JP2003233004A - 反射型投影光学系、露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

反射型投影光学系、露光装置及びデバイス製造方法

Info

Publication number
JP2003233004A
JP2003233004A JP2002030552A JP2002030552A JP2003233004A JP 2003233004 A JP2003233004 A JP 2003233004A JP 2002030552 A JP2002030552 A JP 2002030552A JP 2002030552 A JP2002030552 A JP 2002030552A JP 2003233004 A JP2003233004 A JP 2003233004A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mirror
optical system
projection optical
mask
reflection type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002030552A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Konuma
修 小沼
Chiaki Terasawa
千明 寺沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002030552A priority Critical patent/JP2003233004A/ja
Publication of JP2003233004A publication Critical patent/JP2003233004A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lenses (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 EUVリソグラフィーシステムに適用可能
で、解像力とスループットのバランスのとれたコンパク
トな5枚ミラー系の反射型投影光学系、露光装置及びデ
バイス製造方法を提供する。 【解決手段】 物体側から像側にかけて順に、第1のミ
ラー(M1)、第2のミラー(M2)、第3のミラー
(M3)、第4のミラー(M4)、第5のミラー(M
5)の順に光を反射するような5枚のミラーが基本的に
共軸系をなすように配置され、主光線の各ミラーにおけ
る光軸からの高さ方向の位置を、前記第2のミラー(M
2)から前記第5のミラー(M5)までは順に同方向に
変位させたことを特徴とする反射型投影光学系を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般には、露光装
置に係り、特に、紫外線や極紫外線(EUV:extr
eme ultraviolet)光を利用して半導体
ウェハ用の単結晶基板、液晶ディスプレイ(LCD)用
のガラス基板などの被処理体を投影露光する反射型投影
光学系、露光装置及びデバイス製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型化及び薄型化の要
請から、電子機器に搭載される半導体素子の微細化への
要求はますます高くなっている。例えば、マスクパター
ンに対するデザインルールはライン・アンド・スペース
(L&S)0.1μm以下の寸法像を広範囲に形成する
ことが要求され、今後は更に80nm以下の回路パター
ン形成に移行することが予想される。L&Sは、露光に
おいてラインとスペースの幅が等しい状態でウェハ上に
投影された像であり、露光の解像度を示す尺度である。
【0003】半導体製造用の代表的な露光装置である投
影露光装置は、マスク又はレチクル(なお、本出願では
これらの用語を交換可能に使用する。)上に描画された
パターンをウェハに投影露光する投影光学系を備えてい
る。投影露光装置の解像度(正確に転写できる最小寸
法)Rは、光源の波長λと投影光学系の開口数(NA)
を用いて次式で与えられる。
【0004】
【数1】
【0005】従って、波長を短くすればするほど、及
び、NAを上げれば上げるほど、解像度は良くなる。近
年では、解像度はより小さい値を要求されNAを上げる
だけではこの要求を満足するには限界となっており、短
波長化により解像度の向上を見込んでいる。現在では、
露光光源は、KrFエキシマレーザー(波長約248n
m)及びArFエキシマレーザー(波長約193nm)
からFレーザー(波長約157nm)に移行してお
り、更には、EUV(extreme ultravi
olet)光の実用化も進んでいる。
【0006】しかし、光の短波長化が進むと光が透過す
る硝材が限られてしまうために屈折素子、即ち、レンズ
を多用することは難しく、投影光学系に反射素子、即
ち、ミラーを含めることが有利になる。更に、露光光が
EUV光になると使用できる硝材は存在しなくなり、投
影光学系にレンズを含めることは不可能となる。そこ
で、投影光学系をミラー(例えば、多層膜ミラー)のみ
で構成する反射型投影光学系が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
