JP2003224320A - 狭帯域化レーザ装置用共振器、その設計方法、及び狭帯域化レーザ装置 - Google Patents
狭帯域化レーザ装置用共振器、その設計方法、及び狭帯域化レーザ装置Info
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Abstract
共振器、そのような共振器を構成する設計方法、及びこ
のような共振器を用いたレーザ装置を提供する。 【解決手段】 レーザ媒質の前後にそれぞれ配置され、
レーザ媒質から発生したレーザ光(21)を互いの間で反射
させるフロント光学モジュール及びリア光学モジュール
と、フロント光学モジュール及びリア光学モジュールの
少なくとも一方に含まれ、レーザ光(21)を分散する分散
素子(33)とを備え、分散素子(33)によって波長が分散さ
れる平面において、フロント光学モジュールのフロント
gパラメータ(gF)とリア光学モジュールのリアgパラ
メータ(gr)との積(gF・gr)が、所定の範囲となる
ように、主点(PF,Pr)の位置及び焦点距離(fF,f
r)を定めたことを特徴とする、狭帯域化レーザ装置用
共振器。
Description
置用共振器、及びその設計方法に関する。
で波長の狭帯域化を行なうレーザ装置において、グレー
ティングの溝を刻んだ回折面を曲げて、その曲率半径を
レーザ光の波面に合わせる技術が知られている。図22
に、USP5,095,492号公報に示された、エキ
シマレーザ装置11を示す。
は、レーザガスを封止したレーザチャンバ12を備えて
いる。レーザチャンバ12の内部には、図示しない主電
極が配置され、この間に主放電を起こしてレーザガスを
励起し、レーザ光21を発生させる。
光21を透過するウィンドウ17,19がそれぞれ配置
されている。また、レーザチャンバ12の前後方には、
レーザ光21のビーム幅を制限するスリット26,27
がそれぞれ配置されている。レーザチャンバ12の内部
で発生したレーザ光21は、リアウィンドウ19を透過
して、ビームエキスパンダ54でビーム幅を拡大され、
グレーティング33に入射し、波長を狭帯域化される。
そして、フロントミラー16を部分透過して出射する。
61はレーザ光21を反射するミラーである。
調整装置55を示す。グレーティング33の回折面39
には、細かな溝が刻まれている。回折面39の裏側の、
グレーティング33の背面には、プレート58が固着さ
れている。プレート58には、ネジを切った回転軸59
が回転自在に固定されており、回転軸59は押さえ板6
0にねじ込まれている。この回転軸59を回転させるこ
とにより、グレーティング33の背面を、例えば図23
中下方向へ引き、回折面39の曲率半径を変更すること
ができるようになっている。
スペクトル線幅を測定するスペクトル線幅測定器57
と、モータ56とを備えている。そして、エキシマレー
ザ装置から出射したレーザ光のスペクトル線幅をスペク
トル線幅測定器57によって測定し、これが最適になる
ように、モータ56によって回転軸59を駆動して、グ
レーティング33の曲率半径を最適化している。
れた、曲率半径調整装置55の他の例を、図24に示
す。図24において、32A〜32Cは、レーザ光21
を拡大するプリズムである。グレーティング33の背面
両端部にはブラケット64,64が固着され、ネジを切
ったロッド62の一側のブラケットに対するねじ込み量
を変えることにより、スプリング63の付勢力でブラケ
ット64,64間の距離を遠ざけ、回折面39を曲げて
いる。
半径調整装置55により、グレーティング33の回折面
39の形状を、レーザ光21の波面に略一致させてい
る。その結果、レーザ光21の波面が、グレーティング
33のそれぞれの溝に、ほぼ同じ角度で入射するので、
グレーティング33による波長選択性能が保たれ、スペ
クトル線幅を狭く保つことができる。
来技術には、次に述べるような問題がある。即ち、従来
技術によれば、波面の歪みに対応するための手段として
グレーティング33を曲げているものであり、グレーテ
ィング33の曲率半径と、レーザ光21のスペクトル線
幅や出力との関係に関する考察がない。従って、予め曲
率半径を所定の値にしておくというようなことができ
ず、エキシマレーザ装置11を組み立てて後、装置ごと
にグレーティング33を曲げて曲率半径を調整しなけれ
ばならないため、多大な手間を要するという問題があ
る。
レーティング33やフロントミラー16等の曲率によ
り、スペクトル線幅が変化することがあり、共振器の構
成を、所望のスペクトル線幅や出力に対して予め最適化
する技術が求められている。特に、レーザ光21をリソ
グラフィ等の露光に用いる場合には、今後は、さらなる
狭帯域化が必要になると考えられているため、その要求
が大きい。
なく、曲面を有するような場合、レーザ光21の波面が
大きく曲がって、グレーティング33の回折面39を曲
げても、レーザ光21の波面に一致させることができな
いということがある。さらに、グレーティング33を大
きく曲げることにより、グレーティング33に無理な力
がかかり、溝が次第に歪むなどして、かえってグレーテ
ィング33の耐久性や長期的な波長選択性能が低下する
ようなことがある。
ものであり、所望するスペクトル線幅を得ることが可能
な共振器、そのような共振器を構成する設計方法、及び
このような共振器を用いたレーザ装置を提供することを
目的としている。
的を達成するために、本発明は、狭帯域化レーザ装置用
共振器において、レーザ媒質の前後にそれぞれ配置さ
れ、レーザ媒質から発生したレーザ光を互いの間で反射
させるフロント光学モジュール及びリア光学モジュール
と、フロント光学モジュール及びリア光学モジュールの
少なくとも一方に含まれ、レーザ光を分散する分散素子
とを備え、分散素子によって波長が分散される平面にお
いて、フロント光学モジュールの主点とリア光学モジュ
ールの主点との間の距離で表される光学モジュール主点
