JP2003232833A - テスト方法 - Google Patents

テスト方法

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JP2003232833A
JP2003232833A JP2002029476A JP2002029476A JP2003232833A JP 2003232833 A JP2003232833 A JP 2003232833A JP 2002029476 A JP2002029476 A JP 2002029476A JP 2002029476 A JP2002029476 A JP 2002029476A JP 2003232833 A JP2003232833 A JP 2003232833A
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signal
semiconductor device
pad
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JP2002029476A
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Masanori Iwahashi
正憲 岩橋
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Kawasaki Microelectronics Inc
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Kawasaki Microelectronics Inc
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  • Testing Of Individual Semiconductor Devices (AREA)
  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体装置のテスト方法に関し、保護ダイオー
ドの破壊を防止しつつ良品と不良品とを正確に選別す
る。 【解決手段】テスト対象の半導体装置1の複数の信号パ
ッド10を含む複数のパッドのそれぞれにプローブ針2
を接触させ、接触させたプローブ針2の少なくとも一部
を通じて対応する信号パッド10に所定電流を印加し、
その少なくとも一部のプローブ針2と対応する信号パッ
ド10との間の電気的接触状態を改善させてから、電気
的接触状態を改善させたプローブ針2を通じて半導体装
置1のテストを実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置のテス
ト方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パッケージに封入された半導体装置は、
1枚の半導体基板上に、所定の回路を有する多数の半導
体装置を形成した後、その半導体基板を1つの半導体装
置ごとに分断し、分断した各半導体装置をパッケージに
封入して完成される。従来より、分断してパッケージに
封入する前に、半導体装置の電気的性能を分断前の半導
体基板の状態で検査し、良品と不良品とを選別すること
が行われているとともに、分断してパッケージに封入し
た後にも、半導体装置の電気的性能をパッケージに封入
された状態で検査し、良品と不良品とを選別することが
行われている。分断前の半導体基板の状態での検査で
は、プローブ針を用いたテストが行われることが多い。
また、パッケージに封入された状態での検査では、ソケ
ットを用いたテストが行われることが多い。
【0003】ここでは、プローブ針を用いたテスト(プ
ローブテスト)を例にあげて説明する。半導体装置に
は、回路を構成する素子に接続する複数のパッドが配列
さており、プローブテストでは、このパッドにプローブ
針を接触させることで半導体装置の電気的性能を検査す
る。このため、プローブテストにおいて、プローブ針と
パッドとの電気的接触状態が悪いと、本来正常に動作す
るはずの半導体装置が動作せずに不良品として扱われて
しまう。半導体装置のパッド表面には、酸化膜が生じて
いることがあり、プローブ針とパッド表面との間にこの
