JP2003228575A - 対話システム、対話サーバ、対話方法、及び対話プログラム - Google Patents

対話システム、対話サーバ、対話方法、及び対話プログラム

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JP2003228575A JP2002025193A JP2002025193A JP2003228575A JP 2003228575 A JP2003228575 A JP 2003228575A JP 2002025193 A JP2002025193 A JP 2002025193A JP 2002025193 A JP2002025193 A JP 2002025193A JP 2003228575 A JP2003228575 A JP 2003228575A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易にシステム構築できる対話システムなど
を提供すること。 【解決手段】 例えば、この対話システムによって対話
型FAQ検索システムを構成する場合は、以下のように
する。ユーザから、検索入力文を取得し、これを予め用
意してある事例文とマッチングする。事例文には、マッ
チした検索入力文よりも情報量が多い文から構成された
選択肢か、又はFAQ情報が対応付けられている。検索
入力文とマッチした事例文に選択肢が対応付けられてい
た場合は、この選択肢をユーザに提示し、ユーザが求め
ているFAQ情報により合致した選択肢を選択してもら
う。FAQシステムは、ユーザが選択した選択肢を検索
入力文として再入力する。一方、検索入力文とマッチし
た事例文にFAQ情報が対応付けられていた場合は、こ
のFAQ情報をユーザに提示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は対話システムなどに
関し、例えば、自然言語によるFAQ検索を実現するも
のなどに関する。
【0002】
【従来の技術】業種を問わず、ほとんどのメーカやその
他のサービスを提供する企業のホームページには、自社
製品やサービスに関する疑問や質問を受付けるサポート
サイトとしてFAQ検索サイトが設けられている。FA
Q(Frequently Asked Questi
ons)とは「頻繁に出てくる質問」という意味であ
り、一般に誰もが抱くような疑問を意味する。FAQの
ホームページでは、このようなよくある質問を予め想定
し、その答えと共にデータベース化してユーザに提供し
ている。例えば、ユーザが当該メーカの製品の使用方法
がわからない場合や、製品を使用中に不具合が生じた場
合、または企業が提供しているサービスに不明な点があ
る場合、このホームページで問題を解決するための情報
を検索することができる。
【0003】FAQのホームページでのサービス提供の
形態としては、疑問や問題などの内容をユーザが入力
し、その入力内容に合致するFAQが一覧として出てく
るものがほとんどである。図20は、従来のホームペー
ジでFAQ検索を行った場合を説明するための図であ
る。ユーザは、例えば、はがきへの印刷の仕方を知りた
い場合や、あるいは印刷中にトラブルが発生し、その解
決方法を知りたい場合など、印刷に関する何らかの情報
が欲しいとする。その場合、ユーザは図示しないFAQ
検索画面の検索文入力欄から検索入力文を「印刷」など
と入力し、検索を実行する。図では、その結果38件の
候補がヒットしたことを示している。ユーザは、これら
の候補をいちいちチェックして自分の欲しいものを探
し、欲しいものがあった場合には、その情報をデータベ
ースから取り出して表示する。また、これらの候補の中
に欲しい項目がない場合もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ユーザにとっ
て、自分の疑問の内容などを的確に文章で表すことは困
難なことであり、かつ、それとFAQとが何らかの部分
で一致していなければ本当に必要な情報を検索すること
は困難である。また、過去のFAQのログの解析から、
ユーザはとかく曖昧で短い文字列を入力しがちであるこ
とがわかっている。短い文字列で検索を行うと、その文
字列を含むものが大量に一覧となって出力され、自分が
求めている情報をその中から探し出すのに大変な労力が
必要であるという問題点もある。更に、ヒットする情報
量が多い場合、求めているFAQを見落としてしまうこ
とも考えられる。また、機能、コマンドごとに階層を辿
ってユーザにFAQを探させるものもあるが、この場合
は、疑問の内容がどの機能、コマンドに属しているかを
知らなければ探すことが困難である。また、疑問の内容
が明白でも、一番上位の階層から目的位置まで辿る必要
がある。加えて、従来のFAQ検索は、検索文を入力す
ると単に回答が表示される1回きりの検索であって、電
話などのサポートと比べて機械的であり不親切である。
【0005】また、これらの問題を解決するために、対
話形式でユーザの探している情報を絞り込んでいくこと
も考えることができるが、通常、対話システムのデータ
構築は、対話の流れや遷移状態などを意識して行う必要
があるため、非常に複雑で困難な作業となる。
【0006】そこで、本発明の目的は、容易にシステム
構築できる対話システムなどを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、請求項1に記載の発明では、入力された
入力文を取得する入力文取得手段と、前記入力された入
力文に情報を付加するための複数の文から成る選択肢、
又はユーザに提供する提供情報が対応付けられた事例文
のうち、前記取得した入力文にマッチする前記事例文を
照合する事例文照合手段と、前記事例文照合手段でマッ
チした事例文に選択肢が対応付けられていた場合に、当
該選択肢をユーザが選択可能なように提示する選択肢提
示手段と、前記提示された選択肢のうちユーザが選択し
た選択肢を特定する選択肢特定手段と、前記特定された
選択肢を前記入力文取得手段に再入力する再入力手段
と、前記事例文照合手段でマッチした事例文に前記提供
情報が対応付けられていた場合に、当該提供情報をユー
ザに提示する提供情報提示手段と、を具備したことを特
徴とする対話システムを提供する。請求項2に記載の発
明では、前記入力文は、FAQ情報を検索するための検
索入力文であり、前記提供情報は、FAQ情報であるこ
とを特徴とする請求項1に記載の対話システムを提供す
る。請求項3に記載の発明では、前記入力文は自然文で
あり、前記事例文照合手段は、前記入力文の文構造と前
記事例文の文構造を用いて照合することを特徴とする請
求項1、又は請求項2に記載の対話システムを提供す
る。請求項4に記載の発明では、ユーザの入力内容によ
り、前記各手段による情報処理を一時停止し、ユーザが
希望する他の情報処理を行う割込み手段と、前記他の情
報処理を終えて、前記一時停止したところから前記各手
段による情報処理を復帰させる復帰手段と、を更に具備
したことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項
3に記載の対話システムを提供する。請求項5に記載の
発明では、前記ユーザを特定するユーザ特定手段と、検
索履歴などの前記特定された前記ユーザに固有なユーザ
情報を取得するユーザ情報取得手段と、前記提供情報提
示手段で提供する提供情報を、前記取得したユーザ情報
を用いて変化させることを特徴とする請求項1から請求
項4までのうちの何れか1の請求項に記載の対話システ
ムを提供する。請求項6に記載の発明では、ネットワー
クを介して端末から受信した入力文を取得する入力文取
得手段と、前記入力された入力文に情報を付加するため
の複数の文から成る選択肢、又はユーザに提供する提供
情報が対応付けられた事例文のうち、前記取得した入力
文にマッチする前記事例文を照合する事例文照合手段
と、前記事例文照合手段でマッチした事例文に選択肢が
対応付けられていた場合に、当該選択肢をユーザに送信
する選択肢送信手段と、前記送信した選択肢のうち、ユ
ーザが選択した選択肢を特定する選択肢特定情報を受信
する特定情報受信手段と、前記受信した特定情報で特定
される選択肢を前記入力文取得手段に再入力する再入力
手段と、前記事例文照合手段でマッチした事例文に前記
提供情報が対応付けられていた場合に、当該提供情報を
前記端末に送信する提供情報送信手段と、を具備したこ
とを特徴とする対話サーバを提供する。請求項7に記載
の発明では、入力文取得手段と、事例文照合手段と、選
択肢提示手段と、選択肢特定手段と、再入力手段と、提
供情報提示手段と、を備えたコンピュータにおいて、前
記入力文取得手段で、入力された入力文を取得する入力
文取得ステップと、前記事例文照合手段で、前記入力文
よりも情報量が多い複数の文から成る選択肢、又はユー
ザに提供する提供情報が対応付けられた事例文のうち、
前記取得した入力文にマッチする前記事例文を照合する
事例文照合ステップと、前記選択肢提示手段で、前記事
例文照合手段でマッチした事例文に選択肢が対応付けら
れていた場合に、当該選択肢をユーザが選択可能なよう
に提示する選択肢提示ステップと、前記選択肢特定手段
で、前記提示された選択肢のうちユーザが選択した選択
肢を特定する選択肢特定ステップと、前記再入力手段
で、前記特定された選択肢を前記入力文取得手段に再入
力する再入力ステップと、前記提供情報提示手段で、前
記事例文照合手段でマッチした事例文に前記提供情報が
対応付けられていた場合に、当該提供情報をユーザに提
示する提供情報提示ステップと、から構成されたことを
特徴とする対話方法を提供する。請求項8に記載の発明
では、入力された入力文を取得する入力文取得機能と、
前記入力された入力文に情報を付加するための事例文を
照合する事例文照合機能と、前記入力文よりも情報量が
多い複数の文から成る選択肢、又はユーザに提供する提
供情報が対応付けられた事例文のうち、前記取得した入
力文にマッチする前記事例文を照合する事例文照合機能
と、前記事例文照合機能でマッチした事例文に選択肢が
対応付けられていた場合に、当該選択肢をユーザが選択
可能なように提示する選択肢提示機能と、前記提示され
た選択肢のうちユーザが選択した選択肢を特定する選択
肢特定機能と、前記特定された選択肢を前記入力文取得
機能に再入力する再入力機能と、前記事例文照合機能で
マッチした事例文に前記提供情報が対応付けられていた
場合に、当該提供情報をユーザに提示する提供情報提示
機能と、をコンピュータで実現するための対話プログラ
ムを提供する。更に、入力された入力文を取得する入力
文取得機能と、前記入力された入力文に情報を付加する
ための事例文を照合する事例文照合機能と、前記入力文
よりも情報量が多い複数の文から成る選択肢、又はユー
ザに提供する提供情報が対応付けられた事例文のうち、
前記取得した入力文にマッチする前記事例文を照合する
事例文照合機能と、前記事例文照合機能でマッチした事
例文に選択肢が対応付けられていた場合に、当該選択肢
をユーザに選択可能に提示する選択肢提示機能と、前記
