JP2003235271A - 微小変位装置 - Google Patents

微小変位装置

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JP2003235271A JP2002025512A JP2002025512A JP2003235271A JP 2003235271 A JP2003235271 A JP 2003235271A JP 2002025512 A JP2002025512 A JP 2002025512A JP 2002025512 A JP2002025512 A JP 2002025512A JP 2003235271 A JP2003235271 A JP 2003235271A
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峯夫 水村
Mitsuo Yamaguchi
三雄 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動側剛体部を放射方向の撓み梁にて支持し
ているため、回転中心点がずれてしまうことがある。 【解決手段】 可動ブロック22、軸29及び移動ステ
ージを一体に固定して移動側剛体部を構成し、軸29を
軸受を介して固定側剛体部16に回動自在に支持する。
圧電アクチュエータ21の変位は、変位拡大機構23に
より拡大されて可動ブロック22に伝達され、該可動ブ
ロックは、軸29を中心に所定角度回転する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体の製造、光
ファイバーの接続、高倍率顕微鏡等の微小範囲の位置決
めを必要とする分野において用いられる微小変位装置に
係り、詳しくは1軸(Z軸)廻りの回転方向θzの微小
変位装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、位置決め装置は、ネジ機構が用
いられるが、近時、超精密加工、半導体の製造、バイオ
テクノロジー、光ファイバーの接続等の分野では、μm
オーダ、サブμmオーダ、更にはnmオーダの微小範囲
の位置決めが求められており、該微小範囲の変位装置と
しては、ピエゾ素子等の圧電アクチュエータが用いられ
ている。
【0003】従来、1軸廻りの回転方向(θz)の微小
変位装置として、例えば特公平5−55263号公報の
ものが提案されている。このものは、図6に示すよう
に、一体ブロックから放電加工機により形成された3個
の剛体部1,2,3を備えており、左右両剛体部1,3
はそれぞれ枠体5,5に固定され、固定側剛体部(固定
部)となっており、中央の剛体部2が、点Oを中心に回
転可能な移動側剛体部(移動部)となっている。両固定
部1,3と移動部2との間には、それぞれ2本の撓み梁
6a,6b,7a,7bが連結されており、これら撓み
梁は、上記中心点Oにてその延長線が交差するように放
射状に設けられている。
【0004】また、両固定部1,3には、それぞれ上記
撓み梁の内側において内側に突出する突部1a,3aを
有しており、また移動部2の両側には外側に突出する突
部2a,2bを有しており、これら突部1a,2aと2
b,3aの間にはそれぞれ積層ピエゾ素子からなる圧電
アクチュエータ9,10が設置されている。
【0005】上記回転用微小変位装置11は、図7に示
すように、上記両圧電アクチュエータ9,10に圧電を
印加して、これらアクチュエータに接続方向の力を発生
すると、各撓み梁6a,6b,7a,7bの固定部1,
3との連結部から中心点Oに延びる直線L1 ,L2 と、
各撓み梁の移動部2との連結部から中心点Oに延びる直
線L1 ’,L2 ’とが僅かにずれる微小変位を生じ、こ
の結果、移動部2は、点Oを中心に微小角度δ回転す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記回転用微小変位装
置11は、圧電アクチュエータ9,10の接線方向力に
より、上記放射方向の撓み梁6a,6b,7a,7bに
曲げ変形を生じると、移動部2は、点Oを中心に回動す
る力の他に、副次的に該中心点をずらす方向の力も発生
する。上述した回転用微小変位装置11は、中心点Oを
通る垂直線を中心に、左右対称に撓み梁及び圧電アクチ
ュエータを設けて、上記副次的な力をキャンセルして、