酸化膜が介在すると、プローブ針とパッドとの電気的接
触状態は悪化する。そこで、プローブ針に酸化膜を突き
破らせるため、プローブ針とパッドとを接触させるとき
に、プローブ針の先端がパッドにちょうど接触する位置
からさらに、プローブ針とパッドとの距離を近づけ、パ
ッドに対するプローブ針の接触圧を高くするオーバード
ライブが行われている。
【0004】ところで、近年、半導体装置の集積度を向
上するため、パッドサイズやパッド間隔は小さくなって
きている。また、このパッドサイズやパッド間隔が小さ
くなってきたことに伴い、プローブ針の針先も小径化し
てきている。このため、プローブ針の強度は低下し、オ
ーバードライブ量も低下させざるを得ない状況になって
きている。その結果、オーバードライブによってプロー
ブ針に酸化膜を突き破らせることが困難になり、良品と
不良品とを正確に選別することも困難になってきてい
る。
【0005】なお、ソケットを用いたテストにおいて
は、良品と不良品とを正確に選別するために、パッケー
ジに封入された半導体装置の端子とソケットの電極との
接触を確実にすることが必要である。ところが、半導体
装置の端子サイズや端子間隔も小さくなってきており、
ソケットを用いたテストにおいてもプローブテストと同
様な問題が生じている。
【0006】ここで、特開平1−179428号公報に
は、プローブテストを実施する前に、プローブ針とパッ
ドとを接触させ、プローブ針から半導体装置のパッドに
所定電圧を印加し続け、パッド表面に生じた酸化膜を破
壊する技術が提案されている。この技術を採用すれば、
オーバードライブを行わなくともプローブ針とパッドと
の電気的接触状態を良好にすることができることにな
る。
【0007】しかしながら、この公報記載の技術を実際
に適用しようとすると、図1を用いて説明するような不
都合が生じる。
【0008】図1は、半導体装置のパッドに所定電圧を
印加し続けたときの、時間に対する電流及び電圧の変化
を示すグラフである。
【0009】一般的に、半導体装置の内部回路を構成す
る素子に接続する信号用のパッドと、その半導体装置の
電源およびグランド配線との間には、信号用のパッドに
高電圧が印加されて内部回路が損傷してしまうことを防
止するための保護ダイオードが、半導体装置の内部で、
接続されている。そのため、信号用のパッドに電源用パ
ッドの電圧よりも高い電圧が印加されると、電流は保護
ダイオードに流れ込む。図1に示すグラフの縦軸は、信
号用パッドに印加する印加電圧の、電源用パッドの電位
を基準とした値と、信号用パッドへの電圧印加によって
生ずる電流値とを表し、横軸は時間を表す。また、図1
に示すグラフの一点鎖線は電圧の変化を表し、実線は電
流の変化を表す。
【0010】パッド表面に酸化膜が生じていると、プロ
ーブ針とパッド表面との接触抵抗は高抵抗となる。その
ため、プローブ針から電圧を印加し始めた時点では半導
体装置の内部には電流は流れない。パッド表面に生じた
酸化膜は、ある電圧Vpよりも高い電圧が印加されるこ
とで破壊され、接触抵抗は低下する。この公報記載の技
術では、プローブ針からこのような電圧Vpより高い所
定の電圧Vdを印加し続ける。まず、プローブ針から印
加し始めた印加電圧が所定の電圧Vdに達する以前に、
pに達した時点で半導体装置の内部に電流が流れ始め
る。この電流は保護ダイオードに流れ込む。その後、印
加電圧はさらに上昇して所定の電圧Vdに達し、それ以
降は一定値を保つ。この間、パッド表面の酸化膜の一部
が破壊され接触抵抗が低下し、保護ダイオードに流れ込
む電流は増加する。電流が増加したことで酸化膜の破壊
は進行し、接触抵抗はさらに低下し続ける。
【0011】この公報記載の技術では、パッドに所定電
圧を印加し続けるため、接触抵抗値が低下すればするほ
ど、保護ダイオードに流れ込む電流は増大してしまう。
そのため、この公報記載の技術では、パッド表面に生じ
た酸化膜が完全に破壊される前に、大きな電流によって
保護ダイオードが破壊されてしまう恐れがあるという不
都合が生じる。一方、保護ダイオードの破壊を防止する
ために所定電圧Vdを低くしたり、印加時間を短くした
りすると、パッド表面の酸化膜を完全に破壊することが
できず、十分に接触抵抗を低減することができない。
【0012】本発明は、上記事情に鑑み、保護ダイオー
