JP2003226792A - 難燃性樹脂組成物及びこれを用いたノンハロゲン絶縁電線並びにワイヤーハーネス - Google Patents

難燃性樹脂組成物及びこれを用いたノンハロゲン絶縁電線並びにワイヤーハーネス

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JP2003226792A
JP2003226792A JP2002030386A JP2002030386A JP2003226792A JP 2003226792 A JP2003226792 A JP 2003226792A JP 2002030386 A JP2002030386 A JP 2002030386A JP 2002030386 A JP2002030386 A JP 2002030386A JP 2003226792 A JP2003226792 A JP 2003226792A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた熱老化性能を維持することができ、優れ
た機械的強度、良好な柔軟性・加工性を備えた難燃性樹
脂組成物及びこれを用いたノンハロゲン絶縁電線を提供
すること。 【解決手段】難燃性樹脂組成物は、プロピレン/エチレ
ン−プロピレンブロックコポリマー60〜97重量部と
反応性ポリマー3〜40重量部とを合計100重量部と
なるように配合したものに、水酸化マグネシウム30〜
200重量部と、老化防止剤1〜10重量部と、金属不
活性剤0.1〜5重量部とを配合し、2軸混練機で25
0℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物と
し、これを押出機を用いて0.28mm厚さに押し出し
加工して得た。これを電線被覆層として断面0.5mm
の軟銅線7本からなる撚線の周囲に形成してノンハロ
ゲン絶縁電線を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性樹脂組成物
及びこれを用いた絶縁電線並びにワイヤーハーネスに関
し、更に詳しくは、自動車用配線部品として用いられる
ハロゲン元素を含まないノンハロゲン絶縁電線の電線被
覆材として好適な難燃性樹脂組成物及びこれを用いた絶
縁電線並びにワイヤーハーネスに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用配線部品として用いられるワイ
ヤーハーネスは、組立電線とも云われるように、適切な
仕様と太さの絶縁電線を選定し切って束ねて電線束とし
たものを、そのままテーピングしてまとめ、あるいは、
チューブに通したりシートでくるんでテーピングしてま
とめ、各種部品を取り付けてひとまとめの部品にしたも
のである。
【0003】ワイヤーハーネスを構成する絶縁電線とし
ては、一般的に銅線を何本か束ねてポリ塩化ビニル樹脂
の被覆をかぶせたPVC絶縁電線が使用され、銅線とし
ては、やきなましをした軟銅のほか、すずめっき軟銅線
が用いられる。また、PVC絶縁電線を保護するチュー
ブ、シート及びテープ等の電線保護材にも、ポリ塩化ビ
ニル樹脂に可塑剤等を配合して得た保護材(以下「PV
C保護材」ともいう)が広く用いられている。
【0004】ところが、PVC絶縁電線やPVC保護材
は、燃焼時に有害なハロゲン系ガスを放出し、地球環境
を汚染するため問題視されている。そこで、地球環境対
策の一環として、ハロゲンを含有しないノンハロゲン樹
脂材料であるポリオレフィン系ポリマーに難燃剤として
金属水酸化物を適量配合したノンハロゲン難燃性樹脂組
成物が代替品として種々提案されている。
【0005】例えば、本出願人によれば、次のような難
燃性樹脂組成物が提案されている。まず、特開2001
−6447号公報では、ポリオレフィン樹脂(ポリプロ
ピレン−エチレンブロック共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体)100重量部に対して、難燃剤(水酸化
マグネシウム)50〜150重量部と、酸化防止剤(老
化防止剤)4〜5重量部とを配合した難燃性樹脂組成物
が開示されている。次に、特開平10−340627号
公報では、オレフィン系エラストマー90〜40重量部
とポリプロピレン10〜60重量部とを配合して得たポ
リマー100重量部に対して、難燃剤(金属水酸化物)
50〜400重量部と、銅害防止剤0.2〜5重量部と
を配合した難燃性樹脂組成物が開示されている。また、
特開平11−45620号公報では、ポリエチレンとエ
チレン−酢酸ビニル共重合体とを合わせて得たポリマー
100重量部に対して、酸化防止剤(老化防止剤)と、
金属不活性剤とを配合した難燃性樹脂組成物が開示され
ている。更に、特開2000−26696号公報では、
プロピレン−エチレンブロックコポリマーとポリオレフ
ィン−ゴム熱可塑性エラストマーとを合わせて得たポリ
マー100重量部に対して難燃剤(水酸化マグネシウ
ム)50〜150重量部と、老化防止剤1重量部と、銅
害防止剤(潤滑剤)1重量部とを配合した難燃性樹脂組
成物が開示されている。
【0006】これらの難燃性樹脂組成物を電線被覆材と
して銅線の周りに被覆して得られたノンハロゲン絶縁電
線は、単独で用いられるよりも、PVC絶縁電線と混在
させた状態で使用されることが多い。その理由は、加工
性や経済性の面ではやはりPVC絶縁電線のほうが優れ
ていると考えられるからである。すなわち、ノンハロゲ
ン絶縁電線を混在させることにより、有害なハロゲンガ
スの発生量を少なくし、地球環境対策としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らは、ノンハロゲン絶縁電線とPVC絶縁電線とを混
在させた混在電線束(以下単に「混在電線束」ともい
う)をPVCテープで巻き付けたワイヤーハーネスと、
ノンハロゲン絶縁電線のみからなる単独電線束(以下単
に「ノンハロゲン単独電線束」ともいう)をPVCテー
プで巻き付けたワイヤーハーネスとについて熱老化試験
