備え、前記カメラボデ
ィは、前記撮像特性データ記憶手段を備えている。
2に記載のデジタルカメラにおいて、前記撮影レンズの
光軸位置の変更設定を受け付ける光軸設定手段と、前記
光軸設定手段により設定された位置に前記光軸位置が移
動された場合に、前記シェーディング補正の補正率が所
定率を超えるときは、前記補正率が前記所定率以下とな
る範囲内に前記光軸位置の移動を制限する光軸位置制限
手段と、をさらに備えている。
のデジタルカメラにおいて、前記光軸位置制限手段によ
って前記光軸位置の移動が制限された場合において、前
記光軸設定手段により設定された位置に前記光軸位置が
変更された場合に取得されるべき画像データを、前記撮
像手段によって取得された画像データから生成する画像
生成手段、をさらに備えている。
得する撮像手段と、前記撮像手段の特性に依存した光量
低下に関しての撮像特性データを記憶する撮像特性デー
タ記憶手段と、前記撮像手段において取得された画像デ
ータに対してシェーディング補正を行うシェーディング
補正手段とを備えるデジタルカメラに装着可能であり、
かつ、前記デジタルカメラの前記撮像手段への入射光の
光軸位置を変更可能な撮影レンズであって、前記撮影レ
ンズの特性に依存した光量低下に関しての、複数の光軸
位置にそれぞれ対応する複数のレンズ特性データを記憶
するレンズ特性データ記憶手段と、前記レンズ特性デー
タを前記デジタルカメラに送出する送出手段と、を備え
ている。
実施の形態について説明する。
1の実施の形態に係るデジタルカメラの主たる構成を示
す断面図である。図に示すように、デジタルカメラ1a
は、主としてカメラボディ2と、撮影レンズ3とから構
成される。
は種々の撮影レンズ3を装着することが可能である。レ
ンズマウント部Mtに設けられるコネクタ24と、撮影
レンズ3側に設けられるコネクタ341とが接触するこ
とにより、撮影レンズ3とカメラボディ2との間で各種
データや信号の伝送が可能とされている。本実施の形態
においては、撮影レンズ3として、入射光の光軸位置L
を変更可能なシフト機構およびティルト機構を有するテ
ィルト・シフトレンズが装着される。
には、回動可能に枢支されたクイックリターンミラーM
1が配設される。また、このクイックリターンミラーM
1の後方にはフォーカルプレーンシャッター22が配置
され、さらにその後方にはCCD23が配置されてい
る。
がそれぞれ設けられる微細な撮像素子(画素)の集合と
して構成され、撮影レンズ3によって結像された被写体
の光像を、RGBの色成分を有する画像信号(各画素で
受光された画素信号の信号列からなる信号:以下適宜、
「画像データ」あるいは「画像」ともいう。)に光電変
換する。
光学ファインダーとなる光学部位25が形成されてい
る。この光学部位25には、クイックターンミラーM1
からの反射光がフォーカシングスクリーン251を介し
て入射されるペンタ形プリズム252が設けられてい
る。さらに、このプリズム252とファインダー窓25
4との間には、接眼レンズ253が配置されている。ま
た、接眼レンズ253の上方には、プリズム252から
の反射光を受光する測光センサ27が設けられ、この測
光センサ27により被写体の輝度が測光データとして測
定される。
ラーM2が固設されている。サブミラーM2は、クイッ
クリターンミラーM1の中央部分に設けられるハーフミ
ラー部を透過した入射光を位相差センサ26へ向かわせ
る。位相差センサ26は、プリズム(図示省略)により
分離された光を受光して、分離された光の波形位置を比
較し、その比較結果を位相差データとして取得する。
取得の開始指示を受け付けるシャッターボタン211が
設けられている。クイックリターンミラーM1は、シャ
ッターボタン211が押下されるまでは、撮影レンズ3
を介して入射される入射光をフォーカシングスクリーン
251へと向かわせる定常位置(図1に示す位置)にあ
り、シャッターボタン211が押下されると、枢支部2
1を中心として略水平位置まで上方に回動し、撮影レン
ズ3からの入射光の光路を開放するようになっている。
側)には、各種設定メニューを表示するLCD28が設
けられ、同様にカメラボディ2の背面側に配置される操
作ボタン212(図12参照)を操作することにより、
各種設定を行うことが可能とされている。また、カメラ
ボディ2内には、各種データを記録するメモリカード9
(図12参照)を挿入して装着することが可能であり、
取得された画像データはメモリカード9に記録される。
である。撮影レンズ3は主として、カメラボディ2に固
定されるマウント部材34と、光軸と直交する上下方向
(図中の矢印AR1方向)に直線的に移動可能にマウン
ト部材34に連結されるシフト部材33と、図中の矢印
AR2方向に揺動可能にシフト部材33に連結されるテ
ィルト部材32と、ティルト部材32に固定されるレン
ズ保護部材31とから構成される。シフト部材33とテ
ィルト部材32とは、その接触面が同一の曲率中心とな
る凸面と凹面としてそれぞれ形成されている。
ズ3の光軸を中心として絞り37が配置され、絞り37
を挟んで前後(図において左右)にレンズ群36が配置
されている。レンズ群36は保持枠36Vにより保持さ
れるが、斜めに入射する光線の一部がこの保持枠36V
によって遮られることにより口径食が生じることとな
る。
て駆動され、被写体の距離に応じた合焦位置に移動され
る。また、絞り37は絞り駆動部371によって駆動さ
れ、その開口径(絞り値に相当)が調整される。レンズ
駆動部361および絞り駆動部371は、レンズ保護部
材31内に設けられるレンズ制御回路35からの駆動信
号に基づいて、それぞれレンズ群36および絞り37を
駆動する。
って必要な機能をワンチップ化した回路で構成され、カ
メラボディ2からコネクタ341を介して送信される信
号に基づいて撮影レンズ3内の各部材の駆動を制御する
とともに、カメラボディ2に対して撮影レンズ3に関す
る種々のデータをコネクタ341を介して送信する。レ
ンズ制御回路35には、レンズ駆動部361および絞り
駆動部371の他、シフトダイヤル331、ティルトダ
イヤル321、ティルトシフト駆動部352およびティ
ルトシフトエンコーダ353が接続される。
に設けられるダイヤル式のスイッチであり、撮影レンズ
