JP2003226667A - (メタ)アクリル酸類製造時の副生物の分解方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸類製造時の副生物の分解方法

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JP2003226667A JP2002341090A JP2002341090A JP2003226667A JP 2003226667 A JP2003226667 A JP 2003226667A JP 2002341090 A JP2002341090 A JP 2002341090A JP 2002341090 A JP2002341090 A JP 2002341090A JP 2003226667 A JP2003226667 A JP 2003226667A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 (メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル
酸エステルの製造工程で副生するミカエル付加反応生成
物を、酸を触媒として分解を行い、(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリル酸エステルおよびアルコールを回
収する方法において、高い回収率を得るような分解反応
条件にしても、プロセス上問題となるエーテル類の副生
が抑制でき、かつ両工程でのミカエル付加物を同時に処
理することができる方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸製造時の副生物と、
(メタ)アクリル酸エステル製造時の副生物との混合物
を酸触媒の存在下で分解する方法において、該酸触媒を
該混合物に対し0.1〜1.0重量%添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(メタ)アクリル
酸製造時の副生物と(メタ)アクリル酸エステル製造時
の副生物とを分解して(メタ)アクリル酸、(メタ)ア
クリル酸エステル及びアルコール等を回収するための
(メタ)アクリル酸類製造時の副生物の分解方法に関す
る。
【0002】なお、本明細書において、(メタ)アクリ
ル酸は、アクリル酸とメタクリル酸との総称であり、そ
のいずれか一方でもよく双方でもよい。また(メタ)ア
クリル酸類とは、これらの酸及びこれらの酸とアルコー
ルとから得られる(メタ)アクリル酸エステルを総称す
るものであり、そのうち少なくとも一種を含むものを指
す。
【0003】
【従来の技術】周知の通り、アクリル酸を生成させる反
応として、プロピレンの気相酸化法がある。このプロピ
レンを酸化してアクリル酸を得る方法には、アクロレイ
ンまでの酸化と次の段階のアクリル酸までの酸化の条件
が異なるため、それぞれを別の反応器で行う二段酸化プ
ロセスと、一段酸化で直接アクリル酸まで酸化するプロ
セスとがある。
【0004】図1は二段酸化によりアクリル酸を生成さ
せる。更に、アルコールとの反応によりアクリル酸エス
テルを生成させる工程図の一例であり、プロピレン、水
蒸気及び空気がモリブデン系触媒等が充填された第一反
応器及び第二反応器を経て二段酸化されてアクリル酸含
有ガスとなる。このアクリル酸含有ガスを凝縮塔にて水
と接触させてアクリル酸水溶液とし、これに適当な抽出
溶剤を加えて抽出塔にて抽出し、溶剤分離塔にて該抽出
溶剤を分離する。次いで、酢酸分離塔にて酢酸を分離し
て粗アクリル酸とし、この粗アクリル酸から精留塔にて
副生物を分離することによりアクリル酸精製物が得られ
る。また、このアクリル酸(精製物)がエステル化反応
塔にてエステル化反応した後、抽出塔及び軽質分離塔を
経て粗アクリル酸エステルとされ、この粗アクリル酸エ
ステルが精留塔にて副生物(高沸点物)が分離されてア
クリル酸エステル精製物となる。
【0005】なお、アクリル酸エステルの種類によって
は図2のような工程を経る場合もある。この場合、副生
物はアクリル分離塔の缶出液として得られる。
【0006】図2のアクリル酸エステル製造プロセスに
おいては、アクリル酸、アルコール、回収アクリル酸、
回収アルコールをそれぞれエステル化反応器に供給す
る。このエステル化反応器には強酸性イオン交換樹脂な
どの触媒が充填されている。この反応器から取り出され
た生成エステル、未反応アクリル酸、未反応アルコール
及び生成水等からなるエステル化反応混合物はアクリル
