JP2003217845A - 発光装置の作製方法 - Google Patents

発光装置の作製方法

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JP2003217845A JP2002016258A JP2002016258A JP2003217845A JP 2003217845 A JP2003217845 A JP 2003217845A JP 2002016258 A JP2002016258 A JP 2002016258A JP 2002016258 A JP2002016258 A JP 2002016258A JP 2003217845 A JP2003217845 A JP 2003217845A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 劣化の要因として非晶質材料で形成される有
機化合物層に、構造起因の不安定性があり、それが有機
発光素子の劣化を引き起こすものであると推測した。特
に有機化合物中にある未結合手が活性であるとすると、
水分やその他の不純物と結合して反応し、それが不可逆
的な劣化を引き起こす原因になる。 【解決手段】 本発明は有機化合物層中に存在する未結
合手を、水素、又はフッ素などのハロゲン元素により終
端させて不活性化するものである。即ち、有機化合物層
に水素又はハロゲン元素を添加して、当該水素又はハロ
ゲン元素を未結合手に作用させるものである。その他、
考慮されるべき他の効果としては、分子間に水素原子又
は水素分子が挿入され、分子構造又は分子間結合を安定
化させる作用を発現させるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機化合物から成
る層(以下、有機化合物層という)を有する発光素子を
備えた発光装置の作製方法に関する。特に本発明は、当
該有機化合物及びそれを発光体に含む発光素子の安定化
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一対の電極間に有機化合物層を介在させ
た発光素子(有機発光素子)は、視野角が広く、視認性
も優れることから次世代の表示装置として注目されてい
る。有機発光素子の発光機構は、一対の電極の一方であ
る陽極から注入された正孔と、他方である陰極から注入
された電子とが発光性有機化合物層(発光層)で再結合
して励起子を形成し、その励起子が基底状態に戻る時に
光を放出する現象として考えられている。この発光は電
界発光(エレクトロルミネッセンス)と呼ばれている。
電界発光には蛍光と燐光とがあり、それらは励起状態に
おける一重項状態からの発光(蛍光)と、三重項状態か
らの発光(燐光)がある。発光による輝度は数千〜数万
cd/m2におよぶことから、原理的に表示装置等への応用
が可能であると考えられている。しかし、その一方で種
々の劣化現象が存在し、実用化を妨げる問題として残っ
ている。
【0003】有機化合物層は様々な構成が考案されてい
るが、陽極側にある正孔注入輸送層、陰極側にある電子
注入輸送層、発光層等を適宜組み合わせた構造となって
いる。正孔注入輸送層又は電子注入輸送層は、電極から
の正孔又は電子の注入効率と、輸送性(移動度)が特に
重要な特性として着目されるものであるが、さらに発光
層としての機能も兼ね備えた発光性電子注入輸送層など
もあるとされている。
【0004】これらの各層を形成する有機化合物は、低
分子系有機化合物と高分子系有機化合物の両者が知られ
ている。低分子系有機化合物の一例は、正孔注入輸送層
として銅フタロシアニン(CuPc)芳香族アミン系材
料であるα−NPD(4,4'-ビス-[N-(ナフチル)-N-フェ
ニル-アミノ]ビフェニル)やMTDATA(4,4',4"-ト
リス(N-3-メチルフェニル-N-フェニル-アミノ)トリフェ
ニルアミン)、電子注入輸送層又は発光性電子注入輸送
層としてトリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体
(Alq3)等が知られている。高分子有機発光材料で
は、ポリアニリンやポリチオフェン誘導体(PEDO
T)等が知られている。
【0005】ところで、有機発光素子は、一定期間発光
させると発光輝度が初期に比べ低下する劣化現象が知ら
れている。このような劣化原因の一つとして水分の存在
が指摘されている。有機発光素子に侵入した水分は、特
に陰極や有機化合物と反応し、化学的な構造変化や、陰
極又は有機化合物層の剥離を引き起こし不可逆的な劣化
をもたらす原因となっている。
【0006】このような劣化を防止する対策として、特
開2001−35659号公報に開示されているように
有機発光素子を封止するキャップの内面に水分を吸着す
る乾燥材含有層を配設する等の工夫が成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、封止構
造に工夫を凝らし、外部から侵入する水分は封止キャッ
プ内に設けた乾燥剤で吸着させ、その影響を排除したと