中心点がずれる方向の変位を極力小さくするようにして
いる。
【0007】しかし、上記回転微小変位装置11は、移
動部が放射方向の撓み梁にて浮動支持されている以上、
左右の圧電アクチュエータ9,10の発生力が相違した
り、また各撓み梁6a,6b,7a,7bの変形が微妙
に異なる等の原因により、中心点Oがずれてしまうこと
がある。
【0008】そこで、本発明は、軸受により移動側剛体
部を支持することにより、上述した課題を解決した微小
変位装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明
は、第1の(例えば固定側)剛体部(16)と、該第1
の剛体部に対して1軸を中心とした回転方向に変位自在
に支持される第2の(例えば移動側)剛体部(17…)
と、前記第1及び第2の剛体部に相対変位を生じる微小
変位アクチュエータ(21)と、を備えてなる微小変位
装置(15)において、前記第1の剛体部は、前記微小
変位アクチュエータ(21)に連結される連結ブロック
(22)と、軸(29)と、平板(17)と、を一体に
固定して構成され、前記軸(29)を、軸受(33,3
5)を介して前記第2の剛体部(16)に所定角度回転
自在に支持してなる、ことを特徴とする微小変位装置に
ある。
【0010】なお、上記第1の剛体部(17,22,2
9)が移動側剛体部となり、上記第2の剛体部(16)
が固定側剛体部となり、従って上記平板(17)が移動
ステージとなって、該移動ステージが軸受(33,3
5)に支持された軸(29)を中心に回転することが好
ましいが、上記関係は相対的なものであって、上記第1
の剛体部(17,22,29)が固定側剛体部となり、
上記第2の剛体部が可動側剛体部となり、従って上記平
板(17)が基盤となって、該基盤に固定されている軸
(29)を中心に、軸受(33,35)を介して第2の
剛体部(16)が回転変位するようにしてもよい。
【0011】請求項2に係る本発明は、前記第2の剛体
部(16)に形成した空部(20a,20b,20c)
に、前記連結ブロック(22)を、該空部の厚さ方向
(t)に対して略々納まるように配置し、前記連結ブロ
ック(22)は、厚さ方向に薄い円筒部(22a)を有
し、該円筒部に前記軸(29)を一体に固定し、前記第
2の剛体部(16)は、前記軸に所定間隙(a)を存し
て対向配置される少なくとも2箇所の支持部(16d,
16e)を有し、該支持部にて前記軸受(33,35)
を支持してなる、請求項1記載の微小変位装置にある。
【0012】請求項3に係る本発明は、前記軸受(3
3,35)は、前記軸(29)の両端部分に配置された
ラジアル軸受からなり、該軸受の内輪(33a,35
a)を前記軸(29)に嵌合すると共に、該軸受の外輪
(33b,35b)を前記第2の剛体部の支持部(16
d,16e)の空部(20a)に嵌合し、前記軸の一端
に鍔部(29a)を形成して、該鍔部に前記一方の軸受
(33)の内輪(33a)を抜止め・当接すると共に、
前記他方の軸受(35)の内輪(35a)を前記平板
(17)に当接し、前記軸(29)を前記平板(17)
にボルト(30)にて締付けることにより前記両軸受の
ガタ取りをしてなる、請求項2記載の微小変位装置にあ
る。
【0013】請求項4に係る本発明は、前記微小変位ア
クチュエータ(21)と前記連結ブロック(22)との
間に、前記第2の剛体部(16)に連結する支点(2
5,25’)と、前記微小変位アクチュエータ(21)
に連結する力点(26,26’)と、前記連結ブロック
(22)に連結する作用点(27,27’)とを有する
変位変更機構(23,23’)を介在して、前記微小変
位アクチュエータ(21)の変位量を変更して前記連結
ブロック(22)に伝達してなる、請求項1ないし3の
いずれか記載の微小変位装置にある。
【0014】請求項5に係る本発明は(例えば図2参
照)、前記支点、力点及び作用点は、互いに平行な薄肉
平板からなる弾性ヒンジ(25,26,27)である、
請求項4記載の微小変位装置にある。
【0015】請求項6に係る本発明は(例えば図5参
照)、前記支点、力点及び作用点は、相対移動する面又
は線点対偶(25’,26’,27’)からなる、請求
項4記載の微小変位装置にある。
【0016】請求項7に係る本発明は(例えば図2参
照)、前記第2の剛体部(16)に調整スクリュー(2