3の光軸位置Lの上下方向の直線的な移動量をユーザか
ら受け付ける。シフトダイヤル331で設定された移動
量はレンズ制御回路35に入力され、移動量に基づいた
信号がティルトシフト駆動部352に送信されることに
より、ティルトシフト駆動部352がシフト部材33を
移動させる。
に対してシフト部材33が上向きに移動した状態を示す
図である。図に示すように、シフト部材33が移動する
のに伴って、レンズ保護部材31およびティルト部材3
2も移動している。これにより、撮影レンズ3の光軸位
置Lが、元の基準位置L0から、符号L1に示す位置に
移動する。本明細書においては、このように光軸位置L
を上下方向に直線的に移動させることを「撮影レンズ3
をシフトさせる」という。また、この移動量Sを光軸位
置Lのシフト量(単位:mm)とし、基準位置L0と直
交する上下方向(鉛直方向)をY軸方向として、基準位
置L0より上向きのシフト量をプラス、下向きのシフト
量をマイナスで示す。
ト部材32に設けられるダイヤル式のスイッチであり、
撮影レンズ3の光軸位置Lの揺動量をユーザから受け付
ける。ティルトダイヤル321で設定された揺動量はレ
ンズ制御回路35に入力され、揺動量に基づいた信号が
ティルトシフト駆動部352に送信されることにより、
ティルトシフト駆動部352がティルト部材32を揺動
させる。
対してティルト部材32が下向きに揺動した状態を示す
図である。図に示すように、ティルト部材32が揺動す
るのに伴って、レンズ保護部材31も揺動している。こ
れにより、撮影レンズ3の光軸位置Lが、元の基準位置
L0から、符号L2に示す位置に移動する。本明細書に
おいては、このように光軸位置Lを揺動させることを
「撮影レンズ3をティルトさせる」という。また、基準
位置L0と移動後の位置L2とのなす角度Tを光軸位置
Lのティルト量(単位:deg)とし、上向きのティル
ト量をプラス、下向きのティルト量をマイナスで示す。
ト量は、ティルトシフトエンコーダ353により検出さ
れレンズ制御回路35に入力される。これにより、物理
的に移動したシフト量あるいはティルト量が取得され
る。
シフトさせた場合の効果について説明する。
い建物である場合において、図5(a)のように撮影レ
ンズ3をシフトさせずに、被写体5aに対してCCD2
3の撮像面を傾斜した状態で撮影したとすると、取得さ
れる画像データ71における被写体像71aは遠近感の
ある歪んだ状態で描画される。
シフトさせ、被写体5aとCCD23の撮像面とが平行
となる状態で撮影したとすると、取得される画像データ
72における被写体像72aは、歪みのない状態で描画
される。すなわち、撮影レンズ3をシフトさせることに
よって、遠近感の歪みを補正することができることとな
る。
ィルトさせた場合の効果について説明する。
光線を平面であるCCD23の撮像面上に結像させるこ
とから、被写界深度DFは撮影レンズ3の光軸に垂直に
発生する。したがって、図6(a)のように、例えば、
近景から遠景にかけて被写体5bが存在する場合におい
ては、いずれかの一つの距離の被写体5bにのみピント
が合う(合焦)状態となり、他の被写体5bはピンぼけ
(非合焦)状態となる。
応じて撮影レンズ3をティルトさせることにより、被写
界深度DFが発生する領域が傾斜して、全ての被写体5
bにピントを合わせることができる。すなわち、撮影レ
ンズ3をティルトさせることによって、深い被写界深度
を得ることができるわけである。
351を備えており、ROM351には、撮影レンズ3
の特性に依存したシェーディングに関してのレンズ特性
データを登録した各種データテーブルが格納されてい
る。
ブルのうち、絞り37の開口部の中央を通過した主光線
を逆に延長して光軸と交わる点にできる虚像の位置、す
なわち、射出瞳位置に関するデータを登録した射出瞳位
置テーブル381の例を示している。
3の受光面の種々の画素位置から見た場合の射出瞳位置
までの距離(以下、「射出瞳距離」といい、記号PZを
用いる。単位:mm)が登録されている。本実施の形態
において、CCD23の画素位置は、CCD23の中心
を原点、上下方向をY軸、水平方向をZ軸とする直角Y
Z平面座標系における座標位置(単位:mm)で表す。
射出瞳位置テーブル381においては、原点(Y,Z=
0)、Y軸上(Y=+18,+12,−12,−18)
およびZ軸上(Z=±=18,±12)の画素位置それ
ぞれに対しての射出瞳距離PZが登録される。
Zは、撮影レンズ3のシフト量あるいはティルト量に応
じて変化する。このため、図7の射出瞳位置テーブル3
81sでは、シフト量(−10,−5,0,+5,+1
0)に応じた射出瞳距離PZが登録され、図8の射出瞳
位置テーブル381tでは、ティルト量(−10,−
5,0,+5,+10)に応じた射出瞳距離PZが登録
されている。
に格納されるデータテーブルのうち口径食に関するデー
タを登録した口径食テーブル382の例を示している。
受光面の種々の画素位置における口径食による光量低下
量(以下、記号RLを用いる。)が、APEX表示の値
で登録されている。例えば、設定された絞り値(APE
X表示におけるAV値)が「3」である場合において、
ある画素位置への光量が、口径食に起因して絞り値が
「5」に設定された場合に相当する光量に低下するとき
は、この画素位置における光量低下量RLは「−2」と
して登録される。すなわち、設定された絞り値をAVt
とすると、ある画素位置における光量は、実質的に絞り
値がAVt−RLに設定された場合に相当する光量とな
る。なお以下、設定絞り値AVtに対して、実質的な絞
り値「AVt−RL」をAVsで表し、「実質絞り値」
AVsという。
(Y,Z=0)、Y軸上(Y=+18,+12,−1
2,−18)およびZ軸上(Z=±=18,±12)の
画素位置それぞれに対しての光量低下量RLが登録され
る。また、光量低下量RLもシフト量あるいはティルト
量に応じて変化するため、射出瞳位置テーブル381と
同様にシフト量(−10,−5,0,+5,+10)あ
るいはティルト量(−10,−5,0,+5,+10)
に応じた光量低下量RLがそれぞれ登録される。
定絞り値AVtによっても変化する。このため、口径食
テーブル382は、設定絞り値AVtに応じて複数のテ
ーブルが用意されている。絞り値の開放値をAV0で表