酸分離塔に供給される。
【0007】このアクリル酸分離塔の塔底から未反応ア
クリル酸を含む塔底液を抜き出し、エステル化反応器へ
循環させる。該塔底液の一部は重質分分離塔へ供給し、
重質分を塔底から分離し、これを高沸分解反応器(図示
せず)に供給し、分解する。分解により生じた有価物を
含む分解生成物はプロセスに循環される。循環されるプ
ロセス内の場所は、プロセス条件によって異なる。重合
物などの高沸点不純物は高沸分解反応器から系外へ除去
する。
【0008】このアクリル酸分離塔の塔頂からは、アク
リル酸エステル、未反応アルコール及び生成水が留出す
る。流出物の一部は還流液としてアクリル酸分離塔に循
環され、残りは抽出塔に供給される。
【0009】この抽出塔にはアルコール抽出のための水
が供給される。塔底から流出するアルコールを含む水は
アルコール回収塔に供給される。蒸留されたアルコール
はエステル化反応器に循環される。
【0010】抽出塔の塔頂から流出した粗アクリル酸エ
ステルは軽沸分離塔Rへ供給され、その塔頂から軽沸物
が抜き出され、プロセス内へ循環される。循環されるプ
ロセス内の場所は、プロセス条件によって異なる。軽沸
物を除去された粗アクリル酸エステルはアクリル酸エス
テル製品精製塔へ供給され、塔頂より高純度アクリル酸
エステルが得られる。塔底液はアクリル酸を多く含むの
で、プロセス内へ循環される。循環されるプロセス内の
場所はプロセス条件によって異なる。
【0011】なお、近年では、上記のアクリル酸水溶液
からのアクリル酸の回収を、抽出溶剤を用いて行う溶剤
抽出法の代りに、水と共沸溶剤を用いて蒸留し、共沸分
離塔の塔頂からは水と共沸溶剤との共沸混合物を留出さ
せ、塔底からアクリル酸を回収する共沸分離法も行われ
ている。
【0012】メタクリル酸及びメタクリル酸エステルの
場合は、プロピレンの代りにイソブチレンもしくはt−
ブチルアルコールを用い、同様の酸化プロセス及びその
後のエステル化プロセスを経てメタクリル酸精製物及び
メタクリル酸エステル精製物が得られる。
【0013】なお、(メタ)アクリル酸エステル(アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル)を生成させる
方法としては、低級アルコールの(メタ)アクリル酸エ
ステルと高級アルコールとを酸等を触媒としてトランス
エステル化反応させ、高級アルコールの(メタ)アクリ
ル酸エステルを製造する方法も行われている。このトラ
ンスエステル化反応で得られた粗(メタ)アクリル酸エ
ステルは、触媒分離、濃縮、精留等の工程を経て精製
(メタ)アクリル酸エステルとされる。
【0014】上記の粗アクリル酸、粗メタクリル酸、粗
アクリル酸エステル、粗メタクリル酸エステルを蒸留精
製して分離された留分中には、ミカエル付加物などの有
用な副生物が含まれているので、これを分解して(メ
タ)アクリル酸やそのエステル、原料アルコール等を回
収することが行われている。
【0015】アクリル酸又はアクリル酸エステルのミカ
エル付加物の分解方法としては、アクリル酸の製造プロ
セスにおいては触媒を用いない熱分解方法が一般的に採
用されるが(特開平11−012222号公報)、アク
リル酸エステルの製造プロセスにおいては、ルイス酸も
しくはルイス塩基の存在下に加熱して分解する方法が採
用されている(特開昭49−055614号公報、特開
平09−110791号公報)。また、アクリル酸の製
造プロセスとアクリル酸エステルの製造プロセスの両製
造プロセスでのミカエル付加物を併せて熱分解する方法
として、無触媒での熱分解による方法(特開平8−22
5486号公報)と、酸触媒を用いる分解方法(特開平
9−183752号公報)とが公知である。
【0016】
【特許文献1】特開平11−012222号公報
【特許文献2】特開昭49−055614号公報
【特許文献3】特開平09−110791号公報
【特許文献4】特開平8−225486号公報
【特許文献5】特開平9−183752号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】(メタ)アクリル酸エ
ステルの製造工程で副生するミカエル付加反応生成物
を、ルイス酸やルイス塩基を触媒として分解反応を行
い、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル
およびアルコールを回収する方法にあっては、これら
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、ア