しても有機発光素子の劣化を完全に無くすことはできな
った。
【0008】そこで本発明者は、劣化の要因として非晶
質材料で形成される有機化合物層に、構造起因の不安定
性があり、それが有機発光素子の劣化を引き起こすもの
であると推測した。一般に有機分子は、平面かそれに近
い形状を持ち、比較的長い分子はc軸(分子長軸)方向
に延在した積層構造を持つことが知られている。ここで
いう構造起因の問題とは、短距離秩序に関するものであ
り、未結合手や、分子構造又は分子間結合の揺らぎなど
を対象とするものである。
【0009】そもそも半導体や絶縁体の被膜を真空蒸着
法で形成する場合には、特に基板加熱温度が低い場合に
おいて、緻密な膜を形成することが困難であった。これ
は有機化合物材料であっても同様であることが容易に推
測することができた。有機化合物中に形成される未結合
手が活性であるとすると、水分やその他の不純物と結合
して反応し、それが不可逆的な劣化を引き起こす原因に
なることは十分可能であると考えられた。
【0010】本発明は、上記問題点に鑑み成されたもの
であり、有機化合物及びそれを発光体に含む発光素子の
安定化方法に関する技術を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明は有機化合物層中に存在する未結合手を、水
素、又はフッ素などのハロゲン元素により終端させて不
活性化するものである。即ち、有機化合物層に水素又は
ハロゲン元素を添加して、当該水素又はハロゲン元素を
未結合手に作用させるものである。その他、考慮される
べき他の効果としては、分子間に水素原子又は水素分子
が挿入され、分子構造又は分子間結合を安定化させる作
用を発現させるものである。
【0012】水素又はハロゲン元素は、それを含む気体
のグロー放電プラズマから供給するプラズマ処理による
方法(気相からの拡散)、水素又はハロゲン元素を含有
する被膜を供給源として有機化合物中に拡散させる方法
(固相からの拡散)を適用することができる。又は、イ
オン注入法又はイオンドープ法により当該イオンを電界
で加速して注入しても良い。さらに、他の方法として、
水素又はハロゲン元素を含有する雰囲気中で有機発光素
子を加熱又は発熱させて拡散させても良い。
【0013】プラズマ処理は、水素又はフッ素、塩素、
臭素、ヨウ素などハロゲン元素を含む気体をプラズマ化
し、生成されるラジカル又はイオンを有機化合物層に添
加する方法である。プラズマ処理により水素又はハロゲ
ン元素を添加するには、有機化合物層を形成した後であ
って、陰極又は陽極となる電極を形成する前に行う方法
がある。他には、有機化合物層上に陰極又は陽極となる
電極を形成した後に行う方法がある。この場合、電極材
料として、水素分子から水素を発生させるのに触媒的な
作用を有するニッケルなどに金属が含まれていると、原
子状水素が多数生成されその効果を増長させることもで
きる。
【0014】水素又は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
どハロゲン元素を含有する被膜を供給源とする場合に
は、当該被膜として水素化又はハロゲン化された、アモ
ルファスカーボン(a−C:H)膜、アモルファスシリ
コン(a−Si)膜、ダイヤモンドライクカーボン(D
LC)膜、アモルファス窒化シリコン膜、などを適用す
ることができる。これらの被膜は有機発光素子に接して
形成し、その後、加熱することにより膜中の水素を放出
させ、有機化合物層に添加することができる。加熱方法
は電熱器などの加熱手段を用いることも妥当であるが、
他の手法として、有機発光素子を通電し、発光させるこ
とで自己発熱し、これをもって水素を放出させることも
可能である。また、これらの被膜をプラズマCVD法に
より形成する場合には、プラズマ中に水素又はハロゲン
が供給されるので、被膜に形成時に同時に添加すること
もできる。
【0015】アモルファスカーボン(a−C:H)膜や
ダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜は、炭化水素
系の気体としてCH4、C22、C66等を原料とし、
交流又は直流の電力を印加して当該気体を解離させプラ
ズマを形成する。アモルファスシリコン(a−Si)膜
を形成す場合には、シリコンの水素化物又はフッ化物気
体としてSiH4、Si26、SiF等を原料気体とし
て用いる。アモルファス窒化シリコン膜を用いる場合に
はSiH4、にNH3、N2等を原料気体として用いる。
これらの原料気体には、水素又はハロゲンを混入させて
も良い。
【0016】さらに、H2又はNH3雰囲気中、或いはH
2又はNH3を含む不活性気体中で有機発光素子を加熱又
は通電して自己発熱させて、添加した水素又はハロゲン
元素をより積極的に未結合手と反応させても良い。
【0017】また、有機発光素子を封止する際に、その
封入雰囲気にH2又はNH3を含む気体を用いても良い。
【0018】以上の如く本発明の構成は、少なくとも一
方が透光性である一対の電極及びこれらの電極間に挟ま