すと、図9は設定絞り値AVt=AV0である場合にお
ける口径食テーブル382aを示し、図10は設定絞り
値AVt=AV0+1である場合の口径食テーブル38
2bを示し、図11は設定絞り値AVt≧AV0+2で
ある場合の口径食テーブル382cを示している。
た光量低下量RLを登録した口径食テーブル382を示
しており、ティルト量に応じた光量低下量RLを登録し
た口径食テーブル382の図示は省略しているが、同様
のものがROM351に格納される。
ーブルは撮影レンズ3に固有のものであり、予め測定に
より求められて登録されている。異なるタイプの撮影レ
ンズにおいては、このようなデータテーブルに登録され
るレンズ特性データは相違する。
いて説明する。図12は、デジタルカメラ1aの主たる
機能構成を機能ブロックとして示す図である。
/D変換部231、シャッターボタン211等が画像デ
ータを取得する機能を実現する。すなわち、シャッター
ボタン211が押下されると、撮影レンズ3により結像
された被写体の光像がCCD23に受光され、CCD2
3からの画像信号(アナログ信号)がA/D変換部23
1によりデジタル信号に変換される。
換部231から入力される画像データに対してシェーデ
ィング補正を行う。シェーディング補正部232から出
力された画像データは画像メモリ233に一旦格納さ
れ、必要に応じて所定の処理が行われた後、メモリカー
ド9に記録される。
M222、ROM223を有しており、デジタルカメラ
1aの各部と有機的に接続して、上述したような各部の
処理を統括制御する。全体制御部220には、上述した
各部の他、測光センサ27、位相差センサ26、操作ボ
タン212およびLCD28等も電気的に接続され、こ
れら処理部の動作を制御するとともに、これら処理部か
らの各種信号を受信する。さらに、コネクタ24を介し
て撮影レンズ3のレンズ制御回路35と通信を行い、各
種データや信号を送受信する。
OM223内に記憶される制御プログラムに従ってCP
U221が演算処理を行うことにより実現される。図1
2において、露出制御部241、AF制御部242およ
び補正制御部243は、制御プログラムに従ってCPU
221が演算処理を行うことにより実現される機能の一
部を模式的に示している。
と、絞り37の絞り値とを調節する露出制御を行うもの
である。露出制御部241は、測光センサ27から入力
される測光データに基づいて露出値を決定し、決定した
露出値に基づいてシャッタースピードおよび絞り値を決
定する。なお、デジタルカメラ1aにおいてシャッター
スピードはCCD23の積分時間に相当し、フォーカル
プレーンシャッター22は通常開放状態とされ、CCD
23の画像信号の読み出し時のみ閉じられる。
ントが合うように、撮影レンズ3内のレンズ群36を移
動させるオートフォーカス(AF)制御を行うものであ
る。デジタルカメラ1aにおいては、AF制御を行う手
法として位相差検出方式が用いられる。位相差検出方式
は、位相差センサ26で検出される位相差データが0と
なる位置にレンズ群36を移動させるものである。位相
差データから直接的にレンズ群36の移動すべき合焦位
置を決定できることから、比較的高速にレンズ群36を
合焦位置まで移動させることが可能である。
部232によるシェーディング補正に関する制御を行
う。補正制御部243およびシェーディング補正部23
2による処理の詳細については後述する。
は、カメラボディ2の特性に依存したシェーディングに
関しての撮像特性データを登録した光量低下率テーブル
が格納されている。図13は、この光量低下率テーブル
281の例を示す図である。
質絞り値AVsで入射光が入射することとなるが、さら
に、主光線の入射角度に依存してCCD23の感度低
下、および、コサイン4乗則による光量低下が生じる。
光量低下率テーブル281では、これらのCCD23の
感度低下およびコサイン4乗則による光量低下を考慮し
た最終的な光量低下率(0〜1の値:以下、記号QYを
用いる)が登録される。換言すれば、シェーディングの
影響が一切無いときにCCD23において取得される値
を「1」とし、この値に対する相対値が光量低下率QY
として登録される。
則による光量低下の双方は、光軸に対する主光線の入射
角度に依存する。このため、光量低下率テーブル281
では、行方向に主光線の入射角度(0,10,18,2
3,28,31,34,37,40…単位:deg)
が、列方向に口径食による光量低下を示す実質絞り値A
Vs(AV0,AV1,AV2・・・・AVE)がそれ
ぞれ項目として設定され、これらの項目に対応する光量
低下率QYがそれぞれ登録される。これらのデータは、
予め測定により求められて登録される。
デジタルカメラ1aの動作について説明する。図14
は、デジタルカメラ1aの撮影時における動作の流れを
示す図である。
と、まず、デジタルカメラ1aの全体制御部220が撮
影レンズ3と通信を行い、撮影レンズ3のROM351
に格納されているデータテーブル(射出瞳位置テーブル
381および口径食テーブル382)を受信する。受信
したデータテーブルは、全体制御部220のRAM22
2に記憶される(ステップS1)。その後、ユーザによ
りシャッターボタン211が押下されるまで(ステップ
S4にてNoの間)は、撮影待機状態となる。
のシフトダイヤル331あるいはティルトダイヤル32
1が操作され光軸位置が変更される(ステップS2)
と、撮影レンズ3から、変更後のシフト量あるいはティ
ルト量(以下、総称して「光軸変更量」ともいう。)が
送信される。送信された光軸変更量は、全体制御部22
0により受信されRAM222に格納される(ステップ
S3)。
(ステップS4にてYes)、次に、AF制御部242
によりAF制御が行われる。すなわち、位相差センサ2
6において検出された位相差データに基づいてAF制御
部242によりレンズ群36の合焦位置が決定されると
ともに、レンズ群36を駆動させる駆動信号が撮影レン
ズ3に送信される。これにより、レンズ群36が被写体
に応じた合焦位置まで移動される(ステップS5)。
に基づいて、露出制御部241によりシャッタースピー
ドおよび絞り値が決定される。決定された絞り値、すな
わち、設定絞り値AVtは撮影レンズ3に送信され、絞
り37が設定絞り値AVtに応じた開口径に調節される