ドの破壊を防止しつつ良品と不良品とを正確に選別する
ことができる半導体装置のテスト方法を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の第1のテスト方法は、半導体装置のテスト方法であ
って、テスト対象の半導体装置の複数の信号パッドを含
む複数のパッドのそれぞれにプローブ針を接触させ、上
記接触させたプローブ針の少なくとも一部を通じて対応
する上記信号パッドに所定電流を印加し、その少なくと
も一部のプローブ針と対応する信号パッドとの間の電気
的接触状態を改善させてから、上記電気的接触状態を改
善させたプローブ針を通じて上記半導体装置のテストを
実施することを特徴とする。
【0014】上記目的を達成する本発明の第2のテスト
方法は、半導体装置のテスト方法であって、パッケージ
に封入されたテスト対象の半導体装置の、複数の信号端
子を含む複数の端子のそれぞれにソケットの電極を接触
させ、上記接触させた電極の少なくとも一部を通じて対
応する上記信号端子に所定電流を印加し、その少なくと
も一部の電極と対応する信号端子との間の電気的接触状
態を改善させてから、上記電気的接触状態を改善させた
電極を通じて上記半導体装置のテストを実施することを
特徴とする。
【0015】本発明の第1または第2のテスト方法で
は、信号パッドもしくは信号端子に酸化膜が生じて、プ
ローブ針と信号パッドとの接触抵抗もしくは電極と信号
端子との接触抵抗が高抵抗であると、プローブ針もしく
は電極から印加される電圧は高電圧となり、酸化膜の一
部が破壊され、さらに所定電流を印加し続けると、酸化
膜の破壊は進行し最終的には完全に酸化膜を破壊するこ
とができる。また、プローブ針もしくは電極から一定の
電流を印加するため、信号パッドもしくは信号端子に生
じた酸化膜が一部破壊されて接触抵抗が低下し始めても
保護ダイオードに流れる電流値は一定であり、保護ダイ
オードの破壊を防止することができる。したがって、本
発明の第1および第2のテスト方法では、保護ダイオー
ドの破壊を防止しつつ良品と不良品とを正確に選別する
ことができる。
【0016】また、本発明の第1または第2のテスト方
法において、上記所定電流の印加を、2つ以上の上記信
号パッドもしくは上記信号端子に対して同時に行うこと
が好ましい。
【0017】こうすることで、テスト効率を向上するこ
とができる。
【0018】また、本発明の第1または第2のテスト方
法において、上記半導体装置のテストが、それぞれの上
記信号パッドもしくは信号端子毎に行うオープン/ショ
ートテストであり、上記複数の信号パッドもしくは信号
端子から選ばれた第1の信号パッドもしくは信号端子へ
の所定電流の印加による電気的接触状態の改善を行った
後、他の上記信号パッドもしくは信号端子への所定電流
の印加を行う前に、その第1の信号パッドもしくは信号
端子のオープン/ショートテストを実施することにして
もよい。このようにすることにより、オープン/ショー
トテストと所定電流印加とのシーケンスを単純にして、
自動化を容易にすることができる。あるいは、上記所定
電流の印加に先立って、それぞれの上記信号パッドもし
くは信号端子毎に行うオープン/ショートテストを行
い、その結果が不良であった信号パッドもしくは信号端
子に対して、上記所定電流の印加の後に、再びオープン
/ショート試験を実施することにしてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0020】ここでの説明は、本発明のうちの第1のテ
スト方法、すなわちパッケージに封入する前に半導体基
板の状態で行われるプローブテスト方法の一実施形態に
ついて説明するが、本発明のうちの第2のテスト方法、
すなわちパッケージに封入した後にパッケージに封入さ
れた状態で行われるソケットを用いたテスト方法につい
ても同様である。
【0021】図2は、本実施形態のプローブテスト方法
を実施している様子を示す模式図である。
【0022】所定の内部回路が形成された半導体装置1
それぞれには、複数のパッドが配列されている。これら
のパッドの中には、内部回路への信号の入力もしくは内
部回路からの信号出力に使用される信号パッド10や、
半導体装置1の電源(VDD)配線に接続されるVDD