間距離、及びそれぞれの光学モジュールの焦点距離を用
いて次の数式 gF = 1−L/(2・fF) gr = 1−L/(2・fr) で定義される、フロント光学モジュールのフロントgパ
ラメータとリア光学モジュールのリアgパラメータとの
積が、所望のスペクトル性能を実現するために所定の範
囲となるように、主点の位置及び焦点距離を定めてい
る。gパラメータ積を所定の範囲とすることにより、レ
ーザ光のスペクトル線幅や出力がほぼ予測でき、所望す
る特性のレーザ光を得ることができる。
化レーザ装置用共振器において、分散素子によって波長
が分散される平面を放電方向と直交させ、この平面にお
いて、gパラメータ積を上記の範囲としている。これに
より、より効率的に狭帯域化が可能となる。
0.5以上1以下としている。これにより、スペクトル
線幅が好適な範囲となる。
れも負である。これにより、スペクトル線幅が、より好
適な範囲となる。
の絶対値を、0.2より大きく2より小さくしている。
これにより、スペクトル線幅が狭く、かつ高出力のレー
ザ光が得られる。
の絶対値を1未満としている。これにより、スペクトル
線幅は適度に狭く、非常に高い出力のレーザ光が得られ
る。
の絶対値を1より大きくしている。これにより、スペク
トル線幅が非常に狭いレーザ光が得られる。
ある。これにより、レーザ光がレーザ媒質内部で焦点を
結ぶような構成となっても、レーザ媒質が損傷を受ける
ことがなく、より自由度の高い共振器の構成が可能であ
る。
含んでいる。レーザ媒質がフッ素を含むエキシマレーザ
装置やフッ素分子レーザ装置から出射したレーザ光は、
リソグラフィに用いられるため、より狭いスペクトル線
幅が求められている。従って、本発明を応用した場合
に、産業上の利点が大である。
ムを備え、前記プリズムに入射したレーザ光が入射する
入射面の少なくとも1面を曲面としている。プリズムは
加工が容易であり、gパラメータを正確な値に変更する
ことができる。
ている。レンズを介挿することで、容易にgパラメータ
を変更でき、しかもその位置を変えることで、gパラメ
ータの微調整も可能である。
パラメータのうち、少なくとも一方を変更自在とする調
整機構を備えている。gパラメータを調整することによ
り、スペクトル線幅をより最適化することが可能とな
る。
ングであり、前記調整機構の1つが、グレーティングの
回折面の曲率半径を変更する機構である。グレーティン
グの回折面は、わずかな力で曲げることができ、調整が
容易である。また、レーザ光のスペクトル線幅を観察し
ながら、曲率半径を調整できるので、より確実に所望す
るスペクトル線幅を得ることができる。
し、調整機構の1つが、前記レンズの位置を調整する機
構である。レンズの位置を調整すれば、容易にgパラメ
ータを変更することができ、微調整が可能である。
いて、前記フロントgパラメータの絶対値を1より大き
くした狭帯域化レーザ装置用共振器を有する狭帯域化レ
ーザ装置と、前記狭帯域化レーザ装置から出射したレー
ザ光を増幅する増幅器とを備えている。フロントgパラ
メータの絶対値を1より大きくすることにより、スペク
トル線幅が非常に狭いレーザ光が得られる。これを増幅
するので、狭いスペクトル線幅と高出力とを共に兼ね備
えることができる。
について、説明する。レーザ装置においては、レーザ媒
質の前後に、それぞれ単数又は複数の光学部品群からな
る、フロント及びリアの光学部品モジュールを配置して
いる。そして、例えば放電等により励起されたレーザ媒
質を、光学モジュール間でレーザ光を反射させて増幅
し、その一部を取り出している。
からなる光学モジュールは、すべて、一意に主点P(pri
ncipal points)と、ある焦点距離f(focal length)を有
する。主点とは近軸横倍率が1となるような、光軸上の
共役点(conjugate points)を差す。焦点距離とは、主点
と焦点との距離で定義され、焦点とは平行光を当該光学
モジュールに入射させたときの集光点で定義される。従
って、フロント及びリアの光学モジュールも、それぞれ
主点PF,Pr及び焦点距離fF,frを有することに
なる。
逆数として、次の数式1で定義する。この屈折力は、単
位長さ当たり、光線がどの程度屈折されるかを示してい
る。 ψ≡1/f ………… (1)
ュールについて、それぞれが有する光学部品の屈折力及
び主点から、演算によって、各光学モジュールの合成屈
折力ψF,ψr、及び主点PF,Prを導くことができ
る。これによって導かれた両モジュールの主点PF,P
r間の距離Lが、このエキシマレーザ装置11の光学モ
ジュール主点間距離Lに相当する。以下、光学モジュー
ルの焦点が、当該光学モジュールの主点に対してレーザ
媒質側にある場合に、屈折力ψが正、レーザ媒質と反対
側にある場合を屈折力ψが負と定義する。
ール主点間距離Lより次の数式2に基づいて定義され
る、gパラメータ(g parameters)と呼ばれるパラメータ
に着目し、このgパラメータgに基づき、共振器の最適
化を図っている。共振器において、ミラー等の反射型光
学部品の曲率半径をRとすると、gパラメータgは次の
数式2で表される。 g ≡ 1−L/R ………… (2)
は、f=R/2という関係があることから、gパラメー
タgは、次の数式3で表される。 g ≡ 1−L/(2・f)=1−L・ψ/2 ………… (3) 屈折力ψの正負の定義より、光学モジュールの焦点が主
点に対してレーザ媒質側にある場合に、gパラメータg
は1未満、レーザ媒質と反対側にある場合は1より大と
なる。
パラメータを、フロントgパラメータgF、リア光学モ
ジュールにおけるgパラメータを、リアgパラメータg
rと表すことにする。本発明においては、これらのgパ
ラメータgF,grを所定の範囲にすることにより、ス
ペクトル線幅Δλを最適化している。
る。まず、第1実施形態を説明する。図1は、本実施形
態に係るエキシマレーザ装置の構成図を示している。図
1において、エキシマレーザ装置11は、フッ素