(ステップS6)。
方に回動され、CCD23への入射光の光路が開放され
る。そして、設定されたシャッタースピードだけCCD
23の積分が行われ、被写体の画像データが取得される
(ステップS7)。取得された画像データは、A/D変
換部231によりデジタル信号に変換された後、シェー
ディング補正部232に入力されてシェーディング補正
が行われる。
まず、シェーディング補正に使用するシェーディング補
正テーブルが補正制御部243により生成される(ステ
ップS8)。以下、このシェーディング補正テーブルの
生成手法について説明する。
定絞り値AVtに基づいて、RAM222に格納された
データテーブルが参照され、CCD23の所定座標位
置、具体的には、原点位置(Y,Z=0)、Y軸上の座
標位置(Y=+18,+12,−12,−18)および
Z軸上の座標位置(Z=±=18,±12)における射
出瞳距離PZおよび光量低下量RLがそれぞれ取得され
る。例えば、シフト量が「+5」であり、設定絞り値A
Vtが「AV0+1」である場合は、図7に示す射出瞳
位置テーブル381sから所定座標位置それぞれの射出
瞳距離PZが取得され、図10に示す口径食テーブル3
82bから所定座標位置それぞれの光量低下量RLが取
得される。なお、例えば、シフト量が「+7」であるな
ど、光軸変更量がデータテーブルにない場合は、その光
軸変更量に対する射出瞳距離PZおよび光量低下量RL
が直線補間により取得される。
変更量とから、所定座標位置それぞれに対する主光線と
光軸とのなす角度が求められる。すなわち、所定座標位
置それぞれに入射する主光線の入射角度が求められる。
その一方で、取得された光量低下量RLと設定絞り値A
Vtとから、所定座標位置それぞれにおける実質絞り値
AVs(=AVt−RL)が求められる。
実質絞り値AVsとに基づいて、光量低下率テーブル2
81(図13参照)が参照されることにより、所定座標
位置それぞれにおける光量低下率QYが求められる。さ
らに、求められた所定座標位置それぞれにおける光量低
下率QYに基づいて多項式補間が行われ、Y軸上および
Z軸上の全ての座標位置における光量低下率QYが求め
られる。
ぞれにおける光量低下率QYをプロットしたグラフの例
を示す図であり、それぞれ縦軸は光量低下率QYを示
し、図15の横軸はY軸上の座標位置を、図16の横軸
はZ軸上の座標位置を示している。また、図15に示す
曲線61は多項式補間により求められたY軸上における
光量低下率QYを示しており、図16に示す曲線62は
多項式補間により求められたZ軸上における光量低下率
QYを示している。
合は、図15の例に示すように、Y軸上の光量低下率Q
Yを示す曲線61の重心位置CGは、原点からズレた位
置となる。一方、撮影レンズ3の光軸位置はY軸に沿っ
て変更されるため、図16の例に示すように、Z軸上の
光量低下率QYを示す曲線62は、原点位置を中心とし
て線対称となる。
D23の受光面における光量低下率QYの分布の重心位
置に相当する。図17は、CCD23の受光面23aを
含む平面上における光量低下率QYの分布を示す図であ
る。図に示すように、光量低下率QYの分布が一定とな
る曲線SA1〜SA5は、Y軸上の重心位置CGを中心
とした円形(または、楕円形)となる。この分布曲線S
A1〜SA5は、Y軸上およびZ軸上の光量低下率QY
から求められる。CCD23の受光面23aにおける任
意の画素の光量低下率QYは、この分布曲線SA1〜S
A5と、重心位置CGからの相対座標位置とによって求
めることができる。
シェーディング補正における補正率を示すこととなる。
すなわち、画像データの画素値に対して、この光量低下
率QYの逆数をそれぞれ乗算することによって、光量の
低下が補正されてシェーディングの補正を行うことがで
きるわけである。以下、この光量低下率QYの逆数を、
記号WVIを用いて「シェーディング補正率」WVIと
いう。
率WVIは、図18に示すようなテーブルにそれぞれ登
録される。これにより、シェーディング補正テーブル2
82が生成される。シェーディング補正テーブル282
において各画素の位置は、左上の画素を(1,1)とし
て、縦位置i(i=1,2,…,m)と、横位置j(j
=1,2,…,n)とによって与えられ、シェーディン
グ補正テーブル282には、行方向を縦位置i、列方向
を横位置jとしたマトリクス状に、全画素のシェーディ
ング補正率WVIが登録される。
ブル282が生成されると(図14:ステップS8)、
生成されたシェーディング補正テーブルがシェーディン
グ補正部232に入力される。シェーディング補正部2
32においては、取得された画像データの各画素値と、
シェーディング補正テーブル282に登録された各画素
ごとのシェーディング補正率WVIとが乗算されて、シ
ェーディング補正が行われる(ステップS9)。シェー
ディング補正が行われた画像データは、画像メモリ23
3に格納された後、圧縮などの所定の処理が行われてメ
モリカード9に記録される(ステップS10)。画像デ
ータが記録されると、ステップS2に戻り、再度、撮影
待機状態に移行することとなる。
ったが、デジタルカメラ1aにおいては、シフト量ある
いはティルト量に応じての射出瞳距離PZ、および、口
径食による光量低下量RLが登録されたデータテーブル
が用意されているため、ティルト・シフトレンズを用い
て光軸位置を変更した場合であっても、適切にシェーデ
ィング補正を行うことが可能である。
ンズ3の特性に依存するが、撮影レンズ3内に記憶され
るため、撮影レンズ3を交換した場合であっても、撮影
レンズ3の特性を反映して適切にシェーディング補正を
行うことが可能である。
の実施の形態について説明する。図19は、本発明の第
2の実施の形態に係るデジタルカメラ1bの主たる構成
を示す図である。
1の実施の形態のデジタルカメラ1aと類似するため、
同一の機能を有するものに関しては同一記号を付して詳
細な説明は省略し、主として相違点に関して説明を行
う。デジタルカメラ1bは、第1の実施の形態と同様
に、主としてカメラボディ2とカメラボディ2に着脱可
能な撮影レンズ3とから構成される。
成であるが、シフトダイヤル331によりシフト量が変
更設定されたときは、設定されたシフト量を含むシフト