提示された選択肢のうちユーザが選択した選択肢を特定
する選択肢特定機能と、前記特定された選択肢を前記入
力文取得機能に再入力する再入力機能と、前記事例文照
合機能でマッチした事例文に前記提供情報が対応付けら
れていた場合に、当該提供情報をユーザに提示する提供
情報提示機能と、をコンピュータで実現するための対話
プログラムを記憶したコンピュータが読取り可能な記憶
媒体を提供することもできる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について説明する。 (1)実施形態の概要 図4は、事例文照合辞書52の論理的な構成を示した図
であり、図5は、FAQ・選択肢データベース53の論
理的な構成を示した図である。本実施の形態の対話型F
AQ検索システム(以下FAQシステムと記す)は、ユ
ーザから検索入力文を取得すると、この検索入力文と事
例文照合辞書52の事例文71を照合してマッチング
し、マッチする事例文71を特定する。事例文71に
は、FAQテーマ72が対応付けられており、検索入力
文とマッチする事例文71が特定されると、FAQテー
マ72が特定される。FAQテーマは、例えば、「印
刷」といった漠然とした内容のものから、「印刷遅延」
などと、FAQ情報を特定できる程度の詳細な内容をも
ったものまで段階的に用意されている。ここで、FAQ
情報とは、問合せとその問合せに対する答えがセットに
なった情報を言うものとする。なお、FAQ情報は、こ
れに限定するものではなく、例えば、答えのみやユーザ
に提供するその他の情報でも良い。
【0009】次に、FAQシステムは、FAQ・選択肢
データベース53でFAQテーマ72を検索キーとして
FAQテーマ74を検索する。このとき、FAQテーマ
74には、メッセージ・選択肢76又はFAQ特定情報
77が対応付けられている。例えば、「印刷トラブル」
などといったように、FAQテーマ74の内容がFAQ
情報を特定するのに必要なほど詳細でない場合は、更に
必要な情報をユーザから取得するための選択肢がメッセ
ージ・選択肢76として用意してある。一方、「印刷文
字化け」などといったように、FAQテーマ74の内容
がFAQ情報を特定できるほど詳細な内容である場合
は、FAQ特定情報77が用意してある。FAQ特定情
報77は、ユーザに提供するFAQ情報を特定するため
の情報である。
【0010】FAQテーマ74にFAQ特定情報77が
対応付けられている場合は、FAQシステムは、このF
AQ特定情報77で特定されるFAQ情報をユーザに提
供する。一方、FAQテーマ74に選択肢が対応付けら
れている場合は、この選択肢をユーザに提示して選択し
てもらい、ユーザが選択した選択肢を入力文として更に
事例文71と照合する。選択肢をユーザに選択してもら
う動作を繰り返すことにより、FAQテーマ72がFA
Q情報を特定できる程に詳細なものになっていく。ま
た、ユーザからの検索入力文に盛り込まれた情報量が多
い場合、最初からより詳細の内容をもったFAQテーマ
72にマッチすることができ、検索入力文に盛り込まれ
た情報量が少ないときよりも、選択肢を再入力する回数
を低減することもできる。
【0011】図7を用いて、ユーザが本実施の形態のF
AQシステムを用いて対話しながらFAQ情報を絞り込
んでいく様子を説明する。図7は、ユーザがワードプロ
セッサで印刷がうまくできず(入力した文字と違う文字
が印刷される)、FAQシステムを用いてFAQ情報を
検索する場合を説明するための図である。なお、ユーザ
はネットワークを介して端末からサポートサイトにアク
セスしているものとし、図7に示した各図は、FAQサ
ーバが端末に送信したデータがこの端末に表示されてい
るところを示している。
【0012】ユーザは、サポートサイトにアクセスし、
端末に表示されたFAQ検索画面から検索入力文とし
て、例えば「印刷」を入力し、FAQ情報を検索するも
のとする。すると、図7(a)に示したように、「特別な
用紙に印刷したい」、「ヘッダ・フッタの印刷に関して
知りたい」、・・・、などと、印刷に関する選択肢が複
数表示される。ユーザは、これらの選択肢の中から該当
するものを選択する。ここでは、印刷がうまくできない
ことに関するFAQ情報を探しているので、項目「印刷
時にトラブルが起こった」を選択する。
【0013】図7(b)は、選択肢「印刷時にトラブル
が起こった」選択した場合に表示される選択肢の1例を
示した図である。図に示したように、「エラーメッセー
ジが出た」、「エラーメッセージが出ない」、・・・、
などと、この項目に関する更に詳しい選択肢が表示され
る。ここでは、入力した文字と異なる文字が印刷される
ことが問題なため、項目「印刷された文字がおかしい」
を選択する。
【0014】図7(c)は、項目「印刷された文字がお
かしい」を選択した場合に表示されるFAQ情報の1例
を示した図である。ユーザは、表示されたFAQ情報か
ら、入力した文字と異なる文字が印刷される場合の対処
法についての情報を取得することができる。以上に説明
したように、本実施の形態では、文字列検索では膨大な
量のFAQ情報がヒットしてしまうような短い検索入力
文が与えられた場合、対話を通じてより詳細な情報をユ
ーザから引き出し、最終的にユーザが求めているFAQ
情報を絞り込んで提示することができる。以下に、この
ような機能を実現するFAQシステムの構成などについ
て詳細に説明する。
【0015】(2)実施形態の詳細 図1は、本実施の形態のFAQシステム5のネットワー
ク構成の1例を示した図である。FAQシステム5は、
FAQサーバ1と端末3、3、3、・・・、がインター
ネット2を介して接続可能に配設されて構成されてい
る。以下では、端末3、3、3、・・・、を特に区別し
ないので、単に端末3と記すことにする。FAQサーバ
1は、家電メーカなどの企業が運用するサーバであり、
端末3に自社製品などに関するFAQ検索サービスを提
供するためのサポートサイトを備えている。
【0016】なお、FAQサーバ1は、メーカが自社製
品に関するFAQ検索サービスを提供するものに限定せ
ず、例えば金融機関が自社の金融商品に関するFAQ検
索サービスを提供するなど、広くFAQ検索サービスを
提供するものとすることができる。
【0017】FAQサーバ1は、検索入力画面データな
どの各種画面データを端末3に送信すると共に、端末3
から入力された検索入力文や後述する選択肢を特定する
選択肢特定情報を受信することができる。これらの画面
データは、例えば、HTML(Hypertext M
arkup Language)と呼ばれるコンピュー
タ言語で記述されている。
【0018】端末3は、例えばパーソナルコンピュータ
によって構成されており、インターネット2に接続する
ための通信制御装置、ディスプレイなどの表示装置、及
びキーボード、マウスなどの入力装置を備えている。
【0019】端末3は、通信制御装置を用いてインター
ネット2に接続し、FAQサーバ1にアクセスすること
ができる。また、端末3には、ブラウザソフトがインス
トールされており、FAQサーバ1から受信した画面デ
ータを表示装置に表示することができる。端末3は、F
AQサーバ1から受信した画面データを用いて表示装置
に検索文入力画面などの所定の画面を表示したり、キー
ボードなどからユーザが入力した検索入力文などの入力
データをFAQサーバ1に送信したりすることができ
る。
【0020】インターネット2は、例えば、電話回線、
ケーブルテレビ網、衛星回線、光ファイバ網などの通信
回線網により構築されている。FAQサーバ1と端末3
は、例えば、TCP/IP(Transmission
Control Protocol/Interne
t Protocol)などのプロトコルを用いて通信
する。また、図1では、端末3が直接インターネット2
に接続しているが、プロバイダと呼ばれるインターネッ
ト接続仲介業者を介してインターネット2に接続するこ
ともできる。なお、本実施の形態では、FAQサーバ1
と端末3をインターネット2を用いて接続するが、これ
に限定するものではなく、例えば、専用回線、LAN
(Local Area Network)、WAN
(Wide Area Network)、あるいは通
信衛星を介した回線などを介して接続するように構成し
ても良い。
【0021】更に、本実施の形態では、端末3は、パー
ソナルコンピュータなどで構成されているものとして説
明するが、これは、例えば、携帯電話やノート型PC、
その他の携帯端末や、ワークステーション、双方向通信
が可能なデジタルテレビ、通信機能を持ったワードプロ
セッサなどを使用することもできる。
【0022】図2は、FAQサーバ1のハードウェア的
な構成を示した構成図である。FAQサーバ1は、制御
部26にバスライン43を介して入力装置34、出力装
置38、通信制御部42、記憶装置48、記憶媒体駆動
装置46、入出力インターフェース44などが接続して
構成されている。
【0023】制御部26は、端末3から受信した検索入
力文を用いて該当するFAQ情報を検索したり、FAQ
サーバ1全体を制御したりなどの各種情報処理及び制御
を行う。制御部26は、CPU28、ROM(Read
Only Memory)30、RAM(Rando
m Access Memory)32などから構成さ
れている。
【0024】CPU28は、所定のプログラムに従っ
て、情報処理やFAQサーバ1の各構成要素の制御を行
ったりする。CPU28は、レジスタと呼ばれる記憶部
を有しており、このレジスタにROM30やRAM32
などからプログラムを読込んで、このプログラムに従っ
て動作することにより制御部26の各種機能が発揮され
る。
【0025】ROM30は、CPU28が各種演算や制
御を行うための各種プログラム、データ及びパラメータ
などを格納したリードオンリーメモリである。CPU2
8は、ROM30からプログラムやデータ、パラメータ
などを読み込むことはできるが、これらを書き換えたり
消去することは一般に行わない。
【0026】RAM32は、CPU28にワーキングメ
モリとして使用されるランダムアクセスメモリである。
CPU28は、RAM32にプログラムやデータなどを
書込んだり消去したりすることができる。本実施の形態
では、RAM32には、CPU28がFAQ検索を行う
ためのエリアが確保可能となっている。
【0027】入力装置34は、例えばキーボードやマウ
スなどの入力装置から構成されている。入力装置34
は、FAQサーバ1に対して文字や数字などの各種デー
タを入力するための装置であり、FAQサーバ1を保守
管理したり、プログラムのアップデートを行ったりな
ど、FAQサーバ1に対して所定の操作を行う際に使用
する。キーボードは、カナや英文字などを入力するため
のキーや数字を入力するためのテンキー、各種機能キ
ー、カーソルキー及びその他のキーによって構成されて
いる。
【0028】マウスは、ポインティングデバイスであ
る。GUI(Graphical User Inte
rface)などを用いてFAQサーバ1を操作する場
合、表示装置上に表示されたボタンやアイコンなどをマ