(F2)を含むレーザガスを封止したレーザチャンバ1
2を備えている。ここでは、レーザガスとしてフッ素以
外に、ヘリウム及びネオンのうち少なくともいずれか一
方を含むバッファガスと、希ガスとしてクリプトン(K
r)とを含んだ、KrFエキシマレーザ装置について説
明する。但し、希ガスとしてアルゴン(Ar)を含んだ
ArFエキシマレーザ装置に対しても同様である。ま
た、レーザガスがフッ素及び上記バッファガスからな
る、フッ素分子レーザ装置に対しても同様である。
電極14,15が、図1中紙面と垂直に対向して配置さ
れている。主電極14,15は、図示しない高圧電源2
3から高電圧を印加され、主放電を起こしてレーザガス
を励起し、レーザ光21を発生させる。レーザチャンバ
12の前後部には、レーザ光21を透過するウィンドウ
17,19がそれぞれ配置されている。また、レーザチ
ャンバ12の前後方には、レーザ光21のビーム幅を制
限するスリット26,27が、それぞれ配置されてい
る。レーザチャンバ12の内部で発生したレーザ光21
は、リアウィンドウ19を透過して、図示しない狭帯域
化ボックスに囲繞された狭帯域化ユニット30に入射す
る。
1、第2プリズム32A,32Bと、分散素子であるグ
レーティング33とを備えている。グレーティング33
の回折面39には、長手方向と垂直に細かな溝が刻まれ
ている。溝と垂直なグレーティング33の長手方向を、
グレーティング33の分散方向と言う。フロントミラー
16の内側の曲面には、レーザ光21を部分透過する部
分反射コーティングPRが施され、外側の平坦面には、
レーザ光21を全透過する無反射コーティングARが施
されている。
A,32Bでビーム幅を広げられ、グレーティング33
で回折されて波長を狭帯域化される。第1、第2プリズ
ム32A,32Bでビーム幅を広げるのは、グレーティ
ング33の分解能を向上させるためである。尚、分散素
子としてグレーティング33の代わりに、分散プリズム
を用いてもよい。その場合、ビーム拡大のための第1、
第2プリズム32A,32Bは、必要とされる狭帯域化
性能に応じて省略することも可能である。
れたレーザ光21は、ウィンドウ17,19を透過し、
フロントミラー16と狭帯域化ユニット30との間で反
射されるうちに増幅される。そして、その一部がフロン
トミラー16を部分透過して、エキシマレーザ装置11
の前方に出射し、露光機25などの露光用光となる。
ーザチャンバ12の前方に配置されたフロントウィンド
ウ17及びフロントミラー16であり、リア光学モジュ
ールは、レーザチャンバ12の後方に配置された、リア
ウィンドウ19及び狭帯域化ユニット30内部の光学部
品群を指す。図1における一点鎖線20は、レーザ光2
1の光軸である。
て定義する。尚、本発明におけるgパラメータは、狭帯
域化ユニット30に用いられる分散素子によって波長が
分散される平面において定義される。ここで、分散素子
がグレーティングである場合、分散素子によって波長が
分散される平面とは、グレーティングによって波長が回
折される平面を意味するものとし、例えば図1において
は紙面を指す。
えばレーザチャンバ12側(以下、内側と言う)が曲率
半径R1の凹面となり、その他側(以下、外側と言う)
が平坦な平面であるとする。この場合、数式2より、フ
ロント光学モジュールのフロントgパラメータgFは、
次の数式4で表される。 gF=1−L/R1 …………(4) フロント光学モジュールの主点PFの位置は、例えばコ
ンピュータシミュレーション等で、容易に求めることが
できる。この場合の主点PFは、凹面と光軸20の交点
に存在する。
1、第2プリズム32A,32Bによるビーム拡大率を
M倍、グレーティング33に対するレーザ光21の入射
角をθとする。このとき、グレーティング33の溝が形
成された回折面39の曲率半径をRGとすると、リア光
学モジュールの曲率半径Rrは、次の数式5及び数式6
で表される。 Rr=RG/n …………(5) n=M2/cosθ …………(6) nは、グレーティング33及びプリズム32A,32B
からなる、リア光学モジュールの曲率半径を求めるため
の補正係数である。
メータgrは、次の数式7で表される。 gr=1−L/Rr=1−(L・n/RG)=1−{L・(M2/cosθ)/R G } …………(7) 尚、グレーティング33の回折面39が平坦である場合
には、曲率半径Rrは無限大となり、gr=1となる。
には、リア光学モジュールの主点P rは、第1プリズム
32Aの内部に存在する。従って、図1に示すように光
学モジュール主点間距離Lは、フロントミラー16の主
点PFから光軸20を辿り、第1プリズム32Aの表面
までの距離L1と、第1プリズム32Aの表面で折れ曲
がって内部に存在する主点Prまでの距離L2との和と
なる。主点Prの位置は、やはりコンピュータシミュレ
ーション等で、容易に求めることができる。従って、主
点Prと主点PFとの間の光学モジュール主点間距離L
も、コンピュータシミュレーションで求めることができ
る。
エキシマレーザ装置11において、フロントgパラメー
タgFをそれぞれ、1.9,1,0.4,−0.24,
−0.54と変えた場合のシミュレーション結果を示
す。図2〜図6において、横軸は、フロント及びリアの
gパラメータgF,grをかけ合わせたgパラメータ積
gF・gr、縦軸はレーザ光21のスペクトル線幅Δλ
である。尚、図2〜図6におけるスペクトル線幅Δλ
は、波長の半値全幅FWHMを表している。
ら−0.54まで変化しても、スペクトル線幅Δλが小
さくなるのは、gパラメータ積gF・grが略一定の範
囲となっている。従って、gパラメータ積gF・grに
はスペクトル線幅Δλに対する最適範囲があることがわ
かる。逆に、gパラメータ積gF・grが、この最適範
囲にあるように共振器を構成すれば、スペクトル線幅Δ
λを最適化することが可能である。
適範囲として、スペクトル線幅Δλが、その最小値Δλ