4)が貫通して螺合され、前記圧電アクチュエータ(2
1)は、その一端に前記調整スクリュー(24a)を当
接すると共に、その他端に前記変位変更機構(23)の
力点(26)を連結してなる、請求項4記載の微小変位
装置にある。
【0017】請求項8に係る本発明は(例えば図5参
照)、前記変位変更機構に調整スクリュー(24)が貫
通して螺合され、前記圧電アクチュエータ(21)は、
その一端に前記調整スクリューを当接して前記力点(2
6’)を構成すると共に、その他端に前記第2の剛体部
(16)を当接してなる、請求項4記載の微小変位装置
にある。
【0018】請求項9に係る本発明は、前記連結ブロッ
ク(22)における前記軸(29)に対して前記作用点
(27,27’)の反対側に位置する突部(22c)
と、前記第2の剛体部(16)との間に、スプリング
(39)を縮設配置してなる、請求項4ないし8のいず
れか記載の微小変位装置にある。
【0019】請求項10に係る本発明は、前記第1の剛
体部が固定側剛体部(16)であり、前記第2の剛体部
が可動側剛体部(17…)であり、前記平板が移動ステ
ージ(17)である、請求項1ないし9のいずれか記載
の微小変位装置にある。
【0020】[作用]以上構成に基づき、圧電アクチュ
エータ(21)の発生した変位は、第2の剛体部(1
6)との相対変位として、連結ブロック(22)に伝達
され、かつ該連結ブロックは、軸(29)に固定されて
いると共に、該軸が軸受(33,35)を介して第2の
剛体部(16)に回転自在に支持されているので、上記
連結ブロック(22)は、軸(29)を中心として第2
の剛体部(16)に対して相対的に回転し、該連結ブロ
ックと一体の平板(17)が相対的に所定角度回転方向
に変位する。
【0021】なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照
するためのものであるが、これにより各請求項の構成に
何等影響を及ぼすものではない。
【0022】
【発明の効果】請求項1に係る本発明によると、第1の
剛体部は、一体に固定された連結ブロック、軸及び平板
からなり、かつ該軸が、軸受を介して第2の剛体部に回
転自在に支持されているので、微小変位アクチュエータ
からの変位により、上記第1の剛体部は、軸受により軸
を中心に第2の剛体部に対して相対的に回転し、従って
第1及び第2の剛体部は、中心からずれることなく正確
な回転変位を行うことができる。
【0023】請求項2に係る本発明によると、連結ブロ
ックは、第2の剛体部に形成された空部に、その厚さ内
に納まるように配置され、かつ連結ブロックを薄い円筒
部にて軸に固定すると共に、該軸を支持する軸受を、第
2の剛体部の少なくとも2箇所の支持部にて支持したの
で、微小変位装置は、コンパクト、特に回転軸方向(厚
さ方向)にコンパクトに構成でき、また放電加工機等に
より高精度で容易に製造することができる。
【0024】請求項3に係る本発明によると、軸を支持
する両軸受をラジアル軸受として、第1及び第2の剛体
部を軽い力で相対変位し得るものでありながら、ボルト
により締付けることにより両軸受のガタをなくすことが
でき、精度の高い回転支持により、高い精度での回転方
向の位置決めを行うことができる。
【0025】請求項4に係る本発明によると、変位変更
機構により、微小変位アクチュエータの変位量を変更し
て可動側の剛体部に伝達することができ、移動ステージ
での所望の回転変位を得ることができる。
【0026】請求項5に係る本発明によると、変位変更
機構の支点、力点及び作用点を弾性ヒンジとしたので、
ヒンジ部分でのガタを減少して、正確に変位量の伝達を
行うことができると共に、放電加工機により容易にかつ
高い精度にて製造することができる。
【0027】請求項6に係る本発明によると、変位変更
機構の支点、力点及び作用点を面又は線対偶から構成し
たので、変位変更機構を、第1及び第2の剛体から別体
として形成して、製造が容易になると共に、構造を簡単
にすることができる。
【0028】請求項7に係る本発明によると、調整スク
リューを第2の剛体部に貫通して螺合し、その先端を微
小変位アクチュエータの一端に当接するので、調整スク
リューを容易に取付けることができ、簡単な構造でもっ
て、該調整スクリューの手動による粗動調整と、微小変
