JP2003232611A - レーザー光による軌道変位検出装置 - Google Patents

レーザー光による軌道変位検出装置

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JP2003232611A
JP2003232611A JP2002030985A JP2002030985A JP2003232611A JP 2003232611 A JP2003232611 A JP 2003232611A JP 2002030985 A JP2002030985 A JP 2002030985A JP 2002030985 A JP2002030985 A JP 2002030985A JP 2003232611 A JP2003232611 A JP 2003232611A
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optical path
track
laser light
displacement
light
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JP2002030985A
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English (en)
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Hironori Namiki
宏徳 並木
Michio Ozawa
理夫 小澤
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KYOBASHI KOGYO KK
Original Assignee
KYOBASHI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 沈下計を用いて軌道の変位を看視する方法で
は、最初の警報が発せられてから係員が赴き直接軌道を
計測するので、計測が終了するまでの間に列車が進来し
て事故となる可能性がある。 【解決手段】 軌道1又は軌道1とは異なった固定具に
取り付けられ、軌道1の長手方向に対して略平行にレー
ザー光を照射するレーザー光源2と、軌道に取り付けら
れ、レーザー光の光路の変位の基準となる基準光路上に
受光部を備える受光器6とを有し、軌道の変位に対応し
て受光器6が変位することによって、受光器6が受光す
る光量の変化率によって軌道1の変位を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に鉄道線路の軌
道変位を検出する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄道線路の軌道下に地下道や下水管等の
管路を建設する際には軌道の下を掘削するが、掘削に伴
い軌道が沈下すると列車の脱線などの大事故に直結する
ことから、軌道の変位を看視する必要がある。従来か
ら、軌道周辺には各種の水準器等の沈下計が設置され軌
道の変位を看視している。特に軌道の下を掘削する建設
現場の現場事務所等では、地盤の変位を観測する沈下計
からのシグナルを警報装置に導き、一定値を越えると警
報を発するシステムを設置している。警報が発せられる
と係員が赴き、警報を発した地盤の近くの軌道の変位を
トランシットなどの測量機器を用いて計測し、軌道の保
守限界を越える時は列車の運行を停止する手続きを取る
という体制が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
沈下計を用いた軌道の変位を看視する方法では、軌道の
変位を直接看視することができないため、最初の警報が
発せられてから係員が赴き直接軌道を計測するので、計
測が終了するまでの間に列車が進来して事故となる可能
性もある。さらに、夜間などは測量要員の確保が難し
く、列車運行の安全性、測定の正確性及び即時性等に問
題があった。
【0004】本発明は、これらの問題に鑑みて、地盤の
沈下などの測量による間接的な観測ではなく、直接的に
軌道の変位を検出するレーザー光による軌道変位検出装
置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に、本発明者はレーザー光が太陽による強烈な日差しの
中でもその光を観測することが可能であることに着目
し、太陽光の影響を受けにくいレーザー光による軌道変
