JP2003215122A - 小型検査機器、精度管理チップ及び小型検査機器の精度管理方法 - Google Patents
小型検査機器、精度管理チップ及び小型検査機器の精度管理方法Info
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Abstract
実施を可能とする小型検査機器、精度管理チップ及び精
度管理方法を提供することにある。 【解決手段】本発明は、被検者の血液又は体液中の特定
物質の成分又は濃度を測定して検査データを発生する小
型検査機器10において、検査データと、標準試料を測
定対象とした精度管理データとを区別して収集する機能
を有する。
Description
査に使用される可搬性のある小型の検査機器の精度管理
に関し、特に迅速且つ定量的に精度管理を行うことが可
能な小型検査機器、小型検査機器の精度管理用チップ及
び小型検査機器の精度管理方法に関する。
臓病、脳梗塞などの脳血管疾患などは生活習慣病とよば
れ、これらのほとんどが高血圧、糖尿病、脂質代謝異
常、肥満、喫煙などによってもたらされる動脈硬化が原
因である。高血圧、糖尿病、脂質代謝異常など高リスク
状態が健康診断により診断された場合でも、その多くは
病状が相当進行するまでは症状が出難く、日常生活を送
りながら指示された頻度、時間での血糖など生体情報の
計測、処方されたとおりの薬品の服用、指示された運
動、食事などの生活管理を行うことが多い。生活習慣病
ではこれら生活管理がもっとも重要な治療となる。しか
し実際は日常生活での忙しさや怠慢でこれを十分に自己
管理できないために病状を悪化させてしまうことが少な
くない。
剤師、管理栄養士、臨床検査技師、理学療法士、糖尿病
療養指導士などの医療従事者は、治療のためのさまざま
な指導を行うが、患者の日常生活の中で実際に実施され
ているか逐一確認するなどの管理は時間的に非常に困難
である。また医療機関等の様々な職種のスタッフがそれ
ぞれの担当する診療指示や処方を行うが、患者から見る
とそれらを一日の生活のなかでどのような手順で行うと
良いか分らず、服薬や計測を忘れてしまう等により管理
が十分に達成されないことが多い。
末を置き在宅で健康管理を支援するシステムやサービス
がある。例えば、患者宅に設置される健康管理端末は患
者の体温、脈拍、血圧、血糖などのバイタルサインを計
測するセンサを持ち、そのデータを公衆回線等を利用し
て契約している医療機関等に送信する。またタッチパネ
ル画面を持ち簡単な問診のメニューが表示され、これに
対する回答を入力し、これらのデータもあわせて前記医
療機関等に送信する。前記医療機関等に従事する医療従
事者は送られたデータを診断し、生活指導などを行う。
型の検査機器の代表的な従来装置としては、血液中もし
くは体液中のグルコース濃度(血糖値)を測定する自己
血糖検査機器がある。現在広く用いられている自己血糖
検査機器は、被検者自身が被検者の指や腕などの部位の
一部に針を刺して採取した少量の血液サンプルを利用す
るもので、この採取した血液中のグルコースを化学反応
させてその濃度を測定する。最も一般的なグルコース濃
度の計測法としては、酵素電極を用いた方法がある。グ
ルコース検知に使われる酵素は、グルコースオキシダー
ゼ(GOD)と呼ばれる酵素で、これを高分子膜などに
固定化しておき、被検者物質中のグルコースがGOD固
定化膜に接触することによって酸素が消費され、この酸
素の変化を捕らえることでグルコース濃度を定量する。
このような採血式の自己血糖検査機器は携帯可能な大き
さであり、糖尿病患者の血糖値の管理に利用されてい
る。
者が病院等での受診時に採血を行ない自動分析装置等の
検査結果と自己血糖検査機器の測定結果を比較する、或
いは、被検者が自己血糖検査機器で測定したデータを医
師や看護婦や臨床検査技師等が確認することで行われ
る。しかし、受診時の検査は頻度が少なく、また医師や
看護婦や臨床検査技師等によって行われる検査データの
確認も定性的に異常がないかどうかを医療従事者が判断
するに留まっているため十分な精度管理を行うことが難
しい。また、自己血糖検査機器の中には専用の校正器が
付加されているものがあるが、これはセンサの製造ロッ
ト毎の特性差異を補正する目的で使用されるものであ
る。また、特定既知濃度のグルコースを含む標準溶液が
用意されている場合があるが、これらを使った精度確認
は使用者自身の判断に任されており、その使用方法や精
度確認は使用者に依存する部分が大きいため測定機器の
精度を保証するものではない。
ない非侵襲の血糖等の検査機器として、近赤外光を利用
した装置が特公平3-47099号公報あるいは特公平5-58735