位アクチュエータによる微動調整とが相俟って、効率的
な微小範囲の位置決め調整を行うことができる。
【0029】請求項8に係る本発明によると、調整スク
リューを変位変更機構に貫通して螺合し、その先端を微
小変位アクチュエータの一端に力点として当接するの
で、調整スクリューを容易に取付けることができ、簡単
な構造でもって、該調整スクリューの手動による粗動調
整と、微小変位アクチュエータによる微動調整とが相俟
って、効率的な微小範囲の位置決め調整を行うことがで
きる。
【0030】請求項9に係る本発明によると、連結ブロ
ックをスプリングにより回動付勢して、調整スクリュー
の先端と微小変位アクチュエータの一端とが常に当接を
維持するように構成されているので、調整スクリューが
どのような調整範囲にあっても、該調整スクリューによ
る粗動調整及び微小変位アクチュエータによる微動調整
を正確かつ確実に行うことができる。
【0031】請求項10に係る本発明によると、第1の
剛体を固定側剛体として、第2の剛体を可動側剛体と
し、かつ平板を移動ステージとするので、幅(上下方向
高さ)のある第1の剛体が固定側剛体となり、平板から
なる移動ステージを有する第2の剛体が可動側剛体とな
る合理的な構成の微小変位装置を得ることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。図1は、本発明に係る1軸
(Z軸)廻りの回転(θz)に係る微小変位装置を示す
平面図、図2は、その上板(平板)である移動ステージ
を取り除いた状態を示す平面図、図3は、図1,図2の
A−A部分の断面図、図4は、図1,図2のB−B部分
の断面図である。微小変位装置15は、平面視略々正方
形からなり、3板等の多数の板を積層して構成された下
板16、1板の平板からなる上板17とを有しており、
下板16は、基台に固定又は載置される基盤(固定側剛
体部;第2の剛体部)を構成し、上板17は、1軸廻り
(θz)の回転方向の微細動が要求される移動ステージ
を構成する。上記下板16は、4隅部16aが切欠かれ
ており、また上記上板17は、辺中央部17aが切欠か
れており、該中央切欠き部には下板16に植設されたピ
ン19が位置して、移動ステージである上板17の回動
量を規制している。
【0033】そして、下板16は、図2に示すように、
中央空部20aで連通する所定形状の空部20b,20
cが放電加工機により切抜かれており、一方の空部20
bに圧電アクチュエータ21及び変位拡大機構23等が
収容され、また中央空部20a及び他方の空部20cに
亘って可動(連結)ブロック22が収容されている。圧
電アクチュエータ21は、複数のピエゾ素子が積層して
形成され、その長手方向を上記下板16の一辺に略々平
行に収容され、その一(基)端が、上記下板16に形成
したネジ孔(図示せず)に螺合・貫通するマイクロメー
タ等の調整スクリュー24の先端24aに当接してい
る。なお、該調整スクリュー24の操作部となる摘み部
24bは、上記下板16の外方に突出して外部から調整
可能となっている。また、該調整スクリュー24は、マ
イクロメータに限らず、単純なネジからなるものでもよ
い。
【0034】前記変位拡大機構21は、所定長さの剛体
からなり、放電加工等により、前記下板16の少なくと
もその(中央の)一枚に一体に形成されており、その一
端が下板16に薄肉平板からなる弾性ヒンジ25を介し
て連結し、また前記圧電アクチュエータ21の先端に同
じく薄肉平板からなる弾性ヒンジ26を介して連結し、
更に前記可動ブロック22に同じく薄肉平板からなる弾
性ヒンジ27を介して連結している。そして、前記3個
の弾性ヒンジ25,26,27は、すべて同じ方向に平
行に延びており、下板16に連結する弾性ヒンジ26
は、支点を構成し、圧電アクチュエータ21に連結する
弾性ヒンジ26は力点を構成し、可動ブロック22に連
結する弾性ヒンジ27は作用点を構成し、上記支点25
と力点26とは近接して配置され、力点26に作用する
圧電アクチュエータ21からの変位を拡大して作用点2
7に伝達する。
【0035】前記可動ブロック22は、上述と同様に、
放電加工機により一体に刳り貫かれて形成されており、
図2及び図3に示すように、中央部22aが円筒状に比
較的薄く(t1)形成され、該円筒中央部以外は、下板
16と略々同じ厚さ(t)からなり、(t1/t=0.