ウスでクリックすることにより、所定の情報の入力を行
うことができる。
【0029】出力装置38は、例えば表示装置、印刷装
置などから構成されており、FAQサーバ1を保守管理
したりプログラムのアップデート作業を行ったりなど、
FAQサーバ1に対して所定の操作を行う際に使用す
る。表示装置は、例えば例えばCRT(Cathode
Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレ
イ、プラズマディスプレイなどで構成された、情報を画
面上に提示するための装置である。印刷装置は、例え
ば、インクジェットプリンタ、レーザプリンタ、熱転写
プリンタ、ドットプリンタなどの各種プリンタ装置によ
って構成されている。
【0030】通信制御部42は、FAQサーバ1をイン
ターネット2に接続するための装置であって、モデム、
ターミナルアダプタその他の接続装置によって構成され
ている。FAQサーバ1は、通信制御部42を用いて、
端末3に対して画面データを送出することができ、ま
た、端末3から検索入力文や選択肢を特定する選択肢特
定情報を受信することができる。
【0031】記憶装置48は、読み書き可能な記憶媒体
と、その記憶媒体に対してプログラムやデータを読み書
きするための駆動装置によって構成されている。当該記
憶媒体として主にハードディスクが使用されるが、その
他に、例えば、光磁気ディスク、磁気ディスク、半導体
メモリなどの他の読み書き可能な記憶媒体によって構成
することも可能である。
【0032】記憶装置48には、FAQプログラム5
1、事例文照合辞書52、FAQ・選択肢データベース
53(何れも後述)の他、メモリ管理や入出力管理など
FAQサーバ1を動作させるための基本的なプログラム
であるOS(Operating System)やF
AQサーバ1にサーバ機能を発揮させるためのサーバプ
ログラム、通信制御部42を制御し、FAQサーバ1と
ネットワークで接続された端末装置やサーバ装置との通
信を維持する通信プログラム、その他の各種プログラム
やデータベースが記憶されている。
【0033】CPU28は、記憶装置48の駆動装置を
駆動することにより、記憶装置48に対してプログラム
やデータの読み書きを行うことができる。記憶媒体駆動
装置46は、着脱可能な記憶媒体を駆動してデータの読
み書きを行うための駆動装置である。着脱可能な記憶媒
体としては、例えば、光磁気ディスク、磁気ディスク、
磁気テープ、半導体メモリ、データをパンチした紙テー
プ、CD−ROMなどがある。なお、CD−ROMや紙
テープは、読み込みのみ可能である。
【0034】入出力インターフェース44は、例えば、
シリアルインターフェースやその他の規格のインターフ
ェースにより構成されている。入出力インターフェース
44に当該インターフェースに対応した外部機器を接続
することにより、FAQサーバ1の機能を拡張すること
ができる。このような外部機器として例えば、ハードデ
ィスクなどの記憶装置、スピーカ、マイクロフォンなど
がある。ユーザは、検索入力文をマイクロフォンから発
話内容として入力することも可能である。
【0035】図3は、FAQシステム5の論理的な構成
を示した概念図である。なお、図ではFAQ検索に必要
な要素のみ示してある。図中の検索入力文取得部61、
事例文照合文処理部62、検索処理部64、FAQ出力
部65、選択肢提示部66は、何れもFAQプログラム
51がCPU28のレジスタやRAM32に読み込まれ
て実行されることにより、ソフトウェア的に実現される
モジュールである。
【0036】これらのモジュールに事例文照合辞書5
2、FAQ・選択肢データベース53、及び外部FAQ
検索エンジン55が組み合わせられてFAQサーバ1は
構成されている。以下では、まず、事例文照合辞書5
2、及びFAQ・選択肢データベース53について説明
した後、これらのモジュールについて説明する。
【0037】図4は、事例文照合辞書52の論理的な構
成の1例を示した図である。事例文照合辞書52は、事
例文(文章)71とそれに対応するFAQテーマ72が
格納されている辞書ソースである。事例文71は、ユー
ザが検索入力文として入力すると予想される入力文章
(FAQ)を予め用意したものである。後に、事例文7
1とユーザからの検索入力文との事例文照合処理(マッ
チング)が行われ、ユーザが入力した検索入力文にマッ
チする事例文71が特定されるようになっている。な
お、後に本実施の形態の変形例で説明するが、詳細情報
73は、ユーザが用語検索で入力した用語など、検索に
必要なパラメータを格納する領域である。本実施の形態
では詳細な説明は行わない。
【0038】FAQテーマ72は、ユーザが要求すると
予想されるFAQ情報を主題別にいくつかの類型に分類
したものであり、その分類の主題を端的に表す名称が与
えられている。FAQテーマ72は、いわばユーザが求
めているFAQ情報のテーマである。図4は、事例文照
合辞書52がワープロに関するFAQ情報についてのも
のである場合の例である。この例では、FAQテーマ7
2として「印刷」、「印刷トラブル」、「印刷文字化
け」、「印刷遅延」、・・・、などが設定されている。
【0039】事例文照合辞書52では、各事例文71に
FAQテーマ72が対応付けられており、事例文71を
特定すると対応するFAQテーマ72が特定できるよう
になっている。図4の例では、事例文「印刷」にはFA
Qテーマ「印刷」が対応付けられており、事例文「印刷
時にトラブルが起こった」にはFAQテーマ「印刷トラ
ブル」が対応付けられている。このように、事例文照合
辞書52では、検索入力文と事例文71との事例文照合
処理を行うことにより、検索入力文からFAQテーマ7
2を特定できるようになっている。なお、事例文照合辞
書52を作成する段階では、対話の階層や流れを一切意
識する必要がない。
【0040】図5は、FAQ・選択肢データベース53
の論理的な構成の1例を示した図である。FAQ・選択
肢データベース53は、FAQテーマ74と、それに対
応した詳細情報75、メッセージ・選択肢76、FAQ
特定情報77を保持するデータベースである。FAQテ
ーマ74の各項目は、事例文照合辞書52のFAQテー
マ72と同じものである。詳細情報75は、事例文照合
辞書52の詳細情報73と同じものである。詳細情報7
5の活用方法は、本実施の形態の変形例で説明する。
【0041】メッセージ・選択肢76は、端末3に表示
するメッセージと選択肢を格納したものである。メッセ
ージ・選択肢76は、FAQテーマ74に対応付けられ
ている。メッセージと選択肢は何れも端末3に送信さ
れ、端末3の表示装置に表示するためのものである。
【0042】メッセージは、例えば「印刷のどんなこと
についてお知りになりたいのですか?以下の中から選ん
でください。」などと、ユーザに指示を出したり、質問
したり、あるいは確認したりなど、ユーザと意志の疎通
を図るための表現から構成されている。選択肢は、FA
Q情報を特定する程にFAQテーマが絞り込まれていな
い場合に、更にFAQテーマを絞り込むための複数の選
択肢から構成されている。FAQサーバ1は、後述する
ように、ユーザが選択した選択肢を用いてFAQテーマ
を更に絞り込むことができるようになっている。ユーザ
は、例えば、「□特別な用紙に印刷したい。□ヘッダ・
フッタの印刷方法に関して知りたい。、・・・」など
と、端末3に表示された複数の選択肢から、何れかの選
択肢を選択することにより、より具体的な情報をFAQ
サーバ1に与えることができる。
【0043】また、例えば、「印刷文字化け」、「印刷
遅延」など、FAQテーマ74がFAQ情報を十分に絞
り込める程度に具体的なものである場合、「印刷された
文字がおかしいのは、次のような場合が考えられま
す。」などと、メッセージのみ用意され、選択肢は用意
されていない。この場合は、FAQ特定情報77に、端
末3に送信するFAQ情報を特定し検索するキーである
FAQ特定情報(FAQ情報のID)が用意されてい
る。詳細は後述するが、ユーザが選択肢を選択すること
によりFAQテーマを絞っていき、十分に絞り込めた段
階でFAQを特定するようになっている。
【0044】FAQ検索の大きな流れとしては次のよう
になる。まず、事例文照合辞書52を用いて、検索入力
文に対応するFAQテーマ72を特定する。次に、この
FAQテーマ72を検索キーとして、FAQ・選択肢デ
ータベース53でメッセージ・選択肢76を特定する。
更に、ユーザに複数の選択肢から選択肢を選択してもら
ってFAQテーマ72を絞っていき、ユーザが必要とし
ているFAQ情報を特定する。
【0045】次に、図3に戻り、FAQサーバ1の各論
理的な構成要素の機能について説明する。検索入力文取
得部61は、ユーザが入力した検索入力文を取得するモ
ジュールであり、検索入力文取得手段を構成している。
ユーザは、端末3に表示された図示しない検索文入力画
面から「印刷」などと検索入力文を入力し、FAQサー
バ1に送信する。FAQサーバ1では、通信制御部42
を介してこの検索入力文を受信し、検索入力文取得部6
1がこれを取得する。
【0046】事例文照合処理部62は、検索入力文取得
部61から検索入力文を取得し、これと事例文照合辞書
52の事例文71を事例文照合処理する。そして、事例
文照合処理部62は、マッチする事例文71を特定した
場合、その事例文71に対応する(事例文71が意図す
る)FAQテーマ72を取得し、これを検索処理部64
に送信する。このように、事例文照合処理部62は、事
例文照合手段を構成している。
【0047】本実施の形態の事例文照合処理部62は、
文構造なども考慮に入れた事例文照合処理エンジンとす
るが、これに限定するものではなく、例えば、キーワー
ドによる事例文照合処理や特開平11−31149号公
報のIIF(Inteligent Interfac
e)方式によるものなどの公知のものを何れも使用する
ことができる。また、未公開の特願2001−0958
91号の「自然文マッチング装置、自然文マッチング方
法、及び自然文マッチングプログラム」に記載した事例
文照合処理技術を用いても良い。なお、この事例文照合
処理技術については後程、「検索入力文と事例文との照
合方法」として言及する。また、事例文照合処理部62
や事例文照合辞書52は、任意のものに入れ替え可能で
ある。
【0048】また、事例文照合処理部62は、検索入力
文と事例文照合処理する事例文71を見つけることがで
きなかった場合、この検索入力文を外部FAQ検索エン
ジン55に送信し、FAQ検索を外部FAQ検索エンジ
ン55に委託する。外部FAQ検索エンジン55は、F
AQサーバ1の内部に設けても良いし、又はインターネ
ット2やLANなどのネットワークを介して接続可能な
サーバ装置内に設けても良い。外部FAQ検索エンジン
55では、従来の全文検索によるFAQ検索が行われ
る。
【0049】検索処理部64は、FAQテーマを事例文
照合処理部62から受け取り、これをキーとしてFAQ
・選択肢データベース53を検索する。検索処理部64
は、検索の結果、メッセージとFAQ特定情報を取得し