号公報に示されている。また、同様な非侵襲血糖測定装
置として近赤外光などの光を被検者に照射し、被検者内
のグルコースが前記照射光のエネルギーを吸収すること
によって生じる音響信号を検出する方法及び装置が米国
特許第5,348,002号、特開平10-189公報、特開平11-2353
31公報に示されている。更には、米国特許第5,508,203
号に開示されているような電気的に計測する方法もあ
る。これらの非侵襲的な検査機器は、被検者が痛みを伴
わずに測定することができ、また血液感染等の危険性も
ないため、早期の実用化が期待されている。しかしなが
ら、これらの非侵襲検査機器についても、その精度管理
の方法は明示されていない。
宅検査や病棟検査に使用される小型の検査機器は、被検
者一人に一台というように非常に使用台数が多いため精
度管理に多大な労力を必要とする。特に、糖尿病患者な
どが在宅で使用する自己血糖検査機器の場合には、被検
者が病院等での受診時に採血を行ない自動分析装置等の
検査結果と自己血糖検査機器の測定結果を比較する、或
いは、被検者が自己血糖検査機器で測定したデータを医
師や看護婦や臨床検査技師等が確認することで行われ
る。しかし、受診時の検査は頻度が少なく、また医師や
看護婦や臨床検査技師等によって行われる検査データの
確認も定性的に異常がないかどうかを医療従事者が判断
するに留まっているため十分な精度管理を行うことが難
しい。また、自己血糖検査機器の中には、専用の校正器
が付加されているものがあるが、これはセンサの製造ロ
ット毎の特性差異を補正する目的で使用されるものであ
る。また、特定既知濃度のグルコースを含む標準溶液も
用意されている場合があるが、これらを使った精度確認
は使用者自身の判断に任されており、その使用方法や精
度確認は使用者に依存する部分が大きいため検査機器の
精度を保証するものではない。
理の実施を可能とする小型検査機器、精度管理チップ及
び精度管理方法を提供することにある。
又は体液中の特定物質の成分又は濃度を測定して検査デ
ータを発生する小型検査機器において、前記検査データ
と、標準試料を測定対象とした精度管理データとを区別
して収集する機能を有する。本発明は、被検者の血液又
は体液中の特定物質の成分又は濃度を測定して検査デー
タを発生する小型検査機器において、所望物質を既定濃
度含有した試料を内蔵するか、若しくは前記所望物質を
既定濃度含有した試料と特性既知のセンサとが一体内蔵
された精度管理チップを装着可能であり、前記精度管理
チップを制御して精度管理データを収集する機能を有す
る。本発明の精度管理チップは、被検者の血液又は体液
中の特定物質の成分又は濃度を測定して検査データを発
生する小型検査機器に装着可能であって、所望物質を既
定濃度含有した試料を内蔵するか、若しくは前記所望物
質を既定濃度含有した試料と特性既知のセンサとを一体
内蔵したことを特徴とする。本発明は、被検者の血液又
は体液中の特定物質の成分又は濃度を測定して検査デー
タを発生する患者側の小型検査機器と、前記検査データ
に基づいて医療行為又は医療関連行為を実施する医療従
事者側の端末とに電子的通信回線を介して接続された管
理サーバを用いた精度管理方法において、前記小型検査
機器に対して精度管理のための測定を定期的に促し、前
記小型検査機器から精度管理データを受信し、前記小型
検査機器から前記検査データを受信し、前記検査データ
を前記精度管理データに基づいて校正し、前記校正済み
の検査データを前記医療従事者側の端末、及び/又は前
記小型検査機器に送信する。本発明は、被検者の血液又
は体液中の特定物質の成分又は濃度を測定して検査デー
タを発生する患者側の小型検査機器と、前記検査データ
に基づいて医療行為又は医療関連行為を実施する医療従
事者側の端末とに電子的通信回線を介して接続された管
理サーバを用いた精度管理方法において、前記小型検査
機器に対して精度管理のための測定を定期的に促し、前
記小型検査機器から精度管理データに基づいて校正され
た検査データを受信し、前記校正済みの検査データを校
正済み情報とともに前記医療従事者側の端末に送信す
る。本発明は、被検者の血液又は体液中の特定物質の成
分又は濃度を測定して検査データを発生する患者側の小
型検査機器と、前記検査データに基づいて医療行為又は
医療関連行為を実施する医療従事者側の端末とに電子的
通信回線を介して接続された管理サーバを用いた精度管
理方法において、前記小型検査機器に対して精度管理の
ための測定を定期的に促し、前記小型検査機器から精度
管理データを受信し、前記小型検査機器から前記検査デ
ータを受信し、前記検査データを前記精度管理データと