mの1.2〜1.3倍以下である範囲を採用する。これ
は、レーザ発振によってレーザガスの温度や光学部品の
特性が変動するため、20%〜30%程度の安全率を見
込んだものである。図2〜図6においては、スペクトル
線幅Δλが、最小値Δλmを取る位置と、その1.2倍
(=1.2Δλm)の位置とに、横方向の破線を記して
いる。
ル線幅Δλが、最適範囲であるように設定するために
は、gパラメータ積gF・grが、次の数式8を満たす
ようにすればよい。 0.5 ≦ gF・gr ≦ 1 …………(8)
grの範囲を、図7に斜線で示す。gパラメータgF,
grが、図7に示した斜線領域G+及びG−のうち、い
ずれかの領域内にあるように共振器を構成すれば、スペ
クトル線幅Δλが最適範囲に入ることになる。
いて、所望のスペクトル線幅Δλをより正確に得るため
の条件について、詳細に説明する。まず、フロント及び
リアのgパラメータgF,grの正負について、説明す
る。数式8より、フロント及びリアのgパラメータ
gF,grは、一方が正であれば、他方も正となり、一
方が負となれば、他方も負となる。即ち、図7におい
て、領域G+は、フロント及びリアのgパラメータ
gF,grがいずれも正であり、領域G−は、フロント
及びリアのgパラメータgF,grがいずれも負の領域
を示している。
−1(実線)の場合における、gパラメータ積gF・g
rとスペクトル線幅Δλとの関係をグラフで示す。図8
に示すように、数式8を満足する領域においては、gF
=−1の場合のほうが、スペクトル線幅Δλの値が小さ
くなっている。フロントgパラメータgFが、±1以外
の場合に関しても同様である。
gF,grがいずれも負である場合(図7における斜線
領域G−)のほうが、いずれも正である場合(斜線領域
G+)よりも、スペクトル線幅Δλの値が小さくなる。
れば、フロントgパラメータgF及びgrがいずれも負
である場合には、レーザ光21の出力が高く、さらにス
ペクトル線幅Δλの変動も低いと予測される。
なった結果によれば、フロントgパラメータgF及びg
rがいずれも負である場合のほうが横モード数が大きく
なり、空間コヒーレンスが低下してスペックルの発生が
抑制される。さらには、レーザ光21の強度分布がより
均一で、かつ安定となり、例えば露光などに好適である
と考えられる。
軸にスペクトル線幅Δλを取り、フロントgパラメータ
gFを変えた場合についての、両者の関係をグラフで示
す。図示したうちでは、スペクトル線幅Δλの最小値が
最も小さくなるのは、フロントgパラメータgF=1.
9(Δλ=Δλ1)の場合である。そして、フロントg
パラメータgFの絶対値が小さくなるほど、スペクトル
線幅Δλの最小値が大きくなっていく。
21を得るためには、上記数式8を満足する条件下にお
いて、フロントgパラメータgFの絶対値をなるべく大
きくするようにすればよい。
レーザ光21のパルスエネルギーは大きくなる。従っ
て、スペクトル線幅Δλが多少広くとも、パルスエネル
ギーの大きなレーザ光21を得る場合には、上記数式8
を満足する条件下において、フロントgパラメータgF
の絶対値をなるべく小さくするようにすればよい。
ンズの開口数NAが大きな高解像度の露光機25用の光
源として用いる場合、レーザ光21は、高いパルスエネ
ルギーと狭いスペクトル線幅Δλとを兼ね備える必要が
ある。このようなエキシマレーザ装置11を得るには、
一例として、フロントgパラメータgFが、次の数式9
を満足するようにする。 0.2<|gF|<2 …………(9)
9を満足する領域を、図10に示す。図10において、
斜線で囲まれた領域G1+及びG1−が、数式8及び数
式9を満足する。従って、共振器のgパラメータgF,
grを、領域G1+,G1−内に入れることにより、高
いパルスエネルギーと、狭いスペクトル線幅Δλとを兼
ね備えたレーザ光21を得ることが可能となる。特に、
gパラメータgF,g rがいずれも負となる、領域G1
−内に入ることが望ましい。
する。一例として、光学モジュール主点間距離Lを、1
mとする。また、第1、第2プリズム32A,32Bに
よるビーム拡大率Mを25倍、グレーティング33に対
するレーザ光21の入射角θを75.5度とする。この
場合、数式6より、補正係数n=25・25/cos(75.5
゜)=2500となる。従って、グレーティング33及
び第1、第2プリズム32A,32Bからなるリア光学
モジュールのリアgパラメータgrは、数式7より、次
の数式10で表される。 gr=1−(L・n/RG)=1−(1・2500/RG) …………(10)
RFを、数式9で定義された範囲に基づき、仮に0.5
mとする(gF=−1)。その結果、数式8より、次の
数式11が導かれる。 −1≦gr≦−0.5 …………(11) 従って、数式10、数式11を満足するグレーティング
33の曲率半径RGは、1250m≦RG≦1670m
となる。即ち、グレーティング33の溝の形成された回
折面39を、1250m以上1670m以下の曲率半径
RGを有する凹面とすることにより、所望のレーザ光2
1を得ることができる。
のように所定の範囲とするには、予めこのような曲率半
径RGを有するグレーティング33を製作するようにし
てもよい。或いは、従来技術に示すように、ネジの押し
引きによって、グレーティング33の背面や側面に力を
加えて、回折面39の曲率半径を変えてもよい。さらに
は、熱電素子などを用いて、グレーティング33を曲げ
てもよい。
ミラー16の曲率半径RFを定めてから、グレーティン
グ33の曲率半径Rrを定めるようにしたが、これに限
られるものではない。逆に、グレーティング33の曲率
半径Rrを定めてから、フロントミラー16の曲率半径
RFを定めてもよい。上の例では、スペクトル線幅Δλ
及びパルスエネルギーの両方が好適な範囲となるように
gパラメータgF,grを定めたが、次に、パルスエネ
ルギーを優先する場合について説明する。これは、例え