位検出装置を発明した。
【0006】本発明のレーザー光による軌道変位検出装
置は、軌道又は前記軌道とは異なった固定具に取り付け
られ、前記軌道の長手方向に対して略平行にレーザー光
を照射するレーザー光源と、前記軌道に取り付けられ、
前記レーザー光の光路の変位の基準となる基準光路上に
受光部を備える受光器とを有し、前記軌道の変位に対応
して前記受光器が変位することで軌道の変位を受光部で
受光する光量変化として検出する。又、軌道とは異なっ
た固定具に取り付けられてレーザー光を照射するレーザ
ー光源と、前記レーザー光源から照射されたレーザー光
の光路の変位の基準となる基準光路を前記軌道の長手方
向に対して略平行に変更し、前記軌道又は前記軌道とは
異なった固定具に取り付けられる光路変更手段と、前記
軌道に取り付けられ、前記光路変更手段によって変更さ
れた基準光路上に受光部を備える受光器とを有し、前記
軌道の変位に対応して前記受光器が変位することで軌道
の変位を受光部で受光する光量変化として検出する。し
たがって、軌道の変位に対応して受光器が変位し、それ
に対応して受光器が受光する光量又は受光する位置の変
位量によって軌道の変位を直接的に検出することができ
る。なお、基準光路とはレーザー光の光路の変位の基準
となる光路であり、軌道上を列車等が通過していない
(軌道が振動していない)定常状態において軌道を基準
にしてレーザー光の光軸によって形成される光路、また
は当該定常状態及び軌道上を列車等が通過している(軌
道が振動している)非定常状態において軌道を基準にし
てレーザー光の光軸によって形成される光路の双方を示
している。
【0007】前記基準光路上に当該基準光路の断面と略
同一形状の孔を有する光路規制板を前記軌道又は前記軌
道に取り付けられた固定具に配設してもよい。
【0008】前記基準光路を内部に含む保護管を前記軌
道に配設し、陽炎等の気流の乱れによって発生するレー
ザー光の揺らぎを防止するようにしてもよい。
【0009】前記レーザー光源を前記軌道から離れた基
礎に支持して、レーザー光源の変位を起こりにくくして
もよい。
【0010】さらに、前記保護管に前記光路規制板を固
定してもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係わる種々の実施
形態について説明する。図3は、軌道変位検出装置の概
略図であり、計測範囲の一端にレーザー光源2を、もう
一端にレーザー光の受光器6を、当該レーザー光の光束
の断面と同一形状の孔を有する光路規制板5を当該孔と
当該レーザー光の光束の断面が一致する(当該孔を当該
レーザー光が通過する)ようにレール1に配設すると共
に、当該レーザー光源2から受光器6間に保護管3及び
光路変更手段4をそれぞれ配設する。レーザー光は、レ
ーザー光源2から照射されて保護管3を通り、光路変更
手段4によってレール1の長手方向に向きを変え光路規
制板5の孔を通り、受光器6に照射されるようになって
いる。光路規制板5が配設されている付近のレール1
(軌道)が沈下等により変位した場合、光路規制板5の
孔がレーザー光の光軸(光路)からずれるため当該光路
規制板5によってレーザー光は遮られ受光器6が受光す
る光量は減少する。この光量の減少量(変位量)によっ
て、レール1(軌道)の変位量を測定する。
【0012】今、変位がないときのレーザー光の光量は
光束の断面積Aに比例するので、その時の光量Λは、 Λ=ψA (1) で示される。ここでψはレーザー光源(レーザー発振
器)の性能により決まる定数である。レーザー光源2と
受光器6の間のレール1(軌道)が沈下、***、水平移
動などの変位によってレール1(軌道)に取り付けられ
ている光路規制板5がレーザー光の光軸の一部を遮った
場合、通過光の光束の断面は図1に示す斜線部分に相当
する光量が減少する。ここで、光束断面C'はレーザー
光の光束の断面(変位前の光路規制板5の孔)であり、
光束断面Cは変位後の光路規制板5の孔である。今、光
束の断面内の単位面積当たりの光の強さがほぼ一定のレ
ーザー光源を用いて計測を行うと、光軸を通過する通過
光量は図1で示した斜線部分に相当する断面積に比例し
た量だけ減少する。いま、減少する光量をΔとすると、 Δ=ψ(2θr2+δrcosθ) (2) で示される。ここで、r、δ、θは、 r:レーザー光の光束の断面の半径(光路規制板の孔の
半径)。 δ:レール(軌道)の変位量。 2θ:レーザー光の光束の断面C'の中心(O')と変位