3〜0.5)、かつ上記中央円筒部22aの中心に所定
径の丸孔28が形成されており、更に上記円筒部22a
にあっても、円筒部以外である突出部22b,22cに
位置する方向にあっては、比較的幅広く形成され(22
a1;図2及び図3参照)、それ以外の方向にあって
は、比較的幅狭に形成されている(22a2;図2及び
図4参照)。また、上記円筒部中心の丸孔28には軸2
9が嵌合されており、該軸29の上端は前記上板17に
ボルト30により固定されている。また、可動ブロック
22は、3個のボルト31(図1参照、図2にボルト孔
31aを示す)により上板17と一体に固定されてお
り、かつ上記軸29は、可動ブロック22に形成された
横孔22dに螺合する押しネジ32により一体に固定さ
れている。従って、移動ステージとなる上板(平板)1
7、可動ブロック22及び軸29は一体に固定されて、
移動側剛体部(第1の剛体部)を構成している。
【0036】そして、軸29下端の鍔部29aと上記可
動ブロックの円筒部22a下面との間、及び該可動ブロ
ック円筒部22a上面と上板17下面との間は、それぞ
れアンギュラコンタクトボールベアリング等のラジアル
軸受33,35が装着されている。なお、これら軸受
は、ラジアル軸受に限らず、アンギュラコンタクトタイ
プ等のスラストベアリングでもよく、またボールベアリ
ングに限らず、コロ軸受、更にブッシュ等の滑り軸受等
の他の軸受でもよい。上記軸受33,35は、可動ブロ
ック22部分(図3参照)にあっては、薄肉円筒部22
aの上下面に形成される空部C,Cに位置し、その内輪
33a,35aが軸29に嵌合していると共に、その外
輪33b,35bと肉厚部分(22b,22c)との間
に所定空隙を存している。
【0037】一方、前記下板16は、図2に示すよう
に、上記空部20a,20b,20cが刳り抜かれた所
定以外において、該中央空部20aに臨む2箇所に支持
部16d,16eを有しており、これら支持部は、前記
軸29に所定間隙aを存して対向配置されている。そし
て、上記軸29と同心状に形成されている2個の支持部
16d,16eにおける中央空部20aには、図4に示
すように、前記2個の軸受33,35の外輪33b,3
5bが嵌合・支持されており、かつこれら軸受33,3
5の間において、該下板16の中央空部20aとの間に
空隙を存して、前記可動ブロックの円筒幅狭部22a2
が位置している。なお、上記軸受の外輪33b,35b
は、鍔部を有しており、該鍔部が下板16の上下面に当
接して、軸方向に位置決めされている。従って、移動側
剛体部である軸29は、固定側剛体部である下板16
(2箇所の支持部16d,16e)に軸受33,35を
介して、所定角度回動自在に支持されている。また、ボ
ルト30を締付けることにより、アンギュラコンタクト
ボールベアリングからなる軸受33,35は、その内輪
33a,35aを軸方向に相対移動してガタ(隙間)が
ないように締付けられる。
【0038】また、前記可動ブロック22の一方の突部
22cと、下板16に植設されたリテーナ37との間に
スプリング39が縮設されており、可動ブロック22を
図2において時計方向に付勢している。該可動ブロック
22の付勢力は、変位拡大機構23を介して圧電アクチ
ュエータ21に図中上方向の付勢力として作用し、該圧
電アクチュエータ21の基端と調整スクリュー先端24
aとの接触を常時確保する。また、上記可動ブロック2
2の突部22cには腕22c1が突出して形成されてお
り、該腕22c1及び前記2個の突部22b,22cに
それぞれボルト31により上板17が固定され、可動ブ
ロック22に、移動ステージとなる上板17をバランス
よく固定している。
【0039】ついで、上述構成による微小変位装置15
の作用について説明する。まず、調整スクリュー24を
手動操作することにより、該スクリュー先端の変位は、
一定長さにある圧電アクチュエータ21を介して変位拡
大機構23の力点ヒンジ26に伝達され、更に該変位拡
大機構23により拡大された変位は、作用点ヒンジ27
を介して可動ブロック22に伝達される。該可動ブロッ
ク22は、軸受33,35を介して軸29を中心に回動
し、該軸29に一体の移動ステージである上板17を回
動し、これにより移動ステージ17は、大まかな回動方
向の位置決め(粗動位置決め)がなされる。
【0040】該粗動位置調整された状態で、コントロー
ラにより圧電アクチュエータ21に所定電圧を供給す
る。該圧電アクチュエータは、その供給電圧と変位との
間に所定関係を備えており、上記所定電圧の印加により
所定の微小変位を生ずる。この状態では、調整スクリュ
ー24は所定螺合状態に保持されており、かつ上述した
ように、圧縮スプリング(付勢手段)39によりスクリ
ューの先端24aと圧電アクチュエータ21の基端とは