ば、投影レンズの開口数NAが小さな、比較的低解像度
の露光機25用の光源として用いる場合に相当する。
スペクトル線幅Δλをある程度以上狭くしても、投影レ
ンズの性能が低いため、露光の解像度はさほど向上しな
い。従って、露光機25の生産能力を向上させるため
に、パルスエネルギーを大きくしたレーザ光21が好適
である。上述したように、パルスエネルギーの大きなレ
ーザ光21を得るためには、フロントgパラメータgF
の絶対値を小さくすればよい。ここでは、一例として、
フロントgパラメータgFが、次の数式12を満たすも
のとする。 −1<gF<1 …………(12)
る、gパラメータgF,grの領域G2+,G2−を示
す。共振器のgパラメータgF,grを、領域G2+,
G2−内に入れることにより、高いパルスエネルギーを
有するレーザ光21を得ることが可能となる。特に、g
パラメータgF,grがいずれも負となる、領域G2−
内に入ることが望ましい。
レーザ光21を得る場合について、説明する。これは、
例えば注入同期式エキシマレーザ装置の、オシレータの
共振器に適用される。即ち、注入同期式エキシマレーザ
装置においては、オシレータから出射したレーザ光21
を、スペクトル線幅Δλを保ったまま、増幅器で増幅す
る。従って、オシレータから発振させるレーザ光21に
関しては、それほど大きいパルスエネルギーは必要では
なく、なるべく狭いスペクトル線幅Δλが求められる。
えた、注入同期式エキシマレーザ装置50の構成例を示
す。図12において、注入同期式エキシマレーザ装置5
0は、オシレータとして、狭帯域化されたレーザ光21
を発振するエキシマレーザ装置11を備えている。また
注入同期式エキシマレーザ装置50は、オシレータから
発振したレーザ光21を、シード光として増幅する増幅
器41を備えている。
11から発振したレーザ光21は、反射ミラー40,4
0で反射され、有孔凹面鏡48の導入孔43から増幅ウ
ィンドウ49を透過して増幅器41に入射する。そし
て、凸面鏡46と有孔凹面鏡48との間で数回反射し、
前方の増幅ウィンドウ47を透過して、凸面鏡46の周
囲から、断面がドーナツ状の増幅レーザ光51として取
り出される。
ザ光21の発振にタイミングを合わせて、図示しない高
圧電源から増幅電極44,45間に高電圧が印加され、
増幅放電が起きる。この増幅放電により、レーザ光21
は、増幅チャンバ42内を通過する間に波長及びスペク
トル線幅を保ったままパルス出力を増幅され、増幅レー
ザ光51として増幅器41から出射する。出射した増幅
レーザ光51は、露光機25に入射し、露光に用いられ
る。
マレーザ装置50のオシレータとして用いられるエキシ
マレーザ装置11においては、上述したように、極限的
に狭いスペクトル線幅Δλが好適とされる。即ち、フロ
ントgパラメータgFの絶対値がなるべく大きいことが
望ましく、一例として、フロントgパラメータgFが、
次の数式13を満たすものとする。 |gF|>1 …………(13)
gパラメータgF,grの領域G3 +,G3−を示す。
共振器のgパラメータgF,grを、領域G3+,G3
−内に入れることにより、極限的に狭いスペクトル線幅
Δλを有するレーザ光21を得ることが可能となる。特
に、gパラメータgF,grがいずれも負となる、領域
G3−内に入ることが望ましい。
ば、狭帯域化レーザ装置において、共振器のgパラメー
タ積gF・grを、0.5以上1以下(数式8)として
いる。これにより、常にスペクトル線幅Δλの細いレー
ザ光21を得ることができる。また、gパラメータgF
及びgrを、いずれも負にすることにより、スペクトル
線幅Δλをより狭くするとともに、露光に好適なレーザ
光21を得ることができる。さらに、数式9,12,1
3に示したように、gパラメータgF,grの領域をよ
り狭く限定することにより、用途に応じて所望の出力及
びスペクトル線幅Δλを得ることが可能である。
明においては、リアgパラメータg rを変更するため
に、グレーティング33の曲率半径を変えるように説明
したが、以下では、他の手段を用いてgパラメータ
gF,grを変更する場合について説明する。第2実施
形態に係るエキシマレーザ装置11を、図14に示す。
図14において、第1、第2プリズム32A,32B
は、レーザ光21が透過する入射面52の少なくとも1
つを曲面としている。これにより、リアgパラメータg
rの値を、数式8を満足するようにすることが可能であ
る。
gF,grがいずれも負で、フロント光学モジュール及
びリア光学モジュールの焦点が、ビームウェストWで一
致する場合を示しているが、必ずしも一致させる必要は
ない。尚、このように、両焦点が、共振器の内側で一致
する場合を、内部共心系と呼び、レーザ光21は、ビー
ムウェストWで最もビーム幅が細くなる。レーザ媒質が
固体の場合には、レーザ光21がビームウェストWで集
光し、レーザ媒質に損傷を与える場合があるが、エキシ
マレーザ装置11等のガスレーザ装置においては、レー
ザ媒質がガスであるため、そういうことはない。従っ
て、数式8を満たす共振器を実現しやすくなる。
ついて、説明する。図15に、図14の側面図を示す。
図15に示すように、本実施形態及び他の実施形態にお
いては、波長が分散される平面に垂直で光軸を含む平面
(図15の紙面)においては、各光学部品を曲面とせ
ず、略平面となるように配置している。例えば、図14
において曲面とした第1、第2プリズム32A,32B
の入射面52は、図15の紙面においては略平面となっ
ている。
ンドリカル形状を有しており、やはり図15の紙面にお
いては略平面となっている。尚、フロントミラー16の
内側の曲面には、レーザ光21を部分透過する部分反射
コーティングPRが施され、外側の平坦面には、レーザ
光21を全透過する無反射コーティングARが施されて
いる。このように、波長が分散される平面に垂直で光軸
を含む面において、各光学部品を略平面となるように配
置することにより、レーザ光21が集光された際のエネ