ともに前記医療従事者側の端末に送信する。
よる小型検査機器、精度管理チップ、及び精度管理方法
を実施形態により説明する。まず、本実施形態の概要に
ついて簡単に説明する。小型の検査機器は、可搬性を有
しているので、在宅検査や病棟検査を可能とする。この
小型の検査機器の精度管理を、精度管理用の標準試料を
所望の容器に内蔵するか、若しくは精度管理用の標準セ
ンサと標準試料とを所望の容器に一体内蔵して、直接的
に小型検査機器に取付けることのできる構造を備えた精
度管理チップを用いることにより、患者自宅サイトで簡
便に定期的に実施することを実現する。当該検査機器
は、精度管理チップが取付けられると、自動的に精度管
理モードを起動し、精度管理データの収集動作を開始す
る。また、当該検査機器は、測定用のセンサチップが取
付けられると、自動的に測定モードを起動し、検査デー
タの収集動作を開始する。このように検査機器は、精度
管理データと、患者の検査データとを区別して収集する
機能を備えている。
ており、その期限内であれば、繰り返し使用可能であ
る。精度管理チップは、フラッシュメモリ等の格納部
に、精度管理チップ個々の識別番号及び精度管理チップ
自体の使用期限等の情報を付帯情報として保管してお
り、当該検査機器は、精度管理チップが取付けられると
自動的にその付帯情報を取込み、装着チップが精度管理
用のものであることを認識する機能とともに、精度管理
実施日時が使用期限内であるか否かを判定する機能を備
えている。
別に、精度管理データの有効期限を管理する機能を検査
機器は備えている。例えば精度管理データ取得日時から
1週間、2週間等の所定期間内であれば、その精度管理
データを使った校正の精度はある程度は保証できるもの
であるが、それを越えた場合には、その精度管理データ
による校正精度は低下している可能性がある。検査機器
は、有効期限に基づいて、検査データに有効期限内測定
と有効期限切れ測定との識別情報を関連付ける機能を有
する。また、検査機器は、精度管理データの有効期限切
れ又はその接近を判定し、精度管理チップを使って精度
管理測定を実施して精度管理データを更新することを被
検者に促すためのメッセージを出力する機能を有する。
は、精度管理データの結果に基づき必要に応じて当該検
査機器の測定条件、計算パラメータ、ソフトウェア、検
査データ等を自動校正する機能を有する。更には、被検
者である小型検査機器の使用者と医療従事者とデータ管
理者とで構成されるデータ管理組織において、小型検査
機器やデータ管理サーバ等が公衆回線等を利用してオン
ライン接続された精度管理サービスシステムを用いて検
査データや精度管理データの評価や管理を行う。
検査機器を実施形態により詳細に説明する。なお、小型
検査機器には、様々な種類が存在する。例えば、自己血
糖検査機器、光学式非侵襲血糖検査機器等が普及してい
る。ここでは、小型検査機器として、電極方式の自己血
糖検査機器と、光学式非侵襲血糖検査機器とを例に説明
する。まず、電極方式の自己血糖検査機器の例を説明
し、その次に光学式非侵襲血糖検査機器の例を説明す
る。
己血糖検査機器(小型検査機器)とその測定用の電極セ
ンサとを示している。自己血糖検査機器10の動作は、
電源ボタン11と操作ボタン12により操作される。ま
た、測定結果や装置の動作状態は、表示部13に表示さ
れる。測定は、センサ取付け口14に電極センサ15を
取付け、表示部13に電極センサ15が正しく装着さ
れ、測定の準備ができたことを示す表示が出たことを確
認した後、血液サンプル滴下口16に被検者より採取し
た血液サンプルを所望量滴下する。所定の時間が経過す
ると、表示部13に測定結果、つまり血糖濃度が表示さ
れる。検査データは自己血糖検査機器10内のフラッシ
ュメモリ等の格納部に格納することができ、操作ボタン
12を操作することにより、表示部13に表示可能であ
る。また、専用のケーブルなどを用いてパーソナルコン
ピュータなどへのデータの外部転送も可能である。
度管理チップ20を示す。精度管理チップ20は、自己
血糖検査機器10のセンサ取付け口14に装着し、精度
管理データの収集などに使用される。精度管理チップ2
0の構成例を図3に示す。自己血糖検査機器10は、精
度管理チップ20が取付けられると自動的に認識して、
正常に取付けられていることを確認する。正常に取付け
られている場合には、情報格納部27に格納されている
精度管理チップ20の付帯情報を制御部26を介して取
込み、使用日時がチップ自体の使用期限内であれば、精
度管理チップ20へ精度管理データの収集命令を送る。
制御部26は装置本体接続部200を介して電気的に自