れた有機化合物材料から成る層を有する有機発光素子を
形成した後、水素又はハロゲン元素を含むプラズマに有
機発光素子を晒すことにより、有機化合物材料から成る
層に水素又はハロゲン元素を添加するものである。
【0019】一方の電極と有機化合物材料から成る層を
形成した後に、水素又はハロゲン元素を含むプラズマに
有機化合物材料から成る層を晒すことにより、有機化合
物材料から成る層に水素又はハロゲン元素を添加し、そ
の後、一方の電極と対向する他方の電極を形成するもの
である。
【0020】他の構成は、少なくとも一方が透光性であ
る一対の電極及びこれらの電極間に挟まれた有機化合物
材料から成る層を有する有機発光素子を形成した後、水
素又はハロゲン元素を含む雰囲気中で、有機発光素子を
加熱又は自己発熱させることにより、有機化合物材料か
ら成る層に水素又はハロゲン元素を添加するものであ
る。
【0021】他の構成は、少なくとも一方が透光性であ
る一対の電極及びこれらの電極間に挟まれた有機化合物
材料から成る層を有する有機発光素子を形成した後、炭
素の水素化物、炭素のフッ化物、シリコンの水素化物、
シリコンのフッ化物から選ばれた一種又は複数種を原料
気体として、プラズマCVDによって水素又はハロゲン
元素を含有する保護膜を有機発光素子上に形成し、有機
発光素子を加熱又は自己発熱させることにより、保護膜
が含有する水素又はハロゲン元素を有機化合物材料から
成る層に添加するものである。
【0022】他の構成は、少なくとも一方が透光性であ
る一対の電極及びこれらの電極間に挟まれた有機化合物
材料から成る層を有する有機発光素子を形成し、水素又
はハロゲン元素を含むプラズマに有機発光素子を晒した
後、炭素の水素化物、炭素のフッ化物、シリコンの水素
化物、シリコンのフッ化物から選ばれた一種又は複数種
を原料気体として、プラズマCVDによって水素又はハ
ロゲン元素を含有する保護膜を有機発光素子上に形成
し、有機発光素子を加熱又は自己発熱させることによ
り、保護膜が含有する水素又はハロゲン元素を有機化合
物材料から成る層に添加するものである。
【0023】保護膜はダイヤモンドライクカーボン、ア
モルファスカーボン、アモルファスシリコン、アモルフ
ァス窒化シリコンで形成する。保護膜を形成した後に、
当該保護膜上に高周波スパッタリング法で、シリコンを
ターゲットとし、窒素をスパッタガスとして、窒化シリ
コン膜から成るパッシベーション膜を形成する。
【0024】このようにして有機化合物層に供給される
水素又はハロゲン元素は、活性な未結合手のあるところ
に拡散し、その結合を終端することで不活性化すること
ができる。
【0025】図7は有機発光素子に陽極から注入された
正孔と、陰極から注入された電子の挙動をバンド図を用
いて説明する模式図である。有機化合物層中に形成され
る欠陥の種類としては、界面準位、再結合中心、捕獲中
心がある。図7(A)において、(a)は界面準位を介
した再結合過程、(b)は再結合中心を介した再結合過
程、(c)は捕獲中心にトラップされた電子及び正孔が
再結合中心を介して再結合する過程を示している。
【0026】これらの欠陥を介して電子と正孔は発光に
寄与することなく再結合して消滅してしまうと考えされ
る。再結合は輻射性又は非輻射性があり、フォノンとし
て放出されるエネルギーにより新たな欠陥が生成される
ことが考慮される。
【0027】本発明における安定化処理は、これら有機
化合物中の欠陥を水素又はハロゲン元素により補償する
ものである。安定化処理により欠陥が補償されると、図
7(B)で示すように注入された電子及び正孔の移動度
は向上し、これらのキャリア再結合による一重項励起又
は三重項励起の確率が増加して、輝度を向上させること
ができる。また、欠陥生成の増殖といった劣化促進の負
のサイクルがなくなり、輝度の劣化を抑制し、信頼性を
向上させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の態様を図面を参照
して詳細に説明する。図1(A)(B)は本発明の発光
装置の画素部の構成を示している。ここで示す発光装置
は、少なくとも一方が透光性である一対の電極及びこれ
らの電極間に挟まれた少なくとも一つ以上の有機化合物
材料から成る層を有する有機発光素子と、その有機発光
素子を駆動する薄膜トランジスタ(TFT)が備えられ
ている。
【0029】図1(A)において示す画素部の構造は、
有機発光素子32が発光する光を透光性の基板10側に
放射する形態(下方放射型)である。有機発光素子は、
酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、
酸化インジウム亜鉛(IZO)など透光性導電膜で形成
される陽極20、有機化合物層22、CsF、BaF、
CaF、MgAg、AlLiなどアルカリ金属又はアル
カリ土類金属を含む導電性材料を用いる陰極23で形成
される。
【0030】有機化合物層21を低分子有機化合物で形
成する場合には、銅フタロシアニン(CuPc)と芳香
族アミン系材料であるMTDATA及びα−NPDで形