後の光路規制板の孔Cの中心(O)が、両点を中心とし
た半径rの各円(C'及びC)の交点となす角。 である。
【0013】この減少する光量Δを、元の光量Λで除し
た光量変化率Δ/Λ(%)とレールの変位量δの関係を、
レーザー光の光束断面の直径が10mmとして計算した
結果を図2に示す。両者はレールの変位量δが小さい領
域で良好な直線性を有するので、この光量変化率を基に
して軌道の変位量を高い精度で計測することが可能であ
ることがわかる。
【0014】軌道の保守基準によると許容変位量は3m
m前後と設定するのが一般的である。図2より、変位量
が3mmの時の光量変化率は30%程度に達するので、
本明細書で示すような光路直径10mm程度のレーザー
光を用いれば、充分な精度でその変位量を看視すること
ができ、警報を発することができる。さらに計測範囲の
拡大を図るためにレーザー光路直径を10mm以上とし
て測定してもよい。
【0015】以下に本発明の種々の実施形態を説明す
る。以下に示す実施例では、基準光路を、軌道が振動し
ていない状態(定常状態)におけるレーザー光の光軸と
して説明を行う。図3は、本発明に係るレーザー光によ
る軌道変位検出装置の概略図であり、計測区間の一端に
設置されレーザー光をレール1に向けて照射するレーザ
ー光源2、当該レーザー光源2から照射されたレーザー
光の光軸を含むように受光器6まで配設されている保護
管3、当該保護管3内に設けられレーザー光源2から照
射されたレーザー光の光軸を前記レール1の長手方向に
対して略平行になるように当該光軸を変更する光路変更
手段4、当該光路変更手段4によって変更されたレーザ
ー光の光束の断面と略同一形状の孔を有し当該レール1
に取り付けられる光路規制板5と、光路規制板5を通過
したレーザー光を受光する受光器6によって構成されて
いる。また、図4はレーザー光源部分の概略図である。
【0016】レーザー光源2は、図3及び図4に示して
いるようにレール1から離れた位置に設置されている強
固な基礎土台8に剛性の高い片持ち支持梁9を固定した
基礎にレーザー光源2を固定する。このとき、レーザー
光源2は水平方向及び鉛直方向に高さ、傾き、方向の微
調節が容易にでき、且つ光路設定終了後は長期間ずれる
ことのないように強固に固定する。この基礎土台8は、
列車の通過時の振動の影響が小さくなる位置に設置し、
レーザー光源2からレール1までの保護管3及び光路変
更手段4を支持する片持ち支持梁9を固定するものであ
る。このようなレール1からの振動の影響を受けない構
造にすることにより、レーザー光の光軸(基準光路)を
空間上に固定することができる。なお、設置場所の制限
等によりレーザー光源2をレール1や枕木7その他の固
定具に取り付けてレール1の長手方向に対して略平行に
レーザー光を照射するようにしてもよいが、レール1は
列車等の通過により局部的に大きく変形するため、レー
ザー光の光軸は光てこの原理により大きく変位するので
過大な変位が計測される。したがって、安定した計測結
果を得るためには、図3及び図4に示しているように軌
道とは離れ列車等の振動の影響のない場所にレーザー光
源2を設置するのが望ましい。
【0017】レーザー光源2としては、太陽光線の下に
おいても観測可能である程の充分な明るさと適度の直径
を有する光軸を構成することができるものであればよ
く、ヘリウムネオンレーザーを用いることが好ましいが
その他のガスレーザーや半導体レーザーなどのレーザー
光源であってもよいし、上に述べた条件を満たすもので
あればレーザー以外の光源を使用してもよい。レーザー
光の光束の断面が充分な大きさを得られない場合には、
エキスパンダーによってその光束の断面を測定に充分な
大きさに拡大させてもよい。なお、レーザー光は長距離
になるとその光束の断面の直径が徐々に拡大する。した
がって、光路規制板5に設ける孔をその位置での光束の
直径と略同一形状とすることで変位計測が可能である
が、変位に対する感度は光束の直径に依存するので、距
離による光束の直径の変化が少ないレーザーを光源とし
て用いるのが望ましい。
【0018】保護管3は、レーザー光源2から受光部6
までの光束を含むように設置されるが、これは軌道周辺
は気候変動によって気流の乱れが多く発生し陽炎等の大
気動の揺らぎによる影響によって、レーザー光の揺らぎ
を防ぐために設けられるものである。しかし、地下道等
の気候状態が安定し気流の乱れが少ない場所では、当該
保護管3を用いなくてもよい。