パット(不図示)や、グラウンド(GND)配線に接続
されるGNDパッド(不図示)がある。信号パッド10
には、信号が入力される入力信号パッドと、信号が出力
される出力信号パッドとがある。入力および出力に兼用
される入出力用信号パッドを持つ場合もある。これらの
うち、入力信号パッドと、VDD配線およびGND配線
との間には、信号パッドに電源電圧VDDよりも高い電
圧や、GND電圧よりも低い電圧が印加され、そのパッ
ドに接続された内部回路素子が損傷してしまうことを防
止するための保護ダイオード(不図示)が形成されてい
る。出力信号パッドの場合には、その出力信号パッドに
ドレインが接続される出力用トランジスタが、保護ダイ
オードとしての役割を果たす。
【0023】プローブテストでは、複数のプローブ針を
有するプローブカードが用いられ、1つのパッドに対し
て1本のプローブ針を接触させることで半導体装置の電
気的特性を検査する。この図2には、1つの信号パッド
10に1本のプローブ針2を接触させた状態が示されて
いる。プローブテストには、オープン/ショートテス
ト、ファンクションテストおよびその他、DCテストな
どがある。オープン/ショートテストは、それぞれの信
号パッドと、各信号パッドに対応する内部回路とを結ぶ
配線に、断線や、VDD配線やGND配線との短絡がな
いかどうかを検査するテストである。このオープン/シ
ョートテストでは、プローブ針から信号パッドに所定電
流を供給し、その信号パッドに発生する電圧が所定の範
囲に属するか否かで良品と不良品とを選別する。一方、
ファンクションテストは、半導体装置が所定の機能通り
に動作するか否かを検査するテストである。このファン
クションテストでは、複数のプローブ針から、複数の入
力信号パッドに所定のテストパターンを同時に入力し、
複数の出力信号パッドから出力されるパターンが期待値
通りであるか否かで良品と不良品とを選別する。
【0024】オープン/ショートテストにおいてもファ
ンクションテストにおいても、プローブ針と信号パッド
との間の接触状態が悪いと、本来正常に動作するはずの
半導体装置が動作せずに不良品として扱われてしまう。
そこで、本実施形態においては、まずオープン/ショー
トテスト時にプローブ針と入力信号パッドとの間の接触
状態を改善する処理(接触状態改善処理)を行い、続い
て、この処理によって接触状態が改善されたプローブ針
を使って、ファンクションテストを行う。以下、図3を
用いて、オープン/ショートテストと接触状態改善処理
を組み合わせた方法について説明する。
【0025】図3は、オープン/ショートテストと接触
状態改善処理を組み合わせた一例を示すフローチャート
である。
【0026】この図3に示すフローチャートにはステッ
プS1からステップS6までの各工程が記されている
が、ステップS1からステップS4までがオープン/シ
ョートテストに相当し、ステップS5からステップS6
までが接触状態改善処理に相当する。
【0027】本実施形態のプローブテスト方法では、図
示省略した、昇降自在なステージを有するプローブテス
ト装置が用いられる。本実施形態のプローブテスト方法
を実施するにあたって作業者は、このプローブテスト装
置のステージに、テスト対象の半導体装置が形成された
1枚の半導体基板を載置する。ステージに載置された半
導体基板の上方には、プローブ針がこの半導体基板とは
間隔を空けて配備されている。作業者は、ステージを上
昇させることで信号パッドとプローブ針とを接触させ
る。なおこのとき、オーバードライブを行ってもよい。
【0028】オープン/ショートテストでは、テスト対
象の半導体装置の総ての信号パッドに所定電流を印加す
る。この図3に示すオープン/ショートテストでは、テ
スト対象の半導体装置の信号パッドが多数あるとき等に
はテスト効率向上のため、テスト電流を複数の信号パッ
ドに同時に印加する。一方、テスト対象の半導体装置の
信号パッドが少数であるとき等には、テスト電流を1つ
の信号パッドごとに順次印加する。以下、テスト電流を
1つの信号パッドごとに順次印加する場合について説明
する。
【0029】まず、1本のプローブ針から、1つの信号
パッドに500μAのテスト電流を印加する(ステップ
1)。なお、この際、VDDパッド、GNDパッド、お
よび他の信号パッドはいずれもGND電位とする。ステ