を行ったところ、混在電線束の熱老化性能は、ノンハロ
ゲン単独電線束の熱老化性能に較べて著しく劣る結果と
なった。
【0008】そこで、発明者らは、その原因を調べたと
ころ、ノンハロゲン絶縁電線の電線被覆材から老化防止
剤が抽出されることが混在電線束の熱老化性能が劣る主
な原因ではないかと結論するに至った。PVCテープや
隣接するPVC絶縁電線に含有されている可塑剤がノン
ハロゲン絶縁電線の電線被覆材に拡散し老化防止剤を溶
かし、可塑剤は、老化防止剤の担体となった状態で、ノ
ンハロゲン絶縁電線からPVCテープや隣接するPVC
絶縁電線へ戻り、その結果、ノンハロゲン絶縁電線の電
線被覆材から老化防止剤が抽出されるからである。この
ように、老化防止剤が減少するため、混在電線束の熱老
化性能が劣るものと考えられる。
【0009】また、PVCテープや隣接するPVC絶縁
電線に含有されている可塑剤は、ノンハロゲン絶縁電線
へ移行すると銅線と反応して銅のイオン化を促進させ
る。銅イオンは、触媒となって電線被覆ポリマーの化学
結合を切断し、ノンハロゲン絶縁電線の電線被覆材を劣
化させる。このことも、混在電線束の熱老化性能を低下
させる原因と考えられる。従って、熱老化性能を低下さ
せることのないように何らかの対策を講ずる必要があ
る。
【0010】一方、ノンハロゲンの難燃性樹脂組成物に
ついては、他社公知技術も多数存在している。例えば、
特開平9−95566号公報には、ポリオレフィン(L
DPE、HDPE、EEA)100重量部に対して、金
属水酸化物(水酸化マグネシウム)50〜200重量部
と、酸化防止剤15重量部以下と、ビス[2−メチル−
4−{3−n−アルキン(C12〜C14)チオプロピ
オニルオキシ}−5−第3ブチルフェニル]スルフィ
ド}5重量部以下と、デカメチレンジカルボン酸ジサリ
チロイルヒドラジド(5重量部以下)とを配合した難燃
性樹脂組成物が開示されている。特開2000−129
064号公報には、EVA100重量部又はEVAとポ
リオレフィンとを合わせたポリマー100重量部に対し
て、シランカップリング剤で表面処理された金属水和物
(水酸化マグネシウム)165〜250重量部と、酸化
防止剤(老化防止剤)4〜15重量部(ベンゾイミダゾ
ール系酸化防止剤3〜9重量部と、フェノール系酸化防
止剤1〜6重量部)とを配合した難燃性樹脂組成物が開
示されている。特開2001−312925号公報に
は、ポリオレフィン系合成樹脂(PP、PE、EVA、
EPR)100重量部に対して、表面処理した水酸化マ
グネシウム10〜500重量部と、酸化防止剤及び/又
は金属不活性剤0.01〜10重量部と、紫外線吸収剤
及び/又は光安定剤0.01〜10重量部とを配合した
難燃性樹脂組成物が開示されている。更に、特開平6−
345979号公報には、熱可塑性樹脂(PE、EV
A)100重量部に対して、1,2−ビス(ブロモフェ
ニル)エタン10〜80重量部と、三酸化アンチモン5
〜40重量部と、酸化防止剤1.5重量部と、金属不活
性剤0.5重量部とを配合した難燃性樹脂組成物が開示
されている。
【0011】しかしながら、これら他社公知技術による
難燃性樹脂組成物を用いて銅線を被覆したノンハロゲン
絶縁電線を用いたとしても、上記と同様に可塑剤の移行
に起因する熱老化性能の低下という問題が指摘される。
上記した公知技術による電線被覆材は、いずれもポリオ
レフィン系ベースポリマーに難燃剤として金属水酸化物
を多量に配合するという構成をとるからである。また、
老化防止剤や銅害防止剤を配合したようなものもある
が、従来例のものでは、その効果が十分ではない。
【0012】また、上記した公知技術によれば、金属水
酸化物を多量に配合しているため、耐摩耗性や引張強度
等の機械的強度の低下も懸念されるが、一方で、硬度の
高いポリマーを用いると電線の柔軟性が損なわれるとい
う問題もある。従って、金属水酸化物を多量に配合して
も柔軟性を損なわせることなく電線の機械的強度を低下
させないようにすることが望まれる。
【0013】本発明の目的は、環境対策に十分に配慮し
つつ、優れた熱老化性能を維持することができるととも
に、優れた機械的強度、良好な柔軟性・加工性を備えた
難燃性樹脂組成物及びこれを用いたノンハロゲン絶縁電
線並びにワイヤーハーネスを提供することにある。これ
により、混在電線束を用いたワイヤーハーネスの電線品
質の安定化と恒久的使用を達成しようとするものであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、難燃性樹脂組成物に係る請求項1に記載される発明
は、ポリプロピレン含有量が50wt%以上であってエ
チレンプロピレン含有量が10wt%以下であるプロピ
レン/エチレン−プロピレンブロックコポリマーであっ
て、メルトフローレートが0.1〜5g/10分である
プロピレン/エチレン−プロピレンブロックコポリマー
60〜97重量部と、カルボン酸無水物により変性され
た反応性ポリマー3〜40重量部とを合わせて100重
量部になるように配合したポリマー100重量部に対し
て、金属水酸化物30〜200重量部と、老化防止剤1
〜10重量部と、銅害防止剤0.1〜5重量部とを配合
してなることを要旨とするものである。
【0015】前記「ポリプロピレン含有量が50wt%
以上であってエチレンプロピレン含有量が10wt%以
下であるプロピレン/エチレン−プロピレンブロックコ
ポリマーであって、メルトフローレートが0.1〜5g
/10分であるプロピレン/エチレン−プロピレンブロ
ックコポリマー」は、ベースポリマーとして用いられる
ものである。当該プロピレン/エチレン−プロピレンブ
ロックコポリマーをベースポリマーとして60〜97重
量部配合したのは、配合量がこの範囲を上回ると柔軟性
が損なわれ、下回ると機械的強度(引張伸び、引張強
度、耐摩耗性)が損なわれるからである。当該プロピレ
ン/エチレン−プロピレンブロックコポリマーの配合量
は、70〜90重量部がより好ましい。メルトフローレ
ート(以下単に「MFR」ともいう)は、「JIS K
6758」に準拠して温度230℃(又は190