【0019】保護管3を設置する際には、レーザー光の
光軸が保護管3内の略中央となるように設置する。予め
保護管3の断面より大きな穴もしくは切り欠きを有する
保護管受け10をレール1に配設しておき、取り付け板
11を予め接着しておいた保護管3をレーザー光線の光
軸の位置に合わせて取り付けるのがよい。保護管受け1
0と取り付け板11とは接着固定するが、調整中はクラ
ンプ等で仮止めすると再調整が容易である。
【0020】保護管3の材質としては、ポリカーボネイ
ト樹脂などの透明管を用いるのが好ましいがこれに限っ
たものではない。但し、透明管を用いると光路規制板5
を設置する時に位置の微調整が容易になるだけでなく、
複数の光路規制板5を設置したときにはレーザー光を遮
っている光路規制板5の判別が容易にでき、レール1の
変位箇所の特定が容易にできる。なお、保護管3と保護
管3の継手としては、鞘管を用いて外気と遮断し、レー
ザー光が大気の揺らぎの影響を受けないようにして接続
するのが好ましい。
【0021】光路変更手段4は、レーザー光源2から照
射されたレーザー光の光軸をレール1の長手方向に対し
て略平行に変更するものであり、反射板又はプリズムな
どの屈折装置などで構成されている。この光路変更手段
4は直接レール1に取り付けてもよいが、レーザー光源
2を軌道に設置した時と同様にレール1の振動によって
その光軸が大きく振れるので、図4に示しているように
片持ち支持梁9に支持されている保護管3内に固定する
又は片持ち支持梁9に固定する方が光軸(基準光路)を
空間に固定することができる。
【0022】光路規制板5は、レーザー光の光束の断面
形状と略同一形状の孔を有し、当該孔以外の箇所にレー
ザー光が照射されると、このレーザー光を遮蔽し受光器
6に照射されないものであればよい。また、光路規制板
5は図5に示しているようにレール1に直接取り付ける
又は図6に示しているように光路規制板5と取り付け板
11を兼用して前記保護管受け10に取り付け、レール
1の変位に応じて当該光路規制板5が変位するようにす
る。したがって、計測範囲内における軌道(レール1)
が変位したときには、この光路規制板5が当該軌道に対
応して変位し、レーザー光を遮蔽し受光器6が受光する
光量を変化させることにより、軌道の変位を検出するこ
とができる。図6に示しているように光路規制板5が取
り付け板11を兼用して保護管受け10に取り付ける場
合には、取り付け板に必要なコスト等を削減することが
できる。さらに、光路規制板5の設置作業を行う際に
は、光路規制板5の孔に半透明のシールを貼っておく
と、シールに当たったレーザー光が見えるので孔の位置
と一致するように調整することが容易にでき、調整後剥
がすのも容易で好都合である。
【0023】レーザーの光軸は図5及び図6に示すよう
にレール1近傍で、レール1の頭部の幅内に設定すると
好都合である。レール1の変位の計測誤差も小さく、保
護管3や光路規制板5もレールの凹部内であるので軌道
作業にも支障せず、損傷の恐れも少ない。
【0024】受光器6は前記レーザー光の光軸上に受光
部を有しレール1に配設されており、レール1の変位に
応じて受光器6が変位するように取り付けられている。
受光器6は受光部で受光した前記レーザー光の光量を計
測し、その計測した光量のデータを軌道変位を看視する
事務所などに送信する。この計測したデータの送信方法
としては有線の電気回線等を用いて前記事務所に配信し
てもよいし、当該受光器6近傍に発信機を配置して無線
で前記事務所にデータを配信するようにし前記事務所ま
での配線が不要になるようにしてもよい。受信された光
量のデータを基にして軌道の変位量を導き、その変位量
が一定量を超える変位が起こったときは警告を発する警
報システムとするのが一般的であるが、列車の運行を制
御する装置、例えば信号などと連動し、列車にも警報が
報知できるようにすると更に安全性が向上する。また、
本システムは高速現象にも追随するので、地盤沈下など
による静的な沈下量だけでなく列車通過時の動的な沈下
量も計測することが可能であるので、それぞれの値に許
容値を設定して警報を発するシステムとすることもでき
る。また、単に列車通過時における軌道の状態を測定す
る装置として使用することもできる。
【0025】上述の実施例においては、基準光路として
軌道上に列車等が通過しない(軌道が振動していない)
定常状態におけるレーザー光の光軸によって形成される
光路のみを示していたが、列車が通過している(軌道が
