JP2003233231A - 多色刷り印刷機においてレジスタを調節する方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 色分離画像３，３′，…をデジタル成形する
ための複数の装置２，２′，…が設けられている多色刷
り印刷機１においてレジスタを調節する方法であって、
レジスタを調節するために、レジスタに応じた印刷が得
られるように色分離画像３，３′，…の形成および組み
合わせを制御し、レジスタに関する影響を有している印
刷ページに関する影響値４，４′，４′′を、色分離画
像３，３′，…を形成して組み合わせる際に、影響値
４，４′，４′′の変化が生じる前に考慮する方法にお
いて、異なる２つの印刷ページの間の印刷プロセスを中
断する必要がなく、品質の低下をもたらすことなしに直
接的に継続印刷可能であるような方法を提供する。 【解決手段】 印刷ページに関する影響値４，４′，
４′′の変化に基づくレジスタ修正時に、先行する印刷
ページ３３の影響値４，４′，４′′の反応を考慮す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、色分離画像をデジ
タル成形するための複数の装置が設けられている多色刷
り印刷機においてレジスタを調節する方法であって、レ
ジスタを調節するために、レジスタに応じた印刷が得ら
れるように色分離画像の形成および組み合わせを制御
し、レジスタに関する影響を有している印刷ページに関
する影響値を、色分離画像を形成して組み合わせる際
に、影響値の変化が生じる前に考慮する方法に関する。

【０００２】また本発明は、色分離画像をデジタル形成
するための複数の装置を備えた多色刷り印刷機におい
て、レジスタを調節する方法を行うための装置であっ
て、少なくとも１つの制御装置がレジスタに応じた印刷
を得るためにレジスタ調節を行うようになっていて、色
分離画像の形成および組み合わせが制御されており、レ
ジスタに対する影響を有している印刷ページに関する影
響値が、色分離画像の形成および組み合わせが制御され
る際に、影響値の変化が生じる前に考慮されるようにな
っている形式のものに関する。

【０００３】

【従来の技術】カラー印刷、特に色画像印刷は、複数の
色分離画像を上下に重ねて印刷することによって行われ
る。カラー印刷は原則として、イエロー、マゼンタ、シ
アンならびにブラックの色を用いて行われる。必要に応
じて特別な色が加えられる。これらの色を上下に重ね合
わせ印刷することによって、あらゆる色の組み合わせが
得られ、この場合印刷の品質は主に色分離画像のレジス
タに応じた重ね合わせ印刷に左右される。デジタル印
刷、たとえば静電印刷法では、色分離画像が印刷基板に
転写される際にレジスタに応じて互いに上下に印刷され
るように、画像形成装置が制御されることによって、重
ね合わせ印刷のレジスタ維持が得られる。

【０００４】冒頭で述べたような方法および装置は、米
国特許第５６８９７５７号明細書によって公知である。
この明細書には、機械パラメータの調節に関して紙粗さ
の影響を考慮し、しかも紙粗さに関して検出された印刷
基板が印刷機を通過する前に考慮を行うことが説明され
ている。

【０００５】この説明では、印刷ページが処理されて、
別のトナープロフィールまたは別の印刷基板のような別
の影響値を備える前に、この印刷ページが機械から走行
していることが前提となっている。そうでないと一方の
印刷ページから他方の印刷ページへの移行段階において
レジスタエラーのリスクが生じる。これは、既に単数ま
たは複数のイメージシリンダに新しい印刷ページの色分
離画像が画像付けされる間に、まだ先行する印刷ページ
の印刷基板が機械に存在していることか、またはたとえ
ば各印刷ページに単に１つの印刷像を印刷するのが望ま
しい場合に、印刷装置が様々な印刷ページを印刷するこ
とに基づく。後者の場合、各色分離画像は一度しか形成
されない。これら両方の場合、先行する印刷ページの印
刷基板およびトナープロフィールは、印刷基板用のキャ
リアと転写シリンダとイメージシリンダとの間の力伝達
を設定する。イメージ転写シリンダの設けられていない
機械では、力伝達は、相応の形式でイメージ転写シリン
ダなしに先行する印刷基板と先行するトナープロフィー
ルによって設定される。この力伝達は新しい印刷ページ
をイメージシリンダに画像付けするためには考慮されて
いないので、紙質（特に紙厚）またはトナー塗膜のよう
な印刷ページに関する影響値が変化すると、レジスタエ
ラーが生じる。これによって従来技術で公知の方法およ
び装置では、種々異なる印刷ページの連続印刷プロセス
は不可能である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の課
題は、冒頭で述べたような方法および装置を改良して、
異なる２つの印刷ページの間の印刷プロセスを中断する
必要がなく、品質の低下をもたらすことなしに直接的に
継続印刷可能であるようなものを提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
の本発明の方法によれば、印刷ページに関する影響値の
変化に基づくレジスタ修正時に、先行する印刷ページの
影響値の反応を考慮する。