℃)、加重2.16kg下で測定されたものである。M
FRがこのような範囲がよいのは、加工性や押出成形性
を向上させる観点からである。ベースポリマーとしてポ
リオレフィン系ポリマーを用いたのは、燃焼時に有毒ガ
スを発生するハロゲン元素が含まれていないため、地球
環境対策となるからである。ちなみに、エチレンプロピ
レン含有量は、5wt%以下が好ましい。
【0016】前記「反応性ポリマー」は、酸無水基含有
モノマー(例えば、無水マレイン酸)により0.1〜1
0重量%変性されたものが望ましい。その理由は、機械
的強度(特に、耐摩耗性)を向上させるのに寄与するか
らである。反応性ポリマーを配合したのは、ベースポリ
マーとして用いているポリプロピレン系樹脂を相対的に
増量させると、柔軟性や加工性が悪くなるが、反応性ポ
リマーではそのような問題は生じないからである。すな
わち、反応性ポリマーを配合して、プロピレン/エチレ
ン−プロピレンブロックコポリマーと合わせて100重
量部としたのは、柔軟性を損なうことなく、機械的強
度、耐熱性を向上させるためである。
【0017】前記「金属水酸化物」は、難燃剤として配
合されるものであり、例えば、水酸化マグネシウム、水
酸化アルミニウム、水酸化カルシウム等が好適なものと
して挙げられる。金属水酸化物を30〜200重量部配
合したのは、配合量がこの範囲を上回ると耐摩耗性・柔
軟性が損なわれ、下回ると難燃性が損なわれるからであ
る。金属水酸化物は、50〜150重量部を配合するほ
うがより好適である。その理由は、少なめだと自己消化
性を発揮するほど難燃性を呈さず、やや多めだと耐摩耗
性や引張強度等の機械的強度に悪影響が出てくるからで
ある。もっとも、反応性ポリマーの配合によりこの悪影
響が緩和されている。
【0018】また、金属水酸化物の粒子は、カップリン
グ剤、特にシランカップリング剤、例えば、アミノシラ
ンカップリング剤、ビニルシランカップリング剤、エポ
キシシランカップリング剤により表面処理されていても
よい。シランカップリング剤は、水酸化物に結合するS
i−O結合を含んでいるからである。本発明では、アミ
ノシランカップリング剤により表面処理された水酸化マ
グネシウム又は水酸化アルミニウムが好適である。
【0019】前記老化防止剤及び銅害防止剤を配合する
のは、特に、ワイヤハーネス形態で使用された場合に、
PVC絶縁電線との混在下で使用されたりPVCテープ
によって被覆されてもノンハロゲン絶縁電線自体の熱老
化性能の低下を防止するためである。すなわち、老化防
止剤や銅害防止剤を配合しておけば、PVC保護材や隣
接するPVC絶縁電線から移行してくる可塑剤の影響を
受けにくくなるからである。
【0020】前記老化防止剤(熱安定剤又は酸化防止剤
ともいう)としては、例えば、テトラキス−[メチレン
−3−(3’,5’−ジ−第三−ブチル−4’−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]メタン、オクタデシル
−3−(3,5−ジ−第三−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート等のフェノール系や、4,4’
−ジオクチルジフェニルアミン、N−フェニル−N’−
1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン等の
アミン系のものが好適なものとして挙げられる。これら
老化防止剤は、単独で添加しても2種以上添加してもよ
く、特に限定されるものではない。本発明では、老化防
止剤は1〜10重量部を配合すればよいが、2〜8重量
部を配合するほうがより好ましい。その理由は、PVC
絶縁電線等と混在した状態で使用しても優れた熱老化性
能をより長く維持することができるからであるである。
【0021】前記銅害防止剤(金属不活性剤)として
は、例えば、1,2,3−ベンゾトリアゾール、トリル
トリアゾールとその誘導体、トリルトリアゾールアミン
塩、トリルトリアゾールカリウム塩、3−(N−サリチ
ロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、トリアジ
ン系誘導体、デカメチレンジカルボン酸ジサリチロイル
ヒドラジド等のヒドラジド誘導体、シュウ酸誘導体、サ
ルチル酸誘導体等が好適なものとして挙げられる。これ
ら銅害防止剤は、単独で添加しても2種以上添加しても
よく、特に限定されるものではない。本発明では、銅害
防止剤は0.1〜5重量部を配合すればよいが、0.5
〜3重量部を配合するほうがより好ましい。その理由
は、PVC絶縁電線等と混在した状態で使用しても優れ
た熱老化性能をより長く維持することができるからであ
るである。
【0022】更に必要に応じて加工助剤等を添加するこ
ともできる。また、本発明では、架橋を施さない。
【0023】上記構成を備えた請求項1に記載の難燃性
樹脂組成物は、プロピレン/エチレン−プロピレンブロ
ックコポリマー60〜97重量部と、反応性ポリマー3
〜40重量部とが合わせて100重量部配合されている
ため、優れた機械的強度(引張伸び、引張強度、耐摩耗
性)を示すとともに、反応性ポリマーが配合されたこと
で柔軟性が損なわれない。また、プロピレン/エチレン
−プロピレンブロックコポリマーのメルトフローレート
が適当値であるため、加工性にも優れる。更に、老化防
止剤及び銅害防止剤が適当量配合されているため、PV
C絶縁電線と混在させた状態で使用しても優れた熱老化
性能を維持することができる。また、難燃剤が適当量配
合されているため難燃性にも優れる。
【0024】請求項1に記載される場合に、請求項2に
記載されるように、前記反応性ポリマーは、変性スチレ
ン系エラストマー、酸変性エチレンαオレフィン共重合
体、酸変性エチレンプロピレンゴム又は酸変性ポリエチ
レンから選ばれる少なくともいずれかであることが望ま
しい。これらの反応性ポリマーによれば、柔軟性を損な
うことなく、機械的強度や耐熱性を向上させることがで
きるからである。
【0025】ここで、「変性スチレン系エラストマー」
