JP2003238292A - 蛍石結晶の製造方法 - Google Patents

蛍石結晶の製造方法

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JP2003238292A
JP2003238292A JP2002037043A JP2002037043A JP2003238292A JP 2003238292 A JP2003238292 A JP 2003238292A JP 2002037043 A JP2002037043 A JP 2002037043A JP 2002037043 A JP2002037043 A JP 2002037043A JP 2003238292 A JP2003238292 A JP 2003238292A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトリソグラフィー用の露光装置のエキシ
マレーザー用の光学部品に好適な蛍石を提供すること 【解決手段】 本発明の蛍石結晶の製造方法は、ルツボ
中でフッ化カルシウムを融解させてから凝固させる蛍石
結晶の製造方法において、ルツボ中融液の下端から蛍石
単結晶を成長させる工程と、それに引き続いて融液から
蛍石多結晶体を析出させる工程とを含むことを特徴とす
る。さらに、蛍石多結晶体の部分の不純物濃度を分析
し、その値で生成した蛍石単結晶の品質の良否を判定す
る工程を含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍石とそれを用い
た光学部品及びフォトリソグラフィー用の露光装置に係
る。
【0002】
【従来の技術】エキシマレーザーは、紫外域で発振する
唯一の高出力レーザーとして注目されており、電子産業
や化学産業やエネルギー産業において応用が期待されて
いる。具体的には金属、樹脂、ガラス、セラミックス、
半導体等の加工や化学反応等に利用されている。
【0003】エキシマレーザー光を発生する装置はエキ
シマレーザー発振装置として知られている。マニホルド
内に充填されたAr,Kr,Xe,KrF,ArF,F
等のレーザーガスを電子ビーム照射や放電等により励
起状態にする。すると、励起された原子は基底状態の原
子と結合して励起状態でのみ存在する分子を生成する。
この分子がエキシマと呼ばれるものである。エキシマは
不安定な為、直ちに紫外光を放出して基底状態に落ち
る。これをボンドフリー遷移というが、この遷移よって
えられた紫外光を一対のミラーで構成される光共振器内
で増倍してレーザー光として取り出すものがエキシマレ
ーザー発振装置である。
【0004】エキシマレーザー光の中でもKrFレーザ
ー,ArFレーザー,Fレーザーはそれぞれ波長が2
48nm、193nm、157nmといった真空紫外域
とよばれる波長域の光であり、光学系にはこうした波長
域の光の透過率が高いものを用いなければならない。蛍
石(フッ化カルシウム単結晶)はこうした光学系の為の
硝材として好ましいものである。
【0005】通常蛍石はブリッジマン法(ルツボ下降
法)で製造されている。従来の真空紫外域用蛍石の製造
方法として、例えば、特開平4ー349199号公報、
特開平4ー349198号公報に記載された方法があ
る。それを簡単に説明する。まず、化学合成で作られた
高純度原料をカレット状にしたものをルツボの中に充填
し、それを結晶成長炉に入れ、炉内を真空に排気してか
ら炉温度を蛍石の融点以上にあげて、原料を融解させ
る。この成長炉内では緩やかな温度分布ができるように
温度制御されている。次にルツボを成長炉内で降下さ
せ、ルツボの下部の方から結晶化させてゆく。融液最上
端まで結晶化したところで結晶成長は終了し、そのまま
徐冷を行う。炉温が常温まで下がったところで結晶イン
ゴットは炉から取り出され、次の工程へと回される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
蛍石は可視光の光学系のための基材としては満足できる
性能を示すものの、エキシマレーザーのように短波長で
高出力の光を長期間繰り返し照射するとその光学特性が
劣化することがあった。本発明者らは、その原因を探究
するうちにそれが結晶構造や含有する不純物に影響を受
けていることに気がついた。
【0007】本発明は、上述した技術的課題に鑑みなさ
れたものであり、短波長で高出力の光を長期間繰り返し
照射した場合であっても、透過率特性が劣化し難い蛍石
を提供することを主たる目的とする。本発明の別の目的
は、エキシマレーザー用の光学部品、とりわけフォトリ
ソグラフィー用の露光装置のエキシマレーザー用の光学
部品に好適な蛍石を提供することにある。
【0008】本発明の更に別の目的は、短波長で高出力
の光を長期間繰り返し照射しても光学特性が劣化しない
エキシマレーザー用の光学部品を提供することにある。
【0009】本発明の更に別の目的は、0.25ミクロ
ン以下の微細パターンを長期間安定して露光することが
できるフォトリソグラフィー用の露光装置を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の蛍石結晶の製造
方法は、ルツボ中でフッ化カルシウムを融解させてから
凝固させる蛍石結晶の製造方法において、ルツボ中融液
の下端から蛍石単結晶を成長させる工程と、それに引き
続いて融液から蛍石多結晶体を析出させる工程とを含む
ことを特徴とする。さらに、蛍石多結晶体の部分の不純
物濃度を分析し、その値で生成した蛍石単結晶の品質の
良否を判定する工程を含むことを特徴とする。
【0011】また、ルツボ中融液の下端から蛍石単結晶
を成長させる工程と、それに引き続いて融液から蛍石多
結晶体を析出させる工程とを、ルツボの下降速度の変化
によって行うことを特徴とする。
【0012】また、ルツボ中融液の下端から蛍石単結晶
を成長させる工程と、それに引き続いて融液から蛍石多
結晶体を析出させる工程とを、ヒーター電流の変化によ
って行うことを特徴とする。
【0013】なお、本発明の明細書中で、単結晶とは単
一の結晶粒からその方位を受け継いで成長した結晶領域
のことを指す。また、多結晶とは結晶方位の大きく異な
る複数の領域からなる結晶体のことを指す。
【0014】
【発明の実施の形態】
【実施例】(実施例1)図1のフローチャトを参照しな