反射型投影光学系は、解像力及びスループットなどの露
光性能をバランスよく両立させることができず、高品位
なデバイスを提供できないという問題があった。より特
定的には、多層膜ミラーの反射率を、例えば、67%と
すると、4枚のミラーより構成される反射型投影光学系
(以下、4枚ミラー系と表現する場合もある。)は、総
合して20%程度の反射率を得ることができるものの、
開口数(NA)が0.1程度までしか達成できないため
解像力の向上が望めない。一方、6枚のミラーより構成
される反射型投影光学系(以下、6枚ミラー系と表現す
る場合もある。)では、NAを0.15程度以上に大き
くできるため解像力を向上させることが可能であるが、
総合して9%程度の反射率になるためスループットが低
下してしまう。
【0008】このため、この中間の枚数として解像力と
スループットのバランスのとれた5枚のミラーより構成
される反射型投影光学系(以下、5枚ミラー系と表現す
る場合もある。)が提案されている。この種の5枚ミラ
ー系の例は、公開特許2000年第269132号公
報、米国特許第6,072,852号、米国特許第6,
199,991号に開示されている。
【0009】公開特許2000年第269132号は、
NA0.15、縮小倍率1/4倍、スリット幅1.7m
m及び2mmの実施例を開示している。しかし、この実
施例は、特に、第3のミラーの光線束領域が光軸から大
きくはずれて、空間的に露光装置の物体(レチクル)の
上部に位置することになるため、露光装置全体の大型化
につながり好ましくない。
【0010】米国特許第6,072,852号は、NA
0.18、縮小倍率1/4倍、スリット幅1.5mmの
実施例を開示している。しかしながら、かかる公報の設
計例の光学系は、物体面(マスク)と像面(ウェハ)が
光軸方向の同じ位置にある。従って、マスクステージと
ウェハステージとが機械的に干渉してしまうので、装置
として実現することが困難である。
【0011】米国特許第6,199,991号は、NA
0.20、縮小倍率1/4倍、スリット幅1.5mm及
び1mmの実施例を開示している。しかし、かかる公報
の設計例の光学系は、公開特許2000年第26913
2号と同様に、特に、第3のミラーの光線束領域が光軸
から大きくはずれて、空間的に露光装置の物体(レチク
ル)の上部に位置することになるため、露光装置全体の
大型化につながり好ましくない。
【0012】そこで、本発明は、EUVリソグラフィー
システムに適用可能で、解像力とスループットのバラン
スのとれたコンパクトな5枚ミラー系の反射型投影光学
系、露光装置及びデバイス製造方法を提供することを例
示的目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の一側面としての反射型投影光学系は、物体
側から像側にかけて順に、第1のミラー(M1)、第2
のミラー(M2)、第3のミラー(M3)、第4のミラ
ー(M4)、第5のミラー(M5)の順に光を反射する
ような5枚のミラーが基本的に共軸系をなすように配置
され、主光線の各ミラーにおける光軸からの高さ方向の
位置を、前記第2のミラー(M2)から前記第5のミラ
ー(M5)までは順に同方向に変位させたことを特徴と
する。かかる反射型投影光学系によれば、第2のミラー
以降の第3のミラー乃至第5のミラーへの有効光線束の
光学系の光軸AXからの距離を大きくすることなく結像
させることができ、光学系のコンパクト化と、ミラー各
面での収差発生の低減を同時に満足させることができ
る。
【0014】上述の反射型投影光学系において、前記物
体面の光軸方向の位置が空間的に前記第1のミラー(M
1)と前記第3のミラー(M3)の間にあることを特徴
とする。これにより、例えば、露光装置の物体面である
レチクル(マスク)より上部に第1のミラーしかなくな
り、露光装置の小型化につながる。開口絞りが空間的に
前記物体面と前記第1のミラー(M1)の間の光軸上に
配置されていることを特徴とする。これにより、第1の
ミラーのミラー面での有効光線束を光軸から大きくはず
すことはなくなるので、例えば、露光装置のレチクルよ
り上部の第1のミラーの空間的な大きさを光軸近傍で小
さくすることができる。前記第3のミラー(M3)と前
記第4のミラー(M4)の中間で中間像を結像すること
を特徴とする。これにより、第1のミラー乃至第3のミ
ラーまでの3枚のミラーで中間像を結像し、かかる中間
像を第4のミラー及び第5のミラーの2枚のミラーで像
面上に再結像する構成をとることによって、良好な収差
補正、特に、良好な非対称収差の補正を実現できる。前
記第1のミラー(M1)が凹面形状、前記第2のミラー
(M2)が凹面形状、前記第3のミラー(M3)が凸面
形状、前記第4のミラー(M4)が凸面形状、前記第5
のミラー(M5)が凹面形状であることを特徴とする。
これにより、良好な収差補正を実現することができる。
なお、前記5枚のミラーのうち少なくとも1枚は非球面
ミラーであることが好ましい。更に、前記5枚のミラー
は、EUV光を反射する多層膜ミラーであって、20n
m以下の波長を有する光を効率よく反射することができ
る。
【0015】本発明の別の側面としての露光装置は、上
述の反射型投影光学系と、前記物体面上にマスクのパタ