変更信号がカメラボディ2に送信される。そして、シフ
ト変更信号に応じてカメラボディ2から返信される駆動
信号に基づいて、シフト部材33が駆動されるようにな
っている。
1には、第1の実施の形態と同様の射出瞳位置テーブル
381および口径食テーブル382の他、図21に示す
伸張比率テーブル383が格納されている。
た場合においては、被写体像の遠近感の歪みが補正され
ることとなるが、伸張比率テーブル383は、この被写
体像の歪みの補正は被写体像の伸張に相当すると見なし
て(詳細は後述)、その伸張する割合を伸張比率(以
下、記号RTを用いる。)として登録したものである。
伸張比率RTは、画素位置の高さ(Y方向の値)および
シフト量に応じて変化するため、伸張比率テーブル38
3においては、行方向に画素位置の高さ(Y=+18,
−18)、列方向にシフト量(+5,+10,+15)
がそれぞれ項目として設定され、これらの項目に対応す
る伸張比率RTがそれぞれ登録される。
形態のクイックターンミラーM1の替わりに、撮影レン
ズ3を介して入射する入射光を、そのまま直進する透過
光と下方向に向かう反射光とに分けるビームスプリッタ
BSが設けられる。ビームスプリッタBSからの透過光
はCCD23に受光され、ビームスプリッタBSからの
反射光は位相差センサ26に受光される。したがって、
CCD23には入射光が常に入射されることとなり、C
CD23は常に画像データを取得できるようになってい
る。
位25の替わりに、電子ビューファインダ(EVF)ユ
ニット29が設けられている。EVFユニット29内部
には、液晶ディスプレイで構成されるEVF表示部29
1が配置され、さらに、このEVF表示部291とファ
インダー窓293との間には、接眼レンズ292が配置
される。EVF表示部291には、撮影待機状態におい
て所定時間ごとにCCD23で取り込まれた画像データ
が表示(ライブビュー表示)され、これによりユーザは
被写体の像を確認することができる。
能構成を機能ブロックとして示す図である。
ては、A/D変換部231で変換された画像データは、
シェーディング補正部232の他、コントラスト演算部
234および測光演算部235にもそれぞれ入力され
る。
中の隣接する画素の輝度値の差分を演算し、コントラス
トデータとして取得する。また、測光演算部235は、
画像データ中の画素の輝度値の平均値を測光データとし
て取得する。取得されたコントラストデータおよび測光
データは、全体制御部220に入力される。
ては、AF制御を行う手法として位相差検出方式とコン
トラスト方式との2つの方式が用いられ、AF制御部2
42により必要に応じてこれらの方式が切り替えられ
る。
させながらコントラスト演算部234で取得されるコン
トラストデータを監視し、コントラストデータが最も高
くなる位置をレンズ群36の合焦位置とするものであ
る。レンズ群36を駆動させつつ、その合焦位置を決定
するため、レンズ群36の合焦位置までの移動は、位相
差検出方式と比較すると低速となる。
電気的に接続され、全体制御部220によってEVF表
示部291の表示制御がなされる。
像変形部245は、制御プログラムに従ってCPU22
1が演算処理を行うことにより実現される機能の一部を
模式的に示している。レンズ制御部244および画像変
形部245の処理内容については後述する。
は、第1の実施の形態と同様に、カメラボディ2の特性
に依存したシェーディングに関しての撮像特性データを
登録した光量低下率テーブル281が格納される。
デジタルカメラ1bの動作について説明する。デジタル
カメラ1bは、撮影レンズ3において変更されるシフト
量を撮影待機状態において監視し、そのシフト量を制御
するようになっている。このため、以下では、撮影レン
ズ3のシフト量が変更される場合について説明する。
aの撮影時における動作の流れを示す図である。デジタ
ルカメラ1aの電源が投入されると、まず、撮影レンズ
3からのデータテーブル(射出瞳位置テーブル381、
口径食テーブル382および伸張比率テーブル383)
が受信され、RAM222に記憶される(ステップS2
1)。そして、ユーザによりシャッターボタン211が
押下されるまで(ステップS31にてNoの間)は撮影
待機状態となるが、デジタルカメラ1bではこの撮影待
機状態においてEVF表示部291に被写体の画像デー
タを表示するライブビュー表示を行う。
ー用の画像データを取得し(ステップS22)、取得さ
れた画像データはシェーディング補正部232によりシ
ェーディング補正されて(ステップS24,S25)画
像メモリ233に格納され、ライブビュー画像としてE
VF表示部291に表示される(ステップS30)とい
う一連の動作が所定時間ごとに繰り返される。
像データは測光演算部235にも入力され、測光演算部
235により求められた測光データに基づいて、露出制
御部241がシャッタースピードおよび絞り値の設定を
行う(ステップS23)。この設定動作も撮影待機状態
において繰り返され、設定されたシャッタースピードと
絞り値は、ライブビュー用の画像データを取得する際に
リアルタイムに反映される。
ェーディング補正は、第1の実施の形態と同様の手法に
よって行われる。このとき、設定絞り値AVtとして
は、ステップS23において設定される絞り値が用いら
れ、光軸変更量は後述する物理シフト量(初期値0)が
用いられる。
ンズ3からシフト変更信号を受信した場合(ステップS
26にてYes)は、レンズ制御部244により撮影レ
ンズ3に対して駆動信号を送信するレンズ駆動処理が行
われる(ステップS27)。図24は、このレンズ駆動
処理の流れの詳細を示す図である。
たシフト量(以下、「設定シフト量」という。)が、R
AM222に格納される(ステップS51)。
ーディング補正テーブル282が生成される(ステップ
S52)。このとき、設定絞り値AVtとしてはステッ
プS23において設定される絞り値が用いられ、光軸変
更量は設定シフト量が用いられる。
ーブル282内の各画素のシェーディング補正率WVI
のうち、いずれかのシェーディング補正率WVIが予め
決められた所定率を超えるか否かが判定される(ステッ
プS53)。
素値に対してシェーディング補正率WVIを乗算して画
素値を上昇させるものである。しかしながら、ある所定