成される正孔注入輸送層、トリス−8−キノリノラトア
ルミニウム錯体(Alq3)で形成される電子注入層兼
発光層を積層させて形成することができる。Alq3
一重項励起状態からの発光(蛍光)を可能としている。
【0031】輝度を高めるには三重項励起状態からの発
光(燐光)を利用することが好ましい。この場合には、
有機化合物層21としてフタロシアニン系材料であるC
uPcと芳香族アミン系材料であるα−NPDで形成さ
れる正孔注入輸送層上に、カルバゾール系のCBP+I
r(ppy)3を用いて発光層を形成し、さらにバソキ
ュプロイン(BCP)を用いて正孔ブロック層、Alq3
による電子注入輸送層を積層させた構造とすることもで
きる。
【0032】上記二つの構造は低分子系有機化合物を用
いた例であるが、高分子系有機化合物と低分子系有機化
合物を組み合わせた有機発光素子を実現することもでき
る。例えば、有機化合物層21として陽極側から、高分
子系有機化合物のポリチオフェン誘導体(PEDOT)に
より正孔注入輸送層、α−NPDによる正孔注入輸送
層、CBP+Ir(ppy)3による発光層、BCPに
よる正孔ブロック層、Alq3による電子注入輸送層を
積層させても良い。正孔注入層をPEDOTに変えるこ
とにより、正孔注入特性が改善され、発光効率を向上さ
せることができる。
【0033】いずれにしても、三重項励起状態かからの
発光(燐光)は、一重項励起状態からの発光(蛍光)よ
りも発光効率が高く、同じ発光輝度を得るにも動作電圧
(有機発光素子を発光させるに要する電圧)を低くする
ことが可能である。
【0034】TFTは、好ましくは結晶性半導体膜で形
成され、チャネル領域の他にソース及びドレイン領域を
形成する活性層12、ゲート絶縁膜13、ゲート電極1
4を構成要素として含み、第1無機絶縁膜15はTFT
の保護膜として窒化シリコンや酸窒化シリコンで形成す
る。さらに、平坦化用にポリイミドやアクリルなどの材
料で有機絶縁膜16が形成され、第2無機絶縁膜17は
高周波スパッタリング法で形成される窒化シリコン膜で
形成している。その上に有機発光素子32が形成される
構成となっている。配線17、18は、第2無機絶縁膜
17、有機絶縁膜16、第1無機絶縁膜15を貫通する
コンタクトホールを介して活性層12に形成されている
ソース又はドレイン領域と接触している。
【0035】隔壁層21は有機材料で形成し、陽極20
の端部を覆い、35〜60度程度に傾斜面を持って形成
する。
【0036】有機発光素子の安定化処理、即ち、有機化
合物層への水素又はハロゲン元素の添加は、有機化合物
層22を形成した後にプラズマ処理により行う方法、陰
極23を形成した後プラズマ処理により行う方法、陰極
23を形成した後プラズマ処理を行いさらに水素又はハ
ロゲンを含有する保護膜23を形成する方法、陰極23
形成後に水素又はハロゲンを含有する保護膜23する方
法により行う。保護膜23から効果的に水素又はハロゲ
ンを放出させて有機化合物層に添加する方法は、有機化
合物材料の結晶化温度以下、50〜200℃の加熱処理
又は有機発光素子32に通電処理し自己発熱させること
で行うことができる。通電は直流、交流、パルス電圧を
印加して行う。
【0037】図8は印加するパルス波形の一例を示すも
のであり、図8(A)のように順方向電圧を徐々に高め
ながら間欠的に印加すると、欠陥部分において電流が集
中して流れ、局部的に素子を破壊する程度まで高温に加
熱されるのを防ぐことができる。また、図8(B)は
(A)のパターンに加え、逆方向電圧を印加する例であ
る。逆方向電圧の印加は有機発光素子中のイオン性の不
純物が一方に偏析するのを防ぎ、素子の信頼性を向上さ
せる相乗効果を有し有効な処置である。
【0038】最上層に形成されるパッシベーション膜2
5は、高周波スパッタリング法で、シリコンをターゲッ
トとして用い、スパッタリング法により作製される窒化
シリコン膜を適用する。成膜条件は適宜選択すれば良い
が、特に好ましくはスパッタガスには窒素又は窒素とア
ルゴンの混合ガスを用い、高周波電力を印加してスパッ
タリングを行う。基板温度は室温の状態とし加熱手段を
用いなくても良い。このようにして形成される緻密な窒
化シリコン膜は、外部から水分や酸素が侵入するのを防
ぐと共に、保護膜から水素又はハロゲンが気相中に放散
するのを防ぐブロッキング効果がある。
【0039】図1(B)は有機発光素子33からの発光
が基板10とは反対側に放射する形態(上方放射型)の
画素部を示している。有機発光素子33より下側のTF
T等の構成は図1(A)と同様である。配線18と接続
する有機発光素子33の一方の電極である陰極26と接
続している。有機化合物層27は陰極側から電子注入輸
送層、発光層、正孔注入輸送層の順で形成する。その上
層側に形成される陽極29との間には薄い透光性の金属
層28が設けられている。陽極29は酸化インジウムス
ズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム亜
鉛(IZO)など透光性導電膜を抵抗加熱蒸着法で形成
する。この金属層28は陽極29を形成するに当たり、