ーンを位置付けるべく当該マスクを保持するステージ
と、前記像面上に感光層を位置付けるべく基板を保持す
るステージと、前記反射型投影光学系の円弧状の視野に
対応する円弧状のEUV光により前記マスクを照明する
照明装置と、前記EUV光で前記マスクを照明する状態
で前記各ステージを同期して走査する手段とを有する。
かかる露光装置によれば、上述した反射型投影光学系を
構成要素の一部に有し、NA及びスリット幅を大きくし
て解像力とスループットのバランスをとりつつ、マスク
を保持するステージと基板を保持するステージとが機械
的に干渉することを防止することができる。
【0016】本発明の更に別の側面としてのデバイス製
造方法は、上述の露光装置を用いて被処理体を露光する
ステップと、前記露光された被処理体に所定のプロセス
を行うステップとを有する。上述の露光装置の作用と同
様の作用を奏するデバイス製造方法の請求項は、中間及
び最終結果物であるデバイス自体にもその効力が及ぶ。
また、かかるデバイスは、例えば、LSIやVSLIな
どの半導体チップ、CCD、LCD、磁気センサー、薄
膜磁気ヘッドなどを含む。
【0017】本発明の更なる目的又はその他の特徴は、
以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によ
って明らかにされるであろう。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の一側面としての反射型投影光学系100及び露光装
置200について説明する。但し、本発明はこれらの実
施例に限定するものではなく、本発明の目的が達成され
る範囲において、各構成要素が代替的に置換されてもよ
い。ここで、図1は、本発明の一側面としての反射型投
影光学系100の例示的一形態及びその光路を示す概略
断面図である。また、図2は、図1に示す反射型投影光
学系100における一つの像高に対してその主光線の光
路を示す概略断面図である。
【0019】図1を参照するに、本発明の反射型投影光
学系100は、物体面MS(例えば、マスク面)上のパ
ターンを像面W(例えば、基板などの被処理体面)上に
縮小投影する光学系であって、5枚のミラーM1乃至M
5を、図1に示すように、物体面MSから光を反射する
順に、第1のミラーM1、第2のミラーM2、第3のミ
ラーM3、第4のミラーM4、第5のミラーM5を配置
している。
【0020】反射型投影光学系100は、基本的には、
1本の光軸の回りに軸対称な共軸光学系であり、光軸を
中心としたリング状の像面で収差が補正される。但し、
収差補正上又は収差調整上、反射型投影光学系100の
各ミラーM1乃至M5が完全に共軸系となるように配置
される必要はなく、若干の偏心をさせて収差を改善して
もよい。
【0021】更に、反射型投影光学系100は、図2に
示すように、主光線の光軸からの高さ方向(図中矢印y
方向)の位置を、第2のミラーM2から第5のミラーM
5までは順に同方向に変位させる構成となっている。即
ち、反射型投影光学系100は、第2のミラーM2にお
ける主光線位置P1、第3のミラーM3における主光線
位置P2、第4のミラーM4における主光線位置P3、
第5のミラーM5における主光線位置P4の変位方向が
図中の+y方向に全て向くように、第1のミラーM1乃
至第5のミラーM5が配置されている。換言すれば、第
2のミラーM2から第5のミラーM5に至る各面の入射
光束と反射光線のなす角(入射光線に対して反射光線の
進む方向)が同一方向となる構成となっている。これに
より、第2のミラーM2以降の第3のミラーM3乃至第
5のミラーM5の各ミラーへの有効光線束の光学系の光
軸AXからの距離を大きくすることなく結像させること
ができ、光学系のコンパクト化と、ミラー各面での収差
発生の低減を同時に満足させることができる。
【0022】更に、本実施形態の反射型投影光学系10
0では、物体面MSの光軸方向の位置を、空間的に第1
のミラーM1と第3のミラーM3の間に配置することが
好ましい。これにより、後述する露光装置200の物体
面MSであるレチクル又はマスク(本出願ではこれらの
用語を交換可能に使用する)より上部に第1のミラーM
1しかなくなり、露光装置200の小型化につながる。
【0023】また、レチクル(マスク)を反射型マスク
又は透過型マスクのいずれかで構成するにしても、かか
るマスクを照明する光学系や、マスクやウェハの位置合
わせのためのアライメント光学系の配置の自由度を増や
すことになり、露光装置200の一層のコンパクト化、
高解像度化に有利である。
【0024】これに加えて、更に、本実施形態の反射型
投影光学系100では、開口絞りSTOを空間的に物体
面MSと第1のミラーM1の間の光軸上に配置すること
が好ましい。これにより、第1のミラーM1のミラー面
での有効光線束を光軸AXから大きくはずすことはなく
なるので、露光装置200のレチクルより上部の第1の
ミラーM1の空間的な大きさを光軸AX近傍で小さくす
ることができ、更に、上述の効果が期待できる。
【0025】開口絞りSTOの径は、固定であっても可
変であってもよい。可変の場合には、開口絞りSTOの
径を変化させることにより、光学系のNAを変化させる
ことができる。開口絞りSTOを可変とすることで、深