ップS1が実行されると、その信号パッドに発生する電
圧を測定する(ステップS2)。続いて、ステップS2
において測定した電圧値が所定の範囲に属するか否かを
判定する(ステップS3)。ここで、電圧値が所定の範
囲に属すれば、テスト電流を印加した信号パッドとそれ
に対応する内部回路との間の配線には断線や短絡がない
と判断する。そして、総ての信号パッドにテスト電流を
印加したか否かを判定し(ステップS4)、総て印加し
ていればこのオープン/ショートテストは終了する。反
対に総て印加していなければ、ステップS1に戻って未
印加の信号パッドにテスト電流を印加する。ただし、保
護ダイオードが接統されていない等の理由により、一部
の信号パッドについてはオープン/ショートテストを行
わない場合もある。当然ながら、そのようなパッドに対
しては接触状態改善のための所定電流の印加は行わな
い。
【0030】一方、ステップS3において、測定電圧値
が所定の範囲に属さないと判定されると、その理由とし
て2つのことが予想される。一つは、テスト電流を印加
した信号パッドとそれに対応する内部回路との間の配線
に断線か短絡があるという理由であり、もう一つは、テ
スト電流を印加した信号パッドの表面に酸化膜が生じて
いるという理由である。前者の理由であれば、テスト対
象の半導体装置は不良品になるが、後者の理由であれ
ば、表面に生じた酸化膜によって、プローブ針と信号パ
ッドとの接触抵抗が高くなっているだけで半導体装置は
良品であるかもしれない。そこで、この図3に示す一例
では、接触状態改善処理として、酸化膜を破壊してプロ
ーブ針と信号パッドとの接触抵抗を低抵抗化させるた
め、テスト電流(500μA)よりも高い2mAの所定
電流を、先のステップS1でテスト電流を印加した信号
パッドに印加する。この2mAの所定電流の印加につい
ては後述するステップS6において行われるが、まず、
ステップS3において所定範囲に属さないと判定される
と、この2mAの所定電流が、先のステップS1でテス
ト電流を印加した信号パッドに既に印加されているか否
かを判定する(ステップS5)。既に印加されている場
合は、テスト対象の半導体装置は不良品であると判断し
てオープン/ショートテストを終了し、反対に未印加の
場合は、テスト電流よりも高い2mAの所定電流を印加
するステップS6に進む。なお、2mAの所定電流が所
定の回数以上印加されていなければステップS6に進む
ようにしてもよい。
【0031】ここで、図3から一旦離れて、図4を用い
て説明する。
【0032】図4は、半導体装置のパッドに所定電流を
供給し続けたときの、時間に対する電流及び電圧の変化
を示すグラフである。
【0033】図4に示すグラフの縦軸は、信号パッドに
所定電流が供給されるように印加される電圧値と、その
ような印加電圧によって信号パッドに供給される電流値
とを表し、横軸は時間を表す。また、図4に示すグラフ
の一点鎖線は電圧の変化を表し、実線は電流の変化を表
す。この図に示すのは、電流の印加を開始した直後の、
定常状態に達する以前における、電圧および電流の変化
である。
【0034】信号パッド表面に酸化膜が生じていると、
プローブ針と信号パッド表面との間には酸化膜が介在し
ていることになり、プローブ針と信号パッドとの接触抵
抗は高抵抗となる。そのため、プローブ針から印加され
る電圧が低い範囲では半導体装置の内部には電流はほと
んど流れず、所定電流Ifを流すことができない。この
ため、印加電圧の電圧値は上昇を続ける。信号パッド表
面に生じた酸化膜は、印加電圧がある電圧Vpに達した
時点で、まずその一部が破壊され、半導体装置の内部に
電流が流れ始める。この電流は保護ダイオードに流れ込
む。しかしながら、この段階では酸化膜の一部しか破壊
されておらず、接触抵抗は高く、所定電流Ifが流れる
ことはない。このため、印加電圧はさらに上昇を続け
る。この印加電圧のさらなる上昇によって、印加電圧が
mに達すると、酸化膜の破壊が進み、接触抵抗は低下
し、電流値は増大して所定電流Ifに達する。それ以降
は、電流値は一定に保たれる。所定電流Ifが流れるこ
とで酸化膜の破壊は進行し、最終的には酸化膜は完全に
破壊される。酸化膜の破壊が進行することで、接触抵抗
はさらに低下し続ける。一方、印加電圧は接触抵抗の低