有機化合物層27にダメージが及び素子特性が悪化する
のを防いでいる。
【0040】その後形成する保護膜24、パッシベーシ
ョン膜25及び安定化処理は図1(A)と同様にして形
成する。
【0041】次いで、本発明の発光装置に作製方法の詳
細について示す。図3〜図5は有機発光素子の作製方法
と安定化処理について工程順に示すものである。
【0042】図3(A)では、陽極301、隔壁層30
2を形成した後、正孔注入輸送層、発光層、電子注入輸
送層を積層形成して成る有機化合物層303、陰極30
4を形成する。図3(B)では陰極304上には、プラ
ズマCVD法で基板を室温の状態で、又は50〜200
℃程度に加熱して水素又はハロゲン含有する保護膜30
5を形成する。この保護膜305をDLC膜で形成する
場合には、炭化水素系のガスとしてCH4、C22、C6
6と水素との混合気体を用いる。DLC膜は短距離秩
序的には炭素間の結合として、ダイヤモンド結合SP3
結合をもっているが、マクロ的にはグラファイト結合
(SP2結合)が混在したアモルファス状の構造となっ
ている。DLC膜の組成は炭素が95〜70原子%、水
素が5〜30原子%であり、非常に硬く絶縁性に優れて
いる。このようなDLC膜は、また、水蒸気や酸素など
のガス透過率が低いという特徴がある。また、微少硬度
計による測定で、15〜25GPaの硬度を有することが
知られている。また、DLCとしなくともアモルファス
カーボン膜を形成しても良い。
【0043】パッシベーション膜306は高周波スパッ
タリング法で形成する窒化シリコン膜で形成する。
【0044】図3(C)で示す安定化処理は、不活性気
体中に有機発光素子又は有機発光素子が形成された基板
を保持して、有機化合物材料の結晶化温度以下で加熱処
理を行う。具体的な加熱温度は使用する有機化合物材料
によって異なるが、概略50〜200℃で10〜120
分程度行う。この加熱処理により保護膜中305が含有
する水素又はハロゲンが放出され、有機化合物層303
に添加することができる。
【0045】また他の方法として、有機発光素子に通電
処理を行い自己発熱させても同様な効果を得ることがで
きる。通電処理を行うと、電流が集中的に流れる欠陥部
分が局部的に加熱されるので、特にそこでの水素又はハ
ロゲン元素の反応が活性化することになる。
【0046】有機化合物層303に添加された水素又は
ハロゲンは、有機化合物層中に存在する未結合手を終端
することで不活性化させる。これにより再結合中心を介
した再結合、又は捕獲中心から再結合中心を介した再結
合、界面準位を介したキャリアの再結合の割合が減少す
る。このようなキャリアの再結合においては、フォノン
の放出を伴い、それによる結合の切断と再結合中心の生
成が繰り返され有機発光素子の劣化が促進する要因とな
ると考えられ、これを防止することがでできる。
【0047】図4で示す安定化処理は、水素又はハロゲ
ン元素をプラズマ処理により気相中から導入する方法で
ある。
【0048】図4(A)は、図3(A)と同様に陽極3
01、隔壁層302、有機化合物層303を形成する。
その後、この状態で大気に晒すことなく連続的に安定化
処理を行う。図4(B)で行う安定化処理は、グロー放
電プラズマを利用するものであり、水素又はハロゲンを
含む気体をプラズマ化し、ラジカル又はイオンを有機化
合物層に添加する。より効果的に行うには基板を50〜
200℃程度に加熱することが望ましい。
【0049】また、イオンを用いる方法として、イオン
注入法又はイオンドープ法を適用しても良い。
【0050】その後、図4(C)で示す陰極304、保
護膜305、パッシベーション膜306を形成する。さ
らに図4(D)で示すように安定化処理を行っても良
い。このプラズマ処理は、陰極304を形成した後で行
っても良い。このとき陰極材料にニッケルなど水素ラジ
カルを発生させる触媒を添加させておくと水素化の効果
をより高めることができる。
【0051】図5は上方放射型の発光装置に適用する一
例を示す。図5(A)は陰極側の電極として、アルミニ
ウム層312とCaFやMgAgなどアルカリ金属又は
アルカリ土類金属層322の2層構造となっている。ア
ルカリ金属又はアルカリ土類金属層322は隔壁層30
2を形成した後に形成するものであり、その厚さは1〜
3nmとする。その上に有機化合物層303を、例えば、
電子注入輸送層、発光層、正孔注入輸送層の順に形成す
る。
【0052】その上層側に形成される陽極324との間
には薄い透光性の金属層323が設けられている。陽極
324は酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(Z
nO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)など透光性導電
膜を抵抗加熱蒸着法で形成する。この金属層323は陽
極324を形成するに当たり、有機化合物層303にダ
メージが及び素子特性が悪化するのを防いでいる。
【0053】その後図5(B)においては、水素又はハ