い焦点深度を得られるなどの長所が得られ、これにより
更に像を安定させることができる。
【0026】更に、本実施形態の反射型投影光学系10
0では、第3のミラーM3と第4のミラーM4の間で中
間像を結像することが好ましい。即ち、第1のミラーM
1乃至第3のミラーM3までの3枚のミラーで中間像を
結像し、かかる中間像を第4のミラーM4及び第5のミ
ラーM5の2枚のミラーで像面W上に再結像する構成を
とることによって、良好な収差補正、特に、良好な非対
称収差の補正を実現できる。
【0027】また、第2のミラーM2を空間的に第4の
ミラーM4と第5のミラーM5の間に配置することが更
に好ましく、上述の中間像を結像させる第2のミラーM
2と第3のミラーM3を無理なく配置でき、第2ミラー
M2と第3ミラーM3における収差補正をより一層効果
的にすることができる。
【0028】更に、本実施形態の反射型投影光学系10
0では、第1のミラーを凹面鏡、第2のミラーM2を凹
面鏡、第3のミラーM3を凸面鏡、第4のミラーM4を
凸面鏡、第5のミラーM5を凹面鏡とすることが良好な
収差補正上好ましい。
【0029】本実施形態において、第1のミラーM1乃
至第5のミラーM5は、上述したように、それぞれ凹面
鏡又は凸面鏡より構成され、少なくとも1枚のミラーの
反射面が非球面形状を有している。収差補正上からは、
できるだけ多くのミラーの反射面を非球面形状にするこ
とが望ましく、第1のミラーM1乃至第5のミラーM5
の反射面全てを非球面形状にすることが最も望ましい。
【0030】第1のミラーM1乃至第5のミラーM5に
おいて、非球面の形状は、数式2に示す一般的な非球面
の式で表される。
【0031】
【数2】
【0032】数式2において、Zは光軸方向の座標、c
は曲率(曲率半径rの逆数)、hは光軸からの高さ、k
は円錐係数、A、B、C、D、E、F、G、H、J、・
・・は各々、4次、6次、8次、10次、12次、14
次、16次、18次、20次、・・・の非球面係数であ
る。
【0033】更に、上述したようなミラー構成をとるこ
とで、各ミラー面の有効光線束の光軸AXからの距離を
小さくすることができるので、各ミラー面を非球面とし
て収差補正した場合でも、その非球面量(ベストフィッ
ト球面からの差)をμmオーダーと小さくすることがで
き、非球面加工でも精度を出しやすく有利である。ま
た、これは、組み立て調整時の偏心等の敏感度の低減に
もなり、高解像の露光装置を製造することにも有利であ
る。
【0034】また、5枚の第1のミラーM1乃至第5の
ミラーM5は、光学系の像面Wを平坦にするために(即
ち、像面湾曲の補正上)ペッツバール項の和がゼロ近
傍、好ましくはゼロになっている。即ち、ミラー各面の
屈折力の和をゼロ近傍にしている。換言すれば、各ミラ
ーの曲率半径をrM1乃至rM5(添字は、ミラーの参
照番号に対応している。)とすると、第1のミラーM1
乃至第5のミラーM5は、数式3又は数式4を満たす。
【0035】
【数3】
【0036】
【数4】
【0037】更に、第1のミラーM1乃至第5のミラー
M5の表面にはEUV光を反射させる多層膜が施されて
おり、かかる多層膜により光を強め合う作用を奏する。
本実施形態の第1のミラーM1乃至第5のミラーM5に
適用可能な多層膜は、例えば、モリブデン(Mo)層と
シリコン(Si)層をミラーの反射面に交互に積層した
Mo/Si多層膜、又は、Mo層とベリリウム(Be)
層をミラーの反射面に交互に積層したMo/Be多層膜
などが考えられる。波長13.4nm付近の波長域を用
いた場合、Mo/Si多層膜からなるミラーは67.5
%の反射率を得ることができ、また、波長11.3nm
付近の波長域を用いた場合、Mo/Be多層膜からなる
ミラーでは70.2%の反射率を得ることができる。但
し、本発明の多層膜は、上記した材料に限定されず、こ
れと同様の作用及び効果を有する多層膜の使用を妨げる
ものではない。
【0038】物体面MSにはパターンの描かれたマスク
が配置されるが、このマスクとしては、EUV光を反射
させる多層膜が施された反射型マスクのほか、透過型マ
スク(例えば、型抜きマスク)も使用可能である。
【0039】
【実施例】以下、反射型投影光学系100を図1を参照
しながら説明する。図1において、MSは物体面位置に
配置されたマスク、Wは像面位置に配置されたウェハ、
STOは開口絞り、AXは光軸を示している。反射型投
影光学系100において、波長13.4nm付近のEU
V光を放射する図示しない照明系によりマスクMSが照
明され、マスクMSからの反射光が、順に、第1のミラ
ーM1(凹面鏡)、第2のミラーM2(凹面鏡)、第3
のミラーM3(凸面鏡)、第4のミラーM4(凸面
鏡)、第5のミラーM5(凹面鏡)に反射し、像面位置
に配置されたウェハW上に、マスクパターンの縮小像を
形成している。また、反射型投影光学系100は、主光
線の光軸からの高さ方向の位置を、第2のミラーM2か
ら第5のミラーM5までは順に同方向に変位させる構成
となっている。
【0040】反射型投影光学系100は、波長λ=1
3.4nm、NA0.16、縮小倍率は1/5倍、物高
=75乃至85mm、像高=15乃至17mmの2mm
幅の円弧状像面である。
【0041】実施例の光学系の数値(曲率半径、面間