ルコールの高い回収率を得るような分解反応条件を採用
すると、エーテル類の副生量が極端に増加し、製品を汚
染したり、真空系の反応器や蒸留塔での適正操作を妨害
するなどの問題があった。
【0018】また、(メタ)アクリル酸の製造工程で副
生するミカエル付加反応生成物を、無触媒で熱分解反応
してアクリル酸を回収する方法にあっては、高温での操
作が必要である;反応容器として高級材質のものが必要
となる;分解残渣の流動性が悪く、運転の変動により閉
塞トラブルなどが発生する;などの問題があった。
【0019】エーテル類の副生の問題点について、アク
リル酸メチルエステル製造プロセスおよびアクリル酸n
−ブチルエステル製造プロセスを例にとって詳述する。
【0020】アクリル酸メチルエステル製造時のミカエ
ル付加物の分解工程では、メチルアルコール由来のジメ
チルエーテルが副生する。この副生ジメチルエーテル
は、標準沸点が248.3Kと極めて低いため、分解反
応器自身や回収先の蒸留塔などで凝縮しにくいため、副
生量が増大すると真空系の制御を妨害するという弊害を
もたらす。
【0021】アクリル酸n−ブチルエステル製造時のミ
カエル付加物の分解工程では、n−ブチルアルコール由
来のジ−n−ブチルエーテルが副生する。このジ−n−
ブチルエーテルを含む留分を反応系や精製系に回収した
場合、ジ−n−ブチルエーテルの標準沸点は 413.
4Kであり、製品アクリル酸n−ブチルの標準沸点であ
る420Kと極めて近接しているため、製品を汚染する
という重大な問題が生じる。
【0022】本発明は、上記従来の問題点を解決し、
(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸エステル
の製造工程で副生するミカエル付加反応生成物等の副生
物を、酸を触媒として分解を行い、(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリル酸エステルおよびアルコールを回
収する方法において、高い回収率を得るような分解反応
条件にしても、プロセス上問題となるエーテル類の副生
が抑制でき、かつ両工程からのミカエル付加物を同時に
処理することができる方法を提供することを目的とす
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の(メタ)アクリ
ル酸類製造時の副生物の分解方法は、(メタ)アクリル
酸製造時の副生物と、(メタ)アクリル酸エステル製造
時の副生物との混合物を酸触媒の存在下で分解する方法
であって、該酸触媒を該混合物に対し0.1〜1.0重
量%添加することを特徴とするものである。
【0024】アクリル酸エステルの製造工程で副生する
ミカエル付加物の分解工程において、従来は、回収率を
上げるために、多量の酸触媒を使用していた。しかし、
多量の触媒を使用した場合には、アルコールの脱水2量
化反応等によってエーテルが副生し、ここで生成するエ
ーテルは上述の通り、真空系の制御を妨害したり、製品
を汚染する恐れがあるという弊害があった。
【0025】本発明者の研究の結果、むしろ、酸触媒の
使用量を少なくすることが、エーテルの生成を抑え、生
産性も向上することが見出された。
【0026】本発明では、(メタ)アクリル酸の製造工
程で副生するミカエル付加物と(メタ)アクリル酸エス
テルの製造工程で副生するミカエル付加物とを一括して
分解することにより、ミカエル付加物の分解を効率良く
行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をさらに詳しく説
明する。なお、以下において、(メタ)アクロレインは
アクロレイン、メタアクロレインの一方又は双方を示
す。
【0028】本発明の(メタ)アクリル酸エステルとし
ては、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n
−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)
アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸メトキシ
エチル等の原料アルコールとして枝分かれのないアルコ
ールから製造される(メタ)アクリル酸エステルが好ま
しい。中でも(メタ)アクリル酸n−ブチルが最も好ま
しい。
【0029】ミカエル付加物は、(メタ)アクリル酸お
よび(メタ)アクリル酸エステルを製造する場合に、反
応工程や精製工程で生成する副生物であり、これらの製