としては、スチレンとブタジエン(又はスチレンとエチ
レン−プロピレン)を共重合させたブロックコポリマー
の二重結合を水素添加により飽和させ、カルボン酸無水
物(無水マレイン酸)により変性したスチレン系エラス
トマー、水素添加スチレンブタジエンラバーが好適なも
のとして挙げられる。「酸変性エチレンαオレフィン共
重合体」としては、無水カルボン酸により変性したエチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合
体が好適なものとして挙げられる。「酸変性エチレンプ
ロピレンゴム」としては、カルボン酸無水物(無水マレ
イン酸)により変性したエチレン−プロピレンゴムが好
適なものとして挙げられる。「酸変性ポリエチレン」と
しては、カルボン酸無水物(無水マレイン酸)により変
性した低密度ポリエチレン又は直鎖状低密度ポリエチレ
ンが好適なものとして挙げられる。
【0026】本発明の二つめに係るノンハロゲン絶縁電
線は、請求項3に記載されるように、軟銅線からなる撚
線の外周面を、請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成
物により被覆したことを要旨とするものである。
【0027】上記構成を備えた請求項3に記載のノンハ
ロゲン絶縁電線によれば、請求項1又は2に記載の難燃
性樹脂組成物を電線被覆材としたものであるから、優れ
た熱老化性能を維持することができる。
【0028】本発明の三つめに係るワイヤーハーネス
は、軟銅線からなる撚線の外周面をポリ塩化ビニル樹脂
により被覆したポリ塩化ビニル絶縁電線と、請求項3に
記載のノンハロゲン絶縁電線とを混在させてなる混在電
線束の外周面を、ポリ塩化ビニル樹脂からなるテープ状
・チューブ状又はシート状の保護材により被覆したこと
を要旨とするものである。
【0029】前記ポリ塩化ビニル絶縁電線の電線被覆材
に用いられるベースポリマーとしては、ポリ塩化ビニル
のほか、エチレン塩化ビニル共重合体、プロピレン塩化
ビニル共重合体等が好適なものとして挙げられる。これ
らのベースポリマーには、当該ポリ塩化ビニル樹脂に柔
軟性を付与し材料の加工性を改善したり、あるいは材料
コストを下げるために、当該ポリ塩化ビニル樹脂との混
合性も良く、耐水性や電気絶縁性等にも優れた可塑剤が
配合される。これに更に老化防止剤を添加してもよい。
この場合に添加する老化防止剤としては、請求項1又は
2に係る難燃性樹脂組成物に配合したものを用いること
ができる。
【0030】上記構成を備えた請求項4に記載のワイヤ
ーハーネスによれば、ノンハロゲン絶縁電線の電線被覆
材には老化防止剤及び銅害防止剤が配合されているか
ら、PVC絶縁電線と混在させた状態で使用しても可塑
剤の影響を回避しながら、優れた熱老化特性を長期間に
亘って維持することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好適な実施の形態
を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る
ノンハロゲン絶縁電線10のほか、PVC絶縁電線12
等の一般的な絶縁電線の外観形態を示したものである。
このノンハロゲン絶縁電線10は、軟銅線を7本撚り合
わせた軟銅撚線の導体14(断面積0.5mm)にノ
ンハロゲン難燃性樹脂組成物を0.28mm厚で被覆し
たものである。尚、一般的な自動車用電線は0.3mm
〜1.25mmのサイズ(断面積)で被覆厚は0.
16〜0.3mmのものが多く使用されている。
【0032】また、図2は、本発明の一実施形態に係る
ワイヤーハーネス16の外観形態を示したものであり、
「ノンハロゲン絶縁電線10とPVC絶縁電線12とを
混在させた混在電線束18」の周囲にPVC粘着剤付き
テープ20(単に「PVC保護材」ともいう)を巻き付
けることにより混在電線束18を被覆したワイヤーハー
ネス16に係るものである。
【0033】図3(a)〜(d)も同じく、本発明の一
実施形態に係るワイヤーハーネスの外観形態を示したも
のであり、(a)が混在電線束18をPVCチューブ2
2(これも単に「PVC保護材」ともいう)によって被
覆したワイヤーハーネス24を示したものであり、
(b)が(a)に示したもののPVCチューブ22の端
縁にPVC粘着剤付きテープ20を当該端縁と混在電線
束18との間の隙間をなくすように巻き付けて結束した
ワイヤーハーネス26を示したものであり、(c)がP
VCシート28(これも単に「PVC保護材」ともい
う)を混在電線束18の周囲に被覆し、更にその周囲を
PVC粘着剤付きテープ20で巻き付けて結束したワイ
ヤーハーネス30を示したものであり、(d)がPVC
シート28に予め粘着剤32を付与したものを混在電線
束18に被覆し、粘着剤32を付与した部分で結束した
ワイヤーハーネス34を示したものである。これらの図
に示した混在電線束はその電線総数が30本であるが、
混在比率(「PVC絶縁電線の本数:ノンハロゲン絶縁
電線の本数」)は任意である。
【0034】
【実施例】以下に本発明の好適な実施例を詳細に説明す
る。
【0035】一 初めに本実施例において用いた難燃性
樹脂組成物の配合樹脂材料のメーカー名、商品名、各種
特性等を表1にまとめて示す。そして、以下の説明にお
いては、表1の配合樹脂材料名を用いた場合には同表に
掲げた商品材料を意味するものとする。
【0036】
【表1】
【0037】二 難燃性樹脂組成物及びこれを用いたノ
ンハロゲン絶縁電線 難燃性樹脂組成物及びこれを用いたノンハロゲン絶縁電
線を作製したので、その組成及び作製方法について表2
から表4を参照して説明する。
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】まず、表2を参照して各実施例について説
明する。 (実施例1)ブロックコポリマーPP1(ポリプロピレ
ン含有量が50wt%以上であってエチレンプロピレン
含有量が10wt%以下であるプロピレン/エチレン−
プロピレンブロックコポリマーであって、MFRが0.