隔、非球面係数など)を各々表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】実施例の、製造誤差を含まない収差(像高
の数点で計算)は、 波面収差=0.040λrms、歪曲=5.8nm(P
V) であり、波長13.4nmでのdiffraction
limited な光学系である。
【0044】以上のように、本発明は、5枚ミラー系で
ありながら、コンパクトであり、従来の6枚ミラー系と
同等の高NAと比較的大きなスリット幅と低収差を達成
して解像力とスループットのバランスのとることのでき
る反射型光学系である。
【0045】以下、図3を参照して、反射型投影光学系
100を適用した露光装置200について説明する。こ
こで、図3は、反射型投影光学系100を有する露光装
置200を示す概略構成図である。露光装置200は、
露光用の照明光としてEUV光(例えば、波長13.4
nm)を用いて、ステップ・アンド・スキャン方式の露
光を行う露光装置である。
【0046】図3を参照するに、露光装置200は、照
明装置210と、マスクMSと、マスクMSを載置する
マスクステージ220と、反射型投影光学系100と、
プレートWと、プレートWを載置するウェハステージ2
30と、制御部240とを有する。制御部240は、照
明装置210、マスクステージ220及びウェハステー
ジ230に制御可能に接続されている。
【0047】また、図3には図示しないが、EUV光は
大気に対する透過率が低いため、少なくともEUV光が
通る光路は真空雰囲気であることが好ましい。図3にお
いて、X、Y、Zは3次元空間を示し、XY平面の法線
方向をZ方向としている。
【0048】照明装置210は、反射型投影光学系10
0の円弧状の視野に対応する円弧状のEUV光(例え
ば、波長13.4nm)によりマスクMSを照明する照
明装置であって、図示しない光源と、照明光学系より構
成される。
【0049】マスクMSは、反射型又は透過型マスク
で、その上には転写されるべき回路パターン(又は像)
が形成され、マスクステージ220に支持及び駆動され
る。マスクMSから発せられた反射又は回折光は、反射
型投影光学系100で反射されてプレートW上に縮小投
影する。
【0050】マスクステージ220は、マスクMSを支
持して図示しない移動機構に接続されている。マスクス
テージ220は、当業界で周知のいかなる構成をも適用
することができる。図示しない移動機構はリニアモータ
ーなどで構成され、制御部240に制御されながら少な
くともY方向にマスクステージ220を駆動することで
マスクMSを移動することができる。露光装置200
は、マスクMSとプレートWを制御部240によって同
期した状態で走査する。
【0051】反射型投影光学系100は、マスクMSか
ら光を反射する順に、第1のミラーM1、第2のミラー
M2、第3のミラーM3、第4のミラーM4、第5のミ
ラーM5とを有し、主光線の光軸からの高さ方向の位置
を、第2のミラーM2から第5のミラーM5までは順に
同方向に変位させることを特徴としている。なお、反射
型投影光学系100は、上述した通りのいかなる形態を
も適用可能であり、ここでの詳細な説明は省力する。ま
た、図3では、図1に示す反射型投影光学系100を使
用するが、かかる形態は例示的であり本発明はこれに限
定されない。
【0052】プレートWは、本実施形態ではウェハであ
るが、液晶基板その他の被処理体(被露光体)を広く含
む。プレートWには、フォトレジストが塗布されてい
る。フォトレジスト塗布工程は、前処理と、密着性向上
剤塗布処理と、フォトレジスト塗布処理と、プリベーク
処理とを含む。前処理は、洗浄、乾燥などを含む。密着
性向上剤塗布処理は、フォトレジストと下地との密着性
を高めるための表面改質(即ち、界面活性剤塗布による
疎水性化)処理であり、HMDS(Hexamethy
l−disilazane)などの有機膜をコート又は
蒸気処理する。プリベークは、ベーキング(焼成)工程
であるが現像後のそれよりもソフトであり、溶剤を除去
する。
【0053】ウェハステージ230は、プレートWを支
持する。ウェハステージ230は、例えば、リニアモー
ターを利用してXYZ方向にプレートWを移動する。マ
スクMSとプレートWは、制御部240により制御され
同期して走査される。また、マスクステージ220とウ
ェハステージ230の位置は、例えば、レーザー干渉計
などにより監視され、両者は一定の速度比率で駆動され
る。
【0054】制御部240は、図示しないCPU、メモ
リを有し、露光装置200の動作を制御する。制御部2
40は、照明装置210、マスクステージ220(即
ち、マスクステージ220の図示しない移動機構)、ウ
ェハステージ230(即ち、ウェハステージ230の図
示しない移動機構)と電気的に接続されている。制御部
240は、マスクMSとプレートWの距離が、例えば、
約400mm以上となるように、マスクステージ220
及びウェハステージ230を制御するために両ステージ
が機械的な干渉を起こさない十分な距離だけ離間してい
る。
【0055】露光において、照明装置210から射出さ
れたEUV光はマスクMSを照明する。マスクMSで反
射され回路パターンを反映するEUV光は反射型投影光
学系100によりプレートW面上に結像される。本実施