造過程で存在する(メタ)アクリロイル基を持つ化合物
の、(メタ)アクリロイル基のα位もしくはβ位に(メ
タ)アクリル酸、または酢酸、またはアルコール、また
は水がミカエル付加した化合物である。製造過程で存在
する(メタ)アクリロイル基を持つ化合物には、(メ
タ)アクロレイン、(メタ)アクリル酸およびその(メ
タ)アクリル酸に(メタ)アクリル酸がミカエル付加し
たβ-アクリロキシプロピオン酸又はβ−メタクリロキ
シイソ酪酸(以下、両者を併せてダイマー)、さらにこ
のダイマーに(メタ)アクリル酸がミカエル付加した
(メタ)アクリル酸3量体(以下、トリマー)、(メ
タ)アクリル酸4量体(以下、テトラマー)等のカルボ
ン酸、および、それらの(メタ)アクリロイル基を有す
るカルボン酸がアルコールでエステル化された対応する
(メタ)アクリル酸エステルがある。また、同様に(メ
タ)アクロレインに(メタ)アクリル酸がミカエル付加
したものも含まれる。本発明のミカエル付加物として具
体的には、β−アクリロキシプロピオン酸又はβ−メタ
クリロキシイソ酪酸およびそのエステルおよびアルデヒ
ド体(β−アクリロキシプロパナール又はβ−メタクリ
ロキシイソブタナール)、β−アルコキシプロピオン酸
およびそのエステル、β−ヒドロキシプロピオン酸もし
くはβ−ヒドロキシイソ酪酸およびそれらのエステルお
よびアルデヒド体、さらにはダイマー、トリマー、テト
ラマー等、およびそれらのエステル、およびそれらのβ
−アクリロキシ体、β−アセトキシ体、β−アルコキシ
体、β−ヒドロキシ体などがある。
【0030】本発明の(メタ)アクリル酸は、好ましく
はプロパン、プロピレン、アクロレイン、イソブチレ
ン、t−ブチルアルコール等の接触気相酸化反応で得ら
れるものであり、ガス状酸化反応生成物を急冷、水でク
エンチ後、水と(メタ)アクリル酸との分離を、共沸溶
媒を用いる共沸蒸留法、または溶媒を用いる抽出法で行
い、さらに酢酸などの低沸点化合物を分離した後、ミカ
エル付加物などの重質分と分離して高純度(メタ)アク
リル酸が製造される。なお、水と酢酸を同時に共沸剤を
用いて分離してもよい。上記のミカエル付加物は重質分
に濃縮される。
【0031】本発明において、(メタ)アクリル酸エス
テルを製造する方法としては、(メタ)アクリル酸にア
ルコールをエステル化反応させる方法でもよく、低級ア
ルコールのアクリル酸エステルと高級アルコールをトラ
ンスエステル化反応させ、高級アルコールのアクリル酸
エステルを製造する方法でもよい。また、製造プロセス
としては回分式、連続式いずれも可能である。これらの
エステル化、トランスエステル化の触媒としては酸触媒
が一般的に使用される。
【0032】(メタ)アクリル酸エステル製造プロセス
は、好ましくは、反応工程と、この反応工程で得られた
粗アクリル酸エステル液を触媒分離、濃縮・精製等を行
う為の洗浄、抽出、蒸発、蒸留等を行う精製工程よりな
る。反応工程での(メタ)アクリル酸または(メタ)ア
クリル酸エステルとアルコールの原料モル比、反応に用
いる触媒種および量、反応方式、反応条件等は用いるア
ルコールの原料種によって適宜選定される。エステル化
反応工程で主として副生するミカエル付加物は、有効成
分を回収する蒸留塔の塔底に重質分として濃縮される。
【0033】本発明において、ミカエル付加物の分解反
応を実施する反応プロセスには、連続式、回分式、半回
分式あるいは間歇抜き出し方式等いかなる方式も採用さ
れ得るが、連続式が好ましい。反応器の形式にも特に制
限はなく、流通式管式反応器、薄膜流下型反応器、完全
混合槽型攪拌槽反応器、循環型完全混合槽反応器等のい
ずれの形式も採用できる。分解反応生成物中に含まれる
有用成分を反応中に蒸発または蒸留で取得する方法、ま
たは分解反応後、蒸発ないしは蒸留で取得する方法のい
ずれも採用できるが、高回収率を得るには前者の反応蒸
留方式の方が好ましい。
【0034】反応蒸留方式を採用した場合の反応圧力
は、後述する反応温度に大きく依存し、分解反応で生成
した、および分解反応原料中に含まれるアクリル酸、ア
クリル酸エステル、アルコール等の有用成分の大半が蒸
発するような圧力が採用される。
【0035】触媒としては、硫酸、燐酸などの無機酸、
メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの有機
酸などから選択されるが、有機酸が好ましい。
【0036】本発明では、酸触媒の濃度は、仕込み液基
準で 0.1〜1.0重量%、好ましくは0.2〜0.