率を超えるシェーディング補正率WVIを乗算すると、
画像データに含まれるノイズまでもが強調されてしま
い、却って画質の劣化が生じるおそれがある。
所定率を超えた場合(ステップS53にてYes)は、
シェーディング補正率WVIが所定率以下となるシフト
量(以下、「制限シフト量」という。)が逆算して求め
られる(ステップS54)。そして、求められた制限シ
フト量まで駆動するための駆動信号が撮影レンズ3に送
信される(ステップS55)。
御回路35に受信され、撮影レンズ3は制限シフト量ま
でシフトされる。撮影レンズ3のシフトが終了すると、
ティルトシフトエンコーダ353により検出されるシフ
ト量、すなわち、実際の物理的なシフト量(以下、「物
理シフト量」という。)が、カメラボディ2に返信され
る。そして、この物理シフト量は、レンズ制御部244
により受信されて、RAM222に格納される(ステッ
プS56)。
理シフト量が制限される。画像データに対してのシェー
ディング補正においては、光軸変更量として物理シフト
量が用いられるため、シェーディング補正率WVIは所
定率以下となり、ノイズの強調による画像の劣化が防止
される。
ズ3のシフト量が制限されている(設定シフト量と物理
シフト量とが相違する)ことを示す内部フラグであるシ
フト制限フラグがONとされる(ステップS57)。
率以下の場合(ステップS53にてNo)は、撮影レン
ズ3を設定シフト量までシフトさせても問題はないた
め、設定シフト量まで駆動するための駆動信号が撮影レ
ンズ3に送信される(ステップS58)。これにより、
撮影レンズ3は設定シフト量までシフトされる。
ズ3から返信される物理シフト量が、レンズ制御部24
4により受信されてRAM222に格納される(ステッ
プS59)。そして、撮影レンズ3のシフト量の制限は
無い(設定シフト量と物理シフト量とは一致する)た
め、シフト制限フラグはOFFとされる(ステップS6
0)。
フト制限フラグがONとなった場合(ステップS28に
てYes)は、さらに、画像変形部245により画像メ
モリ233に格納された画像データに対して変形処理が
行われる(ステップS29)。
は、撮影レンズ3のシフト量が制限され、設定シフト量
と物理シフト量とが相違している場合であるため、撮影
レンズ3が設定シフト量までシフトされた場合において
補正されるべき被写体像の歪みが補正されず、ユーザに
とって所望の効果は得られていないこととなる。
撮影された画像データ中の主被写体像の例を示す図であ
る。図において、符号73aは撮影レンズ3のシフトが
無いときの主被写体像を示し、符号73bは制限シフト
量まで撮影レンズ3がシフトされたときの主被写体像を
示し、また、符号73cは設定シフト量まで撮影レンズ
3がシフトされたときの主被写体像を示している。ま
た、この図において、主被写体像73a上の位置P1
a、主被写体像73b上の位置P1bおよび主被写体像
73c上の位置P1cは、同一の被写***置を示してい
る。同様に、位置P2aと位置P2bと位置P2cとは
同一の被写***置であり、位置P3aと位置P3bと位
置P3cとは同一の被写***置である。
をシフトさせ、符号73cで示すように歪みが補正され
た画像データを所望しているはずであるが、実際には撮
影レンズ3のシフト量が制限されることにより、符号7
3bで示すように歪みの残った画像データがCCD23
により取得される。
3において取得される画像データに対して変形処理を行
うことにより、撮影レンズ3が設定シフト量までシフト
された場合において取得されるべき画像データを生成す
る。
bが被写体像73cのようになるように変形を行うもの
であり、単純には、位置P1b,P2b,P3bにある
画素(正確には、その画素値)を、それぞれ位置P1
c,P2c,P3cで示す位置にそれぞれ移動させると
いう処理に相当する。以下、この画素の移動先の位置を
決定する手法について説明する。
テーブル383が参照され、2つの画素位置の高さ(Y
=+18,−18)のそれぞれにおいての、設定シフト
量に対応する伸張比率RT(以下、記号RTsを用いて
「設定伸張比率」RTsという。)、および、物理シフ
ト量に対応する伸張比率RT(以下、記号RTpを用い
て「物理伸張比率」RTpという。)が取得される。な
お、設定シフト量あるいは物理シフト量が伸張比率テー
ブル383に無い場合は、直線補間により伸張比率RT
が取得される。また、設定シフト量および物理シフト量
がマイナスの場合は、2つの画素位置の高さ(Y=+1
8,−18)に対応する伸張比率RTが入れ替えられ
る。
とが取得されると、相対伸張比率(記号RTrを用い
る。)が、 RTr=RTs/RTp の演算により求められる。この相対伸張比率RTrは、
2つの画素位置の高さ(Y=+18,−18)それぞれ
に対して得られる。
「注目画素」という。)が注目され、注目画素の位置
が、CCD23の受光面における距離(mm)に換算さ
れて、直角YZ平面座標系におけるY座標値とZ座標値
として求められる。そして、注目画素のY座標値におけ
る相対伸張比率RTrが、2つの画素位置の高さ(Y=
+18,−18)における相対伸張比率RTrに基づい
て直線補間により求められる。
画素である場合においては、図25において、設定伸張
比率RTsは(距離C/距離A)に、物理伸張比率RT
pは(距離B/距離A)に、相対伸張比率RTrは(距
離C/距離B)にそれぞれ相当する。
められると、注目画素のY座標値およびZ座標値のそれ
ぞれの絶対値に、相対伸張比率RTrが乗算される。そ
して、この乗算により求められたY座標値(Z座標値)
には、元のY座標値(Z座標値)が正なら正、負なら負
の符号が与えられる。このY座標値およびZ座標値が、
注目画素の移動先位置となる。すなわち、注目画素の移
動先となる位置は、原点から注目画素位置に向かう直線
方向で、かつ、原点からの距離が「原点から注目画素ま
での距離」×「相対伸張比率RTr」となる点の位置と
なる。
移動先位置を決定すると次の画素が注目画素として決定
され、上記と同様にして移動先位置が決定される。そし
て、同様の処理を繰り返すことにより、最終的に画像デ
ータ中の全ての画素の移動先位置が決定される。
素の画素値がそれぞれの移動先位置に移動されることに
より、画像データの変形が行われる。変形後の画像デー