振動している)非定常状態において軌道が振動している
際に当該軌道を基準としたレーザー光の光軸によって形
成される光路を含むものであってもよい。その際には、
当該基準光路に光路規制板5に設けられている孔及び保
護管3の径を非定常状態において当該レーザー光の光軸
を遮らないように大きくする必要がある。また、図3で
は2条に敷設されているレール1の一方のみに本軌道変
位検出装置を設置しているが、もう一方のレール1にも
設置してもよい。このようにして、軌道の沈下を検出す
るだけでなく、軌道の間隔を看視する目的で使用しても
よい。
【0026】また、図3に示している実施例では、計測
範囲内においてレール1(軌道)はその長手方向に対し
て真直に敷設されているが、図7に示しているように計
測範囲内においてそのレール1(軌道)が曲率を有して
敷設されている場合には、適当な間隔を設けている光路
変更手段の配設箇所aの位置に、光路変更手段4を当該
レール1(軌道)又は保護管3に配設しレーザー光の光
軸を変更させて受光器6にレーザー光が照射されるよう
にし、当該測定範囲内のレール1又はレール1に配設さ
れている保護管受け10等の固定具に光路規制板5を配
設することにより、レール1の変位に対応して当該光路
規制板5が変位し、受光器6が受光するレーザー光の光
量を変化させ当該レール1の変位を検出できるようにし
てもよい。
【0027】軌道下に地下道を建設する場合などの掘削
範囲が長い場合は、図3に示しているようにレーザー光
源2と受光器6間の基準光路上に光路規制板5を設置し
複数の箇所で軌道の変位を検出するが、軌道下に下水管
等の管路を建設する場合など掘削範囲が短い場合には、
光路規制板5を設置せずに、所望する計測箇所(例えば
掘削範囲の中央箇所)に受光器6を設置し受光するレー
ザー光の光量の変化によって変位を検出するようにする
こともできる。受光部6が軌道の変位を検出する方法と
しては、受光器6が受光する光量の変化をもとに軌道の
変位を検出する方法、受光器6が受光するレーザー光の
光軸の位置の変化によって軌道の変位を検出する方法な
どがある。特に、光路規制板5を用いないで受光器6の
変位のみによって軌道の変位を検出する場合には、レー
ザー光を受光する受光部に基準光路の断面と略同じ大き
さの孔のあるフィルターを設け受光器6の変位に対応し
て受光量が変位するようにして光量の変化によって変位
を検出する、もしくは受光器6がレーザー光の光軸の位
置を検出できるようにしその位置の変化によって軌道の
変位を検出する。
【0028】なお、受光器6は図3及び図7に示してい
るようにレール1又はレール1に配設されている固定具
に取り付けてもよいが、図8に示しているようにレール
1から離れ列車の通過時の振動の影響が小さい位置に基
礎土台8を設け、その基礎土台8に直接又は片持ち支持
梁9などを設置した基礎の上に受光器6を設置して、受
光器を安定させて計測を行うようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】請求項1記載のレーザー光による軌道変
位検出装置は、レーザー光源から軌道の長手方向に対し
て略平行にレーザー光を照射し、当該レーザー光を受光
する受光器は当該軌道の変位に応じて変位するので、沈
下計を用いて間接的に軌道の変化を検出するのではな
く、直接軌道の変位を検出することができる。したがっ
て、軌道を計測する要員の確保の困難性の回避、計測の
即時性及び正確性を確保することができる。
【0030】請求項2記載のレーザー光による軌道変位
検出装置は、レーザー光源から照射されたレーザー光の
光路を軌道の長手方向に対して略平行に光路変更手段が
変更し、当該光路変更手段によって光路が変更されたレ
ーザー光を受光する受光器は当該軌道の変位に応じて変
位するので、軌道を計測する要員の確保の困難性の回
避、計測の即時性及び正確性を確保することができる。
さらに、軌道とは異なった固定具にレーザー光源を取り
付け、光路変更手段によってレーザー光の光路を変更さ
せるので、当該レーザー光源を列車の通過による振動が
少ない場所に設置することができ、列車が通過する際に
もレーザー光の光路を空間上に固定することができるよ
うになり、軌道の変位を直接的に且つより正確に検出す
ることができる。
【0031】請求項3記載のレーザー光による軌道変位
検出装置によると、前記基準光路上に当該基準光路の断
面と略同一形状の孔を有する光路規制板を前記軌道又は
前記軌道に取り付けられた固定具に配設するので、軌道