た場合は、これをFAQ出力部65に出力し、メッセー
ジと選択肢を取得した場合は、これを選択肢提示部66
に出力する。
【0050】FAQ出力部65は、検索処理部64から
メッセージとFAQ特定情報を取得し、このFAQ特定
情報をキーとしてFAQデータベース54を検索する。
そして、FAQデータベース54からFAQ情報(例え
ばHTMLによりFAQの内容が記述されている)を取
得して、メッセージと共に通信制御部42から端末3に
送信する。端末3の表示装置には、FAQサーバ1から
受信したメッセージとFAQ情報が表示される。FAQ
情報は、ユーザに提供するための提供情報の1つであ
り、FAQ出力部65は、提供情報提示手段を構成して
いる。なお、FAQデータベース54は、ユーザに提供
するFAQ情報をファイルとして記憶したデータベース
であり、FAQ特定情報を用いて一意的にFAQ情報を
特定できるようになっている。
【0051】選択肢提示部66は、検索処理部64から
メッセージと選択肢を取得し、これを端末3に送信する
選択肢送信機能と、端末3においてユーザが選択した選
択肢を特定する選択肢特定機能と、特定された選択肢を
事例文照合処理部62に送る選択肢送り機能を有してい
る。選択肢提示部66は、選択肢送信機能により検索処
理部64から受け取ったメッセージと選択肢を通信制御
部42からインターネット2を介して端末3に送信す
る。端末3では、FAQサーバ1から受信したメッセー
ジと選択肢が表示装置に表示される。
【0052】ユーザが端末3で何れかの選択肢を選択す
ると、ユーザが選択した選択肢を特定する選択肢特定情
報がインターネット2を介して端末3からFAQサーバ
1に送信される。選択肢提示部66は、選択肢特定機能
により選択肢特定情報を受信し、ユーザが選択した選択
肢を特定することができる。更に、選択肢提示部66
は、選択肢送り機能により、選択肢特定機能で特定され
た選択肢を事例文照合処理部62に送る。このように選
択肢送り機能は、選択肢特定機能で特定した選択肢を事
例文照合処理部62に入力文として再入力する。事例文
照合処理部62に送られた選択肢は、新たな検索入力文
として、事例文と事例文照合処理される。
【0053】以上に説明したように、選択肢提示部66
は、選択肢送信機能を発揮することにより選択肢提示手
段を構成し、選択肢特定機能を発揮することにより選択
肢特定手段を構成し、選択肢送り機能を発揮することに
より再入力手段を構成している。
【0054】このように、FAQサーバ1では、選択肢
の中からユーザが選択した選択肢を新たに検索入力文と
して使用する。そして、このプロセスを繰り返すと、選
択肢の内容がユーザが必要としているFAQ情報を特定
できる程度に詳しい内容となっていき、最終的にはユー
ザが必要としているFAQ情報を特定することができ
る。また、検索入力文が事例文とマッチしない場合は、
検索入力文を従来の全文検索型の外部FAQ検索エンジ
ン55に送ることができ、従来のFAQ検索装置との親
和性も高い。
【0055】このように、ユーザは、FAQサーバ1か
ら提示される選択肢から選択肢を選択することによりF
AQサーバ1と対話し、必要としているFAQ情報を絞
り込んでいくことができる。
【0056】次に、FAQ検索サーバがFAQ検索を行
う手順を図6のフローチャートを用いて説明する。これ
らの動作は、CPU28がFAQプログラム51に従っ
て行うものである。まず、CPU28は、インターネッ
ト2を介して端末3から検索入力文を取得する(ステッ
プ5)。次に、CPU28は、例えばキーワードによる
事例文照合処理などの所定のアルゴリズムに従って、ス
テップ5で取得した検索入力文と事例文照合辞書52に
登録されている事例文71を事例文照合処理する(ステ
ップ10)。
【0057】次に、CPU28は、検索入力文にマッチ
した事例文71があったか否かを判断する(ステップ1
5)。検索入力文にマッチする事例文71がなかった場
合(ステップ15;N)、CPU28は、検索入力文を
外部FAQ検索エンジン55に送信し、FAQ検索を外
部FAQ検索エンジン55に委託し(ステップ45)、
処理を終了する。検索入力文にマッチする事例文71が
あった場合(ステップ15;Y)、CPU28は、事例
文照合辞書52から、マッチした事例文71に対応付け
られたFAQテーマ72を取得する(ステップ20)。
【0058】次に、CPU28は、ステップ20で取得
したFAQテーマ72をキーとしてFAQ・選択肢デー
タベース53を検索する(ステップ25)。CPU28
は、検索の結果、FAQテーマ72に応じて、メッセー
ジと選択肢、あるいはメッセージとFAQ特定情報を取
得する。
【0059】検索の結果、FAQ特定情報の取得に成功
した場合は(ステップ25;Y)、取得したFAQ特定
情報を用いてFAQデータベース54を検索し(ステッ
プ50)、検索されたFAQ情報をメッセージと共に端
末3に送信する(ステップ55)。
【0060】検索の結果、FAQ特定情報が取得できな
かった場合(ステップ25;N)、CPU28は、FA
Q・選択肢データベース53からメッセージと選択肢を
取得する(ステップ30)。次に、CPU28は、取得
したメッセージと選択肢をインターネット2を介して端
末3に送信する(ステップ35)。
【0061】次に、CPU28は、端末3からユーザが
選択した選択肢を特定する選択肢特定情報を受信し、こ
れを用いて選択肢を特定する(ステップ40)。そし
て、CPU28は、この特定された選択肢を新たに検索
入力文として、更に事例文71と事例文照合処理する
(ステップ10)。以下、CPU28は、FAQ情報が
特定されるまで以上のステップを繰り返す。
【0062】次に、FAQサーバ1が提供する基本的な
対話の流れを表す対話例について説明する。 (例1)図7(a)〜(c)は、対話例の1例を示した
図である。この例は、ワープロで文章を印刷したとこ
ろ、入力した文字と異なる文字が印刷されたため、ユー
ザがこのトラブルを解消するためのFAQ情報を検索す
る場合を想定している。ユーザは、端末3からFAQサ
ーバ1のサポートサイトにアクセスし、端末3に表示さ
れたFAQ検索画面から検索入力文として「印刷」を入
力したものとする。
【0063】まず、CPU28は、事例文照合処理62
において検索入力文「印刷」と事例文71との事例文照
合処理を行い、FAQテーマ「印刷」を取得する。次
に、CPU28は、FAQテーマ「印刷」でFAQ・選
択肢データベース53を検索し、メッセージと選択肢を
取得する。次に、CPU28は、取得したメッセージと
選択肢を端末3に送信する。端末3は、受信したメッセ
ージと選択肢を図7(a)に示したように表示する。
【0064】図7(a)に示したように、端末3では、
メッセージ「印刷のどんなことについてお知りになりた
いですか?以下の中から選んでくださいね。」ととも
に、選択肢「□特別な用紙に印刷をしたい、・・・、」
が表示される。ユーザは、メッセージの指示に従って、
選択肢の中から該当する選択肢を選択する。今の場合、
印刷時にトラブルが起こったため、選択肢「□印刷時に
トラブルが起こった」を選択することになる。
【0065】次に、CPU28は、ユーザが選択した選
択肢「印刷時にトラブルが起こった」を用いて事例文照
合辞書52において更に事例文照合処理を行い、FAQ
テーマ72「印刷トラブル」を取得する。次に、CPU
28は、FAQテーマ72「印刷トラブル」でFAQ・
選択肢データベース53を検索し、更にメッセージと選
択肢を取得し、これらを端末3に送信する。端末3は、
受信したメッセージと選択肢を図7(b)に示したよう
に表示する。
【0066】図7(b)に示したように、端末3では、
メッセージ「印刷時にエラーメッセージが出ましたか?
または他のトラブルですか?以下の中から選んでくださ
いね。」と共に、選択肢「□エラーメッセージが出た、
・・・、」が表示される。今の場合、入力した文字と異
なる文字が印刷されるため、選択肢「印刷された文字が
おかしい」を選択することになる。
【0067】次に、CPU28は、事例文照合辞書52
において、選択肢「印刷された文字がおかしい」で事例
文照合処理を行い、FAQテーマ72「印刷文字化け」
を取得する。なお、「文字化け」とは、入力した文字と
異なる文字が表示されたり印刷されたりするトラブルの
俗称である。次に、CPU28は、FAQテーマ72
「印刷文字化け」でFAQ・選択肢データベース53を
検索し、メッセージ「印字された文字がおかしいのは、
次のような場合が考えられます。」とFAQ特定情報7
7「moji.html」(図5)を取得する。
【0068】次に、CPU28は、FAQ特定情報「m
oji.html」を用いてFAQデータベース54を
検索し、当該FAQ情報が記述されたファイルを取得す
る。そして、CPU28は、メッセージと当該FAQ情
報が記述されたファイルを端末3に送信する。端末3
は、受信したメッセージとFAQ情報を図7(c)に示
したように表示する。
【0069】図7(c)に示したように、端末3では、
メッセージに加えて、トラブルに対する対処法などを記
したFAQ情報が表示される。以上のように、ユーザと
対話を行うことにより、「印刷」→「印刷された文字が
おかしい」→「印刷文字化け」→FAQ特定情報「mo
ji.html」といったように、検索入力文がより具
体化していき、目的のFAQ情報にたどり着くことがで
きる。このように、選択肢は、検索入力文に更に情報を
付加するための文となっている。この付加される情報に
より、検索対象を絞ることができ、目的のFAQ情報を
特定することができる。
【0070】即ち、上の例では最初は「印刷」という曖
昧な入力を行ったにも関わらず、対話の中で2回選択肢
を選ぶだけで、一意に求める情報にたどり着いている。
また、選択肢を提示することで、ユーザが入力文を考え
る労力も軽減している。更に、図6のフローチャートか
らわかるように、複雑な遷移を全く意識することなく、
ユーザから入力(検索入力文と選択肢)を1文ごとに事
例文照合するだけでこの例のような対話が継続でき、目
的のFAQ特定情報を取得して、該FAQ情報を提示す
ることができる。
【0071】次に、ユーザが入力した検索入力文が例1
の場合よりも具体的であった場合の対話の流れの例を図
8を用いて説明する。 (例2)この例も、ワープロで文章を印刷したところ、
入力した文字と異なる文字が印刷されたため、ユーザが
このトラブルを解消するためのFAQ情報を検索する場
合を想定している。ユーザは、端末3からFAQサーバ
1のサポートサイトにアクセスし、端末3に表示された
FAQ検索画面から検索入力文として「印刷された文字
がおかしい」と入力したものとする。
【0072】CPU28は、検索入力文「印刷された文
字がおかしい」を用いて事例文照合辞書52を検索し、
FAQテーマ72「印刷文字化け」を取得する。次に、
CPU28は、FAQテーマ72「印刷文字化け」を用
いてFAQ・選択肢データベース53を検索し、メッセ
ージ「印字された文字がおかしいのは、次のような場合
が考えられます。」とFAQ特定情報77「moji.