タ(以下、「変形画像データ」ともいう。)において
は、移動元となる画素を有さない画素が存在することと
なるが、このような画素の画素値は、近傍画素の画素値
に基づいて補間により求められる。
われ変形画像データが生成された場合(ステップS2
9)は、生成された変形画像データがライブビュー画像
としてEVF表示部291に表示される(ステップS3
0)。すなわち、撮影レンズ3が設定シフト量までシフ
トされた場合に取得されるべき画像データを、撮影待機
状態においてユーザは確認することとなる。これによ
り、撮影レンズ3のシフト量が制限された場合であって
も、ユーザは通常通りの操作感覚で扱うことができると
ともに、撮影指示後に記録される画像データの態様を撮
影待機状態において把握することができる。
ッターボタン211が押下されると(ステップS31に
てYes)、デジタルカメラ1bは記録用の画像データ
を取得する動作に移行する(図23)。
ず、撮影レンズ3の光軸位置が変更されたか否かが判定
される(ステップS32)。光軸位置が変更されていな
い場合は、AF制御部242は、位相差センサ26から
の位相差データに基づく位相差検出方式によってAF制
御を行う(ステップS34)。
AF制御部242は、コントラスト演算部234からの
コントラストデータに基づくコントラスト方式によって
AF制御を行う(ステップS33)。
されることから、位相差検出方式とコントラスト方式と
では、高速な位相差検出方式を用いることが好ましい。
しかしながら、光軸位置が変更されていない場合には位
相差センサ26には光軸近傍の入射光が入射するが、光
軸位置が変更された場合には位相差センサ26には光軸
近傍の入射光ではなく周辺光が入射することとなる。し
たがって、位相差検出方式では、口径食等による光量低
下により必要となる位相差情報が得られない可能性や、
主被写体以外の被写体に対してピントを合わせてしまう
可能性がある。
CCD23で受光される入射光に基づいてAF制御を行
うコントラスト方式に切り替えることにより、精度の高
いAF制御が可能となる。
からの測光データに基づいて、露出制御部241により
シャッタースピードおよび絞り値が決定され(ステップ
S35)、CCD23により記録用の画像データが取得
される(ステップS36)。
実施の形態と同様の手法によってシェーディング補正が
行われる。このとき、設定絞り値AVtとしてはステッ
プS35において設定される絞り値が用いられ、また、
シェーディングは物理シフト量に応じて発生することか
ら光軸変更量は物理シフト量が用いられる(ステップS
37,S38)。シェーディング補正が行われた画像デ
ータは画像メモリ233に格納される。
否かが判定される(ステップS39)。シフト制限フラ
グがOFFの場合は、画像を変形させる必要はないため
そのまま得られた画像データがメモリカード9に記録さ
れる(ステップS41)。
る場合は、撮影待機状態と同様の手法によって画像変形
処理が行われて、変形画像データが生成される(ステッ
プS40)。そして、生成された変形画像データがメモ
リカード9に記録されることとなる(ステップS4
1)。画像データが記録されると、ステップS22に戻
り、再度、撮影待機状態に移行することとなる。
ったが、デジタルカメラ1bでは、シェーディング補正
率WVIが所定率以上となる場合は、シェーディング補
正率WVIが所定率以下となるように、撮影レンズ3の
シフト量を制限する。このため、得られる画像データに
おいてノイズの強調を抑制することができる。
場合であっても、画像変形処理が行われるため、ユーザ
が設定したシフト量まで撮影レンズ3がシフトされた場
合に取得されるべき所望の画像データを生成することが
できることとなる。
について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に
限定されるものではなく様々な変形が可能である。
は、カメラボディ2と撮影レンズ3とが着脱可能に構成
されていたが、これらは一体的に構成されていてもよ
い。このような場合、撮影レンズ3の特性に依存した各
種データテーブル(射出瞳位置テーブル381、口径食
テーブル382等)は、カメラボディ2内のROM22
3等に予め格納しておいてもよい。
ように、カメラボディ2と撮影レンズ3とが着脱可能に
構成されいた場合であっても、撮影レンズ3の特性に依
存した各種データテーブルを、種々の撮影レンズ3の種
類に合わせてカメラボディ2内のROM223等に準備
しておくようにしてもよい。このようにしても、撮影レ
ンズ3を交換した場合であっても、撮影レンズ3の種類
に応じたデータテーブルを用いることで適切にシェーデ
ィング補正を行うことができる。
ンズ3の特性に依存した全てのデータテーブルを撮影レ
ンズ3からカメラボディ2に送信し、カメラボディ2内
で必要となるレンズ特性データを選択していたが、必要
となるレンズ特性データを撮影レンズ3内で選択し、選
択されたレンズ特性データのみをカメラボディ2に送信
するようにしてもよい。この場合は、カメラボディ2で
設定された設定絞り値AVtを撮影レンズ3に送信する
ようにする。これによれば、撮影レンズ3からカメラボ
ディ2に送信するデータの総量を抑えることができる。
測光センサ27からの測光データをそのまま利用して、
シャッタースピードおよび絞り値を決定していたが、光
軸位置が変更されていた場合は、厳密には測光センサ2
7に入射される入射光においても光量低下が発生してい
るはずである。このため、測光センサ27への入射光に
対応する位置の光量低下率を求め、測光データを補正す
るようにしてもよい。これによれば、より正確な露出制
御を行うことが可能である。
グラムに従って演算処理を行うことにより各種機能が実
現されると説明したが、これら機能の全部または一部は
専用の電気的回路により実現されてもよい。特に、繰り
返し演算を行う箇所をロジック回路にて構築することに
より、高速な演算が実現される。また逆に、電気的回路
によって実現されるとした機能の全部または一部は、C
PUがプログラムに従って演算処理を行うことにより実
現されてもよい。
の構成を有する発明が含まれている。
載のデジタルカメラにおいて、前記レンズ特性データ
は、前記撮影レンズの射出瞳位置に関するデータ、およ