己血糖検査機器10と接続されており、自己血糖検査機
器10からの命令に基づき制御信号線29を介してポン
プ23やバルブ24の動作を制御する。
内に、それぞれグルコース濃度の異なる3種類の液状の
標準試料22−1、22−2、22−3と標準電極セン
サ25を有する。例えば標準試料の濃度は、人体の血液
内に存在する濃度レベルに合わせて低濃度(例えば40〜
70mg/dL)、中濃度(例えば70〜130mg/dL)、高濃度
(例えば200〜400mg/dL)とすることができる。それら
の溶液は、ポンプ23やバルブ24を制御することによ
り流路28を通って標準電極センサ25に導かれる。
料のグルコース濃度が検知され、標準電極センサ25の
信号は制御部26に送られる。制御部26はその信号を
収集し自己血糖検査機器10へ転送する。また、必要に
応じて制御部26は情報格納部27に格納されている測
定条件、計算パラメータ、最新のソフトウェア等の校正
情報を自己血糖検査機器10へ転送する。
制御部26を設けたが、同様の機能を自己血糖検査機器
10内に装備させて、精度管理チップ20の構成を簡素
化することができる。また、精度管理チップ20の付帯
情報はバーコードを精度管理チップ20の筐体に印刷又
は張り付け、自己血糖検査機器10にバーコード読み込
み装置を取付けることで、情報格納部27を省き精度管
理チップ20を更に簡素化することもできる。
も良いし、有効期限内であれば繰り返し使用できるよう
にしてもよい。自己血糖検査機器10は前記精度管理デ
ータや精度管理チップ20から転送された付帯情報、校
正データ情報、最新のソフトウェア等に基づき、測定条
件、計算パラメータ、ソフトウェアの更新など所望の動
作を行う。また必要であれば、自己血糖検査機器10に
格納されている検査データの校正を行うこともできる。
おり、定期的に更新する必要がある。自己血糖検査機器
10は、被検者の測定実施日時が精度管理データの有効
期限内であるか否かを識別する機能を有し、自己血糖検
査機器10内に格納される検査データにその情報を付帯
すると共に表示する機能を有する。また、有効期限を基
準に定期的に精度管理測定を実施するよう被検者に通知
する機能を有する。
示している。上記電源ボタン11、操作ボタン12、表
示部13に対して制御部70が接続される。制御部70
には、さらに電源部71、データ処理部72、データ収
集部73、信号増幅部74、信号検出部75、インタフ
ェース部76、データ記憶部77、通信部78が接続さ
れる。通信部78には通信インタフェース79を介して
外部の通信端末や電子的通信回線に接続可能である。
サ取付け口14に装着される。制御部70は、信号検出
部75、インタフェース部76及び電極センサ15を経
由して電極センサ15の装着を検知し、被検者検査モー
ドを起動する。被検者検査モードで収集されたデータ
は、制御部70の制御のもとで、精度管理測定により生
じたデータ(精度管理データ)とは区別できるように、
被検者検査により発生したデータ(検査データ)である
ことを識別するコードとともにデータ記憶部77に記憶
される。また、制御部70では、電極センサ15が正し
く装着され、測定の準備ができたこと判断し、その測定
準備完了情報を表示部13に表示させる。
ル滴下口16に血液サンプルを所望量滴下する。所定の
時間が経過すると、電極センサ15の出力信号(抵抗変
化)が信号検出部75で検出され、そのデータ(検査デ
ータ)が信号増幅部74を介してデータ収集部73に収
集される。収集された検査データは、データ記憶部77
に検査日時データと共に記憶される。このデータ記憶部
77には、精度管理データがその取得日時データと共に
記憶されており、その精度管理データに基づいてデータ
処理部72では検査データを校正する。校正済みの検査
データは、データ記憶部77に記憶され、また表示部1
3に血糖濃度として表示される。
データに基づいて、当該検査日時が精度管理データの有
効期限内であるか否かを判定し、その有効期限内である
か否かの識別コードを校正前の検査データ及び校正済み
検査データに関連付けてデータ記憶部77に記憶させ
る。
記憶されている精度管理データの有効期限を管理し、有
効期限切れ又はその接近を定期的に判定する。そして、
有効期限切れ又はその期限が接近しているとき、制御部
70は、精度管理データの更新を促すメッセージを表示
部13に表示させる。
タ記憶部77に保管されている過去の検査データと比較
することにより、測定の正誤を判断し、誤測定と判断さ
れたとき、再測定を要求するメッセージを表示部13に
表示させる。
プ20がセンサ取付け口14に装着される。制御部70