html」を取得する。次に、CPU28は、FAQ特
定情報77を用いてFAQデータベース54を検索し、
メッセージと検索されたFAQ情報を端末3に送信す
る。
【0073】図8に示したように、端末3では、メッセ
ージに加えてトラブルに対する対処法を記したFAQ情
報が表示される。このように、ユーザから具体的な情報
を含む検索入力文が与えられた場合には、例1の曖昧な
検索入力文が与えられた場合に比べて対話手順(例2で
は2段階)省略し、求めるFAQを一意に提示すること
ができる。
【0074】次に、検索入力文に適合する事例文がない
場合について例を用いて説明する。 (例3)ユーザが、端末3からFAQサーバ1のサポー
トサイトにアクセスし、端末3に表示されたFAQ検索
画面から検索入力文として「デジカメの画像を印刷す
る」と入力したものとする。CPU28が、検索入力文
「デジカメの画像を印刷する」を用いて事例文照合辞書
52を検索したところ、適合する事例文がなかったとす
る。
【0075】CPU28は、外部FAQ検索エンジン5
5に検索入力文を送信し、外部FAQ検索エンジン55
に全文検索を行わせる。CPU28は、外部FAQ検索
エンジン55から送られてきた検索結果を端末3に送信
する。図9に示したように、端末3では、外部FAQ検
索エンジン55でヒットした項目が全て表示される。こ
のように、FAQサーバ1は、外部の全文検索エンジン
と親和性が高く、相互補完的に性能を高めることができ
る。
【0076】以上に説明した本実施の形態では、以下の
ような効果を得ることができる。 (1)従来の文字列検索では膨大な量のFAQ情報がヒ
ットしてしまうような短い検索入力文が与えられた場合
でも、対話を通じてより詳細な情報をユーザから引き出
し、最終的にユーザが求めているFAQ情報そのものを
提示することにより、ユーザが膨大な検索結果から自分
の求めているものを探す手間を省くことができる。即
ち、ユーザは曖昧な検索入力文を入力するだけでよく、
その後は対話の過程で選択肢を選んでいくだけで求める
情報を得ることができる。 (2)どのように検索文字列を入力して良いかわからな
いユーザに対して、対話の過程で選択肢を提示すること
により、疑問点を明確にさせ、入力文を考える労力を軽
減させることができる。
【0077】(3)通常、対話システムのデータ構築
は、対話の流れや遷移状態などを意識して行う必要があ
るため、非常に複雑で困難な作業となる。しかし本実施
の形態においては、対話の流れを意識する必要のない簡
単なデータ構造を用いるため、データ構築が容易であ
る。 (4)ユーザの入力に具体的な情報が含まれていた場合
は、階層化されたデータを最上位階層から1つずつ辿っ
ていく必要がなく、適切な階層までの対話を省き、深い
階層の対話から開始することができる。即ち、ユーザは
疑問の内容が階層化されていることを知る必要がなく、
疑問の内容が明白な場合は、直接その階層まで飛ぶこと
ができる。
【0078】(5)現在FAQ検索に広く使われている
全文検索エンジンと親和性が高く、相互補完的に検索の
性能を高めることができる。 (6)ユーザとの対話により、より人間的で親切なサポ
ートを受けているという印象をユーザに抱かせることが
できる。 (7)検索実行−検索結果表示という1回きりの動作で
はなく、対話を通じてより具体的で詳細な情報をユーザ
から引き出し、それを用いて事例文照合処理を行うた
め、結果としてユーザが求めているFAQそのものを提
示することができる。
【0079】(実施の形態の変形例)本変形例に係るF
AQシステム5a(後に状態遷移図を示し、構成図は省
略する)では、実施の形態で説明した対話機能に加え、
更に一時応答機能、特殊メッセージ提示機能、ユーザプ
ロファイル機能を更に備えたものである。ユーザがFA
Q検索を行っている際に、例えば分からない用語の問合
せをしたいなど、様々な要求が出てくることが予想でき
る。これらの要求を満たすために、以上の各機能をFA
Qサーバ1に付加し、より自然な対話を実現することが
できる。
【0080】一時応答機能は、ユーザがFAQ検索中に
知らない用語に遭遇した場合に、ユーザからの問い合せ
により、その用語の解説を行う(用語検索)など、検索
以外の機能を一時的に実現するものである。本変形例で
は、一時応答機能の1例として用語検索を行う。そし
て、この機能を実現するために用語データベースを用い
る。なお、これは、一時応答機能を用語検索に限定する
ものではなく、例えばFAQ検索方法のヘルプ機能を提
供したり、その他の各種機能を一時応答機能として提供
することができる。
【0081】特殊メッセージ機能は、検索の開始時や終
了時、あるいは外部検索実行時などに表示する特殊なメ
ッセージを提示するものである。この機能を実現するた
めに特殊メッセージデータベースを用いる。ユーザプロ
ファイル機能は、例えばユーザの使用している製品の種
類などの記録を用いて、当該機種に対応したFAQを提
供するなど、ユーザのプロファイルに応じてFAQ検索
を実行するものである。この機能を実現するためにユー
ザプロファイルデータベースを用いる。
【0082】図10は、本変形例に係るFAQシステム
5aの状態遷移図を示した図である。各状態の内容は次
の通りである。Neutral状態81は、ユーザが求
めているFAQテーマが確定していない状態である。例
えば、ユーザからの検索入力文の入力がなされていない
場合や、事例文照合辞書52の事例文71のうち検索入
力文に照合するものがない場合などである。
【0083】Continue状態82は、ユーザが求
めているFAQテーマが確定し、ガイダンスを継続して
いる状態である。例えば、端末3にメッセージと選択肢
を表示してユーザに選択肢を選択してもらい、FAQテ
ーマを絞り込んでいる場合などである。Tempora
ry状態83は、Continue状態82などの本来
のガイダンスをばすれ、例えば、用語解説など、ユーザ
からの要求により一時的な応答を行っている状態であ
る。一時的な応答を終えた後には、Continue状
態82の中断したところから処理を再開することができ
る。
【0084】このように、本変形例では、CPU28が
本変形例に係るFAQプログラムに従って動作すること
により、割込み手段(Continue状態82→Te
mporary状態83への遷移を行う)と復帰手段
(Temporary状態83→Continue状態
82への遷移を行う)を構成することができる。
【0085】Conclusion状態84は、FAQ
テーマを絞り込んでいった結果得たFAQ情報を端末3
に送信し、ガイダンスが収束した状態である。Sele
ction状態85は、1つのガイダンスが全て終了し
た状態である。Conclusion状態84でユーザ
に送信したFAQ情報が妥当なものであるか否かをユー
ザに判断してもらい、別の内容でガイダンスを継続する
かどうかをユーザに選択してもらう。
【0086】SearchAll状態86は、ユーザが
入力した検索入力文で事例文照合辞書52の事例文71
を照合した結果、照合する事例文がなかった場合に、外
部のFAQ検索エンジンに検索を依頼する状態である。
外部のFAQ検索エンジンで得た結果を端末3に送信
し、そのFAQ情報で問題が解決したかどうかをユーザ
に選択してもらう。
【0087】各状態間の遷移は以下のようになる。ユー
ザがFAQサーバ1にアクセスした場合、FAQシステ
ム5aはNeutral状態81になる。検索入力文で
事例文71を照合した結果、FAQテーマ72を取得す
ることができた場合、FAQシステム5aは、Cont
inue状態82に遷移し、FAQテーマ72を取得す
ることができなかった場合は、SearchAll状態
86に遷移する。
【0088】FAQシステム5aはContinue状
態82にあるとき(FAQテーマ絞り込み中)に、ユー
ザの判断により用語検索などで一時的にTempora
ry状態83に遷移することができる。FAQシステム
5aは、事例文照合の結果、選択肢が取得されている間
はContinue状態82にとどまり、FAQ情報を
取得するとConclusion状態84に遷移する。
【0089】FAQシステム5aは、Conclusi
on状態84あるいはSearchAll状態86で、
ユーザに解決を確認すると、Selection状態8
5に遷移する。Selection状態85において、
FAQシステム5aは、ユーザの選択により、検索動作
を終了するかあるいはNeutral状態81に遷移す
る。
【0090】図11(a)は、用語データベースの論理
的な構成の1例を示した図である。用語データベース
は、専門用語とその説明を記憶したデータベースであ
る。FAQテーマが用語検索だったとき(ユーザが用語
解説を求めたとき)などに使用される。例えば用語「フ
ォント」に対しては、説明「ある統一したデザインが・
・・」が対応すると言ったように、各用語にその用語の
説明が対応付けられている。
【0091】更に、用語検索を行うために、事例文照合
辞書52とFAQ・選択肢データベース53に次のデー
タを用意する。まず、事例文照合辞書52には、図11
(b)に示したように、事例文「[用語]ってどういう
意味?」、FAQテーマ「用語検索」、詳細情報「用語
=[用語]」を用意する。例えば、ユーザが検索入力文
として「フッタってどういう意味?」を入力した場合、
この検索入力文は「[用語]ってどういう意味?」にマ
ッチする。そしてFAQテーマとして「用語検索」が確
定する。更に、詳細情報として用語を特定するパラメー
タにフッタが代入され「用語=[フッタ]」となる。
【0092】FAQ・選択肢データベース53には、図
11(c)に示したように、FAQテーマ「用語検索」
に対応したデータを、当該用語が用語データベースにあ
る場合とない場合の双方について用意する。FAQシス
テム5aは、詳細情報で代入された用語をキーとして用
語データベースを検索してその用語の説明を取得し、端
末3に送信する。詳細情報で代入した用語が用語データ
ベースにない場合は、用語検索専用サイトのURL(U
niform Resource Locators)
を端末3に送信したりなどする。
【0093】図12は、特殊メッセージデータベースの
論理的な構成の1例を示した図である。特殊メッセージ
データベースには、FAQシステム5aの状態、あるい
は状態の遷移に対応して端末3に送信されるメッセージ
が格納されている。例えば、ユーザがFAQ検索を開始
する場合(Start状態→Neutral状態)、
「こんにちは!サポートサイトへようこそ。・・・」と
いった特殊メッセージがFAQサーバ1から端末3へ送
信される。なお、Start状態はログイン前やログイ