8重量%である。
【0037】分解反応温度は120〜200℃が好まし
い。抜き出し液基準の液滞留時間は0.5〜50時間特
に2〜20時間が好ましい。なお、分解反応を連続反応
で行う場合、反応時間は抜き出し液で換算した液滞留時
間を反応時間とみなすことができる。例えば、反応器内
の液容量が500L、抜き出し液量が100L/Hの場
合、滞留時間は5時間となる。
【0038】なお、従来は、通常の分解反応条件とし
て、p−トルエンスルホン酸濃度が、仕込み液基準で5
〜15重量%、分解反応温度が180〜230℃、反応
時間は0.1〜4.0時間の条件が採用されていた。本
発明者らは、エーテルの副生反応およびミカエル付加体
類の分解反応を多面的に解析し、エーテル体の副生を抑
制するためには、触媒としての酸を低濃度とし、かつ、
比較的低い分解温度とするのが好適であることを見出し
た。また、(メタ)アクリル酸製造工程のミカエル付加
物を同時処理することで、特開平9−183752号、
同9−183753号に記載があるように、アクリル酸
およびそのオリゴマーの存在はエーテルの副生を減少さ
せるという効果も期待できる。さらに、(メタ)アクリ
ル酸のミカエル付加物を同時に一括処理することで、単
位時間当たりの処理量が増加し配管内での流速を大きく
でき、特に粘度が高い残渣の抜き出しが容易になる利点
もある。
【0039】本発明の分解反応条件を採用するとミカエ
ル付加体の分解反応の進行がやや遅くなるが、反応時間
をある程度長くとれば、十分高い回収率が得られる。
【0040】分解反応で得られる、(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリル酸エステル、アルコールに富む留
出分は、アクリル酸エステルの製造工程に全量回収され
る。回収先は特に限定されないが、軽質分をわずかに含
むため、軽質分を分離する工程以前に回収することが好
ましい。本発明の大きな利点の一つは、このように(メ
タ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルの両製造
工程から副生物として得られる重質物の処理を一括して
できること、さらに有価物の回収先は(メタ)アクリル
酸エステルの製造工程のみで可能なことから、プロセス
が簡素化され、建設費、運転人員、用役の削減などの効
率化、コストの削減に多大な寄与をなすことである。
【0041】
【実施例】以下に、本発明について、実施例、参考例お
よび比較例を挙げて詳細に説明する。
【0042】実施例1 アクリル酸n−ブチルエステル製造工程の精留塔塔底液
と、アクリル酸製造工程の重質分の分離のための精留塔
塔底液とを分解反応に供した。
【0043】アクリル酸n−ブチルエステルの精留塔塔
底液の組成は、アクリル酸n−ブチル16重量%、β−
n−ブトキシプロピオン酸n−ブチル59重量%、β−
アクリロキシプロピオン酸n−ブチル4重量%、β―ヒ
ドロキシプロピオン酸n−ブチル2重量%、その他重質
物19重量%で、290g/hで分解反応器に供給し
た。
【0044】アクリル酸の重質分分離のための精留塔塔
底液の組成は、アクリル酸21重量%、β−アクリロキ
シプロピオン酸51重量%、その他重質物28重量%
で、分解反応器に290g/hで同時に供給した。
【0045】分解反応器は、内径200mm、長さ40
0mm、材質はハステロイCであり、上部に内径30m
m、長さ1000mmでコイルパックを500mm充填
した蒸留塔、および付属のコンデンサー、真空系を設置
した。分解反応器は外部ヒーターにより反応温度を制御
し、液滞留時間は分解反応器内の液面で制御した。
【0046】分解反応触媒として、p−トルエンスルホ
ン酸を2.9g/h(供給液に対し0.5重量%)で供
給し、反応圧力47kPa、分解温度160℃、滞留時
間10時間で分解反応を実施した。
【0047】塔底の抜き出し残渣の組成をガスクロマト
グラフィーで分析した結果、アクリル酸8.4重量%、
n−ブチルアルコール1.0重量%、アクリル酸n−ブ