1〜5g/10分のもの)を60重量部とMAH−SE
BS(スチレンとブタジエンのブロック共重合体の二重
結合を水素添加により飽和させ無水マレイン酸により変
性したスチレン系エラストマー)を40重量部とを配合
したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウ
ムA(平均粒子径が1μmでアミノシランカップリング
剤により表面処理されたもの)を70重量部と、老化防
止剤(ヒンダードフェノール系のもの)を3重量部と、
金属不活性剤(銅害防止剤)を0.5重量部配合したも
のを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイ
ザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用
いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組
成物を得た。そして、これを電線被覆層(0.28mm
厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体
(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成するこ
とによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0042】(実施例2−1)ブロックコポリマーPP
1を97重量部とMAH−EPR(無水マレイン酸によ
り変性したエチレン−プロピレンゴム)を3重量部とを
配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネ
シウムAを90重量部と、老化防止剤を5重量部と、金
属不活性剤を1重量部配合したものを2軸混練機で混合
温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組
成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さ
に押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、
これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7
本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm
圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶
縁電線を得た。
【0043】(実施例2−2)実施例2−1におけるM
AH−EPRに代えてMAH−SEBSを用いた点以外
は、実施例2−1と同様にして、難燃性樹脂組成物とノ
ンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0044】(実施例3−1)ブロックコポリマーPP
1を80重量部とMAH−EVA(無水マレイン酸によ
り変性したエチレン−酢酸ビニル共重合体)を20重量
部とを配合したポリマー100重量部に対して、水酸化
マグネシウムB(平均粒子径が1μmで未処理のもの)
を30重量部と、老化防止剤を1重量部と、金属不活性
剤を0.5重量部配合したものを2軸混練機で混合温度
250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物
とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押
し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これ
を電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚
り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮
導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電
線を得た。
【0045】(実施例3−2)実施例3−1におけるM
AH−EVAに代えてMAH−SEBSを用いた点以外
は、実施例3−1と同様にして、難燃性樹脂組成物とノ
ンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0046】(実施例4)ブロックコポリマーPP1を
90重量部とMAH−SEBSを10重量部とを配合し
たポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウム
Bを200重量部と、老化防止剤を5重量部と、金属不
活性剤を0.6重量部配合したものを2軸混練機で混合
温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組
成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さ
に押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、
これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7
本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm
圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶
縁電線を得た。
【0047】(実施例5−1)ブロックコポリマーPP
1を80重量部とMAH−LDPE(無水マレイン酸に
より変性した低密度ポリエチレン)を20重量部とを配
合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシ
ウムAを70重量部と、老化防止剤を3重量部と、金属
不活性剤を1重量部配合したものを2軸混練機で混合温
度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成
物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに
押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、こ
れを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本
撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧
縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁
電線を得た。
【0048】(実施例5−2)実施例5−1におけるM
AH−LDPEに代えてMAH−SEBSを用いた点以
外は、実施例5−1と同様にして、難燃性樹脂組成物と
ノンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0049】次に、表3及び表4を参照して各比較例に
ついて説明する。 (比較例1−1)ブロックコポリマーPP1を99重量
部とMAH−EVAを1重量部とを配合したポリマー1
00重量部に対して、水酸化マグネシウムAを70重量
部と、老化防止剤を2重量部と、金属不活性剤を0.5
重量部配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で
混合してペレタイザにてペレット状の組成物とし、これ
を押し出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工
して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆
層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた
軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周
囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0050】(比較例1−2)比較例1−1におけるM
AH−EVAに代えてMAH−SEBSを用いた点以外
は、比較例1−1と同様にして、難燃性樹脂組成物とノ
ンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0051】(比較例2−1)ブロックコポリマーPP
1を50重量部とMAH−EPRを50重量部とを配合
したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウ
ムBを80重量部と、老化防止剤を3重量部と、金属不
活性剤を1重量部配合したものを2軸混練機で混合温度
250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成物
とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに押