ルギー密度増大による、レーザ媒質のイオン化/プラズ
マ化の影響が緩和される。これにより、レーザ光21の
波面が乱れることが少なくなる。
等の角度分散素子によって狭帯域化を行なう場合には、
その分散方向(回折面39に刻まれた溝と垂直な方向)
における、ビーム広がり角を狭くしたほうが、良好な狭
帯域化が可能である。エキシマレーザ装置11のような
放電励起式のガスレーザ装置においては、放電方向(図
14における紙面に垂直方向)のビーム広がり角より
も、放電に対して垂直な方向のビーム広がり角のほうが
狭くなっている(平行度が高い)。従って、分散方向と
放電に対して垂直な方向とを一致させて、狭帯域化性能
を高めるというのが、一般的である。本実施形態におい
ては、この分散方向を含む面に対してgパラメータを最
適化することにより、狭帯域化性能をより向上させられ
る。
ば、プリズム32A,32Bの入射面52を、曲面とし
ている。入射面52は、グレーティング33の回折面3
9を曲げたり曲面に加工するのに比較して、加工が格段
に容易である。しかも、正確な加工が可能であるので、
所望の曲率半径を得ることができるので、リアgパラメ
ータgrを正確に制御できる。
2を加工してgパラメータgF,g rを所定の値とする
のに加えて、従来技術で説明したように、グレーティン
グ33を曲げて波面を修正することもできる。これによ
り、gパラメータgF,grを所定の範囲に収め、かつ
波面の曲率を合わせることができ、より高品質のレーザ
光21が得られる。
Aの、内側(レーザチャンバ12側)の面を曲面として
いるが、これに限られるものではない。反対側の外側面
を曲面としてもよく、第2プリズム32の入射面52の
いずれかを曲面としてもよく、さらにはこれらを組み合
わせて複数の面を曲面としてもよい。
1の構成図を、図16に示す。尚、以下の図において
は、説明のために主電極14,15は省略する。図16
において、エキシマレーザ装置11は、レーザチャンバ
12と第1プリズム32Aとの間に、レンズ53を介挿
させている。このレンズ53により、リアgパラメータ
grを変え、数式8を満たすようにしている。
により、例えばレンズ53の曲率半径を変更したり、或
いは矢印に示すように、図示しない調整機構によってこ
のレンズ53を光軸20方向に微動させたりして、リア
gパラメータgrを容易に変更可能である。従って、所
望するgパラメータgF,grを得やすくなり、所望の
特性を有するレーザ光21を得ることが容易となる。
に、レーザチャンバ12と第1プリズム32Aとの間
の、レーザ光21のビーム幅の狭い地点に介挿するのが
よい。これは、レーザ光21を拡大した地点に介挿する
と、小さな曲率半径の曲面でも、リアgパラメータgr
が大きく変化してしまい、加工が困難となるためであ
る。或いは、レーザチャンバ12とフロントミラー16
との間に、レンズ53を入れてもよい。
1の構成図を、図17に示す。図17において、エキシ
マレーザ装置11は、外側に曲面を有する、リアウィン
ドウ19を備えており、これによってリアgパラメータ
grを変更する。尚、リアウィンドウ19の代わりにフ
ロントウィンドウ17でもよく、この場合にはフロント
gパラメータgFが変更される。勿論、両方に曲面を持
たせて、gパラメータgF,grを両方変更してもよ
い。
ィング33は、曲面を持たない場合でも複雑な光軸合わ
せをする必要があり、曲面を持たせることにより、より
光軸合わせに手間がかかる。これに対し、ウィンドウ1
7,19は、レーザ光21を透過させる光学部品である
ので、レーザチャンバ12に固定されており、光軸合わ
せの必要がない。また、第3実施形態のように、レンズ
53を別途介挿させるのに比べ、光学部品の数が増えな
いので、レンズ53によって共振器内部の損失が増加す
るということがなく、出力低下が起きにくい。
1の構成図を、図18に示す。図18において、エキシ
マレーザ装置11は、外側に曲面を有するフロントミラ
ー16を備えている。
は、レーザ光21を全透過する無反射コーティングAR
が施されている。また、外側の曲面には、レーザ光21
を部分透過する部分反射コーティングPRが施されてい
る。レーザ光21は、平坦面を透過し、曲面で反射する
ので、レーザチャンバ12の内部で集光し、フロント光
学モジュールのフロントgパラメータgFは負となる。
は、曲率を有しており、これによってリアgパラメータ
grを変更している。そして、フロントミラー16及び
グレーティング33により、フロント及びリアのgパラ
メータgF,grを、所定の範囲内に収めている。この
ように、フロントミラー16が曲面を有するようにする
ことにより、フロントミラー16を部分透過するレーザ
光21の広がり角度が減少し、出射したレーザ光21を
平行光に近づけることが可能である。従って、伝搬して
もビーム径が広がらず、また、露光機25の露光用光と
しても、扱いが容易である。
16が曲面を有する例を示す。図19においては、フロ
ントミラー16の内側面を曲面としており、この曲面に
無反射コーティングARを施している。また、フロント
ミラー16の外側面は平坦で、そこに部分反射コーティ
ングPRを施している。
反射されるが、フロントミラー16がレンズ形状をして
いるため、レーザ光21は内側面を通過する際に曲げら
れる。その結果、フロントgパラメータgFは負とな
り、レーザチャンバ12内部で集光される。
内側面及び外側面をいずれも曲面としており、内側面に
部分反射コーティングPRを、外側面に無反射コーティ
ングARを、それぞれ施している。レーザ光21は、部
分反射コーティングPRを施した内側面で反射するた
め、フロントgパラメータgFは負となり、レーザチャ
ンバ12内部で集光される。
3は、曲率を有しており、これによってリアgパラメー
タgrを変更している。これにより、フロント及びリア
のgパラメータgF、grを、所定の範囲内に収めてい
る。そして、いずれの場合にも、フロントミラー16が