常に当接した状態にあり、上述した圧電アクチュエータ
21の長さ方向の微小変位は、変位拡大機構23の力点
であるヒンジ25に作用し、該変位拡大機構23は、支
点ヒンジ25を支点として、作用点ヒンジ27に変位を
拡大して作用する。一例として、圧電アクチュエータ2
1の最大変位が約17[μm]であり、上記変位拡大機
構23によるてこ比により、5〜11倍に拡大されて、
作用点での変位は、85〜187[μm]となる。
【0041】そして、上述した調整スクリュー24によ
る粗動と同様に、上記圧電アクチュエータ21に基づく
変位拡大機構23の作用点ヒンジ27の変位は、可動ブ
ロック22に伝達される。該可動ブロック22は、その
円筒部22aにて軸29に固定されており、かつ該軸2
9は、図4に示すように、下板16の支持部16d,1
6eにて軸受33,35により所定角度回動自在に支持
されており、従って上記作用点ヒンジ27からの可動ブ
ロック22の変位は、軸29を中心とした回転変位とな
り、該回転変位は、可動ブロックと一体の上板からなる
移動ステージ17に伝達されて、微小変位装置15を1
軸(Z軸)を中心とした回動量(θz)として位置決め
する。
【0042】ついで、図5に沿って一部変更した実施の
形態について説明する。なお、本実施の形態は、先の実
施の形態に比して、変位拡大機構部分が相違している
が、他の部分は同様なので、同一符号を付して説明を省
略する。
【0043】本変位拡大機構23’は、固定側剛体部で
ある下板16と別体の別部材からなり、平面視屈曲形状
のブロックからなる。該変位拡大機構23’は、下板1
6の隅部に開口する空部20bに収納され、該開口部分
を閉塞するように延びる第1の突出部23aと、圧電ア
クチュエータ21に沿って延びる本体部23bと、該本
体部の端から鍵状に延びる第2の突出部23cと、を有
している。そして、第1の突出部側の本体部23bには
半円形の突起25’が形成されており、該突起が下板1
6に形成された半円形の凹部40に嵌合して、面対偶か
らなる支点25’を構成している。
【0044】前記第1の突出部23aにはネジ孔が形成
されており、該ネジ孔には調整スクリュー24が貫通し
て螺合しており、該スクリュー24の先端24aが圧電
アクチュエータ21の一端に当接している。該圧電アク
チュエータ21は、その他端が下板16に当接してお
り、その一端に前記調整スクリューの半球状からなる先
端24aが当接して、点対偶からなる力点26’を構成
している。また、前記第2の突出部23cには半円形等
の突起27’が形成されており、該突起は、可動ブロッ
ク22の突出部22bに当接して作用点27’を構成し
ている。
【0045】以上構成により、圧電アクチュエータ21
又は調整スクリュー24による力点26’の変位は、変
位拡大機構23’が支点25’を中心に回動することに
より作用点27’に拡大して伝達し、該拡大した変位が
可動ブロック22の突出部22bに伝達される。なお、
上記力点、作用点の点線対偶は、すべり運動からなる
が、これは、コロ等を介在してころがり運動により接触
してもよい。
【0046】また、上述した実施の形態は、圧電アクチ
ュエータ21と可動ブロック22との間に変位拡大機構
を介在して、上記アクチュエータの変位を拡大して可動
ブロックに伝達しているが、これに限らず、圧電アクチ
ュエータを直接可動ブロックに連結しても、またてこ比
を縮小するようにして用いてもよい。これにより、圧電
アクチュエータのストローク増大及び更に微小な変位
(サブμmオーダ、nmオーダ)の位置決め要求等に対
応できる。従って、変位拡大機構は、てこ比により変位
を変更し得る変位変更機構であればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転微小変位装置を示す平面図。
【図2】その移動ステージ(上板)を取り除いた状態の
平面図。
【図3】図1及び図2のA−A線による断面図。
【図4】図1及び図2のB−B線による断面図。
【図5】一部変更した実施の形態を示す図2と同様な平
面図。
【図6】従来の技術による回転微小変位装置を示す平面
図。
【図7】その回転変位状態を示す平面図。
【符号の説明】
15 微小変位装置 16 第2の(固定側)剛体部(下板) 16d,16e 支持部 17 平板(移動ステージ、上板) 20a,20b,20c 空部 21 微小変位(圧電)アクチュエータ 22 連結(可動)ブロック 22a 円筒部 22c 突部 23,23’ 変位変更(拡大)機構 24 調整スクリュー 25 支点(弾性)ヒンジ 26 力点(弾性)ヒンジ 27 作用点(弾性)ヒンジ 25’ 支点(面対偶) 26’ 力点(線点対偶) 27’ 作用点(線点対偶) 29 軸 29a 鍔部 33,35 軸受 33a,35a 内輪 33b,35b 外輪 39 スプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 三雄 東京都墨田区緑1−19−9 シグマ光機株 式会社東京本社ビル内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の剛体部と、該第1の剛体部に対し
    て1軸を中心とした回転方向に変位自在に支持される第
    2の剛体部と、前記第1及び第2の剛体部に相対変位を
    生じる微小変位アクチュエータと、を備えてなる微小変
    位装置において、 前記第1の剛体部は、前記微小変位アクチュエータに連
    結される連結ブロックと、軸と、平板と、を一体に固定
    して構成され、 前記軸を、軸受を介して前記第2の剛体部に所定角度回
    転自在に支持してなる、 ことを特徴とする微小変位装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の剛体部に形成した空部に、前
    記連結ブロックを、該空部の厚さ方向に対して略々納ま
    るように配置し、 前記連結ブロックは、厚さ方向に薄い円筒部を有し、該
    円筒部に前記軸を一体に固定し、 前記第2の剛体部は、前記軸に所定間隙を存して対向配
    置される少なくとも2箇所の支持部を有し、該支持部に
    て前記軸受を支持してなる、 請求項1記載の微小変位装置。
  3. 【請求項3】 前記軸受は、前記軸の両端部分に配置さ
    れたラジアル軸受からなり、該軸受の内輪を前記軸に嵌
    合すると共に、該軸受の外輪を前記第2の剛体部の支持
    部の空部に嵌合し、 前記軸の一端に鍔部を形成して、該鍔部に前記一方の軸
    受の内輪を抜止め・当接すると共に、前記他方の軸受の
    内輪を前記平板に当接し、 前記軸を前記平板にボルトにて締付けることにより前記
    両軸受のガタ取りをしてなる、 請求項2記載の微小変位装置。
  4. 【請求項4】 前記微小変位アクチュエータと前記連結
    ブロックとの間に、前記第2の剛体部に連結する支点
    と、前記微小変位アクチュエータに連結する力点と、前
    記連結ブロックに連結する作用点とを有する変位変更機
    構を介在して、 前記微小変位アクチュエータの変位量を変更して前記連
    結ブロックに伝達してなる、 請求項1ないし3のいずれか記載の微小変位装置。
  5. 【請求項5】 前記支点、力点及び作用点は、互いに平
    行な薄肉平板からなる弾性ヒンジである、 請求項4記載の微小変位装置。
  6. 【請求項6】 前記支点、力点及び作用点は、相対移動
    する面又は線点対偶からなる、 請求項4記載の微小変位装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の剛体部に調整スクリューが貫
    通して螺合され、 前記圧電アクチュエータは、その一端に前記調整スクリ
    ューを当接すると共に、その他端に前記変位変更機構の
    力点を連結してなる、 請求項4記載の微小変位装置。
  8. 【請求項8】 前記変位変更機構に調整スクリューが貫
    通して螺合され、前記圧電アクチュエータは、その一端
    に前記調整スクリューを当接して前記力点を構成すると
    共に、その他端に前記第2の剛体部を当接してなる、 請求項4記載の微小変位装置。
  9. 【請求項9】 前記連結ブロックにおける前記軸に対し
    て前記作用点の反対側に位置する突部と、前記第2の剛
    体部との間に、スプリングを縮設配置してなる、 請求項4ないし8のいずれか記載の微小変位装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の剛体部が固定側剛体部であ
    り、前記第2の剛体部が可動側剛体部であり、前記平板
    が移動ステージである、 請求項1ないし9のいずれか記載の微小変位装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103133828A (zh) * 2013-01-30 2013-06-05 西安交通大学 基于非对称桥式柔性位移放大机构的双轴微角摆平台
CN104037319A (zh) * 2014-05-30 2014-09-10 西安交通大学 一种半菱形结构的压电位移放大机构
CN110104227A (zh) * 2019-04-17 2019-08-09 西安交通大学 双轴平动自传感超分辨率成像平台及方法

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