し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、これ
を電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚
り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮
導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁電
線を得た。
【0052】(比較例2−2)比較例2−1におけるM
AH−EPRに代えてMAH−SEBSを用いた点以外
は、比較例2−1と同様にして、難燃性樹脂組成物とノ
ンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0053】(比較例3)ブロックコポリマーPP1を
70重量部とMAH−SEBSを30重量部とを配合し
たポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウム
Aを20重量部と、老化防止剤を1.5重量部と、金属
不活性剤を0.5重量部配合したものを2軸混練機で混
合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の
組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚
さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そし
て、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線
を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm
、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲ
ン絶縁電線を得た。
【0054】(比較例4−1)ブロックコポリマーPP
1を70重量部とMAH−EVAを30重量部とを配合
したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウ
ムBを250重量部と、老化防止剤を2重量部と、金属
不活性剤を1重量部配合したものを2軸混練機で混合温
度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組成
物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さに
押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、こ
れを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7本
撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧
縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶縁
電線を得た。
【0055】(比較例4−2)比較例4−1におけるM
AH−EVAに代えてMAH−SEBSを用いた点以外
は、比較例4−1と同様にして、難燃性樹脂組成物とノ
ンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0056】(比較例5)ブロックコポリマーPP1を
80重量部とSEBS(スチレンとブタジエンのブロッ
ク共重合体の二重結合を水素添加により飽和させたスチ
レン−ブタジエンブロックコポリマー(未変性のも
の))を20重量部とを配合したポリマー100重量部
に対して、水酸化マグネシウムAを90重量部と、老化
防止剤を5重量部と、金属不活性剤を0.5重量部配合
したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペ
レタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し
機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性
樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆層(0.2
8mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の
導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲に形成す
ることによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0057】(比較例6)ブロックコポリマーPP2
(MFRが20g/10分のもの)を90重量部とMA
H−SEBSを10重量部とを配合したポリマー100
重量部に対して、水酸化マグネシウムAを90重量部
と、老化防止剤を1重量部と、金属不活性剤を1重量部
配合したものを2軸混練機で混合温度250℃で混合し
てペレタイザにてペレット状の組成物とし、これを押し
出し機を用いて0.28mm厚さに押し出し加工して難
燃性樹脂組成物を得た。そして、これを電線被覆層
(0.28mm厚)として軟銅線を7本撚り合わせた軟
銅撚線の導体(断面積0.5mm、圧縮導体)の周囲
に形成することによりノンハロゲン絶縁電線を得た。
【0058】(比較例7−1)ランダムコポリマーPP
を80重量部とMAH−LDPEを20重量部とを配合
したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウ
ムAを70重量部と、老化防止剤を3重量部と、金属不
活性剤を0.5重量部配合したものを2軸混練機で混合
温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状の組
成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm厚さ
に押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そして、
これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線を7
本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm
圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲン絶
縁電線を得た。
【0059】(比較例7−2)比較例7−1におけるM
AH−LDPEに代えてMAH−SEBSを用いた点以
外は、比較例7−1と同様にして、難燃性樹脂組成物と
ノンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0060】(比較例8−1)ブロックコポリマーPP
1を80重量部とMAH−EVAを20重量部とを配合
したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウ
ムAを80重量部と、老化防止剤を0.1重量部と、金
属不活性剤を0.1重量部配合したものを2軸混練機で
混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット状
の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28mm
厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そし
て、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線
を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm
、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲ
ン絶縁電線を得た。
【0061】(比較例8−2)比較例8−1におけるM
AH−EVAに代えてMAH−SEBSを用いた点以外
は、比較例8−1と同様にして、難燃性樹脂組成物とノ
ンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0062】(比較例9)ブロックコポリマーPP1を
90重量部とMAH−SEBSを10重量部とを配合し
たポリマー100重量部に対して、水酸化マグネシウム
Aを100重量部と、老化防止剤を2重量部配合したも
のを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタイ
ザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を用
いて0.28mm厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組
成物を得た(金属不活性剤は配合していない)。そし
て、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅線