ロゲンを含む保護絶縁膜305、パッシベーション膜3
06を同様にして形成する。さらに図5(C)に示すよ
うに安定化処理を行う。
【0054】また、図6で示す発光装置の断面図は、画
素部401、駆動回路部402、入力端子部403の構
成を示している。有機発光素子は、陽極又は陰極として
形成される個別電極451、452とその端部を覆う隔
壁層460が形成され、有機化合物層461、陰極46
2、保護膜463は複数の個別電極間に渡って連則的に
形成されている。勿論、有機化合物層461は単色で発
光させる場合には、このように連則的に形成されるもの
であるが、R、G、Bカラー表示する場合には、それぞ
れの色に応じて形成すれば良い。
【0055】有機発光素子441、442は、封止材4
71とそれを固定するシール材470によって密閉封止
される。この密閉空間内には窒素と水素又は窒素とアン
モニア等の気体を充填させる。この状態で有機発光素子
を通電し、点灯させることにより自己発熱する。それに
伴い、密閉空間にある水素の一部が有機化合物層に拡散
し、安定化させることが可能となる。
【0056】このような発光装置を作製するための製造
装置の一例を図2に示す。ここで示す装置は、有機化合
物層の形成、陰極の形成、保護膜及びパッシベーション
膜の形成、プラズマ処理、封止までを連続的に大気に触
れさせることなく行うことができる。
【0057】図2において、100a〜100k、10
0m〜100uはゲート、101、119は受渡室、1
02、104a、107、108、111、114は搬
送室、105、106R、106B、106G、10
9、110、112、113は成膜室、103は前処理
室、117a、117bは封止基板ロード室、115は
ディスペンサ室、116は封止室、118は紫外線照射
室、120は基板反転室である。
【0058】以下、予めTFTが設けられた基板を図2
に示す製造装置に搬入し、図5に示す積層構造を形成す
る手順を示す。
【0059】最初に、受渡室101にTFT及び陰極が
設けられた基板をセットする。次いで受渡室101に連
結された搬送室102に搬送する。予め、搬送室内には
極力水分や酸素が存在しないよう、真空排気した後、不
活性ガスを導入して大気圧にしておくことが好ましい。
【0060】搬送室102には、搬送室内を真空にする
真空排気処理室と連結されている。真空排気処理室とし
ては、磁気浮上型のターボ分子ポンプ、クライオポン
プ、またはドライポンプが備えられている。これにより
搬送室の到達真空度を10-5〜10-6Paにすることが可
能であり、さらにポンプ側および排気系からの不純物の
逆拡散を制御することができる。装置内部に不純物が導
入されるのを防ぐため、導入するガスとしては、窒素や
希ガス等の不活性ガスを用いる。装置内部に導入される
これらのガスは、装置内に導入される前にガス精製機に
より高純度化されたものを用いる。従って、ガスが高純
度化された後に成膜装置に導入されるようにガス精製機
を備えておく必要がある。これにより、ガス中に含まれ
る酸素や水、その他の不純物を予め除去することができ
るため、装置内部にこれらの不純物が導入されるのを防
ぐことができる。
【0061】また、基板に含まれる水分やその他のガス
を除去するために、脱気のためのアニールを真空中で行
うことが好ましく、搬送室102に連結された前処理室
103に搬送し、そこでアニールを行えばよい。さら
に、陰極の表面をクリーニングする必要があれば、搬送
室102に連結された前処理室103に搬送し、そこで
クリーニングを行えばよい。
【0062】陰極上には正孔注入輸送層としてポリ(エ
チレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン
酸)水溶液(REDOT/PSS)を全面に形成しても
よい。図2の製造装置には、高分子からなる有機化合物
層を形成するための成膜室105が設けられている。ス
ピンコート法やインクジェット法やスプレー法で形成す
る場合には、大気圧下で基板の被成膜面を上向きにして
セットする。成膜室105と搬送室102との間に設け
られた基板反転室120で基板を適宜反転させる。ま
た、水溶液を用いた成膜を行った後は、前処理室103
に搬送し、そこで真空中での加熱処理を行って水分を気
化させることが好ましい。
【0063】次いで、大気に触れさせることなく、搬送
室102から搬送室104に基板104cを搬送した
後、搬送機構104bによって、成膜室106Rに搬送
し、陰極200上に赤色発光する有機化合物層を適宜形
成する。ここでは蒸着によって形成する例を示す。成膜
室106Rには、基板反転室120で基板の被成膜面を
下向きにしてセットする。なお、基板を搬入する前に成
膜室内は真空排気しておくことが好ましい。
【0064】例えば、真空度が1×10-2Pa以下、好ま
しくは10-4〜10-6Paまで真空排気された成膜室10
6Rで蒸着を行う。蒸着の際、予め、抵抗加熱により有
機化合物は気化されており、蒸着時にシャッター(図示
しない)が開くことにより基板の方向へ飛散する。気化
された有機化合物は、上方に飛散し、メタルマスク(図
示しない)に設けられた開口部(図示しない)を通って
基板に蒸着される。なお、蒸着の際、基板を加熱する手
段により基板の温度(T1)は、50〜200℃、好ま
しくは65〜150℃とする。
【0065】カラー表示をする画素を形成する場合に
は、3種類の有機化合物層を形成する。これは、成膜室
106Rで成膜した後、順次、各成膜室106G、10
6Bで成膜を行って形成すればよい。
【0066】陰極上に所望の有機化合物層を形成した
後、大気に触れさせることなく、搬送室104から搬送
室107に基板を搬送した後、さらに、大気に触れさせ
ることなく、搬送室107から搬送室108に基板を搬
送する。
【0067】この段階で、基板をプラズマ処理室に搬送
し、水素又はハロゲン元素を含む非堆積性の気体を導入
し、プラズマ処理を行って、有機化合物層に水素又はハ
ロゲンを添加しても良い。
【0068】陽極の形成は、搬送室108内に設置され
ている搬送機構によって、成膜室110に搬送し、有機
化合物層上に薄い金属層を形成した後、成膜室109に
搬送して透光性導電膜を形成し、薄い金属層と透光性導
電膜との積層からなる陽極を適宜形成する。ここでは、
成膜室110は、MgとAgを蒸着源に備えた蒸着装置
とし、成膜室109は、透明導電材料からなるターゲッ
トを少なくとも有しているスパッタ装置とする。
【0069】次いで、搬送室108内に設置されている
搬送機構によって、成膜室113に搬送し、有機化合物
層が耐えうる温度範囲で水素を含む膜203を形成す
る。ここでは成膜室113にプラズマCVD装置を備
え、成膜に用いる反応ガスは、水素ガスと、炭化水素系
のガス(例えばCH4、C22、C66など)とを用い
て水素を含むDLC膜を形成する。なお、水素ラジカル
が発生する手段を備えていれば特に限定されず、上記水
素を含むDLC膜の成膜の際、プラズマ化された水素に
よって有機化合物層における欠陥を水素で終端させる。
【0070】次いで、大気に触れさせることなく、搬送
室108から成膜室109に搬送して水素又はハロゲン
を含む保護膜上にパッシベーションを形成する。ここで
は、成膜室109内に、珪素からなるターゲットまたは
窒化珪素からなるターゲットを備えたスパッタ装置とす
る。成膜室雰囲気を窒素雰囲気または窒素とアルゴンを
含む雰囲気とすることによって窒化シリコン膜を形成す
ることができる。
【0071】以上の工程で図5に示す積層構造、即ち、
基板上にパッシベーション膜及び水素又はハロゲンを含
む保護膜で有機発光素子を覆うことができる。
【0072】次いで、有機発光素子が形成された基板を
大気に触れさせることなく、搬送室108から搬送室1
11に搬送し、さらに搬送室111から搬送室114に
搬送する。有機発光素子が形成された基板を搬送室11
4から封止室116に搬送する。なお、封止室116に
は、シール材が設けられた封止基板を用意しておくこと
が好ましい。
【0073】封止材は、封止材ロード室117a、11
7bに外部からセットされる。なお、水分などの不純物
を除去するために予め真空中でアニール、例えば、封止
材ロード室117a、117b内でアニールを行うこと
が好ましい。そして、封止基板にシール材を形成する場
合には、搬送室108を大気圧とした後、封止基板を封
止基板ロード室からディスペンサ室115に搬送して、
発光素子が設けられた基板と貼り合わせるためのシール
材を形成し、シール材を形成した封止材を封止室116
に搬送する。
【0074】次いで、有機発光素子が設けられた基板を
脱気するため、真空または不活性雰囲気中でアニールを
行った後、シール材が設けられた封止基板と、有機発光
素子が形成された基板とを貼り合わせる。また、密閉さ
れた空間には窒素又はヘリウムなどの不活性気体、又は
当該不活性気体と水素又はアンモニアを混合させた気体
を充填させる。尚、ここでは、封止基板にシール材を形
成した例を示したが、特に限定されず、発光素子が形成
された基板にシール材を形成してもよい。
【0075】次いで、貼り合わせた一対の基板を搬送室
114から紫外線照射室118に搬送する。次いで、紫
外線照射室118でUV光を照射してシール材を硬化さ
せる。なお、ここではシール材として紫外線硬化樹脂を
用いたが、接着材であれば、特に限定されない。次い
で、搬送室114から受渡室119に搬送して取り出
す。
【0076】以上のように、図2に示した製造装置を用
いることで完全に発光素子を密閉空間に封入するまで外
気に晒さずに済むため、信頼性の高い発光装置を作製す
ることが可能となる。なお、搬送室102、114にお
いては、真空と大気圧とを繰り返すが、搬送室104
a、108は常時、真空が保たれる。尚、インライン方
式の成膜装置とすることも可能である。
【0077】以上のようにして、有機発光素子を封止し
て発光装置を形成することができる。この後、さらに好
ましくは安定化処理を行い、水素又はハロゲンを有機化
合物層中に拡散させても良い。有機化合物層に供給され
る水素又はハロゲンは、活性な未結合手のあるところに
拡散し、その結合を終端することで不活性にすることが