び、前記撮影レンズの口径食に関するデータを含むこと
を特徴とするデジタルカメラ。
関するデータに基づいてシェーディング補正を行うた
め、高精度に補正を行うことができる。
(1)のいずれかに記載のデジタルカメラにおいて、前
記撮像特性データは、前記入射光の入射角度に対するデ
ータであることを特徴とするデジタルカメラ。
光量低下に関してのデータに基づいてシェーディング補
正を行うため、高精度に補正を行うことができる。
(1)および(2)のいずれかに記載のデジタルカメラ
において、前記レンズ特性データは、前記撮像手段の受
光面上の画素位置に対するデータであることを特徴とす
るデジタルカメラ。
像特性データが、撮像手段の受光面上の画素位置に対す
るデータであるため、画像データの画素位置に応じて適
切なシェーディング補正を行うことができる。
において、前記画像生成手段によって生成された画像デ
ータを、撮影待機状態において表示する表示手段、をさ
らに備えることを特徴とするデジタルカメラ。
された画像データが表示されるため、撮影指示後に記録
される画像データの態様を事前に把握することができ
る。
(1)ないし(4)のいずれかに記載のデジタルカメラ
において、前記撮影レンズの光軸位置が基準位置である
場合の前記入射光の光軸近傍の位相差に基づいて前記撮
影レンズの合焦位置を決定する第1合焦手段と、前記画
像データのコントラストに基づいて前記撮影レンズの合
焦位置を決定する第2合焦手段と、前記撮影レンズの光
軸位置が基準位置である場合は前記第1合焦手段を能動
化させて前記第2合焦手段を非能動化させる一方、前記
撮影レンズの光軸位置が基準位置から変更された場合は
前記第1合焦手段を非能動化させて前記第2合焦手段を
能動化させる制御手段と、をさらに備えることを特徴と
するデジタルカメラ。
ズの合焦位置を決定する手段を切り替えることにより、
正確に撮影レンズの合焦位置を決定することができる。
4の発明によれば、画像データを取得する際の撮影レン
ズの光軸位置に応じて、適切なシェーディング補正を行
うことができる。
レンズにレンズ特性データを記憶させ、カメラボディに
撮像特性データを記憶させることにより、撮影レンズを
交換した場合であっても撮影レンズの特性を反映して適
切なシェーディング補正を行うことができる。
位置の移動を制限することでノイズの強調を抑制するこ
とができる。
位置の移動が制限された場合においても、光軸設定手段
により設定された位置に光軸位置が変更された場合に取
得されるべき所望の画像データを得ることができる。
ズの特性に依存したレンズ特性データを撮影レンズ内に
記憶させることで、デジタルカメラにおいて撮影レンズ
の特性を反映して適切なシェーディング補正を行うこと
ができる。
ラの主たる構成を示す断面図である。
る。
る。
るための図である。
するための図である。
す図である。
示す図である。
機能構成を機能ブロックとして示す図である。
における動作の流れを示す図である。
下率の分布を示す図である。
ある。
メラの主たる構成を示す図である。
機能構成を機能ブロックとして示す図である。
における動作の流れを示す図である。
における動作の流れを示す図である。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 画像データを取得する撮像手段を有する
カメラボディと、前記撮像手段への入射光の光軸位置を
変更可能な撮影レンズと、を備えたデジタルカメラであ
って、 前記撮影レンズの特性に依存した光量低下に関しての、
複数の光軸位置にそれぞれ対応する複数のレンズ特性デ
ータを記憶するレンズ特性データ記憶手段と、 前記撮像手段の特性に依存した光量低下に関しての撮像
特性データを記憶する撮像特性データ記憶手段と、 前記複数のレンズ特性データから、前記撮像手段におい
て画像データを取得する際の前記撮影レンズの光軸位置
に応じたレンズ特性データを選択する選択手段と、 選択された前記レンズ特性データと前記撮像特性データ
とに基づいて、前記撮像手段において取得された画像デ
ータに対してシェーディング補正を行うシェーディング
補正手段と、を備えることを特徴とするデジタルカメ
ラ。 - 【請求項2】 請求項1に記載のデジタルカメラにおい
て、 前記撮影レンズと前記カメラボディとは着脱可能に構成
され、 前記撮影レンズは、前記レンズ特性データ記憶手段を備
え、 前記カメラボディは、前記撮像特性データ記憶手段を備
えることを特徴とするデジタルカメラ。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載のデジタルカメ
ラにおいて、 前記撮影レンズの光軸位置の変更設定を受け付ける光軸
設定手段と、 前記光軸設定手段により設定された位置に前記光軸位置
が移動された場合に、前記シェーディング補正の補正率
が所定率を超えるときは、前記補正率が前記所定率以下
となる範囲内に前記光軸位置の移動を制限する光軸位置
制限手段と、をさらに備えることを特徴とするデジタル
カメラ。 - 【請求項4】 請求項3に記載のデジタルカメラにおい
て、 前記光軸位置制限手段によって前記光軸位置の移動が制
限された場合において、前記光軸設定手段により設定さ
れた位置に前記光軸位置が変更された場合に取得される
べき画像データを、前記撮像手段によって取得された画
像データから生成する画像生成手段、をさらに備えるこ
とを特徴とするデジタルカメラ。 - 【請求項5】 画像データを取得する撮像手段と、前記
撮像手段の特性に依存した光量低下に関しての撮像特性
データを記憶する撮像特性データ記憶手段と、前記撮像
手段において取得された画像データに対してシェーディ
ング補正を行うシェーディング補正手段とを備えるデジ
タルカメラに装着可能であり、かつ、前記デジタルカメ
ラの前記撮像手段への入射光の光軸位置を変更可能な撮
影レンズであって、 前記撮影レンズの特性に依存した光量低下に関しての、
複数の光軸位置にそれぞれ対応する複数のレンズ特性デ
ータを記憶するレンズ特性データ記憶手段と、 前記レンズ特性データを前記デジタルカメラに送出する
送出手段と、を備えることを特徴とする撮影レンズ。
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