を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm
、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロゲ
ン絶縁電線を得た。
【0063】(比較例10−1)ブロックコポリマーP
P1を70重量部とMAH−LDPEを30重量部とを
配合したポリマー100重量部に対して、水酸化マグネ
シウムAを100重量部と、老化防止剤を12重量部
と、金属不活性剤を8重量部配合したものを2軸混練機
で混合温度250℃で混合してペレタイザにてペレット
状の組成物とし、これを押し出し機を用いて0.28m
m厚さに押し出し加工して難燃性樹脂組成物を得た。そ
して、これを電線被覆層(0.28mm厚)として軟銅
線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5m
、圧縮導体)の周囲に形成することによりノンハロ
ゲン絶縁電線を得た。
【0064】(比較例10−2)比較例10−1におけ
るMAH−LDPEに代えてMAH−SEBSを用いた
点以外は、比較例10−1と同様にして、難燃性樹脂組
成物とノンハロゲン絶縁電線とを得た。
【0065】三 ワイヤーハーネス 次に、上記のようにして作製したノンハロゲン絶縁電線
を用いて各実施例・各比較例毎にワイヤーハーネスを作
製した。このワイヤーハーネスは、ノンハロゲン絶縁電
線10本と、PVC絶縁電線20本とを混在させて混在
電線束とし、その周囲にPVC粘着剤付きテープを巻き
付けて作製したものである(図2参照)。ちなみに、P
VC絶縁電線は、表5に示したように、ポリ塩化ビニル
樹脂(重合=1300)100重量部に対して、可塑剤
としてDINP(ジイソノニルフタレート)40重量部
と、充填剤として炭酸カルシウム20重量部と、安定剤
として亜鉛・カルシウム系のもの5重量部とを配合した
ものを2軸混練機で混合温度250℃で混合してペレタ
イザにてペレット状の組成物とし、これを押し出し機を
用いて0.28mm厚さに押し出し加工したものを電線
被覆層として軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体
(断面積0.5mm、圧縮及び/又は丸形導体)の周
囲に形成することにより得た。
【0066】また、混在電線束に巻き付けたPVC粘着
剤付きテープは、表5に示したように、ポリ塩化ビニル
樹脂からなる基材の片側表面全体に、粘着剤からなる
0.02mm厚の粘着層を設けたものであり、トータル
の厚さは、0.13mmである。PVC粘着剤付きテー
プの基材としては、表5に示したように、ポリ塩化ビニ
ル樹脂(重合度P=1300)100重量部に対して、
可塑剤としてDOP(ジオクチルフタレート)60重量
部と、充填剤として炭酸カルシウム20重量部と、安定
剤として亜鉛・カルシウム系のもの5重量部とを配合し
たものを用い、基材の片側表面に付与される粘着剤とし
ては、スチレンブタジエンゴム(SBR)70重量部に
対して、NR(天然ゴム)30重量部と、亜鉛華20重
量部と、ロジン系樹脂80重量部とを配合したものを用
いている。
【0067】
【表5】
【0068】四 特性評価試験の方法 各実施例及び各比較例の特性評価は、引張伸び(%)、
引張強度(MPa)、難燃性、耐摩耗性(回数)、耐熱
性A、耐熱性B、柔軟性及び加工性を以下の試験方法に
よって測定することにより行った。
【0069】(引張伸び及び引張強度)JASO D6
11−94に準拠して行った。すなわち、ノンハロゲン
絶縁電線を150mmの長さに切り出し、電気導体を取
り除いて難燃性樹脂組成物のみの管状試験片とした。そ
の中央部に50mmの間隔で標線を印した。そして、2
3±5℃の室温下で、試験片の両端を引張試験機のチャ
ックに取り付けた後、引張り速度200mm/分で引張
り、試験片の切断時の荷重及び標線間の距離を測定し
た。引張伸びについては、125%以上のものを、引張
強さについては、15.7MPa以上のものを合格とし
た。
【0070】(難燃性)JASO D611−94に準
拠して行った。すなわち、ノンハロゲン絶縁電線を30
0mmの長さに切り出して試験片とした。次に、各試験
片を鉄型試験箱に入れて水平に支持し、口径10mmの
ブンゼンバーナーを用いて、還元炎の先端を試験片中央
部の下側から30秒以内で燃焼するまで当て、炎を静か
に取り去った後の残炎時間を測定した。この残炎時間が
15秒以内を合格とし、15秒を超えるものを不合格と
した。
【0071】(耐摩耗性)JASO D611−94に
準拠して、ブレード往復法によって測定した。すなわ
ち、ノンハロゲン絶縁電線を750mmの長さに切り出
して試験片とした。25℃の室温下で、台上に固定した
試験片の電線被覆材表面を軸方向に10mmの長さに亘
って、ブレードを往復して、電線被覆材を摩耗させ、ブ
レードを荷重7Nで、毎分50回の速度で往復させたと
きの電線被覆材の摩耗により、ブレードが電気導体に接
触するまでの往復回数を測定した。次いで、試験片を1
00mm移動させて、時計方向に90度回転させ、上記
の測定を繰り返した。この測定を同一試験片について合
計3回行い、最低値が150回以上を合格とした。
【0072】(耐熱性A)ノンハロゲン絶縁電線1本を
150℃×72h老化後、自己径巻き付けにより電線被
覆材に亀裂が発生しないものを合格とした。
【0073】(耐熱性B)ワイヤーハーネス、すなわ
ち、上述したノンハロゲン絶縁電線10本とPVC絶縁
電線20本とを混在させた混在電線束の周囲をPVC粘
着剤付きテープで巻き付けたものを150℃×72h老
化後、自己径巻き付けにより電線被覆材に亀裂が発生し
ないものを合格とした。
【0074】(柔軟性)電線折曲時に手感触により判断
した。
【0075】(加工性)電線端末剥離時、ヒゲの形成の
有無により判断した。
【0076】五 特性評価試験の結果 次に、特性評価試験の結果について合格ラインを併せて
記載した表6及び表7を参照して説明する。尚、一部の
配合成分のみが異なる実施例又は比較例、例えば、実施
例2−1、2−2等を総称する場合には、単に、実施例
2等として説明する。表6に示したように、本実施例品
は、いずれの試験項目も良い結果が得られたため、総合
評価も良好(○)となった。一方、比較例品は、試験項
目によって良好であったり不良であったりしたため、総
合評価は不良(×)となった。以下にその詳細について
考察を交えて説明する。
【0077】
【表6】
【0078】
【表7】
【0079】実施例品1から5が引張伸び、引張強度、
耐摩耗性及び柔軟性について良好な試験結果を示したの
は、ブロックコポリマーPP1を60〜97重量部と、
反応性ポリマー3〜40重量部とを合計して100重量
部になるように配合したためと考えられる。ブロックコ
ポリマーPP1の上限配合量を97重量部としたのは、
実施例2の配合量に基づいたものであり、これを上回る
と、比較例1(その配合量を99重量部としたもの)の
ように、柔軟性が損なわれ好ましくないからである。ま
た、ブロックコポリマーPP1の下限配合量を60重量
部としたのは、実施例1の配合量に基づいたものであ
り、これを下回ると、比較例2(その配合量を50重量
部としたもの)のように引張伸び及び耐摩耗性が損なわ
れ好ましくないからである。従って、ブロックコポリマ
ーPP1に反応性ポリマーを適量配合すれば、柔軟性が
損なわれず、良好な引張伸び、引張強度及び耐摩耗性が
維持されることが判った。次に、ブロックコポリマーP
P1のより好ましい配合量について述べる。比較例品
3、8及び9(ベースポリマーとしてブロックコポリマ
ーPP1を用いており、反応性ポリマーと合わせて10
0重量部としたもので、他の配合成分を極端に過剰又は
過少としたもの以外の比較例品)は、引張伸び、引張強
度、耐摩耗性及び柔軟性について良好な試験結果を示し
ている。そこで、比較例品3、8及び9のブロックコポ
リマーPP1の配合量をみてみると、それぞれ、70重
量部、80重量部、90重量部となっている。そこで、
本実施例1から5のブロックコポリマーPP1の配合量
である60〜97重量部と、比較例3、8及び9のブロ
ックコポリマーPP1の配合量である70〜90重量部
との重複部分をとれば、ブロックコポリマーPP1の配
合量のより好ましい範囲を70〜90重量部に限定する
ことができる。ちなみに、反応性ポリマーの配合量のよ
り好ましい範囲は、10〜30重量部となる。
【0080】実施例1から5が難燃性について良好な試
験結果を示したのは、ポリマー100重量部(ブロック
コポリマーPP1と反応性ポリマーとを合計して100
重量部としたもの)に対して難燃剤を30〜200重量
部配合したためと考えられる。難燃剤の上限配合量を2
00重量部としたのは、実施例4の配合量に基づいたも
のであり、これを上回ると、比較例4(その配合量を2
50重量部としたもの)のように、難燃性以外の特性
(引張伸び、耐摩耗性及び柔軟性)が損なわれ好ましく
ないからである。また、難燃剤の下限配合量を30重量
部としたのは、実施例3の配合量に基づいたものであ
り、これを下回ると、比較例3(その配合量を20重量
部としたもの)のように難燃性そのものが損なわれ好ま