ン時の状態などの、ユーザがFAQ検索を開始する前の
状態である。
【0094】また、継続を確認する場合(Select
ion状態)、用語の理解を確認する場合(Tempo
rary状態)、問題の解決を確認する場合(Conc
lusion状態/SearchAll状態)は、「□
はい、□いいえ」とユーザが二者択一で、遷移先の状態
を選択できるようになっている。
【0095】図13は、ユーザプロファイルデータベー
スの論理的な構成の1例を示した図である。ユーザプロ
ファイルデータベースは、ユーザ名、ユーザID、所有
製品名、過去に検索したFAQ情報、検索回数などのユ
ーザ情報が格納されている。ユーザ名と所有製品名は、
ユーザに登録してもらい、ユーザIDはFAQシステム
5aが自動的に設定する。過去に検索したFAQと検索
回数はユーザがFAQ情報を検索する度に蓄積されてい
く。
【0096】また、ユーザの特定は、ユーザが端末3か
らFAQサーバ1にログインする際に入力するパスワー
ドやユーザIDの認証により行う。このように、FAQ
サーバ1は、ユーザを認証して特定するユーザ特定手段
を備えている。ユーザが一端特定されると、FAQシス
テム5aはこのユーザのユーザプロファイルデータをユ
ーザプロファイルデータベースから読み出し、利用す
る。また、後に例7で示すようにFAQシステム5a
は、読み出したユーザプロファイルデータを用いて情報
処理の内容を変化させることができる。このように、F
AQシステム5aは、ユーザ情報取得手段を備えてい
る。
【0097】次に、本変形例を用いた具体的な処理の例
を処理手順のステップごとに示す。以下のFAQシステ
ム5aの動作は、所定のプログラムに従って、CPU2
8が行うものである。 (例4)例1と同様に、ワープロで文章を印刷したとこ
ろ、入力した文字と異なる文字が印刷されたため、ユー
ザがこのトラブルを解消するためのFAQ情報を検索す
る場合を想定する。 ステップ1:ユーザは、端末3からFAQサーバ1のサ
ポートサイトにアクセスし、ユーザIDとして例えば
「0926」を入力し、ガイダンス開始を要求する。
【0098】ステップ2:すると、FAQシステム5a
は、ユーザプロファイルデータベースからユーザ情報を
検索し、ユーザ名、所有製名、過去に検索したFAQ情
報などを取得する。このユーザの場合、所有製品が「ワ
ープロA」のみなので、使用する辞書類、データベース
類を「ワープロA」用のものだけにする。このように本
変形例では、事例文照合辞書52、FAQ・選択肢デー
タベース53、その他の辞書類及びデータベース類は、
製品種類別に用意されており、予めユーザの使用してい
る製品を把握しておくことにより、無駄なFAQ情報の
ヒットを抑制することができる。ユーザプロファイルの
使用例は後程示す。
【0099】ステップ3:次に、FAQシステム5a
は、特殊メッセージデータベースから開始メッセージを
取得し、これを端末3に送信する。端末3は、開始メッ
セージを受信し、表示装置には図14(a)に示したよ
うに「〇川△男さん、こんにちは!・・・」などと受信
した特殊メッセージを表示する。なお、以上のステップ
1、ステップ2におけるFAQシステム5aの遷移状態
はNeutral状態81である。
【0100】ステップ4:次に、ユーザが、図示しない
検索文入力画面から検索入力文として、例えば「印刷」
を入力したとする。端末3は、入力された検索入力文を
FAQサーバ1に送信する。 ステップ5:FAQシステム5aは、この検索入力文を
端末3から受信する。そして、検索入力文「印刷」を用
いて事例文照合処理を行い、FAQテーマ「印刷」を取
得する。 ステップ6:次に、FAQシステム5aは、FAQテー
マ「印刷」でFAQ・選択肢データベース53を検索
し、メッセージと選択肢を取得する。そして、FAQシ
ステム5aは、取得したメッセージと選択肢を端末3に
送信する。 ステップ7:端末3は、メッセージと選択肢を受信し、
表示装置に、図14(b)に示したような受信したメッ
セージと選択肢を表示する。以上のステップ5、ステッ
プ6におけるFAQシステム5aの遷移状態はCont
inue状態82である。
【0101】ステップ8:この例では、印刷トラブルに
関する情報が欲しいため、ユーザは、表示された選択肢
から選択肢「印刷時にトラブルが起こった」を選択す
る。すると、端末3は、この選択肢を特定する選択肢特
定情報をFAQサーバ1に送信する。 ステップ9:FAQサーバ1は、端末3からこの選択肢
特定情報を受信する。そして、FAQシステム5aは、
この選択肢特定情報により選択肢「印刷時にトラブルが
起こった」を特定する。そして、この選択肢を用いて事
例文照合処理を行い、事例文照合辞書52からFAQテ
ーマ「印刷トラブル」を取得する。
【0102】ステップ10:次に、FAQシステム5a
は、FAQテーマ「印刷トラブル」を用いてFAQ・選
択肢データベース53を検索し、FAQテーマ「印刷ト
ラブル」に対応付けられたメッセージと選択肢を取得す
る。そして、FAQシステム5aは、取得したメッセー
ジと選択肢を端末3に送信する。 ステップ11:端末3は、メッセージと選択肢を受信
し、図14(c)に示したように受信したメッセージと
選択肢を表示装置に表示する。以上のステップ9、10
におけるFAQシステム5aの遷移状態はContin
ue状態82である。
【0103】ステップ12:ユーザは、表示された選択
肢から選択肢「印刷された文字がおかしい」を選択す
る。すると、端末3は、この選択肢を特定する選択肢特
定情報をFAQサーバ1に送信する。 ステップ13:FAQサーバ1は、端末3からこの選択
肢特定情報を受信する。そして、FAQシステム5a
は、この選択肢特定情報により選択肢「印刷された文字
がおかしい」を特定する。そして、この選択肢を用いて
事例文照合処理を行い、事例文照合辞書52からFAQ
テーマ「印刷文字化け」を取得する。
【0104】ステップ14:次に、FAQシステム5a
は、FAQテーマ「印刷文字化け」を用いてFAQ・選
択肢データベース53を検索し、FAQ特定情報「mo
ji.html」を取得する。そして、FAQシステム
5aは、このFAQ特定情報を用いてFAQデータベー
ス54からFAQを取得すると共に、特殊メッセージデ
ータベースから、解決確認メッセージを取得し、これら
を端末3に送信する。 ステップ15:端末3は、FAQと解決確認メッセージ
を受信し、図15(d)に示したようにこれらを表示装
置に表示する。このように、本変形例では、確認メッセ
ージを用いてユーザから問題が解決したか否かの情報を
取得し、その後の処理を分岐させることができる。以上
のステップ13、14におけるFAQシステム5aの遷
移状態はConclusion状態である。
【0105】ステップ16:この場合、問題が解決し、
ユーザが「はい」を選択したものとする。すると端末3
は、ユーザが「はい」を選択したことを示す選択特定情
報をFAQサーバ1に送信する。 ステップ17:FAQサーバ1では、この選択特定情報
を受信すると、FAQシステム5aが、特殊メッセージ
データベースを検索し、解決メッセージ「お役に立つこ
とができて光栄です」を取得する。更に、FAQシステ
ム5aは、特殊メッセージデータベースから継続確認メ
ッセージ「他にご用はございますか?□はい□いいえ」
を取得する。継続確認メッセージは、ユーザが問題が解
決したか否かを選択することができるようになってお
り、ユーザの選択した内容により、その後の処理が分岐
するようになっている。
【0106】ステップ18:次に、FAQシステム5a
は、取得した解決メッセージと継続確認メッセージを端
末3に送信する。以上のステップ17、18におけるF
AQシステム5aの遷移状態はSelection状態
85である。 ステップ19:端末3は、図15(e)に示したよう
に、FAQサーバ1から受信した解決メッセージと継続
確認メッセージを表示装置に表示する。
【0107】ステップ20:この場合、問題が解決し、
ユーザが「はい」を選択したものとする。すると端末3
は、ユーザが「はい」を選択したことを示す選択情報を
FAQサーバ1に送信する。 ステップ21:FAQサーバ1は、この選択情報を受信
する。するとFAQシステム5aは、特殊メッセージデ
ータベースから継続メッセージ「引き続き、お客様の知
りたいことを探し出すお手伝いをさせていただきます。
ご質問をどうぞ。」を取得し、端末3に送信する。以上
のステップ21におけるFAQシステム5aの遷移状態
はNeutral状態81である。
【0108】ステップ22:端末3は、図15(f)に
示したように、FAQサーバ1から受信した継続メッセ
ージを表示装置に表示する。なお、このとき、引き続き
FAQ検索を行うための検索入力文入力欄も表示され
る。以上に説明した例4は、用語データベース、特殊メ
ッセージデータベース、ユーザプロファイルデータベー
スなどを活用することにより、例1に比べ、より人間的
で自然な対話を行うことができる。
【0109】(例5)次に、ユーザがFAQ検索中に一
時的にFAQ検索を離れてTemporary状態83
にて用語検索を行う場合について説明する。以下では、
ユーザが図14(b)に示した画面で表示された用語
「ヘッダ」に関して用語検索を行う場合を想定する。そ
のため、ステップ1からステップ7までの動作は例4と
同じである。 ステップ31:まず、ユーザが端末3から検索入力文
「ヘッダってどういう意味?」を入力する。すると端末
3は、この検索入力文をFAQサーバ1に送信する。
【0110】ステップ32:FAQサーバ1は、この検
索入力文を受信する。そしてFAQシステム5aは、こ
の検索入力文を用いて事例文照合処理を行い事例文照合
辞書52からFAQテーマ「用語検索」というテーマを
取得し、一方、検索入力文から詳細情報「ヘッダ」を取
得する。 ステップ33:次に、FAQテーマが用語検索なのでF
AQシステム5aは、用語データベースを検索し、用語
「ヘッダ」に対応付けられた用語解説「ヘッダの意味は
次の通りです。ファイル名(中略)文字列のことをいい
ます。」を取得する。
【0111】ステップ34:次に、FAQシステム5a
は、特殊メッセージデータベースから、理解確認メッセ
ージ「この説明は理解できましたか?□はい□いいえ」
を取得する。 ステップ35:次に、FAQシステム5aは、取得した
用語解説と理解確認メッセージを端末3に送信する。 ステップ36:端末3は、FAQサーバ1から用語解説
と理解確認メッセージを受信し、図16(a)に示した
ような画面を表示する。以上のステップ32、33にお
けるFAQシステム5aの遷移状態はTemporar
y状態83である。