形態では、像面は円弧状(リング状)の像面となり、マ
スクMSとプレートWを縮小倍率比の速度比で走査する
ことにより、マスクMSの全面を露光する。
【0056】次に、図4及び図5を参照して、露光装置
200を利用したデバイス製造方法の実施例を説明す
る。図4は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チッ
プ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフロー
チャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に
説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回
路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計し
た回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ
3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウ
ェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は前工
程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィー技
術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ
5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって
作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であ
り、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、
パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ス
テップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体
デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を
行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、こ
れが出荷(ステップ7)される。
【0057】図5は、ステップ4のウェハプロセスの詳
細なフローチャートである。ステップ11(酸化)で
は、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CV
D)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ
13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによ
って形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、
ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処
理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16
(露光)では、露光装置200によってマスクの回路パ
ターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)で
は、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチ
ング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取
る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが
済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステ
ップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路
パターンが形成される。かかるデバイス製造方法によれ
ば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができ
る。このように、露光装置200を使用するデバイス製
造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側
面を構成する。
【0058】本実施形態は、基本的に5枚のミラーから
なる光学系であるが、物体面を光学系の外側に配置する
ために、第1のミラーM1と物体面(マスク面)MSと
の間に、付加的な平面ミラーを配置してもよい。また、
かかる平面ミラーに曲率をつけたり非球面化したりする
ことで、光学系の性能を更に向上させることも可能であ
る。
【0059】反射型投影光学系100の倍率は近軸的に
は1/5倍であるが、収差補正領域での倍率は完全な1
/5倍よりも僅かにずれた値である。しかし、近軸倍率
を1/5から僅かにずらすことで、収差補正領域での倍
率を完全に1/5倍にすることは容易に達成できる。