は、信号検出部75、インタフェース部76を経由して
精度管理チップ20の装着を検知し、精度管理測定モー
ドを起動する。精度管理測定モードで収集されたデータ
は、制御部70の制御のもとで、被検者検査により生じ
たデータ(検査データ)とは区別できるように、精度管
理測定により発生したデータ(精度管理データ)である
ことを識別するコードとともにデータ記憶部77に記憶
される。
格納部27に格納されている付帯情報を精度管理チップ
20の制御部26を介して取込み、使用日時(精度管理
測定日時)がチップ自体の使用期限内であれば、精度管
理チップ20の制御部26へ精度管理データの収集命令
を送る。逆に、使用日時がチップ自体の使用期限を過ぎ
ていれば、制御部70は、精度管理チップ20の交換を
要求するメッセージを表示部13に表示させる。
内制御部26は、ポンプ23やバルブ24を制御して、
標準試料を順番に標準電極センサ25に供給させる。検
査機器のデータ収集部73は、標準電極センサ25で検
知された標準試料のグルコース濃度を信号検出部75、
信号増幅部74を介して収集し、その測定濃度を、チッ
プ20の情報格納部27から取り込んだ内蔵標準試料の
基準濃度(校正情報)と比較し、その差異を精度管理デ
ータとして精度管理検査日時のデータと共にデータ記憶
部77に記憶させる。
7には、付帯情報や校正データとともに、自己血糖検査
機器10内で実行する検査データの計算プログラム及び
検査データを校正する校正プログラムをバージョンアッ
プするためのプログラムコードを格納させることが可能
である。従って、精度管理チップ20は、バージョンア
ッププログラムコードの配布媒体としての側面を備えて
いる。情報格納部27に計算プログラムや校正プログラ
ムのバージョンアッププログラムコードが格納されてい
る場合、制御部70は、バージョンアッププログラムコ
ードを実行してデータ処理部72に保持されている計算
プログラムや校正プログラムのバージョンアップを実行
する。
理データとともに記憶されている精度管理測定日時を起
点としたその精度管理データの有効期限切れ又はその接
近を定期的に判定する。精度管理データの有効期限が切
れている場合、又はその有効期限が接近している場合、
制御部70は、精度管理データの更新、つまり精度管理
測定を早急に実施することを促すためのメッセージを表
示部13に表示させる。
外にも、例えば試料とセンサ部に固定された物質の化学
反応による色変化を光学的に測定して血糖濃度を測定す
る自己血糖検査機器においても同様に適用可能である。
0を示している。光学式非侵襲血糖検査機器30の動作
は、電源ボタン31と操作ボタン32により操作され
る。被検者の指や腕などの部位36を光照射/受光部3
4に接触させる。光照射/受光部34から所望の光を被
検者36に照射して、被検者検査対象部位36内で散乱
拡散して戻ってくる光を光照射/受光部34で検出し、
部位36内におけるグルコース分子の光吸収量等からグ
ルコース含有量を算出し、表示部33に表示する。
用する精度管理チップ40の構成例を示す。精度管理チ
ップ40は、図6(a)に示すように被検者30を模擬
し既定濃度のグルコースを含有した標準試料部41、制
御部42、本体接続部43、情報格納部44、標準試料
位置制御機構45から構成される。標準試料部41は、
図6(b)、図6(c)に示すように、例えばグルコー
ス含有量、試料構造、試料組成等の少なくとも何れか一
つが異なる複数の標準試料(46−1、46−2、46
−3、46−4)から構成される。そして、図7に示す
ように、精度管理チップ40は標準試料部41が光照射
/受光部34に接触し、本体接続部43が精度管理チッ
プ接続部35に電気的に接続されるように取付ける。
理チップ40が取付けられると自動的に認識して、正常
に取付けられていることを確認する。正常に取付けられ
ている場合には、情報格納部44に格納されている精度
管理チップ40の付帯情報を制御部42を介して取込
み、使用日時が使用期限内であれば、精度管理チップ4
0へ精度管理データの収集命令を送り、精度管理データ
の収集が行われる。このとき、光学式非侵襲血糖検査機
器30からの精度管理データの収集命令に基づき、複数
の標準試料(46−1、46−2、46−3、46−
4)から所望の試料が順番に標準試料位置制御機構45
により光照射/受光部34に相対する位置に設定され、
データが収集される。
の構成を示している。上記電源ボタン31、操作ボタン
32、表示部33、精度管理チップ接続部35に対して
制御部80が接続される。制御部80には、さらに電源
部81、データ処理部82、データ収集部83、光学部