の変位に応じて当該光路規制板がレーザー光を遮蔽し受
光器が受光するレーザー光の光量を減少させる。したが
って、所望する箇所の軌道の変位を直接的に検出するこ
とができる。
【0032】請求項4記載のレーザー光による軌道変位
検出装置によると、前記基準光路を内部に含む保護管を
前記軌道に配設してなるので、周囲の大気から遮断する
ことができ、レーザー光は陽炎等の大気の揺らぎの影響
を受けることなく安定した光路を形成することができ
る。
【0033】請求項5記載のレーザー光による軌道変位
検出装置によると、軌道から離れた基礎にレーザー光源
を配設するので、列車等の通過による振動に対してレー
ザー光の光路が影響を受けにくいので、過大な変位を計
測することがなくより正確性のある計測を行うことがで
きる。
【0034】請求項6記載のレーザー光による軌道変位
検出装置によると、保護管に光路規制板を固定するの
で、光路規制板によって保護管を支持することができ、
保護管を設置する手間及び経費を軽減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザー光の光路断面と変位後の光路規制板に
設けられた孔の関係の説明図である。
【図2】軌道変位とレーザー光量の変化率を示した図で
ある。
【図3】本発明に係る軌道位置検出装置を軌道に設置し
た概略図である。
【図4】レーザー光源部分の説明図である。
【図5】保護管および光路規制板の設置例の説明図であ
る。
【図6】保護管および光路規制板の設置例の説明図であ
る。
【図7】軌道が曲率を有して敷設されているときの光路
設定の説明図である。
【図8】受光器が軌道とは離れた位置に設置されている
ときの説明図である。
【符号の説明】
1 レール、軌道 2 レーザー光源 3 保護管 4 光路変更手段 5 光路規制板 6 受光器 7 枕木 8 基礎土台 9 片持ち支持梁 10 保護管受け 11 取り付け板 a 光路変更手段の配設箇所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D057 AB01 2F065 AA03 AA58 BB11 CC35 FF02 FF46 GG04 HH04 HH13 JJ15 LL12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軌道又は前記軌道とは異なった固定具に
    取り付けられ、前記軌道の長手方向に対して略平行にレ
    ーザー光を照射するレーザー光源と、 前記軌道に取り付けられ、前記レーザー光の光路の変位
    の基準となる基準光路上に受光部を備える受光器とを有
    し、前記軌道の変位に対応して前記受光器が変位するこ
    とで軌道の変位を受光部で受光する光量変化として検出
    するレーザー光による軌道変位検出装置。
  2. 【請求項2】 軌道とは異なった固定具に取り付けられ
    てレーザー光を照射するレーザー光源と、 前記レーザー光源から照射されたレーザー光の光路の変
    位の基準となる基準光路を前記軌道の長手方向に対して
    略平行に変更し、前記軌道又は前記軌道とは異なった固
    定具に取り付けられる光路変更手段と、 前記軌道に取り付けられ、前記光路変更手段によって変
    更された基準光路上に受光部を備える受光器とを有し、
    前記軌道の変位に対応して前記受光器が変位することで
    軌道の変位を受光部で受光する光量変化として検出する
    レーザー光による軌道変位検出装置。
  3. 【請求項3】 前記基準光路上に当該基準光路の断面と
    略同一形状の孔を有する光路規制板を前記軌道又は前記
    軌道に取り付けられた固定具に配設してなる請求項1又
    は2記載のレーザー光による軌道変位検出装置。
  4. 【請求項4】 前記基準光路を内部に含む保護管を前記
    軌道に配設してなる請求項1から3のいずれか1項記載
    のレーザー光による軌道変位検出装置。
  5. 【請求項5】 前記レーザー光源を前記軌道から離れた
    基礎に支持してなる請求項2から4のいずれか1項記載
    のレーザー光による軌道変位検出装置。
  6. 【請求項6】 前記保護管に前記光路規制板を固定して
    なる請求項4又は5記載のレーザー光による軌道変位検
    出装置。
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