下に伴って降下し、保護ダイオードの順方向特性によっ
て決まる一定値に近づく。
【0035】図1を用いて説明した所定電圧Vdを印加
し続ける場合とは異なり、本実施形態では、接触抵抗の
低下が進んだ後も、保護ダイオードに流れる電流値に変
化はなく一定である。そのため、所定電流Ifの大きさ
を、保護ダイオードの許容電流値に抑えておくことで、
保護ダイオードが破壊されてしまうことを防止すること
ができる。
【0036】ここで、所定電流Ifは、2mAには限ら
れず、接触抵抗を十分に低くでき、かつ、保護ダイオー
ドが破壊されない範囲で適切に設定すればよい。通常は
1mA以上5mA以下の範囲が適当である。テスト対象
の半導体装置毎に、もしくは、印加対象の信号パッド毎
に、異なる値を適切に選択してもよい。
【0037】パッド表面の酸化膜を破壊して所定電流を
流すために必要な印加電圧、すなわち図4における電圧
の極大値Vdは、酸化膜およびプローブ針先端の状態に
よって変化する。しかし、所定電流を印加する本発明の
方法では、所定電流を流すように印加電圧を変化させる
ことによって、酸化膜およびプローブ針先端の状態に合
わせた適切なVdが、自動的に印加される。従って、所
定電流を保護ダイオードが破壊されない範囲に抑えた場
合であっても、酸化膜およびプローブ針先端の状態に影
響されず、確実に、接触抵抗を低下させることができ
る。
【0038】これに対して、前述の特開平1−1794
28号公報に記載された方法では、接触抵抗低下のため
に必要な印加電圧が、パッド表面の酸化膜およびプロー
ブ針先端の状態に直接依存する。従って、酸化膜および
プローブ針先端の状態に影響されず、確実に接触抵抗を
低下させるためには、所定電圧Vdを十分に高く設定す
る必要がある。しかし、当然のことながら、所定電圧V
dを高くすることは保護ダイオード破壊の危険性の増大
を招く。
【0039】なお、図4では省略したが、所定電流の印
加は、設定した印加時間の経過後に停止される。実際の
印加時間は、使用する電源の特性等に応じて適切に設定
すればよい。通常は数msもしくはそれ以下、例えば、
3ms、もしくはそれ以下に設定する。また、所定電流
が印加された後に、パッドに発生する電圧を測定し、所
定値以下になった、すなわち、接触抵抗が所定値以下に
なったことを確認した後に、所定電流の印加を停止する
ことも可能である。
【0040】ここで図3を再び用いて、オープン/ショ
ートテストと接触状態改善処理を組み合わせた一例につ
いて説明する。テスト電流よりも高い所定電流を印加す
るステップS6を実行すると、プローブ針と信号パッド
との接触抵抗は完全に低抵抗化され、プローブ針と信号
パッドとの間の電気的接触状態は改善される。その後、
オープン/ショートテストを再び実施するためにステッ
プS1に戻り、500μAのテスト電流を、2mAの所
定電流を印加した信号パッドに印加する。従ってこの場
合には、所定電流の印加によって接触状態の改善が行わ
れた信号パッドのオープン/ショートテストが、他の信
号パッドヘの所定電流の印加を行う前に、行われる。
【0041】このように、まずオープン/ショートテス
トを1回行い、接触状態が悪いと想定される信号パッド
に対しては、テスト電流よりも高い所定電流を印加し、
その後オープン/ショートテストを再び行うことで、良
品と不良品とを正確に選別することができる。また、接
触状態が良い信号パッドにまでテスト電流よりも高い所
定電流を印加する手間が省け、全体の効率が向上する。
【0042】本実施形態では、オープン/ショートテス
トをパスした半導体装置に対して、今度は、パッドとプ
ローブ針との接触をそのままにした状態で、すなわち、
図3のステップS3において接触状態が良好であること
が確認されたプローブ針を通じて、ファンクションテス
トを実施し、プローブテストを終了する。
【0043】言うまでもなく、プローブテスト装置のプ
ログラム制御によって、図3に示すルーチンおよびその
後のファンクションテストを自動化し、作業者の介入を
不要とすることも可能である。
【0044】次に、同じプロセスで同じ製造装置を用い
て製造した半導体基板に形成された半導体装置を、図3
を用いて説明したオープン/ショートテストと接触状態
改善処理とを組み合わせた方法と、接触状態改善処理を