チル5.1重量%、β−n−ブトキシプロピオン酸n−
ブチル18.3重量%、β−アクリロキシプロピオン酸
n−ブチル1.3重量%、β−ヒドロキシプロピオン酸
n−ブチル0.7重量%、β−アクリロキシプロピオン
酸11.7重量%、p−トルエンスルホン酸1.4重量
%、その他重質物52.1重量%であった。199g/
hにてこの反応残渣物が得られた。
【0048】塔頂からは383g/hにて、水0.13
重量%、アクリル酸46.2重量%、アクリル酸n−ブ
チル33.2重量%、n−ブタノール13.0重量%、
その他7.3重量%の留分が回収され、ジ−n−ブチル
エーテルは0.15重量%含有されていた。
【0049】参考例1 実施例1と全く同一装置を用いて、アクリル酸n−ブチ
ルエステルの精留塔塔底液のみの分解反応実験を行っ
た。原料は実施例1と同じ原料を580g/hで供給し
た。その他は実施例1と全く同じ条件で分解反応を実施
し、塔底の抜き出し残渣の組成をガスクロマトグラフィ
ーで分析した結果は、アクリル酸n−ブチル6重量%、
β−n−ブトキシプロピオン酸n−ブチル36重量%、
アクリロキシプロピオン酸n−ブチル2重量%、β−ヒ
ドロキシプロピオン酸n−ブチル0.3重量%、p−ト
ルエンスルホン酸1.4重量%、その他54.3重量%
であった。199.8g/hにてこの反応残渣物が得ら
れた。
【0050】塔頂からは382.5g/hにて、アクリ
ル酸、アクリル酸n−ブチル、n−ブタノールが主成分
の留分が回収され、ジ−n−ブチルエーテルは0.35
重量%含有されていた。
【0051】実施例1と参考例1より、アクリル酸の製
造工程で得られるミカエル付加物が濃縮されている重質
分を同時に処理しても有価物の回収は問題なく同様に実
施でき、ジ−n−ブチルエーテルの副生を低減できるこ
とが認められた。
【0052】比較例1 触媒としてp−トルエンスルホン酸を290g/h(供
給液に対し5重量%)供給したこと以外は実施例1と全
く同一の原料を用い、5.80kg/hで供給した。反
応温度は200℃、圧力は120kPaで、滞留時間は
1時間の条件で分解反応を実施した。
【0053】この結果、塔底より平均2.3kg/hが
反応残渣物として得られた。分解反応器上部の蒸留塔塔
頂からは平均3.8kg/hにて、アクリル酸、アクリ
ル酸n−ブチル、n−ブタノールが主成分の留分が回収
され、ジ−n−ブチルエーテルは1.54重量%含有さ
れていた。
【0054】実施例2 実施例1と同一の分解反応装置を用い、アクリル酸メチ
ルエステル製造プラントの重質分分離のための精留塔の
塔底液とアクリル酸製造プラントの重質分(精留塔塔底
液)を1:1に混合した原料を用い、実施例1と同様な
触媒種、濃度、温度、液滞留時間とし、圧力は60kP
aで分解反応を行った。原料の組成は、アクリル酸21
重量%、β−アクリロキシプロピオン酸30重量%、β
−メトキシプロピオン酸メチル6重量%、β−ヒドロキ
シプロピオン酸メチル4重量%、β−メトキシプロピオ
ン酸21重量%、β−アクリロキシプロピオン酸メチル
4重量%、その他重質物14重量%であり、580g/
hでフィードした。
【0055】この結果、分解反応器上部の蒸留塔塔頂か
らは、平均396g/hにて回収液が得られ、アセトン
−ドライアイストラップに捕集されたジメチルエーテル
は0.35g/hであった。
【0056】比較例2 触媒濃度を原料供給量に対して5重量%としたこと以外
は、実施例2と全く同一の原料および分解反応装置およ
び反応条件を用い分解反応を行った。分解反応器上部の
蒸留塔塔頂からは、平均397g/hにて回収液が得ら
れ、アセトン−ドライアイストラップに捕集されたジメ
チルエーテルは3.8g/hであった。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸エステル
製造工程で副生するミカエル付加反応生成物を、酸を触
媒として一括分解処理を行い、(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリル酸エステルおよびアルコールを高率に