できる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、水素又はハロゲン
元素を添加して有機化合物層に存在する未結合手を不活
性にすることにより、有機発光素子の輝度の劣化を抑制
し、信頼性の高い発光装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の発光装置における画素部の構成及
び、当該画素部に形成される有機発光素子の構造を示す
縦断面図。
【図2】 本発明の発光装置の作製に適した製造装置の
構成の一例を示す図。
【図3】 本発明における有機発光素子の作製方法を示
す縦断面図。
【図4】 本発明における有機発光素子の作製方法を示
す縦断面図。
【図5】 本発明における有機発光素子の作製方法を示
す縦断面図。
【図6】 本発明の発光装置の構造を説明する縦断面
図。
【図7】 安定化処理の有無しによる有機発光素子の特
性の違いを説明するバンド図。
【図8】 安定化処理において印加する交流電圧につい
て説明する模式図。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方が透光性である一対の電極
    及びこれらの電極間に挟まれた有機化合物材料から成る
    層を有する有機発光素子を形成した後、水素又はハロゲ
    ン元素を含むプラズマに前記有機発光素子を晒すことに
    より、前記有機化合物材料から成る層に水素又はハロゲ
    ン元素を添加することを特徴とする発光装置の作製方
    法。
  2. 【請求項2】一方の電極と有機化合物材料から成る層を
    形成した後に、水素又はハロゲン元素を含むプラズマに
    前記有機化合物材料から成る層を晒すことにより、前記
    有機化合物材料から成る層に水素又はハロゲン元素を添
    加し、その後、前記一方の電極と対向する他方の電極を
    形成することを特徴とする発光装置の作製方法。
  3. 【請求項3】少なくとも一方が透光性である一対の電極
    及びこれらの電極間に挟まれた有機化合物材料から成る
    層を有する有機発光素子を形成した後、水素又はハロゲ
    ン元素を含む雰囲気中で、前記有機発光素子を加熱又は
    自己発熱させることにより、前記有機化合物材料から成
    る層に水素又はハロゲン元素を添加することを特徴とす
    る発光装置の作製方法。
  4. 【請求項4】少なくとも一方が透光性である一対の電極
    及びこれらの電極間に挟まれた有機化合物材料から成る
    層を有する有機発光素子を形成した後、炭素の水素化
    物、炭素のフッ化物、シリコンの水素化物、シリコンの
    フッ化物から選ばれた一種又は複数種を原料気体とし
    て、プラズマCVDによって水素又はハロゲン元素を含
    有する保護膜を前記有機発光素子上に形成し、前記有機
    発光素子を加熱又は自己発熱させることにより、前記保
    護膜が含有する水素又はハロゲン元素を前記有機化合物
    材料から成る層に添加することを特徴とする発光装置の
    作製方法。
  5. 【請求項5】少なくとも一方が透光性である一対の電極
    及びこれらの電極間に挟まれた有機化合物材料から成る
    層を有する有機発光素子を形成し、水素又はハロゲン元
    素を含むプラズマに前記有機発光素子を晒した後、炭素
    の水素化物、炭素のフッ化物、シリコンの水素化物、シ
    リコンのフッ化物から選ばれた一種又は複数種を原料気
    体として、プラズマCVDによって水素又はハロゲン元
    素を含有する保護膜を前記有機発光素子上に形成し、前
    記有機発光素子を加熱又は自己発熱させることにより、
    前記保護膜が含有する水素又はハロゲン元素を前記有機
    化合物材料から成る層に添加することを特徴とする発光
    装置の作製方法。
  6. 【請求項6】請求項4又は5において、前記保護膜は、
    ダイヤモンドライクカーボンで形成することを特徴とす
    る発光装置の作製方法。
  7. 【請求項7】請求項4又は5において、前記保護膜は、
    アモルファスカーボンで形成することことを特徴とする
    発光装置の作製方法。
  8. 【請求項8】請求項4又は5において、前記保護膜は、
    アモルファスシリコンで形成することを特徴とする発光
    装置の作製方法。
  9. 【請求項9】請求項4又は5において、前記保護膜は、
    アモルファス窒化シリコンで形成することを特徴とする
    発光装置の作製方法。
  10. 【請求項10】請求項4又は5において、前記保護膜を
    形成した後に、当該保護膜上に高周波スパッタリング法
    で、シリコンをターゲットとし、窒素をスパッタガスと
    して、窒化シリコン膜から成るパッシベーション膜を形
    成することを特徴とする発光装置の作製方法。
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