【0112】ここでは、ユーザが「はい」を選択したも
のとする。 ステップ37:するとFAQシステム5aの処理はTe
mporary状態83からContinue状態82
に遷移して本来のガイダンスの流れに戻り、端末3の画
面は、図16(b)に示したようなTemporary
状態83に遷移する前の画面に戻り、その後は例4と同
様に処理が進む。以上に説明したように、対話の流れを
外れて、例えば用語検索などの別の質問を行っても、適
切な応答を返すことができる。
【0113】(例6)次に、ユーザの疑問が解決せず
に、ユーザが確認メッセージで「□いいえ」を選択した
場合の処理について説明する。以下では、例4で、ユー
ザが図15(d)に示した画面に表示された確認メッセ
ージで「□いいえ」を選択した場合を想定する。そのた
め、ステップ1からステップ15までの動作は例4と同
じである。
【0114】ステップ41:まず、ユーザが確認メッセ
ージで「いいえ」を選択する。すると、端末3は、ユー
ザが「いいえ」を選択したことを示す選択特定信号をF
AQサーバ1に送信する。 ステップ42:FAQサーバ1では、この選択特定信号
を受信すると、FAQシステム5aが特殊メッセージデ
ータベースから、非解決メッセージ「お役に立つことが
できず(中略)お問合せください」を検索して取得す
る。
【0115】ステップ43:次に、FAQシステム5a
は、特殊メッセージデータベースを検索して、継続確認
メッセージ「他にご用はございますか?□はい□いい
え」を取得する。 ステップ44:次に、FAQシステム5aは、取得した
非解決メッセージと継続確認メッセージを端末3に送信
する。 ステップ45:端末3は、FAQサーバ1からこれらメ
ッセージを受信し、図17に示したような画面を表示す
る。このように、FAQ検索で問題が解決しなかった場
合は、図17に示した画面に従って、例えば当該製品の
サポートセンターなどに直接問合せるなどして欲しい情
報を入手することができる。以上の、ステップ41〜ス
テップ44におけるFAQシステム5aの遷移状態はS
election状態85である。
【0116】(例7)次に、応答にユーザプロファイル
を利用する場合について説明する。以下では、例4で、
ユーザが図15(c)に示した画面で「印刷が遅い」を
選択した場合を想定する。そのため、ステップ1からス
テップ11までの動作は例4と同じである。
【0117】ステップ51:まず、ユーザが端末3で選
択肢「印刷が遅い」を選択する。すると端末3は、選択
肢「印刷が遅い」が選択されたことを示す選択肢特定情
報をFAQサーバ1に送信する。 ステップ52:FAQサーバ1では、選択肢特定情報を
端末3から受信すると、FAQシステム5aが、選択肢
「印刷が遅い」を用いて事例文照合処理を行い、事例文
照合辞書から「印刷遅延」というFAQテーマ72を取
得する。
【0118】ステップ53:次に、FAQシステム5a
は、FAQテーマ72「印刷遅延」でFAQ・選択肢デ
ータベース53を検索し、FAQ特定情報77(slo
w1.html、slow2.html)を取得する。 ステップ54:次に、FAQシステム5aは、ユーザプ
ロファイルデータベースを用いて、当該ユーザの過去の
FAQ検索履歴を検索する。その結果、この例ではsl
ow2.htmlへのアクセス頻度が高いことを取得し
たものとする。このようの、ステップ54では、FAQ
検索を行っているユーザの履歴を参照するが、そのユー
ザの履歴にアクセス頻度などの所定の情報がなければ、
他のユーザの参照履歴を確認する。これにより、そのユ
ーザの履歴に所定の情報がない場合でも、他のユーザの
参照履歴を確認して頻度の多いものを選択するなどの処
理が可能となる。
【0119】ステップ55:次に、FAQシステム5a
は、FAQ特定情報77(slow2.html)の表
示順位をFAQ特定情報77(slow1.html)
よりも上位に設定する。 ステップ56:次に、FAQシステム5aは、特殊メッ
セージデータベースを検索し、解決確認メッセージ「こ
の情報でお客様の問題は解決しましたか?□はい□いい
え」を取得する。
【0120】ステップ57:次に、FAQシステム5a
は、FAQ特定情報77(slow1.html、sl
ow2.html)からFAQ情報を取得し、このFA
Q情報と解決確認メッセージを端末3に送信する。 ステップ58:端末3は、FAQ情報と解決確認メッセ
ージを受信し、図18に示したような画面を表示する。
この画面は、図示したように、FAQ特定情報77(s
low2.html)に係るFAQ情報がFAQ特定情
報77(slow1.html)に係るFAQ特定情報
よりも上位に表示される。
【0121】以上の、ステップ52〜ステップ57にお
けるFAQシステム5aの遷移状態はConclusi
on状態84である。このように、ユーザプロファイル
を反映させることで、個人個人にカスタマイズされた応
答返すことが可能となり、より人間的な印象をユーザに
与えることができる。
【0122】本変形例では、以上に説明したような状態
遷移管理を行うことにより、より自然な対話を実現する
ことができる。また、ユーザの入力に対して、選択肢を
提示したり、より詳しい内容を入力させるなどのガイダ
ンスを対話的に行うことにより、ユーザが本当に必要と
している情報を絞って提示することが可能となる。更
に、ユーザプロファイルを用いることにより、提供する
情報をユーザごとにカスタマイズすることができる。
【0123】(検索入力文と事例文との照合方法)次
に、事例文照合処理部62の構成の1例について説明す
る。事例文照合処理部62は、自然文で入力された検索
入力文を文構造を用いて事例文に照合するモジュールで
ある。なお、これは1例であって、事例文照合処理部6
2の構成を限定するものではなく、他の構成、あるいは
アルゴリズムを用いて事例文照合処理を行うように構成
しても良い。
【0124】図19は、事例文照合処理部62の構成を
示した図である。事例文照合処理部62は、事例文照合
辞書52の他に、語彙辞書125、格フレーム辞書12
6、属性辞書127を備えている。端末3から受信した
検索入力文116は、形態素解析部117に入力され
る。この検索入力文116は、例えば、人間の自然な言
語である自然文で構成されている。形態素解析部117
は、入力された検索入力文116の形態素解析を行い、
その結果を形態素リストとして文節解析部118に出力
する。形態素とは、文節より更に細かく、語句を自立語
と付属語のレベルまで区分したものである。
【0125】文節解析部118は、形態素リストから文
節リストを作成する。文節の作成は、基本的に形態素リ
ストにある自立語と付属語をあわせて文節とする。後
に、人名や地名などの概念を処理する際に必要であるた
め、形態素解析の結果から得られる具体的な数値、人
名、地名などの情報も文節リストに付与する。また、ア
ルファベットやカタカナ、記号などの正規化処理も行
う。
【0126】なお、正規化処理とは、文字コードの全
角、半角やアルファベットの大文字や小文字、漢字の異
体字をある一定のものに揃える処理のことである。例え
ば、全角のアルファベットを半角小文字に、半角文字の
カタカナを全角文字に、異体字を常用漢字に揃える処理
を考えると、全角文字の「Alphabet」は半角文
字の「Alphabet」に、半角の「カタカナ」は全
角文字の「カタカナ」に、「渡邊」は「渡辺」に変換す
ることができる。
【0127】語彙処理部119は、文節解析部118か
ら文節リストを取得し、語彙辞書125を用いて該文節
リストに意味的な情報を付与していく。意味的な情報と
しては、例えば、同義語、類義語、多義語、同音異義
語、概念情報などがある。これらの情報は、語彙辞書1
25にテーブル化されて記憶されている。概念情報に
は、赤や青などの概念である色や西や東などの概念であ
る方向などのほか、地名や人名などの特殊概念が存在す
る。後に説明するように、本実施の形態では、特殊概念
を用いて、形態素解析時に数値、人名、地名なども概念
処理できるようにした。また、後に述べるように、例え
ば、9時20分などの時間に関する表現も概念に含める
ことができる。
【0128】格フレーム処理部120は、意味を付与さ
れた文節リストを語彙処理部119から取得し、動詞に
対する目的語と思われる語句を表層格と概念から決定す
る。なお、そのときに、文節リストに深層格の情報を付
与することができる。例えば、検索入力文が「サーバに
メールを送る」である場合、動詞は「送る」であり、こ
の動詞に対する目的語は表層格で「を格」であり、深層
格で「対象格」である「メール」である。通常動詞の目
的語は、「〜を」の形で表記され、これを表層格では
「を格」と呼ばれる。また、動詞の目的語は、意味的に
は、その動詞の動作の対象となるので、深層格では「対
象格」と呼ばれる。
【0129】また、格フレーム辞書126には、様々な
語句に対応する格フレームが記憶してある。格フレーム
とは、例えば、「送る」という語句は、表層格では「〜
に〜を送る」又、深層格では「(相手)に(対象格)を
送る」というフレーム(構造)を持ち、「に格」、「相
手格」には、人名という概念が対応し、「を格」、「対
象格」には、メール、手紙などが対応するといったこと
がテーブルとなって記憶されたものである。格フレーム
処理部120は、文節リストの目的語と思われる語句を
決定した後、格フレーム辞書126を参照して、どの程
度、入力文が格フレームにマッチしているかを判断す
る。
【0130】格フレーム情報辞書126の格フレームの
情報から検索入力文がどの格フレームにマッチしている
のかを決定するときに情報が足りない場合や、語彙情報
が足りない場合がある。このような場合は、例えば、深
層格の情報のみでマッチングするなどマッチングの条件
を緩めて処理を行う。このように、マッチングの条件を
緩めることにより、本来マッチングが困難な場合にもそ
れなりにマッチングを行うことができる。
【0131】検索入力文116を格フレームとマッチン
グする際に、表層格及び概念(又は表記)が一致する場
合はランク1とし、ランク1のものが無ければ、概念
(又は表記)のみが一致するもの、又は表層格のみが一
致するものを探し、これをランク2とする。ランク1及
びランク2のものが無ければ、一般的な係り受けの情報
を採用し、これをランク3とする。一般的な係り受けの
情報とは、「を格」は動詞に係る、「に格」は、動詞、
又はサ変名詞に係るといった情報である。格フレーム処
理を行った結果、格フレームの深層格の情報やどのラン
クで一致したかという情報を持った文構造が格フレーム
処理部120により生成される。
【0132】属性付与部121は、文構造(文節)の情