行わずにオープン/ショートテストのみを行う方法それ
ぞれでテストした結果を比較する。後者の接触状態改善
処理を行わない方法では、173枚の半導体基板(半導
体装置117986個)中に断線等によるオープン不良
の半導体装置は3669個もあり、テストした半導体装
置の総数に対するオープン不良の半導体装置の割合は
3.11%にもなった。対して、前者の接触状態改善処
理を行った方法では、238枚の半導体基板(半導体装
置162316個)中にオープン不良の半導体装置は2
289個しかなく、テストした半導体装置の総数に対す
るオープン不良の半導体装置の割合は1.41%にまで
減少した。このことから、接触状態改善処理を行わない
方法では、両者の不良率の差である1.7%の半導体装
置を、本来オープン不良でないのにもかかわらず、プロ
ーブ針の接触状態の不良によって、オープン不良として
不良品扱いしてしまうことがわかる。従って、図3を用
いて説明した、接触状態改善処理を行う方法は、良品と
不良品とを正確に選別することができる方法であるとい
える。
【0045】以上、図3を用いて説明した一例は、オー
プン/ショートテスト(ステップS1〜ステップS4)
実施後に接触状態改善処理(ステップS5〜ステップS
6)を行うものであったが、接触状態改善処理(ステッ
プS5〜ステップS6)を予め行った上でオープン/シ
ョートテスト(ステップS1〜ステップS4)を実施し
てもよい。このようにすることで、1回のオープン/シ
ョートテストで確実に良品と不良品とを正確に選別する
ことができる。この場合には、それぞれの信号パッド毎
に、接触状態の改善とオープン/ショートテストを実施
してもいいし、全ての信号パッドに対して接触状態の改
善を行った後で、オープン/ショートテストを行うよう
にしても良い。
【0046】また、テスト電流を1つの信号パッドごと
に順次印加する場合について説明したが、テスト電流を
複数の信号パッドに同時に印加してもよい。例えば、テ
スト電流を16個の信号パッドに同時に印加してもよ
い。このような16個の信号パッドに同時印加を行う場
合には、ステップS3における判定を各信号パッドごと
に行い、ステップS6においてテスト電流よりも高い所
定電流を、16個の信号パッドのうち、測定電圧値が所
定の範囲に属しなかった信号パッドのみに印加してもよ
い。あるいは、16個の信号パッドのうち、1つでも所
定の範囲に属さなかった場合には、16個の信号パッド
総てに印加してもよい。このようにテスト電流を複数の
信号パッドに同時に印加することで、オープン/ショー
トテストのテスト効率は向上する。さらに、テスト電流
を2mAとしてステップS5およびステップS6を省略
し、オープン/ショートテストの中で接触状態改善処理
を行ってもよい。またさらに、図3を用いた説明では、
オープン/ショートテストに、テスト電流を印加して電
圧を測定する方式を採用したが、テスト電圧を印加して
電流を測定する方式を採用してもよい。ただし、このよ
うなテスト電圧を印加する方式では、保護ダイオード等
に過大電流が流れて保護ダイオード等が損傷を受けない
ように、適切なテスト電圧の設定が必要になる。
【0047】プローブテストが終了した半導体装置が形
成された半導体基板は、各半導体装置ごとに分断され
る。分断された半導体装置のうち、プローブテストをパ
スしなかった半導体装置は不良品として扱われ、プロー
ブテストをパスした半導体装置はパッケージに封入され
る。パッケージに封入された半導体装置に対して、今度
は、パッケージに封入された状態で行われるソケットを
用いたテスト、すなわちパッケージに封入された半導体
装置の端子とソケットの電極とを接触させてプローブテ
ストと同様に半導体装置の電気的性能を検査するテスト
が実施される。このソケットを用いたテストにも、接触
状態改善処理が組み合わされ、図3を用いて説明した一
例と同じような方法が実施される。ソケットを用いたテ
ストが終了し、このテストにもパスした半導体装置は良
品として扱われ、パスしなかった半導体装置は不良品と
して扱われる。
【0048】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のテスト
方法によれば、保護ダイオードの破壊を防止しつつ半導