【0060】また、本発明は、これらの実施形態に限定
されることはなく、本発明の範囲内で更に性能を改善す
ることが可能である。例えば、本発明は、i線やエキシ
マレーザーなどEUV光以外の紫外線用の反射型光学系
にも適用可能であり、大画面をスキャン露光する露光装
置にも適用可能である。
【0061】以上のように、本発明は、大きな物高及び
像高を実現し、且つ、EUVの波長で回折限界の性能を
達成し得る反射光学系である。これにより、本発明の反
射型投影光学系100をEUVリソグラフィーシステム
に適用した場合であっても、両ステージ(マスクステー
ジ及びウェハステージ)の機械的な干渉を防ぐことが可
能となることが理解される。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、EUV露光に用いるこ
とのできる比較的NAとスリット幅の大きな、収差の少
ない、5枚ミラーのコンパクトな反射光学系を実現で
き、微細な線幅のパターンの露光が可能となる。また、
本発明の反射型投影光学系は、多きな物高及び像高を実
現可能であるので、マスクステージとウェハステージの
干渉を防止することができ、高品位なデバイスをスルー
プットなどの露光性能良く提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一側面としての反射型投影光学系の
例示的一形態及びその光路を示す概略断面図である。
【図2】 図1に示す反射型投影光学系における一つの
像高に対してその主光線の光路を示す概略断面図であ
る。
【図3】 図1に示す反射型投影光学系を有する露光装
置を示す概略構成図である。
【図4】 デバイス(ICやLSIなどの半導体チッ
プ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフロー
チャートである。
【図5】 図4に示すステップ4のウェハプロセスの詳
細なフローチャートである。
【符号の説明】
100 反射型投影光学系 200 露光装置 210 照明装置 220 マスクステージ 230 ウェハステージ 240 制御部 M1 第1のミラー(凹面鏡) M2 第2のミラー(凹面鏡) M3 第3のミラー(凸面鏡) M4 第4のミラー(凸面鏡) M5 第5のミラー(凹面鏡) MS マスク(物体面) W ウェハ(像面) STO 開口絞り AX 光学系の光軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/027 H01L 21/30 518 531A Fターム(参考) 2H087 KA21 TA02 TA06 2H097 CA12 CA13 LA10 LA12 5F046 BA05 CA08 CB03 CB25 GA03 GB01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側から像側にかけて順に、第1のミ
    ラー(M1)、第2のミラー(M2)、第3のミラー
    (M3)、第4のミラー(M4)、第5のミラー(M
    5)の順に光を反射するような5枚のミラーが基本的に
    共軸系をなすように配置され、 主光線の各ミラーにおける光軸からの高さ方向の位置
    を、前記第2のミラー(M2)から前記第5のミラー
    (M5)までは順に同方向に変位させたことを特徴とす
    る反射型投影光学系。
  2. 【請求項2】 前記物体面の光軸方向の位置が空間的に
    前記第1のミラー(M1)と前記第3のミラー(M3)
    の間にあることを特徴とする請求項1記載の反射型投影
    光学系。
  3. 【請求項3】 開口絞りが空間的に前記物体面と前記第
    1のミラー(M1)の間の光軸上に配置されていること
    を特徴とする請求項2記載の反射型投影光学系。
  4. 【請求項4】 前記第3のミラー(M3)と前記第4の
    ミラー(M4)の中間で中間像を結像することを特徴と
    する請求項1記載の反射型投影光学系。
  5. 【請求項5】 前記第1のミラー(M1)が凹面形状、
    前記第2のミラー(M2)が凹面形状、前記第3のミラ
    ー(M3)が凸面形状、前記第4のミラー(M4)が凸
    面形状、前記第5のミラー(M5)が凹面形状であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の反射型投影光学系。
  6. 【請求項6】 前記5枚のミラーのうち少なくとも1枚
    は非球面ミラーであることを特徴とする請求項1記載の
    反射型投影光学系。
  7. 【請求項7】 前記5枚のミラーは、EUV(extr
    eme ultraviolet)光を反射する多層膜
    ミラーであることを特徴とする請求項1記載の反射型投
    影光学系。
  8. 【請求項8】 前記光の波長は、20nm以下のEUV
    光であることを特徴とする請求項1記載の反射型投影光
    学系。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のうちいずれか一項記載
    の反射型投影光学系と、 前記物体面上にマスクのパターンを位置付けるべく当該
    マスクを保持するステージと、 前記像面上に感光層を位置付けるべく基板を保持するス