報に、例えばコマンドのパラメータの情報などの、FA
Qプログラムや装置などに依存した情報を付与する。こ
れらの情報は属性辞書127に記憶されている。特殊概
念を属性とした場合の値は、特殊概念の値をそのまま属
性値とすることができる。例えば、概念で処理した人
名、地名、数値、時間などは、入力された値をそのまま
属性にすることができる。
【0133】マッチング処理部122が取得する文構造
は、語彙情報、格フレーム情報、格フレームとマッチン
グした際のランク、属性情報などを含んでいる。マッチ
ング処理部122は、入力文と事例文の一致度を求め、
一致度が高い事例文123を出力する。入力文と事例文
の一致度は、2つの文構造がどれくらい一致しているか
を求めるもので、文節の情報と係り受けの情報などを用
いて計算される。
【0134】以上に説明したように、事例文照合処理部
62は、入力された自然文を取得する自然文取得手段
と、前記自然文取得手段にて取得した自然文を文節に区
分する自然文文節区分手段と、前記自然文文節区分手段
にて区分された文節に含まれる語句の係り受け情報を表
層格、及び深層格にて取得して前記自然文の文構造を取
得する自然文文構造取得手段と、事例文の文構造を表層
格、及び深層格において取得する事例文文構造取得手段
と、前記自然文文構造取得手段にて取得した文構造と前
記事例文文構造取得手段にて取得した文構造をマッチン
グして一致度を取得する一致度取得手段と、前記一致度
取得手段にて取得した一致度を用いて前記事例文を特定
する事例文特定手段と、から構成することができる。
【0135】以上、本発明の対話型FAQ検索システム
における1実施形態について説明したが、本発明は説明
した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記
載した範囲において各種の変形を行うことが可能であ
る。例えば、対話内容は、FAQ検索に限定するもので
はなく、例えば、書籍の検索や工作機械の設定など、対
話によりユーザとやり取りするシステムに広く適用する
ことができる。
【0136】
【発明の効果】本発明によれば、対話システムを容易に
構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のFAQシステムのネットワーク
構成の1例を示した図である。
【図2】FAQサーバのハードウェア的な構成を示した
構成図である。
【図3】FAQシステムの論理的な構成を示した概念図
である。
【図4】事例文照合辞書の論理的な構成の1例を示した
図である。
【図5】FAQ・選択肢データベースの論理的な構成の
1例を示した図である。
【図6】FAQ検索を行う手順を示したフローチャート
である。
【図7】FAQ検索の際の対話例を示した図である。
【図8】ユーザが入力した検索入力文が具体的であった
場合の対話例を示した図である。
【図9】外部FAQ検索エンジンでヒットした項目の1
例を示した図である。
【図10】本実施の形態の変形例に係るFAQシステム
の状態遷移図を示した図である。
【図11】用語データベースの論理的な構成などを示し
た図である。
【図12】特殊メッセージデータベースの論理的な構成
の1例を示した図である。
【図13】ユーザプロファイルデータベースの論理的な
構成の1例を示した図である。
【図14】端末に表示された内容の1例を示した図であ
る。
【図15】端末に表示された内容の1例を示した図であ
る。
【図16】端末に表示された内容の1例を示した図であ
る。
【図17】端末に表示された内容の1例を示した図であ
る。
【図18】端末に表示された内容の1例を示した図であ
る。
【図19】事例文照合処理部の構成を示した図である。
【図20】従来のホームページでFAQ検索を行った場
合を説明するための図である。
【符号の説明】
1 FAQサーバ 2 インターネット 3 端末 26 制御部 28 CPU 30 ROM 32 RAM 34 入力装置 38 出力装置 42 通信制御部 43 バスライン 44 入出力インターフェース 46 記憶媒体駆動装置 48 記憶装置 51 FAQプログラム 52 事例文照合辞書 53 FAQ・選択肢データベース 54 FAQデータベース 61 検索入力文取得部 62 事例文照合処理部 64 検索処理部 65 FAQ出力部 66 選択肢提示部 116 検索入力文 117 形態素解析部 118 文節解析部 119 語彙処理部 120 格フレーム処理部 121 属性付与部 122 マッチング処理部 123 事例文 125 語彙辞書 126 格フレーム辞書 127 属性辞書
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B075 KK07 KK34 KK37 KK38 ND03 ND20 NK32 NR02 NR12 PP02 PP03 PP12 PP13 PP24 PQ02 PQ46 UU40

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された入力文を取得する入力文取得
    手段と、 前記入力された入力文に情報を付加するための複数の文
    から成る選択肢、又はユーザに提供する提供情報が対応
    付けられた事例文のうち、前記取得した入力文にマッチ
    する前記事例文を照合する事例文照合手段と、 前記事例文照合手段でマッチした事例文に選択肢が対応
    付けられていた場合に、当該選択肢をユーザが選択可能
    なように提示する選択肢提示手段と、 前記提示された選択肢のうちユーザが選択した選択肢を
    特定する選択肢特定手段と、 前記特定された選択肢を前記入力文取得手段に再入力す
    る再入力手段と、 前記事例文照合手段でマッチした事例文に前記提供情報
    が対応付けられていた場合に、当該提供情報をユーザに
    提示する提供情報提示手段と、 を具備したことを特徴とする対話システム。
  2. 【請求項2】 前記入力文は、FAQ情報を検索するた
    めの検索入力文であり、前記提供情報は、FAQ情報で
    あることを特徴とする請求項1に記載の対話システム。
  3. 【請求項3】 前記入力文は自然文であり、前記事例文
    照合手段は、前記入力文の文構造と前記事例文の文構造
    を用いて照合することを特徴とする請求項1、又は請求
    項2に記載の対話システム。
  4. 【請求項4】 ユーザの入力内容により、前記各手段に
    よる情報処理を一時停止し、ユーザが希望する他の情報
    処理を行う割込み手段と、 前記他の情報処理を終えて、前記一時停止したところか
    ら前記各手段による情報処理を復帰させる復帰手段と、 を更に具備したことを特徴とする請求項1、請求項2、
    又は請求項3に記載の対話システム。
  5. 【請求項5】 前記ユーザを特定するユーザ特定手段
    と、 検索履歴などの前記特定された前記ユーザに固有なユー
    ザ情報を取得するユーザ情報取得手段と、 前記提供情報提示手段で提供する提供情報を、前記取得
    したユーザ情報を用いて変化させることを特徴とする請
    求項1から請求項4までのうちの何れか1の請求項に記
    載の対話システム。
  6. 【請求項6】 ネットワークを介して端末から受信した
    入力文を取得する入力文取得手段と、 前記入力された入力文に情報を付加するための複数の文
    から成る選択肢、又はユーザに提供する提供情報が対応
    付けられた事例文のうち、前記取得した入力文にマッチ
    する前記事例文を照合する事例文照合手段と、 前記事例文照合手段でマッチした事例文に選択肢が対応
    付けられていた場合に、当該選択肢をユーザに送信する
    選択肢送信手段と、 前記送信した選択肢のうち、ユーザが選択した選択肢を
    特定する選択肢特定情報を受信する特定情報受信手段
    と、 前記受信した特定情報で特定される選択肢を前記入力文
    取得手段に再入力する再入力手段と、 前記事例文照合手段でマッチした事例文に前記提供情報
    が対応付けられていた場合に、当該提供情報を前記端末
    に送信する提供情報送信手段と、 を具備したことを特徴とする対話サーバ。
  7. 【請求項7】 入力文取得手段と、事例文照合手段と、
    選択肢提示手段と、選択肢特定手段と、再入力手段と、
    提供情報提示手段と、を備えたコンピュータにおいて、 前記入力文取得手段で、入力された入力文を取得する入
    力文取得ステップと、 前記事例文照合手段で、前記入力文よりも情報量が多い
    複数の文から成る選択肢、又はユーザに提供する提供情
    報が対応付けられた事例文のうち、前記取得した入力文
    にマッチする前記事例文を照合する事例文照合ステップ
    と、 前記選択肢提示手段で、前記事例文照合手段でマッチし
    た事例文に選択肢が対応付けられていた場合に、当該選
    択肢をユーザが選択可能なように提示する選択肢提示ス
    テップと、 前記選択肢特定手段で、前記提示された選択肢のうちユ
    ーザが選択した選択肢を特定する選択肢特定ステップ
    と、 前記再入力手段で、前記特定された選択肢を前記入力文
    取得手段に再入力する再入力ステップと、 前記提供情報提示手段で、前記事例文照合手段でマッチ
    した事例文に前記提供情報が対応付けられていた場合
    に、当該提供情報をユーザに提示する提供情報提示ステ
    ップと、 から構成されたことを特徴とする対話方法。
  8. 【請求項8】 入力された入力文を取得する入力文取得
    機能と、 前記入力された入力文に情報を付加するための事例文を
    照合する事例文照合機能と、 前記入力文よりも情報量が多い複数の文から成る選択
    肢、又はユーザに提供する提供情報が対応付けられた事
    例文のうち、前記取得した入力文にマッチする前記事例
    文を照合する事例文照合機能と、 前記事例文照合機能でマッチした事例文に選択肢が対応
    付けられていた場合に、当該選択肢をユーザが選択可能
    なように提示する選択肢提示機能と、 前記提示された選択肢のうちユーザが選択した選択肢を
    特定する選択肢特定機能と、 前記特定された選択肢を前記入力文取得機能に再入力す
    る再入力機能と、 前記事例文照合機能でマッチした事例文に前記提供情報
    が対応付けられていた場合に、当該提供情報をユーザに
    提示する提供情報提示機能と、 をコンピュータで実現するための対話プログラム。
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