84、データ記憶部89、通信部90が接続される。通
信部90には通信インタフェース91を介して外部の通
信端末や電子的通信回線に接続可能である。光学部84
は、上記光照射/受光部34とともに、光源部85、合
波部86、光検出部87、信号増幅部88から構成され
る。
射/受光部34に接触される。それにより制御部80
は、精度管理チップ40でないことから判断して、被検
者検査モードを起動する。被検者検査モードで収集され
たデータは、制御部80の制御のもとで、精度管理測定
により生じたデータ(精度管理データ)とは区別できる
ように、被検者検査により発生したデータ(検査デー
タ)であることを識別するコードとともにデータ記憶部
89に記憶される。
部位36に照射され、被検者検査対象部位36内で散乱
拡散して戻ってくる光が光照射/受光部34で受光さ
れ、そのデータが光検出部87、信号増幅部88を介し
てデータ収集部83で処理される。データ収集部83で
収集された検査データは、データ記憶部89に検査日時
データと共に記憶される。このデータ記憶部89には、
精度管理データがその取得日時データと共に記憶されて
おり、その精度管理データに基づいてデータ処理部82
では検査データを校正する。校正済みの検査データは、
データ記憶部89に記憶され、また表示部33に血糖濃
度として表示される。
データに基づいて、当該検査日時が精度管理データの有
効期限内であるか否かを判定し、その有効期限内である
か否かの識別コードを校正前の検査データ及び校正済み
検査データに関連付けてデータ記憶部89に記憶させ
る。
記憶されている精度管理データの有効期限を管理し、有
効期限切れ又はその接近を定期的に判定する。そして、
有効期限切れ又はその期限が接近しているとき、制御部
80は、精度管理データの更新を促すメッセージを表示
部33に表示させる。
タ記憶部89に保管されている過去の検査データと比較
することにより、測定の正誤を判断し、誤測定と判断さ
れたとき、再測定を要求するメッセージを表示部33に
表示させる。
プ40が装着される。制御部80は、精度管理チップ4
0の装着を検知し、精度管理測定モードを起動する。精
度管理測定モードで収集されたデータは、制御部80の
制御のもとで、被検者検査により生じたデータ(検査デ
ータ)とは区別できるように、精度管理測定により発生
したデータ(精度管理データ)であることを識別するコ
ードとともにデータ記憶部89に記憶される。
格納部44に格納されている付帯情報を精度管理チップ
40の制御部42を介して取込み、使用日時(精度管理
測定日時)がチップ自体の使用期限内であれば、精度管
理チップ40の制御部42へ精度管理データの収集命令
を送る。逆に、使用日時がチップ自体の使用期限を越え
ていれば、制御部80は、精度管理チップ40の交換を
要求するメッセージを表示部33に表示させる。
内制御部42は、複数の標準試料(46−1、46−
2、46−3、46−4)が順番に標準試料位置制御機
構45により光照射/受光部34に相対する位置に設定
され、データが収集される。検査機器のデータ収集部8
3で収集された濃度データを、チップ40の情報格納部
44から取り込んだ内蔵標準試料の基準濃度(校正情
報)と比較し、その差異を精度管理データとして精度管
理検査日時のデータと共にデータ記憶部89に記憶させ
る。
4には、付帯情報や校正データとともに、光学式非侵襲
血糖検査機器30内で実行する検査データの計算プログ
ラム及び検査データを校正する校正プログラムをバージ
ョンアップするためのプログラムコードを格納させるこ
とが可能である。従って、精度管理チップ40は、バー
ジョンアッププログラムコードの配布媒体としての側面
を備えている。情報格納部44に計算プログラムや校正
プログラムのバージョンアッププログラムコードが格納
されている場合、制御部80は、バージョンアッププロ
グラムコードを実行してデータ処理部82に保持されて
いる計算プログラムや校正プログラムのバージョンアッ
プを実行する。
理データとともに記憶されている精度管理測定日時を起
点としたその精度管理データの有効期限切れ又はその接
近を定期的に判定する。精度管理データの有効期限が切
れている場合、又はその有効期限が接近している場合、
制御部80は、精度管理データの更新、つまり精度管理
測定を早急に実施することを促すためのメッセージを表
示部33に表示させる。
にも、例えば電気的に測定を行う非侵襲検査機器におい
ても同様に適用可能である。
機器と精度管理チップを使用した精度管理方法を説明す
る。図9は精度管理サービスシステムの全体構成を示す
図である。被検者である検査機器使用者50と医療従事