    テージと、 前記反射型投影光学系の円弧状の視野に対応する円弧状
    のEUV光により前記マスクを照明する照明装置と、 前記EUV光で前記マスクを照明する状態で前記各ステ
    ージを同期して走査する手段とを有する露光装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の露光装置を用いて被処
    理体を露光するステップと、 前記露光された被処理体に所定のプロセスを行うステッ
    プとを有するデバイス製造方法。
JP2002030552A 2002-02-07 2002-02-07 反射型投影光学系、露光装置及びデバイス製造方法 Pending JP2003233004A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002030552A JP2003233004A (ja) 2002-02-07 2002-02-07 反射型投影光学系、露光装置及びデバイス製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002030552A JP2003233004A (ja) 2002-02-07 2002-02-07 反射型投影光学系、露光装置及びデバイス製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003233004A true JP2003233004A (ja) 2003-08-22

Family

ID=27774272

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002030552A Pending JP2003233004A (ja) 2002-02-07 2002-02-07 反射型投影光学系、露光装置及びデバイス製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003233004A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200060804A (ko) * 2018-11-23 2020-06-02 한국 천문 연구원 원형의 비축-비구면 거울 결정 방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200060804A (ko) * 2018-11-23 2020-06-02 한국 천문 연구원 원형의 비축-비구면 거울 결정 방법
KR102133859B1 (ko) 2018-11-23 2020-07-14 한국 천문 연구원 원형의 비축-비구면 거울 결정 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3938040B2 (ja) 反射型投影光学系、露光装置及びデバイス製造方法
JP2003233001A (ja) 反射型投影光学系、露光装置及びデバイス製造方法
US7226177B2 (en) Catoptric projection optical system
US6922291B2 (en) Catoptric projection optical system and exposure apparatus
JP2003045782A (ja) 反射型縮小投影光学系及びそれを用いた露光装置
US6947210B2 (en) Catoptric projection optical system, exposure apparatus and device fabrication method using same
US6666560B2 (en) Reflection type demagnification optical system, exposure apparatus, and device fabricating method
JP2003233005A (ja) 反射型投影光学系、露光装置及びデバイス製造方法
KR100514063B1 (ko) 투영광학계와 노광장치
JP2010107596A (ja) 反射型投影光学系、露光装置及びデバイス製造方法
JP3870118B2 (ja) 結像光学系、該光学系を有する露光装置、収差低減方法
JP2003233004A (ja) 反射型投影光学系、露光装置及びデバイス製造方法
JP2003233003A (ja) 反射型投影光学系、露光装置及びデバイス製造方法
JP2004252362A (ja) 反射型投影光学系、露光装置及びデバイス製造方法
JP2003243277A (ja) 反射型縮小投影光学系、露光装置及びデバイス製造方法
JP2004252359A (ja) 反射型投影光学系及び当該反射型投影光学系を有する露光装置
JP2004252360A (ja) 反射型投影光学系及び当該反射型投影光学系を有する露光装置
JP2004252361A (ja) 反射型投影光学系
JP2004158787A (ja) 投影光学系及び露光装置
JP2003303749A (ja) 投影光学系、該投影光学系を有する露光装置及びデバイス製造方法
JP2007201136A (ja) 反射型投影光学系、露光装置及びデバイス製造方法