しくないからである。
【0081】実施例1から5において、ベースポリマー
と合わせて100重量部となるように配合される配合成
分として反応性ポリマーを採用したのは、例えば、比較
例5に示したように、未変性ポリマーを用いると、引張
伸び、引張強度及び柔軟性は良好でも耐摩耗性が不合格
となるからである。
【0082】実施例1から5において、ベースポリマー
としてMFRが0.7g/10minのブロックコポリ
マーPP1を用いたのは、比較例6に示したようにMF
Rが20g/10minという比較的高い値をとるブロ
ックコポリマーPP2を用いると、耐摩耗性並びに耐熱
性A及びBが不合格となるからである。また、ブロック
コポリマーPP1としたのは、MFRが同じでもランダ
ムコポリマーPPでは、比較例7に示したように耐摩耗
性が不合格となるからである。
【0083】実施例1から5において、老化防止剤及び
金属不活性剤を適当量配合したのは、老化防止剤が少な
すぎると、比較例8に示したように耐熱性A及びBが損
なわれるし、金属不活性剤を配合しないと、比較例9に
示したように耐熱性Bが損なわれるからである。適当量
の老化防止剤及び金属不活性剤を配合すると耐熱性A及
びBが良好となることは、耐熱性A及びBについて合格
した比較例1から5、7からも導かれる(比較例6を除
いているのは、比較例6は、ベースポリマーとしてブロ
ックコポリマーPP2を用いると、耐熱性が損なわれる
例を示したものだからである。) 老化防止剤の配合量は、実施例1から5及び比較例1か
ら5、7に基づけば、1〜5重量部が適当量であるとい
えるが、比較例10に示したように、老化防止剤の配合
量を12重量部としても、耐熱性A及びBは合格するた
め(引張伸び等の他の特性は損なわれるが)、老化防止
剤の配合量は、10重量部程度までは増やしても良いと
いえる。比較例10−1、10−2では、不合格と判断
された各特性値と合格値とを比較するとあまり差がない
からである。従って、老化防止剤の配合量は、1〜10
重量部が好ましいといえ、より好ましくは、2〜8重量
部である。また、金属不活性剤の配合量は、実施例1か
ら5及び比較例1から5、7に基づけば、0.5〜1重
量部が適当量であるといえるが、少しでも配合しておけ
ば、比較例8と比較例9との比較から、例えば、耐熱性
Aの改善には効果的であるといえる。また、金属不活性
剤も、比較例10に示したようにその配合量を多め(8
重量部)にしても、耐熱性A及びBは合格するため(引
張伸び等の他の特性は損なわれるが)、金属不活性剤の
配合量は、5重量部程度までは増やしても良いといえ
る。比較例10−1、10−2では、不合格と判断され
た各特性値と合格値とを比較するとあまり差がないから
である。従って、金属不活性剤の配合量は、0.1〜5
重量部が好ましいといえ、より好ましくは、0.5〜3
重量部である。
【0084】以上、本発明の一実施の形態及び実施例に
ついて説明したが、本発明は上記した一実施の形態や実
施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸
脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、上記
各種の実施例では、配合成分としてヒンダードフェノー
ル系の老化防止剤や銅害防止剤を用いたが、このほかに
も、加工助剤(滑剤、ワックス)、着色剤、難燃助剤
(硼酸亜鉛、シリコン系難燃剤)等を配合しても良い。
【0085】要するに本発明の趣旨は、ポリプロピレン
系のベースポリマーに反応性ポリマーを配合したものに
対して、難燃剤、老化防止剤及び銅害防止剤を配合する
ことにより、ノンハロゲン絶縁電線そのものの各種特性
の維持向上を図るとともに、PVC絶縁電線と混在させ
て使用される状態においても、ノンハロゲン絶縁電線と
PVC絶縁電線及び/又はPVC保護材との間の悪影響
を回避しながら、ワイヤーハーネスとしての電線品質の
安定及び電線寿命の延長による恒久的使用を達成するこ
とにある。
【0086】
【発明の効果】請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成
物は、プロピレン/エチレン−プロピレンブロックコポ
リマー60〜97重量部と反応性ポリマー3〜40重量
部とが合わせて100重量部になるように配合されてい
るため、柔軟性・加工性を損なうことなく、機械的強度
や耐熱性を向上させるという効果がある。また、適当量
の老化防止剤及び銅害防止剤が配合されているものであ
るから、優れた熱老化性能を維持することができるとい
う効果がある。
【0087】請求項3に記載のノンハロゲン絶縁電線
は、軟銅線からなる撚線の外周面を、請求項1又は2に
記載の難燃性樹脂組成物により被覆したものであるか
ら、柔軟性・加工性を損なうことなく、機械的強度や耐
熱性を向上させるという効果がある。また、当該難燃性
樹脂組成物には、適当量の老化防止剤及び銅害防止剤が
配合されているものであるから、ノンハロゲン絶縁電線
は、優れた熱老化性能を維持することができるという効
果がある。
【0088】請求項4に記載のワイヤーハーネスは、請
求項3に記載のノンハロゲン絶縁電線、すなわち、その
電線被覆材に老化防止剤及び銅害防止剤が配合されたノ
ンハロゲン絶縁電線とポリ塩化ビニル絶縁電線とを混在
させてなるものであるから、ポリ塩化ビニル樹脂に含有
されている可塑剤の影響を回避しつつ、優れた熱老化性
能を維持することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るノンハロゲン絶縁電
線、そのほか、一般的に使用されているPVC絶縁電線
の外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネスの
外観斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るワイヤーハーネスの
外観斜視図である。
【符号の説明】
10 ノンハロゲン絶縁電線 12 PVC絶縁電線 14 導体 16、24、26、30、34 ワイヤーハーネス 18 混在電線束 20 PVC粘着剤付きテープ 22 PVCチューブ 28 PVCシート 32 粘着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 3/44 H01B 3/44 G 7/00 301 7/00 301 7/295 C08L 101:08 //(C08L 53/00 H01B 7/34 B 101:08) (72)発明者 藤本 浩司 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電 装株式会社内 Fターム(参考) 4J002 AC08X AC11X BC05X BP01X BP02W DE076 DE086 DE146 EQ028 EU168 EU178 EU188 FB096 FD037 FD136 FD208 GQ01 5G305 AA02 AA14 AB24 AB25 AB35 BA15 BA22 CA01 CA52 CA55 CC03 CD09 CD13 5G309 AA04 5G315 CA03 CB02 CC08 CD03 CD14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン含有量が50wt%以上
    であってエチレンプロピレン含有量が10wt%以下で
    あるプロピレン/エチレン−プロピレンブロックコポリ
    マーであって、メルトフローレートが0.1〜5g/1
    0分であるプロピレン/エチレン−プロピレンブロック
    コポリマー60〜97重量部と、カルボン酸無水物によ
    り変性された反応性ポリマー3〜40重量部とを合わせ
    て100重量部になるように配合したポリマー100重
    量部に対して、 金属水酸化物30〜200重量部と、老化防止剤1〜1
    0重量部と、銅害防止剤0.1〜5重量部とを配合して
    なることを特徴とする難燃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記反応性ポリマーは、変性スチレン系
    エラストマー、酸変性エチレンαオレフィン共重合体、
    酸変性エチレンプロピレンゴム又は酸変性ポリエチレン
    から選ばれる少なくともいずれかであることを特徴とす
    る請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 軟銅線からなる撚線の外周面を、請求項
    1又は2に記載の難燃性樹脂組成物により被覆したノン
    ハロゲン絶縁電線。
  4. 【請求項4】 軟銅線からなる撚線の外周面をポリ塩化
    ビニル樹脂により被覆したポリ塩化ビニル絶縁電線と、
    請求項3に記載のノンハロゲン絶縁電線とを混在させて
    なる混在電線束の外周面を、ポリ塩化ビニル樹脂からな
    るテープ状・チューブ状又はシート状の保護材により被
    覆したワイヤーハーネス。
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