者51とデータ管理者52とで構成されるデータ管理人
的組織において、検査機器使用者50が使用する小型検
査機器53と、医療機関等に設置され医療従事者51が
使用する医療従事者端末54と、データ管理者52が使
用するデータ管理端末54と、データの保存や管理更に
は精度管理に関するプロトコル制御などを行うデータ管
理サーバ56とが、公衆回線等の電子的通信回線を利用
してオンライン接続され、データ等の情報の送受信や管
理や表示が可能なシステムが構築されている。
が、検査機器使用者50に定期的に配送される。また、
データ管理サーバ56からは小型検査機器53の精度管
理データの有効期限が切れる前に、不定期又は定期的に
精度管理測定を促す精度管理情報58−1が送られる。
管理チップ63を小型検査機器53に取付けて精度管理
測定を実行する。そして、小型検査機器53は、小型検
査機器53内に格納されている校正前の測定データ(測
定生データ)57−1を精度管理データ57−2ととも
にデータ管理サーバ56に送る。なお、小型検査機器5
3は、小型検査機器53内に格納されている校正済みの
測定データを校正済みコード及び精度管理データ57−
2とともにデータ管理サーバ56に送るようにしてもよ
い。
者52が、小型検査機器53から送られてきた精度管理
データから当該小型検査機器53の精度確認や検査デー
タの評価を行ない、精度判定結果等の精度管理情報58
−1や、検査データを解析した結果等の検査データ報告
書58−2や、医療従事者51より指示のあった診療情
報58−3や、精度補正パラメータ情報58−4を当該
小型検査機器53に送る。
3から受信した検査データを精度管理データに基づいて
校正し、その校正済みの検査データを医療従事者側の端
末54に送信する。または、データ管理サーバ56は、
小型検査機器53から受信した校正済みの検査データを
校正済みコード及び精度管理データと共に医療従事者側
の端末54に送信する。さらに、データ管理サーバ56
は、小型検査機器53から受信した検査データを精度管
理データとともに医療従事者側の端末54に送信するよ
うにしてもよく、その場合、検査データの校正は医療従
事者側の端末54側で行われることになる。
れてきた検査データが校正済みなのか、あるいは未校正
なのか、またその校正が有効期限内の精度管理データに
基づくものであるのか、あるいはその校正が有効期限を
渡過した精度管理データに基づくものであるのか、さら
には校正のための精度管理データが有効期限内のものな
のか、あるいは精度管理データが有効期限を渡過したも
のなのか、つまり検査データ及び精度管理データの精度
評価又は信頼性評価を下すことのできる情報が小型検査
機器53からサーバ56を経由して医療従事者側の端末
54に送信されることが重要である。
担当する医療従事者51は、医療従事者端末54を用い
て精度管理情報が付帯された検査データ報告書59を閲
覧することができ、必要に応じてデータ管理サーバ56
や被検者の使用する当該小型検査機器53に診療情報6
0−1や精度管理指示情報60−2を送る。
を介して契約している検査機器使用者50の精度管理状
況61の確認や、データ管理サーバ56の保守管理62
を行う。また、データ管理サーバ56は、検査データや
精度管理データの保存や管理や、精度管理に関する各種
情報の生成及び送受信や、精度管理サービスシステムの
プロトコル制御などを行う。
用いれば、小型検査機器53は、検査時に当該検査機器
使用者50の検査データ履歴から算出される統計値等の
情報をデータ管理サーバ56から取得して、測定時間帯
が一致するデータの情報から検査データの異常が疑われ
る場合には再測定を要求する機能を付加することができ
る。
限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱
しない範囲で種々変形して実施することが可能である。
さらに、上記実施形態には種々の段階が含まれており、
開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせに
より種々の発明が抽出され得る。例えば、本発明は、上
記自己血糖検査機器や光学式非侵襲血糖検査機器以外に
も種々変形して実施可能であり、在宅検査や病棟検査、
あるいは緊急検査等に使用する小型検査機器の精度管理
に適用することができる。
管理の実施が可能となる。
糖検査機器)とその測定用電極センサを示す図。
す図。
血糖検査機器)を示す図。
ップの構成例を示す図。
の装着例を示す図。
全体構成例を示す図。
Claims (14)
- 【請求項1】 被検者の血液又は体液中の特定物質の成