がら、第1の実施例について説明する。
【0015】粉末のフッ化カルシウムに対してZnF
を0.7重量%添加して、両者を混合させた。
【0016】次いで、この混合物を精製炉のルツボに入
れて1360℃に加熱した後、ルツボを降下させて徐冷
し、原料を結晶化した。ルツボ上部にあたる結晶化した
フッ化カルシウムの上部を厚さ数mm除去した。この加
熱・徐冷・除去の工程を繰り返し行い、繰り返す工程数
が異なるフッ化カルシウム結晶ブロックの試料を多数用
意した。[原料精製工程] 次に、上記ブロックを、単結晶成長用炉のルツボに入れ
た。なお、スカベンジャーとしてZnFを0.1重量
%ルツボに入れた。続いて炉内を真空排気して、ルツボ
を加熱し、真空度を2×10-6Torr、温度を13
60℃として11時間保った。[原料融解工程] 次にルツボを2mm/hの速度で50hにわたって、1
00mm降下させた。この時の温度降下速度は結晶成長
面(固液界面)近傍において、約100℃/hに相当す
る。[単結晶成長工程] 次にルツボを次にルツボを20mm/hの速度で5hに
わたって、100mm降下させた。この時の温度降下速
度は約1000℃/hに相当する。[多結晶成長工程] 次に炉内温度を12時間かけて常温に戻した。このとき
の蛍石の温度降下速度は約100℃/hであった。[徐
冷工程] 炉内のルツボが常温に戻ったら、ルツボの中のインゴッ
トを取り出す。このインゴットは図3に示すように、全
長が約200mmで下部の約100mmは蛍石単結晶、
上部の約100mmは蛍石多結晶体である。このインゴ
ットを、単結晶,多結晶の境界で切断し、多結晶体の一
部を分析して不純物の評価を実施した。分析方法は試料
を溶解してICP質量分析法(ICP−MS)によって
実施した。[不純物濃度評価工程] 次に、アニール炉のルツボに上述の蛍石単結晶と、0.
1重量%のZnFを入れた。炉内を排気してるつぼの
温度を室温から900℃に速度100℃/hで上昇させ
た後、20時間900℃に保持した。そして、6℃/h
の速度で低下させ、室温まで冷却した。[アニール工
程] こうして得られた蛍石結晶は良好な光学特性を示した。
着色が無く、劣化率も0%となり、KrF,ArF,F
エキシマレーザー用の光学系として好ましく適用でき
ることが分かった。
【0017】(実施例2)本発明の第2に実施例は、単
結晶成長工程終了後、炉内温度を速度100℃/hで降
下させ、フッ化カルシウムの多結晶部を形成した。その
他の工程は実施例1と同様である。本実施例ではプロセ
ス時間を短縮することができる。実施例1と比較して約
5時間の時間短縮が達成された。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば次の諸々の効果を達成す
ることができる。 1.短波長で高出力の光を長期間繰り返し照射した場合
であっても、透過率特性が劣化し難い蛍石を提供するこ
とができる。 2.エキシマレーザー用の光学部品、とりわけフォトリ
ソグラフィー用の露光装置のエキシマレーザー用の光学
部品に好適な蛍石を提供するができる。 3.信頼性の高い光学物品となりうる蛍石を、比較的安
価に製造できる蛍石を提供することができる。 4.短波長で高出力の光を長期間繰り返し照射しても光
学特性が劣化しないエキシマレーザー用の光学部品を提
供することができる。 5.0.25ミクロン以下の微細パターンを長期間安定
して露光することができるフォトリソグラフィー用の露
光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蛍石の製造工程例を説明する為の
フローチャートである。
【図2】単結晶成長工程に用いられる成長炉の断面を示
す図である。
【図3】結晶成長後、ルツボが常温になった時の結晶組
織を示す模式図である。
【符号の説明】
1 チャンバー 2 断熱材 3 ヒーター 4 ルツボ 5 蛍石 6 ルツボ引き下げ機構 7 種結晶室 8 単結晶フッ化カルシウム 9 多結晶フッ化カルシウム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ルツボ中でフッ化カルシウムを融解させ
    てから凝固させる蛍石結晶の製造方法において、ルツボ
    中融液の下端から蛍石単結晶を成長させる工程と、それ
    に引き続いて融液から蛍石多結晶体を析出させる工程と
    を含むことを特徴とする蛍石結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】 蛍石多結晶体の部分の不純物濃度を分析
    し、その値で生成した蛍石単結晶の品質の良否を判定す
    る工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の蛍石結
    晶の製造方法。
  3. 【請求項3】 ルツボ中融液の下端から蛍石単結晶を成
    長させる工程と、それに引き続いて融液から蛍石多結晶
    体を析出させる工程とを、ルツボの下降速度の変化によ
    って行うことを特徴とする請求項1に記載の蛍石結晶の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 ルツボ中融液の下端から蛍石単結晶を成
    長させる工程と、それに引き続いて融液から蛍石多結晶
    体を析出させる工程とを、ヒーター電流の変化によって
    行うことを特徴とする請求項1に記載の蛍石結晶の製造
    方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006016229A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Canon Inc 結晶製造方法及び装置、露光装置、デバイス製造方法
WO2006027873A1 (ja) * 2004-09-10 2006-03-16 Murata Manufacturing Co., Ltd. 圧電薄膜共振子
JP2006315915A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Canon Inc 光学部材

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