体装置の良品と不良品とを正確に選別することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体装置のパッドに所定電圧を印加し続けた
ときの、時間に対する電流及び電圧の変化を示すグラフ
である。
【図2】本実施形態のプローブテスト方法を実施してい
る様子を示す模式図である。
【図3】オープン/ショートテストと接触状態改善処理
を組み合わせた一例を示すフローチャートである。
【図4】半導体装置のパッドに所定電流を供給し続けた
ときの、時間に対する電流及び電圧の変化を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 半導体装置 10 信号パッド 2 プローブ針

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体装置のテスト方法であって、 テスト対象の半導体装置の複数の信号パッドを含む複数
    のパッドのそれぞれにプローブ針を接触させ、 前記接触させたプローブ針の少なくとも一部を通じて対
    応する前記信号パッドに所定電流を印加し、該少なくと
    も一部のプローブ針と対応する信号パッドとの間の電気
    的接触状態を改善させてから、 前記電気的接触状態を改善させたプローブ針を通じて前
    記半導体装置のテストを実施することを特徴とするテス
    ト方法。
  2. 【請求項2】 半導体装置のテスト方法であって、 パッケージに封入されたテスト対象の半導体装置の、複
    数の信号端子を含む複数の端子のそれぞれにソケットの
    電極を接触させ、 前記接触させた電極の少なくとも一部を通じて対応する
    前記信号端子に所定電流を印加し、該少なくとも一部の
    電極と対応する信号端子との間の電気的接触状態を改善
    させてから、 前記電気的接触状態を改善させた電極を通じて前記半導
    体装置のテストを実施することを特徴とするテスト方
    法。
  3. 【請求項3】 前記所定電流の印加を、2つ以上の前記
    信号パッドもしくは前記信号端子に対して同時に行うこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のテスト方法。
  4. 【請求項4】 前記半導体装置のテストが、それぞれの
    前記信号パッドもしくは信号端子毎に行うオープン/シ
    ョートテストであり、前記複数の信号パッドもしくは信
    号端子から選ばれた第1の信号パッドもしくは信号端子
    への所定電流の印加による電気的接触状態の改善を行っ
    た後、他の前記信号パッドもしくは信号端子への所定電
    流の印加を行う前に、該第1の信号パッドもしくは信号
    端子のオープン/ショートテストを実施することを特徴
    とする請求項1または2に記載のテスト方法。
  5. 【請求項5】 前記所定電流の印加に先立って、それぞ
    れの前記信号パッドもしくは信号端子毎に行うオープン
    /ショートテストを行い、その結果が不良であった信号
    パッドもしくは信号端子に対して、前記所定電流の印加
    の後に、再びオープン/ショート試験を実施することを
    特徴とする請求項1または2に記載のテスト方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006010572A (ja) * 2004-06-28 2006-01-12 Sharp Corp 電子部品の電気特性の測定方法およびその測定装置
JP2010018642A (ja) * 2008-07-08 2010-01-28 Alphana Technology Co Ltd 接着構造、接着方法、ディスク駆動装置及びディスク駆動装置の製造方法
JP2014182005A (ja) * 2013-03-19 2014-09-29 Fuji Electric Co Ltd 半導体装置の検査方法及びその方法を用いた半導体装置の製造方法
JP2015049191A (ja) * 2013-09-03 2015-03-16 富士通テレコムネットワークス株式会社 充放電試験装置

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