て回収することができる。また、プロセス上および/ま
たは製品品質上問題となるエーテル類の副生を抑制でき
る。本発明によると、ミカエル付加物の分解反応工程を
ひとつに統合でき、省力化や建設費、用役費の削減等、
多大な経済効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】アクリル酸及びアクリル酸エステルの製造工程
図の一例である。
【図2】アクリル酸エステルの製造工程図の他の例であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 寧之 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社内 (72)発明者 鈴木 芳郎 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC26 AC41 AC46 AC48 AD11 AD30 BA28 BA36 BA52 BD34 BD53 BE60

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸製造時の副生物と、
    (メタ)アクリル酸エステル製造時の副生物との混合物
    を酸触媒の存在下で分解する方法であって、 該酸触媒を該混合物に対し0.1〜1.0重量%添加す
    ることを特徴とする(メタ)アクリル酸類製造時の副生
    物の分解方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、(メタ)アクリル酸
    生成時の副生物は(メタ)アクリル酸精製工程の重質分
    を分離する精留塔の塔底液であり、(メタ)アクリル酸
    エステル製造時の副生物は、(メタ)アクリル酸エステ
    ル精製工程の重質分を分離する精留塔の塔底液であるこ
    とを特徴とする(メタ)アクリル酸類製造時の副生物の
    分解方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、(メタ)アク
    リル酸エステルの製造は、(メタ)アクリル酸とアルコ
    ールとのエステル化反応及び/又は(メタ)アクリル酸
    エステルとアルコールとのトランスエステル化反応によ
    るものであることを特徴とする(メタ)アクリル酸類製
    造時の副生物の分解方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、前記(メタ)アクリル酸製造時の副生物は、ミカエ
    ル付加物を含有することを特徴とする(メタ)アクリル
    酸類製造時の副生物の分解方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、前記(メタ)アクリル酸エステル製造時の副生物
    は、ミカエル付加物を含有することを特徴とする(メ
    タ)アクリル酸類製造時の副生物の分解方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、ミカエル付加物は
    (メタ)アクリロイル基のα位もしくはβ位に水、アル
    コール、(メタ)アクリル酸又は酢酸が付加した化合物
    であることを特徴とする(メタ)アクリル酸類製造時の
    副生物の分解方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項におい
    て、前記分解処理温度が120〜200℃であることを
    特徴とする(メタ)アクリル酸類製造時の副生物の分解
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか1項におい
    て、前記分解処理時間が0.5〜20時間であることを
    特徴とする(メタ)アクリル酸類製造時の副生物の分解
    方法。
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