分又は濃度を測定して検査データを発生する小型検査機
器において、 前記検査データと、標準試料を測定対象とした精度管理
データとを区別して収集する機能を有することを特徴と
する小型検査機器。 - 【請求項2】 被検者の血液又は体液中の特定物質の成
分又は濃度を測定して検査データを発生する小型検査機
器において、 所望物質を既定濃度含有した試料が内蔵された精度管理
チップ、若しくは所望物質を既定濃度含有した試料と特
性既知のセンサとが一体内蔵された精度管理チップを装
着可能であり、前記精度管理チップを制御して精度管理
データを収集する機能を有することを特徴とする小型検
査機器。 - 【請求項3】 前記精度管理データに基づいて前記検査
データを校正する機能を有することを特徴とする請求項
2記載の小型検査機器。 - 【請求項4】 前記精度管理チップから使用期限データ
及び/又は校正データを読み込み、格納する機能を有す
ることを特徴とする請求項2記載の小型検査機器。 - 【請求項5】 前記精度管理データの有効期限を管理
し、有効期限切れ又はその接近を判定し、前記精度管理
データの更新を促すメッセージを出力する機能を有する
ことを特徴とする請求項4記載の小型検査機器。 - 【請求項6】 前記精度管理データの有効期限に基づい
て、前記検査データに有効期限内測定と有効期限切れ測
定との識別情報を関連付ける機能を有することを特徴と
する請求項4記載の小型検査機器。 - 【請求項7】 前記検査データを過去の検査データと比
較することにより測定の正誤を判断し、誤測定と判断さ
れたとき、再測定を要求する機能を有することを特徴と
する請求項2記載の小型検査機器。 - 【請求項8】 被検者の血液又は体液中の特定物質の成
分又は濃度を測定して検査データを発生する小型検査機
器に装着可能であって、所望物質を既定濃度含有した試
料が内蔵された精度管理チップ、若しくは所望物質を既
定濃度含有した試料と特性既知のセンサとを一体内蔵し
たことを特徴とする精度管理チップ。 - 【請求項9】 前記精度管理チップの使用期限データを
格納する格納部を内蔵することを特徴とする請求項8記
載の精度管理チップ。 - 【請求項10】 前記精度管理チップの使用期限が筐体
にバーコードで印刷されていることを特徴とする請求項
8記載の精度管理チップ。 - 【請求項11】 前記小型検査機器内で実行する前記検
査データを計算する計算プログラム及び/又は前記検査
データを校正する校正プログラムをバージョンアップす
るためのプログラムを格納する格納部を内蔵することを
特徴とする請求項8記載の精度管理チップ。 - 【請求項12】 被検者の血液又は体液中の特定物質の
成分又は濃度を測定して検査データを発生する患者側の
小型検査機器と、前記検査データに基づいて医療行為又
は医療関連行為を実施する医療従事者側の端末とに電子
的通信回線を介して接続された管理サーバを用いた精度
管理方法において、 前記小型検査機器に対して精度管理のための測定を定期
的に促し、 前記小型検査機器から精度管理データを受信し、 前記小型検査機器から前記検査データを受信し、 前記検査データを前記精度管理データに基づいて校正
し、 前記校正済みの検査データを前記医療従事者側の端末、
及び/又は前記小型検査機器に送信することを特徴とす
る精度管理方法。 - 【請求項13】 被検者の血液又は体液中の特定物質の
成分又は濃度を測定して検査データを発生する患者側の
小型検査機器と、前記検査データに基づいて医療行為又
は医療関連行為を実施する医療従事者側の端末とに電子
的通信回線を介して接続された管理サーバを用いた精度
管理方法において、 前記小型検査機器に対して精度管理のための測定を定期
的に促し、 前記小型検査機器から精度管理データに基づいて校正さ
れた検査データを受信し、 前記校正済みの検査データを校正済み情報とともに前記
医療従事者側の端末に送信することを特徴とする精度管
理方法。 - 【請求項14】 被検者の血液又は体液中の特定物質の
成分又は濃度を測定して検査データを発生する患者側の
小型検査機器と、前記検査データに基づいて医療行為又
は医療関連行為を実施する医療従事者側の端末とに電子
的通信回線を介して接続された管理サーバを用いた精度
管理方法において、 前記小型検査機器に対して精度管理のための測定を定期
的に促し、 前記小型検査機器から精度管理データを受信し、 前記小型検査機器から前記検査データを受信し、 前記検査データを前記精度管理データとともに前記医療
従事者側の端末に送信することを特徴とする精度管理方
法。
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