曲面を有しているために、図18と同様に、フロントミ
ラー16を部分透過するレーザ光21は平行に近くな
る。
ーザ装置11の構成図を示す。図21において、エキシ
マレーザ装置11は、第1プリズム32Aのレーザチャ
ンバ12に近い側の面に、部分反射コーティングPRを
施している。また、ミラー65の内側面は凹面となり、
レーザ光21を全反射する全反射コーティングHRが施
されている。
グ33とミラー65との間で反射されるうちに、第1プ
リズム32Aの部分反射コーティングPRで反射して、
共振器外に出射する。これにょり、レーザ光21を、高
効率で外部に取り出すことが可能である。
において、いずれも集光点がレーザ媒質側にあるように
説明したが、これに限られるものではなく、gパラメー
タg F,grが、上記で説明した範囲内にあるようにす
ればよい。また、gパラメータgF,grを変更するた
めの、さまざまな手段について説明したが、上記各手段
を1つのみ用いるのではなく、さまざまな手段を複数組
み合わせてもよい。さらに、変更手段はこれらに限られ
るわけではなく、他の手段を用いてもよい。
分散される平面に垂直で光軸を含む面については、各光
学部品は略平面として説明を行なってきたが、曲率をつ
けるようにしてもよい。
キシマレーザ装置を例にとって行なったが、フッ素分子
レーザ装置にも、同様に応用が可能である。また、他
の、グレーティング33を用いて波長を狭帯域化するレ
ーザ装置に対して応用が可能であり、特にガスレーザ装
置に有効である。
図。
すグラフ。
すグラフ。
すグラフ。
すグラフ。
すグラフ。
示すグラフ。
すグラフ。
を示すグラフ。
ラフ。
すグラフ。
キシマレーザ装置の構成図。
すグラフ。
成図。
成図
成図。
成図。
成図。
成図。
成図。
図。
整装置の構成図。
整装置の構成図。
4:主電極、15:主電極、16:フロントミラー、1
7:フロントウィンドウ、18:リアミラー、19:リ
アウィンドウ、20:光軸、21:レーザ光、25:露
光機、26:フロントスリット、27:リアスリット、
30:狭帯域化ユニット、32:プリズム、33:グレ
ーティング、39:回折面、40:反射ミラー、41:
増幅器、42:増幅チャンバ、43:導入孔、44:増
幅電極、45:増幅電極、46:凸面鏡、47:増幅ウ
ィンドウ、48:有効凹面鏡、49:増幅ウィンドウ、
50:注入同期式エキシマレーザ装置、51:増幅レー
ザ光、52:入射面、53:レンズ、54:ビームエキ
スパンダ、55:曲率半径調整装置、56:モータ、5
7:スペクトル線幅測定器、58:プレート、59:回
転軸、60:押さえ板、61:ミラー、62:ロッド、
63:スプリング、64:ブラケット、65:ミラー。
Claims (17)
- 【請求項1】 狭帯域化レーザ装置用共振器において、 レーザ媒質の前後にそれぞれ配置され、レーザ媒質から
発生したレーザ光(21)を互いの間で反射させるフロント
光学モジュール及びリア光学モジュールと、 フロント光学モジュール及びリア光学モジュールの少な
くとも一方に含まれ、レーザ光(21)を分散する分散素子
(33)とを備え、 分散素子(33)によって波長が分散される平面において、
フロント光学モジュールの主点(PF)とリア光学モジュ
ールの主点(Pr)との間の距離で表される光学モジュー
ル主点間距離(L)、及びそれぞれの光学モジュールの焦
点距離(fF,f r)を用いて次の数式 gF = 1−L/(2・fF) gr = 1−L/(2・fr) で定義される、フロント光学モジュールのフロントgパ
ラメータ(gF)とリア光学モジュールのリアgパラメー
タ(gr)との積(gF・gr)が、所望のスペクトル性能
を実現するために所定の範囲となるように、主点(PF,
Pr)の位置及び焦点距離(fF,fr)を定めたことを特
徴とする、狭帯域化レーザ装置用共振器。 - 【請求項2】 励起方式が放電励起式である狭帯域化レ
ーザ装置用共振器において、 レーザ媒質の前後にそれぞれ配置され、レーザ媒質から
発生したレーザ光(21)を互いの間で反射させるフロント
光学モジュール及びリア光学モジュールと、 フロント光学モジュール及びリア光学モジュールの少な
くとも一方に含まれ、レーザ光(21)を分散する分散素子
(33)とを備え、 分散素子(33)によって波長が分散される平面を放電方向
と直交させ、この平面において、 フロント光学モジュールの主点(PF)とリア光学モジュ
ールの主点(Pr)との間の距離で表される光学モジュー
ル主点間距離(L)、及びそれぞれの光学モジュールの焦
点距離(fF,fr)を用いて次の数式 gF = 1−L/(2・fF) gr = 1−L/(2・fr) で定義される、フロント光学モジュールのフロントgパ
ラメータ(gF)とリア光学モジュールのリアgパラメー
タ(gr)との積(gF・gr)が、所望のスペクトル性能
を実現するために所定の範囲となるように、主点(PF,
Pr)の位置及び焦点距離(fF,fr)を定めたことを特
徴とする、狭帯域化レーザ装置用共振器。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の狭帯域化レーザ
装置用共振器において、 前記gパラメータ積(gF・gr)が、0.5以上1以下
であることを特徴とする、狭帯域化レーザ装置用共振
器。 - 【請求項4】 請求項3記載の狭帯域化レーザ装置用共
振器において、 前記gパラメータ(gF,gr)が、いずれも負であるこ
とを特徴とする、狭帯域化レーザ装置用共振器。 - 【請求項5】 請求項3又は4に記載の狭帯域化レーザ
装置用共振器において、 前記フロントgパラメータ(gF)の絶対値が、0.2よ
り大きく2より小さいことを特徴とする、狭帯域化レー
ザ装置用共振器。 - 【請求項6】 請求項3又は4に記載の狭帯域化レーザ
装置用共振器において、 前記フロントgパラメータ(gF)の絶対値が1未満であ