【０００８】さらにこの課題を解決するための本発明の
装置によれば、印刷ページに関する影響値の変化に基づ
くレジスタ修正時に、少なくとも１つの制御装置が、先
行する印刷ページの影響値の反応を考慮するように形成
されている。

【０００９】

【発明の効果】本発明の利点によれば、印刷基板、トナ
ープロフィールまたはその他の印刷ページに関する影響
値の変化によって種々異なる印刷ページが連続している
場合、切れ目のない継続印刷でも印刷品質が保証されて
いる。レジスタに対する影響を有している印刷ページに
関する影響値が、１つの内容から別の内容への変更領域
における影響値の変更作用を含めて、この影響値によっ
てレジスタエラーがもはや生じなくなるような早い時点
で考慮される。したがって本発明による構成を備えた印
刷機は、そのような影響値の変化にもかかわらず継続印
刷可能である。なぜならばレジスタに関する変化の影響
が印刷を中断することなく２つの色分離画像を形成する
間に補償できるからである。このような補償は、すでに
新しい色分離画像が形成され、前の印刷ページの先行す
る色分離画像（追従する印刷画像とは異なる）がまだ印
刷基板に転写されていないかまたは完全には転写されて
いない場合でも得られる。したがって本発明による印刷
機は、各印刷ページが画像内容および／または印刷基板
に関して別のページとは異なっている場合の印刷に適し
ている。この場合調節中断または反故紙による試し刷り
印刷の必要がなく、印刷は高品質で極めて経済的に行わ
れる。

【００１０】各印刷ページ変更は、機械において、１つ
の印刷装置から別の印刷装置にわたって行われ、１つの
印刷装置において、形成から印刷基板への転写の経路に
おいて印刷装置の内側でも行われるので、この場合種々
異なる機械構成は各印刷装置のための可変の影響値によ
って考慮しなければならない。

【００１１】レジスタに関する影響を有している印刷ペ
ージに関する影響値は様々である。これらの影響値のう
ちの１つは紙の性質である。この場合、シリンダがたと
えば印刷基板用のキャリアを介して駆動されると、紙厚
はシリンダに沿ってカーブ位置に影響を与え、ひいては
シリンダの速度に影響を与える。そのようなシリンダ
は、イメージシリンダまたはイメージ転写シリンダであ
り、イメージシリンダと印刷基板用のキャリアとの間に
設けられている。紙特性は、同様にレジスタに作用を及
ぼすことになる押圧力および摩擦係数に関する作用をも
有している。

【００１２】別の影響値はトナープロフィールである。
なぜならばトナープロフィールもイメージ転写シリンダ
の弾性的なライニングを弾性的に変形し得るからであ
り、この変形は伝達比率に関する影響を有している。さ
らにこれによって摩擦係数も影響を受け、これによって
同様に転写に関する影響が得られる。トナープロフィー
ルの影響は、多くのデジタル作動式多色刷り印刷機の場
合にそうであるように、画像を伝達しかつ基板を伝達す
るエレメントが駆動レールを形成すると、特に重要であ
る。この影響は、イメージシリンダとイメージ転写シリ
ンダとの間の力伝達の際に特に強くなっている。伝達比
率に関するトナープロフィールの影響は、印刷基板キャ
リアとイメージ転写シリンダとの間、または印刷基板キ
ャリアとイメージシリンダとの間（イメージ転写シリン
ダが設けられていない印刷機の場合）の力伝達において
も存在する。これらの力伝達位置でも、トナープロフィ
ールは作用半径と摩擦係数とを変化させている。

【００１３】印刷ページに関する影響値として、使用さ
れる印刷基板の特性の影響または選択されたトナー塗膜
の影響を考慮することができる。レジスタに対するこれ
らの影響を正確に補償するために、格納された経験値に
基づいて影響値の考慮を行うことが提案されている。こ
の経験値は、たとえばレジスタマークの検出を介して求
める必要があるが、必要な経験値は検出に基づいて提供
され、本発明の手段は、印刷に対する影響を有する前
に、影響値を考慮することによって可能である。トナー
プロフィールを格納することもできる。なぜならば経験
値がトナープロフィールの面状被覆のパーセンテージに
関係できるようになっているからである。装置に関して
述べると、少なくとも１つのメモリが設けられており、
このメモリは格納された経験値を有していて、この場合
少なくとも１つの制御装置が経験値を基にして、色分離
画像の調節および組み合わせを制御している。

【００１４】影響値を考慮する様々な可能性が存在す
る。手動による入力によって影響値の考慮を行うように
することができる。装置に関して述べると、入力装置が
設けられており、この入力装置を介して考慮したい影響
値を手動でアクティブにすることができる。

【００１５】別の有利な方法によれば、格納された印刷
ページのデータに基づいて、影響値の考慮を行う。有利
な装置によれば、格納された印刷ページのデータを有
し、このデータに基づいて影響値の考慮を行うような印
刷機制御装置が設けられている。

【００１６】さらに影響値を自動検出することによっ
て、影響値を考慮するような方法が提供されている。装
置に関して述べると、影響値を自動検出するための装置
が設けられている。そのような自動検出とは、たとえば
紙厚を検出すること、およびこの紙厚に対応する経験値
を考慮することである。同様にトナープロフィールをた
とえば濃度計または別の手段を用いて測定することによ
って検出し、このトナープロフィールに対応する経験値
を考慮することができる。装置に関して述べると、デジ
タル画像データからトナープロフィールを検出するため
に、影響値を検出する装置が形成されており、少なくと
も１つのメモリがトナープロフィールに対応する経験値
を有している。

【００１７】有利には、種々異なる紙質および様々なト
ナープロフィールのために経験値が準備されている。装
置に関して述べると、種々異なる紙質のための経験値お
よび／または種々異なるトナープロフィールのための経
験値がロードされている少なくとも１つのメモリが設け
られている。

【００１８】特に有利には、本発明の手段をレジスタ調
節の修正のために使用する。個々の印刷装置によって印
刷されるレジスタマークの検出に基づくレジスタ調節を
修正する方法が提案されており、この場合レジスタの基
本調節はレジスタマークによって行われており、印刷ペ
ージに関する変化がレジスタマークに対する影響を有す
る前に、前記修正装置によって基板とトナーとの変化が
行われる。装置に関して述べると、少なくとも１つの制
御装置がこの前述の方法を行うように構成されいる。

【００１９】色分離画像を伝達しかつ印刷基板を伝達す
るエレメントの位置の検出に基づくレジスタ調節を修正
する方法が提供されている。装置に関して述べると、少
なくとも１つの制御装置が、色分離画像を伝達しかつ印
刷基板を伝達するエレメントの位置を位置検出エレメン
トを用いて検出することによってレジスタを調節し、影
響値を修正ファクタとして考慮するように、構成されて
いる。このような位置検出エレメントは、たとえば回転
角度センサとして形成することができる。

【００２０】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図示の
実施例を用いて詳しく説明する。

【００２１】図１には、印刷ページに関する影響値４，
４′，４′′が変化する場合、どのようにして新たな印
刷ページ３４に対する、先行する印刷ページ３３の反応
が得られるのかが示されている。多色刷り印刷機１の印
刷装置９が図示されている。この場合多色刷り印刷機１
は複数の印刷装置９，９′，…を備えており、これらの
印刷装置９，９′，…も本発明の考慮の対象となってい
る。印刷装置９はイメージシリンダ１０に色分離画像３
をデジタル形成するための装置２を備えている。色分離
画像３は転写３０によってイメージシリンダ１０からイ
メージ転写シリンダ１１にもたらされる。別の転写３１
によって色分離画像３は印刷基板５にもたらされる。印
刷基板５は印刷基板キャリア１２によって搬送され、こ
の場合印刷基板５は順次全ての印刷装置９，９′，…を
通過する。

【００２２】色分離画像３，３′，…のデジタル成形装
置を備えた多くの多色刷り印刷機１では、駆動は印刷基
板キャリア１２の駆動ローラ２８を介して得られる。図
示の実施例では、印刷基板キャリア１２は同時にイメー
ジ転写シリンダ１１，１１′，…を駆動し、イメージ転
写シリンダ１１、１１′，…はイメージシリンダ１０，
１０′，…を駆動する。もちろん印刷基板キャリア１２
が直接イメージシリンダ１０，１０′，…を駆動しても
よい。この場合印刷機はイメージ転写シリンダ１１，１
１′，…を備えていない。矢印２９はイメージシリンダ
１０，１０′，…およびイメージ転写シリンダ１１，１
１′，…の回転方向を示し、矢印２３は印刷基板５の搬
送方向を示している。

【００２３】図１には、印刷ページの変更が行われてい
る時点の実施例が示されている。まだイメージ転写シリ
ンダ１１から印刷基板５に、先行する印刷ページ３３の
色分離画像３の転写３１が行われている時点では、既に
イメージシリンダ１０に新しい印刷ページ３４の色分離
画像３が画像付けされており、場合によっては既にイメ
ージシリンダ１０からイメージ転写シリンダ１１に転写
３０が行われている。

【００２４】種々異なる画像内容および／または印刷基
板５を備えた印刷ページ３３，３４のそのような変更が
行われる場合、一方の印刷ページから他方の印刷ページ
に対して、紙品質、特に紙厚２７が変化し得るという問
題が生じる。しかも印刷基板５を備えたキャリア１２が
イメージ転写シリンダ１１を駆動するので、転写３１の
箇所にカーブ接触部３２が形成され、このカーブ接触部
３２はイメージ転写シリンダ１１の速度に影響を与え
る。たとえば紙厚２７がより厚い紙の方向で変化される
と、イメージ転写シリンダ１１を駆動するための作用半
径が増大される。なぜならばイメージ転写シリンダ１１
に紙厚２７が引き込まれているからである。つまりイメ
ージ転写シリンダ１１の作用外周面は拡大され、これに
よってイメージ転写シリンダ１１は駆動ローラ２８に対
してゆっくりと移動される。

【００２５】印刷基板５とイメージ転写シリンダ１１と
の間の摩擦係数の変化も、ならびにイメージ転写シリン
ダ１１とイメージシリンダ１０との間の摩擦係数の変化
もレジスタに関する影響を有している。前者の場合、紙
粗さおよびトナー像が摩擦係数に影響を与える。後者の
場合、トナー像が主にイメージシリンダ１０とイメージ
転写シリンダ１１との間の摩擦係数の変化に対して大き
な影響を有している。さらにトナーを塗布することによ
って、イメージ転写シリンダ１１の弾性的なライニング
が弾性的に変形され、これによって同時にイメージ転写
シリンダ１１とイメージシリンダ１０との間の伝達比率
に関して影響が与えられる。トナー像が転写されると、
イメージ転写シリンダ１１と印刷基板５との間において
も、転動状態が変化される。つまり先行する印刷ページ
３３と新たな印刷ページ３４との間において、色分離画
像３のトナープロフィールが変化すると、イメージシリ
ンダ１０とイメージ転写シリンダ１１との間の転動状
態、および印刷基板キャリア１２に対するイメージ転写
シリンダ１１の転動状態が変化する。これによってレジ
スタが影響を受ける。なぜならばこのような形式で色分
離画像３，３′，…の相対位置が変化されるからであ
る。このような相対位置変化は単独の印刷装置９におい
ても生じ、しかも個々の印刷装置９，９′，…の間にお
いても生じ得る。個々の印刷装置９，９′，…の間にお
ける相対位置の変化は、これが先行する印刷ページ３３
と新たな印刷ページ３４との間における影響値４，
４′、４′′の変化に関連していると生じる。種々異な
る画像内容および／または種々異なる印刷基板５の印刷
ページ３３，３４が順次印刷されると、これら両方にお
ける相対位置変化は常に同時に起こる。なぜならば製作
された各色分離画像３，３′，…が次の色分離画像とは
異なるからである。

【００２６】本発明の目的は、印刷ページ３３，３４が
中断なく順次印刷される場合でも、次の印刷ページ３４
に対する先行する印刷ページ３３の移行領域において印
刷のレジスタ精度を保証することである。

【００２７】図２には、本発明の１実施例が示されてい
る。この場合組み合わせても単独でも構成することがで
きる選択的な複数の実施例が示されている。図示の多色
刷り印刷機１には単に２つの印刷装置９，９′が示され
ている。これは簡略化されており、通常４つまたはそれ
以上の印刷装置９，９′，…が設けられている。この場
合これらの印刷装置９，９′，…も考慮の対象となって
いる。

【００２８】既に述べたように、多色刷り印刷機１は色
分離画像３，３′，…をデジタル形成するための装置
２，２′，…を備えている。各印刷装置９，９′，…は
イメージシリンダ１０，１０′，…とイメージ転写シリ
ンダ１１，１１′，…とを備えている。各印刷装置９，
９′は色分離画像３，３′，…を印刷基板５，５′，…
に転写し、この場合印刷基板５，５′，…は矢印２３の
方向で印刷基板キャリア１２によって多色刷り印刷機１
内を搬送される。色分離画像３，３′，…がレジスタに
応じて印刷基板５に転写されるように、これらの色分離
画像３，３′，…を、デジタル形成装置２，２′，…を
用いて形成するために制御装置７，７′，…が設けられ
ている。これらの制御装置７，７′，…は、色分離画像
３，３′，…の画像開始位置、ラインまたは領域が互い
に調和されているように、デジタル成形装置２，２′，
…を制御する。

【００２９】各印刷装置９，９′，…がレジスタマーク
８，８′，…を印刷し、これらのレジスタマーク８，
８′，…がレジスタセンサ１７によって検出されるよう
に、制御装置７，７′，…を構成することができる。レ
ジスタマーク８，８′，…の位置を評価することによっ
て、色分離画像３，３′，…の対応配置が判明され、誤
差が生じる場合、色分離画像３，３′，…がレジスタに
応じて印刷基板５に転写されるよに修正を行うことがで
きる。

【００３０】別の実施例によれば、イメージシリンダ１
０，１０′，…に、場合によってはイメージ転写シリン
ダ１１にも、位置検出エレメントたとえば回転角度セン
サ１８が設けられている。別の回転角度センサ１８は印
刷基板キャリア１２の駆動ローラ２８に設けられてい
る。これらの位置検出エレメント１８によって、イメー
ジシリンダ１０，１０′，…とイメージ転写シリンダ１
１，１１′，…と印刷基板キャリア１２と間の位置が相
互的に対応配置可能であり、これによって位置ずれを検
出して修正することが可能で、これによってレジスタに
正確な印刷を行うことができる。

【００３１】図１に関して説明した、印刷ページ３３か
ら新たな印刷ページ３４に対する移行が行われ、両方の
印刷ページ３３，３４が多色刷り印刷機１において同時
に存在する場合、前述の形式でレジスタが影響される。
異なる印刷ページを印刷する場合、１つの印刷機に同時
に５つ以上の異なる印刷ページが存在する。

【００３２】レジスタマーク８，８′，…の検出によっ
ても、位置検出によっても、前述のようなレジスタの変
化を検出して修正することが可能であるが、この変化を
検出し、かつ修正できるためには、影響値４，４′，
４′′の変化の作用を既に把握していなければならない
という欠点がある。したがって先行する印刷ページ３３
と、該先行する印刷ページ３３とは別の新しい印刷ペー
ジ３４との間の連続的な継続印刷は不可能である。

【００３３】この問題は、本発明に基づいて、印刷ペー
ジに関する影響値４，４′，４′′の変化に基づくレジ
スタ修正の際に、先行する印刷ページ３３の影響値４，
４′，４′′の反応が考慮されることによって解決され
る。

【００３４】影響値４，４′，４′′を考慮する１つの
実施例によれば、入力装置１４に印刷ページのデータが
入力されており、このデータは接続２４を介して入力装
置１４から制御装置７，７′，…に伝達され、この場合
制御装置７，７′，…は印刷ページのデータに基づいて
格納された経験値６，６′，６′′をメモリ１３，１
３′，…から呼び出し、これによって影響値４，４′，
４′′が得られ、これらの影響値４，４′，４′′は制
御装置７，７′，…によって時間的ずれなしに考慮され
る。このようにして装置２，２′，…は、中断すること
なくレジスタに応じて色分離画像３，３′，…のデジタ
ル成形を行うことができる。

【００３５】別の実施例によれば、入力装置１４と接続
２５とを介して、データを含むあらゆる印刷ページ３
３，３４のデータと共に印刷命令が印刷機制御装置２０
に与えられ、この印刷機制御装置２０は入力されたおよ
び／または格納されたデータ１９を介して考慮したい影
響値４，４′，４′′を呼び出す。この実施例の特別な
利点によれば、ほとんど全ての処理がデータ処理の経路
で行われ、この場合たとえばトナープロフィールも格納
されたデジタル画像データから得られる。印刷機制御装
置２０が格納されたデータ１９から受け取る影響値４，
４′，４′′は、接続２５によって制御装置７，７′，
…に伝達される。

【００３６】影響値４，４′，４′′、ならびに格納さ
れた経験値６，６′，６′′の形をした影響値は任意の
影響値であってよい。この場合たとえば使用される印刷
基板５の特性の影響値４′、もしくは様々な紙質または
紙厚のための格納された経験値６′が列挙される。さら
に選択されたトナー塗布の影響４′′、もしくは種々異
なるトナープロフィールのための格納された経験値
６′′が列挙される。もちろん別の影響値４および経験
値６も得られる。

【００３７】影響値４，４′，４′′は、影響値を自動
的に検出するための装置１５によっても求められる。こ
のようにして影響値を求めることは極めて有利であり、
たとえばセンサ１６によって紙厚２７を検出することが
できる。たとえば紙厚２７は、検出装置１５と制御装置
７，７′，…との間の接続２６を介して伝達され、これ
らの制御装置７，７′，…は紙厚２７に関連づけされ
た、メモリ１３，１３′，…に格納されている経験値
６′を用いる。印刷機制御装置２０に向かう接続２６′
も可能であり、これによってたとえば紙厚２７を別の格
納されたデータ１９で結合し、このようにして使用され
る印刷基板５の別の特性を算入して影響値４′が得られ
る。影響値を自動検出するための装置１５、たとえば紙
厚２７を測定するためのセンサ１６は、有利には印刷機
１に印刷基板５を供給するための搬送ベルト２２に配置
されている。

【００３８】もちろん影響値４，４′，４′′を自動検
出するための適当な装置１５は、別の位置に配置し、別
の形式で構成することもできる。たとえば画像を適当な
測定装置たとえば濃度計によって検出することが可能
で、これに基づいてトナープロフィールが求められ、こ
の値も制御装置７，７′，…に供給される。さらに別の
可能性も考えられる。

【００３９】制御装置７，７′，…と色分離画像３，
３′，…と印刷基板５とを対応配置するために、印刷基
板キャリア１２の開始位置に印刷基板５を検出するため
のセンサ２１を配置する必要があり、このセンサ２１
は、印刷基板キャリア１２においてどの位置に印刷基板
５が存在するかを制御装置７，７′，…に伝達する。

【００４０】図２の実施例に説明した個々の例は、これ
らに限定されるものではなく、また説明した全ての構成
を機械に設ける必要もない。たとえば制御装置７に対す
る接続２４しか備えていない入力装置１４を設けること
も可能で、この制御装置７，７′，…は手動の入力に基
づいて格納された経験値６，６′，６′′を呼び出す。
選択的に影響値４，４′，４′，…は、印刷機制御装置
２０によって、格納されたデータ１９から取り出すこと
もできる。データの取り出しは自動的に行われるか、ま
たは入力装置１４に入力することによって行われる。装
置１５たとえばセンサ１６を用いた影響値の検出も同様
に別個に可能であり、この場合影響値４，４′，４′，
…に対する測定の関連づけは同様に制御装置７，７′，
…を介して行われ、この場合同様にメモリ１３，１
３′，…から格納された経験値６，６′，６′′が呼び
出される。

【００４１】説明した形式のあらゆる構成が機械に設け
られると最も有利であり、これによって存在するデータ
または決定的な影響値に応じて、機械の運転中、単数ま
たは複数の処理形式を選択することができる。この実施
例は単に一例を示すものであり、影響値を獲得し処理す
る別の形式も考えられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の根底となる問題を説明する図である。

【図２】本発明の実施例を示す図である。

【符号の説明】

１ 多色刷り印刷機、 ２ デジタル成形装置、 ３
色分離画像、 ４，４′，４′′ 影響値、 ５ 印刷
基板、 ６，６′，６′′ 経験値、 ７，７′，…
制御装置、 ８，８′，… レジスタマーク、 ９，
９′，… 印刷装置、 １０，１０ イメージシリン
ダ、 １１ イメージ転写シリンダ、 １２印刷基板キ
ャリア、 １３，１３′，… メモリ、 １４ 入力装
置、 １５検出装置、 １６ センサ、 １７ レジス
タセンサ、 １８ 位置検出エレメント、 １９ デー
タ、 ２０ 印刷機制御装置、 ２１ センサ、 ２２
搬送ベルト、 ２３ 矢印、 ２４，２５，２５′，２
６，２６′ 接続、 ２７ 紙厚、 ２８ 駆動ロー
ラ、 ２９ 矢印、 ３０，３１ 転写、 ３２カーブ
接触部、 ３３，３４ 印刷ページ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハイコ フーノルト ドイツ連邦共和国 キール ズーコリング ３ (72)発明者 クリストファー リストン アメリカ合衆国 ニューヨーク ロチェス ター ウエストランド アヴェニュー 72 (72)発明者 パトリック メッツラー ドイツ連邦共和国 ゲットルフ リンデン ホーフ 65 (72)発明者 カールハインツ ペーター ドイツ連邦共和国 モルフゼー キャプテ ン−ティーセン−ヴェーク ２ Ｆターム(参考） 2C187 AF03 AF08 BH26 GA01 GA09 2H027 DA09 DC02 DD05 DE02 DE10 EB06 EC03 ED04 EE02 FA30 2H300 EB04 EB07 EB12 EC04 ED01 ED02 EF02 EF06 EH15 EH34 EJ07 GG23 HH36 HH40 QQ10 QQ27 QQ31 RR16 RR20 RR22 RR31 RR38

Claims (24)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 色分離画像（３，３′，…）をデジタル
   成形するための複数の装置（２，２′，…）が設けられ
   ている多色刷り印刷機（１）においてレジスタを調節す
   る方法であって、レジスタを調節するために、レジスタ
   に応じた印刷が得られるように前記色分離画像（３，
   ３′，…）の形成および組み合わせを制御し、レジスタ
   に関する影響を有している印刷ページに関する影響値
   （４，４′，４′′）を、色分離画像（３，３′，…）
   を形成して組み合わせる際に、前記影響値（４，４′，
   ４′′）の変化が生じる前に考慮する方法において、 印刷ページに関する前記影響値（４，４′，４′′）の
   変化に基づくレジスタ修正時に、先行する印刷ページ
   （３３）の前記影響値（４，４′，４′′）の反応を考
   慮することを特徴とする、多色刷り印刷機においてレジ
   スタを調整する方法。
2. 【請求項２】 印刷ページに関する前記影響値（４，
   ４′，４′′）として、使用される印刷基板（５）の特
   性（４′）の影響を考慮する、請求項１記載の方法。
3. 【請求項３】 印刷ページに関する前記影響値（４，
   ４′，４′′）として、選択されたトナー塗膜
   （４′′）の影響を考慮する、請求項１または２記載の
   方法。
4. 【請求項４】 格納された経験値（６，６′，６′′）
   に基づいて、前記影響値（４，４′，４′′）を考慮す
   る、請求項１から３までのいずれか１項記載の方法。
5. 【請求項５】 手動の入力によって、前記影響値（４，
   ４′，４′′）を考慮する、請求項１から４までのいず
   れか１項記載の方法。
6. 【請求項６】 格納された印刷ページ（３３，３４）の
   データ（１９）に基づいて、前記影響値（４，４′，
   ４′′）を考慮する、請求項１から４までのいずれか１
   項記載の方法。
7. 【請求項７】 前記影響値（４，４′，４′′）を自動
   検出することによって、これらの影響値（４，４′，
   ４′′）を考慮する、請求項１から４までのいずれか１
   項記載の方法。
8. 【請求項８】 紙厚（２７）を検出し、該紙厚（２７）
   に対応する経験値（６′）を考慮する、請求項７記載の
   方法。
9. 【請求項９】 トナープロフィールを検出し、該トナー
   プロフィールに対応する経験値（６′′）を考慮する、
   請求項７または８記載の方法。
10. 【請求項１０】 種々異なる紙質のための経験値
    （６′）を準備しておく、請求項１から９までのいずれ
    か１項記載の方法。
11. 【請求項１１】 種々異なるトナープロフィールのため
    の経験値（６′′）を準備しておく、請求項１から１０
    までのいずれか１項記載の方法。
12. 【請求項１２】 個々の印刷装置（９，９′，…）によ
    って印刷されるレジスタマーク（８，８′，…）の検出
    に基づくレジスタ調節を修正し、印刷ページに関する変
    化が前記レジスタマーク（８，８′，…）に対する影響
    を有する前に前記レジスタ調節を修正する、請求項１か
    ら１１までのいずれか１項記載の方法。
13. 【請求項１３】 色分離画像を伝達しかつ基板を伝達す
    るエレメント（１０，１０′，…；１１，１１′，…；
    １２）の位置の検出に基づくレジスタ調節を修正する、
    請求項１から１２までのいずれか１項記載の方法。
14. 【請求項１４】 色分離画像（３，３′，…）をデジタ
    ル形成するための複数の装置（２，２′，…）を備えた
    多色刷り印刷機（１）において、請求項１から１３まで
    のいずれか１項記載の方法を行うための装置であって、
    少なくとも１つの制御装置（７，７′，…）がレジスタ
    に応じた印刷を得るためにレジスタ調節を行うようにな
    っていて、前記色分離画像（３，３′，…）の形成およ
    び組み合わせが制御されており、レジスタに対する影響
    を有している印刷ページに関する影響値（４，４′，
    ４′′）が、前記色分離画像（３，３′，…）の形成お
    よび組み合わせが制御される際に、影響値の変化が生じ
    る前に考慮されるようになっている形式のものにおい
    て、 印刷ページに関する前記影響値（４，４′，４′′）の
    変化に基づくレジスタ修正時に、少なくとも１つの制御
    装置（７）が、先行する印刷ページ（３３）の前記影響
    値（４，４′，４′′）の反応を考慮するようになって
    いることを特徴とする、多色刷り印刷機においてレジス
    タを調整する装置。
15. 【請求項１５】 少なくとも１つのメモリ（１３，１
    ３′，…）が設けられていて、該メモリ（１３，１
    ３′，…）が格納された経験値（６，６′，６′′）を
    有しており、少なくとも１つの制御装置（７，７′，
    …）が前記経験値（６，６′，６′′）に基づいて前記
    色分離画像（３，３′，…）の形成および組み合わせを
    制御するようになっている、請求項１４記載の装置。
16. 【請求項１６】 入力装置（１４）が設けられており、
    該入力装置（１４）を介して考慮したい前記影響値
    （４，４′，４′′）が手動でアクティブにするように
    なっている、請求項１または２記載の装置。
17. 【請求項１７】 印刷機制御装置（２０）が設けられて
    おり、該印刷機制御装置（２０）が格納された印刷ペー
    ジ（３３，３４）のデータ（１９）を受け取り、これら
    のデータ（１９）に基づいて前記影響値（４，４′，
    ４′′）の考慮を行うようになっている、請求項１４か
    ら１６までのいずれか１項記載の装置。
18. 【請求項１８】 前記影響値（４，４′，４′′）を自
    動検出するための装置（１５）が設けられている、請求
    項１４から１７までのいずれか１項記載の装置。
19. 【請求項１９】 前記検出装置（１５）がセンサ（１
    ６）によって紙厚（２７）を検出するように構成されて
    おり、少なくとも１つのメモリ（１３，１３′，…）が
    前記紙厚（２７）に対応する経験値（６′）を有してい
    る、請求項１８記載の装置。
20. 【請求項２０】 前記検出装置（１５）がデジタル画像
    式の前記データ（１９）からトナープロフィールを検出
    するために形成されており、少なくとも１つのメモリ
    （１３，１３′，…）がトナープロフィールに対応する
    経験値（６′）を有している、請求項１４から１９まで
    のいずれか１項記載の装置。
21. 【請求項２１】 少なくとも１つのメモリ（１３，１
    ３′，…）に種々異なる紙質のための経験値（６′）が
    ロードされている、請求項１４から２０までのいずれか
    １項記載の装置。
22. 【請求項２２】 少なくとも１つメモリ（１３，１
    ３′，…）に様々なトナープロフィールのための経験値
    （６′′）がロードされている、請求項１４から２１ま
    でのいずれか１項記載の装置。
23. 【請求項２３】 個々の印刷装置（９，９′，…）によ
    って印刷されてレジスタセンサ（１７）によって検出さ
    れるレジスタマーク（８）を検出することによって、少
    なくとも１つの制御装置（７，７′，…）が調節されて
    いて、前記影響値（４，４′，４′′）が修正ファクタ
    として考慮されており、印刷ページに関する変化がレジ
    スタマーク（８）に対する影響を有する前に修正が行わ
    れるようになっている、請求項１４から２２までのいず
    れか１項記載の装置。
24. 【請求項２４】 位置検出エレメント（１８）を用いて
    色分離画像を伝達しかつ基板を伝達するエレメント（１
    ０，１０′，…；１１，１１′，…，１２）の位置を検
    出することによってレジスタを制御し、前記影響値
    （４，４′，４′′）を修正ファクタとして考慮するよ
    うに、少なくとも１つの制御装置（７，７′，…）が形
    成されている、請求項１４から２３までのいずれか１項
    記載の装置。