ることを特徴とする、狭帯域化レーザ装置用共振器。 - 【請求項7】 請求項3又は4に記載の狭帯域化レーザ
装置用共振器において、 前記フロントgパラメータ(gF)の絶対値が1より大き
いことを特徴とする、狭帯域化レーザ装置用共振器。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の狭帯域
化レーザ装置用共振器において、 前記レーザ媒質がガス状であることを特徴とする狭帯域
化レーザ装置用共振器。 - 【請求項9】 請求項8に記載の狭帯域化レーザ装置用
共振器において、前記レーザ媒質がフッ素を含むことを
特徴とする、狭帯域化レーザ装置用共振器。 - 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の狭帯
域化レーザ装置用共振器において、 レーザ光(21)を拡大するプリズム(32A,32B)を備え、 前記プリズム(32A,32B)に入射したレーザ光(21)が入射
する入射面(52)の少なくとも1面を曲面としたことを特
徴とする、狭帯域化レーザ装置用共振器。 - 【請求項11】 請求項1〜9のいずれかに記載の狭帯
域化レーザ装置用共振器において、 共振器内にレンズ(53)を配置したことを特徴とする、狭
帯域化レーザ装置用共振器。 - 【請求項12】 請求項1〜9のいずれかに記載の狭帯
域化レーザ装置用共振器において、 前記フロント及びリアのgパラメータ(gF,gr)のう
ち、少なくとも一方を変更自在とする調整機構を備えた
ことを特徴とする、狭帯域化レーザ装置用共振器。 - 【請求項13】 請求項12に記載の狭帯域化レーザ装
置用共振器において、 前記分散素子(33)がグレーティングであり、 前記調整機構の1つが、グレーティング(33)の回折面(3
9)の曲率半径を変更する機構であることを特徴とする、
狭帯域化レーザ装置用共振器。 - 【請求項14】 請求項12に記載の狭帯域化レーザ装
置用共振器において、 共振器内にレンズ(53)を配置し、 前記調整機構の1つが、レンズ(53)の位置を調整する機
構であることを特徴とする、狭帯域化レーザ装置用共振
器。 - 【請求項15】 狭帯域化レーザ装置用共振器の設計方
法において、 レーザ媒質の前後に、レーザ媒質から発生したレーザ光
(21)を互いの間で反射させるフロント光学モジュール及
びリア光学モジュールをそれぞれ配置し、 フロント光学モジュール及びリア光学モジュールの少な
くとも一方に、レーザ光(21)を分散する分散素子(33)を
含み、 分散素子(33)によって波長が分散される平面において、
フロント光学モジュールの主点(PF)とリア光学モジュ
ールの主点(Pr)との間の距離で表される光学モジュー
ル主点間距離(L)、及びそれぞれの光学モジュールの焦
点距離(fF,f r)を用いて次の数式 gF = 1−L/(2・fF) gr = 1−L/(2・fr) で定義される、フロント光学モジュールのフロントgパ
ラメータ(gF)とリア光学モジュールのリアgパラメー
タ(gr)との積(gF・gr)が、所望のスペクトル性能
を実現するために所定の範囲となるように、主点(PF,
Pr)の位置及び焦点距離(fF,fr)を定めるようにし
たことを特徴とする、狭帯域化レーザ装置用共振器の設
計方法。 - 【請求項16】 請求項15記載の狭帯域化レーザ装置
用共振器の設計方法において、 前記gパラメータ積(gF・gr)が、0.5以上1以下
であるようにしたことを特徴とする狭帯域化レーザ装置
用共振器の設計方法。 - 【請求項17】 注入同期式レーザ装置において、 請求項7記載の狭帯域化レーザ装置用共振器を有する狭
帯域化レーザ装置(11)と、 前記狭帯域化レーザ装置(11)から出射したレーザ光(21)
を増幅する増幅器(41)とを備えたことを特徴とする、注
入同期式レーザ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002018942A JP2003224320A (ja) | 2002-01-28 | 2002-01-28 | 狭帯域化レーザ装置用共振器、その設計方法、及び狭帯域化レーザ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003224320A true JP2003224320A (ja) | 2003-08-08 |
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ID=27743068
Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007511074A (ja) * | 2003-11-03 | 2007-04-26 | サイマー インコーポレイテッド | Relaxガス放電レーザリソグラフィ光源 |
JP2008147389A (ja) * | 2006-12-08 | 2008-06-26 | Furukawa Electric Co Ltd:The | レーザ装置 |
-
2002
- 2002-01-28 JP JP2002018942A patent/JP2003224320A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007511074A (ja) * | 2003-11-03 | 2007-04-26 | サイマー インコーポレイテッド | Relaxガス放電レーザリソグラフィ光源 |
JP2008147389A (ja) * | 2006-12-08 | 2008-06-26 | Furukawa Electric Co Ltd:The | レーザ装置 |
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Effective date: 20070213 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |